JP2021179413A - 劣化診断システム、劣化診断装置および劣化診断プログラム - Google Patents

劣化診断システム、劣化診断装置および劣化診断プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】搬送する物質の特性に応じて高精度に劣化の進み具合を診断することができる劣化診断システムを得ること。【解決手段】モータ4−1〜4−nとモータ4−1〜4−nにより駆動されるモータ負荷5−1〜5−nとを備え物質を搬送する搬送システムの状態を示す状態データを取得する状態データ受信部12と、搬送システムの劣化診断を行うための劣化診断モデルを記憶する記憶部14と、搬送システムが搬送する物質の特性を示す物質関連情報を取得する物質関連情報受信部11と、物質関連情報受信部11により取得された物質関連情報と状態データ受信部12により取得された状態データとに基づいて、記憶部14に記憶されている劣化診断モデルを用いて搬送システムの劣化診断を行う劣化診断部13と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、モータを用いて物質を搬送する搬送システムの劣化診断を行う劣化診断システム、劣化診断装置および劣化診断プログラムに関する。
モータにより駆動される装置のなかには、液体、気体などの物質を搬送するファン、ブロアなどがある。モータとモータにより駆動されるインペラーなどのモータ負荷とで構成される搬送システムは、可動部を有するため、使用時間が長くなると劣化することがある。劣化が進むと故障に至ることもあるため、劣化診断の実施が望まれている。
特許文献1には、機器の運転状態と機器に関するセンサの測定結果であるセンサ値とに基づいて、機器の異常の有無を判断する診断装置が開示されている。
国際公開第2018/042616号
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、回転速度、負荷率といった運転状態とセンサ値とに基づいて機器の異常を診断しているだけであり、劣化の進み具合の診断を行うことはできない。特許文献1に記載の技術を用いて劣化の進み具合の診断を行うとしても、搬送システムにおいては搬送する物質の特性によって診断結果が異なる場合があり、運転状態とセンサ値とを用いる特許文献1に記載の方法では適切な診断ができない。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、搬送する物質の特性に応じて高精度に劣化の進み具合を診断することができる劣化診断システムを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示にかかる劣化診断システムは、モータとモータにより駆動されるモータ負荷とを備え物質を搬送する搬送システムの状態を示す状態データを取得する状態データ取得部と、搬送システムの劣化診断を行うための劣化診断モデルを記憶する記憶部と、搬送システムが搬送する物質の特性を示す物質関連情報を取得する物質関連情報取得部と、を備える。劣化診断システムは、さらに、物質関連情報取得部により取得された物質関連情報と状態データ取得部により取得された状態データとに基づいて、記憶部に記憶されている劣化診断モデルを用いて搬送システムの劣化診断を行う劣化診断部と、を備える。
本開示によれば、搬送する物質の特性に応じて高精度に劣化の進み具合を診断することができるという効果を奏する。
実施の形態1にかかる劣化診断システムの構成例を示す図 実施の形態1の劣化診断装置を実現するコンピュータシステムの構成例を示す図 実施の形態1の劣化診断システムにおける全体動作の一例を示すチャート 実施の形態1の劣化診断装置における劣化診断処理手順の一例を示すフローチャート 実施の形態1の物質関連情報の一例を示す図 実施の形態1の物質関連情報の別の一例を示す図 実施の形態1の劣化診断部による診断結果の一例を示す図 ニューラルネットワークの一例を示す図 実施の形態1の劣化診断システムの変形例1を示す図 実施の形態1の劣化診断システムの変形例2を示す図 実施の形態1の劣化診断システムの変形例3を示す図 実施の形態2にかかる劣化診断システムの構成例を示す図 実施の形態2のモータ負荷情報の一例を示す図 実施の形態2の劣化診断結果と交換時期の一例を示す図 実施の形態3にかかる劣化診断システムの構成例を示す図 実施の形態3の劣化診断システムの変形例1を示す図 実施の形態3の劣化診断システムの変形例2を示す図
以下に、実施の形態にかかる劣化診断システム、劣化診断装置および劣化診断プログラムを図面に基づいて詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1にかかる劣化診断システムの構成例を示す図である。本実施の形態の劣化診断システムは、劣化診断装置1と、制御装置2−1〜2−nと、制御装置2−1〜2−nのそれぞれに接続されるセンサ3−1〜3−nとを備える。nは、劣化診断装置1の対象となる搬送システムの数であり、1以上の整数である。センサ3−1〜3−nは、それぞれ対応する搬送システムの状態を測定する。モータ4−i(i=1,・・・,n)およびモータ負荷5−iは、i番目の搬送システムを構成する。
モータ4−1〜4−nは、同一の機種のモータであってもよいし、少なくも一部が他のモータと異なる機種であってもよい。モータ負荷5−1〜5−nは、同一の種類の負荷であってもよいし、少なくとも一部が他の種類と異なっていてもよい。搬送システムは、液体、気体などの物質を搬送する。搬送システムは、例えば、ブロア、ポンプ、ファンなどであり、モータ負荷5−1〜5−nは、モータ4−1〜4−nにより駆動されるインペラーなどを含む。
モータ4−1〜4−nのコイルにモータ電流を供給する回路と当該回路を制御する制御回路とは、モータ4−1〜4−nのそれぞれに設けられていてもよいし、対応する制御装置内に設けられていてもよいし、モータ4−1〜4−nとも制御装置とも別の図示しない装置として設けられてもよい。モータ4−1〜4−nがフィードバック制御によって制御される場合、センサ3−1〜3−nのうちの少なくとも一部がフィードバックに用いられるセンサであってもよい。また、図1では、1つの搬送システムあたり、1つのセンサを図示しているが、1つの搬送システムあたりのセンサの数は複数であってもよい。すなわち、例えば、センサ3−1が複数であってもよいし、センサ3−nが複数であってもよい。以下、モータ4−1〜4−nのそれぞれを個別に区別せずに示すときはモータ4と記載し、モータ負荷5−1〜5−nのそれぞれを個別に区別せずに示すときはモータ負荷5と記載し、センサ3−1〜3−nのそれぞれを個別に区別せずに示すときはセンサ3と記載する。
センサ3は、対応する搬送システムの状態を測定する。搬送システムの状態は、当該搬送システムを構成するモータ4およびモータ負荷5のうち少なくとも一方の状態である。したがって、センサ3は、モータ4の状態を示す状態データ、および、モータ負荷5の状態を示す状態データのうちの少なくとも一方を取得する。センサ3が、モータ4の状態データを測定する場合、状態データは、例えば、電流、電圧、回転速度、振動、騒音および温度の測定結果のうちの少なくとも1つである。振動の測定結果は、変位の振幅であってもよいし、振動の周波数であってもよいし、周波数ごとの振幅であってもよい。センサ3が、モータ負荷5の状態データを測定する場合、状態データは、例えば、搬送する物質の流量、モータ負荷5の騒音、および、モータ負荷5の振動の測定結果のうちの少なくとも1つである。また、状態データは、モータ4の制御回路における電流指令、電圧指令、速度指令といったモータ4の制御のための指令を示す情報を含んでいてもよい。例えば、複数のセンサ3が、モータ4およびモータ負荷5の両方に対応してそれぞれ設けられ、複数のセンサ3によって、モータ4およびモータ負荷5の状態データが測定されてもよい。
制御装置2−1〜2−nは、対応するセンサ3−1〜3−nから測定結果である状態データを収集して状態データをネットワークを介して劣化診断装置1へ送信する。制御装置2−1は、対応するセンサ3−1から状態データを収集する状態データ収集部22と、状態データ収集部22により収集された状態データを劣化診断装置1へ送信する状態データ送信部21とを備える。制御装置2−2〜2−nの構成は、制御装置2−1の構成と同様である。以下、制御装置2−1〜2−nのそれぞれを個別に区別せずに示すときは制御装置2と記載する。
劣化診断装置1は、各搬送システムによって搬送される物質の特性を示す情報である物質関連情報を受信する物質関連情報受信部11と、制御装置2から搬送システムの状態を示す状態データを受信する状態データ受信部12と、劣化診断部13と、記憶部14とを備える。状態データ受信部12は、搬送システムの状態を示す状態データを取得する状態データ取得部である。物質関連情報受信部11は、搬送システムの状態を示す状態データを取得する。物質関連情報は、例えば、物質の粘性、物質の塩分濃度などの物質の特性を示す情報である。物質関連情報の詳細については後述する。
物質関連情報取得部である物質関連情報受信部11は、搬送システムが搬送する物質の特性を示す物質関連情報を取得する。物質関連情報受信部11は、例えば、劣化診断装置1が操作されてユーザから入力されることにより物質関連情報を取得してもよいし、制御装置2から物質関連情報を受信することにより物質関連情報を取得してもよいし、図示しない装置から物質関連情報を受信することにより物質関連情報を取得してもよい。物質関連情報受信部11が物質関連情報を受信するタイミングは、当該物質関連情報を用いて劣化診断が行われる前であればよい。例えば、劣化診断装置1の診断対象の搬送システムの診断が行われる前に、劣化診断装置1が物質関連情報の入力を受け付けまたは劣化診断装置1が他の装置から物質関連情報を受信し、記憶部14に搬送システムごとの物資関連情報が格納されていてもよい。または、状態データとともに制御装置から物質関連情報が劣化診断装置1へ送信されてもよい。
記憶部14は、搬送システムの劣化診断を行うための劣化診断モデルを記憶する。記憶部14には、あらかじめ劣化診断モデルが格納される。劣化診断部13は、物質関連情報受信部11により取得された物質関連情報と状態データ受信部12により取得された状態データとに基づいて、記憶部14に記憶されている劣化診断モデルを用いて搬送システムの劣化診断を行う。
本実施の形態では、劣化診断装置1が、搬送システムの状態データに加えて物質関連情報を入力データとして劣化診断モデルを用いて劣化診断を実施するので、搬送する物質の特性が複数想定される場合であっても、搬送する物質の特性に応じて、高精度に劣化の進み具合を診断することができる。例えば、モータ負荷5が液体を搬送するポンプであるとする。この場合の搬送システムの劣化は、搬送される物質が海水である場合、搬送される液体が淡水である場合に比べて進みが速いことが想定される。これは、塩分が液体の電導率を上昇させるためである。また、搬送する液体が海水であると部品などに塩分が残存しやすく残存した塩分が空気中の水分を集めることによる湿食が進む。なお、金属の腐食は残存酸素の濃度に依存するため、塩分が増加することにより気体の溶解度は低下し残存酸素の濃度は低下するという作用もあるため、塩分濃度は高いほど腐食が進むわけではなく最も腐食が進みやすい濃度がある。例えば、鉄の場合、塩分が海水の濃度であるときに腐食が進みやすいことが知られている。
このように、搬送システムによって搬送される物質により、搬送システムの劣化の進み具合が異なるため、搬送システムの状態データだけを用いた劣化診断を行うと、劣化の進み具合を正しく診断できないことがある。本実施の形態では、上述したように、搬送システムの状態データに加えて物質関連情報を入力データとして劣化診断モデルを用いて劣化診断するため、高精度に劣化の進み具合を診断することができる。
次に、本実施の形態の劣化診断装置1のハードウェア構成について説明する。本実施の形態の劣化診断装置1は、例えば、クラウドシステムにより実現される。クラウドシステムでは、コンピュータシステムのハードウェアと、機能ごとのサーバ等の装置との切り分けを任意に設定できる。例えば、1台のコンピュータシステムが複数の装置としての機能を有していてもよいし、複数台のコンピュータシステムで1つの装置としての機能を有していてもよい。したがって、劣化診断装置1は、1台のコンピュータシステムで実現されてもよいし、複数台のコンピュータにより実現されてもよい。なお、劣化診断装置1は、クラウドシステム以外で実現されてもよい。例えば、劣化診断装置1が1台のコンピュータシステムにより実現されてもよく、物質関連情報受信部11、状態データ受信部12、劣化診断部13および記憶部14が、それぞれ1台のコンピュータシステムにより実現され、これらのコンピュータの間でデータの送受信が行われることにより劣化診断装置1としての機能が実現されてもよい。以上のように、劣化診断装置1は、1台以上のコンピュータシステムにより実現される。
劣化診断装置1を実現するコンピュータシステムの構成例を説明する。図2は、本実施の形態の劣化診断装置1を実現するコンピュータシステムの構成例を示す図である。図2に示すように、このコンピュータシステムは、制御部101と入力部102と記憶部103と表示部104と通信部105と出力部106とを備え、これらはシステムバス107を介して接続されている。
図2において、制御部101は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等である。制御部101は、本実施の形態の劣化診断装置1が実施する各処理が記述された劣化診断プログラムを実行する。入力部102は、たとえばキーボード、マウス等で構成され、コンピュータシステムのユーザが、各種情報の入力を行うために使用する。記憶部103は、RAM(Random Access Memory),ROM(Read Only Memory)等の各種メモリおよびハードディスク等のストレージデバイスを含み、上記制御部101が実行すべきプログラム、処理の過程で得られた必要なデータ等を記憶する。また、記憶部103は、プログラムの一時的な記憶領域としても使用される。表示部104は、LCD(Liquid Crystal Display:液晶表示パネル)等で構成され、コンピュータシステムのユーザに対して各種画面を表示する。通信部105は、通信処理を実施する通信回路等である。通信部105は、複数の通信方式にそれぞれ対応する複数の通信回路で構成されていてもよい。出力部106は、プリンタ、外部記憶装置等の外部の装置へデータを出力する出力インタフェイスである。
なお、図2は、一例であり、コンピュータシステムの構成は図2の例に限定されない。例えば、コンピュータシステムは出力部106を備えていなくてもよい。また、劣化診断装置1が複数のコンピュータシステムにより実現される場合、これらの全てのコンピュータシステムが図2に示したコンピュータシステムでなくてもよい。例えば、一部のコンピュータシステムは図2に示した表示部104、出力部106および入力部102のうち少なくとも1つを備えていなくてもよい。
ここで、本実施の形態の劣化診断装置1の処理が記述された劣化診断プログラムが実行可能な状態になるまでのコンピュータシステムの動作例について説明する。上述した構成をとるコンピュータシステムには、たとえば、図示しないCD(Compact Disc)−ROMドライブまたはDVD(Digital Versatile Disc)−ROMドライブにセットされたCD−ROMまたはDVD−ROMから、劣化診断プログラムが記憶部103にインストールされる。そして、劣化診断プログラムの実行時に、記憶部103から読み出された劣化診断プログラムが記憶部103の主記憶装置となる領域に格納される。この状態で、制御部101は、記憶部103に格納された劣化診断プログラムに従って、本実施の形態の劣化診断装置1としての処理を実行する。
なお、上記の説明においては、CD−ROMまたはDVD−ROMを記録媒体として、劣化診断装置1における処理を記述したプログラムを提供しているが、これに限らず、コンピュータシステムの構成、提供するプログラムの容量等に応じて、たとえば、通信部105を経由してインターネット等の伝送媒体により提供されたプログラムを用いることとしてもよい。
本実施の形態の劣化診断プログラムは、コンピュータに、搬送システムの状態を示す状態データを取得する状態データ取得ステップと、搬送システムが搬送する物質の特性を示す物質関連情報を取得する物質関連情報取得ステップと、を実行させる。本実施の劣化診断プログラムは、さらに、コンピュータに、物質関連情報取得ステップで取得された物質関連情報と状態データ取得ステップで取得された状態データとに基づいて、記憶部14に記憶されている劣化診断モデルを用いて搬送システムの劣化診断を行う劣化診断ステップと、を実行させる。
図1に示した状態データ受信部12は、図2に示した通信部105により実現され、図1に示した記憶部14は図2に示した記憶部103の一部であり、図1に示した劣化診断部13は図2に示した制御部101により実現される。図1に示した物質関連情報受信部11は、図2に示した通信部105または入力部102により実現される。
次に、本実施の形態の動作について説明する。図3は、本実施の形態の劣化診断システムにおける全体動作の一例を示すチャートである。図3に示すように、センサ3は搬送システムの状態を測定する(ステップS1)。センサ3により測定されたデータである状態データは、例えば、モータ4の電流、電圧、回転速度、振動、モータ負荷5の搬送する物質の流量、モータ負荷5の振動などのうちの1つ以上である。図3では、1つの搬送システムに関して2つのセンサ3が設けられ、各センサ3が搬送システムの状態データを測定する例を示している。1つの搬送システムに関するセンサ3の数は図3に示す例に限定されない。
制御装置2の状態データ収集部22は、センサ3から状態データを収集する(ステップS2)。状態データ収集部22がセンサ3へ状態データの取得を要求することにより、センサ3が状態データを制御装置2へ送信してもよいし、センサ3が定期的に制御装置2へ状態データを送信してもよい。次に、制御装置2の状態データ送信部21は、状態データ収集部22によって収集された状態データを劣化診断装置1へ送信する(ステップS3)。このとき、状態データには、制御装置2の識別情報が付加される。ここでは、1つの搬送システムに1つの制御装置2が接続されているとする。この場合、制御装置2の識別情報を、搬送システムを識別する識別情報として用いることができる。また、制御装置2の識別情報とは別に、状態データに搬送システムを識別する識別情報が付加されていてもよい。後述するように、制御装置2が、複数の搬送システムの状態データを収集して劣化診断装置1へ送信してもよく、この場合には、状態データには搬送システムの識別情報が付加される。
制御装置2は、センサ3から収集した状態データをそのまま劣化診断装置1へ送信してもよいし、センサ3から収集した状態データに対して平均化処理などの処理を行い、処理後の状態データを劣化診断装置1へ送信してもよい。例えば、センサ3が状態データを定期的に制御装置2へ送信し、制御装置2が一定期間内に受信した状態データの平均値を求め、当該平均値を制御装置2へ送信してもよい。
劣化診断装置1は、受信した状態データと、物質関連情報とを入力データとして劣化診断モデルを用いて搬送システムの劣化診断を行う(ステップS4)。なお、物質関連情報については、図3に示す処理が行われる前に、物質関連情報受信部11が受信または入力を受け付けていてもよいし、ステップS3の状態データとともに制御装置2から送信されてもよい。制御装置2が状態データとともに物質関連情報を送信する場合には、制御装置2は、ユーザからの入力を受け付けるまたは他の装置から受信することにより、物質関連情報を取得しておく。
劣化診断システムでは、図3に例示した動作が、搬送システムごとに実施される。例えば、図3に例示した動作が、定期的に行われてもよいし、ユーザに指示されたときに行われてもよい。ユーザに指示されたときに図3に例示した動作が行われる場合、センサ3は定期的に状態データを測定し、制御装置2をユーザが操作することによりユーザから診断の実施が指示された場合に、ステップS2以降の処理が行われてもよい。搬送システムごとに、図3に例示した動作が行われる頻度は異なっていてもよい。
次に、本実施の形態の劣化診断装置1における動作について説明する。図4は、本実施の形態の劣化診断装置1における劣化診断処理手順の一例を示すフローチャートである。劣化診断装置1の状態データ受信部12は、状態データを受信したか否かを判断する(ステップS11)。状態データを受信していない場合(ステップS11 No)、状態データ受信部12は、ステップS11を繰り返す。
状態データ受信部12が状態データを受信する(ステップS11 Yes)と、劣化診断部13は搬送システムの物質関連情報を取得する(ステップS12)。詳細には、状態データ受信部12は劣化診断部13に状態データを入力し、劣化診断部13は、状態データが入力されると当該状態データに対応する搬送システムの物質関連情報を取得する。物質関連情報が物質関連情報受信部11により取得されて記憶部14に保持されている場合には、劣化診断部13は、記憶部14から物質関連情報を読み出すことにより物質関連情報を取得する。物質関連情報が状態データとともに制御装置2から送信される場合は、劣化診断部13は、物質関連情報受信部11が制御装置2から受信した物質関連情報を物質関連情報受信部11から取得する。
劣化診断部13は、受信した状態データと物質関連情報とに基づいて、記憶部14に記憶されている劣化診断モデルを用いてモータ負荷5の劣化診断を実施する(ステップS13)。ステップS13の後、ステップS11からの処理が繰り返される。
劣化診断部13の処理について説明する。本実施の形態では、劣化診断部13は、搬送システムの状態データに加えて、搬送システムが搬送する物質の物質関連情報に基づいて劣化診断を実施する。物質関連情報は、物質の特性を示す情報であり、例えば、液体、気体といった物質の三態のいずれであるかを示す物質の種類、塵埃などの粒子の量を示す塵埃粒子量、塩分濃度または塩分含有量を示す塩分量、腐食性物質の濃度または含有量を示す腐食性物質量および流速のうち少なくとも1つを含む。また、物質関連情報に、搬送する物質の温度、搬送する物質のpHが含まれていてもよい。
図5は、本実施の形態の物質関連情報の一例を示す図である。物質関連情報受信部11は、搬送システムごとの物質関連情報を取得し、これらを例えば、図5に示すテーブル形式で記憶部14に格納する。図5に示した例では、物質関連情報は、粘性、塵埃粒子量、塩分量、腐食性物質量および流速の各項目の情報を含んでいる。なお、物質関連情報内の項目は、物質の種類が気体であるか液体であるかによって、適用される場合と適用されない場合があるため、項目によっては情報が不要(図5では「−」と記載)の場合もある。図5に示した例では、劣化診断装置1の診断対象の搬送システムが複数であり、搬送システムごとに、物質関連情報が管理されている。劣化診断装置1の診断対象の搬送システムが1つの場合には、搬送システムごとに物質関連情報が管理されなくてよい。
図5に示した例では、粘性、塵埃粒子量、塩分量、腐食性物質量および流速を、段階的な値で示している。図5に示した例では、塵埃粒子量については多い、少ない、中間の3段階の値で示し、塩分量、腐食性物質量および流速はレベル1からレベル5までの5段階の段階で示している。ここでは、塩分量および腐食性物質量は、レベル1が最も量が少なくレベル5が最も量が多いとし、レベルの数値が上がるにしたがって量が多くなるように定義している。各レベルに対応する塩分または腐食性物質の量はあらかじめ定められているとする。同様に、流速は、レベル1が最も遅くレベル5が最も速いとし、各レベルに対応する速度はあらかじめ定められているとする。なお、レベルの定義はこれに限らず、逆にレベル5が最も値が小さくレベル1が最も値が大きくなるように定義してもよい。なお、ここでは、5段階のレベルで示したが、レベルの数は5に限定されず、2以上であればよい。
図5に示した物質関連情報が搬送システムに与える影響について説明する。まず、粘性については、粘性が高いとモータ負荷5にかかる負荷が高くなり、一般的に搬送システムの劣化の進み具合が速くなる。例えば、搬送する物質が、粘性の低い気体より粘性の高い液体である方が劣化の進み具合が速くなる。
次に、塩分量について説明する。塩(NaCl)は、金属の腐食を促進することが知られている。搬送システムによって搬送される物質が気体の場合には、搬送される物質に含まれる塩分が部品に付着することにより、塩の吸湿性によって金属の腐食が進む。搬送システムによって搬送される物質が液体の場合には、金属の種類により腐食が最も進む塩分濃度が決まる。鉄の場合には、一般的な海水の塩分濃度で最も腐食が進むとされている。このため、真水の場合を塩分量のレベル1とし、海水の濃度を塩分量のレベル5とするように各レベルを設定すると、例えば、搬送される物質が淡水と海水が混ざった水である場合には、海水の比率に応じてレベル2からレベル4までのいずれかに該当することになる。この場合、物質の塩分量がレベル5の場合の方が物質の塩分量がレベル1より搬送システムの劣化の進みが速いと想定される。
次に、塵埃粒子量について説明する。塵埃粒子の量が多い物質を搬送する場合の方が塵埃粒子の量が少ない物質を搬送する場合に比べてモータ負荷5にかかる負荷が高くなり、一般的に搬送システムの劣化の進み具合が速くなる。
次に、腐食性物質量について説明する。気体の場合、腐食性物質としては、NOx、SOx等の酸性ガス、HSなどの硫黄系ガス、酢酸などの有機酸、塩化水素、硫化水素、アンモニア、次亜塩素酸 、オゾン、塩素などが例示される。液体の場合、腐食性物質としては、酢酸イオン、塩化物イオン、硫化物イオン、アンモニウムイオン、イオン状シリカ、次亜塩素酸、溶存酸素、カルシウムイオン、マグネシウムイオンなどが例示される。これらの腐食性物質は、金属の腐食を促進する。溶存酸素は、ねじ止め部分、重ね合わせ部分で、隙間の内外で溶存酸素濃度が異なることにより生じる隙間腐食の要因になる。また、カルシウムイオン、マグネシウムイオンは、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの無機塩となり、これらはスケールと呼ばれ配管を詰まらせたりすることにより搬送システムの劣化を進ませる要因となる。
次に、流速について説明する。液体の流速が速いと、流れに渦ができることにより酸素供給濃度が場所によって異なることになり、馬蹄形状などの腐食(コロージョン)が生じることが知られている。また、液体の流速が速いと、機械的作用による浸食(エロージョン)が生じることも知られている。したがって、液体の流速が速いことは搬送システムの劣化を進ませる要因となる。
このように、物質関連情報が異なると搬送システムの劣化の進み具合が異なるため、本実施の形態では、物質関連情報を考慮して劣化診断を行うことで、高精度な劣化診断を実現する。なお、図5では、物質関連情報は、粘性、塵埃粒子量、塩分量、腐食性物質量および流速の各項目の情報を含んでいるが、物質関連情報に含まれる情報の項目の数は1つ以上であればよく、図5に示した例に限定されない。例えば、物質関連情報として、物質の種類と塩分量との2つの項目の情報を含んでいてもよい。
図6は、本実施の形態の物質関連情報の別の一例を示す図である。図6に示した例では、粘性を液体、気体といった物質の三態の別で示している。ここでは、液体、気体といった物質の三態の別を物質の種類と呼ぶ。また、図6に示した例では、液体の塩分量を、海水、淡水、中間の3段階で示し、気体の塩分量を、多い、少ない、中間の3段階で示している。また、図6に示した例では、液体の場合の腐食性物質量を、清水、汚水の2段階で示し、気体の場合の腐食性物質量に、多い、少ない、中間の3段階で示している。また、図5、図6は一例であり、具体的な物質関連情報の管理形式は図5、図6に示した例に限定されない。
物質関連情報は、劣化診断システムごとに、対象となる搬送システムが搬送する物質に応じて決定され、上述したように物質関連情報受信部11によって取得される。物質関連情報は、搬送システムの運用者、管理者などによって搬送システムの使用計画に応じて決定されてもよいし、搬送システムが搬送する物質を実際に測定した結果に応じて決定されてもよい。
また、物質関連情報は、搬送システムごとに、搬送システムが搬送する物質に応じて決定されてもよく、上述したように物質関連情報受信部11によって取得される。物質関連情報は、搬送システムの運用者、管理者などによって搬送システムの使用計画に応じて決定されてもよいし、搬送システムが搬送する物質を実際に測定した結果に応じて決定されてもよい。
劣化診断部13は、上述したように、状態データと物質関連情報とを入力データとして劣化診断モデルを用いて劣化診断を行う。劣化診断の結果は、例えば、診断対象の搬送システムの劣化の度合いを示す情報である。劣化診断の結果は、これに限らず、診断対象の搬送システムの残寿命であってもよい。劣化診断の結果は、劣化診断装置1によって表示されてもよいし、対応する制御装置2へ送信されてもよいし、図示しない他の装置へ送信されてもよい。
図7は、本実施の形態の劣化診断部13による診断結果の一例を示す図である。図7に示した例では、各搬送システムの劣化の度合いをレベルによって示している。図7に示した例では、劣化の度合いをレベル1からレベル3までの3レベルで示し、レベル1は劣化が無いかまたは問題ない程度の劣化であることを示し、レベル3が最も劣化が進んでいることを示す。各レベルの定義はどのようになされてもよいが、例えば、レベル1は劣化が無いかまたは問題ない程度の劣化であることを示し、レベル2はすぐに交換の必要はないものの劣化がある程度進んでいることを示し、レベル3はすでに運用に支障がでる程度劣化が進んでいることを示すといった定義としてもよい。または、レベル1は劣化が無いかまたは問題ない程度の劣化であることを示し、レベル2は劣化が進んでいるため1年以内の交換が必要であることを示し、レベル3は直ちに交換が必要であることを示すといった定義としてもよい。
劣化診断モデルは、状態データと物質関連情報とを入力データとして劣化診断結果を求めるためのモデルである。劣化診断モデルとしてはどのようなものを用いてもよいが、例えば、あらかじめ取得された搬送システムが正常なときの状態データと状態データ受信部12が受信した状態データとの距離に基づいて劣化診断結果を求めるモデルを用いることができる。例えば、モータ4の温度および電流と、モータ負荷5の振動の振幅との3項目の状態データが用いられる場合、搬送システムの出荷前の検査、または運用開始時のモータ4の温度および電流と、モータ負荷5の振動の振幅との3つの値を、正常な状態データとして取得しておき、これを劣化診断モデルにおける基準データとして保持する。
そして、劣化診断モデルにおいて、これら基準データと入力された状態データとの距離を求める計算式が定義される。距離は、ユークリッド距離であってもよいし、マハラノビスの距離であってもよいし、コサイン距離であってもよいし、これら以外の距離であってもよい。さらに、劣化診断モデルでは、劣化診断結果を求めるための距離に関するしきい値が設定される。例えば、上述したレベル1からレベル3までの劣化度合いを診断結果として出力する場合には、各レベルに対応するしきい値が劣化診断モデルに設定される。このように、劣化診断モデルが正常時の状態データと診断対象時の状態データとの距離を用いる場合、劣化診断モデルは、物質関連情報ごとに生成される。物質関連情報に複数の項目が含まれる場合には、各項目の値の組み合わせごとに、劣化診断モデルが生成される。劣化診断部13は、取得した物質関連情報に対応する劣化診断モデルを用いて劣化診断を実施する。診断結果として残寿命を算出する際には、同様に残寿命を複数の段階に分けて定義しておき、各段階に対応するしきい値を劣化診断モデルに設定しておく。
また、劣化診断モデルは、ニューラルネットワークなどの機械学習による学習済みモデルであってもよい。例えば、搬送システムの出荷前の加速度試験などにおいて、状態データと劣化が生じているかどうかの判定結果である正解データとのデータセットを、教師データとして用いて学習済みモデルを生成する。劣化が生じているかどうかの判定結果は、上述したレベル1からレベル3のいずれかが、搬送システムの各部を分解するなどにより計測された値に基づいて決定されてもよいし、人手により判定されてもよい。
例えば、ニューラルネットワークを用いる場合を例に挙げて説明する。ニューラルネットワークは、複数のニューロンからなる入力層、複数のニューロンからなる中間層(隠れ層)、および複数のニューロンからなる出力層で構成される。中間層は、1層でもよいし、2層以上でもよい。
図8は、ニューラルネットワークの一例を示す図である。例えば、図8に示すような3層のニューラルネットワークであれば、複数の入力がそれぞれ入力層X1,X2,X3に入力されると、入力層X1,X2,X3は、入力された値に、対応する重みw11〜w16をそれぞれ掛けて、対応する中間層Y1,Y2へ入力する。中間層Y1,Y2は、入力された値にそれぞれ対応する重みw21〜w26を掛けて、対応する出力層Z1,Z2,Z3へ出力する。出力層Z1,Z2,Z3は、中間層Y1,Y2から入力された値を加算して出力する。図8は一例であり、入力層の数と、出力層の数は、図8に示した例に限定されず、入力データ、および正解データの数に応じて設定されればよい。
ニューラルネットワークを用いた学習済みモデルが生成される際には、教師データの状態データが入力されたときの出力層から出力される結果が、正解データすなわち劣化が生じているかどうかの判定結果となるように、重みw11〜w16および重みw21〜w26が調整される。この調整が行われたものが学習済みモデルすなわち劣化診断モデルとなる。
劣化診断モデルに、状態データを入力することで、劣化診断結果が学習済みモデルを用いた推論の結果として劣化診断モデルから出力される。学習済みモデルである劣化診断モデルを生成する際の教師データにおける入力データとして状態データのみが用いられる場合、上述した正常データとの距離を用いる劣化診断モデルと同様に、学習済みモデルである劣化診断モデルは、物質関連情報ごとに生成される。なお、学習済みモデルである劣化診断モデルを生成する際の教師データにおける入力データに物質関連情報を含めてもよい。すなわち、状態データおよび物質関連情報と、正解データとのデータセットを教師データとして学習済みモデルが生成されてもよい。この場合、学習済みモデルの入力データに物質関連情報が含まれているので、学習済みモデルである劣化診断モデルを物質関連情報ごとに生成する必要はない。
また、劣化診断モデルはニューラルネットワークに限らず、k近傍法などのクラスタ分類の機械学習の学習済みモデルであってもよい。状態モデルに基づく学習が行われた劣化診断モデルが用いられる場合には、劣化診断モデルが物質関連情報ごとに生成される。また、状態モデルおよび物質関連情報の各変数を次元とする多次元空間でクラスタ分析を行うことで劣化診断モデルが行われてもよく、この場合には、劣化診断モデルは1つでよい。
上述したように劣化診断モデルは例示であって、劣化診断モデルは、上述した例に限らずどのようなものが用いられてもよい。
以上述べたように、本実施の形態の劣化診断装置1は、搬送システムの状態データと、搬送システムが搬送する物質の特性を示す物質関連情報とを入力データとして劣化診断モデルを用いて劣化診断を実施する。このため、用途が多岐にわたって搬送する物質の特性が複数想定される場合でもあっても、搬送する物質の特性に応じて、高精度に劣化の進み具合を診断することができる。また、図1に示したように、劣化診断装置1がクラウド上などの制御装置2とは別の装置として設けられるので、搬送システムとともに現場付近に設置されることの多い制御装置2の処理負荷を抑制することができ制御装置2のハードウェア構成も簡素化することができる。
<変形例1>
図9は、本実施の形態の劣化診断システムの変形例1を示す図である。図1に示した構成例では、各搬送システムにそれぞれ制御装置2が設けられていたが、図9に示すように、1つの制御装置2が複数の搬送システムの状態データを収集してもよい。この場合、制御装置2は、各搬送システムに対応するセンサ3からデータを収集し、搬送システムの識別情報とともに状態データを劣化診断装置1へ送信する。これ以外の制御装置2の動作は図1に示した例と同様である。制御装置2以外の装置の構成および動作は、図1に示した例と同様である。また、図9では、劣化診断装置1が1台の制御装置2とネットワークを介して接続されているが、劣化診断装置1がネットワークを介して複数の制御装置2と接続され、各制御装置2が1つまたは複数の搬送システムの状態データを収集して劣化診断装置1へ送信していてもよい。
また、図1および図9では、制御装置2と劣化診断装置1とがネットワークを介して接続されているが、このネットワークはWAN(Wide Area Network)であってもよいし、LAN(Local Area Network)であってもよい。
<変形例2>
図10は、本実施の形態の劣化診断システムの変形例2を示す図である。図1に示した構成例では、制御装置2と、劣化診断装置1とが別に設けられていたが、図10に示した劣化診断システムは、制御装置2と劣化診断装置1が一体化された劣化診断装置1aを備えている。劣化診断装置1aは、状態データ受信部12の代わりに状態データ取得部である状態データ収集部22を備える以外は図1に示した劣化診断装置1と同様である。状態データ収集部22は、センサ3から状態データを収集し、収集した状態データを劣化診断部13へ入力する。劣化診断部13は、物質関連情報と、状態データ収集部22から入力された状態データとを入力データとして、図1に示した劣化診断部13と同様に、劣化診断モデルを用いて劣化診断を行う。このように、制御装置2と、劣化診断装置1とが一体化されてもよい。劣化診断システムは、状態データ収集部22、記憶部14、物質関連情報受信部11および劣化診断部13を備える劣化診断装置1aを複数備えていてもよい。すなわち、劣化診断システムは、劣化診断装置1aを1つ以上備えていればよく、1つ以上の劣化診断装置1aのそれぞれは、1つ以上の搬送システムのうち対応する搬送システムの劣化診断を実施する。また、劣化診断装置1aが、図9に示した制御装置2と同様に複数の搬送システムから状態データを取得し、劣化診断部13が、搬送システムごとに劣化診断を行ってもよい。変形例2の劣化診断装置1aは、劣化診断装置1と同様にコンピュータにより実現される。
<変形例3>
図11は、本実施の形態の劣化診断システムの変形例3を示す図である。図11に示した劣化診断システムは、図1に示した劣化診断装置1に診断結果送信部63を追加した1つ以上の劣化診断装置である劣化診断装置1−1〜1−nを備える。ただし、図1では劣化診断装置1はネットワークを介して複数の制御装置2に接続されていたが、図11に示した例では、劣化診断装置1は制御装置2ごとに設けられる。劣化診断装置1−1〜1−nは、それぞれ制御装置2に接続されている。変形例3の劣化診断装置1−1〜1−nは、劣化診断装置1と同様にコンピュータにより実現される。劣化診断装置1−1〜1−nのそれぞれは、対応する制御装置2から受信した状態データと対応する物質関連情報とを用いて劣化診断を実施する。劣化診断部13は、診断結果を中央管理装置6へ送信する。中央管理装置6は、劣化診断装置1−1〜1−nから診断結果を受信する診断結果受信部61と、各劣化診断装置1−1〜1−nから受信した診断結果を表示する表示部62とを備える。制御装置2ごとに劣化診断装置1−1〜1−nを備える場合、各劣化診断装置1−1〜1−nは、対応する搬送システムの診断結果しか算出できないが、中央管理装置6が、診断結果を収集することで、各搬送システムの診断結果を一括して表示することができ、搬送システム間の比較、全体の管理などが容易になる。
実施の形態2.
図12は、実施の形態2にかかる劣化診断システムの構成例を示す図である。本実施の形態の劣化診断システムは、図1に示した劣化診断装置1の代わりに劣化診断装置1bを備える以外は、図1に示した劣化診断システムと同様である。図12では、図示を省略しているが、劣化診断装置1bは、図1に示した劣化診断装置1と同様に、制御装置2が複数である場合、制御装置2−1以外の制御装置2−2〜2−nに接続されている。また、各制御装置2は、それぞれ対応する搬送システムの状態データを測定するセンサ3に接続されている。劣化診断装置1bは、劣化診断装置1にモータ負荷情報受信部15が追加されたものである。実施の形態1と同様の機能を有する構成要素は実施の形態1と同一の符号を付し実施の形態1と重複する説明を省略する。以下、実施の形態1と異なる点を主に説明する。
モータ負荷情報受信部15は、モータ負荷5に関する情報であるモータ負荷情報を取得するモータ負荷情報取得部である。モータ負荷情報は、例えば、モータ負荷5の稼働期間を示す情報、およびモータ負荷5の種類を示す情報のうち少なくとも1つである。モータ負荷情報受信部15は、例えば、劣化診断装置1bが操作されてユーザから入力されることによりモータ負荷情報を受信してもよいし、制御装置2からモータ負荷情報を受信してもよいし、図示しない装置からモータ負荷情報を受信してもよい。モータ負荷情報受信部15がモータ負荷情報を受信するタイミングは、モータ負荷情報を用いて劣化診断が行われる前であればよい。例えば、劣化診断装置1bの診断対象の搬送システムの診断が行われる前に、劣化診断装置1bがモータ負荷情報の入力を受け付けまたは劣化診断装置1bが他の装置からモータ負荷情報を受信し、記憶部14に搬送システムごとのモータ負荷情報が格納されていてもよい。または、状態データとともに制御装置2からモータ負荷情報が劣化診断装置1bへ送信されてもよい。モータ負荷情報受信部15は、例えば、図2に示した入力部102または通信部105により実現される。
図13は、本実施の形態のモータ負荷情報の一例を示す図である。図13に示した例では、モータ負荷情報は、モータ負荷5の稼働期間を示す情報であり、搬送システムごとの、運転パターン、稼働期間および休止期間を含む。運転パターンは、稼働期間と休止期間との関係を分類した種別を示す。図13に示した例では、運転パターンは、通年運転、特定期間だけ運転する特定期間運転、イベント発生時に運転するイベント発生時運転といった種別を含む。通年運転は、稼働期間は特に定められておらず、例えば、毎日、一定時間使用されるといった運転パターンである。特定期間運転は、搬送システムが農業に用いられる場合のように稼働期間が定められている運転パターンである。イベント発生時運転は、大雨、洪水などのイベントの発生時に稼働する運転パターンである。
通年運転の場合と、特定期間運転およびイベント発生時運転のように休止期間が長い運転とでは、劣化の進み具合が異なる可能性がある。このため、本実施の形態では、劣化診断部13は、実施の形態1で述べた状態データおよび物質関連情報に加えてモータ負荷5の稼働期間を示す情報を入力データとして劣化診断モデルを用いて劣化診断を行う。これにより、より高精度に劣化診断を行うことができる。
また、劣化診断装置1bは、劣化診断結果を用いて搬送システムまたは搬送システムを構成する部品の交換時期を提示してもよい。この場合、運転パターンに応じて交換時期も異なっている。図14は、本実施の形態の劣化診断結果と交換時期の一例を示す図である。図14に示した搬送システムA〜Cは、図13に示した搬送システムA〜Cにそれぞれ対応しているとする。図14に示した例では、診断結果として劣化の度合いをレベルで示す劣化度と、予測される残寿命とが算出される。図14に示した例では、搬送システムBと搬送システムCはいずれも残寿命が30日である。診断対象の時期が8月末であったとすると、搬送システムBは図13に示したように稼働期間の末期でありすぐに休止期間となるため、次の3月までに交換が行われればよい。一方、搬送システムCはイベント発生時に運転されるため、即時交換が必要であることが示されている。なお、残寿命の予測では例えば、イベントが平均的な間隔で発生するとして予測が行われる。劣化診断部13は、このように、交換時期を劣化診断結果とモータ負荷情報に基づいて提示することで、ユーザに適切な交換時期を提案することができる。
次に、モータ負荷情報の別の一例について説明する。モータ負荷情報は、モータ負荷5の種類を示す情報であってもよい。モータ負荷5の種類は、例えば、搬送システムの種類であり、ブロア、ポンプ、ファンなどである。モータ負荷5の種類によっても劣化の進み具合が異なることが想定される。このため、本実施の形態では、劣化診断部13は、実施の形態1で述べた状態データおよび物質関連情報に加えてモータ負荷5の種類を示す情報を入力データとして劣化診断モデルを用いて劣化診断を行う。これにより、より高精度に劣化診断を行うことができる。なお、モータ負荷情報として、モータ負荷5の稼働期間を示す情報とモータ負荷5の種類を示す情報との両方を用いてもよい。
以上のように、本実施の形態では、劣化診断装置1bが、状態データおよび物質関連情報に加えて、モータ負荷5の稼働期間を示す情報、およびモータ負荷5の種類を示す情報のうち少なくとも1つであるモータ負荷情報を用いて劣化診断を行う。これにより、実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、より高精度に劣化診断を行うことができる。
劣化診断モデルに関しては、実施の形態の物質関連情報と同様に、モータ負荷情報および物質関連情報ごとに劣化診断モデルが生成されて記憶部14に記憶されていてもよいし、モータ負荷情報が状態データと同様に入力データとして用いられた劣化診断モデルが生成されてもよい。状態データおよび物質関連情報を入力データとした劣化診断モデルがモータ負荷情報ごとに生成されて記憶部14に記憶されていてもよい。
以上述べた例では、図1に示した劣化診断装置1が、状態データおよび物質関連情報に加えて、モータ関連情報を用いて劣化診断を行うことを説明したが、同様に、実施の形態1の各変形例における劣化診断装置が、同様に、モータ負荷情報受信部15を備えて、状態データおよび物質関連情報に加えて、モータ関連情報を用いて劣化診断を行ってもよい。
実施の形態3.
図15は、実施の形態3にかかる劣化診断システムの構成例を示す図である。本実施の形態の劣化診断システムは、図1に示した劣化診断装置1の代わりに劣化診断装置1cを備える以外は、図1に示した劣化診断システムと同様である。劣化診断装置1cは、劣化診断装置1に更新用データ受信部16および劣化診断モデル更新部17が追加されたものである。実施の形態1と同様の機能を有する構成要素は実施の形態1と同一の符号を付し実施の形態1と重複する説明を省略する。以下、実施の形態1と異なる点を主に説明する。
更新用データ受信部16は、劣化診断モデルを更新するための情報である更新用データを受信する。更新用データは、初期のモデルとして記憶部14に格納された劣化診断モデルが生成された後に、収集されたデータなどである。例えば、劣化診断装置1cが、初期のモデルである劣化診断モデルを用いて劣化診断を行った結果が、実際に搬送システムを確認した結果と異なる場合がある。例えば、劣化診断装置1cが、レベル2と判断した搬送システムがすぐに故障してしまったとする。この場合、劣化診断モデルが正常データとの距離を用いたモデルである場合、更新用データとしては、故障した搬送システムの状態データがレベル3と判定されるようにレベルを判定するためのしきい値を更新するための情報が用いられる。また、劣化診断モデルがニューラルネットワークまたはクラスタ分類に基づくモデルである場合には、更新用データとして、当該搬送システムの状態データと劣化度がレベル3であることを示す情報とで構成されるデータセットが劣化診断モデルを更新するための教師データが用いられる。または、搬送システムのメンテナンス時に、搬送システムの内部の軸受け、歯車の摩耗など劣化を示す量を測定し、測定結果に基づいて劣化度を求め、メンテナンス時に測定された状態データと測定結果に基づいて求めた劣化度とに基づいて更新用データが生成されてもよい。
更新用データ受信部16は、劣化診断装置1cが操作されてユーザから入力されることにより更新用データを受信してもよいし、制御装置から更新用データを受信してもよいし、図示しない装置から更新用データを受信してもよい。
更新用データ受信部16は、更新用データを受信すると、受信した更新用データを劣化診断モデル更新部17へ入力する。劣化診断モデル更新部17は、更新用データに基づいて劣化診断モデルを更新する。なお、劣化診断モデル更新部17は、物質関連情報ごとに劣化診断モデルが生成されている場合には物質関連情報ごとに劣化診断モデルを更新する。この場合、更新用データ受信部16によって更新用データが受信された搬送システムに対応する物質関連情報の劣化診断モデルが更新される。また、劣化診断モデル更新部17は、物質関連情報が劣化診断モデルの入力データとなるように劣化診断モデルが生成されている場合には、劣化診断モデルの更新時に物質関連情報についても更新用データとともに使用することで劣化診断モデルを更新する。更新用データ受信部16は、例えば、図2に示した入力部102または通信部105により実現される。劣化診断モデル更新部17は、図2に示した制御部101により実現される。劣化診断モデル更新部17の処理は、劣化診断プログラムに記述される。
以上のように、本実施の形態では、劣化診断装置1cが、劣化診断モデルを更新するようにしたので、実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、より高精度に劣化診断を行うことができる。また、劣化診断装置1cの診断対象の搬送システムの数を複数とすることができるため、1つの搬送システムを診断対象とする場合に比べて、より多くの更新用データを用いて劣化診断モデルを更新することができる。このため、劣化診断モデルの精度を高めることができる。例えば、搬送システムは、目的またはユーザの要求などによって、搬送システムが故障となるまで運用を続けることが許容されるものと、故障を避けなければならないものとがある。故障を避けなければならない場合には、故障と判断される劣化の度合いに至る前に確実に交換等の対策が実施される必要がある。劣化診断装置1cは、故障となるまで運用を続けた搬送システムで得られたデータを更新用データとして用いて劣化診断モデルを更新することで、故障を避けなければならない搬送システムの劣化診断において、劣化の度合いを低く見積もりすぎることによって交換が遅れることによる障害を防ぐことができる。
<変形例1>
図16は、本実施の形態の劣化診断システムの変形例1を示す図である。図16に示した劣化診断システムは、制御装置2−1に劣化診断装置1dが接続される。図16に示した劣化診断システムは、モデル更新装置1eを備えている。図16では、図示を省略しているが、劣化診断システムが制御装置2−2〜2−nを備え、各制御装置に劣化診断装置1dが接続されていてもよい。
図15に示した例では、劣化診断を行う劣化診断装置1cが劣化診断モデルを更新するようにした。図16に示す劣化診断システムでは、劣化診断モデルを更新するモデル更新装置1eを備え、モデル更新装置1eが更新用データ受信部16および劣化診断モデル更新部17を備えることにより、劣化診断を行う。モデル更新装置1eは、劣化診断モデルを更新された劣化診断モデルへアップデートするための更新モデルデータを送信する更新データ送信部19を備える。モデル更新装置1eにおける劣化診断モデルの更新方法は図15に示した劣化診断装置1cと同様である。更新モデルデータは、更新後の劣化診断モデルを示すデータであり、例えば、更新前の劣化診断モデルと更新後の劣化診断モデルとの差分を示す情報であるが、更新モデルデータとして更新後の劣化診断モデル自体が送信されてもよい。劣化診断を行う劣化診断装置1dは、モデル更新装置1eからモデル更新データを受信する更新モデルデータ受信部18を備える。更新モデルデータ受信部18は、モデル更新データを受信すると、記憶部14に格納されている劣化診断モデルを、モデル更新データを用いて更新する。これにより、劣化診断装置1dは更新された劣化診断モデルで劣化診断を行うことができる。
<変形例2>
図17は、本実施の形態の劣化診断システムの変形例2を示す図である。図17に示した劣化診断システムは、制御装置2−1と劣化診断装置1cとが一体化された劣化診断装置1fを備える。劣化診断装置1fは、状態データ受信部12の代わりに状態データ収集部22を備える以外は図15に示した劣化診断装置1cと同様である。図17に示した劣化診断装置1fは、実施の形態1の変形例2として示した劣化診断装置1aに、更新用データ受信部16および劣化診断モデル更新部17を追加したものでもある。このように、制御装置2−1と劣化診断装置1cとが一体化された装置が劣化診断モデルを更新する機能を有していてもよい。
また、実施の形態1の変形例1として図9に示した劣化診断装置1が更新用データ受信部16および劣化診断モデル更新部17を備えることにより、同様に、劣化診断モデルを更新してもよい。また、実施の形態1の変形例3として図11に示した劣化診断装置1−1〜1−nが更新用データ受信部16および劣化診断モデル更新部17を備えることにより、同様に、劣化診断モデルを更新してもよい。また、実施の形態1の変形例3として図11に示した劣化診断システムが、図16に示したモデル更新装置1eを備え、劣化診断装置1−1〜1−nが、更新モデルデータ受信部18を備えてもよい。この場合、モデル更新装置1eと中央管理装置6は同一の装置であってもよい。また、実施の形態2で述べた劣化診断装置1bが、更新用データ受信部16および劣化診断モデル更新部17を備えることにより、劣化診断モデルを更新してもよい。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、実施の形態同士を組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1,1−1〜1−n,1a,1b,1c,1d,1f 劣化診断装置、1e モデル更新装置、2,2−1〜2−n 制御装置、3,3−1〜3−n センサ、4,4−1〜4−n モータ、5,5−1〜5−n モータ負荷、6 中央管理装置、11 物質関連情報受信部、12 状態データ受信部、13 劣化診断部、14 記憶部、15 モータ負荷情報受信部、16 更新用データ受信部、17 劣化診断モデル更新部、18 更新モデルデータ受信部、19 更新データ送信部、21 状態データ送信部、22 状態データ収集部、61 診断結果受信部、62 表示部、63 診断結果送信部。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示にかかる劣化診断システムは、モータとモータにより駆動されるモータ負荷とを備え物質を搬送する搬送システムの状態を示す状態データを取得する状態データ取得部と、搬送システムの劣化診断を行うための劣化診断モデルを記憶する記憶部と、搬送システムが搬送する物質の特性を示す物質関連情報を取得する物質関連情報取得部と、を備える。劣化診断システムは、さらに、物質関連情報取得部により取得された物質関連情報と状態データ取得部により取得された状態データとに基づいて、記憶部に記憶されている劣化診断モデルを用いて搬送システムの劣化診断を行う劣化診断部と、を備え、物質は、液体であり、物質関連情報は、前記物質の液体の種類を示す

Claims (16)

  1. モータと前記モータにより駆動されるモータ負荷とを備え物質を搬送する搬送システムの状態を示す状態データを取得する状態データ取得部と、
    前記搬送システムの劣化診断を行うための劣化診断モデルを記憶する記憶部と、
    前記搬送システムが搬送する物質の特性を示す物質関連情報を取得する物質関連情報取得部と、
    前記物質関連情報取得部により取得された前記物質関連情報と前記状態データ取得部により取得された前記状態データとに基づいて、前記記憶部に記憶されている前記劣化診断モデルを用いて前記搬送システムの劣化診断を行う劣化診断部と、
    を備えることを特徴とする劣化診断システム。
  2. 劣化診断装置と、
    前記搬送システムの前記状態データを収集して前記状態データを前記劣化診断装置へ送信する制御装置と、
    を備え、
    前記劣化診断装置は、前記状態データ取得部、前記記憶部、前記物質関連情報取得部および前記劣化診断部を備えることを特徴とする請求項1に記載の劣化診断システム。
  3. 前記劣化診断装置は、
    前記劣化診断モデルを更新する劣化診断モデル更新部、
    を備えることを特徴とする請求項2に記載の劣化診断システム。
  4. 前記状態データ取得部、前記記憶部、前記物質関連情報取得部および前記劣化診断部を備える1つ以上の劣化診断装置、
    を備え、
    前記1つ以上の劣化診断装置のそれぞれは、1つ以上の前記搬送システムのうち対応する前記搬送システムの劣化診断を実施することを特徴とする請求項1または2に記載の劣化診断システム。
  5. 中央管理装置、
    を備え、
    前記1つ以上の劣化診断装置は、劣化診断の結果を前記中央管理装置へ送信し、
    前記中央管理装置は、前記1つ以上の劣化診断装置から受信した劣化診断の結果を表示する表示部、
    を備えることを特徴とする請求項4に記載の劣化診断システム。
  6. 前記劣化診断モデルを更新するモデル更新装置と、
    を備え、
    前記モデル更新装置は、更新後の前記劣化診断モデルを示す更新モデルデータを前記劣化診断装置へ送信し、
    前記劣化診断装置は、前記モデル更新装置から受信した前記更新モデルデータを用いて前記記憶部に記憶されている前記劣化診断モデルを更新することを特徴とする請求項4または5に記載の劣化診断システム。
  7. 前記劣化診断装置は、
    前記モータ負荷に関する情報であるモータ負荷情報を受信するモータ負荷情報取得部、
    を備え、
    前記劣化診断部は、さらに前記モータ負荷情報取得部により取得された前記モータ負荷情報に基づいて、前記記憶部に記憶されている前記劣化診断モデルを用いて前記搬送システムの劣化診断を行うことを特徴とする請求項2から6のいずれか1つに記載の劣化診断システム。
  8. 前記モータ負荷情報は、前記モータ負荷の稼働期間を示す情報を含むことを特徴とする請求項7に記載の劣化診断システム。
  9. 前記モータ負荷情報は、前記モータ負荷の種類を示す情報を含むことを特徴とする請求項7または8に記載の劣化診断システム。
  10. 前記物質関連情報は、前記搬送システムが搬送する物質の粘性、塵埃粒子量、塩分量、腐食性物質量および流速を示す情報のうち少なくとも1つであることを特徴とする請求項1から9のいずれか1つに記載の劣化診断システム。
  11. 前記搬送システムは、ブロア、ポンプおよびファンのうち1つ以上を含むことを特徴とする請求項1から10のいずれか1つに記載の劣化診断システム。
  12. モータと前記モータにより駆動されるモータ負荷とを備え物質を搬送する搬送システムの状態を示す状態データを取得する状態データ取得部と、
    前記搬送システムの劣化診断を行うための劣化診断モデルを記憶する記憶部と、
    前記搬送システムが搬送する物質の特性を示す物質関連情報を取得する物質関連情報取得部と、
    前記物質関連情報取得部により取得された前記物質関連情報と前記状態データ取得部により取得された前記状態データとに基づいて、前記記憶部に記憶されている前記劣化診断モデルを用いて前記搬送システムの劣化診断を行う劣化診断部と、
    を備えることを特徴とする劣化診断装置。
  13. 前記劣化診断モデルを更新する劣化診断モデル更新部、
    を備えることを特徴とする請求項12に記載の劣化診断装置。
  14. 前記劣化診断モデルを更新するモデル更新装置から、更新された前記劣化診断モデルを示す更新モデルデータを受信し、前記記憶部に記憶されている前記劣化診断モデルを更新する更新モデルデータ受信部、
    を備えることを特徴とする請求項12に記載の劣化診断装置。
  15. 劣化診断の結果を表示する中央管理装置へ、前記搬送システムの劣化診断結果を送信する診断結果送信部、
    を備えることを特徴とする請求項12から14のいずれか1つに記載の劣化診断装置。
  16. コンピュータに、
    モータと前記モータにより駆動されるモータ負荷とを備え物質を搬送する搬送システムの状態を示す状態データを取得する状態データ取得ステップと、
    前記搬送システムが搬送する物質の特性を示す物質関連情報を取得する物質関連情報取得ステップと、
    前記物質関連情報取得ステップで取得された前記物質関連情報と前記状態データ取得ステップで取得された前記状態データとに基づいて、記憶部に予め記憶されている劣化診断モデルを用いて前記搬送システムの劣化診断を行う劣化診断ステップと、
    を実行させることを特徴とする劣化診断プログラム。
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