JP2021173554A - 過電圧判定回路 - Google Patents
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Abstract
Description
図1から図4は、第1実施形態の説明図を示す。図2には、ガス濃度センサの信号処理システム1の電気的構成をブロック図により概略的に示している。信号処理システム1は、車両用エンジン(図示せず)が排出する排気燃焼ガスを被検出ガスとしエンジン排気中の酸素濃度をA/Fセンサ2により検出するための各種制御処理を行う。
図3に示す電圧電流変換回路21は、端子PIN1の電圧が電源電圧VDD(所定電圧相当)を超える過電圧になると過電圧−VDDの値に比例した電流Iout1を生成するように構成される。図1には電圧電流変換回路21を例示している。図1に示した電圧電流変換回路21は、pチャネル型のMOSFET_M1、M3、M5、及び、nチャネル型のMOSFET_M2、M4を図示形態に接続して構成される。
図3に示す電圧電流変換回路22は、端子PIN2の電圧が電源電圧VDDを超える過電圧になると過電圧−VDDの値に比例した電流Iout2を生成する。図1に示した電圧電流変換回路22は、pチャネル型のMOSFET_M7、M9、M11、及び、nチャネル型のMOSFET_M8、M10を図示形態に接続して構成される。
図3に例示した電流絶対値比較回路23は、電流Iout1を基準電流IREFと比較した電流を天絡端子判定部28に出力する。天絡端子判定部28は、入力ハイインピーダンスのコンパレータを備え、入力電流に応じた電圧VO1を「H」又は「L」として受付ける。天絡端子判定部28は電圧VO1を入力することで電流Iout1が基準電流IREFより高いか否かを判定し、電流Iout1が基準電流IREFより高いときに「H」として受付け、電流Iout1が基準電流IREF以下のときに「L」として受付ける。
図3に例示した電流相対値比較回路26は、一対の電圧電流変換回路21、22の変換電流を相対比較するもので、電流増幅回路25a、25b、及び、増幅電流相対値比較回路27を備えて構成される。
図4は、天絡端子判定部28による判定基準を真理値表により示している。天絡端子判定部28は、一対の電流絶対値比較回路23、24の比較結果となる電圧VO1、VO2の何れも「L」であるときには、電圧電流変換回路21、22から電流絶対値比較回路23、24にそれぞれ流れ込む電流Iout1、Iout2が何れも基準電流IREFより少ないと判断できる。このため、天絡端子判定部228は、電圧VO1、VO2の何れも「L」であるときには、端子PIN1及びPIN2の何れも天絡していないと判定できる。このとき、電圧VO3はどのような電圧条件であっても良い。
本実施形態によれば、電圧電流変換回路21、22は、各端子PIN1、PIN2の過電圧−VDDに比例した電流を生成している。また、電圧電流変換回路21、22の変換電流を用いて端子PIN1、PIN2の過電圧を比較する回路を追加しているため、各端子PIN1、PIN2の過電圧の検出と天絡端子を判別できる。本形態によれば、従来技術に比較して追加回路を少なくでき、回路構成面積を省スペースで実現でき、低電力にて実現できる。
図5から図10は、第2実施形態の説明図を示す。第1実施形態と同一部分については同一符号を付して説明を省略し、第1実施形態と異なる部分を説明する。
図6に示した第1電流相対値比較回路2261は、一対の電圧電流変換回路21、22の変換電流を相対比較するもので、電流増幅回路25a、25b、及び、増幅電流相対値比較回路27を備える。
図6に示した第2電流相対値比較回路2262は、一対の電圧電流変換回路21、22の変換電流を相対比較するもので、電流増幅回路225a、225b、及び、増幅電流相対値比較回路227を備える。
図7は、電流ゲインα>電流ゲインβの条件における天絡端子判定部228の判定基準を真理値表により示している。
また図8は、電流ゲインα<電流ゲインβの条件における天絡端子判定部228の判定基準を真理値表により示している。天絡端子判定部228は、電圧VO1、VO2の何れも「L」であるときには、前述した図7の説明と同様の理由から端子PIN1及びPIN2の何れも天絡していないと判定する。このとき、電圧VO3、VO4はどのような電圧条件であっても良い。
本実施形態によれば、前述実施形態と同様の作用効果を奏する。また、両端子PIN1、PIN2が共に天絡したときには、電圧VO3、VO4の論理が共に「L」又は「H」で一致するように、互いに異なる電流ゲインα、βで電流を増幅している。このため、天絡端子判定部228は、端子PIN1及びPIN2の何れか一方が天絡したか、又は、端子PIN1及びPIN2の双方が天絡したかを判定できる。
このため、非天絡端子(例えば、PIN2)の電圧が最大となる条件下において、電圧VO3か電圧VO4の何れか一方が、両端子PIN1及びPIN2の天絡時の電圧VO3、VO4の条件と論理反転するように、電流ゲインα、βを設定することが望ましい。
範囲RA3は、端子PIN1のみ天絡し、A/Fセンサ2の抵抗が無限大、すなわちオープンとなる場合の端子PIN2の端子電圧VP2の取り得る範囲を示す。この場合、端子PIN1の天絡の影響が端子PIN2に与えられることがなく、端子電圧VP2は端子電圧VP1に依存することなく、端子電圧VP2は通常動作範囲と同等範囲となる。
範囲RA6は、端子PIN2のみ天絡し、A/Fセンサ2の抵抗が無限大、すなわちオープンとなる場合の端子PIN1の端子電圧VP1の取り得る範囲を示す。この場合、端子PIN2の天絡の影響が端子PIN1に与えられることがなく、端子電圧VP1は端子電圧VP2に依存することなく、端子電圧VP1は通常動作範囲と同等範囲となる。
また範囲RA10は、端子PIN2のみ天絡した場合と、両端子PIN1及びPIN2が天絡した場合と、を判定するための端子電圧VP1及びVP2の関係性の設定範囲を示す。
電流ゲインα、βの条件がα>β、且つ、端子PIN1のみが天絡する状態を想定した場合、A/Fセンサ2の抵抗の値をその変動可能範囲で変化させたときに、端子電圧VP1及びVP2の関係性が範囲RA9の内側において、電流Iout1_2と電流Iout2_2が等しくなるように電流ゲインα及びβを設定する。つまり、電圧VO4の閾値が範囲RA9の内側になるように設定すると良い。電流ゲインα、βの条件がα<β、且つ、端子PIN1のみが天絡する状態を想定した場合は、同様に、電圧VO3の閾値が範囲RA9の内側になるように設定すると良い。
これにより、端子PIN1のみ、端子PIN2のみが天絡した場合にも、この天絡状態を判別できる。
図10及び図11は、第3実施形態の説明図を示す。本実施形態では、様々な適用例を説明する。前述実施形態で説明した過電圧検出部12は、図10に例示した電流検出アンプ51の集積回路装置52に適用しても良い。このとき、過電圧検出部12を集積回路装置52の入力端子PIN4、PIN5に接続すると良い。
したがって、例えば端子PIN6が天絡したとき、天絡端子PIN6の電圧が変動したときに非天絡端子PIN7の電圧が過電圧に至るまで変動した場合であっても、前述同様に一方の端子(例えば、PIN6)が天絡しているか、又は、両端子PIN6及びPIN7が共に天絡しているか判定できる。
図12は、第4実施形態の説明図を示す。前述実施形態で説明したように、過電圧検出部12は、一対の端子PIN1、PIN2のうちの一方又は双方が天絡しているか否かを判定するように構成されている。図12に例示したように、過電圧検出部412a〜412cの構成を2つ以上組み合わせることで、3つ以上の端子PIN1、PIN2、PIN3の何れが天絡しているか判定することもできる。図12に例示した構成において、過電圧検出部412a〜412cは、過電圧検出部12と同様の構成である。
前述実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に示す変形又は拡張が可能である。
端子PIN1、PIN2等に接続される回路は、A/Fセンサ2などのセンサ素子に関係する回路に限ることはない。特に、リーク電流の発生を極力抑制することを目的として、過電圧検出を行う用途の回路に好適である。
第1実施形態では、電流増幅回路25a、25bを設けた形態を示したが、必要に応じて電流増幅回路25a、25bを省いても良い。
Claims (6)
- 複数の端子の少なくとも一つ以上の端子が天絡したとき、天絡した端子(以下、天絡端子と称す)の電圧が変動しその他の非天絡端子の電圧が過電圧に至る、又は、当該天絡端子の電圧が一定でもその他の非天絡端子の電圧が過電圧に至る、まで変動する場合に前記天絡端子を判定するための過電圧判定回路であって、
前記複数の端子のうち2つの端子の電圧をそれぞれ電流変換する一対の電圧電流変換回路(21:22)と、
前記一対の電圧電流変換回路の変換電流をそれぞれ基準電流と絶対比較する一対の電流絶対値比較回路(23:24)と、
前記一対の電圧電流変換回路の変換電流を相対比較する電流相対値比較回路(26;2261、2262)と、
前記一対の電流絶対値比較回路の比較結果及び前記電流相対値比較回路の比較結果に基づいて何れの端子が前記天絡端子であるかを判定する天絡端子判定部(28;228)と、
を備える過電圧判定回路。 - 前記一対の電圧電流変換回路(21:22)は、それぞれ、
第1ミラートランジスタ対(M1、M3:M7、M9)による第1カレントミラー回路(31:41)と、前記第1カレントミラー回路の第1ミラートランジスタ対に直列接続されグランド側に通電端子を接続した第2ミラートランジスタ対(M2、M4:M8、M10)による第2カレントミラー回路(32:42)と、を備え、前記第1カレントミラー回路の第1ミラートランジスタ対の一方のトランジスタ(M1:M7)の通電端子にはそれぞれ抵抗(R1:R2)を通じて前記端子(PIN1:PIN2)が接続され、前記第1ミラートランジスタ対の他方のトランジスタの通電端子に印加される電圧を所定電圧(VDD)とし、
前記一対の電流絶対値比較回路(23:24)は、それぞれ、
前記基準電流を生成する電流源(33:43)と、前記電流源に直列接続されると共に前記第1カレントミラー回路にミラー接続されるトランジスタ(M5:M11)と、を備え、前記トランジスタ(M5:M11)に流れる電流を前記基準電流と絶対比較するように構成され、
前記電流相対値比較回路(26)は、
前記一対の電圧電流変換回路の前記第1カレントミラー回路(31:41)にミラー接続されたトランジスタ(M6:M14)に流れる電流を減算比較する請求項1記載の過電圧判定回路。 - 前記複数の端子として、センサ素子(2)の両側に接続された一方の端子(PIN1)及び他方の端子(PIN2)を適用した場合、
前記電流相対値比較回路として、第1電流相対値比較回路(2261)及び第2電流相対値比較回路(2262)を備え、
前記第1電流相対値比較回路及び前記第2電流相対値比較回路がそれぞれ前記一対の電圧電流変換回路の変換電流を相対比較するときに、前記一対の電圧電流変換回路の変換電流のゲインを互いに入れ替えて相対比較することで互いに異なる比較結果を出力し、
前記天絡端子判定部は、前記一対の電流絶対値比較回路の比較結果、前記第1電流相対値比較回路の比較結果、及び前記第2電流相対値比較回路の比較結果に基づいて、前記一方の端子及び前記他方の端子のうち何れか一方が天絡したか、又は、当該一方の端子及び前記他方の端子の双方が天絡したかを判定する請求項1記載の過電圧判定回路。 - 前記一対の電圧電流変換回路は、それぞれ、
第1ミラートランジスタ対(M1、M3:M7、M9)による第1カレントミラー回路(31:41)と、前記第1カレントミラー回路の第1ミラートランジスタ対に直列接続されグランド側に通電端子を接続した第2ミラートランジスタ対による第2カレントミラー回路(32:42)と、を備え、前記第1カレントミラー回路の第1ミラートランジスタ対の一方のトランジスタ(M1:M7)の通電端子には抵抗(R1:R2)を通じて前記端子(PIN1:PIN2)がそれぞれ接続され、前記第1ミラートランジスタ対の他方のトランジスタの通電端子に印加される電圧を所定電圧(VDD)とし、
前記一対の電流絶対値比較回路(23:24)は、それぞれ、
前記基準電流を生成する電流源(33:43)と、前記電流源に直列接続されると共に前記第1カレントミラー回路にミラー接続されるトランジスタ(M5:M11)と、を備え、前記トランジスタに流れる電流を前記基準電流と絶対比較するように構成され、
前記第1電流相対値比較回路(2261)は、
前記一対の電流絶対値比較回路のうち一方の前記第1カレントミラー回路(31)にミラー接続されるトランジスタ(25a)の電流ゲインを第1ゲインとすると共に、前記一対の電流絶対値比較回路のうち他方の前記第1カレントミラー回路(41)にミラー接続されるトランジスタ(25b)の電流ゲインを前記第1ゲインとは異なる任意の第2ゲインとして互いの電流を減算することで相対比較し、
前記第2電流相対値比較回路は、
前記一対の電流絶対値比較回路のうち一方の前記第1カレントミラー回路(31)にミラー接続されるトランジスタ(225a)の電流ゲインを前記第2ゲインとすると共に、前記一対の電流絶対値比較回路のうち他方の前記第1カレントミラー回路(41)にミラー接続されるトランジスタ(225b)の電流ゲインを前記第1ゲインとして互いの電流を減算することで相対比較する請求項3記載の過電圧判定回路。 - 前記第1ゲインと前記第2ゲインとは絶対値が同一でないゲインに設定されている請求項4記載の過電圧判定回路。
- 前記端子を、被検出ガスのガス濃度を検出するガス濃度センサを接続する端子に適用した請求項1から5の何れか一項に記載の過電圧判定回路。
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