JP2021180639A - 給水装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】所望の水位に容易に調節が可能であり、かつ、その水位を維持し、頻繁な給水を必要としない簡単な給水装置を提供する。また、身近にある汎用品等を用いて構成可能な給水装置を提供する。【解決手段】給水装置は、可撓性を有する樹脂により形成されたボトル10と、給水管30と、吸気管40と、給水管30及び吸気管40が貫通し、かつ、給水管30及び吸気管40を除いて気密状態でボトル10を塞ぐ蓋20と、吸気管40の少なくともボトル10の内部に配置されている部位は、可撓性を有しており、吸気管40のボトル10の内側の端部付近に固定され吸気管40の端部とともに移動可能な可動片51と、ボトル10の外面に沿って取り付けられ、可動片51と対になる操作片52とを備え、可動片51及び操作片52は、強磁性体であり、かつ、可動片51及び操作片52の少なくとも一方は、磁石である。【選択図】図1
Description
本発明は、埋土種子発芽試験の試験容器の内部に配置される給水装置に関するものである。
水田、池沼等の水辺の土中には、多くの植物の種子が休眠している可能性がある。過去に湿地だった場所の土中には埋土種子がある可能性があり、2000年前の泥土中の種子から発芽した大賀ハスのような例もある。池沼、湿地、水田等ウェットランドの環境は開発や農業の変化により失われつつあり、水生植物には、多くの希少植物が含まれる。そのため、過去には水生植物群落が成立していたウェットランドの土を用いた希少植物の復元を目指した埋土種子発芽試験が行われている。
水生植物の埋土種子発芽試験は、大きく分けると、土壌試料から種子を分離し、種子だけを用いた発芽試験と、埋土種子を含む土壌をそのまま容器に充填し、水を加えて発芽させる発芽試験がある。
種子だけを分離した発芽試験は、シャーレ等の容器内に敷かれた濾紙上に種子を置き、容器内に給水して種子発芽を観察する場合が多い。この方法は、土壌を用いないので、給水や観察が容易で、広い場所も必要ないのが利点である。しかし、発芽した植物体を長期間、このままで生育させることはできないので、種子の形状から種が同定できる場合を除いては、種の同定や植物を維持成長させるためには、土等への植え替え等が必要になる。
土壌試料を容器に充填して水を加えて発芽させる場合には、水の供給等を継続的に行えれば、そのまま、発芽した植物を生育させることができ、正確に同定できる可能性が高くなり、希少種等の復元に利用できる可能性が高い。水生植物の埋土種子の発芽には、水分条件の違いにより、発芽してくる種が異なる可能性がある。そのため、水分条件や水深等が異なる条件で埋土種子発芽試験を実施した方が、多くの種が発芽してくる可能性が高い。水分条件の異なる条件下においた試料土壌を一定の水分条件に維持するためには、ほぼ毎日、水分条件を観察して、水分が不足した場合や水位が低下した場合等に、必要な分だけの水を供給する必要がある。
水生植物の埋土種子発芽試験において安定した水分条件を与える場合には、水位を一定に保つことが必要な場合がある。水位を一定に保つ方法としては、こまめに観察をして、水位が下がった場合には人為的に給水するか、あるいは、水位計とそれに連動した自動給水装置で、水位が決められた水位より下がった場合に自動的に給水する方法等がある。しかし、自動給水装置を用いるシステムには、水位センサーやその情報に基づいて給水を行う装置等、必要な機材が多く、大きな費用が必要となる。数多くの試験区を設定する場合、多くの試験区に自動給水装置を組み込むのは、現実的には難しく、学校等での環境教育における試験にこのような自動給水装置を用いることは困難である。
複雑な高価な装置がなくとも、種子発芽試験等で、水位を一定に保つ方法としては、マリオットサイフォンの原理を利用したマリオット瓶(マリオット管)による給水方法がある(例えば、非特許文献1)。
マリオット管に差し込まれた2本の管のうち、水を供給される容器につながっている管(給水管)は、水で充たされており、この管を通して水が供給される。もう1本の管(吸気管)は、マリオット管の口を通して、空気中に開いていて、この吸気管を通してマリオット管に空気が供給される。水を供給される容器の水位の設定は、マリオット管に差し込まれた吸気管の下端の位置を変えることで設定できる。すなわち、吸気管の下端よりも容器の水位が下がった場合、吸気管の下端と容器の水位の差の分だけ圧力差ができ、吸気管より空気を取り入れ、マリオット管から給水管を通して容器へと水が供給される。給水管を通じて供給された水により、水位が吸気管の下端と同じ高さになった場合には、圧力差がなくなり、空気の出入りがなくなり、水の供給も止まる。そのため、蒸散や蒸発で容器中の水が減った分だけ、マリオット管から水が供給され、容器の水位は一定に保たれる。これにより、マリオット管内の水が供給される限りにおいては、人為的な給水は必要ではなく、学校等において、休日等に給水作業を行わなくとも長期間の試験を継続できる可能性がある。
マリオット管に差し込まれた2本の管のうち、水を供給される容器につながっている管(給水管)は、水で充たされており、この管を通して水が供給される。もう1本の管(吸気管)は、マリオット管の口を通して、空気中に開いていて、この吸気管を通してマリオット管に空気が供給される。水を供給される容器の水位の設定は、マリオット管に差し込まれた吸気管の下端の位置を変えることで設定できる。すなわち、吸気管の下端よりも容器の水位が下がった場合、吸気管の下端と容器の水位の差の分だけ圧力差ができ、吸気管より空気を取り入れ、マリオット管から給水管を通して容器へと水が供給される。給水管を通じて供給された水により、水位が吸気管の下端と同じ高さになった場合には、圧力差がなくなり、空気の出入りがなくなり、水の供給も止まる。そのため、蒸散や蒸発で容器中の水が減った分だけ、マリオット管から水が供給され、容器の水位は一定に保たれる。これにより、マリオット管内の水が供給される限りにおいては、人為的な給水は必要ではなく、学校等において、休日等に給水作業を行わなくとも長期間の試験を継続できる可能性がある。
しかし、下記の先行技術文献に記載されるマリオット管の原理を利用した給水装置では、設定水位は、吸気管の下端の高さになるため、設定水位を変更したり調整したりするためには、マリオット管全体を上下させるか、吸気管の出し入れにより吸気管の下端の高さを変更しなければならない。水位調整のためには、マリオット管自体を高さの調整できる台におくか、台にスペーサーをかませて高さを調整する場合は、ラボジャッキ等の無段階に高さを変えられる装置がある場合はよいが、それ以外では微調整が面倒である。また、先行技術文献に記載されるマリオット管に差し込まれた吸気管において、その管の水中に差し込む長さを変えるときは、この作業の間継続してマリオット管の絶対的な気密性を確保することが必要であるが、マリオット管のフタと吸気管の材質、構造等によっては、この操作は事実上極めて難しかった。
荒木佐智子・鷲谷いづみ(1997):土壌シードバンクをみるために開発した「種子の箱舟」、保全生態学研究、Vol.2、pp.89−101
本発明の課題は、所望の水位に容易に調節が可能であり、かつ、その水位を維持し、頻繁な給水を必要としない簡単な給水装置を提供することである。
また、本発明のさらなる課題は、身近にある汎用品等を用いて構成可能な給水装置を提供することである。
また、本発明のさらなる課題は、身近にある汎用品等を用いて構成可能な給水装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
第1の発明は、埋土種子発芽試験の試験容器(100)の内部への給水を行う給水装置(1)であって、可撓性を有する樹脂により形成されたボトル(10)と、一端が前記ボトル(10)の内側に配置され、他端が前記試験容器(100)内に配置される給水管(30)と、一端が前記ボトル(10)の内側に配置され、他端が前記ボトル(10)の外側に配置される吸気管(40)と、前記給水管(30)及び前記吸気管(40)が貫通し、かつ、前記給水管(30)及び前記吸気管(40)を除いて気密状態で前記ボトル(10)を塞ぐ蓋(20)と、を備え、前記吸気管(40)の少なくとも前記ボトル(10)の内部に配置されている部位は、可撓性を有しており、前記吸気管(40)の前記ボトル(10)の内側の端部付近に固定され前記吸気管(40)の端部とともに移動可能な可動片(51)と、前記ボトル(10)の外面に沿って取り付けられ、前記可動片(51)と対になる操作片(52)と、をさらに備え、前記可動片(51)及び前記操作片(52)は、強磁性体であり、かつ、前記可動片(51)及び前記操作片(52)の少なくとも一方は、磁石である給水装置(1)である。
第2の発明は、第1の発明に記載の給水装置(1)において、前記吸気管(40)の前記ボトル(10)の内側に配置されている部位には、浮力を発生するフロート(43)が設けられていること、を特徴とする給水装置(1)である。
第3の発明は、第1の発明又は第2の発明に記載の給水装置(1)において、前記蓋(20)は、内側と外側とを連通させる接続部材(21、22)を複数備え、前記給水管(30)及び前記吸気管(40)は、それぞれ、前記接続部材(21、22)と、前記接続部材(21、22)に接続される可撓性を有するチューブ(31、32,41、42)とにより構成されていること、を特徴とする給水装置(1)である。
第4の発明は、第1の発明から第3の発明までのいずれかに記載の給水装置(1)において、前記蓋(20)は、前記ボトル(10)として用いたペットボトルの蓋(20)に汎用の接続部材(21、22)を固定したものであること、を特徴とする給水装置(1)である。
本発明によれば、所望の水位に容易に調節が可能であり、かつ、その水位を維持し、頻繁な給水を必要としない簡単な給水装置を提供することができる。
また、身近にある汎用品等を用いて構成可能な給水装置を提供することができる。
また、身近にある汎用品等を用いて構成可能な給水装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面等を参照して説明する。
(実施形態)
図1は、本発明による給水装置1の使用状態の断面図である。
図2は、図1の状態から設定水位を高くした給水装置1の使用状態の断面図である。
なお、図1及び図2を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張したり、省略したりして示している。
また、以下の説明では、具体的な数値、形状、材料等を示して説明を行うが、これらは、適宜変更することができる。
図1は、本発明による給水装置1の使用状態の断面図である。
図2は、図1の状態から設定水位を高くした給水装置1の使用状態の断面図である。
なお、図1及び図2を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張したり、省略したりして示している。
また、以下の説明では、具体的な数値、形状、材料等を示して説明を行うが、これらは、適宜変更することができる。
給水装置1は、埋土種子発芽試験の試験容器100の傍に配置されて用いられる。
試験容器100内には、実際の試験では、水の他に、試料土壌が所定の高さまで入れられているが、ここでは試料土壌については図示を省略する。また、図中では、水がある部分にパターンを付して示した。
本実施形態で行われる埋土種子発芽試験は、例えば、過去には水生植物群落が成立していたウェットランドの土を用いた希少植物の復元を目指した試験である。本実施形態の埋土種子発芽試験は、複数の試験容器100を用意し、それぞれの試料土壌の上面位置を基準とした水位を、試験容器100毎に変えて行われる。
給水装置1は、ボトル10と、蓋20と、給水管30と、吸気管40と、可動片51と、操作片52とを備えている。
試験容器100内には、実際の試験では、水の他に、試料土壌が所定の高さまで入れられているが、ここでは試料土壌については図示を省略する。また、図中では、水がある部分にパターンを付して示した。
本実施形態で行われる埋土種子発芽試験は、例えば、過去には水生植物群落が成立していたウェットランドの土を用いた希少植物の復元を目指した試験である。本実施形態の埋土種子発芽試験は、複数の試験容器100を用意し、それぞれの試料土壌の上面位置を基準とした水位を、試験容器100毎に変えて行われる。
給水装置1は、ボトル10と、蓋20と、給水管30と、吸気管40と、可動片51と、操作片52とを備えている。
ボトル10は、試験容器100へ給水される水を貯水する樹脂製の容器である。ボトル10は、ペットボトル等の可撓性を有する樹脂により形成されている。本実施形態におけるボトル10は、一般に市販されているペットボトル飲料の空きボトルを利用している。ボトル10の容量は、例えば、1.5Lから2L程度が扱いやすいが、より長い期間給水可能なように、さらに大容量のボトルを用いてもよいし、より小容量のボトルを使うこともできる。
なお、マリオット管のボトルとしては、従来からガラス製のボトルも広く用いられていた。しかし、本発明では、ガラス製のボトルよりも可撓性を有する樹脂製のボトルを用いることが望ましい。この理由については、後述する。
なお、マリオット管のボトルとしては、従来からガラス製のボトルも広く用いられていた。しかし、本発明では、ガラス製のボトルよりも可撓性を有する樹脂製のボトルを用いることが望ましい。この理由については、後述する。
蓋20は、ボトル10の口(開口部)を塞ぐ樹脂製の蓋である。本実施形態では、蓋20として、ボトル10として用いたペットボトルの蓋を再利用している。
図3は、蓋20の断面を拡大して示す図である。
蓋20は、ペットボトルの蓋に2つの貫通孔を開口し、そこに汎用の接続部材21、22を接着固定している。接着剤によって、貫通孔と接続部材21、22との間の隙間は、完全に塞がれている。
接続部材21、22は、観賞魚飼育用具のエアー供給チューブを接続する用途で一般に市販されている汎用のチューブを用いている。接続部材21は、給水管30の一部を構成しており、接続部材22は、吸気管40の一部を構成している。
蓋20は、上記構成によって給水管30及び吸気管40が貫通して内側と外側とを連通させており、それぞれ、水及び空気が蓋20を通過することができる。その一方で、蓋20は、給水管30及び吸気管40を除いて気密状態でボトル10を塞ぐ。
図3は、蓋20の断面を拡大して示す図である。
蓋20は、ペットボトルの蓋に2つの貫通孔を開口し、そこに汎用の接続部材21、22を接着固定している。接着剤によって、貫通孔と接続部材21、22との間の隙間は、完全に塞がれている。
接続部材21、22は、観賞魚飼育用具のエアー供給チューブを接続する用途で一般に市販されている汎用のチューブを用いている。接続部材21は、給水管30の一部を構成しており、接続部材22は、吸気管40の一部を構成している。
蓋20は、上記構成によって給水管30及び吸気管40が貫通して内側と外側とを連通させており、それぞれ、水及び空気が蓋20を通過することができる。その一方で、蓋20は、給水管30及び吸気管40を除いて気密状態でボトル10を塞ぐ。
給水管30は、一端がボトル10内に配置され、他端が試験容器100内に配置される。給水管30は、接続部材21と、接続部材21に接続される可撓性を有するチューブ31、32とにより構成されている。チューブ31は、接続部材21からボトル10内に配置されており、その下端は、ボトル10の底面まで到達している。チューブ32は、接続部材21から試験容器100内に配置されている。チューブ31、32は、十分な可撓性を有していることが望ましい。本実施形態のチューブ31、32は、一般に市販されている汎用の観賞魚飼育用具のエアー供給チューブを用いている。使用状態において、給水管30の内部は、水で満たされている。
吸気管40は、端がボトル10内に配置され、他端がボトルの外側に配置される。吸気管40は、接続部材22と、接続部材22に接続される可撓性を有するチューブ41、42とにより構成されている。チューブ41は、接続部材22からボトル10内に配置されており、チューブ41の下端部の位置を調節することにより、設定水位を変更することができる。よって、チューブ41は、十分な可撓性を有していることが望ましい。チューブ42は、接続部材22から上方へ延びて配置されている。なお、接続部材22が蓋20の上方に突出しているので、チューブ42は、省略してもよい。本実施形態のチューブ41、42は、一般に市販されている汎用の観賞魚飼育用具のエアー供給チューブを用いている。使用状態において、吸気管40の内部は、空気で満たされている。
吸気管40のボトル10内に配置されている部位、すなわち、チューブ41には、浮力を発生するフロート43が後述する理由により、複数個所に設けられている。フロート43としては、例えば、内部に空気を封入した樹脂製の部材であってもよいし、発泡スチロール等を利用してもよい。本実施形態では、フロート43は、蓋20に近い側に設けられている。
可動片51は、吸気管40のボトル10の内側にある端部、すなわち、チューブ41の下端部付近に固定され、吸気管40の端部とともに移動可能である。
操作片52は、ボトルの外面に沿って取り付けられ、可動片51と対で設けられている。
本実施形態では、可動片51及び操作片52は、いずれも磁石であり、両者は、ボトル10の壁面を挟んで互いに引き合い、ボトル10に対する位置が保持されている。
本実施形態では、可動片51及び操作片52は、いずれも磁石であり、両者は、ボトル10の壁面を挟んで互いに引き合い、ボトル10に対する位置が保持されている。
上述したように、使用状態では、給水管30が水で満たされている必要があり、かつ、吸気管40の内部は、空気で満たされている必要がある。この状態とするためには、例えば、まず、ボトル10に水を満たして、給水管30及び吸気管40を通した蓋20をボトル10の口に取り付けて絞める。試験容器100には、ある程度まで(給水管30の口が空中に出ないように)水を入れ、給水管30の口が水中にあることを確認して、ボトル10の外に出ている吸気管40を塞ぐ。その状態で、ボトル10の両脇を押して、給水管30から給水管30の中にある空気を押し出す。そして、塞いでいた吸気管40の口を開放して、ボトル10の両脇を押していた力を取り除く。すると、給水管30を通じて、試験容器100に水が供給され、吸気管40の下端の高さに試験容器100の水位が一致するまで、水位は上昇する。
本実施形態では、ボトル10を可撓性のあるものとしたので、上述のような適切な設定を簡単に行うことができる。
また、蒸発等で試験容器内の水位が下がる場合には、吸気管40の下端と試験容器100の水位との差の分の圧力差ができる。これにより、吸気管40を通じてボトル10に空気が入り、試験容器100には、給水管30を通して水が供給される。ボトル10内の水位が設定水位と同じになるまで、給水が続くので、水の補給の頻度を少なくすることができる。
本実施形態では、ボトル10を可撓性のあるものとしたので、上述のような適切な設定を簡単に行うことができる。
また、蒸発等で試験容器内の水位が下がる場合には、吸気管40の下端と試験容器100の水位との差の分の圧力差ができる。これにより、吸気管40を通じてボトル10に空気が入り、試験容器100には、給水管30を通して水が供給される。ボトル10内の水位が設定水位と同じになるまで、給水が続くので、水の補給の頻度を少なくすることができる。
設定水位を調整する場合、吸気管40の下端の高さを変える必要がある。この時に、フタ部分の気密性を確保しつつ吸気管40のペットボトルの内側への差し込み長さを調整するのは困難である。そのため、本実施形態では、吸気管40に可撓性を持たせ、吸気管40のペットボトルの内側での長さを変えることなく、下端部の位置を変える構成となっている。また、設定水位を変更する場合には、操作片52を、ボトル10内の吸気管40の下端の可動片51が常に向かい合う位置に保持できるように、ボトル10の表面に沿わせて位置を動かすことで、吸気管40の下端部の位置の高さを変更できる。
このような構造の場合、吸気管40の下端部を高い位置に動かした場合、ボトル10内の可撓性のある吸気管40が屈曲し、吸気管40の中途部が、下端よりも低い位置になる可能性がある。このように中途部が下端部より低い位置になった場合、吸気管の内部に空気溜りが発生してしまうことで、正常な水位設定ができなくなるおそれがある。そのため、吸気管40の中途部が下端部よりも常に高い位置になるように、吸気管40には十分な浮力を持ったフロート(浮き)43を設置してある。こうすることで、外側の操作片52の操作により吸気管40の下端部を高い位置に動かした場合(図2)に、フレキシブルな吸気管40がS字、U字状等の屈曲した状態や、ボトル10の水面付近に横向きになるようなことがあっても、吸気管40の内部に空気溜りが発生して正常な水位設定ができなくなるおそれはなくなる。
以上説明したように、本実施形態の給水装置1によれば、埋土種子発芽試験において、長期間、水位を一定に保つ必要がある場合に、頻繁に給水することなく、半自動的に水を供給し、水位を一定に保つことができる。また、水位を変える場合にも簡単な操作で設定水位を変更できる。さらに、ボトルに空ペットボトル等を利用できるため、安価であり、しかも簡単な仕組みであるため、学校等での環境教育における実験等においても、小中学生でも操作が可能である。蒸散や蒸発により水が失われるような場合でも、毎日、給水しなくとも水位が一定に保たれるので、休日を挟んだような場合にも実験を継続できる。
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)実施形態において、可動片51及び操作片52のいずれも磁石とする例を挙げて説明した。これに限らず、例えば、可動片51及び操作片52の一方のみを磁石とし、他方を鉄等の強磁性体としてもよい。
(2)実施形態において、本実施形態では、フロート43は、蓋20に近い側に設けられている例を挙げて説明した。これに限らず、例えば、フロート43は、チューブ41の全体に設けてもよいし、チューブ41自体に十分な浮力がある場合には、フロートを省略してもよい。
なお、実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した各実施形態によって限定されることはない。
1 給水装置
10 ボトル
20 蓋
21、22 接続部材
30 給水管
31、32 チューブ
40 吸気管
41、42 チューブ
43 フロート
51 可動片
52 操作片
100 試験容器
10 ボトル
20 蓋
21、22 接続部材
30 給水管
31、32 チューブ
40 吸気管
41、42 チューブ
43 フロート
51 可動片
52 操作片
100 試験容器
Claims (4)
- 埋土種子発芽試験の試験容器の内部への給水を行う給水装置であって、
可撓性を有する樹脂により形成されたボトルと、
一端が前記ボトルの内側に配置され、他端が前記試験容器内に配置される給水管と、
一端が前記ボトルの内側に配置され、他端が前記ボトルの外側に配置される吸気管と、
前記給水管及び前記吸気管が貫通し、かつ、前記給水管及び前記吸気管を除いて気密状態で前記ボトルを塞ぐ蓋と、
を備え、
前記吸気管の少なくとも前記ボトルの内部に配置されている部位は、可撓性を有しており、
前記吸気管の前記ボトルの内側にある端部付近に固定され前記吸気管の端部とともに移動可能な可動片と、
前記ボトルの外面に沿って取り付けられ、前記可動片と対になる操作片と、
をさらに備え、
前記可動片及び前記操作片は、強磁性体であり、かつ、前記可動片及び前記操作片の少なくとも一方は、磁石である給水装置。 - 請求項1に記載の給水装置において、
前記吸気管の前記ボトルの内側に配置されている部位には、浮力を発生するフロートが設けられていること、
を特徴とする給水装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の給水装置において、
前記蓋は、内側と外側とを連通させる接続部材を複数備え、
前記給水管及び前記吸気管は、それぞれ、前記接続部材と、前記接続部材に接続される可撓性を有するチューブとにより構成されていること、
を特徴とする給水装置。 - 請求項1から請求項3までのいずれかに記載の給水装置において、
前記蓋は、前記ボトルとして用いたペットボトルの蓋に汎用の接続部材を固定したものであること、
を特徴とする給水装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020087822A JP2021180639A (ja) | 2020-05-20 | 2020-05-20 | 給水装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Country | Link |
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JP (1) | JP2021180639A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114027159A (zh) * | 2021-12-09 | 2022-02-11 | 陈鑫宇 | 太阳能气压泵自动浇水装置 |
-
2020
- 2020-05-20 JP JP2020087822A patent/JP2021180639A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN114027159A (zh) * | 2021-12-09 | 2022-02-11 | 陈鑫宇 | 太阳能气压泵自动浇水装置 |
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