JP2021197283A - 開閉器 - Google Patents

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智大 石井
Tomohiro Ishii
岳 浅沼
Takeshi Asanuma
貴志 堤
Takashi Tsutsumi
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Abstract

【課題】消弧性能の向上を図りながら小型化を図ることができる開閉器を提供する。【解決手段】固定接点13a,14aを有する一対の固定接触子13,14と、一対の固定接触子の固定接点に接離可能な一対の可動接点15a,15bを有する可動接触子15と、一対の固定接触子及び前記可動接触子を収納する接点収容ケース4と、接点収容ケースの内部に固定接点及び可動接点を囲み、アークが引き伸ばされる方向に細隙空間50e,50fを設けた細隙消弧部50,51と、を備えている。そして、細隙消弧部は、アークが引き伸ばされる方向の先端側に細隙空間及び細隙消弧部の外部を連通する通気穴52〜55を設けている。【選択図】図6

Description

本発明は、電流路の開閉を行う電磁接触器などの開閉器に関する。
近年ハイブリッドを含む電気自動車は、航続距離拡大、充電時間の短縮の要求が高まり、電池容量の増加・高電圧化に関する技術開発が進められている。そして、電力系統において予期せぬ短絡事故が発生した場合、電磁接触器は短絡電流から系統を保護するため、短時間でアーク電圧を上げ、大電流を限流・遮断する必要がある。したがって、電磁接触器の仕様も高電圧化・大電流化が進んでいる。
アーク電圧を高める電磁接触器として、例えば特許文献1の装置が知られている。特許文献1の装置は、一対の固定接触子と可動接触子との間にアークが発生すると、互いに対向配置されている各対のアーク消弧用永久磁石のN極からS極に向かう磁束が共に一対の固定接触子と可動接触子との間のアークが発生した位置に対して可動接触子の長手方向に横切ることになり、アークに対してローレンツ力を作用し、可動接触子の長手方向と直交する短手方向にアークを引き伸ばし、伸長量を増大させることでアーク電圧を高め、アークを消弧するようにしている。
特開2018−163761号公報
しかし、特許文献1の電磁接触器のように、可動接触子の短手方向にアークを引き伸ばしてアークを消弧する技術は、電磁接触器が大型化となるおそれがあり、機器の小型化も要求される自動車業界に対応することができない、という課題がある。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、消弧性能の向上を図りながら小型化を図ることができる開閉器を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る開閉器は、固定接点を有する固定接触子と、固定接点に接離可能な可動接点を有する可動接触子と、固定接触子及び前記可動接触子を収納する接点収容ケースと、接点収容ケースの内部に固定接点及び前記可動接点を囲み、前記固定接点及び前記可動接点の間で発生するアークが引き伸ばされる方向に細隙空間を設けた細隙消弧部と、を備え、細隙消弧部は、アークが引き伸ばされる方向の先端側に細隙空間及び細隙消弧部の外部を連通する通気穴を設けている。
本発明の開閉器によれば、消弧性能の向上を図りながら小型化を図ることができる。
本発明に係る開閉器を示す断面図である。 本発明に係る第1実施形態の開閉器の接点機構を示す平面図である。 第1実施形態の接点機構に配置した第1及び第2細隙消弧部を示す要部斜視図である。 図2のVI−VI線第矢視図である。 第1実施形態の開閉器において固定接点及び可動接点の間で発生したアークにローレンツ力が作用する方向を示す図である。 第1実施形態の開閉器の接点機構において固定接点及び可動接点の間で発生したアークが引き伸ばされる状態を示す図である。 本発明に係る第2実施形態の開閉器の接点機構を示す平面図である。 第2実施形態の接点機構を構成する一対の固定接触子及び可動接触子の構造を示す斜視図である。
次に、図面を参照して、本発明に係る実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
[第1実施形態]
図1に示す本発明に係る第1実施形態の開閉器としての電磁接触器1は、接点機構2と、この接点機構2を駆動する電磁石ユニット20とを備えている。
接点機構2は接点収納ケース4に収納されており、この接点収納ケース4は、金属製の角筒部5と、この角筒部5の上端を閉塞する例えばセラミックや合成樹脂材からなる絶縁基板6とで形成されている。
角筒部5は、下部に形成したフランジ部7が電磁石ユニット20の上部磁気ヨーク21にシール接合されて固定されている。絶縁基板6には、貫通孔9,10が所定間隔をあけて形成されている。
接点収納ケース4の内部には、直方体で有底角筒状に形成された絶縁筒部18が配設されている。この絶縁筒部18は、絶縁性の例えば合成樹脂を成形することによって形成され、角筒部5に対するアークの影響を遮断する絶縁機能を有し、絶縁筒部18の内部に接点機構2が収納されている。
接点機構2は、絶縁基板6の貫通孔9,10に挿入して固定されている一対の固定接触子13,14(以下、第1固定接触子13、第2固定接触子14と称する)と、これら第1及び第2固定接触子13,14の下面に設けた第1及び第2固定接点13a,14aに第1及び第2可動接点15a,15bが対向している可動接触子15とを備えている。
可動接触子15は、電磁石ユニット20の固定鉄心22に固定された駆動軸23に支持されている。駆動軸23は、可動接触子15に連結する第1駆動軸23aと、可動鉄心24に固定された第2駆動軸23bとが駆動軸ホルダ23cを介して一体化されている。
駆動軸23の上部には、可動接触子15に対して所定の付勢力を付与する接触スプリング26が配置されている。
電磁石ユニット20は、側面から見て扁平なU字形状の磁気ヨーク28を有し、磁気ヨーク28の内部に固定フランジ29が配置され、固定フランジ29の外側にはスプール30が配置されている。
スプール30は、中央円筒部31と、この中央円筒部31の下端部から半径方向外方に突出する下フランジ部32と、中央円筒部31の上端より僅かに下側から半径方向外方に突出する上フランジ部33とを備えている。そして、中央円筒部31、下フランジ部32及び上フランジ部33で構成される収納空間に励磁コイル34が巻装されている。そして、固定鉄心22と可動鉄心24の間には、駆動軸23の外周に配置された復帰スプリング36が装着されている。
接点機構2を構成する可動接触子15は、銅、アルミニウムなどを材料とした図1の左右方向に長尺な導電板であり、長手方向の中央部に駆動軸23が連結されており、長手方向の両端側の下面に、第1可動接点15a及び第2可動接点15bが形成されている。
接点機構2を構成する第1固定接触子13及び第2固定接触子14は、銅、アルミニウムなどからなり、絶縁基板6に固定されている。
第1固定接触子13の第1固定接点13aは、可動接触子15の第1可動接点15aに上側から対向しており、第2固定接触子14の第2固定接点14aも、可動接触子15の第2可動接点15bに上側から対向している。
可動接触子15は、釈放状態で、長手方向の一端側に位置する第1可動接点15a及び第1固定接触子13の第1固定接点13aと、長手方向の他端側に位置する第可動接点15b及び第2固定接触子14の第2固定接点14aとが、所定間隔を保って離間した状態となる。
電源を投入した状態(投入状態)では、可動接触子15の第1及び第2可動接点15a,15bが、第1固定接触子13の第1固定接点13a及び第2固定接触子14の第2固定接点14aに、接触スプリング26による所定の接触圧で接触するように設定されている。
そして、密閉された接点収納ケース4に水素ガス、窒素ガス、水素及び窒素の混合ガス、空気、SF6等のアーク消弧用ガスが封入されている。
絶縁筒部18の外壁には、角筒部5に固定された第1アーク消弧用永久磁石40及び第2アーク消弧用永久磁石41が配置されている。第1アーク消弧用永久磁石40及び第2アーク消弧用永久磁石41は、直方体形状であり、厚さ方向に沿って磁束が出るアキシャル異方性磁石である。
図2に示すように、第1アーク消弧用永久磁石40及び第2アーク消弧用永久磁石41は、可動接触子15の長手方向に位置する絶縁筒部18の外壁に配置されており、第1アーク消弧用永久磁石40が絶縁筒部18に接する磁極面がN極となるように着磁され、第2アーク消弧用永久磁石41が絶縁筒部18に接する磁極面がS極となるように着磁されている。
これにより、第1アーク消弧用永久磁石40のN極から出て第2アーク消弧用永久磁石41のS極に流れる磁束が、第1固定接触子13の第1固定接点13aと、第2固定接触子14の第2固定接点14aとを横切る。
図2及び図3に示すように、絶縁筒部18の内部には、第1細隙消弧部50と、第2細隙消弧部51が配置されている。
第1細隙消弧部50は、プラスチックなどの高分子材料の絶縁材からなる長方形板状の2枚の細隙側壁50a,50bと、細隙側壁50a,50bの端部を連結する細隙端壁50c,50dと、を備えている。細隙側壁50a,50bは、第1固定接点13a及び第1可動接点15aの接離位置を可動接触子15の長手方向の外側から囲んでいるとともに、略へ字状に折り曲げられて可動接触子15の短手方向に延在している。
細隙側壁50a,50bの短手方向の一方側は、互いに近接する方向に延在し、先端部同士が細隙端壁50cに接続されている。また、細隙側壁50a,50bの短手方向の他方側も、互いに近接する方向に延在して先端部同士が細隙端壁50dに接続されている。
これにより、細隙側壁50a,50bで囲まれている短手方向の一方側の空間は、第1固定接点13a及び第1可動接点15aから離間して細隙端壁50cに向うに従い細隙側壁50a,50bの間が徐々に狭くなる細隙空間50eが形成される。また、細隙側壁50a,50bで囲まれている短手方向の他方側の空間も、第1固定接点13a及び第1可動接点15aから離間して細隙端壁50dに向うに従い細隙側壁50a,50bの間が徐々に狭くなる細隙空間50fが形成される。
図3及び図4に示すように、細隙側壁50a,50bには、細隙空間50e,50fと細隙側壁50a,50bの外部とに連通する複数の通気穴が形成されている。
細隙側壁50aには、細隙端壁50cに沿って複数の通気穴が形成されている。すなわち、細隙側壁50aの上下の角部に2つの第1通気穴52が形成されている。これら第1通気穴52の間の細隙端壁50cに沿う方向に2つの第2通気穴53が形成されており、これら第2通気穴52の間に1つの第3通気穴54が形成されている。そして、これら第1〜第4通気穴52〜54の穴径は、第1通気穴52の穴径D1が一番大きく、次いで第2通気穴53の穴径D2が大きく、第3通気穴54の穴径D3が一番小さい(D1>D2>D3)。
細隙側壁50aの上部及び下部には、さらに、第1通気穴52より第1固定接点13a及び第1可動接点15aに寄った側に第4通気穴55が形成されている。この第4通気穴55の穴径は、第2通気穴53と同一のD2に形成されており、第1通気穴52の穴径D1より小さい(D1>D2)。
細隙側壁50aの細隙端壁50dに沿う側にも同一構成の複数の通気穴52〜55が形成されている。そして、図4に示すように、もう一方の細隙側壁50bにも、細隙側壁50aと同一構成で通気穴52〜55が形成されている。
したがって、第1細隙消弧部50は、2枚の細隙側壁50a,50bの細隙端壁50c,50dに寄った位置に複数の通気穴52〜55が形成されており、細隙側壁50a,50bの上下の角部に穴径D1の大きな第1通気穴52が形成され、他の通気穴53〜55は、第1通気穴52に近づくに従い穴径を大きくして形成されている。
一方、図2で示した絶縁筒部18の内部に配置されている第2細隙消弧部51も、第1細隙消弧部50と同一構成で2枚の細隙側壁50a,50bと、細隙側壁50a,50bの端部を連結する細隙端壁50c,50dとで構成され、第2固定接点13b及び第2可動接点15bの接離位置を可動接触子15の長手方向の外側から囲みながら可動接触子15の短手方向に延在している。
次に、第1実施形態の電磁接触器1の釈放状態、投入状態について説明する。
今、電磁石ユニット20の励磁コイル34が非通電状態にあって、電磁石ユニット20で可動鉄心24を上昇させる励磁力を発生していない釈放状態にあるものとする。
この釈放状態では、可動鉄心24が復帰スプリング36によって、上部磁気ヨーク21から離れる下方向に付勢される。
このため、可動鉄心24に駆動軸23を介して連結されている接点機構2の可動接触子15の第1可動接点15a及び第2可動接点15bが、第1固定接触子13の第1固定接点13a、第2固定接触子14の第2固定接点14aに対して下方に所定距離だけ離間している。このため、第1固定接触子13及び第2固定接触子14の間の電流路が遮断状態にあり、接点機構2が開極状態となっている。
この釈放状態から、電磁石ユニット20の励磁コイル34に通電すると、この電磁石ユニット20で励磁力が発生し、可動鉄心24を復帰スプリング36の付勢力に抗して上方に押し上げる。このように、可動鉄心24が上昇することにより、可動鉄心24に駆動軸23を介して連結されている可動接触子15も上昇し、接点機構2の可動接触子15の第1可動接点15a,第2可動接点15bが、第1固定接触子13の第1固定接点13a、第2固定接触子14の第2固定接点14aに対して接触スプリング26の接触圧で接触して投入状態となる。このため、電力供給源の大電流が、第1固定接触子13、可動接触子15、第2固定接触子14を通じて負荷装置に供給される閉極状態となる。
次に、第1実施形態の電磁接触器1のアーク発生時の作用効果について、図5及び図6を参照して説明する。
図5は、第1固定接触子13に正極(+)端子を接続し、第2固定接触子14に負極(−)端子を接続した接点機構2を示す。
この接点機構2の閉極状態から、負荷装置への電流供給を遮断する場合には、電磁石ユニット20の励磁コイル34への通電を停止する。
励磁コイル34への通電を停止すると、電磁石ユニット20で可動鉄心24を上方に移動させる励磁力がなくなることにより、可動鉄心24が復帰スプリング36の付勢力によって下降していく。
この可動鉄心24が下降することにより、駆動軸23を介して連結された可動接触子15が下降する。これに応じて接触スプリング26の接触圧がなくなった時点で、可動接触子15の第1可動接点15a,第2可動接点15bが、第1固定接触子13の第1固定接点13a、第2固定接触子14の第2固定接点14aから下方に離間する開極開始状態となる。
電磁接触器1が開極開始状態となると、図6に示すように、可動接触子15の第1可動接点15aと第1固定接触子13の第1固定接点13aとの間にアークA1が発生し、可動接触子15の第2可動接点15bと第2固定接触子14の第1固定接点14aとの間にもアーク(不図示)が発生し、これらアークによって電流の通電状態が継続されることになる。そして、第1アーク消弧用永久磁石40のN極から出て第2アーク消弧用永久磁石41のS極に流れる磁束が、第1固定接触子13の第1固定接点13aと、第2固定接触子14の第2固定接点14aとを横切る。
第1固定接点13aと第1可動接点15aとの間では、第1固定接点13a側から第1可動接点15a側にアークA1が流れ、このアークA1の電流の流れと、第1アーク消弧用永久磁石40から第2アーク消弧用永久磁石41に流れる磁束との関係からフレミング左手の法則により、図5に示すように、アークA1には、電流の流れ方向及び磁束の方向に直交する可動接触子15の短手方向の一方に向うローレンツ力F1が発生し、アークA1が短手方向の一方に引き伸ばされる。
第1固定接点13a及び第1可動接点15aの間にアークA1が発生すると、第1固定接点13a及び第1可動接点15aの加熱溶融により多量の金属蒸気が発生する。また、第1固定接点13a及び第1可動接点15aの加熱溶融によって第1細隙消弧部50の細隙空間50eのアーク消弧用ガスも膨張する。
第1細隙消弧部50の細隙空間50eは、多量の金属蒸気が発生し、且つアーク消弧用ガスが膨張することで、第1細隙消弧部50の外部と比較して圧力が高くなる。このため、細隙空間50eの気体(金属蒸気、アーク消弧用ガス)は、細隙側壁50a,50bの第1〜第4通気穴52〜55を通過して細隙消弧部50の外部に排気されていく。この際、第1〜第4通気穴52〜55は、第1細隙消弧部50の細隙端壁50c側に寄って設けられているので、細隙空間50eには、第1固定接点13a及び第1可動接点15aから短手方向の一方に向かう(ローレンツ力F1が作用する方向の)気体の流れが発生し、アークA1は、細隙空間50eで発生する気体の流れに乗り、図6のアークA2に示すように細隙端壁50c側に引き伸ばされていく。
そして、細隙空間50eから排気される気体は、穴径の小さな通気穴に比べて穴径の大きな通気穴からの排気量が多くなる。細隙側壁50a,50bの上下の角部には穴径D1の大きな第1通気穴52が形成され、他の第2〜第4通気穴53〜55は、第1通気穴52に近づくに従い穴径を大きくして形成されている。細隙空間50eから細隙空間50eの外部空間に向けて第1通気孔52〜第4通気孔55を通過する気体の排気量が多い箇所に向ってアークが伸長するので、細隙側壁50a,50bの上下の角部に穴径D1の大きな第1通気穴52を設けたことで、アークは細隙側壁50a,50bの上下の角部に向って伸長する。また、細隙側壁50a,50bの上下の角部は、気体が滞留して高圧になりやすく、気体の流動によるアークを伸長させる駆動力を得にくいが、細隙側壁50a,50bの上下の角部に穴径D1の大きな第1通気穴52を設けたことで、上下の角部を減圧して気体の流動によるアークを伸長させる駆動力が得られる。したがって、このような細隙空間50eの気体の流れに追従するアークは、図6に示すように、細隙側壁50a,50bの上下の角部側に徐々に引き伸ばされたアークA3,A4となり、アークの伸長量が十分に増大することで、アーク電圧が高められ、消弧性能を向上させることができる。
また、第1細隙消弧部50の細隙空間50eは、細隙端壁50cに向うに従い細隙側壁50a,50bの間が徐々に狭くなるように形成されている。このため、第1固定接点13a及び第1可動接点15aの間で発生するアークが細隙端壁50c側に引き伸ばされていくと、細隙側壁50a,50bに接触しやすい。アークは、細隙側壁50a,50bとの接触に接触することでアーク熱が吸熱され、ピンチ効果によってアーク径が絞られ、アーク電圧の上昇が促進されるので、さらに消弧性能が向上する。
一方、電磁接触器1が開極開始状態となり、可動接触子15の第2可動接点15bと第2固定接触子14の第2固定接点14aとの間にもアークが発生すると、第2固定接点14aと第2可動接点15bとの間では、第2可動接点15b側から第2固定接点13b側にアークが流れ、このアークの電流の流れと、第1アーク消弧用永久磁石40から第2アーク消弧用永久磁石41に流れる磁束との関係からフレミング左手の法則により、図5に示すように、アークには、電流の流れ方向及び磁束の方向に直交する可動接触子15の短手方向の他方に向うローレンツ力F2が発生し、アークが短手方向の一方に他方に引き伸ばされる。
第2固定接点14a及び第2可動接点15bの間にアークが発生すると、第2固定接点14a及び第2可動接点15bの加熱溶融により多量の金属蒸気が発生し、第2固定接点14a及び第2可動接点15bの加熱溶融によって第2細隙消弧部51の細隙空間50fのアーク消弧用ガスも膨張する。第2細隙消弧部51の細隙空間50fは、多量の金属蒸気が発生し、且つアーク消弧用ガスが膨張することで、第1細隙消弧部50の外部と比較して圧力が高くなる。
したがって、第2細隙消弧部51も、第1〜第2通気穴52〜55が細隙端壁50d側に寄って設けられているので、細隙空間50fには、第2固定接点14a及び第2可動接点15bから短手方向の他方に向かう(ローレンツ力F2が作用する方向の)気体の流れが発生し、アークは、細隙空間50fで発生する気体の流れに乗って細隙端壁50d側に引き伸ばされ、細隙側壁50a,50bの上下の角部側に徐々に引き伸ばされていき、気体の流動によるアークを伸長させる駆動力が得られていく。そして、アーク伸長量が増大することでアーク電圧が高められ、消弧性能を大幅に向上させることができる。
また、第2細隙消弧部51の細隙空間50fも、細隙端壁50dに向うに従い細隙側壁50a,50bの間が徐々に狭くなるように形成されているので、アークは、細隙側壁50a,50bとの接触に接触することでアーク熱が吸熱され、ピンチ効果によってアーク径が絞られ、アーク電圧の上昇が促進されるので、さらに消弧性能を向上させることができる。
そして、本実施形態の電磁接触器1は、接点間(第1固定接点13a及び第1可動接点15aとの間、第2可動接点15bと第1固定接点14aとの間)で発生したアークを、第1及び第2細隙消弧部50,51の細隙端壁50c,50dに向かう方向(可動接触子15の短手方向)と、接点の接離方向(穴径D1の大きな第1通気穴52が形成されている上下の角部に向かう方向)との両方向に引き伸ばしてアーク伸長量を増大させており、可動接触子15の短手方向のみにアークの伸長量を増大させる従来装置と比較して、第1細隙消弧部50及び第2細隙消弧部51を配置している絶縁筒部18を含む接点機構2を小型装置にすることができるので、小型化を図ることができる。
[第2実施形態]
次に、図7及び図8は、第2実施形態の開閉器としての電磁接触器1を示すものである。
第2実施形態の絶縁筒部18の内部に配置されている第1細隙消弧部50及び第2細隙消弧部51が第1実施形態と異なる構成は、細隙側壁50a,50bに通気穴が形成されておらず、細隙側壁50a,50bの端部を連結する細隙端壁50c,50dに複数の通気穴が形成されていることである。
細隙端壁50c,50dには、上部及び下部に穴径D1の2つの第1通気穴52が形成されている。これら第1通気穴52の間に、穴径D2(D2<D1)の2つの第2通気穴53が形成されており、これら第2通気穴52の間に、穴径D3(D3<D2<D1)の1つの第3通気穴54が形成されている。
本実施形態によると、第1固定接触子13に正極(+)端子を接続し、第2固定接触子14に負極(−)端子を接続し、電磁接触器1が開極開始状態となり、可動接触子15の第1可動接点15aと第1固定接触子13の第1固定接点13aとの間にアークが発生し、フレミング左手の法則により、電流の流れ方向及び磁束の方向に直交する可動接触子15の短手方向の一方に向うローレンツ力F1が発生し、アークが短手方向の一方に引き伸ばされる。
第1固定接点13a及び第1可動接点15aの間にアークが発生すると、第1細隙消弧部50の細隙空間50eは、多量の金属蒸気が発生し、且つアーク消弧用ガスが膨張することで、細隙空間50eの気体(金属蒸気、アーク消弧用ガス)が、細隙端壁50cの第1〜第5通気穴52〜54を通過して細隙消弧部50の外部に排気されていく。この際、第1〜第5通気穴52〜54は、第1細隙消弧部50の細隙端壁50cに設けられているので、細隙空間50eには、第1固定接点13a及び第1可動接点15aから短手方向の一方に向かう(ローレンツ力F1が作用する方向の)気体の流れが発生し、アークは、細隙空間50eで発生する気体の流れに乗り、細隙端壁50c側に引き伸ばされていく。
そして、細隙端壁50cには、上下の角部には穴径D1の大きな第1通気穴52が形成され、他の第2〜第4通気穴53〜54は、第1通気穴52に近づくに従い穴径を大きくして形成されているので、短手方向の一方に流れる細隙空間50eの気体は、細隙端壁50cの上下の角部側に向かう流速が早くなる。このような細隙空間50eの気体の流れに追従するアークは、細隙端壁50cの上下に徐々に引き伸ばされていき、気体の流動によるアークを伸長させる駆動力が得られていく。そして、アーク伸長量が増大することでアーク電圧が高められ、消弧性能を大幅に向上させることができる。
一方、可動接触子15の第2可動接点15bと第2固定接触子14の第2固定接点14aとの間にもアークが発生する場合にも、可動接触子15の短手方向の他方に引き伸ばされたアークは、第2細隙消弧部51の細隙空間50fに、短手方向の他方に向かう気体(金属蒸気、アーク消弧用ガス)の流れが発生し、アークが細隙端壁50d側に引き伸ばされていくとともに、細隙端壁50dの上下の角部側に向かう気体の流速が早くなり、気体の流れに追従するアークが、細隙端壁50dの上下に徐々に引き伸ばされたアークとなり、アーク伸長量が増大することでアーク電圧が高められ、消弧性能を向上させることができる。
1 電磁接触器
2 接点機構
4 接点収納ケース
5 角筒部
6 絶縁基板
9,10 貫通孔
13 第1固定接触子
13a 第1固定接点
14 第2固定接触子
14a 第2固定接点
15 可動接触子
15a 第1可動接点
15b 第2可動接点
18 絶縁筒部(絶縁ケース)
20 電磁石ユニット
21 上部磁気ヨーク
22 固定鉄心
23 駆動軸
23a 第1駆動軸
23b 第2駆動軸
23c 駆動軸ホルダ
24 可動鉄心
26 接触スプリング
28 磁気ヨーク
29 固定フランジ
30 スプール
31 中央円筒部
32 下フランジ部
33 上フランジ部
34 励磁コイル
36 復帰スプリング
40 第1アーク消弧用永久磁石
41 第2アーク消弧用永久磁石
50 第1細隙消弧部
50a,50b 細隙側壁
50c,50d 細隙端壁
50e,50f 細隙空間
51 第2細隙消弧部
52 第1通気穴
53 第2通気穴
54 第3通気穴
55 第4通気穴
A1〜A4 アーク

Claims (8)

  1. 固定接点を有する固定接触子と、
    前記固定接点に接離可能な可動接点を有する可動接触子と、
    前記固定接触子及び前記可動接触子を収納する接点収容ケースと、
    前記接点収容ケースの内部に前記固定接点及び前記可動接点を囲み、前記固定接点及び前記可動接点の間で発生するアークが引き伸ばされる方向に細隙空間を設けた細隙消弧部と、を備え、
    前記細隙消弧部は、前記アークが引き伸ばされる方向の先端側に前記細隙空間及び前記細隙消弧部の外部を連通する通気穴を設けたことを特徴とする開閉器。
  2. 前記細隙空間は、前記アークが引き伸ばされる方向に向うに従い徐々に狭い空間に設けられていることを特徴とする請求項1記載の開閉器。
  3. 前記通気穴は、前記アークが引き伸ばされる方向に沿って複数形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の開閉器。
  4. 複数の前記通気穴は、前記アークが引き伸ばされる方向に向かうに従い穴径が大きく形成されていることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の開閉器。
  5. 前記細隙消弧部は、前記固定接点及び前記可動接点の離接位置を囲んで互いに対向して前記アークが引き伸ばされる方向に向けて延在している一対の細隙側壁を有し、
    前記一対の細隙側壁に、前記通気穴が形成されていることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の開閉器。
  6. 前記細隙消弧部は、前記固定接点及び前記可動接点の離接位置を囲んで互いに対向して前記アークが引き伸ばされる方向に向けて延在して徐々に近接している一対の細隙側壁と、
    近接した前記一対の細隙側壁の先端に接合する細隙端壁と、を有し、
    前記細隙端壁に、前記通気穴が形成されていることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の開閉器。
  7. 前記接点収容ケースに、アーク消弧用ガスが封入されていることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の開閉器。
  8. 電流路の開閉を行う電磁接触器であることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の開閉器。
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