JP2021172900A - マスク - Google Patents

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【課題】通気性が良好で、蒸れにくく使用感に優れ、何度も再利用でき、しかも安価なペーパーフィルターを付け外しできるポケットを有することで、フィルターのみを交換することでランニングコストが安いマスクを提供することができる。【解決手段】口および鼻孔を含む顔面の一部を覆い、左右両端側に耳掛け部を有したマスクであり、且つマスク本体からシート状フィルターが脱着可能なマスクにおいて、マスク本体は、外方へ膨らんだ円弧状部が形成された一辺をもつ織編物からなるマスク半体の2枚からなり、前記半体2枚の円弧状部同士が接合されてマスク本体となり、かつマスク本体の内面にシート状フィルターを把持するためのポケットを有していることを特徴とするマスクである。【選択図】図4

Description

本発明は、口および鼻孔を含む顔面の一部を覆い、左右両端側に耳掛け部を有するマスクに関する。
従来、マスクとして、口および鼻孔を含む顔面の一部を覆うガーゼや不織布からなる本体部に、ゴム紐等からなる別部材の耳掛け部を取り付けたものが広く知られている。また、中央部の裁断線を縫い合わせることにより鼻の高さに合う膨出形状にしたマスクが提案されている(特許文献1)。また、紙等の安価な素材で作った衛生マスクも提案されている。(特許文献2)。更には、除膜処理がされたポリウレタンフォームからなるマスクが提案されている(特許文献3)。
しかし、従来のマスクは、それぞれのマスクが改善しようとする問題については効果的であるが、それぞれに別の問題を有している。例えば、従来のガーゼや不織布、紙からなるマスクは伸縮性がなく、顔面との接触部に隙間を生じやすい問題があり、特に不織布や紙製のマスクは基本的に使い捨てであり、廃棄物が多くでて不経済である。また、弾性を有するポリウレタンフォームを除膜したものは、良好な通気性を有し、マスクの使用時に息苦しさを感じにくいが、フィルター性能が十分でなく、細菌やウイルス等の細かな物質を侵入させて使えない問題があった。
実開昭53−4799号公報 特開2003−169857号公報 特開2011-92559号公報
本発明は前記の点に鑑みなされたものであって、通気性が良好で、蒸れにくく使用感に優れ、何度も再利用でき、しかもシート状フィルターを付け外しできるポケットを有することで、フィルターのみを交換することでランニングコストが安いマスクを提供することができる。
請求項1の発明は、口および鼻孔を含む顔面の一部を覆い、左右両端側に耳掛け部を有したマスクであり、且つマスク本体からシート状フィルターが脱着可能なマスクにおいて、マスク本体は、外方へ膨らんだ円弧状部が形成された一辺をもつ織編物からなるマスク半体の2枚からなり、前記半体2枚の円弧状部同士が接合されてマスク本体となり、かつマスク本体の内面にシート状フィルターを把持するためのポケットを有していることを特徴とするマスクである。
請求項2の発明は、マスク本体の内面には、マスク半体の円弧状部を共有する底辺をもつポケットを2つ有しており、接合した円弧状部でマスク半体2枚を開いた際に、把持したシート状フィルターがマスク半体とともにマスク外方へ膨出するようにしたことを特徴とするマスクである。
請求項3の発明は、前記本体の織編物を10mm幅当たり4.0Nで引張った時の、ヨコ方向の伸長率が50%〜500%であり、経方向の伸長率が20%〜300%ことを特徴とするマスクである。
請求項4の発明は、前記マスク半体の円弧状部をもつ一辺の70%以上が円弧であり、少なくとも1辺が円弧を有するシート状フィルターが取り付けられることを特徴とするマスクである。
請求項5の発明は、マスク半体の逆側の一端には、耳掛け部として開口部が形成されるか、または耳掛け用の紐が取り付けられてなることを特徴とするマスクである。
本発明によれば、伸縮性を有する織編物からなる2枚の半体を接合したマスク本体に、シート状フィルターを取り付けるポケットがついている簡易な構造であり、複数の不織布を積層したりする必要がなく、またフィルター以外は何度も洗って再利用が可能なため安価に使用できる。尚、マスクを顔面に装着した際、鼻の先端側および口の付近を覆う部分となる2枚のマスク半体の接合された円弧状部分が、マスクを広げた際にマスク外方へ膨出する際に、シート状フィルターもマスクの膨出に追随するように立体形状に変型されるようにできているため、フィルタと口の間に空間ができて装着感が良好である。さらにマスク本体が顎や頬の形状に沿って密着してフィルタを押さえ込むため、フィルター周縁と肌との間に隙間が出来難いとともにマスク全体がずれ難くなる。また、更には半体を接合した円弧部分とフィルタの隙間に空気の通り道ができるため、紙製のフィルタであっても息苦しくならない。
図1は、本発明の一実施形態に係るマスクを拡げた状態を示す斜視図である。 図2は、図1に係るマスク半体の外観形状を示す平面図の例である。 図3は、図2のマスク半体において肌側のポケットを示した透過平面図と上面構造図 図4は、図3のポケットにペーパーフィルターを取り付けた透過平面図と上面構造図
以下、本発明のマスクの実施形態について図面を用いて説明する。図1に示すマスク1は、口および鼻孔を含む顔面の一部を覆ったマスク本体2に左右両端側に耳掛け部3を有するものである。図1及び図2には本発明に一形態として、耳掛け部が一体化された2枚のシート状のマスク半体4を接合したものの外観を示す。マスク本体2には図3及び図4に示すように内側に2つのポケット6が付属しており、この2つのポケットにそれぞれシート状フィルターを取り付けて着用する。
前記マスク本体2が備える機能として下記3つがある。平坦なシート状フィルターを立体形状を形成させて把持する。シート状フィルターを顔に押し当てて、フィルター外周を肌に密着させる。肌に沿って密着して顎を動かしていてもずれ難くできれる。そのために、半体はその一辺において、大部分が円弧状になっていることが重要である。これにより円弧状部を有するフィルターの収まりよくなり、更に装着時に平坦なフィルターが円弧に沿って外に膨らむことで立体形状になるよう把持されるのである。フィルターを全体を顔に押し当てて隙間を作らないようにしたり、肌に沿って密着して顎を動かしてもずれ難くするために半体は経緯に適度な伸長性を持っていることが必要である。尚、上記のようにマスク本体とフィルターは別物のため、マスク本体自身に目的の汚染物質を防御する性能がなくてもよい。
本発明で使用できるフィルター材は、少なくとも一辺が円弧状になったフィルターを用いる。一辺が円弧状になったシート状のフィルターであれば素材にこだわらないが、コーヒー抽出用のペーパーフィルターや円形のろ紙を購入して扇状に切って使うと、非常安価で、また、市中から容易に入手できるのでパンデミックになっても入手が困難になる恐れが少い利点がある。本発明の半体の一辺は円弧状にするが、円弧状のうち7割以上を、例えば、1〜2人用、又は1〜4人用の珈琲ペーパーフィルターの円弧形状に合うようにすればよい。半体の円弧の残り3割未満はろ紙の円弧からはみ出た部分である。はみ出た部分は無くても構わないが、はみ出た部分が肌に密着することで、フィルター全体をよりしっかり押し付けて肌とフィルターの隙間を極力減らすことができて好適である。また、例えば、JIS P3801に規定されるろ紙を4等分して扇形にして使用する場合、ろ紙の直径125〜185mmのろ紙を用いればよい。半体の円弧辺はろ紙の直径125〜185mmの円弧状にあったものにすればよい。本発明に用いるろ紙は、珈琲用ペーパーフィルターが最も安価で広く普及しているため好ましい。特に好ましいのは1〜2人用の円錐型や台形型ドリッパー用のペーパーフィルターが好ましく、半体の円弧状一辺もこのペーパーフィルターの円弧に合わせるのが最も好ましい。尚、半体の円弧辺はろ紙の円弧に完全に合致する必要はなく、ある程度の形状の違いは許容される。それは本発明のマスクでは、後述する隙間による空気の通り道ができることで息苦しくさせない効果も得られることにもよる。
本発明におけるマスク半体の横方向の伸度は、10mm幅当たり4.0Nで引っ張ったときに50%〜500%であることが好ましい。より好ましくは120〜450%である。更に好ましくは150〜380%である。これは、図1〜4のように耳掛けと半体が一つの材料で一体とした場合でも半体と耳掛けを一体化させず、別に紐を取り付ける場合も同様であるが、別に取り付ける紐に十分な伸度がある場合には、マスク半体は肌に沿うだけの伸度があればよいので50%以上あればよい。横方向の伸度が50%未満では、顎や頬の凹凸に沿って密着させるのが難しくなりやすい。また、500%を超えると半体が柔らかくなり過ぎて保形性が低下し易い。縦方向の伸度は、顎や頬の凹凸に沿って密着させるために20〜300%の伸度があることが好ましい。より好ましくは30〜150%である。更に好ましくは30〜100%である。縦の伸度が20%未満では顎や頬の凹凸に沿って密着させるのが難しくなりやすい。また、300%を超えると半体が柔らかくなり過ぎて保形性が低下し易い。
前記半体の通気度は蒸れ感や涼しさに大きく影響する。通気度は10cm3/cm2・秒以上あるのが好ましく、30cm3/cm2・s以上がより好ましく50cm3/cm2・s以上が更に好ましい。特に上限はないが、400cm3/cm2・sを超えるほどの隙間が開いた半体では立体形状の保形性が得られ難くなったり、フィルターを押し当てる効果が低下しやすい。
マスク半体の厚みは特に限定されるものではないが0. 0 1 〜 3 m mであることが好ましい。特に、よりこのましくは0 . 05 〜 2m m 程度とすることがよい。 厚みが0.01mmよりも薄い場合には扱いにくく、顔面へマスク11を装着する際などに破断し易くなる。一方、厚みが3mmよりも厚い場合には、蒸れやすくなったり、夏場に暑苦しくなったりして着用感が悪くなり易くなる。また、マスク半体の目付も特に限定されるものではないが、10 〜 240 g / m2とするのがこのましく、更には100 〜 250 g / m2とするのがより好ましい。
本発明のマスク半体には適度な伸縮性が必要であり、更には通気度が高くて換気性が高いものが好ましい。このような材料としては、伸縮性の高い織編物や不織布が好ましく用いられる。織編物や不織布に用いる繊維材料は特に限定せずに用いることができるが、必要な伸縮性を得るために、弾性をもつゴムやスパンデックス、捲縮性を高めたポリエステルやナイロン等の繊維を少なくとも一部に用いて作られることが好ましい。より好ましくはスパンデックスを一部に用いられた織編物が挙げられる。スパンデックスはポリエーテル系ポリウレタン繊維やポリエステル系ポリウレタン繊維を用いればよいが、切断したときに端部がほつれ易い組織に用いる場合は、例えば特開2006−307409号に挙げられるような、フロー温度法により測定した融点が165〜200℃の融着性ポリウレタン繊維を使うのが好ましい。具体的には、旭化成せんい社製「ロイカSF」、日清紡績社製「モビロンR」等が挙げられる。
この融着性ポリウレタン繊維は熱処理したときの熱融着力が高いので、編地の製造中にポリウレタン繊維を融着させることで、切れ端がホツレ易い組織であってもホツレ難くなるため、生地の端部を始末したり、ヘムを付けなくても切れっぱなしのまま使用できる。マスク半体の端部を切れっぱなしにしたことで、端部の厚みが変わらず、また端部の伸縮性を制限することがないため、フィット性がよく、着用感も良くなり、また製造コストも安くできるため好ましい。
マスク半体に編物を用いる場合は、よこ編物または経編物が好ましい。尚、よこ編物には丸編物も含まれる。 よこ編物(丸編物)としては、例えば、シングルニットの場合、天竺編(平編)、ベア天竺編、ウエルト天竺編、カノコ編、裏カノコ編、総カノコ編、サッカー、プレーティング編、裏毛編、パイル編、ジャガード編が挙げられる。ダブルニットの場合、リブ編、パール編、両面編、及びそれらのジャガード編、レースが挙げられる。具体的にはフライス編(ゴム編)、片袋編、スムース編、畔編、ミラノリブ、ダブルピケ、スーパーローマ、ブリスター、シングルピケ、タックリップル、ウエルトリップル、ポンチ、両面パイル編、等の編組織を有するものが挙げられる、また、これら組織の少なくとも一部に弾性糸をプレーティングしたものを用いることができる.
これらの中で好ましく用いられるものとして、シングル編の場合は、弾性糸を交編したベア天竺編、ベアフライス編、ベアスムース、片袋編、ベア鹿の子等がよい。ダブルニットの場合は、上記のダブルニット組織の全部、又は一部に弾性糸をプレーティングしたものがよい。 また、経編物を用いる場合は、トリコット機やラッシェル機、ダブルトリコット機、ダブルラッシェル機で編まれた編物を用いる。編組織としては例えば、デンビ、プレーンコード、3×1ラップ、4×1ラップ、アトラス、鎖編、二目編、挿入の組織を単一又は組み合わせた編地にして、組織の一部に弾性糸を用いることで所望の伸縮性をもつ編地を作ることができる。組合せ組織として、ダブルデンビ、ハーフ、逆ハーフ、ダブルバーコード、サテン、クインズコード、ダブルアトラス、チュール、ハーフセットネットがあり、それらと挿入を組み合わせた組織とするのが好ましい。また、ジャガード編や挿入パイル、編み込みパイル、レース等にしてもよい。
織物を用いる場合は、例えば、平織、綾織(ツイル)、朱子織、多重織、ドビー織、ジャガード織等の織組織を有するものが挙げられる。
また、この織編物は抗ウイルス加工が施されていることが好ましい。本発明では、マスク本体が口、鼻に直接接触しないため、織編物に有害性がある抗ウイルス物質を付着させても、健康への悪影響がなく使用できる。この織編物に抗ウイルス加工を施すことにより、マスクに付着したウイルスが素早く死滅させられるので、シート状フィルターを取り換えることで、界面活性剤を使って洗濯しなくても再使用が可能となる。加工される抗ウイルス物質には、例えば特願2008−226450に挙げられるCuCl、CuOOCCH3、CuBr、CuI、CuSCN、Cu2SおよびCu2Oからなる群から少なくとも1つ選択される一価の銅化合物であったり、特願2016−534393にげられるような分子量1500以下の第四級アンモニウムハロゲン化物などを用いればよい。
マスク半体に用いる繊維は、上記の弾性繊維や繊維以外に用いるものとして、各種の天然繊維や化学繊維をもちいることができる。天然繊維としては、綿, 麻等の植物繊維、毛, 絹等の動物繊維のいずれでもよいが、綿が好適である。化学繊維としては、合成繊維、半合成繊維、再生繊維を用いることができる。合成繊維としては、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリオレフィン系、ポリアクリロニトリル系繊維等が挙げられるが、ポリエチレンテレフタレート繊維、ナイロン6繊維、ポリプロピレン繊維が好ましい。半合成繊維としては、ジアセテート、トリアセテートを用いることができる。再生繊維としては、ビスコースレーヨン、ハイウェットモジュラスレーヨン、ポリノジック、キュプラ、有機溶剤紡糸セルロース(リヨセル、バンブー繊維等)を用いることができる。本発明では、上記繊維を単独または複数組み合わせて糸条にして織編物にする。糸条としてはフィラメントでも紡績糸でもそれらの複合糸でも構わない。また、これらの糸条を交編、交織して用いてもよい。
本発明のマスクは、図3に示すように本体内側中央において、半体の円弧辺を底辺とした左右に二つのポケットを有する。このポケットの形状は、マスクを装着するときに、シート状フィルターをマスク本体に密着させて、シート状フィルターをマスクとともに外側に膨らんだ立体形状にするためにある。また、ポケットの口の大きさはポケットの底辺よりも短くすることが好ましい。そうすることで着用中にシート状フィルターがズレずに着用することができる。更に説明すると図3に示すようにポケット側辺の接合部(接合線)がポケット底辺の円弧に対する角度Θが直角か、直角よりもポケット中心に向いて鋭角になっていることが好ましい。そうすることでシート状シートをしっかり把持することができる。
ポケットの素材は、不織布、フィルム、織編物、及びそれらにコーティングしたものやラミネートしたもの、及びそれらを組み合わせたものを用いることができるが、花粉や浮遊粒子、細菌やウイルス等のマスクが防ぎたい物質(汚染物質)を透過させない素材をもちいることが好ましい。本発明で使うシート状フィルターとして、主にろ紙を使うことを想定している。しかし、ろ紙は通常の衛生マスクに比べて通気性が低いために、完全にろ紙で密閉すると息苦しくなるため、本体では半体円弧辺とろ紙円弧辺との間にできる僅かな隙間からポケット素材に通じる空気の通り道を作ることで息苦しさを軽減できるのである。
ポケットの素材に、汚染物質を通さない材料を用いることにより、ポケット素材をろ材として空気が透過したり、ポケット素材とろ紙の間を空気が迂回して通過することでろ紙の裏側表面で汚染物質を吸着して清浄な空気をマスク内部に送ることができる。
ポケットの素材に空気を透過させる場合、素材には織編物や通気性の発泡樹脂フィルム、不織布等を用いることが好ましい。花粉や比較的大きな粉じん等の物質であれば、織編物や不織布の構成はあまり気にせずに用いても防御することができる。細菌やPM2.5、ウイルスの防御を目的とする場合は、静電紡糸法、スパンボンド法、メルトブロー法、フラッシュ紡糸法等により製造するナノファイバー及び又はマイクロファイバー不織布を単体または、樹脂層や織編物と積層して用いることが好ましい。
また、ポケットに空気を透過させず、ろ紙の裏側表面に空気を触れさせる場合には、フィルムや、高密度織物、織編物をコーティングしたりラミネートしたりしたもの、プラスチック、耐水性の紙等を用いることができる。この場合、ポケットの高さ(マスク横方向の長さ)は防御したい物質に応じて長さを調整すればよく、花粉や比較的大きな粉じん等の物質であれば低く(短く)、PM2.5や細菌、ウイルスのような小さなものは高く(長く)すればよい、その長さは5mm〜120mmの範囲で適宜調整すればよい。
尚、通気性の高いフィルターを用いたりして空気の通り道が不要な場合は、半体同士の接合部周辺をコーティングしたり通気性のない素材で覆うことにより通り道を作らないこともできる。
前記本体2における円弧状部5は、2つの前記マスク半体4,4を接合する部分である。前記円弧状部5は、外方へ膨らんで湾曲した形のため、前記マスク半体4,4の2枚を前記円弧状部5で接合した後、前記2枚のマスク半体4,4を広げた際に前記接合された円弧状部5がマスク外方へ膨出するようになる。また、前記接合された円弧状部5は、前記マスク1の左右中間位置にあり、前記マスク1を顔面に装着した際に鼻先および口と対応する位置にあるため、前記外方への膨出により前記マスク1が鼻の位置で外方へ膨らんだ状態となり、鼻柱の付近でマスクの縁が顔面に密着しやすくなり、前記マスク1の周縁が顔面に密着すると共に、鼻孔や口周囲に空間が形成されて呼吸がしやすくなる。なお、前記円弧状部5は、フィルターが当たる部分のみ円弧になっていればよく、フィルターがない上下端は直線状になったり異なった湾曲であってもよい。特に鼻柱に当接する上端部分が直線状になっていると、より良好な装着感が得られる。
前記円弧状部5,5におけるマスク半体及びポケット底辺部の接合は、縫性、溶着、接着等の方法によって行なることができるが、好ましくは縫性で行うのがよい。
縫性する場合は、本縫いミシン、インターロックミシン、オーバーロックのいずれの方法でも使うことができるが、上記のロックミシンには多く縫い方があるためを適宜選択して用いればよい。ミシン糸はカタン糸、ポリエステルミシン糸、フィラメント糸等あり、番手の種類も多いが、マスク半体の素材の種類や伸度、使っている糸に応じて適宜選択すればよい。接着による場合は、繊維素材に応じた接着剤を用いればよく、また接着テープを用いることもできる。接合を溶着によって行う場合は、熱溶着、振動溶着、超音波溶着、レーザー溶着等がある。また、マスク半体とポケット側辺部の接合は、上記と同様にして行えばよいが、縫性で行う場合は、本縫いで行うことが好ましい。
次に、本発明の効果を実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中の特性値の評価は、以下の方法によった。
<目付>
JIS−L1096:2010 8.3単位面積当たりの質量の試験方法に準拠して測定した。
<密度>
JIS−L1096:2010 8.6密度に準拠して測定した。編物の密度は8.6.2に基づいて測定した。
<通気度>
JIS−L1096:2010 8.26 A法(フラジール法)に準拠して測定した。
<伸長率>
JIS−L1096:2010 8.16 D法(定荷重法)に準拠して測定した。但し、カットストリップ法で測定し、幅10mm当りの荷重は8.0Nとして伸び率(伸長率)%を測定した。
<フリーカット特性>
織編物をタテ5cm×ヨコ40cmに切り出し、編地の場合はウェール方向(織物では経方向)に対して、40°の切り込みを3cm、編始め、編終わりの両方向に交互に5箇所入れ、タテ方向の裁断面を合わせて筒状に縫製した後、JIS−L−0217−103法に準拠して、以下のように洗濯時間のみ300分として、以下のように洗濯を行った。
洗濯(300分)→遠心脱水→すすぎ(2分)→遠心脱水→すすぎ(2分)→遠心脱水
その後、平干しで風乾し、裁断した編地の端のほつれの程度を評価した。3級以上を端面が切れっぱなしでも使えるものと判断した。
ほつれ評価基準
5級:傷みが認められず、洗濯前との差がない
4級:傷みが認められないが、洗濯前に比べへたっている部分がある
3級:やや傷みが認められるが、糸端の飛び出しがない
2級:痛みが認められ、糸端が飛び出している
1級:痛みが激しく、裁断面の編地組織が崩れている
<抗ウイルス性試験>
JIS L1922:2016 抗ウイルス性試験に基づいて試験した。 プラーク測定法(3.11)にて行い、抗ウイルス活性値Mvが3.0以上で抗ウイルス性が良好と判断する。
<実施例1>
28ゲージのラッセル編機RSE4Nを使用して、フロント筬が閉じ目、バック筬が開き目の同方向3コースメッシュ調デンビー組織を製編した。フロント筬にポリエステル(PET)56dtex−36フィラメントのセミダル糸をフルセット、バック筬にスパンデックス78dtex(ポリエーテル系ポリウレタン繊維 東レオペロンテックス社 ライクラ127C)をフルセットとし、組織は第1筬10/10/12、第2筬10/01/21組織でフロント糸のランナー122cm/ラック、バック糸のランナー86cm/ラック(スパンデックスドラフト率100%)、機上コース51コース/インチにて編成した。次いでプリウエッターで処理したのち190℃でプレセットした。その後酸性染料にてナイロンをアイボリーに染色した。その後、抗ウイルス加工としてパディング法にてジデシルジメチルアンモニウムクロライド(DDAC)を繊維重量に対して、0.3質量%になるように編物に付与したのち乾燥して、170℃でキュアセットして仕上げた。編地の密度は120コース/インチ、57ウエール/インチ、目付220g/m2であった。通気度は90cm3/cm2・s、10mm幅当たり4.0Nで伸長したときの伸度は縦方向175%、緯方向369%であった。フリーカット性は5級、抗ウイルス活性値が3.5であった。
この編地から打ち抜きにより、図2に示す形状のマスク半体を2枚形成した。この時円弧辺は、メリタ製ペーパーフィルター(PE−11GBN)の円弧辺より4cm長い形状とした。
ポケットの素材には東洋紡製エレクトレット濾材 AAタイプ(メルトブローン不織布 繊維径1〜5μm、不織布厚み0.3mm)を用いた。この素材を図3のポケット部材の形状にして、円弧の長さはメリタ製ペーパーフィルター(PE−11GBN)の円弧辺より1cm長い形状とし、高さ(ポケットの深さ方向)は5cmとして切り抜いた。
次に、半体(4)1枚とボケット部材(6)1枚をそれぞれの円弧形状辺(5)の中間点を合わせて円弧状辺同士を重ね合わせて(ポケット部より半体が上下に1.5cmづつ円弧辺が余る)、ポケットの二つ側辺(7)を円弧状底辺との角度θを90°として縫合した。
そして、このポケット部材を付けた半体2枚をポケット部材-半体-半体―ポケット部材の順番に4枚の円弧形状辺を合わせて、4枚を重ね合わせてから縫合により接合した。この縫い代がマスク内側になるように折り返して用いて実施例1のマスクを形成した。円弧形状部の接合幅(縫い代8)は5mmとした。また、縫合はポリエステルミシン糸#50(255dtex)を用いてポケットの側辺は本縫いで、4枚の円弧形状辺は5本針インターロックで縫合した。
ポケットに取り付けるろ紙(9)として、メリタ製ペーパーフィルター1〜2杯用PE−11GBNを、図4のように各ポケットに一枚づつ取り付けた。
<実施例2>
スーピマ綿100%の英式綿番手で50番手単糸(撚り係数3.5)、及び熱融着性ポリウレタン弾性繊維(モビロンR 22dtex)をプレーティング編みをすることでベア天竺を編成した。福原精機製シングル丸編機(釜径:33インチ、ゲージ:28本/インチ)使用して、綿糸の編込糸長は25.6cm、ポリウレタン弾性繊維のドラフト率は2.5倍に設定した。
この生機を乾熱185℃,1分間のプレセットするとともに、ポリウレタンを融着させた。その後綿の丸編みの一般的な工程条件にて、精練・漂白、染色、フィックス処理を行い、最後にファイナルセットして仕上げた。編地の密度は58コース/インチ、49ウエール/インチ、目付155g/m2であった。通気度は120cm3/cm2・s、10mm幅当たり4.0Nで伸長したときの伸度は縦方向125%、緯方向245%であった。フリーカット性は4級であった。
この編地を打ち抜きにより半体4を2枚作成し、実施例1と同様にしてマスクを作製した。
<比較例>
メリタ製ペーパーフィルター1〜2杯用PE−11GBNを4枚重ねて、円弧形状の一辺を接着剤を用いて糊代幅5mmで隙間なく接着し、糊代部にホッチキスを止めて接合を補強した。次にペーパーフィルターを2枚一組として拡げて裏返すことで、接着辺をマスク内側にした立体的なマスクができた。長さ30cmのゴム紐をこのマスクの両端に取り付けて、紐の長さを調節して耳掛けとして顔に装着できるようにした。
実施例1,2及び比較例のマスクを顔面に装着して使用感を判断したところ、実施例1、2のマスクは良好な通気性を有し、息苦しさを感じにくく、使用感が良好であると共に、使用中のずれを感じなかった。一方、比較例のマスクは、顎や頬に密着させることががきずに、隙間から空気が入ってきた。耳掛けを強く引張って隙間をなくすと、通気性の低いろ紙のみでできているため、息苦しいものになった。また、実施例1及び2のマスクを家庭洗濯10回繰り返しても端面の痛みは認められず、外観は良好であったが、比較例は紙でできているので洗濯できなかった。
1 マスク
2 マスク本体
3 耳掛け部
4 マスク半体
5 円弧状辺
6 ポケット部材
7 ポケット側辺
8 縫い代
9 シート状フィルター

Claims (6)

  1. 口および鼻孔を含む顔面の一部を覆い、左右両端側に耳掛け部を有したマスクであり、且つマスク本体からシート状フィルターが脱着可能なマスクにおいて、マスク本体は、外方へ膨らんだ円弧状部が形成された一辺をもつ織編物からなるマスク半体の2枚からなり、前記半体2枚の円弧状部同士が接合されてマスク本体となり、かつマスク本体の内面にシート状フィルターを把持するためのポケットを有していることを特徴とするマスク。
  2. マスク本体の内面には、マスク半体の円弧状部を共有する底辺をもつポケットを2つ有しており、接合した円弧状部でマスク半体2枚を開いた際に、把持したシート状フィルターがマスク半体とともにマスク外方へ膨出するようにしたことを特徴とする請求項1のマスク。
  3. 前記本体の織編物を10mm幅当たり4.0Nで引張った時の、ヨコ方向の伸長率が50%〜500%であり、経方向の伸長率が20%〜300%ことを特徴とする請求項1に記載のマスク。
  4. 前記マスク半体の円弧状部をもつ一辺の70%以上が円弧であり、少なくとも1辺が円弧を有するシート状フィルターが取り付けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のマスク。
  5. マスク半体の逆側の一端には、耳掛け部として開口部が形成されるか、または耳掛け用の紐が取り付けられてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のマスク。
  6. マスク半体の織編物が抗ウイルス性をもつことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のマスク。
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JP7379623B1 (ja) 2022-09-07 2023-11-14 株式会社ノリタケ ダブルニット編地およびダブルニット編地を生産する方法

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