JP2021187619A - ピッキング作業支援システム及びそのプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】ピッキング作業における総歩行距離の低減及び作業者ごとの歩行距離の偏りの低減の両方を可能とする。【解決手段】ピッキング作業支援システム1は、レイアウト情報記憶部12と、商品格納情報記憶部13と、受注伝票データ50を記憶する受注伝票記憶部14と、レイアウト情報記憶部12及び商品格納情報記憶部13に記憶される情報を参照して受注伝票データ50を整列し、単一の出庫伝票データを生成する出庫伝票生成部15と、レイアウト情報記憶部12及び商品格納情報記憶部13に記憶される情報を参照して出庫伝票データ60を作業者ごとに分配する出庫伝票分配部16と、を備える。出庫伝票分配部16は、全ての作業者の歩行距離の合計である総歩行距離Twdと、作業者ごとの歩行距離の標準偏差Sdとを目的関数として最適化を行い、出庫伝票データ60の分配位置を決定する。【選択図】図1

Description

本発明は、倉庫内に保管されている商品のピッキング作業を支援するピッキング作業支援システム等に関するものである。特に、本発明は、人手によるピッキング作業を支援するピッキング作業支援システム等に関するものである。
物流業界では、インターネット通販の普及に伴い、物流システムの効率化が重要視されている。特に、一般消費者向けのインターネット通販における集荷作業は、顧客1人あたりの受注が少量、かつ多品種であり、人の判断が重要となるため、作業の自動化が難しく、労働集約型の工程となりやすい。従って、効率的なピッキングおよび作業管理計画を可能とするための技術が必要である。
特許文献1の記載のピッキング作業管理システムは、複数の作業者によるピッキング作業を管理するものであり、指示情報に基づき物品を各準備部から取り揃えるための経路候補を経路候補抽出部で抽出し、物品を取り揃えるために要する総負荷を経路候補毎に導出し、総負荷が最小となる経路候補を最適経路として選択し、最適経路で物品を取り揃えるようにピッキング作業のスケジュールを策定する。ここで、負荷とは、移動負荷、ピッキング負荷及び待機負荷である。
特許第6312003号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、全ての作業者の負荷を合算した総負荷は低減できるかもしれないが、作業者ごとの負荷に偏りが生じる恐れがある。作業計画を立てる際、作業者ごとに負荷の偏りが生じ、作業時間が異なる場合、作業時間が短い作業者には別の作業を割り当てる必要があり、管理者の業務負担が増加する要因になる。
ピッキング作業には、移動、商品取り出し、検品、梱包等の作業が含まれるが、全体の作業時間のうち、移動時間が半分程度を占める。そこで、特に、作業者ごとの歩行距離の偏りを低減することによって、作業者ごとの作業時間の偏りが低減され、ひいては、管理者の業務負担の増加を抑制できる。更に、全ての作業者の歩行距離を合算した総歩行距離を低減することによって、ピッキング作業全体の効率化も図ることができる。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすることは、ピッキング作業における総歩行距離の低減及び作業者ごとの歩行距離の偏りの低減の両方を可能とするピッキング作業支援システム等を提供することである。
前述した目的を達成するための第1の発明は、倉庫内に格納された商品について複数の作業者が行うピッキング作業を支援するピッキング作業支援システムであって、前記倉庫の一部の領域を示す区画の識別情報と、前記区画に含まれる棚の識別情報とを対応付けて記憶するレイアウト情報記憶部と、前記商品の識別情報と、前記商品が格納される前記棚の識別情報とを対応付けて記憶する商品格納情報記憶部と、顧客の識別情報と、前記顧客が注文する前記商品の識別情報とを含む受注伝票データを記憶する受注伝票記憶部と、前記レイアウト情報記憶部及び前記商品格納情報記憶部に記憶される情報を参照して前記受注伝票データを整列し、単一の出庫伝票データを生成する出庫伝票生成部と、前記レイアウト情報記憶部及び前記商品格納情報記憶部に記憶される情報を参照して前記出庫伝票データを前記作業者ごとに分配する出庫伝票分配部と、を備え、前記出庫伝票分配部は、全ての前記作業者の歩行距離の合計である総歩行距離と、前記作業者ごとの歩行距離の標準偏差とを目的関数として最適化を行い、前記出庫伝票データの分配位置を決定することを特徴とするピッキング作業支援システムである。第1の発明によって、ピッキング作業における総歩行距離の低減及び作業者ごとの歩行距離の偏りの低減の両方が可能となる。
第1の発明における前記出庫伝票分配部は、解の優越関係に基づく個体のランク及び混雑度に従った前記個体の選択を行う遺伝的アルゴリズムを用いて、前記総歩行距離及び前記歩行距離の標準偏差を小さくする前記分配位置を探索するようにしても良い。これによって、複数の目的関数に対応可能、かつ解の多様性の維持が可能となる。そして、総歩行距離及び歩行距離の標準偏差を精度良く最適化することができる。
また、第1の発明における前記出庫伝票分配部は、前記個体の各要素に格納される格納値の差を均一化する第1の局所探索を実行するようにしても良い。これによって、歩行距離の標準偏差を小さくする最適な解(=出庫伝票データの分配位置)が得られる。
また、第1の発明における前記出庫伝票分配部は、前記格納値の差を広げる第2の局所探索を実行するようにしても良い。これによって、トレードオフの関係にある総歩行距離と歩行距離の標準偏差を精度良く最適化することができる。
第2の発明は、コンピュータを、倉庫内に格納された商品について複数の作業者が行うピッキング作業を支援するピッキング作業支援システムとして機能させるためのプログラムであって、前記コンピュータを、前記倉庫の一部の領域を示す区画の識別情報と、前記区画に含まれる棚の識別情報とを対応付けて記憶するレイアウト情報記憶部と、前記商品の識別情報と、前記商品が格納される前記棚の識別情報とを対応付けて記憶する商品格納情報記憶部と、顧客の識別情報と、前記顧客が注文する前記商品の識別情報とを含む受注伝票データを記憶する受注伝票記憶部と、前記レイアウト情報記憶部及び前記商品格納情報記憶部に記憶される情報を参照して前記受注伝票データを整列し、単一の出庫伝票データを生成する出庫伝票生成部と、前記レイアウト情報記憶部及び前記商品格納情報記憶部に記憶される情報を参照して前記出庫伝票データを前記作業者ごとに分配する出庫伝票分配部と、を備え、前記出庫伝票分配部は、全ての前記作業者の歩行距離の合計である総歩行距離と、前記作業者ごとの歩行距離の標準偏差とを目的関数として最適化を行い、前記出庫伝票データの分配位置を決定するように機能させるためのプログラムである。第2の発明のプログラムを版票のコンピュータにインストールすることによって、第1の発明のピッキング作業支援システムを得ることができる。
本発明により、ピッキング作業における総歩行距離の低減及び作業者ごとの歩行距離の偏りの低減の両方を可能とするピッキング作業支援システム等を提供することができる。
ピッキング作業支援システムの概要を示す図 倉庫の一例を示す図 棚及びカートの一例を示す図 区画レイアウト設定値の一例を示す図 仮想倉庫の一例を示す図 受注伝票データ及び出庫伝票データの一例を示す図 ランク及び混雑度を説明する図 出庫伝票分配部の処理の流れを示すフローチャート 初期探索母集団の生成処理を説明する図 母集団の評価処理の流れを示すフローチャート 遺伝子操作を説明する図
本発明のピッキング作業支援システムは、倉庫内に格納されている商品のピッキング作業を支援するシステムである。特に、人手によるピッキング作業の支援に好適である。本発明は、商品格納用の棚が配置される倉庫であれば、どのような倉庫であっても適用可能である。以下図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、ピッキング作業支援システムの概要を示す図である。図1に示すように、ピッキング作業支援システム1は、ユーザが用いる端末2と、端末2とネットワーク4を介して接続されるサーバ3と、によって構成される。
端末2及びサーバ3は、制御部としてのCPU(「Central Processing Unit」の略)、主記憶部としてのメモリ、補助記憶部としてのHDD(「Hard Disk Drive」の略)やフラッシュメモリ、表示部としての液晶ディスプレイ、入力部としてのキーボードやマウス、タッチパネルディスプレイ、有線通信部としてのLANケーブル(Local Area Network)又は無線通信部としての無線モジュール等を有する。
補助記憶部としてのHDDやフラッシュメモリには、OS(「Operating System」の略)、アプリケーションプログラム、処理に必要なデータ等が記憶されている。端末2及びサーバ3のCPUは、補助記憶部からOSやアプリケーションプログラムを読み出して主記憶部に格納し、主記憶部にアクセスしながら、その他の機器を制御し、後述する処理を実行する。端末2は、例えば、デスクトップPC、ノートPC、タブレット端末、スマートフォン等である。サーバ3は、例えば、データセンター等に配置されるサーバ用コンピュータでも良いし、会社等に配置されるサーバ用コンピュータでも良い。また、サーバ3は、1台の筐体で実現されても良いし、複数台の筐体で実現されても良い。ネットワーク4は、例えば社内LANやインターネット等である。
ピッキング作業支援システム1がクラウドサービスとして構築される場合、端末2の補助記憶部には、ウェブ閲覧ソフトのプログラム、又は専用のアプリケーションプログラムがインストールされ、サーバ3の補助記憶部には、サーバ用プログラムがインストールされるとともに、ピッキング作業支援システム1に必要なデータベースが構築される。また、端末2が、後述するサーバ3の一部又は全部の機能を有しても良い。
ピッキング作業支援システム1のハードウエア構成は、図1に示す例に限定されない。例えば、スタンドアローン型のアプリケーションとして構築される場合、コンピュータは1台で良く、ネットワーク4に接続される必要もない。以下では、ピッキング作業支援システム1がクラウドサービスとして構築される場合を例にして説明する。
図2は、倉庫の一例を示す図である。倉庫20には、商品21を格納する棚22が設置されている。商品21は、例えば、文庫本や雑誌等であるが、特に限定されるものではない。倉庫20は、出入口23が1つ存在し、中央部に出入口23へ通じる1本の中央通路24がある。中央通路24を挟んで右側と左側にそれぞれ複数の棚22が設置されている。商品21をピッキング可能な面が向かい合う棚22同士の間には、中央通路24へ通じる複数の棚間通路25がある。作業者が各商品21に到達可能な通路は、棚22ごとに1つの棚間通路25だけである。中央通路24が伸びる方向を列方向、棚間通路25が伸びる方向を連方向とする。
図2に示す例では、棚22は、中央通路24の左右ごとに、連方向に連続して9個すなわち9連設置され、列方向に連続して28個すなわち28列設置されている。従って、総棚数は、2×9×28=504個である。ピッキング作業では、作業者は、倉庫20の出入口23から入り、所定の商品21をカート26に積載し、倉庫20の出入口23に戻る。
図3は、棚及びカートの一例を示す図である。棚22は、任意の幅、高さ及び奥行を設置可能である。カート26は、8個の出荷ボックス27が積載されている。ピッキング作業は、複数のオーダーを纏めてピッキングを行うマルチピッキングであり、作業者は、同じ顧客の商品21を同じ出荷ボックス27に積載する。作業者は、8人分の顧客のオーダーについて商品21のピッキングが完了すると、出入口23に戻って出荷作業を行い、出荷ボックス27が空の状態で出入口23からピッキングを再開し、自分の作業割り当て分のオーダーを処理するまで繰り返す。
本発明の適用範囲として、商品21の内容、出入口23の位置、通路の構成、棚22の形状、カート26の形状等は、特に限定されるものではない。
図1の説明に戻る。サーバ3は、倉庫20のレイアウトの設定値を受け付けるレイアウト情報設定部11と、倉庫20の一部の領域を示す区画の識別情報と、区画に含まれる棚22の識別情報とを対応付けて記憶するレイアウト情報記憶部12と、商品21の識別情報と、商品21が格納される棚22の識別情報とを対応付けて記憶する商品格納情報記憶部13と、顧客の識別情報と、顧客が注文する商品21の識別情報とを含む受注伝票データを記憶する受注伝票記憶部14と、レイアウト情報記憶部12及び商品格納情報記憶部13に記憶される情報を参照して受注伝票データを整列し、単一の出庫伝票データを生成する出庫伝票生成部15と、レイアウト情報記憶部12及び商品格納情報記憶部13に記憶される情報を参照して出庫伝票データを作業者ごとに分配する出庫伝票分配部16と、分配結果に基づいて作業者ごとに巡回経路を算出する巡回経路算出部17と、巡回経路の算出結果に基づいて作業者ごとの作業量を推定する作業量推定部18と、を有する。
ユーザは、倉庫20のレイアウト変更を行いたい場合、レイアウト情報設定部11を実行させる。また、ユーザは、日々の業務における作業の割り当てを行いたい場合や、倉庫20のレイアウト変更の影響を模擬したい場合、出庫伝票生成部15、出庫伝票分配部16、巡回経路算出部17及び作業量推定部18を実行させる。日々の業務における作業の割り当ては、未出荷の受注伝票データを対象とする。模擬を行う場合、過去の出荷済の受注伝票データを対象とすることができる。
図4は、区画レイアウト設定値の一例を示す図である。区画レイアウト設定値30は、各区画に含まれる棚22の列数、連数、並びに棚サイズ、すなわち棚22の高さ(m)、幅(m)及び奥行(m)の大きさである。区画とは、倉庫20の一部の領域を示すものであり、1又は複数の棚22を含む。図2に示す倉庫20の例では、中央通路24の右側と左側にそれぞれ区画が設定される。右側区画数が中央通路24の右側に設定される区画数であり、左側区画数が中央通路24の左側に設定される区画数である。図4に示す区画レイアウト設定値30では、区画番号1〜12が設定されているから、総区画数は12である。例えば、区画番号1は、列数が4、連数が12、棚サイズの高さが1m、幅が1m、奥行が1mである。
図1の説明に戻る。レイアウト情報設定部11は、端末2から、右側区画数、左側区画数、区画レイアウト設定値30の入力を受け付け、区画レイアウト設定値30をレイアウト情報記憶部12に記憶し、区画レイアウト設定値30に基づく仮想倉庫を表示部に表示する。
図5は、仮想倉庫の一例を示す図である。図5に示す仮想倉庫40は、図4に示す区画レイアウト設定値30に従って構築されたものである。仮想倉庫40には、中央通路24及び棚間通路25における位置を示す座標41が定義される。レイアウト情報設定部11は、座標41によって棚22の位置を一意に特定可能である。また、レイアウト情報設定部11は、各棚22がどの区画42に含まれるのかを特定可能であり、区画42の位置を区画点43によって特定可能である。区画点43は、区画42から出入口23に最も近い中央通路24上の座標41として設定され、図6ではひし形が付された座標41として図示されている。
図5に示す例では、中央通路24の右側は、出入口23に近い順から区画番号1〜6の区画42が設定され、中央通路24の左側は、出入口23に近い順から区画番号7〜12の区画42が設定されている。区画番号1〜3及び7〜9の区画42は、それぞれ、連数が12、列数が4の48個の棚22が含まれている。区画番号4〜6及び10〜12の区画42は、それぞれ、連数が6、列数が2の12個の棚22が含まれている。レイアウト情報設定部11を有することによって、任意に棚22や区画42のレイアウトを変更することができる。
図1の説明に戻る。レイアウト情報記憶部12は、レイアウト情報設定部11のレイアウト結果に基づいて、区画42の識別情報と棚22の識別情報とを対応付けて記憶する。また、レイアウト情報記憶部12は、レイアウト情報設定部11のレイアウト結果に基づいて、棚22の位置情報を座標41によって特定し、棚22の識別情報と棚22の位置情報とを対応付けて記憶する。
商品格納情報記憶部13は、商品21の格納場所を決定するための作業結果に基づいて、商品21の識別情報と棚22の識別情報とを対応付けて記憶する。例えば、作業者は、商品21及び棚22に予め識別情報を記憶するバーコードを付与しておき、商品21の入荷時に商品21のバーコードと棚22のバーコードを連続してスキャンすることによって、商品格納情報記憶部13に商品21の識別情報と棚22の識別情報とを対応付けて記憶させることができる。受注伝票記憶部14は、顧客の注文を受け付けるごとに、顧客の識別情報と、顧客が注文する商品21の識別情報とを含む受注伝票データを記憶する。顧客の注文は、不図示の注文受付サーバによって受け付けられる。
図6は、受注伝票データ及び出庫伝票データの一例を示す図である。図6(a)に示す受注伝票データ50は、売上明細の識別情報である売上番号51と、顧客の識別情報である顧客コード52と、商品21の識別情報である商品コード53と、を含む。例えば、1件目のデータは、売上番号51が「14484954」、顧客コード52が「HABEA」、商品コード53が「1605」である。
図6(b)に示す出庫伝票データ60は、顧客コード52と、商品コード53と、棚22の識別情報である棚番号54と、区画42の識別情報である区画番号55と、を含む。例えば、1件目のデータは、顧客コード52が「HABAD」、商品コード53が「1605」、棚番号54が「7」、区画番号55が「1」である。
図1の説明に戻る。出庫伝票生成部15は、受注伝票データ50の顧客コード52に着目して顧客ごとにデータを分割する。更に、出庫伝票生成部15は、レイアウト情報記憶部12及び商品格納情報記憶部13に記憶される情報を参照し、商品コード53と照合することによって棚番号54及び区画番号55を取得し、顧客ごとに分割されたデータと棚番号54及び区画番号55を1つに纏めたものを顧客別伝票データとして生成する。
次に、出庫伝票生成部15は、顧客別伝票データにおいて、同一の棚番号54に格納されている商品21を含むデータを検索し、存在する場合は同一のグループ化データとして纏める。更に、出庫伝票生成部15は、作成されたグループ化データとグループ化されなかった顧客別伝票データの区画番号55を比較し、同一の区画番号55のデータが存在する場合は同一のグループ化データとして纏める。そして、出庫伝票生成部15は、区画42間の歩行距離が最小となるようにグループ化データを整列して結合し、最終的に単一の出庫伝票データ60として生成する。区画42間の歩行距離は、2つの区画点43のユークリッド距離とする。例えば、出庫伝票生成部15は、区画42間の歩行距離を重みとして重み付きマッチングのアルゴリズム(=グラフ理論の一種)を用いて、重みが最小となるようにグループ化データのマッチングを行うことによって、グループ化データを整列して結合する。
図6(b)に示す出庫伝票データ60は、同一の顧客コード52のデータが纏まっている。これは、同じ顧客から注文された伝票を異なる作業者に分配することを防ぐためである。また、図6(b)に示す出庫伝票データ60は、棚番号54や区画番号55のデータが纏まっている。これは、各作業者がなるべく位置的に近い棚22の商品21をピッキングするように分配するためである。
出庫伝票分配部16は、全ての作業者の歩行距離の合計である総歩行距離Twd(Total walking distance)と、作業者ごとの歩行距離の標準偏差Sd(Standard deviation)を目的関数として最適化を行い、出庫伝票データ60の分配位置を決定する。これによって、ピッキング作業における総歩行距離の低減及び作業者ごとの歩行距離の偏りの低減の両方を可能とする。
但し、総歩行距離Twdと歩行距離の標準偏差Sdは、トレードオフの関係にある。また、分配位置の数は、作業者数と同一であり、実際のピッキング作業に適用する場合、出庫伝票データ60の分配位置の組み合わせが膨大となり、全探索による解の導出は困難である。そこで、本発明の実施の形態では、出庫伝票分配部16は、多目的最適化アルゴリズムの一種であるNSGA−II(Non-dominated Sorting Genetic Algorithms-II:第2の非優劣ソート遺伝的アルゴリズム)を用いて、総歩行距離Twdと歩行距離の標準偏差Sdを小さくする分配位置の近似解を探索する。尚、NSGA−IIのアルゴリズム自体は公知であり、その詳細は「Deb, K. et al.: A Fast and Elitist Multi-objective Genetic Algorithm: NSGA-II, IEEE Trans. on Evolutionary Computation, Vol 6, No.2, pp.182-197 (2002)」に開示されている。
図7は、ランク及び混雑度を説明する図である。NSGA−IIは、遺伝的アルゴリズムを拡張し、多目的最適化問題、すなわち目的関数が複数存在する問題に対応可能としたアルゴリズムである。NSGA−IIは、解の優越関係に基づく個体のランク及び混雑度に従った個体の選択を行う遺伝的アルゴリズムであり、複数の目的関数に対応可能、かつ解の多様性の維持が可能である。図7に示すように、目的関数f、fの値を2次元座標で表したとき、目的関数を最小化する問題の場合、原点に近い個体ほど高いランクを有する。また、混雑度は、隣り合う個体とどれだけ離れているかを表す指標であるため、混雑度が大きいほど多様性に優れた個体となる。以下、NSGA−IIを用いた出庫伝票分配部16の処理の詳細を説明する。
図8は、出庫伝票分配部の処理の流れを示すフローチャートである。図8に示すように、出庫伝票分配部16は、出庫伝票データ60から初期探索母集団を生成する(ステップS1)。ここで生成される個体を生物界における遺伝子と仮定し、個体内に格納された情報を染色体とする。初期探索母集団は、最初の世代の個体の集合である。
図9は、初期探索母集団の生成処理を説明する図である。図9(a)に示すように、同じ顧客からの注文伝票は同じ作業者に分配するため、分配位置の候補としては、同じ顧客コード52が連続するデータ間を除く。例えば、3件目と4件目のデータは、顧客コード52が両方とも「HABEA」であるため、3件目と4件目のデータの間は分配位置の候補としない。そして、出庫伝票分配部16は、同じ顧客コード52が連続しないデータ間の位置を分配位置の候補として分配位置格納配列Xに格納する。図9(b)に示す分配位置格納配列Xには、「1」、「2」、「4」、・・・「n−1」、「n」が格納されている。ここで、nは、出庫伝票データ60のデータ数である。また、分配位置格納配列Xの要素数X’は、出庫伝票データ60に含まれる顧客数と同一である。
次に、出庫伝票分配部16は、作業者数を要素数Lとする一次元配列を個体数N個分、メモリ上に確保する。個体数Nはパラメータによって予め設定される。そして、図9(c)に示すように、出庫伝票分配部16は、個体1〜個体Nの配列に、分配位置格納配列Xの要素番号として、0からX’までの整数をランダムに格納する。ここで、各個体の要素rに格納する整数Aは、A>Ar−1を満たすものとし、最後の要素r=Lに格納する整数Aは、分配位置格納配列Xの要素数X’とする。例えば、図9(c)に示す個体1であれば、1番目の作業者が、分配位置格納配列Xの5番目の要素に格納されている分配位置までの伝票を担当する。初期探索母集団Q(t:世代数)は、個体1〜個体Nの配列の集合である。また、出庫伝票分配部16は、次世代に残す個体を保存するための配列であるストレージ集団Pをメモリ上に確保しておく。尚、初期世代(t=0)において、P=Φ(空集合)である。
図8の説明に戻る。次に、出庫伝票分配部16は、探索母集団Qの評価を行う(ステップS2)。出庫伝票分配部16は、PQ(=PとQの和集合)を生成し、PQの個体に格納されている値に基づいて、分配位置格納配列Xから分配位置を取得する。また、出庫伝票分配部16は、取得される分配位置に従って作業者に分配した場合の総歩行距離Twdと歩行距離の標準偏差Sdを算出し、個体の評価を行う。本発明の実施の形態では、処理時間削減のため、出庫伝票分配部16は、作業者の歩行距離として、近似の歩行距離を算出する。
図10は、母集団の評価処理の流れを示すフローチャートである。図10に示すように、出庫伝票分配部16は、対象作業者に対して、分配位置格納配列Xから取得される分配位置に従って分配された伝票を、同じ区画番号55を持つもので集約する(ステップS11)。
次に、出庫伝票分配部16は、出入口23をスタート地点とし、ステップS11において集約された区画番号55の区画点43(図5参照)を結んでいく最短経路を算出する(ステップS12)。
次に、出庫伝票分配部16は、算出される最短経路順に伝票を並び替え、その伝票を順番に処理していき、区画42間の移動があった場合のみ、その移動距離をユークリッド距離によって算出し、近似の歩行距離とする(ステップS13)。ここで、出庫伝票分配部16は、出荷ボックス28の積載容量を超過した場合、現在作業している区画42の区画点43と出入口23間の往復に要する移動距離をユークリッド距離によって算出し、近似の歩行距離に加算する。これは、出荷ボックス28の積載容量を超過した場合、一旦出入口23に移動し、商品21を降ろしてから再度ピッキング作業を行うことを模擬するためである。
次に、出庫伝票分配部16は、全ての作業者について処理が終了したか否か確認する(ステップS14)。終了していない場合(ステップS14のNo)、出庫伝票分配部16は、ステップS11から処理を繰り返す。終了している場合(ステップS14のYes)、出庫伝票分配部16は、母集団の評価処理を終了する。
図8の説明に戻る。次に、出庫伝票分配部16は、評価を行ったPQに対して、解の優越関係に基づく個体のランク付けを行う(ステップS3)。本実施の形態のように、目的関数を最小化する問題の場合、出庫伝票分配部16は、f:目的関数、m=1,2とし、個体x、yにおいて、式(1)を満たすとき、xはyに優越すると判断する。ここで、本実施の形態における目的関数は、総歩行距離Twdと歩行距離の標準偏差Sdである。
Figure 2021187619
出庫伝票分配部16は、個体同士の優越判定を行った後、優越する個体が存在しない個体の集合(=非優越解集合)をランク1とし、ランク分類用集団R(ランクy=1)に格納する。また、出庫伝票分配部16は、ランク1に分類された非優越解集合を除いた個体同士の優越判定を行い、その判定結果による非優越解集合をランク2とし、ランク分類用集団R(ランクy=2)に格納する。出庫伝票分配部16は、これらの処理を繰り返し、全ての個体に対してランクを決定し、ランク分類用集団R(ランクy=1、2、・・・)に格納する。
次に、出庫伝票分配部16は、ステップS3においてランク付けされたランク分類用集団Rごとに、個体の混雑度を算出する(ステップS4)。出庫伝票分配部16は、M:目的関数の数、k:ランク内の個体数とし、個体jの混雑度dを式(2)によって算出する。ここで、本実施の形態における目的関数は、総歩行距離Twdと歩行距離の標準偏差Sdである。
Figure 2021187619
そして、出庫伝票分配部16は、PQに含まれる個体の中から、高ランクかつ混雑度が大きい個体をN個選出し、Pt+1に格納する。
次に、出庫伝票分配部16は、混雑度トーナメント選択を行う(ステップS5)。具体的には、出庫伝票分配部16は、ステップS4において生成されるPt+1の中から、2つの個体iとjをランダムに選択し、第1基準「個体iのランクが個体jのランクよりも小さい」、又は第2基準「個体iのランクと個体jのランクが同じ、かつ個体iの混雑度が個体jの混雑度よりも大きい」、のいずれかの基準を満たすとき、個体iは個体jより優れていると仮定し、次世代の探索母集団Qt+1に格納する。出庫伝票分配部16は、この処理を、Qt+1に含まれる個体数が任意の数N’を満たすまで繰り返す。N’は、例えば、当初の個体数Nの40〜70%の範囲とし、本実施の形態ではNの60%とする。
次に、出庫伝票分配部16は、遺伝子操作、具体的には、平均化交叉及び局所探索を行う(ステップS6)。交叉とは、選択された個体間で染色体の組み換えを行い、新し個体を生成することである。この操作によって、個体間で染色体情報が交換される。最適解を表す個体の一部分を持った個体同士が交叉したとき、より最適解に近い個体を得る可能性が高くなる。しかしながら、交叉だけでは個体の親に依存した範囲の子しか生成できないため、局所解に陥る場合がある。そこで、本発明の実施の形態では、出庫伝票分配部16は、後述する2通りの局所探索を行う。
図11は、遺伝子操作を説明する図である。図11(a)が平均化交叉、図11(b)が第1の局所探索、図11(c)が第2の局所探索を説明する図である。
図11(a)に示すように、出庫伝票分配部16は、探索母集団Qt+1からランダムに2つの個体i、jを選出し、選出された2つの個体i、jに対して、要素ごとに格納値の平均を算出し、算出値を格納する個体を生成し、生成される個体を探索母集団Qt+1に加える。出庫伝票分配部16は、探索母集団Qt+1に含まれる個体数がN個になるまで前述の処理を繰り返す。
本発明の実施の形態では、出庫伝票分配部16は、探索母集団Qt+1に対して、各作業者が担当する伝票の数を均一化する第1の局所探索と、各作業者が担当する伝票の数の差を広げる第2の局所探索を、それぞれ50%の確率で実行する。そして、出庫伝票分配部16は、第1の局所探索と第2の局所探索の対象になった個体iを、処理後の生成個体i’に置き換える。
歩行距離の標準偏差Sdを小さくするためには、各作業者が担当する伝票の数の偏りを無くすことが必要であると考えられる。そこで、第1の局所探索では、出庫伝票分配部16は、個体の各要素に格納される格納値の差を均一化する。具体的には、出庫伝票分配部16は、個体iに対し、式(3)を用いて前後の格納値における差が最も大きい要素rmaxを探索する。尚、式(3)におけるiは、個体iにおける要素rの格納値を示す。
Figure 2021187619
次に、出庫伝票分配部16は、探索されたrmaxの格納値irmaxに対して、式(4)に従って、格納値の差が均一化されるように加減算を行う。具体的には、出庫伝票分配部16は、rmaxの格納値irmaxに対して、rmaxの前後の格納値における差の半数値を加算又は減算する。
Figure 2021187619
図11(b)に示す例では、個体iに対して式(3)を用いて探索を行うと、前後の格納値における差が最も大きい要素rmaxは、5番目の要素であり、その差が「24」である。式(4)に従うと、5番目の要素の格納値「15」に対して、加算する値は「12」であるから、生成個体i’における5番目の要素は「27」となる。これによって、生成個体i’の5番目の要素については、前後の格納値における差が「0」となり、均一化されている。
総歩行距離Twdと歩行距離の標準偏差Sdは、トレードオフの関係にあることが分かっているため、第2の局所探索では、出庫伝票分配部16は、個体の各要素に格納される格納値の差を広げる。具体的には、出庫伝票分配部16は、個体iに対し、式(5)を用いて前後の格納値における差が最も小さい要素rminを探索する。尚、式(5)におけるiは、個体iにおける要素rの格納値を示す。
Figure 2021187619
次に、出庫伝票分配部16は、探索されたrminの格納値irminに対して、式(6)に従って、格納値の差が広がるように加減算を行う。具体的には、出庫伝票分配部16は、rminの格納値irminに対して、rminの後の格納値との差の半数値を加算する、又はrminの前の格納値との差の半数値を減算する。尚、差が0の場合、ランダムに加算又は減算する。
Figure 2021187619
図11(c)に示す例では、個体iに対して式(5)を用いて探索を行うと、前後の格納値における差が最も小さい要素rminは、3番目の要素であり、その差が「0」である。式(6)に従うと、3番目の要素の格納値「10」に対して、加算する値は「2」であるから、生成個体i’における3番目の要素は「12」となる。これによって、生成個体i’の3番目の要素については、前後の格納値における差が「4」となり、広がっている。
図8の説明に戻る。次に、出庫伝票分配部16は、終了条件を満たすか否か確認する(ステップS7)。終了条件は、所定の世代数まで処理を繰り返したか否かである。終了条件を満たさない場合(ステップS7のNo)、出庫伝票分配部16は、ステップS2から繰り返す。終了条件を満たす場合(ステップS7のYes),出庫伝票分配部16は、得られた非優越解集合の中から任意の個体を選択し、その個体の格納値に基づいて分配位置格納配列Xから分配位置を取得し、取得される分配位置を最終的な出庫伝票データ60の分配位置として決定し、その分配位置に従って作業者に伝票を分配する(ステップS8)。
以上の通り、出庫伝票分配部16は、解の優越関係に基づく個体のランク及び混雑度に従った個体の選択を行う遺伝的アルゴリズム(=NSGA−II)を用いて、総歩行距離Twd及び歩行距離の標準偏差Sdを小さくする分配位置を探索する。従って、複数の目的関数に対応可能、かつ解の多様性の維持が可能となる。特に、NSGA−IIは、2〜3個の目的関数を有する多目的最適化問題において良好な最適化性能を示すとされていることから、総歩行距離Twd及び歩行距離の標準偏差Sdを精度良く最適化することができる。
また、出庫伝票分配部16は、個体の各要素に格納される格納値の差を均一化する第1の局所探索を実行する。これによって、歩行距離の標準偏差Sdを小さくする最適な解(=出庫伝票データ60の分配位置)が得られる。
また、出庫伝票分配部16は、個体の各要素に格納される格納値の差を広げる第2の局所探索を実行する。これによって、トレードオフの関係にある総歩行距離Twdと歩行距離の標準偏差Sdを精度良く最適化することができる。
図1の説明に戻る。巡回経路算出部17は、出庫伝票分配部16による分配結果に基づいて作業者ごとに巡回経路を算出する。巡回経路算出方法としては、例えば、特許第6418551号公報に記載の手法を適用できる。特許第6418551号公報に記載の手法を適用する場合、巡回経路算出部17は、区画42内の巡回経路を固定した上で、出庫伝票データ60を分配したデータの全商品21のピッキング作業を完了するまでの総歩行距離を適応度とし、カート26の出荷ボックス27が一杯になった時点で出入口23に戻る経路を選択することを制約条件として、遺伝的アルゴリズムによって所定の世代数で最適巡回経路を算出する。
作業量推定部18は、巡回経路算出部17による巡回経路の算出結果に基づいて作業者ごとの作業量を推定する。例えば、作業量推定部18は、巡回経路の算出結果から直接的に導出可能な作業者ごとの歩行距離を作業量として推定しても良い。また、例えば、作業量推定部18は、作業者ごとの推定移動速度を予め記憶しておき、推定移動時間=歩行距離÷推定移動速度、を作業量として推定しても良い。更に、作業量推定部18は、作業者ごとの熟練度に応じて移動時間以外の作業時間を推定し、総作業時間を作業量として推定しても良い。
ピッキング作業支援システム1は、出庫伝票生成部15、出庫伝票分配部16、巡回経路算出部17及び作業量推定部18を有することによって、各作業者への伝票の分配、巡回経路及び推定作業量を提示することができ、倉庫作業の効率化を支援することができる。特に、倉庫作業の効率化のための作業計画や作業管理を定量的に評価可能な情報を提供することができる。
以下に示す実施例は、本実施の形態におけるピッキング作業支援システム1の出庫伝票分配部16によって伝票の分配位置を決定した模擬結果である。一方、比較例は、顧客数が均等になるように伝票の分配位置を決定した模擬結果である。実施例と比較例の違いは、出庫伝票分配処理に関するプログラムのみであり、それ以外のプログラムは同一である。
ピッキング方法はマルチピッキング、カート26には顧客8人分までの商品21を積載するものとした。超過した場合、カート26内の商品21を空にするため、出入口23にて荷下ろし作業を行うものとした。倉庫20のレイアウトは、1区画が「10連8列」、総区画数が「10」、右側区画数が「5」、左側区画数が「5」、棚22の高さが「1m」、幅が「1m」、中央通路24の幅が「2.0m」、棚間通路25の幅が「1.2m」とした。
出庫伝票分配処理における遺伝的アルゴリズムのパラメータは、世代数が「800」、個体数が「700」とした。また、巡回経路算出処理における遺伝的アルゴリズムのパラメータは、世代数が「1000」、個体数が「500」、突然変異率が「3.75%」とした。
インターネット通販では顧客1人当たり、1品種のオーダーが受注全体の90%を占めるとされている。本実施例では、このインターネット通販の受注を想定し、受注伝票データ50は、顧客数が「937名」、総受注数が「1000件」、顧客一人当たりの商品21の品種数が「1〜7品種」とした。そして、受注商品が異なる5パターンの受注伝票データ50について模擬を行った。表1には、実施例及び比較例について模擬10回分の総歩行距離Twd及び歩行距離の標準偏差Sdの平均値を示した。
Figure 2021187619
表1に示す通り、パターン1〜5の全ての受注伝票データ50に対して、総歩行距離Twd及び歩行距離の標準偏差Sdの両方とも、比較例よりも実施例の方が小さい結果となった。すなわち、今回使用したパターンでは、総歩行距離Twdと歩行距離の標準偏差Sdを共に短縮できた。その他のパターンにおいても、実施例の手法は比較例の手法と比較し、総歩行距離Twdを大きく変動させることなく、歩行距離の標準偏差Sdを短縮可能である。
以上の通り、本実施の形態におけるピッキング作業支援システム1は、ピッキング作業における総歩行距離の低減及び作業者ごとの歩行距離の偏りの低減の両方が可能である。従って、作業者ごとの作業時間の偏りが低減され、管理者の業務負担の増加を抑制できる。更に、全ての作業者の作業時間を合算した総作業時間が低減され、ピッキング作業全体を効率化できる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係るピッキング作業支援システム等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………ピッキング作業支援システム
2………端末
3………サーバ
4………ネットワーク
11………レイアウト情報設定部
12………レイアウト情報記憶部
13………商品格納情報記憶部
14………受注伝票記憶部
15………出庫伝票生成部
16………出庫伝票分配部
17………巡回経路算出部
18………作業量推定部
21………商品
22………棚
23………出入口
24………中央通路
25………棚間通路
26………カート
27………出荷ボックス
30………区画レイアウト設定値
40………仮想倉庫
41………座標
42………区画
43………区画点
50………受注伝票データ
51………売上番号
52………顧客コード
53………商品コード
54………棚番号
55………区画番号
60………出庫伝票データ

Claims (5)

  1. 倉庫内に格納された商品について複数の作業者が行うピッキング作業を支援するピッキング作業支援システムであって、
    前記倉庫の一部の領域を示す区画の識別情報と、前記区画に含まれる棚の識別情報とを対応付けて記憶するレイアウト情報記憶部と、
    前記商品の識別情報と、前記商品が格納される前記棚の識別情報とを対応付けて記憶する商品格納情報記憶部と、
    顧客の識別情報と、前記顧客が注文する前記商品の識別情報とを含む受注伝票データを記憶する受注伝票記憶部と、
    前記レイアウト情報記憶部及び前記商品格納情報記憶部に記憶される情報を参照して前記受注伝票データを整列し、単一の出庫伝票データを生成する出庫伝票生成部と、
    前記レイアウト情報記憶部及び前記商品格納情報記憶部に記憶される情報を参照して前記出庫伝票データを前記作業者ごとに分配する出庫伝票分配部と、
    を備え、
    前記出庫伝票分配部は、全ての前記作業者の歩行距離の合計である総歩行距離と、前記作業者ごとの歩行距離の標準偏差とを目的関数として最適化を行い、前記出庫伝票データの分配位置を決定する
    ことを特徴とするピッキング作業支援システム。
  2. 前記出庫伝票分配部は、解の優越関係に基づく個体のランク及び混雑度に従った前記個体の選択を行う遺伝的アルゴリズムを用いて、前記総歩行距離及び前記歩行距離の標準偏差を小さくする前記分配位置を探索する
    ことを特徴とする請求項1に記載のピッキング作業支援システム。
  3. 前記出庫伝票分配部は、前記個体の各要素に格納される格納値の差を均一化する第1の局所探索を実行する
    ことを特徴とする請求項2に記載のピッキング作業支援システム。
  4. 前記出庫伝票分配部は、前記格納値の差を広げる第2の局所探索を実行する
    ことを特徴とする請求項3に記載のピッキング作業支援システム。
  5. コンピュータを、倉庫内に格納された商品について複数の作業者が行うピッキング作業を支援するピッキング作業支援システムとして機能させるためのプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記倉庫の一部の領域を示す区画の識別情報と、前記区画に含まれる棚の識別情報とを対応付けて記憶するレイアウト情報記憶部と、
    前記商品の識別情報と、前記商品が格納される前記棚の識別情報とを対応付けて記憶する商品格納情報記憶部と、
    顧客の識別情報と、前記顧客が注文する前記商品の識別情報とを含む受注伝票データを記憶する受注伝票記憶部と、
    前記レイアウト情報記憶部及び前記商品格納情報記憶部に記憶される情報を参照して前記受注伝票データを整列し、単一の出庫伝票データを生成する出庫伝票生成部と、
    前記レイアウト情報記憶部及び前記商品格納情報記憶部に記憶される情報を参照して前記出庫伝票データを前記作業者ごとに分配する出庫伝票分配部と、
    を備え、
    前記出庫伝票分配部は、全ての前記作業者の歩行距離の合計である総歩行距離と、前記作業者ごとの歩行距離の標準偏差とを目的関数として最適化を行い、前記出庫伝票データの分配位置を決定する
    ように機能させるためのプログラム。
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