JP2021194819A - 積層体ならびにその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱履歴に対して所期の水素吸放出能等が劣化し難く、水素吸放出能が向上し得る積層金属体ならびにその粒子体の製造方法を提供すること。【解決手段】積層金属体は、耐熱性を有する基材10表面に金属成膜層20を備える。金属成膜層20は複数の金属が層状に成膜されるか、合金層が形成される。シート状の基材10表裏に金属成膜層20を形成して積層体を作成後、シートを粉砕して積層粒子体を得る。得られた粒子体の表面に耐熱性を有し、水素透過性を備えた表面処理層50を形成する。なお、粉砕を容易に行うために、金属成膜層20の形成前の基材10表面に切り込み加工部を設ける。【選択図】図8
Description
本開示は積層体、更には水素吸放出能を有する金属を含む層を有する基材からなる積層体に関する。
水素吸蔵金属・水素吸蔵合金といわれる、水素を可逆的に吸収・放出する水素吸放出性を有する金属・合金は、水素ガス貯蔵装置、水素ガス生成装置及び各種二次電池などへの応用が提案されている。水素吸蔵金属や水素吸蔵合金(以下、まとめて「水素吸蔵金属」という。)は、ナノレベルでは金属元素の分散が十分ではなく、特に金属が合金である場合は特に分散が不均一となりやすい。更に水素吸蔵金属材料は、通常、粉末として使用されることがある。しかしながら、粉末状の水素吸蔵金属材料は、粒子径分布の影響を受け、材料としての水素吸放出性にバラツキが生じていた。
材料としての水素吸放出性のバラツキ抑制と共に、操作性(ハンドリング)を向上するため、金属微粒子で被覆された粉末状の水素吸蔵金属の凝集体を圧縮成形して得られる成形体上の水素吸蔵金属材料が報告されている(特許文献1)。特許文献1の材料は、圧縮成形により、金属微粒子同士が水素吸蔵金属の凝集体に圧着した構造となる。これにより、多孔質膜を形成し、水素吸放出性のバラツキを抑制していた。
しかしながら、特許文献1の水素吸蔵金属材料を高温下で使用した場合、圧着した金属微粒子が水素吸蔵金属の粒子に融着及び被覆するため、水素吸蔵金属同士の融着により比表面積が低下し、水素吸放出性が低下する可能性があった。
本開示は、高温下での使用においても水素吸蔵金属同士の融着が抑制されうる、水素吸蔵金属を有する層を備えた基材からなる積層体、その製造方法、並びに該積層体を含む水素吸蔵金属材料及び水素吸蔵金属粒子の少なくともいずれかを提供すること、を目的とする。
本開示においては、水素吸蔵金属からなる層を備えた基材から構成される積層体が、高温下での使用においても水素吸蔵金属同士の融着が抑制されうる水素吸蔵金蔵材料として適する可能性を見出した。
即ち、本発明は特許請求の範囲の記載の発明に係るものであり、本開示の要旨は以下の通りである。
[1] 基材と、金属層と、表面層と、を備えた積層体であって、
該基材は、主面を有し、かつ、耐熱性材料から構成され、
該金属層は、該主面に形成され、かつ、水素吸放出性金属及びその前駆体の少なくともいずれかの金属から構成され、
該表面層は、少なくとも金属層の表面に形成され、かつ、耐熱性材料から構成された構造、を備えることを特徴とする積層体。
[2] 前記金属層が、基材の両主面に積層された構造を有する上記[1]に記載の積層体。
[3] 基材を構成する耐熱性材料の融点が、金属層を構成する水素吸放出性金属及びその前駆体の少なくともいずれかの金属の融点よりも高い上記[1]又は[2]に記載の積層体。
[4] 前記表面層が、金属層の積層方向と垂直な面に形成されている上記[1]乃至[3]のいずれかひとつに記載の積層体。
[5] 前記表面が、基材を構成する耐熱性材料と同種の耐熱性材料を含む上記[1]乃至[4]のいずれかひとつに記載の積層体。
[6] 粒子形状である、上記[1]乃至[5]のいずれかひとつに記載の積層体。
[7] 上記[1]乃至[6]のいずれかひとつに記載の積層体の製造方法であって、
主面を有し、かつ、耐熱性材料から構成される基材と、
該主面に形成され、かつ、水素吸放出性金属及びその前駆体の少なくともいずれかの金属から構成される金属層と、を備えた前駆体を粉砕する工程、及び、
前駆体に表面層を形成する工程、を含む製造方法。
[8] 前記基材が、切込み部を有する上記[7]に記載の製造方法。
[9] スパッタリングによって、前駆体に表面層を形成する上記[7]又は[8]に記載の製造方法。
[1] 基材と、金属層と、表面層と、を備えた積層体であって、
該基材は、主面を有し、かつ、耐熱性材料から構成され、
該金属層は、該主面に形成され、かつ、水素吸放出性金属及びその前駆体の少なくともいずれかの金属から構成され、
該表面層は、少なくとも金属層の表面に形成され、かつ、耐熱性材料から構成された構造、を備えることを特徴とする積層体。
[2] 前記金属層が、基材の両主面に積層された構造を有する上記[1]に記載の積層体。
[3] 基材を構成する耐熱性材料の融点が、金属層を構成する水素吸放出性金属及びその前駆体の少なくともいずれかの金属の融点よりも高い上記[1]又は[2]に記載の積層体。
[4] 前記表面層が、金属層の積層方向と垂直な面に形成されている上記[1]乃至[3]のいずれかひとつに記載の積層体。
[5] 前記表面が、基材を構成する耐熱性材料と同種の耐熱性材料を含む上記[1]乃至[4]のいずれかひとつに記載の積層体。
[6] 粒子形状である、上記[1]乃至[5]のいずれかひとつに記載の積層体。
[7] 上記[1]乃至[6]のいずれかひとつに記載の積層体の製造方法であって、
主面を有し、かつ、耐熱性材料から構成される基材と、
該主面に形成され、かつ、水素吸放出性金属及びその前駆体の少なくともいずれかの金属から構成される金属層と、を備えた前駆体を粉砕する工程、及び、
前駆体に表面層を形成する工程、を含む製造方法。
[8] 前記基材が、切込み部を有する上記[7]に記載の製造方法。
[9] スパッタリングによって、前駆体に表面層を形成する上記[7]又は[8]に記載の製造方法。
本開示により、高温下での使用においても水素吸蔵金属同士の融着が抑制されうる、水素吸蔵金属を有する層を備えた基材からなる積層体、その製造方法、並びに該積層体を含む水素吸蔵金属材料及び水素吸蔵金属粒子の少なくともいずれかを提供することができる。好ましくは、水素吸蔵合金はその金属比が一定であるため、金属元素の分散性に由来する水素吸放出性のバラツキが抑制されうる。更に好ましくは、高温環境下で使用した後であっても、粒子同士が融着した塊にならないため、容易に回収されうる。
以下、本開示の積層体について説明する。
本開示の積層体は、基材と、金属層と、表面層と、を備えた構造を有する。基材は、主面を有し、かつ、耐熱性材料から構成される。また、金属層は、該主面に形成され、かつ、水素吸放出性金属及びその前駆体の少なくともいずれかの金属から構成される。また、表面層は、少なくとも金属層の表面に形成され、かつ、耐熱性材料から構成される。また、積層体は粒子形状であることが好ましい。更に、本開示の積層体は、主面を有し、かつ、耐熱性材料から構成される基材と、該主面に形成され、かつ、水素吸放出性金属及びその前駆体の少なくともいずれかの金属から構成される金属層と、を備えた前駆体が粉砕された後、表面層が形成されていることが好ましい。
(基材と、金属層と、から構成される積層体の実施形態)
本実施形態の表面層形成前の積層体の外観の模式図を図1に示す。図1において、積層体1は、基材10と、金属層20と、を備えた構造である。
(基材と、金属層と、から構成される積層体の実施形態)
本実施形態の表面層形成前の積層体の外観の模式図を図1に示す。図1において、積層体1は、基材10と、金属層20と、を備えた構造である。
積層体1は、用途に応じた形状及び大きさであればよいが、粒子形状であることが好ましい。積層体1は、少なくとも基材10に由来する主面を有し、該主面の長さが30μm以上、50μm以上、100μm以上又は500μm以上であり、かつ、1cm以下、500mm以下、50mm以下又は20mm以下であることが好ましい。主面とは、金属層20の厚み方向に直交する方向に延伸している面であり、当該面は平面部を有することが好ましい。
図1において、積層体1は、粒子形状として板状(シート形状)を有している粒子の図を示している。しかしながら、各粒子形状は任意の形状であればよく、多角体形状、多角板状、錐体形状及び不定形状の少なくともいずれか、更には板状(シート形状)、多角板状、円板形状、立方体形状、直方体形状及び不定形状の群から選ばれる1以上が例示でき、板状(シート形状)、多角板状、円板形状、立方体形状、直方体形状及び不定形状の群から選ばれる1以上であることが好ましく、板状(シート形状)、多角板状、円板形状及び不定形状の少なくともいずれかであることがより好ましく、板状(シート形状)及び不定形状であることが特に好ましい。
基材10は、金属層20の厚さを制御するための基板としての機能、及び、高温下における積層体1の形状変化を抑制する機能を有する。そのため、基材10は、耐熱性材料を含み、耐熱性材料から構成されることが好ましい。また、基材10は、高温下の形状変化が生じにくい材料から構成されることが好ましい。本実施形態における「耐熱性材料」とは、金属層20に含まれる金属の融点と比べて、融点が高い材料からなる材料であることが挙げられる。基材10を構成する具体的な耐熱性材料として、無機酸化物、セラミックス及び鉱物の群から選ばれる1以上、更にはジルコニア(ZrO2)、石英、ガラス、シリカ(SiO2)及びアルミナ(Al2O3)の群から選ばれる1以上、また更にはジルコニア及びシリカの少なくともいずれか、また更にはジルコニア、が例示できる。
ジルコニアは、安定化ジルコニア、更にはイットリア(Y2O3)、セリア(CeO2)及びマグネシア(MgO)の群から選ばれる1以上で安定化されたジルコニア、また更にはイットリアで安定化されたジルコニア、が好ましい。
基材10の強度向上の観点から、特に好ましい耐熱性材料として、正方晶を主相とするジルコニア、更にはイットリアで安定化されたジルコニア(以下、「イットリア安定化ジルコニア」ともいう。)、また更にはジルコニア及びイットリアの合計に対するイットリアの割合として2mol%以上6mol%以下、更には2mol%以上4mol%以下であるイットリア安定化ジルコニアが挙げられる。
基材10の厚みは、任意であるが、例えば、セラミックスからなる基材の場合、その厚みは50μm以上、100μm以上又は200μm以上であり、かつ、1000μm(1mm)以下又は700μm(0.7mm)以下であることが挙げられる。
金属層20との密着性が高くなるため、基材10は表面に微細な凹凸を有することが好ましく、JIS B0601に準じた方法で測定される算術平均粗さRaが0.05μm以上であり、かつ、0.2μm以下又は1μm以下であることが挙げられる。
金属層20は、水素吸放出性を有する金属及びその前駆体となる金属の少なくともいずれかを含む層であり、換言すると、水素吸蔵金属、水素吸蔵合金及びその前駆体となる金属の少なくともいずれかを含む層である。金属層20は、上述の金属を含む1層から構成されていてもよいが、上述の金属を含む層を1層以上含んでいればよく、上述の金属を含む複数の層から構成されていてもよい(以下、金属層を構成する各層を「構成金属層」ともいい、金属層20が1層の構成金属層からなる場合、金属層と構成金属層は同一になる。)。金属層20が複数の構成金属層から構成される場合、金属層20は、各構成金属層が積層した構造を有することが好ましく、各構成金属層は金属の含有量が傾斜するように積層した構造を有していてもよい。このような金属層20の構造として、基材10から積層体1の表面に向かって、基材10と金属層20との界面における水素吸蔵金属の含有量が高く、金属層20の最表面における水素吸蔵金属の含有量が低くなるように構成金属層が積層した構造が例示できる。
さらに、熱履歴に由来する金属層20の剥離を抑制するため、基材10と金属層20との間に、傾斜組成を有する層(以下、「傾斜層」ともいう。)を有する構造を有していてもよい。図2は、基材10と金属層20との間に、傾斜層30を備えた積層体2の断面を示す模式図である。傾斜層30は、基材を構成する材料と、金属層20を構成する金属とを含み、かつ、厚み方向に金属の含有量が傾斜する構造を有する。金属の熱膨張率は、耐熱性材料の熱膨張率よりも大きい場合が多く、積層体1を高温下に供した場合、基材10と金属層20の密着性が低下する可能性がある。傾斜層30を介することによって、基材10と金属層20の密着性の低下が抑制されることが期待できる。
金属層及び構成金属層は、それぞれ、水素吸蔵金属からなる層、水素吸蔵金属の前駆体からなる層、若しくは、水素吸蔵金属の前駆体及び水素吸蔵金属からなる層の群から選ばれる1以上であればよく、隣接する構成金属層は、それぞれ含有する金属が同一又は重複していてもよい。
金属層20は、基材10の主面に形成される(基材10の主面に形成された状態である)。金属層20は、基材10の主面を覆っていることが好ましいが、少なくとも基材10の主面の一部に存在していればよく、基材10の両主面に積層された構造を有することが好ましい。また、ある構成金属層が他の構成金属層の一部を包囲する構造であっても、本開示の効果は得られる。基材10の主面の一部に金属層20が存在する構造として、海島構造をはじめとする、基材10上に水素吸蔵金属及びその前駆体の少なくともいずれかを含む領域(スポット)が存在する構造が例示できる。スポット同士及び各スポットは、凹凸等高低差を有していてもよい。このような構造を有することで、各構成金属層における水素吸放出能、耐熱性及び機械的強度、並びに、層間における熱膨張性などの金属層20の物性や特性を、目的とする用途に合わせて制御できる。
金属層20の厚みは、金属層自体の応力による基材10から剥離が生じない厚みであればよい。スパッタによって基材上に金属層を形成(成膜)する場合(即ち、金属層がスパッタ膜からなる場合)、金属層の厚みは100nm以上、200nm以上又は400nm以上、かつ、10μm以下、5μm以下又は700nm以下であることが例示できる。
具体的な単一の金属を含む水素吸蔵金属として、チタン(Ti)、マンガン(Mn)、ジルコニウム(Zr)、ニッケル(Ni)、バナジウム(V)、ランタン(La)、パラジウム(Pd)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、コバルト(Co)、銅(Cu)、鉄(Fe)、銀(Ag)、ロジウム(Rh)及びアルミニウム(Al)の群から選ばれる1以上が挙げられ、チタン、マンガン、ジルコニウム、ニッケル、マグネシウム、カルシウム、カリウム、コバルト及びアルミニウムの群から選ばれる1以上が好ましく、ニッケル及びアルミニウムの少なくともいずれかがより好ましく、ニッケル及びアルミニウムが更に好ましい。金属層は、金属、合金及び酸化物の群から選ばれる1以上の状態であればよい。
また、2以上の金属を含む水素吸蔵金属(水素吸蔵合金)として、カルシウム、パラジウム、マグネシウム、バナジウム及びチタンの群から選ばれる1以上と、鉄と、を含む合金、結晶相が六方晶又は立方晶であり希土類元素を含むAB5型の合金、及び、ラーベス相を有するAB2型の合金の群から選ばれる1以上が例示できる。
金属層20及び各構成金属層が2以上の金属(金属元素)を含む場合、金属層20に含まれる金属(金属元素)の含有割合は任意である。
(基材と、金属層と、表面層と、からなる積層体)
次に、表面層を有する、本実施形態の積層体の外観の模式図を図3に示す。図3において、積層体3は、基材10と、金属層20と、表面層40と、を備えた構造を有する。基材10及び金属層20は、図1における基材10及び金属層20と同様であればよい。
(基材と、金属層と、表面層と、からなる積層体)
次に、表面層を有する、本実施形態の積層体の外観の模式図を図3に示す。図3において、積層体3は、基材10と、金属層20と、表面層40と、を備えた構造を有する。基材10及び金属層20は、図1における基材10及び金属層20と同様であればよい。
表面層40は、高温下における積層体同士(積層体の各粒子)の融着を防ぐ機能、及び、金属層へ水素を透過させる機能を有する。そのため、表面層は、表面層における水素の吸放出が生じる厚み及び材質であること(すなわち、水素透過性を有すること)が好ましく、厚み5nm以上又は30nm以上であり、かつ、1μm以下又は100nm以下であること、が例示できる。表面層の厚みがこの範囲であることで、本実施形態の積層体の体積当たりの水素吸放出性が向上しやすくなる。
表面層は、少なくとも金属層の表面に形成された構造であればよいが、積層体の金属層を有する面と、基材が露出した面と、の両方に形成された構造であることが好ましい。このような構造として、図3で示すように、表面層40が金属層20の積層方向と垂直な面に形成されている構造、すなわち、金属層が延伸した面(積層面)、及び、積層面の端部を含む面に表面層を備えた構造、を挙げることができる。
表面層は、上述の耐熱性材料を含んでいればよい。表面層を構成する材料としては、上述の耐熱性材料や、上述の金属層を構成する金属の酸化物が例示でき、好ましくは金属酸化物及びセラミックスの群から選ばれる1以上であり、基材10及び金属層20の少なくともいずれかと同じ材料であることが好ましい。別の実施形態として、表面層を構成する材料は、ジルコニア、アルミナ及びシリカの群から選ばれる1以上、更にはジルコニア及びアルミナの少なくともいずれかが挙げられる。
(基材と、金属層と、表面層と、からなる積層体の他の実施形態)
本実施形態の他の実施形態は、ジルコニア(ZrO2)から構成される基材、Al−Ni合金から構成される金属層、及び、ジルコニアから構成される表面層、を備えた積層体である。金属層は、Al−Ni合金のターゲットを使用したスパッタによって成膜された成膜から構成される表面層である。
(基材と、金属層と、表面層と、からなる積層体の他の実施形態)
本実施形態の他の実施形態は、ジルコニア(ZrO2)から構成される基材、Al−Ni合金から構成される金属層、及び、ジルコニアから構成される表面層、を備えた積層体である。金属層は、Al−Ni合金のターゲットを使用したスパッタによって成膜された成膜から構成される表面層である。
基材は厚みが0.1〜0.8mmのシート状の粒子形状を有し、更には0.3〜0.7mmであり、金属層は厚み100〜500nmのAl−Ni合金から構成され、かつ、該基材の両主面に密着している。
融点は、ジルコニアが約2,715℃、Alが約660℃及びNiが約1,455℃であるため、基材の融点が最も高い。そのため、当該積層体を高温下で使用した場合、Alの融点付近でも基材及び成膜層が溶解しないため、積層体としての形状変化が生じにくい。
<積層体の製造方法>
次に、本実施形態の積層体の製造方法について説明する。
<積層体の製造方法>
次に、本実施形態の積層体の製造方法について説明する。
本実施形態の製造方法は、主面を有し、かつ、耐熱性材料から構成される基材と、該主面に形成され、かつ、水素吸放出性金属及びその前駆体の少なくともいずれかの金属から構成される金属層と、を備えた前駆体を粉砕する工程(以下、「粉砕工程」ともいう。)、及び、前駆体に表面層を形成する工程(以下、「表面処理工程」ともいう。)、を含む製造方法である。粉砕工程に供する前駆体の製造方法は任意であるが、例えば、基材に金属層を形成する工程(以下、「層形成工程」ともいう。)を有する製造方法により得られた前駆体であることが好ましい。
(層形成工程)
層形成工程では、基材の主面に金属層を形成する。金属層の形成方法は、蒸着やスパッタリングをはじめとする、非酸化雰囲気での成膜処理が挙げられる。非酸化雰囲気とは、実質的に酸化が長時間にわたり進行しない雰囲気であり、具体的には、酸素不存在下、すなわち酸素が実質的に存在しない状態が挙げられる。具体的に、不活性雰囲気又は真空雰囲気、更には真空雰囲気が挙げられ、金属層への酸素のコンタミを低減するため、10−7Torr以下の減圧雰囲気や、微量の不活性ガス含有雰囲気がより好ましい。
成膜処理は、CVD、PVD及びスパッタリングの群から選ばれる1以上が挙げられ、好ましくはスパッタリングである。スパッタリングは、基材が板状である場合、両面(表裏)の主面について金属層の形成を行うことが好ましい。スパッタリングは、時間、ガス圧力、放電電圧及び基材とターゲットとの距離を適宜調整することで、形成される金属層の厚さを制御できる。スパッタリングによって、2以上の構成金属層から構成される金属層を形成する場合、1層目の構成金属層を形成した後にスパッタリングターゲット(以下、単に「ターゲット」ともいう。)を目的とする金属組成を有するターゲットに交換し、2層目の構成金属層を形成すればよい。合金からなる金属層(又は構成金属層)を形成する場合は、複数のターゲットを使用するか、あらかじめ合金化したターゲットを使用すればよい。ターゲットを交換する場合、酸化被膜の形成抑制及び除去のため、窒素やアルゴンなどの不活性気流下で交換すること、又は、交換後のターゲットを使用したスパッタリング開始前に逆スパッタリングを行うこと、が好ましい。
層形成工程では、基材の主面に金属層を形成する。金属層の形成方法は、蒸着やスパッタリングをはじめとする、非酸化雰囲気での成膜処理が挙げられる。非酸化雰囲気とは、実質的に酸化が長時間にわたり進行しない雰囲気であり、具体的には、酸素不存在下、すなわち酸素が実質的に存在しない状態が挙げられる。具体的に、不活性雰囲気又は真空雰囲気、更には真空雰囲気が挙げられ、金属層への酸素のコンタミを低減するため、10−7Torr以下の減圧雰囲気や、微量の不活性ガス含有雰囲気がより好ましい。
成膜処理は、CVD、PVD及びスパッタリングの群から選ばれる1以上が挙げられ、好ましくはスパッタリングである。スパッタリングは、基材が板状である場合、両面(表裏)の主面について金属層の形成を行うことが好ましい。スパッタリングは、時間、ガス圧力、放電電圧及び基材とターゲットとの距離を適宜調整することで、形成される金属層の厚さを制御できる。スパッタリングによって、2以上の構成金属層から構成される金属層を形成する場合、1層目の構成金属層を形成した後にスパッタリングターゲット(以下、単に「ターゲット」ともいう。)を目的とする金属組成を有するターゲットに交換し、2層目の構成金属層を形成すればよい。合金からなる金属層(又は構成金属層)を形成する場合は、複数のターゲットを使用するか、あらかじめ合金化したターゲットを使用すればよい。ターゲットを交換する場合、酸化被膜の形成抑制及び除去のため、窒素やアルゴンなどの不活性気流下で交換すること、又は、交換後のターゲットを使用したスパッタリング開始前に逆スパッタリングを行うこと、が好ましい。
層形成工程に供する基材は、少なくとも主面を有していればよく、例えば、スパッタリングに適用可能な形状等、任意の形状であればよい。基材の形状として、多角体形状、多角板状及び錐体形状のなくともいずれか、更には板状(シート形状)、円板形状、多角板状、立方体形状及び直方体形状の群から選ばれる1以上が例示でき、板状(シート形状)、多角板状、円板状、立方体形状及び直方体形状の群から選ばれる1以上であることが好ましく、板状(シート形状)、多角板状及び円板形状の少なくともいずれかであることがより好ましく、板状(シート形状)であることが特に好ましい。
好ましい基材の形状として、縦500±50mm×横400±50mm×厚み5mm±4mmの板状が例示でき、取扱い容易性の観点から、A4、A3又はB5など規格化された大きさの形状であることがより好ましい。基材は、機械加工等の前処理により、厚さ及び形状を調整することができる。
粉砕工程後の積層体の大きさ及び形状を制御するため、基材はその表面に凹凸や切込みを有していてもよい。図4には切込み部11を有する基材10の外観を示す模式図である。切込み部31が多くなるほど、粉砕後の積層体が微細な粒子となるが、切込み部の形成に要する時間が長くなる。そのため、切込み部は、使用における要求を満たす形状及び大きさとなるように形成することが好ましい。簡易に切込み部が作成できるため、切込み部12は機械加工により形成された切込み部であることが好ましい。なお、図4では、基材の一方の主面(平面)にのみ切込み部が形成されているが、基材の表面及び裏面の両方の平面に切込み部を形成してもよい。
図5は拡大された切込み部12を示す模式図である。図5に示すように、切込み部12は切込みの深い方向に幅が狭くなるような形状を有することが好ましい。切込み部12の深さは任意であるが、例えば、基材厚みに対する切込み部の深さが5〜20%であることが挙げられ、最終的に目的とする積層体の大きさや粒度分布、切込み部の加工に要する時間などを考慮の上、切込み部の深さを決めればよい。
層形成工程で得られる、金属層を有する基材から構成される前駆体は、水素吸蔵金属及びその前駆体の少なくともいずれかを含む積層体であるため、当該前駆体をそのまま水素吸蔵金属材料として使用してもよい。
層形成工程で得られる、金属層を有する基材から構成される前駆体は、水素吸蔵金属及びその前駆体の少なくともいずれかを含む積層体であるため、当該前駆体をそのまま水素吸蔵金属材料として使用してもよい。
(粉砕工程)
本実施形態の製造方法では、金属層を有する基材から構成される前駆体を粉砕する。粉砕により、前駆体(積層体)を、所定の容器内に充填する等の用途においても適用され得る大きさとする。一方、前駆体の大きさが1cmを超え数cm以下(例えば3cm以下)である場合、粉砕工程を経ることなく、前駆体をそのまま表面処理工程に供してもよい。
本実施形態の製造方法では、金属層を有する基材から構成される前駆体を粉砕する。粉砕により、前駆体(積層体)を、所定の容器内に充填する等の用途においても適用され得る大きさとする。一方、前駆体の大きさが1cmを超え数cm以下(例えば3cm以下)である場合、粉砕工程を経ることなく、前駆体をそのまま表面処理工程に供してもよい。
粉砕方法は、基材及び金属層が一体となった状態に粉砕される方法を選択し、金属層の剥離や、金属層のみの粉砕が生じないように粉砕することが好ましい。好ましい粉砕方法として、金属層の積層方向と同じ方向(基材の厚み方向)に荷重が印可される方法、挙げられる。通常、金属層の厚さは、水素吸放出性などの観点からその厚さや金属の含有割合が予め決定されている場合が多い。そのため、前駆体の厚さ方向に粉砕するなど、粉砕後の積層体の形状や大きさに寄らず、基材及び金属層が一体となった状態で粉砕することにより、基材と金属層の比、更には基材と金属層を構成する金蔵の割合を、前駆体と同様に一定にすることができる。具体的な粉砕方法として、ブレーカーやクラッシャーのような公知の粉砕機を使用した粉砕、表面に凹凸を備えた金型を備えた圧縮プレスを使用した圧縮粉砕、又は、ジルコニアボールを使用したボールミル粉砕が例示できる。
粉砕は、得られる積層体が用途に応じた形状及び大きさを有していればよいが、の最長面の長さが30μm以上、50μm以上、100μm以上又は500μm以上であり、かつ、1cm以下、500mm以下、50mm以下又は20mm以下となるように行うことが好ましい。
粉砕は、得られる積層体が用途に応じた形状及び大きさを有していればよいが、の最長面の長さが30μm以上、50μm以上、100μm以上又は500μm以上であり、かつ、1cm以下、500mm以下、50mm以下又は20mm以下となるように行うことが好ましい。
(表面処理工程)
表面処理工程では、積層体の表面に表面処理を行う。表面処理は、少なくとも金属層の表面に形成されるように行なえばよいが、積層体の表面全体に表面層が形成されること、すなわち、金属層を有する面と、基材が露出した面と、の両方に表面層が形成されるように行うことが好ましい。
表面処理工程では、積層体の表面に表面処理を行う。表面処理は、少なくとも金属層の表面に形成されるように行なえばよいが、積層体の表面全体に表面層が形成されること、すなわち、金属層を有する面と、基材が露出した面と、の両方に表面層が形成されるように行うことが好ましい。
図6は、表面層を有する積層体の断面を示す模式図である。図6において、基材10の表面及び裏面の両面に、金属層20が形成されている。
表面層40は、金属層を構成する金属よりも融点が高い材料から構成される。これにより、金属層が溶融し得る高温下における積層体の形状変化を抑制する。すなわち、接触する積層体同士の融着による比表面積の低下、及び、これによる水素吸放出性能の低下が抑制される。金属層を有する面と、基材が露出した面と、の両方に表面層が形成された構造を有すると、この効果がより顕著になる。
表面処理の方法は任意であり、粉末スパッタリング、金属層を構成する金属の酸化による酸化皮膜の形成、スプレーコート及びメッキの群から選ばれる1以上が例示できる。粉末スパッタリングは、酸素含有雰囲気下や、酸化物ターゲットを使用したスパッタリング、炭化物ターゲットを用い使用したスッタリングが挙げられる。金属層を構成する金属の酸化により酸化皮膜を形成させる場合、溶液種、温度、電圧印加、処理時間などの条件を調整した溶液への浸漬をすることで、所望の酸化皮膜を形成することができる。メッキにより表面処理をする場合、印加電圧やメッキ時間の調整により表面層の厚みを制御できる。好ましい表面処理の方法としては、基材を構成する耐熱性材料に含まれる金属と同種の金属を含むターゲットを使用したスパッタリングによって表面処理した後、これを酸化させ表面層を形成させることが挙げられる。
<付記>
本開示の積層成膜体は、無機酸化物、セラミックス及び鉱物から成る群より選ばれる少なくとも1種の耐熱性材料を含み剛性を有した平面部を有する基材と、平面部上に少なくとも一層以上の水素吸放出性金属が積層された積層成膜体であって、
積層面表面ならびに、積層方向に対して垂直な積層断面に、積層した金属もしくは合金よりも耐熱性のある表面処理を有する、ことを特徴とする。
また、本開示の積層成膜体の好適形態は、平面を有する基材、例えば平板状の耐熱性基材の両主面上に上記水素吸放出性の金属が単一金属もしくは合金として層状に形成された積層構造から成る。なお、単一金属の場合は複数の金属が高温環境下で合金化した際に水素吸放出性を発現するような元素の選択でも可能である。
本開示の積層成膜体は、無機酸化物、セラミックス及び鉱物から成る群より選ばれる少なくとも1種の耐熱性材料を含み剛性を有した平面部を有する基材と、平面部上に少なくとも一層以上の水素吸放出性金属が積層された積層成膜体であって、
積層面表面ならびに、積層方向に対して垂直な積層断面に、積層した金属もしくは合金よりも耐熱性のある表面処理を有する、ことを特徴とする。
また、本開示の積層成膜体の好適形態は、平面を有する基材、例えば平板状の耐熱性基材の両主面上に上記水素吸放出性の金属が単一金属もしくは合金として層状に形成された積層構造から成る。なお、単一金属の場合は複数の金属が高温環境下で合金化した際に水素吸放出性を発現するような元素の選択でも可能である。
さらに、本開示の積層成膜体の好適形態は、使用される基材の耐熱性が成膜する金属もしくは合金よりも高い材料である。
さらにまた、本開示の積層成膜体の好適形態は、積層成膜面だけでなく、積層面端部の面を含めた表面全体に、表面処理層を備える。
また、本開示の積層成膜体の好適形態は、上記の表面処理材料は耐熱性と水素透過性を備える。
上記表面処理材料は、基材に成膜された水素吸放出性金属よりも耐熱性を有している。
さらに、本開示の積層成膜体の他の好適形態は、上記表面処理材料が、基材と同一材料、もしくはセラミックスもしくは金属酸化物、特に上記水素吸放出性金属もしくは合金の酸化物から成る。
一方、本開示の積層成膜体の他の好適形態と製造方法は、基材の平面部に金属を成膜して得られる平板状成膜体を粉砕して所定サイズの粒子体として使用する。
更に、本開示の積層成膜体の好適な粒子体形成方法は、成膜金属層が基材から剥がれない程度の応力で容易に粉砕できる厚さを有する薄平板を基材として用いるか、もしくは積層前の基材平面部にあらかじめ切り込み加工を施した基材を使用することを特徴とする。
さらに、粉砕した粒子体において積層成膜面ならびに粉砕によって形成される断面を含めた粒子表面全体に表面処理層を備える。
さらにまた、本開示の積層成膜体の好適な製造方法は、耐熱性を有した基材の平面部にスパッタリングによって水素吸放出性を有する金属もしくは合金が形成されて成る。
以下、本開示に係る積層体を実施例及び比較例により説明する。しかしながら、本開示はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
板状のイットリア安定化ジルコニア(以下、「ジルコニアシート」ともいう。)を基材とした。ジルコニアシートの物性を以下に示す。
材料 :3mol%イットリア安定化ジルコニア
圧縮強度 :1000MPa
形状 :縦257mm×横182mm×厚0.5mm 直方体(B5サイズ,シート状)
表面粗さ :Ra≦0.05μm
板状のイットリア安定化ジルコニア(以下、「ジルコニアシート」ともいう。)を基材とした。ジルコニアシートの物性を以下に示す。
材料 :3mol%イットリア安定化ジルコニア
圧縮強度 :1000MPa
形状 :縦257mm×横182mm×厚0.5mm 直方体(B5サイズ,シート状)
表面粗さ :Ra≦0.05μm
Al(37.3質量%)とNi(残量)との混合物からなるターゲットを用いたスパッタリングにより、AlとNiの合金から構成される金属層(合金層)をジルコニシートの一方の主面(縦257mm×横182mmの面)に成膜した。
成膜後のジルコニアシートをロールクラッシャーで粉砕し、1〜10mm前後の粒子とした。SEM観察の結果、粉砕後の粒子の95%以上が、ジルコニアシートの厚み方向に粉砕された板状(シート状)の粒子形状であることが確認された。
得られた粒子の断面をTEM(装置名:JEM‐F200、JOEL社製)−EDX(装置名:Dual SDD、JOEL社製)により構造及び組成を確認した。TEM観察の加速電圧200kVで観察を行った。結果を図7に示す。
TEM観察及び元素分布分析の結果から、ジルコニアシートの表面に厚み約100nm(厚み90〜120mm)の、AlとNiから構成される合金層が形成(成膜)された、粒子形状の積層体であることが確認できる。
得られた粒子形状の積層体に、ジルコニウム(Zr)からなるターゲットを用いたスパッタリングを施した後、大気雰囲気下、150±20℃で暴露してジルコニアから構成される表面処理層を形成した。表面処理後の積層体の構造の模式図を図8に示した。なお、表面処理層は、金属層及び、粉砕により露出した積層体の断面においても確認できた。これは、積層体が、金属層を構成する金属の融点以上の高温下に晒されても、積層体同士の融着、特に基材が露出する面の融着、の防止が期待できる。
表面処理後の表面(金属層が形成された面)のTEM観察図を図9に、断面(粉砕によって露出した面)のTEM観察図を図10に示した。TEM観察図より、表面及び断面のいずれにも厚さ10nmの表面処理層が形成されていること、並びに、断面は表面よりも凹凸があることが確認できる。
EDXにより、基材であるジルコニアシートと表面層にZrの分布が確認され(図9)、金属層の断面にZrの分布が確認された(図10)。これにより、積層体の全表面にジルコニアから構成される表面処理層が形成されていることが確認できる。
本開示によれば、熱履歴に対して性能が劣化し難い水素吸放出材料が簡便なプロセスによって提供されるので、本開示の積層体は耐久性が要求される分野や用途、例えば自動車やエネルギー貯蔵装置向け電源において特に有用である。
1、2、3 ・・・積層体
10 ・・・基材
20 ・・・金属層
30 ・・・傾斜層
40 ・・・表面層
11、12 ・・・切込み部
10 ・・・基材
20 ・・・金属層
30 ・・・傾斜層
40 ・・・表面層
11、12 ・・・切込み部
Claims (9)
- 基材と、金属層と、表面層と、を備えた積層体であって、
該基材は、主面を有し、かつ、耐熱性材料から構成され、
該金属層は、該主面に形成され、かつ、水素吸放出性金属及びその前駆体の少なくともいずれかの金属から構成され、
該表面層は、少なくとも金属層の表面に形成され、かつ、耐熱性材料から構成された構造、を備えることを特徴とする積層体。 - 前記金属層が、基材の両主面に積層された構造を有する請求項1に記載の積層体。
- 基材を構成する耐熱性材料の融点が、金属層を構成する水素吸放出性金属及びその前駆体の少なくともいずれかの金属の融点よりも高い請求項1又は2に記載の積層体。
- 前記表面層が、金属層の積層方向と垂直な面に形成されている請求項1乃至3のいずれか一項に記載の積層体。
- 前記表面が、基材を構成する耐熱性材料と同種の耐熱性材料を含む請求項1乃至4のいずれか一項に記載の積層体。
- 粒子形状である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の積層体。
- 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の積層体の製造方法であって、
主面を有し、かつ、耐熱性材料から構成される基材と、
該主面に形成され、かつ、水素吸放出性金属及びその前駆体の少なくともいずれかの金属から構成される金属層と、を備えた前駆体を粉砕する工程、及び、
前駆体に表面層を形成する工程、を含む製造方法。 - 前記基材が、切込み部を有する請求項7に記載の製造方法。
- スパッタリングによって、前駆体に表面層を形成する請求項7又は8に記載の製造方法。
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