JP2021186899A - エンドエフェクタとハンドリングロボット及びエンドフェスタによる物品の挟み込み保持方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】柔軟で脆弱な物品や形状の異なる大きい物品であっても、小さな装置で迅速に挟み込んで持ち上げることが出来るエンドエフェクタを得ること。【解決手段】ロボットシステムに着脱自在な構造部材に取付けられ、駆動源によって正逆方向へ回転駆動する駆動リンク或いは固定リンクによってそれぞれの連結部で回転自在になるように連結した収縮、伸長自在な平行四辺形リンクの先端の連結個所に先端移動ロッドを設けて、この先端移動ロッドの動きによって、載置面上にある物品を挟んで掴み、必要に応じて持ち上げることが出来るエンドエフェクタ。【選択図】 図4
Description
この発明は、ロボットの可動アームの先端に取り付けられて、所定位置に載置されている物品を他の場所に移載させるために持ち上げ可能なように把持する把持用エンドエフェクタと該物品把持用エンドフェクタを用いたハンドリングロボット及びエンドフェスタによる物品の挟み込み保持方法に関する。
近年、労働人口の減少に伴い、生産性の低い業務における人で不足が深刻化しているが、その中でも中食産業におけるコンビニベンダの商品仕分け業務のような、多様な形状や外形サイズ、柔軟変形特性をもつ物品のハンドリングは、自動化が進まず人手に依存している現状がある。また、対象物品の多様性に加えて、高い密度で番重(薄型の移動用トレイ)へ充填する必要があることや、要求される単位時間当たりの処理数が多いこと、仕分け環境が狭小であることなどの理由により、自動化が遅れている要因となっている。
しかし、最近に至り、多様な物品をハンドリングするために様々な形状のエンドエフェクタが開発されるに至っている。例えば、文献1において開示のソフトエンドエフェクタは、柔軟素材で製造した空気作動式アクチュエータを用い物品把持を行う形式のものが開示されている。又、文献2においては、物品の底面からの保持する機能を有するハンドリング作業専用のエンドエフェクタが開示されている。
「Robust proprioceptive grasping with a soft robot hand」Autonomous Robots,43, pp.681-696,2019
「食器類ハンドリングのための下面支持ハンド開発(コンセプト提案とアームシステムへの適用設計)」日本機械学会論文集(C編)、70巻807号 pp.274-284,2013.
上記した文献1のソフトエンドエフェクタは、開閉ストロークが短く、前述のようなコンビニ対象物などの様々な外形サイズの物品に対応するためには、複数種類のエンドエフェクタを交換する必要があるという課題があった。又、自動化を進める環境では基本的に導入されるロボットアームが大型化することを避けるために、エンドエフェクタは軽量であることを望まれているが、この従来の直動機構やシリンダ駆動によって320mm程度までのストロークを確保すると、エンドエフェクタの高重量化、大型化を招き、更には、高速性が要求されるので、高重量な機構を高速運動させる大型のアクチュエータが必要となるという課題があった。
更に又、対象物品には、柔軟で脆弱な物品が含まれており、これらの物品のハンドリングでは、把持時に外形が変化し易く、大きな把持力を与えられないので、通常の開閉グリッパのように水平方向に把握する掴み指を運動させて持する場合には、重力より大きい摩擦力を指に発生させる必要がある。しかしながら、この方法は、脆弱物のハンドリングにおいて不適当であるという課題がある。更に加えて、液体が充填されているようなおでんパックのような袋物の物品においても、袋内で内容物が流動し外形が変化するため柔軟物同様に摩擦力は困難であるという課題がある。
このような課題を解決するために、物品の底面からの保持する機能を有するエンドエフェクタとして文献2に開示される食器のハンドリング専用のエンドエフェクタがある。しかし、この文献2の従来技術は食器の下膳を想定しているので、対象物を高密度に充填できる構造になっていないという問題点がある。
この発明は上記事情に鑑み、多様な形状の物品を重力下方より持ち上げ可能なエンドエ
フェクタを提供することを目的とする。具体的な構成については、以下に詳しく説明するが、大まかに説明すると、平行四辺形リンク構造により軽量かつ長ストロークを、回転フィン構造により摩擦に依存せず対象物品を持ち上げ、高密度平面充填を実現するものである。
上記目的を達成するために、この発明のエンドエフェクタは、ロボットシステムに着脱自在な構造部材と、該構造部材に固定された駆動源と、前記構造部材に一端側を回転自在に固定されて前記駆動源によって前記一端側を中心に正逆方向へ回転駆動する駆動リンクと、前記構造部材に固定された固定リンクと、これら駆動リンクの他端側及び固定リンクの先端部に回転自在に一端側をそれぞれ連結固定した第一自由リンク及び第二自由リンクと、これら第一自由リンク及び第二自由リンクのそれぞれの他端側を先端連結部材によって回転自在に連結固定して形成される平行四辺形リンクと、前記先端連結部材に設けられた先端移動ロッドと、前記構造部材に設けられた固定ロッドと、を具備し、
前記駆動源からの動力伝達により前記駆動リンクの回転駆動に伴い前記平行四辺形リンクのそれぞれのリンクが連結固定した先端部を中心に相互に回転することによって、前記先端移動ロッドが前記固定ロッドに離接近することを特徴とすることにある。
又、この発明のエンドエフェクタは、ロボットシステムに着脱自在な構造部材と、該構造部材に固定された駆動源と、前記構造部材に一端側を回転自在に固定されて前記駆動源によって前記一端側を中心に相互に逆方向へ回転駆動する第一駆動リンク及び第二駆動リンクと、これら第一駆動リンク及び第二駆動リンクの他端側にそれぞれ回転自在に一端側を連結固定した第一自由リンク及び第二自由リンクと、これら第一自由リンク及び第二自由リンクのそれぞれの他端側を先端連結部材によって回転自在に連結固定して形成される平行四辺形リンクと、前記先端連結部材に設けられた先端移動ロッドと、前記構造部材に設けられた固定ロッドと、を具備し、
前記駆動源からの動力伝達により前記第一駆動リンク及び前記第二駆動リンクの相互の正逆回転駆動に伴い前記平行四辺形リンクのそれぞれのリンクが連結固定した先端部を中心に相互に回転することによって、前記先端移動ロッドが前記固定ロッドに直線の軌跡を画きながら離接近することを特徴としたことにある。
更に又、この発明のエンドエフェクタは、前記平行四辺形リンクが上下2段に亘って設けられ、夫々の平行四辺形リンクに設けられた前記先端連結部材に前記先端移動ロッドの上方部が2ヶ所上下方向に固定されていることを特徴としたことにある。
更に、この発明のエンドエフェクタは、前記先端移動ロッドの下方先端に物品を持ち上げる回転駆動自在なフィンを設けたことを特徴としたことにある。
又、この発明のエンドエフェクタは、ロボットシステムに着脱自在な構造部材と、該構造部材に固定された駆動源と、前記構造部材に中央部を回転自在に固定されて前記駆動源によって前記中央部を中心に所定角度だけ往復回転駆動する長尺駆動リンクと、前記構造部材に中央部を固定された長尺固定リンクと、前記長尺駆動リンク及び長尺固定リンクの先端部に回転自在にそれぞれの一端側を連結固定した4つの長尺駆動第1自由リンク及び長尺駆動第2自由リンク、長尺固定第1自由リンク及び長尺固定第2自由リンクと、前記長尺駆動第1自由リンクと前記長尺固定第1自由リンクの他端側を第1先端連結部材によって回転自在に連結して形成される第1平行四辺形リンクと、前記駆動第2自由リンクと前記固定第2自由リンクのそれぞれの他端側を第二先端連結部材によって回転自在に連結される第2平行四辺形リンクと、前記第1先端連結部材に設けられた第一先端移動ロッドと、前記第2先端連結部材に設けられた第2先端移動ロッドと、を具備し、
前記駆動源からの動力伝達により前記長尺駆動リンクの回転駆動に伴い前記第1平行四辺形リンク及び第2平行四辺形リンクのそれぞれのリンクが連結固定した先端部を中心に相互に回転することによって、前記第1先端移動ロッドと前記第2先端移動ロッドが相互に離接近することを特徴とすることにある。
更に、この発明のエンドエフェクタは、ロボットシステムに着脱自在な構造部材と、該構造部材に固定された駆動源と、前記構造部材に中央部を回転自在に固定されて前記駆動源によって前記中央部を中心に互いに逆方向へ所定角度だけ往復回転駆動する第一長尺駆動リンク及び第2長尺駆動リンクと、前記第1長尺駆動リンク及び第2駆動リンクの先端部に回転自在にそれぞれの一端側を連結固定した4つの第1駆動第1自由リンク、第1駆動第2自由リンク及び第2駆動第1自由リンク、第2駆動第2自由リンクと、前記第1駆動第1自由リンクと前記第2駆動自由第1リンクの他端側を第1先端連結部材によって回転自在に連結して形成される第1平行四辺形リンクと、前記第一駆動第二自由インクと前記第二駆動第2自由リンクのそれぞれの他端側を第2先端連結部材によって回転自在に連結されて形成される第2平行四辺形リンクと、前記第1先端連結部材に設けられた第1先端移動ロッドと、前記第2先端連結部材に設けられた第2先端移動ロッドと、を具備し、
前記駆動源からの動力伝達により前記第2駆動リンク及び前記第2駆動リンクの相互の逆回転駆動に伴い前記第1及び第2平行四辺形リンクのそれぞれのリンクが連結固定した先端部を中心に相互に回転することによって、前記第1先端移動ロッドと第2先端移動ロッドが相互に離接近することを特徴とすることにある。
更に又、この発明のエンドエフェクタは、前記第1平行四辺形リンクと前記第2平行リンクが夫々上下2段に亘って設けられ、上段に設けられた第1平行四辺形リンクの第1先端連結部材と下段に設けられた第1平行四辺形リンクの第1先端連結部材に前記第1先端移動ロッドの上方部が固定され、上段に設けられた第2平行四辺形リンクの第2先端連結部材と下段に設けられた第2平行四辺形リンクの第2先端連結部材に前記第2先端移動ロッドの上方部が固定されていることを特徴とすることにある。
更に又、この発明のエンドエフェクタは、前記第1先端移動ロッド及び第2先端移動ロッドの下方先端に物品を持ち上げる回転駆動自在なフィンを設けたことを特徴とすることにある。
又、この発明のエンドエフェクアは、前記先端移動ロッドの相対向する側に挟み込み上昇機構を具備したことを特徴とすることにある。
更に又、この発明は前記したそれぞれのどれか一つのエンドエフェクタを具備するハンドリングロボットとしたことにある。
又、この発明のエンドフェスタによる物品の挟み込み保持方法は、剛体からなる4本のリンクの端部が連結材で夫々回転自在に固定されて形成される平行四辺形リンクのいずれか1本のリンクに特定の1つの連結材の周りで回転駆動する力を作用させることによって前記特定の連結材に設けた特定ロッドと当該特定の連結材と対角線上で相対向する連結材に設けた先端移動ロッドとが前記力の正逆作用により前記特定の連結材を起点に前記平行四辺形リンクの収縮又は伸長によってこれら特定ロッドと先端移動ロッドの間のある物品を挟み込み又は物品から離反することを特徴とすることにある。
請求項1の発明によると、固定ロッドと先端移動ロッドの間に載置されている持ち上げ物品(以下、単に「物品」という。)は、固定リンクの一端側でモータなどの駆動源の駆動に伴い構造部材に回転自在にその一端側が固定されている駆動リンクと、該駆動リンクの他端側で回転自在に固定されている第1自由リンクと、前記固定リンクの他端側で回転自在に固定されている第2自由リンクと、前記第1自由リンクと第2自由リンクのそれぞれの他端が先端連結材で回転自在に固定されることによって形成される平行四辺形リンクの下方位置している。固定ロッドは固定リンクの一端側で回動する駆動リンクの軸と略同じ位置にあり、先端移動ロッドは前記先端連結材に固定されているので、固定ロッドと先端移動ロッドの間隔距離は、最短では略密着するので略零に近くなり、最長では固定リンクと第2自由リンクの長さの合計距離若しくは駆動リンクと第1自由リンクの長さの合計距離に略等しくなる。前記物品は前記固定ロッドと先端移動ロッドに挟まれたままで不動の状態になる。この挟まれた物品を水平垂直方向に移動させるには使用用途によって更なる構造部材が要求される。ここで挟める物品の最大の大きさは、駆動リンクと第1自由リンクが略直線状に伸び切った位置における先端移動ロッドと固定ロッドの間隔距離である。一方、挟める最少物品の大きさは、駆動リンクの一端側が固定されている構造部材の位置に設けた固定ロッドと駆動リンクと第一自由リンクの成す角度及び固定リンクと第2自由リンクのなす角度が略零に近い場合、即ち、第一自由リンクと第2自由リンクが略一直線上に並んだ場合である。このように、この発明のエンドエフェクタは平行四辺形リンクを用いているので小さな物から大きい物までを挟むことが出来る。
この先端移動ロッドは、固定ロッドに離接近する際の軌跡は、一直線ではなく曲線を画きながら離接近する。このために、物品の形状、性状などを考慮することにより、有効に利用できる。
請求項2の発明は、請求項1の発明と異なり、前記固定リンクも前記駆動源によって回転駆動するようにした点が異なるところである。この発明によると、駆動する駆動リンクが2つになることで平行四辺形リンクの回動動作が力強くでき、これによって先端移動ロッドの物品を挟む力も増大する。即ち、第1駆動リンクと第2駆動リンクはそれぞれの一端側を同じ構造部材に駆動源からの駆動力により同時に逆方向に回転駆動するように設けられ、夫々の他端側に回転自在に第1自由リンクと第2自由リンクの一端側が回転自在に連結固定され、そして、夫々の他端側の先端に先端連結部材によって回転自在に連結固定される構成である。このようにして構成される平行四辺形リンクによると、固定ロッドと先端移動ロッドによって挟める物品の最少と最大の大きさは前記請求項1と同じであるが、先端移動ロッドの固定ロッド方向への移動の軌跡は対角線に沿って一直線である。そのために、物品を挟む力が強くなることに加えて、曲線に代わって直線となって距離が短くなる分だけ挟む速度が速くなり、作業能率が向上する。
請求項3の発明は、請求項1及び請求項2の発明において、夫々の平行四辺形リンクが上下方向に対して2段になっている構成である。この構成によって、上下同じ位置に先端移動ロッドの上方部が2ヶ所上下方向に固定されるので、先端移動ロッドが安定してエンドエフェクタ本体に取り付けられることになり、作業の高速化、挟み力の強力化を図ることが出来る。
請求項4の発明は、上記の各発明において、先端移動ロッドの下方先端に回転駆動自在なフィンを設けたので、物品を固定ロッドと先端移動ロッドの間に挟み込んだ後に、このフィンを回転駆動させて物品の下方底面と地面若しくは載置面の間に潜り込ませることが出来る。これによって、エンドエフェクタ本体自体を持ち上げたり、或いは構造部材ごと持ち上げたりることで、物品は地面若しくは載置面から浮き上がるため、エンドエフェクタと共に或いは構造部材と共に目的位置まで移動させることが出来る。
請求項5の発明は、固定ロッドと先端移動ロッドの相対向する側に挟み込み上昇機構を設けたので、物品をこれら両ロッドで挟み込むと同時に持ち上げることが出来るので、作業の能率化と設備の省力化を行うことが出来る。
請求項6の発明は、平行四辺形リンクを構造部材に設けた軸に対象となるようにして2組設け、離接近する2本の先端移動ロッドで物品を両側から挟むようにした構成の発明であるから、1本の長尺駆動リンクを駆動源によって往復回転運動するように制御するだけで、2つの平行四辺形リンクを各連結固定点を中心に収縮及び伸長させることが出来る。そのために構成の簡素化を図ることが出来る。又、長尺固定リンクは不動であるから、第一先端移動ロッド及び第二先端移動ロッドの互いに離接近する移動の軌跡は、直線的ではなく曲線の軌跡となるので、何かの障害物を避けて離接近する必要がある場合には有効に活用される。
請求項7の発明は、前記の発明と異なり、2本の長尺駆動リンクを構造部材に上下方向に間隔を開けて交差するように固定して、夫々の長尺駆動リンクを正逆方向に同速度で回転させるように構成してなるものであるから、2つの平行四辺形リンクは上下方向に交差した軸を対象にして、収縮及び伸長の繰り返し動作を繰り返す。即ち、収縮した時に2本の先端移動ロッドは略零の距離まで最接近し、伸長した時に最大の距離まで離反するが、この両先端移動ロッドの移動の軌跡は対角線に沿って直線的であるので、移動距離が短く、従って、物品を挟む時間が短くなる。又、2本共に長尺駆動リンクであるので、先端移動ロッドの動きは力強くなり対象の物品の重量が大きい場合であっても挟み易くなる。
請求項8の発明は、請求項6及び請求項7の発明において、夫々の2組の平行四辺形リンクが上下方向に対して2段になっている構成である。この構成によって、上下同じ位置に先端移動ロッドの上方部が2ヶ所上下方向に固定されるので、先端移動ロッドが安定してエンドエフェクタ本体に取り付けられることになり、作業の高速化、挟み力の強力化を図ることが出来る。又、先端移動ロッドの上方部を2つの平行四辺形リンクで支えるので、一つの場合と較べて、重い物品でも挟み込み持ち上げが可能となる。
請求項9の発明は、上記の各発明において、先端移動ロッドの下方先端に回転駆動自在なフィンを設けたので、物品を2つの先端移動ロッドの間に挟み込んだ後に、このフィンを回転駆動させて物品の下方底面と地面若しくは載置面の間に潜り込ませることが出来る。これによって、エンドエフェクタ本体自体を持ち上げたり、或いは構造部材ごと持ち上げたりることで、物品は地面若しくは載置面から浮き上がるため、エンドエフェクタと共に或いは構造部材と共に目的位置まで移動させることが出来る。
請求項第10の発明によると、前記第1先端移動ロッドと第2先端移動ロッドの相対向する側に挟み込み上昇機構を具備したことにより、物品の挟み込み保持と載置面からの持ち上げ動作を同時に行うことが出来るので、別途持ち上げ用の装置が不要になるのみならず、作業能率を向上させることが可能となる。
請求項11の発明によると、前記したいずれかのエンドエフェクタを具備するハンドリングロボットによれば、効率よく物品を掴んで移送、仕分けなどの作業が無人で行え、省人化を図ることが出来る。
請求項12の方法の発明によると、剛体からなる4本のリンクの端部が連結材で夫々回転自在に固定されて形成される平行四辺形リンクを用いて物品の挟み込み持ち上げを行うので、平行四辺形リンクの各リンクが伸び切って伸長した状態で2本のロッドの間隔距離が最大になりこの最大長さの物品を挟み込み持ち上げが可能になる。一方、各リンクが折り畳まれて収縮した状態では2本のロッド間隔は略零に近い値まで狭まるので、小型の物品に至るまで挟み込み持ち上げられる。又、リンク機構を採用することにより、小さなスペースで稼働するエンドエフェクタとすることが出来る。
この発明の実施形態について以下図面を参照しつつ説明する。この発明のエンドエフェクタ1は、図1に示されるように、ハンドリングロボット2のロボットシステム3の接続部31に着脱自在に固定される。ロボットシステム3の具備する装置により、接続部31は、矢符Aに示すよう垂直方向に伸縮したり、矢符Bに示すように水平方向に伸縮したり、或いは、矢符Cで示すように垂直方向に回転したり、更には、矢符Dで示すように水平方向に回転できるようになっている。このような各部位における伸縮、回転は、ロボットシステム3の制御部に内蔵されているプログラムによって行われる。この実施形態では、エンドフェクタ1とロボットシステム3の接続は、エンドフェクタ1の軸状の構造部材である構造軸1Aを接続部31に連結することで行われる。これにより、エンドエフェクタ1で挟み込んでコンベアや床面等の載置面Hから持ち上げられた物品Sを所定の位置まで移動させることが出来る。
エンドフェクタ1の第1の実施形態の基本形は図2に示される。この図2の基本形は、構造軸1Aに固定されている構造台1Bに取付けられた駆動源としてのモータ4と、該モータ4の回転駆動軸4Aに固定された構造台1Bの上面にある第1ギア5と、この第1ギア5に噛み合うように構造軸1Aに回転自在に固定され構造台1Bの上面にある第2ギア6からなる動力伝達機構を具備している。そして、前記第2ギア6の上方では、構造軸1Aには回転自在に嵌め込まれた駆動リンク7の一端側が固定されることにより、第2ギア6の回転と共に駆動リンク7も回転駆動し、一方、前記第2ギア6の下方で構造軸1Aに一端側を回転不能にして嵌め込まれて構造台1Bの上面にある固定リンク8を有し、更に、前記駆動リンク7と前記固定リンク8の他端側にはそれぞれ第1自由リンク9、第2自由リンク10の一端側が連結材11で回転自在に連結固定され、加えて、これら第1自由リンク9と第2自由リンク10の他端側が連結固定部材12で回転自在に連結固定されることにより、各連結材11及び連結固定部材12によって変形自在な平行四辺形リンク13が形成されている。前記連結固定部材12には先端移動ロッド14の上部が固定され、その下端は前記構造軸1Aの下端と略同一長さに合わされている。
この実施形態のエンドフェクタ1によると、モータ4の回転駆動により動力伝達機構を伝って駆動リンク9が固定リンク8から離れる方向に回転すると、第1自由リンク9、第2自由リンク10も連結材11、連結固定部材12を支点にして、第1自由リンク9と第2自由リンク10が構造軸1A方向へ引き寄せられて平行四辺形リンク13が収縮してゆくので、連結固定部材12に固定されている先端移動ロッド14も矢符E方向に移動し、平行四辺形リンク13の下方中央付近の置台等の載置面Hの上面に置いてある物品Sを構成軸1Aの下方の固定ロッド15方向である矢符E方向へ押してゆく。物品Sが固定ロッド15に当たって進まなくなると先端固定ロッド14に負荷が掛かりモータ4の駆動が停止する。この挟み込んだ物品Sは安定静止状態を維持する。先端移動ロッド14が細くて物品Sを押し難い時には先端移動ロッド14の内側に押し板を固定しておいてもよい。また、物品Sを持ち上げて移動する場合には、後述の装置を付加すればよい。この実施形態では先端移動ロッド14の軌跡は平行四辺形リンク13が最も伸長した時、即ち、先端移動ロッド14が最も固定ロッド15から離れている位置から固定ロッド15方向へ向かう軌跡は直線ではなく、最初は固定ロッド8から遠ざかり次第に固定ロッド8の構造軸1Aに固定した根元に近接してゆく曲線の軌跡を描くので、載置面Hに障害物があって真直ぐな進行ができない場合に有効に活用できる。また、一つのリンクのみの駆動でよいので構造が簡単な利点がある。平行四辺形リンク13の機構であるので、長尺な棒材を押し引きするように移動させて物品Sを押す機構と較べて小さなスペースがあればよいので、小型化を図ることができる。図3は、この実施形態の模式図であり、白抜き矢符は連結固定部材12及び駆動リンク7の移動方向を示している。太い斜線は駆動トルクの反力を受ける位置を示している。
第2の実施形態のエンドフェクタ1の基本形は図4に示される。この図4の基本形が前記した図2に示す第1の実施形態の基本形と異なるところは、固定リンク8に代えてもう一つ駆動リンクを追加して2つの駆動リンクとしたことである。即ち、エンドフェクタ1は、構造軸1Aに固定されている構造台1Bに取付けられた駆動源としてのモータ4と、該モータ4の回転駆動軸41に固定された構造台1Bの上面にある第1ギア16と、この第1ギア5に噛み合うように構成軸1Aに回転自在に固定され構成台1Bの上面にある第2ギア6と、前記第1ギア5と噛み合う第2ギア6、構造台1Bに固定されている軸1Cに回転自在に固定され前記第1ギア5に噛み合う第3ギア16、前記構造台1Bの上面にあって前記第2ギア6の下方で構造軸1Bに回転自在に固定されている前記第3ギア16と共に軸1Cを中心に回転する第4ギア17、前記構造台1B上で前記構造軸1Aに回転自在に固定され且つ前記第2ギア6の下方位置にある第5ギア18からなるからなる動力伝達機構を具備している。この動力伝達機構により、モータ4が回転すると第2ギア6と第5ギア18は共に構造軸1Aを中心に互いに反対方向へ同速度で回転駆動する。
そして、前記第2ギア6の上方で、構造軸1Aに回転自在に嵌め込まれた第1駆動リンク7Aの一端側が固定されることにより、第2ギア6の回転と共に第1駆動リンク7Aも同方向に回転駆動する。一方、前記第5ギア18上方において、構造軸1Aに回転自在に嵌め込まれた第2駆動リンク7Bの一端側が固定されることにより、第5ギア18の回転と共に第2駆動リンク7Bも回転駆動する。これにより、第1駆動リンク7Aと第2駆動リンク駆動リンク7A及び第2駆動リンク7Bのそれぞれの他端側には、第1自由リンク9、第2自由リンク10の一端側が連結材11を介して回転自在に連結固定されると共に、これら第1自由リンク9及び第2自由リンク10の他端側は先端固定部材12で回転自在に連結固定されていて、変形自在な平行四辺形リンク13を形成している。
この実施形態のエンドフェクタ1によると、モータ4の正回転駆動により動力伝達機構を伝って第1駆動リンク7Aと第2駆動リンク7Bは構造軸1Aを中心にして互いに離れる方向に回転すると、第1自由リンク9、第2自由リンク10も連結材11、連結固定部材12を支点にして、第1自由リンク9と第2自由リンク10が構造軸1A方向へ引き寄せられて平行四辺形リンク13が収縮してゆくので、連結固定部材12に固定されている先端移動ロッド14も矢符E方向に移動し、平行四辺形リンク13の下方中央付近の置台等の載置面Hの上面に置いてある物品Sを構造軸1Aの下方の固定ロッド15方向である矢符E方向へ押してゆく。物品Sが固定ロッド15に当たって進まなくなると先端固定ロッド14に負荷が掛かりモータ4の駆動が停止する。その後の動作は前記の固定リンク8を使用した時と同じであるが、連結固定部材12に固定されている先端移動ロッド14の軌跡は、平行四辺形リンク13の対角線にある。従って、固定ロッド15迄の距離は最短であることから、挟み込む動作の時間が短くて済む利点がある。また、2つの駆動リンクを使用するので力が強くなり、物品Sの重量がある場合には特に有用である。図5は、この実施形態の模式図であり、白抜き矢符は連結固定部材12及び第1駆動リンク7Aと第2駆動リンク7Bの移動方向を示し、太い斜線は2つの駆動リンクの駆動トルク反力を受ける位置を示している。
次に、図6乃至図8に基づいて、第3の実施形態について説明する。前記第1及び第2の実施形態と基本的に異なるところは、2つの先端移動ロッドを用いて物品Sを挟み込んで持ち上げる点である。同じ構成部材については同符号を付して説明を省略する。この実施形態のエンドフェクタ1の基本形は、とくに図6に良く表れているように、構造軸1Aに固定されている構造台1Bに取付けられた駆動源としてのモータ4と、該モータ4の回転駆動軸4Aに固定された第1ギア5と、該第1ギア5と噛み合う構造軸1Aに回転自在に固定された第2ギア6と、前記第2ギア6の下面に固定され且つ構造軸1Aに全体形状が略S字型をなす略中央部を固定された第1長尺駆動リンク7Aと、この第1長尺駆動リンク7Aと交差するようにして前記構造軸1Aの前記第1長尺駆動リンク7Aの下方位置において全体形状が略S字型をなす略中央部を回転自在に固定された第2長尺駆動リンク7Bが存在する。これら第1長尺駆動リンク7Aと第2長尺駆動リンク7Bの同じ方向位置にある一端部には、第1自由リンク9Aと第2自由リンク9Bの一端側が夫々ピンなどの連結材11で回転自在に連結されていると共に、これら第1自由リンク9Aと第2自由リンク9Bの他端側は第1連結固定部材12Aによって回転自在に連結固定されている。又、前記第1長尺駆動リンク7Aと第2長尺駆動リンク7Bの前記とは他方向の同じ側の他端端部には、前記と同様に、第1自由リンク9Aと第2自由リンク9Bの一端側が夫々ピンなどの連結材11で回転自在に連結されていると共に、これら第1自由リンク9Aと第2自由リンク9Bの他端側は第2連結固定部材12Bによって回転自在に連結固定されている。
このような構造によって、第1長尺駆動リンク9A、第2長尺駆動リンク9Bを共通として2つの第1自由リンク9及び第2自由リンク10によって、連結材11及び連結固定部材12A,12Bを回転支点としてモータ4の回転駆動軸4Aから伝わる回転力によって収縮及び伸長自在な2つの第1平行四辺形リンク13Aと第2平行四辺形リンク13Bが、構造軸1Aを点対象として一対存在する。そして更に、前記一対で2つの第1平行四辺形リンク13A、13Bの下方に同じ一対の2つの第1、第2平行四辺形リンク13A、13Bが前記構造軸1Aを点対象として存在している。この下方の2つの平行四辺形リンク13A、13Bへの回転駆動力の伝達は、図7、図8に良く表れているように、上下の第1自由リンク7Aが連結棒19A、上下の第2自由リンク7Bが連結棒19Bによって連結され、又、上下の第1長尺駆動リンク7Aが連結棒20A、上下の第2長尺駆動リンク7Bが連結棒20Bで連結されているので、連結材11及び連結固定部材12A、12Bで回転しながら同じ方向に同じ速度で回転する。
また、下方の2つの平行四辺形リンク13A及び13Bへのモータ4の駆動力は、図8に良く表れているように、構造軸1Aへ回転自在に固定している上下2つの第一長尺駆動リンク7Aと第二長尺駆動リンク7Bの間に設けた傘型歯車機構21を介して伝達される。これによると、第2ギア6と共に回転する第一長尺駆動リンク7Aの回転によって連結棒20Aと連結している下方の第一長尺駆動リンク7Aも回転する。これによって、下方の第一長尺駆動リンク7Aと構造軸1Aで回転自在に連結している傘型ギア21が回転し、この傘型ギア21と噛み合う縦方向の2つの傘型ギア21B、この2つの傘型ギア21Bと噛み合う上方の傘型ギア21Cを介して、この上方の傘型ギア21Cに固定され且つ構造軸1Aに回転自在固定されている上方の第2長尺駆動リンク7Bに伝達される。これによって、下方の第2長尺駆動リンク7Bは第1長尺駆動リンク7Aとは反対方向に回転駆動する。上下の第二長尺駆動リンク7Bは連結棒20Bによって連結されているので、同方向に同じ速度で構造軸1Aを中心に回転する。前記縦方向の2つの傘型ギア21Bは、構造軸1Aに回転不動に固定したコの字型の箱21Dの中に向い合うように回転自在に設置され、この2つの傘型ギア21Cの間に前記2つの傘型ギア21A、21Cが噛み合うように嵌め込まれている。
又、図6に良く表れているように、第1平行四辺形リンク13A及び第2平行四辺形リンク13Bの連結固定部材12A及び12Bには、第1先端移動ロッド14A及び14Bが固定されている。これら2つの第1及び第2先端移動ロッド14A及び14Bは、ある程度の剛体で棒状のものであれば使用目的に応じて選択すればよいのでその材質や形状は問わない。この実施形態では細い金属製の棒部材であって、その先端には比較的薄い金属片からなるフィン22A、22Bを設けている。先端移動ロッド14A、14Bの上方部は、上下の平行四辺形リンク13A,13Bの第一、第二連結固定部材12A、12Bにその上方部を上下方向に間隔を開けて固定されているので、重量があり、又種々の形状の物品Sを挟み込んだ場合であっても安定して挟持できる。更にそれら2つの連結固定部材12A、12Bに回転自在に抜けでないように連結固定しておくことも出来る。
更に、前記のように2つの第1、第2長尺駆動リンク7A、7Bを使用しても、駆動源は一つで良いので構造が簡単になる。又、載置面H上に置かれた物品Sを挟む場合においては、前記下2つの先端移動ロッド14A、14Bは、2つの平行四辺形リンク13A,13Bの先端に固定されているので、2つの長尺駆動リンク7A、7Bの互いに離反する反対方向或いは接近する反対方向の回転に伴い、2つの平行四辺形リンク13A、13Bの対角線方向へ直線的な軌跡を画いて移動するので、これらの間に置かれた物品を掴み離す時間は短くなり作業能率が向上する。更に、フィン22A、22Bを先端移動ロッド14A、14Bに固定した場合には、先端移動ロッド14A、14Bで物品Sを挟んだ後にこれを回転させてフィン22A、22Bを物品Sの下方に潜り込ませれば、持ち上げて移動させることが出来る。この先端移動ロッド14A、14Bの最大間隔は、2つの平行四辺形リンク13A,13Bが最大伸長時で約40cm、最少収縮時で約0.5cmであったが、部材の設計変更により可変可能である。
なお、以上の実施形態は、図6に示す一対の平行四辺形リンク13A、13Bを構造軸1Aと対象に設けた例を述べたが、この実施形態の構造台1Bに回転駆動軸4Aの長いもう1台のモータ4を設置し、この長い回転駆動軸1Aの下方に前記の第1平行四辺形リンク13A、13Bと同じもの90度角度をずらしてもう一対設けるようにすることができる。この場合には、図6の構造台1Bの孔の空いた箇所に駆動源としてのもう一つのモータ4を設置するが、この時にはもう一つのモータ4の回転駆動軸4Aが上方に位置で動く第1、第2長尺駆動リンク7A、7Bと衝突するのを避けるために、緩やかなS字型形状にとして近接時に回転駆動軸4Aそれによって形成される空間内に入り込むようになっている。このような上下方向に1対ずつ90度角度をずらせて設けることで、4つの第1、第2先端移動ロッド14A、14Bが存在することになる。これらによって、載置面H上にある物品Sを四方から挟み込むことができることに加えて、フィン22A、22Bも4つあるので、これで物品Sの底面から持ち上げることができるため、移動時における物品Bが安定する。
次に、図9乃至図11に基づいて、第4の実施形態について説明する。このエンドフェスタ1が前記第3の実施形態と異なるところは、第1、第2長尺駆動リンク7A、7Bの逆方向回転駆動の回転力伝達機構が、傘型歯車機構ではなく、図4に示す第2実施形態の基本形のギア構成を採用していること、4つの先端移動ロッドを採用したことである。第3の実施態共通するところは、同じ符号を用いて説明する。モータ4Aの回転駆動軸4Aに固定された第1ギア5は構造軸1Aに回転自在に固定された第2ギア6と噛み合い、この第2ギア6には上方にある第2長尺駆動リンク7Bが固定されているので、第2長尺駆動リンク7Bは第2ギア6と共に構造軸1Aと共に回転駆動する。そしてこの第2長尺駆動リンク7Bは、連結棒20で下方の第2長尺駆動リンク7Bと連結固定されているので、上下の2つの第2の長尺駆動リンク7Bはドジに同方向に回転駆動する。
更に、第2ギア6は、構造台1Bに回転自在に固定された第3ギア16に噛み合い、この第3ギア16は構造台1Bに回転自在に固定された第4ギア17に噛み合い、更にこの第4ギア17と回転軸を共通して共に同時回転する下方位置にある第5ギア18は、構造軸1Aに回転自在に固定されると共に下方の第6ギア18Aと噛み合っており、この第6ギア18Aは下方の第一長尺駆動リンク7Aに固定されている。このようなギアの噛み合いにより前記第2ギア6とは逆方向に回転駆動するこの下方の第一長尺駆動リンク7Aは連結棒20でもって上方の第一長尺駆動リンク7Aと連結固定されているので、上下2つの第1長尺駆動リンク7Aは構造軸1Aを中心に同方向に回転駆動する。
更に、前記第1、第2の長尺駆動リンク7A、7Bの両端部には、第1自由リンク9と第2自由リンク10の一端側が連結材11で回転自在に固定され、同他端側は連結固定部材12で回転自在に固定されている。又、先端移動ロッド14の下方先端には、物品Sの底面と載置面Hの間に潜り込んで物品を持ち上げるフィン22が回転自在に設けられている。
このようにして構成されたギア及びリンク構成によって、上下一組の連結固定部材12に先端移動ロッド14が固定されて、モータ4の正逆回転駆動によって、2つの先端移動ロッド14が離接近するようになって、物品Sを挟み込んだり離したりするようになっている。この実施例においては、構造台1Bに更にもう一台のモータ4が設置されて、上記した上下一組の駆動機構が90度向きを変えて設置されている。この構造はモータ4の回転駆動軸4Aを下方に長くした点が異なるだけで、その他の構造は前記下構造と同様であるので説明を省略す。このような構成のエンドエフェクタ1の構成にすると、構造軸1Aの下方の載置面H上方に載置された物品Sは四方から先端移動ロッド14によって挟まれ、持ち上げられることが可能となり、安定して物品Sを目的場所に移動させることが可能
となる。
となる。
上記した第3の実施形態と第4の実施形態のエンドエフェクタ1の模式図を図13に示す。2つの第1、第2の長尺駆動リンク7A、7Bを細網線のリンクで示し、これらのリンクの中央部は構造軸1Aに回転自在に固定され、構造台1Bに設置したモータ4によって互いに正逆反対方向に回動駆動する。これら第1、第2の長尺駆動リンク7A、7Bの端部に連結部材11によって回転自在にそれぞれ連結固定された第1、第2自由リンク9,10の他端側が連結固定部材12A、12Bで回転自在に固定されることにより、構造軸1Aを中心として、2つの平行四辺形リンク13A、13Bが点対称的に設けられている。これにより、モータ4の正逆回転によって2つの平行四辺形リンク13A、13Bが収縮、伸張して、これに伴い2つの連結固定部材12A、12Bは互いに相接近する方向である対角線方向に直線的に相接近し或いは離反する。連結固定部材12A、12Bには先端移動ロッド14A、14Bが固定してあるので、これによって物品Bを挟み込み、フィン22を設けているときには持ち上げて位置まで移動できる。
図12の模式図は、斜線で示す長尺固定リンク8Aと細網線リンクで示す長尺駆動リンク7Aとが、それぞれの中央部で回転自在に交差して構造軸1Aに回転自在に固定され、構造台1Bに設置したモータ4によって長尺駆動リング7Aの正逆回転よって長尺駆動リンク7Aが構造軸1Aを中心に正逆回転する。長尺固定リンク8Aの両端部には第1自由リンク9の一端側が、長尺駆動リンク7Aの両端側には第2自由リンク10の一端側が連結材11で回転自在に連結固定され、更に、第一自由里リンク9及び第2自由リンク10の他端側は連結固定部材12A、12Bによってそれぞれ回転自在に固定されているので、2つの平行四辺形リンク13A,13Bが構造軸1Aに対して点対称的に設けられている。これにより、モータ4の正逆回転によって長尺駆動リンク7Aが白矢印方向或いは逆方向に長尺固定リンク8Aに離接近すると、2つの平行四辺形リンク13A、13Bが収縮、伸張して、これに伴い2つの連結固定部材12A、12Bは互いに相離接近する方向に移動する。この時の連結固定部材12A、12Bの移動の軌跡は白抜きの矢印のように対角線方向ではなく曲線を描いて構造軸1A方向へ移動する。連結固定部材12A、12Bには先端移動ロッド14A、14Bが固定してあるので、これによって物品Bを挟み込み、フィン22を設けているときには持ち上げて位置まで移動できる。軌跡が曲線的であるので、挟む物品Sの近辺に障害物があって直線的に接近できない場合に有効に利用できる。この図12の模式図の具体的構成の図面は示していないが、前述している説明及び図面から明らかである。
次に、この発明の第5に実施形態について、図13乃至図15に基づいて説明する。この実施態様は、先端移動ロッドが回転駆動する機構の説明の実施態様であって、そのためのモータ4が増設され、新たなリンク機構が形成されている点の他は、図9に示す第4実施形態の長尺駆動リンクの形状が直線であることの形式的な相違であるので、前述した同じ構成要素については同符号を用いて説明を省略し、先端移動ロッドの回転駆動リンク機構(以下、「回転駆動リンク機構」という。)について説明する。先端移動ロッド14A、14Bの上端には、回転駆動リンク機構を構成するモータ4と噛み合うに複数のギア及びリンクを介して正逆方向の回転力が付与される。即ち、図15に示すように、構造台1Bに固定されている増設モータ4の回転駆動軸4Aに固定されたギア30が構造軸1Aに回動自在に固定されているギア31に噛み合っている。このギア31は中央部を構造軸1Aに回転自在に固定されているリンク32に固定されて同時に固定軸1Aを中心に回転する。このリンク32の両端には、リンク33の一端側が回転自在に連結固定されると共に、リンク33の他端側にはリンク34の一端側とリンク35の一端側が夫々回転自在に連結固定されている。リンク34の他端側はリンク36を介して先端固定部材12に回転自在に固定されている先端移動ロッド14の上方に連結されている。このようなギアとリンク機構が、構造軸1Aの両側に対称的に存在する2つの平行四辺形リング13に設けられているので、回転方向及び回転速度を制御されている増設モータ4の正逆回転によって夫々の連結固定部材12にある先端移動ロッド14は同時に同方向に回転して、先端に固定しているフィン22の向きを変えることが出来るようになっている。即ち、先端移動ロッド14が物品Sを挟み込んだことが感知された後に、増設モータ4が回転駆動してフィン22が載置面Hと物品Sの底面の間に潜り込んで持ち上げ態勢に入ることが出来る。2つの平行四辺形リンク13が構造軸1Aに支持されて収縮、伸長しながら物品Sを挟み込む動作については、前実施形態で説明したので省略する。このような回転駆動リンク機構は、この実施態様のみならず、他の実施態様のエンドエフェクタ1にも同様に適用できる。
次に図16に基づいて物品Sの持ち上げ機構について説明する。2つの先端移動ロッド14の相向い合う側の下方の部位には、持ち上げリンク40が設けられている。この持ち上げロッド40は、4つのリンク41,42,43,44をそれぞれ連結部45で回転自在に連結した小平行四辺形リンクであって、長辺の一つのリンク41が先端移動ロッド14の固定されており、この長辺41と向い合うもう一つの長辺42の物品Sを挟む外面には図17に例示するような滑り止めとなる凹凸面42Aを形成している。この凹凸面42Aの例示を挙げれば図17に示すように上向きの突起状物を外面に形成して、物品Sの表面を押えた時に多少のクッション性を有しつつ物品Sを優しく保持し、且つ、滑り落ちないように突起状物を上向きにしたものである。材質としては、硬質合成樹脂やゴムが好適であるが他の材質の物であっても良い。このような持ち上げリンク40であると、物品Sを挟んで力が加わると、物品Sを押える小平行四辺形リンクのリンク42からの反力により各連結部45に作用する力により図16に示す矢符方向へリンク43、44を押し上げる。この状態の載置面Hから物品Sが浮いた状態で、構造軸1Aを固定しているロボットシステムのアームなどを動かして、所定の位置まで物品を運び、その位置の上方迄達した時に先端移動ロッド14を相互に離れる方向に移動させれば小平行四辺形リンクは物品Sの重さで目的位置の載置面上に置かれるまで連結部45を中心に各リンク42、43、44が回転して降ろすことが出来る。従って、物品Sの持ち上げ下降に要するダウ力宇機構は不要である。物品Sの持ち上げ高さは、載置面Hから少し浮く程度でよいので、物品Sを挟むのと略同時に持ち上げ出来きて物品Sの移動の作業の時間の短縮化を図ることが出来る。この実施形態の他に固定ロッドと先端移動ロッドの間で物品Sを挟む場合でも同様の機構を用いることが出来る。
図18に示す模式図は、図2、図3に示す第1の実施形態の基本形のエンドエフェクタ1を1つの構造軸1Aに連結することによって、3つの先端移動ロッド14で物品Sを挟んで掴み込むようにした例である。図3の模式図と同じように、細網目模様のリンクが駆動リンク7で斜線のリンクが固定リンク8である。この実施形態では固定ロッドは不要である。
図11において、構造軸1Aを中心として2つの長尺駆動リンク7A、7Bを用いて2つの平行四辺形リンク13A、13Bを収縮、伸長させることを説明したが、図19においては、異なる2軸に固定されて図外の駆動源によって正逆方向に回転する回転駆動軸10A,10Bにギア10A1、10B1を固定し、このギア10A1、10B1のそれぞれに長尺駆動リンク7A、7Bを固定した第6実施態様の模式図を示す。回転駆動軸10A,10Bに付与する駆動源は同一でも別々でもよい。その他の構成は図11の第4の実施態様と同じであるので同符号を用いて説明を省略する。また、この実施形態以外にも、前記した平行四辺形リンクの組合せによって種々の実施形態を構築することが出来るが、それらもこの発明の範囲に含まれるものである。
なお、以上の実施形態を通じて、駆動源としては電動モータを使用した場合について説明しているが、その他の回転駆動系としては、ベーン型空気圧アクチュエータ、直動駆動系としては、エアシリンダ、ラックピニオンギア利用電導モータ、などが使用できる。直動系の場合には、小型の平行四辺形を付加しその先端に力を加えることにより、全体を駆動する構造とする。その墓に、ベルトワイヤ駆動としてプーリーなどを介して四辺形を変形させる力を与える方式、形状記憶合金を用いてリンクを変形させる方式、6面体流体駆動アクチュエータを持ちる方式などがある。
この発明は、対象物品の稠密度が高く、従来のハンドではグリップ部の幅があるものが利用できない場合にも広く利用可能で、小型化を図ることができるため、対象物品が柔軟、脆弱で大きさの幅が広い中食産業におけるコンビニベンダの商品仕分け業務のような、多様な形状や外形サイズ、柔軟変形特性を持つ物品のハンドリングに特に有用である。
1 エンドエフェクタ
2 ハンドリングロボット
3 ロボットシステム
4 モータ(駆動源)
5 第1ギア
6 第2ギア
7 駆動リンク
8 固定リンク
9 第1自由リンク
10 第2自由リンク
11 連結材
12 連結固定部材
13 平行四辺形リンク
14 先端移動ロッド
15 固定ロッド
19 連結棒
20 連結棒
21 傘型歯車機構
22 フィン
2 ハンドリングロボット
3 ロボットシステム
4 モータ(駆動源)
5 第1ギア
6 第2ギア
7 駆動リンク
8 固定リンク
9 第1自由リンク
10 第2自由リンク
11 連結材
12 連結固定部材
13 平行四辺形リンク
14 先端移動ロッド
15 固定ロッド
19 連結棒
20 連結棒
21 傘型歯車機構
22 フィン
Claims (12)
- ロボットシステムに着脱自在な構造部材と、該構造部材に固定された駆動源と、前記構造部材に一端側を回転自在に固定されて前記駆動源によって前記一端側を中心に正逆方向へ回転駆動する駆動リンクと、前記構造部材に固定された固定リンクと、これら駆動リンクの他端側及び固定リンクの先端部に回転自在に連結材によって一端側をそれぞれ連結固定した第1自由リンク及び第2自由リンクと、これら第1自由リンク及び第2自由リンクのそれぞれの他端側を先端連結部材によって回転自在に連結固定して形成される平行四辺形リンクと、前記先端連結部材に設けられた先端移動ロッドと、前記構造部材に設けられた固定ロッドと、を具備し、
前記駆動源からの動力伝達により前記駆動リンクの回転駆動に伴い前記平行四辺形リンクのそれぞれのリンクが連結材及び連結固定材を中心に相互に回転することによって、前記先端移動ロッドが前記固定ロッドに曲線の軌跡を画きながら離接近することを特徴とするエンドエフェクタ。 - ロボットシステムに着脱自在な構造部材と、該構造部材に固定された駆動源と、前記構造部材に一端側を回転自在に固定されて前記駆動源によって前記一端側を中心に相互に逆方向へ回転駆動する第1駆動リンク及び2二駆動リンクと、これら第1駆動リンク及び第2駆動リンクの他端側にそれぞれ回転自在に連結材によって一端側を連結固定した第1自由リンク及び第2自由リンクと、これら第1自由リンク及び第2自由リンクのそれぞれの他端側を先端連結部材によって回転自在に連結固定して形成される平行四辺形リンクと、前記先端連結部材に設けられた先端移動ロッドと、前記構造部材に設けられた固定ロッドと、を具備し、
前記駆動源からの動力伝達により前記第1駆動リンク及び前記第2駆動リンクの相互の正逆回転駆動に伴い前記平行四辺形リンクのそれぞれのリンクが連結固定した先端部の連結材及び連結固定材を中心に相互に回転することによって、前記先端移動ロッドが前記固定ロッドに直線の軌跡を画きながら離接近することを特徴とするエンドエフェクタ。 - 前記平行四辺形リンクが上下2段に亘って設けられ、夫々の平行四辺形リンクに設けられた前記先端連結部材に前記先端移動ロッドの上方部が上下方向に2ヶ所固定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエンドエフェクタ。
- 前記先端移動ロッドの下方先端に回転駆動自在に物品を持ち上げるフィンを設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
- 前記固定ロッドと先端移動ロッドの相対向する側に挟み込み上昇機構を具備したことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
- ロボットシステムに着脱自在な構造部材と、該構造部材に固定された駆動源と、前記構造部材に中央部を回転自在に固定されて前記駆動源によって前記中央部を中心に所定角度だけ往復回転駆動する長尺駆動リンクと、前記構造部材に中央部を固定さて前記駆動リンクと交差する長尺固定リンクと、前記長尺駆動リンク及び長尺固定リンクの先端部に回転自在にそれぞれの一端側を連結固定した4つの長尺駆動第1自由リンク及び長尺駆動第2自由リンク、長尺固定第1自由リンク及び長尺固定第2自由リンクと、前記長尺駆動第1自由リンクと前記長尺固定第1自由リンクの他端側を第1先端連結部材によって回転自在に連結して形成される第1平行四辺形リンクと、前記駆動第2自由リンクと前記固定第2自由リンクのそれぞれの他端側を第2先端連結部材によって回転自在に連結される第2平行四辺形リンクと、前記第1先端連結部材に設けられた第一先端移動ロッドと、前記第2先端連結部材に設けられた第2先端移動ロッドと、を具備し、
前記駆動源からの動力伝達により前記長尺駆動リンクの回転駆動に伴い前記第1平行四辺形リンク及び第2平行四辺形リンクのそれぞれのリンクが連結固定した先端部の連結材及び連結固定材を中心に相互に回転することによって、前記第1先端移動ロッドと前記第2先端移動ロッドが共に曲線の軌跡を画きながら相互に離接近することを特徴とするエンドエフェクタ。 - ロボットシステムに着脱自在な構造部材と、該構造部材に固定された駆動源と、前記構造部材に中央部を回転自在に固定されて前記駆動源によって前記中央部を中心に互いに正逆方向へ所定角度だけ往復回転駆動する第1長尺駆動リンク及び第2長尺駆動リンクと、前記第1長尺駆動リンク及び第2駆動リンクの4つの先端部に回転自在にそれぞれの一端側を連結固定した第1駆動第1自由リンク、第1駆動第2自由リンク及び第2駆動第1自由リンク、第2駆動第2自由リンクと、前記第1駆動第1自由リンクと前記第2駆動自由第1リンクの他端側を第1先端連結部材によって回転自在に連結して形成される第1平行四辺形リンクと、前記第1駆動第2自由インクと前記第2駆動第2自由リンクのそれぞれの他端側を第2先端連結部材によって回転自在に連結されて形成される第2平行四辺形リンクと、前記第1先端連結部材に設けられた第1先端移動ロッドと、前記第2先端連結部材に設けられた第2先端移動ロッドと、を具備し、
前記駆動源からの動力伝達により前記第1駆動リンク及び前記第2駆動リンクの相互の正逆回転駆動に伴い前記第1平行リンク及び第2平行四辺形リンクのそれぞれのリンクが連結固定した先端部の連結材及び連結固定材を中心に相互に回転することによって、前記第1先端移動ロッドと第2先端移動ロッドが互いに直線軌道を画きながら離接近することを特徴とするエンドエフェクタ。 - 前記第1平行四辺形リンクと前記第2平行四辺形リンクが夫々上下2段に亘って設けられ、上段に設けられた第1平行四辺形リンクの第1先端連結部材と下段に設けられた第1平行四辺形リンクの第1先端連結部材に前記第1先端移動ロッドの上方部が固定され、上段に設けられた第2平行四辺形リンクの第2先端連結部材と下段に設けられた第2平行四辺形リンクの第2先端連結部材に前記第2先端移動ロッドの上方部が固定されていることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のエンドエフェクタ。
- 前記第1先端移動ロッド及び第2先端移動ロッドの下方先端に物品を持ち上げる回転駆動自在なフィンを設けたことを特徴とする請求項8に記載のエンドエフェクタ。
- 前記第1先端移動ロッドと第2先端移動ロッドの相対向する側に挟み込み上昇機構を具備したことを特徴とする請求項6乃至請求項9のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
- 請求項1乃至請求項10のいずれか1項のエンドエフェクタを具備することを特徴とするハンドリングロボット。
- 剛体からなる4本のリンクの端部が連結材で夫々回転自在に固定されて形成される平行四辺形リンクのいずれか1本のリンクに特定の1つの連結材の周りで回転駆動する力を作用させることによって前記特定の連結材に設けた特定ロッドと当該特定の連結材と対角線上で相対向する連結材に設けた先端移動ロッドとが前記力の正逆作用により前記特定の連結材を起点に前記平行四辺形リンクの収縮又は伸長によってこれら特定ロッドと先端移動ロッドの間のある物品を挟み込み又は物品から離反することを特徴とするエンドフェスタによる物品の挟み込み保持方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020091774A JP2021186899A (ja) | 2020-05-26 | 2020-05-26 | エンドエフェクタとハンドリングロボット及びエンドフェスタによる物品の挟み込み保持方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2020091774A JP2021186899A (ja) | 2020-05-26 | 2020-05-26 | エンドエフェクタとハンドリングロボット及びエンドフェスタによる物品の挟み込み保持方法 |
Publications (1)
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JP2021186899A true JP2021186899A (ja) | 2021-12-13 |
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ID=78847973
Family Applications (1)
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JP2020091774A Pending JP2021186899A (ja) | 2020-05-26 | 2020-05-26 | エンドエフェクタとハンドリングロボット及びエンドフェスタによる物品の挟み込み保持方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114572691A (zh) * | 2022-03-29 | 2022-06-03 | 安徽凤阳淮河玻璃有限公司 | 窑口进杯机 |
-
2020
- 2020-05-26 JP JP2020091774A patent/JP2021186899A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN114572691A (zh) * | 2022-03-29 | 2022-06-03 | 安徽凤阳淮河玻璃有限公司 | 窑口进杯机 |
CN114572691B (zh) * | 2022-03-29 | 2023-05-12 | 安徽凤阳淮河玻璃有限公司 | 窑口进杯机 |
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