JP2021180122A - 車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】二次電池のハイレート劣化の過度の進行を抑制しつつ、充電時間の伸長をできるだけ抑制する。【解決手段】車両1は、電極体45を含むバッテリ2と、車両1の外部から供給される電力によるバッテリ2の充電を制御するとともに、電極体45の内部における塩濃度分布の偏りに伴うハイレート劣化量を算出するように構成されたECU3とを備える。ECU3は、バッテリ2の充電中にハイレート劣化量が許容値を上回った場合、バッテリ2の充電を中断し、バッテリ2の充電中断中にハイレート劣化量が許容値を下回った場合、バッテリ2の充電を再開する。【選択図】図7
Description
本開示は、車両に関し、より特定的には、車両の外部から供給される電力により車載の二次電池を充電することが可能な車両に関する。
二次電池の充放電に伴い二次電池の電極体内の塩濃度分布に偏りが生じると、二次電池の内部抵抗が上昇する。このような塩濃度分布の偏りに起因する劣化は、二次電池を構成する材料の経年劣化と区別して「ハイレート劣化」と呼ばれる。
二次電池のハイレート劣化を考慮しながら、二次電池の充放電を制御する技術が提案されている。たとえば特開2013−214372号公報(特許文献1)に開示された電池システムは、二次電池の充放電電力が上限電力を超えないように二次電池の充放電を制御する。この電池システムにおいては、二次電池のハイレート劣化の劣化量に応じて上限電力が設定される。そして、電池システムは、二次電池に要求される電力が劣化量に応じた上限電力を超える場合に、二次電池の充放電制御で用いられる上限電力を、劣化量に応じた上限電力よりも高い値に設定する。
特許文献1に開示された電池システムによれば、二次電池の充放電制御で用いられる上限電力を制限することより、ハイレート劣化の進行を抑制できる。その一方で、上限電力の制限に伴い、二次電池の充放電に要する時間が長くなる可能性がある。
より詳細には、近年、走行用の二次電池を充電可能な車両(プラグインハイブリッド車、電気自動車など)の普及が進んでいる。車載用のような大容量の二次電池の充電では、利便性向上のため、充電時間の短縮が求められている。よって、「急速充電」と呼ばれる大電力での充電技術の開発が進められている。しかし、特許文献1に開示されたように二次電池のハイレート劣化の進行を抑制するために充電電力を制限した場合、二次電池の充電時間が長くなり、ユーザの利便性が低下する可能性がある。
本開示は、かかる課題を解決するためになされたものであり、本開示の目的は、二次電池のハイレート劣化の過度の進行を抑制しつつ、充電時間の伸長をできるだけ抑制することである。
本開示のある局面に従う車両は、電極体を含む二次電池と、車両の外部から供給される電力による二次電池の充電を制御するとともに、電極体の内部における塩濃度分布の偏りに伴うハイレート劣化量を算出するように構成された制御装置とを備える。制御装置は、二次電池の充電中にハイレート劣化量が許容値を上回った場合、二次電池の充電を中断し、二次電池の充電中断後にハイレート劣化量が許容値を下回った場合、二次電池の充電を再開する。
上記構成によれば、二次電池の充電中にハイレート劣化量が許容値を上回った場合、二次電池の充電が中断されるので、ハイレート劣化量のさらなる増加を抑制できる。一方で、二次電池の充電中断中にハイレート劣化量が許容値を下回った場合、二次電池の充電が再開されるので、充電時間が長くなり過ぎることも防止できる。
本開示によれば、二次電池のハイレート劣化の過度の進行を抑制しつつ、充電時間の伸長をできるだけ抑制できる。
以下、本実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
[実施の形態]
<充電システムの全体構成>
図1は、本開示の実施の形態に係る充電システムの全体構成を概略的に示す図である。図1を参照して、充電システム100は、車両1と、充電器5とを備える。図1には、車両1と充電器5とが充電ケーブル6により電気的に接続され、充電器5から車両1へ電力を供給する外部充電制御時の状況が示されている。
<充電システムの全体構成>
図1は、本開示の実施の形態に係る充電システムの全体構成を概略的に示す図である。図1を参照して、充電システム100は、車両1と、充電器5とを備える。図1には、車両1と充電器5とが充電ケーブル6により電気的に接続され、充電器5から車両1へ電力を供給する外部充電制御時の状況が示されている。
車両1は、たとえば電気自動車である。ただし、車両1は、外部充電が可能に構成された車両であれば、たとえばプラグインハイブリッド車であってもよい。充電器5は、ユーザの家庭等に設けられた専用の充電器であってもよいし、公共の充電スタンド(充電スポットとも呼ばれる)に設けられた充電器であってよい。
図2は、車両1および充電器5の構成を概略的に示すブロック図である。図2を参照して、充電器5は、大電力(高電圧・大電流)を供給する充電方式に対応する直流(DC:Direct Current)充電器である(急速充電)。充電器5は、系統電源7からの供給電力(交流電力)を、車両1に搭載されたバッテリ2の充電電力(直流電力)に変換する。充電器5は、電力線ACLと、AC/DC変換器51と、電圧センサ52と、給電線PL0,NL0と、制御回路50とを含む。
電力線ACLは、系統電源7に電気的に接続されている。電力線ACLは、系統電源7からの交流電力をAC/DC変換器51へ伝送する。
AC/DC変換器51は、電力線ACL上の交流電力を、車両1に搭載されたバッテリ2を充電するための直流電力に変換する。AC/DC変換器51による電力変換は、力率改善のためのAC/DC変換と、電圧レベル調整のためのDC/DC変換との組み合わせによって実行されてもよい。AC/DC変換器51から出力された直流電力は、正極側の給電線PL0および負極側の給電線NL0によって供給される。
電圧センサ52は、給電線PL0と給電線NL0との間に電気的に接続されている。電圧センサ52は、給電線PL0と給電線NL0との間の電圧を検出し、その検出結果を制御回路50に出力する。
制御回路50は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサと、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)などのメモリと、入出力ポート(いずれも図示せず)とを含む。制御回路50は、電圧センサ52により検出された電圧、車両1からの信号、ならびに、メモリに記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、AC/DC変換器51による電力変換動作を制御する。
車両1は、インレット11と、充電線PL1,NL1と、電圧センサ121と、電流センサ122と、充電リレー131,132と、システムメインリレー(SMR:System Main Relay)141,142と、電力線PL2,NL2と、PCU(Power Control Unit)16と、モータジェネレータ17と、動力伝達ギヤ18と、駆動輪19と、バッテリ2と、電圧センサ21と、電流センサ22と、温度センサ23と、ECU(Electronic Control Unit)3とを備える。
インレット(充電ポート)11は、嵌合等の機械的な連結を伴って充電ケーブル6の充電コネクタ61を挿入することが可能に構成されている。充電コネクタ61の挿入に伴い、給電線PL0とインレット11の正極側の接点との間の電気的な接続が確保されるとともに、給電線NL0とインレット11の負極側の接点との間の電気的な接続が確保される。また、インレット11と充電コネクタ61とが充電ケーブル6により接続されることで、車両1のECU3と充電器5の制御回路50とがCAN(Controller Area Network)等の通信規格に従う通信により、信号、指令、メッセージまたはデータ等の各種情報を相互に送受信することが可能になる。
電圧センサ121は、充電リレー131,132よりもインレット11側において、充電線PL1と充電線NL1との間に電気的に接続されている。電圧センサ121は、充電線PL1と充電線NL1との間の直流電圧を検出し、その検出結果をECU3に出力する。電流センサ122は、充電線PL1に設けられている。電流センサ122は、充電線PL1を流れる電流を検出し、その検出結果をECU3に出力する。ECU3は、電圧センサ121および電流センサ122による検出結果に基づき、充電器5からの供給電力(バッテリ2の充電量)を算出できる。
充電リレー131は充電線PL1に接続され、充電リレー132は充電線NL1に接続されている。充電リレー131,132の閉成/開放は、ECU3からの指令に応じて制御される。充電リレー131,132が閉成され、かつSMR141,142が閉成されると、インレット11とバッテリ2との間での電力伝送が可能な状態となる。
バッテリ2は、複数のセル20を含む組電池である。各セル20はリチウムイオン電池である。セル20の構成については図3にて説明する。バッテリ2の内部構造を特に問わないので、以下では説明の簡略化のため、充放電を制御する対象をバッテリ2と記載する。
バッテリ2は、車両1の駆動力を発生させるための電力を供給する。また、バッテリ2は、モータジェネレータ17により発電された電力を蓄える。バッテリ2の正極は、SMR141を経由してノードND1に電気的に接続されている。ノードND1は、充電線PL1および電力線PL2に電気的に接続されている。同様に、バッテリ2の負極は、SMR142を経由してノードND2に電気的に接続されている。ノードND2は、充電線NL1および電力線NL2に電気的に接続されている。SMR141,142の閉成/開放は、ECU3からの指令に応じて制御される。
電圧センサ21は、バッテリ2の電圧VBを検出する。電流センサ22は、バッテリ2に入出力される電流IBを検出する。温度センサ23は、バッテリ2の温度TBを検出する。各センサは、その検出結果をECU3に出力する。ECU3は、電圧センサ21および/または電流センサ22による検出結果に基づいて、バッテリ2のSOCを推定できる。なお、電流IBについては、バッテリ2からの出力(放電)を正値とし、バッテリ2への入力(充電)を負値とする。
PCU16は、電力線PL2,NL2とモータジェネレータ17との間に電気的に接続されている。PCU16は、コンバータおよびインバータ(いずれも図示せず)を含み、ECU3からの指令に従ってモータジェネレータ17を駆動する。
モータジェネレータ17は、交流回転電機であり、たとえば、永久磁石が埋設されたロータを備える永久磁石型同期電動機である。モータジェネレータ17の出力トルクは、動力伝達ギヤ18を通じて駆動輪19に伝達され、車両1を走行させる。また、モータジェネレータ17は、車両1の制動動作時には、駆動輪19の回転力によって発電することができる。モータジェネレータ17による発電電力は、PCU16によってバッテリ2の充電電力に変換される。
ECU3は、制御回路50と同様に、CPUなどのプロセッサ31と、ROMおよびRAMなどのメモリ32と、入出力ポート33とを含む。ECU3は、各センサ等からの信号に応じて、車両1が所望の状態となるように機器類を制御する。なお、ECU3は、機能毎に複数のECU(たとえば電池ECU、MGECUなど)に分割して構成されていてもよい。
本実施の形態においてECU3により実行される主要な制御として、充電器5から供給される電力により車載のバッテリ2を充電する「外部充電制御」と、「劣化評価処理」とが挙げられる。劣化評価処理とは、バッテリ2の充放電に伴うバッテリ2の塩濃度分布の継続的な偏りに起因するバッテリ2の劣化(ハイレート劣化)の進行度合いを評価する処理である。この進行度合いは評価値ΣDにより定量的に表される。評価値ΣDの算出方法については後ほど詳しく説明するが、この評価値ΣDは、バッテリ2が充電過多の使われ方をすることによって塩濃度分布の偏りが生じた場合には負の値を示し、バッテリ2が放電過多の使われ方をすることによって塩濃度分布の偏りが生じた場合には正の値を示す。
<セル構成>
図3は、各セル20の構成をより詳細に説明するための図である。図3において、セル20は、その内部を透視して示されている。セル20は、略直方体形状の電池ケース41を有する。電池ケース41の上面は蓋体42によって封じられている。正極端子43および負極端子44の各々の一方端は、蓋体42から外部に突出している。正極端子43および負極端子44の他方端は、電池ケース41内部において、内部正極端子および内部負極端子(いずれも図示せず)にそれぞれ接続されている。
図3は、各セル20の構成をより詳細に説明するための図である。図3において、セル20は、その内部を透視して示されている。セル20は、略直方体形状の電池ケース41を有する。電池ケース41の上面は蓋体42によって封じられている。正極端子43および負極端子44の各々の一方端は、蓋体42から外部に突出している。正極端子43および負極端子44の他方端は、電池ケース41内部において、内部正極端子および内部負極端子(いずれも図示せず)にそれぞれ接続されている。
電池ケース41の内部には電極体45が収容されている。電極体45は、正極46と負極47とがセパレータ48を介して積層され、その積層体が捲回されることにより形成されている。電解液(図示せず)は、正極46、負極47およびセパレータ48等に保持されている。
正極(正極活物質層)46、負極(負極活物質層)47、セパレータ48および電解液の材料としては、リチウムイオン電池の従来公知の各種材料を用いることができる。一例として、正極46には、コバルト酸リチウムの一部がニッケルおよび/またはマンガンにより置換された三元系の材料を用いることができる。負極47には、たとえばソフトカーボン(易黒鉛化炭素)を用いることができる。セパレータ48にはポリオレフィン(たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン)を用いることができる。電解液は、有機溶媒(たとえばDMC(dimethyl carbonate)とEMC(ethyl methyl carbonate)とEC(ethylene carbonate)との混合溶媒)と、リチウム塩(たとえばLiPF6)と、添加剤(たとえばLiBOB(lithium bis(oxalate)borate)またはLi[PF2(C2O4)2])と等を含む。
図3のセル20の上記構成は例示に過ぎない。たとえば、セル20は、電極体が捲回構造ではなく積層構造を有するものであってもよい。また、角型の電池ケースに限らず、円筒型またはラミネート型の電池ケースも採用可能である。
以上のように構成された車両1は急速充電が可能に構成されている。一方で、一般に、リチウムイオン電池を大電流で充電した場合、ハイレート劣化が進行がしやすいことが知られている。そのため、急速充電の途中にバッテリ2への充電電力を制限することも考えられる(たとえば特許文献1参照)。すなわち、バッテリ2への充電電力の制御上限値Win(の絶対値)を通常時と比べて、小さくすることも考えられる。しかし、その場合、バッテリ2のハイレート劣化の進行は抑制できるものの、バッテリ2の充電時間が長くなり、ユーザの利便性が低下する可能性がある。そこで、本実施の形態においては、バッテリ2の充電休止と充電再開とを適宜切り替えながら急速充電を進める構成を採用する。以下、この構成について詳細に説明する。
<機能ブロック>
図4は、ECU3の機能ブロック図である。図4を参照して、ECU3は、SOC算出部101と、ダメージ量算出部102と、評価値算出部103と、判定部104と、充電制御部105とを含む。
図4は、ECU3の機能ブロック図である。図4を参照して、ECU3は、SOC算出部101と、ダメージ量算出部102と、評価値算出部103と、判定部104と、充電制御部105とを含む。
SOC算出部101は、電圧センサ21によって検出されるバッテリ2の電圧VBおよび/または電流センサ22によって検出されるバッテリ2の電流IBに基づいて、バッテリ2のSOCを算出する。SOCの具体的な算出方法については、電流IBの積算値を用いる手法、または、バッテリ2の開回路電圧(OCV:Open Circuit Voltage)とSOCとの関係を示すOCV−SOCカーブを用いる手法等、種々の公知の手法を用いることができる。
ダメージ量算出部102は、バッテリ2に対して入出力される電流IBとその通電時間とに基づいて、バッテリ2(電極体45)内の塩濃度分布の偏りに起因したバッテリ2のダメージ量Dを算出する。ダメージ量Dは、たとえば、以下の式(1)に基づいて、所定の周期Δt(Δt≦100ミリ秒)で算出される。
D(N)=D(N−1)−α×Δt×D(N−1)+(β/C)×IB×Δt
・・・(1)
D(N)=D(N−1)−α×Δt×D(N−1)+(β/C)×IB×Δt
・・・(1)
ここで、D(N)はダメージ量Dの今回演算値を示し、D(N−1)は、周期Δt前に算出されたダメージ量Dの前回演算値を示す。D(N−1)は、前回演算時にメモリ32に記憶され、今回演算時にメモリ32から読み出される。
式(1)における右辺第2項のα×Δt×D(N−1)は、ダメージ量Dの減少項であり、塩濃度分布の偏りが緩和するときの成分を示す。αは忘却係数であり、バッテリ2の電解液中におけるイオンの拡散速度に対応する係数である。拡散速度が高いほど、忘却係数αは大きくなる。α×Δtの値は、0から1までの値となるように設定される。このダメージ量Dの減少項は、忘却係数αが大きいほど(すなわちイオンの拡散速度が高いほど)、また、周期Δtが長いほど、大きな値となる。
忘却係数αは、バッテリ2のSOCおよび温度TBに依存する。忘却係数αと、バッテリ2のSOCおよび温度TBとの対応関係を実験等によって予め求めてメモリ32に記憶しておき、演算時のバッテリ2のSOCおよび温度TBに基づいて忘却係数αが設定される。なお、忘却係数αは、たとえば、バッテリ2の温度TBが同じであればSOCが高いほど大きい値に設定され、SOCが同じであれば温度TBが高いほど大きい値に設定され得る。
式(1)における右辺第3項の(β/C)×IB×Δtは、ダメージ量Dの増加項であり、塩濃度分布の偏りが発生するときの成分を示す。βは電流係数であり、Cは限界閾値を示す。このダメージ量Dの増加項は、電流IBが大きいほど、また、周期Δtが長いほど、大きな値となる。
電流係数βおよび限界閾値Cは、バッテリ2のSOCおよび温度TBに依存する。電流係数βおよび限界閾値Cの各々と、バッテリ2のSOCおよび温度TBとの対応関係を実験等によって予め求めてメモリ32に記憶しておき、演算時のバッテリ2のSOCおよび温度TBに基づいて、電流係数βおよび限界閾値Cが設定される。なお、限界閾値Cは、たとえば、バッテリ2の温度TBが同じであればSOCが高いほど大きい値に設定され、SOCが同じであれば温度TBが高いほど大きい値に設定される。
このように、塩濃度分布の偏りの進行および緩和をそれぞれ上記の増加項および減少項で表して現在のダメージ量Dを算出することにより、ハイレート劣化の要因と考えられる塩濃度分布の偏りの変化(増減)を適切に把握できる。
評価値算出部103は、バッテリ2のハイレート劣化の進行度合いを示す評価値ΣDを算出する。評価値ΣDは、たとえば、以下の式(2)のようにダメージ量Dの積算値を用いて算出される。
ΣD(N)=γ×ΣD(N−1)+η×D(N) ・・・(2)
ΣD(N)=γ×ΣD(N−1)+η×D(N) ・・・(2)
式(2)において、ΣD(N)は、評価値の今回演算値を示し、ΣD(N−1)は、周期Δt前に算出された評価値の前回演算値を示す。γは減衰係数であり、ηは補正係数である。ΣD(N−1)は、前回演算時にメモリ32に記憶され、今回演算時にメモリ32から読み出される。γおよびηも、メモリ32に予め記憶され、今回演算時にメモリ32から読み出される。
減衰係数γは、1よりも小さい値に設定される。時間の経過に伴うイオンの拡散によって塩濃度分布の偏りが緩和されるので、今回の評価値ΣD(N)を算出するときに、前回の評価値ΣD(N−1)が減少していることを考慮するものである。補正係数ηは、適宜設定される。
判定部104は、評価値算出部103によって算出された評価値ΣD(絶対値)が許容値X1に達しているか否かを判定する。また、判定部104は、ダメージ量算出部102によって算出されたダメージ量D(絶対値)が許容値X2に達しているか否かを判定する。判定部104は、その判定結果を充電制御部105に出力する。許容値X1は、バッテリ2のハイレート劣化がそれ以上進行することは抑制することが望ましい値であり、実験的または設計的に予め定められる。許容値X2については後述する。
充電制御部105は、インレット11に充電ケーブル6の充電コネクタ61が接続されている場合に所定の充電実行条件が成立すると、車両1の急速充電を開始する。また、充電制御部105は、判定部104による判定結果に応じて、急速充電の中断および再開を制御する。
<外部充電の中断/再開>
図5は、急速充電の中断および再開の一例を示すタイムチャートである。図5において、横軸は急速充電中の経過時間を表す。縦軸は、バッテリ2の充放電電流(電流IB)を表す。
図5は、急速充電の中断および再開の一例を示すタイムチャートである。図5において、横軸は急速充電中の経過時間を表す。縦軸は、バッテリ2の充放電電流(電流IB)を表す。
図5を参照して、初期時刻t0において急速充電が開始される。急速充電に伴いバッテリ2の塩濃度分布の偏りが進行する。前述のように、充電過多である場合、評価値ΣDは負値であるため、評価値ΣDは負方向に増加する。よって、評価値ΣDの絶対値が増加する。
時刻t1において、評価値ΣDの絶対値が許容値X1よりも大きくなる。そうすると、バッテリ2の充電が中断(一時停止または休止)される。バッテリ2の充電が中断されている間は、時間の経過とともにバッテリ2の塩濃度分布の偏りが緩和する。したがって、評価値ΣDの絶対値が減少する。
時刻t2において、評価値ΣDの絶対値が許容値X1以下になる。そうすると、バッテリ2の充電が再開される。バッテリ2の充電再開時には、好ましくは、当初充電時(初期時刻t0から時刻t1までの間)と等しい(あるいは同等の)電力でバッテリ2が充電される。バッテリ2の急速充電の実行中には、時間の経過とともにバッテリ2の塩濃度分布の偏りが進行する。したがって、評価値ΣDの絶対値が再び増加する。時刻t3以降も、時刻t1から時刻t3までの期間と同様に、急速充電の中断と再開とが繰り返される。
このように、本実施の形態においては、評価値ΣDの絶対値が許容値X1を超過したかどうかで車両1の急速充電の実行/実行停止が制御される。これにより、評価値ΣDの絶対値が許容値X1を大きく上回らない状態にバッテリ2を維持できる。言い換えると、バッテリ2のハイレート劣化の過度の進行を抑制できる。また、断続的ではあるものの車両1の急速充電を進めることが可能になるので、バッテリ2の充電時間の長期化を避けることができる。
なお、図5では、許容値X1に基づく判定の実施例について説明した。しかし、後に図7にて説明するように、許容値X2に基づく判定が実施される場合もある。
図6は、急速充電の中断の効果を説明するための図である。図6において、横軸は経過時間を表し、縦軸はバッテリ2の抵抗増加率を表す。バッテリ2の抵抗増加率とは、基準時刻(この例では急速充電の開始時)におけるバッテリ2の内部抵抗を基準とした、各時刻におけるバッテリ2の内部抵抗の比率である。
図6を参照して、車両1の急速充電の開始後、バッテリ2のハイレート劣化が進行し、バッテリ2の抵抗増加率が相対的に緩やかに上昇する。車両1の急速充電を停止すると、バッテリ2のハイレート劣化が解消される方向に進み、バッテリ2の抵抗増加率が相対的に急速に低下する。
図6に示す例では、バッテリ2の抵抗増加率の低下速度は、バッテリ2の抵抗増加率の上昇速度と比べて速い。つまり、ハイレート劣化の解消は、ハイレート劣化の進行よりも進みやすい。よって、急速充電の中断期間は、急速充電の実行期間との比較において短くてもよい。その結果、バッテリ2のハイレート劣化の進行を抑制しつつ、バッテリ2の充電時間の長期化を効果的に防止できる。
<制御フロー>
図7は、本実施の形態における車両1の急速充電制御を示すフローチャートである。このフローチャートは、車両1の急速充電が開始された後に、たとえば予め定められた演算周期(たとえば数十ミリ秒)毎に繰り返し実行される。各ステップは、ECU3によるソフトウェア処理により実現されるが、ECU3に作製されたハードウェア(電気回路)により実現されてもよい。以下、ステップをSと略す。
図7は、本実施の形態における車両1の急速充電制御を示すフローチャートである。このフローチャートは、車両1の急速充電が開始された後に、たとえば予め定められた演算周期(たとえば数十ミリ秒)毎に繰り返し実行される。各ステップは、ECU3によるソフトウェア処理により実現されるが、ECU3に作製されたハードウェア(電気回路)により実現されてもよい。以下、ステップをSと略す。
図7を参照して、S1において、ECU3は、バッテリ2に入出力される電流IBを電流センサ22により検出する。次いで、ECU3は、バッテリ2のSOCを算出する(S2)。SOCの算出には、前述のように種々の公知の手法を用いることができる。
S3において、ECU3は、S1にて検出された電流IBおよびS2にて算出されたSOCに基づき、上記式(1)に従ってバッテリ2のダメージ量Dを算出する。さらに、ECU3は、上記式(2)を用いて、S3にて算出されたダメージ量Dに基づいて、バッテリ2の評価値ΣDを算出する(S4)。
S5において、ECU3は、バッテリ2の評価値ΣDが所定の許容値X1未満であるか否かを判定する。許容値X1は、前述のように、バッテリ2のハイレート劣化がそれ以上進行することは抑制することが望ましい値である。評価値ΣDが許容値X1以上である場合(S5においてNO)、ECU3は、車両1の急速充電を中断する(S8)。一方、評価値ΣDが許容値X1未満である場合(S5においてYES)、ECU3は、処理をS6に進める。
S6において、ECU3は、バッテリ2のダメージ量Dが所定の許容値X2未満であるか否かを判定する。バッテリ2のハイレート劣化は、たとえ瞬間的であっても大充電電流がバッテリ2を流れることによっても進行し得る。許容値X2は、そのような大充電電流がバッテリ2に連続的に流れないようにするために、瞬間的に許容可能な充電電流の値に基づいて実験的または設計的に定められる。
ダメージ量Dが許容値X2以上である場合(S6においてNO)にも、ECU3は、車両1の急速充電を中断する(S8)。一方、ダメージ量Dが許容値X2未満である場合(S6においてYES)、ECU3は、車両1の急速充電を継続または再開する(S7)。車両1の急速充電を再開する場合には、急速充電の中断前(前回充電時)と等しい電力でバッテリ2を充電することが望ましい。
以上のように、本実施の形態においては、車両1の急速充電中にバッテリ2の評価値ΣDおよびダメージ量Dのうちの少なくとも一方が対応する許容値(X1またはX2)以上になった場合、車両1の急速充電が中断される。これにより、バッテリ2のハイレート劣化のさらなる進行を抑制できる。さらに、急速充電中断に伴いバッテリ2の評価値ΣDおよびダメージ量Dの両方が対応する許容値未満になった場合には、車両1の急速充電が再開される。このように、断続的であっても急速充電を実行可能にすることによって、充電時間を短縮できる。したがって、本実施の形態によれば、バッテリ2のハイレート劣化の過度の進行を抑制しつつ、充電時間の伸長を抑制できる。
なお、図5および図7の例では、バッテリ2の評価値ΣDおよびダメージ量Dの両方を車両1の急速充電の中断/再開の判定に用いる例について説明した。この場合、評価値ΣDの絶対値およびダメージ量Dの絶対値の各々が本開示に係る「ハイレート劣化量」に相当する。しかし、評価値ΣDおよびダメージ量Dのうちの一方(特に評価値ΣD)のみを判定に用いてもよい。この場合には、判定に用いられる一方の絶対値のみが本開示に係る「ハイレート劣化量」に相当する。
また、本実施の形態では、車両1の急速充電が実行される例について説明したが、車両1の充電態様は特に限定されない。たとえば、車両1の充電電力が交流電力であって急速充電の充電電力よりも小さい、いわゆる「普通充電」にも本開示は適用可能である。また、車両1の充電が接触充電(プラグイン充電)であることは必須ではない。車両1の充電は、地面に埋設された送電装置から車載の充電装置へと電力が非接触で伝送される、いわゆる「非接触充電」であってもよい。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両、2 バッテリ、5 充電器、6 充電ケーブル、7 系統電源、11 インレット、16 PCU、17 モータジェネレータ、18 動力伝達ギヤ、19 駆動輪、20 セル、21,52,121 電圧センサ、22,122 電流センサ、23 温度センサ、3 ECU、31 プロセッサ、32 メモリ、33 入出力ポート、41 電池ケース、42 蓋体、43 正極端子、44 負極端子、45 電極体、46 正極、47 負極、48 セパレータ、50 制御回路、51 AC/DC変換器、61 充電コネクタ、100 充電システム、101 SOC算出部、102 ダメージ量算出部、103 評価値算出部、104 判定部、105 充電制御部、131,132 充電リレー、141,142 SMR、ACL,NL2,PL2 電力線、ND1,ND2 ノード、NL0,PL0 給電線、NL1,PL1 充電線。
Claims (1)
- 車両であって、
電極体を含む二次電池と、
前記車両の外部から供給される電力による前記二次電池の充電を制御するとともに、前記電極体の内部における塩濃度分布の偏りに伴うハイレート劣化量を算出するように構成された制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記二次電池の充電中に前記ハイレート劣化量が許容値を上回った場合、前記二次電池の充電を中断し、前記二次電池の充電中断中に前記ハイレート劣化量が前記許容値を下回った場合、前記二次電池の充電を再開する、車両。
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Family Applications (1)
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JP2020085233A Withdrawn JP2021180122A (ja) | 2020-05-14 | 2020-05-14 | 車両 |
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2020
- 2020-05-14 JP JP2020085233A patent/JP2021180122A/ja not_active Withdrawn
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