JP2021187005A - 磁気ボードシステム、磁気ボード及び磁性ペンシステム - Google Patents

磁気ボードシステム、磁気ボード及び磁性ペンシステム Download PDF

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Abstract

【課題】複数色を表示可能な磁気ボードシステムを提供する。【解決手段】本発明に係る磁気ボードシステムは、磁気ボードと、色別の磁性ペンを備え、磁気ボードは、磁性ペンで筆記するための板面を有し、板面は、表層側から、複数色の色フィルタで区分けされた透明層、磁気によって反射特性が変化する反射制御層を備え、透明層は、表面から反射制御層までの磁気影響が色フィルタの色毎に異なり、磁性ペンは、色に対応した磁気の大きさを有する磁石がペン先に設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、筆記に使用される磁気ボードシステム、並びに、磁気ボードシステムで使用される磁気ボード、磁性ペンシステムに関する。
ビジネスや教育の現場においては、他者への説明、各種情報を筆記するため、黒板、ホワイトボードが使用されている。黒板やホワイトボードは、大型の板面に情報が表示されるため、複数人での情報共有において利便性が高い。現在では、黒板、ホワイトボード以外に、大型の液晶表示パネルを使用した情報共有も行われている。
黒板、ホワイトボード、液晶表示パネル以外にも筆記を行う器具が開発されている。特許文献1には、非磁性体基板に、油状液体中にそれぞれ分散した光吸収性の優れた表面特性を有する磁性粉と光反射性の優れた特性を有する非磁性粉を封入したマイクロカプセル塗布層を施す構造を有するディスプレーを有する磁気ディスプレーシステムが開示されている。この磁気ディスプレーシステムでは、ディスプレーに塗布されているマイクロカプセル塗布層の全面に亘ってマイクロカプセル内の光吸収性磁性粉をディスプレーの表面側に吸引移動させることによって文字や像を形成させることが可能である。
特許第2850056号公報
黒板やホワイトボードでは、異なる色のチョーク、あるいは、ペンを使用することで複数色の表現を行うことが可能である。複数色を使用することで、多様な表現を行うことが可能である。特許文献1に記載される磁気ディスプレーシステムでは、単色の文字や線を表示させることしかできず、複数色による表現を行うことができなかった。
そのため本発明に係る磁気ボードシステムは、以下の構成を採用したことを特徴としている。
磁気ボードと、色別の磁性ペンを備え、
前記磁気ボードは、前記磁性ペンで筆記するための板面を有し、
前記板面は、表層側から、複数色の色フィルタで区分けされた透明層、磁気によって反射特性が変化する反射制御層を備え、
前記透明層は、表面から反射制御層までの磁気影響が前記色フィルタの色毎に異なり、
前記磁性ペンは、前記色に対応した磁気の大きさを有する磁石がペン先に設けられている。
さらに本発明に係る磁気ボードシステムにおいて、
前記透明層は、表面から前記反射制御層までの厚さを前記フィルタの色毎に異ならせている。
さらに本発明に係る磁気ボードシステムにおいて、
前記透明層は、その表面もしくは裏面の少なくとも一方に凹凸を設けることで、表面から前記反射制御層までの厚さを前記フィルタの色毎に異ならせている。
さらに本発明に係る磁気ボードシステムにおいて、
前記透明層は、表面から前記反射制御層までの透磁率を前記フィルタの色毎に異ならせている。
さらに本発明に係る磁気ボードシステムにおいて、
前記磁性ペンは、少なくとも1つのペン先ユニットを有し、
前記ペン先ユニットは、前記磁石を弾性部材で付勢する。
また本発明に係る磁気ボードは、
磁性ペンで筆記するための板面を有し、
前記板面は、表層側から、複数色の色フィルタで区分けされた透明層、磁気によって反射特性が変化する反射制御層を備え、
前記透明層は、表面から反射制御層までの磁気影響が前記色フィルタの色毎に異なる。
また本発明に係る磁性ペンシステムは、
色別の複数の磁性ペンを有する磁性ペンシステムであって、
前記磁性ペンは、前記色に応じた磁気の大きさを有する磁石がペン先に設けられている。
さらに本発明に係る磁性ペンシステムは、
前記磁性ペンは、ペン先に少なくとも1つのペン先ユニットを有し、
前記磁性ペンは、前記色に対応して、
磁石を弾性部材で付勢した前記ペン先ユニットを有する第1の前記色に対応した前記磁性ペンと、
磁石磁石が固定された前記ペン先ユニットを有する第2の前記色に対応した前記磁性ペンと、を有する。
本発明に係る磁気ボードシステム、磁気ボード、磁性ペンシステムによれば、磁気によって反射特性が変化する反射制御層に対して磁気を付与して描画を行う場合、複数色による文字や線等の描画を行うことが可能となる。
スタンド形態の磁気ボードシステムの外観を示す図 手持ち形態の磁気ボードシステムの外観を示す図 磁気ボードシステムの筆記原理を説明するための図 本実施形態の磁性ペンのペン先の構成を示す図 本実施形態の磁気ボードシステムの筆記原理(カラー)を説明するための図 本実施形態の磁気ボードにおける板面を示す図 他の実施形態の磁性ペンの構成を示す図 他の実施形態の磁気ボードシステムの筆記原理(カラー)を説明するための図 他の実施形態の磁気ボードシステムの筆記原理(カラー)を説明するための図
図1は、スタンド形態の磁気ボードシステム1の外観を示す図である。この磁気ボードシステムは、磁気ボード3、磁性ペン2a〜2c、イレイザー4を有して構成されている。磁気ボード3は、文字や線を筆記するための板面31、板面31を支えるスタンド32、イレイザー4を保持するためのイレイザーホルダー33、磁性ペン2a〜2cを保持するためのペンホルダー34を有して構成されている。
磁性ペン2a〜2cは、ペン先に磁力を帯びた筆記用具であって、板面31を筆記するために使用される。イレイザー4は、板面31に筆記した文字や線を消去するために使用される。ユーザーは、磁性ペン2a〜2cを使用して板面31に文字や線を筆記し、イレイザー4を使用して消去することが可能である。
図2は、手持ち形態の磁気ボードシステム1の外観を示す図である。図2に示されるように、この形態はB5サイズ程度の大きさであって、手で保持して使用することが可能である。図1の形態と同様、磁気ボード3の板面31に磁性ペン2を使用して文字や線を筆記することが可能である。イレイザー4は係止するためのクリップを有し、図2の状態では、磁気ボード3の上部に係止されている。イレイザー4で、板面31をふき取ることで、板面31に筆記された文字や線を消去することが可能である。
図3は、磁気ボードシステム1の筆記原理を説明するための図である。本実施形態の磁気ボードシステム1は、複数色を筆記可能とするものであるが、ここでは、単色の磁気ボードシステム1について説明する。図3(A)は、板面31の断面図であって、上方向が筆記時、ユーザーに対向する方向である。板面31は、上から順に透明層31a、カプセル層31b、裏面層31cを有して構成されている。
透明層31aは、透明で、磁気を透過可能な非磁性体で形成されており、十分な強度を有するプラスチック、グラスファイバー、ガラス、その他の硬質シート、あるいは軟質可撓性シートが使用される。カプセル層31bは、黒丸で示される光吸収性磁性粉と、白丸で示される光反射性非磁性粉を含有したマイクロカプセル36を多数含んで構成されている。マイクロカプセル36の最大粒径は約1000ミクロン、最小粒径は約100ミクロンである。マイクロカプセル36内において、光吸収性磁性粉と光反射性非磁性粉は自由に移動することが可能である。
なお、カプセル層31bは、磁気によって光の反射を制御可能な反射制御層に相当している。反射制御層としては、上述する形態のみならず、各種形態を使用して光の反射を制御することとしてもよい。
裏面層31cは、マイクロカプセル36が外部へ流出することを保護する層であり、十分な強度を有するプラスチック、グラスファイバー、ガラス、その他の硬質シート、あるいは軟質可撓性シートを使用して形成されている。
図3(A)の状態は、筆記する前の初期状態である。初期状態のマイクロカプセル36内は、光吸収性磁性粉は裏面層31c側に移動した状態、光反射性非磁性粉は透明層31a側に移動した状態であって、板面31は光反射性磁性粉の反射によって、白色として視認可能となっている。この初期状態は、磁石が付帯されたイレイザー4を裏面層31c側に当てることで形成される。イレイザー4の磁石により、光吸収性磁性粉は、裏面層31c側に引き寄せられる。マイクロカプセル36内では、光吸収性磁性粉の移動により、光反射性非磁性粉は透明層31a側に移動させられる。図3(B)は、磁性ペン2で移動方向Aに板面31を筆記した場合の様子である。磁性ペン2のペン先2dは、磁気を帯びた状態であり、この磁気に基づいて線上の筆跡Bが形成される。
図3(C)は、図3(B)中、破線で囲まれたペン先2dの様子である。ペン先2dが、透明層31aの上面を通過する際、マイクロカプセル36内の光吸収性磁性粉(黒丸)は、ペン先2dの磁力によって、透明層31a側に引き寄せられる。また、光反射性非磁性粉(白丸)は、光吸収性磁性粉の移動に伴い、裏面層31c側に移動させられる。したがって、透明層31aから入射した光は、上部に移動した光吸収性磁性粉で吸収され、板面31にライン上の筆跡Bが形成される。
以上、単色の場合の磁気ボードシステム1の筆記原理について説明した。本実施形態の磁気ボードシステム1は、多数色による筆記を行うことが可能である。図4〜図6を使用して多数色を筆記することができる第1実施形態の磁気ボードシステム1について説明する。
(第1実施形態)
図4は、第1実施形態の磁性ペンのペン先の構成を示す図であり、図5は、第1実施形態の磁気ボードにおける板面(断面図)を示す図である。図6は、第1実施形態の磁気ボードシステム1の筆記原理(カラー)を説明するための図である。
第1実施形態において、磁性ペン2は、そのペン先2dに、色毎に磁気の大きさの異なる磁石23a、23bが設けられている。図4(A)は、赤色の磁性ペン2Rであり、図4(B)は、黒色の磁性ペン2Bである。磁性ペン2R、2Bのペン軸22には、色を示す表記(Red、Black)が表示されている。本実施形態では、黒色の磁性ペン2Bの磁石23bの磁気の大きさは、赤色の磁性ペン2Rの磁石23aよりも大きい。
図4(A)に示されるように、赤色の磁性ペン2Rのペン先2dには、複数のペン先ユニット21a〜21dが設けられている。なお、本実施形態では、複数のペン先ユニット21a〜21dを設けているが、ペン先ユニット21a〜21dは1個でもよい。また、ペン先ユニット21a〜21dの配置は、ペン先2d側から観察した際、ペン軸22の中心から放射線状となるように配置することが好ましい。
ペン先ユニット21a〜21dは、保持部211内に弾性部材213を介して磁石23aが取り付けられている。弾性部材213は、磁石23aをペン先2d方向(図面左方向)に付勢する。また、磁石23aに力が作用していない場合、磁石23aの先端は、保持部211からはみ出した状態となっている。したがって、磁石23aがペン先2dと反対方向(図面右方向)に押しつけられた場合、弾性部材213は、磁石23aをペン先2dの方向(図面左方向)へと押し戻す。
図4(B)に示されるように、黒色の磁性ペン2Bのペン先2dには、複数のペン先ユニット21e〜21hが設けられている。このペン先ユニット21e〜21hには、保持部211の端面と略同じ位置に端面を有するように磁石23bが配置されている。磁石223bは、保持部211と固定部材214を介して固定されている。
図5に示されるように、第1実施形態の板面31は、観察方向(図面の上方向)から順に、透明層31a、カプセル層31b、裏面層31cで構成されている。第1実施形態の透明層31aは、その表面に波上の凹凸が設けられている。また、透明層31aには、複数の色フィルタ37R、37Cが形成されている。本実施形態では、赤色の色フィルタ37R、シアン色の色フィルタ37Cの2種類で形成されている。透明層31aに対する色フィルタ37R、37Cの形成は、例えば、無色透明の透明基板の表面、もしくは、その裏面にカラー印刷することが考えられる。
図6には、板面31を表面から観察した状態が示されている。図6の下方には、板面31の各位置における拡大図が示されている。図6の下方左に位置する拡大図は、筆記していない状態が示されている。この拡大図から分かるように、透明層31aに設けられた色フィルタ37R、37Cは、縦方向のストライプ状となっている。色フィルタ37R、37Cは、このような縦方向のストライプ状以外に、横方向のストライプ状、あるいは、各色の色フィルタ37R、37Cが格子状に配置された形態とする等、各種配置形態を採用することが可能である。
図5(A)は、板面31の断面図であり、筆記前の状態が示されている。図3で説明したように、板面31は、上から透明層31a、カプセル層31b、裏面層31cが設けられている。なお、図5では、理解し易いように、各色フィルタ37R、37Cの下方に1つのマイクロカプセル36を模式的に記載している。実際には、1つの色フィルタ37R、37Cの下方には、多数のマイクロカプセル36が位置している。また、第1実施形態において、透明層31aの表面の凹凸は、色フィルタ37Rの位置で山形状となり、色フィルタ37Cの位置で谷形状となっている。
図5(A)の状態は、筆記前の状態であって、マイクロカプセル36中の光吸収性磁性粉は裏面層31c側に移動した状態、光反射性非磁性粉は透明層31a側に移動した状態となっている。したがって、図6の領域aに示されるように、全ての色フィルタ37R、37Cからは、多くの反射光が観察側に戻り、板面31は、地の色(白色)として観察される。
図5(B)は、赤色の磁性ペン2Rを破線の位置から実線の位置まで移動させた場合である。図4(A)で説明したように、赤色の磁性ペン2Rにおいて、磁石23aは、保持部211内において、弾性部材213を介して固定されている。したがって、磁性ペン2Rの移動に伴い、磁石23aは、透明層31aの表面の凹凸に追従して移動する。
ここで、磁石23aの磁気の大きさは、山部すなわち、赤色の色フィルタ37Rでは、マイクロカプセル36内の光吸収性磁性粉に反応せず、谷部すなわち、シアン色の色フィルタ37Cでは光吸収性の磁性粉に反応する大きさとなっている。したがって、磁性ペン2Rの移動に伴い、シアン色の色フィルタ37C部分に位置するマイクロカプセル36のみを反応させ、図に示されるように、その光吸収性磁性粉を上方向に移動させ、光反射性非磁性粉は反対側へと移動させられる。そのため、色フィルタ37C部分における反射光は少ない状態となる。一方、色フィルタ37R部分からは、多くの反射光が観察側に戻る。そのため、図6の線bに示されるように、磁性ペン2のペン先が通過した部分は、赤色として観察される。
図5(C)は、黒色の磁性ペン2Bを破線の位置から実線の位置まで移動させた場合である。黒色の磁性ペン2Bの磁石23bの磁気の大きさは、赤色の磁性ペン2Rの磁石23aの磁気の大きさよりも大きく設定されている。また、黒色の磁性ペン2Bの磁石23bは、固定されているため、図5(C)に示されるように、透明層31aの表面の凹凸に沿うこと無く移動する。その際、磁石23bの磁気により、色フィルタ37R、37Cに関係なく、下方に位置するマイクロカプセル36中の光吸収性磁性粉を上方向に移動させる。したがって、全ての色フィルタ37R、37C部分において反射光は少ない状態となり、図6の線cに示されるように、磁性ペン2のペン先が通過した部分は、黒色として観察される。
本実施形態では、赤色の色フィルタ37R、あるいは、シアン色の色フィルタ37Cの各幅は、約0.75mm〜1.0mmとしている。そして、透明層31aの山部の高さ(谷部の底から山部の頂部までの距離)を約0.1〜0.2mmとしている。そして、磁性ペン2のペン先の幅、すなわち、ペン先ユニット21a〜21dの幅を約2mm〜5mmとしている。このように透明層31aの山部の高さ、磁性ペン2のペン先の幅は、各色フィルタ37R、37Cの幅に対応した大きさが選定される。透明層31aの山部の高さは、色フィルタ37R、37Cの幅の1/10〜1/4の大きさとすることが好ましい。また、磁性ペン2のペン先の幅は、色フィルタ37R、37Cの幅の3〜5倍の大きさとすることが好ましい。
このように第1実施形態の磁気ボードシステム1は、磁気ボードの透明層31aが、表面から反射制御層までの磁気影響が前記色フィルタの色毎に異なった形態となっており、磁気強度の異なる磁性ペン2R、2Bによって、色フィルタ37R、37Cの種別毎に磁力を付与する、あるいは、付与しないことが可能となっている。したがって、板面31上に形成する線、あるいは、文字の色を異ならせることが可能となっている。
(第2実施形態)
図7、図8は、第2実施形態の磁気ボードシステム1を説明するための図である。図7は、第2実施形態の磁性ペン2R、2Bの構成を示す図であり、図8は、第2実施形態の磁気ボードシステムの筆記原理(カラー)を説明するための図である。
図7(A)に示されるように、赤色の磁性ペン2Rは、そのペン先2dに磁石23aを有して構成されている。また、ペン軸22には、ユーザーが識別可能なように色を示す表記(Red)が表示されている。また、図7(B)に示されるように、黒色の磁性ペン2Bは、そのペン先2dに磁石23bを有して構成されている。また、ペン軸22には、ユーザーが識別可能なように色を示す表記(Black)が表示されている。そして、赤色の磁性ペン2Rの磁石23aの磁気の大きさは、黒色の磁性ペン2Bの磁石23bの磁気の大きさよりも弱く設定されている。また、本実施形態では、磁石23aの径は、磁石23bよりも大きくなっている。これは、磁石23a、23b間の磁気の大きさにかかわらず、筆跡の太さを揃えるためである。
図8(A)は、板面31の断面図であり、筆記前の状態が示されている。板面31は、上から透明層31a、カプセル層31b、裏面層31cが設けられている。また、第2実施形態において、色フィルタ37R、37Cの位置での透明層31aの透磁率は異なっている。これは例えば、色フィルタ37R、37Cを印刷する際、透磁率の異なる顔料を使用する等によって実現することが可能である。第2実施形態では、色フィルタ37C位置での透磁率は、色フィルタ37R位置での透磁率よりも低く設定されている。言い換えると、色フィルタ37C位置では、表面からの磁気は、色フィルタ37R位置よりもカプセル層31bに届きやすい構成となっている。
図8(A)の状態は、筆記前の状態であって、マイクロカプセル36中の光吸収性磁性粉は裏面層31c側に移動した状態、光反射性非磁性粉は透明層31a側に移動した状態となっている。したがって、図6に示す板面中の領域aに示されるように、全ての色フィルタ37R、37Cからは、多くの反射光が観察側に戻り、板面31は、地の色(白色)として観察される。
図8(B)は、赤色の磁性ペン2Rを破線の位置から実線の位置まで移動させた場合である。図7(A)で説明したように、赤色の磁性ペン2Rに設けられた磁石23aの磁気の大きさは弱く、透磁率が低く設定された色フィルタ37Cの下方に位置するマイクロカプセル36のみを反応させ、その光吸収性磁性粉を上方向に移動させる。したがって、色フィルタ37C部分における反射光は少ない状態となる。一方、色フィルタ37R部分からは、多くの反射光が観察側に戻る。そのため、磁性ペン2のペン先が通過した部分は、赤色として観察される。
図8(C)は、黒色の磁性ペン2Bを破線の位置から実線の位置まで移動させた場合である。黒色の磁性ペン2Bの磁石23bの磁気の大きさは、赤色の磁性ペン2Rの磁石23aの磁気の大きさよりも大きく設定されている。また、磁石23bの磁気の大きさは、表面から全てのマイクロカプセル36を反応させる大きさに設定されている。したがって、磁石23bの磁気により、色フィルタ37R、37Cに関係なく、下方に位置するマイクロカプセル36中の光吸収性磁性粉を上方向に移動させる。したがって、全ての色フィルタ37R、37C部分において反射光は少ない状態となり、磁性ペン2のペン先が通過した部分は、黒色として観察される。
このように第2実施形態の磁気ボードシステム1は、透明層31aにおいて、色フィルタ37R、37C毎に透磁率を異ならせることで、色フィルタ37R、37Cの種別毎に磁力を付与する、あるいは、付与しないことが可能となっている。したがって、板面31上に形成する線、あるいは、文字の色を異ならせることが可能となっている。
(第3実施形態)
図9は、第3実施形態の磁気ボードシステムの筆記原理(カラー)を説明するための図である。なお、第3実施形態では、図7で説明した第2実施形態と同じ磁性ペン2R、2Bを使用する。
図9(A)は、板面31の断面図であり、筆記前の状態が示されている。板面31は、上から透明層31a、カプセル層31b、裏面層31cが設けられている。第3実施形態の透明層31aは、その裏面に波上の凹凸が設けられている。また、透明層31aには、複数の色フィルタ37R、37Cが形成されている。透明層31aの裏面に設けられた凹凸は、色フィルタ37Rの位置で、透明層31aが厚くなる谷形状となり、色フィルタ37Cの位置で、透明層31aが薄くなる山形状となっている。第3実施形態では、表面からカプセル層31bまでの距離を、色フィルタ37R、37C毎に異ならせることで、表面からカプセル層31bに到達する磁気の影響を異ならせている。
図9(B)は、赤色の磁性ペン2Rを破線の位置から実線の位置まで移動させた場合である。図7(A)で説明したように、赤色の磁性ペン2Rに設けられた磁石23aの磁気の大きさは弱く、表面からカプセル層31bまでの距離が小さく設定された色フィルタ37Cの下方に位置するマイクロカプセル36のみを反応させ、その光吸収性磁性粉を上方向に移動させる。したがって、色フィルタ37C部分における反射光は少ない状態となる。一方、色フィルタ37R部分からは、多くの反射光が観察側に戻る。そのため、磁性ペン2のペン先が通過した部分は、赤色として観察される。
図9(C)は、黒色の磁性ペン2Bを破線の位置から実線の位置まで移動させた場合である。黒色の磁性ペン2Bの磁石23bの磁気の大きさは、赤色の磁性ペン2Rの磁石23aの磁気の大きさよりも大きく設定されている。また、磁石23bの磁気の大きさは、表面から全てのマイクロカプセル36を反応させる大きさに設定されている。したがって、磁石23bの磁気により、色フィルタ37R、37Cに関係なく、下方に位置するマイクロカプセル36中の光吸収性磁性粉を上方向に移動させる。したがって、全ての色フィルタ37R、37C部分において反射光は少ない状態となり、磁性ペン2のペン先が通過した部分は、黒色として観察される。
このように第2実施形態の磁気ボードシステム1は、透明層31aにおいて、色フィルタ37R、37C毎に、表面からカプセル層31bまでの距離を異ならせることで、色フィルタ37R、37Cの種別毎に磁力を付与する、あるいは、付与しないことが可能となっている。したがって、板面31上に形成する線、あるいは、文字の色を異ならせることが可能となっている。
以上、各種実施形態について、磁気ボードシステム1の説明を行ったが、各種実施形態の磁気ボードシステム1によれば、透明層31aにおいて、色フィルタ37R、37C毎に、表面からカプセル層31bまでの磁気の影響を異ならせることで、板面31上に形成する線、あるいは、文字の色を異ならせることが可能となっている。
また、本実施形態の磁気ボードシステム1は、第1〜第3実施形態のみならず、各種変形例を採用することができる。以下に、磁気ボードシステム1の変形例について説明する。
第1実施形態では、透明層31aの表面に凹凸を設け、第2実施形態では、色フィルタ37R、37C毎に透明層31aの透磁率を異ならせ、第3実施形態では、透明層31aの裏面に凹凸を設けているが、これらは適宜組み合わせてもよい。透明層31aの表面から、カプセル層31bに到達する磁気の影響をより適切に異ならせることが可能となる。
第1〜第3実施形態では、2種類の色フィルタ37R、37Cを使用し、2色の発色を実現しているが、色フィルタ37の色数を増やすことで、3色以上の発色を実現することも可能である。例えば、赤の色フィルタ37R、緑の色フィルタ37G、青の色フィルタ37Bを設け、それぞれの部分における透磁率を、赤の色フィルタ37R>緑の色フィルタ37G>青の色フィルタ37Bに設定する。また、磁性ペン2についても3種類以上の磁気の大きさの磁性ペン2を設けることで、3色以上の発色を実現することが可能である。
1:磁気ボードシステム
2(2B、2R):磁性ペン
2d:ペン先
3:磁気ボード
4:イレイザー
21a〜21h:ペン先ユニット
22:ペン軸
23a:磁石
23b:磁石
31:板面
31a:透明層
31b:カプセル層
31c:裏面層
32:スタンド
33:イレイザーホルダー
34:ペンホルダー
36:マイクロカプセル
37:色フィルタ
37R、37C、37G、37B:色フィルタ
211:保持部
213:弾性部材
214:固定部材
23a、23b:磁石

Claims (8)

  1. 磁気ボードと、色別の磁性ペンを備え、
    前記磁気ボードは、前記磁性ペンで筆記するための板面を有し、
    前記板面は、表層側から、複数色の色フィルタで区分けされた透明層、磁気によって反射特性が変化する反射制御層を備え、
    前記透明層は、表面から反射制御層までの磁気影響が前記色フィルタの色毎に異なり、
    前記磁性ペンは、前記色に対応した磁気の大きさを有する磁石がペン先に設けられている
    磁気ボードシステム。
  2. 前記透明層は、表面から前記反射制御層までの厚さを前記フィルタの色毎に異ならせている
    請求項1に記載の磁気ボードシステム。
  3. 前記透明層は、その表面もしくは裏面の少なくとも一方に凹凸を設けることで、表面から前記反射制御層までの厚さを前記フィルタの色毎に異ならせている
    請求項2に記載の磁気ボードシステム。
  4. 前記透明層は、表面から前記反射制御層までの透磁率を前記フィルタの色毎に異ならせている
    請求項1から請求項3の何れか1項に記載の磁気ボードシステム。
  5. 前記磁性ペンは、少なくとも1つのペン先ユニットを有し、
    前記ペン先ユニットは、前記磁石を弾性部材で付勢する
    請求項1から請求項4の何れか1項に記載の磁気ボードシステム。
  6. 磁性ペンで筆記するための板面を有し、
    前記板面は、表層側から、複数色の色フィルタで区分けされた透明層、磁気によって反射特性が変化する反射制御層を備え、
    前記透明層は、表面から反射制御層までの磁気影響が前記色フィルタの色毎に異なる
    磁気ボード。
  7. 色別の複数の磁性ペンを有する磁性ペンシステムであって、
    前記磁性ペンは、前記色に応じた磁気の大きさを有する磁石がペン先に設けられている
    磁性ペンシステム。
  8. 前記磁性ペンは、ペン先に少なくとも1つのペン先ユニットを有し、
    前記磁性ペンは、前記色に対応して、
    磁石を弾性部材で付勢した前記ペン先ユニットを有する第1の前記色に対応した前記磁性ペンと、
    磁石磁石が固定された前記ペン先ユニットを有する第2の前記色に対応した前記磁性ペンと、を有する
    磁性ペンシステム。
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