JP3441188B2 - 光学系及び視覚表示装置 - Google Patents
光学系及び視覚表示装置Info
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Classifications
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- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
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- G02B25/00—Eyepieces; Magnifying glasses
- G02B25/001—Eyepieces
Description
置に関し、特に、接眼光学系又は結像光学系に用いるこ
とができ、画角が広く瞳径が大きい場合にも像面湾曲と
コマ収差の両収差が少なく解像力の良い光学系、及び、
このような光学系を用いた視覚表示装置に関するもので
ある。
なシュミット鏡は、凹面鏡の球面中心に、平行平面板に
近い非球面レンズを置いて球面収差を補正し、絞りを球
面中心に置いてコマ収差、非点収差を補正している。シ
ュミット鏡に代表される共心光学系は、凹面鏡の曲率中
心付近に配置される絞りのために、コマ収差と非点収差
が発生しない。しかし、像面湾曲の発生は補正できない
ために、大きな像面湾曲が発生してしまう。
のは、半透過凹面鏡と半透過平面鏡を各々1枚の独立し
た構成要素としていて、物体面を遠方に投影する接眼光
学系であるが、観察画角が広画角化し、瞳径が大きくな
った場合、像面湾曲やコマ収差等の軸外収差が発生しや
すい。
第27356号のものにおける像面湾曲とコマ収差の発
生原因を説明する。同図において、半透過平面鏡を1、
半透過凹面鏡を2とする。光束が各面を通過もしくは反
射する順序は、図中の符号を用いて、1−1、1−2、
2−1、1−3、2−2、2−3である。1−1、1−
2、2−2、2−3では光束は屈折作用を、2−1と1
−3では光束は反射作用を受ける。半透過平面鏡1の前
方にはパワーを持つ光学素子が配置されていないため、
半透過平面鏡1による屈折作用では像面湾曲もコマ収差
を発生しない。また、半透過平面鏡1は全くパワーを持
たない光学素子であるため、1−3の反射作用の際にも
像面湾曲もコマ収差も発生しない。半透過凹面鏡2の各
々の面はパワーを持つため、2−1の反射作用と2−2
と2−3の屈折作用の際に像面湾曲とコマ収差の両収差
が発生するが、半透過凹面鏡2は各々の面のパワーが同
一のメニスカスレンズであるため、2−2と2−3では
符号が逆でほぼ同量の像面湾曲とコマ収差が発生して打
ち消し合ってしまい、像面での像面湾曲とコマ収差の発
生には寄与しない。つまり、像面での像面湾曲とコマ収
差は、2−1の反射作用の際に発生する正の像面湾曲と
外コマ収差が主な発生原因となるのである。
の面のパワーも強くなり、それに伴って2−1での正の
像面湾曲の発生量が増えてしまう。また、瞳径が大きく
なれば、2−1での軸外上側マージナル光線と軸外下側
マージナル光線の入射角の差異が大きくなるため、外コ
マ収差の発生量も大きくなる。
面鏡のみからなる光学系では、像面湾曲とコマ収差を同
時に良好に補正することは困難で、広画角と大瞳径に対
しての対応は難しい。
従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目
的は、画角120°前後及び瞳径15mm前後まで像面
湾曲とコマ収差の両収差が良好に補正され、撮像・接眼
両光学系に使用できる光学系を提供することである。
学系を用いた視覚表示装置を提供することである。
明の光学系は、各々少なくとも1回の光線の透過と少な
くとも1回の光線の反射をするように配置された少なく
とも2つの半透過面を有する部分光学系と、パワーを有
する屈折光学素子とから構成されるていることを特徴と
するものである。
過面が平面で、像面に近い半透過面が凹面で構成され、
部分光学系の瞳面側もしくは像面側に、空気間隔を挟ん
で屈折光学素子が配置され、屈折光学素子の焦点距離を
fa とするとき、 fa >0 ・・・(1) なる条件を満足するようにすることが望ましい。
に、パワーを有する屈折光学系が接合して配置され、屈
折光学素子の焦点距離をfa 、部分光学系の焦点距離を
f2とするとき、 0.1<f2 /fa <3 ・・・(8) なる条件を満足するようにすることが望ましい。
あり、その基本的な構成は、少なくとも2つの半透過面
を持ち、この少なくとも2つの半透過面は、各々少なく
とも1回の光線の透過と少なくとも1回の光線の反射を
するように配置され、この少なくとも2つの半透過面を
有する部分光学系の他に、少なくとも1つの屈折光学素
子を配置することで、広画角と広瞳径の場合でも、像面
湾曲とコマ収差の両収差をバランス良く補正し、解像力
の良い像面を得ることに成功したものである。
像光学系として説明するが、本発明の光学系の像面を物
点とした接眼光学系として利用できることは自明であ
り、本発明の光学系は、構成を逆に配置して接眼光学系
としての機能も備えていることは明白である。また、像
面湾曲とコマ収差の符号の取り方は、早水良定著「光機
器の光学I」((社)オプトメカトロニクス協会)に沿
って定義し、本発明を説明する。
手段について以下に示す順に説明する。すなわち、半透
過平面鏡と半透過曲面鏡から構成される光学系の像面湾
曲とコマ収差の補正手段について、(1)パワーを持つ
屈折光学素子を瞳面側もしくは像面側に接合させずに配
置する場合の像面湾曲とコマ収差の補正手段についての
説明、(2)パワーを持つ屈折光学素子を瞳面側もしく
は像面側に接合して配置する場合の像面湾曲とコマ収差
の補正手段についての説明。
用いて説明する。図1は、正のパワーを持つ屈折光学素
子4を瞳面E側に配置した例で、半透過平面鏡1と半透
過凹面鏡2からなる部分光学系10の半透過凹面鏡2の
反射面を3、瞳面E側に配置された正パワーを持つ屈折
光学素子4の瞳面E側の屈折面を5、この屈折光学素子
4の像面I側の屈折面を6とする。
を像面I側に配置した例で、半透過平面鏡1と半透過凹
面鏡2からなる部分光学系10の半透過凹面鏡2の反射
面を3、像面I側に配置された正のパワーを持つ屈折光
学素子4の瞳面E側の屈折面を5、この屈折光学素子4
の像面I側の屈折面を6とする。
における反射面3で発生した正の像面湾曲を打ち消すた
めに、光学系の中に負の像面湾曲を発生させる屈折光学
素子を設ける必要がある。通常、正パワーを有する凸レ
ンズでは負の、負パワーを有する凹レンズでは正の像面
湾曲が発生するから、半透過平面鏡1と半透過凹面鏡2
から構成される部分光学系10の瞳面Eもしくは像面I
側に正パワーを持つ凸レンズを配置すればよいことにな
る。
置されたパワーを持つ屈折光学素子4の焦点距離をfa
とすると、 fa >0 ・・・(1) なる条件を満足することが重要である。
マ収差も同時にバランス良く補正するためには、配置す
る屈折光学素子4の形状を考慮することが好ましい。ま
ず、屈折光学素子4を瞳面E側に配置した場合について
説明する。屈折光学素子4の屈折面5と6の形状を凸面
にすると、屈折面5と6で負の像面湾曲が発生する。し
かし、反射面3で発生する正の像面湾曲を打ち消すよう
に屈折面5の形状を凸面にすると、屈折面5での軸外上
側マージナル光線と軸外下側マージナル光線の入射角が
大きく異なるため、屈折面5で発生する内コマ収差の発
生量が反射面3で発生する外コマ収差の発生量を越えや
すくなる。このため、屈折面5のパワーを弱くして、過
剰な内コマ収差の発生を抑えることが重要である。屈折
面5のパワーを非常に弱くすると、ほとんど軸外収差が
発生することなく、軸外光束は大きな屈折作用を受ける
ことになる。屈折面5で屈折作用を受けた軸外光束は屈
折面6では光軸となす角が小さくなっているので、過剰
な内コマ収差を発生させることなく負の像面湾曲が発生
するような凸面を持つことが可能となる。
場合について説明する。軸外光束は、瞳面Eで光軸に対
して大きな角度をなしていても、半透過平面鏡1と半透
過凹面鏡2から構成される部分光学系10を通過した後
には、光軸に対してなす角度が小さくなっている。この
ため、屈折光学素子4の屈折面5と6に反射面3で発生
した正の像面湾曲を打ち消すような凸面の形状を持たせ
ても、屈折面5と6で充分大きな内コマ収差を発生させ
て反射面3で発生した大きな外コマ収差を打ち消すこと
が難しい恐れがある。そこで、軸外光束が比較的大きな
画角をなして入射する屈折光学素子4の瞳面E側の屈折
面5に像面I側の面6より強いパワーの凸面の形状を持
たせ、比較的大きな内コマ収差が発生しやすいような形
状にして、反射面3で発生する大きな正の像面湾曲と外
コマ収差を同時に打ち消すようにすることが望ましい。
置された正のパワーを持つ屈折光学素子4の瞳面Eに近
い面5の曲率半径をR1 、像面Iに近い面6の曲率半径
をR2 とすると、 1/R1 >1/R2 ・・・(2) なる条件を満足することが重要である。
得るためには、瞳面E側もしくは像面I側に配置された
パワーを持つ屈折光学素子4の焦点距離をfa 、少なく
とも2つの半透過面鏡1、2を有する部分光学系10の
焦点距離をf2 とするとき、 0.35<f2 /fa <3.4 ・・・(3) なる条件を満足することが好ましい。上記条件式(3)
の値が上限の3.4を越えると、瞳面E側もしくは像面
I側に配置された正のパワーを持つ屈折光学素子4のパ
ワーが、半透過凹面鏡2の反射面3のパワーと比較して
強すぎるため、像面Iで負の像面湾曲と内コマ収差が発
生してしまう。逆に、上記条件式(3)の値が下限0.
35を越えると、瞳面E側もしくは像面I側に配置され
た正のパワーを持つ屈折光学素子4のパワーが、半透過
凹面鏡2の反射面3のパワーと比較して弱すぎるため、
像面Iで正の像面湾曲と外コマ収差が残存してしまう。
ら構成される部分光学系10の瞳面Eもしくは像面I側
に正パワーを持つ凸レンズを配置する場合、さらに好ま
しくは、さらに広画角の光学系を軸外収差を良好に補正
しながら得るためには、半透過平面鏡1と半透過凹面鏡
2からなる部分光学系10の瞳面E側と像面I側の両方
に、以下に示す条件式(4)と(5)を満足する正のパ
ワーを持つ屈折光学素子を配置することが好ましい。
光束は、瞳面側に配置された正のパワーを持つ屈折光学
素子によって正の屈折作用を受けるので、2つの半透過
面鏡からなる部分光学系に入射する画角が小さくなる。
これは、半透過凹面鏡のパワーを弱くし、軸外収差の発
生を抑える働きをしている。しかし、画角が特に広いと
きには、半透過凹面鏡で最初に反射するときの軸外光束
の入射角が必然的に大きくなり、軸外収差が悪化する恐
れがある。
の悪化を防ぐために、像面側にも正パワーを持つ屈折光
学素子を配置して、像面で軸外収差が残存しないように
することが好ましい。屈折光学素子を瞳面側と像面側の
両方に2つ配置するときは、屈折光学素子と半透過凹面
鏡のパワーのバランスを考慮することが重要で、以下の
条件式を満足することが好ましい。
距離をf1 、像面側のパワーを持つ屈折光学素子の焦点
距離をf3 、2つの半透過面からなる部分光学系の焦点
距離をf2 とするとき、 0.1<f2 /f1 <1.8 ・・・(4) 0.3<f2 /f3 <2.4 ・・・(5) なる条件を満足することが重要である。上記条件式
(4)と(5)の上下限の説明は、上記条件式(3)と
同様である。
方に配置する場合、半透過凹面での反射の際に生じる正
の像面湾曲と外コマ収差をこの2つの屈折光学素子で打
ち消すことになるので、上記条件式(2)を絶対に満足
する必要はなくなる。
持つ屈折光学素子を瞳面側もしくは像面側に接合して配
置する場合の像面湾曲とコマ収差の補正手段についての
説明を、図3と図4を用いて説明する。図3は、パワー
を持つ屈折光学素子4を瞳面E側に配置した例で、半透
過平面鏡1と半透過凹面鏡2からなる部分光学系10の
半透過凹面鏡2の反射面を3、瞳面E側に配置されたパ
ワーを持つ屈折光学素子4の瞳面E側の屈折面を5、こ
の屈折光学素子4の像面I側の屈折面を6とする。
面I側に配置した例で、半透過平面鏡1と半透過凹面鏡
2からなる部分光学系10の半透過凹面鏡2の反射面を
3、像面I側に配置されたパワーを持つ屈折光学素子4
の瞳面E側の屈折面を5、この屈折光学素子4の像面I
側の屈折面を6とする。
における反射面3で発生した正の像面湾曲を打ち消すた
めに、光学系の中に負の像面湾曲を発生させる屈折光学
素子を設ける必要がある。まず、パワーを持つ屈折光学
素子4を部分光学系10の瞳面E側に配置するときにつ
いて説明する。屈折光学素子4の面6は半透過平面鏡1
に接合されているのであるから平面となり、像面湾曲の
補正能力は有さないことになり、屈折光学素子4の屈折
面5を凸面にして負の像面湾曲を発生させる必要があ
る。瞳面E側に接合されたパワーを持つ屈折光学素子4
の形状は凸平レンズであるため、正のパワーを持つこと
になる。すなわち、瞳面E側に接合されたパワーを持つ
屈折光学素子4の焦点距離をf1 とすると、 f1 >0 ・・・(6) なる条件を満足することが重要である。
光学系10の像面I側に配置するときについて説明す
る。屈折光学素子4の面5は半透過凹面鏡2に接合され
ているのであるから、半透過凹面鏡2の像面I側の面と
面5は同じ曲率を持ち、面5はさほど軸外収差の補正能
力は有さないことになる。このため、屈折面6を凸面に
して負の像面湾曲を発生させる必要がある。像面I側に
接合されたパワーを持つ屈折光学素子4の形状はメニス
カスレンズとなり、屈折面6のパワーによって、このメ
ニスカスレンズは正か負のどちらかのパワーを持つこと
になる。屈折面6の凸面のパワーが大きくなる程、この
メニスカスレンズ4の焦点距離は負の値から正の値へと
変化する訳だが、屈折面6の凸面で充分な負の像面湾曲
を発生させるためには、屈折面6の凸面のパワーもある
程度強い必要があり、このメニスカスレンズ4が弱い負
のパワーかもしくは正のパワーを持つことが重要であ
る。すなわち、光学系全系の焦点距離をf、像面I側に
接合されたパワーを持つ屈折光学素子4の焦点距離をf
3 とすると、 f/f3 >−0.12 ・・・(7) なる条件を満足することが重要である。上記条件(7)
の値が−0.12より小さくなると、メニスカスレンズ
4は強い負のパワーを持つことになり、屈折面6で充分
な負の像面湾曲を発生させることが不可能になる。
正し、より解像力の高い像を得るためには、瞳面E側も
しくは像面I側に配置された屈折光学素子4の凸面で像
面湾曲を補正しながら、同時にコマ収差もさらに良好に
バランス良く補正するために、瞳面E側もしくは像面I
側に配置されたパワーを持つ屈折光学素子4の焦点距離
をfa 、2つの半透過面鏡1、2を有する部分光学系1
0の焦点距離をf2 とするとき、 0.1<f2 /fa <3 ・・・(8) なる条件を満足することが好ましい。上記条件式(8)
の値が上限の3を越えると、図3の屈折面5、もしく
は、図4の屈折面6の凸面のパワーが半透過凹面鏡2の
反射面3のパワーと比較して強すぎるため、像面Iで過
剰な負の像面湾曲と内コマ収差が発生し、逆に、上記条
件式(8)の値が下限の0.1を越えると、図3の屈折
面5、もしくは、図4の屈折面6の凸面のパワーが半透
過凹面鏡2の反射面3のパワーと比較して弱すぎるた
め、像面Iで正の像面湾曲と外コマ収差が残存してしま
う。
を軸外収差を良好に補正しながら得るためには、半透過
平面鏡1と半透過曲面鏡2からなる部分光学系10の瞳
面E側と像面I側の両方に、以下に示す条件式(9)と
(10)を満足する屈折光学素子を配置することが好ま
しい。
つ屈折光学素子の焦点距離をf1 、像面I側に接合して
配置されたパワーを持つ屈折光学素子の焦点距離を
f3 、2つの半透過面鏡1、2を有する部分光学系10
の焦点距離をf2 とするとき、 0.2 <f2 /f1 <1.2 ・・・(9) −0.16<f2 /f3 <0.5 ・・・(10) なる条件を満足することが重要である。上記条件式
(9)と(10)の上下限の設定の意味は、上記条件式
(8)と同様である。
ら構成される部分光学系10の瞳面E側と像面I側の両
方に、パワーを持つ屈折光学素子を配置し、一方の屈折
光学素子を部分光学系10に接合して配置し、もう一方
を接合せずに空気間隔を挟んで配置する場合は、接合し
て配置する屈折光学素子は上記条件式(9)もしくは
(10)を満足し、接合せずに配置する屈折光学素子は
上記条件式(4)もしくは(5)を満足することが好ま
しい。
得るためには、部分光学系を瞳面に凹面を向けた2つの
半透過曲面から構成し、その部分光学系の瞳面側もしく
は像面側のどちらか一方に、パワーを持つ屈折光学素子
を配置するようにし、瞳面側に配置されるパワーを持つ
屈折光学素子の焦点距離をf1 、像面側に配置されるパ
ワーを持つ屈折光学素子の焦点距離をf3 、2つの半透
過曲面で構成する部分光学系の焦点距離をf2 とすると
き、 0<f2 /f1 <0.42 ・・・(11) −0.4<f2 /f3 <0.2 ・・・(12) なる条件を満足するようにすることが好ましい。
ぞれの上限の0.42、0.2を越えると、2つの半透
過凹面鏡で構成される部分光学系で発生する負の像面湾
曲を屈折光学素子が補正し切れず、像面で負の像面湾曲
が目立つようになる。逆に、上記条件式(11)と(1
2)の値がそれぞれの下限の0、−0.4を越えると、
2つの半透過凹面鏡で構成される部分光学系で発生する
正の像面湾曲を屈折光学素子が補正し切れず、像面で正
の像面湾曲が目立つようになる。
高い像を得るためには、2つの半透過凹面鏡からなる部
分光学系の瞳面側と像面側の両方に、以下に示す条件式
(13)と(14)を満足する屈折光学素子を配置する
事が好ましい。すなわち、瞳面側に配置されるパワーを
持つ屈折光学素子の焦点距離をf1 、像面側に配置され
るパワーを持つ屈折光学素子の焦点距離をf3 、瞳面に
凹面を向けた2つの半透過曲面で構成される部分光学系
の焦点距離をf2 とするとき、 0<f2 /f1 <1.0 ・・・(13) −1.2<f2 /f3 <0 ・・・(14) なる条件を満足することが重要である。
ぞれの上限の1.0、0を越えると、2つの半透過凹面
鏡からなる部分光学系で発生する負の像面湾曲を両方の
屈折光学素子が補正し切れず、像面で負の像面湾曲が目
立つようになる。逆に、上記条件式(13)と(14)
の値がそれぞれの下限の0、−1.2を越えると、2つ
の半透過凹面鏡からなる部分光学系で発生する正の像面
湾曲を両方の屈折光学素子が補正し切れず、像面で正の
像面湾曲が目立つようになる。
なる部分光学系の瞳面側の屈折光学素子及び像面側の屈
折光学素子は、この部分光学系のみで収差補正ができる
状態を作る役割を担っている訳だが、さらに好ましく、
このような状態を作るためには、瞳面側の屈折光学素子
に軸外光束が入射する際と、像面側の屈折光学素子から
軸外光束が射出する際に、軸外収差が発生しないことが
重要である。このためには、配置するそれぞれの屈折光
学素子の形状を考慮することが必要で、瞳面側に配置す
る屈折光学素子は平凸に近い形状を、像面側に配置する
屈折光学素子は凸平に近い形状を持つ事が重要である。
瞳面側の屈折光学素子の瞳面側の面を平面に近い形状と
することで、この面に入射する位置では軸外収差はほと
んど発生することなく軸外光束の画角を非常に小さくす
るできる。また、像面側の屈折光学素子の瞳面側の面を
平面に近い形状とすることで、光軸にほぼ平行となって
像面に至る軸外主光線は、像面側の屈折光学素子の瞳面
側の面に入射する位置での入射角が非常に小さいため、
この面ではほとんど軸外収差が発生しない。
凹面鏡からなる部分光学系を接合しない場合でも、これ
ら屈折光学素子の部分光学系に面している各々の面の曲
率半径を部分光学系の瞳面側の面と像面側の面の曲率半
径とほぼ同じ程度にし、これら屈折光学素子の部分光学
系の間の空気間隔を小さくすることで、瞳面側の屈折光
学素子の像面側の面と部分光学系の瞳面側の面と、像面
側の屈折光学素子の瞳面側の面と部分光学系の像面側の
面で軸外収差が打ち消し合うため、上述した作用を得る
ことができる。
過面の透過と反射の比は2:8から8:2の範囲で利用
される。また、このような光量を分割する手段は、面積
として分割する方法、強度を分割する方法、そして、さ
らにその両方を用いる手段がある。
図5において、ガラス又はプラスティック等の透明基板
41上にアルミコーティング42を設ける。このアルミ
コーティング42は、数μmから0.1mm程度の網目
状のメッシュにコーティングされ、反射する部分と反射
しないで透過する部分の面積の比よって全体的(マクロ
的)な反射率と透過率が設定される。
る手段を図6に示す。この方法は比較的容易に実現で
き、また、安価に製作することが可能である。図6に示
すように、半透過薄膜43をガラス又はプラスティック
等の透明基板41の上にコーティングして、光量を分割
することができる。半透過薄膜43としては、Al(ア
ルミニウム)、Cr(クロム)等の金属薄膜が一般的で
ある。その他に、誘電体の多層膜としてSiO2 、Mg
F2 等の薄膜を何層も組み合わせる方法が一般的であ
る。
の別法として、偏光による方法を図7に示す。図7にお
いて、ガラス又はプラスティック等の透明基板41の上
に偏光性半透過薄膜44をコーティングして、P偏光と
S偏向を選択的に透過又は反射させて分割するものであ
り、入射光のP偏光とS偏向の割合により反射率と透過
率が設定されるものである。さらに、以上の方法を任意
に組み合せて使用することも可能である。
過面で1回も反射しないで透過して像面に達してしまう
フレアー光をカットするためには、偏光を利用した偏光
光学素子を配置とすることが重要となる。例えば、部分
光学系のの瞳面側に第1偏光板と4分の1波長板を配置
して入射光を円偏光とし、第1の半透過面と第2の半透
過面の間に別の4分の1波長板を配置し、第2の半透過
面の後に第1偏光板とパラニコルの偏光面を配置した第
2偏光板を配置する。このような偏光光学素子を配置す
ると、第1の半透過面と第2の半透過面でそれぞれ1回
反射した正規の光線は、第1の半透過面と第2の半透過
面の間の4分の1波長板を3回通過することになり、正
規の光線はトータル4回、4分の1波長板を通過するこ
とになる。したがって、第1偏光板を通過した光の偏光
面は回転せずに、パラニコルに配置された第2偏光板を
通過する。しかし、第1の半透過面を反射しないで通過
した光線はトータル2回の4分の1波長板通過しかしな
いで、偏光面は90゜回転して、第2偏光板でカットさ
れる。
って、フレアー光をカットすることが可能となる。ま
た、上に説明した以外の偏光光学素子の配置も可能であ
り、ここではほんの一例を示しただけである。
察者の眼球の瞳に一致させることにより、像面上の物体
あるいは空中像を拡大して観察できる接眼光学系として
使用可能であるし、瞳側から物体からの光線を入射させ
ることにより、像面上に実像を形成する結像光学系とし
て使用することも可能である。
して用い、この光学系と2次元画像表示素子からなる組
を左右一対用意し、それらを眼輻距離だけ離して支持す
ることにより、両眼で観察できる据え付け型又は頭部装
着式視覚表示装置のようなポータブル型の視覚表示装置
として構成することができる。このようなポータブル型
の視覚表示装置の1例の全体の構成を図8に示す。表示
装置本体50には、上記のような光学系が左右1対接眼
光学系として備えられ、それらに対応して像面に液晶表
示素子からなる2次元画像表示素子が配置されている。
本体50に左右に連続して図示のような側頭フレーム5
1が設けられ、両側の側頭フレーム51は頭頂フレーム
52でつながれており、また、両側の側頭フレーム51
の中間には板バネ53を介してリアフレーム54が設け
てあり、リアフレーム54を眼鏡のツルのように観察者
の両耳の後部に当て、また、頭頂フレーム52を観察者
の頭頂に載せることにより、表示装置本体50を観察者
の眼前に保持できるようになっている。なお、頭頂フレ
ーム52の内側には海綿体のような弾性体からなる頭頂
パッド55が取り付けてあり、同様にリアフレーム54
の内側にも同様なパッドが取り付けられており、この表
示装置を頭部に装着したときに違和感を感じないように
してある。
が付設されており、映像観察と共に立体音響を聞くこと
ができるようになっている。このようにスピーカ56を
有する表示装置本体50には、映像音声伝達コード57
を介してボータブルビデオカセット等の再生装置58が
接続されているので、観察者はこの再生装置58を図示
のようにベルト箇所等の任意の位置に保持して、映像、
音響を楽しむことができるようになっている。図示の5
9は再生装置58のスイッチ、ボリューム等の調節部で
ある。なお、頭頂フレーム52の内部に、映像処理・音
声処理回路等の電子部品を内蔵させてある。
いて説明する。
光学系の断面図を示す。各実施例の数値データは後記す
るが、図中、Eは瞳位置、Iは像面であり、12は第1
の半透過面14と第2の半透過面15によって構成され
た部分光学系、11は部分光学系12の瞳側に配置され
たパワーを持つ屈折光学素子、13は部分光学系12の
像面側に配置されたパワーを持つ屈折光学素子である。
透過面14が平面で、第2の半透過面15が像面側に凸
の凹面であり、部分光学系12の瞳側に像面側に凸の正
メニスカスレンズ11を接合しないで配置した例であ
る。この実施例の画角は120°、瞳径は6mm、焦点
距離は40mm、Fナンバーは6.7である。条件式
(3)のf2 /fa の値は1.646である。なお、後
記する数値データ中、面番号は光線が通過する順に取っ
てあり、ndは透明体のd線での屈折率、νdはそのア
ッベ数である(以下、同じ)。
半透過面14が平面で、第2の半透過面15が像面側に
凸の凹面であり、部分光学系12の瞳側に両凸レンズ1
1を接合しないで配置した例である。この実施例の画角
は40°、瞳径は15mm、焦点距離は40mm、Fナ
ンバーは2.7である。条件式(3)のf2 /fa の値
は0.748である。
半透過面14が平面で、第2の半透過面15が像面側に
凸の凹面であり、部分光学系12の像面側に両凸レンズ
13を接合しないで配置した例である。この実施例の画
角は40°、瞳径は6mm、焦点距離は40mm、Fナ
ンバーは6.7である。条件式(3)のf2 /fa の値
は1.521である。
半透過面14が平面で、第2の半透過面15が像面側に
凸の凹面であり、部分光学系12の像面側に両凸レンズ
13を接合しないで配置した例である。この実施例の画
角は90°、瞳径は10mm、焦点距離は40mm、F
ナンバーは4.0である。条件式(3)のf2 /faの
値は1.125である。
半透過面14が平面で、第2の半透過面15が像面側に
凸の凹面であり、部分光学系12の瞳側に像面側に凸の
正メニスカスレンズ11を接合しないで、さらに、部分
光学系12の像面側に両凸レンズ13を接合しないで配
置した例である。この実施例の画角は120°、瞳径は
6mm、焦点距離は40mm、Fナンバーは4.0であ
る。条件式(4)のf 2 /f1 の値は0.834、条件
式(5)のf2 /f3 の値は0.667である。
半透過面14が平面で、第2の半透過面15が像面側に
凸の凹面であり、部分光学系12の瞳側に瞳側に凸の正
メニスカスレンズ11を接合しないで、さらに、部分光
学系12の像面側に瞳側に凸の正メニスカスレンズ13
を接合しないで配置した例である。この実施例の画角は
60°、瞳径は15mm、焦点距離は40mm、Fナン
バーは2.7である。条件式(4)のf2 /f1 の値は
0.294、条件式(5)のf2 /f3 の値は1.12
2である。
半透過面14が平面で、第2の半透過面15が像面側に
凸の凹面であり、部分光学系12の瞳側に凸平レンズ1
1を接合して配置した例である。この実施例の画角は6
0°、瞳径は6mm、焦点距離は40mm、Fナンバー
は6.7である。条件式(8)のf2 /fa の値は0.
258である。
半透過面14が平面で、第2の半透過面15が像面側に
凸の凹面であり、部分光学系12の像面側に像面側に凸
の正メニスカスレンズ13を接合して配置した例であ
る。この実施例の画角は40°、瞳径は6mm、焦点距
離は40mm、Fナンバーは6.7である。f/f3 の
値は0.386、条件式(8)のf2 /fa の値は0.
580である。
半透過面14が平面で、第2の半透過面15が像面側に
凸の凹面であり、部分光学系12の瞳側に凸平レンズ1
1を接合して、さらに、部分光学系12の像面側に像面
側に凸の負メニスカスレンズ13を接合して配置した例
である。この実施例の画角は40°、瞳径は6mm、焦
点距離は40mm、Fナンバーは6.7である。f/f
3 の値は−0.042、条件式(9)のf2 /f1 の値
は0.554、条件式(10)のf2 /f3 の値は−
0.060である。
の半透過面14が平面で、第2の半透過面15が像面側
に凸の凹面であり、部分光学系12の瞳側に凸平レンズ
11を接合して、さらに、部分光学系12の像面側に像
面側に凸の負メニスカスレンズ13を接合して配置した
例である。この実施例の画角は60°、瞳径は10m
m、焦点距離は40mm、Fナンバーは4.0である。
f/f3 の値は−0.023、条件式(9)のf2 /f
1 の値は0.404、条件式(10)のf2 /f3 の値
は−0.030である。
示す。 実施例1 面番号 曲率半径 面間隔 nd νd 1 (瞳位置E) 11.820 2 -309.8986 14.236 1.6970 48.9 3 -37.1617 7.603 4 ∞ 2.000 1.7535 27.6 5 ∞ 4.196 6 -194.7236 (反射面15) -4.196 7 ∞ (反射面14) 4.196 8 -194.7236 2.000 1.5578 60.5 9 -194.7236 22.403 10 (像面I) 。
19〜図28に示す。各収差図において、球面収差を
(a)、非点収差を(b)、歪曲収差を(c)、横収差
を(d)に示す。なお、横収差(d)において、ωは半
画角を示す。
11の焦点距離をf1 、部分光学系12の焦点距離をf
2 、レンズ13の焦点距離をf3 、レンズ11の瞳面E
に近い面の曲率半径をR11、像面Iに近い面の曲率半径
をR12、レンズ13の瞳面Eに近い面の曲率半径を
R21、像面Iに近い面の曲率半径をR22とするとき、f
1、1/R1 、1/R2 、1/R21、1/R22 、
f2 、f3 、f2 /f1 、f2/f3 の値を次の表1、
表2に示す。
装置は、例えば次のように構成することができる。 〔1〕 各々少なくとも1回の光線の透過と少なくとも
1回の光線の反射をするように配置された少なくとも2
つの半透過面を有する部分光学系と、パワーを有する屈
折光学素子とから構成されるていることを特徴とする光
学系。
透過面が平面で、像面に近い半透過面が凹面で構成さ
れ、前記部分光学系の瞳面側もしくは像面側に、空気間
隔を挟んで前記屈折光学素子が配置され、前記屈折光学
素子の焦点距離をfa とするとき、 fa >0 ・・・(1) なる条件を満足することを特徴とする上記〔1〕記載の
光学系。
の曲率半径をR1 、像面に近い面の曲率半径をR2 とす
るとき、 1/R1 >1/R2 ・・・(2) なる条件を満足することを特徴とする上記〔2〕記載の
光学系。
a 、前記部分光学系の焦点距離をf2とするとき、 0.35<f2 /fa <3.4 ・・・(3) なる条件を満足することを特徴とする上記〔3〕記載の
光学系。
側に、空気間隔を挟んで2枚の屈折光学素子が配置さ
れ、前記部分光学系の瞳面側に空気間隔を挟んで配置さ
れる屈折光学素子の焦点距離をf1 、前記部分光学系の
像面側に空気間隔を挟んで配置される屈折光学素子の焦
点距離をf3 、前記部分光学系の焦点距離をf2 とする
とき、 0.1<f2 /f1 <1.8 ・・・(4) 0.3<f2 /f3 <2.4 ・・・(5) なる条件を満足することを特徴とする上記〔2〕記載の
光学系。
像面側に、パワーを有する屈折光学系が接合して配置さ
れ、前記屈折光学素子の焦点距離をfa 、前記部分光学
系の焦点距離をf2 とするとき、 0.1<f2 /fa <3 ・・・(8) なる条件を満足することを特徴とする上記〔1〕記載の
光学系。
て配置された前記屈折光学系の焦点距離をf1 とすると
き、 f1 >0 ・・・(6) なる条件を満足することを特徴とする上記〔6〕記載の
光学系。
側に接合して2枚の屈折光学素子が配置され、前記部分
光学系の瞳面側に接合して配置される屈折光学素子の焦
点距離をf1 、前記部分光学系の像面側に接合して配置
される屈折光学素子の焦点距離をf3 、前記部分光学系
の焦点距離をf2 とするとき、 0.2 <f2 /f1 <1.2 ・・・(9) −0.16<f2 /f3 <0.5 ・・・(10) なる条件を満足することを特徴とする上記〔6〕記載の
光学系。
20%以上80%以下の透過率を有することを特徴とす
る上記〔1〕記載の光学系。
つの半透過面で1回も反射しないで透過する光線を遮断
するために偏光光学素子で構成された遮断手段を光路中
に配置したことを特徴とする上記〔1〕記載の光学系。
を特徴とする上記〔1〕記載の光学系。
を特徴とする上記〔1〕記載の光学系。
過する第1の面と、前記第1の面を透過した光を反射す
る第2の面と、前記第2の面を反射した光を反射する第
3の面と、前記第3の面を反射した光を透過させる第4
の面とを含み、かつ、前記第1の面と前記第3の面とが
同一面にて形成され、前記第2の面と前記第4の面とが
同一面にて形成された部分光学系と、前記部分光学系の
少なくとも前後何れか一方にパワーを有する屈折光学素
子とを含むことを特徴とする虚像投影のための光学系。
素子からの光を少なくとも1回透過すると共に、この透
過した光の進行方向とは逆向きに入ってくる光を少なく
とも1回反射する透過反射面を複数含んだ部分光学系
と、前記部分光学系を射出した光を観察者眼球内に投影
する視覚表示装置において、前記部分光学系と前記映像
表示素子との間にパワーを有する屈折光学素子を設けた
ことを特徴とする視覚表示装置。
素子からの光を少なくとも1回透過すると共に、この透
過した光の進行方向とは逆向きに入ってくる光を少なく
とも1回反射する透過反射面を複数含んだ部分光学系
と、前記部分光学系を射出した光を観察者眼球内に投影
する視覚表示装置において、前記部分光学系と観察者眼
球位置に対応する射出瞳との間にパワーを有する屈折光
学素子を設けたことを特徴とする視覚表示装置。
に装着するために、観察者の頭部に前記視覚表示装置を
押し当てる保持部材を設けたことを特徴とする上記〔1
4〕又は〔15〕記載の視覚表示装置。
なくとも2つの面は互いに空気間隔を挟んで対向するこ
とを特徴とする上記〔14〕から〔16〕の何れか1項
記載の視覚表示装置。
面は、各々別の光学素子からなることを特徴とする上記
〔17〕記載の視覚表示装置。
によると、画角120°前後及び瞳径15mm前後まで
像面湾曲とコマ収差の両収差が良好に補正され、撮像・
接眼両光学系に使用できる光学系を提供することができ
る。また、このような光学系を接眼光学系に用いて、広
い提示画角で、周辺の画角まで鮮明に観察できる頭部装
着式視覚表示装置を提供することができる。
るための断面図である。
る。
る。
る。
段の原理図である。
手段の原理図である。
る手段の原理図である。
成を示す図である。
る。
因を説明するための図である。
光学素子 12…部分光学系 13…部分光学系の像面側に配置されたパワーを持つ屈
折光学素子 14…第1の半透過面 15…第2の半透過面 41…透明基板 42…アルミコーティング 43…半透過薄膜 44…偏光性半透過薄膜 50…表示装置本体 51…側頭フレーム 52…頭頂フレーム 53…板バネ 54…リアフレーム 55…頭頂パッド 56…スピーカ 57…映像音声伝達コード 58…再生装置 59…スイッチ、ボリューム等の調節部
Claims (17)
- 【請求項1】 各々少なくとも1回の光線の透過と少な
くとも1回の光線の反射をするように配置された少なく
とも2つの半透過面を有する部分光学系と、パワーを有
する屈折光学素子とを含んで構成され、 前記部分光学系が、瞳面に近い半透過面が平面で、像面
に近い半透過面が凹面で構成され、前記部分光学系の瞳
面側もしくは像面側に、空気間隔を挟んで前記屈折光学
素子が配置され、 前記屈折光学素子が、正の像面湾曲を打ち消すために、
光学系の中に負の像面湾曲を発生させるように構成さ
れ、 前記屈折光学素子の焦点距離をfa とするとき、 fa >0 ・・・(1) なる条件を満足することを特徴とする光学系。 - 【請求項2】 前記屈折光学素子の瞳面に近い面の曲率
半径をR1 、像面に近い面の曲率半径をR2 とすると
き、 1/R1 >1/R2 ・・・(2) なる条件を満足することを特徴とする請求項1記載の光
学系。 - 【請求項3】 前記屈折光学素子の焦点距離をfa 、前
記部分光学系の焦点距離をf2 とするとき、 0.35<f2 /fa <3.4 ・・・(3) なる条件を満足することを特徴とする請求項2記載の光
学系。 - 【請求項4】 前記部分光学系の瞳面側及び像面側に、
空気間隔を挟んで2枚の屈折光学素子が配置され、前記
部分光学系の瞳面側に空気間隔を挟んで配置される屈折
光学素子の焦点距離をf1 、前記部分光学系の像面側に
空気間隔を挟んで配置される屈折光学素子の焦点距離を
f3 、前記部分光学系の焦点距離をf2 とするとき、 0.1<f2 /f1 <1.8 ・・・(4) 0.3<f2 /f3 <2.4 ・・・(5) なる条件を満足することを特徴とする請求項1記載の光
学系。 - 【請求項5】 前記部分光学系の瞳面側もしくは像面側
に、パワーを有する屈折光学系が接合して配置され、前
記屈折光学素子の焦点距離をfa 、前記部分光学系の焦
点距離をf2 とするとき、 0.1<f2 /fa <3 ・・・(8) なる条件を満足することを特徴とする請求項1記載の光
学系。 - 【請求項6】 前記部分光学系の瞳面側に接合して配置
された前記屈折光学系の焦点距離をf1 とするとき、 f1 >0 ・・・(6) なる条件を満足することを特徴とする請求項5記載の光
学系。 - 【請求項7】 前記部分光学系の瞳面側及び像面側に接
合して2枚の屈折光学素子が配置され、前記部分光学系
の瞳面側に接合して配置される屈折光学素子の焦点距離
をf1 、前記部分光学系の像面側に接合して配置される
屈折光学素子の焦点距離をf3 、前記部分光学系の焦点
距離をf2 とするとき、 0.2 <f2 /f1 <1.2 ・・・(9) −0.16<f2 /f3 <0.5 ・・・(10) なる条件を満足することを特徴とする請求項5記載の光
学系。 - 【請求項8】 前記部分光学系の前記半透過面が20%
以上80%以下の透過率を有することを特徴とする請求
項1記載の光学系。 - 【請求項9】 前記部分光学系の少なくとも2つの半透
過面で1回も反射しないで透過する光線を遮断するため
に偏光光学素子で構成された遮断手段を光路中に配置し
たことを特徴とする請求項1記載の光学系。 - 【請求項10】 前記光学系を接眼光学系として使用す
ることを特徴とする請求項1記載の光学系。 - 【請求項11】 前記光学系を結像光学系として使用す
ることを特徴とする請求項1記載の光学系。 - 【請求項12】 投影するための像からの光を透過する
第1の面と、前記第1の面を透過した光を反射する第2
の面と、前記第2の面を反射した光を反射する第3の面
と、前記第3の面を反射した光を透過させる第4の面と
を含み、かつ、前記第1の面と前記第3の面とが同一面
にて形成され、前記第2の面と前記第4の面とが同一面
にて形成された部分光学系と、前記部分光学系の少なく
とも前後何れか一方にパワーを有する屈折光学素子とを
含むことを特徴とする虚像投影のための光学系。 - 【請求項13】 映像表示素子と、前記映像表示素子か
らの光を少なくとも1回透過すると共に、この透過した
光の進行方向とは逆向きに入ってくる光を少なくとも1
回反射する透過反射面を複数含んだ部分光学系と、前記
部分光学系を射出した光を観察者眼球内に投影する視覚
表示装置において、前記部分光学系と前記映像表示素子
との間にパワーを有する屈折光学素子を設けたことを特
徴とする視覚表示装置。 - 【請求項14】 映像表示素子と、前記映像表示素子か
らの光を少なくとも1回透過すると共に、この透過した
光の進行方向とは逆向きに入ってくる光を少なくとも1
回反射する透過反射面を複数含んだ部分光学系と、前記
部分光学系を射出した光を観察者眼球内に投影する視覚
表示装置において、前記部分光学系と観察者眼球位置に
対応する射出瞳との間にパワーを有する屈折光学素子を
設けたことを特徴とする視覚表示装置。 - 【請求項15】 前記視覚表示装置を観察者顔面に装着
するために、観察者の頭部に前記視覚表示装置を押し当
てる保持部材を設けたことを特徴とする請求項13又は
14記載の視覚表示装置。 - 【請求項16】 前記複数の透過反射面の中、少なくと
も2つの面は互いに空気間隔を挟んで対向することを特
徴とする請求項13、14又は15の何れか1項記載の
視覚表示装置。 - 【請求項17】 前記対向する少なくとも2つの面は、
各々別の光学素子からなることを特徴とする請求項16
記載の視覚表示装置。
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