JP2021182733A - 撮像装置およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像処理速度に依存しない高速撮影を可能とする撮像装置およびその制御方法を提供すること。【解決手段】撮像装置は、動作モードとして、RAWデータに対して現像処理を適用せずに記憶装置に記録する蓄積モードと、蓄積モードにおいて記憶装置に記録された複数のRAWデータに対して自動的に現像処理を適用するための現像モードとを有する。撮像装置は、動作モードの設定に応じて、蓄積モードや現像モードで動作する。【選択図】図2

Description

本発明は、撮像装置およびその制御方法に関する。
半導体イメージセンサを用いた撮像装置では、撮影で得られた画像データに対して現像処理と呼ばれる画像処理を実施する必要がある。イメージセンサの高画素化や撮影レートの向上により画像処理の負荷は増大しており、画像処理速度の遅さが撮影速度の制約となっている。
特許文献1には、撮影動作を受け持つフロントエンジンと、画像処理を受け持つバックエンジンとを用いた撮像装置が開示されている。特許文献1では、フロントエンジンに設けたバッファによりフロントエンジンからバックエンジンへ送信するデータレートを低減することにより、撮影画像のデータレートと画像処理レートとの差を吸収している。
特開2013−197608号公報
しかしながら、特許文献1に記載された構成でも、フロントエンジンのバッファがデータで埋まると新たな撮影は行えない。そのため、例えば電子シャッタを用いた高速連写を可能にするために特許文献1の構成を用いるとすると、相当量のバッファをフロントエンジンに設ける必要があり、実装面積およびコストの点から現実的とは言えない。
本発明はこのような従来技術の課題に鑑み、画像処理速度に依存しない高速撮影を可能とする撮像装置およびその制御方法を提供することを1つの目的とする。
上述の目的は、撮像装置であって、撮像素子と、撮像素子によって得られるRAWデータに対して現像処理を適用可能な画像処理手段と、撮像装置の動作を制御する制御手段と、を有し、撮像装置は、動作モードとして、RAWデータに対して現像処理を適用せずに記憶装置に記録する蓄積モードと、蓄積モードにおいて記憶装置に記録された複数のRAWデータに対して自動的に現像処理を適用するための現像モードとを有し、制御手段は、撮像装置の動作モードの設定に応じて、蓄積モードおよび現像モードで撮像装置を動作させることを特徴とする撮像装置によって達成される。
本発明によれば、例えば画像処理速度に依存しない高速撮影を可能とする撮像装置およびその制御方法を提供することができる。
実施形態に係る撮像装置の一例としてデジタルカメラの外観例を示す図 図1のデジタルカメラとレンズユニットの機能構成例を示すブロック図 センサ部の撮像素子に設けられるカラーフィルタの例を示す図 実施形態に係る動作モード設定画面の例を示す図 実施形態に係る動作モード設定画面の別の例を示す図 実施形態に係る動作モードの設定部材の例を示す図 実施形態におけるフロントエンジンおよびメインエンジンの機能構成例を示すブロック図 実施形態におけるフロントエンジンおよびメインエンジンの機能構成例を示すブロック図 実施形態におけるフロントエンジンの機能構成例を示すブロック図 実施形態に係るレーティング設定画面の例を示す図 実施形態におけるEVFの表示例を示す図 実施形態におけるメインエンジンの機能構成例を示すブロック図 第1実施形態におけるデジタルカメラの全体動作に関するフローチャート 第1実施形態におけるデジタルカメラの全体動作に関するフローチャート 第1実施形態に係る外部出力機能の設定画面の例を示す図 第1実施形態おけるライブビュー処理のフローチャート 第1実施形態における蓄積モード処理のフローチャート 第1実施形態における撮影記録処理のフローチャート 第1実施形態における現像モード処理のフローチャート 第1実施形態における再生モード処理のフローチャート 第1実施形態におけるライブビュー出力処理のフローチャート 第1実施形態における再生出力処理のフローチャート 第1実施形態におけるメインエンジンの起動/停止処理を示すフローチャート 第1実施形態における電源OFF時のレーティング現像処理のフローチャート 第2実施形態におけるデジタルカメラのイベント処理に関するフローチャート 第2実施形態におけるデジタルカメラの全体動作に関するフローチャート 第2実施形態におけるデジタルカメラの現像モード処理に関するフローチャート 第2実施形態におけるフロントエンジンの起動/停止処理を示すフローチャート 第2実施形態におけるメインエンジンの起動/停止処理を示すフローチャート 実施形態で用いる記憶装置のメモリセルの構造例を示す図
以下、添付図面を参照して本発明をその例示的な実施形態に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定しない。また、実施形態には複数の特徴が記載されているが、その全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
なお、以下の実施形態では、本発明をデジタルカメラで実施する場合に関して説明する。しかし、本発明は撮像機能を有する任意の電子機器でも実施可能である。このような電子機器には、デジタルビデオカメラ、コンピュータ機器(パーソナルコンピュータ、タブレットコンピュータ、メディアプレーヤ、PDAなど)、携帯電話機、スマートフォン、ゲーム機、ロボット、ドローン、ドライブレコーダが含まれる。これらは例示であり、本発明は他の電子機器でも実施可能である。
以下の説明で用いる用語の定義について説明する。
「画像」は「画像データ」が表示もしくは印刷された際に視認される像である。静止画であっても動画であってもよい。
「表示用画像データ」は、表示に用いることが想定された画像データである(生成過程の中間データも含む)。表示用画像データのうち、ライブビュー(LV)表示に用いることが想定された画像データはLV画像データと記載することがある。ライブビュー(LV)表示とは、表示装置をカメラのファインダーとして機能させるための表示動作である。ライブビュー表示は、動画像の撮影と、得られた動画像の表示とを継続的に、また低遅延で実行することを基本とする。また、記録された画像データから生成される表示用画像データを再生画像データと記載することがある。
「記録用画像データ」は、記録媒体に記録することが想定された画像データである(生成過程の中間データの状態も含む)。記録用画像データは、最終的に特定のデータ構造体の一部に組み込まれ、データファイルの形式で記録媒体に記録される。
「データファイル」は、ファイルシステムにおける管理単位を構成するデータ構造体である。記録用画像データを含んだデータファイルを画像データファイルまたは画像ファイルと呼ぶ。
「RAWデータ」は、撮像素子から読み出された後、一般的に「現像処理」と呼ばれる画像処理が適用される前の段階のデータである。「現像処理」の定義は明確でないが、撮像素子が特定の複数色が規則的に配列されたカラーフィルタを有する場合、各データがカラーフィルタの1色分の情報のみを有する状態をRAWデータと見なすことができる。RAWデータには順序の並び替えや符号化・復号といった処理が適用されていてもよい。
なお、これらの定義は原則であり、以下の説明において定義と異なる記載がなされている場合には、説明中の記載を優先するものとする。
●(第1実施形態)
図1は、本発明に係る撮像装置の一例としてのデジタルカメラ100の外観例を示す斜視図である。デジタルカメラ100は例えばミラーレスレンズ交換式カメラである。図1(a)はデジタルカメラ100の前面斜視図である。図1(b)は、デジタルカメラ100の背面斜視図である。
表示部101はカメラ背面に設けられ、画像や各種情報を表示する。また、表示部101はタッチパネル111を有するタッチディスプレイであり、表示面(操作面)に対するタッチ操作を検出することができる。
シャッタボタン102は、静止画の撮影準備指示および撮影指示を入力するための操作部材である。
電源スイッチ103はデジタルカメラ100の電源ONおよび電源OFFを切り替えるための操作部材である。
操作部110は、デジタルカメラ100の筐体外面に設けられた様々な入力デバイスの総称である。操作部110は、タッチパネル111、メインダイヤル112、サブダイヤル113、十字キー114、およびSETボタン115を含む。また、操作部110は、動画ボタン116、AEロックボタン117、拡大ボタン118、再生ボタン119、メニューボタン120、モード切替スイッチ121、およびINFOボタン122を含む。操作部110は、シャッタボタン102、および電源スイッチ103を含んでよい。操作部110に含まれる操作部材に割り当てられる機能は固定であっても動的に変更されてもよい。以下の説明では便宜上、シャッタボタン102および電源スイッチ103に割り当てられる機能は固定であり、またシャッタボタン102および電源スイッチ103は操作部110とは別の構成として記載する。
メインダイヤル112は回転可能で、例えばシャッタ速度や絞りなどの設定値の変更指示を与える。また、後述する拡大モードがONの場合、メインダイヤル112は表示倍率の変更指示を与える。サブダイヤル113は回転可能で、例えば選択枠の移動や画像送りの指示を与える。十字キー114は円形部材を有し、円形部材の押下位置(上、下、左、右)を与える。十字キー114は例えば押下位置に応じた方向への移動指示を与える。
SETボタン115は十字キー114の円形部材の中心に設けられ、例えば押下時に選択されていた事項の決定指示を与える。動画ボタン116は、動画撮影(記録)の開始、停止の指示を与える。AEロックボタン117は撮影待機状態で押下されると露出状態を押下時の設定に固定する指示を与える。拡大ボタン118は撮影モードのライブビュー表示において拡大モードのON、OFF指示を与える。拡大ボタン118は再生モードにおいては再生画像に対する拡大モードのON,OFF指示を与える。
再生ボタン119は、撮影モード中に押下されると再生モードへの切り替え指示を与え、再生モード中に押下されると撮影モードへの切り替え指示を与える。再生モードに切り替えられると、記録媒体200に記録された画像のうち最新の画像が表示部101に表示される。
メニューボタン120はメニュー画面の表示指示を与える。ユーザは、メニューボタン120の押下に応じて表示部101に表示されるメニュー画面を十字キー114やSETボタン115を用いて操作することにより、デジタルカメラ100の設定値を変更することができる。モード切替スイッチ121は、デジタルカメラ100の動作モードを切り替える指示を与える。動作モードには少なくとも静止画撮影モード、動画撮影モード、蓄積モード、再生モード、現像モードがあるものとする。なお、静止画撮影モード、動画撮影モード、再生モードのそれぞれは、さらに複数のモードを有してもよい。
INFOボタン122は、表示部101などに表示される情報の種類や数などの組み合わせを切り替えるための操作部材である。
端子群104はデジタルカメラ100がレンズマウントに装着されたレンズユニット(交換レンズ)やアダプタ(マウントコンバータ、テレコンバータなど)と通信を行ったり、それらに電力を供給したりするために設けられている。レンズやアダプタにも同様の端子群(後述)が設けられており、デジタルカメラ100への装着時に両者が有する端子群が接触することにより、デジタルカメラ100と、レンズまたはアダプタとが電気的に接続される。
接眼部11は、デジタルカメラ100の内部に配置されたEVF108(図2)を見るために設けられている。接眼部11には、近接する物体を検出する接眼検知部12が設けられている。例えば接眼検知部12において物体が検出された場合、表示部101をOFFとすることで、電力消費を抑制することができる。
開閉可能な端子カバー13は、デジタルカメラ100を外部機器と接続するための端子(不図示)を保護する。開閉可能な蓋14は、メモリカードなどの記録媒体を着脱可能なスロットを保護する。グリップ部15は、ユーザがデジタルカメラ100を保持しやすい形状に形成されている。
図2は、デジタルカメラ100にレンズユニット150が装着された状態の機能構成例を示すブロック図であり、図1に示した構成は図1と同じ参照数字を付してある。レンズユニット150はデジタルカメラ100の交換レンズである。レンズ151は通常、固定レンズと可動レンズとを含んだ複数枚のレンズを有するが、便宜上一枚のレンズとして図示している。可動レンズには例えばフォーカシングレンズ、防振レンズ、変倍レンズなどがある。
レンズユニット150のマウント部には端子群153が設けられている。端子群153はレンズユニット150がデジタルカメラ100に装着された状態で端子群104と接するように構成されている。レンズユニット150は端子群153、104を通じてデジタルカメラ100から供給される電力で動作し、また端子群153、104を通じてデジタルカメラ100と通信する。
レンズ制御部154は例えばCPU、ROM、RAMを有し、ROMに記憶されたプログラムをRAMにロードして実行することにより、レンズユニット150の動作を制御する。レンズ制御部154は後述するシステム制御部132と端子群153、104を介して通信し、システム制御部132からの指示に従ってレンズユニット150の動作を制御する。ROMにはレンズユニット150の光学特性情報を保持してもよい。光学特性情報は、後述する光学補正部304、RAW現像部322などにおける補正パラメータの生成に用いられてもよい。
絞り駆動回路155はレンズユニット150に設けられた絞り152を駆動するアクチュエータなどを有する。絞り駆動回路155はレンズ制御部154の制御に従って絞り152を駆動する。
フォーカス駆動回路156はレンズユニット150が有するフォーカシングレンズを駆動するモータまたはアクチュエータなどを有する。フォーカス駆動回路156はレンズ制御部154の制御に従ってフォーカシングレンズを駆動する。また、フォーカシングレンズの位置情報を取得し、レンズ制御部154に通知する。
遮光部材105は、システム制御部132の制御に従って開閉し、閉じた状態でセンサ部106を遮光する。なお、遮光部材105に代えてフォーカルプレーンシャッタを設けてもよい。また、暗電流成分を補正するためのダーク画像を撮影するときのみ閉じ、それ以外のときは開いた状態を保持する遮光板であってもよい。なお、非撮像時にセンサ表面を保護するために遮光部材105を閉じてもよい。
センサ部106は、撮像素子とA/D変換回路を有する。撮像素子は例えばCMOSイメージセンサである。撮像素子は2次元配列された複数の画素(光電変換部)を有し、撮像面に形成される光学像を画素信号群(アナログ画像信号)に変換する。A/D変換回路は、アナログ画像信号をデジタル信号(RAWデータ)に変換して出力する。なお、撮像素子は1つのマイクロレンズを複数の光電変換部で共有する構成を有してもよい。この場合、撮像素子から得られる信号に基づいて位相差方式のオートフォーカスが可能である。
図3は、撮像素子に配置されるカラーフィルタの色配列を示している。本実施形態では赤(R)フィルタ1103、緑(G)フィルタ1101、青(B)フィルタ1102が垂直2画素、水平2画素の4画素を繰り返し単位として配列される原色ベイヤ配列のカラーフィルタとする。以下では、赤フィルタ1103が設けられた画素を赤画素もしくはR画素と呼ぶ。青フィルタおよび緑フィルタについても同様である。なお、青フィルタに水平方向に隣接する緑フィルタをG1と、赤フィルタに水平方向に隣接する緑フィルタをG0として区別してもよい。RAWデータを構成する個々のデータは、R,G,Bのうちの1つの色成分に対応する値のみを有している。
本実施形態では、撮像素子がいわゆる4Kまたは8Kに対応した画素数を有するものとする。4K解像度の場合は横3840画素×縦2160画素(約800万画素)であり、8K解像度の場合は横7680画素×縦4320画素(約3300万画素)である。また、センサ部106は4Kまたは8K解像度の画像データを60または120フレーム毎秒のフレームレートで出力可能であるものとする。
フロントエンジン130は、センサ部106から取得した画像データを処理する画像処理部131と、デジタルカメラ100およびレンズユニット150の動作を制御するシステム制御部132とを有する。フロントエンジン130は例えば一つの半導体集積回路パッケージとして構成されてよい。また、画像処理部131とシステム制御部132とが同一の半導体チップに実装されてもよいし、画像処理部131とシステム制御部132とが別個の半導体チップに実装されて同一パッケージに封入された構成でもよい。システム制御部132はCPUを有し、例えばシステムメモリ133が有するROMに記憶されたプログラムをシステムメモリ133が有するRAMに読み込んで実行して各部の動作を制御する。
フロントエンジン130が有する画像処理部131は主に画像データの縮小(解像度の低減)処理と、縮小画像データに対する画像処理とを受け持つ。画像処理は例えば表示画像データの生成処理、検出処理、評価値算出処理などである。検出処理には、特徴領域(たとえば顔領域や人体領域)やその動きの検出、人物の認識処理などが含まれる。評価値算出処理には、自動焦点検出(AF)に用いる信号や評価値の生成、自動露出制御(AE)に用いる評価値の算出などが含まれる。なお、これらは画像処理部131の代表的な処理の例示であり、他の処理が実行されてもよい。
ここで画像処理部131が生成する表示画像データは、表示部101およびEVF108の少なくとも一方にライブビュー表示するための画像データ(ライブビュー画像データ)である。なお、ライブビュー表示とは、撮影範囲、撮影条件を確認するために、現在の撮影条件に基づく動画像の撮影と、撮影された動画像の表示を継続的に行う機能である。なお、EVF108は、デジタルカメラ100の筐体内に配置され、接眼部11を通じて筐体外部から観察可能な表示装置である。ここでは、EVF108と表示部101の解像度が等しいものとするが、一般的にEVF108よりも大型である表示部101の解像度の方が高くてもよい。
なお、表示画像データは通信部109を介して外部装置に出力されてもよい。外部装置に出力する表示画像データをEVF108や表示部101で用いる表示画像データと異ならせてもよい。この場合、外部装置に出力する表示画像データはメインエンジン140が生成する。
また、フロントエンジン130は、デジタルカメラ100の動作モードに応じてメインエンジン140の起動制御を実行する。フロントエンジン130とメインエンジン140とは物理的に別個の半導体集積回路である。
システムメモリ133は不揮発性メモリ(ROM)と揮発性メモリ(RAM)とを有する。ROMにはシステム制御部132が実行するプログラムや、デジタルカメラ100の設定値、メニュー画面やライブビュー画像とともに表示するアイコンなどのGUI画像データが記憶される。RAMはシステム制御部132が実行するプログラムをロードしたり、プログラムの実行中に利用する変数値などを記憶したりするために用いられる。
メモリ134は、画像処理部131が処理対象の画像データ、処理中の画像データ、処理後の画像データなどを記憶するために用いる。例えば、メモリ134は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)である。なお、システムメモリ133のRAMを画像データの記憶に用いてもよい。
メインエンジン140は、フロントエンジン130とは別個の半導体パッケージとして構成される。画像処理部141と、記録再生部143と、メインエンジン140の動作を制御する制御部142と、を有する。また、メインエンジン140は1チップの集積回路であってもよいし、複数のチップが同一パッケージに封入された構成でもよい。画像処理部141は、フロントエンジン130から得られる、縮小処理されていない画像データや、ストレージデバイス160に記録された画像データに対して画像処理を適用可能である。
記録再生部143は、画像処理部141が処理した画像データを記録媒体200に記録したり、記録媒体200に記録されたデータを読み出して画像処理部141に出力したりする。記録媒体200は例えばメモリカードや磁気ディスクなどであってよい。デジタルカメラ100が再生モードで動作している場合、記録媒体200から読み出されて画像処理部141で処理された画像データは、フロントエンジン130を通じて表示部101に表示される。また、外部出力が有効の場合、記録再生部143によって記録媒体200から読み出され、画像処理部141で処理された画像データは、通信部109を介して外部装置に出力される。なお、デジタルカメラ100は、撮影時の画像データの記録には記録媒体200よりも高速な記録が可能な記憶装置であるストレージデバイス160を用いる。記録媒体200は、ストレージデバイス160に記録された画像ファイルのコピーまたは移動先として用いる。
システムメモリ144は不揮発性メモリ(ROM)と揮発性メモリ(RAM)とを有する。ROMには制御部142が実行するプログラムやパラメータが記憶される。RAMは制御部142が実行するプログラムをロードしたり、プログラムの実行中に利用する変数値などを記憶したりするために用いられる。
メモリ145は、画像処理部141が処理対象の画像データ、処理中の画像データ、処理後の画像データなどを記憶するために用いる。例えば、メモリ145は、DRAMである。
ストレージデバイス160は、画像処理部131および画像処理部141によって画像処理が適用された画像データおよび/または画像ファイルを記録するための記憶装置である。ストレージデバイス160は高速な記録が可能な記憶装置であり、例えば半導体不揮発性メモリを用いたSSD(Solid State Drive)である。ストレージデバイス160の構成に制限はなく、アクセス速度を向上させるためにDRAMやMRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)をキャッシュメモリとして用いてもよい。ストレージデバイス160はバスに接続された2つのアイソレータ161および162を介して、フロントエンジン130およびメインエンジン140と選択的に電気的な接続を確立ならびに切断することができる。
ストレージデバイス160がフロントエンジン130との接続を確立しているときには、後述するファイル処理部314を介してストレージデバイス160にアクセスする。また、ストレージデバイス160がメインエンジン140との接続を確立しているときには、後述するファイル処理部328を介してストレージデバイス160にアクセスする。
電源制御部107は、電池検出回路、DC−DCコンバータ、給電するブロック(図2において破線で示す第1〜第3の電源ドメイン220〜222)を切り替えるスイッチ回路等により構成される。電源制御部107は、第1〜第3の電源ドメイン220〜222に対して独立した給電制御を行うため、個別の給電線P220〜P222を有している。給電線P220〜P222のそれぞれは便宜上1本の配線として図示している。しかし、実際には、給電線P220〜P222のそれぞれは、給電方法や駆動電圧に応じた複数の給電線であってよい。
電源制御部107は、電源210の種類(例えばACアダプタまたは電池)、電源210の装着の有無、電源210(電池)の残量を検出する。また、電源制御部107はこれらの検出結果およびシステム制御部132の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電力を必要な期間、フロントエンジン130、メインエンジン140を含む各部へ供給する。また、電源制御部107は、記録媒体200やレンズユニット150にも電力を供給する。また、電源制御部107は画像記録を行わない撮影待機状態ではメインエンジン140へ供給する電力を制限したり、接眼検知部12が物体の近接を検出したことに応じて表示部101への電源供給を制限したりする。
例えば、電源制御部107は、記録媒体200へ画像データを記録しない撮影待機状態において、メインエンジン140へ供給する電力を制限することができる。この場合、アイソレータ162はメインエンジン140とストレージデバイス160との電気的な接続を切断する。このようなアイソレータ162の動作は、電源制御部107が不図示の信号線を通じて制御してもよい。第3の電源ドメイン222への電源供給を行わない場合、第3の電源ドメイン222に含まれるアイソレータ161および162はそれぞれのエンジンとストレージデバイス160との電気的な接続を切断する。
高速連写撮影によって得られたRAWデータを、現像処理せずにストレージデバイス160に順次記録する撮影モード(蓄積モード)では、第2の電源ドメイン221を使用しない。そのため、電源制御部107は、第2の電源ドメイン221への電力供給を停止できる。
また、蓄積モードでストレージデバイス160に記録されたRAWデータを現像する現像モードでは、現像処理に関する報知を第2の電源ドメインに属する報知部123で行うことで、電源制御部107は第1の電源ドメイン220への電力供給を停止できる。あるいは、電源制御部107はフロントエンジン130の一部と、操作部110の一部を覗いて第1の電源ドメイン220への電力供給を停止できる。
各電源ドメイン内における電源供給有無の境界は、例えば、第3の電源ドメイン222ではアイソレータ161および162である。また、フロントエンジン130とメインエンジン140との接続インターフェースは、入力端でプルアップされていれば、一方の電源ドメインに電力供給されない状態でも他方の電源ドメインの入力端子が不安定な状態とはならないため、誤動作は回避できる。
電源210は、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池、NiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプタの1つ以上である。ACアダプタ、電池ともデジタルカメラ100に対して着脱可能である。
通信部109は、無線または有線通信インタフェースであり、デジタルカメラ100は通信部109を通じて外部装置とデータ通信を行う。通信部109は規格に準拠した複数の通信インタフェースを有してもよい。通信部109が有する通信インタフェースが準拠する規格としては、USB、HDMI(登録商標)、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near Field Communication)などが代表例であるが、これらに限定されない。また、通信部109はGPSレシーバや、携帯電話網との送受信器を有してもよい。通信部109はデジタルカメラ100が撮像した画像(LV画像を含む)や、記録媒体200に記録された画像ファイルを外部装置に送信可能である。また、通信部109は、外部機器から、デジタルカメラ100を制御するための情報や、画像データなどを受信することができる。
操作部110のモード切替スイッチ121の押下を検出すると、システム制御部132は、撮影に関する動作モードを変更可能な状態とする。この状態でメインダイヤル112、サブダイヤル113などの操作が検出されると、システム制御部132は、動作モードを静止画撮影モード、ユーザ設定のカスタム撮影モード、蓄積モードのいずれかに切り替える。また、撮影に関する動作モードに加え、現像に関する動作モードである現像モードへの切り替えも同じ操作によって切り替えできるようにしてもよい。動作モードが変更可能な状態で選択された動作モードへの変更は、例えばSETボタン115またはモード切替スイッチ121の押下を検出したことによって実行してもよい。
シャッタボタン102は、半押し状態でONになるスイッチ(SW1)と、全押し状態でONになるスイッチ(SW2)をと有する。システム制御部132は、SW1のONを撮影準備指示の入力、SW2のONを静止画の撮影指示の入力と認識する。システム制御部132は、撮影準備指示の入力に応じて、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理などの撮影準備動作を実行する。また、システム制御部132は、静止画撮影指示の入力に応じて、絞りの駆動、センサ部106からの画像データ読み出し、メインエンジン140での画像処理、記録媒体200への画像データ記録といった一連の動作を実行する。遮光部材105の代わりにフォーカルプレーンシャッタ(メカニカルシャッタ)を有する場合、システム制御部132は静止画撮影指示の入力に応じて、シャッタの駆動も制御する。なお、撮影準備指示もしくは静止画撮影指示の入力に応じて、システム制御部132はメインエンジン140への電力供給の制限を解除する。
なお、撮影待機状態ではLV表示のために動画撮影を継続的に実行している。この動画撮影においても、AF処理やAE処理は行われている。しかし、撮影準備指示に応じて静止画撮影のために行われるAF処理やAE処理とは処理の詳細が異なる。同様に、撮影指示に応じて実施される静止画撮影は、撮影時のセンサ部106の制御ならびに得られるRAWデータの特性(シェーディング特性など)においてLV表示のための動画撮影で得られるRAWデータと異なる。
図4Aおよび図4Bは、デジタルカメラ100におけるモード選択画面700の例を示す図である。システム制御部132は、モード切替スイッチ121の押下を検出するとシステムメモリ133のROMからモード選択画面700のGUIデータを読み出す。そして、システム制御部132はGUIデータを画像処理部131に供給し、表示部101にモード選択画面700を表示させる。以下、他のGUI画面についても同様の動作によって表示部101に表示される。
モード選択画面700には、設定可能な複数の撮影モードのアイコン701、702と、現像モードのアイコン703とが、選択可能に表示される。撮影モードのアイコンには、通常の撮影モードに属する撮影モードのアイコン701と、蓄積モードに属する撮影モードのアイコン702とが含まれる。通常の撮影モードとして、ここでは以下のモードが例示されている。オートシーン判別モード(A)、フレキシブルAE撮影モード(Fv)、プログラムAEモード(P)、シャッタ速度優先モード(Tv)、絞り優先モード(Av)、マニュアルモード(M)、バルブ撮影モード(BULB)、カスタムモード(C1、C2、C3)。なお、フレキシブルAE撮影モード(Fv)は、P、Tv、Av、Mの4つの撮影モードに相当するコントロールが可能な撮影モードである。また、カスタムモードはユーザが登録可能な撮影モードである。
また、蓄積モードとしては、マニュアルモード(C−M)、フレキシブルAE撮影モード(C−Fv)、プログラムAEモード(C−P)、シャッタ速度優先モード(C−Tv)、絞り優先モード(C−Av)が例示されている。これらの各モードは、撮影で得られたRAWデータに対して現像処理が行われずに記録されることを除き、同名の通常の撮影モードと同様である。
現像モード(Dev)は蓄積モードで撮影され、ストレージデバイス160に記録された未現像のRAWデータをデジタルカメラ100が自動的に現像するモードである。
図4A(a)は、蓄積モードのプログラムAEモード(C−P)のアイコンが選択された状態を示している。そのため、モード選択画面700上部のモード種別およびモード詳細の表示欄705には、それぞれ「蓄積モード」と「プログラムAE」が表示されている。
なお、図4A(a)は、後述するオートレーティングを蓄積モードでの撮影時に自動的に実行する場合のモード選択画面700の表示例を示している。
一方、オートレーティングを撮像時に自動的に行わない場合のモード選択画面700の表示例を図4A(b)に示す。この場合、現像モードの1つとして、オートレーティングモードのアイコン(AR)706がさらに表示される。
オートレーティングモードは、蓄積モードでの撮影時にオートレーティングを自動的に実行せずに記録されたRAWデータについて、レーティングを実行するモードである。なお、現像モードによる現像処理の前にオートレーティングを自動的に実行するように構成してもよい。この場合、オートレーティングモードは不要である。
図4A(a)および図4A(b)では、通常の撮影モードに属する撮影モードのアイコン701、蓄積モードに属する撮影モードのアイコン702および、現像モードに関するアイコン703は、1つの選択肢のグループに含まれるよう、並んで表示される。しかし、アイコン701〜703はその全てが一度に表示される必要はない。例えば、アイコン701〜703の一部が表示され、表示されていないアイコンについては画面をスクロールすることで表示されるようにしてもよい。
また、アイコン701からなる選択肢のグループとアイコン702からなる選択肢のグループとを、排他的に表示するようにすることもできる。システム制御部132は、例えば、図4B(a)に示すような、モードボタン711〜713を有するモード選択画面710を最初に表示部101に表示させる。モード選択画面710は、ユーザにモードを選択させる画面である。
モード選択画面710において、モードボタン711〜713はそれぞれ、通常の撮影モード、蓄積モードに関する撮影モード、および現像モードに対応している。システム制御部132は、モードボタン711が選択されたことを検出すると、図4B(b)に示すような、通常の撮影モードに属する撮影モードのアイコン701を含んだ設定画面720を表示部101に表示させる。また、システム制御部132は、モードボタン712が選択されたことを検出すると、図4B(c)に示すような、蓄積モードに属する撮影モードのアイコン702を表示部101に表示させる。
ただし、図4Bに示すような構成とすると、通常の撮影モードに属する撮影モードのアイコン701を表示する設定画面720の表示頻度が高くなる。その結果、蓄積モードに属する撮影モードのアイコン702の存在をユーザが忘れてしまう可能性がある。そのため、図4Aに示すように、通常の撮影モードに属する撮影モードのアイコン701と、蓄積モードに属する撮影モードのアイコン702とを並べて表示することで、蓄積モードに属する撮影モードのアイコン702の存在をユーザに認識させることができる。
なお、図4Aおよび図4Bに示したモード選択画面700、710、720、および730は一例であり、表示される具体的なモードの種類や表示形態(配置、外観、名称など)は変更されてもよい。動作モードの名称についても単なる例示である。
図5は、モード選択画面700のようなGUIを用いずに、操作部材によって動作モードを直接選択(切り替え)る構成の例示である。動作モードの名称は、図4で説明したものと同じである。
図5(a)は、操作部材としてサブダイヤル113を用いる場合の例を示す。モード選択画面700を用いる場合、モードの選択(切り替え)には、モード選択画面700を表示させる操作、モード選択画面700から所望のモードを選択する動作が最低必要となる。一方、サブダイヤル113を用いる例では、サブダイヤル113を回転させて所望のモードを選択するだけでモードを切り替えることができる。図5(a)では、サブダイヤル113により、図4(b)に示したモード選択画面700で選択可能なモードのうち、フレキシブル撮影モード(Fv、C−Fv)を除くモードを直接選択することができる。なお、サブダイヤル113に替えて、動作モードを選択するための操作部材であるスライダーを設けてもよいし、上述したように、モード切替121の操作に応じてモードを選択するようにしてもよい。
図5(b)は、上述した動作モードのうち現像モードの選択を、電源スイッチ103で行う構成を示している。この例では、電源スイッチ103で現像モード(Dev)が選択されると、現像モードでの電源ONがシステム制御部132に指示される。したがって、システム制御部132は、デジタルカメラ100の電源ON時から、現像モードに使用しない第1の電源ドメイン220へ電力供給しないように電源制御部107を制御することができる。
デジタルカメラ100の構成および動作のさらなる詳細について説明する。
図6は、フロントエンジン130およびメインエンジン140の機能構成例を示すブロック図である。なお、画像処理部131および141が有する機能ブロックは、専用のハードウェア回路もしくは画像処理部が有する1つ以上のCPUがプログラムを実行することによって実現することができる。また、機能ブロックの間でのデータ伝送は、ある機能ブロックから他の機能ブロックへの直接伝送であってもよいし、ある機能ブロックがメモリ134や145に書き込んだデータを他の機能ブロックが読み出す間接伝送であってもよい。図6では画像ファイルを記録媒体200へ記録することを想定しているが、ストレージデバイス160に記録してもよい。
まず、図6を用いて、静止画撮影モードにおけるデジタルカメラ100の動作について説明する。デジタルカメラ100は静止画撮影モードで動作しており、かつライブビュー表示が有効な設定の場合、撮影準備指示または撮影指示の入力を待機する状態(撮影待機状態)において、ライブビュー表示を行う。ライブビュー表示は、動画の撮影から、得られた動画の表示までの動作を、低遅延で継続的に実施することで実現される。
システム制御部132は、撮影待機状態において、動画を撮影するようにセンサ部106を制御する。動画撮影時のレンズ151の合焦距離や露出条件については画像処理部131によって得られる評価値に基づいて適宜実行することができる。像面位相差AFによってレンズ151の合焦制御を行う場合、システム制御部132は視差画像対が得られるようにセンサ部106からの読み出し動作を制御する。
センサ部106はA/D変換されたRAWデータを所定のフレームレートで出力する。以下では、1フレーム分のRAWデータの処理について説明する。
RAWデータはフロントエンジン130の画像処理部131に入力される。画像処理部131は、表示用画像データの生成や検出処理のためのデータ処理を行う第1の経路と、記録用画像データの生成のためのデータ処理を行う第2の経路とを有する。なお、像面位相差AFを実施する場合には視差画像を処理する経路を有してもよい。
まず、第1の経路について説明する。
画素並替部301は、センサ部106からラスタスキャン順に入力されるRAWデータを、画素データの配列が撮像素子の画素配列と対応するように2次元マトリクス状に並べ替える。画素並替部301は、並べ替え途中の複数ラインデータをメモリ134に一時的に格納してもよい。画素並替部301がバッファメモリを有してもよい。
RAWデータは画素あたり1つの色成分の値を有する画像データである。本実施形態では撮像素子が原色ベイヤ配列のカラーフィルタを有するので、RAWデータを構成する画素データは赤色成分、緑色成分、青色成分のいずれか1つを有する。本明細書においてRAWデータとは、各画素データが有する色成分が1つである画像データとする。各画像データが3つの色成分を有するように色成分値を補完する同時化処理またはデモザイク処理が適用される前の画像データがRAWデータであるとも言える。したがって、RAWデータには、データ量の圧縮処理など、画素データあたりの色成分の数に影響を与えない処理が適用されていてもよい。図6の例では、LV現像部306やRAW現像部322に入力されるまでの画像データはRAWデータであり、LV現像部306やRAW現像部322が出力する画像データはRAWデータではない。
なお、センサ補正部302において、RAWデータを読み出された順に処理する必要がある場合などは、画素並替部301とセンサ補正部302との順序を逆にしてもよい。
センサ補正部302は、RAWデータに対して、撮像素子の特性に基づく補正処理(センサ補正処理)を実行する。センサ補正処理は、例えば、撮像素子が有する複数の光電変換部の光電変換効率(感度)のばらつきを補正する処理である。センサ補正部302は、あらかじめシステムメモリ133等に格納された補正パラメータに基づいて、RAWデータの画素値を補正する。センサ補正処理は、欠陥画素の補正処理を含んでもよい。欠陥画素の補正処理は、欠陥画素として登録されている画素の値を周辺の正常画素の値を用いて補間したり、所定のオフセット値を減算したりする処理であってよい。なお、欠陥画素の補正処理の一部又は全部は、現像処理の一部として実行されてもよい。
センサ補正部302が補正したRAWデータは、縮小部303、視差画素処理部315、RAWノイズ抑制部311に供給される。なお、撮影待機状態においてはRAWノイズ抑制部311へRAWデータを供給しないなど、動作状態に応じて供給先を動的に変更してもよい。
縮小部303は、表示用画像データの生成処理や、検出処理を効率的に行うため、RAWデータを縮小(解像度を低減)し、縮小RAWデータを生成する。縮小部303は、4Kや8K等の高解像度のRAWデータを、例えばHD解像度(200万画素相当)に縮小する。HD解像度は例えば横1920画素×縦1080画素である。縮小部303は表示部101の表示解像度もしくはライブビュー画像の表示領域の解像度に合わせるようにRAWデータを縮小してもよい。縮小RAWデータは、光学補正部304および検出部310に供給される。
光学補正部304から表示処理部309により、縮小RAWデータから表示画像データを生成する。また、検出部310は、縮小RAWデータに基づいて、コントラストAF、AEなどに用いる評価値の算出、特徴量領域の検出および追跡、被写体やシーンの認識、ぶれの大きさの算出などを実行する。
まず、表示画像データ(ライブビュー画像データ)を生成する光学補正部304から表示処理部309の処理について説明する。
光学補正部304は、縮小RAWデータに対してレンズ151等の光学特性に関連する補正処理(光学補正処理)を適用する。光学補正処理は、例えば、レンズ151の収差による周辺領域の光量低下の影響を補正する処理である。
ノイズ抑制部305は、光学補正部304の出力する縮小RAWデータにノイズ低減処理を適用する。ノイズ低減処理は、一般にノイズ除去、ノイズリダクション(Noise Reduction、NR)と呼ばれる。ノイズ低減処理は、例えば移動平均フィルタ処理やメディアンフィルタ処理によって実現できる。
LV現像部306は、ノイズ抑制部305の出力する縮小RAWデータに対して現像処理(LV現像処理)を適用する。LV現像処理は、メインエンジン140のRAW現像部322が適用する現像処理よりも、処理負荷およびリソース負荷(メモリ134との通信帯域など)が低い。具体的にはRAW現像部322での現像処理よりもフィルタ処理のタップ数が少なかったり、乗算などの演算精度が低かったりするが、これらは単なる例示である。LV現像処理はデモザイク処理または同時化処理を含み、各画素がすべての色成分(R,G,B)の情報を有する画像データを生成する。本実施形態では、縮小RAWデータに対してLV現像処理を適用して得られる画像データを表示用画像データとして用いる。
LV補正部307は、表示用画像データに対して、歪曲補正、拡大処理、縮小処理等の補正処理を適用する。LV補正部307は、表示画像データの解像度がライブビュー画像を表示する表示装置(表示部101およびEVF108)もしくは表示領域の解像度となるように拡大処理または縮小処理を実行する。なお、拡大処理または縮小処理は必要な場合のみ実施される。表示部101用とEVF108用とで異なる解像度としてもよい。
LV効果処理部308は、補正された表示用画像データに対して、所定の表示効果を与えるエフェクト処理を適用する。エフェクト処理は、例えば、セピア調やモノクロへの色変換や、モザイク状や絵画風への加工などである。エフェクト処理が不要な場合、LV効果処理部308は入力された表示用画像データをそのまま出力する。
表示処理部309は、LV効果処理部308が出力する表示画像データを表示部101およびEVF108に表示させる。表示処理部309は、表示画像データに対して入出力補正やガンマ補正、ホワイトバランス補正等を適用する。また、表示処理部309は、表示画像データに対してアシスト情報の画像データを合成する。アシスト情報の例は、現在の設定を示す数値、アイコンなどの画像や、検出された特徴領域や焦点検出領域(AF領域)を示す枠状の画像などであるが、これらに限定されない。表示処理部309は、必要に応じてアシスト情報の画像データが合成された表示用画像データを表示部101またはEVF108に出力する。
表示部101およびEVF108は、入力された表示用画像データを表示する。上述の一連の処理により、表示部101およびEVF108にライブビュー画像の1フレームが表示される。同様の処理を所定のフレームレートで実行することにより、表示部101およびEVF108に対するライブビュー表示が実現される。
次に、検出部310の動作について説明する。検出部310は、縮小RAWデータに所定の処理を適用して、様々な評価値を算出したり、特徴領域の検出および追尾を行ったりする。評価値としては例えばコントラストAF、AE、およびホワイトバランス調整のための評価値などがある。これらの評価値はシステム制御部132などにおいて適宜利用される。
縮小RAWデータは、検出部310によって算出された評価値により、LV現像部306に入力される前にゲイン調整されてもよい。なお、記録用画像データについて取得する評価値のうち、検出部310が縮小RAWデータから算出する評価値と同様の評価値については、検出部310が算出した評価値を用いてもよい。
また、検出部310は、特徴領域として例えば人物の顔領域や人体領域を検出する機能を有する。検出部310に学習済みのニューラルネットワークを持たせて、特徴点抽出による画像認識を実行した結果を出力させてもよい。検出部310は検出した特徴領域の大きさや画像内の位置を示す情報を例えばメモリ134に格納する。検出部310は、画像データの全体または一部について、画素値の積分値、輝度レベルおよび/または色レベルのヒストグラムを生成してもよい。
システム制御部132は、メモリ134に格納された特徴領域の情報と、予め登録された特定の人物の特徴情報とを用いて、特徴領域の人物を認識したり、認識結果を認証処理に利用したりしてもよい。また、システム制御部132は、特徴領域を焦点検出領域として用いたり、特徴領域が適正な明るさになるように露出条件を決定したりしてもよい。
なお、検出部310が算出した評価値や、検出された特徴領域の情報などは上述したアシスト情報の一部として表示処理部309に出力され、LV画像と合成表示されてもよい。
視差画素処理部315は、センサ部106が出力するRAWデータから視差画像対を得ることが可能な場合に、位相差AFの原理に基づいてレンズ151のデフォーカス量を求める。例えば撮像素子にAF用画素が設けられている場合や、撮像素子に設けられた画素が、1つのマイクロレンズを複数の光電変換領域で共有する構成を有する場合に、センサ部106が出力するRAWデータから視差画像対を得ることが可能である。視差画素処理部315の動作は像面位相差AFにおけるデフォーカス量の算出方法として公知であるため、詳細については説明を省略する。視差画素処理部315が求めたデフォーカス量は、システム制御部132において、レンズ151が有するフォーカシングレンズの駆動量および駆動方向に変換され、AF動作に用いられる。
次に、記録用画像データの生成のためのデータ処理を行う第2の経路について説明する。
RAWノイズ抑制部311は、センサ補正部302が出力するRAWデータのノイズを低減する。RAWノイズ抑制部311はノイズ抑制部305と同様のノイズ低減処理を実行することができる。
圧縮部312は、RAWノイズ抑制部311が出力するRAWデータに対し、公知のデータ圧縮(符号化)処理を適用する。圧縮部312は、例えばウエーブレット変換、量子化、エントロピー符号化(差分符号化等)を組み合わせたデータ圧縮処理を適用することができる。圧縮部312が適用する圧縮(符号化)処理は、非可逆な方法でも可逆な方法でもよい。ただし、不可逆な圧縮処理を適用する場合、圧縮処理によるRAWデータの品質低下が十分少ない方法もしくは設定を用いる。圧縮部312が生成する圧縮RAWデータは、メインエンジン140に送信される前に一旦メモリ134やストレージデバイス160に格納されてもよい。ただし、ストレージデバイス160がSSDの場合、書き込み可能な回数に制限があるため、フレームレートまたは連写速度が高速な場合を除いて一時的な記憶には用いないことが望ましい。
本実施形態のデジタルカメラ100は、図6を用いて説明した「静止画撮影モード」では圧縮RAWデータをフロントエンジン130の送信部313からメインエンジン140の受信部321に送信する。また、図8を用いて後述する「蓄積モード」では、圧縮RAWデータをフロントエンジン130のファイル処理部314からストレージデバイス160に送信する。
送信部313は、圧縮RAWデータをメインエンジン140の受信部321に送信する。メモリ134を送信バッファとして用いることで、メインエンジン140に入力するデータレートを動的に調整することができる。例えば、メインエンジン140による処理の進行状況に応じて、送信部313と受信部321との間の転送速度を、圧縮RAWデータの生成レートよりも遅くすることができる。ただし、速度の調整能力はメモリ134の空き容量に依存する。特にローリングシャッタを用いた撮影では移動被写体の像の歪みを抑制するためにRAWデータの読出を高速に行うことが望まれる。一方、コストおよび消費電力の観点から、メインエンジン140の処理能力をフロントエンジン130の出力データレートに対応できるように向上させることは困難である。そのため、メモリ134を送信バッファとして用いることが有用である。なお、送信部313の代わりに圧縮部312がメモリ134を出力バッファとして用いてもよい。また、ストレージデバイス160を圧縮RAWデータのバッファとして用いてもよい。
メインエンジン140の画像処理部141は、フロントエンジン130から取得したRAWデータに対し、フロントエンジン130よりも高品質の現像処理を適用して記録用画像データを生成する。また、画像処理部141は、ストレージデバイス160に記録されたRAWデータに対して現像処理を適用可能である。また、記録再生部143は、画像処理部141が生成した記録用画像データをストレージデバイス160や記録媒体200に記録する。
受信部321は、圧縮RAWデータを送信部313から受信し、RAWデータを復号する。受信部321が適用する復号処理は、圧縮部312が適用する符号化処理に対応したものである。
RAW現像部322は、復号されたRAWデータに対して現像処理を適用して記録用の画像データを生成する。RAW現像部322は、RAWデータに対して、デベイヤー処理(デモザイク処理)、すなわち色補間処理を施し、各画素がRGBの色成分を有するようにする。また、RGB成分を輝度成分と色差成分に変換してもよい。さらに、RAW現像部322は、ノイズの除去や光学的な歪みを補正する処理を適用する。RAW現像部322が実行する現像処理は、LV現像部306が実行する現像処理よりも品質が高い。具体的には、より高品質の画像が得られるアルゴリズムや演算を用いた現像処理を適用する。これは、記録される画像データは、大きな画面で表示されたり、印刷されたりするため、表示部101やEVF108で表示される動画よりも高い品質が要求されるためである。記録される画像データでも静止画データは動画データより高い品質が要求される。したがって、RAW現像部322はLV現像部306よりも多くの回路および演算リソースを必要とし、結果としてより多くの電力を必要とする。
補正部323は、現像処理が実行された画像データに対して、歪曲補正、拡大処理、縮小処理、ノイズ抑制処理等の補正処理を実行する。補正部323は、撮影および記録処理を実行する場合、現像処理が実行された記録画像データに対して、歪曲補正、およびノイズ抑制処理を実行する。また、通信部109を介してライブビュー画像として外部装置に画像データを出力するライブビュー出力処理を実行する場合、歪曲補正およびノイズ抑制処理に加えて、表示装置に出力するための拡大処理、または縮小処理を実行する。
効果処理部324は、外部装置にライブビュー表示を行う場合、画像データに対して、所定の表示効果を得るためのエフェクト処理(モノクロ変換や色調整など)を適用して圧縮部325および出力部327に出力する。圧縮部325に出力する画像データに対してエフェクト処理を適用するか否かは選択可能としてもよいし、しないように構成してもよい。
出力部327は、効果処理部324から出力された画像データを、通信部109を介して外部装置に出力する。外部装置でライブビュー表示を行う場合、出力部327は、効果処理部324から出力された表示用画像データ(LV画像データ)に対して入出力補正やガンマ補正、ホワイトバランス補正等を行う。また、出力部327は、LV画像データとともに表示するアシスト情報を示す画像を、LV画像データと合成する。アシスト情報は、表示処理部309で説明した情報と同様であるので説明を省略する。出力部327は、合成処理後のLV画像データを、通信部109を介して外部装置に出力する。なお、外部装置で再生処理を行う場合、出力部327は、アシスト情報が異なる他は同様の処理を実行する。
圧縮部325は、画像データに対してデータ量の圧縮処理を適用する。圧縮部325が適用する圧縮処理は、公知の規格に準拠した符号化処理であってよい。圧縮部325は、例えば、静止画データに対してはJPEGやHEIF形式の符号化処理を適用し、動画データに対してはMPEG2、H264、H265形式の符号化処理を適用することができる。
記録再生部143の記録部326は、圧縮部325が生成した符号化画像データを格納したデータファイルを記録媒体200に例えばDCF(Design rule for Camera File system)に準拠した方法で記録する。
このように、本実施形態のデジタルカメラ100では、表示部101およびEVF108へのライブビュー表示に関する画像処理はフロントエンジン130のみで可能であり、メインエンジン140を使用する必要はない。一方、画像データを記録する場合にはフロントエンジン130に加えてメインエンジン140も使用する。
図7は、デジタルカメラ100が再生モードで動作する際のフロントエンジン130およびメインエンジン140の機能構成例を示すブロック図である。図7において、静止画撮影モードにおいて説明した機能ブロックについては図6と同じ参照数字を付してある。
デジタルカメラ100が再生モードで動作しているときは、フロントエンジン130およびメインエンジン140の両方が通常状態で動作する。通常状態は画像処理を実行可能な状態である。通常状態に対して制限状態は、少なくとも消費電力が通常状態よりも低く制限されている状態であり、例えば通常状態で実行可能な画像処理の一部もしくはすべてを実行することができない。なお、制限状態であっても、各エンジンは外部からエンジンの起動に関する指示を受信し、起動制御を実行可能である。すなわち、制限状態は待機状態であるともいえる。
例えば、フロントエンジン130は、通常状態において、センサ部106から入力されたRAWデータから表示部101および/またはEVF108に表示する表示用画像データを生成する画像処理を実行可能である。また、また、フロントエンジン130および、メインエンジン140夫々が通常状態であれば、フロントエンジン130は、センサ部106から入力されたRAWデータを圧縮して、メインエンジン140に出力する処理を実行可能である。さらに、フロントエンジン130は、メインエンジン140から供給される画像データから表示用画像データを生成して表示部101に表示する画像処理を実行可能である。
フロントエンジン130は、デジタルカメラ100の動作を制御するシステム制御部132を含む。したがって、デジタルカメラ100の電源がオンの状態では基本的にフロントエンジン130が制限状態で動作することはない。例外は、所定時間以上操作がない場合にスリープモードに移行する場合などである。
メインエンジン140は、通常状態において、フロントエンジン130から入力される圧縮RAWデータから記録用の画像データを生成し、ストレージデバイス160や記録媒体200へ記録する記録制御処理を実行可能である。また、メインエンジン140は、通常状態において、記録媒体200に格納された画像データを読み出して、フロントエンジン130に出力する再生表示制御処理を実行可能である。さらに、メインエンジン140は、通常状態において、フロントエンジン130から入力された表示用画像データを通信部109を介して外部装置に出力する出力制御処理を実行可能である。一方で、メインエンジン140は、制限状態において、上述の記録制御処理、再生表示制御処理、および出力制御処理の1つ以上を実行することができない。
以下では、デジタルカメラ100の再生モードにおける動作として、現像済みの画像データを格納する画像ファイルを記録媒体200から読み出し、画像データから表示用画像データを生成して表示部101に表示する動作を説明する。しかしながら、ストレージデバイス160に記録された画像ファイルを再生対象としてもよい。この場合、ファイル処理部328が画像ファイルをストレージデバイス160から読み出し、メインエンジン140の伸長部402に入力する。ストレージデバイス160からメインエンジン140のファイル処理部328がデータを読み出す場合、ストレージデバイス160のアイソレータ161はフロントエンジン130との電気的な接続を切断する。一方、アイソレータ162はメインエンジン140と電気的な接続を確立する。
再生モードにおいてシステム制御部132は、記録再生部143の読出部401を制御して、記録媒体200に記録された画像ファイルを読み出す。読出部401は読み出した画像ファイルから画像データを抽出して画像処理部141に出力する。画像ファイルには現像済みの画像データが符号化された状態で格納されている。なお、画像ファイルに記録用画像データと表示用画像データが格納されている場合、読出部401は表示用画像データだけを画像処理部141に出力する。
画像処理部141において伸長部402は、入力された画像データを復号する。伸長部402は復号した画像データを送信部403と出力部327に出力する。送信部403は、画像データをフロントエンジン130に送信する。なお、伸長部402は圧縮部325と、送信部403は受信部321と、それぞれ同じ機能ブロックであってよい。
フロントエンジン130の受信部411は、メインエンジン140から出力された画像データを受信し、表示処理部309に出力する。受信部411は送信部313と同じ機能ブロックであってもよい。
表示処理部309は、画像データに基づいて表示用画像データを生成し、表示部101もしくはEVF108に表示用画像データを表示する。
なお、ユーザが操作部110を操作して、サムネイル表示を指示した場合、システム制御部132は、サムネイル表示に用いる複数の画像ファイルを記録媒体200またはストレージデバイス160から読み出すようにメインエンジン140を制御する。メインエンジン140は複数の画像データをフロントエンジン130に出力する。そして、システム制御部132は、複数の画像データのそれぞれに対してサムネイル画像を生成し、一覧表示画面を生成するように表示処理部309を制御する。表示処理部309は、サムネイル画像の生成にLV補正部307の縮小処理機能を用いてもよい。
伸長部402が出力する画像データは、必要に応じて効果処理部324を介して出力部327へ供給されてもよい。出力部327は、受信した画像データから表示用画像データを生成し、通信部109を介して外部装置に出力する。出力部327は、伸長部402から出力された画像データに対してスケーリング、入出力補正やガンマ補正、ホワイトバランス補正等を行う。また、出力部327は、表示用画像データとともに表示する、アシスト情報の画像(アイコンなどのGUI)を、画像データと組み合わせる処理を行う。出力部327は、サムネイル表示のためのサムネイル画像を生成することも可能である。出力部327は、表示用画像データを通信部109を介して外部装置に出力する。
次に、デジタルカメラ100の「蓄積モード」および「現像モード」における動作について説明する。蓄積モードは高い連写速度を実現するため、現像処理を行うことなくストレージデバイス160にRAWデータを記録する動作モードである。また、現像モードは、蓄積モードで記録されたRAWデータの現像処理を自動的にメインエンジン140で実行する動作モードである。現像モードでは基本的に未現像のRAWデータに対し、ユーザによる選択動作を伴わずに継続的に現像処理を適用するため、一括現像処理モードと呼ぶこともある。
ストレージデバイス160はフロントエンジン130からもメインエンジンのファイル処理部140328がデータからもアクセス可能である。フロントエンジン130からはファイル処理部314を介して、メインエンジン140からはファイル処理部328を介してストレージデバイス160にアクセスする。ストレージデバイス160の管理はデジタルカメラ100で稼働する基本システム(OS)が行う。そのため、ファイル処理部314、328を通じたストレージデバイス160へのアクセスは、それぞれのエンジンを構成するプロセッサとデジタルカメラ100で稼働するOSによって実現することができる。そのため、ファイル処理部314をシステム制御部132が実現し、ファイル処理部328を制御部142が実現してもよい。
複数のプロセッサからアクセスできるよう、ストレージデバイス160のFAT情報は、OSが認識するLBA(Logical Block Address)とストレージデバイス160の物理アドレスとの変換テーブルとして、ストレージデバイス160内に保持してもよい。
図8は、デジタルカメラ100が蓄積モードで動作する際のフロントエンジン130の機能構成例を示すブロック図である。図8において、静止画撮影モードにおいて説明した機能ブロックについては図6と同じ参照数字を付してある。蓄積モードにおいてメインエンジン140は使用されないので、電源制御部107は第2の電源ドメイン221への給電を停止してもよい。
蓄積モードでライブビュー表示が有効な場合、ライブビュー表示に関する動作は静止画モードと同様であるため、表示用画像データの生成に関する機能ブロック301〜309の説明は省略する。
蓄積モードにおいて、シャッタボタン102を通じて撮影指示が継続的に入力されている間、システム制御部132は継続的に静止画撮影を実行する。蓄積モードにおける連写速度は、現像処理を伴う通常の静止画連写の速度よりも高速である。なお、蓄積モードでの撮影中、露出条件やレンズ151の合焦距離は固定であってもよいし、所定枚数の撮影ごとに露出条件や合焦距離の調整を行ってもよい。
以下、1枚の静止画撮影から記録までの動作について説明する。システム制御部132は、露出条件に従って撮像素子の電荷蓄積時間を制御し、センサ部106からRAWデータを読み出して、フロントエンジン130の画像処理部131に供給する。RAWデータは、画素並替部301、センサ補正部302、RAWノイズ抑制部311、圧縮部312を通じて圧縮RAWデータに変換される。ファイル処理部314は、1枚の静止画に相当する圧縮RAWデータを格納した所定形式の画像ファイルをストレージデバイス160に記録する。
また、静止画モードと同様に、センサ補正部302が出力するRAWデータに基づいて、ライブビュー表示を実施してもよい。なお、蓄積モードにおける連写速度がライブビュー表示のフレームレートより高速である場合、センサ補正部302が出力するRAWデータをフレーム単位で間引いて表示用画像データを生成してもよい。
また、生成した表示用画像データをストレージデバイス160に記録してもよい。この表示用画像データは、蓄積モードで記録されたRAWデータの現像処理が完了するまでは、RAWデータの撮影内容を確認するための現像済み画像データとして用いることができる。例えばユーザは表示用画像データを用いることで、RAWデータを現像処理しなくても、撮影範囲(画角)、画質、被写体の状態(白飛び/黒潰れ、手振れ、目瞑りなどの有無など)を確認することができる。
同一のRAWデータから得られる圧縮RAWデータと表示用画像データとを同一の画像ファイルに格納して記録することもできるが、本実施形態では別個の画像ファイルとして記録するものとする。これは、表示用画像データの生成よりも記録用の圧縮RAWデータの生成に要する時間が長いためである。なお、圧縮RAWデータごとに表示用画像データを記録する場合、ライブビュー表示のフレームレートよりも連写速度の方が高速であっても、全ての静止画フレームに対して表示用画像データを生成する。
検出部310、RAWノイズ抑制部311、圧縮部312、視差画素処理部315の動作は静止画モードと同様であるため、説明は省略する。
レーティング部501は、検出部310が検出した評価値を用いて、蓄積モードでの撮影で得られたRAWデータをレーティングし、レーティング結果をアノテーション処理部502に出力する。レーティングはRAWデータをある条件に基づいてランク付け(レーティング)する処理である。本実施形態では一例としてレーティングの結果を現像処理を適用するか否かの判定材料として利用する。
レーティング部501が実施するレーティングは、デジタルカメラ100が自動的に実施する「オートレーティング」である。オートレーテイングを実行するか否かはユーザが設定可能であってよい。本実施形態ではレーティング結果をRAWデータと関連づけて記録することにより、ストレージデバイス160に記録されている画像ファイルをレーティング結果を用いて検索することができる。本実施形態では、検出部310が算出する評価値をレーティング部501で用いる。なお、レーティング部501はオートレーティングの結果を蓄積することにより例えばニューラルネットワークを学習させて、オートレーティングの精度を向上させてもよい。
レーティングに用いる条件に特に制限はないが、条件として利用可能な典型的な条件を以下に例示する。
・顔や器官など、特徴領域の検出結果
・所定領域内の画素値および/またはその積算値、輝度および/または色レベルのヒストグラムなど、画素値やその演算結果
・ディープラーニングを含む機械学習によって得られた特徴量。なお、この特徴量を用いて特徴領域の情報を取得してもよい。なお、機械学習によって特徴量を抽出するための学習モデルをストレージデバイス160に記憶しておいてもよい。また、新たに得られた特徴量を学習モデルにフィードバックしてもよい。
・白飛び、黒潰れ、手振れ、目瞑りの有無や程度
図9は、蓄積モードおよび現像モードに関する設定画面の例を示す模式図である。
図9(a)は蓄積モードに関する設定画面の例であり、オートレーティングを実行するか否かの設定項目を含んでいる。オートレーティングがOFFに設定された場合、オートレーティングは実行されない。
「レーティングの判定材料」は、オートレーティングの条件を設定する項目である。例えば先に例示した条件や他の条件の中から使用する条件を選択したり、使用する条件ごとの詳細について設定可能であったりしてよい。
図9(b)は現像モードに関する設定画面の例であり、レーティング結果を現像モードでどのように利用するかに関する設定項目を含んでいる。対象となる画像ファイルに関連づけられたレーティング結果が記録されていない場合、設定画面を表示しないようにしたり、項目の選択ができないようにしてもよい。
レーティング現像がONに設定された場合、レーティングによって付与されたランクが高い画像ファイルから順に現像処理を適用する。現像処理を適用する画像ファイルにレーティング情報が記録されていない画像ファイルが含まれる場合、最も低いランクが付与されているものとして取り扱う。あるいは、レーティング現像がONに設定された場合、レーティング情報が記録されていない画像ファイルは、現像対象から外してもよい。
現像対象下限レートは、現像対象とする画像ファイルを絞り込むための設定項目であり、下限値以上のランクが付与された画像ファイルだけが現像対象となる。ここでは、オートレーティングによって1から10(10が最高ランク)までの10段階のランクが付与される場合の下限値として8が設定されている例を示している。したがって、8,9,または10のランクが付与された画像ファイルが現像対象となる。
一括現像枚数上限は、レーティング現像を実施する画像ファイルの上限数を設定する項目である。ここでは999枚が設定されている例を示しているが、装置に応じてより少ない、あるいは多い上限値が設定可能であってもよい。なお、上限数が0に設定された場合、数に制限がないものとして取り扱ってもよい。
電源OFF時レーティング現像は、現像モードで現像処理を実行中に電源スイッチ103がOFFにされた場合の動作を指定する項目である。電源OFF時レーティング現像がONに設定されている場合、システム制御部132は、レーティング現像を継続し、レーティング現像が終了したらデジタルカメラ100のシャットダウン処理を実行する。なお、電源スイッチ103がOFFにされた後のレーティング現像では現像対象下限レートの代わりに電源OFF時下限レートが、一括現像枚数上限の代わりに電源OFF時現像枚数上限がそれぞれ適用される。電源OFF時におけるレーティング現像の下限レートや現像枚数上限の設定値は、電源ON時の設定値よりも現像処理の対象が少なくなる値に制限されてもよい。
電源OFF時レーティング現像がOFFに設定されている場合、レーティング現像中に電源スイッチ103がOFFにされると、システム制御部132はレーティング現像を終了してシャットダウン処理を実行する。
現像処理中のRAWデータはストレージデバイス160に記録されている。そのため、電源スイッチ103のOFFに応じて直ちに現像処理を中止してシャットダウン処理を実行しても問題ない。
電源OFF時レーティング現像は、電源OFFの指示からシャットダウン処理が実行されるまでの遅延よりも、ストレージデバイス160に残っている未現像のRAWデータの数を減らすことを優先する機能である。電源OFFの指示を受け付けた後もレーティング現像をある程度継続することにより、現像処理結果を直ちに提供可能なRAWデータの数を増やすことができる。
本実施形態において、レーティング部501が個々のRAWデータに対して付与したランクまたはレーティングの値は、RAWデータを現像処理の対象とするか否かの判定に用いられる。また、ランクまたはレーティングは、現像処理を適用する順序の決定に用いられてもよい。例えば、高いランクまたはレーティングが付与されたRAWデータから順に現像処理を適用してもよい。同じランクまたはレーティングが付与されたRAWデータについては、撮影日時の古い順、新しい順、ファイルサイズの大きい順、記録画質の高い順などで現像処理を適用する順序を決定してもよいし、無作為な順序で現像処理を適用してもよい。
図8に戻って、レーティング部501によって付与されたランクは、アノテーション処理部502に転送される。アノテーション処理部502では、RAWデータごとに固有情報であるアノテーション(注釈となる付帯情報)を生成する。
アノテーション処理部502は、RAWデータ、表示用画像データ(存在する場合)のそれぞれについて、固有情報(たとえばハッシュ値)を生成する。例えばMD5やSHA−512などの公知のハッシュ関数を画像データに適用して得られるメッセージダイジェスト値を固有情報として用いることができる。画像データのメッセージダイジェスト値は、任意の画像領域をストリームデータとして演算して得てもよい。
アノテーション処理部502は、生成した固有情報と、レーティング部501で付与されたランクとをマージして、RAWデータを格納する画像ファイルの付帯情報を生成する。アノテーション処理部502は、例えばストレージデバイス160に記録される検索用ファイルに、画像ファイルの付帯情報を順次追記する。
1つの検索用ファイルに、RAWデータと対応する表示用画像データのそれぞれのメッセージダイジェスト値と、ランクとを、蓄積モードで記録される画像ファイルごとに付帯情報として記録する。また、メッセージダイジェスト値と関連づけて、画像データのステータス情報(未現像、現像済、削除済など)を記録ならびに更新することで、中断された処理の復帰や、ファイル状態をユーザへの報知が容易になる。付帯情報は、対応する画像データに対する現像処理が完了した後は削除されてもよい。
蓄積モードで記録される画像ファイルには、格納する画像データ(RAWデータおよび/または表示用画像データ)のメッセージダイジェスト値も併せて格納する。メッセージダイジェスト値は、画像ファイルのヘッダや末尾など、任意の場所に格納することができる。なお、オートレーティング処理によってRAWデータに付与されたランクは、メッセージダイジェスト値と関連づけて検索用ファイルに記録されるため、画像ファイルに含めても含めなくてもよい。
蓄積モードにおける撮影指示がシャッタボタン102を通じて入力され、通信部109を介して外部装置から入力されていない場合、蓄積モードでの撮影および記録動作中にメインエンジン140は用いられない。そのため、システム制御部132は、アイソレータ162の第2の電源ドメイン221側を遮断するように制御するとともに、電源制御部107に第2の電源ドメイン221への電力供給を停止させてもよい。なお、撮影指示が外部装置から入力された場合であっても、メインエンジン140からストレージデバイス160にアクセスすることはないため、アイソレータ162の第2の電源ドメイン221側を遮断するように制御する。
蓄積モードによる撮影および記録が開始されると、システム制御部132は、現像処理されていないRAWデータを格納した画像ファイルがストレージデバイス160に存在することを示す情報を表示部101および/またはEVF108に表示させる。この情報は例えばアイコンや数値であってよい。ストレージデバイス160に存在する、現像処理されていない(未現像の)RAWデータを格納した画像ファイルの数は、例えばストレージデバイス160に記録してシステム制御部132によって管理することができる。
図10はEVF108におけるアシスト情報の表示例を示している。図10(a)はEVF108全体におけるアシスト情報の表示例を示している。また、図10(b)は、ストレージデバイス160に存在する、現像処理されていない(未現像の)RAWデータを格納した画像ファイルの数を示すアイコンの一例を示す。図10(b)は図10(a)の一部を拡大したものである。
図10の例では、ライブビュー画像の表示領域1001を取り囲む黒枠上の領域にアシスト情報を表示している。しかし、アシスト情報の少なくとも一部がライブビュー画像領域に重畳表示されてもよい。
図10(b)に示すように、ストレージデバイス160に存在する、現像処理されていない(未現像の)RAWデータを格納した画像ファイルの数を示すアイコンは、フォルダアイコン1002と数アイコン1003を有する。フォルダアイコン1002には現像を表す「Dev」が表示され、数アイコン1003が示す値「999」とともに、ストレージデバイス160に未現像RAW画像ファイルが999存在することを示している。
図11は、デジタルカメラ100が現像モードで動作する際のメインエンジン140の機能構成例を示すブロック図である。図11において、既に説明した機能ブロックについては図6と同じ参照数字を付してある。なお、ここでは現像対象として決定されたRAW画像ファイルの現像処理について説明する。
デジタルカメラ100は、現像モードで動作する際、蓄積モードで動作した際にストレージデバイス160に記録したRAW画像ファイルのうち、現像対象のRAW画像ファイルに対して現像処理を適用する。そして、デジタルカメラ100は、現像処理された画像データを格納した画像ファイルをストレージデバイス160に記録する。
現像モードにおけるデジタルカメラ100の動作は、メインエンジン140の制御部142がシステムメモリ144に格納されたプログラムをメモリ145にロードして実行することによって制御する。
なお、現像モードでは、ストレージデバイス160のアイソレータ161とフロントエンジン130との電気的接続を切断する。このアイソレータ161の制御はシステム制御部132が行ってもよい。
制御部142は、ファイル処理部328を通じてストレージデバイス160から現像対象のRAW画像ファイルを読み出し、画像処理部141に供給する。
RAW現像部322は、RAW画像ファイルに格納されているRAWデータを抽出し、静止画モードと同様にしてRAWデータに対して現像処理を適用する。なお、RAW画像ファイルからのRAWデータ抽出はファイル処理部328が行ってもよい。
補正部323は、現像処理が実行された画像データに対して、静止画モードと同様に補正処理を実行する。なお、現像モードにおいて現像処理結果を表示する場合、補正部323は、補正後の画像データに基づいて表示用画像データを生成する。
現像モードはRAWデータを一括して大量に現像することを目的とした動作モードであり、現像結果を確認するための表示を行う必要性は低い。また、表示を行うことによる電力消費も発生する。そのため、現像モードでは現像結果を表示は行わないようにしたり、表示を行うか否かを設定できるようにしたりしてもよい。
例えば、図5(b)に例示したような電源スイッチ103の操作によって現像モードで動作している場合には、現像結果の画像を表示しないように構成することができる。なお、現像結果の画像を表示しない場合でも、報知部123による報知は行ってもよい。
効果処理部324は、補正後の画像データに対してエフェクト処理を適用して出力部327に出力する。なお、補正部323で表示用画像データを生成する場合、効果処理部324でエフェクト処理を適用した記録用画像データを補正部323で処理して表示用画像データを生成してもよい。あるいは、エフェクト処理を適用した記録用画像データから効果処理部324が表示用画像データを生成してもよい。圧縮部325に出力する画像データに対してエフェクト処理を適用するか否かは選択可能としてもよいし、しないように構成してもよい。
上述したRAW現像部322での現像処理、補正部323での補正処理、および効果処理部324でのエフェクト処理を適用する順序は適宜変更することができる。
圧縮部325は、現像処理、補正処理、および必要に応じてエフェクト処理が適用された記録用画像データに対し、静止画モードと同様にデータ量の圧縮処理を適用する。
記録再生部143の記録部326は、圧縮部325が生成した符号化画像データを格納したデータファイルを記録媒体200に記録する。なお、現像処理が完了したRAW画像ファイルはストレージデバイス160の容量を節約するために削除してもよい。現像モードにおいて現像処理が完了したRAW画像ファイルを削除するか否かはユーザ設定に従うように構成してもよい。
なお、デジタルカメラ100は、通信部109を介して外部装置から現像モードの実行要求を受けつけてもよい。また、外部装置からの要求によって現像モードを実行した場合、表示用画像データを外部装置に送信する代わりに現像処理が完了したファイル数など非画像データを送信するようにしてもよい。これにより、デジタルカメラ100のリソースを現像処理に集約することができる。
また、一定量の縮小画像を現像処理を開始する前、あるいは現像処理の完了後に通信部109を介して外部装置へ転送してもよい。現像処理を開始する前であればLV補正部307が生成する表示画像データを、現像処理の完了後であれば補正部323が生成する表示画像データ(あるいはそれらの縮小画像)を、外部装置に転送することができる。
外部装置は、受信した縮小画像をサムネイル表示し、現像処理の開始前であれば現像対象とする画像ファイルを選択することが、現像処理の完了後であればデジタルカメラ100からダウンロードする現像処理後の画像ファイルを選択することができる。
出力部327は、外部装置に画像データを送信する際に、外部装置の表示装置の特性が既知であれば、外部装置の表示装置の特性に応じたガンマ補正、ホワイトバランス補正、色域の補正などを画像データに対して適用する。
現像モードで動作中に電源スイッチ103の操作をシステム制御部132が検出した場合、制御部142に通知する。制御部142は後述する管理ステータスを参照し、ステータスが「処理中」であれば、図9(b)に示した電源OFF時レーティング現像の設定に従って現像処理を中止もしくは継続する。
具体的には、電源OFF時レーティング現像がOFFに設定されていれば、制御部142は現像処理を中断し、第2の電源ドメイン221のシャットダウン要求を電源制御部107に送信する。中断される現像処理は、ストレージデバイス160に記録されているRAWデータを用いてやり直しできる。そのため、作業中の中間ファイルを破棄することで現像処理を中断できる。なお、現像処理が中断されたRAWデータを格納する画像ファイルのステータスは変更せず、管理ステータスを「中断」に更新する。
電源OFF時レーティング現像がONに設定されている場合、制御部142は図5(b)に示した電源OFF時のレーティング現像における設定に従い、現像対象の画像ファイルに対する現像処理の適用を画像処理部141に継続させる。現像対象の画像ファイルの全てあるいは上限数についての現像処理が完了すると、制御部142は第2の電源ドメイン221のシャットダウン要求を電源制御部107に送信する。制御部142は、管理ステータスを、未現像の画像ファイルが残っていれば「中断」に、残っていなければ「完了」に更新する。
次に、図12Aおよび図12Bのフローチャートを用いて、デジタルカメラ100の動作全体について説明する。ここで説明する動作は、デジタルカメラ100の電源スイッチ103がOFFからONに操作されたことに応じて開始する。
電源制御部107は、電源スイッチ103がOFFからONになると、フロントエンジン130のある第1の電源ドメイン220に電力を供給する。一方で、電源制御部107は、メインエンジン140に対する電力の供給を制限する。具体的には、電源制御部107は、第2の電源ドメイン221への電力を供給しない。
また、電源制御部107は、第1の電源ドメイン220の電力供給と共に第3の電源ドメイン222への電力供給も開始する。また、電源制御部107は、アイソレータ161をフロントエンジン130との電気的な接続を確立した状態に、アイソレータ162をメインエンジン140と電気的な接続を切断した状態にそれぞれ制御する。
アイソレータ161とフロントエンジン130、アイソレータ162とメインエンジン140との間の電気的な接続の確立および切断状態の制御は、メインエンジン140の起動処理および停止処理で実施するものとする。しかし、デジタルカメラ100の動作モード切替時に実施してもよい。
S1001で、フロントエンジン130のシステム制御部132は、システムメモリ133から起動用のプログラムおよびパラメータを読み出して、フロントエンジン(FE)起動処理を実行する。
S1002で、システム制御部132は、システムメモリ133に格納された設定データを参照して、デジタルカメラ100の外部出力機能が有効と設定されているか否かを判定する。外部出力機能は、通信部109を介して外部装置に例えば表示用画像データを出力する機能である。外部出力機能に関する設定はメニュー画面を通じてユーザが変更可能であってよい。初期状態では外部出力機能は無効に設定されているものとする。
図13に、表示部101に表示される、外部出力機能の設定画面の例を示す。ここではHDMIが外部装置との接続インタフェースであるため、外部出力をHDMI出力としている。図13(a)はHDMI出力が無効に設定されている「切」状態を、図13(b)はHDMI出力が有効に設定されている「入」状態を、それぞれ示している。ユーザは操作部110(例えば、十字キー114およびSETボタン115)を操作して、HDMI出力の設定を変更することができる。
S1002においてシステム制御部132は、外部出力機能が有効と設定されていると判定された場合にはS1020を、外部出力機能が有効と設定に設定されていると判定されなければS1003を実行する。なお、本明細書において、条件Aが満たされないときには必ず条件Bが満たされる場合、条件Aを満たさないことの判定を条件Bを満たすことの判定に置き換えてもよい。例えば、S1002において、「外部出力機能が有効と設定されている」という条件が満たされないことの判定に代えて、「外部出力機能が無効と設定されている」という条件を満たすことを判定してもよい。
S1003で、システム制御部132は、システムメモリ133に格納された(またはメモリ134に読み出された)設定データを参照し、デジタルカメラ100の動作モードが撮影のための動作モードであるか、それ以外の動作モードであるか判定する。あるいは、システム制御部132は、モード切替スイッチ121によって設定されている動作モードに基づいて判定してもよい。撮影のための動作モードには、静止画撮影モードと蓄積モードが含まれる。また、他の動作モードには現像モードおよび再生モードが含まれる。
システム制御部132は、デジタルカメラ100の動作モードが撮影するためのモードであると判定されればS1006を、デジタルカメラ100の動作モードが撮影するためのモードであると判定されなければS1016を実行する。なお、ここでは撮影のための動作モードが静止画撮影のための動作モードである場合について説明するが、動画撮影のための動作モードが存在してもよい。
S1006でシステム制御部132は、レンズ151の合焦状態を確認する。なお、ここではオートフォーカスが設定されているものとする。マニュアルフォーカスが設定されている場合は、S1006をスキップしてよい。
オートフォーカスによる合焦制御はS1004のLV処理で実行される。ここでは、合焦状態であることが静止画撮影の実行条件である場合において、S1006の時点で静止画撮影の実行条件が満たされているか否かを判定している。システム制御部132は、レンズ151が合焦状態であると判定されればS1008を、レンズ151が合焦状態であると判定されなければS1004を実行する。
S1008でシステム制御部132は、撮影指示が入力されたか否かを判定し、撮影指示が入力されたと判定された場合にはS1009を、撮影指示が入力されたと判定されない場合にはS1004を実行する。
S1004でシステム制御部132はライブビュー処理を実行する。ライブビュー処理は、センサ部106による動画撮影と、得られた動画の表示とを継続して行う処理である。
図14はS1004におけるライブビュー処理の詳細を示すフローチャートである。ここでは1フレーム分のライブビュー処理について説明する。
S701で、システム制御部132は、レンズユニット150を制御し、光学像を撮像素子の結像面に形成させる。また、システム制御部132は、光学像を電気信号群に変換するための電荷蓄積動作を実行するようにセンサ部106を制御する。ここではメカニカルシャッタが存在せず、いわゆる電子シャッタを用いた撮影を実行するものとする。
システム制御部132は、AF処理を実行してレンズ151のフォーカシングレンズの位置を制御してからセンサ部106の電荷蓄積動作を開始させてもよい。例えば撮影準備指示が入力されている状態でのLV処理であれば、システム制御部132は撮影準備動作で実行したAF処理結果を用いてフォーカシングレンズの位置を制御することができる。この場合、1度調整したフォーカシングレンズの位置を固定するワンショットAFとしても、撮影準備指示が入力されている間は継続してフォーカシングレンズの位置を調整するサーボAFとしてもよい。また、撮影準備指示が入力されていなくても、撮影範囲の所定部分に対して常に合焦させるようにフォーカシングレンズの位置を調整するコンティニュアスAFとしてもよい。
LV画像は、合焦状態に関わらず表示される。なお、撮像素子が像面位相差AFに対応した構成であれば、RAWデータを視差画素処理部315で処理することによりデフォーカス量を算出してシステム制御部132に供給してもよい。システム制御部132は、デフォーカス量をフォーカシングレンズの駆動量および駆動方向に変換してフォーカシングレンズの位置を制御することができる。
S702でシステム制御部132は、センサ部106からの読出処理を実行する。読出は例えば画素ライン単位で実行することができる。本実施形態では撮像素子がA/D変換器を有しているため、デジタル形式のRAWデータが読み出される。センサ部106から読み出されたRAWデータは画像処理部131に供給される。なお、処理データ量を削減するため、画素ラインを間引いて読み出したり、データの加算処理を行ったりしてもよい。
S703以降は図6を用いて説明した画像処理部131の第1の経路の処理に相当するため、以下では簡単な説明にとどめる。S703で画素並替部301は、センサ部106からラスタスキャン順に入力されるRAWデータを、画素データの配列が撮像素子の画素配列と対応するように2次元マトリクス状に並べ替える。
S704で、センサ補正部302は、RAWデータに対して、撮像素子の特性に基づく補正処理(センサ補正処理)を実行する。
S705で、表示用画像データの生成処理や、検出処理を効率的に行うため、RAWデータを縮小(解像度を低減)し、縮小RAWデータを生成する。
S706の処理と、S707およびS708の処理は並列に実行される。
S706で検出部310は、縮小RAWデータに所定の処理を適用して、撮影制御のための様々な評価値を算出してシステム制御部132に通知する。例えば評価値はLV現像部306におけるホワイトバランス調整に用いられる。
S707で光学補正部304は、縮小RAWデータに対してレンズ151等の光学特性に関連する補正処理(光学補正処理)を適用する。
S708でノイズ抑制部305は、光学補正部304の出力する縮小RAWデータにノイズ低減処理を適用する。
S709でLV現像部306は、ノイズ抑制部305の出力する縮小RAWデータに対して現像処理(LV現像処理)を適用して表示用画像データを生成する。
S710でLV補正部307は、表示用画像データに対して、歪曲補正、拡大処理、縮小処理等の補正処理を適用する。
S711でLV効果処理部308は、補正された表示用画像データに対して、所定の表示効果を与えるエフェクト処理を適用する。
S712で表示処理部309は、LV効果処理部308が出力する表示画像データを表示部101およびEVF108に表示させる。以上で、1フレームのLV処理が終了する。
図12Aに戻り、S1009でシステム制御部132はデジタルカメラ100の動作モードが蓄積モードか否かを判定し、蓄積モードであると判定されればS1010を、蓄積モードであると判定されなければS1013を実行する。
S1010でシステム制御部132は、蓄積モード処理を実行する。蓄積モードは、撮影によって得られるRAWデータを、現像処理を適用せずにストレージデバイス160に記録することで、継続的な高速連写を実現する動作モードである。蓄積モードでストレージデバイス160に記録したRAWデータに対する現像処理は、デジタルカメラ100が現像モードで動作する際に適用される。
図15はS1010で実行する蓄積モード処理の詳細を示すフローチャートである。
S1310でシステム制御部132は、ストレージデバイス160に十分な空き容量があるか否かを判定する。具体的には、システム制御部132はファイル処理部134からストレージデバイス160の空き容量情報を取得し、空き容量が予め設定された閾値以上か否かを判定する。システム制御部132は、ストレージデバイス160の空き容量が閾値以上と判定されればS801を、ストレージデバイス160の空き容量が閾値以上と判定されなければS1311を実行する。
S1311でシステム制御部132は、蓄積モードの完了割り込みを発生して、蓄積モード処理を終了する。
S801でシステム制御部132は、撮影のためにレンズ151やセンサ部106の動作を制御する。AFモードがワンショットAFであれば、フォーカシングレンズの位置は撮影準備動作において調整された位置に固定されている。また、システム制御部132は、直前のLV処理において検出部で得られた評価値に基づいて絞り値およびシャッタスピード(電荷蓄積時間)などの露出条件を決定し、決定した露出条件によって絞り152を制御する。また、システム制御部132はセンサ部106による電荷蓄積を開始させ、決定した露出条件に従って電荷蓄積を終了させることにより、電子シャッタによる撮影を実行する。
S802でシステム制御部132はセンサ部106の読出処理を実行する。これにより、センサ部106から画像処理部131に例えば画素ライン単位でRAWデータが供給される。
S803で画素並替部301は、センサ部106からラスタスキャン順に入力されるRAWデータを、画素データの配列が撮像素子の画素配列と対応するように2次元マトリクス状に並べ替える。
S804でセンサ補正部302は、RAWデータに対して、撮像素子の特性に基づく補正処理(センサ補正処理)を実行する。センサ補正部302が出力するRAWデータは、図6を用いて説明したように、表示用画像データの生成や検出処理のためのS705以降の処理(第1の経路)と、記録用画像データの生成のためのS805以降の処理(第2の経路)とで並列に処理される。
まず、第2の経路の処理について説明する。
S805で、RAWノイズ抑制部311は、センサ補正部302で処理されたRAWデータにノイズを低減する処理を適用する。
以下、S806からS1301の処理と、S1302からS1303の処理は並列に実行される。
S806で圧縮部312は、RAWノイズ抑制部311が出力するRAWデータに対して圧縮処理を適用する。
S1301で、ファイル処理部314は、圧縮部312が出力するRAWデータを格納した画像ファイル(RAW画像ファイル)をストレージデバイス160に記録する。これにより、ストレージデバイス160内のFAT(File Allocation Table)が更新される。
S1302でアノテーション処理部502は、RAWノイズ抑制部311が出力するRAWデータにハッシュ関数を適用することにより、画像データのアノテーションとしてのメッセージダイジェストを生成する。
S1303でアノテーション処理部502は、生成したメッセージダイジェストをRAW画像ファイルに含めるとともに検索用ファイルに追加する。
次に、第1の経路について説明する。
S705〜S710の処理は図14を用いて説明した処理と同様であるため、説明を省略する。ただし、S709で生成し、S710で処理するのは表示用画像データではなく記録用静止画の縮小画像データである。また、ここでは記載を省略しているが、LV表示を実施する場合にはS710に続いてS711およびS712を実行すればよい。
S710以降、S1304の処理と、S1305およびS1306の処理とは並列に処理される。
S1304でファイル処理部314は、LV補正部307が出力する縮小画像データを格納する画像ファイル(縮小画像ファイル)をストレージデバイス160に記録する。これにより、ストレージデバイス160のFATが更新される。
S1305でアノテーション処理部502は、LV補正部307が出力する縮小画像データにハッシュ関数を適用することによりメッセージダイジェストを生成する。
S1306でアノテーション処理部502は、生成したメッセージダイジェストを縮小画像ファイルに含めるとともに検索用ファイルに追加する。
S706以降の処理(レーティング経路)について説明する。
S706で検出部310は、縮小RAWデータに所定の処理を適用して、撮影制御のための様々な評価値を算出してシステム制御部132およびレーティング部501に通知する。
S1307でレーティング部501は、検出部310が算出した評価値を用いて、RAWデータにレーティング処理(オートレーティング)を適用する。これにより、RAWデータに対してランクを付与する。
S1308でアノテーション処理部502は、レーティング処理の結果(ランク)を、S1302およびS1305で生成したメッセージダイジェスト(アノテーション)とを関連付ける。これにより、レーティング結果がどのRAWデータに対するものであるかが特定可能になる。
S1309でアノテーション処理部502は、レーティング結果を対応するメッセージダイジェストと関連付けて検索用ファイルに追加する。このとき、ファイル処理部314によってレーティング結果を対応するRAW画像ファイルおよび縮小画像ファイルに追加してもよい。レーティング結果は画像ファイルのヘッダに追加しても末尾に追加してもよい。
S815でシステム制御部132は、連写機能が有効であるか否かを判定する。連写機能の有効/無効は、メニュー画面を通じてユーザが設定可能である。システム制御部132は、連写機能が有効であると判定されればS816を実行し、連写機能が有効であると判定されなければ蓄積モード処理を終了する。
S816でシステム制御部132は、スイッチSW2がONか否か、すなわちシャッタボタン102が全押しされた状態を維持しているか否かを判定する。システム制御部132は、スイッチSW2がONであると判定されればS1310からの処理を繰り返して実行する。一方、システム制御部132は、スイッチSW2がONであると判定されなければ蓄積モード処理を終了する。
ワンショットAFではなく、連写中にもAF動作を実行する場合には、視差画素処理部315によるデフォーカス量算出処理をS805移行の処理やS705以降の処理と並列に実行すればよい。あるいは、検出部310で得られるコントラスト評価値の変化に応じてフォーカシングレンズを駆動してもよい。
蓄積モード処理中はメインエンジン140を使用しないため、第2の電源ドメイン221への電力供給を停止してもよい。この場合、電源制御部107は、システム制御部132の指示に応じてアイソレータ162の第2の電源ドメイン221との電気的な接続を切断する。
図12Aに戻り、S1009で蓄積モードであると判定されない場合、本実施形態では静止画撮影モードであることになる。この場合、システム制御部132はS1013を実行する。
S1013でシステム制御部132はメインエンジン140の起動処理を実行する。システム制御部132は、電源制御部107にメインエンジン140(第2の電源ドメイン221)への電力供給の開始を指示する。これに応じて電源制御部107は、メインエンジン140が制限状態から通常状態になるような電力供給を開始する。また、システム制御部132は、制御部142にメインエンジン140の起動動作を実行させる。起動動作の詳細は図21(a)を用いて後述する。
システム制御部132は、電源制御部107にアイソレータ161の第1の電源ドメイン220との電気的な接続の切断と、アイソレータ162の第2の電源ドメイン221との電気的な接続を確立を行わせる。これにより、フロントエンジン130とメインエンジン140のうち、メインエンジン140だけがストレージデバイス160にアクセス可能になる。
メインエンジン140の起動処理が完了すると、S1014で撮影記録処理を実行する。撮影記録処理は、静止画撮影によりセンサ部106から得られるRAWデータに対してメインエンジン140で現像処理を適用して記録媒体に記録する一連の処理である。現像処理後の記録用画像データは蓄積モードの場合と同様にストレージデバイス160に記録してもよいが、ここでは記録媒体200に記録するものとする。
図16に示すフローチャートを用いて、S1014の撮影記録処理の詳細について説明する。なお、図16において、ライブビュー処理と共通する処理については図14と、蓄積モード処理と共通する処理については図15と、それぞれ同じ参照数字を付してある。
S801〜S804は蓄積モードと共通する処理のため説明を省略する。
S804でセンサ補正部302が出力するRAWデータは、表示用画像データの生成や検出処理のためのS705以降の処理(第1の経路)と、記録用画像データの生成のためのS805以降の処理(第2の経路)とで並列に処理される。
なお、静止画の撮影中は、LV表示用の動画撮影ができない。そのため、本実施形態では記録用に撮影した静止画のRAWデータを用いて表示用画像データを生成するものとする。なお、LV表示用の動画撮影ができない期間におけるLV表示の方法には公知の任意の方法を用いることができる。たとえば直前のフレームを繰り返し表示してもよい。また、記録用画像データの縮小画像をLV画像として用いてもよい。
まず、第2の経路の処理について説明する。
S805で、RAWノイズ抑制部311は、センサ補正部302で処理されたRAWデータにノイズを低減する処理を適用する。
S806で圧縮部312は、RAWノイズ抑制部311が出力するRAWデータに対し、データ圧縮(符号化)処理を適用する。
S807で送信部313は、圧縮されたRAWデータをメインエンジン140の受信部321に送信する。
S808で受信部321は、送信部313から送信された圧縮されたRAWデータを受信する。
S809で受信部321は、圧縮RAWデータを送信部313から受信し、RAWデータを復号する。
S810でRAW現像部322は、復号されたRAWデータに対して現像処理を適用して記録用画像データを生成する。
S811で補正部323は、記録用画像データに対して、歪曲補正、拡大処理、縮小処理、ノイズ抑制処理等の補正処理を実行する。
S812で効果処理部324は、補正後の記録用画像データに対し、必要に応じて所定の表示効果を得るためのエフェクト処理(モノクロ変換や色調整など)を適用して圧縮部325および出力部327に出力する。
S813で圧縮部325は、効果処理部324の出力する記録用画像データに対して圧縮処理を適用する。
S814で記録再生部143の記録部326は、圧縮された記録用画像データを格納した画像ファイルを記録媒体200に記録する。
第1の経路の処理について説明する。
S705〜S712の処理は図14を用いて説明した処理と同様であるため、説明を省略する。ただし、S709で生成し、S710〜S711で処理するのは表示用画像データではなく記録用静止画の縮小画像データである。
S815およびS816の処理は図15を用いて説明した処理と同様であるため、説明を省略する。
図16に示したフローチャートでは、メインエンジン140がフロントエンジン130から受信した圧縮RAWデータに伸長(復号)処理および現像処理を適用して生成した記録用画像データを記録媒体200に記録した。しかし、メインエンジン140は、圧縮RAWデータを記録媒体200に記録してもよい。この場合、S809からS813の一連の処理は実行されない。そして、記録再生部143の記録部326は、圧縮RAWデータを格納した画像ファイルを記録媒体200に記録する。
なお、メインエンジン140が画像ファイルをストレージデバイス160に記録してもよい。その場合、システム制御部132は、ストレージデバイス160がメインエンジン140と電気的な接続を確立し、フロントエンジン130との電気的な接続を切断するように電源制御部107を通じてアイソレータ161および162を制御する。
図12Aに戻って、S1015でシステム制御部132は、メインエンジン140の制御部142に対して、メインエンジン140の停止処理を実行するように指示する。そして、システム制御部132は、電源制御部107を制御して、第2の電源ドメイン221への電力供給の停止を指示する。メインエンジン停止処理の詳細は図21(b)を用いて後述する。
S1011でシステム制御部132は、操作部110の操作が一定時間検出されていないか否かを判定する。操作部110の操作が一定時間検出されていないと判定された場合、システム制御部132は、カメラの動作終了指示が入力されたものとして取り扱う。なお、電源スイッチ103のOFF操作は図12Aに示す一連の処理とは別に、割り込み処理として取り扱うものとする。
システム制御部132は、操作部110の操作が一定時間検出されていないと判定された場合にはS1012を、操作部110の操作が一定時間検出されていないと判定されない場合にはS1002を実行する。
S1012でシステム制御部132は、フロントエンジン130の停止処理を実行する。また、デジタルカメラ100の他の各部に対しても停止処理を実行する。これにより、デジタルカメラ100の全体の動作が停止する。
一方、S1003で動作モードが撮影のためのモードでない(本実施形態では、現像モードか再生モードである)と判定された場合、システム制御部132はS1016を実行する。
S1016でシステム制御部132は、S1013と同様にしてメインエンジンの起動処理を実行する。
S1017でシステム制御部132は、現在の動作モードが現像モードであるか否か判定し、現像モードであると判定されればS1018を、現像モードであると判定されなければS1019を実行する。
S1018における現像モード処理の詳細について、図17に示すフローチャートを用いて説明する。
現像モードは蓄積モードにおいてストレージデバイス160に記録されたRAWデータに対して自動的に現像処理を適用する動作モードである。ここでは現像処理によって得られる画像データをストレージデバイス160に記録するものとする。メインエンジン140からストレージデバイス160に対するアクセスは、制御部142の制御に従ってファイル処理部328が実行する。現像モードにおいてストレージデバイス160はメインエンジン140と電気的な接続を確立し、フロントエンジン130とは電気的な接続を切断するように制御される。
S1503で制御部142は管理ステータスを「処理中」に更新する。管理ステータスは、制御部142が現像モード処理の進捗を管理するための情報であり、例えばシステムメモリ144が有する不揮発性メモリに記憶される値であってよい。あるいは、管理ステータスをストレージデバイス160に保持してもよい。管理ステータスは、割込みハンドラなどの処理ルーチンで用いられる。例えば、電源スイッチ103がOFFに操作された場合、管理ステータスは電源OFF時レーティング現像(図9(b))の実行要否の判定に用いられる。
S1501で制御部142は、蓄積モード処理のS1310と同様にストレージデバイス160の空き容量が十分か確認する。具体的には、制御部142は、ストレージデバイス160の空き容量が閾値以上と判定されればS1502を、ストレージデバイス160の空き容量が閾値以上と判定されなければS1508を実行する。ここで用いる空き容量の閾値は、S1310で用いる閾値よりも小さい値であってよい。
S1502で制御部142は、ストレージデバイス160に現像処理されていないRAWデータを格納した画像ファイル(未現像ファイル)が存在するか否かを判定する。制御部142は未現像ファイルがあると判定されればS1510を、未現像ファイルがあると判定されなければS1509を実行する。
S1510で制御部142は今回の現像モード動作で現像処理を適用した未現像ファイルの数が、図9(b)に例示した設定画面で設定された上限数に達したか否かを判定する。制御部142は、現像処理を適用した未現像ファイルの数が上限数に達したと判定されればS1511を、判定されなければS1504を実行する。なお、上限数が設定されていない場合、制御部142はS1504を実行する。
S1504で制御部142はファイル処理部328に、未現像ファイルを1つストレージデバイス160から読み出すように指示する。ファイル処理部328は指示に応じて未現像ファイルをストレージデバイス160から読み出す。ここで読み出す未現像ファイルは何らの基準に基づいて決定することができる。例えば未現像ファイルのうち、撮影日時または記録日時が最も古い(または最も新しい)画像ファイルであってよい。ファイル処理部328は読み出したファイルのデータをメモリ145に格納する。
S1512で制御部142は、レーティング現像が有効か否かを判定する。現像モードにおいてレーティング現像を行うか否かは例えば図9(b)に例示した設定画面を通じて設定されている。制御部142はレーティング現像が有効と判定されればS1513を、判定されなければS809を実行する。
S1513で制御部142は、ストレージデバイス160から読み出した画像ファイルがレーティング現像の条件に合致するか(現像対象か)否かを判定する。制御部142は例えば画像ファイルに含まれるランクが現像対象下限レートとして設定されたランク以上であれば現像対象と判定する。図9(b)に例示した設定画面のように下限レートが8に設定されている場合、ランクが8以上の未現像ファイルであれば現像の対象となる。
制御部142は読み出した画像ファイルが現像対象と判定されればS809を、判定されなければS1501を実行する。
S809〜S813までの処理は、図16を用いて説明済みであるため、再度の説明は省略する。
なお、S811の補正処理において、補正部323を用いて記録用静止画データを縮小し、縮小画像データを生成してもよい。
S1505で制御部142は、現像処理を適用して得られた記録用画像データを格納した画像ファイルと、縮小画像データを格納した画像ファイルとをストレージデバイス160に記録するようにファイル処理部328を制御する。この記録によりストレージデバイス160のFAT情報は更新される。また制御部142は、画像検索用ファイルに含まれる、現像処理を適用したRAWデータに関する情報のうち、ステータス情報を「現像済」に更新する。現像処理後の画像データを格納した画像ファイルに、元になったRAWデータを格納する画像ファイルのアノテーション(メッセージダイジェスト)を付加してもよい。アノテーションを付加すると、対応するRAWファイルの検索が容易になる。ファイルの記録が完了すると、未現像ファイル残数を1つデクリメントする。
S1506で制御部142は現像モードから他モードへの切り替え操作が検出されたか否かを判定する。制御部142は切替操作が検出されたと判定されればS1507を、判定されなければS1501を再度実行する。電源スイッチ103のOFF操作は割り込みとして処理するため、S1506の処理では電源スイッチ103の操作については考慮しない。
S1507で制御部142は、管理ステータスを「中断」に更新したのち、現像モード処理を終了する。なお、現像処理が中断されるRAWデータはストレージデバイス160に記録されている。そのため、中間ファイルの保存などの処理は不要であり、直ちに現像モード処理を終了してよい。したがって、S1506およびS1507の処理は割り込み処理としてもよい。
S1508で制御部142は管理ステータスを「実行不可」に更新したのち、現像モード処理を終了する。ストレージデバイス160の空き容量不足はシステム制御部132に通知され、システム制御部132は表示部101にメッセージを表示するなどしてユーザに報知する。
S1509で制御部142は管理ステータスを「完了」に更新したのち、現像モード処理を終了する。
S1511で制御部142は管理ステータスを「完了」に更新したのち、現像モード処理を終了する。
なお、管理ステータスはここで例示したものに限定されない。また、管理ステータスの初期値は「完了」でよい。なお、管理ステータスが「完了」であっても未現像ファイルが存在しないとは限らない。そのため、未現像ファイルの存在をユーザに報知するには、未処理ファイルの残数を確認する必要がある。
蓄積モードの実行時における未現像ファイル数のインクリメントはシステム制御部132が、現像モードの実行時における未現像ファイル数をデクリメントは制御部142が行う必要がある。そのため、未現像ファイル数は両方の制御部からアクセス可能なストレージデバイス160に記録するのが好都合である。
図12Aに戻り、S1017で動作モードが現像モードであると判定されなければ、システム制御部132はS1019で再生モード処理を実行する。再生モード処理は、記録媒体200またはストレージデバイス160に記録された現像済みの画像データを読み出して、表示部101もしくはEVF108に表示する処理である。
図18に示すフローチャートを用いて、再生モード処理の詳細について説明する。ここでは記録媒体200に記録された画像データを表示するものとする。
S901でシステム制御部132は記録再生部143に記録媒体200から画像ファイルを読み出すように指示する。ここで読み出す画像ファイルは、例えば予め定められた条件に従ってシステム制御部132が決定したものであってよい。記録再生部143の読出部401はシステム制御部132の指示に応じて、記録媒体200から画像ファイルを読み出す。読出部401は画像ファイルに格納されている現像かつ圧縮された画像データを抽出して画像処理部141に出力する。
S902で画像処理部141の伸長部402は、入力された画像データを復号する。
S903で画像処理部141の送信部403は、復号された画像データをフロントエンジン130の画像処理部131に送信する。
S904で画像処理部131の受信部411は、メインエンジン140から送信された画像データを受信する。受信部411は受信した画像データを表示処理部309に出力する。
S905で画像処理部131の表示処理部309は、入力された画像データに基づいて表示用画像データを生成し、表示部101および/またはEVF108に表示用画像データを表示させる。
S908でシステム制御部132は、表示開始から一定時間経過したか否かを判定する。システム制御部132は、表示開始から一定時間経過したと判定されれば再生モード処理を終了し、判定されなければS907を実行する。S908での判定は、節電を目的とした表示時間の制限である。
再生モード処理を終了すると、システム制御部132はS1015(メインエンジン140の停止処理を実行する。
S907でシステム制御部132は、動作モードを変更する指示が入力されたか否かを判定する。動作モードを変更する指示は、例えばモード切替スイッチ121やシャッタボタン102の操作などであってよい。システム制御部132は、動作モードを変更する指示が入力されたと判定されれば再生モード処理を終了し、判定されなければS906を実行する。
S906でシステム制御部132は、表示画像を変更する指示が入力されたか否かを判定する。表示画像を変更する指示は、例えば十字キー114による画像送りまたは画像戻し操作や、拡大ボタン118によるサムネイル表示への変更指示であってよい。システム制御部132は、表示画像を変更する指示が入力されたと判定されれば次に表示すべき画像ファイルを決定した後にS901を実行し、判定されなければS908を実行する。
蓄積モードでストレージデバイス160に記録された表示用画像データを表示する場合、システム制御部132は、ストレージデバイス160をフロントエンジン130からアクセスできるよう、電源制御部107を通じてアイソレータ161、162を制御する。この場合、メインエンジン140からはアクセス不可となるようにする。そして、システム制御部132は、ファイル処理部314に表示用画像データを格納した画像ファイルを読み出すように指示する。
表示用画像データが符号化されていなければ、S902〜S904の処理は不要であり、読み出した表示用画像データを表示処理部309に入力すればよい。
以上は、デジタルカメラ100の外部出力機能が無効(S1002,NO)の場合の動作である。
このように、本実施形態のデジタルカメラ100は、メインエンジン140での現像処理を行わない「蓄積モード」を有することにより、メインエンジン140の処理能力やフロントエンジン130のバッファ容量に依存しない高速連写を実現することができる。また、蓄積モードではメインエンジン140への電源供給を停止できる。そのため、電源210の消耗やカメラ筐体内の温度上昇を抑制することができ、撮影可能枚数の向上や、熱による動作停止の回避が可能となる。
また、蓄積モードで記録した未現像のRAWデータを自動的に現像するための現像モードを有するため、現像する画像ファイルをユーザが選択する必要がない。現像モードでデジタルカメラ100を動作させておくことで、現像結果を直ちに見られるようになる。そのため、蓄積モードで現像処理を実行しないことによる使い勝手の低下を抑制することができる。
次に、デジタルカメラ100の外部出力機能が有効(S1002,YES)の場合の動作について、図12Bを用いて説明する。本実施形態では、外付けモニタなどの外部装置にLV画像や記録用画像データのサムネイルを表示する。
S1020でシステム制御部132は、通信部109に外部装置が接続されているか否かを判定する。通信部109は、外部装置の接続を検知する検知部を備えており、検知部から出力された接続検知結果を示す信号に基づいて、システム制御部132は通信部109に外部装置が接続されているか否かを判定するものとする。なお、外部装置の接続検知に通信が必要な場合にはメインエンジン140の起動が必要となるため、S1021をS1020より前に実行する。この場合、外部装置が接続されていると判定されなければメインエンジン140の停止処理を実行する。
S1020でシステム制御部132は、通信部109に外部装置が接続されていると判定されればS1021を、判定されなければS1003(図12A)を実行する。
S1021でシステム制御部132は、S1013やS1016と同様にメインエンジン140の起動処理を実行する。
S1022でシステム制御部132は、S1003と同様にデジタルカメラ100の動作モードを判定する。デジタルカメラ100の動作モードが撮影するためのモードであると判定されればS1025を、デジタルカメラ100の動作モードが撮影するためのモードであると判定されなければS1033を実行する。
S1025でシステム制御部132は、レンズ151の合焦状態を確認する。なお、ここではオートフォーカスが設定されているものとする。マニュアルフォーカスが設定されている場合は、S1025をスキップしてよい。
オートフォーカスによる合焦制御はS1023のLV出力処理と並行して実行される。ここでは、合焦状態であることが静止画撮影の実行条件である場合において、S1025の時点で静止画撮影の実行条件が満たされているか否かを判定している。システム制御部132は、レンズ151が合焦状態であると判定されればS1027を、レンズ151が合焦状態であると判定されなければS1023を実行する。
S1027でシステム制御部132は、撮影指示が入力されたか否かを判定し、撮影指示が入力されたと判定された場合にはS1028を、撮影指示が入力されたと判定されない場合にはS1023を実行する。
S1023でシステム制御部132は、ライブビュー出力処理を実行する。ライブビュー出力処理は、ライブビュー画像データを通信部109を介して接続された外部装置に出力する処理である。
図19はライブビュー出力処理の詳細を示すフローチャートである。
ライブビュー出力処理は、メインエンジン140で生成した記録用画像データに基づく表示用画像データを、通信部109を介して外部装置に出力する処理である。
図19において、S801〜S810までの処理は、撮影記録処理に関して図16を用いて説明した処理と同様であるため説明を省略する。また、レンズ151の合焦処理についても説明を省略する。
S1701で補正部323は、RAW現像部322によって高品質の現像処理を適用して生成された記録用画像データに対し、歪曲補正、ノイズ抑制処理、およびスケーリング処理を適用する。
S1702で効果処理部324は、補正部323が出力する画像データに対して、必要に応じて所定の表示効果を得るためのエフェクト処理(モノクロ変換や色調整など)を適用して出力する。
S1703で出力部327は、効果処理部324が出力する画像データに対してガンマ補正などを適用して表示用画像データを生成する。そして、出力部327は、通信部109を介して表示用画像データを外部装置に出力する。
図12Bに戻り、S1028でシステム制御部132はデジタルカメラ100の動作モードが蓄積モードか否かを判定し、蓄積モードであると判定されればS1029を、蓄積モードであると判定されなければS1032を実行する。
S1029ではS1010と同様に蓄積モード処理が実行される。
S1032ではS1014と同様に撮影記録処理が実行される。
S1030ではS1015と同様にメインエンジン140の停止処理が実行される。
S1031でシステム制御部132は、操作部110の操作が一定時間検出されていないと判定された場合にはS1012を、操作部110の操作が一定時間検出されていないと判定されない場合にはS1002を実行する。
一方、S1022で動作モードが撮影のためのモードでないと判定された場合、システム制御部132はS1033を実行する。
S1033でシステム制御部132は、現在の動作モードが現像モードであるか否か判定し、現像モードであると判定されればS1034を、現像モードであると判定されなければS1035を実行する。
S1034ではS1018と同様に現像モード処理が実行される。
S1035でシステム制御部132は、再生出力処理を実行する。記録された現像処理済みの画像データに基づく表示用画像データを、通信部109を介して外部装置に出力する処理である。
図20は再生出力処理の詳細を示すフローチャートである。ここでは、記録媒体200に記録された画像ファイルに対して再生出力処理を実行する例について説明する。
S901およびS902は、再生モード処理(図18)と同様であるため説明を省略する。
S1801で出力部327は、伸長部402から出力された画像データに対してスケーリング、入出力補正やガンマ補正、ホワイトバランス補正等を行い、表示用画像データを生成する。出力部327は、複数の画像ファイルを一覧表示するためのサムネイル画像を生成することも可能である。そして、出力部327は、表示用画像データを通信部109を介して外部装置に出力する。
S906〜S908の処理は再生モード処理(図18)と同様であるため説明を省略する。
ここでは記録媒体200に記録された画像データに基づく表示用画像データを外部装置に出力する動作について説明したが、ストレージデバイス160に記録された画像データに基づく表示用画像データを外部装置に出力してもよい。その場合、S901ではファイル処理部328を介してストレージデバイス160から画像データを読み出せばよい。S902以降に変更はない。
外部出力機能が有効な場合、静止画撮影モードではメインエンジン140の現像処理を適用した高画質の画像に基づく表示用画像データを外部装置に出力することができる。また、蓄積モードではフロントエンジン130の画像処理部131で生成したLV画像を外部装置に出力することで、メインエンジン140への電源供給を停止できる。また、現像モードおよび再生モードではメインエンジン140で外部装置との通信を行なうのでフロントエンジン130への電力供給を制限することができる。このように、外部装置へLV画像および/または再生画像を出力をする場合も、「蓄積モード」による継続的な高速連写の実現と、「現像モード」による使い勝手の低下抑制という効果は変わらない。
なお、外部装置の利用は画像データの表示に限定されない。例えば外部装置からデジタルカメラ100に動作モードの切り替え指示や、撮影指示を与えたりすることができる。デジタルカメラ100では外部装置からの指示を、操作部110からの指示と同様に取り扱う。なお、デジタルカメラ100は、外部装置からの指示によって実行している動作の状況を、通信部109を介して外部装置に通知してもよい。
次に、メインエンジン140の起動処理、およびメインエンジン140の停止処理の詳細について説明する。メインエンジン140の起動処理は、図12AのS1013、S1016、および図12BのS1021で実行される。また、メインエンジン140の停止処理は、図12AのS1015、および図12BのS1030で実行される。
図21(a)はメインエンジン140の起動処理の詳細を示すフローチャートである。また、図21(b)はメインエンジン140の停止処理の詳細を示すフローチャートである。
まず、図21(a)を参照して、メインエンジン140の起動処理について説明する。
S1201でシステム制御部132は、現在の動作モードがRAWファイルをストレージデバイス160に書き込む動作モード(すなわち、蓄積モード)か否かを判定する。システム制御部132は、現在の動作モードが蓄積モードと判定されればS1203を、判定されなければS1202を実行する。S1201は、メインエンジン140がストレージデバイス160にアクセスする動作モードか否かの判定であってもよい。
S1202でシステム制御部132は、電源制御部107に対してアイソレータ161とフロントエンジン130との電気的な接続を切断させるように指示する。電源制御部107は指示に応答してアイソレータ161を制御する。
S1203でシステム制御部132は、電源制御部107に対して、メインエンジン140を含む第2の電源ドメイン221への電力供給を開始するように指示する。
S1204で電源制御部107は、メインエンジン140を含む第2の電源ドメイン221への電力供給を開始する(メインエンジン140の制限状態の解除)。
S1205でシステム制御部132はS1201と同様の判定を実行し、現在の動作モードが蓄積モードと判定されればS1207を、判定されなければS1206を実行する。
S1206でシステム制御部132は、電源制御部107に対してアイソレータ162とメインエンジン140との電気的な接続を確立させるように指示する。電源制御部107は指示に応答してアイソレータ162を制御する。
なお、S1206をメインエンジン140の制御部142が実行してもよい。この場合、メインエンジン140の起動後、すなわちS1208の後に、S1205および1206を実行すればよい。
S1207で制御部142は、システムメモリ144からメインエンジン140の起動に必要なプログラムおよびパラメーターを読み出す。
S1208で制御部142は、読み出したプログラムを実行することによりメインエンジン140の起動制御を実行する。
S1201〜S1208の処理により、メインエンジン140が制限状態から通常状態に遷移する。また、必要に応じてストレージデバイス160の接続先も切り替わる。
次に、図21(b)を参照して、メインエンジン140の停止処理について説明する。
S1211でシステム制御部132は、メインエンジン140の制御部142に対して、動作停止を指示する。
S1212で制御部142は、システムメモリ144に記憶されている、メインエンジン140の起動のために必要なパラメータなどのデータ(起動データ)を必要に応じて更新する。なお、起動データはストレージデバイス160に記憶してもよい。
S1213で制御部142は、メインエンジン140の動作を停止する処理を実行する。そして、制御部142はメインエンジン140の動作停止をシステム制御部132に通知する。
S1214でシステム制御部132は、起動処理におけるS1201と同様の判定を実行し、現在の動作モードが蓄積モードと判定されればS1216を、判定されなければS1215を実行する。
S1215でシステム制御部132は、電源制御部107に対してアイソレータ162とメインエンジン140との電気的な接続を切断させるように指示する。電源制御部107は指示に応答してアイソレータ162を制御する。
S1216でシステム制御部132は、電源制御部107に対してメインエンジン140を含む第2の電源ドメイン221への電力供給を停止するように指示する。
S1217で電源制御部107は、メインエンジン140含む第2の電源ドメイン221への電力供給を停止する。
S1218でシステム制御部132は、起動処理におけるS1201と同様の判定を実行し、現在の動作モードが蓄積モードと判定されればメインエンジン140の停止処理を終了し、判定されなければS1219を実行する。
S1219でシステム制御部132は、電源制御部107に対してアイソレータ161とフロントエンジン130との電気的な接続を確立させるように指示する。電源制御部107は指示に応答してアイソレータ161を制御する。そして、メインエンジン140の停止処理が終了する。
S1211〜S1219の処理によって、メインエンジン140が通常状態から制限状態に遷移する。
メインエンジン140を制限状態に遷移させることでデジタルカメラ100の消費電力を抑制し、蓄積モードの様な電力消費の大きな動作において、筐体内の温度上昇を要因とした動作停止を抑制することができる。そのため、継続して動作可能な時間を延ばし、撮影機会の損失を抑制することができる。
次に、現像モードで動作中に電源スイッチ103がOFFされた際のレーティング現像処理に関して説明する。上述の通り、本実施形態のデジタルカメラ100は、現像モードにおいて電源スイッチ103がOFFされた場合、未現像のRAWデータが残っており、かつ設定が有効な場合には現像処理を継続して実行してから電源OFFする。これにより、蓄積モードで記録した未現像のRAWデータに対する現像結果の速やかな提供を実現する。特に、電源スイッチ103がOFFされた後に継続する現像処理において、ランクの高い画像ファイルを対象とすることで、ユーザの関心が高いと思われる画像についての現像結果を速やかに提供することが可能になる。
図22は、現像モードで動作中に電源スイッチ103がOFFされた際に実行されるレーティング現像処理の詳細を示すフローチャートである。電源OFFの指示後に実行する現像処理は、電力消費を削減するため、第1の電源ドメイン220への供給電力を低減してフロントエンジン130を制限状態にして実行する。
S2401で制御部142は管理ステータスが「処理中」か否かを判定し、管理ステータスが「処理中」であると判定されればS2402を、判定されなければS2407を実行する。
S2402で制御部142は、電源OFF時レーティング現像が有効であるか否かを判定し、有効と判定されればS2403を、判定されなければS2408を実行する。電源OFF時レーティング現像の有効・無効は図9(b)に例示した設定画面から設定および変更が可能である。
S2403で制御部142は、ストレージデバイス160の空き容量が十分か否かを判定する。具体的には、制御部142は、ストレージデバイス160の空き容量が閾値以上と判定されればS2404を、ストレージデバイス160の空き容量が閾値以上と判定されなければS2409を実行する。
S2404で制御部142は、ストレージデバイス160に未現像ファイルが存在するか否かを判定する。制御部142は未現像ファイルがあると判定されればS2405を、未現像ファイルがあると判定されなければS2410を実行する。
S2405で制御部142は、電源OFF時レーティング現像で現像処理した未現像ファイルの数が、設定された上限数に達したか否かを判定する。上限数は図9(b)に例示した設定画面における「電源OFF時現像枚数上限」の設定値に相当する。このように、電源OFF時レーティング現像では、電源スイッチ103がONの状態における現像モード動作に適用される上限数(図9(b)に例示した設定画面における「一括現像枚数上限」の設定値)とは異なる上限数が適用される。これにより、電源スイッチ103のOFF操作から実際にデジタルカメラ100の電源が切断される状態になるまでの時間差を調整することが可能になる。
制御部142は、電源OFF時レーティング現像で現像処理した未現像ファイルの数が上限数に達したと判定されればS2411を、判定されなければS1504を実行する。
S1504で制御部142は、ストレージデバイス160から未現像ファイルを1つ読み出すようにファイル処理部328に指示する。ファイル処理部328は、指示に応答してストレージデバイス160から未現像ファイルを1つ読み出し、メモリ145に格納する。
S2406で制御部142は、読み出した未現像ファイルが現像対象であるか否かを判定する。具体的には、制御部142は未現像ファイルに含まれているランク(レーティング結果)が、図9(b)に例示した設定画面の電源OFF時下限レートに設定されたランクを満たすか否かを判定する。なお、未現像ファイルにランク(レーティング結果)が含まれていない場合には、未現像ファイルに含まれるアノテーション(メッセージダイジェスト値)に基づいて検索用ファイルを検索してランクを取得することができる。
制御部142は、未現像ファイルが現像対象であると判定されればS809を、判定されればS2403を実行する。なお、未現像ファイルが現像対象であると判定されない場合、S2403〜S2405を実行せずにS1504を実行するようにしてもよい。
S809〜S813およびS1505の処理は、現像モード処理(図17)と同様であるため、説明を省略する。S1505で現像後の画像データの記録が完了すると、制御部142は電源OFF時レーティング現像における処理ファイル数を1つ増加させるとともに、未現像ファイル数を1つ減少させてから、S2403を実行する。これらのファイル数はたとえばストレージデバイス160に記録することができる。
S2407で制御部142は管理ステータスを「完了」に更新したのち、シャットダウン処理を進める。
S2408、S2410、およびS2411で制御部142は管理ステータスを「完了」に更新したのち、電源OFF時レーティング現像処理を終了し、シャットダウン処理を進める。
S2409で制御部142は管理ステータスを「実行不可」に更新し、電源OFF時レーティング現像処理を終了する。ストレージデバイス160の空き容量不足は制御部142に通知され、制御部142は報知部123を点滅させるなどしてユーザに報知する。なお、ストレージデバイス160の空き容量不足や、管理ステータス「実行不可」に関して起動時にシステム制御部132が報知してもよい。
以上説明したように、本実施形態の撮像装置は、撮影で得られたRAWデータに現像処理を行わずに記録する蓄積モードを有する。そのため、撮像素子のデータ読み出しと、記録用画像データを生成するための現像処理との速度差が連写速度や連写可能枚数を制限することがない。そのため、高速連写を継続して実行することが可能になる。特にRAWデータの記録先に高速書き込みが可能かつ大容量のストレージデバイスを用いた場合に大きな効果が得られる。また、蓄積モードでは現像処理のための回路ブロックへの電力を制限することにより、撮像装置の能力を撮影および記録動作に一層集中させることができる。
また、本実施形態の撮像装置は、蓄積モードで記録した未現像のRAWデータを自動的に現像するための現像モードを有する。そのため、現像する画像ファイルをユーザが選択する必要がなく、現像モードで撮像装置を動作させるだけで現像結果を見られるようになる。そのため、蓄積モードで現像処理を実行しないことによる使い勝手の低下を抑制することができる。
また、蓄積モードにおいて記録するRAWデータをランク付けするレーティング処理を適用し、RAWデータに関連付けてランクを記録するようにした。現像モードにおいて現像処理の対象とする画像ファイルをランクに基づいて自動的に選択することで、たとえばランクの高いRAWデータを優先的に現像処理することが可能になる。そのため、ユーザの関心が高いと思われる画像についての現像結果を提供するまでの時間を短縮することが可能になる。
●(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は第1実施形態と同じ構成のデジタルカメラ100によって実施可能であるため、第1実施形態で説明した構成をそのまま用いて説明する。
デジタルカメラ100の動作モードを現像モードに変更するための操作手段として、図5にサブダイヤル113と電源スイッチ103を例示した。これらは両方とも実装してもよいし、一方のみ実装してもよい。第1実施形態ではサブダイヤル113を用いることを想定していたが、本実施形態では電源スイッチ103を用いる場合について説明する。
図5(b)に示した例は、通常はONとOFFのいずれかを選択する電源スイッチに、現像モードでの動作を指定する「DEV」をさらに選択可能としたものである。電源スイッチ103で「DEV」が選択された場合には、現像モードでの動作に必要な第2の電源ドメイン221および第3の電源ドメイン222にのみ電力供給を行う。現像モードで動作している場合、第1の電源ドメインに属する表示部101やEVF108には電力が供給されない。そのため、制御部142は、第2の電源ドメインに含まれる報知部123を例えば点灯させることにより、現像モードで動作していることをユーザに報知する。報知部123は例えば赤色LEDなどであってよい。
電源スイッチ103が「DEV」が選択された際に未現像ファイルがストレージデバイス160に存在しなければ、制御部142は電源スイッチ103が「OFF」位置にあるのと等価の状態となるように電源制御部107を制御する。具体的には制御部142は電源制御部107に対し、第2の電源ドメイン221、第3の電源ドメイン222への電力供給を停止するように指示する。この場合、制御部142は報知部123を例えば数秒間点滅させるなどして、ユーザに現像モードで処理する未現像ファイルが存在しないことを報知してもよい。なお、図5(b)に例示した電源スイッチ103の形態や、「ON」「OFF」「DEV」の配置は単なる例示である。
現像モードは蓄積モードで記録したRAWデータを自動的に現像する動作モードである。現像処理を優先するために、現像処理結果を表示部101やEVF108には表示せず、LED素子のような報知部123により、進行状況などを報知する。
以下、電源スイッチ103の操作によって現像モードが選択された場合のデジタルカメラ100の動作について、第1実施形態と異なる点に絞って説明する。
第1実施形態で図12Aおよび図12Bを用いて説明した全体動作は、デジタルカメラ100の全体動作をフロントエンジン130のシステム制御部132が制御する構成であった。この場合、電源スイッチ103がONになった後の動作が一定であるため、デジタルカメラ100のパワーオン(およびオフ)動作についての説明は省略した。
本実施形態では、電源スイッチ103の状態に応じて、電源供給選択(図23A)と、第1の電源ドメイン220のシステム制御部132による装置制御(図23B)と、第2の電源ドメイン221の制御部142による装置制御(図23C)が行われる。
まず、図23Aのフローチャートを用いて、電源スイッチ103操作時のイベント処理動作について説明する。
電源スイッチ103の状態(ON、OFF、DEVのいずれを選択しているか)は、各電源ドメインへの電力供給状態とは無関係に電源制御部107が監視している。電源制御部107は、電源スイッチ103が「ON」状態であれば第1の電源ドメイン220に電力供給し、第2の電源ドメイン221には電力供給しないように構成されている。また、電源制御部107は、「DEV」状態であれば第2の電源ドメイン221に電力供給し、第1の電源ドメイン220には電力供給しないように構成されている。なお、電源制御部107は、第3の電源ドメイン222に対しては電源スイッチ103の状態が「ON」でも「DEV」でも電力供給するように構成されている。
電源制御部107は、電源スイッチ103による起動イベントを検出すると、直ちにイベントに応じた電力供給を開始する。起動イベントは電源スイッチ103が「OFF」状態から「OFF」以外の状態になることである。電源制御部107は、一方で、電源スイッチ103の終了イベントを検出した場合は、シャットダウン処理の実行が必要であるため直ちに電力供給を停止することはない。終了イベントは電源スイッチ103が「OFF」以外の状態から「OFF」状態になることである。電源スイッチ103の終了イベントはシステム制御部132および/または制御部142が検出し、シャットダウン処理を実行する。
なお、電源スイッチ103の「ON」状態から「DEV」状態への遷移と、「DEV」状態から「ON」状態への遷移は、電力供給を行う電源ドメインを変更が必要であるが、直ちに変更することはできない。そのため、電源制御部107は実行中の動作の停止処理の要求を発行し、停止処理の完了を示す応答を確認してから電力供給する電源ドメインを切り替える。
電源スイッチ103の状態変化などのイベントを電源制御部107が受信すると、図23Aに示す動作が実行される。
S2001で電源制御部107は、イベントが電源スイッチ103の「DEV」状態から「ON」への変化である(S2001 Yes)場合にはS2007を、それのイベントであればS2002を実行する。
S2002で電源制御部107は、イベントが制御部142からの第2の電源ドメイン221への電力供給停止要求であり、かつ電源スイッチ103が「ON」状態であるか否かを判定する。電源制御部107は、両方の条件を満たすと判定された場合にはS2008を、判定されない場合にはS2003を実行する。
S2003で電源制御部107は、イベントが電源スイッチ103の「OFF」状態から「ON」状態への変化であるか否かを判定する。電源制御部107は、イベントが電源スイッチ103の「OFF」状態から「ON」状態への変化であると判定された場合にはS2008を、判定されなければS2004を実行する。
S2004で電源制御部107は、イベントが電源スイッチ103の「ON」状態から「DEV」への変化であるか否かを判定する。電源制御部107は、イベントが電源スイッチ103の「ON」状態から「DEV」状態への変化であると判定された場合にはS2009を、判定されなければS2005を実行する。
S2005で電源制御部107は、イベントがシステム制御部132からの第1の電源ドメイン220への電力供給停止要求であり、かつ電源スイッチ103が「DEV」状態であるか否かを判定する。電源制御部107は、両方の条件を満たすと判定された場合にはS2000を、判定されない場合にはS2006を実行する。
S2006で電源制御部107は、イベントが電源スイッチ103の「OFF」状態から「DEV」状態への変化であるか否かを判定する。電源制御部107は、イベントが電源スイッチ103の「OFF」状態から「DEV」状態への変化であると判定された場合にはS2000を、判定されなければイベント処理を終了する。
S2007で、電源制御部107は、制御部142に対して現像モード動作の停止要求(割り込み)を発行し、イベント処理を終了する。制御部142は要求に応じて、実行中の現像処理を中断し、中間ファイルを破棄する。また、制御部142は管理ステータスを「中断」に更新したのち、後述するメインエンジン停止処理を実行する。制御部142は、メインエンジン停止処理において第2の電源ドメイン221への電力供給停止要求を発行する。この要求は上述したS2002の処理に用いられる。
S2008で電源制御部107は、アイソレータ161および162を制御して、第1および第3電源ドメイン220および222に電力供給し、第2の電源ドメイン221には電力供給しない状態にする。そして、電源制御部107はフロントエンジン130に対してカメラ動作開始要求を発行し、イベント処理を終了する。この要求に応答してシステム制御部132はカメラ動作を開始する。
S2009で電源制御部107は、システム制御部132に対してカメラ動作の停止要求を発行し、イベント処理を終了する。この要求に応答してシステム制御部132は、実行中のカメラ動作を中断し、フロントエンジン停止処理を実行する。システム制御部132は、フロントエンジン停止処理において第1の電源ドメイン220の電力供給停止要求を発行する。この要求は上述したS2005の処理に用いられる。
S2000で電源制御部107は、アイソレータ161および162を制御して、第2および第3の電源ドメイン221および222に電力供給し、第1の電源ドメイン220には電力供給しない状態にする。そして、電源制御部107はメインエンジン140に対して現像モード動作の開始要求を発行し、イベント処理を終了する。この要求に応答して制御部142は現像モード動作を実行する。
次に、図23Bを参照して、電源スイッチ103が「ON」状態で実行されるカメラ動作に関して説明する。この動作は、図12Aに示した動作のうち、外部出力に関する処理(S1002)と現像モード処理(S1018)を除いた動作に相当する。以下で説明されていない処理については図12Aでにおいて同じ参照数字が付された処理と同一である。
S2010で、フロントエンジン130のシステム制御部132は、電源制御部107からのカメラ動作開始要求に応答してフロントエンジン起動処理を実行する。
図24(a)はフロントエンジン起動処理の詳細を示すフローチャートである。
S2501でシステム制御部132は、システムメモリ133からフロントエンジン130の起動に用いるプログラムおよびパラメータを読み出す。
S2502でシステム制御部132は、S2501で取得したプログラムを実行することにより、フロントエンジン130および周辺回路のための起動処理を実行する。なお、メモリ134が利用可能になったのち、プログラムをシステムメモリ133からメモリ134に読み込んでプログラムを実行してもよい。
S2503でシステム制御部132は、システムメモリ133から前回操作時に記憶したカメラ制御状態を読み出す。カメラ制御状態とは、ユーザが設定可能な状態(ISO感度等の撮影条件や、表示部101の表示形態(ヒストグラム等、表示情報の選択状態)など、各種設定値の状態である。なお、システム制御部132は、予め定められた状態(プリセット状態)を読み出してもよい。
S2504でシステム制御部132は、S2503で取得したカメラ制御状態を、対応する設定値に反映させる。
S2505でシステム制御部132は、ストレージデバイス160に記録されている管理ステータスを参照する。そして、システム制御部132は、管理ステータスが「実行不可」であれば、ストレージデバイス160の空き容量が不足していることをユーザに報知する。また、システム制御部132は、管理ステータスが「完了」または「中断」であれば、未現像ファイル数を確認し、例えば図10に例示したようなアイコンを用いてユーザに報知する。
図23Bにおいて、S1003以降の処理は、S2011のフロントエンジン130の停止処理以外、図12Aに示した処理と同様である。ただし、本実施形態では現像モードが電源スイッチ103で選択される構成であるため、カメラ動作の一部としての現像モード処理(S1017)は存在しない。
図23BのS1013およびS1015におけるメインエンジン起動処理および停止処理は、図21に示した処理とは異なり、図24に示したフロントエンジン起動処理および停止処理と同様の処理である。これは、図21に示した処理は制御部142の動作と電源制御部107の動作とを含むが、本実施形態の起動処理および停止処理は制御部142の動作だけを含むからである。
図23Bに示すカメラ動作のフローチャートには、動作中に電源スイッチ103が「OFF」状態になった場合の処理を含んでいない。電源スイッチ103が「OFF」状態になった場合は、割込み処理によって後述するフロントエンジン停止処理が実行される。
電源制御部107は、フロントエンジン130から第1の電源ドメイン220への電力供給停止要求を受信した際に電源スイッチ103が「OFF」状態であれば、全ての電源ドメインに対する電力供給を停止し、装置をシャットダウンする。電源スイッチ103が「ON」状態から「DEV」状態に変化したことによりS2009でカメラ動作停止要求が電源制御部107から発行された場合もフロントエンジン停止処理が実行される。ただし、このフロントエンジン停止処理で発行される第1の電源ドメイン220への電力供給停止要求はイベント処理のS2005で考慮される。
次に、図24(b)を参照して、フロントエンジン停止処理について説明する。
S2510でシステム制御部132は、管理ステータスを記録する。具体的には、システム制御部132は、管理ステータスを表す値をストレージデバイス160に記録する。
カメラ動作中も管理ステータスをストレージデバイス160に記録している場合にはS2510はスキップしてもよい。例えば、カメラ動作中にフロントエンジン130内のメモリやメモリ134に管理ステータスを保持、更新していた場合に、ストレージデバイス160に最終的な管理ステータスを記録しておく。ストレージデバイス160に記録することで、管理ステータスをメインエンジン140からも参照することが可能になる。
S2511でシステム制御部132は、カメラ制御状態をシステムメモリ133の不揮発性メモリ、またはストレージデバイス160に記録する。
S2512でシステム制御部132は、フロントエンジン130の停止制御処理を実行する。例えばシステム制御部132は、周辺回路における素子をdisable状態にしたり、インタフェースコネクタの処理のピンをハイインピーダンス状態にしたりする。また、システム制御部132は、カメラ制御状態以外に、記録しておくべき情報(例えばフロントエンジン130の処理状態)があれば、不揮発性メモリ(システムメモリ133またはストレージデバイス160)に記録する。
S2513でシステム制御部132は、電源制御部107に対して第1の電源ドメイン220および第3の電源ドメイン222への電力供給停止要求を発行する。電源スイッチ103の状態が「DEV」であれば、電力供給停止要求はイベント処理のS2005で考慮される。また、電源スイッチ103が「OFF」状態の場合は、先に述べたとおり電源制御部107が全ての電源ドメインに対する電力供給を停止し、装置をシャットダウンする。
次に、図23Cを参照して、電源スイッチ103が「DEV」状態のときに実行される現像モード動作について説明する。
S2020で制御部142は電源制御部107からの現像モード開始要求に応答してメインエンジン起動処理を実行する。
図25(a)はメインエンジン起動処理の詳細を示すフローチャートである。起動処理において、現像モードの動作を開始する条件を満たさない場合にユーザへの報知してシャットダウン要求を行う処理も含んでいる。現像モードの動作は、ストレージデバイス160の空き容量が閾値以上であり、かつ条件に合致する未処理ファイルがストレージデバイス160に存在する場合に開始される。
S2101で制御部142は、システムメモリ144からメインエンジン140の起動に用いるプログラムおよびパラメータを読み出す。
S2102で制御部142は、S2101で取得したプログラムを実行することにより、メインエンジン140および周辺回路のための起動処理を実行する。なお、メモリ145が利用可能になったのち、プログラムをシステムメモリ144からメモリ145に読み込んでプログラムを実行してもよい。
S2103で制御部142は、ストレージデバイス160から、未現像ファイルの数を取得する。未現像ファイルの数の保持、管理については図17に関して説明した通りである。
S2104で制御部142は、現像処理の対象となる未現像ファイルが無いか否かを判定し、無いと判定されればS2108を、判定されなければ(未現像ファイルがあると判定されれば)S2105を実行する。
S2105で制御部142は、ストレージデバイス160から管理ステータスを読み出し、メインエンジン140かメモリ145に一時記憶する。
S2106で制御部142は、管理ステータスが「実行不可」であるか否かを判定し、「実行不可」と判定されればS2108を、判定されなければS2107を実行する。
S2107で制御部142は、報知部123を点灯状態とし、メインエンジン140システム起動処理を終了する。
S2108で制御部142は、報知部123を点滅状態とし、S2109を実行する。報知部123の点滅状態は、S2110で消灯指示が発行されるまで継続する。ここで制御部142は、点滅用のタイマー(不図示)と、点滅開始からの経過時間を計時するタイマー(不図示)とを起動するものとする。
S2109で制御部142は点滅開始からの経過時間が一定時間に達したから否かを判定し、一定時間に達したと判定されればS2110を実行し、判定されなければS2109を繰り返し実行する。
S2110で制御部142は、報知部123を消灯させてS2111を実行する。
S2111で制御部142は、電源制御部107に対して、第2の電源ドメイン221および第3の電源ドメイン222への電力供給停止要求を発行する。
S2108〜S2111は、現像モードの動作開始条件を満たさない場合の処理である。
図23Cに戻って、S2021で制御部142は現像モード処理を実行する。この処理は図12AのS1018および図12BのS1034で行う処理と同様であり、図17に関して説明した通りであるため、説明を省略する。
また、現像モード処理の実行中に電源スイッチ103が「OFF」状態に操作された場合、制御部142は管理ステータスを「処理中」のまま変更せずに、直ちに電源OFF時レーティング現像処理(図22)を実行する。また、イベント処理のS2007実行による現像モード停止要求受信時は、制御部142は管理ステータスを「中断」に更新し、直ちに図25(b)に示すメインエンジン停止処理を実行する。
S2022で制御部142はメインエンジン停止処理を実行する。
図25(b)は、メインエンジン停止処理の詳細を示すフローチャートである。
S2120で制御部142は、管理ステータスを記録する。具体的には、制御部142は、管理ステータスを表す値をストレージデバイス160に記録する。ストレージデバイス160に記録することで、管理ステータスをフロントエンジン130からも参照することが可能になる。
S2121で制御部142は、ストレージデバイス160に記録されている、未現像ファイルの数を示す情報を最新の値に更新する。
S2122で制御部142は、メインエンジン140の停止制御処理を実行する。システムメモリ144に記録しておく情報があれば、ここで記録する。
S2123で制御部142は、電源制御部107に対して第2の電源ドメイン221および第3の電源ドメイン222への電力供給停止要求を発行する。この要求は、電源スイッチ103が「ON」状態であればイベント処理のS2002で考慮される。
電源スイッチ103で現像モードが選択された際のデジタルカメラ100の動作は以上の通りである。
本実施形態においても第1実施形態と同様の効果が得られる。さらに本実施形態では、電源スイッチを用いて現像モードでの動作を指示することができる。そのため、例えばデジタルカメラ100を使わない期間において素早く現像モードに切り替えることが可能になる。モード選択ダイヤルを用いて現像モードでの動作を指示する場合、ユーザは電源スイッチをONにし、デジタルカメラ100が起動するのを待ってモード選択ダイヤルを操作して現像モードを指定する必要があるのに対し、本実施形態では使い勝手が向上する。
(その他の実施形態)
本明細書において電源制御部107から第1〜第3の電源ドメインに供給する電圧値は、図2においてP220,P221,P222で代表的に記載しているが、それぞれが複数の電圧値を含んでいてもよい。
また、記録媒体200およびストレージデバイス160は、例えば、NAND型メモリセルを用いた半導体記憶装置である。図26はNAND型メモリセルの例示的な断面図である。
NAND型メモリセルは、シリコン基板264上のP型半導体と、P型半導体を挟む様にソースとドレインの2つのN型半導体を設けて構成する。P型半導体上には、トンネル酸化膜263の薄い層と、ポリシリコン製のフローティングゲート262と、コントロールゲート261とが順に積層した構造を有する。フローティングゲート262へ電子を注入した状態が「0」状態(ソースとドレイン間に電流が流れにくい状態)であり、電子が無い状態が「1」状態(ソースとドレイン間に比較的電流が流れ易い状態)である。フローティングゲート262に注入された電子は、電力が供給されなくなってもトンネル酸化膜263で保持される。しかし、フローティングゲート262への電子の注入・抜き取りを繰り返すと、トンネル酸化膜263は劣化し、最終的にはフローティングゲート262に注入された電子を保持できなくなる。
そのため、NVMe(商標)プロトコルに準拠したPCIe(登録商標)インターフェースを有するSSDを用いるなどしてストレージデバイス160を交換可能に構成することができる。また、中間データの保持にはストレージデバイス160を用いずにメモリ134やメモリ145など別の記憶装置を用いることで、ストレージデバイス160の劣化を抑制してもよい。
記録媒体200にはCFexpress(商標)規格に準拠したメモリカードを用いてもよい。CFexpress規格に準拠したメモリカードも、NVMeプロトコル準拠のPCIe(登録商標)インターフェースを有する。なお、本実施形態ではストレージデバイス160と記録媒体200とを別個の記憶装置として記載したが、1つの記憶装置としてもよい。
1つの記憶装置としてCFexpress規格に準拠した記憶装置を用いる場合、ストレージデバイス160の代わりに記録媒体200を用いて、ファイル処理部314、328を通じてアクセス可能に構成する。また、この場合には記録再生部143は不要である。デジタルカメラ100の動作モードが静止画撮影モードおよび再生モードのときには、記録媒体200とフロントエンジン130との電気的な接続をアイソレータ161で切断する。また、記録媒体200とメインエンジン140との電気的な接続をアイソレータ162で確立する。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は上述した実施形態の内容に制限されず、発明の精神および範囲から離脱することなく様々な変更及び変形が可能である。したがって、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
100…デジタルカメラ、101…表示部、102…シャッタボタン、103…電源スイッチ、106…センサ部、107…電力制御部、108…EVF、123…報知部、130…フロントエンジン、140…メインエンジン、160…ストレージデバイス

Claims (19)

  1. 撮像装置であって、
    撮像素子と、
    前記撮像素子によって得られるRAWデータに対して現像処理を適用可能な画像処理手段と、
    前記撮像装置の動作を制御する制御手段と、を有し、
    前記撮像装置は、動作モードとして、前記RAWデータに対して前記現像処理を適用せずに記憶装置に記録する蓄積モードと、前記蓄積モードにおいて前記記憶装置に記録された複数の前記RAWデータに対して自動的に前記現像処理を適用するための現像モードとを有し、
    前記制御手段は、前記撮像装置の動作モードの設定に応じて、前記蓄積モードおよび前記現像モードで前記撮像装置を動作させることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記撮像装置は、前記動作モードとして、さらに複数の撮影モードを有し、
    前記動作モードをユーザに選択させるためのユーザインターフェースを有し、
    前記ユーザインターフェースには、前記複数の撮影モードに対応するユーザインタフェースと前記蓄積モードに対応するユーザインタフェースとが並べて配置されることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記ユーザインターフェースは表示手段に表示されたGUIであり、前記複数の撮影モードに対応する複数のGUIと前記蓄積モードに対応するGUIとが並べて表示されることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記ユーザインターフェースは可動部材であり、前記可動部材を動かすことで、前記複数の撮影モードおよび前記蓄積モードのいずれかを選択することができることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  5. 前記ユーザインターフェースには、前記複数の撮影モード、前記蓄積モード、および、前記現像モードのそれぞれに対応するユーザインタフェースが並べて配置されることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
  6. 前記蓄積モードにおいて前記記憶装置に記録されるRAWデータに対してレーティング処理を適用するレーティング手段をさらに有し、
    前記制御手段は、前記レーティング処理の結果を、前記レーティング処理を適用したRAWデータと関連付けて前記記憶装置に記憶するように前記撮像装置を制御する、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の撮像装置。
  7. 前記記憶装置に記録されているRAWデータに対してレーティング処理を適用するレーティング手段をさらに有し、
    前記制御手段は、前記レーティング処理の結果を、前記レーティング処理を適用したRAWデータと関連付けて前記記憶装置に記憶するように前記撮像装置を制御する、
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の撮像装置。
  8. 前記レーティング処理は、特徴領域の検出結果、所定領域内の画素値または該画素値の演算結果、機械学習によって得られた特徴量、および、白飛び、黒潰れ、手振れ、目瞑りの有無または程度の1つ以上に基づくことを特徴とする請求項6または7に記載の撮像装置。
  9. 前記画像処理手段は、前記レーティング処理の結果に基づいて、前記現像モードにおいて前記現像処理を適用するRAWデータを選択することを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載の撮像装置。
  10. 前記レーティング処理の結果がランクであり、前記画像処理手段は予め設定されたランク以上のランクを有するRAWデータに対して前記現像処理を適用することを特徴とする請求項9に記載の撮像装置。
  11. 前記撮像装置が前記現像モードで動作している際に電源スイッチがOFFにされた場合、前記現像モードでの動作を継続して実行するか否かを設定可能なことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の撮像装置。
  12. 前記画像処理手段は、
    前記撮像装置が前記現像モードで動作している際に電源スイッチがOFFにされた場合、前記現像モードでの動作を継続して実行し、
    前記電源スイッチがOFFにされる前と後では、前記現像処理を適用するRAWデータを選択するために用いる前記レーティング処理の結果の条件が異なる、
    ことを特徴とする請求項9または10に記載の撮像装置。
  13. 前記電源スイッチがOFFにされた後に前記現像処理を適用するRAWデータの上限数を設定可能なことを特徴とする請求項11または12に記載の撮像装置。
  14. さらに、表示手段を有し、
    前記制御手段は、前記記憶装置に存在する、前記現像処理が適用されていないRAWデータの数を前記表示手段に表示させる、
    ことを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の撮像装置。
  15. 前記制御手段は、前記撮像装置が前記蓄積モードで動作している間、前記画像処理手段に対する電力供給を行わないように電力供給を制御することを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載の撮像装置。
  16. 前記制御手段は、前記撮像装置が前記現像モードで動作している間、前記撮像装置においてライブビュー表示に用いる表示装置に対する電力供給を行わないように電力供給を制御することを特徴とする請求項1から15のいずれか1項に記載の撮像装置。
  17. 前記現像モードが電源スイッチによって選択可能であることを特徴とする請求項1から16のいずれか1項に記載の撮像装置。
  18. 撮像素子と、前記撮像素子によって得られるRAWデータに対して現像処理を適用可能な画像処理手段とを有する撮像装置の制御方法であって、
    前記撮像装置の動作モードの設定に応じて、前記RAWデータに対して前記現像処理を適用せずに記憶装置に記録する蓄積モードと、前記蓄積モードにおいて前記記憶装置に記録された複数の前記RAWデータに対して自動的に前記現像処理を適用するための現像モードとで前記撮像装置を動作させる制御工程を有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
  19. 撮像装置が有するコンピュータを、請求項1から17のいずれか1項に記載の撮像装置が有する制御手段として機能させるためのプログラム。
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