JP2021191655A - 衝撃吸収部材の位置ずれ規制構造 - Google Patents

衝撃吸収部材の位置ずれ規制構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2021191655A
JP2021191655A JP2020098545A JP2020098545A JP2021191655A JP 2021191655 A JP2021191655 A JP 2021191655A JP 2020098545 A JP2020098545 A JP 2020098545A JP 2020098545 A JP2020098545 A JP 2020098545A JP 2021191655 A JP2021191655 A JP 2021191655A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle interior
shock absorbing
absorbing member
mounting portion
mounting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020098545A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7419978B2 (ja
Inventor
有希 水野
Yuki Mizuno
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Boshoku Corp
Original Assignee
Toyota Boshoku Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Boshoku Corp filed Critical Toyota Boshoku Corp
Priority to JP2020098545A priority Critical patent/JP7419978B2/ja
Publication of JP2021191655A publication Critical patent/JP2021191655A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7419978B2 publication Critical patent/JP7419978B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)

Abstract

【課題】車両の衝突時において、衝撃吸収部材が位置ずれする事態を抑制する。【解決手段】車両用パネル10を車室内側から覆う車両用内装材11の車室外側の面に取り付けられる衝撃吸収部材30の位置ずれ規制構造であって、衝撃吸収部材30は、車両用パネル10と対向配置される対向壁部31と、対向壁部31から車室内側に延びる複数の脚部35と、各脚部35の車室内側における先端側に設けられ、車両用内装材11の車室外側の面に設けられた被取付部20に固定される取付部37と、を備え、車両用内装材11のうち取付部37が配される部分の外周に、取付部37に隣接して立ち上がって取付部37の車室外側の面に沿った方向への移動を規制する移動規制部28が設けられている。【選択図】図11

Description

本明細書に開示される技術は、衝撃吸収部材の位置ずれ規制構造に関する。
従来、例えば車両用ドアに設けられる衝撃吸収部材として、下記特許文献1に記載のものが知られている。このものは、車両パネルに対して対向配置される対向壁部(天板)を備えており、対向壁部の周端部から車両用内装材に向けて外壁部が延びるとともに、外壁部の先端に設けられた取付片部が車両用内装材に設けられた取付ボス(樹脂ボス)に取り付けられることにより、車両用内装材に対して固定されている。車両の側突時には、対向壁部が車室内側に押圧されることで外壁部が座屈変形し、衝撃を吸収することが可能となっている。
特許第5125704号公報
車両の側突時には、固定部(取付ボス又は取付片部)に荷重が作用することで、固定部が破断することが懸念される。固定部が破断すると、車両用内装材に対する衝撃吸収部材の取付位置にずれが生じ、衝撃吸収部材が設計通りに変形せずに、衝撃吸収性が損なわれる事態が懸念される。従って、このような事態を抑制することが求められる。
本明細書に開示される技術は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、車両の衝突時において、衝撃吸収部材が位置ずれする事態を抑制することが可能な衝撃吸収部材の位置ずれ規制構造を提供することを目的とする。
本明細書に開示される技術は、車両用パネルを車室内側から覆う車両用内装材の車室外側の面に取り付けられる衝撃吸収部材の位置ずれ規制構造であって、前記衝撃吸収部材は、 前記車両用パネルと対向配置される対向壁部と、 前記対向壁部から車室内側に延びる複数の脚部と、各前記脚部の車室内側における先端側に設けられ、前記車両用内装材の前記車室外側の面に設けられた被取付部に固定される取付部と、を備え、前記車両用内装材のうち前記取付部が配される部分の外周に、前記取付部に隣接して立ち上がって当該取付部の前記車室外側の面に沿った方向への移動を規制する移動規制部が設けられている。
このような構成によれば、車両に側面衝突等が起きた場合でも、移動規制部により取付部は車両用内装材の板面方向の移動が規制されるから、取付部と被取付部との固定構造が破断し難い。また、固定構造が破断した場合でも、脚部、ひいては衝撃吸収材が移動して、衝撃吸収性能の低下を招くことを抑制することができる。
前記移動規制部は、前記取付部の端部に沿って前記車両用内装材から立ち上がる当接リブと、前記当接リブの外周において前記当接リブおよび前記車両用内装材の前記車室外側の面を架け渡す補強部とを備えていてもよい。このような構成によれば、補強部により当接リブが破断し難くなるから、取付部と被取付部との固定構造の破断および脚部の移動を一層抑制することができる。
複数の前記被取付部は、前記取付部に設けられた貫通孔に貫通されるとともに前記貫通孔の孔縁部に溶着されるボス部と、前記取付部に設けられた貫通孔の孔縁部に係止される係止爪とを含み、前記移動規制部は、前記ボス部に固定される前記取付部が配される部分の外周に設けられていてもよい。
このように、移動規制部を衝撃により破断し易いボス部側に選択的に設けることにより、車両用内装材の構成を簡易なものにすることができる。
前記車両用内装材はアームレストおよびドアポケットを備え、前記衝撃吸収部材は前記アームレストの下方であって、前記ドアポケットの後方に設けられていてもよい。このような構成によれば、車両シートに着座した乗員に近い位置に衝撃吸収部材が配されることになり、乗員の安全性をより高めることができる。
前記脚部の外周には、前記対向壁部に沿って延びて側突時に前記脚部の座屈変形を導く弱体部が設けられていてもよい。このような構成によれば、脚部の座屈変形が設定した位置で起き易く、高い衝撃吸収効果が得られる。
本明細書に開示する衝撃吸収部材の位置ずれ規制構造によれば、車両の衝突時において、衝撃吸収部材が位置ずれする事態を抑制することができる。
一実施形態に係るサイドドアを車室内側から視た正面図 衝撃吸収部材が配されたドアトリムを車室外側から視た一部拡大背面図 衝撃吸収部材が固定されたドアトリムを車室外側から視た一部拡大斜視図 サイドドアの図2におけるA−A断面図 衝撃吸収部材が配される前のドアトリムを車室外側から視た一部拡大背面図 衝撃吸収部材が配される前のドアトリムを車室外側から視た一部拡大斜視図 衝撃吸収部材を車室外側から視た背面図 衝撃吸収部材を車室外側から視た斜視図 衝撃吸収部材を車室内側から視た正面図 衝撃吸収部材を車室内側から視た斜視図 衝撃吸収部材の脚部が座屈変形した状態を示す断面図 従来の取付ボスが破断した場合の衝撃吸収部材の状態を示す断面図
一実施形態を図1から図11に基づいて説明する。本実施形態では、サイドドアDが備えるドアトリム11に対する衝撃吸収部材30の位置ずれ規制構造について例示する。なお、各図に示した矢印FR及びRRの方向はそれぞれ前方(車両進行方向)及び後方を示し、矢印IN及びOUTの方向はそれぞれ車室内側及び車室外側の方向を示し、矢印UP及びDWの方向はそれぞれ上方及び下方を示す。
図1は、本実施形態に係るサイドドアDを車室内側から視た正面図である。本実施形態のサイドドアDは、車両に配された座席の側方に位置するドアとされる。以下の説明では、車両の右側(運転席側)の構成について説明するが、左側(助手席側)にも同様の構成が備えられているものとする。
サイドドアDは、ドアパネル10(車両用パネルの一例)の車室内側をドアトリム11(車両用内装材の一例)で覆って構成されている(図4参照)。図1に示すように、ドアトリム11は、ドアパネル10と対向配置されるトリムボード12を主体とし、車室内側に膨出した形状であるアームレスト13や、サイドドアDを開閉する際に用いるインサイドハンドル14、スピーカーグリル15、および、ドアポケット16等の各種機能部品を含んで構成されている。ドアポケット16は、トリムボード12の車室外板面12Aを、上方が開口するようにしてドアポケットボード17で覆うことにより形成されている。
トリムボード12は、例えばポリプロピレン等の合成樹脂材料によって構成されている。なお、トリムボード12の材質は合成樹脂材料に限定されず、例えば、木質系材料と合成樹脂材料を混合したものを用いてもよい。
トリムボード12の車室外板面12Aには、衝撃吸収部材30が取り付けられている。衝撃吸収部材30は、図1に示すように、車両シート(図示せず)に着座した乗員の腰部に対向する箇所に配されている。より詳細には、衝撃吸収部材30は、アームレスト13の下方であって、ドアポケット16の後方に配されている。衝撃吸収部材30は合成樹脂(例えばポリプロピレン等)製とされるが、その材質は適宜変更可能である。
図2および図3は、衝撃吸収部材30をドアトリム11の背面(車室外)側から視た拡大図である。衝撃吸収部材30は、図2から図4に示すように、ドアパネル10と対向配置され、車室内外方向から視て略方形状をなす板状の対向壁部31と、対向壁部31の4つの角部から車室内側(トリムボード12側)に延びる4本の脚部35と、脚部35の先端側にそれぞれ設けられ、トリムボード12への取り付けに用いられる4つの取付部37A,37B,37C,37D(総称して取付部37とも言う)と、を備えている。
より詳細には、図7から図10に示すように、対向壁部31は、車室内外方向から視て、4つの角部が切り欠かれた切欠部32を有する略方形状をなしている。4つの角部のうち1つの角部は、他の3つの角部よりも大きく2段形状に切り欠かれた干渉回避用切欠部32Aとされている。この干渉回避用切欠部32Aが形成された角部に設けられる脚部35は、トリムボード12に形成されて車室外側に膨出するポケット側膨出部19、および、トリムボード12に対して衝撃吸収部材30と並んで取り付けられるドアポケットボード17との干渉を回避できるようになっている(図2および図3参照)。なお、衝撃吸収部材30は、干渉回避用切欠部32Aおよびこれと隣接する一方の切欠部32Bが上方に配され、残りの2つの切欠部32C,32Dが下方に配される向きで、トリムボード12に対して取り付けられる。なお、4つの切欠部を区別しない場合は符号32で表し、区別する場合は、符号32A,32B,32C,32Dで表すこととする。
対向壁部31のうちトリムボード12の車室外板面12Aと対向する面には、図9および図10に示すように、上下方向に延びる一対の縦リブ33Aと、前後方向に延びる一対の横リブ33Bとが、車室内外方向から視て十字になるように並んで形成されている。これら4つの各リブ33A,33B(総称してリブ33とも言う)は、それらの板面の幅が車室内側(対向壁部31と反対側)に向けてやや小さくなる台形状とされている。また各リブ33には、車室内外方向に延びる補強リブ34がそれぞれ板面から突出して形成されている。これらの補強リブ34の車室外側の端部は、対向壁部31に連結されている。これらの補強リブ34の各リブ33からの突出寸法は、リブ33の一方の面側と他方の面側とで異なっており、側面衝突等により車室外側から衝撃吸収部材30(対向壁部31)に衝撃が加わった際に、十字に配された各リブ33が一対の板面のうちの一方側(補強リブ34の突出寸法が短い方)に選択的に基端側から座屈変形して、衝突のエネルギーを吸収するようになっている。
脚部35は、略矩形の対向壁部の4つの角部における各切欠部32のL字形状の縁部から、対向壁部31と交差する方向(車室内側)に延びる断面L字形状をなしている。これら4本の脚部35は、対向壁部31からの立ち上がり方向における先端側(車室内側)が、対向壁部31の径方向における外側に開くように、対向壁部31の板面から傾斜して立ち上がっている(図4参照)。また、各脚部35の立ち上がり方向における中央付近には、脚部35の先端側が対向壁部31の径方向における外側にさらに開くように屈曲する屈曲部36(弱体部の一例)が形成されている。屈曲部36は、対向壁部31と平行に延びており、側面衝突等により車室外側から衝撃吸収部材30(対向壁部31)に衝撃が加わった際に、脚部35が屈曲部36において対向壁部31の径方向における内側に座屈変形して、衝突のエネルギーを吸収するようになっている(図11参照)。
取付部37は、各脚部35の先端側(車室内側)においてL字形状に配された部分の内側を架け渡す板状とされている。図7および図9に示すように、4つの取付部37のうち上方側に配される一対の上方取付部37A、37Bは扇形をなしており、それぞれに、板面を貫通する上方取付孔38A,38B(貫通孔の一例)が形成されている。このうち、干渉回避用切欠部32Aから延びる脚部35の上方取付部37Aに形成された上方取付孔38Aは円形とされており、他方の上方取付部37Bに形成された上方取付孔38Bは、前後方向にやや細長い長孔状とされている。
4つの取付部37のうち、上方取付部37Aの下方に配される下方取付部37Dは略矩形の板状をなすとともに、上方取付部37Bの下方に配される下方取付部37Cは扇形をなしており、これらの下方取付部37C,37Dには、それぞれ、板面を貫通する下方取付孔38C,38D(貫通孔の一例)が形成されている。これらの下方取付孔38C,38Dは、後述するトリムボード12の係止爪23を挿通可能な長方形状とされている。下方取付孔38C,38Dは、短手方向が対向壁部31の対角線の延び方向と一致する向きに配されている。
下方取付孔38C,38Dの長手方向の孔縁部のうち、対向壁部31の径方向における外周側の孔縁部には、対向壁部31側(車室外側)に向けて弾性変形可能に立ち上がる弾性片39が立設されている。弾性片39は、孔縁部から下方取付孔38C,38D側に向けて傾斜した状態で立ち上がっており(図4参照)、その先端面に後述するトリムボード12の係止爪23を係止可能としている。また、下方取付孔38C,38Dの孔縁部のうち、対向壁部31の径方向における内周側の孔縁部には、対向壁部31側(車室外側)に向けて立ち上がる支持片40が立設されている。支持片40は、下方取付孔38C,38Dに挿通されたトリムボード12の係止爪23を、対向壁部31の径方向における内周側から支持可能としている。なお、4つの取付部および取付孔を区別しない場合は符号37,38で表し、区別する場合は、符号37A,37B,37C,37Dおよび38A,38B,38C,38Dで表すこととする。
上述した4つの取付部37は、各脚部35の車室内側における先端縁からやや対向壁部31側に離れた位置に形成されている。また、各取付部37の外周縁部のうち、脚部35と連結していない部分には、対向壁部31の反対側(脚部35の先端側、車室内側)に向けて延びる外周壁41が形成されている。これらの外周壁41は、取付部37の外周縁部に沿って延びて断面L字形状の各脚部35の側端縁部同士を架け渡している、また、外周壁41の車室内側における先端縁は、脚部35の先端縁と段差なく連なっている。
さらに、衝撃吸収部材30には、図8および図10に示すように、隣り合う一対の脚部35の側端縁部と、それら一対の脚部35の間に位置する対向壁部31の外周縁部に沿って延びる、4つのU字形状の板状の補強壁部42が設けられている。
一方、トリムボード12は、図5および図6に示すように、アームレスト13の下側部分を構成するべく車室外側に膨出するアームレスト側膨出部18を有しており、このアームレスト側膨出部18には、車室外側に突出する一対の取付ボス20(被取付部の一例)が前後方向に並んで設けられている。一対の取付ボス20のうち前方に位置する取付ボス20は、後方に位置する取付ボス20よりも、上下方向においてやや低い位置に設けられている。これら一対の取付ボス20は、アームレスト側膨出部18の車室外側の面(トリムボード12の車室外板面12A)から立ち上がる円筒状のボス部21と、ボス部21の基端側においてボス部21から4方向に放射状に延びる略矩形の板状の台座リブ22とから構成されている。台座リブ22は、トリムボード12と連結されている。
また、トリムボード12の車室外板面12Aにおいて、アームレスト側膨出部18の下方であってドアポケット16の後方に位置する平坦な部分には、車室外側に突出する一対の係止爪23(被取付部の一例)が前後方向に並んで設けられている。これらの係止爪23は、トリムボード12の車室外板面12Aから立ち上がる板状部24と、板状部24の先端において車室外板面12Aに沿うように一方側(斜め下方側)に突出する爪部25と、板状部24の基端側において両板面から交差するように延びる略矩形の板状の台座リブ26とから構成されている(図4参照)。爪部25は、上述した衝撃吸収部材30の下方取付部37C,37Dの下方取付孔38C,38Dの孔縁部から弾性変形可能に立ち上がる弾性片39の先端面に係止可能となっている。台座リブ26は、トリムボード12と連結されている。
一対の取付ボス20および一対の係止爪23は、それぞれ、衝撃吸収部材30の取付部37の上方取付孔38A,38Bおよび下方取付孔38C,38Dに対応する配置で設けられている。また、衝撃吸収部材30がトリムボード12に取り付けられた状態において、トリムボード12のうち、衝撃吸収部材30の十字に配された縦リブ33A、横リブ33Bの先端(車室内側の端部)に対応する位置には、各リブ33A,33Bを両面側から支持する一対の位置決めリブ27が4組立設されている(図5および図6参照)。
衝撃吸収部材30をトリムボード12に取り付ける際は、まず、衝撃吸収部材30を脚部35側からトリムボード12の車室外板面12Aに近付け、上方取付孔38A,38Bにトリムボード12のボス部21を挿通させるとともに、下方取付孔38C,38Dにトリムボード12の係止爪23を挿通させる。この時、弾性片39は、係止爪23の爪部25が押し当てられることにより、下方取付孔38C,38Dから離れる方向に弾性変形する。そして爪部25が弾性片39を越えると、弾性片39は弾性変形が解除されて元の位置に戻るため、爪部25が弾性片39の先端面に係止される。これにより、下方取付孔38C,38Dから係止爪23を引き抜くことが困難となる。
その後、上方取付孔38A,38Bの孔縁部に、取付ボス20の先端部を超音波溶着等の溶着手段によって溶着(熱カシメ)する。このようにして、衝撃吸収部材30がトリムボード12に対して固定される。
なお、上方取付部37A,37Bは、衝撃吸収部材30をトリムボード12に取り付けた状態において、取付ボス20の台座リブ22の車室外側の端面に当接する位置に形成されている。また、下方取付部37C,37Dは、衝撃吸収部材30をトリムボード12に取り付けた状態において、係止爪23の台座リブ26の車室外側の端面に当接する位置に形成されている(図4参照)。さらに、外周壁41および補強壁部42は、衝撃吸収部材30をトリムボード12に取り付けた状態において、取付部37が台座リブ22,26から浮き上がらない寸法に設定されている。
さて、本実施形態では、衝撃吸収部材30がトリムボード12に取り付けられた状態において、トリムボード12の車室外板面12Aのうち一対の上方取付部37A,37Bに隣接する位置には、これらの一対の上方取付部37A,37Bをそれぞれ外周側から囲む、一対の当接リブ28A,28B(移動規制部の一例、総称して28とも言う)が突出して設けられている(図2参照)。
より詳細には、一対の当接リブ28A,28Bのうち前方側に位置する当接リブ28Aは、干渉回避用切欠部32Aから延びる脚部35の上方取付部37Aに隣接するようにトリムボード12のアームレスト側膨出部18に設けられており、上方取付部37Aを、主に上方からやや前方側にかけて囲む形態をなしている。すなわち、この当接リブ28Aは、図5に示すように、前後方向に延びるとともに、前方側が下方に向けて湾曲した形態をなしている。なお、上方取付部37Aの前方にはポケット側膨出部19が隣接して段差状に膨出しているため、当接リブ28Aは上方取付部37Aの前方までは延びていない。
一方、一対の当接リブ28A,28Bのうち後方側に位置する当接リブ28Bは、上方取付部37Aの後方に配される上方取付部37Bに隣接するように、アームレスト側膨出部18に設けられている。この当接リブ28Bは、上方取付部37Bを、上方から後方にわたって約90度の範囲で回り込むように囲む、略円弧状をなしている。
これら一対の当接リブ28A,28Bの外周面には、当接リブ28A,28Bとトリムボード12とを架け渡す複数の補強部29(移動規制部の一例)がそれぞれ設けられている。これらの一対の当接リブ28A,28Bのトリムボード12からの立ち上がり寸法は、図4に示すように、上方取付部37A,37Bが配される高さ寸法よりやや低い寸法とされている。また、これらの一対の当接リブ28A,28Bは、それぞれ、上方取付部37A,37Bから延びる外周壁41に対して外周側から当接する位置、あるいは、外周壁41から僅かに離れた位置に形成されている。なお、本実施形態において、当接リブ28A,28Bは、対向壁部31の中央から上方取付部37A,37Bの取付孔38A,38Bを結ぶライン上に少なくとも存在するように設定されている。
次に、本実施形態に係る構成の作用及び効果について説明する。本実施形態に係る衝撃吸収部材30の位置ずれ規制構造は、サイドドアDのドアパネル10を車室内側から覆うドアトリム11の車室外側の面に取り付けられる衝撃吸収部材30の位置ずれ規制構造であって、衝撃吸収部材30は、ドアパネル10と対向配置される対向壁部31と、対向壁部31から車室内側に延びる4本の脚部35と、各脚部35の車室内側における先端側に設けられ、ドアトリム11を構成するトリムボード12の車室外板面12Aに設けられた取付ボス20に固定される上方取付部37A,37B、および、係止爪23に固定される下方取付部37C,37Dと、を備え、ドアトリム11のうち上方取付部37A,37Bが配される部分の外周に、上方取付部37A,37Bに隣接して立ち上がって当該上方取付部37A,37Bの車室外板面12Aに沿った方向への移動を規制する当接リブ28A,28Bが設けられている。
ところで、側面衝突等により、衝撃吸収部材30に対して車室外側から衝撃が加わった際には、衝撃吸収部材30の脚部35が座屈変形して衝突のエネルギーを吸収し、乗員に伝わる衝撃を緩和する。しかし、座屈変形する過程において取付ボス20の基端側が破断して脚部35が車室外板面12Aに対して相対変位すると、衝撃吸収部材30の座屈変形が妨げられてしまい、衝撃吸収性能が低下することが懸念される(図12参照)。
そこで、本実施形態のような構成とすれば、側面衝突等が起きた場合でも、上方取付部37A,37Bは、上方取付部37A,37Bから延びる外周壁41が当接リブ28A,28Bに当接することでドアトリム11(トリムボード12)の板面方向の移動が規制される(図11参照)から、取付ボス20が破断し難い。また、万が一取付ボス20が破断した場合でも、上方取付部37A,37Bの外周壁41が当接リブ28A,28Bに当接するから、脚部35、ひいては衝撃吸収部材30が所定の位置からトリムボード12の板面方向移動して衝撃吸収性能の低下を招くことを抑制することができる。また、これらの当接リブ28A,28Bは、対向壁部31の中央から上方取付部37A,37Bの取付孔38A,38Bを結ぶライン上に少なくとも存在しており、このような構成とすることで、側面衝突等が起きた場合でも、より効果的に脚部35の移動を抑制できるようになっている。
また、当接リブ28A,28Bは、その外周において当該当接リブ28A,28Bとドアトリム11(トリムボード12)の車室外板面12Aとを架け渡す補強部29を備えている。このような構成によれば、補強部29により当接リブ28A,28Bの強度が増すから、取付ボス20の破断および脚部35の移動を一層抑制することができる。
また、本実施形態において、ドアトリム11(トリムボード12)は、上方取付部37A,37Bに設けられた上方取付孔38A,38Bに貫通されるとともにそれらの孔縁部に超音波溶着される取付ボス20と、下方取付部37C,37Dに設けられた下方取付孔38C,38Dの孔縁部に係止される係止爪23とを含み、当接リブ28A,28Bは、上方取付部37A,37Bが配される部分の外周にだけ設けられている。
このように、衝撃により破断し易い取付ボス20側に当接リブ28A,28Bを選択的に設けることにより、ドアトリム11(トリムボード12)の構成を簡易なものにすることができる。
また、本実施形態の衝撃吸収部材30は、アームレスト13の下方であって、ドアポケット16の後方に設けられている。衝撃吸収部材30がこのような位置に設けられることにより、車両シート(図示せず)に着座した乗員に近い位置に衝撃吸収部材30が配されるから、乗員の安全性をより高めることができる。
さらに、脚部35には、対向壁部31に沿って延びて側突時に脚部35の座屈変形を導く屈曲部36が設けられている。このような構成によれば、脚部35の座屈変形が設定した位置で起きやすく、高い衝撃吸収効果が得られる。
<他の実施形態>
本明細書に開示される技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、当接リブ28を取付ボス20側だけに設ける構成を示したが、当接リブを係止爪側にも設ける構成としてもよい。
(2)また、取付ボスを下方に配し、係止爪を上方に配する構成も本明細書の技術的範囲に含まれる。
(3)上記実施形態では、上方取付部37A,37Bを取り付けるための被取付部を取付ボス20とし、下方取付部37C,37Dを取り付けるための被取付部を係止爪23とする構成を示したが、被取付部を全て取付ボスで構成したり、全て係止爪で構成してもよい。また、衝撃吸収部材と車両用内装材との固定構造は、上記実施形態に限るものではなく、例えば、クリップ等を用いる構成としてもよい。
(4)上記実施形態では、取付ボス20はボス部21と、台座リブ22とで構成する例を示したが、取付ボスに台座リブは必ずしも必要でなく、ボス部だけで構成される形態も 本明細書の技術的範囲に含まれる。また台座リブが設けられない場合、取付部は、脚部の先端縁に設けられていてもよい。
(5)上記実施形態では、当接リブ28が上方取付部37から延びる外周壁41に当接する形態を示したが、当接リブは、取付部の端縁部に直接当接する構成としてもよい。
(6)上記実施形態では、移動規制部を、上方取付部37A,37Bが配される部分の外周において、上方取付部37A,37Bに沿うように立ち上がる弧状の当接リブ28としたが、移動規制部の形態は上記実施形態に限られるものではない。例えば、移動規制部は弧状に延びるリブに限らず、車両用内装材から立ち上がる複数の棒状部が並べられる形態とすることもでき、要は、取付部と被取付部(車両用内装材)との固定構造が破断し難く、例え破断した場合でも、取付部の車両用内装材に対する移動が規制される構成であれば、どのような形態でも構わない。
(7)上記実施形態では、当接リブ28の外周において当接リブ28およびドアトリム11(トリムボード20)の車室外板面12Aを架け渡す補強部29を備える構成を示したが、当接リブが補強部を備えない構成も技術的範囲に含まれる。
(8)上記実施形態では、衝撃吸収部材30が、アームレスト13の下方であって、ドアポケット16の後方に設けられる構成を示したが、衝撃吸収部材が車両の他の部分に配される場合も本明細書の技術的範囲に含まれる。
(9)上記実施形態では、衝撃吸収部材30は4本の脚部35を備える構成を示したが、脚部は4本に限らず、3本や5本以上としてもよい。
(10)上記実施形態では、脚部35に座屈変形を導くための弱体部として屈曲部36を設ける構成を示したが、屈曲部36の代わりに、例えば溝状の溝部を設けてもよい。あるいは、弱体部は省略することもできる。
(11)上記実施形態では、当接リブ28A,28Bが、対向壁部31の中央から上方取付部37A,37Bの取付孔38A,38Bを結ぶライン上に少なくとも存在する形態を示したが、当接リブが、対向壁部の中央から取付部の貫通孔を結ぶライン上に存在しない構成も技術的範囲に含まれる。
10:ドアパネル(車両用パネル)、11:ドアトリム(車両用内装材)、12:トリムボード(車両用内装材)、12A:車室外板面(車室外側の面)、13:アームレスト、16:ドアポケット、20:取付ボス(被取付部、ボス部)、21:ボス部、22:台座リブ、23:係止爪(被取付部)、24:板状部、25:爪部、26:台座リブ、28A,28B:当接リブ(移動規制部)、29:補強部(移動規制部)、30:衝撃吸収部材、31:対向壁部、35:脚部、36:屈曲部(弱体部)、37:取付部、37A,37B:上方取付部、37C,37D:下方取付部、38A,38B:上方取付孔(貫通孔)、38C,38D:下方取付孔(貫通孔)、39:弾性片(孔縁部)

Claims (5)

  1. 車両用パネルを車室内側から覆う車両用内装材の車室外側の面に取り付けられる衝撃吸収部材の位置ずれ規制構造であって、
    前記衝撃吸収部材は、
    前記車両用パネルと対向配置される対向壁部と、
    前記対向壁部から車室内側に延びる複数の脚部と、
    各前記脚部の車室内側における先端側に設けられ、前記車両用内装材の前記車室外側の面に設けられた被取付部に固定される取付部と、を備え、
    前記車両用内装材のうち前記取付部が配される部分の外周に、前記取付部に隣接して立ち上がって当該取付部の前記車室外側の面に沿った方向への移動を規制する移動規制部が設けられている衝撃吸収部材の位置ずれ規制構造。
  2. 前記移動規制部は、前記取付部の端部に沿って前記車両用内装材から立ち上がる当接リブと、前記当接リブの外周において前記当接リブおよび前記車両用内装材の前記車室外側の面を架け渡す補強部とを備える請求項1に記載の衝撃吸収部材の位置ずれ規制構造。
  3. 複数の前記被取付部は、前記取付部に設けられた貫通孔に貫通されるとともに前記貫通孔の孔縁部に溶着されるボス部と、前記取付部に設けられた貫通孔の孔縁部に係止される係止爪とを含み、前記移動規制部は、前記ボス部に固定される前記取付部が配される部分の外周に設けられている請求項1または請求項2に記載の衝撃吸収部材の位置ずれ規制構造。
  4. 前記車両用内装材はアームレストおよびドアポケットを備え、前記衝撃吸収部材は前記アームレストの下方であって、前記ドアポケットの後方に設けられている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の衝撃吸収部材の位置ずれ規制構造。
  5. 前記脚部の外周には、前記対向壁部に沿って延びて側突時に前記脚部の座屈変形を導く弱体部が設けられている請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の衝撃吸収部材の位置ずれ規制構造。
JP2020098545A 2020-06-05 2020-06-05 衝撃吸収部材の位置ずれ規制構造 Active JP7419978B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020098545A JP7419978B2 (ja) 2020-06-05 2020-06-05 衝撃吸収部材の位置ずれ規制構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020098545A JP7419978B2 (ja) 2020-06-05 2020-06-05 衝撃吸収部材の位置ずれ規制構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021191655A true JP2021191655A (ja) 2021-12-16
JP7419978B2 JP7419978B2 (ja) 2024-01-23

Family

ID=78945620

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020098545A Active JP7419978B2 (ja) 2020-06-05 2020-06-05 衝撃吸収部材の位置ずれ規制構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7419978B2 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10278709A (ja) * 1997-04-02 1998-10-20 Kasai Kogyo Co Ltd 自動車用内装部品
JP2010264971A (ja) * 2009-04-14 2010-11-25 Toyota Boshoku Corp 側突用樹脂衝撃吸収体の取付構造
JP2011230603A (ja) * 2010-04-26 2011-11-17 Kasai Kogyo Co Ltd 自動車用内装部品
JP2018069857A (ja) * 2016-10-26 2018-05-10 トヨタ自動車株式会社 車両用衝撃吸収構造
JP2019219331A (ja) * 2018-06-21 2019-12-26 トヨタ紡織株式会社 ドアトリムボード、ドアトリムボードの品質検査方法及びドアトリムボードの製造方法
JP2020075608A (ja) * 2018-11-07 2020-05-21 トヨタ自動車株式会社 車両用ドア

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10278709A (ja) * 1997-04-02 1998-10-20 Kasai Kogyo Co Ltd 自動車用内装部品
JP2010264971A (ja) * 2009-04-14 2010-11-25 Toyota Boshoku Corp 側突用樹脂衝撃吸収体の取付構造
JP2011230603A (ja) * 2010-04-26 2011-11-17 Kasai Kogyo Co Ltd 自動車用内装部品
JP2018069857A (ja) * 2016-10-26 2018-05-10 トヨタ自動車株式会社 車両用衝撃吸収構造
JP2019219331A (ja) * 2018-06-21 2019-12-26 トヨタ紡織株式会社 ドアトリムボード、ドアトリムボードの品質検査方法及びドアトリムボードの製造方法
JP2020075608A (ja) * 2018-11-07 2020-05-21 トヨタ自動車株式会社 車両用ドア

Also Published As

Publication number Publication date
JP7419978B2 (ja) 2024-01-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5628246B2 (ja) 車両用衝撃吸収体及びそれを有する車両用内装部品
JP5125704B2 (ja) 側突用樹脂衝撃吸収体
EP2915703A1 (en) Front structure of vehicle body
US9950603B2 (en) Vehicle front structure
JP5751451B2 (ja) 車両用衝撃吸収構造
JP2010264971A (ja) 側突用樹脂衝撃吸収体の取付構造
JP2009061845A (ja) 車両用クラッシュボックス構造
JPH08150943A (ja) チルトステアリングコラム
US10457238B2 (en) Impact absorber
JP2015209111A (ja) 車両前部構造
WO2014033963A1 (ja) 車両用シート
US11541941B2 (en) Front vehicle-body structure for vehicle
US9738241B2 (en) Bumper absorber attachment structure
JP4852007B2 (ja) 車体前部構造
JPH06270673A (ja) クリップ取付座
JP2021191655A (ja) 衝撃吸収部材の位置ずれ規制構造
US10442383B2 (en) Impact absorber
JP2018122724A (ja) 自動車のリアシートベルトアンカ固定構造
JP2008296776A (ja) 自動車のピラートリム
US10858045B2 (en) Center pillar structure
JP4092712B1 (ja) 車両の前部構造
JP7078518B2 (ja) 車両用ドア
JP5246543B2 (ja) 車両用内装材の組み付け構造
JP5664097B2 (ja) シートバックボード及びこれを用いた車両用シート
CN220410720U (zh) 地板总成和车辆

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221213

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230810

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230822

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231012

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231212

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231225

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7419978

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151