JP2021171864A - 歯車加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ホブカッタが片持ち支持の場合において、特殊な工具を用いることなく、歯すじ誤差を補正することができる歯車加工装置を提供する。【解決手段】歯車加工装置1は、工作物に歯形を加工するホブカッタと、ホブカッタを回転可能に片持ち支持する工具主軸装置と、工作物を回転可能に支持する工作物主軸装置と、工具主軸装置と工作物主軸装置とを相対移動させる駆動装置と、ホブカッタの撓み量または工具主軸装置に対する工作物主軸装置の回転同期ずれに相当する値を測定する測定器41と、測定器41により測定された値に基づいて、ホブカッタによる切込量、または、工具主軸装置に対する工作物主軸装置の回転同期ずれを補正する補正処理部43とを備える。【選択図】図8

Description

本発明は、歯車加工装置に関するものである。
特許文献1には、ホブカッタにより工作物に歯形を創成加工することが記載されている。ここで、工作物への加工が進行するに従って、加工抵抗が変化するため、ホブカッタの回転に対する負荷が変動する。特に、負荷は、切始め期に漸増し、中間期に高い状態で安定しており、切終わり期に漸減する。そこで、特許文献1には、負荷の変動を電気的に検出し、その検出信号と工作物の歯すじ誤差の相関値を演算し、相関値に応じて工作物支持テーブルに補正回転を与えることが記載されている。これにより、工作物の歯すじ方向誤差を補正することができるとされている。
また、特許文献2には、ホブ専用機ではなく、工具交換可能なマシニングセンタを用い、マシニングセンタの工具主軸にホブカッタを装着して工作物を加工することが記載されている。この場合、ホブカッタが片持ち支持されるため、ホブカッタを支持する剛性が低くなる。そのことに起因して、工作物に加工される歯形に、理想的なインボリュート歯形に対して誤差を生じるおそれがある。そこで、特許文献2には、略台形の切刃における傾斜面に凹部または凸部を形成した補正用ホブカッタを用いて、歯形を創成加工することが記載されている。
特開昭59−81017号公報 特開2015−208806号公報
ところで、ホブカッタが片持ち支持の場合には、特許文献1に記載されているような補正だけでは、十分に補正することができないことが分かった。つまり、ホブカッタが片持ち支持の場合には、負荷が、切始め期に漸増し、中間期に高い状態で安定しており、切終わり期に漸減するという挙動のみでは表すことができない挙動が存在することが分かった。
また、特許文献2に記載されているような補正用ホブカッタは、特殊な工具であるため、高コストとなる。従って、特殊な工具を用いることなく、歯すじ誤差を小さくすることが求められる。
本発明は、ホブカッタが片持ち支持の場合において、特殊な工具を用いることなく、歯すじ誤差を補正することができる歯車加工装置を提供することを目的とする。
歯車加工装置は、工作物に歯形を加工するホブカッタと、前記ホブカッタを回転可能に片持ち支持する工具主軸装置と、前記工作物を回転可能に支持する工作物主軸装置と、前記工具主軸装置と前記工作物主軸装置とを相対移動させる駆動装置と、前記ホブカッタの撓み量または前記工具主軸装置に対する前記工作物主軸装置の回転同期ずれに相当する値を測定する測定器と、前記測定器により測定された前記値に基づいて、前記ホブカッタによる切込量または前記工具主軸装置に対する前記工作物主軸装置の回転同期ずれを補正する補正処理部とを備える。
本発明者らは、ホブカッタが片持ち支持の場合に、特有の片持ち起因動作が発生することを発見した。特有の片持ち起因動作とは、工作物に歯形を創成加工する際に、ホブカッタが片持ち支持されることによって、歯形の歯幅方向の加工開始端部においてホブカッタの撓み量またはホブカッタの振動が大きくなり、かつ、歯幅方向の中央部においてホブカッタの撓み量またはホブカッタの振動が小さくなる動作である。そして、特有の片持ち起因動作が発生する際に、測定器によって測定されたホブカッタの撓み量または回転同期ずれに相当する値に基づいて、補正処理部が、切込量または回転同期ずれを補正している。従って、片持ち支持の場合の特有の片持ち起因動作によって生じる歯すじ誤差を小さくすることができる。
歯車加工装置の一例を示す図である。 ホブカッタの先端側により加工する図である。 ホブカッタの中央部により加工する図である。 ホブカッタの基端側により加工する図である。 ホブカッタにより加工する図である。 理想状態における工作物に対するホブカッタの刃部の軌跡を示す図である。 加工開始端部を加工する際における工作物に対するホブカッタの刃部の軌跡を示す図である。 ホブカッタの先端側により加工した場合の歯すじ誤差を示す図である。 ホブカッタの中央部により加工した場合の歯すじ誤差を示す図である。 ホブカッタの基端側により加工した場合の歯すじ誤差を示す図である。 ホブカッタの先端側により加工した場合のY軸実効電流の変化を示す図である。 ホブカッタの中央部により加工した場合のY軸実効電流の変化を示す図である。 ホブカッタの基端側により加工した場合のY軸実効電流の変化を示す図である。 ホブカッタの先端側により加工した場合のA軸実効電流の変化を示す図である。 ホブカッタの中央部により加工した場合のA軸実効電流の変化を示す図である。 ホブカッタの基端側により加工した場合のA軸実効電流の変化を示す図である。 歯車加工装置を示す機能ブロック図である。 第一例の歯車加工方法を示すフローチャートである。 切込補正を行った場合の工作物に対するホブカッタの刃部の軌跡を示す図である。 回転同期補正を行った場合の工作物に対するホブカッタの刃部の軌跡を示す図である。 第一例の歯車加工方法を示すフローチャートである。
(1.歯車加工装置1の構成)
歯車加工装置1について、図1を参照して説明する。歯車加工装置1は、ホブカッタTと工作物Wとを相対的に移動させることにより、ホブカッタTによって工作物Wに歯形を創成加工する装置である。
本例では、歯車加工装置1は、汎用的な工作機械、例えば、マシニングセンタを適用する。つまり、マシニングセンタは、工具交換可能に構成されており、装着された工具に応じた加工が可能である。例えば、交換可能な工具としては、ホブカッタTの他に、ギヤスカイビングカッタ、エンドミル、フライス工具、ドリル、旋削工具、ネジ切り工具、研削工具等である。なお、図1において、工具交換装置および工具を保管する工具マガジンは、図示しない。
また、本例では、歯車加工装置1としてのマシニングセンタは、横形マシニングセンタを基本構成とする。ただし、歯車加工装置1は、立形マシニングセンタ等、他の構成を適用することができる。
図1に示すように、歯車加工装置1は、例えば、相互に直交する3つの直進軸(X軸,Y軸,Z軸)を駆動軸として有する。ここで、ホブカッタTの回転軸線(工具主軸の回転軸線に等しい)の方向をZ軸方向と定義し、Z軸方向に直交する2軸をX軸方向およびY軸方向と定義する。図1においては、水平方向をX軸方向とし、鉛直方向をY軸方向とする。さらに、歯車加工装置1は、さらに、ホブカッタTと工作物Wとの相対姿勢を変更するための2つの回転軸(A軸およびB軸)を駆動軸として有する。また、歯車加工装置1は、ホブカッタTを回転するための回転軸としてのCt軸を有する。
つまり、歯車加工装置1は、自由曲面を加工可能な5軸加工機(工具主軸(Ct軸)を考慮すると6軸加工機となる)である。ここで、歯車加工装置1は、A軸(基準状態においてX軸回りの回転軸)およびB軸(基準状態においてY軸回りの回転軸)およびを有する構成に代えて、Cw軸(基準状態においてZ軸回りの回転軸)およびB軸を有する構成としてもよいし、A軸およびCw軸を有する構成としてもよい。
歯車加工装置1において、ホブカッタTと工作物Wとを相対的に移動させる構成は、適宜選択可能である。本例では、歯車加工装置1は、ホブカッタTをY軸方向およびZ軸方向に直動可能とし、工作物WをX軸方向に直動可能とし、さらに工作物WをA軸回転およびB軸回転可能とする。また、ホブカッタTは、Ct軸回転可能である。
歯車加工装置1は、ベッド10と、工作物保持装置20と、工具保持装置30とを備える。ベッド10は、略矩形状等の任意の形状に形成されており、床面に設置される。工作物保持装置20は、工作物Wをベッド10に対して、X軸方向に直動可能とし、A軸回転およびB軸回転可能とする。工作物保持装置20は、X軸移動テーブル21と、B軸回転テーブル22と、工作物主軸装置23とを主に備える。
X軸移動テーブル21は、ベッド10に対してX軸方向に移動可能に設けられる。具体的に、ベッド10には、X軸方向(図1前後方向)へ延びる一対のX軸ガイドレールが設けられ、X軸移動テーブル21は、図示しないリニアモータまたはボールねじ機構等の駆動装置によって駆動されることにより、一対のX軸ガイドレールに案内されながらX軸方向へ往復移動する。
B軸回転テーブル22は、X軸移動テーブル21の上面に設置され、X軸移動テーブル21と一体的にX軸方向へ往復移動する。また、B軸回転テーブル22は、X軸移動テーブル21に対し、B軸回転可能に設けられる。B軸回転テーブル22には、図示しない回転モータが収納され、B軸回転テーブル22は、回転モータに駆動されることでB軸回転可能となる。
工作物主軸装置23は、B軸回転テーブル22に設置され、B軸回転テーブル22と一体的にB軸回転する。工作物主軸装置23は、工作物WをA軸回転可能に支持する。本例では、工作物主軸装置23は、工作物Wを片持ち支持する。工作物主軸装置23は、工作物Wを回転させる回転モータ(図示せず)を備える。このようにして、工作物保持装置20は、工作物Wを、ベッド10に対して、X軸方向へ移動可能とし、且つ、A軸回転およびB軸回転可能とする。
工具保持装置30は、コラム31と、サドル32と、工具主軸装置33とを主に備える。コラム31は、ベッド10に対してZ軸方向に移動可能に設けられる。具体的に、ベッド10には、Z軸方向(図1左右方向)へ延びる一対のZ軸ガイドレールが設けられ、コラム31は、図示しないリニアモータまたはボールねじ機構等の駆動装置によって駆動されることにより、一対のZ軸ガイドレールに案内されながらZ軸方向へ往復移動する。
サドル32は、コラム31における工作物W側の側面(図1の左側面)であって、Z軸方向に直交する平面に平行な側面に配置される。このコラム31の側面には、Y軸方向(図1の上下方向)へ延びる一対のY軸ガイドレールが設けられ、サドル32は、図示しないリニアモータまたはボールねじ機構等の駆動装置に駆動されることで、Y軸方向へ往復移動する。
工具主軸装置33は、サドル32に設置されると共に、サドル32と一体的にY軸方向へ移動する。工具主軸装置33は、ホブカッタTをCt軸回転可能に支持する。本例では、工具主軸装置33は、ホブカッタTを片持ち支持する。工具主軸装置33は、ホブカッタTを回転させる回転モータ(図示せず)を備える。このように、工具保持装置30は、ホブカッタTを、ベッド10に対して、Y軸方向およびZ軸方向に移動可能とし、且つ、Ct軸回転可能に保持する。
(2.ホブカッタTによる加工状態の説明)
ホブカッタTにより、工作物Wに歯形を創成加工する際の状態について、図2A−図2Cおよび図3を参照して説明する。
ホブカッタTは、図2Aおよび図3に示すように、基端側(図2Aの右)が工具主軸装置33に装着される部位であり、片持ち支持される。また、ホブカッタTは、先端側(自由端側)の外周面に複数の刃部を備えている。複数の刃部は、螺旋状に配列されている。ホブカッタTの複数の刃部は、複数の周回分配列されている。つまり、ホブカッタTは、軸方向において、複数の刃列を有している。本例におけるホブカッタTの刃列数は、5〜6列である。
歯形の創成加工において、ホブカッタTの中心軸と工作物Wの中心軸とは、交差角を有している。本例において、交差角は、90°を例示するが、90°以外の角度とすることもできる。そして、ホブカッタTをその中心軸回りに回転させ、工作物Wをその中心軸回りに同期回転させながら、ホブカッタTを工作物Wの中心軸方向に相対移動させる。
本例では、ホブカッタTは、工作物Wの上端を加工位置としている。つまり、ホブカッタTをY軸方向に位置決めした状態で、X軸方向およびZ軸方向に、ホブカッタTと工作物Wとを相対移動させることにより、上記動作を実現している。ただし、加工位置は、工作物Wの上端に限定されるものではなく、工作物Wの周方向の他の位置とすることもできる。
ここで、図2Aに示すように、ホブカッタTは、軸方向において1回の加工に用いられる刃列数は、2〜3列である。つまり、ホブカッタTは、軸方向において1回の加工に用いる刃列数(2〜3列)よりも多い刃列数(5〜6列)を有する。従って、ホブカッタTは、異なる軸方向位置の刃列によって工作物Wの加工が可能となる。
具体的には、図2Aには、ホブカッタTの先端側の刃列によって工作物Wを加工する状態を示している。図2Bには、ホブカッタTの軸方向中央部の刃列によって工作物Wを加工する状態を示している。図2Cには、ホブカッタTの基端側の刃列によって工作物Wを加工する状態を示している。このように、ホブカッタTは、異なる軸方向位置の刃列によって工作物Wを加工可能とすることにより、ホブカッタTの寿命を向上することができる。
ここで、ホブカッタTは、片持ち支持されているため、ホブカッタTの先端側が撓みやすい。そして、ホブカッタTにおいて加工に用いられる軸方向位置に応じて、ホブカッタTの撓み量が異なる。ホブカッタTの撓み量は、図2Aに示すホブカッタTの先端側にて加工する場合が最も大きく、図2Bに示すホブカッタTの中央部にて加工する場合がその次に大きく、図2Cに示すホブカッタTの基端側にて加工する場合が最も小さい。
さらに、歯形の創成加工においては、加工負荷が逐次変化する。そのため、加工の際にホブカッタTが撓むことによって、ホブカッタTの先端側が、撓み方向に振動することになる。そして、ホブカッタTにおいて加工に用いられる軸方向位置に応じて、ホブカッタTの振動の大きさが異なる。ホブカッタTの振動の大きさは、図2Aに示すホブカッタTの先端側にて加工する場合が最も大きく、図2Bに示すホブカッタTの中央部にて加工する場合がその次に大きく、図2Cに示すホブカッタTの基端側にて加工する場合が最も小さい。つまり、ホブカッタTは、撓み量が大きいほど、振動の大きさが大きくなる。
このように、ホブカッタTが片持ち支持されることによって、撓みおよび振動が生じる。上記のような加工に用いられるホブカッタTの軸方向位置に応じた撓みおよび振動に関する動作を、片持ち起因動作と称する。
(3.工作物Wの加工位置についての定義)
工作物Wの加工位置について、図3を参照して定義する。図3に示すように、ホブカッタTにより工作物Wを加工する場合に、ホブカッタTを回転させ、工作物Wを同期回転させながら、ホブカッタTを工作物Wの中心軸方向に相対移動させることによって、工作物Wに歯形を創成加工する。
本例では、交差角を90°とした場合には、ホブカッタTをX軸方向に移動する。ただし、交差角を90°から傾けた場合には、ホブカッタTをX軸方向から傾けた方向に移動することになる。
図3においては、ホブカッタTを、工作物Wに対して、右から左へ移動させる状態を示している。ここで、工作物Wにおいて、歯形の歯幅方向の加工開始端部をL1とし、歯幅方向の中央部をL2とし、歯幅方向の加工終了端部をL3とする。加工開始端部L1、歯幅方向の中央部L2、加工終了端部L3では、上述した片持ち起因動作がそれぞれ異なる。詳細は、後述する。
(4.ホブカッタTの刃部の軌跡)
ホブカッタTの刃部の軌跡について、図4Aおよび図4Bを参照して説明する。図4Aには、理想的な状態を示す。ホブカッタTと工作物Wとを相対移動させることにより、ホブカッタTの刃部は、工作物Wに対して、図4Aの白抜き矢印にて示すように移動する。図4Aの右上から切り込んでいき、左上から抜けていく。このとき、工作物Wに形成される歯面A0が、切込開始側の歯面であり、歯面B1が、切込終了側の歯面である。
しかし、ホブカッタTは、上述したように、加工によって片持ち起因動作を生じる。つまり、ホブカッタTは、撓みおよび振動を生じる。図4Bの黒矢印にて示すように、ホブカッタTの刃部が、切込開始側の歯面を加工する際に、撓みおよび振動を生じる。
そうすると、ホブカッタTの刃部は、切込開始側の歯面(図4Bの右側歯面)を加工する際には、理想的な歯面A0から反切込方向(図4Bの左側)にずれた位置に位置する。そのため、切込開始側の歯面は、理想的な歯面A0に対して削り残しを有し、正の歯すじ誤差を有することになる。
一方、ホブカッタTの刃部は、切込終了側の歯面(図4Bの左側歯面)を加工する際には、理想的な歯面B0から切込方向(図4Bの左側)にずれた位置に位置する。ホブカッタTが切込開始側の歯面を加工する際に生じたずれを維持してしまうために、このような状態となる。つまり、切込終了側の歯面は、理想的な歯面B0に対して削りすぎとなり、負の歯すじ誤差を有することになる。
(5.工作物Wの加工精度および加工時における歯車加工装置1の状態)
ホブカッタTの加工位置を図2A、図2B、図2Cのそれぞれとした場合において、工作物Wの加工精度、すなわち歯すじ誤差について、図5A、図5B、図5Cを参照して説明する。図5A−図5Cは、図2A−図2Cに対応する。
図中、上下方向が、工作物Wに加工される歯の歯すじ方向である。また、図5A−図5Cにおいて、右図が、図4A,図4Bの右側の切込開始側の歯面Aを示し、理想的な歯面をA0で示す。ここで、理想的な歯面A0は、当該歯面Aにおいて、最も削られた位置としている。
また、図5A−図5Cにおいて、左図が、図4A,図4Bの左側の切込終了側の歯面Bを示し、理想的な歯面をB0で示す。理想的な歯面B0は、切込開始側の歯面Aにおける理想的な歯面A0を基準とした場合の位置である。また、工作物Wにおいて加工開始位置をMsとし、加工終了位置をMeとする。つまり、図中、下から上に向かって加工が進む。
図5Aに示すように、加工に用いられるホブカッタTの軸方向位置が先端側である場合には、右側の歯面Aは、工作物Wの加工開始端部L1(図3に示す)および工作物Wの加工終了端部L3を加工するときにおいて、正の歯すじ誤差を有する。つまり、削り残しが発生する。右側の歯面Aは、工作物Wの歯幅方向の中央部L2を加工するときには、僅かに正の歯すじ誤差を有するが、理想的な歯面A0に近接している。
一方、左側の歯面Bは、工作物Wの加工開始端部L1および工作物Wの加工終了端部L3において、負の歯すじ誤差を有する。左側の歯面Bは、工作物Wの歯幅方向の中央部L2を加工するときには、僅かに負の歯すじ誤差を有するが、理想的な歯面B0に近接している。
図5Bおよび図5Cに示すように、加工に用いられるホブカッタTの軸方向位置が中央部および基端側である場合にも、先端側である場合と同様の傾向を有する。ただし、歯すじ誤差の大きさは、加工に用いられるホブカッタTの軸方向位置が先端側である場合が最も大きく、次に中央部が大きく、基端側が最も小さい。また、工作物Wの加工開始端部L1を加工するときと工作物Wの加工終了端部L3を加工するときとを比べると、工作物Wの加工開始端部L1を加工するときの方が、歯すじ誤差が大きい傾向にある。
次に、Y軸の駆動装置、すなわち、サドル32をコラム31に対してY軸方向に移動させる駆動装置における実効電流の挙動について、図6A−図6Cを参照して説明する。図6A−図6Cは、図2A−図2Cに対応する。
図中、加工開始時刻をTsとし、加工終了時刻をTeとする。また、図3に示す工作物Wの加工開始端部L1を加工する時間をT1とし、工作物Wの歯幅方向の中央部L2を加工する時間をT2とし、工作物Wの加工終了端部L3を加工する時間をT3とする。
ここで、Y軸実効電流の変動は、ホブカッタTによるY軸方向の振動の大きさに相関がある。つまり、Y軸実効電流の変動が大きいほど、ホブカッタTがY軸方向に大きく振動していることとなる。機械構成に依存しない表現をした場合には、ここでのY軸実効電流は、ホブカッタTの回転中心線に直交する方向における駆動装置の駆動電流であり、ホブカッタTの回転中心線に直交する方向における工具主軸装置33の振動に相当する。
図6Aに示すように、加工に用いられるホブカッタTの軸方向位置が先端側である場合には、工作物Wの加工開始端部L1を加工するときには(時間T1)、Y軸実効電流が非常に大きく変動している。また、工作物Wの歯幅方向の中央部L2を加工するときには(時間T2)、工作物Wの加工開始端部L1を加工するときに比べて、Y軸実効電流の変動の大きさが小さくなっている。また、工作物Wの加工終了端部L3を加工するときには(時間T3)、Y軸実効電流の変動の大きさは、工作物Wの加工開始端部L1を加工するときよりは小さいが、工作物Wの歯幅方向の中央部L2を加工するときよりも大きい。
図6Bおよび図6Cに示すように、加工に用いられるホブカッタTの軸方向位置が中央部および基端側である場合にも、先端側である場合と同様の傾向を有する。ただし、Y軸実効電流の変動の大きさは、加工に用いられるホブカッタTの軸方向位置が先端側である場合が最も大きく、次に中央部が大きく、基端側が最も小さい。また、工作物Wの加工開始端部L1を加工するときと工作物Wの加工終了端部L3を加工するときとを比べると、工作物Wの加工開始端部L1を加工するときの方が、Y軸実効電流の変動の大きさが大きい傾向にある。
また、図6A−図6Cより、Y軸の実効電流の変動の大きさは、図6Aに示すホブカッタTの軸方向位置が先端側である場合が最も大きく、図6Bに示す軸方向位置が中央部である場合が次に大きく、図6Cに示す軸方向位置が基端側である場合が最も小さい。つまり、Y軸の実効電流の変動の大きさは、軸方向位置が基端から先端に向かうほど大きい傾向にある。
次に、A軸の駆動装置、すなわち、工作物主軸装置23において工作物Wを回転駆動するモータの実効電流の挙動について、図7A−図7Cを参照して説明する。図7A−図7Cは、図2A−図2Cに対応する。
図中、加工開始時刻をTsとし、加工終了時刻をTeとする。また、図3に示す工作物Wの加工開始端部L1を加工する時間をT1とし、工作物Wの歯幅方向の中央部L2を加工する時間をT2とし、工作物Wの加工終了端部L3を加工する時間をT3とする。
ここで、A軸実効電流の変動は、ホブカッタTにより工作物Wを加工する際に、工作物Wの回転方向におけるずれ(回転同期ずれ)に相関がある。つまり、A軸実効電流の変動が大きいほど、ホブカッタTの回転と工作物Wとの回転との同期ずれが生じていることとなる。
図7Aに示すように、加工に用いられるホブカッタTの軸方向位置が先端側である場合には、工作物Wの加工開始端部L1を加工するときには(時間T1)、A軸実効電流が非常に大きく変動している。また、工作物Wの歯幅方向の中央部L2を加工するときには(時間T2)、工作物Wの加工開始端部L1を加工するときに比べて、A軸実効電流の変動の大きさが小さくなっている。また、工作物Wの加工終了端部L3を加工するときには(時間T3)、A軸実効電流の変動の大きさは、工作物Wの加工開始端部L1を加工するときよりは小さいが、工作物Wの歯幅方向の中央部L2を加工するときよりも大きい。
図7Bおよび図7Cに示すように、加工に用いられるホブカッタTの軸方向位置が中央部および基端側である場合にも、先端側である場合と同様の傾向を有する。ただし、A軸実効電流の変動の大きさは、加工に用いられるホブカッタTの軸方向位置が先端側である場合が最も大きく、次に中央部が大きく、基端側が最も小さい。また、工作物Wの加工開始端部L1を加工するときと工作物Wの加工終了端部L3を加工するときとを比べると、工作物Wの加工開始端部L1を加工するときの方が、A軸実効電流の変動の大きさが大きい傾向にある。
以上より、工作物Wの加工開始端部L1を加工するときには、中央部L2を加工するときに比べて、歯すじ誤差、Y軸実効電流の変動の大きさ、A軸実効電流の変動の大きさが、何れも大きくなっている。また、工作物Wの加工終了端部L3を加工するときには、中央部L2を加工するときに比べて、歯すじ誤差、Y軸実効電流の変動の大きさ、A軸実効電流の変動の大きさが、何れも大きくなっている。
さらに、ホブカッタTの先端側で加工する場合には、ホブカッタTの中央部および基端側で加工する場合に比べて、歯すじ誤差、Y軸実効電流の変動の大きさ、A軸実効電流の変動の大きさが、何れも大きくなっている。
つまり、Y軸実効電流の変動の大きさ、および、A軸実効電流の変動の大きさは、歯すじ誤差に相当する値を表していると言える。そして、Y軸実効電流の変動の大きさは、ホブカッタTの撓み量に相当する値となり、A軸実効電流の変動の大きさは、工具主軸装置33に対する工作物主軸装置23の回転同期ずれに相当する値となる。
(6.歯車加工装置1の機能ブロック構成)
歯車加工装置1の機能ブロック構成について、図8を参照して説明する。歯車加工装置1の機械構成の例は、図1に示すとおりである。ここでは、歯車加工装置1の機能構成について説明する。
歯車加工装置1は、少なくとも、測定器41、軸方向位置取得部42、補正処理部43、制御装置44、駆動装置45を備える。測定器41は、片持ち起因動作が発生する際に、ホブカッタTの撓み量に相当する値を測定する測定器、または、工具主軸装置33に対する工作物主軸装置23の回転同期ずれに相当する値を測定する測定器である。
例えば、測定器41は、ホブカッタTの撓み量に相当する値として、Y軸駆動モータの実効電流を測定するセンサを適用することができる。測定器41は、工具主軸装置33に対する工作物主軸装置23の回転同期ずれに相当する値として、A軸駆動モータの実効電流を測定するセンサを適用することもできる。また、測定器41は、A軸の駆動モータとCt軸の駆動モータの同期ずれ情報を取得することができれば、回転同期ずれに相当する値として、当該同期ずれ情報を取得する機器を適用することもできる。また、測定器41は、A軸駆動モータの回転角センサの値とCt軸の駆動モータの回転角センサの値を取得することで、モータの角度差などを用いて回転同期ずれを演算するようにしてもよい。また、測定器41は、ホブカッタTの撓み量を直接測定できる変位センサとすることもできる。
ここで、本例においては、工作物Wは、ホブカッタTに比べて撓み量および振動が小さい。従って、工作物Wの撓みを考慮しないことが可能である。ただし、工作物WがホブカッタTと同様に撓む場合を考慮することもできる。つまり、工作物Wが片持ち支持されることによって、ホブカッタTと同様に片持ち起因動作が発生する。この場合、測定器41は、上記に加えて、工作物Wの撓み量に相当する値を測定する測定器、または、工作物Wの回転同期ずれに相当する値を測定する測定器を含むようにするとよい。
軸方向位置取得部42は、図2A−図2Cに示すように、加工に用いられるホブカッタTの軸方向位置を取得する。当該軸方向位置は、指令値(NCプログラム)から取得することができる。詳細には、軸方向位置取得部42は、加工に用いられるホブカッタTの軸方向位置が、先端側であるか、中央部であるか、基端側であるかを取得する。なお、軸方向位置取得部42は、上記では3段階としたが、2段階としてもよいし、4段階以上としてもよい。また、軸方向位置取得部42は、位置取得として、Z軸移動用モータの位置センサや、Z軸の直線位置を計測できるリニアゲージ(リニアスケール)などを適用することもできる。なお、軸方向位置取得部42は、X軸、Y軸も同様に計測して位置取得する。
補正処理部43は、測定器41により測定された値、および、軸方向位置取得部42により取得された加工に用いられるホブカッタTの軸方向位置に基づいて補正を行う。補正処理部43は、例えば、ホブカッタTによる切込量を補正するようにしてもよいし、工具主軸装置33に対する工作物主軸装置23の回転同期ずれを補正するようにしてもよい。
補正処理部43は、補正量として、切込量または回転同期ずれを決定する必要がある。当該補正量は、過去の実績から測定器41の測定結果と補正量との関係を表すマップを作成しておき、当該マップを用いて決定することができる。
また、補正量は、機械学習を用いて決定することもできる。この場合、学習フェーズにおいて機械学習を用いて測定結果と補正量との関係を表す学習済みモデルを生成し、推論フェーズにおいて当該学習済みモデルと測定器41が測定した値とを用いて補正量を決定する。
補正量は、工作物Wにおける歯すじ誤差を小さくなるように決定されている。例えば、歯幅方向において加工開始端部L1および加工終了端部L3のホブカッタTの位置を変化させるような補正量とするとよい。また、歯幅方向において、中央部L2のホブカッタTの位置を変化させるような補正量としてもよい。そして、補正量は、加工に用いられるホブカッタTの軸方向位置に応じて異なる値となる。
制御装置44は、指令値(NCプログラム)と、補正処理部43により補正された結果とに基づいて、駆動装置45を制御する。つまり、制御装置44は、補正によって、工作物Wにおける歯すじ誤差を小さくするように、駆動装置45を制御する。
なお、補正処理部43および制御装置44は、PLC(Programmable Logic Controller)やCNC(Computerized Numerical Control)装置などの組込みシステムとすることもでき、パーソナルコンピュータやサーバなどとすることもできるし、マイコン(Microcomputer、Processor)や記憶装置などを備え、制御や処理を行うようにするだけでもよい。
駆動装置45は、工具主軸装置33と工作物主軸装置23とを相対移動させる装置である。本例では、駆動装置45は、X軸移動テーブル21を直進駆動する駆動装置、B軸回転テーブル22を回転駆動する駆動装置、工作物主軸装置23において工作物Wを回転駆動する駆動装置、コラム31を直進駆動する駆動装置、サドル32を直進駆動する駆動装置、工具主軸装置33においてホブカッタTを回転駆動する駆動装置を含む。
(7.第一例の歯車加工方法)
歯車加工装置1を用いた第一例の歯車加工方法について、図9,図10A,図10Bを参照して説明する。本例では、試し加工を行って、試し加工の際の測定値を用いて補正量を決定し、本番加工の際に補正しながら加工を行う。
図9に示すように、まず、制御装置44によって、試し加工を開始する(ステップS1)。試し加工とは、試し工作物Wの加工である。続いて、試し加工の際に、測定器41により測定する(ステップS2)。そして、試し加工が終了するまで、測定を継続する(ステップS3:No)。試し加工が終了すると(S3:Yes)、補正処理部43によって、試し加工の際に測定器41により測定した測定値に基づいて補正量を決定する(ステップS4)。補正量の決定は、上述したように、予め生成したマップを用いてもよいし、機械学習を用いてもよい。
続いて、制御装置44は、本番加工を開始する(ステップS5)。本番加工は、試し工作物Wとは異なる本番工作物Wの加工である。制御装置44は、本番加工において、補正量に基づく補正制御を行う(ステップS6)。そして、本番加工が終了するまで、補正制御を継続する(ステップS7:No)。本番加工が終了すると(S7:Yes)、処理を終了する。
ここで、補正の方法として、2種類を例にあげる。第一の補正の方法は、図10Aに示すように、切込量を補正する方法である。つまり、工作物Wの歯幅方向において、加工開始端部L1および加工終了端部L3における切込量(本例ではY軸方向の切込量)を指令値よりも大きくする。工作物Wの歯幅方向の中央部L2においては、切込量は指令値と同値とする。
図10Aにおいて、A1およびB1が、ホブカッタTの撓みおよび振動が存在しない場合に、補正後の指令値によって加工される歯面である。切込量を補正することによって、工作物Wの歯幅方向の加工開始端部L1において発生する加工負荷によって、ホブカッタTに撓みかつ振動が発生したとしても、理想的な歯面A0,B0を形成することができる。
また、第二の補正の方法は、図10Bに示すように、工具主軸装置33に対する工作物主軸装置23の回転同期を補正する。つまり、工作物Wの歯幅方向において、加工開始端部L1および加工終了端部L3における回転同期ずれを補正する。図10Bにおいて、A1およびB1が、ホブカッタTの撓みおよび振動が存在しない場合に、補正後の指令値によって加工される歯面である。回転同期ずれを補正することによって、工作物Wの歯幅方向の加工開始端部L1において発生する加工負荷によって、ホブカッタTに撓みかつ振動が発生したとしても、理想的な歯面A0,B0を形成することができる。
以上より、ホブカッタTに特有の片持ち起因動作が発生する際に、測定器41によって測定されたホブカッタTの撓み量または回転同期ずれに相当する値に基づいて、補正処理部43が、切込量または回転同期ずれを補正している。従って、ホブカッタTが片持ち支持の場合の特有の片持ち起因動作によって生じる歯すじ誤差を小さくすることができる。
(8.第二例の歯車加工方法)
歯車加工装置1を用いた第二の歯車加工方法について、図11を参照して説明する。本例では、試し加工を行うことなく、本番加工の加工初期段階において補正量を決定し、その後の加工において補正しながら加工を行う。
図11に示すように、制御装置44によって、工作物W(本番工作物)の加工開始端部L1(図3に示す)の加工を開始する。(ステップS11)。続いて、工作物Wの加工開始端部L1の加工の際に、測定器41により測定する(ステップS12)。加工開始端部L1の加工が終了するまで、測定を継続する(ステップS13:No)。
加工開始端部L1の加工が終了すると(S13:Yes)、補正処理部43によって、加工開始端部L1の加工の際に測定器41により測定した測定値に基づいて補正量を決定する(ステップS14)。補正量の決定は、第一の補正の方法にて説明した2種類を適用できる。
続いて、工作物Wの歯幅方向の中央部L2の加工を開始する(ステップS15)。制御装置44は、中央部L2の加工において、補正量に基づく補正制御を行う(ステップS16)。そして、加工が終了するまで、すなわち工作物Wの加工終了端部L3まで加工が終了するまで、補正制御を継続する(ステップS17:No)。加工が終了すると(S17:Yes)、処理を終了する。
ここで、工作物Wの歯幅方向において、加工開始端部L1から中央部L2に移行するタイミングにおいて、急に補正量に基づいて補正制御を行うと、工作物Wの歯面に段差が形成されるおそれがある。そこで、非補正制御から補正制御への移行した直後は、補正量の影響割合を徐々に大きくしていくようにするとよい。その結果、補正制御を開始することによる悪影響を抑制することができる。
以上より、ホブカッタTが片持ち支持の場合の特有の片持ち起因動作によって生じる歯すじ誤差を小さくすることができる。また、試し加工を不要とするため、無駄な工作物Wの発生を防止できる。
1:歯車加工装置、 10:ベッド、 20:工作物保持装置、 21:X軸移動テーブル、 22:B軸回転テーブル、 23:工作物主軸装置、 30:工具保持装置、 31:コラム、 32:サドル、 33:工具主軸装置、 41:測定器、 42:軸方向位置取得部、 43:補正処理部、 44:制御装置、 45:駆動装置、 A,A0,A1,B,B0,B1:歯面、 L1:工作物の加工開始端部、 L2:工作物の歯幅方向の中央部、 L3:工作物の加工終了端部、 T:ホブカッタ、 W:工作物

Claims (8)

  1. 工作物に歯形を加工するホブカッタと、
    前記ホブカッタを回転可能に片持ち支持する工具主軸装置と、
    前記工作物を回転可能に支持する工作物主軸装置と、
    前記工具主軸装置と前記工作物主軸装置とを相対移動させる駆動装置と、
    前記ホブカッタの撓み量、または、前記工具主軸装置に対する前記工作物主軸装置の回転同期ずれに相当する値を測定する測定器と、
    前記測定器により測定された前記値に基づいて、前記ホブカッタによる切込量、または、前記工具主軸装置に対する前記工作物主軸装置の回転同期ずれを補正する補正処理部と、
    を備える、歯車加工装置。
  2. 前記工作物主軸装置は、前記工作物を片持ち支持し、
    前記ホブカッタが片持ち支持されると共に前記工作物が片持ち支持されて、前記工作物に前記歯形を創成加工する、請求項1に記載の歯車加工装置。
  3. 前記ホブカッタは、軸方向において1回の加工に用いる刃列数よりも多い刃列数を有し、
    前記補正処理部は、前記測定器により測定された前記値、および、加工に用いられる前記ホブカッタの軸方向位置に基づいて補正する、請求項1または2に記載の歯車加工装置。
  4. 前記測定器は、前記ホブカッタの回転中心線に直交する方向における前記工具主軸装置または前記工作物主軸装置の振動、もしくは、前記ホブカッタの回転中心線に直交する方向に駆動するための前記駆動装置の駆動電流を、前記ホブカッタの撓み量または前記工具主軸装置に対する前記工作物主軸装置の回転同期ずれに相当する前記値として測定する、請求項1−3の何れか1項に記載の歯車加工装置。
  5. 前記測定器は、前記工具主軸装置における回転モータの駆動電流、前記工作物主軸装置における回転モータの駆動電流、前記工具主軸装置における回転モータと前記工作物主軸装置における回転モータとの回転同期ずれを、前記ホブカッタの撓み量または前記工具主軸装置に対する前記工作物主軸装置の回転同期ずれに相当する前記値として測定する、請求項1−3の何れか1項に記載の歯車加工装置。
  6. 前記補正処理部は、試し工作物を加工した際に前記測定器により測定される前記値に基づいて補正量を決定し、決定した前記補正量に基づいて前記試し工作物とは異なる本番工作物を加工する際に補正する、請求項1−5の何れか1項に記載の歯車加工装置。
  7. 前記補正処理部は、本番工作物の歯幅方向の加工開始端部を加工した際に前記測定器により測定される前記値に基づいて補正量を決定し、決定した前記補正量に基づいて前記本番工作物の歯幅方向の中央部を加工する際に補正する、請求項1−5の何れか1項に記載の歯車加工装置。
  8. 前記補正処理部は、決定した前記補正量に基づいて前記工作物の歯幅方向の前記中央部および加工終了端部を加工する際に補正する、請求項7に記載の歯車加工装置。
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