JP2021178784A - 発毛抑制剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ミノキシジルの投与による多毛症の発生を抑制するためなどに有用な発毛抑制剤を提供すること。【解決手段】 ATP感受性カリウムチャネル開口阻害剤を有効成分とする。望ましい有効成分はSUR2B/Kir6.1型ATP感受性カリウムチャネル開口阻害剤であり、その具体例としては、U37883A、グリベンクラミド、トルブタミド、ブピバカイン、メマンチンなどが挙げられる。【選択図】 図3

Description

本発明は、発毛抑制剤に関する。
ミノキシジル(6−(1−ピペリジニル)2,4−ピリミジン−3−オキサイド)が、その優れた発毛効果により、脱毛や薄毛の改善に有効であることは周知の通りである(例えば非特許文献1)。その一方で、ミノキシジルを経皮吸収製剤の形態で頭部にのみ投与する場合でも、頭部以外の箇所に副作用として多毛症を発生することがあり、とりわけ顔や腕といった肌の露出した個所における多毛症の発生は、女性のみならず男性にとっても深刻な問題となる。しかしながら、ミノキシジルの投与による多毛症の発生を抑制する効果的な方法はこれまでのところ存在しないので、ミノキシジルの投与は、多毛症が発生しないように、投与する量や期間や間隔を見極めながら慎重に行う必要があるのが現状である。
男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版、日皮会誌、127、2763(2017)
そこで本発明は、ミノキシジルの投与による多毛症の発生を抑制するためなどに有用な発毛抑制剤を提供することを目的とする。
本発明者らは上記の点に鑑みて鋭意検討を行った結果、ATP感受性カリウムチャネル開口阻害剤が発毛抑制作用を有すること、脱毛や薄毛の改善のためにミノキシジルを投与するに際し、その発毛効果が発現してほしくない箇所にATP感受性カリウムチャネル開口阻害剤を投与することで、当該箇所における多毛症の発生を抑制することができることを見出した。
上記の知見に基づいてなされた本発明の発毛抑制剤は、請求項1記載の通り、ATP感受性カリウムチャネル開口阻害剤を有効成分とする。
また、請求項2記載の発毛抑制剤は、請求項1記載の発毛抑制剤において、ミノキシジルの投与による多毛症の発生を抑制するためのものである。
また、請求項3記載の発毛抑制時は、請求項1または2記載の発毛抑制剤において、ATP感受性カリウムチャネル開口阻害剤が、SUR2B/Kir6.1型ATP感受性カリウムチャネル開口阻害剤である。
また、請求項4記載の発毛抑制剤は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発毛抑制剤において、SUR2B/Kir6.1型ATP感受性カリウムチャネル開口阻害剤が、U37883A、グリベンクラミド、トルブタミド、ブピバカイン、メマンチンからなる群から選択される少なくとも1つである。
また、本発明は、請求項5記載の通り、脱毛や薄毛の改善のためにミノキシジルを投与するに際し、その発毛効果が発現してほしくない箇所における多毛症の発生を抑制する医薬を製造するためのATP感受性カリウムチャネル開口阻害剤の使用である。
本発明によれば、ミノキシジルの投与による多毛症の発生を抑制するためなどに有用な発毛抑制剤を提供することができる。
実施例1における、マウスに対するU37883Aの発毛抑制作用を示す写真である。 同、U37883Aの投与によって各種の発毛関連遺伝子の発現レベルが低下することを示すグラフである。 実施例2における、マウスに対するミノキシジルの発毛効果をU37883Aが抑制することを示す写真である。
本発明の発毛抑制剤は、ATP感受性カリウムチャネル開口阻害剤を有効成分とするものである。
ATP(アデノシン三リン酸)感受性カリウムチャネルは、スルホニル尿素受容体(SUR)である3種類のSURサブユニット(SUR1,SUR2A,SUR2B)と、カリウムイオンを透過するチャネルポアを形成する2種類の内向き整流性カリウムチャネル(Kir)サブユニット(Kir6.1,Kir6.2)から構成されており、それぞれ4つずつからなる8量体として機能することが知られている。また、ATP感受性カリウムチャネル開口阻害剤についてもこれまでに様々な報告があり、いずれも本発明の発毛抑制剤の有効成分として用いることができるが、中でもSUR2B/Kir6.1型ATP感受性カリウムチャネル開口阻害剤を有効成分とすることが望ましい。SUR2B/Kir6.1型ATP感受性カリウムチャネルは、4つのSUR2Bと4つのKir6.1からなるATP感受性カリウムチャネルであり、血管平滑筋細胞に存在する他、毛乳頭細胞にも存在することが報告されている(河野 崇ら、日本臨床麻酔学会誌、2005年25巻2号、p.126−137やShorter K.et al.,FASEB J.2008 Jun;22(6):1725−36)。
本発明の発毛抑制剤の有効成分として用いることができるSUR2B/Kir6.1型ATP感受性カリウムチャネル開口阻害剤は、SUR2B/Kir6.1型ATP感受性カリウムチャネルの開口を阻害する作用を有するものであれば特段の制限はなく、その作用は、SUR2B/Kir6.1型ATP感受性カリウムチャネルに特異的であってもよいし非特異的であってもよい。具体的には、SUR2B/Kir6.1型ATP感受性カリウムチャネルの開口を特異的に阻害することが知られているU37883A(4−モルフォリンカルボキシイミジン−N−アダマンチル−N’−シクロヘキシルヒドロクロリド)の他、SU(スルホニルウレア)剤(血糖降下薬)として知られているグリベンクラミドやトルブタミド、局所麻酔薬として知られているブピバカイン、アルツハイマー病治療薬として知られているメマンチンなどが挙げられる。また、SUR2B/Kir6.1型ATP感受性カリウムチャネル開口阻害剤は、天然の動植物や微生物の抽出エキスなどであってもよい。
本発明の発毛抑制剤は、脱毛や薄毛の改善のためにミノキシジルを投与するに際し、その発毛効果が発現してほしくない箇所(例えば顔や腕)に経皮投与するなどして利用することができる。この場合、投与するタイミングは、ミノキシジルの投与と同時であってもよいし、ミノキシジルの投与の前あるいは後であってもよく、これらを組み合わせてもよい。ミノキシジルを投与する前に投与する場合、例えばミノキシジルを投与する前24時間以内に1回ないし複数回投与すればよい。ミノキシジルを投与する後に投与する場合、例えばミノキシジルを投与した後24時間以内に1回ないし複数回投与すればよい。経皮投与する方法に特段の制限はなく、軟膏剤、クリーム剤、液剤、ローション剤、リニメント剤、パップ剤、硬膏剤(プラスター剤など)、貼付剤(フィルムやテープなど)といった自体公知の経皮吸収製剤の形態で投与することができる。また、化粧水、ジェル、美容液、乳液、クリームなどのスキンケア組成物に配合して投与してもよい。投与量は、適用者の年齢や体重、ミノキシジルの投与量などによって異なるが、ミノキシジルを投与する期間およびその前後において、1日当たり例えば1〜1000mgであってよい。なお、ミノキシジルの投与量は、1日当たり例えば1〜1000mgであって、投与期間は例えば3日間以上である。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明は以下の記載に限定して解釈されるものではない。
実施例1:SUR2B/Kir6.1型ATP感受性カリウムチャネル開口阻害剤の発毛抑制作用
(試験方法)
2群に分けた6週齢のC57BL/6マウス(雄)の背部全面を剃毛した後、一方の群は何も処置をせず、他方の群は剃毛した背部全面にSUR2B/Kir6.1型ATP感受性カリウムチャネル開口阻害剤であるU37883Aの300μMエタノール溶液100μLを1日1回で3日間塗布し、その後20日間の発毛の進行具合を観察した。結果を図1に示す。また、それぞれの群のうち3匹について、観察を開始してから1週間後に剖検して皮膚を採材し、皮膚中の各種の発毛関連遺伝子の発現量を調べた。結果を図2に示す。
(試験結果)
図1から明らかなように、U37883A投与群は、未処置群に比較して発毛の進行が遅いことから、U37883Aが発毛抑制作用を有することがわかった。U37883Aが有する発毛抑制作用は、図2から明らかなように、U37883Aの投与によって各種の発毛関連遺伝子の発現レベルが低下することによっても支持された(図2においてControlは未処置群を意味しInhibitorはU37883A投与群を意味する。Top、Middle、Bottomはそれぞれマウス背部の上部、中部、下部を意味する。U37883A投与群の発現レベルは未処置群の発現レベルを100とした場合の相対値である)。
実施例2:ミノキシジルの発毛効果に対するSUR2B/Kir6.1型ATP感受性カリウムチャネル開口阻害剤の抑制作用(その1)
2群に分けた6週齢のC57BL/6マウス(雄)の背部全面を剃毛した後、両群の剃毛した背部上部にアンファー株式会社の商品名「スカルプDメディカルミノキ5」(ミノキシジル5%含有製剤)100μLを1日1回で3日間塗布したが、一方の群は塗布の前に何も処置をせずに塗布し、他方の群は塗布の前に剃毛した背部全面にSUR2B/Kir6.1型ATP感受性カリウムチャネル開口阻害剤であるU37883Aの300μMエタノール溶液100μLを塗布して乾燥させてから塗布し(即ち剃毛した背部全面にU37883Aを塗布してから背部上部にミノキシジルを塗布)、その後20日間の発毛の進行具合を観察した。結果を図3に示す。図3から明らかなように、U37883A+ミノキシジル投与群は、ミノキシジル投与群に比較して発毛の進行が遅いことから、U37883Aはミノキシジルの発毛効果を抑制することがわかった。よって、U37883Aを投与することで、ミノキシジルの投与による多毛症の発生を抑制できると結論付けることができた。
実施例3:ミノキシジルの発毛効果に対するSUR2B/Kir6.1型ATP感受性カリウムチャネル開口阻害剤の抑制作用(その2)
ミノキシジルの投与による多毛症の発生に対するグリベンクラミドの抑制作用について、実施例2の方法に準じて評価したところ、程度の違いはあるがU37883Aと同様の作用を確認することができた。
実施例4:ミノキシジルの発毛効果に対するSUR2B/Kir6.1型ATP感受性カリウムチャネル開口阻害剤の抑制作用(その3)
ミノキシジルの投与による多毛症の発生に対するトルブタミドの抑制作用について、実施例2の方法に準じて評価したところ、程度の違いはあるがU37883Aと同様の作用を確認することができた。
実施例5:ミノキシジルの発毛効果に対するSUR2B/Kir6.1型ATP感受性カリウムチャネル開口阻害剤の抑制作用(その4)
ミノキシジルの投与による多毛症の発生に対するブピバカインの抑制作用について、実施例2の方法に準じて評価したところ、程度の違いはあるがU37883Aと同様の作用を確認することができた。
実施例6:ミノキシジルの発毛効果に対するSUR2B/Kir6.1型ATP感受性カリウムチャネル開口阻害剤の抑制作用(その5)
ミノキシジルの投与による多毛症の発生に対するメマンチンの抑制作用について、実施例2の方法に準じて評価したところ、程度の違いはあるがU37883Aと同様の作用を確認することができた。
製剤例1:ローション剤
以下の成分組成からなるミノキシジルの投与による多毛症の発生を抑制するためのローション剤を自体公知の方法で製造した。
U37883A 5
プロピレングリコール 5
グリセリン 20
エタノール 60
精製水 10 (単位:重量%)
本発明は、ミノキシジルの投与による多毛症の発生を抑制するためなどに有用な発毛抑制剤を提供することができる点において、産業上の利用可能性を有する。

Claims (5)

  1. ATP感受性カリウムチャネル開口阻害剤を有効成分とする発毛抑制剤。
  2. ミノキシジルの投与による多毛症の発生を抑制するためのものである請求項1記載の発毛抑制剤。
  3. ATP感受性カリウムチャネル開口阻害剤が、SUR2B/Kir6.1型ATP感受性カリウムチャネル開口阻害剤である請求項1または2記載の発毛抑制剤。
  4. SUR2B/Kir6.1型ATP感受性カリウムチャネル開口阻害剤が、U37883A、グリベンクラミド、トルブタミド、ブピバカイン、メマンチンからなる群から選択される少なくとも1つである請求項1乃至3のいずれかに記載の発毛抑制剤。
  5. 脱毛や薄毛の改善のためにミノキシジルを投与するに際し、その発毛効果が発現してほしくない箇所における多毛症の発生を抑制する医薬を製造するためのATP感受性カリウムチャネル開口阻害剤の使用。
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