JP2021187864A - 防食塗料組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
従来の有機ジンクリッチ塗料では、このようなすべり係数を満たす塗膜を作製することは容易ではなかった。このため、このような従来の有機ジンクリッチ塗料を用いる場合、これまでは、ボルト締め接合部以外の一般部には、有機ジンクリッチ塗料を塗装するが、ボルト締め接合部には、すべり係数が高い塗膜を形成することのできる、無機ジンクリッチ塗料を塗装する必要があり、つまり、ボルト締め接合部と、ボルト締め接合部以外の一般部とでは、これらそれぞれの箇所に塗装する塗料の塗り分けが必要であった。
このような有機ジンクリッチ塗料として、特許文献1には、有機樹脂と、亜鉛末と、中空粒子とを含有する防食塗料組成物(有機ジンクリッチ塗料)が記載されている。
本発明は、防食性、耐衝撃性、耐発泡性に優れ、すべり係数が高い(例:0.45以上)防食塗膜を形成可能な防食塗料組成物を提供することを目的とする。
なお、本明細書では、数値範囲を示す「A〜B」は、A以上B以下を示す。
前記亜鉛粉末(B)の含有量が、防食塗料組成物の固形分100質量%に対して、65〜87質量%であり、
顔料体積濃度(PVC)が50〜80%である、
防食塗料組成物。
<7> すべり係数が0.45以上である、<6>に記載の防食塗膜。
<9> 前記基材がボルト締め接合部を有する基材である、<8>に記載の防食塗膜付き基材。
[1]基材に<1>〜<5>のいずれかに記載の防食塗料組成物を塗装する工程
[2]基材上に塗装された防食塗料組成物を乾燥させて防食塗膜を形成する工程
また、本発明によれば、塗装作業性に優れ、塗膜形成性に優れ、貯蔵安定性に優れ、ポットライフの長い防食塗料組成物を提供することができる。
さらに、本発明に係る防食塗料組成物を用いることで、従来の有機ジンクリッチ塗料を用いる際に必要であった、ボルト締め接合部と他の部分との塗分けが不要となり、基材全体を本発明に係る防食塗料組成物のみで塗装することが可能となるため、所望の基材をより容易に作製することができる。
本発明の一実施形態に係る防食塗料組成物(以下「本組成物」ともいう。)は、エポキシ樹脂(A)と、亜鉛粉末(B)と、ガラスフレーク(C)と、アミン硬化剤(D)とを含有し、前記亜鉛粉末(B)の含有量が、本組成物の固形分100質量%に対して、65〜87質量%であり、顔料体積濃度(PVC)が50〜80%である。
このような本組成物は、有機ジンクリッチ塗料組成物であるといえる。
本組成物は前記効果を奏するため、鋼構造物などを形成する際に用いられるボルト締め接合部を有する鋼材等の基材に好適に用いられる。
これら主剤成分および硬化剤成分等は、通常、それぞれ別個の容器にて保存、貯蔵、運搬等され、使用直前に混合して用いられる。
PVCが前記下限を下回ると、得られる塗膜のすべり係数が低下する傾向にあり、求められる基準値である0.45を下回るおそれがある。一方、PVCが前記上限を超えると、得られる塗膜の耐衝撃性および耐発泡性が低下する傾向にある。
PVC[%]=本組成物中の全ての顔料の体積合計×100/本組成物中の固形分の体積・・・(1)
JIS K 5601−1−2:2008に従って、本組成物(例:主剤成分と硬化剤成分とを混合した直後の組成物)1±0.1gを平底皿に量り採り、質量既知の針金を使って均一に広げ、23℃で24時間放置後、110℃で1時間、常圧下で乾燥させ、得られた加熱残分から針金の質量を減算した質量と、量り採った本組成物の質量とから算出した質量百分率の値である。
エポキシ樹脂(A)としては特に制限されず、従来公知のエポキシ樹脂を用いることができ、1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
エポキシ樹脂(A)としては、例えば、特開平11−343454号公報や特開平10−259351号公報に記載の非タール系エポキシ樹脂が挙げられる。
なお、エポキシ樹脂(A)は、主剤成分の貯蔵安定性、本組成物のポットライフ等の点から、エポキシ樹脂変性不飽和ポリエステル樹脂ではないことが好ましい。
これらの中でも、基材に対する密着性に優れる塗膜を容易に形成できる等の点から、ビスフェノール型エポキシ樹脂が好ましく、ビスフェノールA型およびビスフェノールF型のエポキシ樹脂がより好ましく、ビスフェノールA型エポキシ樹脂が特に好ましい。
また、前述の半固形状または固形状のエポキシ樹脂を溶剤で希釈し、溶液とした「E−834−85X」(大竹明新化学(株)製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂のキシレン溶液(834タイプエポキシ樹脂溶液)、固形分85%、固形分のエポキシ当量約255)、「E−001−75X」(大竹明新化学(株)製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂のキシレン溶液(1001タイプエポキシ樹脂溶液)、固形分75%、固形分のエポキシ当量約475)等も使用することができる。
亜鉛粉末(B)としては、球状や鱗片状などの様々な形状のものを用いることができる。亜鉛粉末(B)としては、金属亜鉛の粉末、または、亜鉛を主体(亜鉛の含有量が全体の90質量%以上)とする合金(例:亜鉛とアルミニウム、マグネシウムおよび錫から選択される少なくとも1種との合金、好ましくは亜鉛−アルミニウム合金、亜鉛−錫合金)の粉末が挙げられる。これらの中でも、金属亜鉛の粉末が好ましい。
亜鉛粉末(B)は、1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
本発明において、D50は、レーザー散乱回折式粒度分布測定装置、例えば「SALD 2200」((株)島津製作所製)を用いて測定することができる。
亜鉛粉末(B)の含有量が前記下限未満であると、亜鉛の犠牲陽極作用が不十分となり防食性が低下しやすくなり、前記上限を超えると、得られる塗膜の耐透水性や塗膜強度が低下しやすくなる。
ガラスフレーク(C)とは鱗片状のガラスのことをいい、従来公知のガラスフレークを使用することができる。
ガラスフレーク(C)を他の成分とともに用いることで、亜鉛粉末(B)の犠牲防食効果を低下させることなく、長期防食性に優れ、かつ、すべり係数の高い塗膜を容易に形成することができる。
ガラスフレーク(C)は、1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
前記平均厚さは、走査型電子顕微鏡(SEM)(フィリップス社製、型式「XL−30」)を用いて、前記ガラスフレーク(C)の主面に対して水平方向から観察し、数十個〜数百個の粒子の厚さを測定することで、その平均値として算出できる。
ガラスフレーク(C)の比重が前記範囲にあると、同質量のガラスバルーンなどの中空粒子を用いた場合に比べてガラスフレーク(C)の本組成物中に占める体積が小さく、前記亜鉛粉末(B)の犠牲防食効果を低下させ難いため好ましい。
ガラスフレーク(C)の含有量が、前記下限を下回ると、形成される塗膜の強靭性が不十分となる場合があり、前記上限を超えると、得られる組成物の塗装作業性が不良になる場合がある。
アミン硬化剤(D)としてはアミン化合物であれば特に制限されないが、脂肪族系、脂環族系、芳香族系、複素環系などのアミン化合物が好ましい。なお、これらアミン化合物は、アミノ基が結合している炭素の種類により区別され、例えば、脂肪族系アミン硬化剤とは、脂肪族炭素に結合したアミノ基を少なくとも1つ有する化合物のことをいう。
アミン硬化剤(D)は、1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
この芳香族系アミン硬化剤として、より具体的には、フェニレンジアミン、ナフタレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、4,4'−ジアミノベンゾフェノン、4,4'−ジアミノジフェニルスルホン、3,3'−ジメチル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジエチルフェニルメタン、2,4'−ジアミノビフェニル、2,3'−ジメチル−4,4'−ジアミノビフェニル、3,3'−ジメトキシ−4,4'−ジアミノビフェニル等が挙げられる。
市販品としては、例えば、ポリアミドアミン(脂肪族系ポリアミンとダイマー酸との脱水縮合物)である「PA−66S」(大竹明新化学(株)製)が挙げられる。
本組成物は、前記(A)〜(D)の他に、必要に応じて、シランカップリング剤、反応性希釈剤、アクリレート化合物、可塑剤、有機溶剤、中空粒子、その他の顔料(例:体質顔料、着色顔料)、タレ止め・沈降防止剤、硬化促進剤(例:三級アミン類)、脱水剤、分散剤、消泡剤、防汚剤等を、本発明の目的を損なわない範囲で含有してもよい。
前記その他の成分はそれぞれ、1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
有機溶剤としては特に限定されないが、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、ブチルセロソルブ等のエーテル系溶剤、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、イソプロパノール、イソブチルアルコール、n−ブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール等のアルコール系溶剤、ミネラルスピリット、n−ヘキサン、n−オクタン、2,2,2−トリメチルペンタン、イソオクタン、n−ノナン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶剤が挙げられる。
中空粒子としては、例えば、セラミックバルーン(例:パーライト)、ガラスバルーン、シラスバルーン、樹脂バルーン、フライアッシュバルーンが挙げられる。
本組成物が中空粒子を含有する場合、本組成物の固形分100質量%に対する中空粒子の含有量は、防食性により優れる塗膜を容易に形成することができる等の点から、好ましくは0.1〜2質量%、より好ましくは0.5〜1質量%である。
その他の顔料としては、体質顔料、着色顔料などが挙げられる。
体質顔料としては、具体的には、硫酸バリウム、カリ長石、バライト粉、シリカ、炭酸カルシウム、タルク、マイカ、ステアリン酸アルミなどが挙げられる。着色顔料としては、具体的には、チタン白(酸化チタン)、弁柄、黄色弁柄、カーボンブラックなどが挙げられる。
前記タレ止め・沈降防止剤としては、Al、Ca、Znのステアレート塩、レシチン塩、アルキルスルホン酸塩などの有機粘土系ワックス、ポリエチレンワックス、アマイドワックス、水添ヒマシ油ワックス、合成微粉シリカ、酸化ポリエチレン系ワックス等、従来公知のものを使用できるが、中でも、アマイドワックス、合成微粉シリカ、酸化ポリエチレン系ワックスおよび有機粘土系ワックスが好ましい。
脱水剤としては、無水石膏(CaSO4)、合成ゼオライト系吸着剤(商品名:モレキュラーシーブ等)、シリケート類等が挙げられ、無水石膏、モレキュラーシーブが好ましい。
脱水剤は安定剤としても機能し、本組成物が脱水剤を含有することで、前記亜鉛粉末(B)などの成分と組成物中の水分とが反応することによる劣化を抑制し、貯蔵安定性を一層向上させることができる。
本組成物が脱水剤を含有する場合、本組成物の固形分100質量%に対する該脱水剤の含有量は、好ましくは0.1〜2質量%である。
本発明の一実施形態に係る防食塗膜(以下「本塗膜」ともいう。)は、前記本組成物から形成された塗膜であれば特に制限されず、本発明の一実施形態に係る防食塗膜付き基材は、該本塗膜と基材とを含めば特に制限されないが、基材上に前記本組成物を塗装した後、該塗装された本組成物を乾燥させること、好ましくは該塗装された本組成物を乾燥、硬化させる工程を含む方法で得られた基材であることが好ましい。この方法は、基材の防食方法であるともいえる。
基材としては、例えば、鋼材等の従来公知の基材が挙げられ、このような基材の用途の具体例としては、船舶等の船舶構造物、橋梁、タンク等の土木構造物、石油掘削プラント等のプラント構造物、パイプラインなどの鉄鋼構造物;家屋、ビル等の建築構造物;ガードフェンス、産業機械等の屋外器具が挙げられる。
このような基材としては、鉄鋼、非鉄金属(亜鉛、アルミニウム等)、ステンレスなどからなる基材が好ましく、本発明の効果がより発揮できる等の点から、これらの基材であって、かつ、ボルト締め接合部を有する基材であることがより好ましい。
また、本組成物が2成分型の組成物である場合、塗装直前に、主剤成分と硬化剤成分を混合し、スプレー塗装などしてもよい。
このような膜厚の本塗膜を形成する際は、1回の塗装(1回塗り)で、所望の厚みの本塗膜を形成してもよいし、防食性等に応じ、2回(必要によりそれ以上)の塗装で、所望の厚みの本塗膜を形成してもよい。防食性に優れる本塗膜を作業性よく形成することができる等の点から、2回塗りで前記範囲の厚みの本塗膜を形成することが好ましい。
該すべり係数は、具体的には、下記実施例に記載の方法で測定することができる。
本塗膜は耐発泡性に優れているため、本塗膜の上に他の塗料を塗装した場合においても、該他の塗料によって形成される塗膜に発泡を生じさせ難い。
下記表1に示すように、容器に、エポキシ樹脂(注1)9質量部、キシレン6.1質量部、メチルイソブチルケトン2.2質量部、イソブチルアルコール0.9質量部、沈降防止剤1(注2)0.9質量部、タレ止め剤(注3)0.9質量部、沈降防止剤2(注4)0.3質量部、脱水剤(注6)0.3質量部、亜鉛粉末(注7)66.4質量部、および、ガラスフレーク(注8)7質量部を入れ、ハイスピードディスパーを用いて攪拌し、原材料を均一に分散させることで、主剤成分を調製した。
なお、表1に記載の各成分の詳細は表2に示すとおりである。
主剤成分および硬化剤成分に配合する原材料の種類および配合量を下記表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にして塗料組成物を調製した。なお、表1中の主剤成分および硬化剤成分の欄の数値は、質量部を示す。
前記実施例および比較例で得られた主剤成分について、以下の試験(1)を行い、前記実施例および比較例で得られた塗料組成物について、以下の試験(2)を行い、前記実施例および比較例で得られた塗料組成物から形成した防食塗膜について、以下の試験(3)〜(6)を行った。結果を表3に示す。
主剤成分の貯蔵安定性は、実施例、比較例で得られた主剤成分を25℃で6ヵ月間貯蔵した後、下記評価基準に従って評価した。
・評価基準
○:手攪拌により均一に混合できる。
×:ゲル化もしくは沈降が激しく、手攪拌で均一に混合できない。
塗料組成物のポットライフは、実施例、比較例で得られた主剤成分と硬化剤成分とを混合してから、23℃で5時間静置した後の各塗料組成物の状態を、下記評価基準に従って評価した。
・評価基準
○:液状で、塗装可能な状態である。
×:塗装できない粘度まで増粘しているか、ゲル化している。
すべり係数は、「鋼構造接合部設計指針」(第3版、社団法人日本建築学会、2012年)の「付7 すべり係数評価試験法」に基づいて測定した。
具体的には、2枚の母材および2枚の添板として、グリッドブラスト処理を行ったSM490板(溶接構造用圧延鋼材)を用い、それぞれの板の両面に、実施例および比較例で得られた各塗料組成物を、乾燥膜厚が75μmになるようにエアースプレーで塗布し、1ヶ月間乾燥させて、塗装試験体を得た。作製した塗装試験体を、トルシア形高力TCボルト(M22)にて締め付け、引張試験機を用いて、すべりが発生するまで徐々に載荷した。なお、以下のいずれかの事象が発生したときに、すべりが発生したと判定した。
(a)試験中にすべり音が発生した。
(b)引張試験機の指針が停止または降下した。
(c)試験体のけがき線がずれた。
すべり係数=P/(m・n・N)・・・(3)
式(3)において、Pはすべり荷重(kN)、mは摩擦面数(前記試験では2)、nはボルト本数(前記試験では2)、Nはボルト初期導入軸力(kN)[ボルトの製品検査証明書の軸力平均値]である。式(3)から求めたすべり係数を下記評価基準に従って評価した。
・評価基準
○:すべり係数が0.45以上である。
×:すべり係数が0.45未満である。
サンドブラスト鋼板(150mm×70mm×2.3mm(厚み)、Sa2 1/2以上)に、実施例および比較例で得られた各塗料組成物を、乾燥膜厚が75μmになるようにエアースプレーで塗布し、25℃、50%相対湿度の条件で7日間乾燥させることで試験塗板を作製した。
作製した各試験塗板に対し、図1に示す箇所に、一部鋼板が露出する程度の深さの傷(スクライブ)を入れ、その後、JIS Z 2371に従って、中性塩水噴霧試験(35℃)を3000時間行い、試験塗板(一般部、スクライブ部)に生じたサビ、フクレの発生程度を、下記評価基準に従って評価した。
なお、ここで、「一般部」とは、図1に示す一般部(試験片の端部から1cmの範囲を除いた部分であって、かつ、スクライブから1cmの範囲を除いた部分)のことをいい、「スクライブ部」とは、図1に示すスクライブ部(試験片の端部から1cmの範囲を除いた部分であって、かつ、スクライブから1cmの範囲の部分)のことをいう。
○:一般部に錆が発生しておらず、スクライブ部からのフクレの長さが2mm未満である。
×:一般部に錆が発生しているか、または、スクライブ部からのフクレの長さが2mm以上である。
○:一般部に錆が発生していない。
×:一般部に点錆、または、錆が発生している。
スクライブ部の評価は、スクライブ部に発生したフクレの長さで評価した。
サンドブラスト鋼板(150mm×70mm×2.3mm(厚み)、Sa2 1/2以上)に、実施例および比較例で得られた各塗料組成物を、乾燥膜厚が75μmになるようにエアースプレーで塗布し、25℃、50%相対湿度の条件で7日間乾燥させることで試験塗板を作製した。作製した各試験塗板に対し、JIS K 5600−5−3のデュポン式(落下高さ500mm、おもりの質量500±1g、おもりの半径1/4インチ(6.35mm))に基づいて耐おもり落下試験を行い、下記評価基準に従って耐衝撃性を評価した。
・評価基準
○:おもりの落下部に、割れ、剥がれおよび浮きがない。
×:おもりの落下部に、割れ、剥がれまたは浮きのいずれかが見られた。
サンドブラスト鋼板(150mm×70mm×2.3mm(厚み)、Sa2 1/2以上)に、実施例および比較例で得られた各塗料組成物を、乾燥膜厚が75μmになるようにエアースプレーで塗布し、25℃、50%相対湿度の条件で7日間乾燥させることで試験塗板を作製した。作製した各試験塗板の塗膜形成面に、エポキシ防食塗料「バンノー1500」(中国塗料(株)製)を希釈シンナーで15%希釈してから、乾燥膜厚が150μmになるようにエアースプレーで塗布し、25℃、50%相対湿度の条件で2日間乾燥させた。得られたバンノー1500の塗膜表面の状態を下記評価基準に従って評価した。
・評価基準
○:ピンホールや発泡が見られない。
△:ピンホールや発泡がわずかに見られるが、実用上は問題ない。
×:ピンホールや発泡が見られ、実用的ではない。
Claims (10)
- エポキシ樹脂(A)と、亜鉛粉末(B)と、ガラスフレーク(C)と、アミン硬化剤(D)とを含有する防食塗料組成物であって、
前記亜鉛粉末(B)の含有量が、防食塗料組成物の固形分100質量%に対して、65〜87質量%であり、
顔料体積濃度(PVC)が50〜80%である、
防食塗料組成物。 - 前記エポキシ樹脂(A)の含有量が、防食塗料組成物の固形分100質量%に対して、1〜15質量%である、請求項1に記載の防食塗料組成物。
- 前記ガラスフレーク(C)の含有量が、防食塗料組成物の固形分100質量%に対して、1〜15質量%である、請求項1または2に記載の防食塗料組成物。
- 前記亜鉛粉末(B)の含有量が、防食塗料組成物の固形分100質量%に対して、80〜87質量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の防食塗料組成物。
- PVCが50〜65.0%である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の防食塗料組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の防食塗料組成物から形成された防食塗膜。
- すべり係数が0.45以上である、請求項6に記載の防食塗膜。
- 請求項6または7に記載の防食塗膜と基材とを有する防食塗膜付き基材。
- 前記基材がボルト締め接合部を有する基材である、請求項8に記載の防食塗膜付き基材。
- 下記工程[1]および[2]を含む防食塗膜付き基材の製造方法。
[1]基材に請求項1〜5のいずれか1項に記載の防食塗料組成物を塗装する工程
[2]基材上に塗装された防食塗料組成物を乾燥させて防食塗膜を形成する工程
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