JP2021195377A - コンクリート保護材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】非危険物であり、高いチキソ性を有し作業性に優れ、透明性、強度、及び柔軟性等に優れる塗膜が得られるコンクリート保護材料を提供することである。【解決手段】ウレタン樹脂(A)の水分散体、及び会合型増粘剤(B)を含有することを特徴とするコンクリート保護材料を用いる。コンクリート保護材料中の前記会合型増粘剤(B)の含有量は、前記ウレタン樹脂(A)100質量部に対して、0.2〜60質量部であることが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、コンクリート保護材料に関する。
近年、コンクリート構造物の老朽化が社会問題となっており、各種コンクリート保護材料の開発が行われている。これらのコンクリート保護材料としては、ひび割れ注入剤や表面保護を目的とする被覆材等が利用されており、高強度塗膜を形成し得る材料として、2液型のポリウレタンが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
一方、コンクリート保護材料には、従来の保護性能に加え、工事現場等での安全性確保のため、非危険物に該当する材料のニーズが高まりつつある。
特開2007−113249号公報
本発明が解決しようとする課題は、非危険物であり、高いチキソ性を有し作業性に優れ、透明性、強度、及び柔軟性等に優れる塗膜が得られるコンクリート保護材料を提供することである。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ウレタン樹脂(A)の水分散体、及び会合型増粘剤(B)を含有するコンクリート保護材料を用いることで、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、ウレタン樹脂(A)の水分散体、及び会合型増粘剤(B)を含有することを特徴とするコンクリート保護材料を提供するものである。
本発明のコンクリート保護材料は、非危険物であり、高いチキソ性を有し作業性に優れ、透明性、強度、及び柔軟性等に優れる塗膜が得られることから、コンクリート補修材、コンクリート用防水材などの各種土木建築材料の施工の際に好適に用いることができる。また、コンクリートの落盤を防ぐ目的で、剥落防止用途に用いることができる。
本発明のコンクリート保護材料は、ウレタン樹脂(A)の水分散体、及び会合型増粘剤(B)を含有するものである。
前記ウレタン樹脂(A)としては、例えば、無溶剤下または有機溶剤の存在下、ポリオール(a1)とポリイソシアネート(a2)と、必要に応じて鎖伸長剤を反応させることによって得られたものが挙げられる。
前記ウレタン樹脂(A)の製造に使用するポリオール(a1)としては、水分散安定性が優れることから、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、及びポリカーボネートポリオールからなる1種以上のポリオール(a1−1)と、親水性基を有するポリオール(a1−2)とを組み合わせ使用することが好ましい。
前記ポリオール(a1−1)に使用可能な前記ポリエーテルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール等の活性水素原子を2個以上有する化合物の1種または2種以上を開始剤として、アルキレンオキサイドを付加重合させたものが挙げられる。
前記開始剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリメチレングリコール、1,2−プロパンジオ−ル、1,3−プロパンジオ−ル、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ソルビトール、蔗糖、アコニット糖、トリメリット酸、ヘミメリット酸、リン酸、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリイソプロパノールアミン、ピロガロール、ジヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシフタル酸、1,2,3−プロパントリチオール等が挙げられる。
前記アルキレンオキサイドとしては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、エピクロルヒドリン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
前記ポリエーテルポリオールとしては、具体的には、テトラヒドロフランが開環して形成されたポリオキシテトラメチレングリコールを使用することが好ましい。
前記ポリエーテルポリオールとしては、基材密着性をより一層向上することができることから、数平均分子量500〜3,000のものを使用することが好ましい。
本発明における平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により測定した値を示す。
前記ポリエステルポリオールとしては、例えば、低分子量のポリオールとポリカルボン酸とをエステル化反応して得られるもの、ε−カプロラクトン等の環状エステル化合物を開環重合反応して得られるポリエステル、これらの共重合ポリエステル等が挙げられる。
前記低分子量のポリオールとしては、例えば、分子量が50〜300程度である、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール等の脂肪族ポリオール、シクロヘキサンジメタノール等の脂肪族環式構造含有ポリオール、ビスフェノールAやビスフェノールF等のビスフェノール化合物及びそれらのアルキレンオキサイド付加物等の芳香族構造含有ポリオールなどが挙げられる。
また、前記ポリエステルポリオールの製造に使用可能な前記ポリカルボン酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等の脂肪族ポリカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ポリカルボン酸、及びそれらの無水物またはエステル形成性誘導体などが挙げられる。
前記ポリエステルポリオールとしては、基材密着性をより一層向上することができることから、数平均分子量500〜3,000のものを使用することが好ましい。
前記ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、炭酸エステルとポリオールとを反応させて得られるもの、ホスゲンとビスフェノールA等とを反応させて得られるものなどが挙げられる。
前記炭酸エステルとしては、例えば、メチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルカーボネート、ジエチルカーボネート、シクロカーボネート、ジフェニルカーボネート等が挙げられる。
前記炭酸エステルと反応しうるポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール等の分子量50〜2,000である比較的低分子量のジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリヘキサメチレンアジペート等のポリエステルポリオールなどが挙げられる。
前記ポリカーボネートポリオールとしては、基材密着性をより一層向上することができることから、数平均分子量500〜3,000のものを使用することが好ましい。
前記ポリオレフィンポリオールとしては、例えば、ポリエチレンポリオール、ポリプロピレンポリオール、ポリイソブテンポリオール、水素添加(水添)ポリブタジエンポリオール、水素添加(水添)ポリイソプレンポリオール等が挙げられる。
また、前記親水性基を有するポリオール(a1−2)としては、例えば、前記したポリオール(a1−1)以外の、アニオン性基を有するポリオール、カチオン性基を有するポリオール、及び、ノニオン性基を有するポリオールを使用することができる。これらの中でも、アニオン性基を有するポリオールまたはカチオン性基を有するポリオールを使用することが好ましく、アニオン性基を有するポリオールを使用することがより好ましい。
前記アニオン性基を有するポリオールとしては、例えば、カルボキシル基を有するポリオールや、スルホン酸基を有するポリオール等が挙げられる。
前記カルボキシル基を有するポリオールとしては、例えば、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロール酪酸、2,2−ジメチロール吉草酸等が挙げられる。これらの中でも2,2−ジメチロールプロピオン酸が好ましい。また、前記カルボキシル基を有するポリオールと各種ポリカルボン酸とを反応させて得られるカルボキシル基を有するポリエステルポリオールも使用することもできる。
前記スルホン酸基を有するポリオールとしては、例えば、5−スルホイソフタル酸、スルホテレフタル酸、4−スルホフタル酸、5[4−スルホフェノキシ]イソフタル酸等のジカルボン酸またそれらの塩と、前記芳香族構造を有するポリエステルポリオールの製造に使用可能なものとして例示した低分子量ポリオールとを反応させて得られるポリエステルポリオールが挙げられる。
前記カルボキシル基を有するポリオールやスルホン酸基を有するポリオールは、前記ウレタン樹脂(A)の酸価が5〜70となる範囲で使用することが好ましく、15〜30となる範囲で使用することがより好ましい。なお、本発明で言う酸価は、前記ウレタン樹脂(A)の製造に使用したカルボキシル基を有するポリオール等の酸基含有化合物の使用量に基づいて算出した理論値である。
前記アニオン性基は、それらの一部または全部が塩基性化合物等によって中和されていることが、良好な水分散性を発現するうえで好ましい。
前記アニオン性基を中和する際に使用可能な塩基性化合物としては、例えば、アンモニア、トリエチルアミン、モルホリン、モノエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン等の沸点が200℃以上の有機アミンや、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等を含む金属水酸化物などが挙げられる。前記塩基性化合物は、ウレタン樹脂組成物の水分散安定性を向上させる観点から、前記塩基性化合物が有する塩基性基/アニオン性基=0.5〜3.0(モル比)となる範囲で使用することが好ましく、0.8〜2.0(モル比)となる範囲で使用することがより好ましい。
また、前記カチオン性基を有するポリオールとしては、例えば、3級アミノ基を有するポリオール等が挙げられる。具体的には、N−メチル−ジエタノールアミン、1分子中にエポキシを2個有する化合物と2級アミンとを反応させて得られるポリオール等が挙げられる。
前記カチオン性基は、その一部または全部が、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グルタル酸、酒石酸、アジピン酸等の酸性化合物で中和されていることが好ましい。
また、前記カチオン性基としての3級アミノ基は、その一部または全部が4級化されていることが好ましい。前記4級化剤としては、例えば、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、メチルクロライド、エチルクロライド等が挙げられる。これらの中でもジメチル硫酸を使用することが好ましい。
また、前記ノニオン性基を有するポリオールとしては、例えば、ポリオキシエチレン構造を有するポリオール等が挙げられる。
前記親水性基を有するポリオール(a1−2)は、前記ウレタン樹脂(A)の製造に使用するポリオール(a1)の全量中に、0.3〜10質量%の範囲で使用することが好ましい。
前記ポリオール(a1)としては、前記したポリオールの他に、必要に応じてその他のポリオールを使用することができる。
前記その他のポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール等が挙げられる。
前記ポリイソシアネート(a2)としては、例えば、キシリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,2−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂肪族または脂環式ジイソシアネートなどを用いることができる。これらのポリイソシアネートは単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、黄変し難いことから、脂肪族または脂環式ジイソシアネートを用いることが好ましい。
前記ポリオール(a1)と前記ポリイソシアネート(a2)との反応は、例えば、前記ポリオール(a1)が有する水酸基に対する、前記ポリイソシアネート(a2)が有するイソシアネート基の当量割合が、1.05〜3の範囲で行うことが好ましく、1.05〜2の範囲で行うことがより好ましい。
前記ポリオール(a1)と前記ポリイソシアネート(a2)との反応は、通常50〜150℃の温度範囲で行うことができる。
前記ウレタン樹脂(A)を製造する際に使用可能な有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール化合物;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン化合物;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等のポリアルキレングリコール化合物;ポリアルキレングリコールのアルキルエーテル化合物;N−メチル−2−ピロリドン等のラクタム化合物などが挙げられる。なお、これらの有機溶剤は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
また、前記ウレタン樹脂(A)を製造する際には、種々の機械的特性や熱特性等の物性、具体的には、塗膜の高硬度化や強靭性の付与を目的として、必要に応じて鎖伸長剤を使用してもよい。
前記鎖伸長剤としては、例えば、エチレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,3−ブタンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン(イソホロンジアミン)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、2,5−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ヒドラジン、o−トリレンジアミン、m−トリレンジアミン、p−トリレンジアミン等のジアミン化合物;ジエチレントリアミン等のトリアミン化合物、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等のアミノ基を4個以上有するポリアミン化合物などが挙げられる。また、これらの鎖伸長剤は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
前記ウレタン樹脂(A)の酸価は、水分散安定性がより向上することから、5〜70の範囲が好ましく、15〜30の範囲がより好ましい。
前記ウレタン樹脂(A)の水分散体は、前記ウレタン樹脂(A)と水とを混合し、必要に応じて脱溶剤することによって得られる。
前記水分散体中の前記ウレタン樹脂(A)の含有量は、分散安定性を保持できることから、5〜60質量%が好ましく、10〜50質量%がより好ましい。
なお、前記ウレタン樹脂(A)の水分散体は、水以外の有機溶剤を含有していてもよい。
前記会合型増粘剤(B)は、疎水部と親水部からなる分子量数千〜数万の高分子であり、例えば、ウレタン変性ポリエーテル、変性ポリアクリル酸系等が挙げられるが、相溶性がより優れることから、ウレタン変性ポリエーテルが好ましい。
前記会合型増粘剤(B)の含有量は、より適切な粘度範囲において、チキソ性を付与できることから、前記ウレタン樹脂(A)100質量部に対して、0.2〜60質量%が好ましく、3〜15質量%がより好ましい。
本発明のコンクリート保護材料には、前記ウレタン樹脂(A)の水分散体、及び前記増粘剤(B)以外の添加剤として、架橋剤、可塑剤、帯電防止剤、ワックス、界面活性剤、光安定剤、流動調整剤、染料、レベリング剤、レオロジーコントロール剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光触媒性化合物、無機顔料、有機顔料、体質顔料、有機溶剤等を用いることができる。これらの添加剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
本発明のコンクリート保護材料中の前記ウレタン樹脂(A)の含有量は、水への分散安定性を確保できることから10〜50質量%が好ましい。
本発明のコンクリート保護材料中の水の含有量は、水への分散安定性を確保できることから50〜90質量%が好ましい。
本発明のコンクリート保護材料中の水の増粘剤(B)の含有量は、より適切な粘度範囲において、チキソ性を付与できることから0.1〜20質量部が好ましく、1〜5質量部がより好ましい。
本発明のコンクリート保護材料は、例えば、セメントコンクリート、アスファルトコンクリート、モルタルコンクリート、レジンコンクリート、透水コンクリート、ALC(Autoclaved Lightweight Aerated Concrete)板等のコンクリートの保護材料として好適に用いることができる。
本発明のコンクリート保護材料は、作業性に優れ、非危険物であり、透明性、強度、及び柔軟性等に優れる塗膜が得られることから、コンクリート補修材、コンクリート用防水材などの各種土木建築材料の施工の際に好適に用いることができる。
以下に本発明を具体的な実施例を挙げてより詳細に説明する。なお、平均分子量は、下記のGPC測定条件で測定したものである。
[GPC測定条件]
測定装置:高速GPC装置(東ソー株式会社製「HLC−8220GPC」)
カラム:東ソー株式会社製の下記のカラムを直列に接続して使用した。
「TSKgel G5000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G4000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G3000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G2000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
検出器:RI(示差屈折計)
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/分
注入量:100μL(試料濃度4mg/mLのテトラヒドロフラン溶液)
標準試料:下記の単分散ポリスチレンを用いて検量線を作成した。
(単分散ポリスチレン)
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−1000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−2500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−5000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−1」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−2」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−4」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−10」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−20」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−40」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−80」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−128」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−288」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−550」
(合成例1:ウレタン樹脂(A−1)の水分散体の製造)
温度計、窒素ガス導入管、攪拌器を備えた窒素置換された容器中で、ポリオキシテトラメチレングリコール(三菱ケミカル株式会社製:PTMG−2000、分子量2000)208質量部、イソホロンジイソシアネート118質量部、2,2−ジメチロールプロピオン酸20質量部、ブタンジオール6.1質量部及び、メチルエチルケトン235質量部の混合溶剤中で反応させることによって、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの有機溶剤溶液を得た。
次いで、トリエチルアミン15質量部加えることで前記ウレタンプレポリマーが有するカルボキシル基の一部または全部を中和し、さらに水762質量部と80%ヒドラジン水溶液10.5質量部を加え十分に攪拌することにより、ウレタン樹脂の水分散体を得、次いでエージング・脱溶剤することによって、不揮発分35質量%のウレタン樹脂(A−1)の水分散体を得た。このウレタン樹脂(A−1)の酸価は24であった。
(合成例2:ウレタン樹脂(A−2)の水分散体の製造)
温度計、窒素ガス導入管、攪拌器を備えた窒素置換された容器中で、ポリオキシテトラメチレングリコール(三菱ケミカル株式会社製:PTMG−2000、分子量2000)263質量部、イソホロンジイソシアネート76質量部、2,2−ジメチロールプロピオン酸18質量部、及び、メチルエチルケトン238質量部の混合溶剤中で反応させることによって、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの有機溶剤溶液を得た。
次いで、トリエチルアミン13質量部加えることで前記ウレタンプレポリマーが有するカルボキシル基の一部または全部を中和し、さらに水820質量部とエチレンジアミン水溶液1.3質量部を加え十分に攪拌することにより、ウレタン樹脂の水分散体を得、次いでエージング・脱溶剤することによって、不揮発分35質量%のウレタン樹脂(A−2)の水分散体を得た。このウレタン樹脂(A−1)の酸価は21であった。
(合成例3:ウレタン樹脂(A−3)の水分散体の製造)
温度計、窒素ガス導入管、攪拌器を備えた窒素置換された容器中で、ポリカーボネートジオール(宇部興産株式会社製:エタナコールUH−200、分子量2000)239質量部、イソホロンジイソシアネート93質量部、2,2−ジメチロールプロピオン酸24質量部、及び、メチルエチルケトン237質量部の混合溶剤中で反応させることによって、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの有機溶剤溶液を得た。
次いで、トリエチルアミン18質量部加えることで前記ウレタンプレポリマーが有するカルボキシル基の一部または全部を中和し、さらに水815質量部と80%ヒドラジン水溶液2.8質量部を加え十分に攪拌することにより、ウレタン樹脂の水分散体を得、次いでエージング・脱溶剤することによって、不揮発分35質量%のウレタン樹脂(A−3)の水分散体を得た。このウレタン樹脂(A−3)の酸価は28であった。
(合成例4:ウレタン樹脂(A−4)の水分散体の製造)
温度計、窒素ガス導入管、攪拌器を備えた窒素置換された容器中で、ポリカーボネートジオール(宇部興産株式会社製:エタナコールUH−200、分子量2000)267質量部、ジシクロへキシルメタンジイソシアネート71質量部、2,2−ジメチロールプロピオン酸18質量部、及び、メチルエチルケトン237質量部の混合溶剤中で反応させることによって、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの有機溶剤溶液を得た。
次いで、トリエチルアミン14質量部加えることで前記ウレタンプレポリマーが有するカルボキシル基の一部または全部を中和し、さらに水819質量部とエチレンジアミン水溶液2.6質量部を加え十分に攪拌することにより、ウレタン樹脂の水分散体を得、次いでエージング・脱溶剤することによって、不揮発分35質量%のウレタン樹脂(A−4)の水分散体を得た。このウレタン樹脂(A−4)の酸価は21であった。
(合成例5:ウレタン樹脂(A−5)の水分散体の製造)
温度計、窒素ガス導入管、攪拌器を備えた窒素置換された容器中で、1,4−ブタンジオールとアジピン酸とを反応させて得られた数平均分子量2000のポリエステルポリオール267質量部、ジシクロへキシルメタンジイソシアネート71質量部、2,2−ジメチロールプロピオン酸18質量部、及び、メチルエチルケトン237質量部の混合溶剤中で反応させることによって、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの有機溶剤溶液を得た。
次いで、トリエチルアミン14質量部加えることで前記ウレタンプレポリマーが有するカルボキシル基の一部または全部を中和し、さらに水819質量部とエチレンジアミン水溶液2.6質量部を加え十分に攪拌することにより、ウレタン樹脂の水分散体を得、次いでエージング・脱溶剤することによって、不揮発分35質量%のウレタン樹脂(A−5)の水分散体を得た。このウレタン樹脂(A−5)の酸価は21であった。
(合成例6:ウレタンプレポリマー(X)の合成)
ポリテトラメチレングリコール(数平均分子量;1,000)300質量部、ジプロピレングリコール85質量部を混合し、そこへトリレンジイソシアネート200質量部加え、窒素気流下、90℃で8時間反応させ、NCO%;4.5質量%のウレタンプレポリマー(X)を得た。
(合成例2:ウレタン化合物(Y)の合成)
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(数平均分子量;1,000、オキシエチレン構造の含有量;20質量%)100質量部、TDI80質量部を反応させ、NCO%;16.8質量%のウレタンプレポリマーを得た。次いで、キシレンを40質量部加えて撹拌しながら、N−2−イソプロピル−3−(2−ヒドロキシエチル)−1,3−オキサゾリジン114.5質量部を、発熱を抑えながらゆっくり滴下した。発熱が収まったのを確認した後、70℃にて8時間撹拌させ、オキサゾリジン基を有するウレタン化合物(Y)を得た。
(実施例1:コンクリート保護材料(1)の製造及び評価)
合成例1で得たウレタン樹脂(A−1)の水分散体100質量部に、撹拌しながら、会合型増粘剤(サンノプコ株式会社製「SNシックナー612」、ウレタン変性ポリエーテル;以下、「増粘剤(B−1)」と略記する。)5質量部を添加し、コンクリート保護材料(1)を得た。
(実施例2:コンクリート保護材料(2)の製造)
合成例2で得たウレタン樹脂(A−2)の水分散体100質量部に、撹拌しながら、増粘剤(B−1)5質量部を添加し、コンクリート保護材料(2)を得た。
(実施例3:コンクリート保護材料(3)の製造)
合成例3で得たウレタン樹脂(A−3)の水分散体100質量部に、撹拌しながら、増粘剤(B−1)5質量部を添加し、コンクリート保護材料(3)を得た。
(実施例4:コンクリート保護材料(4)の製造)
合成例1で得たウレタン樹脂(A−1)の水分散体100質量部に、撹拌しながら、増粘剤(B−1)1質量部を添加し、コンクリート保護材料(4)を得た。
(比較例1:コンクリート保護材料(R1)の製造)
合成例1で得たウレタン樹脂(A−1)の水分散体を、コンクリート保護材料(R1)とした。
(比較例2:コンクリート保護材料(R2)の製造)
密閉した混合容器内でウレタンプレポリマー(X)400質量部、ウレタン化合物(Y)100質量部、更に予め乾燥した炭酸カルシウム(日東粉化製「NS−200」)400質量部、ジオクチルフタレート50質量部、キシレン50質量部、及び、サリチル酸0.4質量部を均一に混合してコンクリート保護材料(R2)を得た。
[非危険物の該否]
上記で得られたコンクリート保護材料について、セタ密閉式の引火点測定を行い、非危険物に該当する場合を○、危険物に該当する場合を×とした。
[作業性(チキソ性)の評価]
上記で得られたコンクリート保護材料の粘度を25℃の条件下、B型回転粘度計(東機産業株式会社製「ビスコメーターTV−22」)で測定し、TI値(6rpmでの粘度の値/60rmpでの粘度の値)を算出し、下記の基準によりチキソ性を評価した。TI値が3以上の場合を○、TI値が3未満の場合を×とした。
[評価用塗膜の作製]
上記で得られたコンクリート保護材料をガラス板上に2.0kg/mで塗布した。16時間後、さらにコンクリート保護材料を積層し、合計3回塗布した。本積層体を23℃環境下にて7日間養生し、1.8mm厚の評価用塗膜を得た。
[透明性の評価]
上記で作製した評価用塗膜を新聞紙に乗せ、文字が読める場合を○とした。
[引張物性の評価]
上記で作製した評価用塗膜をダンベル状に成型し、JIS A 6021に準拠して引張物性を測定した。引張強度については、1.0N/mm以上である場合を○とし、引張伸び率については、100%以上である場合を○とした。
[評価用試験体の作製]
JISコンクリート板(300×300×60mm)に対し、上記で得られたコンクリート保護材料を2.0kg/m、合計3回塗布し、評価用試験体を得た。
[接着強度の評価]
上記で作製した評価用試験体について、建研式接着試験にて、接着強度を測定し、1.5N/mmである場合を○とした。
[押し抜き強度の評価]
JHS424に準拠して、コンクリート基材に水性ウレタン樹脂2.0kg/mを3回塗布した後、23℃環境下で7日間養生した。本試験体を用いて、押し抜き強度を測定し、1.5kN以上を○とした。
上記で得られたコンクリート保護材料(1)〜(4)、及びコンクリート保護材料(R1)〜(R2)の評価結果を表1に示す。
Figure 2021195377
実施例1〜4の本発明のコンクリート保護材料は、非危険物であり、高いチキソ性を有し作業性に優れ、透明性、強度、及び柔軟性に優れる塗膜が得られることが確認された。
比較例1は、本発明の必須原料である会合型増粘剤(B)を含有しない例であるが、作業性(チキソ性)が不十分であることが確認された。
比較例2は、ウレタン樹脂(A)の水分散体の代わりに、2液型ウレタン樹脂を用いた例であるが、危険物に該当することが確認された。

Claims (5)

  1. ウレタン樹脂(A)の水分散体、及び会合型増粘剤(B)を含有することを特徴とするコンクリート保護材料。
  2. 前記会合型増粘剤(B)の含有量が、前記ウレタン樹脂(A)100質量部に対して、0.2〜60質量部である請求項1記載のコンクリート保護材料。
  3. 前記ウレタン樹脂(A)が、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール及びポリカーボネートポリオールからなる群より選ばれる1種以上のポリオール(a1−1)、及び親水性基を有するポリオール(a1−2)を含有するポリオール(a1)と、ポリイソシアネート(a2)との反応物である請求項1又は2記載のコンクリート保護材料。
  4. 前記ポリイソシアネート(a2)が、脂肪族ジイソシアネート及び脂環式ジイソシアネートからなる群より選ばれる1種以上のポリイソシアネートである請求項1〜3いずれか1項記載のコンクリート保護材料。
  5. ウレタン樹脂(A)の酸価が5〜70である請求項1〜4いずれか1項記載のコンクリート保護材料。
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