JP2021172877A - 高炉内装入物の表面検出装置及び表面プロファイルの検出方法、並びに高炉の操業方法 - Google Patents

高炉内装入物の表面検出装置及び表面プロファイルの検出方法、並びに高炉の操業方法 Download PDF

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Abstract

【課題】装入物の全面の表面プロファイルを測定するとともに、シュートの旋回とともに装入物の堆積状態を検出して高炉の操業をより安定して行う。【解決手段】検出波を送信し、受信する送受信手段と、送受信手段と対向する反射板と、反射板の装入物の表面に対する傾斜角度を可変にする反射板傾斜手段と、反射板の回動角度を可変にする反射板回動手段と、を備えるとともに、反射板傾斜手段と反射板回動手段とを協働して検出波を高炉の軸線から側壁まで送信し受信する基本走査を、高炉の軸線を中心に放射状に行う。【選択図】図1

Description

本発明は、マイクロ波やミリ波等の検出波を高炉内に送信し、高炉内に装入され、堆積している鉄鉱石やコークス等の装入物の表面で反射された検出波を受信して、装入物の表面プロフィールを検出する装置及びその検出方法、並びに高炉の操業方法に関する。
高炉では、旋回しているシュートから炉内に装入され、堆積している鉄鉱石やコークス等の装入物の表面プロフィールを検出するために、装入物の表面に検出波を送信し(送信波)、装入物の表面で反射された検出波(反射波)を受信し、送信波と反射波との時間差等から装入物の表面までの距離や表面プロフィールを検出することが行われている。尚、検出波としては、高温で使用でき、炉内の浮遊物や水蒸気等の影響を受けにくいことから、マイクロ波やミリ波が使用されている。
このような装入物の表面プロファイルを検出する方法として、図8に示すように、先端が開口し、他端にマイクロ波を送信するためのアンテナ(図示せず)を設置した長尺のランス30を高炉1の側壁の開口2から装入し、ランス30を矢印F方向に直線状に移動しながら、先端の開口部31を通じてマイクロ波の送受信(符号M)を行うことが行われている。そして、この方法により、ランス30の移動方向に沿った装入物60の表面プロファイルが得られる。
しかしながら、上記方法では、ランス30の移動方向に沿った線状の表面プロファイルしか得られない。また、高炉1の内径にわたりランス30を移動しなければならず、測定に時間がかかる。更には、ランス30は長尺物であり、炉内に長く挿入しておくと自重で湾曲して、測定精度の低下に加えて、炉内への挿入操作及び移動操作に支障を来すおそれもある。
そこで、本出願人は先に特許文献1〜3等において、マイクロ波やミリ波等の検出波の送受信手段と、反射板とを対向配置するとともに、反射板の装入物の表面に対する傾斜角度を可変にする反射板傾斜手段と、反射板の回動角度を可変にする反射板回動手段とを協働させることにより、検出波により装入物の表面を面状に走査する表面検出装置を提案している。
特許第6573323号公報 特開2018−48384号公報 特許第5391458号号公報
特許文献1〜3では、検出波による走査様式も同心円状や螺旋状であり、測定もシュートが一周旋回した後に行っており、シュートが旋回している間の旋回各位置での実際の堆積状態を検出していない。シュートが旋回している間の旋回各位置での堆積状態を検出できれば、次回のシュートの旋回時の旋回様式に反映して、より理論堆積プロフィールに近づけて操業することができる。
装入物である鉄鉱石やコークスはシュートから交互に落下し、層状に堆積しているが、装入物の種類や粒径によってシュートからの落下位置が異なるため、従来は種類や粒径ごとに計算式によって落下位置を予測して落下させている。そのため、シュートが旋回している間に、旋回の各位置での実際の落下位置を検出できれば、同種の装入物の次回のシュートの旋回様式に、より正確に反映させることができるが、従来のようにシュートが一周旋回した後での検出では反映させることができない。
そこで本発明は、装入物の全面の表面プロファイルを測定するとともに、シュートの旋回とともに装入物の堆積状態を検出して高炉の操業をより安定して行うことができる、高炉内装入物の表面プロファイルの検出装置及び表面プロファイルの検出方法、並びに高炉の操業方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、下記の高炉内装入物の表面検出装置及び表面プロファイルの検出方法、並びに高炉の操業方法を提供する。
(1)高炉内に装入され、堆積した鉄鉱石やコークス等の装入物の表面に検出波を送信し、その反射波を受信して前記装入物の表面プロファイルを検出する装置であって、
前記検出波を送信し、受信する送受信手段と、
前記送受信手段と対向する反射板と、
前記反射板の前記装入物の表面に対する傾斜角度を可変にする反射板傾斜手段と、
前記反射板の回動角度を可変にする反射板回動手段と、
を備えるとともに、
前記反射板傾斜手段と前記反射板回動手段とを協働して、前記検出波による前記高炉の軸線から側壁の内壁まで往復する基本走査を、前記軸線を中心に放射状に行うことを特徴とする高炉内装入物の表面検出装置。
(2)前記基本走査を、装入物を前記高炉に装入するためのシュートの旋回に同期して行うことを特徴とする上記(1)記載の高炉内装入物の表面検出装置。
(3)高炉内に装入され、堆積した鉄鉱石やコークス等の装入物の表面に検出波を送信し、その反射波を受信して前記装入物の表面プロファイルを検出する装置であって、
前記検出波を送信し、受信する送受信手段と、
前記送受信手段と対向する反射板と、
前記反射板の前記装入物の表面に対する傾斜角度を可変にする反射板傾斜手段と、
前記反射板の回動角度を可変にする反射板回動手段と、
を備えるとともに、
前記反射板傾斜手段と前記反射板回動手段とを協働して、前記検出波による前記高炉の軸線から側壁の内壁まで往復する基本走査を、同一位置にて行うことを特徴とする高炉内装入物の表面検出装置。
(4)上記(1)〜(3)の何れか1つに記載の高炉内装入物の表面検出装置における検出方法であって、
前記高炉の前記軸線と直交し、側壁の内壁まで延びる円形の平面において、
前記基本走査として、前記軸線から前記側壁に向かう直線状の線分に沿って行うことを特徴とする高炉内装入物の表面プロファイルの検出方法。
(5)上記(1)〜(3)の何れか1つに記載の高炉内装入物の表面検出装置における検出方法であって、
前記高炉の前記軸線と直交し、側壁の内壁まで延びる円形の平面において、
前記基本走査として、前記軸線から前記側壁に向かう直線状の線分の任意の点を離間最大位置とし、前記線分を挟んで円弧状または直線状に行うことを特徴とする高炉内装入物の表面プロファイルの検出方法。
(6)上記(1)〜(3)の何れか1つに記載の高炉内装入物の表面検出装置を用いて前記装入物の表面プロファイルを測定し、前記表面プロファイルを基に前記装入物を補給することを特徴とする高炉の操業方法。
(7)前記装入物の補給は、前記装入物の落下位置または落下量の制御により行われることを特徴とする上記(6)に記載の高炉の操業方法。
本発明によれば、装入物の落下直後の堆積状態を、装入物の全面にわたり検出することができる。そのため、検出結果を基に、高炉の操業をより最適に、安定して行うことができる。
本発明の表面検出装置を高炉に取り付けた状態を示す概略図である。 (A)は非測定時における本発明の表面検出装置を示す断面図であり、(B)は(A)の上面図である。 測定時における本発明の表面検出装置を示す断面図である。 シュートの旋回が走査線よりも先行する場合における、シュートの旋回位置と走査線の位置関係を示す模式図である。 (A)は検出波による基本走査の一例を説明する模式図であり、(B)は走査面全面にわたる走査線を示す模式図である。 (A)は検出波による基本走査の他の例を説明する模式図であり、(B)は走査面全面にわたる走査線を示す模式図である。 (A)は検出波による基本走査の更に他の例を説明する模式図であり、(B)は走査面全面にわたる走査線を示す模式図である。 ランスを用いた表面検出装置を示す概略図である。
以下、本発明に関して図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
本発明の表面検出装置は、検出波を送信し、受信する送受信手段と、送受信手段と対向する反射板と、反射板の装入物の表面に対する傾斜角度を可変にする反射板傾斜手段と、反射板の回動角度を可変にする反射板回動手段とを備え、反射板傾斜手段と反射板回動手段とを協働して検出波による走査を行う。このような表面検出装置として、例えば特許文献1に記載された表面検出装置を挙げることができる。
図1にその装置構成を示すが、同図は表面検出装置100を高炉に取り付けた状態を示している。図示されるように、高炉1の炉頂近傍に設置されたシュート10から鉄鉱石7aやコークス7b(以下、まとめて「装入物7」という。)が炉内に装入され、炉内に堆積する。シュート10は、高炉1の軸線Oを中心とするR方向への旋回と、軸線Oに沿うV方向の振り子運動とを連動して、投入口11から装入物7を炉内の所定位置に投下する。また、シュート10には、旋回させるためのシュート用モータ12が接続している。
表面検出装置100はガイド部150を備え、ガイド部150の一端に形成した開口部151には反射板120が設置され、他端には検出波の送受信手段110に接続してアンテナ111が設置されている。即ち、反射板120とアンテナ111とは対向配置される。反射板120は、アンテナ側または反アンテナ側への傾斜角度が可変であり、X方向に回動する。また、ガイド部150は、その軸線Cを中心にしてY方向に回動し、それに伴って反射板120も同方向に回動する。そして、ガイド部150が、シュート10の旋回を妨げないように高炉1の側壁1a、あるいは図示されるように炉頂から側壁1aに連続する傾斜部に設けられた開口2に、開口部151を高炉側にして挿通される。
そして、測定時には、図示されるように、表面検出装置100は、ガイド部150を高炉側に移動して開口部151を炉内に突出させた後、アンテナ111からの検出波を反射板120で反射し、開口部151を通じて炉内に送り(図中、符号M)、炉内に堆積している装入物7の表面を走査し、その反射波を反射板120、アンテナ111を介して送受信手段110で受信して装入物7の表面プロファイルを検出する。
また、図示は省略するが(図2参照)、非測定時やメンテナンス時には、ガイド部150を高炉1の外側方向に移動して開口部151を炉外に退避させる。
図2(A)は表面検出装置100の詳細を示す断面図であり、ガイド部150をその軸線に沿った断面で示している。また、図2(B)はその上面図であるが、ガイド部150を図2(A)と直交する断面で示している。また、何れも、非測定時、即ち開口部151を炉外に退避した状態で示している。
図示されるように、表面検出装置100のガイド部150は、金属等の耐熱性材料からなる円筒体であり、一方の先端の周壁の一部(図の例ではほぼ下半分)が所定の長さにわたり切欠して開口部151を形成しており、この開口部151に反射板120が設置されている。また、ガイド部150の他方の端部には、反射板120と対向してアンテナ111が設置されており、アンテナ111には導波管112を介して検出波の送受信手段110が接続している。尚、検出波としては、熱や炉内の水蒸気等の影響を受けにくいマイクロ波やミリ波を用いる。
ガイド部150の外周には、円環状のガイド部側ギア132が取り付けられている。ガイド部側ギア132は、ガイド部側モータ130で駆動されるガイド部側モータギア131と噛合しており、ガイド部側モータ130を駆動してガイド部150を、その軸線Cを中心にして矢印Y方向に所定角度で回動させる。
このY方向への回動角度は、最大で180°である。180°回動させることにより、ガイド部150の開口部151が上方を向き、開口部151の上面152が装入物側を向くことになり、装入物7の反射板120への衝突を防止することができる。そのため、ガイド部側ギア132は、ガイド部150の外周面の全周にわたる円環状であってもよいが、ガイド部150の外周を半周する半円環状としてもよい。尚、図2(A)では、半円環状のガイド部側ギア132を示している。
更に、反射板120を180°回転して反射板120とガイド部150の上面152とを対面させることにより、送受信手段110からの検出波は反射板120、上面152、反射板120の順に反射されて送受信手段110で受信される。その際、反射板120の反射面に粉塵が付着していると、受信強度が減衰する。従って、受信強度の減衰量から反射板120の反射面に付着した粉塵量を推測することができる。
また、反射板120は、X方向に沿って傾斜角度を変えるため、開口部151をY方向に180°まで回動せずとも、例えば90°程度回動させるだけで、開口部151以外の周壁(側壁)を装入物7に向けることもできる。
図2に示すように、非測定時は、開口部151を炉外に退避させることもできるが、次の測定時にガイド部150を再度移動して開口部151を炉内に突出させなければならず、移動のための時間を要する。また、非測定時には、仕切弁153、154を閉じて炉内からの熱や、浮遊物の浸入、装入物7の衝突を完全に防止することもできるが、この仕切弁153、154の開閉時間も要する。これに対し、測定時のまま、即ち、ガイド部150の開口部151を炉内に突出させたまま、ガイド部150をY方向に回動させて開口部151の上面170または側面を装入物側に向けることにより、ガイド部150の移動時間や仕切弁153、154の開閉時間が無くなり、測定に要する時間を短縮することができる。また、開口部151を仕切弁153、154よりも炉内側で止めて退避させることにより、測定時間を短縮することもできる。
尚、図示されるように、仕切弁153、154を2個構成にすることにより、両仕切弁153、154を閉めてガイド部150を完全に炉外に退避させ、炉内と炉外とを二重に遮断して安全性を高めることができる。
更に、ガイド部150は、測定時と非測定時とで、開口部151が炉内に突出する位置から、開口部151が炉外に退避する位置まで移動する(図中、符号F)。この移動は、不図示のガイド部移動手段により行われる。ガイド部移動手段としては、例えばガイド部150をレール上に載置し、ガイド部150をアンテナ側から押したり、アンテナ側に引いたりする機構等を採用することができる。
ガイド部側モータ130及びガイド部側モータギア131は、高炉1に固定されている。上記したガイド部150の移動の際、開口部151が炉外に退避した状態では、ガイド部側モータギア131がガイド部側ギア132の反射板端部132aと螺合するように位置決めされている。一方、図3に示すように、開口部151を炉内に突出した状態では、ガイド部側モータギア131が、ガイド部側ギア132のアンテナ側端部132bと螺合するように位置決めされている。従って、ガイド部側ギア132は、ガイド部150のこのような移動距離(ストローク)に相当する長さを持った、幅広のギアである、
一方、反射板120の傾斜角度を制御して、X方向に回動させる反射板傾斜手段を次のように構成することができる。
反射板120の直径両端には、ピン状の支軸121,121が突出しており、この支軸121,121がガイド部150の開口部151の近傍の内壁に回動自在に支持されている。また、一方の支軸121には、クランク機構122が連結しており、クランク機構122にはピストンロッド126が連結している。ピストンロッド126の他端にはラックギア126aが取り付けられており、このラックギア126aはガイド部150の外側に設置したピストンロッド側モータ125のピストンロッド側ギア125aに螺合している。そして、ピストンロッド側モータ125を駆動して所定角度でピストンロッド側ギア125aを回動させると、ラックギア126aが前進または後退し、それに合わせてピストンロッド126が、F方向に前進または後退する。それに伴って、クランク機構122を介して反射板120がX方向に所定角度で傾斜する。
また、反射板120の支軸121,121がガイド部150の開口部151の近傍の内壁に支持されているため、反射板120もガイド部150とともにY方向に回動する。
このように、ガイド部側モータ130によるガイド部150のY方向への回動と、ピストンロッド側モータ125による反射板120のX方向への回動とを連動することにより、アンテナ111からの検出波により、図5〜図7に示すように、装入物7の表面を面状に走査することができる。この連動は、ガイド部側モータ130に接続したガイド部制御装置138と、ピストンロッド側モータ125に接続した反射板制御装置128を通じて行われる。
また、シュート用モータ12にはエンコーダ13が接続しており、シュート10の旋回角度を検出する。その角度信号が制御装置200に送られる。
表面検出装置100は種々の変更が可能であり、例えば、アンテナ111を、ホーンアンテナの他、図示されるようにレンズ付きホーンアンテナにすることもできる。レンズ113は、セラミックスやガラス、フッ素樹脂等の誘電体からなる半凸状体であり、ホーンアンテナからの検出波を収束して送信することができる。また、図示は省略するが、アンテナ111としてパラボラアンテナを用いることもできる。
また、測定時に開口部151を通じて浮遊物がガイド部150に侵入する。そこで、ガイド部150の内部に窒素ガス等の不活性ガスを供給してもよい。あるいは、図示されるように、アンテナ111の前面に、検出波を透過する非通気性の耐熱性材料からなる隔壁145を配置し、更に隔壁145の前面に検出波を透過する耐熱性材料からなるフィルタ140を配置してガイド部150の内部を画成する。尚、隔壁145及びフィルタ140は、アンテナ111から延びる連結部材115に取り付けられる。そして、ガイド部150の端部に設けたガス供給口155から窒素ガス等の不活性ガスを供給し、連結部材115に設けた通気孔116を通じて隔壁145とフィルタ140との間の空間に流入させる。通気孔116は、フィルタ側に傾斜しており、隔壁145とフィルタ140との間の空間に供給された不活性ガスは、フィルタ140を透過して反射板側へと流出する。この流出した不活性ガスは反射板120に到達し、反射板120やフィルタ140に付着するのを防止でき、正確な検出を安定して行うことができるようになる。
尚、フィルタ140として、例えば宇部興産(株)製の「チラノ繊維」からなる織物を用いることができる。このチラノ繊維は、シリコン、金属(チタン、ジルコニウムまたはアルミニウム)、炭素、酸素からなるセラミック繊維であり、これを面状に編んだものは、マイクロ波やミリ波を透過する耐熱性の通気材料となる。
また、アンテナ111と導波管112との連結部分に、検出波を透過する材料、例えばフッ素樹脂やセラミックスからなる栓部材160を挿入してもよい。
本発明では、上記の表面検出装置100において、検出波による高炉の軸線Oから側壁1aまで往復する基本走査を、図5〜図7に示ように、軸線Oを中心に放射状に行う。その際、好ましくはシュート10の旋回に同期して繰り返し行う。基本走査は、反射板制御装置128とガイド部制御装置138とで行う。また、シュート10にはシュート用モータ12が接続しており、反射板制御装置128及びガイド部制御装置138を含めた制御装置200により、反射板120の傾斜と、ガイド部150の回動とを総合的に制御する。
図4に、高炉1の軸線Oと直交し、高炉1の側壁1aの内壁まで広がる平面Pに、シュート10を投影した模式図を示す。高炉1は円筒状と見なすことができることから、同図において、平面Pは軸線Oを中心とし、高炉1の側壁1aの内壁までを半径とする円であり、シュート10は軸線Oを中心として平面Pを旋回している。また、反射板120の傾斜角度とガイド部150の回動角度を変えることにより、検出波は平面Pの半径に沿って走査される。即ち、平面Pの半径が、検出波の走査線Sに相当する。
また、装入物7は高炉1の側壁1aの内壁まで堆積しているため、平面Pは装入物7の表面全面に相当し、検出波の走査面となる。
同図において、ある時点でのシュート10の平面Pの円周上での位置をA1、走査線Sの位置をB1、位置A1と位置B1との位相差をΔθとするとき、シュート10の旋回に同期して走査すると、シュート10が位置A2に旋回した場合に、走査線Sは位相差Δθを維持したまま位置B2に進行する。このように、「同期させる」とは、シュート10が旋回を停止すると走査線Sも位相差Δθだけ遅れた位置で停止し、シュート10が旋回すると走査線Sも位相差Δθをもってシュート10の旋回方向と同じ方向に進行する。即ち、シュート10の旋回方向と走査線Sの進行方向とが同一で、シュート10の旋回速度と走査線Sの進行速度とが同一となる。
尚、位相差Δθは任意に設定することができ、位相差Δθが小さいほど、即ち走査線Aの位置がシュート10の旋回位置に近いほど、装入物7の落下直後により近い堆積状態を検出することができる。
基本走査は、例えば図5〜図7に示すように行う。尚、図5〜図7は、図4に従う図であるが、シュート10を投影せずに走査線Sのみを示している。
図5に示す基本走査では、同図(A)に示ように、先ず、反射板120の傾斜角度とガイド部150の回動角度を変えて高炉1の軸線Oから側壁1aに向かって、即ち平面Pの円周上のa地点に向けて直線状に走査する。この軸線Oからa地点に向かう走査を「往路走査」と呼ぶ。往路走査をa地点まで行った後、反射板120の傾斜角度とガイド部150を所定角度で回動させる。この傾斜と回動により、走査線Sの起点が平面Pの円周上のb地点に移る。そして、b地点において、反射板120の傾斜角度とガイド部150の回動角度を往路走査とは逆に変化させて側壁1aから軸線Oに向けて直線状に走査する。このb地点から軸線Oに向かう走査を「復路走査」と呼ぶ。
そして、この基本走査を、シュート10の旋回と同期させて反射板120の傾斜角度とガイド部150の回動角度を所定角度ごとに行うことにより、同図(B)に示すように、平面Pの全面にわたり走査線Sが軸線Oを中心にして放射状に広がったものとなる。
図6において、平面Pの半径rを点線で示し、半径rの中点をe、走査線Sの半径rからの離間距離をLで示す。同図(A)に示ように、先ず、反射板120の傾斜と、ガイド部150の回動とを協働して、軸線Oから中点eに向かって離間距離Lが漸次大きくなり、離間距離Lが中点eで最大になった後、離間距離Lが漸次減少して円周上のa地点で最小となり、全体として上に凸の曲線を呈する往路走査を行う。次いで、半径rを対称軸とし、往路走査とは逆に、全体として下に凸の曲線を呈する復路走査を行う、即ち、復路走査では、a地点を起点として、中点eに向かって離間距離Lが漸次大きくなり、中点eで最大になった後、離間距離Lが漸次減少して軸線Oで最小となるようにする。これにより走査線Sは、全体として、半径rを対称軸にして上に凸の円弧と、下に凸の円弧とを連結した形状、所謂「花びら型」となる。
そして、この基本走査をシュート10の旋回と同期させて行うことにより、同図(B)に示すように、花びら型の走査線Sが、軸線Oを中心にして平面Pの全面にわたり放射状に広がったものとなる。
図6に示した基本走査では、半径rを対称軸として上に凸または下に凸の2つの円弧を連結した走査線Sであったが、図7(A)に示ように、往路走査及び復路走査において、円弧ではなく、軸線Oまたはa地点から中点eに向かう直線とすることもできる。走査線Sは、全体として、半径rを対称軸にして上下の2等辺三角形を連結した形状、所謂「ダイヤモンド型」となる。
そして、この基本走査をシュート10の旋回と同期させて行うことにより、同図(B)に示すように、ダイヤモンド型の走査線Sが、軸線Oを中心にして平面Pの全面にわたり放射状に広がったものとなる。
上記では表面検出装置100が1つであったが、高炉1の複数個所に設置することもできる。例えば、図1では高炉1の軸線Oの図中右側に表面検出装置100が設置されているが、高炉1の軸線Oを中心に反対側(図中左側)にも別の表面検出装置100を対向設置してもよい。このように、高炉1の軸線Oを中心にして左右2ケ所に表面検出装置100を配置することにより、旋回中のシュート10が検出波Mを遮断して装入物7の表面プロファイルを検出できない範囲が生じても、2つの表面検出装置100が互いに補完し合うことができるようになる。また、走査領域を2つの表面検出装置100で分担できるため、測定時間を2分の1に短縮することができる。更には、測定時間が同一の場合、測定点を増やして分解能を上げることもできる。例えば、表面検出装置100が1つで、シュート10が10°旋回するごとに測定する場合を想定すると、表面検出装置100を2つ設置するとシュート10が5°旋回するごとに測定すればよいことになり、シュート10の1旋回当たりに測定点を2倍に増やして分解能を上げることができる。
(第2実施形態)
上記の第1実施形態では、基本走査をシュート10の旋回に同期させていたが、走査位置を固定して走査を行うこともできる。例えば、a地点で基本走査を繰り返して行う。
その間、シュート10は旋回を続ける。従って、シュート10が1回旋回する間に、軸線O−a地点間で複数回に渡って装入物7の堆積状態が検出される。そして、シュート10が前回旋回した時の装入物7の堆積状態と比較する。従って、シュート10が1回旋回する間の装入物7の堆積状態の変化を知ることができる。
また、第1実施形態のように、シュート10と同期させて走査を行い、ある時点で同一個所(例えばa地点)にて第2実施形態のように基本走査を繰り返し行ってもよい。
以上、本発明に関して第1実施形態及び第2実施形態を挙げて説明したが、表面検出装置100はこれに限らず、特許文献2や特許文献3に挙げたような表面検出装置にも適用することができる。特許文献2や特許文献3の表面検出装置では、同様に、検出波を送信し、受信する送受信手段と、送受信手段と対向する反射板と、反射板の装入物の表面に対する傾斜角度を可変にする反射板傾斜手段と、反射板の回動角度を可変にする反射板回動手段とを備えており、反射板傾斜手段と反射板回動手段と協働する構成となっている。従って、第1実施形態及び第2実施形態に従って基本走査をシュートの旋回に同期させたり、同一個所で繰り返し行うことができる。なお、表面検出装置100の詳細な構成については、上述した図2や図3に示す構成の他、上記特許文献2や特許文献3に記載の構成を参照することができる。
また、上記はシュート10から装入物7を供給する高炉1に適用した場合であるが、シュート10の代わりに、大ベルを用いる高炉にも適用することができる。
(操業方法)
本発明では、上記の表面検出装置100で検出した装入物7の表面プロファイルを基に高炉1を操業する方法に関する。即ち、検出した装入物20の表面プロフィールを基に、安定した操業を行うのに適した理論堆積プロフィールに近づけてシュート10からの装入物7の補給を行うことにより、より安定した操業を行う。例えば、測定した表面プロフィールを即座にシュート10の制御回路に送り、オンタイムでシュート10のR方向への旋回角度や傾斜角度V、各位置での装入物7の落下量を制御することができる。
1 高炉
1a 側壁
2 開口
7 装入物
7a 鉄鉱石
7b コークス
10 シュート
12 シュート用モータ
13 エンコーダ
100 表面検出装置
110 送受信手段
111 アンテナ
112 導波管
120 反射板
121 支軸
122 クランク機構
125 ピストンロッド側モータ
125a ピストンロッド側ギア
126 ピストンロッド
126a ラックギア
128 反射板制御装置
130 ガイド部側モータ
131 ガイド部側モータギア
132 ガイド部側ギア
138 ガイド部制御装置
140 フィルタ
145 隔壁(非通気性隔壁)
150 ガイド部
151 開口部
200 制御装置
P 平面
S 走査線

Claims (7)

  1. 高炉内に装入され、堆積した鉄鉱石やコークス等の装入物の表面に検出波を送信し、その反射波を受信して前記装入物の表面プロファイルを検出する装置であって、
    前記検出波を送信し、受信する送受信手段と、
    前記送受信手段と対向する反射板と、
    前記反射板の前記装入物の表面に対する傾斜角度を可変にする反射板傾斜手段と、
    前記反射板の回動角度を可変にする反射板回動手段と、
    を備えるとともに、
    前記反射板傾斜手段と前記反射板回動手段とを協働して、前記検出波による前記高炉の軸線から側壁の内壁まで往復する基本走査を、前記軸線を中心に放射状に行うことを特徴とする高炉内装入物の表面検出装置。
  2. 前記基本走査を、前記装入物を前記高炉に装入するためのシュートの旋回に同期して行うことを特徴とする請求項1記載の高炉内装入物の表面検出装置。
  3. 高炉内に装入され、堆積した鉄鉱石やコークス等の装入物の表面に検出波を送信し、その反射波を受信して前記装入物の表面プロファイルを検出する装置であって、
    前記検出波を送信し、受信する送受信手段と、
    前記送受信手段と対向する反射板と、
    前記反射板の前記装入物の表面に対する傾斜角度を可変にする反射板傾斜手段と、
    前記反射板の回動角度を可変にする反射板回動手段と、
    を備えるとともに、
    前記反射板傾斜手段と前記反射板回動手段とを協働して、前記検出波による前記高炉の軸線から側壁の内壁まで往復する基本走査を、同一位置にて行うことを特徴とする高炉内装入物の表面検出装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の高炉内装入物の表面検出装置における検出方法であって、
    前記高炉の前記軸線と直交し、側壁の内壁まで延びる円形の平面において、
    前記基本走査として、前記軸線から前記側壁に向かう直線状の線分に沿って行うことを特徴とする高炉内装入物の表面プロファイルの検出方法。
  5. 請求項1〜3の何れか1項に記載の高炉内装入物の表面検出装置における検出方法であって、
    前記高炉の前記軸線と直交し、側壁の内壁まで延びる円形の平面において、
    前記基本走査として、前記軸線から前記側壁に向かう直線状の線分の任意の点を離間最大位置とし、前記線分を挟んで円弧状または直線状に行うことを特徴とする高炉内装入物の表面プロファイルの検出方法。
  6. 請求項1〜3の何れか1項に記載の高炉内装入物の表面検出装置を用いて前記装入物の表面プロファイルを測定し、前記表面プロファイルを基に前記装入物を補給することを特徴とする高炉の操業方法。
  7. 前記装入物の補給は、前記装入物の落下位置または落下量の制御により行われることを特徴とする請求項6に記載の高炉の操業方法。
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