JP2021196528A - 位置合わせ装置および光学装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光学素子の位置合わせ精度を向上させる【解決手段】位置合わせ装置200は、光学素子201と、光学素子201を保持し、X方向およびX方向に交差するY方向に移動可能な状態で支持されるベース部203と、流体の圧力により駆動される駆動機構部204と、駆動機構部204に押圧されたベース部203に接する部材205と、部材205を保持し、Y方向に移動可能な状態で支持されるステージ部223と、流体の圧力により駆動される駆動機構部224と、駆動機構部224に押圧されたステージ部223に接する部材225と、を有する。光学素子201の位置は、X方向において、駆動機構部204の押圧力と、ベース部203および部材205の少なくとも一方が弾性変形する弾性力とのバランスにより調整され、Y方向において、駆動機構部224の押圧力と、ステージ部223および部材225の少なくとも一方が弾性変形する弾性力とのバランスにより調整される。【選択図】図3

Description

本発明は、位置合わせ装置およびこれを用いた光学装置に関する。
特開平9−106944号公報(特許文献1)には、露光装置の投影光学系において、板バネを利用して、レンズの光軸方向の位置を制御する装置が記載されている。また、特開2018−54303号公報(特許文献2)には、半導体ウエハに形成されたパターンの欠陥を光学的に観察する欠陥観察装置が記載されている。
特開平9−106944号公報 特開2018−54303号公報
光学装置は、例えば対象物の観察、あるいは欠陥検査など、種々の用途に利用される。光学装置は、例えば、照明光学系により観察対象物に光を照射し、検出光学系により観察対象物からの反射光および散乱光の一方あるいは両方を観察する。照明光学系や検出光学系では、レンズ、ミラー、あるいは光学フィルタなどの光学素子を利用する。光学装置による観察の精度を向上させるためには、適切な光学素子を選択する必要がある。光学装置による観察の精度を向上させるためには、選択された光学素子の位置合わせ精度を向上させる必要がある。
本発明の目的は、光学素子の位置合わせ精度を向上させる技術を提供することにある。
一実施の形態である位置合わせ装置は、第1光学素子と、前記第1光学素子を保持し、第1方向および前記第1方向に交差する第2方向に移動可能な状態で支持される第1保持部と、流体の圧力により駆動され、前記第1保持部に対して前記第1方向に押圧力を印加する第1駆動部と、前記第1駆動部に供給される流体の圧力を調整する第1圧力調整弁と、前記第1駆動部に押圧された前記第1保持部に接する第1接触面を備える第1部材と、前記第1部材を保持し、前記第2方向に移動可能な状態で支持される第2保持部と、流体の圧力により駆動され、前記第2保持部に対して前記第2方向に押圧力を印加する第2駆動部と、前記第2駆動部に供給される流体の圧力を調整する第2圧力調整弁と、前記第2駆動部に押圧された前記第2保持部に接する第2接触面を備える第2部材と、を有する。前記第1光学素子の位置は、前記第1方向において、前記第1駆動部の押圧力と、前記第1保持部および前記第1部材の少なくとも一方が弾性変形する弾性力とのバランスにより調整され、前記第2方向において、前記第2駆動部の押圧力と、前記第2保持部および前記第2部材の少なくとも一方が弾性変形する弾性力とのバランスにより調整される。
他の実施の形態である位置合わせ装置は、第1光学素子および第2光学素子と、前記第1光学素子および前記第2光学素子を保持し、第1方向および前記第1方向の反対方向である第2方向に直線的に移動可能な状態で支持される第1保持部と、流体の圧力により駆動され、前記第1保持部に対して前記第1方向に押圧力、または引っ張り力を印加する第1駆動部と、前記第1駆動部に供給される流体の圧力を調整する第1圧力調整弁と、前記第1駆動部により前記第1方向に押圧された前記第1保持部に接する第1接触面を備える第1ストッパと、前記第1駆動部により前記第2方向に押圧された前記第1保持部に接する第2接触面を備える第2ストッパと、前記第1保持部の移動方向をガイドするガイド部と、を有する。前記第1光学素子および前記第2光学素子の位置は、前記第1方向において、前記第1駆動部の押圧力と、前記第1保持部および前記第1ストッパの少なくとも一方が弾性変形する弾性力とのバランス、または、前記第1駆動部の引張力と、前記第1保持部および前記第2ストッパの少なくとも一方が弾性変形する弾性力とのバランスにより調整される。
他の実施の形態である位置合わせ装置は、第1光学素子と、前記第1光学素子を保持し、前記第1光学素子の光軸と交差する第1方向に移動可能な状態で支持される第1保持部と、流体の圧力により駆動され、前記第1保持部に対して前記第1方向に押圧力を印加する第1駆動部と、前記第1駆動部に供給される流体の圧力を調整する第1圧力調整弁と、前記第1駆動部に押圧された前記第1保持部に接する第1接触面を備える第1部材と、を有する。前記第1光学素子の位置は、前記第1方向において、前記第1駆動部の押圧力と、前記第1保持部および前記第1部材の少なくとも一方が弾性変形する弾性力とのバランスにより調整される。
本願において開示される発明によれば、光学素子の位置合わせ精度を向上させることができる。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
一実施の形態である位置合わせ装置を備える光学装置の構成例を模式的に示す説明図である。 図1に示す暗視野顕微鏡を用いた半導体ウエハの欠陥アライメント処理のフローの一例を示す説明図である。 図1に示す光学素子駆動部の位置合わせ部に適用される位置合わせ装置の構成例を示す正面図である。 図3に示すベース部またはステージ部に接触する部材の形状例を示す斜視図である。 図3に対する変形例である位置合わせ装置の構成例を示す斜視図である。 図5に示す光学素子の光軸方向から視た正面図である。 図5に対する変形例である位置合わせ装置の構成例を示す正面図である。 図3に対する他の変形例である位置合わせ装置の構成例を示す正面図である。 図3〜図8に示す位置合わせ装置の変形例を示す正面図である。 図9に示す状態から、光学レンズを切り替え、かつ位置合わせをした状態を示す正面図である。
以下の実施の形態を説明するための各図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、機能的に同じ要素は同じ番号又は対応する番号で表示される場合もある。また、以下では、図面をわかりやすくするために平面図(正面図)であってもハッチングを付す場合がある。なお、添付図面は本開示の原理に則った実施形態と実装例を示しているが、これらは本開示の理解のためのものであり、決して本開示を限定的に解釈するために用いられるものではない。本明細書の記述は典型的な例示である。
本実施形態では、当業者が本開示を実施するのに十分詳細にその説明がなされているが、他の実装・形態も可能で、本開示の技術的思想の範囲と精神を逸脱することなく構成・構造の変更や多様な要素の置き換えが可能であることを理解する必要がある。
以下の実施の形態の説明では、光学素子の位置合わせ装置の一例として、暗視野顕微鏡の照明光学系が備える光学素子の位置合わせを行う位置合わせ装置を取り上げて説明する。しかし、光学素子の位置合わせ装置の適用範囲は、以下で説明する照明光学系のみ、あるいは、暗視野顕微鏡のみには限定されない。例えば、明視野顕微鏡、分光分析装置、光学測定装置、光学検査装置、また一般的な光学機器や光デバイスなど、種々の光学装置が備える光学素子の位置合わせ装置として、以下で説明する技術を適用することができる。また、このような光学装置を含んだ計測システム、検査システム(例えば、以下で説明する暗視野顕微鏡を含んだ半導体検査システムや欠陥検査システム)、観察システム、分析システム、光学システムに対しても、以下で説明する技術は適用され得る。また、光学装置が備える部品としての位置合わせ装置に対しても、以下で説明する技術は適用され得る。
<光学装置の概要>
図1は、本実施の形態の位置合わせ装置を備える光学装置の構成例を模式的に示す説明図である。図1では、暗視野顕微鏡100の構成の概要を示している。したがって、暗視野顕微鏡100が、以下で説明する各部品以外の部品を有している場合もある。あるいは、暗視野顕微鏡100の変形例として、以下で説明する各部品の一部を備えていない暗視野顕微鏡もある。
図1に示す暗視野顕微鏡(光学装置)100は、ウエハステージ102に保持されたウエハ101に対して欠陥検査を行う光学装置である。暗視野顕微鏡100は、照明光学系(暗視野照明光学系)110、光学素子の位置合わせを行う光学素子駆動部(位置合わせ装置)120、コンピュータシステム(制御装置)103、入出力装置103、記憶装置(メモリ)105、および検出光学系130を有する。
半導体デバイスの製造工程では、半導体基板であるウエハ101上に微細な回路パターンを形成する。回路パターンが形成される前のウエハ101への異物付着、あるいは、回路パターンが形成されたウエハ101において、回路パターンへの異物付着、パターン同士の短絡、あるいは配線パターンの断線など、種々の欠陥(以下、上記した種々の欠陥を単に「欠陥」と記載する)が存在する場合、半導体デバイスの信頼性低下の原因になる。
このため、半導体デバイスの製造工程を効率化する観点から、欠陥の存在およびその内容を製造工程の早い段階で把握することが重要である。例えば、半導体デバイスの製造工程の途中で、修復不可能な欠陥が発見された場合、欠陥を含むデバイスの形成領域に対するその後の製造工程を省略することにより、欠陥を含むデバイス領域に対する不要な処理を回避することができる。また例えば、欠陥の発生原因を特定し、その原因を取り除くことができれば、欠陥の発生率を低減できる。
暗視野顕微鏡100を用いたウエハ101の欠陥検査において、欠陥の発生原因を特定する方法、例えば、以下の手順で行う。まず、図示しない欠陥検査装置を用いて回路パターンを形成する前のウエハ101の回路パターン形成面における欠陥の位置およびその大きさを特定する。次に、上記欠陥検査装置により特定された欠陥の位置情報に基づいて、暗視野顕微鏡100を含む走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)で、該当する欠陥を詳細に観察し、分類する。観察された欠陥は、図示しないデータベースに保存された欠陥に関するデータと比較され、得られた情報は、欠陥の発生原因の特定に使用される。
図1において、暗視野顕微鏡100の照明光学系110は、例えば、レーザ光である光141を集光し、検査対象であるウエハ101の回路パターン形成面に対して照射する。また、検出光学系130は、ウエハ101の回路パターン形成面に存在する異物等の欠陥で散乱された光142を観察する。光142は、検出光学系130の検出器131上に結像される。結像された光142は、検出器131によって電気信号に変換され、コンピュータシステム103に出力される。コンピュータシステム103は、検出器131から伝送されたデータ信号を処理し、処理結果を入出力装置104に表示、あるいは、記憶装置105に保存する。なお、コンピュータシステム103は、処理結果を入出力装置104に表示し、かつ、記憶装置105に保存する場合もある。また、コンピュータシステム103は、ウエハステージ102、暗視野照明光学系110、光学素子駆動部120および検出光学系130の各要素の制御を行う。検出光学系130の光学素子の配置は、図1に例示する他、種々の変形例があり、暗視野顕微鏡100全体の光学設計を勘案して設計される。
照明光学系110は、光源111、平凸レンズ113、NDフィルタ114、シリンドリカルレンズ115、116、集光レンズ117、およびミラー119を備える。暗視野照明光学系110から射出されたレーザ光は、ウエハ101に例えば、仰角10度の角度で入射する。光源111から射出されたレーザ光は平凸レンズ112、および113を通じて、ビーム径が広がった平行光に変換される。さらに、シリンドリカルレンズ115、および116を通じてX軸あるいはY軸方向のみビーム径が縮小され、集光レンズ117を介してウエハ101に概略円形上のスポットに集光される。NDフィルタ114はレーザパワーの調整に用いられる。なお、光源111の出力を制御することにより、射出されるレーザ光のパワーを調整することもできる。コンピュータシステム103からの制御信号により、照明光学系110にNDフィルタ114を挿入することによりレーザパワーを小さくすることが可能となる。
ここで、本実施の形態の暗視野顕微鏡100の場合、平凸レンズ113は、平凸レンズ118と交換可能である。この理由について説明する。上記したように、検出光学系130は、ウエハ101の表面で散乱された光142を結像させて観察するが、ウエハ101の表面において、光の散乱は、欠陥以外の凹凸によっても発生する。このため、欠陥以外の凹凸に起因する散乱光を選択的に減衰させることが好ましい。また、半導体デバイスに形成される回路パターンの微細化に伴い、欠陥のサイズも小さくなるので、欠陥に起因して発生する散乱光の光量が低下する。この場合、欠陥以外の凹凸に起因して発生する散乱光のノイズと欠陥に起因する散乱光との識別は一層困難になる。したがって、欠陥の検出精度を向上させるためには、欠陥に起因して発生する散乱光の光量を増加させることが好ましい。
欠陥に起因して発生する散乱光の光量を増加させる方法として、複数のレーザ光をウエハ101に照射する方法が考えられる。複数のレーザ光をウエハ101に照射することにより欠陥に照射される光量を増大させることができるので、結果的に欠陥からの散乱光の光量も増大する。ただし、この方法の場合、複数の光源111を含む複数の照明光学系110が必要になり、装置が複雑化する。また、暗視野顕微鏡100の専有面積が大きくなることにより、設置スペース上の制約が増大するので、装置の設置スペースによっては、この方法が採用できない場合がある。
欠陥に起因して発生する散乱光の光量を増加させる別の方法として、ウエハ101に照射される照射光の照射径を縮小させる方法が考えられる。照射径を縮小させた場合、照射密度、言い換えれば照射される面積当たりのレーザ光の強度が増大する。この結果、欠陥に照射されるレーザ光の光量を増大させることができる。ただし、この方法の場合、照射径が小さくなることにより検出視野が狭くなるため、欠陥の見逃し、あるいは、走査時間の増大に伴う処理効率の低下の原因となる。
そこで、効率的に欠陥検査を行う観点からは、欠陥検査装置により特定された欠陥の大きさに応じて、回路パターンを形成する前のウエハ101に照射される照射光の照射径を変化させる方法が有効である。例えば、比較的大きいサイズの欠陥の発生頻度が高い回路パターン形成面を観察するときには、照射径を大きくして、処理時間を短縮する。一方、小さいサイズの欠陥の発生頻度が高い回路パターン形成面を観察するときには、照射径を小さくして、欠陥の検出精度を優先する。あるいは、照射径が大きい状態で検出対象領域の全体を走査した後、欠陥の発生が疑われる領域に対して、照射径を小さくして再検査する方法がある。
照射径を変化させる方法としては、照明光学系110が備える光学素子を交換する方法がある。例えば、暗視野顕微鏡100の場合、焦点距離が互いに異なる平凸レンズ113および平凸レンズ118を備えている。暗視野顕微鏡100の場合、コンピュータシステム103からの制御信号に基づいて、平凸レンズ113と平凸レンズ118とを交換する。これにより、試料であるウエハ101に照射されるレーザスポット(照射野)の中心位置を変えることなく、レーザスポット径(照射径)を変更できる。
平凸レンズ113および平凸レンズ118は、光学素子駆動部120に保持される。光学素子駆動部120は、複数の光学素子を交換するように駆動する、交換駆動部121と、交換された光学素子の位置の精密な位置合わせを行う位置合わせ部122と、を有する。平凸レンズ113および平凸レンズ118は、交換駆動部121を介して交換され、交換後の平凸レンズ113または平凸レンズ118に対しては、位置合わせ部122を介して詳細な位置合わせが行われる。例えば、平凸レンズ113から平凸レンズ118に置き換えた場合には、平凸レンズ118は、平凸レンズ118を通過したレーザが平行光になるように、焦点距離に応じた位置に配置される。なお、図1では、光源111から集光レンズ117までが一直線上に配置される例を示しているが、複数の光学素子の配置には種々の変形例がある。変形例として、例えば、光141の光路の間にミラーを配置して、光路の折り返しをさせる実施態様を例示することができる。
また、上記では、焦点距離が互いに異なる平凸レンズ113および平凸レンズ118を交換することにより、照射径を変化させる実施態様を例示的に説明したが、光学素子の位置変更には種々の変形例がある。例えば、互いに隣り合って配置されるレンズの離間距離を変更することで、照射径を変化させる場合がある。なお、図1に示すNDフィルタ114を他の光学フィルタと交換する場合には、光学素子駆動部120とは別の機構を利用して交換する。複数の光学素子を交換する実施態様において、交換する光学素子の数は、2個には限定されない。例えば、互いに焦点距離が異なる3種類以上のレンズを準備して、これら3種類以上のレンズの中から検出の目的に応じて適切なレンズを選択して使用する実施態様がある。また、レーザ光の仰角、光学素子の数、および光学素子のレイアウトについても、種々の変形例があり、暗視野顕微鏡全体の光学設計に応じて、適宜、決定可能である。
<欠陥アライメント処理の例>
暗視野顕微鏡100を用いたウエハ101の欠陥検査では、上記したように、例えば、図示しない欠陥検査装置を用いてウエハ101の回路パターン形成面における欠陥の位置を特定し、この欠陥について暗視野顕微鏡100を含む光学装置で観察する。以下では、他の検査装置で得られた欠陥座標データに基づいて、暗視野顕微鏡100の視野内に欠陥が位置するように位置合わせを行い、欠陥が検出された座標を特定する、欠陥アライメント処理の一例について説明する。図2は、図1に示す暗視野顕微鏡を用いた半導体ウエハの欠陥アライメント処理のフローの一例を示す説明図である。
図2に示す欠陥アライメント処理のフローでは、まず、欠陥座標読み込みステップとして、図1に示すコンピュータシステム(制御装置)103が、欠陥座標の読み込みを行う。ここで読み込まれる座標データは、暗視野顕微鏡100とは異なる欠陥検査装置により検出された座標データである。欠陥検査装置と、暗視野顕微鏡100とで、座標系が異なる場合がある。例えば、図示しない欠陥装置では、極座標系が使用され、暗視野顕微鏡100では、直交座標系が使用される場合、座標データの座標系を変換する必要がある。そこで、コンピュータ103は、座標データを読み込んだ後、暗視野顕微鏡100を含むSEMシステムが使用する座標系に変換する。
次に、条件入力ステップとして、座標系の変換処理を行った後の座標データに対する検査条件をオペレータがコンピュータシステム103に入力する。検査条件には、例えば、欠陥アライメントを行う欠陥の、抜き取りの割合の条件、あるいは、ウエハ101上の検査の範囲の条件等が含まれる。コンピュータシステム103は、入力された検査条件に基づいて、欠陥アライメントを制御する。
次にワーク移動ステップとして、コンピュータシステム103は、ウエハ101を保持した状態のウエハステージ102を駆動して、暗視野顕微鏡100の視野中心に、入力された欠陥座標が位置するように、ウエハ101を移動させる。ウエハステージ102の駆動は、コンピュータシステム103により自動的に行われる。
次に、第1欠陥アライメントステップとして、ウエハ101で反射または散乱された光142により、検出光学系130の検出器131上に結像される像を確認する。コンピュータシステム103は、平凸レンズ113を挿入した状態で、レーザ光源111の出力、検出器131の設定等の光学条件を自動的に最適化する。ただし、本実施の形態の場合、ウエハ101に照射される照射光の照射径は、レンズを交換することにより調整するので、まずは、平凸レンズ113を挿入した状態で欠陥を結像させる。
第1欠陥アライメントステップでは、コンピュータシステム103は、得られた像において、欠陥が検出されているか否かを判定する。欠陥が検出された場合、言い換えれば、アライメントに成功した場合、コンピュータシステム103は、欠陥が検出された時の座標データを、欠陥検出座標のデータとして出力し、欠陥アライメント処理が終了する。欠陥検出座標データは、コンピュータシステム103により、例えば、記憶装置105に保存される。
第1欠陥アライメントステップにおいて、欠陥が検出されない場合、言い換えれば、アライメントに失敗した場合、視野周辺に欠陥が存在する可能性がある。このため、第1欠陥アライメントステップにおいて視野外であった周辺部分を視野内に収めるように、周辺移動ステップを行い、第2欠陥アライメントステップを行う。なお、この周辺移動ステップおよび第2欠陥アライメントステップのサイクルは、複数回繰り返し行う場合もある。第2欠陥アライメントステップにおいて欠陥が検出された場合、言い換えれば、アライメントに成功した場合、コンピュータシステム103は、欠陥が検出された時の座標データを、欠陥検出座標のデータとして出力し、欠陥アライメント処理が終了する。欠陥検出座標データは、コンピュータシステム103により、例えば、記憶装置105に保存される。また、第1欠陥アライメントステップにおいて、アライメントに失敗した場合、コンピュータシステム103は、アライメントを失敗した座標データを出力する失敗座標のデータは、例えば、記憶装置105に保存される。
第2欠陥アライメントステップにおいて、欠陥が検出されない場合、言い換えれば、アライメントに失敗した場合、欠陥のサイズが小さいことに起因して、欠陥を検出できなかった可能性がある。そこで、本実施の形態の場合光学素子交換ステップとして、平凸レンズ113と平凸レンズ118とを交換し、ウエハ101に照射される照射光の照射径を縮小させる。上述したように、照射光の照射径を縮小することにより、光の照射密度を増大するので、サイズが小さい欠陥であっても検出し易くなる。
光学素子交換ステップの後、第1欠陥アライメントステップに失敗した座標を読み込む、失敗座標読み込みステップを行う。このステップでは、記憶装置105に記憶された失敗座標データをコンピュータシステム103が読み込む。続いて失敗座標への移動ステップとして、コンピュータシステム103は、読み込まれた座標が視野の中心になるように、ウエハ101を保持した状態でウエハステージ102を移動させる。続いて、平凸レンズ118を挿入した状態で第3欠陥アライメントステップを行う。第3欠陥アライメントステップにおいて欠陥が検出された場合、言い換えれば、アライメントに成功した場合、コンピュータシステム103は、欠陥が検出された時の座標データを、欠陥検出座標のデータとして出力し、欠陥アライメント処理が終了する。欠陥検出座標データは、コンピュータシステム103により、例えば、記憶装置105に保存される。
一方、第3欠陥アライメントステップに失敗した場合、コンピュータシステム103は、アライメント失敗の結果を出力する。アライメント失敗の結果データは、例えば、記憶装置105に保存される。図2では図示を省略したが、第3欠陥アライメントステップに失敗した場合、アライメント失敗の結果を出力した後、再度周辺移動ステップを行い、再度欠陥アライメント(図示しない第4欠陥アライメントステップ)を実施する場合もある。
以上の各ステップにより、欠陥アライメント処理は終了する。欠陥アライメントにより得られた欠陥検出座標データに基づいて、欠陥を詳細に観察し、欠陥発生原因を分析する。
<位置合わせ装置>
次に、図1に示す位置合わせ部122に適用される位置合わせ装置の適用例について説明する。なお、以下で説明する位置合わせ装置には種々の変形例があるが、まず、図3を用いて一例について説明した後、代表的な変形例を取り上げて説明する。図3は、図1に示す光学素子駆動部の位置合わせ部に適用される位置合わせ装置の構成例を示す正面図である。図4は、図3に示すベース部またはステージ部に接触する部材の形状例を示す斜視図である。図3に示すX方向およびY方向を含むX−Y平面(仮想面である第1面)は、図1に示す光141の光軸143に対して交差(例えば直交)する面である。図3に示す光学素子201は、図1に示す平凸レンズ113または118に対応するが、図3では、平凸レンズ113および118以外のレンズ、ミラー、あるいは光学フィルタも含め、一般化した光学素子201として示している。
図3に示す位置合わせ装置200は、光学素子201と、光学素子ホルダ202と、ベース部(第1保持部)203と、駆動機構部(第1駆動部)204と、部材(第1部材)205と、ステージ部(第2保持部)223と、駆動機構部(第2駆動部)224と、部材(第2部材)225と、を有する。また、位置合わせ装置200は、駆動機構部204に供給される流体の圧力を調整する圧力調整弁(第1圧力調整弁)13、および駆動機構部224に供給される流体の圧力を調整する圧力調整弁(第2圧力調整弁)23を有する。
ベース部203は、光学素子ホルダ202を介して光学素子201を保持する。ベース部203は、光学素子201に照射される光141(図1参照)の光軸143(図1参照)に対して交差するX方向、およびX方向に交差するY方向に移動可能な状態で設置面227に支持される。例えば、図3に示す例では、ベース部203は、部材205、ステージ部223、および部材225を介して設置面227に支持される。ベース部203はステージ部223に固定されていない。図3では、ベース部203がステージ部223に固定されていないことを明示するため、ベース部203とステージ部223とが離間しているが、ベース部203とステージ部223とが接している場合もある。この場合、ステージ部223の一つの面に沿ってベース部203を移動させることができるので、ステージ部223をガイドとして利用することができる。ベース部203は、ステージ部223に固定されていなければよい。例えば、ベース部203が、ステージ部223に接触し、かつ、部材205を介さずにステージ部223に支持されている場合もある。この場合、部材205とベース部203とが固定されている必要はなく、位置合わせする際にのみ接触する構造であってもよい。
駆動機構部204は、コンプレッサ(圧力源)10から供給される流体の圧力を動力として駆動する駆動部品であって、ベース部203に対してX方向に押圧力を印加する。駆動機構部204を駆動する流体は、例えば、空気などの気体の他、油などの液体を用いる場合もある。駆動機構部204に流体を供給する流体供給経路11には、圧力計12および圧力調整弁13が接続される。流体の圧力は、圧力計12により計測され、圧力調整弁13の開度により調整される。なお、圧力調整弁13と駆動機構部204の間に圧力計12が設けられない場合もある。
部材205は、駆動機構部204に押圧されたベース部203に接する接触面(第1接触面)205cを備える。接触面205cは、例えばベース部203に接着固定されている。また、部材205は、ステージ部223に固定される固定面(第1固定部)205bを有する。この場合、ベース部203は、部材205を介してステージ部223に支持される。
ステージ部223は、部材205を保持し、Y方向に移動可能な状態で支持される。ステージ部223は、設置面227に支持される。例えば、図3に示す例では、ステージ部223は、部材225を介して設置面227に支持される。ステージ部223は、設置面227に固定されていない。図3では、ステージ部223が設置面227に固定されていないことを明示するため、ステージ部223と設置面227とが離間しているが、ステージ部223と設置面227とが接している場合もある。この場合、設置面227に沿ってステージ部223を移動させることができるので、設置面227をガイドとして利用することができる。
駆動機構部224は、コンプレッサ(圧力源)10から供給される流体の圧力を動力として駆動される駆動部品であって、ステージ部223に対してY方向に押圧力を印加する。X方向とY方向とは互いに交差する。図3に示す例では、X方向はY方向に対して直交する。ただし、X方向とY方向とが成す角度には90度の他、種々の変形例がある。駆動機構部224を駆動する流体は、駆動機構部204を駆動する流体と同様である。図3に示す例では、駆動機構部204と224は、同じコンプレッサ10を兼用しているので、動力として用いる流体の種類も同じである。駆動機構部224に流体を供給する流体供給経路21には、圧力計22および圧力調整弁23が接続される。流体の圧力は、圧力計22により計測され、圧力調整弁23の開度により調整される。なお、圧力調整弁23と駆動機構部224の間に圧力計22が設けられない場合もある。
部材225は、駆動機構部224に押圧されたステージ部223に接する接触面(第2接触面)225cを備える。接触面225cは、例えばステージ部223に接着固定されている。また、部材225は、設置面227に固定される固定面(第2固定部)225bを有する。この場合、ステージ部223は、部材225を介して設置面227に支持される。
光学素子201の位置は、X方向において、駆動機構部204の押圧力と、ベース部203および部材205の少なくとも一方が弾性変形する弾性力とのバランスにより調整される。また、光学素子201の位置は、Y方向において、駆動機構部224の押圧力と、ベース部223および部材225の少なくとも一方が弾性変形する弾性力とのバランスにより調整される。
本実施の形態の場合には、部材205および225のそれぞれが弾性体である。言い換えれば、光学素子201の位置は、X方向において、駆動機構部204の押圧力と、部材205が弾性変形する弾性力とのバランスにより調整され、Y方向において、駆動機構部224の押圧力と、部材225が弾性変形する弾性力とのバランスにより調整される。図示は省略するが、本実施の形態に対する変形例として、ベース部203およびステージ部223のいずれか一方または両方が弾性体により構成される場合がある。ベース部203が弾性体により構成される場合、部材205は弾性体ではなく単なるストッパ部材として用いる場合がある。また、ステージ部223が弾性体により構成される場合、部材225は弾性体でなく単なるストッパ部材として用いる場合がある。ただし、ベース部203は、光学素子201を支持する部材としての機能を備えている必要があり、ステージ部223は、部材205およびベース部203を介して光学素子201を支持する機能を備えている必要がある。部材205および部材225を弾性体とする部場合、要求される弾性力に対応するように、その形状を加工し易い。したがって、部材205および225を弾性体とする方がより好ましい。
本実施の形態のように、光学素子201の位置合わせを行う場合、高い精度での位置合わせが要求される。位置合わせの方法として、高精度に製造された位置合わせ用のネジを利用する方法がある。例えば、位置合わせ用のネジを手動または自動で締め込み、締め込みの程度により位置合わせを行う方法がある。ところが、手動でネジを締め込む場合、作業が煩雑であり、位置合わせの頻度が高い場合には、作業効率が大きく低下する。また、自動でネジを締め込んで光学素子ホルダ202の位置を調整する方式の場合、ネジの締め込みの程度を微調整するためには、駆動部品の構造が複雑化する。
本実施の形態の場合、駆動機構部204および224のそれぞれは、流体の圧力を動力として利用するので、強い外力をベース部203またはステージ部223に印加する。また、例えば、部材205および225のそれぞれは、弾性変形可能な弾性体であるが、例えばステンレス鋼などの金属材料からなる。このため、エラストマなどのように、エントロピーの変化に起因するエントロピー弾性よりも、弾性体の内部エネルギーの変化に起因するエネルギー弾性により弾性変形する。また、部材205および225のそれぞれは、弾性変形する方向に対する厚さt1およびt2が厚い。このため、部材205および225に対して強い外力が印加された場合でも、部材205および225の弾性変形の程度は小さい。言い換えれば、部材205および225の曲げ剛性を大きくすることにより、弾性変形量に対応する外力のマージンを大きくすることができる。このため、部材205および225の曲げ剛性の程度を調整することにより、駆動機構部204および225の構造を複雑化することなく、高精度な位置合わせを実現することが可能である。
部材205および225には、金属と同程度の高弾性な材料であれば、高分子化合物などの有機化合物を用いることもできる。ただし、金属材料の場合、曲げ剛性を増大させ、かつ、部品の小型化が図れる点でより好ましい。部材205および225の一例を図4に示す。部材205の厚さt1、長さh1、および奥行きw1、ならびに部材225の厚さt2、長さh2、および奥行きw2のそれぞれは、部材205および225に要求される曲げ剛性、部材205および225を構成する材料の弾性、および部材205および225の形状に応じて調整される。ただし、圧縮空気による空気圧、あるいは油圧により外力が印加される場合、厚さt1およびt2のそれぞれはある程度の厚さを備えることが好ましい。例えば、ステンレス鋼から成る部材205および225の場合、それぞれ10mmの厚さおよび20mmの長さおよび10mmの奥行きを有していれば、外力10N当たり160nmの精度で位置合わせを行うことができる。
図3に示す例では、駆動機構部204は、X方向に沿って直線的に動作し、X方向において、ベース部203は、駆動機構部204と部材205の接触面205cとの間に配置される。駆動機構部224は、Y方向に沿って直線的に動作し、Y方向において、第2保持部は、駆動機構部224と部材225の接触面225cとの間に配置される。X方向およびY方向を含むX−Y平面(第1面)は、光学素子201の光軸に対して交差する。詳しくは図3に両矢印を付して模式的に示すように、駆動機構部204は、ベース部203に接触する接触部204c、図示しない設置面に固定される本体部204b、および接触部204cと本体部204bとの間に位置し、X方向に沿って伸縮動作するシャフト部204sを有する。流体の圧力によりシャフト部204sがX方向に伸縮する。また、駆動機構部224は、ベース部223に接触する接触部224c、図示しない設置面に固定される本体部224b、および接触部224cと本体部224bとの間に位置し、X方向に沿って伸縮動作するシャフト部224sを有する。流体の圧力によりシャフト部224sがY方向に伸縮する。
光軸に沿った方向の位置合わせは、光学的に調整することが可能である。一方、光軸に交差する方向の位置合わせは、光学的に調整することが困難である。このため、本実施の形態のように、高精度で位置合わせが可能な機構を、光軸に対して交差する方向の位置合わせに適用することが特に好ましい。
図3に示す例では、部材205は、ステージ部223に固定される固定面(第1固定部)205bと、ベース部203に接触する接触面205cとを有する。接触面205cと固定面205bとは離間している。同様に、部材225は、設置面227に固定される固定面(第2固定部)225bと、ステージ部223に接触する接触面205cとを有する。接触面225cと固定面225bとは離間している。詳しくは、図3に示す例では、部材205および225は、L字形状(厳密には図3に示す平面視では、部材205は逆L字形状で、部材205はL字形状である。)である。ベース部203には、接触面205cのみが接触し、固定面205bを含む他の部分は、ベース部203から離間している。同様に、ステージ部223には、接触面225cのみが接触し、固定面225bを含む他の部分は、ステージ部223から離間している。
図3に示す構造の場合、ベース部203からの応力は、部材205の接触面205cからX方向に作用する。同様に、ステージ部223からの応力は、部材225の接触面225cからY方向に作用する。この時、接触面205c(または225c)以外の部分は、ベース部203(またはステージ部223)から離間しているので、部材205(または225)は、固定面205b(または225b)を支店とし、接触面205c(または225c)を力点および作用点として動作する。部材205の場合、部材205の距離h1および厚さt1を調整することにより、部材205の弾性を制御し易い。距離h1は、接触面205cの中心から接触面205cの法線方向に延長した仮想線と、固定面205bとの離間距離として定義される。同様に、部材225の場合、部材225の距離h2および厚さt2を調整することにより、部材225の弾性を制御し易い。距離h2は、接触面225cの中心から接触面225cの法線方向に延長した仮想線と、固定面225bとの離間距離として定義される。
距離h1およびh2のそれぞれは長い方が好ましい。あるいは、厚さt1およびt2のそれぞれは薄い方が好ましい。または、距離h1およびh2のそれぞれが長く、かつ、厚さt1およびt2のそれぞれが薄い方が好ましい。例えば、接触面205cおよび225cのそれぞれの面を円形と仮定した時、各円の直径よりも距離h1およびh2のそれぞれが長いことが好ましい。ただし、距離h1およびh2のそれぞれが長い場合や、厚さt1およびt2が薄い場合、部材205および225の単位入力圧力に対する変形量(Δm/Pa)が大きくなる。このため、超高精度での位置合わせが要求される場合には、距離h1およびh2の長さが極端に長くない方が好ましい。あるいは、厚さt1およびt2はある程度は厚い方が好ましい。または、この場合、距離h1およびh2の長さが極端に長くなく、かつ、厚さt1およびt2が厚い方が好ましい。
図3に示す形状の部材205および225のそれぞれが、エラストマなど、エントロピー弾性により弾性変形する材料により構成される場合、外力に対する変形量が大きくなり易い。したがって、大きい外力を印加した場合でも、弾性変形の変形量を抑制する観点からは、部材205および225のそれぞれは、金属製の弾性体から成ることが特に好ましい。
<変形例1>
次に、図3に示す位置合わせ装置200に対する変形例について説明する。図5は、図3に対する変形例である位置合わせ装置の構成例を示す斜視図である。図6は、図5に示す光学素子の光軸方向から視た正面図である。以下では、図5に示す位置合わせ装置300について、図3に示す位置合わせ装置200との相違点を中心に説明する。図5に示す位置合わせ装置300は、光学素子201と、光学素子ホルダ202と、ベース部(第1保持部)303と、駆動機構部(第1駆動部)304と、部材(第1部材)305と、ステージ部(第2保持部)323と、駆動機構部(第2駆動部)324と、部材(第2部材)325と、を有する。図5では図示を省略したが、位置合わせ装置300は、図3に示す位置合わせ装置200と同様に、駆動機構部304に供給される流体の圧力を調整する圧力調整弁(第1圧力調整弁)13(図3参照)、および駆動機構部324に供給される流体の圧力を調整する圧力調整弁(第2圧力調整弁)23(図3参照)を有する。
位置合わせ装置300は、以下の点で、図3に示す位置合わせ装置200と相違する。すなわち、駆動機構部304は、光学素子201、チルトベース部303、および部材305を結ぶ軸(第1軸)AX1を回転軸として方向308に回転動作する。ただし、動作する回転角度が小さい場合、円周の接戦方向への直進動作のように扱うことができる。以下の説明において、「回転動作」、あるいは「回転する」として記載する場合には、上記と同様に、直進動作と同様に取り扱うことができる程度に回転角度が小さい場合を含む。部材305の一方の端部(図6に示す接触面305c)は、チルトベース部303に固定される。また、部材305の他方の端部(固定面305b)はチルトステージ部323に固定される。部材305は、軸AX1を回転軸として、ねじれるように弾性変形可能な状態で固定される。また、駆動機構部324は、光学素子201、チルトステージ部323、および部材325を結ぶ軸AX2を回転軸として方向328に回転動作する。部材325は、軸AX2を回転軸として、ねじれるように弾性変形可能な状態でチルトステージ部323に固定される。軸AX1および軸AX2を含む面(仮想面、第2面)309は、光学素子201の光軸に対して交差する。部材325の一方の端部(接触面325cは、チルトステージ部323に固定される。また、部材325の他方の端部(固定面325b)は設置面307に固定される。
図5に示す方向308は、軸AX1を回転軸とする回転方向である。方向328は、軸AX2を回転軸とする回転方向である。ただし、駆動機構部304および324のそれぞれは、図3を用いて説明した駆動機構部204および224と同様に、流体の圧力により直線的に動作する駆動部品を用いることができる。図5に示す例では、駆動機構部304および324のそれぞれは、光軸に沿った方向に直線的に動作する。
正面視において、光学素子201、チルトベース部303、部材305、およびチルトステージ部323の一部分は、軸AX1と重なる位置に直線的に配列される。駆動機構部304は、正面視においてチルトベース部303と重なり、かつ、軸AX1と重ならない位置に配置される。この場合、駆動機構部304が光軸方向に直線的に動作すると、軸AX1を回転軸として回転するように回転する。部材305は、チルトベース部303およびチルトステージ部323と比較して、曲げ剛性が小さい弾性体から成る。例えば金属でもよいし、過剰な変形を抑制できるものであれば、有機材料を利用する場合もある。駆動機構部304から押圧力がチルトベース部303に印加されると、曲げ剛性の差に起因して、部材305が方向308に捻じれるように弾性変形する。
方向308にそった回転量は、駆動機構部304から受ける荷重、によって発生するトルクT(荷重と、支点から力点までの距離r1との積)、および部材305の長さL1に比例し、部材305のねじり剛性に反比例する。部材305の長さL1は、図6に示す接触面305cから固定面305bまでの距離として定義される。距離r1は、軸AX1から荷重印加点(言い換えれば、チルトベース部303のうち、駆動機構部304の接触部304cに接触する部分の中心)として定義することができる。距離r1および長さL1は、部材305の設計により調整可能な数値である。また、部材305のねじれ剛性は、部材305の材料、および軸AX1に直交する方向の断面形状により調整できる。例えば、距離r1および長さL1を短く、ねじり剛性を大きくするために、部材305の直径d1を大きくすると、駆動機構部304に入力される流体の圧力を大きくしても、チルトベース部303の回転量を小さく抑えることができる。
また、正面視において、光学素子201、チルトステージ部323、部材325、および設置面307の一部分は、軸AX2と重なる位置に直線的に配列される。駆動機構部324は、正面視においてチルトステージ部323と重なり、かつ、軸AX2と重ならない位置に配置される。この場合、駆動機構部324が光軸方向に直線的に動作すると、軸AX2を回転軸として回転するように回転する。部材325は、チルトベース部303およびチルトステージ部323と比較して、曲げ剛性が小さい弾性体から成る。例えば金属でもよいし、過剰な変形を抑制できるものであれば、有機材料を利用する場合もある。駆動機構部324から押圧力がチルトステージ部323に印加されると、曲げ剛性の差に起因して、部材325が方向328に捻じれるように弾性変形する。
方向328にそった回転量は、駆動機構部324から受ける荷重、によって発生するトルクT(荷重と、支点から力点までの距離r2との積)、および部材325の長さL2に比例し、部材325のねじり剛性に反比例する。部材325の長さL2は、図6に示す接触面325cから固定面325bまでの距離として定義される。距離r2は、軸AX2から荷重印加点(言い換えれば、チルトステージ部323のうち、駆動機構部324の接触部324cに接触する部分の中心)として定義することができる。距離r2および長さL2は、チルトベース部303および部材325の設計により調整可能な数値である。また、部材325のねじれ剛性は、部材325の材料、および軸AX2に直交する方向の断面形状により調整できる。例えば、距離r2および長さL2を短く、ねじり剛性を大きくするために、部材325の直径d2を大きくすると、駆動機構部324に入力される流体の圧力を大きくしても、チルトステージ部323の回転量を小さく抑えることができる。
本変形例の場合、図5に示す方向308および328に沿って光学素子201チルトベース部303が回転動作するので、チルトベース部303に支持される光学素子201は、回転動作に起因して傾斜角度が調整される。また、X−Y平面における光学素子201の位置も調整することができる。
<変形例2>
次に、図5に示す位置合わせ装置300に対する変形例について説明する。図7は、図5に対する変形例である位置合わせ装置の構成例を示す正面図である。図7に示す位置合わせ装置400は、図3に示す位置合わせ装置200と図5に示す位置合わせ装置300とを組み合わせた構成である。図7では、図5に示す位置合わせ装置300に対応する部分の詳細な構成の図示は省略し、図5および図6を参照して説明する。なお、図7に示す位置合わせ装置400の場合、図6に示す部材325の固定面325bが、図7に示すベース部403に支持されている。
図7に示す位置合わせ装置400は、図5および図6を用いて説明した位置合わせ装置300の構成に加え、部材325(図6参照)を介してチルトステージ部323(図6参照)を保持し、X方向およびX方向に交差するY方向に移動可能な状態で支持されるベース部403と、流体の圧力により駆動され、ベース部403に対してX方向に直線的に押圧力を印加する駆動機構部404と、駆動機構部404に供給される流体の圧力を調整する圧力調整弁33と、駆動機構部404に押圧されたベース部403に接する接触面405cを備える部材405と、を有する。また、位置合わせ装置400は、部材405を保持し、Y方向に移動可能な状態で支持されるステージ部423と、流体の圧力により駆動され、ステージ部423に対してY方向に直線的に押圧力を印加する駆動機構部424と、駆動機構部424に供給される流体の圧力を調整する圧力調整弁43と、駆動機構部424に押圧された第2保持部に接する接触面425cを備える部材425と、を有する。X方向において、ベース部403は、駆動機構部404と部材405の接触面405cとの間に配置される。Y方向において、ステージ部423は、駆動機構部424と部材425の接触面425cとの間に配置される。駆動機構部404に流体を供給する流体供給経路31には、圧力計32および圧力調整弁33が接続される。また、駆動機構部424に流体を供給する流体供給経路31には、圧力計42および圧力調整弁43が接続される。なお、圧力計32および42の機能は、図2を用いて説明した圧力計12および22と同様である。
位置合わせ装置400の場合、光学素子201(図5参照)の位置は、以下の4つの要素により調整される。すなわち、光学素子201の位置は、方向308(図5参照)において、駆動機構部304の押圧力と、部材305が弾性変形する弾性力とのバランスにより調整される。また、光学素子201の位置は、方向328(図5参照)において、駆動機構部324の押圧力と、部材325が弾性変形する弾性力とのバランスにより調整される。また、光学素子201の位置は、X方向において、駆動機構部404の押圧力と、ベース部403および部材405の少なくとも一方が弾性変形する弾性力とのバランスにより調整される。また、光学素子201の位置は、Y方向において、駆動機構部424の押圧力と、ステージ部423および部材425の少なくとも一方が弾性変形する弾性力とのバランスにより調整される。
図5および図6を用いて説明した位置合わせ装置300の場合も、図6に示すX−Y平面における位置合わせを行うことはできる。ただし、位置合わせ装置300の構成のみの場合、光学素子201の傾斜角度の調整が主な機能である。そこで、図3を用いて説明した位置合わせ装置200と、図5および図6を用いて説明した位置合わせ装置300とを組み合わせることにより得られる本変形例は、X−Y平面での精密な位置合わせと、光学素子201の傾斜角度の調整を両方とも高い精度で実現できる。
なお、図7に示す駆動機構部404は図3に示す駆動機構部204と同様の部品であり、ベース部403を押圧する接触部404c、図示しない設置面に固定される本体部404b、および接触部404cと本体部404bとの間に位置し、X方向に沿って伸縮動作するシャフト部404sを有する。図7に示す駆動機構部424は図3に示す駆動機構部224と同様の部品であり、ステージ部423を押圧する接触部424c、図示しない設置面に固定される本体部424b、および接触部424cと本体部424bとの間に位置し、Y方向に沿って伸縮動作するシャフト部424sを有する。また図7に示す部材405は、図3に示す部材205と同様な部材であり、接触面405cおよび固定面(固定部)405bを有する。同様に、図7に示す部材425は、図3に示す部材225と同様な部材であり、接触面425c、および設置面427に固定される固定部(固定面)425bを有する。
また、図示は省略するが、本変形例に対するさらなる変形例として、図5に示す光学素子ホルダ202の部分に、図3に示す位置合わせ装置200の構成を配置する実施態様がある。この場合でも、X−Y平面での精密な位置合わせと、光学素子201の傾斜角度の調整を実現できる。ただし、この図示しない変形例の場合、図3に示す位置合わせ装置200の部分の傾斜角度が変化するので、X−Y平面における位置合わせの作業が煩雑である。X−Y平面の位置合わせを容易にするためには、図7に示す位置合わせ装置400の構成の方が特に好ましい。
<変形例3>
次に、図3に示す位置合わせ装置200に対する他の変形例について説明する。図8は、図3に対する他の変形例である位置合わせ装置の構成例を示す正面図である。図8に示す位置合わせ装置500は、図3に示す位置合わせ装置200の部材205までの部分により構成される位置合わせ装置である。
図8に示す光学素子501は、X方向には位置合わせを要するが、Y方向には少々位置がずれた場合でも光学特性に実効上の影響を与えない特性を有する光学素子である。このような光学素子501の場合、X方向のみの位置合わせを行えばよいので、位置合わせ装置500のような装置が有効である。
位置合わせ装置500は、光学素子501と、光学素子501を保持し、光学素子501の光軸と交差するX方向に移動可能な状態で支持されるベース部203と、流体の圧力により駆動され、ベース部203に対してX方向に押圧力を印加する駆動機構部204と、駆動機構部204に供給される流体の圧力を調整する圧力調整弁13と、駆動機構部204に押圧されたベース部203に接する接触面205cを備える部材205と、を有する。光学素子501の位置は、X方向において、駆動機構部204の押圧力と、ベース部203および部材205の少なくとも一方が弾性変形する弾性力とのバランスにより調整される。本変形例の場合、Y方向の位置合わせは行わないので、図3に示す位置合わせ装置200のうち、Y方向の位置合わせに利用される構成部品は取り除かれ、部材205が設置面507に固定される。この場合、図3に示す位置合わせ装置200と比較して装置を小型化できる。
なお、本変形例に対する他の変形例として、図8に示す光学素子ホルダ202の部分に、光学素子501と、光学素子501を保持する光学素子ホルダ202と、図5および図6に示すチルトベース部303と、部材305と、を設けてもよい。この変形例の位置合わせ装置は、駆動機構部304(図5参照)は、光学素子501、第1保持部、および部材305(図5参照)を結ぶ軸AX1(図5参照)を回転軸として方向308(図5参照)に回転動作する。部材305は、一方の端部(図6に示す接触面305c)がチルトベース部303に固定され、他方の端部(図6に示す固定面305b)が図8に示すベース部203に固定され、かつ、軸AX1(図5参照)を回転軸として、ねじれるように弾性変形可能な状態で固定される。駆動機構部204は、X方向に沿って直線的に動作する。X方向において、ベース部204は、駆動機構部204と部材205の接触面205cとの間に配置される。軸AX1および軸AX1と交差するX方向を含む面(図5に示す軸AX1と図6に示すX方向とを含む面309)は、光学素子501の光軸に対して交差する。この変形例の場合、X方向における位置合わせと、軸AX1を回転軸とする光学素子501の傾斜角度の調整を行うことができる。
<変形例4>
次に、光学素子の切り替え動作および位置合わせを一つの装置で実施する実施態様について説明する。図9は、図3〜図8に示す位置合わせ装置の変形例を示す正面図である。図10は、図9に示す状態から、光学レンズを切り替え、かつ位置合わせをした状態を示す正面図である。図9および図10に示すX−Y平面は、光学素子601および621の光軸143に対して交差する。なお、図9および図10では、図示を省略したが、駆動機構部604は、図3に示す駆動機構部204と同様に流体の圧力により駆動される駆動部品である。したがって、駆動機構部604には駆動機構部604に流体を供給する流体供給経路11(図3参照)が接続される。また、図3と同様に流体供給経路11には、コンプレッサ10、圧力計12、および圧力調整弁13が接続される。駆動機構部604に供給される流体の圧力は、圧力調整弁13により調整される。
図9および図10に示す位置合わせ装置600は、互いに光学特性が異なる光学素子601および621を有する。位置合わせ装置600は、光学素子601および光学素子621を保持し、+X方向および+X方向の反対方向である−X方向に直線的に移動可能な状態で支持されるベース部603と、流体の圧力により駆動され、ベース部603に対して+X方向に押圧力、または、引っ張り力を印加する駆動機構部604と、を有する。また、位置合わせ装置600は、駆動機構部604により+X方向に押圧されたベース部603に接する接触面605cを備えるストッパ605と、駆動機構部604により−X方向に押圧されたベース部603に接する接触面625cを備えるストッパ625と、ベース部603の移動方向をガイドするガイド部630と、を有する。
光学素子601および光学素子621の位置は、+X方向において、駆動機構部604の押圧力と、ベース部603およびストッパ605の少なくとも一方が弾性変形する弾性力とのバランス、または、駆動機構部604の引張力と、ベース部603およびストッパ625の少なくとも一方が弾性変形する弾性力とのバランス、により調整される。
光学素子601は、光学素子ホルダ602に収容され、光学素子621は光学素子ホルダ622に収容される。光学素子ホルダ602および622は、それぞれベース部603に固定される。光学素子601および621の位置は+X方向に移動するが、各光学素子の光軸143から基準面である設置面607までの距離は一定(ただし、光学設計上で許容される程度の誤差は一定に含まれる。)である。
ガイド部630は、ベース部603を固定して保持するスライダ631、設置面607に固定されるコロベース632、およびスライダ631とコロベース632との間に配置され、回転することによりスライダ631の+X方向への動作をガイドする複数のコロ(回転体)633と、を備える。また、ストッパ(部材、弾性体)605およびストッパ(部材)625は、設置面607に固定される固定面(固定部、弾性体)605bまたは625bを有する。ガイド部630、詳しくはガイド部630のコロベース632は、基準面である設置面607に固定されている。
図9および図10に示す例では、駆動機構部604の押圧力または引っ張り力をベース部603に印加すると、スライダ631はベース部603とともに、+X方向に沿って直線的に移動する。例えば、図9に示す例の場合、駆動機構部604から押圧力を印加された状態を示している。この場合、ベース部603の一部がストッパ605の接触面605cに接触し、ストッパ605からの反力と駆動機構部604の押圧力とが釣り合った場所でベース部603の動作が停止する。この時、正面視において、光学素子601が可動範囲の中央に配置され、光141(図1参照)が照射される位置に配置される。ストッパ605は、例えば、図3に示す部材205と同様に金属製の弾性体から成る。したがって、位置合わせ装置600は、光学素子601を所定の位置に配置し、かつ、+X方向における光学素子601の精密な位置合わせを行うことができる。
また、図10に示す例の場合、駆動機構部604から引っ張り力を印加された状態を示している。この場合、ベース部603の一部がストッパ625の接触面625cに接触し、ストッパ625からの反力と駆動機構部604の引っ張り力とが釣り合った場所でベース部603の動作が停止する。この時、正面視において、光学素子621が可動範囲の中央に配置され、光141(図1参照)が照射される位置に配置される。ストッパ625は、例えば、図3に示す部材205と同様に金属製の弾性体から成る。したがって、位置合わせ装置600は、光学素子621を所定の位置に配置し、かつ、+X方向における光学素子621の精密な位置合わせを行うことができる。
このように、本変形例の場合、光学素子の切り替えと、精密な位置合わせとを一つの装置で実現することができる。光学素子の切り替えと、位置合わせとでは、要求される動作の範囲が大きく異なるため、一つの装置で実現することは困難である。しかし、本変形例の場合、流体を利用した大きな圧力を駆動力として用いた場合でも、精密な位置合わせを行うことを実現可能である。この結果、本変形例によれば、一つの装置により、光学素子の切り替えと精密な位置合わせとを行うことが可能であり、装置全体としてのコンパクト化を図ることができる。
図3を用いて説明した位置合わせ装置200の場合と同様に、ベース部603を弾性体とする変形例もある。ただし、位置の調整を制御しやすくする観点からは、ベース部603は、弾性体とせず、ストッパ605および625を弾性体とすることが好ましい。すなわち、図9および図10に示す例では、光学素子601の位置は、+X方向において、駆動機構部604の押圧力と、ストッパ605が弾性変形する弾性力とのバランスにより調整される。また、光学素子621の位置は、+X方向において、駆動機構部604の引張力と、ストッパ625が弾性変形する弾性力とのバランスにより調整される。
また、接触面605cと固定面6005bとは離間し、接触面625cと固定面6005bとは離間する。これにより、ベース部603と、ストッパ605または625と、設置面607との間での力学系における支点と作用点との距離、および支点と力点との距離を引き離すことができる。
また、上記したようにストッパ605およびストッパ625は、金属製の弾性体から成る。本変形例に対する他の変形例として、ストッパ605およびストッパ625が、例えば有機材料から成る場合もある。ただし、弾性変形の程度を低くする観点からは、ストッパ605および625のそれぞれが金属からなり、かつ、図3に示す厚さt1と同程度の厚さを有していることが好ましい。また、本変形例のように、ストッパ605および625と、ベース部603とが固定されず、繰り返し接触する場合には、耐摩耗性が高い、例えばステンレス鋼などからなることが特に好ましい。
本変形例では、説明の単純化のため、ガイド部630が設置面607に固定されている例を取り上げて説明したが、種々の変形例を適用可能である。例えば、図3で用いた位置合わせ装置200と本変形例とを組み合わせ、図9および図10に示す設置面607を、図3に示すステージ部223に置き換える変形例がある。この場合、X方向およびY方向に位置合わせすることが可能である。
また例えば、本変形例の光学素子ホルダ602および622の部分を、図5および図6を用いて説明した位置合わせ装置300に構成に置き換えた場合、図9に示す光学素子601および621のそれぞれの傾斜角度を制御することができる。また、図9および図10では直線的動作により光学素子を切り替える方式ついて説明したが、変形例として回転動作により、光学素子を切り替える場合もある。
また、上記では、種々の変形例を説明したが、各変形例を適宜組み合わせて適用することができる。
以上、本実施の形態の代表的な変形例について説明したが、本発明は、上記した実施例や代表的な変形例に限定されず、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変形例が適用できる。
本発明は、光学装置に利用可能である。
10 コンプレッサ(圧力源)
11,21,31,41 流体供給経路
12,22,32,42 圧力計
13,23,33,43 圧力調整弁
100 暗視野顕微鏡(光学装置)
101 ウエハ(試料)
102 ウエハステージ
103 コンピュータシステム(制御部)
104 入出力装置
105 記憶装置(メモリ)
110 暗視野照明光学系
111 光源
111 レーザ光源
112,113,118 平凸レンズ
114 NDフィルタ
115,116 シンドリカルレンズ
117 集光レンズ
119 ミラー
120 光学素子駆動部(位置合わせ装置)
121 交換駆動部
122 位置合わせ部
130 検出光学系
131 検出器
141 光
143 光軸
200,300,400,500,600 位置合わせ装置
201,501,601,621 光学素子
202,602,622 光学素子ホルダ
203,403,603 ベース部(保持部)
204,224,304,324,404,424,604 駆動機構部(駆動部)
204b,224b,304b,324b,404b,424b 本体部
204c,224c,304c,324c,404c,424c 接触部
204s,224s,304s,324s,404s,424s シャフト部
205,225,305,325,405,425 部材
205b,225b,305b,325b,405b,425b,605b,625b 固定面(固定部)
205c,225c,305c,325c,405c,425c,605c,625c 接触面
223,423 ステージ部(保持部)
227,307,427,507,607 設置面
303 チルトベース部(保持部)
308,328 方向
309 面(仮想面)
323 チルトステージ部(保持部)
605,625 ストッパ(部材、弾性体)
630 ガイド部
631 スライダ
632 コロベース
633 コロ(回転体)
AX1,AX2 軸(回転軸)
d1,d2 直径
h1,h2,r1,r2 距離
L1,L2 長さ
t1,t2 厚さ
図1に示す暗視野顕微鏡(光学装置)100は、ウエハステージ102に保持されたウエハ101に対して欠陥検査を行う光学装置である。暗視野顕微鏡100は、照明光学系(暗視野照明光学系)110、光学素子の位置合わせを行う光学素子駆動部(位置合わせ装置)120、コンピュータシステム(制御装置)103、入出力装置104、記憶装置(メモリ)105、および検出光学系130を有する。
照明光学系110は、光源111、平凸レンズ112、および113、NDフィルタ114、シリンドリカルレンズ115、116、集光レンズ117、およびミラー119を備える。暗視野照明光学系110から射出されたレーザ光は、ウエハ101に例えば、仰角10度の角度で入射する。光源111から射出されたレーザ光は平凸レンズ112、および113を通じて、ビーム径が広がった平行光に変換される。さらに、シリンドリカルレンズ115、および116を通じてX軸あるいはY軸方向のみビーム径が縮小され、集光レンズ117を介してウエハ101に概略円形のスポットに集光される。NDフィルタ114はレーザパワーの調整に用いられる。なお、光源111の出力を制御することにより、射出されるレーザ光のパワーを調整することもできる。コンピュータシステム103からの制御信号により、照明光学系110にNDフィルタ114を挿入することによりレーザパワーを小さくすることが可能となる。
図2に示す欠陥アライメント処理のフローでは、まず、欠陥座標読み込みステップとして、図1に示すコンピュータシステム(制御装置)103が、欠陥座標の読み込みを行う。ここで読み込まれる座標データは、暗視野顕微鏡100とは異なる欠陥検査装置により検出された座標データである。欠陥検査装置と、暗視野顕微鏡100とで、座標系が異なる場合がある。例えば、図示しない欠陥検査装置では、極座標系が使用され、暗視野顕微鏡100では、直交座標系が使用される場合、座標データの座標系を変換する必要がある。そこで、コンピュータシステム103は、座標データを読み込んだ後、暗視野顕微鏡100を含むSEMシステムが使用する座標系に変換する。
光学素子201の位置は、X方向において、駆動機構部204の押圧力と、ベース部203および部材205の少なくとも一方が弾性変形する弾性力とのバランスにより調整される。また、光学素子201の位置は、Y方向において、駆動機構部224の押圧力と、ステージ部223および部材225の少なくとも一方が弾性変形する弾性力とのバランスにより調整される。
本実施の形態の場合には、部材205および225のそれぞれが弾性体である。言い換えれば、光学素子201の位置は、X方向において、駆動機構部204の押圧力と、部材205が弾性変形する弾性力とのバランスにより調整され、Y方向において、駆動機構部224の押圧力と、部材225が弾性変形する弾性力とのバランスにより調整される。図示は省略するが、本実施の形態に対する変形例として、ベース部203およびステージ部223のいずれか一方または両方が弾性体により構成される場合がある。ベース部203が弾性体により構成される場合、部材205は弾性体ではなく単なるストッパ部材として用いる場合がある。また、ステージ部223が弾性体により構成される場合、部材225は弾性体でなく単なるストッパ部材として用いる場合がある。ただし、ベース部203は、光学素子201を支持する部材としての機能を備えている必要があり、ステージ部223は、部材205およびベース部203を介して光学素子201を支持する機能を備えている必要がある。部材205および部材225を弾性体とする場合、要求される弾性力に対応するように、その形状を加工し易い。したがって、部材205および225を弾性体とする方がより好ましい。
本実施の形態の場合、駆動機構部204および224のそれぞれは、流体の圧力を動力として利用するので、強い外力をベース部203またはステージ部223に印加する。また、例えば、部材205および225のそれぞれは、弾性変形可能な弾性体であるが、例えばステンレス鋼などの金属材料からなる。このため、エラストマなどのように、エントロピーの変化に起因するエントロピー弾性よりも、弾性体の内部エネルギーの変化に起因するエネルギー弾性により弾性変形する。また、部材205および225のそれぞれは、弾性変形する方向に対する厚さt1およびt2が厚い。このため、部材205および225に対して強い外力が印加された場合でも、部材205および225の弾性変形の程度は小さい。言い換えれば、部材205および225の曲げ剛性を大きくすることにより、弾性変形量に対応する外力のマージンを大きくすることができる。このため、部材205および225の曲げ剛性の程度を調整することにより、駆動機構部204および224の構造を複雑化することなく、高精度な位置合わせを実現することが可能である。
図3に示す例では、駆動機構部204は、X方向に沿って直線的に動作し、X方向において、ベース部203は、駆動機構部204と部材205の接触面205cとの間に配置される。駆動機構部224は、Y方向に沿って直線的に動作し、Y方向において、第2保持部は、駆動機構部224と部材225の接触面225cとの間に配置される。X方向およびY方向を含むX−Y平面(第1面)は、光学素子201の光軸に対して交差する。詳しくは図3に両矢印を付して模式的に示すように、駆動機構部204は、ベース部203に接触する接触部204c、図示しない設置面に固定される本体部204b、および接触部204cと本体部204bとの間に位置し、X方向に沿って伸縮動作するシャフト部204sを有する。流体の圧力によりシャフト部204sがX方向に伸縮する。また、駆動機構部224は、ステージ部223に接触する接触部224c、図示しない設置面に固定される本体部224b、および接触部224cと本体部224bとの間に位置し、Y方向に沿って伸縮動作するシャフト部224sを有する。流体の圧力によりシャフト部224sがY方向に伸縮する。
図3に示す例では、部材205は、ステージ部223に固定される固定面(第1固定部)205bと、ベース部203に接触する接触面205cとを有する。接触面205cと固定面205bとは離間している。同様に、部材225は、設置面227に固定される固定面(第2固定部)225bと、ステージ部223に接触する接触面225cとを有する。接触面225cと固定面225bとは離間している。詳しくは、図3に示す例では、部材205および225は、L字形状(厳密には図3に示す平面視では、部材205は逆L字形状で、部材225はL字形状である。)である。ベース部203には、接触面205cのみが接触し、固定面205bを含む他の部分は、ベース部203から離間している。同様に、ステージ部223には、接触面225cのみが接触し、固定面225bを含む他の部分は、ステージ部223から離間している。
図3に示す構造の場合、ベース部203からの応力は、部材205の接触面205cからX方向に作用する。同様に、ステージ部223からの応力は、部材225の接触面225cからY方向に作用する。この時、接触面205c(または225c)以外の部分は、ベース部203(またはステージ部223)から離間しているので、部材205(または225)は、固定面205b(または225b)を支点とし、接触面205c(または225c)を力点および作用点として動作する。部材205の場合、部材205の距離h1および厚さt1を調整することにより、部材205の弾性を制御し易い。距離h1は、接触面205cの中心から接触面205cの法線方向に延長した仮想線と、固定面205bとの離間距離として定義される。同様に、部材225の場合、部材225の距離h2および厚さt2を調整することにより、部材225の弾性を制御し易い。距離h2は、接触面225cの中心から接触面225cの法線方向に延長した仮想線と、固定面225bとの離間距離として定義される。
<変形例1>
次に、図3に示す位置合わせ装置200に対する変形例について説明する。図5は、図3に対する変形例である位置合わせ装置の構成例を示す斜視図である。図6は、図5に示す光学素子の光軸方向から視た正面図である。以下では、図5に示す位置合わせ装置300について、図3に示す位置合わせ装置200との相違点を中心に説明する。図5に示す位置合わせ装置300は、光学素子201と、光学素子ホルダ202と、チルトベース部(第1保持部)303と、駆動機構部(第1駆動部)304と、部材(第1部材)305と、チルトステージ部(第2保持部)323と、駆動機構部(第2駆動部)324と、部材(第2部材)325と、を有する。図5では図示を省略したが、位置合わせ装置300は、図3に示す位置合わせ装置200と同様に、駆動機構部304に供給される流体の圧力を調整する圧力調整弁(第1圧力調整弁)13(図3参照)、および駆動機構部324に供給される流体の圧力を調整する圧力調整弁(第2圧力調整弁)23(図3参照)を有する。
位置合わせ装置300は、以下の点で、図3に示す位置合わせ装置200と相違する。すなわち、駆動機構部304は、光学素子201、チルトベース部303、および部材305を結ぶ軸(第1軸)AX1を回転軸として方向308に回転動作する。ただし、動作する回転角度が小さい場合、円周の接線方向への直進動作のように扱うことができる。以下の説明において、「回転動作」、あるいは「回転する」として記載する場合には、上記と同様に、直進動作と同様に取り扱うことができる程度に回転角度が小さい場合を含む。部材305の一方の端部(図6に示す接触面305c)は、チルトベース部303に固定される。また、部材305の他方の端部(固定面305b)はチルトステージ部323に固定される。部材305は、軸AX1を回転軸として、ねじれるように弾性変形可能な状態で固定される。また、駆動機構部324は、光学素子201、チルトステージ部323、および部材325を結ぶ軸AX2を回転軸として方向328に回転動作する。部材325は、軸AX2を回転軸として、ねじれるように弾性変形可能な状態でチルトステージ部323に固定される。軸AX1および軸AX2を含む面(仮想面、第2面)309は、光学素子201の光軸に対して交差する。部材325の一方の端部(接触面325cは、チルトステージ部323に固定される。また、部材325の他方の端部(固定面325b)は設置面307に固定される。
方向308にそった回転量は、駆動機構部304から受ける荷重、によって発生するトルクT(荷重と、支点から力点までの距離r1との積)、および部材305の長さL1に比例し、部材305のねじり剛性に反比例する。部材305の長さL1は、図6に示す接触面305cから固定面305bまでの距離として定義される。距離r1は、軸AX1から荷重印加点(言い換えれば、チルトベース部303のうち、駆動機構部304の接触部304cに接触する部分の中心)として定義することができる。距離r1および長さL1は、チルトベース部303および部材305の設計により調整可能な数値である。また、部材305のねじれ剛性は、部材305の材料、および軸AX1に直交する方向の断面形状により調整できる。例えば、距離r1および長さL1を短く、ねじり剛性を大きくするために、部材305の直径d1を大きくすると、駆動機構部304に入力される流体の圧力を大きくしても、チルトベース部303の回転量を小さく抑えることができる。
方向328にそった回転量は、駆動機構部324から受ける荷重、によって発生するトルクT(荷重と、支点から力点までの距離r2との積)、および部材325の長さL2に比例し、部材325のねじり剛性に反比例する。部材325の長さL2は、図6に示す接触面325cから固定面325bまでの距離として定義される。距離r2は、軸AX2から荷重印加点(言い換えれば、チルトステージ部323のうち、駆動機構部324の接触部324cに接触する部分の中心)として定義することができる。距離r2および長さL2は、チルトステージ部323および部材325の設計により調整可能な数値である。また、部材325のねじれ剛性は、部材325の材料、および軸AX2に直交する方向の断面形状により調整できる。例えば、距離r2および長さL2を短く、ねじり剛性を大きくするために、部材325の直径d2を大きくすると、駆動機構部324に入力される流体の圧力を大きくしても、チルトステージ部323の回転量を小さく抑えることができる。
本変形例の場合、図5に示す方向308および328に沿って光学素子201およびチルトベース部303が回転動作するので、チルトベース部303に支持される光学素子201は、回転動作に起因して傾斜角度が調整される。また、X−Y平面における光学素子201の位置も調整することができる。
図7に示す位置合わせ装置400は、図5および図6を用いて説明した位置合わせ装置300の構成に加え、部材325(図6参照)を介してチルトステージ部323(図6参照)を保持し、X方向およびX方向に交差するY方向に移動可能な状態で支持されるベース部403と、流体の圧力により駆動され、ベース部403に対してX方向に直線的に押圧力を印加する駆動機構部404と、駆動機構部404に供給される流体の圧力を調整する圧力調整弁33と、駆動機構部404に押圧されたベース部403に接する接触面405cを備える部材405と、を有する。また、位置合わせ装置400は、部材405を保持し、Y方向に移動可能な状態で支持されるステージ部423と、流体の圧力により駆動され、ステージ部423に対してY方向に直線的に押圧力を印加する駆動機構部424と、駆動機構部424に供給される流体の圧力を調整する圧力調整弁43と、駆動機構部424に押圧された第2保持部に接する接触面425cを備える部材425と、を有する。X方向において、ベース部403は、駆動機構部404と部材405の接触面405cとの間に配置される。Y方向において、ステージ部423は、駆動機構部424と部材425の接触面425cとの間に配置される。駆動機構部404に流体を供給する流体供給経路31には、圧力計32および圧力調整弁33が接続される。また、駆動機構部424に流体を供給する流体供給経路41には、圧力計42および圧力調整弁43が接続される。なお、圧力計32および42の機能は、図2を用いて説明した圧力計12および22と同様である。
なお、本変形例に対する他の変形例として、図8に示す光学素子ホルダ202の部分に、光学素子501と、光学素子501を保持する光学素子ホルダ202と、図5および図6に示すチルトベース部303と、部材305と、を設けてもよい。この変形例の位置合わせ装置は、駆動機構部304(図5参照)は、光学素子501、第1保持部、および部材305(図5参照)を結ぶ軸AX1(図5参照)を回転軸として方向308(図5参照)に回転動作する。部材305は、一方の端部(図6に示す接触面305c)がチルトベース部303に固定され、他方の端部(図6に示す固定面305b)が図8に示すベース部203に固定され、かつ、軸AX1(図5参照)を回転軸として、ねじれるように弾性変形可能な状態で固定される。駆動機構部204は、X方向に沿って直線的に動作する。X方向において、ベース部203は、駆動機構部204と部材205の接触面205cとの間に配置される。軸AX1および軸AX1と交差するX方向を含む面(図5に示す軸AX1と図6に示すX方向とを含む面309)は、光学素子501の光軸に対して交差する。この変形例の場合、X方向における位置合わせと、軸AX1を回転軸とする光学素子501の傾斜角度の調整を行うことができる。
また、接触面605cと固定面605bとは離間し、接触面625cと固定面625bとは離間する。これにより、ベース部603と、ストッパ605または625と、設置面607との間での力学系における支点と作用点との距離、および支点と力点との距離を引き離すことができる。
また例えば、本変形例の光学素子ホルダ602および622の部分を、図5および図6を用いて説明した位置合わせ装置300に構成に置き換えた場合、図9に示す光学素子601および621のそれぞれの傾斜角度を制御することができる。また、図9および図10では直線的動作により光学素子を切り替える方式について説明したが、変形例として回転動作により、光学素子を切り替える場合もある。

Claims (15)

  1. 第1光学素子と、
    前記第1光学素子を保持し、第1方向および前記第1方向に交差する第2方向に移動可能な状態で支持される第1保持部と、
    流体の圧力により駆動され、前記第1保持部に対して前記第1方向に押圧力を印加する第1駆動部と、
    前記第1駆動部に供給される流体の圧力を調整する第1圧力調整弁と、
    前記第1駆動部に押圧された前記第1保持部に接する第1接触面を備える第1部材と、
    前記第1部材を保持し、前記第2方向に移動可能な状態で支持される第2保持部と、
    流体の圧力により駆動され、前記第2保持部に対して前記第2方向に押圧力を印加する第2駆動部と、
    前記第2駆動部に供給される流体の圧力を調整する第2圧力調整弁と、
    前記第2駆動部に押圧された前記第2保持部に接する第2接触面を備える第2部材と、
    を有し、
    前記第1光学素子の位置は、
    前記第1方向において、前記第1駆動部の押圧力と、前記第1保持部および前記第1部材の少なくとも一方が弾性変形する弾性力とのバランスにより調整され、
    前記第2方向において、前記第2駆動部の押圧力と、前記第2保持部および前記第2部材の少なくとも一方が弾性変形する弾性力とのバランスにより調整される、位置合わせ装置。
  2. 請求項1に記載の位置合わせ装置において、
    前記第1駆動部は、前記第1方向に沿って直線的に動作し、
    前記第1方向において、前記第1保持部は、前記第1駆動部と前記第1部材の前記第1接触面との間に配置され、
    前記第2駆動部は、前記第2方向に沿って直線的に動作し、
    前記第2方向において、前記第2保持部は、前記第2駆動部と前記第2部材の前記第2接触面との間に配置され、
    前記第1方向および前記第2方向を含む第1面は、前記第1光学素子の光軸に対して交差する、位置合わせ装置。
  3. 請求項1に記載の位置合わせ装置において、
    前記第1駆動部は、前記第1光学素子、前記第1保持部、および前記第1部材を結ぶ第1軸を回転軸として前記第1方向に回転動作し、
    前記第1部材は、一方の端部が前記第1保持部に固定され、他方の端部が前記第2保持部に固定され、かつ、前記第1軸を回転軸として、ねじれるように弾性変形可能な状態で固定され、
    前記第2駆動部は、前記第1光学素子、前記第2保持部、および前記第2部材を結ぶ第2軸を回転軸として前記第1方向に回転動作し、
    前記第2部材は、前記第2軸を回転軸として、ねじれるように弾性変形可能な状態で前記第2保持部に固定され、
    前記第1軸および前記第2軸を含む第2面は、前記第1光学素子の光軸に対して交差する、位置合わせ装置。
  4. 請求項3に記載の位置合わせ装置において、
    前記第2部材を介して前記第2保持部を保持し、第3方向および前記第3方向に交差する第4方向に移動可能な状態で支持される第3保持部と、
    流体の圧力により駆動され、前記第3保持部に対して前記第3方向に直線的に押圧力を印加する第3駆動部と、
    前記第3駆動部に供給される流体の圧力を調整する第3圧力調整弁と、
    前記第3駆動部に押圧された前記第3保持部に接する第3接触面を備える第3部材と、
    前記第3部材を保持し、前記第4方向に移動可能な状態で支持される第4保持部と、
    流体の圧力により駆動され、前記第4保持部に対して前記第4方向に直線的に押圧力を印加する第4駆動部と、
    前記第4駆動部に供給される流体の圧力を調整する第4圧力調整弁と、
    前記第4駆動部に押圧された前記第2保持部に接する第4接触面を備える第4部材と、
    をさらに有し、
    前記第3方向において、前記第3保持部は、前記第3駆動部と前記第3部材の前記第3接触面との間に配置され、
    前記第4方向において、前記第4保持部は、前記第4駆動部と前記第4部材の前記第4接触面との間に配置され、
    前記第1光学素子の位置は、
    前記第1方向において、前記第1駆動部の押圧力と、前記第1部材が弾性変形する弾性力とのバランスにより調整され、
    前記第2方向において、前記第2駆動部の押圧力と、前記第2部材が弾性変形する弾性力とのバランスにより調整され、
    前記第3方向において、前記第3駆動部の押圧力と、前記第3保持部および前記第3部材の少なくとも一方が弾性変形する弾性力とのバランスにより調整され、
    前記第4方向において、前記第4駆動部の押圧力と、前記第4保持部および前記第4部材の少なくとも一方が弾性変形する弾性力とのバランスにより調整される、位置合わせ装置。
  5. 請求項1に記載の位置合わせ装置において、
    前記第1駆動部は、前記第1光学素子、前記第1保持部、および前記第1部材を結ぶ第1軸を回転軸として前記第1方向に回転動作し、
    前記第1部材は、一方の端部が前記第1保持部に固定され、他方の端部が前記第2保持部に固定され、かつ、前記第1軸を回転軸として、ねじれるように弾性変形可能な状態で固定され、
    前記第2駆動部は、前記第2方向に沿って直線的に動作し、
    前記第2方向において、前記第2保持部は、前記第2駆動部と前記第2部材の前記第2接触面との間に配置され、
    前記第1軸および前記第1軸と交差する前記第2方向を含む第3面は、前記第1光学素子の光軸に対して交差する、位置合わせ装置。
  6. 請求項1に記載の位置合わせ装置において、
    前記第1光学素子の位置は、
    前記第1方向において、前記第1駆動部の押圧力と、前記第1部材が弾性変形する弾性力とのバランスにより調整され、
    前記第2方向において、前記第2駆動部の押圧力と、前記第2部材が弾性変形する弾性力とのバランスにより調整される、位置合わせ装置。
  7. 請求項6に記載の位置合わせ装置において、
    前記第1部材は、前記第2保持部に固定される第1固定部を有し、
    前記第1接触面と前記第1固定部とは離間している、位置合わせ装置。
  8. 請求項7に記載の位置合わせ装置において、
    前記第1部材は、金属製の弾性体から成る、位置合わせ装置。
  9. 請求項1に記載の位置合わせ装置と、
    前記第1光学素子に光を照射する光学系と、
    を有する光学装置。
  10. 第1光学素子および第2光学素子と、
    前記第1光学素子および前記第2光学素子を保持し、第1方向および前記第1方向の反対方向である第2方向に直線的に移動可能な状態で支持される第1保持部と、
    流体の圧力により駆動され、前記第1保持部に対して前記第1方向に押圧力、または引っ張り力を印加する第1駆動部と、
    前記第1駆動部に供給される流体の圧力を調整する第1圧力調整弁と、
    前記第1駆動部により前記第1方向に押圧された前記第1保持部に接する第1接触面を備える第1ストッパと、
    前記第1駆動部により前記第2方向に押圧された前記第1保持部に接する第2接触面を備える第2ストッパと、
    前記第1保持部の移動方向をガイドするガイド部と、
    を有し、
    前記第1光学素子および前記第2光学素子の位置は、
    前記第1方向において、前記第1駆動部の押圧力と、前記第1保持部および前記第1ストッパの少なくとも一方が弾性変形する弾性力とのバランス、または、前記第1駆動部の引張力と、前記第1保持部および前記第2ストッパの少なくとも一方が弾性変形する弾性力とのバランスにより調整される、位置合わせ装置。
  11. 請求項10に記載の位置合わせ装置において、
    前記第1光学素子および前記第2光学素子の位置は、
    前記第1方向において、前記第1駆動部の押圧力と、前記第1ストッパが弾性変形する弾性力とのバランスにより調整され、
    前記第1方向において、前記第1駆動部の引張力と、前記第2ストッパが弾性変形する弾性力とのバランスにより調整される、位置合わせ装置。
  12. 請求項11に記載の位置合わせ装置において、
    前記第1ストッパは、筐体に支持される設置面に固定される第1固定部を有し、
    前記第2ストッパは、前記筐体に支持される設置面に固定される第2固定部を有し、
    前記第1接触面と前記第1固定部とは離間し、前記第2接触面と前記第2固定部とは離間する、位置合わせ装置。
  13. 請求項12に記載の位置合わせ装置において、
    前記第1ストッパおよび前記第2ストッパは、金属製の弾性体から成る、位置合わせ装置。
  14. 請求項10に記載の位置合わせ装置と、
    前記第1光学素子または前記第2光学素子に光を照射する光学系と、
    を有する光学装置。
  15. 第1光学素子と、
    前記第1光学素子を保持し、前記第1光学素子の光軸と交差する第1方向に移動可能な状態で支持される第1保持部と、
    流体の圧力により駆動され、前記第1保持部に対して前記第1方向に押圧力を印加する第1駆動部と、
    前記第1駆動部に供給される流体の圧力を調整する第1圧力調整弁と、
    前記第1駆動部に押圧された前記第1保持部に接する第1接触面を備える第1部材と、
    を有し、
    前記第1光学素子の位置は、
    前記第1方向において、前記第1駆動部の押圧力と、前記第1保持部および前記第1部材の少なくとも一方が弾性変形する弾性力とのバランスにより調整される、位置合わせ装置。
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