JP2021193351A - 金属製障害物探査方法、シール材穿孔方法、シール材の部分撤去工法、金属製障害物探査装置および穿孔装置 - Google Patents
金属製障害物探査方法、シール材穿孔方法、シール材の部分撤去工法、金属製障害物探査装置および穿孔装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】建造物の仕切りに形成された貫通孔の内部に設けられたシール材を部分的に撤去するシール材の部分撤去工法において、シール材の内部の金属製障害物に接触することなく、所望の箇所のシール材を正確に撤去することを可能とする金属製障害物探査方法を得ること。【解決手段】金属製障害物探査方法は、コイルを内蔵して磁束を発生するプローブをシール材の表面またはシール材の内部に配置する配置工程と、プローブに交流電流を供給しつつプローブをシール材の表面に沿って移動させて走査する走査工程と、プローブを走査することに伴って生じるプローブのインピーダンスの変化を検出する検出工程と、プローブのインピーダンスの変化を解析してプローブの周囲のシール材の内部における金属製障害物の有無および位置を推定する推定工程と、を含む。【選択図】図4
Description
本開示は、建造物の仕切りに形成された貫通孔の内部に設けられたシール材を部分的に撤去するシール材の部分撤去工法において用いられる金属製障害物探査方法、シール材穿孔方法、シール材の部分撤去工法、金属製障害物探査装置および穿孔装置に関する。
従来、プラントおよびビル等の各種建造物においては、多くの隔壁が設けられている。しかしながら、ケーブル、水道管、ガス管といった、建造物内の設備の稼働に用いられる関連部品が、隔壁を貫通して設けられている。このため、火災発生時および水害発生時といった災害の発生時においては、上記関連部品を通すために設けられた貫通部の空隙部を経て延焼および漏水が拡大し、大事に至る可能性が考えられる。
そこで、建造物の仕切りに設けられた貫通孔に対する防火処理方法および防水処理方法として、パテ状シール材、常温硬化型液状シール材、モルタル等の防火防水シール材で貫通孔を塞ぐことが広く行われている。ここで、貫通孔への防火防水シール材の設置をやり直す場合および防火防水シール材を交換する場合などにおいては、貫通孔の内部に設置された防火防水シール材の部分的な撤去が必要になることがある。
しかしながら、一般的に、貫通孔に設置された防火防水シール材においては、防火防水シール材の内部に存在する、建造物内の設備の稼働に用いられるケーブル等の金属製障害物の埋設状態が不明である。
そして、防火防水シール材の内部に存在するケーブル等の埋設状態が不明な状態で防火防水シール材に穿孔すると、ケーブル等を損傷させる可能性がある。
特許文献1には、地中に推進管等を布設する推進工法において、地中に存在する磁性体である障害物等を掘進機の前方で磁気検知器によって探査する装置が記載されている。
しかしながら、上記特許文献1に記載された装置は、地中に推進管等を布設する等の大掛かりな工事に用いられるものであり、建造物の壁あるいは床といった仕切りに形成された貫通部の防火防水シール材を対象にした部分撤去および穿孔にそのまま適用することはできない。
したがって、建造物の壁あるいは床といった仕切りに形成された貫通部の防火防水シール材を対象にした部分撤去および穿孔においてシール材の内部の金属製障害物に接触することなく、所望の箇所のシール材を正確に撤去することを可能とする技術が求められている。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、建造物の仕切りに形成された貫通孔の内部に設けられたシール材を部分的に撤去するシール材の部分撤去工法において、シール材の内部の金属製障害物に接触することなく、所望の箇所のシール材を正確に撤去することを可能とする金属製障害物探査方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示にかかる金属製障害物探査方法は、建造物の仕切りに形成された貫通孔の内部に設けられたシール材を部分的に撤去するシール材の部分撤去工法においてシール材の内部の金属製障害物を探査する金属製障害物探査方法である。金属製障害物探査方法は、コイルを内蔵して磁束を発生するプローブをシール材の表面またはシール材の内部に配置する配置工程と、プローブに交流電流を供給しつつプローブをシール材の表面に沿って移動させて走査する走査工程と、プローブを走査することに伴って生じるプローブのインピーダンスの変化を検出する検出工程と、プローブのインピーダンスの変化を解析してプローブの周囲のシール材の内部における金属製障害物の有無および位置を推定する推定工程と、を含む。
本開示によれば、建造物の仕切りに形成された貫通孔の内部に設けられたシール材を部分的に撤去するシール材の部分撤去工法において、シール材の内部の金属製障害物に接触することなく、所望の箇所のシール材を正確に撤去することを可能とする金属製障害物探査方法が得られる、という効果を奏する。
以下に、実施の形態にかかる金属製障害物探査方法、シール材穿孔方法、シール材の部分撤去工法、金属製障害物探査装置および穿孔装置を図面に基づいて詳細に説明する。
実施の形態1.
まず、本実施の形態1にかかる金属製障害物探査方法およびシール材穿孔方法を用いたシール材の部分撤去工法による防火防水シール材7の部分撤去の対象となる、構造体について説明する。図1は、実施の形態1にかかる金属製障害物探査方法およびシール材穿孔方法の対象となる防火防水シール材7が設けられた建造物の一例を示す断面図である。図1に示す構造体では、建造物の壁1に貫通孔2が設けられている。
まず、本実施の形態1にかかる金属製障害物探査方法およびシール材穿孔方法を用いたシール材の部分撤去工法による防火防水シール材7の部分撤去の対象となる、構造体について説明する。図1は、実施の形態1にかかる金属製障害物探査方法およびシール材穿孔方法の対象となる防火防水シール材7が設けられた建造物の一例を示す断面図である。図1に示す構造体では、建造物の壁1に貫通孔2が設けられている。
壁1は、建造物の内部に設けられて建造物の内部の空間同士を隔てる隔壁である。すなわち、壁1は、建造物の内部の空間同士を隔てる仕切りである。壁1は、面内方向が鉛直方向と平行とされて設けられている。壁1は、例えばコンクリートにより構成される。
貫通孔2は、壁1を厚さ方向に貫通した状態で壁1に開口された貫通部である。すなわち、貫通孔2は、不図示の中心軸が壁1の面内方向に対して垂直な方向とされた状態で形成されている。壁1の厚さ方向は、水平方向に平行な方向である。貫通孔2は、建造物の仕切りである壁1に設けられた貫通孔といえる。貫通孔2は、金属製部品である複数本のケーブルからなるケーブル群4、および管路材3を通すための貫通部である。
ケーブルは、建造物に設けられた設備の稼働に用いられる、設備の関連部品である。ケーブル群4は、複数本のケーブルが束ねられた、ケーブルの集合体である。管路材3は、ケーブル群4を保護する保護管であり、例えばケーブルトレイが用いられる。ケーブル群4は、管路材3の内部に挿通された状態で、貫通孔2の内部に挿通されている。管路材3およびケーブル群4のケーブルは、延在方向が壁1の厚さ方向と同じ方向とされている。
貫通孔2の内壁には、スリーブ5が設けられている。スリーブ5と管路材3との間には、モルタル6が充填されている。モルタル6は、防火および防水を目的としてスリーブ5と管路材3との間の空隙に埋められた充填材である。すなわち、モルタル6は、防火および防水を目的として貫通孔2と管路材3との間の空隙に埋められた防火防水シール材と換言できる。
管路材3の内部には、防火および防水を目的として管路材3とケーブル群4との間の空間を塞ぐ防火防水シール材7が充填されている。管路材3の内部において、管路材3の長手方向における防火防水シール材7の両端には、パテ等からなる延焼防止材8が配置されている。管路材3の長手方向は、壁1の厚さ方向に平行な方向である。
つぎに、本実施の形態1にかかるシール材の部分撤去工法について説明する。本実施の形態1にかかるシール材の部分撤去工法は、図1に示したような防火防水シール材7を部分的に撤去する工法である。本実施の形態1にかかるシール材の部分撤去工法は、本実施の形態1にかかる金属製障害物探査方法と、本実施の形態1にかかるシール材穿孔方法と、を用いる。
図2は、実施の形態1にかかる防火防水シール材7の部分撤去工法の手順を示すフローチャートである。防火防水シール材7の部分撤去工法は、本実施の形態1にかかる金属製障害物探査方法の第1工程である第1探査工程がステップS10において実施され、防火防水シール材7の部分穿孔を行う穿孔工程がステップS20において実施され、穿孔工程における防火防水シール材7の部分穿孔の実施後に、本実施の形態1にかかる金属製障害物探査方法の第2工程である第2探査工程がステップS30において実施され、穿孔された穿孔穴の深度の拡張を目的とした防火防水シール材7の部分穿孔を行う深度拡張穿孔工程がステップS40において実施される。
すなわち、防火防水シール材7の部分撤去工法における金属製障害物探査方法は、穿孔工程における防火防水シール材7に対する穿孔作業の前に実施される第1探査工程と、穿孔工程における防火防水シール材7に対する穿孔作業の後に実施される第2探査工程と、を有する。
本実施の形態1にかかる金属製障害物探査方法は、図1に示した防火防水シール材7を部分的に撤去する防火防水シール材7の部分撤去工法において、防火防水シール材7の内部の金属製障害物を探査する金属製障害物探査方法である。防火防水シール材7の内部の金属製部品は、防火防水シール材7の部分撤去工法において障害物となるため、金属製障害物といえる。図3は、実施の形態1にかかる金属製障害物探査方法に用いられる金属製障害物探査装置30の構成を示す図である。本実施の形態1にかかる金属製障害物探査方法では、電磁誘導法探査を利用した金属製障害物探査装置30が用いられる。
金属製障害物探査装置30は、銅線が円形に巻かれた励磁コイル311を内蔵する電磁誘導探査用のプローブであるプローブ31と、プローブ31を移動させてプローブ31を走査するプローブ走査部32と、プローブ31に交流電流を供給する交流電流供給部33と、プローブ31に生じるインピーダンス変化を検出するインピーダンス変化検出部34と、金属製障害物の有無および位置を推定して判定する位置推定部35と、を備えている。
金属製障害物探査装置30は、プローブ31内に配置されている励磁コイル311に交流電流供給部33から交流電流を流すことで磁束を発生させた状態で、プローブ走査部32がプローブ31を走査する。発生した励磁コイル311の磁束内に金属などの磁性体があると、磁性体に電流が流れ、磁性体にも磁束が発生する。プローブ31と磁性体との距離が変化すると磁性体の磁束が変化し、プローブ31内の検出コイル312に電流が流れ、検出コイル312の電圧が変化する。インピーダンス変化検出部34は、このときのプローブ31に生じるインピーダンス変化、すなわちこのときの検出コイル312のインピーダンスの変化を検出する。検出コイル312のインピーダンスの変化は、プローブ31のインピーダンスの変化と換言できる。そして、位置推定部35が、検出コイル312のインピーダンスの変化をプローブ31と磁性体との距離に変換して、磁性体の位置を推定する。これにより、金属製障害物探査装置30は、金属製障害物の有無および金属製障害物の位置を探査することができる。なお、プローブ31には、励磁コイル311に交流電流を供給することにより発生する磁束の向く方向が異なる複数の励磁コイル311が設けられている。これにより、金属製障害物探査装置30は、磁束を発生させる励磁コイル311を切り替えて、プローブ31を前後方向、左右方向および上下方向に移動させ、またはプローブ31を回転させることによって、プローブ31の周囲の任意の方向における金属製障害物の有無および金属製障害物の位置を探査することができる。
防火防水シール材7の内部に存在するケーブル群4などの金属製部品の埋設状態が不明である状態で防火防水シール材7に穿孔すると、穿孔装置の工具が金属製部品に当たり、金属製部品を損傷させる可能性がある。たとえば、ケーブル群4の長手方向が管路材3の長手方向に対して傾いた状態となっている場合には、防火防水シール材7の表面に対して垂直な方向に防火防水シール材7の表面から穿孔していった場合に、穿孔装置の工具がケーブル群4に当たり、ケーブル群4を損傷させる可能性がある。このため、防火防水シール材7の部分撤去を行う場合には、ケーブル群4を損傷させないために、ケーブル群4と穿孔装置の工具との接触を避ける必要がある。
図1においては、防火防水シール材7を含む構造体の構造が示されているが、実際の建造物において防火防水シール材7の部分撤去を行う場合には、管路材3、ケーブル群4および防火防水シール材7といった部品の正確な位置関係はわからないことが多い。このため、図1に示すように構成された構造体において、防火防水シール材7の部分撤去を行う場合には、ケーブル群4を損傷させないために、防火防水シール材7の内部の金属製部品の探査が必要となる。すなわち、貫通孔2の内部の防火防水シール材7に穿孔するに当たっては、防火防水シール材7の内部の金属製部品の探査、すなわち金属製障害物の探査が必要である。
図4は、実施の形態1にかかる金属製障害物探査方法の手順を示すフローチャートである。図4においては、上述したステップS20の穿孔工程を併せて示している。まず、防火防水シール材7の内部の金属製障害物の探査を防火防水シール材7の表面から行う場合について説明する。図5は、実施の形態1にかかる金属製障害物探査方法の第1工程である第1探査工程を説明する断面図である。図6は、実施の形態1にかかる穿孔工程において防火防水シール材7に穿孔穴11が形成された状態を説明する断面図である。図7は、実施の形態1にかかる金属製障害物探査方法の第2工程である第2探査工程を説明する断面図である。
金属製障害物探査方法の第1工程として、上述したステップS20の穿孔工程である防火防水シール材7に対する穿孔作業の前に、防火防水シール材7の内部における金属製障害物の埋設状態の探査が、金属製障害物探査装置30を用いて実施される。金属製障害物探査方法の第1工程は、図4に示すフローチャートのステップS110からステップS140である。以下の説明においては、「防火防水シール材7の内部における金属製障害物の埋設状態の探査」を、単に「探査」と呼ぶ場合がある。図1に示した構造体は、探査を行うに先だって、図4に示すように防火防水シール材7の部分撤去が行われる側の延焼防止材8が除去された状態とされる。
ステップS110において、プローブ31が、防火防水シール材7に配置される。具体的に、プローブ走査部32が、プローブ31の先端部を防火防水シール材7の表面に接触させた状態で、防火防水シール材7の表面に配置する。
ステップS120において、プローブ31への交流電流の供給およびプローブ31の走査が行われる。具体的に、交流電流供給部33が、プローブ31の励磁コイル311に交流電流を供給する。そして、プローブ走査部32が、励磁コイル311に交流電流が供給された状態のプローブ31を、防火防水シール材7の表面に沿って上下方向および左右方向へ走査する。上下方向は、鉛直面に沿って設けられている壁1の高さ方向であり、図1における上下方向に対応する。左右方向は、鉛直面に沿って設けられている壁1の高さ方向に直行する方向であり、図1における奥行き方向に対応する。なお、作業者が手作業でプローブ31を走査することも可能である。
ステップS130において、インピーダンス変化検出部34が、プローブ31のインピーダンス変化、すなわちプローブ31の走査に伴って生じるプローブ31のインピーダンスの変化を連続的に検出する。
ステップS140において、位置推定部35が、検出されたプローブ31のインピーダンス変化と、プローブ31の動作の情報とを解析することにより、プローブ31の前方の防火防水シール材7の内部の金属製障害物の有無および金属製障害物の位置を推定して判定する。プローブ31の動作の情報は、防火防水シール材7の表面におけるプローブ31の走査位置の情報である。プローブ31の前方は、防火防水シール材7の表面に対して垂直な方向であり、プローブ31の先端部の前方である。
上述した金属製障害物探査方法の第1探査工程が実施されることにより、プローブ31の前方の防火防水シール材7の内部における金属製障害物の埋設状態の情報が得られる。防火防水シール材7の内部における金属製障害物の埋設状態の情報は、防火防水シール材7の内部における金属製障害物の有無の情報および防火防水シール材7の内部における金属製障害物の位置の情報である。
第1探査工程の実施後、防火防水シール材7における、第1探査工程の探査結果によって金属製障害物が存在しないことが確認された範囲を対象にして、ステップS20の穿孔工程が穿孔装置を用いて行われる。ステップS20の穿孔工程では、図6に示すように、穿孔装置により防火防水シール材7に穿孔穴11が形成される。
ステップS20の穿孔工程において穿孔穴11が形成された後に、穿孔穴11の穿孔深度拡張を行うために、金属製障害物探査方法の第2探査工程が実施される。すなわち、ステップS20の穿孔工程の実施後に、防火防水シール材7の内部における金属製障害物の埋設状態の探査が、金属製障害物探査装置30を用いて実施される。金属製障害物探査方法の第2探査工程は、図4に示すフローチャートのステップS150からステップS180である。
ステップS150において、プローブ31が、防火防水シール材7に配置される。具体的に、プローブ走査部32が、プローブ31の先端部を穿孔穴11の底面11aの表面に接触させた状態で、防火防水シール材7の穿孔穴11の表面に配置する。
ステップS160において、プローブ31への交流電流の供給およびプローブ31の走査が行われる。具体的に、交流電流供給部33が、プローブ31の励磁コイル311に交流電流を供給する。そして、プローブ走査部32が、励磁コイル311に交流電流が供給された状態のプローブ31を、穿孔穴11の底面11aの表面に沿って上下方向および左右方向へ走査する。なお、作業者が手作業でプローブ31を走査することも可能である。
ステップS170において、インピーダンス変化検出部34が、プローブ31のインピーダンス変化、すなわちプローブ31の走査に伴って生じるプローブ31のインピーダンスの変化を連続的に検出する。
ステップS180において、位置推定部35が、検出されたプローブ31のインピーダンス変化と、プローブ31の動作の情報とを解析することにより、プローブ31の前方および側方の防火防水シール材7の内部の金属製障害物の有無および金属製障害物の位置を推定する。
上述した金属製障害物探査方法の第2探査工程が実施されることにより、プローブ31の前方および側方の、防火防水シール材7の内部における金属製障害物の埋設状態の情報が得られる。
第2探査工程の実施後、防火防水シール材7における、第2探査工程の探査結果によって金属製障害物が存在しないことが確認された範囲を対象にして、ステップS40の深度拡張穿孔工程が穿孔装置を用いて行われる。ステップS40の深度拡張穿孔工程では、穿孔穴11の深度を拡張して、すなわち穿孔穴11を深く掘り進めて、防火防水シール材7に対して穿孔が行われる。
以降は、ステップS40の深度拡張穿孔工程の後、ステップS150からステップS180の第2探査工程と、ステップS40の深度拡張穿孔工程とを繰り返すことによって、防火防水シール材7の内部の金属製障害物の有無と位置とを確認しながら、穿孔穴11の深度の拡張が行われる。そして、最終的には防火防水シール材7を貫通する貫通孔を防火防水シール材7に形成することができる。
つぎに、防火防水シール材7の内部の金属製障害物を防火防水シール材7の内部から行う場合について説明する。防火防水シール材7の内部の金属製障害物の探査を防火防水シール材7の内部から行う場合の金属製障害物探査方法の基本的な手順は、図4に示した通りである。図8は、実施の形態1にかかる金属製障害物探査方法の第1工程である第1探査工程を説明する断面図である。図9は、実施の形態1にかかる穿孔工程において防火防水シール材7に穿孔穴11が形成された状態を説明する断面図である。図10は、実施の形態1にかかる金属製障害物探査方法の第2工程である第2探査工程を説明する断面図である。
ステップS110において、プローブ31が防火防水シール材7に配置される際に、図8に示すようにプローブ31の外径寸法よりも大きな開口径を有する挿入穴10が防火防水シール材7に設けられる。挿入穴10は、プローブ31が防火防水シール材7に接触することなく、防火防水シール材7から離間した状態で、プローブ31を挿入可能な穴である。挿入穴10は、例えば柱状形状を呈する穴である。
そして、防火防水シール材7の挿入穴10にプローブ31が配置される。具体的に、プローブ31の先端領域が予め決められた長さだけ挿入穴10に挿入されることによって、防火防水シール材7の内部にプローブ31が予め決められた長さだけ挿入される。プローブ31は、防火防水シール材7に接触しない状態で、挿入穴10に挿入される。
ステップS120において、プローブ31への交流電流の供給およびプローブ31の走査が行われる。具体的に、交流電流供給部33が、プローブ31の励磁コイル311に交流電流を供給する。そして、プローブ走査部32が、励磁コイル311に交流電流が供給された状態のプローブ31を、防火防水シール材7の挿入穴10の表面に沿って前後方向、上下方向および左右方向へ走査する。前後方向は、挿入穴10の深さ方向に平行な方向であり、図8における左右方向に対応する。なお、作業者が手作業でプローブ31を走査することも可能である。
ステップS130において、インピーダンス変化検出部34が、プローブ31のインピーダンス変化、すなわちプローブ31の走査に伴って生じるプローブ31のインピーダンスの変化を連続的に検出する。
ステップS140において、位置推定部35が、検出されたプローブ31のインピーダンス変化と、プローブ31の動作の情報とを解析することにより、プローブ31の前方および側方の防火防水シール材7の内部の金属製障害物の有無および金属製障害物の位置を推定して判定する。
上述した金属製障害物探査方法の第1探査工程が実施されることにより、プローブ31の前方および側方の防火防水シール材7の内部における金属製障害物の埋設状態の情報が得られる。
第1探査工程の実施後、防火防水シール材7における、第1探査工程の探査結果によって金属製障害物が存在しないことが確認された範囲を対象にして、ステップS20の穿孔工程が穿孔装置を用いて行われる。ステップS20の穿孔工程では、図9に示すように、穿孔装置により防火防水シール材7に穿孔穴11が形成される。
ステップS20の穿孔工程において穿孔穴11が形成された後に、穿孔穴11の穿孔深度拡張を行うために、金属製障害物探査方法の第2探査工程が実施される。すなわち、ステップS20の穿孔工程の実施後に、防火防水シール材7の内部における金属製障害物の埋設状態の探査が、金属製障害物探査装置30を用いて実施される。
ステップS150において、プローブ31が防火防水シール材7に配置される際に、図10に示すようにプローブ31の外径寸法よりも大きな開口径を有する挿入穴12が、穿孔穴11の底面11aに設けられる。挿入穴12は、挿入穴10と同様に、プローブ31が防火防水シール材7に接触することなく、防火防水シール材7から離間した状態で、プローブ31を挿入可能な穴である。挿入穴12は、例えば柱状形状を呈する穴である。
そして、防火防水シール材7の挿入穴12にプローブ31が配置される。具体的に、プローブ31の先端領域が予め決められた長さだけ挿入穴12に挿入されることによって、防火防水シール材7の内部にプローブ31が予め決められた長さだけ挿入される。プローブ31は、防火防水シール材7に接触しない状態で、挿入穴12に挿入される。
ステップS160において、プローブ31への交流電流の供給およびプローブ31の走査が行われる。具体的に、交流電流供給部33が、プローブ31の励磁コイル311に交流電流を供給する。そして、プローブ走査部32が、励磁コイル311に交流電流が供給された状態のプローブ31を、防火防水シール材7の挿入穴12の表面に沿って前後方向、上下方向および左右方向へ走査する。なお、作業者が手作業でプローブ31を走査することも可能である。
ステップS170において、インピーダンス変化検出部34が、プローブ31のインピーダンス変化、すなわちプローブ31の走査に伴って生じるプローブ31のインピーダンスの変化を連続的に検出する。
ステップS180において、位置推定部35が、検出されたプローブ31のインピーダンス変化と、プローブ31の動作の情報とを解析することにより、プローブ31の前方および側方の防火防水シール材7の内部の金属製障害物の有無および金属製障害物の位置を推定して判定する。
上述した金属製障害物探査方法の第2探査工程が実施されることにより、プローブ31の前方および側方の、防火防水シール材7の内部における金属製障害物の埋設状態の情報が得られる。
第2探査工程の実施後、防火防水シール材7における、第2探査工程の探査結果によって金属製障害物が存在しないことが確認された範囲を対象にして、ステップS40の深度拡張穿孔工程が穿孔装置を用いて行われる。ステップS40の深度拡張穿孔工程では、穿孔穴11の穿孔深度を拡張して、防火防水シール材7に対して穿孔が行われる。
以降は、ステップS40の深度拡張穿孔工程の後、ステップS150からステップS180の第2探査工程と、ステップS40の深度拡張穿孔工程とを繰り返すことによって、防火防水シール材7の内部の金属製障害物の存在の有無と位置とを確認しながら、穿孔穴11の深度の拡張が行われる。そして、最終的には防火防水シール材7を貫通する貫通孔を防火防水シール材7に形成することができる。
つぎに、本実施の形態1にかかる防火防水シール材7の部分撤去工法におけるシール材穿孔方法について説明する。図11は、実施の形態1にかかるシール材穿孔方法の手順を示すフローチャートである。図12から図15は、実施の形態1にかかるシール材穿孔方法を説明する断面図である。
本実施の形態1にかかるシール材穿孔方法では、穿孔装置40を用いて、図1に示した状態の防火防水シール材7を対象にして、管路材3とケーブル群4との接触を避けつつ防火防水シール材7の表面に対して垂直方向に穿孔深度を拡張して防火防水シール材7に穿孔穴および貫通穴を穿孔可能である。すなわち、本実施の形態1にかかるシール材穿孔方法では、防火防水シール材7の表面に対して垂直方向の穿孔が行われる。
穿孔装置40は、回転工具41と、ビット42と、ガイドフレーム43と、延長用ロッド46と、を備える。穿孔装置40は、回転したビット42を、防火防水シール材7の表面に対して垂直な方向に推進することで防火防水シール材7に穿孔する。
回転工具41は、不図示の出力軸に回転力を発生させ、回転力を出力軸に取り付けられたビット42に付与する回転力付与部である。回転工具41は、ガイドフレーム43の伸長方向に沿ってガイドフレーム43に対して移動可能に、ガイドフレーム43に支持されている。回転工具41には、ドリルまたはドライバー等が用いられる。
ビット42は、ロッドの一端側の先端に穿孔刃を有し、ロッドの他端が回転工具41の出力軸に接続されて固定されている。ビット42は、回転工具41の出力軸から与えられる回転力によって回転して防火防水シール材7に穿孔する。ビット42は、回転工具41に支持されている。また、ビット42は、ガイドフレーム43に対して移動可能にガイドフレーム43に支持されている回転工具41に接続されているため、回転工具41を介して、ガイドフレーム43に対して移動可能にガイドフレーム43に支持されている。
ガイドフレーム43は、直線状に設けられており、回転工具41を支持する。ガイドフレーム43は、伸長方向が防火防水シール材7の表面に対して垂直な方向とされて防火防水シール材7の表面に設置され、回転工具41が推進する際に回転工具41の推進方向を防火防水シール材7の表面に対して垂直な方向に保持する。
延長用ロッド46は、穿孔深度を拡張するためにビット42に継ぎ足されてビット42の長さを延長するロッドである。
まず、ステップS210において、防火防水シール材7の表面に対してガイドフレーム43の位置および角度を調整してガイドフレーム43を設置する工程であるガイドフレーム設置工程が行われる。具体的に、ガイドフレーム設置工程では、上述した金属製障害物探査方法による探査によって金属製障害物が存在しないことが確認された範囲の防火防水シール材7を穿孔対象位置とするように位置が調整されて、図12に示すようにガイドフレーム43が防火防水シール材7の外側に設置される。ガイドフレーム43は、作業者による手作業によって設置される。
また、ガイドフレーム43は、ガイドフレーム43の伸長方向を防火防水シール材7の表面に対して垂直な方向とした状態で、防火防水シール材7の表面に設置される。すなわち、ガイドフレーム43は、ガイドフレーム43の中心軸Cが防火防水シール材7の表面に対して垂直な状態に配置される。ガイドフレーム43のガイド終端部44は、防火防水シール材7に向けられる。回転工具41は、ガイドフレーム43のガイド始端部45側で待機した状態とされる。ここで、回転工具41の出力軸には、あらかじめビット42を接続しておく。
ステップS220において、防火防水シール材7に穿孔して穿孔穴11を形成する工程である穿孔工程が行われる。穿孔工程は、防火防水シール材7に対する垂直方向の穿孔の第1工程である。具体的に、穿孔工程では、図13に示すように、ガイドフレーム43に対して移動可能にガイドフレーム43に支持されたビット42を回転工具41の回転力によって回転させ、回転した状態のビット42をガイドフレーム43の伸長方向に沿って防火防水シール材7の表面に向けて推進することにより防火防水シール材7が穿孔されて、穿孔穴11が形成される。
すなわち、回転工具41の出力軸から回転力をビット42に出力した状態で、回転工具41をガイドフレーム43のガイド始端部45からガイド終端部44に向かう方向に推進することにより、防火防水シール材7に対する穿孔が行われる。ガイドフレーム43のガイド始端部45からガイド終端部44に向かう方向は、ガイドフレーム43の伸長方向に平行な方向であり、また防火防水シール材7の表面に対して垂直な方向である。また、ガイドフレーム43のガイド始端部45からガイド終端部44に向かう方向は、伸長方向に沿って防火防水シール材7の表面に向かう方向であり、図13においては、矢印Aで示している。なお、回転工具41の動作は、回転工具41の動作を制御する不図示の制御部によって制御される。
ビット42による防火防水シール材7への穿孔の実施後、回転工具41は、ガイドフレーム43のガイド終端部44側からガイド始端部45側に向けて移動し、予め決められた位置に復帰する。
ステップS230において、ビット42のロッドの長さを延長するための延長用ロッド46をビット42のロッドに継ぎ足す工程である延長用ロッドの継ぎ足し工程が行われる。具体的に、延長用ロッドの継ぎ足し工程では、図14に示すように、回転工具41がガイドフレーム43のガイド始端部45側に復帰した状態で、回転工具41の出力軸とビット42との接続が解除される。そして、延長用ロッド46の一端が回転工具41の出力軸に接続され、延長用ロッド46の他端にビット42におけるロッドの他端が接続される。回転工具41の回転力は、延長用ロッド46を介してビット42に出力される。
ステップS240において、穿孔穴11の深度を拡張する工程である深度拡張穿孔工程が行われる。深度拡張穿孔工程は、防火防水シール材7に対する垂直方向の穿孔の第2工程である。具体的に、深度拡張穿孔工程では、図15に示すように、延長用ロッド46が接続されたビット42をガイドフレーム43の伸長方向に沿って穿孔穴11の底部に向けて推進することにより、防火防水シール材7の表面に対して垂直な方向に穿孔穴11の深度が拡張される。
すなわち、回転工具41の出力軸から回転力をビット42に出力させた状態で、回転工具41をガイドフレーム43のガイド始端部45からガイド終端部44に向かう方向に推進することにより、防火防水シール材7に対する穿孔が行われる。これにより、穿孔穴11の深度を拡張することができる。
ビット42による防火防水シール材7への穿孔の実施後、回転工具41は、ガイドフレーム43のガイド終端部44側からガイド始端部45側に向けて移動し、予め決められた位置に復帰する。
そして、ステップS240の後にステップS230とステップS240とが繰り返されることにより、穿孔穴11の深度をより深く拡張することができる。
上述したように、穿孔装置40は、所望の穿孔深度に対応してビット42に複数本の延長用ロッド46を継ぎ足しながら防火防水シール材7に穿孔することにより、穿孔方向を防火防水シール材7の表面に対して垂直な状態に維持して穿孔穴11の穿孔深度を拡張することができる。
上述した本実施の形態1にかかるシール材穿孔方法は、上述したステップS20の穿孔工程およびステップS40の深度拡張穿孔工程に適用される。なお、ステップS40の深度拡張穿孔工程では、ステップS210のガイドフレーム設置工程は、ステップS20の穿孔工程において先に形成された穿孔穴11の底面11aの表面に対して行われる。
なお、上記においては、建造物の仕切りが壁1である場合について説明したが、建造物の仕切りは建造物の床であってもよい。床は、建造物の内部に設けられて建造物の内部の空間同士を隔てる仕切りである。すなわち、上述した本実施の形態にかかる金属製障害物探査方法およびシール材穿孔方法は、建造物の仕切りである床に設けられた貫通孔2の内部に設けられた防火防水シール材7の撤去工法において適用することが可能である。この場合も、上記と同様に、穿孔方向を防火防水シール材7の表面に対して垂直な状態に維持して防火防水シール材7に穿孔することができる。
上述したように、本実施の形態1にかかる金属製障害物探査方法および金属製障害物探査装置は、建造物の仕切りである壁1に設けられた貫通孔2の内部に設けられた防火防水シール材7を部分的に撤去するシール材の部分撤去工法の実施において用いられる。本実施の形態1にかかる金属製障害物探査方法および金属製障害物探査装置は、電磁誘導法探査を利用した金属製障害物探査装置30を用いて防火防水シール材7の内部の探査を行うことにより、防火防水シール材7を破壊および損傷させることなく、防火防水シール材7の内部に存在するケーブル群4といった金属製障害物の埋設状態を正確に且つ容易に推定することが可能になる。
そして、防火防水シール材7における、金属製障害物探査方法による探査結果によって金属製障害物が存在しないことが確認された範囲を対象にして穿孔が行われることにより、防火防水シール材7に埋設されている金属部品を破壊および損傷させることなく、防火防水シール材7を部分的に撤去することが可能になる。
また、上述した本実施の形態1にかかるシール材穿孔方法および穿孔装置は、建造物の仕切りである壁1に設けられた貫通孔2の内部に設けられた防火防水シール材7を部分的に撤去するシール材の部分撤去工法の実施において用いられる。本実施の形態1にかかるシール材穿孔方法および穿孔装置では、ガイドフレーム43の伸長方向を防火防水シール材7の表面に対して垂直な方向とされた状態にガイドフレーム43が設置される。そして、ガイドフレーム43に対して移動可能にガイドフレーム43に支持されたビット42が、ガイドフレーム43の伸長方向に沿って防火防水シール材7の表面に向けて推進することにより防火防水シール材7に穿孔して、穿孔穴11が形成される。
これにより、本実施の形態1にかかるシール材穿孔方法および穿孔装置では、穿孔方向を防火防水シール材7の表面に対して垂直な状態に維持して防火防水シール材7に穿孔することができる。したがって、本実施の形態1にかかるシール材穿孔方法および穿孔装置では、穿孔作業中にビット42が意図せず逸れてゆくことにより防火防水シール材7に埋設されている金属部品を破壊および損傷させることがない。
また、本実施の形態1にかかるシール材穿孔方法および穿孔装置では、所望の穿孔深度に対応してビット42に延長用ロッド46を継ぎ足しながら防火防水シール材7に穿孔する。これにより、本実施の形態1にかかるシール材穿孔方法および穿孔装置では、穿孔方向を防火防水シール材7の表面に対して垂直な状態に維持して高深度の穿孔が可能となる。このため、本実施の形態1にかかるシール材穿孔方法では、穿孔方向が変化していることに起因して穿孔中に防火防水シール材7の内部の金属製障害物を損傷させることなく、防火防水シール材7における所望の箇所を正確に穿孔することが可能となる。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 壁、2 貫通孔、3 管路材、4 ケーブル群、5 スリーブ、6 モルタル、7 防火防水シール材、8 延焼防止材、10,12 挿入穴、11 穿孔穴、11a 底面、30 金属製障害物探査装置、31 プローブ、32 プローブ走査部、33 交流電流供給部、34 インピーダンス変化検出部、35 位置推定部、40 穿孔装置、41 回転工具、42 ビット、43 ガイドフレーム、44 ガイド終端部、45 ガイド始端部、46 延長用ロッド、311 励磁コイル、312 検出コイル、C 中心軸。
Claims (11)
- 建造物の仕切りに形成された貫通孔の内部に設けられたシール材を部分的に撤去するシール材の部分撤去工法において前記シール材の内部の金属製障害物を探査する金属製障害物探査方法であって、
コイルを内蔵して磁束を発生するプローブを前記シール材の表面または前記シール材の内部に配置する配置工程と、
前記プローブに交流電流を供給しつつ前記プローブを前記シール材の表面に沿って移動させて走査する走査工程と、
前記プローブを走査することに伴って生じる前記プローブのインピーダンスの変化を検出する検出工程と、
前記プローブのインピーダンスの変化を解析して前記プローブの周囲の前記シール材の内部における金属製障害物の有無および位置を推定する推定工程と、
を含むことを特徴とする金属製障害物探査方法。 - 前記推定工程では、前記プローブのインピーダンスの変化と前記プローブの走査位置の情報とを解析して、前記シール材の内部における金属製障害物の位置を推定すること、
を特徴とする請求項1に記載の金属製障害物探査方法。 - 前記仕切りは、前記建造物の壁または床であること、
を特徴とする請求項1または2に記載の金属製障害物探査方法。 - 建造物の仕切りに形成された貫通孔の内部に設けられたシール材を部分的に撤去するシール材の部分撤去工法において前記シール材に穿孔するシール材穿孔方法であって、
直線状に設けられたガイドフレームが、前記ガイドフレームの伸長方向を前記シール材の表面に対して垂直な方向とした状態で前記シール材の表面に設置されるガイドフレーム設置工程と、
前記ガイドフレームに対して移動可能に支持されるとともにロッドの先端に穿孔刃を有するビットが、回転した状態で前記ガイドフレームの伸長方向に沿って前記シール材の表面に向けて推進することにより、前記シール材に穿孔して穿孔穴を形成する穿孔工程と、
を含むことを特徴とするシール材穿孔方法。 - 前記穿孔工程の後に、前記ロッドの長さを延長するための延長用ロッドが前記ロッドに継ぎ足された状態で、前記ビットが前記ガイドフレームの伸長方向に沿って前記穿孔穴の底部に向けて推進することにより、前記シール材の表面に対して垂直な方向に前記穿孔穴の深度を拡張する深度拡張穿孔工程を有すること、
を特徴とする請求項4に記載のシール材穿孔方法。 - 前記仕切りは、前記建造物の壁または床であること、
を特徴とする請求項4または5に記載のシール材穿孔方法。 - 建造物の仕切りに形成された貫通孔の内部に設けられたシール材を部分的に撤去するシール材の部分撤去工法であって、
請求項1から3のいずれか1つに記載の金属製障害物探査方法によって、前記シール材の内部の金属製障害物を探査する工程と、
前記シール材における、金属製障害物探査方法による探査の結果によって前記金属製障害物が存在しないことが確認された範囲を対象にして、請求項4または5に記載のシール材穿孔方法によって前記シール材に穿孔する工程と、
を含むことを特徴とするシール材の部分撤去工法。 - 建造物の仕切りに形成された貫通孔の内部に設けられたシール材を部分的に撤去するシール材の部分撤去工法において前記シール材の内部の金属製障害物を探査する金属製障害物探査装置であって、
コイルを内蔵して磁束を発生するプローブと、
前記プローブに交流電流を供給する交流電流供給部と、
前記プローブを前記シール材の表面に沿って移動させて走査するプローブ走査部と、
前記プローブを走査することに伴って生じる前記プローブのインピーダンス変化を検出するインピーダンス変化検出部と、
前記プローブのインピーダンス変化を解析して前記プローブの周囲の前記シール材の内部における前記金属製障害物の有無および位置を推定する位置推定部と、
を備えることを特徴とする金属製障害物探査装置。 - 前記位置推定部は、前記プローブのインピーダンスの変化と前記プローブの走査位置の情報とを解析して、前記シール材の内部における金属製障害物の位置を推定すること、
を特徴とする請求項8に記載の金属製障害物探査装置。 - 建造物の仕切りに形成された貫通孔の内部に設けられたシール材を部分的に撤去するシール材の部分撤去工法において前記シール材に穿孔する穿孔装置であって、
直線状に設けられ、伸長方向が前記シール材の表面に対して垂直な方向とされた状態で前記シール材の表面に設置されるガイドフレームと、
前記伸長方向に沿って前記ガイドフレームに対して移動可能に前記ガイドフレームに支持されて回転力を発生する回転力付与部と、
ロッドの先端に穿孔刃を有し、前記回転力付与部に固定されて前記回転力により回転するビットと、
を備え、
前記回転力付与部が前記伸長方向に沿って前記シール材の表面に向かって推進することにより、前記ビットが前記シール材の表面に対して垂直な方向に推進して前記シール材を穿孔すること、
を特徴とする穿孔装置。 - 前記ビットに継ぎ足されて前記ビットの長さを延長するロッドである延長用ロッドを有すること、
を特徴とする請求項10に記載の穿孔装置。
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JP2020099428A JP2021193351A (ja) | 2020-06-08 | 2020-06-08 | 金属製障害物探査方法、シール材穿孔方法、シール材の部分撤去工法、金属製障害物探査装置および穿孔装置 |
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Citations (4)
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2020
- 2020-06-08 JP JP2020099428A patent/JP2021193351A/ja active Pending
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