JP2021178521A - 車両の前部構造 - Google Patents
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Abstract
Description
以下、図1から図7に基づいて本発明の実施形態1に係る車両の前部構造の説明を行なう。本実施形態に係る車両の前部構造は、車高が高いワンボックスタイプの車両における前部構造である。ここで、図中に示す前後左右、及び上下は、車両の前後左右、及び上下に対応している。
車両ボディ10の左右両側には、図1に示すように、フロントドア12により開閉されるドア開口部13が設けられている。前記ドア開口部13の前端縁には、フロントピラー14が立設されており、左右のフロントピラー14によってルーフパネル(図示省略)の前部が支持されている。フロントピラー14は、フロントドア12のベルトラインBRよりも下側のピラー支柱部14dがフェンダパネル15によって覆われている。左右のフェンダパネル15の間には、図1に示すように、車両のエンジンルームER(図2〜図4参照)を開閉可能に構成されたエンジンフード17が設けられている。また、左右のフロントピラー14等とルーフパネルとによって囲まれた位置には、フロントガラス18が設けられている。
カウルパネル30は、上記したように、ダッシュパネル25の上端前側の位置で車幅方向に延びるように設けられており、そのカウルパネル30の左右の端部が、図2、図3に示すように、左右のアッパメンバ27に連結されている。また、カウルパネル30は、補強部材40によって下方から支持されている。補強部材40は、カウルパネル30の下側で車幅方向に延びるように設けられており、図2、図3に示すように、その補強部材40の両端部(左右の端部)が左右のアッパメンバ27の側面に連結されている。さらに、補強部材40の左右の端部は、左右のガセット50によってそれぞれ左右のサスタワー24の天井部24tに連結されている。
補強部材40は、図4、図5に示すように、前板部41と後板部43と底板部45とにより断面略U字形に形成されている。前板部41の上端縁には、縦向きの上端前フランジ部41fが形成されており、後板部43の上端縁には、水平後方に折り曲げられた上端後フランジ部43fが設けられている。そして、補強部材40の上端前フランジ部41fがカウルパネル30の縦壁部32の下部前面に溶接等により固定されている。また、補強部材40の上端後フランジ部43fがカウルパネル30の横板部31の下面に溶接等により固定されている。これにより、カウルパネル30の前部下面には、図4、図5に示すように、そのカウルパネル30と補強部材40とにより車幅方向に延びる中空閉断面形状の筒体が形成される。
ガセット50は、図2、図3に示すように、サスペンション荷重Fをサスタワー24からアッパメンバ27と補強部材40の端部とに伝達する部材である。ここで、左右のガセット50は別段の理由を除き左右対称に形成されているため、代表して右側のガセット50について説明する。ガセット50は、図7に示すように、前縦板部51と左縦板部52と後縦板部53とにより、平断面形状が略コ字形に成形されている。そして、前縦板部51と左縦板部52と後縦板部53とにより形成される平断面の面積は、図2、図3に示すように、下側で大きくなるように設定されている。また、前縦板部51と後縦板部53との右端縁は、図7に示すように、それぞれ前後方向に折り曲げられることで、端部フランジ50fが形成されている。そして、ガセット50は、図2、及び図7に示すように、前後の端部フランジ50fによってアッパメンバ27の側面に固定されている。
サスペンション荷重Fは、図3に示すように、ショックアブソーバ24sを介してサスタワー24の天井部24tの荷重受け部に対して車幅方向内側(左方向)に傾いた状態で上向きに加わる。そして、サスペンション荷重Fの水平成分である車幅方向の荷重Fxは、主に車幅方向に延びるカウルパネル30と補強部材40とによって受けられる。ここで、カウルパネル30と補強部材40とは、図4、図5に示すように、車幅方向に延びる中空閉断面形状の筒体を形成しているため、車幅方向に加わる荷重Fxに対する剛性が高くなる。
本実施形態におけるエンジンルームER内の上部縦壁面を構成するアッパメンバ27が本発明における車両ボディの左端壁部と右端壁部とに相当する。また、ガセット50が本発明における連結部材に相当する。また、サスタワー24の天井部24tが本発明におけるサスタワーの上面に相当し、補強部材40の突部45kが本発明における補強部材の下面に相当する。
本実施形態に係る車両の前部構造によると、車両ボディ10の左右のアッパメンバ27(左端壁部、右端壁部)をつなぐカウルパネル30が補強部材40によって下側から支えられている。また、補強部材40は、車幅方向に延び、その両端部がそれぞれ左右のアッパメンバ27に連結されている。さらに、補強部材40の両端部は、それぞれ左右のガセット50(連結部材)によって左右のサスタワー24とつなげられている。これにより、サスペンション荷重Fの水平成分である車幅方向内側に向かう荷重Fxを車幅方向に延びるカウルパネル30と補強部材40とによって受けることができる。また、サスペンション荷重Fの鉛直成分Fyは、ガセット50を介して補強部材40の端部とカウルパネル30の端部とで受けることができる。これにより、左右のサスタワー24間の車両ボディ10の剛性を確保できる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態では、カウルパネル30と補強部材40とにより車幅方向に延びる中空閉断面形状の筒体を形成する例を示した。しかし、補強部材40を角筒状に形成して、補強部材40の上面とカウルパネル30の下面とを溶接等により固定する構成でも可能である。また、本実施形態では、ガセット50を平断面形状略コ字形に形成する例を示した。しかし、ガセット50を角箱状に形成して、そのガセット50の上面を補強部材40の端部の下面に固定し、ガセット50の側面をアッパメンバ27の側面に固定し、下面をサスタワー24の上面に固定する構成でも可能である。また、本実施形態では、ガセット50と補強部材40とを別部品とする例を示した。しかし、左右のガセット50と補強部材40とを一体で門形に成形する構成でも可能である。
18・・・・フロントガラス
24・・・・サスタワー
24t・・・天井部(上面)
27・・・・アッパメンバ(左端壁部、右端壁部)
30・・・・カウルパネル
40・・・・補強部材
45k・・・突部(下面)
50・・・・ガセット(連結部材)
F・・・・・サスペンション荷重
Claims (4)
- 車幅方向に延びてフロントガラスの下端部を支持するパネルであり、車両ボディの左端壁部と右端壁部とをつなぐカウルパネルと、前記カウルパネルの下方で前記車両ボディの左端壁部と右端壁部とにそれぞれ固定されており、サスペンション荷重を受ける左右のサスタワーとを備える車両の前部構造であって、
前記カウルパネルを下側から支えた状態で車幅方向に延び、車幅方向における両端部がそれぞれ車両ボディの左端壁部と右端壁部とに連結された補強部材と、
前記補強部材の車幅方向における両端部と左右のサスタワーとをそれぞれつなぐ左右の連結部材と、
を有する車両の前部構造。 - 請求項1に記載された車両の前部構造であって、
左右の前記連結部材は、前記車両ボディの左端壁部と右端壁部とにそれぞれ固定されている車両の前部構造。 - 請求項1又は請求項2のいずれかに記載された車両の前部構造であって、
前記補強部材は、前記カウルパネルに対して下方から合わせられることで、前記カウルパネルと共に中空閉断面形状の筒体を構成している車両の前部構造。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載された車両の前部構造であって、
前記連結部材は、前記補強部材の下面と前記サスタワーの上面とをつなぐ構成である車両の前部構造。
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JPH11115811A (ja) * | 1997-10-13 | 1999-04-27 | Toyota Auto Body Co Ltd | 自動車のカウル構造 |
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- 2020-05-11 JP JP2020083055A patent/JP7363665B2/ja active Active
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