JP2021175210A - 電力システム及び電力供給装置 - Google Patents

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伸也 脇阪
Shinya Wakisaka
ゴー・テックチャン
Teck Chiang Goh
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Abstract

【課題】系統電源と特定電源とを用いた負荷への電力供給を好適に行うことができる電力システム及び電力供給装置を提供すること。【解決手段】電力システム10は、系統電源11と、電源用蓄電装置12と、車両用蓄電装置21と、第1トランス60と、第2トランス70と、1次側回路80と、昇圧回路90と、降圧回路100と、中間コンデンサ110と、制御回路120と、を備えている。制御回路120は、車両用蓄電装置21への電力供給を行うモードとして系統モード及び電源モードを有している。ここで、電力システム10は、昇圧回路90の昇圧コイル91及び昇圧スイッチング素子92〜95を介することなく電源用蓄電装置12と中間コンデンサ110とを接続する昇圧バイパス経路111と、昇圧バイパス経路111上に設けられた昇圧バイパススイッチング素子112と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、電力システム及び電力供給装置に関する。
例えば特許文献1には、特定電源としての蓄電池及び分散型電源を系統電源としての電力系統に系統連系させた電力システムについて記載されている。当該電力システムでは、蓄電池及び分散型電源から出力される電力は、系統電力に変換されて電力系統に出力され、系統電力として負荷に供給される。
特開2019−68618号公報
ここで、系統電源及び特定電源を有する電力システムにおいては、系統電源の使用状況又は契約状況などといった各種状況に応じて、使用したい電源を異ならせたい場合がある。例えば系統電源に十分な電力供給能力がある場合には、系統電源を用いて電力供給を行いたい場合があり得るし、例えば特定電源に十分な電力供給能力がある場合には、系統電源ではなく特定電源を用いて電力供給を行いたい場合があり得る。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、その目的は系統電源と特定電源とを用いた負荷への電力供給を好適に行うことができる電力システム及び電力供給装置を提供することである。
上記目的を達成する電力システムは、系統電源及び前記系統電源とは異なる特定電源と、負荷と、第1の1次側巻線及び前記特定電源が接続される中点タップを有する第1の2次側巻線を備えた第1トランスと、前記第1の1次側巻線と直列に接続された第2の1次側巻線、及び、前記負荷が接続される中点タップを有する第2の2次側巻線を備えた第2トランスと、前記系統電源と接続されるとともに前記第1の1次側巻線及び前記第1の2次側巻線の直列接続体に接続され、1次側スイッチング素子を有する1次側回路と、前記第1の2次側巻線の中点タップと前記特定電源との間に設けられた第1の2次側コイルと、前記第1の2次側巻線に接続された第1の2次側スイッチング素子と、を有する第1の2次側回路と、前記第1の2次側回路と接続されたものであって、前記第2の2次側巻線の中点タップと前記負荷との間に設けられた第2の2次側コイルと、前記第2の2次側巻線に接続された第2の2次側スイッチング素子と、を有する第2の2次側回路と、前記第1の2次側回路及び前記第2の2次側回路の間に設けられた中間コンデンサと、前記第2の2次側コイル及び前記第2の2次側スイッチング素子を介することなく前記中間コンデンサと前記負荷とを接続するバイパス経路と、前記バイパス経路上に設けられたバイパススイッチング素子と、前記1次側回路、前記第1の2次側回路、前記第2の2次側回路及び前記バイパススイッチング素子を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記負荷への電力供給を行うモードとして、前記1次側スイッチング素子、前記第1の2次側スイッチング素子及び前記第2の2次側スイッチング素子を周期的にON/OFFさせることにより、少なくとも前記系統電源を用いて前記負荷への電力供給を行う系統モードと、前記第1の2次側スイッチング素子及び前記第2の2次側スイッチング素子の少なくとも一方を周期的にON/OFFさせることにより、前記特定電源を用いて前記負荷への電力供給を行う電源モードと、を備え、前記制御部は、前記電源モードにおいて前記特定電源の電圧が前記負荷の要求電圧よりも低い場合には、前記バイパススイッチング素子をON状態にするとともに前記第2の2次側スイッチング素子をOFF状態とし、且つ、前記第1の2次側スイッチング素子を周期的にON/OFFさせる第1シングル制御を行う第1シングル制御部を備えていることを特徴とする。
かかる構成によれば、制御部が、負荷への電力供給を行うモードとして系統モード及び電源モードを有していることにより、状況に応じて、系統電源、又は、系統電源及び特定電源を用いて電力供給を行ったり、特定電源を用いて電力供給を行ったりすることができる。これにより、系統電源と特定電源とを用いた負荷への電力供給を好適に行うことができる。
ここで、電源モードにおいて特定電源の電圧が負荷の要求電圧よりも低い場合には、特定電源の電力は、第1の2次側回路に入力され、第1の2次側スイッチング素子が周期的にON/OFFすることにより昇圧される。そして、昇圧された電力は、中間コンデンサ及びバイパス経路を通って負荷に供給される。これにより、第2の2次側スイッチング素子を周期的にON/OFFさせることなく、特定電源を用いて負荷への電力供給を行うことができる。したがって、第1の2次側スイッチング素子及び第2の2次側スイッチング素子の双方が周期的にON/OFFする構成と比較して、スイッチング損失の低減を図ることができる。また、第2の2次側コイルを電流が流れることに起因する損失を回避できる分だけ、電力システムの損失低減を図ることができる。
上記電力システムについて、前記制御部は、前記負荷への電力供給を行うモードが前記系統モードである場合には前記バイパススイッチング素子をOFF状態にするとよい。
かかる構成によれば、系統モード中にバイパス経路を介する電力伝送が行われることを抑制できる。これにより、意図しない電力が負荷に供給されることを抑制できる。
上記電力システムについて、前記バイパススイッチング素子は、前記第2の2次側スイッチング素子よりもオン抵抗が小さく構成されているとよい。
かかる構成によれば、第2の2次側スイッチング素子を介して電力が伝送される場合よりも、バイパス経路を介して電力が伝送される方が、オン抵抗がより小さくなり易いため、損失をより低減できる。
上記目的を達成する電力システムは、系統電源及び前記系統電源とは異なる特定電源と、負荷と、第1の1次側巻線及び前記特定電源が接続される中点タップを有する第1の2次側巻線を備えた第1トランスと、前記第1の1次側巻線と直列に接続された第2の1次側巻線、及び、前記負荷が接続される中点タップを有する第2の2次側巻線を備えた第2トランスと、前記系統電源と接続されるとともに前記第1の1次側巻線及び前記第1の2次側巻線の直列接続体に接続され、1次側スイッチング素子を有する1次側回路と、前記第1の2次側巻線の中点タップと前記特定電源との間に設けられた第1の2次側コイルと、前記第1の2次側巻線に接続された第1の2次側スイッチング素子と、を有する第1の2次側回路と、前記第1の2次側回路と接続されたものであって、前記第2の2次側巻線の中点タップと前記負荷との間に設けられた第2の2次側コイルと、前記第2の2次側巻線に接続された第2の2次側スイッチング素子と、を有する第2の2次側回路と、前記第1の2次側回路及び前記第2の2次側回路の間に設けられた中間コンデンサと、前記第1の2次側コイル及び前記第1の2次側スイッチング素子を介することなく前記特定電源と前記中間コンデンサとを接続するバイパス経路と、前記バイパス経路上に設けられたバイパススイッチング素子と、前記1次側回路、前記第1の2次側回路、前記第2の2次側回路及び前記バイパススイッチング素子を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記負荷への電力供給を行うモードとして、前記1次側スイッチング素子、前記第1の2次側スイッチング素子及び前記第2の2次側スイッチング素子を周期的にON/OFFさせることにより、少なくとも前記系統電源を用いて前記負荷への電力供給を行う系統モードと、前記第1の2次側スイッチング素子及び前記第2の2次側スイッチング素子の少なくとも一方を周期的にON/OFFさせることにより、前記特定電源を用いて前記負荷への電力供給を行う電源モードと、を備え、前記制御部は、前記電源モードにおいて前記特定電源の電圧が前記負荷の要求電圧よりも高い場合には、前記バイパススイッチング素子をON状態にするとともに前記第1の2次側スイッチング素子をOFF状態とし、且つ、前記第2の2次側スイッチング素子を周期的にON/OFFさせる第2シングル制御を行う第2シングル制御部を備えていることを特徴とする。
かかる構成によれば、制御部が、負荷への電力供給を行うモードとして系統モード及び電源モードを有していることにより、状況に応じて、系統電源、又は、系統電源及び特定電源を用いて電力供給を行ったり、特定電源を用いて電力供給を行ったりすることができる。これにより、系統電源と特定電源とを用いた負荷への電力供給を好適に行うことができる。
ここで、電源モードにおいて特定電源の電圧が負荷の要求電圧よりも高い場合には、特定電源の電力は、バイパス経路及び中間コンデンサを介して第2の2次側回路に入力される。そして、特定電源の電力は、第2の2次側スイッチング素子が周期的にON/OFFすることにより降圧されて、負荷に供給される。これにより、第1の2次側スイッチング素子を周期的にON/OFFさせることなく、特定電源を用いて負荷への電力供給を行うことができる。したがって、第1の2次側スイッチング素子及び第2の2次側スイッチング素子の双方が周期的にON/OFFする構成と比較して、スイッチング損失の低減を図ることができる。また、第1の2次側コイルを電流が流れることに起因する損失を回避できる分だけ、電力システムの損失低減を図ることができる。
上記電力システムについて、前記制御部は、前記負荷への電力供給を行うモードが前記系統モードである場合には前記バイパススイッチング素子をOFF状態にするとよい。
かかる構成によれば、系統モード中にバイパス経路を介した電力伝送が行われることを抑制できる。これにより、電圧が異なる2種類の直流電力が中間コンデンサに入力されることを抑制できる。
上記電力システムについて、前記バイパススイッチング素子は、前記第1の2次側スイッチング素子よりもオン抵抗が小さく構成されているとよい。
かかる構成によれば、第1の2次側スイッチング素子を介して電力が伝送される場合よりも、バイパス経路を介して電力が伝送される方が、オン抵抗がより小さくなり易いため、損失をより低減できる。
上記電力システムについて、前記特定電源は電源用蓄電装置であり、前記負荷は、車両用蓄電装置であり、前記電力システムは、前記特定電源の電圧として前記電源用蓄電装置の電圧を検出する電源電圧センサと、前記負荷の要求電圧として前記車両用蓄電装置の電圧を検出する要求電圧センサと、を備え、前記制御部は、前記電源モード中に繰り返し前記両蓄電装置の電圧を比較する比較部を備え、前記比較部の比較結果に基づいて、前記バイパススイッチング素子、前記第1の2次側スイッチング素子及び前記第2の2次側スイッチング素子のスイッチング態様を切り替えるとよい。
かかる構成によれば、電源モードでは、電源用蓄電装置に蓄電されている電力を用いて車両用蓄電装置の充電が行われる。この場合、両蓄電装置の充電状態が変化することに伴って電源用蓄電装置の電圧と車両用蓄電装置の電圧とが変化するため、両者の大小関係も変化し得る。
この点、本構成によれば、電源モード中に両蓄電装置の電圧の比較が繰り返し行われ、その比較結果に基づいて、バイパススイッチング素子及び両2次側スイッチング素子のスイッチング態様が切り替わる。これにより、電源用蓄電装置を用いて車両用蓄電装置の充電を行うことに起因して電源モード中に電源用蓄電装置の電圧と車両用蓄電装置の電圧との大小関係が変化することに対応できる。
上記目的を達成する電力供給装置は、系統電源及び前記系統電源とは異なる特定電源を用いて負荷への電力供給を行うものであって、第1の1次側巻線及び前記特定電源が接続される中点タップを有する第1の2次側巻線を備えた第1トランスと、前記第1の1次側巻線と直列に接続された第2の1次側巻線、及び、前記負荷が接続される中点タップを有する第2の2次側巻線を備えた第2トランスと、前記系統電源と接続されるとともに前記第1の1次側巻線及び前記第1の2次側巻線の直列接続体に接続され、1次側スイッチング素子を有する1次側回路と、前記第1の2次側巻線の中点タップと前記特定電源との間に設けられた第1の2次側コイルと、前記第1の2次側巻線に接続された第1の2次側スイッチング素子と、を有する第1の2次側回路と、前記第1の2次側回路と接続されたものであって、前記第2の2次側巻線の中点タップと前記負荷との間に設けられた第2の2次側コイルと、前記第2の2次側巻線に接続された第2の2次側スイッチング素子と、を有する第2の2次側回路と、前記第1の2次側回路及び前記第2の2次側回路の間に設けられた中間コンデンサと、前記第2の2次側コイル及び前記第2の2次側スイッチング素子を介することなく前記中間コンデンサと前記負荷とを接続するバイパス経路と、前記バイパス経路上に設けられたバイパススイッチング素子と、前記1次側回路、前記第1の2次側回路、前記第2の2次側回路及び前記バイパススイッチング素子を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記負荷への電力供給を行うモードとして、前記1次側スイッチング素子、前記第1の2次側スイッチング素子及び前記第2の2次側スイッチング素子を周期的にON/OFFさせることにより、少なくとも前記系統電源を用いて前記負荷への電力供給を行う系統モードと、前記第1の2次側スイッチング素子及び前記第2の2次側スイッチング素子の少なくとも一方を周期的にON/OFFさせることにより、前記特定電源を用いて前記負荷への電力供給を行う電源モードと、を備え、前記制御部は、前記電源モードにおいて前記特定電源の電圧が前記負荷の要求電圧よりも低い場合には、前記バイパススイッチング素子をON状態にするとともに前記第2の2次側スイッチング素子をOFF状態とし、且つ、前記第1の2次側スイッチング素子を周期的にON/OFFさせる第1シングル制御を行う第1シングル制御部を備えていることを特徴とする。
かかる構成によれば、制御部が、負荷への電力供給を行うモードとして系統モード及び電源モードを有していることにより、状況に応じて、系統電源、又は、系統電源及び特定電源を用いて電力供給を行ったり、特定電源を用いて電力供給を行ったりすることができる。これにより、系統電源と特定電源とを用いた負荷への電力供給を好適に行うことができる。
ここで、電源モードにおいて特定電源の電圧が負荷の要求電圧よりも低い場合には、特定電源の電力は、第1の2次側回路に入力され、第1の2次側スイッチング素子が周期的にON/OFFすることにより昇圧される。そして、昇圧された直流電力は、中間コンデンサ及びバイパス経路を通って負荷に供給される。これにより、第2の2次側スイッチング素子を周期的にON/OFFさせることなく、特定電源を用いて負荷への電力供給を行うことができる。したがって、第1の2次側スイッチング素子及び第2の2次側スイッチング素子の双方が周期的にON/OFFする構成と比較して、スイッチング損失の低減を図ることができる。また、第2の2次側コイルを電流が流れることに起因する損失を回避できる分だけ、電力供給装置の損失低減を図ることができる。
上記目的を達成する電力供給装置は、系統電源及び前記系統電源とは異なる特定電源を用いて負荷への電力供給を行うものであって、第1の1次側巻線及び前記特定電源が接続される中点タップを有する第1の2次側巻線を備えた第1トランスと、前記第1の1次側巻線と直列に接続された第2の1次側巻線、及び、前記負荷が接続される中点タップを有する第2の2次側巻線を備えた第2トランスと、前記系統電源と接続されるとともに前記第1の1次側巻線及び前記第1の2次側巻線の直列接続体に接続され、1次側スイッチング素子を有する1次側回路と、前記第1の2次側巻線の中点タップと前記特定電源との間に設けられた第1の2次側コイルと、前記第1の2次側巻線に接続された第1の2次側スイッチング素子と、を有する第1の2次側回路と、前記第1の2次側回路と接続されたものであって、前記第2の2次側巻線の中点タップと前記負荷との間に設けられた第2の2次側コイルと、前記第2の2次側巻線に接続された第2の2次側スイッチング素子と、を有する第2の2次側回路と、前記第1の2次側回路及び前記第2の2次側回路の間に設けられた中間コンデンサと、前記第1の2次側コイル及び前記第1の2次側スイッチング素子を介することなく前記特定電源と前記中間コンデンサとを接続するバイパス経路と、前記バイパス経路上に設けられたバイパススイッチング素子と、前記1次側回路、前記第1の2次側回路、前記第2の2次側回路及び前記バイパススイッチング素子を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記負荷への電力供給を行うモードとして、前記1次側スイッチング素子、前記第1の2次側スイッチング素子及び前記第2の2次側スイッチング素子を周期的にON/OFFさせることにより、少なくとも前記系統電源を用いて前記負荷への電力供給を行う系統モードと、前記第1の2次側スイッチング素子及び前記第2の2次側スイッチング素子の少なくとも一方を周期的にON/OFFさせることにより、前記特定電源を用いて前記負荷への電力供給を行う電源モードと、を備え、前記制御部は、前記電源モードにおいて前記特定電源の電圧が前記負荷の要求電圧よりも高い場合には、前記バイパススイッチング素子をON状態にするとともに前記第1の2次側スイッチング素子をOFF状態とし、且つ、前記第2の2次側スイッチング素子を周期的にON/OFFさせる第2シングル制御を行う第2シングル制御部を備えていることを特徴とする。
かかる構成によれば、制御部が、負荷への電力供給を行うモードとして系統モード及び電源モードを有していることにより、状況に応じて、系統電源、又は、系統電源及び特定電源を用いて電力供給を行ったり、特定電源を用いて電力供給を行ったりすることができる。これにより、系統電源と特定電源とを用いた負荷への電力供給を好適に行うことができる。
ここで、電源モードにおいて特定電源の電圧が負荷の要求電圧よりも高い場合には、特定電源の電力は、バイパス経路及び中間コンデンサを介して第2の2次側回路に入力される。そして、特定電源の電力は、第2の2次側スイッチング素子が周期的にON/OFFすることにより降圧されて、負荷に供給される。これにより、第1の2次側スイッチング素子を周期的にON/OFFさせることなく、特定電源を用いて負荷への電力供給を行うことができる。したがって、第1の2次側スイッチング素子及び第2の2次側スイッチング素子の双方が周期的にON/OFFする構成と比較して、スイッチング損失の低減を図ることができる。また、第1の2次側コイルを電流が流れることに起因する損失を回避できる分だけ、電力供給装置の損失低減を図ることができる。
上記目的を達成する電力システムは、系統電源から出力される系統電力を直流電力に変換するAC/DC変換回路と、前記系統電源とは異なる特定電源と、前記特定電源に接続された電力変換回路であって、第1変換スイッチング素子を有する第1変換回路と、前記AC/DC変換回路及び前記第1変換回路の双方に接続された電力変換回路であって、第2変換スイッチング素子を有する第2変換回路と、前記第2変換回路によって変換された電力が入力される負荷と、前記AC/DC変換回路と前記第2変換回路との間に設けられ、前記第1変換回路に接続された中間コンデンサと、前記第2変換スイッチング素子を介することなく前記第1変換回路と前記負荷とを接続するバイパス経路と、前記バイパス経路上に設けられたバイパススイッチング素子と、前記AC/DC変換回路、前記第1変換回路、前記第2変換回路及び前記バイパススイッチング素子を制御することにより電力制御を行う制御部と、を備え、前記制御部は、前記負荷への電力供給を行うモードとして、少なくとも前記系統電源を用いて前記負荷への電力供給を行う系統モードと、前記特定電源を用いて前記負荷への電力供給を行う電源モードと、を備え、前記制御部は、前記電源モードにおいて前記特定電源の電圧が前記負荷の要求電圧よりも低い場合には、前記バイパススイッチング素子をON状態にするとともに前記第2変換スイッチング素子をOFF状態とし、且つ、前記第1変換スイッチング素子を周期的にON/OFFさせて前記特定電源の電力を昇圧させる第1シングル制御を行う第1シングル制御部を備えていることを特徴とする。
かかる構成によれば、制御部が、負荷への電力供給を行うモードとして系統モード及び電源モードを有していることにより、状況に応じて、系統電源、又は、系統電源及び特定電源を用いて電力供給を行ったり、特定電源を用いて電力供給を行ったりすることができる。これにより、系統電源と特定電源とを用いた負荷への電力供給を好適に行うことができる。
ここで、電源モードにおいて特定電源の電圧が負荷の要求電圧よりも低い場合には、特定電源の電力は、第1変換スイッチング素子が周期的にON/OFFすることにより昇圧される。そして、昇圧された電力はバイパス経路を通って負荷に供給される。これにより、第2変換スイッチング素子を周期的にON/OFFさせることなく、特定電源を用いて負荷への電力供給を行うことができる。したがって、第1変換スイッチング素子及び第2変換スイッチング素子の双方が周期的にON/OFFする構成と比較して、スイッチング損失の低減を図ることができる。
上記電力システムについて、前記制御部は、前記負荷への電力供給を行うモードが前記系統モードである場合には前記バイパススイッチング素子をOFF状態にするとよい。
かかる構成によれば、系統モード中にバイパス経路を介する電力伝送が行われることを抑制できる。これにより、意図しない電力が負荷に供給されることを抑制できる。
上記目的を達成する電力システムは、系統電源から出力される系統電力を直流電力に変換するAC/DC変換回路と、前記系統電源とは異なる特定電源と、前記特定電源に接続された電力変換回路であって、第1変換スイッチング素子を有する第1変換回路と、前記AC/DC変換回路及び前記第1変換回路の双方に接続された電力変換回路であって、第2変換スイッチング素子を有する第2変換回路と、前記第2変換回路によって変換された電力が入力される負荷と、前記AC/DC変換回路と前記第2変換回路との間に設けられ、前記第1変換回路に接続された中間コンデンサと、前記第1変換スイッチング素子を介することなく前記特定電源と前記第2変換回路とを接続するバイパス経路と、前記バイパス経路上に設けられたバイパススイッチング素子と、前記AC/DC変換回路、前記第1変換回路、前記第2変換回路及び前記バイパススイッチング素子を制御することにより電力制御を行う制御部と、を備え、前記制御部は、前記負荷への電力供給を行うモードとして、少なくとも前記系統電源を用いて前記負荷への電力供給を行う系統モードと、前記特定電源を用いて前記負荷への電力供給を行う電源モードと、を備え、前記制御部は、前記電源モードにおいて前記特定電源の電圧が前記負荷の要求電圧よりも高い場合には、前記バイパススイッチング素子をON状態にするとともに前記第1変換スイッチング素子をOFF状態とし、且つ、前記第2変換スイッチング素子を周期的にON/OFFさせて前記特定電源の電力を降圧させる第2シングル制御を行う第2シングル制御部を備えていることを特徴とする。
かかる構成によれば、制御部が、負荷への電力供給を行うモードとして系統モード及び電源モードを有していることにより、状況に応じて、系統電源、又は、系統電源及び特定電源を用いて電力供給を行ったり、特定電源を用いて電力供給を行ったりすることができる。これにより、系統電源と特定電源とを用いた負荷への電力供給を好適に行うことができる。
ここで、電源モードにおいて特定電源の電圧が負荷の要求電圧よりも高い場合には、特定電源の電力は、バイパス経路を介して第2変換回路に入力される。そして、特定電源の電力は、第2変換スイッチング素子が周期的にON/OFFすることにより降圧されて、負荷に供給される。これにより、第1変換スイッチング素子を周期的にON/OFFさせることなく、特定電源を用いて負荷への電力供給を行うことができる。したがって、第1変換スイッチング素子及び第2変換スイッチング素子の双方が周期的にON/OFFする構成と比較して、スイッチング損失の低減を図ることができる。
上記電力システムについて、前記制御部は、前記負荷への電力供給を行うモードが前記系統モードである場合には前記バイパススイッチング素子をOFF状態にするとよい。
かかる構成によれば、系統モード中にバイパス経路を介した電力伝送が行われることを抑制できる。これにより、意図しない電力伝送が行われることを抑制できる。
上記電力システムについて、前記特定電源は電源用蓄電装置であり、前記負荷は、車両用蓄電装置であり、前記電力システムは、前記特定電源の電圧として前記電源用蓄電装置の電圧を検出する電源電圧センサと、前記負荷の要求電圧として前記車両用蓄電装置の電圧を検出する要求電圧センサと、を備え、前記制御部は、前記電源モード中に繰り返し前記両蓄電装置の電圧を比較する比較部を備え、前記比較部の比較結果に基づいて、前記バイパススイッチング素子、前記第1変換スイッチング素子及び前記第2変換スイッチング素子のスイッチング態様を切り替えるとよい。
かかる構成によれば、電源モードでは、電源用蓄電装置に蓄電されている電力を用いて車両用蓄電装置の充電が行われる。この場合、両蓄電装置の充電状態が変化することに伴って電源用蓄電装置の電圧と車両用蓄電装置の電圧とが変化するため、両者の大小関係も変化し得る。
この点、本構成によれば、電源モード中に両蓄電装置の電圧の比較が繰り返し行われ、その比較結果に基づいて、バイパススイッチング素子及び両変換スイッチング素子のスイッチング態様が切り替わる。これにより、電源用蓄電装置を用いて車両用蓄電装置の充電を行うことに起因して電源モード中に電源用蓄電装置の電圧と車両用蓄電装置の電圧との大小関係が変化することに対応できる。
上記目的を達成する電力供給装置は、系統電源から出力される系統電力を直流電力に変換するAC/DC変換回路と、前記系統電源とは異なる特定電源に接続される電力変換回路であって、第1変換スイッチング素子を有する第1変換回路と、前記AC/DC変換回路及び前記第1変換回路の双方に接続された電力変換回路であって、第2変換スイッチング素子を有する第2変換回路と、前記AC/DC変換回路と前記第2変換回路との間に設けられ、前記第1変換回路に接続された中間コンデンサと、を備え、前記第2変換回路によって変換された電力を負荷に供給するのに用いられるものであって、前記第2変換スイッチング素子を介することなく前記第1変換回路と前記負荷とを接続するバイパス経路と、前記バイパス経路上に設けられたバイパススイッチング素子と、前記AC/DC変換回路、前記第1変換回路、前記第2変換回路及び前記バイパススイッチング素子を制御することにより電力制御を行う制御部と、を備え、前記制御部は、前記負荷への電力供給を行うモードとして、少なくとも前記系統電源を用いて前記負荷への電力供給を行う系統モードと、前記特定電源を用いて前記負荷への電力供給を行う電源モードと、を備え、前記制御部は、前記電源モードにおいて前記特定電源の電圧が前記負荷の要求電圧よりも低い場合には、前記バイパススイッチング素子をON状態にするとともに前記第2変換スイッチング素子をOFF状態とし、且つ、前記第1変換スイッチング素子を周期的にON/OFFさせて前記特定電源の電力を昇圧させる第1シングル制御を行う第1シングル制御部を備えていることを特徴とする。
かかる構成によれば、制御部が、負荷への電力供給を行うモードとして系統モード及び電源モードを有していることにより、状況に応じて、系統電源、又は、系統電源及び特定電源を用いて電力供給を行ったり、特定電源を用いて電力供給を行ったりすることができる。これにより、系統電源と特定電源とを用いた負荷への電力供給を好適に行うことができる。
ここで、電源モードにおいて特定電源の電圧が負荷の要求電圧よりも低い場合には、特定電源の電力は、第1変換スイッチング素子が周期的にON/OFFすることにより昇圧される。そして、昇圧された電力はバイパス経路を通って負荷に供給される。これにより、第2変換スイッチング素子を周期的にON/OFFさせることなく、特定電源を用いて負荷への電力供給を行うことができる。したがって、第1変換スイッチング素子及び第2変換スイッチング素子の双方が周期的にON/OFFする構成と比較して、スイッチング損失の低減を図ることができる。
上記目的を達成する電力供給装置は、系統電源から出力される系統電力を直流電力に変換するAC/DC変換回路と、前記系統電源とは異なる特定電源に接続される電力変換回路であって、第1変換スイッチング素子を有する第1変換回路と、前記AC/DC変換回路及び前記第1変換回路の双方に接続された電力変換回路であって、第2変換スイッチング素子を有する第2変換回路と、前記AC/DC変換回路と前記第2変換回路との間に設けられ、前記第1変換回路に接続された中間コンデンサと、を備え、前記第2変換回路によって変換された電力を負荷に供給するのに用いられるものであって、前記第1変換スイッチング素子を介することなく前記特定電源と前記第2変換回路とを接続するバイパス経路と、前記バイパス経路上に設けられたバイパススイッチング素子と、前記AC/DC変換回路、前記第1変換回路、前記第2変換回路及び前記バイパススイッチング素子を制御することにより電力制御を行う制御部と、を備え、前記制御部は、前記負荷への電力供給を行うモードとして、少なくとも前記系統電源を用いて前記負荷への電力供給を行う系統モードと、前記特定電源を用いて前記負荷への電力供給を行う電源モードと、を備え、前記制御部は、前記電源モードにおいて前記特定電源の電圧が前記負荷の要求電圧よりも高い場合には、前記バイパススイッチング素子をON状態にするとともに前記第1変換スイッチング素子をOFF状態とし、且つ、前記第2変換スイッチング素子を周期的にON/OFFさせて前記特定電源の電力を降圧させる第2シングル制御を行う第2シングル制御部を備えていることを特徴とする。
かかる構成によれば、制御部が、負荷への電力供給を行うモードとして系統モード及び電源モードを有していることにより、状況に応じて、系統電源、又は、系統電源及び特定電源を用いて電力供給を行ったり、特定電源を用いて電力供給を行ったりすることができる。これにより、系統電源と特定電源とを用いた負荷への電力供給を好適に行うことができる。
ここで、電源モードにおいて特定電源の電圧が負荷の要求電圧よりも高い場合には、特定電源の電力は、バイパス経路を介して第2変換回路に入力される。そして、特定電源の電力は、第2変換スイッチング素子が周期的にON/OFFすることにより降圧されて、負荷に供給される。これにより、第1変換スイッチング素子を周期的にON/OFFさせることなく、特定電源を用いて負荷への電力供給を行うことができる。したがって、第1変換スイッチング素子及び第2変換スイッチング素子の双方が周期的にON/OFFする構成と比較して、スイッチング損失の低減を図ることができる。
この発明によれば、系統電源と特定電源とを用いた負荷への電力供給を好適に行うことができる。
第1実施形態の電力供給装置及び電力システムの概要を示す回路図。 電源モード中のスイッチング制御を説明するためのフローチャート。 電源モードにおいて電源電圧が負荷電圧よりも低い場合におけるスイッチング態様及び電力伝送の様子を模式的に示す回路図。 電源モードにおいて電源電圧が負荷電圧よりも高い場合におけるスイッチング態様及び電力伝送の様子を模式的に示す回路図。 第2実施形態の電力供給装置及び電力システムの概要を示す回路図。
(第1実施形態)
以下、電力システム及び電力供給装置の第1実施形態について説明する。本実施形態では、電力供給装置は、工場や商業施設などに設置されている。すなわち、本実施形態の電力システムは、家庭用ではなく商業用または産業用である。
図1に示すように、本実施形態の電力システム10は、系統電源11と、特定電源としての電源用蓄電装置12と、車両20と、電力供給装置30と、を備えている。
系統電源11は、例えば3相の系統電力P0を出力するものである。系統電源11が供給可能な系統電力P0の最大値は、電力会社との契約内容又は他の電力システムの電力使用状況等に応じて変動する。
電源用蓄電装置12は、例えば二次電池や電気二重層キャパシタなどである。電源用蓄電装置12の電圧である電源電圧Vpは、電源用蓄電装置12のSOC(充電状態)に応じて変動する。一例としては、電源電圧Vpは、電源用蓄電装置12のSOCが高くなるに従って高くなる。詳細には、電源電圧Vpは、最小電源電圧Vpminから最大電源電圧Vpmaxまでの範囲内に亘って変動する。本実施形態では、電源電圧Vpが特定電源の電圧に対応する。
車両20は、負荷としての車両用蓄電装置21と、車両用蓄電装置21の制御を行う車両ECU22と、を備えている。
車両用蓄電装置21は、例えば二次電池や電気二重層キャパシタなどである。車両用蓄電装置21の電圧である負荷電圧Vrは、車両用蓄電装置21の種類やSOC(充電状態)に応じて変動する。例えば、車両用蓄電装置21がリチウムイオン電池である場合と鉛蓄電池である場合とで負荷電圧Vrは異なる。また、一般的に、負荷電圧Vrは、車両用蓄電装置21のSOCが高くなるに従って高くなる。
ここで、本電力システム10において想定される負荷電圧Vrの最小値を最小負荷電圧Vrminといい、負荷電圧Vrの最大値を最大負荷電圧Vrmaxという。負荷電圧Vrは、最小負荷電圧Vrminから最大負荷電圧Vrmaxまでの範囲内に亘って変動する。
本実施形態では、最小電源電圧Vpminは最小負荷電圧Vrminよりも低く、最大電源電圧Vpmaxは最小負荷電圧Vrminよりも高い。詳細には、Vpmin<Vrmin<Vpmax<Vrmaxとなっている。このため、両蓄電装置12,21のSOCに応じて、電源電圧Vpが負荷電圧Vrよりも低くなる場合と、電源電圧Vpが負荷電圧Vrよりも高くなる場合とがある。なお、電源用蓄電装置12及び車両用蓄電装置21の具体的な構成は任意である。
なお、最大負荷電圧Vrmaxは、最大電源電圧Vpmaxよりも高く設定されているため、本電力システム10に適用可能な車両用蓄電装置21の範囲を広げることができる。これにより、汎用性の向上を図ることができる。
本実施形態では、負荷電圧Vrが、負荷の要求電圧に対応する。詳細には、車両用蓄電装置21の電圧である負荷電圧Vrの直流電力が車両用蓄電装置21に入力されることにより、車両用蓄電装置21の充電が行われる。このため、負荷電圧Vrは、車両用蓄電装置21が充電するのに必要な要求電圧といえる。
車両ECU22は、車両用蓄電装置21の充電に関する制御を行うものである。車両ECU22は、電力供給装置30と電気的に接続可能に構成されている。車両ECU22は、電力供給装置30と電気的に接続された場合には、電力供給装置30と通信を行うことにより、電力供給装置30に対して要求電力を通知する。本実施形態において、要求電力は、車両用蓄電装置21が充電するのに必要な電力である。
電力供給装置30は、系統電源11からの系統電力P0が入力される系統入力端子(系統入力部)31〜33を備えている。系統電源11が系統入力端子31〜33に接続されることにより、電力供給装置30に系統電力P0が入力される。
なお、本実施形態では、三相の系統電力に対応させて、系統入力端子31〜33は3つである。但し、これに限られず、単相の系統電力P0に対応させて、系統入力端子は2つでもよい。すなわち、系統電力P0は単相でもよいし、三相でもよい。
電力供給装置30は、電源用蓄電装置12と電気的に接続するための蓄電入力端子(換言すれば充電電力入力部)34,35を備えている。蓄電入力端子34,35は、電源用蓄電装置12の正極端子及び負極端子に接続されるものである。両蓄電入力端子34,35のうち正極蓄電入力端子34は電源用蓄電装置12の正極端子に接続され、負極蓄電入力端子35は電源用蓄電装置12の負極端子に接続される。電源用蓄電装置12が蓄電入力端子34,35に接続されることにより、電力供給装置30に電源用蓄電装置12からの電力が入力される。
電力供給装置30は、車両20と電気的に接続するのに用いられる負荷接続部としてのコネクタ40を有している。コネクタ40が車両20に接続されることにより、電力供給装置30と、車両用蓄電装置21及び車両ECU22とが電気的に接続される。コネクタ40は、負荷と電力供給装置30とを接続するための接続部ともいえる。
コネクタ40は、車両用蓄電装置21の正極端子に接続される正極負荷入力端子41と、車両用蓄電装置21の負極端子に接続される負極負荷入力端子42と、車両ECU22と接続される制御端子43と、を有している。
電力供給装置30は、負極蓄電入力端子35と負極負荷入力端子42とを接続する負極配線44を有している。これにより、電源用蓄電装置12と車両用蓄電装置21との負極同士が電気的に接続される。
本実施形態では、説明の便宜上、コネクタ40の数は1つとする。ただし、これに限られず、電力供給装置30は、互いに並列に接続された複数のコネクタ40を有しており、複数の車両20と同時に接続可能となっている構成でもよい。この場合、電力供給装置30は、複数の車両20に対して同時に電力供給を行うことができる。
以上のとおり、電力供給装置30は、系統電源11、電源用蓄電装置12及び車両20(詳細には車両用蓄電装置21)に接続可能に構成されている。そして、電力供給装置30は、系統電源11及び電源用蓄電装置12の少なくとも一方を用いて車両用蓄電装置21への電力供給を行うものである。
電力供給装置30について以下に詳細に説明する。
図1に示すように、電力供給装置30は、フィルタ回路50と、第1トランス60と、第2トランス70と、1次側回路80と、第1の2次側回路としての昇圧回路90と、第2の2次側回路としての降圧回路100と、制御回路120と、を備えている。
フィルタ回路50は、系統入力端子31〜33から入力された系統電力P0に含まれるノイズを低減するものである。フィルタ回路50は、例えばフィルタインダクタ51とフィルタコンデンサ52とを有するLC回路である。ただし、これに限られず、フィルタ回路50の具体的な構成は任意である。
第1トランス60は、第1の1次側巻線61及び第1の2次側巻線62を有している。すなわち、第1トランス60は、所謂絶縁型である。
第1の2次側巻線62は、第1中点タップ62aを有している。第1中点タップ62aは電源用蓄電装置12に接続される。詳細には、第1中点タップ62aは、正極蓄電入力端子34に接続されている。これにより、第1中点タップ62aは、電源用蓄電装置12の正極端子に接続されることとなる。
第2トランス70は、第2の1次側巻線71及び第2の2次側巻線72を有している。すなわち、第2トランス70は、所謂絶縁型である。第1の1次側巻線61と第2の1次側巻線71とは直列に接続されている。
第2の2次側巻線72は、第2中点タップ72aを有している。第2中点タップ72aは車両20に接続される。詳細には、第2中点タップ72aは、コネクタ40に接続されており、より具体的には正極負荷入力端子41に接続されている。
1次側回路80は、系統入力端子31〜33と両トランス60,70との間に設けられている。1次側回路80は、フィルタ回路50を介して系統入力端子31〜33に接続されており、フィルタ回路50によってノイズが低減された系統電力P0が1次側回路80に入力される。1次側回路80は、両1次側巻線61,71の直列接続体に接続されている。
1次側回路80は、1次側コイル81u〜81wと、1次側スイッチング素子82ua〜82wbと、を備えている。1次側回路80は、1次側スイッチング素子82ua〜82wbが周期的にON/OFFすることにより交流の電力変換を行うものである。
1次側コイル81u〜81wは、フィルタ回路50(詳細にはフィルタインダクタ51)を介して、系統入力端子31〜33に接続されている。
1次側スイッチング素子82ua〜82wbは、順方向及び逆方向の双方の電圧をON/OFFすることができる双方向スイッチング素子である。1次側スイッチング素子82ua〜82wbの具体的な構成は任意であるが、例えば互いに並列に接続された複数のIGBT又はMOSFET及びダイオードを有するとよい。
1次側スイッチング素子82ua〜82wbは、1次側上アームスイッチング素子82ua,82va,82waと、1次側接続線83u,83v,83wによって1次側上アームスイッチング素子82ua,82va,82waと直列に接続された1次側下アームスイッチング素子82ub,82vb,82wbとによって構成されている。
1次側上アームスイッチング素子82ua,82va,82waと1次側下アームスイッチング素子82ub,82vb,82wbとの直列接続体は、互いに並列に接続されているとともに両1次側巻線61,71の直列接続体に対して並列に接続されている。1次側コイル81u,81v,81wは1次側接続線83u,83v,83wに接続されている。
昇圧回路90は、例えば電源用蓄電装置12から出力される電力を昇圧するものである。昇圧回路90は、第1の2次側巻線62の中点タップである第1中点タップ62aと電源用蓄電装置12との間に設けられた第1の2次側コイルとしての昇圧コイル91と、第1の2次側巻線62に接続された第1の2次側スイッチング素子としての昇圧スイッチング素子92〜95と、を備えている。
昇圧コイル91は、第1中点タップ62aと正極蓄電入力端子34とを接続する配線上に設けられている。
昇圧スイッチング素子92〜95は、例えばn型のMOSFETやIGBTである。ただし、これに限られず、昇圧スイッチング素子92〜95の具体的な構成は任意である。
昇圧スイッチング素子92〜95は、例えば昇圧上アームスイッチング素子92,94と、昇圧接続線96,97を介して昇圧上アームスイッチング素子92,94と直列に接続された昇圧下アームスイッチング素子93,95とによって構成されている。
第1の2次側巻線62の一端は第1昇圧接続線96に接続されており、第1の2次側巻線62の他端は第2昇圧接続線97に接続されている。これにより、昇圧スイッチング素子92〜95が第1の2次側巻線62に接続されることとなる。本実施形態では、昇圧接続線96,97が「第1の2次側接続線」に対応する。
昇圧回路90は、両第1昇圧スイッチング素子92,93の直列接続体と、両第2昇圧スイッチング素子94,95の直列接続体とを並列に接続する第1昇圧配線98及び第2昇圧配線99を有している。第1昇圧配線98は、両昇圧上アームスイッチング素子92,94を接続し、第2昇圧配線99は、両昇圧下アームスイッチング素子93,95を接続している。第2昇圧配線99は負極配線44に接続されている。
降圧回路100は、例えば昇圧回路90から出力される直流電力を降圧させるものである。降圧回路100は、第2の2次側巻線72の中点タップである第2中点タップ72aと車両用蓄電装置21との間に設けられた第2の2次側コイルとしての降圧コイル101と、第2の2次側巻線72に接続された第2の2次側スイッチング素子としての降圧スイッチング素子102〜105と、を備えている。
降圧コイル101は、第2中点タップ72aと正極負荷入力端子41とを接続する配線上に設けられている。
降圧スイッチング素子102〜105は、例えばn型のMOSFETやIGBTである。ただし、これに限られず、降圧スイッチング素子102〜105の具体的な構成は任意である。
降圧スイッチング素子102〜105は、例えば降圧上アームスイッチング素子102,104と、降圧接続線106,107を介して降圧上アームスイッチング素子102,104と直列に接続された降圧下アームスイッチング素子103,105とによって構成されている。
第2の2次側巻線72の一端は第1降圧接続線106に接続されており、第2の2次側巻線72の他端は第2降圧接続線107に接続されている。これにより、降圧スイッチング素子102〜105が第2の2次側巻線72に接続されることとなる。本実施形態では、降圧接続線106,107が「第2の2次側接続線」に対応する。
降圧回路100は、両第1降圧スイッチング素子102,103の直列接続体と、両第2降圧スイッチング素子104,105の直列接続体とを並列に接続する第1降圧配線108及び第2降圧配線109を有している。第1降圧配線108は、両降圧上アームスイッチング素子102,104を接続し、第2降圧配線109は、両降圧下アームスイッチング素子103,105を接続している。
昇圧回路90と降圧回路100とは接続されている。詳細には、第1降圧配線108と第1昇圧配線98とが接続されており、第2降圧配線109と第2昇圧配線99とが接続されている。これにより、昇圧回路90から出力された電力は降圧回路100に入力され、当該降圧回路100によって電圧値を下げる変換が行われる。
電力供給装置30は、昇圧回路90と降圧回路100との間に設けられた中間コンデンサ110を備えている。中間コンデンサ110の一端は、第1昇圧配線98及び第1降圧配線108に接続されており、中間コンデンサ110の他端は、第2昇圧配線99及び第2降圧配線109に接続されている。
かかる構成においては、昇圧スイッチング素子92〜95は、中間コンデンサ110を介して降圧回路100(詳細には降圧スイッチング素子102〜105)に接続されているとも言える。また、降圧スイッチング素子102〜105は、中間コンデンサ110を介して昇圧回路90(詳細には昇圧スイッチング素子92〜95)に接続されているとも言える。
図1に示すように、電力システム10(詳細には電力供給装置30)は、昇圧バイパス経路111及び降圧バイパス経路113を備えている。
昇圧バイパス経路111は、昇圧コイル91及び昇圧スイッチング素子92〜95を介することなく電源用蓄電装置12と中間コンデンサ110とを接続する経路である。例えば、昇圧バイパス経路111は、昇圧コイル91と正極蓄電入力端子34(換言すれば電源用蓄電装置12の正極端子)とを接続する配線と、第1昇圧配線98とを接続している。これにより、電源用蓄電装置12と中間コンデンサ110とは、昇圧バイパス経路111及び第1昇圧配線98を介して接続されている。すなわち、本実施形態の昇圧バイパス経路111は、第1昇圧配線98と協働して電源用蓄電装置12と中間コンデンサ110とを接続しているといえる。
昇圧バイパス経路111上には昇圧バイパススイッチング素子112が設けられている。昇圧バイパススイッチング素子112は、昇圧バイパス経路111を介した電力伝送を許容するON状態と許容しないOFF状態とに切り替わる。詳細には、昇圧バイパススイッチング素子112がON状態である場合、電源用蓄電装置12の電力は、昇圧スイッチング素子92〜95を介することなく、昇圧バイパス経路111を通って中間コンデンサ110に伝送される。昇圧バイパススイッチング素子112がOFF状態である場合、電源用蓄電装置12の電力は、昇圧スイッチング素子92〜95を通って中間コンデンサ110に伝送される。
降圧バイパス経路113は、降圧コイル101及び降圧スイッチング素子102〜105を介することなく中間コンデンサ110と車両用蓄電装置21とを接続する経路である。例えば、降圧バイパス経路113は、第1降圧配線108と、降圧コイル101と正極負荷入力端子41(換言すれば車両用蓄電装置21の正極端子)とを接続する配線とを接続している。これにより、中間コンデンサ110と車両用蓄電装置21とは、第1降圧配線108及び降圧バイパス経路113を介して接続されている。すなわち、本実施形態の降圧バイパス経路113は、第1降圧配線108と協働して中間コンデンサ110と車両用蓄電装置21とを接続しているといえる。
降圧バイパス経路113上には降圧バイパススイッチング素子114が設けられている。降圧バイパススイッチング素子114は、降圧バイパス経路113を介した電力伝送を許容するON状態と許容しないOFF状態とに切り替わる。詳細には、降圧バイパススイッチング素子114がON状態である場合、昇圧回路90から出力された直流電力は、降圧スイッチング素子102〜105を介することなく、中間コンデンサ110及び降圧バイパス経路113を介して車両用蓄電装置21に供給される。降圧バイパススイッチング素子114がOFF状態である場合、昇圧回路90から出力された直流電力は、中間コンデンサ110及び降圧スイッチング素子102〜105を介して、車両用蓄電装置21に供給される。
両バイパススイッチング素子112,114は、例えばスイッチング素子92〜95,102〜105よりもオン抵抗が小さいものであるとよい。また、両バイパススイッチング素子112,114は、スイッチング素子92〜95,102〜105よりも応答性が悪くてもよい。一例としては、両バイパススイッチング素子112,114は、リレーによって構成されているとよい。
制御部としての制御回路120は、1次側回路80、昇圧回路90、降圧回路100、及び両バイパススイッチング素子112,114を制御するものである。制御回路120は、1次側スイッチング素子82ua〜82wb、昇圧スイッチング素子92〜95、及び降圧スイッチング素子102〜105を制御することにより、系統電源11及び電源用蓄電装置12の少なくとも一方を用いて車両用蓄電装置21への電力供給を行うように構成されている。
制御回路120の具体的なハードウェア構成は任意である。例えば、制御回路120は、スイッチング制御を行うための専用のハードェア回路を有する構成でもよいし、スイッチング制御を行うための制御プログラムや必要な情報が記憶されたメモリと、制御プログラムに基づいてスイッチング制御を行うCPUとを有する構成でもよい。
電力供給装置30は、特定電源の電圧としての電源電圧Vpを検出する電源電圧センサ121と、負荷の要求電圧としての負荷電圧Vrを検出する負荷電圧センサ122と、を備えている。電源電圧センサ121は、両蓄電入力端子34,35間の電圧を検出することにより電源用蓄電装置12の電圧を検出し、その検出結果を制御回路120に出力する。負荷電圧センサ122は、両負荷入力端子41,42間の電圧を検出することにより車両用蓄電装置21の電圧を検出し、その検出結果を制御回路120に出力する。これにより、制御回路120は、電源電圧Vp及び負荷電圧Vrを把握できる。
また、制御回路120は、制御端子43を介して車両ECU22と接続されており、車両ECU22と通信を行うことができる。例えば、車両ECU22は、制御回路120に対して要求電力を通知する。制御回路120は、要求電力と同一の電力又は要求電力に近い電力を供給するように1次側回路80、昇圧回路90及び降圧回路100を制御する。
制御回路120によるスイッチング制御について以下に詳細に説明する。
本実施形態の制御回路120は、車両用蓄電装置21への電力供給を行うモードとして、少なくとも系統電源11を用いて車両用蓄電装置21への電力供給を行う系統モードと、電源用蓄電装置12用いて車両用蓄電装置21への電力供給を行う電源モードと、を有している。少なくとも系統電源11を用いるとは、系統電源11のみを用いる場合と、系統電源11と電源用蓄電装置12との双方を用いる場合とを含む。
ちなみに、制御回路120は、状況に応じて車両用蓄電装置21への電力供給を行うモードを制御する。モード制御の具体的な構成は任意である。例えば制御回路120は、所定の第1時間帯においては系統モードを選択し、第2時間帯においては電源モードを選択する構成でもよい。また、制御回路120は、電源用蓄電装置12のSOC(換言すれば充電状態)が閾値以上である場合には電源モードを選択し、電源用蓄電装置12のSOCが閾値未満である場合には系統モードを選択する構成でもよい。また、制御回路120は、ユーザによる選択操作に基づいて、車両用蓄電装置21への電力供給を行うモードを選択する構成でもよい。
制御回路120は、系統モードでは、1次側スイッチング素子82ua〜82wb、昇圧スイッチング素子92〜95、降圧スイッチング素子102〜105を周期的にON/OFFさせることにより、系統電源11、又は、系統電源11及び電源用蓄電装置12の双方を用いて電力供給を行う。
例えば、制御回路120は、車両ECU22から要求される要求電力に基づいて、系統電力P0の目標値と、電源用蓄電装置12から放電される電力の目標値とを決定する。そして、制御回路120は、系統電力P0及び電源用蓄電装置12の出力電力が目標値となるように1次側スイッチング素子82ua〜82wb、昇圧スイッチング素子92〜95、降圧スイッチング素子102〜105を周期的にON/OFFさせる。
例えば、制御回路120は、昇圧スイッチング素子92〜95のスイッチングパターンを第1パターンと第2パターンとに交互に切り替える。第1パターンは、第1昇圧上アームスイッチング素子92及び第2昇圧下アームスイッチング素子95がON状態であり且つ第1昇圧下アームスイッチング素子93及び第2昇圧上アームスイッチング素子94がOFF状態であるスイッチングパターンである。第2パターンは、第1昇圧上アームスイッチング素子92及び第2昇圧下アームスイッチング素子95がOFF状態であり且つ第1昇圧下アームスイッチング素子93及び第2昇圧上アームスイッチング素子94がON状態であるスイッチングパターンである。降圧スイッチング素子102〜105についても同様である。
かかる構成によれば、電力供給装置30に入力された系統電力P0は、1次側回路80及び第1トランス60によって昇圧されて昇圧回路90に入力される。そして、昇圧回路90に入力された電力は、昇圧回路90及び中間コンデンサ110によって整流されるとともに降圧される。また、電源用蓄電装置12からの出力電力は、昇圧回路90によって昇圧されて中間コンデンサ110に供給される。これにより、中間コンデンサ110には、中間電圧Vmの直流電力が入力される。この場合、中間コンデンサ110によって昇圧回路90から出力される直流電力が安定化しているともいえる。
そして、中間コンデンサ110によって電圧が安定化された直流電力は、降圧回路100に入力され、降圧回路100によって車両用蓄電装置21の電圧に降圧されて車両用蓄電装置21に入力される。これにより、系統電源11及び電源用蓄電装置12の双方を用いた車両用蓄電装置21への電力供給、すなわち車両用蓄電装置21の充電が行われる。
ちなみに、系統モードにおける中間電圧Vmは電源電圧Vpよりも高い電圧である。詳細には、中間電圧Vmは、最大電源電圧Vpmaxよりも高い電圧に設定されている。また、本実施形態の中間電圧Vmは、負荷電圧Vrよりも高い電圧であり、詳細には最大負荷電圧Vrmaxよりも高く設定されている。
例えば、制御回路120は、系統電源11が供給可能な系統電力P0の最大値よりも要求電力が小さい場合には系統電源11のみを用いて電力供給を行ってもよい。この場合には、制御回路120は、要求電力を系統電源11が供給可能な系統電力P0の最大値以内の目標値に設定し、当該目標値に対応させて1次側スイッチング素子82ua〜82wbのデューティ比を制御する。これにより、要求電力と同一値の直流電力が降圧回路100に入力される。そして、制御回路120は、降圧回路100に入力される直流電力が負荷電圧Vrで、かつ、要求電力と同一値の直流電力に変換されるように降圧スイッチング素子102〜105を周期的にON/OFFさせる。この場合、電源用蓄電装置12からの出力電力は「0」となる。換言すれば、制御回路120は、電源用蓄電装置12からの出力電力が「0」となるデューティ比で降圧スイッチング素子102〜105を周期的にON/OFFしているともいえる。
制御回路120は、系統モードにおいては、両バイパススイッチング素子112,114をOFF状態にする。これにより、両バイパス経路111,113を介した電力伝送が行われることが規制されている。
次に電源モードについて説明する。
制御回路120は、電源モードでは、昇圧スイッチング素子92〜95及び降圧スイッチング素子102〜105の少なくとも一方を周期的にON/OFFさせることにより、電源用蓄電装置12を用いて電力供給を行う。一方、制御回路120は、電源モードでは1次側スイッチング素子82ua〜82wbについては周期的にON/OFFさせることなく、常時OFF状態とする。つまり、制御回路120は、車両用蓄電装置21への電力供給を行うモードが電源モードである場合には系統電力P0が両トランス60,70に向けて伝送されないように1次側スイッチング素子82ua〜82wbをOFF状態にしているといえる。
ここで、制御回路120は、電源電圧Vpと負荷電圧Vrとの大小関係に応じて、電源モードにおけるスイッチング態様を異ならせている。この点について図2を用いて詳細に説明する。なお、説明の便宜上、以下の説明及び図2ではフローチャートを示して説明するが、制御回路120の実際の制御態様は、上記フローチャートのようなソフトウェア制御に限られず、比較器などを用いたハードウェア制御でもよい。
図2に示すように、制御回路120は、ステップS101にて、両電圧センサ121,122の検出結果に基づいて電源電圧Vp及び負荷電圧Vrを把握し、電源電圧Vpが負荷電圧Vrよりも低いか否かを判定する。
制御回路120は、電源電圧Vpが負荷電圧Vrよりも低い場合にはステップS102に進み、第1シングル制御を行う。第1シングル制御は、降圧バイパススイッチング素子114をON状態にするとともに降圧スイッチング素子102〜105をOFF状態とし、且つ、昇圧スイッチング素子92〜95を周期的にON/OFFさせるスイッチング態様である。
例えば、制御回路120は、昇圧スイッチング素子92〜95のスイッチングパターンを第1パターンと第2パターンとに交互に切り替える。第1パターン及び第2パターンについては既に説明したとおりである。
また、本実施形態のように両バイパス経路111,113及び両バイパススイッチング素子112,114が設けられている構成では、制御回路120は、第1シングル制御において昇圧バイパススイッチング素子112をOFF状態にする。これにより、昇圧バイパス経路111を介した電力伝送が規制される。
かかる構成によれば、図3に示すように、電源用蓄電装置12から出力される電力は、昇圧回路90によって昇圧される。そして、図3の一点鎖線に示すように、昇圧された電力は、中間コンデンサ110、第1降圧配線108及び降圧バイパス経路113を通って車両用蓄電装置21に供給される。これにより、電源用蓄電装置12を用いた車両用蓄電装置21の充電が行われる。
ちなみに、制御回路120は、第1シングル制御において、要求電力に基づいて昇圧スイッチング素子92〜95のデューティ比を調整する。これにより、電源用蓄電装置12から要求電力に対応した電力が出力される。
一方、図2に示すように、電源電圧Vpが負荷電圧Vrよりも低くない場合には、制御回路120は、ステップS101を否定判定してステップS103に進む。ステップS103では、制御回路120は、電源電圧Vpが負荷電圧Vrよりも高いか否かを判定する。制御回路120は、電源電圧Vpが負荷電圧Vrよりも高い場合には、ステップS104にて、第2シングル制御を行う。
第2シングル制御とは、昇圧バイパススイッチング素子112をON状態にするとともに昇圧スイッチング素子92〜95をOFF状態とし、且つ、降圧スイッチング素子102〜105を周期的にON/OFFさせるスイッチング態様である。
例えば、制御回路120は、降圧スイッチング素子102〜105のスイッチングパターンを第1パターンと第2パターンとに交互に切り替える。第1パターン及び第2パターンについては既に説明したとおりである。
また、本実施形態のように両バイパス経路111,113及び両バイパススイッチング素子112,114が設けられている構成では、制御回路120は、第2シングル制御において降圧バイパススイッチング素子114をOFF状態にする。これにより、降圧バイパス経路113を介した電力伝送が規制される。
かかる構成によれば、図4に示すように、電源用蓄電装置12から出力される電力は、昇圧バイパス経路111、第1昇圧配線98及び中間コンデンサ110を通って降圧回路100に入力される。そして、降圧回路100に入力された電力は、降圧回路100によって降圧されてから車両用蓄電装置21に供給される。これにより、電源用蓄電装置12を用いた車両用蓄電装置21の充電が行われる。
ちなみに、制御回路120は、第2シングル制御において、要求電力に基づいて降圧スイッチング素子102〜105のデューティ比を調整する。これにより、電源用蓄電装置12から要求電力に対応した電力が出力される。
図2に示すように、制御回路120は、電源電圧Vpと負荷電圧Vrとが同一である場合には、ステップS103を否定判定し、ステップS105にてダブル制御を行う。ダブル制御は、系統モード時と同様に、昇圧スイッチング素子92〜95及び降圧スイッチング素子102〜105が周期的にON/OFFすることにより、昇圧と降圧との双方が行われる制御である。
以上のとおり、本実施形態の制御回路120は、電源電圧Vpと負荷電圧Vrとを比較する処理(ステップS101,S103)を行い、その比較結果に基づいて、昇圧スイッチング素子92〜95及び降圧スイッチング素子102〜105のスイッチング態様が異なる第1シングル制御又は第2シングル制御に切り替える。
制御回路120は、ステップS102,S104,S105のいずれかの処理の実行後は、ステップS106にて、予め定められた充電終了条件が成立しているか否かを判定する。充電終了条件は、任意であるが、例えば制御回路120が車両ECU22から終了通知を受信することなどでもよい。
制御回路120は、充電終了条件が成立している場合には、ステップS107にて、昇圧回路90及び降圧回路100の動作を停止させる終了処理を実行する。例えば、制御回路120は、昇圧スイッチング素子92〜95及び降圧スイッチング素子102〜105を全てOFF状態にする。
制御回路120は、充電終了条件が成立していない場合には、ステップS101に戻る。これにより、再度その時点において検出された電源電圧Vpと負荷電圧Vrとの比較が行われ、その比較結果に応じたスイッチング制御が行われる。
すなわち、制御回路120は、電源モード中において繰り返し電源電圧Vp及び負荷電圧Vrの比較を行い、その比較結果に基づいて、両スイッチング素子92〜95,102〜105のスイッチング態様を切り替える。これにより、電源モード中における電源電圧Vp及び負荷電圧Vrの変化に対応したスイッチング制御が行われることとなる。
本実施形態では、ステップS102の第1シングル制御を行う制御回路120が「第1シングル制御部」に対応し、ステップS104の第2シングル制御を行う制御回路120が「第2シングル制御部」に対応し、ステップS101又はステップS103の処理を実行する制御回路120が「比較部」に対応する。
次に本実施形態の作用について説明する。
車両用蓄電装置21への電力供給を行うモードとして系統モードが設定されている場合、少なくとも系統電源11を用いた車両用蓄電装置21への電力供給が行われる。また、車両用蓄電装置21への電力供給を行うモードとして電源モードが設定されている場合、電源用蓄電装置12を用いた車両用蓄電装置21への電力供給が行われる。
ここで、電源モードでは、電源電圧Vpと負荷電圧Vrとの大小関係に応じて、昇圧スイッチング素子92〜95又は降圧スイッチング素子102〜105のいずれか一方の動作が停止し、両バイパス経路111,113のうち一方のバイパス経路を介した電力伝送が行われる。これにより、両スイッチング素子92〜95,102〜105の双方が周期的にON/OFFする構成と比較して、スイッチング損失が小さくなっている。
以上詳述した本実施形態によれば以下の効果を奏する。
(1−1)電力システム10は、系統電源11及び系統電源11とは異なる特定電源としての電源用蓄電装置12と、負荷としての車両用蓄電装置21と、を備えている。電力システム10は、第1の1次側巻線61及び第1の2次側巻線62を有する第1トランス60と、第2の1次側巻線71及び第2の2次側巻線72を有する第2トランス70と、を備えている。両1次側巻線61,71は直列に接続されている。第1の2次側巻線62は、電源用蓄電装置12が接続される第1中点タップ62aを有している。第2の2次側巻線72は、車両用蓄電装置21が接続される第2中点タップ72aを有している。
電力システム10は、系統電源11に接続され且つ両1次側巻線61,71の直列接続体に接続される1次側回路80と、第1の2次側回路としての昇圧回路90と、第2の2次側回路としての降圧回路100と、昇圧回路90と降圧回路100との間に設けられた中間コンデンサ110と、を備えている。1次側回路80は、1次側スイッチング素子82ua〜82wbを有している。昇圧回路90は、第1中点タップ62aと電源用蓄電装置12との間に設けられた第1の2次側コイルとしての昇圧コイル91と、昇圧コイル91に接続された第1の2次側スイッチング素子としての昇圧スイッチング素子92〜95と、を備えている。降圧回路100は、第2中点タップ72aと車両用蓄電装置21との間に設けられた第2の2次側コイルとしての降圧コイル101と、降圧コイル101に接続された第2の2次側スイッチング素子としての降圧スイッチング素子102〜105と、を備えている。
電力システム10は、1次側回路80、昇圧回路90及び降圧回路100を制御する制御部としての制御回路120を備えている。制御回路120は、車両用蓄電装置21への電力供給を行うモードとして、系統モード及び電源モードを備えている。系統モードは、各スイッチング素子82ua〜82wb,92〜95,102〜105を周期的にON/OFFさせることにより、少なくとも系統電源11を用いて車両用蓄電装置21への電力供給を行うモードである。電源モードは、昇圧スイッチング素子92〜95及び降圧スイッチング素子102〜105の少なくとも一方を周期的にON/OFFさせることにより、電源用蓄電装置12を用いて車両用蓄電装置21への電力供給を行うモードである。
かかる構成によれば、制御回路120が車両用蓄電装置21への電力供給を行うモードとして、系統モード及び電源モードを有していることにより、状況に応じて、系統電源11、又は、系統電源11及び電源用蓄電装置12を用いて電力供給を行ったり、電源用蓄電装置12のみを用いて電力供給を行ったりすることができる。
(1−2)電力システム10は、昇圧コイル91及び昇圧スイッチング素子92〜95を介することなく電源用蓄電装置12と中間コンデンサ110とを接続する昇圧バイパス経路111と、昇圧バイパス経路111上に設けられた昇圧バイパススイッチング素子112と、を備えている。
かかる構成において、制御回路120は、電源モードにおいて、電源用蓄電装置12の電圧である電源電圧Vpが負荷の要求電圧である負荷電圧Vrよりも高い場合には第2シングル制御を行う。第2シングル制御とは、昇圧バイパススイッチング素子112をON状態にするとともに昇圧スイッチング素子92〜95をOFF状態とし、且つ、降圧スイッチング素子102〜105を周期的にON/OFFさせるスイッチング態様である。
かかる構成によれば、電源モードにおいて電源電圧Vpが負荷電圧Vrよりも高い場合には、電源用蓄電装置12の電力は、昇圧バイパス経路111及び中間コンデンサ110を介して降圧回路100に入力される。そして、電源用蓄電装置12の電力は、降圧スイッチング素子102〜105が周期的にON/OFFすることにより降圧されて、車両用蓄電装置21に供給される。これにより、昇圧スイッチング素子92〜95を周期的にON/OFFさせることなく、電源用蓄電装置12を用いた車両用蓄電装置21への電力供給を行うことができる。したがって、昇圧スイッチング素子92〜95及び降圧スイッチング素子102〜105の双方が周期的にON/OFFする構成と比較して、スイッチング損失低減を図ることができる。また、昇圧コイル91を電流が流れることに起因する損失を回避できる分だけ、電力システム10の損失低減を図ることができる。
(1−3)制御回路120は、系統モードにおいて昇圧バイパススイッチング素子112をOFF状態にする。
かかる構成によれば、系統モード中に昇圧バイパス経路111を介した電力伝送が行われることを抑制できる。これにより、電圧が異なる2種類の直流電力が中間コンデンサ110に入力されることを抑制できる。
詳述すると、系統モードにおいて仮に昇圧バイパススイッチング素子112がON状態である場合、系統電力P0を変換して得られる直流電力と、電源用蓄電装置12からの直流電力とが中間コンデンサ110に入力される。この場合、両直流電力で電圧が異なる場合がある。
この点、本実施形態によれば、電源用蓄電装置12の直流電力は昇圧回路90にて昇圧されてから中間コンデンサ110に入力される。これにより、系統電力P0と電源用蓄電装置12の電力とを合わせた同一電圧値の直流電力が中間コンデンサ110に入力される。よって、電圧が異なる2種類の直流電力が中間コンデンサ110に入力されることを回避でき、より効率的な電力供給を行うことができる。
(1−4)昇圧バイパススイッチング素子112は、昇圧スイッチング素子92〜95よりもオン抵抗が小さく構成されている。例えば、昇圧スイッチング素子92〜95はトランジスタであり、昇圧バイパススイッチング素子112はリレーであるとよい。
かかる構成によれば、昇圧スイッチング素子92〜95を介して電力が伝送される場合よりも、昇圧バイパス経路111を介して電力が伝送される方が、オン抵抗がより小さくなり易いため、損失をより低減できる。
なお、昇圧バイパススイッチング素子112は、周期的にON/OFFさせる必要がない。このため、昇圧バイパススイッチング素子112は、昇圧スイッチング素子92〜95よりも応答性が悪いものであってもよい。換言すれば、昇圧バイパススイッチング素子112として、応答性が比較的悪いリレーを用いた場合であっても、支障が生じにくい。
(1−5)電力システム10は、降圧コイル101及び降圧スイッチング素子102〜105を介することなく中間コンデンサ110と車両用蓄電装置21とを接続する降圧バイパス経路113と、降圧バイパス経路113上に設けられた降圧バイパススイッチング素子114と、を備えている。
かかる構成において、制御回路120は、電源モードにおいて、電源電圧Vpが負荷電圧Vrよりも低い場合には第1シングル制御を行う。第1シングル制御は、降圧バイパススイッチング素子114をON状態にするとともに降圧スイッチング素子102〜105をOFF状態とし、且つ、昇圧スイッチング素子92〜95を周期的にON/OFFさせるスイッチング態様である。
かかる構成によれば、電源モードにおいて電源電圧Vpが負荷電圧Vrよりも低い場合には、電源用蓄電装置12の電力は、昇圧回路90に入力され、昇圧スイッチング素子92〜95が周期的にON/OFFすることにより昇圧される。そして、昇圧された直流電力は、中間コンデンサ110及び降圧バイパス経路113を通って車両用蓄電装置21に供給される。これにより、降圧スイッチング素子102〜105を周期的にON/OFFさせることなく、電源用蓄電装置12を用いて車両用蓄電装置21への電力供給を行うことができる。したがって、昇圧スイッチング素子92〜95及び降圧スイッチング素子102〜105の双方が周期的にON/OFFする構成と比較して、スイッチング損失の低減を図ることができる。また、降圧コイル101を電流が流れることに起因する損失を回避できる分だけ、損失低減を図ることができる。
(1−6)制御回路120は、系統モードにおいて降圧バイパススイッチング素子114をOFF状態にする。
かかる構成によれば、系統モード中に降圧バイパス経路113を介する電力伝送が行われることを抑制できる。これにより、意図しない電力が車両用蓄電装置21に供給されることを抑制できる。
詳述すると、系統モードでは、降圧スイッチング素子102〜105のデューティ比に応じて電源用蓄電装置12の出力電力が変化するため、降圧スイッチング素子102〜105のデューティ比を調整することにより電源用蓄電装置12の出力電力を調整できる。かかる構成において、降圧スイッチング素子102〜105を介さない降圧バイパス経路113にて電力伝送が行われると、電源用蓄電装置12の出力電力を調整することができず、意図しない電力が車両用蓄電装置21に供給される不都合が懸念される。
この点、本実施形態によれば、系統モードでは降圧バイパススイッチング素子114をOFF状態にすることにより降圧バイパス経路113を介した電力伝送が規制されるため、上記不都合を抑制できる。
(1−7)降圧バイパススイッチング素子114は、降圧スイッチング素子102〜105よりもオン抵抗が小さく構成されている。例えば、降圧スイッチング素子102〜105はトランジスタであり、降圧バイパススイッチング素子114はリレーであるとよい。
かかる構成によれば、降圧スイッチング素子102〜105を介して電力が伝送される場合よりも、降圧バイパス経路113を介して電力が伝送される方が、オン抵抗がより小さくなり易いため、損失をより低減できる。
なお、降圧バイパススイッチング素子114は、周期的にON/OFFさせる必要がない。このため、降圧バイパススイッチング素子114は、降圧スイッチング素子102〜105よりも応答性が悪いものであってもよい。換言すれば、降圧バイパススイッチング素子114として、応答性が比較的悪いリレーを用いた場合であっても、支障が生じにくい。
(1−8)降圧スイッチング素子102〜105は、降圧接続線106,107によって互いに接続された降圧上アームスイッチング素子102,104及び降圧下アームスイッチング素子103,105を含む。降圧接続線106,107は、第2の2次側巻線72に接続されている。降圧上アームスイッチング素子102,104及び降圧下アームスイッチング素子103,105の接続体は、中間コンデンサ110を介して昇圧回路90に接続されている。
昇圧スイッチング素子92〜95は、昇圧接続線96,97によって互いに接続された昇圧上アームスイッチング素子92,94及び昇圧下アームスイッチング素子93,95を含む。昇圧接続線96,97は、第1の2次側巻線62に接続されている。昇圧上アームスイッチング素子92,94及び昇圧下アームスイッチング素子93,95の接続体は、中間コンデンサ110を介して降圧回路100に接続されている。
かかる構成によれば、昇圧回路90及び降圧回路100を介して電源用蓄電装置12の電力を車両用蓄電装置21に供給しようとすると、昇圧コイル91、昇圧スイッチング素子92〜95の少なくとも1つ、降圧スイッチング素子102〜105の少なくとも1つ、及び降圧コイル101を通る必要がある。このため、これらの素子を通過する際に損失が生じ得る。
この点、本実施形態によれば、昇圧バイパス経路111が設けられているため、昇圧コイル91及び昇圧スイッチング素子92〜95を介することなく、電源用蓄電装置12から車両用蓄電装置21への電力伝送を行うことができる。また、降圧バイパス経路113が設けられているため、降圧コイル101及び降圧スイッチング素子102〜105を介することなく、電源用蓄電装置12から車両用蓄電装置21への電力伝送を行うことができる。これにより、損失低減を図ることができる。
(1−9)電力システム10は、電源電圧Vpを検出する電源電圧センサ121と、負荷電圧Vrを検出する負荷電圧センサ122と、を備えている。制御回路120は、電源モード中に電源電圧Vpと負荷電圧Vrとを比較するステップS101,S103の処理を繰り返し実行し、電源電圧Vpと負荷電圧Vrとの比較結果に基づいて、両バイパススイッチング素子112,114、昇圧スイッチング素子92〜95及び降圧スイッチング素子102〜105のスイッチング態様を切り替える。
かかる構成によれば、電源モード中においては電源用蓄電装置12に蓄電されている電力を用いて車両用蓄電装置21の充電が行われる。この場合、両蓄電装置12,21のSOCが変化することに伴って電源電圧Vpと負荷電圧Vrとが変化するため、両者の大小関係も変化し得る。
この点、本構成によれば、電源電圧Vpと負荷電圧Vrとの比較が繰り返し行われ、その比較結果に基づいて、両スイッチング素子92〜95,102〜105及び両バイパススイッチング素子112,114のスイッチング態様が切り替わる。これにより、電源用蓄電装置12を用いて車両用蓄電装置21の充電を行うことに起因する電源電圧Vpと負荷電圧Vrとの大小関係の変化に対応できる。
(1−10)特に、本実施形態のように制御回路120が第1シングル制御又は第2シングル制御を行う構成においては、電源電圧Vpと負荷電圧Vrとの大小関係が逆になったことに起因して電力供給に支障が生じ得る場合がある。例えば、第1シングル制御中に電源電圧Vpが負荷電圧Vrよりも高くなった場合、又は、第2シングル制御中に電源電圧Vpが負荷電圧Vrよりも低くなった場合には、電源用蓄電装置12を用いた電力供給に支障が生じ得る。
この点、本実施形態によれば、電源電圧Vpと負荷電圧Vrとの変化に対応させて、両スイッチング素子92〜95,102〜105及び両バイパススイッチング素子112,114のスイッチング態様が切り替わる。これにより、上記のような事態を回避することができ、電源電圧Vpと負荷電圧Vrとの大小関係の変化に関わらず、安定して電力供給を行うことができる。
(1−11)制御回路120は、両バイパス経路111,113及び両バイパススイッチング素子112,114が設けられている状況において、第1シングル制御を行う場合には昇圧バイパススイッチング素子112をOFF状態とする一方、第2シングル制御を行う場合には降圧バイパススイッチング素子114をOFF状態とする。
かかる構成によれば、昇圧バイパス経路111を介した電力伝送が行われることに起因して、第1シングル制御中にも関わらず昇圧回路90によって昇圧されることなく電力伝送が行われてしまうことを回避できる。また、降圧バイパス経路113を介した電力伝送が行われることに起因して、第2シングル制御中にも関わらず降圧回路100によって降圧されることなく電力伝送が行われてしまうことを回避できる。
(第2実施形態)
本実施形態では、電力供給装置30の構成が第1実施形態と異なっている。その異なる点について図5を用いて説明する。
図5に示すように、本実施形態の電力供給装置30は、フィルタ回路50と、AC/DC変換回路200と、第1変換回路230と、第2変換回路240と、中間コンデンサ110と、制御回路120と、を備えている。
なお、電力供給装置30は電力システム10の1つの構成であることを鑑みると、電力システム10がAC/DC変換回路200と、第1変換回路230と、第2変換回路240と、中間コンデンサ110と、制御回路120とを備えているとも言える。
AC/DC変換回路200は、系統電源11から出力される系統電力P0を直流電力に変換するものである。
本実施形態のAC/DC変換回路200は、1次側巻線202及び2次側巻線203を有するトランス201と、トランス201に対して1次側に設けられた1次側マトリックスコンバータ210と、トランス201に対して2次側に設けられた2次側フルブリッジ回路220と、を有している。すなわち、本実施形態のAC/DC変換回路200は、デュアルアクティブブリッジ形式のマトリックスコンバータである。
1次側マトリックスコンバータ210は、1次側巻線202に接続されているとともに、系統入力端子31〜33に接続されている。これにより、1次側マトリックスコンバータ210は、系統入力端子31〜33を介して系統電源11に接続される。1次側マトリックスコンバータ210は、交流電力の双方向変換を可能に構成されている。
1次側マトリックスコンバータ210は、1次側スイッチング素子211〜216を備えている。1次側マトリックスコンバータ210は、1次側スイッチング素子211〜216が周期的にON/OFFすることにより交流の電力変換を行う。例えば、1次側マトリックスコンバータ210は、系統電力P0を所定電圧の交流電力に変換してトランス201の1次側巻線202に向けて出力したり、トランス201から入力された交流電力を系統電力P0に変換して系統電源11に出力したりする。
1次側スイッチング素子211〜216は、順方向及び逆方向の双方の電圧をON/OFFすることができる双方向スイッチング素子である。1次側スイッチング素子211〜216の具体的な構成は任意であるが、例えば互いに並列に接続された複数のIGBT又はMOSFET及びダイオードを有するとよい。
1次側スイッチング素子211〜216は、1次側上アームスイッチング素子211,212,213と、1次側接続線217,218,219によって1次側上アームスイッチング素子211,212,213と直列に接続された1次側下アームスイッチング素子214,215,216とによって構成されている。1次側上アームスイッチング素子211,212,213と1次側下アームスイッチング素子214,215,216との直列接続体は、互いに並列に接続された状態で1次側巻線202に接続されている。
系統入力端子31〜33は、フィルタ回路50を介して1次側接続線217〜219に接続されている。これにより、1次側マトリックスコンバータ210に系統電力P0が入力される。
トランス201は、1次側マトリックスコンバータ210と2次側フルブリッジ回路220との間に設けられており、交流電力の電圧変換を行う。なお、変圧比は、1次側巻線202と2次側巻線203との巻数比に対応する。
2次側フルブリッジ回路220は、2次側巻線203及び中間コンデンサ110に接続されている。2次側フルブリッジ回路220は、AC/DCの双方向変換を可能に構成されている。2次側フルブリッジ回路220は、2次側上アームスイッチング素子221,222と、2次側接続線225,226を介して2次側上アームスイッチング素子221,222に直列接続された2次側下アームスイッチング素子223,224と、を有している。2次側スイッチング素子221〜224は例えばn型のMOSFETである。ただし、これに限られず、2次側スイッチング素子221〜224の具体的な構成は任意である。
2次側巻線203は、2次側接続線225,226に接続されている。これにより、トランス201(詳細には2次側巻線203)から出力される交流電力は2次側フルブリッジ回路220に入力される。
2次側フルブリッジ回路220は、2次側スイッチング素子221〜224が周期的にON/OFFすることにより電力変換を行う。例えば、2次側フルブリッジ回路220は、トランス201から入力される交流電力を直流電力に変換したり、中間コンデンサ110側から入力される直流電力を交流電力に変換したりする。
すなわち、AC/DC変換回路200は、1次側スイッチング素子211〜216及び2次側スイッチング素子221〜224が周期的にON/OFFすることにより、交流電力及び直流電力間の双方向変換を行う。
第1変換回路230は、特定電源としての車両用蓄電装置21に接続された電力変換回路である。本実施形態の第1変換回路230は、例えば直流電力の双方向変換が可能な双方向コンバータである。
第1変換回路230は、例えば第1変換スイッチング素子231〜234を有する。詳細には、第1変換回路230は、第1上アーム変換スイッチング素子231,232と、第1下アーム変換スイッチング素子233,234と、両者を直列に接続する第1変換接続線235,236と、を備えている。両第1変換接続線235,236は正極蓄電入力端子34に接続されており、両第1下アーム変換スイッチング素子233,234は負極蓄電入力端子35に接続されている。そして、第1変換回路230は、両第1変換接続線235,236と正極蓄電入力端子34とをつなぐ2つのライン上に設けられた第1変換コイル237,238を有している。
本実施形態の第1変換スイッチング素子231〜234は、逆方向の電流が流れることを可能とするダイオードを有している。当該ダイオードは、例えばMOSFETのボディダイオードである。ただし、これに限られず、上記ダイオードは、第1変換スイッチング素子231〜234に対して外付けされたものでもよい。
本実施形態の第1変換回路230は、電源用蓄電装置12に蓄電された直流電力を昇圧する昇圧回路である。第1変換回路230は、第1変換スイッチング素子231,233と第1変換コイル237とを有する回路と、第1変換スイッチング素子232,234と第1変換コイル238とを有する回路とからなる2つの回路が並列接続された双方向コンバータである。
第1変換回路230は、第1変換スイッチング素子231〜234が周期的にON/OFFすることにより直流電力の双方向変換を行う。第1変換回路230は、例えば電源用蓄電装置12に蓄電された直流電力を昇圧してAC/DC変換回路200又は第2変換回路240に出力したり、AC/DC変換回路200又は第2変換回路240から入力される直流電力を降圧して電源用蓄電装置12に出力したりする。
例えば、第1変換スイッチング素子231,234がON状態であり且つ第1変換スイッチング素子232,233がOFF状態であるスイッチングパターンを第1パターンとし、第1変換スイッチング素子231,234がOFF状態であり且つ第1変換スイッチング素子232,233がON状態であるスイッチングパターンを第2パターンとする。この場合、第1変換回路230は、第1変換スイッチング素子231〜234が第1パターンと第2パターンとで交互にスイッチングが行われることにより、電源用蓄電装置12に蓄電された直流電力を昇圧する。
第2変換回路240は、第2変換スイッチング素子241〜244を有する。詳細には、第2変換回路240は、第2上アーム変換スイッチング素子241,242と、第2下アーム変換スイッチング素子243,244と、両者を直列に接続する第2変換接続線245,246と、を備えている。両第2変換接続線245,246は正極負荷入力端子41に接続されており、両第2下アーム変換スイッチング素子243,244は負極負荷入力端子42に接続されている。これにより、第2変換回路240と車両用蓄電装置21とが接続される。第2変換回路240は、両第2変換接続線245,246と正極負荷入力端子41とをつなぐライン上に設けられた第2変換コイル247,248を有している。
第2変換回路240は、AC/DC変換回路200及び第1変換回路230の双方に接続されている。詳細には、電力供給装置30は、AC/DC変換回路200と第2変換回路240とを接続する正極配線LN1及び負極配線LN2を備えている。正極配線LN1及び負極配線LN2は、2次側フルブリッジ回路220と、第2上アーム変換スイッチング素子241及び第2下アーム変換スイッチング素子243の直列接続体と、第2上アーム変換スイッチング素子242及び第2下アーム変換スイッチング素子244の直列接続体と、を接続している。
そして、第1変換回路230は、正極配線LN1及び負極配線LN2に接続されている。この場合、AC/DC変換回路200及び第1変換回路230は、互いに並列に接続された状態で第2変換回路240に接続されているともいえる。
第2変換回路240は電力変換回路であり、例えば直流電力の電圧変換を行うDC/DCコンバータ回路である。本実施形態では、第2変換回路240は、直流電力の双方向変換が可能な双方向コンバータである。詳細には、第2変換回路240は、互いに直列に接続された第2変換スイッチング素子241,243と第2変換コイル247とを有する回路と、互いに直列に接続された第2変換スイッチング素子242,244と第2変換コイル248とを有する回路とが並列接続された双方向コンバータである。
第2変換回路240は、第2変換スイッチング素子241〜244が周期的にON/OFFすることにより直流電力の双方向変換を行う。第2変換回路240は、例えばAC/DC変換回路200から入力される直流電力及び第1変換回路230から入力される直流電力の少なくとも一方を降圧して車両用蓄電装置21に向けて出力したり、車両用蓄電装置21に蓄電された直流電力を昇圧してAC/DC変換回路200又は第1変換回路230に向けて出力したりする。
例えば、第2変換スイッチング素子241,244がON状態であり且つ第2変換スイッチング素子242,243がOFF状態であるスイッチングパターンを第1パターンとし、第2変換スイッチング素子241,244がOFF状態であり且つ第2変換スイッチング素子242,243がON状態であるスイッチングパターンを第2パターンとする。この場合、第2変換回路240は、各変換スイッチング素子241〜244が第1パターンと第2パターンとで交互にスイッチングが行われることにより電力変換を行う。
中間コンデンサ110は、AC/DC変換回路200と第2変換回路240との間に設けられている。詳細には、中間コンデンサ110は、正極配線LN1及び負極配線LN2に接続されている。
ここで、既に説明したとおり、第1変換回路230は正極配線LN1及び負極配線LN2に接続されている。このため、中間コンデンサ110と第1変換回路230とは、正極配線LN1及び負極配線LN2を介して接続されている。
なお、本実施形態では、図5に示すように、中間コンデンサ110は、正極配線LN1及び負極配線LN2における第1変換回路230との接続点よりも第2変換回路240側に設けられているが、これに限られず、上記接続点よりもAC/DC変換回路200側に設けられていてもよい。
本実施形態の昇圧バイパス経路111は、第1変換スイッチング素子231〜234を介することなく電源用蓄電装置12と第2変換回路240とを接続する経路である。例えば、昇圧バイパス経路111は、両第1変換コイル237,238と正極蓄電入力端子34(換言すれば電源用蓄電装置12の正極端子)とを接続する配線と、正極配線LN1とを接続する部分を含む。これにより、電源用蓄電装置12と第2変換回路240(換言すれば中間コンデンサ110)とは、昇圧バイパス経路111を介して接続されている。
ちなみに、本実施形態の昇圧バイパス経路111は、第1変換回路230と正極配線LN1とを接続している配線、及び、両第1変換スイッチング素子231,232を接続する配線を含む。ただし、これに限られず、昇圧バイパス経路111は、上記配線を用いることなく、正極蓄電入力端子34と正極配線LN1とを接続する配線でもよい。
昇圧バイパス経路111上に設けられた昇圧バイパススイッチング素子112は、昇圧バイパス経路111を介した電力伝送を許容するON状態と許容しないOFF状態とに切り替わる。詳細には、昇圧バイパススイッチング素子112がON状態である場合、電源用蓄電装置12の電力は、第1変換スイッチング素子231〜234を介することなく、昇圧バイパス経路111を通って第2変換回路240(換言すれば中間コンデンサ110)に伝送される。昇圧バイパススイッチング素子112がOFF状態である場合、電源用蓄電装置12の電力は、第1上アーム変換スイッチング素子231,232のボディダイオードを通って第2変換回路240に伝送される。
本実施形態の降圧バイパス経路113は、第2変換スイッチング素子241〜244を介することなく第1変換回路230(換言すれば中間コンデンサ110)と車両用蓄電装置21とを接続する経路である。例えば、降圧バイパス経路113は、両第2上アーム変換スイッチング素子241,242を接続する配線と、両第2変換コイル247,248と正極負荷入力端子41(換言すれば車両用蓄電装置21の正極端子)とを接続する配線とを接続する部分を含む。これにより、第1変換回路230と車両用蓄電装置21とは、降圧バイパス経路113を介して接続されている。
降圧バイパス経路113上に設けられた降圧バイパススイッチング素子114は、降圧バイパス経路113を介した電力伝送を許容するON状態と許容しないOFF状態とに切り替わる。詳細には、降圧バイパススイッチング素子114がON状態である場合、第1変換回路230から出力された電力は、第2変換スイッチング素子241〜244を介することなく、中間コンデンサ110及び降圧バイパス経路113を介して車両用蓄電装置21に供給される。降圧バイパススイッチング素子114がOFF状態である場合、第1変換回路230から出力された電力は、中間コンデンサ110及び第2変換回路240を介して、車両用蓄電装置21に供給される。
本実施形態の制御回路120は、AC/DC変換回路200、第1変換回路230、第2変換回路240及び両バイパススイッチング素子112,114、詳細には各スイッチング素子211〜216,221〜224,231〜234,241〜244,112,114を制御することにより電力制御を行う。
本実施形態の制御回路120によるスイッチング制御について以下に詳細に説明する。なお、説明の便宜上、以下の説明では、系統モードのうち系統電力P0のみを用いて電力供給を行うモードを第1系統モードとし、系統モードのうち系統電力P0及び電源用蓄電装置12の双方を用いて電力供給を行うモードを第2系統モードとする。
本実施形態の制御回路120は、第1系統モードである場合には、中間コンデンサ110に印加される中間電圧Vmが第1供給時中間電圧Vm1aとなるようにAC/DC変換回路200を制御する。詳細には、制御回路120は、AC/DC変換回路200から第1供給時中間電圧Vm1aの直流電力が出力されるように1次側スイッチング素子211〜216及び2次側スイッチング素子221〜224をPWM制御する。これにより、1次側スイッチング素子211〜216及び2次側スイッチング素子221〜224が周期的にON/OFFしてAC/DC変換が行われる。すなわち、制御回路120は、系統電力P0が第1供給時中間電圧Vm1aの直流電力に変換されるようにAC/DC変換回路200を制御する。
ここで、第1供給時中間電圧Vm1aは、電源電圧Vp及び負荷電圧Vrよりも高く設定されている。既に説明したとおり、本実施形態では、電源電圧Vp及び負荷電圧Vrは変動するため、本実施形態の第1供給時中間電圧Vm1aは、最大電源電圧Vpmax及び最大負荷電圧Vrmaxよりも高く設定されている。
詳細には、制御回路120は、第1供給時中間電圧Vm1a及びトランス201の巻数比などに基づいて、1次側スイッチング素子211〜216のデューティ比を算出し、そのデューティ比で1次側スイッチング素子211〜216を周期的にON/OFFさせる。また、制御回路120は、トランス201から出力された交流電力が直流電力に変換されるように2次側スイッチング素子221〜224を周期的にON/OFFさせる。なお、2次側フルブリッジ回路220は、PWM制御されることにより交流電力を直流電力に整流するPWM整流回路ともいえる。
かかる構成によれば、AC/DC変換回路200から第1供給時中間電圧Vm1aの直流電力が出力される。これにより、中間コンデンサ110には、第1供給時中間電圧Vm1aの直流電力によって電荷が蓄積され、正極配線LN1及び負極配線LN2間の電圧は、中間コンデンサ110によって第1供給時中間電圧Vm1aに維持される。すなわち、中間コンデンサ110は、第2変換回路240の前段の電圧を安定化させるものとして機能している。
制御回路120は、第1系統モードである場合、AC/DC変換回路200から出力される第1供給時中間電圧Vm1aの直流電力が負荷電圧Vrの直流電力に変換されるように第2変換回路240を制御する。詳細には、既に説明したとおり、第1供給時中間電圧Vm1aは負荷電圧Vrよりも高く設定されている。このため、制御回路120は、第2変換スイッチング素子241〜244をPWM制御することにより直流電力の降圧変換を行う。これにより、第2変換回路240によって変換された負荷電圧Vrの直流電力が車両用蓄電装置21に入力され、車両用蓄電装置21が充電される。
ちなみに、制御回路120は、第1系統モードである場合には、第1変換回路230を停止させる。詳細には、制御回路120は、第1供給時中間電圧Vm1aの直流電力が電源用蓄電装置12に供給されないように第1変換スイッチング素子231〜234をOFF状態に維持する。すなわち、制御回路120は、第1系統モードである場合には、第1変換回路230についてはPWM制御を行わない。このため、第1変換スイッチング素子231〜234は周期的にON/OFFしない。
制御回路120は、第2系統モードである場合、中間電圧Vmが第2供給時中間電圧Vm1bとなるようにAC/DC変換回路200を制御する。詳細には、制御回路120は、系統電力P0が第2供給時中間電圧Vm1bの直流電力に変換されるようにAC/DC変換回路200を制御する。この制御態様は、第1系統モード時と同様である。
制御回路120は、第2系統モードである場合、電源用蓄電装置12の電力が第2供給時中間電圧Vm1bの直流電力に変換されるように第1変換回路230を制御する。
ここで、第2供給時中間電圧Vm1bは、電源電圧Vp及び負荷電圧Vrよりも高く設定されている。既に説明したとおり、本実施形態では、電源電圧Vp及び負荷電圧Vrは変動するため、本実施形態の第2供給時中間電圧Vm1bは、最大電源電圧Vpmax及び最大負荷電圧Vrmaxよりも高く設定されている。このため、制御回路120は、第1変換スイッチング素子231〜234をPWM制御することにより直流電力の昇圧変換を行う。第2供給時中間電圧Vm1bと第1供給時中間電圧Vm1aとの大小関係は任意であり、例えば同一でもよいし、異なっていてもよい。
既に説明したとおり、第2変換回路240は、AC/DC変換回路200と第1変換回路230との双方に接続されている。このため、第2変換回路240には、AC/DC変換回路200から出力される直流電力と、第1変換回路230から出力される直流電力との双方が入力される。
そして、制御回路120は、第2系統モードである場合、AC/DC変換回路200及び第1変換回路230の双方から出力される第2供給時中間電圧Vm1bの直流電力が負荷電圧Vrの直流電力に変換されるように第2変換回路240を制御する。これにより、車両用蓄電装置21が充電される。すなわち、電力供給装置30は、第2変換回路240によって変換された電力を車両用蓄電装置21に供給するのに用いられる。
制御回路120は、第1系統モード時及び第2系統モード時には、両バイパススイッチング素子112,114をOFF状態にする。つまり、制御回路120は、系統モード時においては、両バイパススイッチング素子112,114をOFF状態にする。
制御回路120は、電源モードでは、第1変換スイッチング素子231〜234及び第2変換スイッチング素子241〜244の少なくとも一方を周期的にON/OFFさせることにより、電源用蓄電装置12を用いて電力供給を行う。
一方、制御回路120は、電源モードである場合には、AC/DC変換回路200を停止させる。詳細には、制御回路120は、第1変換回路230から出力された電力が系統電源11に還流しないように1次側スイッチング素子211〜216及び2次側スイッチング素子221〜224の少なくとも一方(本実施形態では双方)をOFF状態に維持する。すなわち、制御回路120は、電源モード時には、AC/DC変換回路200についてはPWM制御を行わない。このため、1次側スイッチング素子211〜216及び2次側スイッチング素子221〜224は周期的にON/OFFしない。
ここで、制御回路120は、第1実施形態と同様に、電源電圧Vpと負荷電圧Vrとの比較を繰り返し実行し、その比較結果(すなわち電源電圧Vpと負荷電圧Vrとの大小関係)に基づいて、電源モードにおけるスイッチング態様を切り替える。
詳細には、制御回路120は、電源電圧Vpが負荷電圧Vrよりも低い場合には、ステップS102にて第1シングル制御を行う。
本実施形態の第1シングル制御は、第1変換スイッチング素子231〜234を周期的にON/OFFさせることにより電源用蓄電装置12の電力を昇圧させる制御を含む。例えば、第1変換スイッチング素子231,234がON状態であり且つ第1変換スイッチング素子232,233がOFF状態であるスイッチングパターンを第1パターンとし、第1変換スイッチング素子231,234がOFF状態であり且つ第1変換スイッチング素子232,233がON状態であるスイッチングパターンを第2パターンとする。この場合、第1変換回路230は、各変換スイッチング素子231〜234が第1パターンと第2パターンとで交互にスイッチングが行われることにより、電源用蓄電装置12に蓄電された直流電力を昇圧する。なお、制御回路120は、第1シングル制御では、昇圧バイパススイッチング素子112をOFF状態とする。
また、第1シングル制御は、第1変換回路230から出力された電力が第2変換スイッチング素子241〜244を介することなく車両用蓄電装置21に伝送するための制御を含む。詳細には、制御回路120は、第1シングル制御では、降圧バイパススイッチング素子114をON状態とするとともに第2変換スイッチング素子241〜244をOFF状態に維持する。
かかる構成によれば、電源用蓄電装置12から出力される電力は第1変換回路230によって昇圧され、降圧バイパス経路113を通って車両用蓄電装置21に供給される。これにより、電源用蓄電装置12を用いた車両用蓄電装置21の充電が行われる。
ちなみに、制御回路120は、第1シングル制御において、要求電力に基づいて第1変換スイッチング素子231〜234のデューティ比を調整する。これにより、電源用蓄電装置12から要求電力に対応した電力が出力される。
制御回路120は、電源電圧Vpが負荷電圧Vrよりも高い場合には、ステップS104にて第2シングル制御を行う。
本実施形態の第2シングル制御は、電源用蓄電装置12の電力が第1変換スイッチング素子231〜234を介することなく第2変換回路240(換言すれば中間コンデンサ110)に伝送されるための制御を含む。詳細には、制御回路120は、第2シングル制御では、昇圧バイパススイッチング素子112をON状態とするとともに第1変換スイッチング素子231〜234をOFF状態に維持する。
そして、第2シングル制御は、第2変換スイッチング素子241〜244を周期的にON/OFFさせることにより電源用蓄電装置12の電力を降圧させる制御を含む。例えば、第2変換スイッチング素子241,244がON状態であり且つ第2変換スイッチング素子242,243がOFF状態であるスイッチングパターンを第1パターンとし、第2変換スイッチング素子241,244がOFF状態であり且つ第2変換スイッチング素子242,243がON状態であるスイッチングパターンを第2パターンとする。制御回路120は、第2変換スイッチング素子241〜244のスイッチングパターンを第1パターンと第2パターンとに交互に切り替える。なお、制御回路120は、第2シングル制御では、降圧バイパススイッチング素子114をOFF状態とする。
かかる構成によれば、電源用蓄電装置12から出力される電力は、昇圧されることなく第1変換回路230を通って第2変換回路240に入力され、当該第2変換回路240によって降圧されてから車両用蓄電装置21に供給される。これにより、電源用蓄電装置12を用いた車両用蓄電装置21の充電が行われる。
ちなみに、制御回路120は、第2シングル制御において、要求電力に基づいて第2変換スイッチング素子241〜244のデューティ比を調整する。これにより、電源用蓄電装置12から要求電力に対応した電力が出力される。
以上のとおり、本実施形態の制御回路120は、電源電圧Vpと負荷電圧Vrとを比較する処理(ステップS101,S103)を繰り返し行い、その比較結果に基づいて、第1変換スイッチング素子231〜234及び第2変換スイッチング素子241〜244のスイッチング態様が異なる第1シングル制御又は第2シングル制御に切り替える。
なお、制御回路120は、電源電圧Vpと負荷電圧Vrとが同一である場合にはダブル制御を行う。ダブル制御については第1実施形態と同様である。また、その他の処理は第1実施形態と同様である。
本実施形態の作用について説明する。
車両用蓄電装置21への電力供給を行うモードとして系統モードが設定されている場合、少なくとも系統電源11を用いた車両用蓄電装置21への電力供給が行われる。また、車両用蓄電装置21への電力供給を行うモードとして電源モードが設定されている場合、電源用蓄電装置12を用いた車両用蓄電装置21への電力供給が行われる。
ここで、電源モードでは、電源電圧Vpと負荷電圧Vrとの大小関係に応じて、第1変換スイッチング素子231〜234又は第2変換スイッチング素子241〜244のいずれか一方の周期的なON/OFF動作が停止する。これにより、両変換スイッチング素子231〜234,241〜244の双方が周期的にON/OFFするタブル制御と比較して、スイッチング損失が小さくなっている。
以上詳述した本実施形態によれば以下の効果を奏する。
(2−1)電力システム10は、系統電源11から出力される系統電力P0を直流電力に変換するAC/DC変換回路200と、系統電源11とは異なる特定電源としての電源用蓄電装置12と、を備えている。電力システム10は、電源用蓄電装置12に接続され、第1変換スイッチング素子231〜234を有する第1変換回路230と、AC/DC変換回路200及び第1変換回路230の双方に接続され、第2変換スイッチング素子241〜244を有する第2変換回路240と、を備えている。電力システム10は、第2変換回路240によって変換された電力が入力される負荷としての車両用蓄電装置21と、AC/DC変換回路200と第2変換回路240との間に設けられ、第1変換回路230にも接続された中間コンデンサ110と、を備えている。
かかる構成において、電力システム10は、第2変換スイッチング素子241〜244を介することなく第1変換回路230と車両用蓄電装置21とを接続する降圧バイパス経路113と、降圧バイパス経路113上に設けられた降圧バイパススイッチング素子114と、を備えている。
そして、電力システム10は、AC/DC変換回路200、両変換回路230,240及び降圧バイパススイッチング素子114を制御することにより電力制御を行う制御部としての制御回路120を備えている。制御回路120は、車両用蓄電装置21への電力供給を行うモードとして、少なくとも系統電源11を用いて車両用蓄電装置21への電力供給を行う系統モードと、電源用蓄電装置12を用いて車両用蓄電装置21への電力供給を行う電源モードと、を有している。
制御回路120は、電源モードにおいて、電源用蓄電装置12の電圧である電源電圧Vpが負荷の要求電圧である負荷電圧Vrよりも低い場合には第1シングル制御を行う処理を実行する。第1シングル制御は、降圧バイパススイッチング素子114をON状態にするとともに第2変換スイッチング素子241〜244をOFF状態とし、且つ、第1変換スイッチング素子231〜234を周期的にON/OFFさせて電源用蓄電装置12の電力を昇圧させる制御である。
かかる構成によれば、制御回路120が車両用蓄電装置21への電力供給を行うモードとして、系統モード及び電源モードを有していることにより、状況に応じて、系統電源11、又は、系統電源11及び電源用蓄電装置12を用いて電力供給を行ったり、電源用蓄電装置12のみを用いて電力供給を行ったりすることができる。
ここで、電源モードにおいて電源電圧Vpが負荷電圧Vrよりも低い場合には、電源用蓄電装置12の電力は、第1変換スイッチング素子231〜234が周期的にON/OFFすることにより昇圧される。そして、昇圧された電力は降圧バイパス経路113を通って車両用蓄電装置21に供給される。これにより、第2変換スイッチング素子241〜244を周期的にON/OFFさせることなく、電源用蓄電装置12を用いて車両用蓄電装置21への電力供給を行うことができる。したがって、第1変換スイッチング素子231〜234及び第2変換スイッチング素子241〜244の双方が周期的にON/OFFする構成と比較して、スイッチング損失の低減を図ることができる。
(2−2)電力供給装置30は、AC/DC変換回路200と、第1変換回路230と、第2変換回路240と、中間コンデンサ110と、制御回路120と、を備え、第2変換回路240によって変換された電力を負荷としての車両用蓄電装置21に供給するのに用いられる。制御回路120は、車両用蓄電装置21への電力供給を行うモードとして、系統モード及び電源モードを有し、電源モードにおいて電源電圧Vpが負荷電圧Vrよりも低い場合には第1シングル制御を行う。これにより、(2−1)の効果を奏する。
(2−3)制御回路120は、車両用蓄電装置21への電力供給を行うモードが系統モードである場合には降圧バイパススイッチング素子114をOFF状態とする。
かかる構成によれば、系統モード中に降圧バイパス経路113を介する電力伝送が行われることを抑制できる。これにより、意図しない電力が車両用蓄電装置21に供給されることを抑制できる。
(2−4)電力システム10は、第1変換スイッチング素子231〜234を介することなく電源用蓄電装置12と第2変換回路240とを接続する昇圧バイパス経路111と、昇圧バイパス経路111上に設けられた昇圧バイパススイッチング素子112と、を備えている。
制御回路120は、電源モードにおいて、電源電圧Vpが負荷電圧Vrよりも高い場合には第2シングル制御を行う処理を実行する。第2シングル制御は、昇圧バイパススイッチング素子112をON状態にするとともに第1変換スイッチング素子231〜234をOFF状態とし、且つ、第2変換スイッチング素子241〜244を周期的にON/OFFさせて電源用蓄電装置12の電力を降圧させる制御である。
かかる構成によれば、電源モードにおいて電源電圧Vpが負荷電圧Vrよりも高い場合には、電源用蓄電装置12の電力は、昇圧バイパス経路111を介して第2変換回路240に入力される。そして、電源用蓄電装置12の電力は、第2変換スイッチング素子241〜244が周期的にON/OFFすることにより降圧されて、車両用蓄電装置21に供給される。これにより、第1変換スイッチング素子231〜234を周期的にON/OFFさせることなく、電源用蓄電装置12を用いて車両用蓄電装置21への電力供給を行うことができる。したがって、第1変換スイッチング素子231〜234及び第2変換スイッチング素子241〜244の双方が周期的にON/OFFする構成と比較して、スイッチング損失の低減を図ることができる。
(2−5)制御回路120は、車両用蓄電装置21への電力供給を行うモードが系統モードである場合には昇圧バイパススイッチング素子112をOFF状態とする。
かかる構成によれば、系統モード中に昇圧バイパス経路111を介する電力伝送が行われることを抑制できる。これにより、意図しない電力伝送が行われることを抑制できる。
(2−6)制御回路120は、電源電圧Vpと負荷電圧Vrとを比較する処理(ステップS101,S103)を繰り返し行い、その比較結果に基づいて、各スイッチング素子231〜234,241〜244,112,114のスイッチング態様が異なる第1シングル制御又は第2シングル制御に切り替える。
かかる構成によれば、電源モード中においては電源用蓄電装置12に蓄電されている電力を用いて車両用蓄電装置21の充電が行われる。この場合、両蓄電装置12,21のSOCが変化することに伴って電源電圧Vpと負荷電圧Vrとが変化するため、両者の大小関係も変化し得る。
この点、本実施形態によれば、電源モード中に電源電圧Vpと負荷電圧Vrとの比較が繰り返し行われ、その比較結果に基づいて両スイッチング素子231〜234,241〜244,112,114のスイッチング態様が切り替わる。これにより、電源用蓄電装置12を用いて車両用蓄電装置21の充電を行うことに起因して生じ得る電源電圧Vpと負荷電圧Vrとの大小関係の変化に対応できる。
(2−7)系統モードは、系統電源11を用いて車両用蓄電装置21への電力供給を行う第1系統モードと、系統電源11及び電源用蓄電装置12を用いて車両用蓄電装置21への電力供給を行う第2系統モードと、を有している。
制御回路120は、第1系統モード時には、中間コンデンサ110に印加される中間電圧Vmが第1供給時中間電圧Vm1aとなるようにAC/DC変換回路200を制御し、且つ、第1供給時中間電圧Vm1aの直流電力が負荷電圧Vrの電力に変換されるように第2変換回路240を制御する。
また、制御回路120は、第2系統モード時には、中間電圧Vmが第2供給時中間電圧Vm1bとなるようにAC/DC変換回路200を制御するとともに、電源用蓄電装置12の電力が第2供給時中間電圧Vm1bの直流電力に変換されるように第1変換回路230を制御する。そして、制御回路120は、第2供給時中間電圧Vm1bの直流電力が負荷電圧Vrの電力に変換されるように第2変換回路240を制御する。
かかる構成によれば、第1系統モード時には、AC/DC変換回路200によって系統電力P0が第1供給時中間電圧Vm1aの直流電力に変換される。更に、第2変換回路240によって第1供給時中間電圧Vm1aの直流電力が負荷電圧Vrの電力に変換されて、車両用蓄電装置21に供給される。これにより、系統電源11を用いて車両用蓄電装置21への電力供給を行うことができる。
また、第2系統モード時には、AC/DC変換回路200によって系統電力P0が第2供給時中間電圧Vm1bの直流電力に変換されるとともに、第1変換回路230によって電源用蓄電装置12の電力が第2供給時中間電圧Vm1bの直流電力に変換される。そして、第2変換回路240によって第2供給時中間電圧Vm1bの直流電力が負荷電圧Vrの電力に変換されて、車両用蓄電装置21に供給される。この場合、系統電力P0及び電源用蓄電装置12の電力の双方が一旦第2供給時中間電圧Vm1bの直流電力に変換されるため、系統電力P0と電源用蓄電装置12の電力とが、異なる電圧や種類(AC/DC)であったとしても、系統電源11及び電源用蓄電装置12の双方を用いて車両用蓄電装置21への電力供給を行うことができる。
(2−8)第2供給時中間電圧Vm1bは、電源用蓄電装置12の電圧である電源電圧Vp及び負荷電圧Vrよりも高く設定されている。
かかる構成によれば、第2系統モードでは、第1変換回路230によって電源電圧Vpが第2供給時中間電圧Vm1bに昇圧され、その後第2変換回路240によって第2供給時中間電圧Vm1bが負荷電圧Vrに降圧される。これにより、電源電圧Vpと負荷電圧Vrとの大小関係に関わらず、電源用蓄電装置12を用いた車両用蓄電装置21への電力供給を行うことができる。
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。また、技術的に矛盾が生じない範囲内で、上記各実施形態と下記別例とを適宜組み合わせてもよい。
○ 昇圧スイッチング素子の数は任意であり、例えば1つでもよい。また、昇圧スイッチング素子が複数ある場合の第1シングル制御においては、昇圧動作が行われるように複数の昇圧スイッチング素子のうち少なくとも一部が周期的にON/OFFすればよい。1次側スイッチング素子及び降圧スイッチング素子についても同様である。
○ 1次側回路80は、AC/AC変換することができればよく、その具体的な構成については実施形態のものに限られず任意である。
○ 昇圧回路90は、第1トランス60から出力(換言すれば伝送)される交流電力を直流電力に変換すること、及び、電源用蓄電装置12から出力される電力を昇圧することが可能に構成されていればよく、その具体的な構成は任意である。
○ 降圧回路100は、中間コンデンサ110を介して昇圧回路90から出力される直流電力を降圧することができればよく、その具体的な構成は任意である。
○ AC/DC変換回路200の具体的な回路構成は実施形態のものに限られず任意である。例えば、AC/DC変換回路200は、交流電力の双方向変換が可能な構成に限られず、系統電力P0を直流電力に変換する片方向の変換回路であってもよい。一例としては、AC/DC変換回路200は、1次側マトリックスコンバータ210及びトランス201に代えて、ダイオードブリッジを有する整流回路でもよい。また、AC/DC変換回路200は、2次側フルブリッジ回路220に代えて、ハーフブリッジ回路を有する構成でもよいし、ダイオードブリッジ回路を有する構成でもよい。要は、AC/DC変換回路200は、系統電力P0を所望の電圧の直流電力に変換できればよい。
○ また、特定電源は出力電圧が一定のものであってもよい。すなわち、電源電圧Vpは、変動値でもよいし、固定値でもよい。
○ 第1変換回路230は、電源用蓄電装置12の電力を電圧変換することができればその具体的な回路構成は任意である。例えば、第1変換回路230はハーフブリッジ回路を有する構成でもよい。また、第1変換回路230は双方向コンバータに限られず、片方向の電圧変換のみを行う構成でもよい。
○ 第2変換回路240は、AC/DC変換回路200又は第1変換回路230から入力される直流電力を電圧変換することができればその具体的な回路構成は任意である。また、第2変換回路240は、AC/DC変換回路200又は第1変換回路230から入力される直流電力を電圧変換することができる一方、車両用蓄電装置21の電力を電圧変換することができない回路であってもよい。すなわち、第2変換回路240は、片方向の電圧変換のみを行う構成でもよい。
○ 負荷は、車両用蓄電装置21に限られず任意であり、例えば産業用のモータであってもよい。この場合、負荷電圧Vrとは、例えば産業用のモータが駆動するのに必要な電圧である。すなわち、負荷として駆動装置が用いられる場合、負荷電圧Vrとは駆動装置が駆動するのに要する電圧と言える。なお、負荷がモータなどの交流駆動体である場合、降圧回路100及び第2変換回路240は、直流電力を交流電力に変換するインバータ回路であるとよい。つまり、降圧回路100及び第2変換回路240は、DC/DCコンバータ回路であってもよいし、インバータ回路でもよい。
○ 電力供給装置30が電源用蓄電装置12を備えていてもよい。
○ 特定電源は、電源用蓄電装置12に限られず任意であり、例えばソーラーパネルを有する太陽光発電装置でもよいし、発電機でもよい。この場合、特定電源の電圧である電源電圧Vpとして、太陽光発電装置の出力電圧や発電機の出力電圧を採用するとよい。なお、特定電源として発電機を用いる場合には、電力供給装置30はインバータを有しているとよい。また、第2実施形態においては、第1変換回路230は、発電機から出力される交流電力を直流電力に変換するものであるとよい。
○ 特定電源の数は任意であり、2つ以上であってもよい。すなわち、特定電源は1つの場合と複数の場合との双方を含む。この場合、電力システム10は、複数の特定電源のうち一部の特定電源と系統電源11とを用いて車両用蓄電装置21への電力供給を行う構成でもよいし、複数の特定電源全てと系統電源11とを用いて車両用蓄電装置21への電力供給を行う構成でもよい。すなわち、電力システム10が複数の特定電源を有する場合には、系統モードは、系統電源11、又は、系統電源11と複数の特定電源のうち少なくとも1つとを用いて負荷に電力供給を行うモードであればよい。
○ 第1系統モード又は第2系統モードのいずれか一方を省略してもよい。
○ 電源用蓄電装置12は電力供給装置30の一部でもよい。すなわち、電力供給装置30は、電源用蓄電装置12を備えていなくてもよいし、備えていてもよい。
○ 昇圧バイパス経路111及び昇圧バイパススイッチング素子112を省略してもよい。この場合、制御回路120は、例えばステップS102にて降圧バイパススイッチング素子114をON状態とする第1シングル制御を行う。一方、制御回路120は、電源電圧Vpが負荷電圧Vrよりも高い場合には、ステップS104にて降圧バイパススイッチング素子114をOFF状態とした状態で両スイッチング素子92〜95,102〜105を周期的にON/OFFさせて昇圧と降圧との双方を行うダブル制御を行う構成でもよい。
○ 降圧バイパス経路113及び降圧バイパススイッチング素子114を省略してもよい。この場合、制御回路120は、例えばステップS104にて昇圧バイパススイッチング素子112をON状態とする第2シングル制御を行う。一方、制御回路120は、電源電圧Vpが負荷電圧Vrよりも低い場合には、ステップS102にて昇圧バイパススイッチング素子112をOFF状態とした状態で両スイッチング素子92〜95,102〜105を周期的にON/OFFさせて昇圧と降圧との双方を行うダブル制御を実行してもよい。制御回路120がダブル制御を行う場合、中間電圧Vmは、電源電圧Vp及び負荷電圧Vrの双方よりも高いとよい。
すなわち、昇圧バイパス経路111及び昇圧バイパススイッチング素子112、又は、降圧バイパス経路113及び降圧バイパススイッチング素子114のいずれか一方を省略してもよいし、第1シングル制御又は第2シングル制御のいずれか一方を省略してもよい。
○ 昇圧バイパススイッチング素子112と昇圧スイッチング素子92〜95とは同一素子で構成されていてもよい。例えば、昇圧バイパススイッチング素子112はMOSFETやIGBTで構成されていてもよい。降圧バイパススイッチング素子114と降圧スイッチング素子102〜105とについても同様である。
○ 昇圧バイパス経路111は、第1昇圧配線98を用いることなく、電源用蓄電装置12と中間コンデンサ110とを接続してもよい。例えば、昇圧バイパス経路111は、昇圧回路90と降圧回路100とを接続している配線部分に接続されていてもよい。
同様に、降圧バイパス経路113は、第1降圧配線108を用いることなく、中間コンデンサ110と車両用蓄電装置21とを接続してもよい。例えば、降圧バイパス経路113は、昇圧回路90と降圧回路100とを接続している配線部分に接続されていてもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる好適な一例について以下に記載する。
(イ)前記制御部は、前記電源モードにおいて、前記特定電源の電圧が前記負荷の要求電圧よりも高い場合には、前記バイパススイッチング素子をOFF状態にした状態で前記第1の2次側スイッチング素子及び前記第2の2次側スイッチング素子の双方を周期的にON/OFFさせるダブル制御を行ってもよい。
(ロ)前記制御部は、前記電源モードにおいて、前記特定電源の電圧が前記負荷の要求電圧よりも低い場合には、前記バイパススイッチング素子をOFF状態にした状態で前記第1の2次側スイッチング素子及び前記第2の2次側スイッチング素子の双方を周期的にON/OFFさせるダブル制御を行ってもよい。
(ハ)前記第1の2次側回路は、前記第1の2次側スイッチング素子として、前記中間コンデンサを介して前記第2の2次側回路と接続された第1の2次側上アームスイッチング素子及び第1の2次側下アームスイッチング素子を有し、
前記第1の2次側上アームスイッチング素子及び前記第1の2次側下アームスイッチング素子は、前記第1の2次側巻線に接続された第1の2次側接続線によって互いに接続されており、
前記第2の2次側回路は、前記第2の2次側スイッチング素子として、前記中間コンデンサを介して前記第1の2次側回路と接続された第2の2次側上アームスイッチング素子及び第2の2次側下アームスイッチング素子を有し、
前記第2の2次側上アームスイッチング素子及び前記第2の2次側下アームスイッチング素子は、前記第2の2次側巻線に接続された第2の2次側接続線によって互いに接続されているとよい。
(ニ)前記制御部は、前記負荷への電力供給を行うモードとして、前記系統電源を用いて前記負荷への電力供給を行う第1系統モードと、前記系統電源及び前記特定電源の双方を用いて前記負荷への電力供給を行う第2系統モードと、を有し、前記負荷への電力供給を行うモードが前記第1系統モードである場合、前記中間コンデンサに印加される中間電圧が第1供給時中間電圧となるように前記AC/DC変換回路を制御し、且つ、前記第1供給時中間電圧の直流電力が負荷電圧の電力に変換されるように前記第2変換回路を制御し、前記電力制御モードが前記第2系統モードである場合、前記中間電圧が第2供給時中間電圧となるように前記AC/DC変換回路を制御するとともに前記特定電源の電力が前記第2供給時中間電圧の直流電力に変換されるように前記第1変換回路を制御し、且つ、前記第2供給時中間電圧の直流電力が前記負荷電圧の電力に変換されるように前記第2変換回路を制御するとよい。
(ホ)前記第2供給時中間電圧は、前記特定電源の電圧である電源電圧及び前記負荷電圧よりも高く設定されているとよい。
10…電力システム、11…系統電源、12…電源用蓄電装置、20…車両、21…車両用蓄電装置、30…電力供給装置、31〜33…系統入力端子、34,35…蓄電入力端子、40…コネクタ、41,42…負荷入力端子、43…制御端子、50…フィルタ回路、60…第1トランス、61…第1の1次側巻線、62…第1の2次側巻線、62a…第1中点タップ、70…第2トランス、71…第2の1次側巻線、72…第2の2次側巻線、72a…第2中点タップ、80…1次側回路、82ua〜82wb…1次側スイッチング素子、90…昇圧回路(第1の2次側回路)、92〜95…昇圧スイッチング素子、100…降圧回路(第2の2次側回路)、102〜105…降圧スイッチング素子、110…中間コンデンサ、111…昇圧バイパス経路(バイパス経路)、112…昇圧バイパススイッチング素子(バイパススイッチング素子)、113…降圧バイパス経路(バイパス経路)、114…降圧バイパススイッチング素子(バイパススイッチング素子)、120…制御回路(制御部)、121…電源電圧センサ、122…負荷電圧センサ、200…AC/DC変換回路、230…第1変換回路、231〜234…第1変換スイッチング素子、240…第2変換回路、241〜244…第2変換スイッチング素子、P0…系統電力、Vm…中間電圧、Vp…電源電圧(電源用蓄電装置の電圧)、Vr…負荷電圧(負荷の要求電圧)。

Claims (16)

  1. 系統電源及び前記系統電源とは異なる特定電源と、
    負荷と、
    第1の1次側巻線及び前記特定電源が接続される中点タップを有する第1の2次側巻線を備えた第1トランスと、
    前記第1の1次側巻線と直列に接続された第2の1次側巻線、及び、前記負荷が接続される中点タップを有する第2の2次側巻線を備えた第2トランスと、
    前記系統電源と接続されるとともに前記第1の1次側巻線及び前記第1の2次側巻線の直列接続体に接続され、1次側スイッチング素子を有する1次側回路と、
    前記第1の2次側巻線の中点タップと前記特定電源との間に設けられた第1の2次側コイルと、前記第1の2次側巻線に接続された第1の2次側スイッチング素子と、を有する第1の2次側回路と、
    前記第1の2次側回路と接続されたものであって、前記第2の2次側巻線の中点タップと前記負荷との間に設けられた第2の2次側コイルと、前記第2の2次側巻線に接続された第2の2次側スイッチング素子と、を有する第2の2次側回路と、
    前記第1の2次側回路及び前記第2の2次側回路の間に設けられた中間コンデンサと、
    前記第2の2次側コイル及び前記第2の2次側スイッチング素子を介することなく前記中間コンデンサと前記負荷とを接続するバイパス経路と、
    前記バイパス経路上に設けられたバイパススイッチング素子と、
    前記1次側回路、前記第1の2次側回路、前記第2の2次側回路及び前記バイパススイッチング素子を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記負荷への電力供給を行うモードとして、
    前記1次側スイッチング素子、前記第1の2次側スイッチング素子及び前記第2の2次側スイッチング素子を周期的にON/OFFさせることにより、少なくとも前記系統電源を用いて前記負荷への電力供給を行う系統モードと、
    前記第1の2次側スイッチング素子及び前記第2の2次側スイッチング素子の少なくとも一方を周期的にON/OFFさせることにより、前記特定電源を用いて前記負荷への電力供給を行う電源モードと、
    を備え、
    前記制御部は、前記電源モードにおいて前記特定電源の電圧が前記負荷の要求電圧よりも低い場合には、前記バイパススイッチング素子をON状態にするとともに前記第2の2次側スイッチング素子をOFF状態とし、且つ、前記第1の2次側スイッチング素子を周期的にON/OFFさせる第1シングル制御を行う第1シングル制御部を備えていることを特徴とする電力システム。
  2. 前記制御部は、前記負荷への電力供給を行うモードが前記系統モードである場合には前記バイパススイッチング素子をOFF状態にする請求項1に記載の電力システム。
  3. 前記バイパススイッチング素子は、前記第2の2次側スイッチング素子よりもオン抵抗が小さく構成されている請求項1又は請求項2に記載の電力システム。
  4. 系統電源及び前記系統電源とは異なる特定電源と、
    負荷と、
    第1の1次側巻線及び前記特定電源が接続される中点タップを有する第1の2次側巻線を備えた第1トランスと、
    前記第1の1次側巻線と直列に接続された第2の1次側巻線、及び、前記負荷が接続される中点タップを有する第2の2次側巻線を備えた第2トランスと、
    前記系統電源と接続されるとともに前記第1の1次側巻線及び前記第1の2次側巻線の直列接続体に接続され、1次側スイッチング素子を有する1次側回路と、
    前記第1の2次側巻線の中点タップと前記特定電源との間に設けられた第1の2次側コイルと、前記第1の2次側巻線に接続された第1の2次側スイッチング素子と、を有する第1の2次側回路と、
    前記第1の2次側回路と接続されたものであって、前記第2の2次側巻線の中点タップと前記負荷との間に設けられた第2の2次側コイルと、前記第2の2次側巻線に接続された第2の2次側スイッチング素子と、を有する第2の2次側回路と、
    前記第1の2次側回路及び前記第2の2次側回路の間に設けられた中間コンデンサと、
    前記第1の2次側コイル及び前記第1の2次側スイッチング素子を介することなく前記特定電源と前記中間コンデンサとを接続するバイパス経路と、
    前記バイパス経路上に設けられたバイパススイッチング素子と、
    前記1次側回路、前記第1の2次側回路、前記第2の2次側回路及び前記バイパススイッチング素子を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記負荷への電力供給を行うモードとして、
    前記1次側スイッチング素子、前記第1の2次側スイッチング素子及び前記第2の2次側スイッチング素子を周期的にON/OFFさせることにより、少なくとも前記系統電源を用いて前記負荷への電力供給を行う系統モードと、
    前記第1の2次側スイッチング素子及び前記第2の2次側スイッチング素子の少なくとも一方を周期的にON/OFFさせることにより、前記特定電源を用いて前記負荷への電力供給を行う電源モードと、
    を備え、
    前記制御部は、前記電源モードにおいて前記特定電源の電圧が前記負荷の要求電圧よりも高い場合には、前記バイパススイッチング素子をON状態にするとともに前記第1の2次側スイッチング素子をOFF状態とし、且つ、前記第2の2次側スイッチング素子を周期的にON/OFFさせる第2シングル制御を行う第2シングル制御部を備えていることを特徴とする電力システム。
  5. 前記制御部は、前記負荷への電力供給を行うモードが前記系統モードである場合には前記バイパススイッチング素子をOFF状態にする請求項4に記載の電力システム。
  6. 前記バイパススイッチング素子は、前記第1の2次側スイッチング素子よりもオン抵抗が小さく構成されている請求項4又は請求項5に記載の電力システム。
  7. 前記特定電源は電源用蓄電装置であり、
    前記負荷は、車両用蓄電装置であり、
    前記電力システムは、
    前記特定電源の電圧として前記電源用蓄電装置の電圧を検出する電源電圧センサと、
    前記負荷の要求電圧として前記車両用蓄電装置の電圧を検出する要求電圧センサと、
    を備え、
    前記制御部は、前記電源モード中に繰り返し前記両蓄電装置の電圧を比較する比較部を備え、前記比較部の比較結果に基づいて、前記バイパススイッチング素子、前記第1の2次側スイッチング素子及び前記第2の2次側スイッチング素子のスイッチング態様を切り替える請求項1〜6のうちいずれか一項に記載の電力システム。
  8. 系統電源及び前記系統電源とは異なる特定電源を用いて負荷への電力供給を行う電力供給装置であって、
    第1の1次側巻線及び前記特定電源が接続される中点タップを有する第1の2次側巻線を備えた第1トランスと、
    前記第1の1次側巻線と直列に接続された第2の1次側巻線、及び、前記負荷が接続される中点タップを有する第2の2次側巻線を備えた第2トランスと、
    前記系統電源と接続されるとともに前記第1の1次側巻線及び前記第1の2次側巻線の直列接続体に接続され、1次側スイッチング素子を有する1次側回路と、
    前記第1の2次側巻線の中点タップと前記特定電源との間に設けられた第1の2次側コイルと、前記第1の2次側巻線に接続された第1の2次側スイッチング素子と、を有する第1の2次側回路と、
    前記第1の2次側回路と接続されたものであって、前記第2の2次側巻線の中点タップと前記負荷との間に設けられた第2の2次側コイルと、前記第2の2次側巻線に接続された第2の2次側スイッチング素子と、を有する第2の2次側回路と、
    前記第1の2次側回路及び前記第2の2次側回路の間に設けられた中間コンデンサと、
    前記第2の2次側コイル及び前記第2の2次側スイッチング素子を介することなく前記中間コンデンサと前記負荷とを接続するバイパス経路と、
    前記バイパス経路上に設けられたバイパススイッチング素子と、
    前記1次側回路、前記第1の2次側回路、前記第2の2次側回路及び前記バイパススイッチング素子を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記負荷への電力供給を行うモードとして、
    前記1次側スイッチング素子、前記第1の2次側スイッチング素子及び前記第2の2次側スイッチング素子を周期的にON/OFFさせることにより、少なくとも前記系統電源を用いて前記負荷への電力供給を行う系統モードと、
    前記第1の2次側スイッチング素子及び前記第2の2次側スイッチング素子の少なくとも一方を周期的にON/OFFさせることにより、前記特定電源を用いて前記負荷への電力供給を行う電源モードと、
    を備え、
    前記制御部は、前記電源モードにおいて前記特定電源の電圧が前記負荷の要求電圧よりも低い場合には、前記バイパススイッチング素子をON状態にするとともに前記第2の2次側スイッチング素子をOFF状態とし、且つ、前記第1の2次側スイッチング素子を周期的にON/OFFさせる第1シングル制御を行う第1シングル制御部を備えていることを特徴とする電力供給装置。
  9. 系統電源及び前記系統電源とは異なる特定電源を用いて負荷への電力供給を行う電力供給装置であって、
    第1の1次側巻線及び前記特定電源が接続される中点タップを有する第1の2次側巻線を備えた第1トランスと、
    前記第1の1次側巻線と直列に接続された第2の1次側巻線、及び、前記負荷が接続される中点タップを有する第2の2次側巻線を備えた第2トランスと、
    前記系統電源と接続されるとともに前記第1の1次側巻線及び前記第1の2次側巻線の直列接続体に接続され、1次側スイッチング素子を有する1次側回路と、
    前記第1の2次側巻線の中点タップと前記特定電源との間に設けられた第1の2次側コイルと、前記第1の2次側巻線に接続された第1の2次側スイッチング素子と、を有する第1の2次側回路と、
    前記第1の2次側回路と接続されたものであって、前記第2の2次側巻線の中点タップと前記負荷との間に設けられた第2の2次側コイルと、前記第2の2次側巻線に接続された第2の2次側スイッチング素子と、を有する第2の2次側回路と、
    前記第1の2次側回路及び前記第2の2次側回路の間に設けられた中間コンデンサと、
    前記第1の2次側コイル及び前記第1の2次側スイッチング素子を介することなく前記特定電源と前記中間コンデンサとを接続するバイパス経路と、
    前記バイパス経路上に設けられたバイパススイッチング素子と、
    前記1次側回路、前記第1の2次側回路、前記第2の2次側回路及び前記バイパススイッチング素子を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記負荷への電力供給を行うモードとして、
    少なくとも前記系統電源を用いて前記負荷への電力供給を行う系統モードと、
    前記特定電源を用いて前記負荷への電力供給を行う電源モードと、
    を備え、
    前記制御部は、前記電源モードにおいて前記特定電源の電圧が前記負荷の要求電圧よりも高い場合には、前記バイパススイッチング素子をON状態にするとともに前記第1の2次側スイッチング素子をOFF状態とし、且つ、前記第2の2次側スイッチング素子を周期的にON/OFFさせる第2シングル制御を行う第2シングル制御部を備えていることを特徴とする電力供給装置。
  10. 系統電源から出力される系統電力を直流電力に変換するAC/DC変換回路と、
    前記系統電源とは異なる特定電源と、
    前記特定電源に接続された電力変換回路であって、第1変換スイッチング素子を有する第1変換回路と、
    前記AC/DC変換回路及び前記第1変換回路の双方に接続された電力変換回路であって、第2変換スイッチング素子を有する第2変換回路と、
    前記第2変換回路によって変換された電力が入力される負荷と、
    前記AC/DC変換回路と前記第2変換回路との間に設けられ、前記第1変換回路に接続された中間コンデンサと、
    前記第2変換スイッチング素子を介することなく前記第1変換回路と前記負荷とを接続するバイパス経路と、
    前記バイパス経路上に設けられたバイパススイッチング素子と、
    前記AC/DC変換回路、前記第1変換回路、前記第2変換回路及び前記バイパススイッチング素子を制御することにより電力制御を行う制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記負荷への電力供給を行うモードとして、
    少なくとも前記系統電源を用いて前記負荷への電力供給を行う系統モードと、
    前記特定電源を用いて前記負荷への電力供給を行う電源モードと、
    を備え、
    前記制御部は、前記電源モードにおいて前記特定電源の電圧が前記負荷の要求電圧よりも低い場合には、前記バイパススイッチング素子をON状態にするとともに前記第2変換スイッチング素子をOFF状態とし、且つ、前記第1変換スイッチング素子を周期的にON/OFFさせて前記特定電源の電力を昇圧させる第1シングル制御を行う第1シングル制御部を備えていることを特徴とする電力システム。
  11. 前記制御部は、前記負荷への電力供給を行うモードが前記系統モードである場合には前記バイパススイッチング素子をOFF状態にする請求項10に記載の電力システム。
  12. 系統電源から出力される系統電力を直流電力に変換するAC/DC変換回路と、
    前記系統電源とは異なる特定電源と、
    前記特定電源に接続された電力変換回路であって、第1変換スイッチング素子を有する第1変換回路と、
    前記AC/DC変換回路及び前記第1変換回路の双方に接続された電力変換回路であって、第2変換スイッチング素子を有する第2変換回路と、
    前記第2変換回路によって変換された電力が入力される負荷と、
    前記AC/DC変換回路と前記第2変換回路との間に設けられ、前記第1変換回路に接続された中間コンデンサと、
    前記第1変換スイッチング素子を介することなく前記特定電源と前記第2変換回路とを接続するバイパス経路と、
    前記バイパス経路上に設けられたバイパススイッチング素子と、
    前記AC/DC変換回路、前記第1変換回路、前記第2変換回路及び前記バイパススイッチング素子を制御することにより電力制御を行う制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記負荷への電力供給を行うモードとして、
    少なくとも前記系統電源を用いて前記負荷への電力供給を行う系統モードと、
    前記特定電源を用いて前記負荷への電力供給を行う電源モードと、
    を備え、
    前記制御部は、前記電源モードにおいて前記特定電源の電圧が前記負荷の要求電圧よりも高い場合には、前記バイパススイッチング素子をON状態にするとともに前記第1変換スイッチング素子をOFF状態とし、且つ、前記第2変換スイッチング素子を周期的にON/OFFさせて前記特定電源の電力を降圧させる第2シングル制御を行う第2シングル制御部を備えていることを特徴とする電力システム。
  13. 前記制御部は、前記負荷への電力供給を行うモードが前記系統モードである場合には前記バイパススイッチング素子をOFF状態にする請求項10に記載の電力システム。
  14. 前記特定電源は電源用蓄電装置であり、
    前記負荷は、車両用蓄電装置であり、
    前記電力システムは、
    前記特定電源の電圧として前記電源用蓄電装置の電圧を検出する電源電圧センサと、
    前記負荷の要求電圧として前記車両用蓄電装置の電圧を検出する要求電圧センサと、
    を備え、
    前記制御部は、前記電源モード中に繰り返し前記両蓄電装置の電圧を比較する比較部を備え、前記比較部の比較結果に基づいて、前記バイパススイッチング素子、前記第1変換スイッチング素子及び前記第2変換スイッチング素子のスイッチング態様を切り替える請求項10〜13のうちいずれか一項に記載の電力システム。
  15. 系統電源から出力される系統電力を直流電力に変換するAC/DC変換回路と、
    前記系統電源とは異なる特定電源に接続される電力変換回路であって、第1変換スイッチング素子を有する第1変換回路と、
    前記AC/DC変換回路及び前記第1変換回路の双方に接続された電力変換回路であって、第2変換スイッチング素子を有する第2変換回路と、
    前記AC/DC変換回路と前記第2変換回路との間に設けられ、前記第1変換回路に接続された中間コンデンサと、
    を備え、前記第2変換回路によって変換された電力を負荷に供給するのに用いられる電力供給装置であって、
    前記第2変換スイッチング素子を介することなく前記第1変換回路と前記負荷とを接続するバイパス経路と、
    前記バイパス経路上に設けられたバイパススイッチング素子と、
    前記AC/DC変換回路、前記第1変換回路、前記第2変換回路及び前記バイパススイッチング素子を制御することにより電力制御を行う制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記負荷への電力供給を行うモードとして、
    少なくとも前記系統電源を用いて前記負荷への電力供給を行う系統モードと、
    前記特定電源を用いて前記負荷への電力供給を行う電源モードと、
    を備え、
    前記制御部は、前記電源モードにおいて前記特定電源の電圧が前記負荷の要求電圧よりも低い場合には、前記バイパススイッチング素子をON状態にするとともに前記第2変換スイッチング素子をOFF状態とし、且つ、前記第1変換スイッチング素子を周期的にON/OFFさせて前記特定電源の電力を昇圧させる第1シングル制御を行う第1シングル制御部を備えていることを特徴とする電力供給装置。
  16. 系統電源から出力される系統電力を直流電力に変換するAC/DC変換回路と、
    前記系統電源とは異なる特定電源に接続される電力変換回路であって、第1変換スイッチング素子を有する第1変換回路と、
    前記AC/DC変換回路及び前記第1変換回路の双方に接続された電力変換回路であって、第2変換スイッチング素子を有する第2変換回路と、
    前記AC/DC変換回路と前記第2変換回路との間に設けられ、前記第1変換回路に接続された中間コンデンサと、
    を備え、前記第2変換回路によって変換された電力を負荷に供給するのに用いられる電力供給装置であって、
    前記第1変換スイッチング素子を介することなく前記特定電源と前記第2変換回路とを接続するバイパス経路と、
    前記バイパス経路上に設けられたバイパススイッチング素子と、
    前記AC/DC変換回路、前記第1変換回路、前記第2変換回路及び前記バイパススイッチング素子を制御することにより電力制御を行う制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記負荷への電力供給を行うモードとして、
    少なくとも前記系統電源を用いて前記負荷への電力供給を行う系統モードと、
    前記特定電源を用いて前記負荷への電力供給を行う電源モードと、
    を備え、
    前記制御部は、前記電源モードにおいて前記特定電源の電圧が前記負荷の要求電圧よりも高い場合には、前記バイパススイッチング素子をON状態にするとともに前記第1変換スイッチング素子をOFF状態とし、且つ、前記第2変換スイッチング素子を周期的にON/OFFさせて前記特定電源の電力を降圧させる第2シングル制御を行う第2シングル制御部を備えていることを特徴とする電力供給装置。
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