JP2021182898A - 発酵槽装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 単一の構造体において、発酵促進機能と、撹拌機能と、粒度選別機能と、乾燥機能とを発揮することができる多機能な有機肥料の発酵槽装置を提供する。【解決手段】 発酵資材を収容するための缶体50として、横向き姿勢としたときに容易に回転運動を与えることができるドラム缶様の形状を採用する。缶体50の内部に複数本の有孔配管材62…を所定の角度間隔で取り付ける。缶体50の開口部5Hにはメッシュ構造の網蓋52を取り付ける。缶体50に収容した原料資材に有孔配管材62…を介して水分を与え、空気を供給しながら缶体50を回転させると、原料資材が混練され、撹拌されて発酵が進行する。有孔配管材62…を介して熱風を送風し、発酵済みの原料資材を乾燥させることができる。網蓋53を介して排出することにより発酵資材の粒度を選別することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、同一の構造体において、その構造体に対する操作を変化させることによって、混練機能と、発酵促進機能と、撹拌機能と、粒度選別機能と、乾燥機能とを発揮することができるようにした有機肥料の発酵槽装置に関する。
貨幣経済社会の発展は、労働人口の多くを抽象的交換価値としての貨幣取得に専念させ、個人的規模の農林水産業は、爺ちゃん、婆ちゃん、母ちゃんを担い手とする、いわゆる三ちゃん産業と揶揄されるまでに衰退した。この結果、観光目的以外の里山の山林は、荒れ放題、そして里山の風景には、担い手を失って雑草が繁茂した耕作放棄田畑が目立つようになった。ここに加えて、地球温暖化の影響もあろうか、近年イノシシが爆発的に増え、里山を管轄する行政も駆除に着手せざる得ない状況に追い込まれた。
ここで、駆除したイノシシをどのように処理するかという問題が浮上した。複雑な経緯からこの問題に関与した本願の発明者らは、きわめてシンプルに次のように考えた。すなわち、山林を手入れした際に排出される間伐材や、捕獲されたイノシシは、有機肥料の原料資材という観点からは、いわば宝の山と言えるのではないか。環境が生み出したこれら不要の産物は、環境が利用できる形に変えて有用な産物育成のために環境に還元することで処理することが合理的であると。
日頃から新規産業の創設を念頭に置いていた本願の発明者らは、上記のような考え方に基づき、間伐材や捕獲害獣、および時折大量に発生する感染症に罹患した要処理家畜、要処理家禽等を原料資材とする有機肥料製造プラントを企画設計した。この結果、プラントの目的を達成するには、特定機能を分担する次のような装置類を有機的に連携させる必要があると結論した。
原料資材の種類を限定的としたとしても、被処理鳥獣の獣体処理を兼ねて安全かつ栄養価に富む有機肥料を製造可能なプラントを構築するには、少なくとも、被処理鳥獣の獣体を所定サイズに裁断する裁断装置、間伐木材や端材をチップ化するための木材チップ化装置、木材チップと獣体裁断片等を混ぜ合わせる混練装置、混練された原料資材を収容して発酵を促すための発酵槽装置、発酵槽装置に収容された原料資材を撹拌するための撹拌装置、発酵が完了した製品の粒度を均一化するための粒度選別装置、製品の含水量を調節するための乾燥装置、その他、製品を包装するための包装装置、プラントを連続的に運用する場合に必要となる複数個の発酵槽装置の交換装置、等が必要とされる。
すなわち、発明者らの発想は申し分なくシンプルであったが、具体的に企画設計された有機肥料製造プラントは、申し訳にもシンプルという訳にはいかなったのである。プラントの目的を達成するための大型の装置類が多数個連なれば、プラントを設置するための用地、建屋が巨大化するとともに、装置間での原料資材の搬送機会が増大し、搬送装置類のコストの増大、搬送時間損失が避けられない。また、大雑把に見積もっても装置類の個数比例的にプラント導入コストが上昇する。また、プラントの導入を検討する側にも当然予算というものがある。
上記問題点を指摘された発明者らは、再び次のようなごくシンプルな解決策を提案した。プラントを簡素化するためには、プラントを構成する個々の装置類に分担されている機能をより少数個の幾つかの装置類に集約すれば足りるのではないか。すなわち、例えば、具体的に換言すれば、プラントが単一機能を負担する10基の装置によって構成される場合において、各装置が2機能を発揮することができるように工夫すれば、5基の装置でプラントを構成することが可能であり、この結果として、指摘された上記多くの問題点を解決することができるという提案である。
保守的思考の持ち主は、そんな単純計算的に物事が好都合に運ぶものかと考える消極的思考傾向を持つ。しかし、先進的実証的考え方の持ち主で構成される本願の発明者らは、それでは証拠を見せようと発奮し、さらにアイデアをエスカレートさせた。その成果が本願の発明であると言える。
すなわち本発明は、被処理鳥獣の獣体処理を兼ねて安全かつ栄養価に富む有機肥料を低コストで簡素なプラント構成によって自動的に製造可能とすることを最終目的とし、この目的を達成するための手段としてプラントの構成装置類を多機能化することを総合的な課題とし、本発明においては、特に、プラントの主役とも言える発酵槽装置に着目し、本来の発酵槽装置としての機能を損ねることなく、少なくとも混練装置、撹拌装置、乾燥装置、粒度選別装置としての機能をも発揮することができる多機能な有機肥料の発酵槽装置を実現することを課題とする。
なお、本発明の発酵槽装置に機能的に該当する従来の発酵槽は、機械装置というものではなく、用地に固定的に築造される箱枠状の建築構造物若しくはその一部とみられるものである(下記、特許文献1参照)。
特開2001−19508号公報
課題を解決するための手段
本願の発明者らは、上記課題に対する解決手段として次のような発酵槽装置を提案する。この解決手段の説明に先立ち、ここで、本発明の説明に使用する用語の意義を述べておく。
本発明において「混練」とは、異なる種類の原料資材の分散状態を機械的に均一化する操作のことを言い、「撹拌」とは、混練された原料資材に対して、主に、菌床、空気、水分、温度を均一に分布ないし拡散させる目的で、および混練された原料資材が一塊に固まってしまうのを防止する目的で原料資材を機械的にほぐす操作を言う。また、「空気」には、常温の空気の他に、熱風を含むものとし、「水」には、発酵菌や化学肥料成分、その他の人工成分を溶解または分散させた水を含むものとする。さらに、「発酵菌」には、単一種類の発酵菌の他、それぞれの活性温度領域において発酵作用が得られ、かつ、互いに共存可能な多種類の菌類を混合してなる混成菌を含むものとする。また、「耐熱性発酵菌」とは、90℃以上の環境温度で活性を有する発酵菌を言うものとする。「回転」には、転動および一定回転角度範囲の正転と逆転を交互に行う動作を含むものとする。また、単に「プラント」というときは、有機肥料の製造プラントの趣旨である。
(解決手段1)
本発明の発酵槽装置は、円筒形または角筒形に形成された筒胴部に胴蓋を取り付けて開閉自在とした開口部を形成するとともに、この筒胴部の両側の端面開口にそれぞれ端面板を取り付けて塞いでなる缶体と、缶体の内部に空気または水を導入するとともに缶体内部の空気または水を排出する気液供給配管系とからなり、この気液供給配管系は、缶体の筒胴部の内面に筒胴部の軸方向に向けて所定角度間隔で分散配置され、それぞれ缶体の外部に開口端を有する複数本の有孔配管材を備え、原料資材を収容した缶体を横向き姿勢として定期または不定時期間隔で缶体に回転運動または転動運動を付与し、この際に缶体の下方側に移動した有孔配管材の開口端に空気供給源を接続して原料資材の下層側から空気を供給するとともに、原料資材を通過した空気を缶体の上方側に移動した有孔配管材の開口端から排出するようにして運用することを特徴とする。
上記解決手段1は、利便性を高めるための付属装置等を省略した発酵槽装置の基本的構成を開示している。すなわち、本発明の発酵槽装置としての必須部材は、原料資材を収容するための缶体と、原料資材に空気または水を供給するための気液供給配管系とである。そして、缶体と気液供給配管系には、よりよい発酵状態を実現するための形状、構造および配置が与えられている。
具体的に、缶体は、円筒形または角筒形に形成された筒胴部の両側の端面開口を端面板で塞いでなる、いわばドラム缶様の形態が与えられている。このような形状は、例えば、横向き姿勢で平地上において人力または機械装置で転がす操作や回転駆動する操作が極めて容易であることに特徴がある。
発酵対象となる原料資材は、筒胴部に形成した開口部を介して缶体に収容することができる。有機肥料を製造するための原料資材は、通常、多種類の資材の配合物からなる。缶体に収容された原料資材は、缶体の回転運動によって缶体の内部で複雑な運動をし、均質に混練される。つまり、缶体は、与えられた形状と構造に基づき、原料資材に対する混練機能および撹拌機能を発揮することができる。この際、缶体の内部に設置された複数本の有孔配管材は、原料資材と干渉することによって、缶体が回転運動をしているにもかかわらず、原料資材が缶体の下方に不動点のように滞留しているというような事態が発生するのを防止するように機能する。つまり、缶体の回転動作における有孔配管材は、撹拌羽根として機能することができる。
気液供給配管系は、缶体の内部に複数本の有孔配管材を有し、これらの有孔配管材の開口端は、缶体の外部に導出されている。ここで、有孔配管材とは、管材の外周面に多数個の透孔を形成したものを言う。したがって、外部に出ている有孔配管材の開口端に空気供給源を接続することによって、好気性の発酵菌によって原料資材を発酵させるために必要な空気および水を多数個の透孔を介して缶体内部の原料資材に供給することができる。この際、空気供給源を接続しない有孔配管材の開口端を止栓して使用することは言うまでもない。
なお、横向き姿勢とした缶体内部の原料資材に空気を供給する場合においては、缶体の内部に設置された複数本の有孔配管材のうち、缶体の下方側に位置する、つまり、収容された原料資材の下層部に位置する有孔配管材を用いて原料資材の下層側から空気を供給することが好ましい。原料資材は、自重によって積層された無拘束の自由片の集合体であり、原料資材の下層部から空気を供給すれば、空気の通路を開くように自由片が移動し、逆に、原料資材の上層側から空気を供給した場合には、空気の通路を閉じるように自由片同士が密着してしまうからである。他方、原料資材に水を供給する場合には、原料資材の上層部に位置する有孔配管材から供給することが好ましい。
上記のような缶体の回転動作と気液供給配管系の操作により、他の操作を要することなく缶体に収容した原料資材の発酵を効率よく進行させ、完了させることができる。この後、気液供給配管系を介して缶体の内部に熱風または温風を送り込むことによって発酵済みの原料資材を所定の含水率に至るように乾燥させることができる。つまり、本発明の発酵槽装置は、原料資材に対する混練機能、撹拌機能、気液供給機能に加えて乾燥機能をも発揮することができるのである。なお、この乾燥機能は、原料資材に発酵菌を混入する以前の発酵準備段階において、原料資材に熱風を供給して原料資材の含水率を発酵菌の繁殖に適する含水率に調湿するようにして利用することもでき、また、そのように運用することが好ましいとも言える。
(解決手段2)
本発明の発酵槽装置における缶体の筒胴部は、開口部の胴蓋の内側に胴蓋の開閉操作を阻害することなく開口部を塞ぐ態様で取り付けるメッシュ構造の網蓋を備え、缶体の回転運動によって下方側に移動した網蓋を介して所定粒度以下の内容物を選択的に缶体外に排出可能であるように構成することができる。
上記解決手段2は、発酵槽装置に粒度選別機能を追加することができる構成を開示している。筒胴部の開口部は、本来缶体の内部に原料資材を投入し、排出する目的で設けるものであるが、この開口部を閉じるための胴蓋をメッシュ構造の網蓋との二重構造としておき、缶体に原料資材を投入する際に胴蓋のみを開いて網蓋を通過させるように原料資材を投入すれば、原料資材に対する粒度選別機能を発揮することができるとともに、発酵完了済みの原料資材、つまり製品に対して同様の操作で排出操作をすれば、製品についての粒度選別機能を発揮することが可能である。また、筒胴部の開口部は、一箇所に限定される性質のものではないので、メッシュ数の異なる網蓋を備える開口部を別に設けておけば、投入時と排出時とで異なる粒度を選択することもできる。
(解決手段3)
本発明の発酵槽装置における缶体の筒胴部は、外部操作によって缶体の内部に対して開閉可能な保菌箱を備え、保菌箱に収容した菌床を任意の時期に缶体の内部に放出可能であるように構成することができる。
上記解決手段3は、発酵処理に要する操作手数を省略するとともに、防疫の観点からの安全性を高めることができる構成を開示している。すなわち、本発明においては、缶体の内部で原料資材の混練作業等の発酵準備段階の処理を行うこととの関連において、発酵準備が整わない当初から発酵菌を混入しておくと菌数の減少等を招来し、発酵が完了するまでに長時間を要する結果となるおそれがある。この場合、発酵準備が整ってから胴蓋を開いて発酵菌を投入することもできるのであるが、胴蓋の開閉操作には人手を要し、煩雑である。
また、原料資材に病原菌に罹患した獣体または保菌獣体が含まれる場合においては、一旦、缶体に獣体を収容した後に胴蓋を開閉することは、病原菌の漏出を防止する観点からは好ましいことではない。そこで、予め缶体の内部に、菌床を収容した保菌箱を取り付けておき、保菌箱に収容した菌床を外部操作によって任意の時期に缶体の内部に放出するようにすることによって、胴蓋を開閉する手数を省略することができるとともに、防疫上の安全性も高めることができる。
(解決手段4)
本発明の発酵槽装置は、缶体を回転駆動するローラ機構を介して缶体を搭載する台車を備えることができる。
上記解決手段4は、低コストで簡素なプラント構成によって優れた有機肥料を自動的に製造するという本発明が大前提とする目的により接近するために、缶体に自動回転機能、換言すれば自動混練機能および自動撹拌機能と、原料資材の搬送機能を与えることができる構成を開示している。
原料資材を収容した缶体を台車に搭載しておけば、缶体ごと原料資材を搬送することができることは言うまでもないことである。これにより、プラントを構成する装置間における搬送機構、例えば、ベルトコンベヤ等を省略することができる。また、缶体を台車に搭載する際に、缶体を回転駆動するローラ機構を介して缶体を搭載することにより、缶体の移動先においても原料資材を撹拌しながら良好な発酵の進行を維持することができる。
(解決手段5)
前記台車は、空気供給源と水供給源との双方または空気供給源を搭載していることを特徴とする請求項4に記載の発酵槽装置。
上記解決手段5は、本発明の発酵槽装置をプラントを構成する他の装置類に依存することなく自己完結的に独立して運用可能とするための構成を開示している。発酵槽装置に対する空気供給源や水供給源は、通常、プラントの固定設備として設けられるものであるが、本発明のうち台車を備えるものについては、発酵槽装置を移動させられることに利便性がある。この場合、発酵槽装置が移動先において発酵槽装置としての発酵促進機能を継続させるためには、発酵槽装置の移動先々に空気供給源や水供給源を設置し、気液供給配管系を脱着しなければならないという煩雑な作業が伴うことになる。そこで、台車に空気供給源と水供給源との双方または空気供給源を搭載しておくことによって、これらの設置や配管脱着の煩雑を回避しつつ、発酵槽装置を独立運用することができる。なお、原料資材に対する水の供給は、通常一度で足りるので、水供給源の搭載は省略することも可能である。
(解決手段6)
台車を備える態様の本発明の発酵槽装置における台車は、搭載した缶体の下方位置に缶体から投下された発酵済みの原料資材を通過させる投下開口部を有する構成とすることができる。
上記解決手段6は、台車から缶体を積み下ろすことなく缶体に収容された発酵済みの原料資材を排出させるための構成を開示している。台車から原料資材を収容した重量物である缶体を下車させる場合には、例えば、重量物用のフォークリフトの手配や気液供給配管系の脱着等の煩雑な付帯作業が必要になる。また、台車上に発酵済みの原料資材を排出すれば、さらに台車から原料資材を積み下ろす作業が必要になる。そこで、搭載された缶体の下方位置に対応する台車の一部分に投下開口部を設けることにより、この投下開口部を介して、例えば、台車の下方に準備した搬送コンベヤ上に直接発酵済みの原料資材を排出することが可能となる。
(解決手段7)
台車を備える態様の本発明の発酵槽装置における台車は、直交方向の位置関係となるように配置した2組の走行輪を備え、いずれか1組の前記走行輪を選択して直交方向に交差するように敷設された2組の軌道のいずれか一方を選択して走行可能であるように構成することができる。
上記解決手段7は、本発明の発酵槽装置を多数個用いて大規模なプラントを構築する場合において、多数個の発酵槽装置を、いわば縦横無尽に移動させて有効に活用することでプラント全体の効率を高めることができる構成を開示している。
例えば、プラントを平面視した場合において、ある発酵槽装置を右方向に移動させる必要がある場合にその進路上に別の発酵槽装置が作業中であるとすれば、無駄な待ち時間が生じてしまう。そこで、台車に直交方向の位置関係となるように配置した2組の走行輪を設けておき、いずれか1組の走行輪を選択して直交方向に交差するように敷設された2組の軌道のいずれか一方を選択して走行可能とすることによって、障害物を避けて目的位置に移動することができる。なお、台車に床面を直接走行できる種類の走行輪を採用する場合には、軌道は不要であるが、台車の走行位置が徐々にずれるきらいがある。
発明の効果
本発明の発酵槽装置は、横向き姿勢としたときに容易に回転運動を与えることができる形状の缶体と、缶体の内部に軸方向に向けて分散配置される複数本の有孔配管材を含む気液供給配管系を備えることにより、缶体の内部に発酵対象となる原料資材を収容し、缶体に回転運動等を与えることにより原料資材を発酵に適する状態に混練する混練機能を発揮することができる。気液供給配管系は、混練された原料資材に空気と水を供給することができる。さらに、缶体に回転運動をあたえることにより、混練された原料資材を撹拌しながら発酵を促進させる撹拌機能を発揮することができる。また、気液供給配管系は、発酵が完了した原料資材に熱風または温風を送り込んで原料資材を所定の含水率に乾燥させる乾燥機能をも発揮することができる。したがって、本発明の発酵槽装置は、発酵準備段階における独立の混練装置および発酵中における撹拌装置、発酵完了後の乾燥装置を省略した低コストで簡素な有機肥料の製造プラントを構築することができる。
缶体を構成する筒胴部の開口部にメッシュ構造の網蓋を備える発酵槽装置においては、網蓋を介して缶体に原料資材を投入し、または、発酵済みの原料資材を缶体から排出することができるので、上記、発酵促進機能、混練機能、撹拌機能、乾燥機能に加えて粒度選別機能をも発揮することができる。したがって、プラント構成をより簡素化することが可能である。
缶体を回転駆動するローラ機構を介して缶体を搭載する台車を備える発酵槽装置においては、簡単な時間制御によって所定時間間隔で自動的に缶体に回転運動を与えて撹拌機能を発揮させることができるので、プラントを管理する人的資源を節約しながら発酵を促進することができる。
空気供給源と水供給源との双方または空気供給源を搭載した台車を備える発酵槽装置においては、台車の任意の移動先々においてプラントの他の構成設備ないし装置類に依存することなく自己完結的に独立して有機肥料を製造することが可能である。
本発明の発酵槽装置の実施の形態を示す斜視図である。 上記発酵槽装置の要部の斜視図である。 上記発酵槽装置の動作説明図である。
以下、図面を引用しながら本発明の発酵槽装置の実施の形態例を説明する。
本実施の形態に示す発酵槽装置10は、発酵対象とする原料資材M(図3)を収容するための缶体50と、缶体50の内部に空気または水を供給するとともに缶体50内部の空気または水を供給するための気液供給配管系と60、缶体50を搭載する台車80と、缶体50を台車80に搭載する際に両者間に介装されるローラ機構70とを主要部材としてなる(図1)。
缶体50は、断面形状が六角形の筒状である筒胴部51の両端の端面開口にそれぞれ端面板54,54を取り付けて塞いでなる。この筒胴部51は、大寸法であるため、くノ字形にプレス加工することによって2面を形成する2枚の平板鋼板と1枚の平板鋼板を溶接接合することによって組立てられ、残りの1面である平板鋼板の1枚分相当は、筒胴部51の開口部5Hとされる。この開口部5Hには、胴蓋52が取付られ、筒胴部51を開閉することができる。なお、筒胴部51の開口部5Hには、胴蓋52に先立ってメッシュ構造の網蓋53が取り外し可能に組み込まれており、網蓋53と胴蓋52は、通常2枚重ね状態で使用される。なお、2枚の端面板54,54は、筒胴部51の半径より一回り大径の円盤状に形成されている。
缶体50の筒胴部51には、発酵菌を養成した菌床を収容するための保菌箱55が採り付けいられている。保菌箱55は、前面パネル5Pを除き筒胴部51の内部に埋め込む態様で取付られ、取り外すことができる。保菌箱55は、底面に裏蓋を備え、裏蓋は、前面パネル5Pの操作レバー5Lを操作することによって外部から開閉することができる。保菌箱55は、後述する缶体50の回転操作によって保菌箱55が缶体51の上方側に移動した際に裏蓋を開いて原料資材M上に菌床を放出するようにして使用する。
缶体50は、ローラ機構70を介して横向き姿勢で台車80に搭載されている。ローラ機構70は、台車80の内部に設置される駆動部によって積極駆動される4個の溝付きローラ71…によって構成される。4個の溝付きローラ71…は、缶体50の両側の端面板54,54をそれぞれ一定間隔を保つように配置された一対の溝付きローラ71,71によって下方から支持するように配置され、この際、缶体50の端面板54,54は、各溝付きローラ71の溝に嵌り込んで位置決めされる。また、缶体50は、台車80から少し浮いた状態で支持される。この結果、缶体50は、ローラ機構70の溝付きローラ71…が回転駆動されることによって間接的に回転駆動される。
台車80は、箱型フレーム81の4隅に2組の走行輪R1…,R2…を配置してなる。箱型フレーム81の中央位置、つまり、搭載した缶体50の下方位置には、大きく開口した投下開口部8Hが設けられている。2組の走行輪R1…,R2…は、各組同じ方向の4個からなり、2組の走行輪R1…,R2…は、互いに直交方向に向けて箱型フレーム81の側面に取り付けられている。この台車80は、直交方向に交差するように敷設された2組の軌道L1,L1,L2,L2のいずれか一方を選択して走行することができる。軌道の選択方法としては、いずれかの1組の走行輪を上下させる方法と、いずれか1組の軌道を上下させる方法とがあるが、任意の一方を採用することができる。
気液供給配管系60は、台車80の箱型フレーム81から缶体50の内部に及ぶように配管されている。箱型フレーム81内部には、気液供給配管系60の一部をなす図示しない空気供給源と水供給源が搭載され、箱型フレーム81の1側面には、空気供給源からの分岐配管の複数の接続口6J…と、水供給源からの分岐配管の複数の接続口6J…が列設されている。なお、図示しない空気供給源は、単に、エアフィルターとエアポンプとからなり、また、水供給源は、リザバータンクとウォータポンプとからなる。
他方、気液供給配管系60は、缶体50の内部に7本の有孔配管材62…を有する。7本の有孔配管材62…は、六角断面の筒胴部51の谷角部に沿えるようにして六箇所と、筒胴部51の中心軸位置の1箇所に配置されている(図2,図3)。各有孔配管62材は、断面形状が六角形の管材の側面に多数個の透孔を列設したものであり、筒胴部51の補強部材を兼ねている。各有孔配管材62の両端部は、清掃作業の便宜のため曲げ加工することなく筒胴部51の両側の端面板54,54を貫通させて一定長さを缶体50の外部に突出させてある。この突出した部分が各有孔配管材62への接続口6Tとして利用される。
気液供給配管系60に加える圧力は、有孔配管材62の流体抵抗を考慮しても低圧である。したがって、台車80に搭載した空気供給源および水供給源の接続口6J…と、缶体50の内部の有孔配管材62…とは、それぞれの接続口6J…,6T…間を可撓性のホース61,61で連絡することによって簡単に接続することができる(図1)。ただし、缶体80は、一定の角度範囲で正逆に回転駆動されるので、十分に余裕のある長さのホースを用いることを要する。この際、全ての有孔配管材62の接続口6J…にホース61を取り付ける必要はなく、缶体50の回転範囲との関係で使用する必要のない有孔配管材62の接続口6Jには止栓をしておくことで足りる。
ここで、本発明の発酵槽装置10の動作を要約しておく(図3)。
台車80に搭載された缶体50には、ローラ機構70の溝付きローラ71,71の回転駆動によって、正方向および逆方向の回転角Aが270度の角度範囲で従動的な交番回転運動が与えられる。
原料資材Mは、筒胴部51の開口部5Hが上向きとなった時点において、網蓋53を残して、胴蓋52のみ取り外した状態で、図示しないホッパから缶体50に等に投入される。網蓋53上には、網蓋53を通過できない粗大な狭雑物が残る。すなわち、ここで原料資材Mに対する粒度選別が行われている。網蓋53上に残った狭雑物は、粉砕装置に帰還され、再度原料資材Mとして利用される。胴蓋52が閉じられ、缶体50の交番回転運動によって缶体50に収容された原料資材Mが混練される。
有孔配管材62…を介して缶体50の内部に必要な水、温風、熱風が吹き込まれ、混練された原料資材Mが発酵に適する状態になるように、加水、可温、乾燥される。この後、筒胴部51に取り付けられた保菌箱55が上方位置に移動した時点で、胴蓋52を操作する必要なく、保菌箱55が開放され、収容した菌床を原料資材M上に放出する。放出された菌床は、缶体50の運動による原料資材Mの相対的な積み崩れ運動によって、原料資材M内に均等に分散される。これによって、原料資材Mの発酵が支障なく開始される。発酵中の原料資材Mには、定期的に有孔配管材62…を介して空気が与えられるとともに、缶体50に回転運動が与えられ、原料資材Mが1塊に固まらないように撹拌することができる。これによって、原料資材Mの発酵が促進される。
発酵完了後、缶体50の内部に温風または熱風が送り込まれ、原料資材Mの含水量が製品として出荷するのに適する有機肥料としての含水量となるように調整される。次いで、網蓋53を介して缶体50から原料資材Mが排出される。この際、台車80の下方の床面に形成したピット91に包装工程に連絡する搬送コンベヤ90等を準備しておけば、台車80の投下開口部8Hを介して製品を直接に搬送コンベヤ90上に積載することができる。なお、この工程では、乾燥機能と、網蓋53によって解離不良の原料資材Mの塊等を取除く製品に対する粒度選別機能とが発揮されている。
なお、上記実施の形態例においては、缶体50の筒胴部51の断面形状が六角のものを例示したが、筒胴部51の断面形状は、内容量が確保可能であって、回転運動を与えることができる限り、技術的な制限要素はない。また、台車80側の空気供給源、水供給源と、缶体50側の有孔配管材62…との接続方法については、両者間にロータリ継ぎ手を介在させることによって、缶体50の回転角度上の制約を排除するように構成してもよい。
10 発酵槽装置
50 缶体
51 筒胴部
5H 開口部
52 胴蓋
54 端面板
55 保菌箱
60 気液供給配管系
62 有孔配管材
70 ローラ機構
80 台車
8H 投下開口部
M 原料資材
R1 走行輪
R2 走行輪
L1 軌道
L2 軌道

Claims (7)

  1. 円筒形または角筒形に形成された筒胴部に胴蓋を取り付けて開閉自在とした開口部を形成するとともに、該筒胴部の両側の端面開口にそれぞれ端面板を取り付けて塞いでなる缶体と、該缶体の内部に空気または水を供給するとともに該缶体内部の空気または水を排出する気液供給配管系とからなり、
    前記気液供給配管系は、前記筒胴部の内面に前記筒胴部の軸方向に向けて所定角度間隔で分散配置され、それぞれ前記缶体の外部に開口端を有する複数本の有孔配管材を備え、
    原料資材を収容した前記缶体を横向き姿勢として定期または不定時期間隔で前記缶体に回転運動または転動運動を付与し、この際に前記缶体の下方側に移動した前記有孔配管材の前記開口端に空気供給源を接続して原料資材の下層側から空気を供給するとともに、原料資材を通過した空気を前記缶体の上方側に移動した前記有孔配管材の前記開口端から排出するようにして運用することを特徴とする発酵槽装置。
  2. 前記筒胴部は、前記胴蓋の内側に前記胴蓋の開閉操作を阻害することなく前記開口部を塞ぐ態様で取り付けるメッシュ構造の網蓋を備え、前記缶体の回転運動によって下方側に移動した前記網蓋を介して所定粒度以下の内容物を選択的に前記缶体外に排出可能であることを特徴とする請求項1に記載の発酵槽装置。
  3. 前記筒胴部は、外部操作によって前記缶体の内部に対して開閉可能な保菌箱を備え、保菌箱に収容した菌床を任意の時期に前記缶体の内部に放出可能であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の発酵槽装置。
  4. 前記缶体を回転駆動するローラ機構を介して前記缶体を搭載する台車を備えることを特徴とする請求項1ないしまたは請求項3のいずれか1項に記載の発酵槽装置。
  5. 前記台車は、空気供給源と水供給源との双方または空気供給源を搭載していることを特徴とする請求項4に記載の発酵槽装置。
  6. 前記台車は、搭載した前記缶体の下方位置に前記缶体から投下された発酵済みの原料資材を通過させる投下開口部を有することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の発酵槽装置。
  7. 前記台車は、直交方向の位置関係となるように配置した2組の走行輪を備え、いずれか1組の前記走行輪を選択して直交方向に交差するように敷設された2組の軌道のいずれか一方を選択して走行可能であることを特徴とする請求項4ないし請求項6のいずれか1項に記載の発酵槽装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115127330A (zh) * 2022-06-28 2022-09-30 江苏九香茶业有限公司 一种红茶干燥程度的检测系统及其检测工艺

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