JP2021172477A - 媒体給送装置、画像読取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】2つのトルクリミッターと電磁クラッチを用いてブレーキローラーの回転負荷を切り換える構成ではコスト高となる。一方で分離性能の調整を、ブレーキローラーと給送ローラーとの間で媒体をニップするニップ力を変化させるのみで行う場合、分離性能の調整範囲に限界が生じる。【解決手段】分離ローラーに回転負荷を付与する負荷付与手段は、第1部位と第2部位との間で押圧力を発揮し、分離ローラーを給送ローラーに向けて押圧するローラー押圧部材と、第3部位と分離ローラーの回転軸との間に位置し、前記回転軸に押し当たって前記回転軸に制動力を付与する制動部材と、第2部位及び第3部位を備えるとともに、ローラー押圧部材の伸縮方向に変位可能な変位部材と、を備えて構成される。【選択図】図6
Description
本発明は、媒体を給送する媒体給送装置、およびこれを備えた画像読取装置に関する。
画像読取装置の一例であるスキャナーや記録装置の一例であるプリンターでは、特許文献1に示される様なブレーキローラーによって媒体の分離を行うものがある。また特許文献1記載の媒体供給装置は、ブレーキローラーの回転負荷を第1トルク及び第2トルクのいずれかに変更可能であり、媒体の重送が検出されたときに、回転負荷を増加できる様に構成されている。
特許文献1記載の媒体供給装置では、異なる上限トルクが設定された2つのトルクリミッターと電磁クラッチとを備え、電磁クラッチの状態を切り替えることにより、ブレーキローラーの回転負荷を、一方のトルクリミッターの上限トルク、または他方のトルクリミッターの上限トルクの2段階に変更することができる。
しかしながらこの様に2つのトルクリミッターと電磁クラッチ、更には複数の歯車を用いてブレーキローラーの回転負荷を切り換える構成である為、装置がコスト高となる。
一方で、例えば媒体を分離する分離性能の調整を、ブレーキローラーと給送ローラーとの間で媒体をニップするニップ力を変化させることで実現することもでき、この場合は上記特許文献1記載の構成に比べてコストを抑制できるものの、分離性能の調整範囲に限界が生じてしまい、媒体の重送を適切に抑制できない場合が生じる。
しかしながらこの様に2つのトルクリミッターと電磁クラッチ、更には複数の歯車を用いてブレーキローラーの回転負荷を切り換える構成である為、装置がコスト高となる。
一方で、例えば媒体を分離する分離性能の調整を、ブレーキローラーと給送ローラーとの間で媒体をニップするニップ力を変化させることで実現することもでき、この場合は上記特許文献1記載の構成に比べてコストを抑制できるものの、分離性能の調整範囲に限界が生じてしまい、媒体の重送を適切に抑制できない場合が生じる。
上記課題を解決する為の、本発明の媒体給送装置は、モーターの動力により回転して媒体を給送する給送ローラーと、回転負荷が付与され、前記給送ローラーとの間で媒体をニップして媒体の分離を促す分離ローラーと、前記分離ローラーに回転負荷を付与する負荷付与手段と、を備え、前記負荷付与手段は、第1部位と前記第1部位より前記分離ローラーから遠い位置にある第2部位との間で押圧力を発揮し、前記分離ローラーを前記給送ローラーに向けて押圧するローラー押圧部材と、第3部位と前記分離ローラーの回転軸との間に位置し、前記回転軸に押し当たって前記回転軸に制動力を付与する制動部材と、前記第2部位及び前記第3部位を備えるとともに、前記ローラー押圧部材の伸縮方向に変位可能な変位部材と、を備え、前記変位部材が前記ローラー押圧部材の伸びる方向に変位して前記押圧力が減少すると、前記制動部材による前記制動力が増加し、前記変位部材が前記ローラー押圧部材の縮む方向に変位して前記押圧力が増加すると、前記制動部材による前記制動力が減少することを特徴とする。
以下、本発明を概略的に説明する。
第1の態様に係る媒体給送装置は、モーターの動力により回転して媒体を給送する給送ローラーと、回転負荷が付与され、前記給送ローラーとの間で媒体をニップして媒体の分離を促す分離ローラーと、前記分離ローラーに回転負荷を付与する負荷付与手段と、を備え、前記負荷付与手段は、第1部位と前記第1部位より前記分離ローラーから遠い位置にある第2部位との間で押圧力を発揮し、前記分離ローラーを前記給送ローラーに向けて押圧するローラー押圧部材と、第3部位と前記分離ローラーの回転軸との間に位置し、前記回転軸に押し当たって前記回転軸に制動力を付与する制動部材と、前記第2部位及び前記第3部位を備えるとともに、前記ローラー押圧部材の伸縮方向に変位可能な変位部材と、を備え、前記変位部材が前記ローラー押圧部材の伸びる方向に変位して前記押圧力が減少すると、前記制動部材による前記制動力が増加し、前記変位部材が前記ローラー押圧部材の縮む方向に変位して前記押圧力が増加すると、前記制動部材による前記制動力が減少する。
第1の態様に係る媒体給送装置は、モーターの動力により回転して媒体を給送する給送ローラーと、回転負荷が付与され、前記給送ローラーとの間で媒体をニップして媒体の分離を促す分離ローラーと、前記分離ローラーに回転負荷を付与する負荷付与手段と、を備え、前記負荷付与手段は、第1部位と前記第1部位より前記分離ローラーから遠い位置にある第2部位との間で押圧力を発揮し、前記分離ローラーを前記給送ローラーに向けて押圧するローラー押圧部材と、第3部位と前記分離ローラーの回転軸との間に位置し、前記回転軸に押し当たって前記回転軸に制動力を付与する制動部材と、前記第2部位及び前記第3部位を備えるとともに、前記ローラー押圧部材の伸縮方向に変位可能な変位部材と、を備え、前記変位部材が前記ローラー押圧部材の伸びる方向に変位して前記押圧力が減少すると、前記制動部材による前記制動力が増加し、前記変位部材が前記ローラー押圧部材の縮む方向に変位して前記押圧力が増加すると、前記制動部材による前記制動力が減少する。
本態様によれば、前記変位部材が前記ローラー押圧部材の伸びる方向に変位して前記押圧力が減少する、即ち前記ローラー押圧部材による媒体の分離性能が向上すると、前記制動部材による前記制動力が増加する、即ち前記制動部材による媒体の分離性能も向上することとなる。そしてこのような機能が、前記変位部材の変位動作によって実現されるので、トルクリミッターを複数備えることによって前記分離ローラーに付与する回転負荷を切り換える構成に比べて、装置のコストを抑制できる。加えて、分離性能の調整が、前記分離ローラーを前記給送ローラーに押圧する押圧力の調整に加え、前記制動部材による前記制動力の調整によってなされるので、分離性能の調整範囲を拡げることができ、ひいては媒体の重送をより良好に抑制することができる。
第2の態様は、第1の態様において、前記ローラー押圧部材は、圧縮コイルばねであることを特徴とする。
第3の態様は、第1のまたは第2の態様において、前記制動部材は弾性部材で構成され、前記変位部材が前記ローラー押圧部材の伸びる方向に変位すると、前記分離ローラーの回転軸と前記第3部位との間隔が縮小して前記弾性部材が縮み、前記制動力が増加し、前記変位部材が前記ローラー押圧部材の縮む方向に変位すると、前記分離ローラーの回転軸と前記第3部位との間隔が拡大して前記弾性部材が伸び、前記制動力が減少することを特徴とする。
本態様によれば、前記制動部材は弾性部材で構成され、前記変位部材が前記ローラー押圧部材の伸びる方向に変位すると、前記分離ローラーの回転軸と前記第3部位との間隔が縮小して前記弾性部材が縮み、前記制動力が増加する構成であるので、前記制動部材による前記制動力を段階的ではなく連続的に調整することができ、即ち前記制動力をきめ細かく調整することができる。
第4の態様は、第1のまたは第2の態様において、前記制動部材と前記第3部位との間に弾性部材が設けられ、前記変位部材が前記ローラー押圧部材の伸びる方向に変位すると、前記分離ローラーの回転軸と前記第3部位との間隔が縮小して前記弾性部材が縮み、前記制動力が増加し、前記変位部材が前記ローラー押圧部材の縮む方向に変位すると、前記分離ローラーの回転軸と前記第3部位との間隔が拡大して前記弾性部材が伸び、前記制動力が減少することを特徴とする。
本態様によれば、前記制動部材と前記第3部位との間に弾性部材が設けられ、前記変位部材が前記ローラー押圧部材の伸びる方向に変位すると、前記分離ローラーの回転軸と前記第3部位との間隔が縮小して前記弾性部材が縮み、前記制動力が増加する構成であるので、前記制動部材による前記制動力を段階的ではなく連続的に調整することができ、即ち前記制動力をきめ細かく調整することができる。
第5の態様は、第1から第4の態様のいずれかにおいて、回転可能であるとともに半径が周方向に沿って変化する偏心カムを備え、前記変位部材が前記偏心カムと係合可能であり、前記偏心カムの回転によって前記変位部材が変位することを特徴とする。
本態様によれば、前記変位部材を変位させる構成を、構造簡単にして低コストに得ることができる。
本態様によれば、前記変位部材を変位させる構成を、構造簡単にして低コストに得ることができる。
第6の態様は、第1から第5の態様のいずれかにおいて、前記変位部材の変位動作の動力源を制御する制御手段と、前記分離ローラー及び前記給送ローラーによる媒体のニップ位置より給送方向下流に設けられ、媒体の重送を検出する為の重送検出手段と、を備え、前記制御手段は、前記重送検出手段の出力信号に基づき媒体の重送を検出すると、前記給送ローラーの回転を継続しつつ前記動力源を制御して前記変位部材を変位させることを特徴とする。
本態様によれば、前記制御手段は、前記重送検出手段の出力信号に基づき媒体の重送を検出すると、前記給送ローラーの回転を継続しつつ前記動力源を制御して前記変位部材を変位させるので、媒体の給送を中断することに伴うスループットの低下を抑制できる。
第7の態様は、第1から第5の態様のいずれかにおいて、前記変位部材の変位動作の動力源を制御する制御手段と、前記分離ローラー及び前記給送ローラーによる媒体のニップ位置より給送方向下流に設けられ、媒体の重送を検出する為の重送検出手段と、ユーザーによる設定入力を受け付ける操作部と、を備え、前記制御手段は、前記操作部からの入力指示のもと、前記変位部材を変位させることを特徴とする。
本態様によれば、ユーザーの入力操作によって媒体の分離能力を調整できるので、ユーザーの使い勝手が向上する。
本態様によれば、ユーザーの入力操作によって媒体の分離能力を調整できるので、ユーザーの使い勝手が向上する。
第8の態様に係る画像読取装置は、媒体の面を読み取る読み取り手段と、第1から第7の態様のいずれかに係る媒体給送装置とを備えたことを特徴とする。
本態様によれば、画像読取装置において、上述した第1から第7の態様のいずれかの作用が得られる。
本態様によれば、画像読取装置において、上述した第1から第7の態様のいずれかの作用が得られる。
以下、本発明を具体的に説明する。
以下では画像読取装置の一例として、媒体の一例である原稿の表面及び裏面のうち少なくとも一面を読み取り可能なスキャナー1を例に挙げる。スキャナー1は、読み取り手段に対して原稿を移動させつつ読み取りを行う、所謂ドキュメントスキャナーである。
以下では画像読取装置の一例として、媒体の一例である原稿の表面及び裏面のうち少なくとも一面を読み取り可能なスキャナー1を例に挙げる。スキャナー1は、読み取り手段に対して原稿を移動させつつ読み取りを行う、所謂ドキュメントスキャナーである。
尚、各図において示すX−Y−Z座標系は、X軸方向が装置幅方向であり原稿幅方向でもある。Y軸方向は装置奥行き方向であり、水平方向に沿った方向である。Z軸方向は鉛直方向に沿った方向である。またV軸方向は原稿送り方向であり、後述する原稿搬送経路Tに平行な方向であって、装置の姿勢によって特にY軸方向及びZ軸方向との成す角度が変化する。
本実施形態では、+Y方向を装置背面から前面に向かう方向とし、−Y方向を装置前面から背面に向かう方向とする。また、装置前面から見て左を+X方向、右を−X方向とする。
また、以下では原稿が搬送されていく方向(+V方向)を「下流」といい、これと反対の方向(−V方向)を「上流」という場合がある。
本実施形態では、+Y方向を装置背面から前面に向かう方向とし、−Y方向を装置前面から背面に向かう方向とする。また、装置前面から見て左を+X方向、右を−X方向とする。
また、以下では原稿が搬送されていく方向(+V方向)を「下流」といい、これと反対の方向(−V方向)を「上流」という場合がある。
図1〜図4においてスキャナー1は、装置本体部2と、装置本体部2を回転可能に支持する支持台5とを備えている。
装置本体部2は、下部ユニット3、及び上部ユニット4を備えて構成されている。
上部ユニット4は、下部ユニット3に対して回転軸30(図4参照)を中心に回転することで開閉可能に設けられており、上部ユニット4を装置前方に開くことで後述する原稿搬送経路Tを露呈させることができる。
装置本体部2は、下部ユニット3、及び上部ユニット4を備えて構成されている。
上部ユニット4は、下部ユニット3に対して回転軸30(図4参照)を中心に回転することで開閉可能に設けられており、上部ユニット4を装置前方に開くことで後述する原稿搬送経路Tを露呈させることができる。
装置本体部2を構成する下部ユニット3は、支持台5を構成するアーム部5aに対して回転軸5bを介して回転可能に設けられ、回転することにより姿勢変化可能に構成されている。
本実施形態に係るスキャナー1の装置本体部2は、姿勢変化可能であるとともに不図示の姿勢保持手段によって3つの姿勢を保持可能に構成されており、3つの姿勢のうち2つは原稿読み取り時の姿勢であり、残る1つが非使用時の姿勢である。図4の中央及び下に示す姿勢は、原稿読み取り時の姿勢の一つであり、図4の中央の図が第1読み取り姿勢であり図4の下の図が第2読み取り姿勢である。また図4の上の図は、非使用時の姿勢である。非使用時の姿勢では、スキャナー1の載置面への投影面積が最も小さくなり、より具体的にはY軸方向の占有スペースが最も小さくなる姿勢となる。
本実施形態に係るスキャナー1の装置本体部2は、姿勢変化可能であるとともに不図示の姿勢保持手段によって3つの姿勢を保持可能に構成されており、3つの姿勢のうち2つは原稿読み取り時の姿勢であり、残る1つが非使用時の姿勢である。図4の中央及び下に示す姿勢は、原稿読み取り時の姿勢の一つであり、図4の中央の図が第1読み取り姿勢であり図4の下の図が第2読み取り姿勢である。また図4の上の図は、非使用時の姿勢である。非使用時の姿勢では、スキャナー1の載置面への投影面積が最も小さくなり、より具体的にはY軸方向の占有スペースが最も小さくなる姿勢となる。
第1読み取り姿勢では、非使用時の姿勢よりも前記投影面積が増え、第2読み取り姿勢では、第1読み取り姿勢よりも前記投影面積が増える。また、第1読み取り姿勢では、原稿送り方向である+V方向が斜め下方向を向き、第2読み取り姿勢では、+V方向がほぼ水平方向となる。尚、本実施形態において第2読み取り姿勢では+V方向がほぼ水平方向となるが、必ずしも水平方向に限らず、第1読み取り姿勢よりも+V方向が水平方向に近づく姿勢であっても良い。
装置本体部2の各姿勢は、不図示の保持手段によって保持可能であり、また不図示の解除レバーにより姿勢保持状態を解除できる様に構成されている。また、装置本体部2の各姿勢は、不図示の姿勢検出部によって検知可能に構成されている。
上部ユニット4は前面カバー19を備え、下部ユニット3は上面カバー10を備えている。前面カバー19は、下部ユニット3及び上部ユニット4に対して回転軸30を中心に回転可能に設けられており、回転することで、図1に示す様に閉じた状態と、図2に示す様に開いた状態とを取り得る。前面カバー19は、開くことで、読み取りが行われて排出される原稿を受ける排出トレイとして機能する。
上部ユニット4は、上面に、図2に示す様に各種読み取り設定や読み取り実行の操作を行い、また読み取り設定内容等を示す為のユーザーインターフェース(以下、「UI」と言う)が実現される操作パネル7を備えている。操作部としての操作パネル7は、本実施形態では表示と入力の双方が行える所謂タッチパネルであり、各種操作を行う為の操作部と、各種情報を表示する為の表示部とを兼ねる。操作パネル7は、前面カバー19を開くことで露呈する。
下部ユニット3に設けられた上面カバー10は、下部ユニット3に対して回転可能に設けられており、回転することで、図1に示す様に閉じた状態と、図2、図3に示す様に開いた状態とを取り得る。上面カバー10は、開くことで、給送される原稿を支持する原稿支持トレイとして機能する。図2において符号12a、12bは、原稿のサイドエッジをガイドするエッジガイドである。
装置本体部2の上部には装置本体部2内部に連なる給送口6が設けられており、上面カバー10に載置される原稿は、給送口6から装置本体部2内部に向けて送られる。
装置本体部2の上部には装置本体部2内部に連なる給送口6が設けられており、上面カバー10に載置される原稿は、給送口6から装置本体部2内部に向けて送られる。
次に、主として図3を参照して、スキャナー1における原稿搬送経路について説明する。
原稿搬送経路Tは、下部ユニット3と上部ユニット4との間に形成される、略直線状の原稿搬送経路である。
原稿搬送経路Tは、装置本体部2が非使用時の姿勢(図4の上の図)をとる際、最も垂直に近くなり、装置本体部2が第1読み取り姿勢(図4の中央の図)をとる際、45°に近い傾斜角度をとり、装置本体部2が第2読み取り姿勢(図4の下の図)をとる際、ほぼ水平となる。
原稿搬送経路Tは、下部ユニット3と上部ユニット4との間に形成される、略直線状の原稿搬送経路である。
原稿搬送経路Tは、装置本体部2が非使用時の姿勢(図4の上の図)をとる際、最も垂直に近くなり、装置本体部2が第1読み取り姿勢(図4の中央の図)をとる際、45°に近い傾斜角度をとり、装置本体部2が第2読み取り姿勢(図4の下の図)をとる際、ほぼ水平となる。
原稿搬送経路Tの最も上流には、上述した上面カバー10が設けられており、上面カバー10の下流側には、上面カバー10に載置された原稿を下流に向けて送る給送ローラー14と、給送ローラー14との間で原稿をニップして原稿の分離を促す分離ローラー15とが設けられている。分離ローラー15は、後述する負荷付与手段35(図6参照)により、給送ローラー14に向けて押圧されているとともに、回転軸15aに制動力が付与されている。
給送ローラー14は、上面カバー10に載置された原稿のうち、最下位のものと接する。従って上面カバー10に複数枚の原稿が載置された場合、最下位の原稿から順に下流に向けて給送される。
符号31で示す部材はフラップであり、このフラップ31は給送待機状態において上面カバー10にセットされる原稿の、分離ローラー15への接触を防止する。フラップ31は回転軸31aを中心に回転可能であるとともに、給送開始前は下端部がセットガイド29と係合しており図3の時計回り方向への回転が止められている。セットガイド29は、給送開始前は原稿を支持することで給送ローラー14に原稿を接触させない第1状態をとっている。
そして原稿の給送が開始されると、セットガイド29は搬送モーター58(図5参照)の動力によって回転軸29aを中心に図3の反時計回り方向に回転し、原稿を給送ローラー14に接触させる第2状態をとる。セットガイド29が第1状態から第2状態に切り換わると、フラップ31が回転可能となり、上面カバー10に載置された原稿束の先端が分離ローラー15に当接する。
給送ローラー14には、給送モーター57からワンウェイクラッチ32を介して図3において反時計回り方向、即ち原稿を給送方向下流に回転する方向のトルクが伝達される。以下では、給送ローラー14が原稿を下流に送る際の給送ローラー14の回転方向を正転方向と称し、その逆の回転方向を逆転方向と称する。同様に給送モーター57の回転方向についても、原稿を下流に送る際の回転方向を正転方向と称し、その逆を逆転方向と称する。
給送ローラー14と給送モーター57との間の駆動力伝達経路にはワンウェイクラッチ32が設けられているので、給送モーター57が逆回転しても、給送ローラー14は逆回転しない。また、給送モーター57が停止した状態においては、給送ローラー14は搬送される原稿と接して、正転方向に従動回転することができる。
続いて、分離ローラー15に対してトルクリミッター33が設けられている。給送ローラー14と分離ローラー15との間に原稿が介在しない場合、或いは1枚のみ介在する場合、給送ローラー14が分離ローラー15を図3の時計回り方向に回転させようとする回転トルクがトルクリミッター33のトルク上限値を越え、これによりトルクリミッター33において滑りが生じ、分離ローラー15は給送ローラー14に従動回転する。
給送ローラー14と分離ローラー15との間に、給送されるべき原稿に加えて更に2枚目以降の原稿が入り込むと、原稿間で滑りが生じることにより、分離ローラー15は停止する。これにより、重送されようとする2枚目以降の原稿が上流に戻され、即ち重送が防止される。
以上説明した上面カバー10、給送ローラー14、分離ローラー15、のこれらは、媒体の一例である原稿を給送する媒体給送装置9を構成する。媒体給送装置9は、別の観点では、スキャナー1から原稿読み取りに係る機能(後述する読取部20)を省いた装置と捉えることもできる。或いは、原稿読み取りに係る機能(後述する読取部20)を備えていても、原稿給送の観点に着目すれば、スキャナー1そのものが原稿給送装置と捉えることもできる。
次に、給送ローラー14の下流には、搬送ローラー対16と、原稿画像を読み取る読み取り手段としての読取部20と、排出ローラー対17とが設けられている。搬送ローラー対16は、搬送モーター58(図5参照)により回転駆動される搬送駆動ローラー16aと、従動回転する搬送従動ローラー16bとを備えて成る。
給送ローラー14及び分離ローラー15によりニップされて下流に給送された原稿は搬送ローラー対16にニップされて、搬送ローラー対16の下流に位置する上部センサーユニット20A及び下部センサーユニット20Bと対向する位置に搬送される。
給送ローラー14及び分離ローラー15によりニップされて下流に給送された原稿は搬送ローラー対16にニップされて、搬送ローラー対16の下流に位置する上部センサーユニット20A及び下部センサーユニット20Bと対向する位置に搬送される。
読取部20は、原稿搬送経路Tに対して上に位置し、上部ユニット4に設けられた上部センサーユニット20Aと、原稿搬送経路Tに対して下に位置し、下部ユニット3に設けられた下部センサーユニット20Bと、を備えている。上部センサーユニット20Aはセンサーモジュール21Aを有し、下部センサーユニット20Bはセンサーモジュール21Bを有している。本実施形態においてセンサーモジュール21A、21Bは、密着型イメージセンサーモジュール(CISM)である。
原稿搬送経路Tに対して上に位置するセンサーモジュール21Aにより、原稿の上面が読み取られ、原稿搬送経路Tに対して下に位置するセンサーモジュール21Bにより、原稿の下面が読み取られる。
尚、上部センサーユニット20Aによる原稿読み取り面(不図示)及び下部センサーユニット20Bによる原稿読み取り面(不図示)は、原稿搬送経路Tに対して平行な面を成している。
原稿搬送経路Tに対して上に位置するセンサーモジュール21Aにより、原稿の上面が読み取られ、原稿搬送経路Tに対して下に位置するセンサーモジュール21Bにより、原稿の下面が読み取られる。
尚、上部センサーユニット20Aによる原稿読み取り面(不図示)及び下部センサーユニット20Bによる原稿読み取り面(不図示)は、原稿搬送経路Tに対して平行な面を成している。
上部センサーユニット20Aは、下部センサーユニット20Bが備えるセンサーモジュール21Bと対向する位置に背景板22Aを備え、下部センサーユニット20Bは、上部センサーユニット20Aが備えるセンサーモジュール21Aと対向する位置に背景板22Bを備えている。
背景板22A、22Bは、シェーディング補正の為に、対向するセンサーモジュールにより読み取られる基準板で、例えば白色、灰色、黒色等の樹脂板または白色、灰色、黒色等に塗装された金属板等を用いることができる。
背景板22A、22Bは、シェーディング補正の為に、対向するセンサーモジュールにより読み取られる基準板で、例えば白色、灰色、黒色等の樹脂板または白色、灰色、黒色等に塗装された金属板等を用いることができる。
背景板22A、22Bは、不図示のモーターの動力により回転可能に設けられ、回転することにより、実線で示す様に対向するセンサーモジュールと対面する対面状態と、二点鎖線で示す様に前記対面状態を解消する非対面状態とを切り換えることができる。背景板22A、22Bは、一例として白色を成しており、前記対面状態では白色基準値を取得することができ、前記非対面状態では黒色基準値を取得することができる。
原稿は、読取部20において原稿の上面及び下面の少なくとも一方の面の画像を読み取られた後、読取部20の下流側に位置する排出ローラー対17にニップされて、排出口18から排出される。
排出ローラー対17は、搬送モーター58(図5参照)により回転駆動される排出駆動ローラー17aと、従動回転する排出従動ローラー17bとを備えて成る。
排出ローラー対17は、搬送モーター58(図5参照)により回転駆動される排出駆動ローラー17aと、従動回転する排出従動ローラー17bとを備えて成る。
続いて図5を参照しつつスキャナー1における制御系統について説明する。
制御部50は原稿の給送、搬送、排出制御及び読み取り制御を含め、その他スキャナー1の各種制御を行う。制御部50には操作パネル7からの信号が入力され、また、操作パネル7の表示、特にUIを実現する為の信号が制御部50から操作パネル7に送信される。
制御部50は原稿の給送、搬送、排出制御及び読み取り制御を含め、その他スキャナー1の各種制御を行う。制御部50には操作パネル7からの信号が入力され、また、操作パネル7の表示、特にUIを実現する為の信号が制御部50から操作パネル7に送信される。
制御部50は、給送モーター57、搬送モーター58、カムモーター59、のこれらモーターを制御する。本実施形態では各モーターはDCモーターである。
制御部50には、読取部20からの読み取りデータが入力され、また、読取部20を制御する為の信号が制御部50から読取部20に送信される。
制御部50には、載置検出部54、重送検出部51、第1原稿検出部52、第2原稿検出部53、のこれら検出部からの信号も入力される。
また制御部50には、給送モーター57、搬送モーター58、カムモーター59、のこれらモーターに対しそれぞれ設けられたロータリーエンコーダー(不図示)の検出値も入力され、これにより制御部50は各モーターの回転量を把握でき、ひいては駆動対象の動作量を把握できる。
制御部50には、読取部20からの読み取りデータが入力され、また、読取部20を制御する為の信号が制御部50から読取部20に送信される。
制御部50には、載置検出部54、重送検出部51、第1原稿検出部52、第2原稿検出部53、のこれら検出部からの信号も入力される。
また制御部50には、給送モーター57、搬送モーター58、カムモーター59、のこれらモーターに対しそれぞれ設けられたロータリーエンコーダー(不図示)の検出値も入力され、これにより制御部50は各モーターの回転量を把握でき、ひいては駆動対象の動作量を把握できる。
制御部50は、CPU60、フラッシュROM61、及びRAM62を備えている。CPU60はフラッシュROM61に格納されたプログラムに従って各種演算処理を行い、スキャナー1全体の動作を制御する。記憶手段の一例であるフラッシュROM61は読み出し及び書き込みが可能な不揮発性メモリである。また操作パネル7を介してユーザーが入力した各種設定情報も、フラッシュROM61に記憶される。記憶手段の一例であるRAM62には、一時的に各種情報が格納される。
制御部50はインターフェース63を備えており、このインターフェース63を介して外部コンピューター90との通信が可能となっている。
制御部50はインターフェース63を備えており、このインターフェース63を介して外部コンピューター90との通信が可能となっている。
続いて、原稿送り経路Tに設けられた各検出部について説明する。
載置検出部54は、給送ローラー14の上流に設けられた検出部である。制御部50は、載置検出部54から送信される信号により、上面カバー10上の原稿の有無を検知できる。
第1原稿検出部52は、給送ローラー14と搬送ローラー対16との間に設けられた検出部である。制御部50は、第1原稿検出部52から送信される信号により、原稿の先端或いは後端の通過を検知できる。載置検出部54及び第1原稿検出部52は、非接触式のセンサーであっても良いし、接触式のセンサーであっても良い。
載置検出部54は、給送ローラー14の上流に設けられた検出部である。制御部50は、載置検出部54から送信される信号により、上面カバー10上の原稿の有無を検知できる。
第1原稿検出部52は、給送ローラー14と搬送ローラー対16との間に設けられた検出部である。制御部50は、第1原稿検出部52から送信される信号により、原稿の先端或いは後端の通過を検知できる。載置検出部54及び第1原稿検出部52は、非接触式のセンサーであっても良いし、接触式のセンサーであっても良い。
重送検出手段としての重送検出部51は、給送ローラー14と搬送ローラー対16との間に設けられた検出部であり、原稿送り経路Tを挟んで対向配置される超音波発信部及び超音波受信部を備えて成る。制御部50は、重送検出部51から送信される信号により、原稿の重送を検知できる。
第2原稿検出部53は、搬送ローラー対16と読取部20との間に設けられた検出部であり、制御部50は、第2原稿検出部53から送信される信号により、原稿の先端或いは後端の通過を検知できる。第2原稿検出部53は、非接触式のセンサーであっても良いし、接触式のセンサーであっても良い。
第2原稿検出部53は、搬送ローラー対16と読取部20との間に設けられた検出部であり、制御部50は、第2原稿検出部53から送信される信号により、原稿の先端或いは後端の通過を検知できる。第2原稿検出部53は、非接触式のセンサーであっても良いし、接触式のセンサーであっても良い。
続いて図6〜図8を参照して、分離ローラー15に回転負荷を付与する負荷付与手段35について説明する。負荷付与手段35は、ローラー押圧部材としての第1圧縮コイルばね37と、制動部材としての弾性部材38と、変位部材36と、を備えている。
第1圧縮コイルばね37は、第1部位34aと、第1部位34aより分離ローラー15から遠い位置にある第2部位36bとの間で押圧力を発揮し、分離ローラー15を給送ローラー14に向けて押圧する。
弾性部材38は、第3部位36cと分離ローラー15の回転軸15aとの間に位置し、回転軸15aに押し当たって回転軸15aつまり分離ローラー15に制動力を付与する。弾性部材38としては、弾性変形可能であるとともに回転軸15aとの間で高い摩擦力を生じ得るものが好適であり、例えばスポンジゴムやウレタンフォームなどを用いることができる。
第1圧縮コイルばね37は、第1部位34aと、第1部位34aより分離ローラー15から遠い位置にある第2部位36bとの間で押圧力を発揮し、分離ローラー15を給送ローラー14に向けて押圧する。
弾性部材38は、第3部位36cと分離ローラー15の回転軸15aとの間に位置し、回転軸15aに押し当たって回転軸15aつまり分離ローラー15に制動力を付与する。弾性部材38としては、弾性変形可能であるとともに回転軸15aとの間で高い摩擦力を生じ得るものが好適であり、例えばスポンジゴムやウレタンフォームなどを用いることができる。
変位部材36は、第2部位36b及び第3部位36cを備えるとともに、不図示のガイド部材により、第1圧縮コイルばね37の伸縮方向に変位可能に設けられている。図6〜図8において+w方向は第1圧縮コイルばね37が縮む方向であり、−w方向は第1圧縮コイルばね37が伸びる方向である。
第1部位34aは、分離ローラー15の回転軸15aを軸支するローラーホルダー34に設けられている。
第1部位34aは、分離ローラー15の回転軸15aを軸支するローラーホルダー34に設けられている。
変位部材36の上部には回転軸48を中心に回転可能な偏心カム47が設けられている。偏心カム47は、回転中心から外周までの距離、つまり半径が周方向に沿って変化するカムである。回転軸48は、カムモーター59(図5参照)を駆動源として回転する。カムモーター59が回転すると、回転軸48が回転し、偏心カム47が回転する。
偏心カム47は変位部材36と係合可能であり、回転することで、第1圧縮コイルばね37の押圧力に抗して変位部材36を+w方向に押し下げ、或いは第1圧縮コイルばね37の押圧力による変位部材36の−w方向への変位を許容する。
以上により、偏心カム47が回転すると、変位部材36が+w方向に変位し、或いは−w方向に変位する。
偏心カム47は変位部材36と係合可能であり、回転することで、第1圧縮コイルばね37の押圧力に抗して変位部材36を+w方向に押し下げ、或いは第1圧縮コイルばね37の押圧力による変位部材36の−w方向への変位を許容する。
以上により、偏心カム47が回転すると、変位部材36が+w方向に変位し、或いは−w方向に変位する。
尚、本実施形態において偏心カム47は不図示の回転規制部によって360°以上回転できない様に、回転角が規制されている。これにより制御部50(図5参照)は、偏心カム47の回転が規制された際のカムモーター59の駆動電流値上昇により、偏心カム47が所定の位相にあることを把握できる。そしてカムモーター59には不図示のロータリーエンコーダー、即ち回転検出手段が設けられているので、制御部50は前記ロータリーエンコーダーからの検出信号に基づき、偏心カム47の位相、つまり変位部材36の現在位置を把握することができる。
変位部材36が−w方向に変位すると、第1圧縮コイルばね37のばね長さが長くなり、第1圧縮コイルばね37により分離ローラー15を給送ローラー14に向けて押圧する押圧力が減少する。以下では、第1圧縮コイルばね37により分離ローラー15を給送ローラー14に向けて押圧する押圧力を「分離ローラー押圧力」と称する。
分離ローラー押圧力が減少すると、分離ローラー15と給送ローラー14との間で原稿をニップするニップ力が減少するので、原稿間の摩擦力が減少し、原稿の重送を招き難くなる。図6、図7、図8に示す各状態のうち、図6は変位部材36が最も−w方向に変位した状態、つまり分離ローラー押圧力が最も小さくなった状態である。
分離ローラー押圧力が減少すると、分離ローラー15と給送ローラー14との間で原稿をニップするニップ力が減少するので、原稿間の摩擦力が減少し、原稿の重送を招き難くなる。図6、図7、図8に示す各状態のうち、図6は変位部材36が最も−w方向に変位した状態、つまり分離ローラー押圧力が最も小さくなった状態である。
逆に変位部材36が+w方向に変位すると、第1圧縮コイルばね37のばね長さが短くなり、分離ローラー押圧力が増加する。分離ローラー押圧力が増加すると、分離ローラー15と給送ローラー14との間で原稿をニップするニップ力が増加するので、原稿間の摩擦力が増加し、原稿の重送を招き易くなる。
但し分離ローラー押圧力の増加は、原稿の不送りに対しては有利となる。また分離ローラー押圧力の減少は、原稿の不送りに対しては不利となる。
図6、図7、図8に示す各状態のうち、図8は変位部材36が最も+w方向に変位した状態、つまり分離ローラー押圧力が最も大きくなった状態である。
但し分離ローラー押圧力の増加は、原稿の不送りに対しては有利となる。また分離ローラー押圧力の減少は、原稿の不送りに対しては不利となる。
図6、図7、図8に示す各状態のうち、図8は変位部材36が最も+w方向に変位した状態、つまり分離ローラー押圧力が最も大きくなった状態である。
また変位部材36が−w方向に変位すると、分離ローラー15の回転軸15aと、第3部位36cとの間の隙間が小さくなり、弾性部材38が縮む。これにより、弾性部材38による分離ローラー15の制動力が大きくなり、原稿の重送を招き難くなる。図6、図7、図8に示す各状態のうち、図6は回転軸15aと第3部位36cとの間の隙間が最も小さくなった状態、つまり制動力が最も大きくなった状態である。
逆に変位部材36が+w方向に変位すると、分離ローラー15の回転軸15aと、第3部位36cとの間の隙間が大きくなり、弾性部材38の縮み量が減少する。図6、図7、図8に示す各状態のうち、図8は回転軸15aと第3部位36cとの間の隙間が最も大きくなった状態、つまり制動力が最も小さくなった状態である。これにより、弾性部材38による分離ローラー15の制動力が小さくなり、原稿の重送を招き易くなる。
尚、分離ローラー15の制動力の低下は、原稿の不送りに対しては有利となる。また分離ローラー15の制動力の増加は、原稿の不送りに対しては不利となる。
尚、回転軸15aと第3部位36cとの間の隙間が最も大きくなった状態を示す図8では、弾性部材38が回転軸15aから離れた状態となっているが、必ずしもこれに限られず、回転軸15aと第3部位36cとの間の隙間が最も大きくなった状態でもなお弾性部材38が回転軸15aに接触していても良い。
尚、分離ローラー15の制動力の低下は、原稿の不送りに対しては有利となる。また分離ローラー15の制動力の増加は、原稿の不送りに対しては不利となる。
尚、回転軸15aと第3部位36cとの間の隙間が最も大きくなった状態を示す図8では、弾性部材38が回転軸15aから離れた状態となっているが、必ずしもこれに限られず、回転軸15aと第3部位36cとの間の隙間が最も大きくなった状態でもなお弾性部材38が回転軸15aに接触していても良い。
以上を纏めると、変位部材36が−w方向に変位して分離ローラー押圧力が減少する、即ち第1圧縮コイルばね37による原稿の分離性能が向上すると、弾性部材38による分離ローラー15の制動力が増加し、即ち弾性部材38による原稿の分離性能も向上する。そしてこのような機能が、変位部材36の変位によって実現されるので、トルクリミッターを複数備えることによって分離ローラー15に付与する回転負荷を切り換える構成に比べて、装置のコストを抑制できる。加えて、分離性能の調整が、分離ローラー押圧力の調整に加え、弾性部材38による分離ローラー15の制動力の調整によってなされるので、分離性能の調整範囲を拡げることができ、ひいては原稿の重送をより良好に抑制することができる。
また本実施形態において負荷付与手段35は、回転可能であるとともに半径が周方向に沿って変化する偏心カム47を備え、変位部材36が偏心カム47と係合可能であり、偏心カム47の回転によって変位部材36が変位する構成である。これにより、変位部材36を変位させる構成を、構造簡単にして低コストに得ることができる。
また本実施形態において、分離ローラー15に制動力を付与する制動部材は弾性部材38で構成され、変位部材36が−w方向に変位すると、分離ローラー15の回転軸15aと第3部位36cとの間隔が縮小して弾性部材38が縮み、分離ローラー15の制動力が増加する構成である。従って弾性部材38による分離ローラー15の制動力を段階的ではなく連続的に調整することができ、即ち前記制動力をきめ細かく調整することができる。
尚、分離ローラー15の回転軸15aに制動力を付与する構成は、図9に示す様な構成とすることもできる。図9において符号41は制動部材であり、弾性を有するものの上述した弾性部材38よりも厚みが薄く、変形可能量は少ない。制動部材41は、回転軸15aとの間で高い摩擦力を生じ得るものが好適であり、例えばゴムやコルク等を用いることができる。
そしてこの制動部材41と第3部位36cとの間に弾性部材としての第2圧縮コイルばね42が設けられている。変位部材36が−w方向に変位すると、分離ローラー15の回転軸15aと第3部位36cとの間隔が縮小して第2圧縮コイルばね42が縮み、制動力が増加する。変位部材36が+w方向に変位すると、分離ローラー15の回転軸15aと第3部位36cとの間隔が拡大して第2圧縮コイルばね42が伸び、制動力が減少する。この様な構成によっても、分離ローラー15の制動力を段階的ではなく連続的に調整することができ、即ち前記制動力をきめ細かく調整することができる。
そしてこの制動部材41と第3部位36cとの間に弾性部材としての第2圧縮コイルばね42が設けられている。変位部材36が−w方向に変位すると、分離ローラー15の回転軸15aと第3部位36cとの間隔が縮小して第2圧縮コイルばね42が縮み、制動力が増加する。変位部材36が+w方向に変位すると、分離ローラー15の回転軸15aと第3部位36cとの間隔が拡大して第2圧縮コイルばね42が伸び、制動力が減少する。この様な構成によっても、分離ローラー15の制動力を段階的ではなく連続的に調整することができ、即ち前記制動力をきめ細かく調整することができる。
上述した負荷付与手段35を用いた分離性能の調整は、自動ではなく、手動で行うことができる。例えば、操作パネル7のUIに分離性能の調整項目を設け、ユーザーが所望する分離性能を選択できるように構成することもできる。例えば、分離性能を「高」、「標準」、「低」の三段階に設定可能とし、分離性能「低」が選択された場合、制御部50は変位部材36を図8の位置とし、分離性能「標準」が選択された場合、制御部50は変位部材36を図7の位置とし、分離性能「高」が選択された場合、制御部50は変位部材36を図6の位置とする。
これによりユーザーは、給送しようとする原稿の種類に基づき、適切な分離性能を選択することができる。
尚、操作パネル7を介した分離性能の調整は、原稿の給送を開始した後も受け付ける様にすることもできる。
これによりユーザーは、給送しようとする原稿の種類に基づき、適切な分離性能を選択することができる。
尚、操作パネル7を介した分離性能の調整は、原稿の給送を開始した後も受け付ける様にすることもできる。
また負荷付与手段35を用いた分離性能の調整は、手動ではなく、自動で行うこともできる、以下、図10を参照して負荷付与手段35を用いた分離性能の自動調整の流れについて説明する。
制御部50は、原稿給送の開始指示を受けると(ステップS101)、分離性能を初期化する(ステップS102)。この分離性能の初期化は、変位部材36を最も+w方向に変位させる処理であり、即ち分離性能を最も低く設定する処理である。
制御部50は、原稿給送の開始指示を受けると(ステップS101)、分離性能を初期化する(ステップS102)。この分離性能の初期化は、変位部材36を最も+w方向に変位させる処理であり、即ち分離性能を最も低く設定する処理である。
次に、給送モーター57(図5参照)の回転を開始し(ステップS103)、即ち原稿の給送を開始する。その後、重送検出部51(図5参照)の出力信号に基づき原稿の重送を検出すると(ステップS104においてYes)、制御部50は負荷付与手段35の変位部材36を、−w方向にSa(mm)移動させる(ステップS105)。値Saは、予め定められた数値であり、変位部材36の動作量を規定する数値である。値Saは、変位部材36が変位可能な距離をQa(mm)とすると、例えばQa×0.2に設定することができる。つまり制御部50は重送が生じる度に、分離性能を2割ずつ向上させる。勿論、値Saはこれに限られるものではなく、適宜設定し得る。
次いで制御部50は、重送が生じたページを記憶する(ステップS106)。例えば、4ページ目を給送中に重送が生じた場合、4ページと5ページが重なって給送されている為、この場合は重送が生じたページを4ページ及び5ページとして記憶する。
次いで、次ページの給送がある場合は(ステップS107においてYes)、ステップS104以降を繰り返し実行する。次ページの給送がない場合には(ステップS107においてNo)、給送モーター57(図5参照)を停止する(ステップS108)。次ページの給送があるか否かは、上面カバー10(図2参照)の上に原稿が有るか否かを検出する不図示のセンサーにより把握できる。
次いで、次ページの給送がある場合は(ステップS107においてYes)、ステップS104以降を繰り返し実行する。次ページの給送がない場合には(ステップS107においてNo)、給送モーター57(図5参照)を停止する(ステップS108)。次ページの給送があるか否かは、上面カバー10(図2参照)の上に原稿が有るか否かを検出する不図示のセンサーにより把握できる。
ステップS108が完了した状態では、一連の読み取りジョブは全て完了しているが、重送が生じていた場合には、重送したページを再度読み取る必要がある。従って重送が生じていた場合には(ステップS109においてYes)、操作パネル7のUIに再読み取りの案内を表示する(ステップS110)。この案内は、例えば「4ページと5ページが重なりました。再読み取りを行いますか?(Yes/No)」とすることができる。
この案内に対し、ユーザーが「Yes」を選択した場合(ステップS111においてYes)、ステップS103以降を実施する。即ち、再読み取りを行う。
この案内に対し、ユーザーが「Yes」を選択した場合(ステップS111においてYes)、ステップS103以降を実施する。即ち、再読み取りを行う。
尚、ステップS111においてユーザーが「Yes」を選択した場合、更に複数枚の原稿の全てについて読み取りを再実行するか、或いは重送が生じたページのみ読み取りを再実行するかをユーザーが選択できる様にすることも好適である。後者の場合、制御部50は重送が生じた際の読み取りデータのうち、重送が生じたページの読み取り結果を、再読み取りを行った際の読み取り結果と差し替えることとなる。
以上説明した制御において、制御部50は、重送検出部51の出力信号に基づき原稿の重送を検出すると、給送ローラー14の回転を継続しつつ、カムモーター59を制御して変位部材36を変位させ、分離性能を上げることとなる。つまり、原稿の給送を中断することなく分離性能を調整するので、原稿の給送を中断することに伴うスループットの低下を抑制できる。
本発明は上記において説明した実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
例えば上記実施形態では、変位部材36はカムモーター59の動力によって変位する構成であるが、ユーザーが操作する切り換えレバーの操作により変位する様に構成することもできる。
例えば上記実施形態では、変位部材36はカムモーター59の動力によって変位する構成であるが、ユーザーが操作する切り換えレバーの操作により変位する様に構成することもできる。
また例えば、上記実施形態に係るスキャナー1の装置本体部2は姿勢変化可能であるが、装置本体部2が第1読み取り姿勢(図4の中央の図)をとる場合は、第2読み取り姿勢(図4の下の図)をとる場合よりも、原稿が分離ローラー15と給送ローラー14との間に突入し易くなり、即ち原稿の重送が生じ易くなる。従って装置本体部2の姿勢に応じて、負荷付与手段35を制御することもできる。より具体的には、例えば図10のステップS102において分離性能を初期化する際、装置本体部2が第1読み取り姿勢(図4の中央の図)をとる場合は、第2読み取り姿勢(図4の下の図)をとる場合よりも、分離性能を高くすることができる。
また、上記実施形態において媒体給送装置9はスキャナーに適用したが、媒体の一例としての記録用紙に記録を行う記録ヘッドを備えた記録装置、例えばプリンターに適用することも可能である。
また、上記実施形態において媒体給送装置9はスキャナーに適用したが、媒体の一例としての記録用紙に記録を行う記録ヘッドを備えた記録装置、例えばプリンターに適用することも可能である。
1…スキャナー、2…装置本体部、3…下部ユニット、4…上部ユニット、5…支持台、5a…アーム部、5b…回転軸、6…給送口、7…操作パネル、9…媒体給送装置、10…上面カバー、11…原稿案内部材、11a…第1上流接続部、11b…第2上流接続部、12a、12b…エッジガイド、14…給送ローラー、15…分離ローラー、15a…回転軸、16…搬送ローラー対、16a…搬送駆動ローラー、16b…搬送従動ローラー、16c…駆動ローラー軸、17…排出ローラー対、17a…排出駆動ローラー、17b…排出従動ローラー、17c…駆動ローラー軸、18…排出口、19…前面カバー、19a…本体部、19b、19c…腕部、19d…補強プレート、20…読取部、20A…上部センサーユニット、20B…下部センサーユニット、21A、21B…センサーモジュール、22A、22B…背景板、29…セットガイド、29a…回転軸、30…回転軸、31…フラップ、31…回転軸、32…ワンウェイクラッチ、33…トルクリミッター、34…ローラーホルダー、34a…第1部位、35…負荷付与手段、36…変位部材、36b…第2部位、36c…第3部位、37…第1圧縮コイルばね、38…弾性部材、41…制動部材、42…第2圧縮コイルばね、47…偏心カム、48…回転軸、50…制御部、51…重送検出部、52…第1原稿検出部、53…第2原稿検出部、54…載置検出部、57…給送モーター、58…搬送モーター、59…カムモーター、60…CPU、61…フラッシュROM、62…RAM、63…インターフェース、90…外部コンピューター
Claims (8)
- モーターの動力により回転して媒体を給送する給送ローラーと、
回転負荷が付与され、前記給送ローラーとの間で媒体をニップして媒体の分離を促す分離ローラーと、
前記分離ローラーに回転負荷を付与する負荷付与手段と、を備え、
前記負荷付与手段は、第1部位と前記第1部位より前記分離ローラーから遠い位置にある第2部位との間で押圧力を発揮し、前記分離ローラーを前記給送ローラーに向けて押圧するローラー押圧部材と、
第3部位と前記分離ローラーの回転軸との間に位置し、前記回転軸に押し当たって前記回転軸に制動力を付与する制動部材と、
前記第2部位及び前記第3部位を備えるとともに、前記ローラー押圧部材の伸縮方向に変位可能な変位部材と、を備え、
前記変位部材が前記ローラー押圧部材の伸びる方向に変位して前記押圧力が減少すると、前記制動部材による前記制動力が増加し、前記変位部材が前記ローラー押圧部材の縮む方向に変位して前記押圧力が増加すると、前記制動部材による前記制動力が減少する、
ことを特徴とする媒体給送装置。 - 請求項1に記載の媒体給送装置において、前記ローラー押圧部材は、圧縮コイルばねである、
ことを特徴とする媒体給送装置。 - 請求項1または請求項2に記載の媒体給送装置において、前記制動部材は弾性部材で構成され、
前記変位部材が前記ローラー押圧部材の伸びる方向に変位すると、前記分離ローラーの回転軸と前記第3部位との間隔が縮小して前記弾性部材が縮み、前記制動力が増加し、
前記変位部材が前記ローラー押圧部材の縮む方向に変位すると、前記分離ローラーの回転軸と前記第3部位との間隔が拡大して前記弾性部材が伸び、前記制動力が減少する、
ことを特徴とする媒体給送装置。 - 請求項1または請求項2に記載の媒体給送装置において、前記制動部材と前記第3部位との間に弾性部材が設けられ、
前記変位部材が前記ローラー押圧部材の伸びる方向に変位すると、前記分離ローラーの回転軸と前記第3部位との間隔が縮小して前記弾性部材が縮み、前記制動力が増加し、
前記変位部材が前記ローラー押圧部材の縮む方向に変位すると、前記分離ローラーの回転軸と前記第3部位との間隔が拡大して前記弾性部材が伸び、前記制動力が減少する、
ことを特徴とする媒体給送装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の媒体給送装置において、回転可能であるとともに半径が周方向に沿って変化する偏心カムを備え、
前記変位部材が前記偏心カムと係合可能であり、前記偏心カムの回転によって前記変位部材が変位する、
ことを特徴とする媒体給送装置。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の媒体給送装置において、前記変位部材の変位動作の動力源を制御する制御手段と、
前記分離ローラー及び前記給送ローラーによる媒体のニップ位置より給送方向下流に設けられ、媒体の重送を検出する為の重送検出手段と、を備え、
前記制御手段は、前記重送検出手段の出力信号に基づき媒体の重送を検出すると、前記給送ローラーの回転を継続しつつ前記動力源を制御して前記変位部材を変位させる、
ことを特徴とする媒体給送装置。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の媒体給送装置において、前記変位部材の変位動作の動力源を制御する制御手段と、
前記分離ローラー及び前記給送ローラーによる媒体のニップ位置より給送方向下流に設けられ、媒体の重送を検出する為の重送検出手段と、
ユーザーによる設定入力を受け付ける操作部と、を備え、
前記制御手段は、前記操作部からの入力指示のもと、前記変位部材を変位させる、
ことを特徴とする媒体給送装置。 - 媒体の面を読み取る読み取り手段と、
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の媒体給送装置と、
を備えた画像読取装置。
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- 2020-04-23 JP JP2020076570A patent/JP2021172477A/ja active Pending
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