JP2021175998A - 電子写真用ベルト及び電子写真画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】表面層の材料としてシリコーン・アクリル共重合体樹脂を含有する中間転写ベルトであって、屈曲時の割れや剥がれに強い表面層を有する中間転写ベルトを提供する。【解決手段】エンドレス形状の基層と、該基層の外周面上に設けられた弾性層、および該弾性層の外周面上に設けられた表面層を備えているエンドレス形状の中間転写ベルトであって、該表面層は、バインダーとしてのウレタン樹脂と、シリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子とを含み、該シリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子の少なくとも一部が、該表面層から露出し、かつ、該表面層に凸部を形成させている中間転写ベルト。【選択図】 図1
Description
複写機やプリンタなどの電子写真画像形成装置において、例えば、中間転写ベルトとして用い得る電子写真用ベルト及び電子写真画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置においては、YMCKの各色用の感光体上に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト上に1次転写した後に、紙等の転写材(記録媒体)上に2次転写することで、フルカラー画像を得るタンデム方式が広く採用されている。
このような画像形成装置において、電子写真画像のより一層の高画質化のために、弾性層を有する電子写真用ベルトを中間転写ベルトとして用いる場合がある。このような電子写真用ベルトは、2次転写部においてトナーに作用する圧力を低くすることでき、所謂、中抜け現象と称される画像弊害の発生を抑制し得る。また、2次転写部における電子写真用ベルトと紙との密着性に優れるため、厚紙や凹凸を有する紙へのトナーの二次転写性の向上にも有効である。
このような画像形成装置において、電子写真画像のより一層の高画質化のために、弾性層を有する電子写真用ベルトを中間転写ベルトとして用いる場合がある。このような電子写真用ベルトは、2次転写部においてトナーに作用する圧力を低くすることでき、所謂、中抜け現象と称される画像弊害の発生を抑制し得る。また、2次転写部における電子写真用ベルトと紙との密着性に優れるため、厚紙や凹凸を有する紙へのトナーの二次転写性の向上にも有効である。
また、2次転写部におけるトナーの紙への転写効率をさらに高めるために電子写真用ベルトのトナー担持面(以降、外表面ともいう)を、トナー離型性に優れた表面層で構成することがある。
特許文献1にはトナー離型性に優れ、クリーニングブレードによる摩擦等に対して強い表面層の材質としてシリコーン・アクリル共重合体樹脂とウレタン樹脂とを主成分とする樹脂組成物から形成された表面層を有する中間転写ベルトが開示されている。
特許文献1にはトナー離型性に優れ、クリーニングブレードによる摩擦等に対して強い表面層の材質としてシリコーン・アクリル共重合体樹脂とウレタン樹脂とを主成分とする樹脂組成物から形成された表面層を有する中間転写ベルトが開示されている。
中間転写ベルトのトナー担持面(以降、「外表面」ともいう)をクリーニングブレードによるクリーニングを行う場合、クリーニングブレードのめくれやビビリを防ぐため、中間転写ベルトとクリーニングブレードとの摩擦係数を十分に低減する必要がある。
本発明者らは、特許文献1に係る中間転写ベルトについて検討したところ、当該中間転写ベルトとクリーニングブレードとの摩擦係数を十分に低減するためには、表面層に多量のシリコーン・アクリル共重合体樹脂を含有させる必要があった。しかしながら、シリコーン・アクリル共重合体樹脂の含有量が増えるにつれて、表面層が硬くなる傾向にあった。そして、弾性層と表面層との硬度差が大きくなると、中間転写ベルトを屈曲させたときに表面層の表面、すなわち、中間転写ベルトの外表面に割れが生じたり、表面層が弾性層から剥離することがあった。
そこで、本発明の一態様は、本発明の一態様は、外表面のクリーニング性に優れるとともに、屈曲させた場合にも表面層に割れや弾性層からの剥離が生じにくい電子写真用ベルトの提供に向けたものである。
また、本発明の他の態様は、高品位な電子写真画像を安定して形成することができる電子写真画像形成装置の提供に向けたものである。
本発明者らは、特許文献1に係る中間転写ベルトについて検討したところ、当該中間転写ベルトとクリーニングブレードとの摩擦係数を十分に低減するためには、表面層に多量のシリコーン・アクリル共重合体樹脂を含有させる必要があった。しかしながら、シリコーン・アクリル共重合体樹脂の含有量が増えるにつれて、表面層が硬くなる傾向にあった。そして、弾性層と表面層との硬度差が大きくなると、中間転写ベルトを屈曲させたときに表面層の表面、すなわち、中間転写ベルトの外表面に割れが生じたり、表面層が弾性層から剥離することがあった。
そこで、本発明の一態様は、本発明の一態様は、外表面のクリーニング性に優れるとともに、屈曲させた場合にも表面層に割れや弾性層からの剥離が生じにくい電子写真用ベルトの提供に向けたものである。
また、本発明の他の態様は、高品位な電子写真画像を安定して形成することができる電子写真画像形成装置の提供に向けたものである。
本発明の一態様によれば、エンドレス形状の基層、該基層の外周面上に設けられた弾性層、および該弾性層の外周面上に設けられた表面層を備えているエンドレス形状の電子写真用ベルトであって、
該表面層は、
バインダーとしてのウレタン樹脂と、
シリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子と
を含み、
該シリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子の少なくとも一部が、該表面層から露出し、かつ、該電子写真用ベルトの外周面に凸部を形成させている、電子写真用ベルトが提供される。
また、本発明の他の態様によれば、トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体から1次転写されたトナー像を転写材に2次転写するために担持して搬送する中間転写ベルトと、を備えている電子写真画像形成装置であって、該中間転写ベルトが、請求項1又は2に記載の電子写真用ベルトである電子写真画像形成装置が提供される。
該表面層は、
バインダーとしてのウレタン樹脂と、
シリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子と
を含み、
該シリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子の少なくとも一部が、該表面層から露出し、かつ、該電子写真用ベルトの外周面に凸部を形成させている、電子写真用ベルトが提供される。
また、本発明の他の態様によれば、トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体から1次転写されたトナー像を転写材に2次転写するために担持して搬送する中間転写ベルトと、を備えている電子写真画像形成装置であって、該中間転写ベルトが、請求項1又は2に記載の電子写真用ベルトである電子写真画像形成装置が提供される。
本発明の一態様によれば、外表面のクリーニング性に優れるとともに、屈曲させた場合にも表面層に割れや弾性層からの剥離が生じにくい電子写真用ベルトを得ることができる。また、本発明に他の態様によれば、高品位な電子写真画像を安定して形成することができる電子写真画像形成装置を得ることができる。
以下、本発明の実施態様に係る、エンドレスベルト形状を有する電子写真用ベルトについて詳細に説明する。なお、本発明の技術的範囲は以下の説明に限定されるものではない。
該電子写真用ベルトは、例えば図1に示す電子写真画像形成装置内において中間転写ベルト7として用いられる。
該電子写真用ベルトの周方向に直交する方向の断面を図2に示す。該電子写真用ベルトは、少なくとも基層21、弾性層22、及び表面層23の3層から構成される積層構造を有する。しかしながらこれらの3層に限定するものではなく、各層の間に密着性向上のためのプライマー層や、表面層23の割れを抑制するための応力緩和層やブリード物を抑制するための中間層を追加してもよい。
該電子写真用ベルトは、例えば図1に示す電子写真画像形成装置内において中間転写ベルト7として用いられる。
該電子写真用ベルトの周方向に直交する方向の断面を図2に示す。該電子写真用ベルトは、少なくとも基層21、弾性層22、及び表面層23の3層から構成される積層構造を有する。しかしながらこれらの3層に限定するものではなく、各層の間に密着性向上のためのプライマー層や、表面層23の割れを抑制するための応力緩和層やブリード物を抑制するための中間層を追加してもよい。
(基層)
基層21はエンドレス形状(円筒型)を有する。
基層21に適する材料としては、例えば、以下のものが挙げられる。ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリフッ化ビニリデン等。
基層21はエンドレス形状(円筒型)を有する。
基層21に適する材料としては、例えば、以下のものが挙げられる。ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリフッ化ビニリデン等。
なお、基層21用の樹脂には金属粉末、導電性酸化物粉末、導電性カーボン、リチウム塩、イオン液体等の導電性化合物を添加して導電性を付与しておいても良い。下記の実施例においては、優れた生産性及び導電性を得ることができるという観点からポリアルキレングリコールとリチウム塩を添加したポリフッ化ビニリデンを使用したが、例示した他の樹脂と導電剤との組み合わせを使用しても良い。
基層21の膜厚は、10μm以上500μm以下が好ましい。10μm未満であると、機械的強度が著しく低下してしまい、500μmより大きいと、剛性が強くなりすぎるため中間転写体としての使用が困難になってしまう。
基層21の膜厚は、10μm以上500μm以下が好ましい。10μm未満であると、機械的強度が著しく低下してしまい、500μmより大きいと、剛性が強くなりすぎるため中間転写体としての使用が困難になってしまう。
(弾性層)
弾性層22は記録媒体の表面形状に追従するため、適度な柔軟性を有することが必要である。このような弾性層に適する材料としては、以下のものが挙げられる。シリコーンゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム等のゴム材料、オレフィンエラストマー、スチレンエラストマー、ポリアミドエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー等のエラストマー材料。
表面層がバインダーとしてウレタン樹脂を含むため、弾性層の材料として、ウレタンゴム、ポリウレタンエラストマー等のウレタン構造を有するものを採用した方が、密着性が上がるため好ましい。
弾性層22は記録媒体の表面形状に追従するため、適度な柔軟性を有することが必要である。このような弾性層に適する材料としては、以下のものが挙げられる。シリコーンゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム等のゴム材料、オレフィンエラストマー、スチレンエラストマー、ポリアミドエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー等のエラストマー材料。
表面層がバインダーとしてウレタン樹脂を含むため、弾性層の材料として、ウレタンゴム、ポリウレタンエラストマー等のウレタン構造を有するものを採用した方が、密着性が上がるため好ましい。
なお、弾性層22には金属粉末、導電性酸化物粉末、導電性カーボン、リチウム塩、イオン液体等の導電性化合物を添加して導電性を付与しておいても良い。下記の実施例においては、優れた生産性を得ることができるという観点から熱可塑性エラストマーであるポリアルキレングリコールとリチウム塩を添加したポリウレタンエラストマーを使用したが、例示した他の樹脂と導電剤との組み合わせを使用しても良い。
弾性層22の膜厚は100μm〜1000μmが好ましく、200μm〜500μmがさらに好ましい。また、弾性層22のJIS−A硬度は80度以下が好ましい。
弾性層22に対する導電剤の配合量は、シリコーンゴム100質量部に対して35質量部以下であることが好ましく、25質量部以下であることがより好ましい。これにより中間転写ベルトに適した安定した導電性が弾性層22に付与される。
弾性層22に対する導電剤の配合量は、シリコーンゴム100質量部に対して35質量部以下であることが好ましく、25質量部以下であることがより好ましい。これにより中間転写ベルトに適した安定した導電性が弾性層22に付与される。
また、弾性層22には、他にも充填剤、架橋促進剤、架橋遅延剤、架橋助剤、スコーチ防止剤、老化防止剤、軟化剤、熱安定剤、難燃剤、難燃助剤、紫外線吸収剤、防錆剤などの添加剤を含んでいてもよい。
中間転写ベルトは転写部で通電するため難燃性が求められる。各種エラストマー、ゴムは難燃剤を添加しない場合には必要な難燃性を確保することは難しい。難燃剤としては、吸熱作用を利用する水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウム等の金属水酸化物、熱分解を抑制する白金化合物やフェノール系化合物、酸素遮断効果を有するイントメンセット系化合物、リン酸エステル縮合系化合物がある。
中間転写ベルトは転写部で通電するため難燃性が求められる。各種エラストマー、ゴムは難燃剤を添加しない場合には必要な難燃性を確保することは難しい。難燃剤としては、吸熱作用を利用する水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウム等の金属水酸化物、熱分解を抑制する白金化合物やフェノール系化合物、酸素遮断効果を有するイントメンセット系化合物、リン酸エステル縮合系化合物がある。
また、充填剤としては、ヒュームドシリカ、結晶性シリカ、湿式シリカ、ヒュームド酸化チタン、セルロースナノファイバーなどの補強性充填剤が挙げられる。
さらに、基層21と弾性層22との間には必要に応じて接着性向上のためにプライマー層(不図示)を設けても良い。プライマー層の厚みはプライマー層内の凝集破壊を低減する観点から、0.1μm以上、2μm以下が好ましい。
さらに、基層21と弾性層22との間には必要に応じて接着性向上のためにプライマー層(不図示)を設けても良い。プライマー層の厚みはプライマー層内の凝集破壊を低減する観点から、0.1μm以上、2μm以下が好ましい。
(表面層)
表面層23は、バインダーとしてのウレタン樹脂と、シリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子とを含む。表面層23の膜厚は0.1μm〜10μmが好ましい。
ウレタン樹脂とはウレタン構造(−NH−(C=O)−O−)を含む樹脂であり、例えばウレタンアクリレート樹脂やウレタンメタアクリレート樹脂(以降、これらをまとめて「ウレタン(メタ)アクリレート樹脂」ともいう)が挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレート樹脂は、後述するシリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子との相溶性がよいため、表面層を構成するバインダー樹脂として好適に用いられる。ウレタンアクリレート樹脂の市販品としては、例えば、「CN963」、「CN964」、「CN965」(いずれも商品名、巴工業(株)製)が挙げられる。
ウレタン樹脂を含む表面層の形成方法としては、ポリオール及びポリイソシアネートの如きウレタン樹脂の原料と、後述するシリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子とを含む表面層用塗料を、弾性層の外表面上にスプレー塗布やディップ塗布で塗布して形成した塗膜を、加熱により硬化する方法や電子線・紫外線といった光照射により硬化する方法がある。
表面層23は、バインダーとしてのウレタン樹脂と、シリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子とを含む。表面層23の膜厚は0.1μm〜10μmが好ましい。
ウレタン樹脂とはウレタン構造(−NH−(C=O)−O−)を含む樹脂であり、例えばウレタンアクリレート樹脂やウレタンメタアクリレート樹脂(以降、これらをまとめて「ウレタン(メタ)アクリレート樹脂」ともいう)が挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレート樹脂は、後述するシリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子との相溶性がよいため、表面層を構成するバインダー樹脂として好適に用いられる。ウレタンアクリレート樹脂の市販品としては、例えば、「CN963」、「CN964」、「CN965」(いずれも商品名、巴工業(株)製)が挙げられる。
ウレタン樹脂を含む表面層の形成方法としては、ポリオール及びポリイソシアネートの如きウレタン樹脂の原料と、後述するシリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子とを含む表面層用塗料を、弾性層の外表面上にスプレー塗布やディップ塗布で塗布して形成した塗膜を、加熱により硬化する方法や電子線・紫外線といった光照射により硬化する方法がある。
表面層を形成する材料全体に対するシリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子の含有量は4質量%〜40質量%が好ましい。
シリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子のシリコーン含有量は50質量%〜80質量%であることが好ましい。
表面層を形成する材料全体に対するシリコーンの含有量は2質量%〜32質量%が好ましい。
シリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子の市販品としては例えば、シャリーヌ(登録商標)R−170S、R−175S、R−180S(日信化学工業(株)製)などが挙げられる。
シリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子の個数平均粒子径は、0.1μm〜2.0μmであることが好ましく、0.2μm〜0.3μmであることがより好ましい。
シリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子の少なくとも一部が、表面層の外表面から露出し、電子写真用ベルトの外表面に凸部を生じさせている。
表面層の表面粗さRzは、0.1μm〜1.0μmであることが好ましく、0.2μm〜0.4μmであることがより好ましい。表面粗さRzは、JIS B0601:1994に規定された10点平均粗さのことである。
シリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子のシリコーン含有量は50質量%〜80質量%であることが好ましい。
表面層を形成する材料全体に対するシリコーンの含有量は2質量%〜32質量%が好ましい。
シリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子の市販品としては例えば、シャリーヌ(登録商標)R−170S、R−175S、R−180S(日信化学工業(株)製)などが挙げられる。
シリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子の個数平均粒子径は、0.1μm〜2.0μmであることが好ましく、0.2μm〜0.3μmであることがより好ましい。
シリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子の少なくとも一部が、表面層の外表面から露出し、電子写真用ベルトの外表面に凸部を生じさせている。
表面層の表面粗さRzは、0.1μm〜1.0μmであることが好ましく、0.2μm〜0.4μmであることがより好ましい。表面粗さRzは、JIS B0601:1994に規定された10点平均粗さのことである。
(画像形成装置)
図1を用いて本発明に係る弾性中間転写ベルトを用いた画像形成装置の例について説明する。図1に示す電子写真画像形成装置100は、カラー電子写真画像形成装置(カラーレーザープリンタ)である。この電子写真画像形成装置には、中間転写体である中間転写ベルト7の平坦部分に沿って、その移動方向に順にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像形成ユニットPy、Pm、Pc、Pkが配設されている。ここで、1Y、1M、1C、1Kはそれぞれ電子写真感光体、2Y、2M、2C、2Kはそれぞれ帯電ローラ、3Y、3M、3C、3Kはそれぞれレーザー露光装置、4Y、4M、4C、4Kはそれぞれ現像器、5Y、5M、5C、5Kはそれぞれ1次転写ローラを示す。各画像形成ユニットの基本的な構成は同一であるので、画像形成ユニットの詳細については、イエロー画像形成ユニットPyについてのみ説明する。
図1を用いて本発明に係る弾性中間転写ベルトを用いた画像形成装置の例について説明する。図1に示す電子写真画像形成装置100は、カラー電子写真画像形成装置(カラーレーザープリンタ)である。この電子写真画像形成装置には、中間転写体である中間転写ベルト7の平坦部分に沿って、その移動方向に順にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像形成ユニットPy、Pm、Pc、Pkが配設されている。ここで、1Y、1M、1C、1Kはそれぞれ電子写真感光体、2Y、2M、2C、2Kはそれぞれ帯電ローラ、3Y、3M、3C、3Kはそれぞれレーザー露光装置、4Y、4M、4C、4Kはそれぞれ現像器、5Y、5M、5C、5Kはそれぞれ1次転写ローラを示す。各画像形成ユニットの基本的な構成は同一であるので、画像形成ユニットの詳細については、イエロー画像形成ユニットPyについてのみ説明する。
イエロー画像形成ユニットPyは、像担持体としてドラム型の電子写真感光体(以下、「感光ドラム」又は「第1の画像担持体」とも称する)1Yを有する。感光ドラム1Yは、アルミニウム製のシリンダを基体として、その上に電荷発生層、電荷輸送層及び表面保護層を順に積層して形成したものである。
また、イエロー画像形成ユニットPyは、帯電手段としての帯電ローラ2Yを備えている。帯電ローラ2Yに帯電バイアスを印加することで、感光ドラム1Yの表面は一様に帯電される。
また、イエロー画像形成ユニットPyは、帯電手段としての帯電ローラ2Yを備えている。帯電ローラ2Yに帯電バイアスを印加することで、感光ドラム1Yの表面は一様に帯電される。
感光ドラム1Yの上方には、画像露光手段としてのレーザー露光装置3Yが配設されている。レーザー露光装置3Yは、一様に帯電された感光ドラム1Yの表面を画像情報に応じて走査露光して、イエロー色成分の静電潜像をその感光ドラム1Yの表面に形成する。
感光ドラム1Yに形成された静電潜像は、現像手段としての現像器4Yによって現像剤であるトナーによって現像される。現像器4Yは、現像剤担持体である現像ローラ4Ya、現像剤量規制部材である規制ブレード4Ybを備えており、また現像剤であるイエロートナーを収容している。イエロートナーが供給された現像ローラ4Yaは、現像部において感光ドラム1Yと軽圧接されており、感光ドラム1Yと順方向に速度差を持って回転される。現像ローラ4Yaによって現像部に搬送されたイエロートナーは、現像ローラ4Yaに現像バイアスを印加することで、感光ドラム1Yに形成された静電潜像に付着する。これにより、感光ドラム1Yに可視像(イエロートナー画像)が形成される。
感光ドラム1Yに形成された静電潜像は、現像手段としての現像器4Yによって現像剤であるトナーによって現像される。現像器4Yは、現像剤担持体である現像ローラ4Ya、現像剤量規制部材である規制ブレード4Ybを備えており、また現像剤であるイエロートナーを収容している。イエロートナーが供給された現像ローラ4Yaは、現像部において感光ドラム1Yと軽圧接されており、感光ドラム1Yと順方向に速度差を持って回転される。現像ローラ4Yaによって現像部に搬送されたイエロートナーは、現像ローラ4Yaに現像バイアスを印加することで、感光ドラム1Yに形成された静電潜像に付着する。これにより、感光ドラム1Yに可視像(イエロートナー画像)が形成される。
中間転写ベルト7は、駆動ローラ71、テンションローラ72、従動ローラ73に張架されており、感光ドラム1Yと接触して図中矢印の方向に移動(回転駆動)される。
1次転写部Tyに到達した感光ドラム上(第1の画像担持体上)に形成されたイエロートナー画像は、中間転写ベルト7を介して感光ドラム1Yに対向して配置されている1次転写体(1次転写ローラ5Y)によって中間転写ベルト7上に1次転写される。
1次転写部Tyに到達した感光ドラム上(第1の画像担持体上)に形成されたイエロートナー画像は、中間転写ベルト7を介して感光ドラム1Yに対向して配置されている1次転写体(1次転写ローラ5Y)によって中間転写ベルト7上に1次転写される。
同様に、以上の作像動作を、中間転写ベルト7の移動に伴ってマゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各ユニットPm、Pc、Pkにおいて行い、中間転写ベルト7上にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナー画像を積層する。4色のトナー層は中間転写ベルト7の移動に従って搬送され、2次転写部T’において、2次転写手段としての2次転写ローラ8により、所定のタイミングで搬送されてくる転写材S(以下、「第2の画像担持体」とも称する)上に一括転写される。このような2次転写においては通常十分な転写率を確保するために数kVの転写電圧を印加する。
転写材Sは、転写材Sが収納されているカセット12から、ピックアップローラ13によって搬送路に供給される。搬送路に供給された転写材Sは、搬送ローラ対14及びレジストローラ対15によって中間転写ベルト7に転写された4色のトナー画像と同期をとられて2次転写部T’まで搬送される。
転写材Sに転写されたトナー画像は、定着器9によって定着されて、例えばフルカラーの画像となる。定着器9は、加熱手段を備えた定着ローラ91と加圧ローラ92とを有し、転写材S上の未定着トナー画像を加熱、加圧することで定着する。その後、転写材Sは搬送ローラ対16、排出ローラ対17などによって機外に排出される。
転写材Sに転写されたトナー画像は、定着器9によって定着されて、例えばフルカラーの画像となる。定着器9は、加熱手段を備えた定着ローラ91と加圧ローラ92とを有し、転写材S上の未定着トナー画像を加熱、加圧することで定着する。その後、転写材Sは搬送ローラ対16、排出ローラ対17などによって機外に排出される。
中間転写ベルト7のクリーニングユニット11が、中間転写ベルト7の駆動方向の2次転写部T’の下流に配設されており、2次転写部T’において転写材Sに転写されずに中間転写ベルト7に残った転写残トナーを除去する。
以上説明したように感光体から中間転写ベルト、中間転写ベルトから転写材へトナー画像の電気的転写プロセスが繰り返し行われる。また、多数の転写材へ記録を繰り返すことで電気的転写プロセスがさらに繰り返し行われることになる。
以上説明したように感光体から中間転写ベルト、中間転写ベルトから転写材へトナー画像の電気的転写プロセスが繰り返し行われる。また、多数の転写材へ記録を繰り返すことで電気的転写プロセスがさらに繰り返し行われることになる。
<実施例1>
(基層用ペレットの作製)
下記の材料を、2軸混練機(商品名:PCM30、(株)池貝製)を用いて混練し、これらのペレット体を得た。
・ポリフッ化ビニリデン(商品名:Solef9007、ソルベイスペシャルティポリマーズジャパン(株)製) 95質量部
・過塩素酸リチウム(無水98%、関東化学(株)製) 0.7質量部
・エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体(Pluronic F−127、メルク(株)製) 4.3質量部
(基層用ペレットの作製)
下記の材料を、2軸混練機(商品名:PCM30、(株)池貝製)を用いて混練し、これらのペレット体を得た。
・ポリフッ化ビニリデン(商品名:Solef9007、ソルベイスペシャルティポリマーズジャパン(株)製) 95質量部
・過塩素酸リチウム(無水98%、関東化学(株)製) 0.7質量部
・エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体(Pluronic F−127、メルク(株)製) 4.3質量部
(弾性層用ペレットの作製)
下記の材料を、2軸混練機(商品名:PCM30、(株)池貝製)を用いて混練し、これらのペレット体を得た。
・熱可塑性ポリウレタン(商品名:エラストラン1175A10W、BASFジャパン(株)製) 98質量部
・過塩素酸リチウム(無水98%、関東化学(株)製) 0.2質量部
・エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体(Pluronic F−127、メルク(株)製) 1.8質量部
下記の材料を、2軸混練機(商品名:PCM30、(株)池貝製)を用いて混練し、これらのペレット体を得た。
・熱可塑性ポリウレタン(商品名:エラストラン1175A10W、BASFジャパン(株)製) 98質量部
・過塩素酸リチウム(無水98%、関東化学(株)製) 0.2質量部
・エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体(Pluronic F−127、メルク(株)製) 1.8質量部
(基層と弾性層とからなる2層ベルトの形成)
上記の基層用ペレットと弾性層用ペレットとを用いて2層構成のベルトを共押出により作製した。
具体的には基層用ペレットと弾性層用ペレットとのそれぞれに対し単軸押出機(商品名:GT40、(株)プラスチック工学研究所製)を用意した。続いて、2つの単軸押出機を共押出用の円筒ダイに接続し円筒押出成形することでベルトを得た。単軸押出機から吐出されたそれぞれの熔融樹脂は、共押出用円筒ダイで内層がポリフッ化ビニリデン、外層が熱可塑性ポリウレタンとなった。円筒引取機の引き取り速度と基層用ペレットと弾性層用ペレットのフィーダー速度の相対比率によりそれぞれの層の厚みを狙いの膜厚にした。引き取られる過程において、円筒ダイと円筒引取機との間に設けられた冷却マンドレルと接触することで冷却・固化された。固化した樹脂が、円筒引取機の下部に設置された円筒切断機にて、幅460mmとなるように切断され、基層と弾性層とからなる2層ベルトが得られた。
弾性層の硬度をJIS Aゴム硬度計で測定したところ75度であった。
上記の基層用ペレットと弾性層用ペレットとを用いて2層構成のベルトを共押出により作製した。
具体的には基層用ペレットと弾性層用ペレットとのそれぞれに対し単軸押出機(商品名:GT40、(株)プラスチック工学研究所製)を用意した。続いて、2つの単軸押出機を共押出用の円筒ダイに接続し円筒押出成形することでベルトを得た。単軸押出機から吐出されたそれぞれの熔融樹脂は、共押出用円筒ダイで内層がポリフッ化ビニリデン、外層が熱可塑性ポリウレタンとなった。円筒引取機の引き取り速度と基層用ペレットと弾性層用ペレットのフィーダー速度の相対比率によりそれぞれの層の厚みを狙いの膜厚にした。引き取られる過程において、円筒ダイと円筒引取機との間に設けられた冷却マンドレルと接触することで冷却・固化された。固化した樹脂が、円筒引取機の下部に設置された円筒切断機にて、幅460mmとなるように切断され、基層と弾性層とからなる2層ベルトが得られた。
弾性層の硬度をJIS Aゴム硬度計で測定したところ75度であった。
(弾性層の表面改質)
弾性層と表面層との接着性を向上させるため、弾性層の表面改質をエキシマUV照射ユニットとして172nmの単一波長を発するエキシマランプ((株)エム・ディ・コム製)を用いて行った。基層と弾性層とからなる2層ベルトを円柱状中子に嵌め、エキシマランプ表面から約1mmの距離に存在する中子を5rpmの回転速度で回転させながら、窒素ガスを流入させた空間内で30分間照射を行った。
弾性層と表面層との接着性を向上させるため、弾性層の表面改質をエキシマUV照射ユニットとして172nmの単一波長を発するエキシマランプ((株)エム・ディ・コム製)を用いて行った。基層と弾性層とからなる2層ベルトを円柱状中子に嵌め、エキシマランプ表面から約1mmの距離に存在する中子を5rpmの回転速度で回転させながら、窒素ガスを流入させた空間内で30分間照射を行った。
(表面層の調製)
表面層の材料は、下記のとおりとして、シリコーン含有量が約6質量%となるように調整して塗布用のウレタン樹脂液を調製した。
・ポリウレタン樹脂液(商品名:ハイドランWLS−201、DIC(株)製、固形分比率30%) 313質量部
・シリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子(商品名:シャリーヌR−170S、日信化学工業(株)製、シリコーン含有量70%) 9質量部
前記基層と前記弾性層とが積層されたベルトを中子に嵌め合わせ、90rpmで回転させながら、スプレーガン(商品名:W−101、アネスト岩田(株)製)を用いて該塗布用のウレタン樹脂液を塗布した。塗布時の塗料の吐出量は、表面層の乾燥膜厚が3μmとなるように設定した。塗布後、130℃の加熱炉に入れ、30分間静置した。加熱炉から取出し、冷却後、弾性中間転写ベルト7を得た。
表面層の材料は、下記のとおりとして、シリコーン含有量が約6質量%となるように調整して塗布用のウレタン樹脂液を調製した。
・ポリウレタン樹脂液(商品名:ハイドランWLS−201、DIC(株)製、固形分比率30%) 313質量部
・シリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子(商品名:シャリーヌR−170S、日信化学工業(株)製、シリコーン含有量70%) 9質量部
前記基層と前記弾性層とが積層されたベルトを中子に嵌め合わせ、90rpmで回転させながら、スプレーガン(商品名:W−101、アネスト岩田(株)製)を用いて該塗布用のウレタン樹脂液を塗布した。塗布時の塗料の吐出量は、表面層の乾燥膜厚が3μmとなるように設定した。塗布後、130℃の加熱炉に入れ、30分間静置した。加熱炉から取出し、冷却後、弾性中間転写ベルト7を得た。
<比較例1>
表面層の材料を下記のように変更した点以外は実施例1と同様にして、弾性中間転写ベルト7を得た。下記の材料から得られた塗布用のウレタン樹脂液のシリコーン含有量は約6質量%であった。
(表面層の調製)
・カーボネート系ウレタン樹脂エマルジョン(固形分比率38質量%) 185質量部
・シリコーン・アクリルグラフト共重合体樹脂エマルジョン(固形分比率45質量%、シリコーン含有量20質量%) 66質量部
表面層の材料を下記のように変更した点以外は実施例1と同様にして、弾性中間転写ベルト7を得た。下記の材料から得られた塗布用のウレタン樹脂液のシリコーン含有量は約6質量%であった。
(表面層の調製)
・カーボネート系ウレタン樹脂エマルジョン(固形分比率38質量%) 185質量部
・シリコーン・アクリルグラフト共重合体樹脂エマルジョン(固形分比率45質量%、シリコーン含有量20質量%) 66質量部
<比較例2>
表面層の材料を下記のように変更した点以外は実施例1と同様にして、弾性中間転写ベルト7を得た。下記の材料から得られた塗布用のウレタン樹脂液のシリコーン含有量は約10質量%であった。
(表面層の調製)
・カーボネート系ウレタン樹脂エマルジョン(固形分比率38質量%) 185質量部
・シリコーン・アクリルグラフト共重合体樹脂エマルジョン(固形分比率45質量%、シリコーン含有量20質量%) 110質量部
表面層の材料を下記のように変更した点以外は実施例1と同様にして、弾性中間転写ベルト7を得た。下記の材料から得られた塗布用のウレタン樹脂液のシリコーン含有量は約10質量%であった。
(表面層の調製)
・カーボネート系ウレタン樹脂エマルジョン(固形分比率38質量%) 185質量部
・シリコーン・アクリルグラフト共重合体樹脂エマルジョン(固形分比率45質量%、シリコーン含有量20質量%) 110質量部
[評価方法]
実施例、及び比較例の各中間転写ベルトを、図1に示した画像形成装置に装着し、高温高湿環境(温度30℃/相対湿度80%)下において100時間静置した。
静置後、前記高温高湿環境下において、A3サイズの普通紙(CS068、キヤノン(株)製)に画像Duty5%のテストチャートを連続でプリントし、30万枚の耐久評価を行った。
[クリーニングブレードのめくれ・ビビリ]
前記の30万枚の印刷中に、クリーニングブレードのめくれやビビリ(クリーニングユニット部からの異音)が発生するか否かを確認し、以下の基準で評価した。
〇:ブレードのビビリも、ブレードのめくれも発生しなかった。
△:ブレードのビビリが発生したが、ブレードのめくれは発生しなかった。
×:ブレードのビビリが発生し、最終的にブレードのめくれも発生した。
図3に示すように、ブレード保持部材31はクリーニングブレード32の上側面32aを保持する。通常は、クリーニングブレード32の上側面32aとは反対側の下側面32bの先端付近が中間転写ベルト33の表面に接触し、中間転写ベルト33が矢印34の方向に進行している間、中間転写ベルト33の表面をクリーニングしている。クリーニングブレード32の上側面32aの先端付近が中間転写ベルト33に接触する状態となったとき「ブレードがめくれた」と判断した。
実施例、及び比較例の各中間転写ベルトを、図1に示した画像形成装置に装着し、高温高湿環境(温度30℃/相対湿度80%)下において100時間静置した。
静置後、前記高温高湿環境下において、A3サイズの普通紙(CS068、キヤノン(株)製)に画像Duty5%のテストチャートを連続でプリントし、30万枚の耐久評価を行った。
[クリーニングブレードのめくれ・ビビリ]
前記の30万枚の印刷中に、クリーニングブレードのめくれやビビリ(クリーニングユニット部からの異音)が発生するか否かを確認し、以下の基準で評価した。
〇:ブレードのビビリも、ブレードのめくれも発生しなかった。
△:ブレードのビビリが発生したが、ブレードのめくれは発生しなかった。
×:ブレードのビビリが発生し、最終的にブレードのめくれも発生した。
図3に示すように、ブレード保持部材31はクリーニングブレード32の上側面32aを保持する。通常は、クリーニングブレード32の上側面32aとは反対側の下側面32bの先端付近が中間転写ベルト33の表面に接触し、中間転写ベルト33が矢印34の方向に進行している間、中間転写ベルト33の表面をクリーニングしている。クリーニングブレード32の上側面32aの先端付近が中間転写ベルト33に接触する状態となったとき「ブレードがめくれた」と判断した。
[クロスカット試験]
前記の30万枚の印刷後、温度23℃、相対湿度50%の環境下に1時間静置した後、膜の剥がれ度合を評価する方法として、クロスカット試験を実施した。クロスカット試験の測定方法は、日本産業規格(JIS) K5600−5−6:1999(塗料一般試験方法、第5部:塗膜の機械的性質−、第6節:付着性(クロスカット法)に従った。またテストは、それぞれの弾性転写ベルトのカット端部から5mm内側位置にて実施した。
切込み工具は、単一刃切込み工具を使用した。
カットの間隔は、2mmとした。
剥がれの判断としては、以下とした。
○:25マス中、剥がれ箇所は1マスも見られない。すなわち、カットの縁が完全に滑らかで、どの格子の目にも剥がれがない。カットの交差点における小さな剥がれもない。
×:25マス中、剥がれ箇所が1マス以上。
前記の30万枚の印刷後、温度23℃、相対湿度50%の環境下に1時間静置した後、膜の剥がれ度合を評価する方法として、クロスカット試験を実施した。クロスカット試験の測定方法は、日本産業規格(JIS) K5600−5−6:1999(塗料一般試験方法、第5部:塗膜の機械的性質−、第6節:付着性(クロスカット法)に従った。またテストは、それぞれの弾性転写ベルトのカット端部から5mm内側位置にて実施した。
切込み工具は、単一刃切込み工具を使用した。
カットの間隔は、2mmとした。
剥がれの判断としては、以下とした。
○:25マス中、剥がれ箇所は1マスも見られない。すなわち、カットの縁が完全に滑らかで、どの格子の目にも剥がれがない。カットの交差点における小さな剥がれもない。
×:25マス中、剥がれ箇所が1マス以上。
[MIT試験]
中間転写ベルトの耐屈曲性試験として、JIS P8115:2001に規定のMIT試験を実施した。実施方法としては、MIT試験機を用いて5万回の往復折り曲げを行い、5万回で破断しなかった場合を○、5万回未満で破断した場合を×とした。
なお、MIT試験機としては、MIT−D((株)東洋精機製作所製)を用いた。条件は、巻き付け曲率 直径20mm、屈曲角度 90度、荷重 0.5kg/mm2で行った。
中間転写ベルトの耐屈曲性試験として、JIS P8115:2001に規定のMIT試験を実施した。実施方法としては、MIT試験機を用いて5万回の往復折り曲げを行い、5万回で破断しなかった場合を○、5万回未満で破断した場合を×とした。
なお、MIT試験機としては、MIT−D((株)東洋精機製作所製)を用いた。条件は、巻き付け曲率 直径20mm、屈曲角度 90度、荷重 0.5kg/mm2で行った。
[表面粗さ]
幅方向について、測定長8.0mm、カットオフ値0.8mm、測定速度0.3mm/secの条件として10点平均粗さRzを(株)小坂研究所製の表面粗さ測定器サーフコーダSE3500型を用いて測定した。
幅方向について、測定長8.0mm、カットオフ値0.8mm、測定速度0.3mm/secの条件として10点平均粗さRzを(株)小坂研究所製の表面粗さ測定器サーフコーダSE3500型を用いて測定した。
表1はそれぞれ試作した弾性中間転写ベルトの評価結果である。実施例1の弾性中間転写ベルトはシリコーンの含有量が6%となっており、比較例2に対して少ないため、表面層の剥がれや、表面層の割れに強い。
さらにシリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子が表面に表出しているため、シリコーン含有量が同程度の比較例1では表面粗さRzが0.1μmであるのに対し、実施例1では表面粗さRzが0.4μmと大きい。このため、クリーニングブレードとの接触面積を小さくすることができ、摩擦力を低減する効果が得られ、耐久を通してブレードのめくれやビビリが発生することがなかった。
さらにシリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子が表面に表出しているため、シリコーン含有量が同程度の比較例1では表面粗さRzが0.1μmであるのに対し、実施例1では表面粗さRzが0.4μmと大きい。このため、クリーニングブレードとの接触面積を小さくすることができ、摩擦力を低減する効果が得られ、耐久を通してブレードのめくれやビビリが発生することがなかった。
21:基層
22:弾性層
23:表面層
22:弾性層
23:表面層
Claims (3)
- エンドレス形状の基層、該基層の外周面上に設けられた弾性層、および該弾性層の外周面上に設けられた表面層を備えているエンドレス形状の電子写真用ベルトであって、
該表面層は、
バインダーとしてのウレタン樹脂と、
シリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子と
を含み、
該シリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子の少なくとも一部が、該表面層から露出し、かつ、該電子写真用ベルトの外周面に凸部を形成させている、ことを特徴とする電子写真用ベルト。 - 前記ウレタン樹脂が、ウレタンアクリレート樹脂である請求項1に記載の電子写真用ベルト。
- トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体から1次転写されたトナー像を転写材に2次転写するために担持して搬送する中間転写ベルトと、を備えている電子写真画像形成装置であって、
該中間転写ベルトが、請求項1又は2に記載の電子写真用ベルトであることを特徴とする電子写真画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020081498A JP2021175998A (ja) | 2020-05-01 | 2020-05-01 | 電子写真用ベルト及び電子写真画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020081498A JP2021175998A (ja) | 2020-05-01 | 2020-05-01 | 電子写真用ベルト及び電子写真画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021175998A true JP2021175998A (ja) | 2021-11-04 |
Family
ID=78300402
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020081498A Pending JP2021175998A (ja) | 2020-05-01 | 2020-05-01 | 電子写真用ベルト及び電子写真画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021175998A (ja) |
-
2020
- 2020-05-01 JP JP2020081498A patent/JP2021175998A/ja active Pending
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