JP2021173664A - 情報処理装置、情報処理方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法、及びコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 第1車線における駐車区間の位置をユーザに通知できるようにする。【解決手段】 本開示の一態様に係る情報処理装置は、複数のプローブ車両と通信する通信部と、前記複数のプローブ車両の車両属性データを蓄積する記憶部と、前記車両属性データに基づいて、道路上で発生する所定のイベントに対応するアイコンを道路地図データに重畳させるマッピング処理を実行する情報処理部と、を備え、前記車両属性データには、前記プローブ車両の位置情報、時刻情報、操舵角、及びブレーキの状態情報が含まれ、前記マッピング処理には、道路の第1車線における路上駐車の車両により構成される駐車区間に対応するアイコンを、前記道路地図データに重畳させる処理が含まれる。【選択図】 図2

Description

本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びコンピュータプログラムに関する。
特許文献1には、車両に搭載されたナビゲーション装置において、VICS(Vehicle Information Communication System:登録商標)等から車両の周囲の渋滞情報を受信し、車両を中心とした所定範囲のデジタル道路地図に含まれる道路に、受信した渋滞情報を所定の表現形式で表示する技術が記載されている。
特開2006−91476号公報
従来技術では、ユーザは、渋滞中の道路を事前に察知できるが、道路の第1車線における路上駐車の車両により構成される駐車区間の位置を察知することはできない。しかし、都市部の駅前の道路などでは、第1車線における路上駐車のために車線変更を余儀なくされ、スムーズな車両通行の妨げとなることが多い。
本開示は、かかる従来の問題点に鑑み、第1車線における駐車区間の位置をユーザに通知できるようにすることを目的とする。
本開示の一態様に係る情報処理装置は、複数のプローブ車両と通信する通信部と、前記複数のプローブ車両の車両属性データを蓄積する記憶部と、前記車両属性データに基づいて、道路上で発生する所定のイベントに対応するアイコンを道路地図データに重畳させるマッピング処理を実行する情報処理部と、を備え、前記車両属性データには、前記プローブ車両の位置情報、時刻情報、操舵角、及びブレーキの状態情報が含まれ、前記マッピング処理には、道路の第1車線における路上駐車の車両により構成される駐車区間に対応するアイコンを、前記道路地図データに重畳させる処理が含まれる。
本開示の一態様に係る情報処理方法は、複数のプローブ車両と通信するステップと、前記複数のプローブ車両の車両属性データを蓄積するステップと、前記車両属性データに基づいて、道路上で発生する所定のイベントに対応するアイコンを道路地図データに重畳させるマッピング処理を実行するステップと、を含み、前記車両属性データには、前記プローブ車両の位置情報、時刻情報、操舵角、及びブレーキの状態情報が含まれ、前記マッピング処理には、道路の第1車線における路上駐車の車両により構成される駐車区間に対応するアイコンを、前記道路地図データに重畳させる処理が含まれる。
本開示の一態様に係るコンピュータプログラムは、道路地図データにアイコンを重畳させる情報処理装置として、コンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムであって、複数のプローブ車両と通信するステップと、前記複数のプローブ車両の車両属性データを蓄積するステップと、前記車両属性データに基づいて、道路上で発生する所定のイベントに対応するアイコンを道路地図データに重畳させるマッピング処理を実行するステップと、を含み、前記車両属性データには、前記プローブ車両の位置情報、時刻情報、操舵角、及びブレーキの状態情報が含まれ、前記マッピング処理には、道路の第1車線における路上駐車の車両により構成される駐車区間に対応するアイコンを、前記道路地図データに重畳させる処理が含まれる。
本開示によれば、第1車線における駐車区間の位置をユーザに通知することができる。
図1は、本実施形態に係る情報提供システムの全体構成図である。 図2は、情報提供装置と車載装置のブロック図ある。 図3は、第1車線マッピングの具体例を示すフローチャートである。 図4は、駐車区間のアイコンを含む道路地図の一例を示す説明図である。 図5は、路面状態マッピングの具体例を示すフローチャートである。 図6は、悪路地点のアイコンを含む道路地図の一例を示す説明図である。 図7は、外気温マッピングの具体例を示すフローチャートである。 図8は、外気温データの統計値のアイコンを含む道路地図の一例を示す説明図である。 図9は、運転操作マッピングの具体例を示すフローチャートである。 図10は、運転操作データの統計値のアイコンを含む道路地図の一例を示す説明図である。 図11は、車種別経路マッピングの具体例を示すフローチャートである。 図12は、走行軌跡データのアイコンを含む道路地図の一例を示す説明図である。
<本発明の実施形態の概要>
以下、本発明の実施形態の概要を列記して説明する。なお、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
(1) 本実施形態の情報処理装置は、複数のプローブ車両と通信する通信部と、前記複数のプローブ車両の車両属性データを蓄積する記憶部と、前記車両属性データに基づいて、道路上で発生する所定のイベントに対応するアイコンを道路地図データに重畳させるマッピング処理を実行する情報処理部と、を備え、前記車両属性データには、前記プローブ車両の位置情報、時刻情報、操舵角、及びブレーキの状態情報が含まれ、前記マッピング処理には、道路の第1車線における路上駐車の車両により構成される駐車区間に対応するアイコンを、前記道路地図データに重畳させる処理が含まれる。
本実施形態の情報処理装置によれば、情報処理部が、道路の第1車線における路上駐車の車両により構成される駐車区間に対応するアイコンを、道路地図データに重畳させる処理を実行するので、駐車区間に対応するアイコンをディスプレイに表示された道路地図に含まれる道路に重畳して表示することができる。
このため、第1車線における駐車区間の位置をユーザに通知することができる、従って、駐車区間の位置を察知したユーザは、駐車区間を回避したルートを採用することにより、意図しない車線変更を事前に回避することができる。
(2) 本実施形態の情報処理装置において、前記駐車区間に対応するアイコンは、線分の長さが駐車区間の長さに対応し、先端側が道路の車両進行方向に対応する矢印形状のアイコンよりなることが好ましい。
この場合、ユーザは、矢印の長さにより駐車区間の長さを判別でき、矢印の向きにより駐車区間の先頭及び末尾を判別できるので、車両走行中であっても駐車区間の位置及び向きを容易に察知できるようになる。
(3) 本実施形態の情報処理装置において、前記車両属性データには、更に、前記プローブ車両の上下方向の加速度が含まれ、前記ブレーキの状態情報には、前記プローブ車両のブレーキ圧力が含まれ、前記マッピング処理には、車両の走行に支障となり得る路面状態である悪路地点に対応するアイコンを、前記道路地図データに重畳させる処理が含まれることが好ましい。
本実施形態の情報処理装置によれば、情報処理部が、車両の走行に支障となり得る路面状態である悪路地点に対応するアイコンを、道路地図データに重畳させる処理を実行するので、悪路地点に対応するアイコンをディスプレイに表示された道路地図に含まれる道路に重畳して表示することができる。
このため、悪路地点の位置をユーザに通知することができる。従って、悪路地点の位置を察知したユーザは、悪路地点の手前で速度を落としたり陥没を避ける操舵を行ったりするなど、注意を払って悪路地点を通行することができる。
(4) 本実施形態の情報処理装置において、前記悪路地点は、道路の陥没地点、サグ部、及びクレスト部のうちの少なくとも1つであることが好ましい。
その理由は、陥没地点は、車両の乗り心地を悪くする原因となり得る地点であり、サグ部及びクレスト部は、渋滞の原因となり得る地点であるため、ユーザに事前に通知することが好ましいからである。
(5) 本実施形態の情報処理方法は、上述の(1)〜(4)の情報処理装置が実行する情報処理方法である。従って、本実施形態の情報処理方法は、上述の(1)〜(4)の情報処理装置と同様の作用効果を奏する。
(6) 本実施形態のコンピュータプログラムは、上述の(1)〜(4)の情報処理装置として、コンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムである。従って、本実施形態のコンピュータプログラムは、上述の(1)〜(4)の情報処理装置と同様の作用効果を奏する。
<本発明の実施形態の詳細>
以下、図面を参照して、本発明の実施形態の詳細を説明する。なお、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
〔用語の定義〕
本実施形態の詳細を説明するに当たり、まず、本明細書で用いる用語の定義を行う。
「車両」:道路を通行する車両全般のことをいう。車両の駆動方式は、内燃機関に限らず、電気自動車及びハイブリットカーも車両に含まれる。
本実施形態では、単に「車両」というときは、プローブ情報を送信可能な車載装置を有するプローブ車両と、その車載装置を有しない通常の車両の双方を含む。
「プローブ情報」:道路を走行中のプローブ車両がセンシングした当該車両に関する各種のデータを含む情報のことをいう。プローブ情報は、プローブデータ或いはフローティングカーデータとも称される。プローブ情報には、プローブ車両の識別情報、車両位置、車両速度、車両方位及びこれらの発生時刻などの各種の車両属性データが含まれる。
「プローブ車両」:車両属性データをセンシングして、センシングしたデータを含むプローブ情報を外部に送信する車両のことをいう。
〔システムの全体構成〕
図1は、本実施形態に係る情報提供システム1の全体構成図である。図2は、情報提供システム1に含まれる情報提供装置2と車載装置4のブロック図である。
図1及び図2に示すように、情報提供システム1は、データセンタなどに設置されたサーバの一種である情報提供装置2と、情報提供装置2と通信する複数のプローブ車両3の車載装置4などを備える。
本実施形態の情報提供システム1は、情報提供装置2が、車両位置とその通過時刻などを各プローブ車両3から収集し、収集した情報から算出したリンク旅行時間及びリンクの渋滞度などの交通情報を、プローブ車両3の車載装置4やその他のユーザ5のユーザ端末6などに配信するシステムである。
情報提供装置2は、自動車メーカー又は各種の情報提供事業を行うIT企業などにより運用されるコンピュータ装置である。情報提供装置2は、オンプレミスサーバ及びクラウドサーバのいずれであってもよい。
本実施形態の情報提供装置2は、プローブ車両3の車両属性データに基づいて、道路上で発生する所定のイベント(第1車線での路上駐車など)に対応するアイコンを道路地図データ25に重畳させるマッピング処理を実行する「情報処理装置」としても機能する。
後述の通り、情報提供装置2が実行するマッピング処理には、第1車線混雑マッピング(図3)、路面状態マッピング(図5)、外気温マッピング(図7)、運転操作マッピング(図9)、及び車種別経路マッピング(図11)などが含まれる。
プローブ車両3の車載装置4は、各地の無線基地局7(例えば、携帯基地局)との無線通信が可能である。無線基地局7は、インターネットなどの公衆通信網8を介して情報提供装置2と通信可能である。
従って、車載装置4は、情報提供装置2宛てのアップリンク情報S1を無線基地局7に無線送信することができる。情報提供装置2は、特定の車載装置4宛てのダウンリンク情報S2を公衆通信網8に送信することができる。
ユーザ端末6は、例えばスマートフォン、タブレット型コンピュータ、ノート型パソコンなどの、ユーザ5が所持するデータ通信端末よりなる。ユーザ端末6は、各地の無線基地局7との無線通信が可能である。
従って、ユーザ端末6は、情報提供装置2宛てのアップリンク情報S1を無線基地局7に無線送信することができる。情報提供装置2は、特定のユーザ端末6宛てのダウンリンク情報S2を公衆通信網8に送信することができる。
図1及び図2では、携帯端末よりなるユーザ端末6が例示されているが、ユーザ端末6は、屋内に設置されたデスクトップパソコンなどのコンピュータ装置であってもよい。この場合、ユーザ端末6は、光通信回線などにより公衆通信網8に通じる固定通信網を介して、情報提供装置2と通信を行う。
また、情報提供装置2は、公衆通信網8などを介して通信する他のサーバコンピュータ(図示せず)に情報提供を行うことにしてもよい。
〔情報提供装置の構成〕
図2に示すように、情報提供装置2は、1又は複数のサーバコンピュータ10と、サーバコンピュータ10に構築された各種のデータベース21〜23とを備える。サーバコンピュータ10は、情報処理部11、記憶部12及び通信部13を備える。
記憶部12は、HDD(Hard Disk Drive)及びSSD(Solid State Drive)のうちの少なくとも1つの不揮発性メモリ(記憶媒体)と、ランダムアクセスメモリ等よりなる揮発性メモリ(記憶媒体)とを含む記憶装置である。
情報処理部11は、記憶部12の不揮発性メモリに格納されたコンピュータプログラム14を読み出し、当該プログラム14に従って情報処理を行うCPU(Central Processing Unit)を含む演算処理装置よりなる。
情報提供装置2のコンピュータプログラム14には、後述の第1車線混雑マッピング(図3)など、道路上で発生する所定のイベントを道路地図データ25と対応付けるマッピング処理(図3〜図12)を情報処理部11に実行させるプログラムなどが含まれる。
通信部13は、公衆通信網8を介して無線基地局7と通信する通信インタフェースである。通信部13は、無線基地局7が自装置に送信したアップリンク情報S1を受信可能であり、自装置で生成されたダウンリンク情報S2を無線基地局7に送信可能である。
通信部13は、所定の専用回線16を介して交通管制センターの中央装置15と接続されていてもよい。中央装置15は、所定の交通管制エリアに含まれる交差点の信号制御パラメータを統括的に決定するサーバコンピュータである。
データベース21〜23は、記憶部12に含まれるHDD又はSSDなどの大容量ストレージに構築されたデータベースである。データベース21〜23を含む記憶部12の大容量ストレージは、サーバコンピュータ10にデータ転送可能に接続された1又は複数の外付けの記憶装置であってもよい。
データベース21〜23には、地図データベース21、車両属性データベース22、及び会員データベース23が含まれる。
地図データベース21には、国内を網羅する道路地図データ(デジタル道路地図)25が格納されている。道路地図データ25には、「交差点データ」及び「リンクデータ」などが含まれる。
「交差点データ」は、国内の交差点に付与された交差点IDと、交差点の位置情報とを対応付けたデータである。「リンクデータ」は、国内の道路に対応して付与された特定リンクのリンクIDに対して、次の情報1)〜4)を対応付けたデータよりなる。
情報1)特定リンクの始点・終点・補間点の位置情報
情報2)特定リンクの始点に接続するリンクID
情報3)特定リンクの終点に接続するリンクID
情報4)特定リンクのリンクコスト
道路地図データ25は、実際の道路線形と道路の走行方向に対応したネットワークを構成する。このため、道路地図データ25は、交差点を表すノード間の道路区間を有向リンクl(小文字のエル)で繋いだネットワークになっている。
具体的には、道路地図データ25は、交差点ごとにノードnが設定され、各ノードn間が逆向きの一対の有向リンクlで繋がった有向グラフよりなる。従って、一方通行の道路の場合は、一方向の有向リンクlのみノードnが接続される。
道路地図データ25には、有向リンクlに対応する道路の道路属性情報も含まれる。道路属性情報には、例えば次の情報1)〜6)が含まれる。
情報1)一般道路であるか有料道路であるかを表す道路種別情報
情報2)道路の車線数
情報3)車線ごとの道路幅
情報4)道路の曲率半径
情報5)道路の規制速度(例えば法定速度)
情報6)料金所などの施設の種別を表す施設情報
車両属性データベース22には、情報提供装置2に予め登録されたプローブ車両3から受信した各種の車両属性データが、プローブ車両3の識別情報ごとに蓄積される。
蓄積される車両属性データには、少なくとも車両IDごとの車両位置とその通過時刻が含まれるが、マッピング処理の内容によって蓄積されるデータ内容が異なる。プローブ車両3による車両属性データのセンシング周期は、少なくとも走行軌跡を特定可能な粒度(例えば1.0秒以内)である。
会員データベース23には、登録会員の住所及び氏名などの個人情報が含まれる。登録会員には、プローブ車両3の所有者、ユーザ端末6の所有者、及び他のサーバコンピュータの運用者などが含まれる。
会員データベース23には、登録会員の通信装置(車載装置4及びユーザ端末6など)の識別情報(例えば、MACアドレス、メールアドレス及び電話番号などのうちの少なくとも1つ)も含まれる。
〔車載装置の構成〕
図2に示すように、車載装置4は、処理部31、記憶部32及び通信部33などを備えるコンピュータ装置よりなる。
処理部31は、記憶部32の不揮発性メモリに格納されたコンピュータプログラム34を読み出し、当該プログラム34に従って各種の情報処理を行うCPUを含む演算処理装置よりなる。
記憶部32は、HDD及びSSDのうちの少なくとも1つの不揮発性メモリ(記憶媒体)と、ランダムアクセスメモリ等よりなる揮発性メモリ(記憶媒体)とを含む記憶装置である。
車載装置4のコンピュータプログラム34には、処理部31のECUに実行させる運転制御プログラム、プローブ車両3の経路探索プログラム、及び、ナビゲーション装置のディスプレイに探索経路を表示する画像処理プログラムなどが含まれる。
通信部33は、プローブ車両3に恒常的に搭載された無線通信機、或いは、プローブ車両3に一時的に搭載されたデータ通信端末(例えば、スマートフォン、タブレット型コンピュータ又はノード型パソコンなど)よりなる。
通信部33は、GNSS(Global Navigation Satellite System)の受信機を有する。処理部31は、通信部33が受信するGNSSの位置情報に基づいて、自車両の現在位置をほぼリアルタイムにモニタリングしている。
処理部31は、所定のセンシング周期でECU(Electric Control Unit)が計測する車両速度、車両方位、操舵角、エンジン回転数、ブレーキ圧力、及びアクセルペダル位置などの種々の車両属性データを、車両位置及び計測時刻とともに記憶部32に記録する。
所定時間(例えば10秒)の分だけ車両属性データが記憶部32に蓄積されると、通信部33は、蓄積された車両属性データと自車両の識別情報を含むプローブ情報を生成し、生成したプローブ情報を情報提供装置2宛てにアップリンク送信する。
プローブ車両3の車載装置4には、運転者の操作入力を受け付ける入力インタフェースと、道路地図データ25に対応する地図画像などを運転者に提示するディスプレイが含まれる。入力インタフェースは、例えばナビゲーション装置に付随する入力機器、或いは、プローブ車両3に搭載されたデータ通信端末の入力機器などよりなる。
ディスプレイは、例えばナビゲーション装置に付随する液晶ディスプレイ、或いは、運転席の前方のガラス面に画像を投影するヘッドアップディスプレイなどよりなる。
〔第1車線混雑マッピング〕
(処理の概要)
第1車線混雑マッピングは、複数の車線を含む道路の第1車線における、1台以上の路上駐車の車両により構成される路上駐車の区間(以下、「駐車区間」という。)に対応するアイコンを、道路地図データ25に重畳させる処理である。なお、第1車線とは、複数の車線を含む道路における最も左側の車線のことである。
(処理の具体例)
図3は、第1車線マッピングの具体例を示すフローチャートである。
図3に示すように、第1車線混雑マッピングに用いる車両属性データには、例えば、プローブ車両3の車両位置(緯度及び経度)、車両位置にそれぞれ対応する、時刻情報、操舵角、パーキングブレーキの状態情報、及びフットブレーキの状態情報などが含まれる。ブレーキの状態情報については、パーキングブレーキ又はフットブレーキのいずれか1つのみであってもよい。
情報処理部11は、車両属性データベース22から上記のデータを抽出し、抽出したデータを用いて、路上駐車の判定処理(ステップS11)、末尾位置の判定処理(ステップS12)、及び先頭位置の判定処理(ステップS13)を実行する。
路上駐車の判定処理(ステップS11)は、第1車線で駐車する車両の有無を判定する処理である。例えば、情報処理部11は、次の条件A1〜A3が成立する場合に駐車ありと判定し、判定した駐車車両の車両位置を記憶部12に一時的に記録する。
条件A1:パーキングブレーキ又はフットブレーキの状態情報がオンであるプローブ車両3が存在する。
条件A2:条件A1のプローブ車両3の位置情報が第1車線の車線幅の範囲内である。
条件A3:条件A1,A2に該当するプローブ車両3の位置情報が所定時間(例えば5分)以上変化なし。
末尾位置の判定処理(ステップS12)は、駐車区間の末尾位置を判定する処理である。例えば、情報処理部11は、次の条件B1〜B2が成立するか否かを判定し、条件が成立するプローブ車両3の車両変更時の位置情報を、駐車区間の末尾位置と判定する。
条件B1:位置情報と操舵角の変化が、駐車車両の車両位置の後方において第1車線から右側へ外れる車線変更を示すプローブ車両3が存在する。
条件B2:条件B1に該当するプローブ車両3の台数が、所定時間(例えば5分)内に所定回数(例えば5回)以上発生する。
先頭位置の判定処理(ステップS13)は、駐車区間の先頭位置を判定する処理である。例えば、情報処理部11は、次の条件C1〜C2が成立するか否かを判定し、条件が成立するプローブ車両3の車両変更時の位置情報を、駐車区間の先頭位置と判定する。
条件C1:位置情報と操舵角の変化が、駐車車両の車両位置の前方において第1車線への車線変更を示すプローブ車両3が存在する。
条件C2:条件C1に該当するプローブ車両3の台数が、所定時間(例えば5分)内に所定回数(例えば5回)以上発生する。
次に、情報処理部11は、ステップS11〜S13により判定した駐車区間のアイコンを道路地図データ25にマッピングする(ステップS14)。
具体的には、情報処理部11は、道路地図データ25に重畳されるレイヤに、駐車区間に対応する所定形状(例えば線分状又は矢印形状など)のアイコンを描画する。この際、情報処理部11は、末尾位置及び先頭位置に最も近いリンクデータの第1車線に沿って、駐車区間のアイコンを描画する。
情報処理部11は、駐車区間の位置をユーザに通知するためのユーザ向け情報を、プローブ車両3などに提供することができる。
クラウド型の情報提供サービスの場合、ユーザ向け情報の提供は、車載装置4からのアクセス要求に応じて、駐車区間のアイコンが重畳された道路地図データ25へのアクセスを許容することによって行われる。車載装置4が個別に道路地図データを有する場合は、駐車区間のアイコンのレイヤに対する重畳位置を車載装置4に送信してもよい。
(駐車区間の表示例)
図4は、駐車区間のアイコンP1〜P3を含む道路地図の一例を示す説明図である。
図4の例では、駐車区間のアイコンP1〜P3は、道路の第1車線に沿った矢印形状で表示されている。この場合、矢印の長さは、実際の道路における駐車区間の長さに対応し、矢印の先端側は、実際の道路における車両進行方向に対応する。
(第1車線混雑マッピングの効果)
図4に示すように、第1車線混雑マッピングを実行すれば、第1車線において路上駐車が発生中である駐車区間のアイコンP1〜P3を、ディスプレイに表示された道路地図に含まれる道路に重畳して表示することができる。
従って、情報提供を受けるユーザが運転中のドライバである場合には、駐車区間を回避したルートを採用することにより、意図しない車線変更を事前に回避することができる。
情報提供を受けるユーザが警察関係者である場合には、駐車禁止に違反する車両を簡便発見できるので、摘発に要する人件費を削減することができる。また、路上駐車が発生し易い道路構造を分析することにより、今後の道路の整備計画に活用することもできる。
〔路面状態マッピング〕
(処理の概要)
路面状態マッピングは、車両の走行に支障となり得る路面状態である地点(陥没地点、サグ部及びクレスト部など。:以下、「悪路地点」という。)に対応するアイコンを、道路地図データ25に重畳させる処理である。
(処理の具体例)
図5は、路面状態マッピングの具体例を示すフローチャートである。
図5に示すように、路面状態マッピングに用いる車両属性データには、例えば、プローブ車両3の車両位置(緯度、経度及び高度)、車両位置にそれぞれ対応する、時刻情報、ブレーキ圧力、上下方向の加速度、及び操舵角などが含まれる。ここで上下方向とは、車両が走行する地面と交差する(例えば直交する)方向である。
情報処理部11は、車両属性データベース22から上記のデータを抽出し、抽出したデータを用いて、路面状態の第1判定処理(ステップS21)、及び路面状態の第2判定処理(ステップS22)を実行する。
路面状態の第1判定処理(ステップS21)は、悪路地点の一種である路面の陥没地点の位置を判定する処理である。例えば、情報処理部11は、次の条件D1〜D2が成立するかを判定し、条件が成立するプローブ車両3の位置情報を陥没地点と判定する。
条件D1:特定の位置情報において、走行中の上下方向の加速度及び操舵角の変動値が所定の閾値を超えるプローブ車両3が複数存在する。
条件D2:条件D1に該当するプローブ車両3の発生頻度が、所定期間(例えば30日)内に所定の閾値(例えば90%)以上である。
路面状態の第2判定処理(ステップS22)は、悪路地点の一種であるサグ部及びクレスト部の位置を判定する処理である。例えば、情報処理部11は、次の条件E1〜E2が成立するかを判定し、条件が成立するプローブ車両3の位置情報をサグ部と判定する。
条件E1:特定の位置情報において高度の変化が減少から増加に転じ、特定の位置情報を通過した直後に、ブレーキ圧力が所定値以上となるプローブ車両3が複数存在する。
条件E2:条件E1に該当するプローブ車両3の発生頻度が、所定期間(例えば30日)内に所定の閾値(例えば80%)以上である。
前方の車両が減速して車間距離が短くなり、後続の車両がブレーキを踏むことで渋滞の原因となるサグ部には、下り坂から上り坂へ変化する形状だけでなく、緩勾配の上り坂から急勾配の上り坂へ勾配が変化する形状も含まれる。従って、条件E1を下記の条件E3に変更してもよい。
条件E3:特定の位置情報において高度の変化率が増加し、特定の位置情報を通過した直後に、ブレーキ圧力が所定値以上となるプローブ車両3が複数存在する。
また、特定の位置情報を通過した直後だけでなく、特定の位置情報の前後を通過中のブレーキ圧力で、サグ部を判定してもよい。
また、情報処理部11は、次の条件F1〜F2が成立するかを判定し、条件が成立するプローブ車両3の位置情報をクレスト部と判定する。
条件F1:特定の位置情報において高度の変化が増加から減少に転じ、特定の位置情報を通過した直後に、ブレーキ圧力が所定値以上となるプローブ車両3が複数存在する。
条件F2:条件F1に該当するプローブ車両3の発生頻度が、所定期間(例えば30日)内に所定の閾値(例えば80%)以上である。
前方車両の運転者が運転に不慣れであったり、実際の勾配よりも急な下り坂に錯覚して加速しなかったりした場合に、前方の車両が速度回復せず車間距離が短くなり、後続の車両がブレーキを踏むことで渋滞の原因となるクレスト部には、上り坂から下り坂へ変化する形状だけでなく、急勾配の上り坂から緩勾配の上り坂へ勾配が変化する形状も含まれる。従って、条件F1を下記の条件F3に変更してもよい。
条件F3:特定の位置情報において高度の変化率が減少し、特定の位置情報を通過した直後に、ブレーキ圧力が所定値以上となるプローブ車両3が複数存在する。
また、特定の位置情報を通過した直後だけでなく、特定の位置情報の前後を通過中のブレーキ圧力で、クレスト部を判定してもよい。
次に、情報処理部11は、ステップS21〜S22により判定した悪路地点のアイコンを道路地図データ25にマッピングする(ステップS23)。
具体的には、情報処理部11は、道路地図データ25に重畳されるレイヤに、悪路地点を表す所定形状(例えば丸形、三角形、四角形、星形又は破裂形状など)のアイコンを描画する。この際、情報処理部11は、悪路地点に最も近いリンクデータの途中に悪路地点のアイコンを描画する。
情報処理部11は、悪路地点の位置をユーザに通知するためのユーザ向け情報を、プローブ車両3などに提供することができる。
クラウド型の情報提供サービスの場合、ユーザ向け情報の提供は、車載装置4からのアクセス要求に応じて、悪路地点のアイコンが重畳された道路地図データ25へのアクセスを許容することによって行われる。車載装置4が個別に道路地図データを有する場合は、悪路地点のアイコンのレイヤに対する重畳位置を車載装置4に送信してもよい。
(悪路地点の表示例)
図6は、悪路地点のアイコンQ1〜Q3を含む道路地図の一例を示す説明図である。
図6の例では、悪路地点のアイコンQ1〜Q3は、複数の尖った突起を有する破裂形状のアイコンで表示されている。この場合、アイコンQ1〜Q3の大きさは、悪路地点の路面状態の悪さに対応する。図6では図示を省略しているが、悪路地点のアイコンQ1〜Q3の内部又は近傍に、悪路地点の種別及び発生頻度を表示することにしてもよい。
(路面状態マッピングの効果)
図6に示すように、路面状態マッピングを実行すれば、路面状態が悪い悪路地点(陥没地点、サグ部及びクレスト部)に対応するアイコンQ1〜Q3を、ディスプレイに表示された道路地図に含まれる道路に重畳して表示することができる。
従って、情報提供を受けるユーザが運転中のドライバである場合には、悪路地点の手前で速度を落としたり陥没を避ける操舵を行ったりするなど、注意を払って悪路地点を通行することができる。
情報提供を受けるユーザが道路管理者である場合には、悪路地点の点検箇所を事前に発見できるので、道路の点検及び整備の効率化を図ることができる。
〔外気温マッピング〕
(処理の概要)
外気温マッピングは、車両の走行中にセンシングされた道路上の外気温に対応するアイコンを、道路地図データ25に重畳させる処理である。
(処理の具体例)
図7は、外気温マッピングの具体例を示すフローチャートである。
図7に示すように、外気温マッピングに用いる車両属性データには、例えば、プローブ車両3の車両位置(緯度及び経度)、車両位置にそれぞれ対応する、時刻情報、及び外気温などが含まれる。
情報処理部11は、車両属性データベース22から上記のデータを抽出し、抽出したデータを用いて、外気温データの収集処理(ステップS31)、及び統計値の算出処理(ステップS32)を実行する。
外気温データの収集処理(ステップS31)は、複数のプローブ車両3の位置情報と、位置情報に対応する外気温データを収集する処理である。収集される外気温データは、所定時間(例えば10分)以前から現時点までのデータである。
統計値の算出処理(ステップS32)は、収集した外気温データの位置情報ごとの統計値(例えば平均値又は中央値など)を算出する処理である。
次に、情報処理部11は、ステップS32により算出した外気温データの統計値のアイコンを道路地図データ25にマッピングする(ステップS33)。
具体的には、情報処理部11は、道路地図データ25に重畳されるレイヤに、外気温データの統計値に対応する所定形状(例えば道路と同幅の太い線分など)のアイコンを描画する。この際、情報処理部11は、外気温データのセンシング地点に最も近いリンクデータに沿って、外気温データの統計値のアイコンを描画する。
情報処理部11は、外気温データと道路の対応関係をユーザに通知するためのユーザ向け情報を、他のサーバ(図示せず)などに提供することができる。
クラウド型の情報提供サービスの場合、ユーザ向け情報の提供は、他のサーバからのアクセス要求に応じて、外気温データの統計値のアイコンが重畳された道路地図データ25へのアクセスを許容することによって行われる。他のサーバが個別に道路地図データを有する場合は、外気温データの統計値のアイコンのレイヤに対する重畳位置を他のサーバに送信してもよい。
(外気温データの表示例)
図8は、外気温データの統計値のアイコンR1〜R3を含む道路地図の一例を示す説明図である。
図8の例では、外気温データの統計値のアイコンR1〜R3は、道路と同じ幅の太い線分で表示されている。アイコンR1〜R3は、温度の多寡に応じて配色が異なることが好ましい。例えば、図8の例では、高温の場合は赤色、中温の場合は黄色、低温の場合は青色で表示されている。中間的な温度を色彩のグラデーションで表すことにしてもよい。
(外気温マッピングの効果)
図8に示すように、外気温マッピングを実行すれば、道路上の外気温のアイコンR1〜R3を、ディスプレイに表示された道路地図に含まれる道路に重畳して表示することができる。
このため、情報処理部11は、プローブ車両3の要求に応じて経路探索を行う場合に、走行中のエアコンの消費電力を正確に予測可能となる。従って、正確な予測値に基づいて、電気自動車などの到達距離の予測精度を向上できる。
また、ドライビング中のエアコンの設定温度から、ドライバによるエアコンの使用傾向を予測することもできる。
〔運転操作マッピング〕
(処理の概要)
運転操作マッピングは、車両の走行中にセンシングされた車種ごとの運転操作データに対応するアイコンを、道路地図データ25に重畳させる処理である。
(処理の具体例)
図9は、運転操作マッピングの具体例を示すフローチャートである。
図9に示すように、運転操作マッピングに用いる車両属性データには、例えば、プローブ車両3の車両位置(緯度及び経度)、車両位置にそれぞれ対応する、時刻情報、車種、及び運転操作データなどが含まれる。運転操作データには、例えば、ブレーキ圧力、車両速度、アクセルペダル位置、及びエンジン回転数などが含まれる。
情報処理部11は、車両属性データベース22から上記のデータを抽出し、抽出したデータを用いて、運転操作データの収集処理(ステップS41)、及び統計値の算出処理(ステップS42)を実行する。
運転操作データの収集処理(ステップS41)は、プローブ車両3の位置情報と当該位置情報に対応する運転操作データを、同じ車種(例えば同じ型式の車両)ごとに収集する処理である。収集される運転操作データは、比較的長い所定期間分(例えば3か月分)のデータである。
統計値の算出処理(ステップS42)は、収集した運転操作データの車種ごとの統計値(例えば平均値又は中央値など)を算出する処理である。
次に、情報処理部11は、ステップS42により算出した運転操作データの統計値のアイコンを道路地図データ25にマッピングする(ステップS43)。
具体的には、情報処理部11は、道路地図データ25に重畳されるレイヤに、運転操作データの統計値に対応する所定形状(例えば棒グラフなど)のアイコンを描画する。この際、情報処理部11は、運転操作データのセンシング地点に最も近いリンクデータの途中に外気温データの統計値のアイコンを描画する。
情報処理部11は、運転操作データと道路の対応関係をユーザに通知するためのユーザ向け情報を、他のサーバ(図示せず)などに提供することができる。
クラウド型の情報提供サービスの場合、ユーザ向け情報の提供は、他のサーバからのアクセス要求に応じて、運転操作データの統計値のアイコンが重畳された道路地図データ25にアクセスすることによって行われる。他のサーバが個別に道路地図データを有する場合は、運転操作データの統計値のアイコンのレイヤに対する重畳位置を他のサーバに送信してもよい。
(運転操作データの表示例)
図10は、運転操作データの統計値のアイコンT1〜T5を含む道路地図の一例を示す説明図である。
図10の例では、運転操作データはブレーキ圧力であり、その統計値のアイコンT1〜T5は、ブレーキ圧力のセンシング地点から上側に延びる棒グラフで表示されている。この場合、ブレーキ圧力の多寡に応じてアイコンT1〜T5の高さが決定される。例えば、図10では、ヘアピンカーブの途中のアイコンT3が最も高く表示されている。なお、統計値の多寡に応じて棒グラフの配色を変更してもよい。
(運転操作マッピングの効果)
図10に示すように、運転操作マッピングを実行すれば、走行中の運転操作データのアイコンT1〜T5を、ディスプレイに表示された道路地図に含まれる道路に重畳して表示することができる。
従って、各種の道路を走行する場合の運転特性を車種ごとに可視化することができ、次期の車両開発に役立てることができる。
〔車種別経路マッピング〕
(処理の概要)
車種別経路マッピングは、車両の車種ごとの走行軌跡データに対応するアイコンを、道路地図データ25に重畳させる処理である。
(処理の具体例)
図11は、車種別経路マッピングの具体例を示すフローチャートである。
図11に示すように、車種別経路マッピングに用いる車両属性データには、例えば、プローブ車両3の車両位置(緯度及び経度)、及びその車両位置に対応する時刻情報などが含まれる。
情報処理部11は、車両属性データベース22から上記のデータを抽出し、抽出したデータを用いて、走行軌跡データの生成処理(ステップS51)、及びグループ分け処理(ステップS52)を実行する。
走行軌跡データの収集処理(ステップS51)は、プローブ車両3の位置情報を時系列に並べて、プローブ車両3ごとの走行軌跡データを生成する処理である。生成される走行軌跡データは、比較的長い所定期間分(例えば3か月分)のデータである。
グループ分け処理(ステップS52)は、収集した走行軌跡データを同じ車種(例えば同じ型式の車両)ごとにグループ分けする処理である。
次に、情報処理部11は、ステップS52によりグループ分けした走行軌跡データのアイコンを道路地図データ25にマッピングする(ステップS53)。
具体的には、情報処理部11は、道路地図データ25に重畳されるレイヤに、走行軌跡データに対応する所定形状(例えば細線)のアイコンを描画する。この際、情報処理部11は、走行軌跡データに最も近いリンクデータに沿って、走行軌跡データのアイコンを描画する。
情報処理部11は、走行軌跡データの経路をユーザに通知するためのユーザ向け情報を、他のサーバ(図示せず)などに提供することができる。
クラウド型の情報提供サービスの場合、ユーザ向け情報の提供は、他のサーバからのアクセス要求に応じて、走行軌跡データのアイコンが重畳された道路地図データ25へのアクセスを許容することによって行われる。他のサーバが個別に道路地図データを有する場合は、走行軌跡データのアイコンのレイヤに対する重畳位置を他のサーバに送信してもよい。
(走行軌跡データの表示例)
図12は、走行軌跡データのアイコンU1〜U3を含む道路地図の一例を示す説明図である。
図12の例では、実線のアイコンU1は大型車の走行軌跡データを示す。破線のアイコンU2は中型車の走行軌跡データを示す。一点鎖線のアイコンU3は小型車の走行軌跡データを示す。図12の例では、小型車(アイコンU3)ほど、比較的細い脇道を通行する傾向となっている。なお、アイコンU1〜U3ごとに異なる配色を施してもよい。
(車種別経路マッピングの効果)
図12に示すように、車種別経路マッピングを実行すれば、車両の走行軌跡データのアイコンU1〜U3を、ディスプレイに表示された道路地図に含まれる道路に重畳して表示することができる。
従って、ドライバの運転経路を車種ごとに可視化することができ、次期の車両開発に役立てることができる。また、道幅が狭い割に大型車の通行が多いなど、交通状況を簡便に分析できるので、今後の道路の整備計画に活用することもできる。
〔その他の変形例〕
上述の実施形態(変形例を含む。)は、すべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の権利範囲は、特許請求の範囲に記載された構成と均等の範囲内でのすべての変更が含まれる。
1 情報提供システム
2 情報提供装置(情報処理装置)
3 プローブ車両
4 車載装置
5 ユーザ
6 ユーザ端末
7 無線基地局
8 公衆通信網
10 サーバコンピュータ
11 情報処理部
12 記憶部
13 通信部
14 コンピュータプログラム
15 中央装置
16 専用回線
21 地図データベース
22 車両属性データベース
23 会員データベース
25 道路地図データ
31 処理部
32 記憶部
33 通信部
34 コンピュータプログラム
P1〜P3 アイコン(駐車区間)
Q1〜Q3 アイコン(悪路地点)
R1〜R3 アイコン(外気温データの統計値)
T1〜T5 アイコン(ブレーキ圧力の統計値)
U1〜U3 アイコン(走行軌跡データ)

Claims (6)

  1. 複数のプローブ車両と通信する通信部と、
    前記複数のプローブ車両の車両属性データを蓄積する記憶部と、
    前記車両属性データに基づいて、道路上で発生する所定のイベントに対応するアイコンを道路地図データに重畳させるマッピング処理を実行する情報処理部と、を備え、
    前記車両属性データには、
    前記プローブ車両の位置情報、時刻情報、操舵角、及びブレーキの状態情報が含まれ、
    前記マッピング処理には、
    道路の第1車線における路上駐車の車両により構成される駐車区間に対応するアイコンを、前記道路地図データに重畳させる処理が含まれる情報処理装置。
  2. 前記駐車区間に対応するアイコンは、
    線分の長さが駐車区間の長さに対応し、先端側が道路の車両進行方向に対応する矢印形状のアイコンよりなる請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記車両属性データには、更に、前記プローブ車両の上下方向の加速度が含まれ、
    前記ブレーキの状態情報には、前記プローブ車両のブレーキ圧力が含まれ、
    前記マッピング処理には、
    車両の走行に支障となり得る路面状態である悪路地点に対応するアイコンを、前記道路地図データに重畳させる処理が含まれる請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記悪路地点は、
    道路の陥没地点、サグ部、及びクレスト部のうちの少なくとも1つである請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 複数のプローブ車両と通信するステップと、
    前記複数のプローブ車両の車両属性データを蓄積するステップと、
    前記車両属性データに基づいて、道路上で発生する所定のイベントに対応するアイコンを道路地図データに重畳させるマッピング処理を実行するステップと、を含み、
    前記車両属性データには、
    前記プローブ車両の位置情報、時刻情報、操舵角、及びブレーキの状態情報が含まれ、
    前記マッピング処理には、
    道路の第1車線における路上駐車の車両により構成される駐車区間に対応するアイコンを、前記道路地図データに重畳させる処理が含まれる情報処理方法。
  6. 道路地図データにアイコンを重畳させる情報処理装置として、コンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムあって、
    複数のプローブ車両と通信するステップと、
    前記複数のプローブ車両の車両属性データを蓄積するステップと、
    前記車両属性データに基づいて、道路上で発生する所定のイベントに対応するアイコンを道路地図データに重畳させるマッピング処理を実行するステップと、を含み、
    前記車両属性データには、
    前記プローブ車両の位置情報、時刻情報、操舵角、及びブレーキの状態情報が含まれ、
    前記マッピング処理には、
    道路の第1車線における路上駐車の車両により構成される駐車区間に対応するアイコンを、前記道路地図データに重畳させる処理が含まれるコンピュータプログラム。
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