JP2021171736A - 可動式乾燥システム - Google Patents

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Abstract

【課題】可動式の乾燥ユニットの移動が容易であり、移動に係る負担が軽減された可動式乾燥システムを提供する。【解決手段】可動式乾燥システム1は、左乾燥ユニット4における赤外線ヒータ84を有するヒータユニット30と、ヒータユニット30の位置及び旋回姿勢を変更させるヒータユニット移動機構(レールユニット2及びヒータユニット移動部32)と、制御装置8と、制御装置8に接続されたティーチングスイッチ162と、を備えている。制御装置8は、左乾燥ユニット4の位置及び旋回姿勢の状態である左ユニット状態が変更されながらティーチングスイッチ162が順次オンとされた際の左ユニット状態を左ポイント状態PLnとして把握する。又、制御装置8は、複数の左ポイント状態PLnを用い、左ユニット状態の推移である左ユニット状態推移CLを演算し、左ユニット状態推移CLに基づいて、ヒータユニット移動機構を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、車両の塗装等を乾燥する可動式乾燥システムに関する。
車輌の塗装乾燥装置として、実開昭63−73176号公報(特許文献1)に記載されたものが知られている。
この装置は、天井に設けられた軌条部材を走行し、滑動する滑車とスプリングバランサーとを有する収納箱と、この収納箱に垂設されたパイプ材にスライド嵌挿されスプリングバランサーと連絡する伸縮棒と、この伸縮棒の下端に回動自在に設けられ、車輌の塗装面に乾燥用の光線を放射する乾燥機を枢支する枠状の支持アームと、を有している。
実開昭63−73176号公報
上記の装置では、乾燥機の移動が全て手動でなされる。よって、乾燥機の移動に手間がかかる。
又、乾燥の効率を向上するために乾燥機を大型化すると、乾燥機の手動での移動に係る負担が増す。
そこで、本発明の主な目的は、可動式の乾燥ユニットの移動が容易である可動式乾燥システムを提供することである。
又、本発明の別の主な目的は、可動式の乾燥ユニットの移動に係る負担が軽減された可動式乾燥システムを提供することである。
請求項1に記載の発明は、ヒータを有するヒータユニットと、前記ヒータユニットの位置及び姿勢の少なくとも一方を変更させるヒータユニット移動機構と、記憶手段を有する制御装置と、前記制御装置に接続されたティーチングスイッチと、を備えており、前記制御装置は、前記ヒータユニット移動機構を制御すると共に、前記ヒータユニット又は前記ヒータユニット移動機構における位置及び姿勢の少なくとも一方に係る状態であるユニット状態を把握するものであり、前記ティーチングスイッチは、前記制御装置に、特定の前記ユニット状態であるポイント状態を予め指定するためのものであり、前記制御装置は、前記記憶手段に、前記ユニット状態が変更されながら前記ティーチングスイッチが順次オンとされた際の前記ユニット状態を前記ポイント状態としてそれぞれ記憶させると共に、記憶された複数の前記ポイント状態を用い、前記ユニット状態の推移であるユニット状態推移を演算して、前記記憶手段に記憶させ、記憶された前記ユニット状態推移に基づいて、前記ヒータユニット移動機構を制御して、前記ヒータユニットを移動させることを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、上記発明において、前記ヒータユニット移動機構は、前記ヒータユニットを前後方向及び左右方向に移動させるレールユニットと、前記ヒータユニットを上下方向に移動させる単軸駆動装置と、前記ヒータユニットを旋回させる旋回装置と、を有しており、前記ヒータユニットは、前記レールユニットに対して吊り下げられていることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、上記発明において、前記ヒータは、複数設けられており、複数の前記ヒータの一部は、前記ヒータユニットの一部であるモジュールに配置されており、前記モジュールは、前記ヒータユニットにおける他の部分に対する傾きを変更可能であることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、上記発明において、前記ヒータは、複数設けられており、前記制御装置は、各前記ヒータの点灯を制御し、複数の前記ヒータの一部について、他の前記ヒータに対し独立して点灯させることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、上記発明において、前記ヒータは、赤外線を放射する赤外線ヒータであることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、上記発明において、前記赤外線ヒータは、炭素質発熱体により、赤外線を放射することを特徴とするものである。
本発明の主な効果は、可動式の乾燥ユニットの移動が容易である可動式乾燥システムが提供されることである。
又、本発明の別の主な効果は、可動式の乾燥ユニットの移動に係る負担が軽減された可動式乾燥システムが提供されることである。
本発明に係る可動式乾燥システムの上面側の斜視図である。 図1の前面図である。 図1における左乾燥ユニットの正面図である。 図3におけるヒータユニットの正面側の斜視図である。 図4の背面側の斜視図である。 図4の状態からベースモジュール以外のモジュールを傾けた場合の斜視図である。 図4におけるミドルモジュールの一部分解斜視図である。 図1における制御装置のブロック図である。 図3の乾燥ユニットのティーチングに関する模式的な上面図である。
以下、本発明に係る実施の形態の例が、その変更例と共に、適宜図面に基づいて説明される。
尚、当該形態は、下記の例及び変更例に限定されない。
図1は、本発明に係る可動式乾燥システム1の上面側の斜視図である。図2は、図1の前面図である。図3は、図1における左乾燥ユニット4の正面図である。図4は、図3におけるヒータユニット30の正面側の斜視図である。図5は、図4の背面側の斜視図である。図6は、図4の状態からベースモジュール40以外のモジュールを傾けた場合の図である。図7は、図4におけるミドルモジュール44の一部分解斜視図である。図8は、図1における制御装置8のブロック図である。
可動式乾燥システム1は、車両AMの整備場の塗装ブースに設置されている。可動式乾燥システム1は、車両AMに対し施工された自動車補修塗装を乾燥する。尚、可動式乾燥システム1は、車両AMに代えて、あるいは車両AMと共に、車両AMのパーツの塗装を乾燥しても良い。又、可動式乾燥システム1は、他の場所に設置されても良い。更に、可動式乾燥システム1は、板金塗装以外の車両AMの塗装の乾燥、あるいは車両AM以外の塗装の乾燥、又は塗装以外の乾燥を行っても良い。
可動式乾燥システム1は、レールユニット2と、左乾燥ユニット4と、右乾燥ユニット6と、制御装置8と、を有している。
尚、説明の便宜上、可動式乾燥システム1の方向は、乾燥対象としての車両AMの方向に則したものとする。但し、左乾燥ユニット4及び右乾燥ユニット6の方向は、乾燥用光線(赤外線)の放射面側を正面側とし、その裏側を背面側とし、正面側に向かい合った場合の左側の面を左側面とし、正面側に向かい合った場合の右側の面を右側面とすることがある。これらの方向は、説明の便宜上定められたものであり、各種の部材及び部分の移動並びに設置の態様等により、変化することがある。
レールユニット2は、複数(3本)の幅方向レール10と、複数(2本)の前後方向レール12と、複数(2個)の第1サーボモータ14と、複数(2個)の第2サーボモータ16と、複数(8個)のリミットスイッチ18と、を有している。
各幅方向レール10は、整備場の天井CEに固定されている。各幅方向レール10は、左右方向を向いている。各幅方向レール10の長さは、車両AMの幅(左右方向の大きさ)以上とされている。3本の幅方向レール10は、前後に並べられている。
各幅方向レール10の下側に、前後方向レール12がそれぞれ設けられる。各前後方向レール12は、車両AMの長尺方向に沿っている。各前後方向レール12の前端部、後端部及び中央部は、前後及び中央の幅方向レール10に、移動可能に支持される。各前後方向レール12は、各幅方向レール10を走行可能である。各前後方向レール12は、複数(2本)のレール部20を有している。1つの前後方向レール12における各レール部20は、互いに平行である。
各前後方向レール12は、対応する第1サーボモータ14により自動走行される。この自動走行では、任意の位置における速度(停止を含む)が指定される。各第1サーボモータ14は、中央の幅方向レール10に設けられる。各第1サーボモータ14は、制御装置8に接続されており、制御装置8により制御される。
より詳しくは、各第1サーボモータ14は、その回転軸においてローラを有している。各ローラは、対応する幅方向レール10に対し、弾性体(バネ)により押し付けられている。各第1サーボモータ14が回転すると、ローラを介して、対応する前後方向レール12に動力(トルク)が与えられる。尚、各前後方向レール12に対する動力の付与(各前後方向レール12の駆動構造)は、ローラ及び弾性体に代えて、歯車及びラック、あるいはプーリ及びベルトとされても良い。
各第2サーボモータ16は、対応する前後方向レール12に設けられる。各第2サーボモータ16は、制御装置8に接続されており、制御装置8により制御される。
リミットスイッチ18は、各前後方向レール12の前端部及び後端部、並びに中央の幅方向レール10の中央部2箇所、左端部及び右端部に配置される。各リミットスイッチ18は、制御装置8と接続されている。
尚、第1サーボモータ14及び第2サーボモータ16の少なくとも一方は、DCモータ及びインダクションモータ(誘導電動機)の少なくとも一方等の他の駆動装置に代えられても良い。又、各前後方向レール12が天井に固定され、各幅方向レール10が各前後方向レール12に前後移動可能に設けられても良い。更に、リミットスイッチ18は、前の幅方向レール10あるいは後の幅方向レール10等に配置されても良い。
左乾燥ユニット4は、右乾燥ユニット6と、全体的な配置が左右対称であることを除き、同様に成る。以下、主に左乾燥ユニット4が説明される。右乾燥ユニット6における左乾燥ユニット4と同様に成る部材及び部分については、左乾燥ユニット4と同じ符号が付され、説明が適宜省略される。尚、乾燥ユニットの数は、1であっても良いし、3以上であっても良い。例えば、左乾燥ユニット4のみが設けられて右乾燥ユニット6が省略されても良いし、右乾燥ユニット6のみが設けられて左乾燥ユニット4が省略されても良い。又、乾燥ユニットは、左右に2台ずつ、合計4台設けられても良い。
左乾燥ユニット4は、ヒータユニット30と、ヒータユニット移動部32と、中継ボックス34と、を有する。
ヒータユニット30は、ベースモジュール40と、アンダーモジュール42と、ミドルモジュール44と、トップモジュール46と、を有する。
ベースモジュール40は、全体的には板状であり、正面から背面への方向に垂直となっている。
ベースモジュール40は、ベースモジュールフレーム50と、ベース上アーム52と、ベース下アーム54と、複数(4個)の配線ボックス56と、複数(2個)の近接センサ58と、複数(2個)の放射温度計60と、非常停止スイッチ62と、ブレーキ解除スイッチ64と、複数(6台)の第1ヒータボックス66と、を有している。
ベースモジュールフレーム50は、複数(6つ)の穴70を有している。各穴70は、正面から背面側へ窪んでおり、上下2行、左右3列の格子状に配置されている。
ベース上アーム52は、ベースモジュールフレーム50上部の左右端部から、上方へ円弧状に延びるように設けられている。ベース上アーム52には、ピン72が進入可能な1つの孔が設けられる。
ベース下アーム54は、ベースモジュールフレーム50下部の左右端部において、ベース上アーム52と同様に設けられる。
各配線ボックス56は、ベースモジュールフレーム50の背面であって、四隅の穴70における各下辺部の裏側に配置されている。各配線ボックス56は、ベースモジュールフレーム50の背面から背面方向へ突出している。
各近接センサ58は、互いに離れた状態で、ベースモジュールフレーム50の正面側に配置されている。各近接センサ58は、物体が所定距離以内にあるか否かを検知するものである。各近接センサ58は、配線ボックス56及び中継ボックス34を介して制御装置8に接続されており、物体の所定距離以内における存在を検知すると、近接検知信号を制御装置8に送信する。尚、各近接センサ58は、省略されても良い。又、各近接センサ58に代えて、物体との距離を数値で測定する距離センサが用いられても良い。
各放射温度計60は、各近接センサ58と同様に配置される。各放射温度計60は、下の3つの穴70における中央の穴70とその隣の穴70との間に配置されている。各放射温度計60は、自身に隣接した対象物の温度を検知する。各放射温度計60は、制御装置8に接続されており、検知した温度を示す信号である温度信号を制御装置8に送信する。尚、放射温度計60以外の温度計が用いられても良い。
非常停止スイッチ62は、ボタン形式のスイッチであり、配線ボックス56及び中継ボックス34を介して制御装置8に接続されている。
ブレーキ解除スイッチ64は、非常停止スイッチ62と同様に成る。
尚、非常停止スイッチ62及びブレーキ解除スイッチ64の少なくとも一方は、ボタン形式以外の形式とされても良い。
各第1ヒータボックス66は、正面側が露出した状態で、ベースモジュールフレーム50の穴70に装填される。
各第1ヒータボックス66は、ミドルモジュール44の各第1ヒータボックス66と同様であるため、ミドルモジュール44に係る図7が参照可能である。尚、他のモジュールにおけるベースモジュール40と同様の部材及び部分には、同じ符号が付されて、適宜説明が省略される。
各第1ヒータボックス66は、カバー80と、反射板82と、ヒータとしての赤外線ヒータ84と、を有する。
カバー80は、正面側へ開いた開蓋箱状である。
反射板82は、乾燥用光線としての赤外線を反射する折り曲げ板である。反射板82の幅方向の断面は、放物線状である。反射板82は、正面側へ開いた状態で、カバー80に嵌められる。
赤外線ヒータ84は、赤外線を放射するヒータである。赤外線ヒータ84は、石英ガラス管に炭素質発熱体を入れたものである。炭素質発熱体は、炭素質板から形成される。炭素質発熱体につながれた導線は、配線ボックス56を介して、中継ボックス34に接続される。赤外線ヒータ84は、配線ボックス56及び中継ボックス34を介して、制御装置8に接続されている。炭素質発熱体は、導線を通じて電力の供給を受けると、点灯して赤外線を放射し、電力量に応じた発熱量で発熱する。炭素質発熱体は、電力供給開始と共にすぐに発熱し、又供給される電力の変更に対する発熱量の応答性に優れる。赤外線ヒータ84は、上下方向を向いており、反射板82における放物線の焦点に合致するように配置されている。
尚、赤外線ヒータ84は、ニクロム線及びタングステン線の少なくとも一方(電熱線)を有しており、電熱線に対する電力の印加により赤外線が放射されるものであっても良い。又、赤外線ヒータ84は、赤外線以外の乾燥用光線あるいは乾燥用媒体(温風等)を発するヒータ等(乾燥用光線等発出体)とされても良い。赤外線ヒータ84と赤外線以外のヒータ等とが併用されても良い。
アンダーモジュール42は、ベースモジュール40の下側に、ベースモジュール40に対して幅方向の軸周りで回転可能に設けられる。アンダーモジュール42とベースモジュール40との間には、複数(2個)の蝶番が設けられる。
アンダーモジュール42は、アンダーモジュールフレーム90と、アンダー上アーム92と、第2ヒータボックス94と、を有している。
アンダーモジュールフレーム90は、穴70が1つのみで横向きとなり一層長くなっており、又外形が穴70に合わせて小さくなったことを除き、ベースモジュールフレーム50と同様に成る。
アンダー上アーム92は、アンダーモジュールフレーム90上部の左右端部から、上方へ円弧状に延びるように設けられている。アンダー上アーム92は、ベース下アーム54と向かい合い、互いに接触している。ベース下アーム54には、その中心線に沿って並ぶ孔の集合である孔群96が設けられる。孔群96における各孔の何れかには、対応するベース下アーム54に設けられた1つの孔が重なり、その重なった2つの孔には、ピン72が進入可能である。ピン72が進入する孔群96の孔を変えることにより、アンダー上アーム92は、ベース下アーム54との距離を変更した状態で、そのベース下アーム54に対し固定される。従って、アンダーモジュール42のベースモジュール40に対する左右方向の軸周りの傾き、即ちアンダーモジュール42の傾き姿勢は、ベース下アーム54及びアンダー上アーム92での固定により、変更可能である。アンダーモジュール42の傾き姿勢は、ベースモジュール40と平行な姿勢から、アンダーモジュール42の正面が45°程度上向きとなる姿勢(図6参照)まで変更可能である。アンダーモジュール42は、ベースモジュール40と平行な傾き姿勢において、ヒータユニット30が最下方に下げられていても、整備場の床FLに当たらない。尚、アンダーモジュール42は、床FLに当たる場合が存在するように配置されても良い。アンダーモジュール42は、バンパー及びキャスタの少なくとも一方を備えていても良い。
第2ヒータボックス94は、長手方向の長さがより大きいことを除き、第1ヒータボックス66と同様に成る。第2ヒータボックス94は、アンダーモジュールフレーム90の穴70に嵌め込まれている。
ミドルモジュール44は、ベースモジュール40の上側に、ベースモジュール40に対して幅方向の軸周りで回転可能に設けられる。ミドルモジュール44とベースモジュール40との間には、複数(2個)の第1蝶番98、及び複数(2個)の第2蝶番99が設けられる。
ミドルモジュール44は、ミドルモジュールフレーム100と、ミドル上アーム102と、ミドル下アーム104と、複数(2個)のハンドル106と、複数(2個)の配線ボックス56と、複数(2個)の放射温度計60と、複数(3台)の第1ヒータボックス66と、を有している。
ミドルモジュールフレーム100は、穴70が1行に配置された3つのみであり、又外形が3つの穴70に合わせて小さくなったことを除き、ベースモジュールフレーム50と同様に成る。
ミドル上アーム102は、ベース上アーム52と、ピン72の孔も含め同様に成る。
ミドル下アーム104は、アンダー上アーム92と、孔群96も含め同様に成る。ミドル下アーム104のベース上アーム52に対する関係は、アンダー上アーム92のベース下アーム54に対する関係と同様である。よって、ミドルモジュール44のベースモジュール40に対する傾き、即ちミドルモジュール44の傾き姿勢は、変更可能である。ミドルモジュール44の傾き姿勢は、ベースモジュール40と平行な姿勢から、ミドルモジュール44の正面が45°程度下向きとなる姿勢まで変更可能である。
ハンドル106は、使用者が把持可能な棒状の部材である。各ハンドル106は、上下方向に延びており、上下の端部が、ミドルモジュールフレーム100の側面から側方へ突出する突出部で固定されている。ミドルモジュール44の傾き姿勢の変更は、使用者がハンドル106を握ることにより、容易に行える。
各配線ボックス56は、設置数を除き、ベースモジュール40の配線ボックス56と同様に成る。各配線ボックス56は、ミドルモジュールフレーム100の背面における下部の左右に配置されている。
各放射温度計60は、3つの穴70における中央の穴70とその隣の穴70との間に配置されている。
各第1ヒータボックス66は、穴70に入れられている。
トップモジュール46は、ミドルモジュール44の上側に、ミドルモジュール44に対して幅方向の軸周りで回転可能に設けられる。トップモジュール46とミドルモジュール44との間には、複数(2個)の第1蝶番98及び第2蝶番99が設けられる。
トップモジュール46は、トップモジュールフレーム110と、トップ下アーム112と、複数(2個)の配線ボックス56と、複数(2個)の近接センサ58と、複数(2個)の放射温度計60と、複数(3台)の第2ヒータボックス94と、を有している。
トップモジュールフレーム110は、各穴70が長くなったことを除き、ミドルモジュールフレーム100と同様に成る。
トップ下アーム112は、アンダー上アーム92と、孔群96も含め同様に成る。トップ下アーム112のミドル上アーム102に対する関係は、アンダー上アーム92のベース下アーム54に対する関係と同様である。よって、トップモジュール46のミドルモジュール44に対する傾き、即ちトップモジュール46の傾き姿勢は、変更可能である。トップモジュール46の傾き姿勢は、ミドルモジュール44と平行な姿勢から、トップモジュール46の正面がミドルモジュール44の正面に対して45°程度下向きとなる姿勢まで変更可能である。この傾き姿勢の変更は、ハンドル106により、容易に行える。ミドルモジュール44が45°下向きで、且つトップモジュール46が45°下向きであると、図2の左乾燥ユニット4、及び図6のように、トップモジュール46は90°下向きとなる。尚、図2では、右乾燥ユニット6は、ヒータユニット30のみ図示され、ヒータユニット移動部32は省略されている。
各配線ボックス56は、ミドルモジュール44の配線ボックス56と同様に成る。
各近接センサ58は、ベースモジュール40の近接センサ58と同様に成る。
各放射温度計60は、3つの穴70における中央の穴70とその隣の穴70との間に配置されている。
各第2ヒータボックス94は、穴70に入れられている。
尚、ヒータユニット30におけるモジュールの数は、3以下(1を含む)であっても良いし、5以上であっても良い。例えば、アンダーモジュール42が省略されても良い。
又、各モジュールにおけるヒータボックスの種類、数及び配置の少なくとも何れかは、上述のものから変更されても良い。例えば、アンダーモジュール42に複数のヒータボックスが設けられても良い。又、トップモジュール46に第1ヒータボックス66が用いられても良い。
更に、ベースモジュール40の他のモジュールに対する傾き、即ちベースモジュール40の傾き姿勢が変更可能であっても良い。
又更に、各モジュールの少なくとも何れかの傾き姿勢の変化が、各アームを用いて手動で行われず、各モジュール間毎の傾動モータ等により自動で行われても良い。
加えて、ヒータボックスの一部又は全部において、赤外線ヒータ84が複数設けられても良い。この場合、各赤外線ヒータ84は、直列に配置されても良いし、並列に配置されても良いし、直列且つ並列に配置されても良いし、千鳥状に配置されても良い。この場合、制御装置8は、一部の赤外線ヒータ84毎に点灯を制御しても良い。
又、ベースモジュール40における各種の部材又は部分の変更例が他のモジュールにおいて適用される等、あるモジュールの変更例が他のモジュールの変更例とされても良い。
ヒータユニット移動部32は、ヒータユニット30の移動(姿勢変化を含む)を行う。ヒータユニット移動部32は、レールユニット2とヒータユニット30の間に介装される。ヒータユニット30は、ヒータユニット移動部32を介して、レールユニット2に吊り下げられる。
レールユニット2及びヒータユニット移動部32により、ヒータユニット移動機構が構成される。ヒータユニット移動機構は、ヒータユニット30を移動させる。即ち、ヒータユニット移動機構は、ヒータユニット30の位置及び旋回姿勢を変更させる。
左乾燥ユニット4におけるヒータユニット30の位置及び旋回姿勢に係る状態は、左ユニット状態である。尚、左乾燥ユニット4におけるヒータユニット移動機構の位置及び旋回姿勢に係る状態が、左ユニット状態とされても良い。あるいは、左乾燥ユニット4におけるヒータユニット30及びヒータユニット移動機構の位置及び旋回姿勢に係る状態が、左ユニット状態とされても良い。左ユニット状態と同様に、右乾燥ユニット6について右ユニット状態が把握可能である。
ヒータユニット移動部32は、レール接続部120と、旋回装置122と、単軸駆動装置124と、を有する。
レール接続部120は、レール接続部本体130と、複数(2個)のレール内走行体132と、を有する。
レール接続部本体130は、水平な板状の部材である。
各レール内走行体132は、レール接続部本体130の上部に設けられる。各レール内走行体132は、レール接続部120の上面から上方に突出している。各レール内走行体132は、前後方向レール12におけるレール部20の何れかに入っている。各レール内走行体132は、レール接続部本体130、並びに旋回装置122、単軸駆動装置124、及びヒータユニット30を吊り下げた状態で、レール部20を走行可能である。
レール接続部120は、制御装置8で制御された第2サーボモータ16により、自動走行される。
旋回装置122は、旋回装置本体140と、旋回モータ142と、を有する。
旋回装置本体140は、ブロック状であり、レール接続部120の下側に配置される。
旋回モータ142は、旋回装置本体140に設けられる。旋回モータ142は、モータ軸144を有している。モータ軸144は、上下方向を向いており、中心軸周りに回転する。当該中心軸は、旋回の中心軸となる。モータ軸144は、旋回装置本体140の上面から上方に突出している。モータ軸144の上端部は、レール接続部120の下部に固定されている。
モータ軸144は、旋回装置本体140を、上下方向の旋回軸周りに回転させる。旋回モータ142(モータ軸144の回転角度)は、制御装置8により制御される。モータ軸144は、旋回装置本体140と単軸駆動装置124を介して一体であるベースモジュール40の正面が前後上下に広がる旋回姿勢を基準(回転角度0°)として、左乾燥ユニット4の左側面側に180°まで、左乾燥ユニット4の右側面側に180°まで、それぞれ回転可能である。基準の旋回姿勢は、図2の左乾燥ユニット4において示されている。ベースモジュール40は、モータ軸144の左側面側180°の回転により、旋回して裏返った旋回姿勢(背面が基準旋回姿勢の正面側に来る姿勢)をとり、右側面側180°の回転により、旋回して裏返った旋回姿勢をとる。
旋回装置122は、モータ軸144の回転により、ヒータユニット30を旋回させる。旋回装置122は、モータ軸144の回転角度の調整により、ヒータユニット30の旋回姿勢を、左乾燥ユニット4の左側面側180°から右側面側180°までの範囲内における任意のものに変更させる。
単軸駆動装置124は、旋回装置122の下側に配置される。
単軸駆動装置124は、単軸ロボットである。
単軸駆動装置124は、軸体150と、走行部152と、を有する。
軸体150は、角柱状であり、上下方向を向いている。軸体150の上端部は、旋回装置本体140に固定されている。
走行部152は、角筒状であり、軸体150に貫かれている。走行部152は、ベースモジュール40の背面に固定されている。走行部152は、軸体150の上を走行可能である。走行部152は、軸体150に対して、上下移動可能であり、任意の位置で停止可能である。走行部152は、制御装置8と接続されている。走行部152の上下移動は、制御装置8により制御される。
単軸駆動装置124により、左乾燥ユニット4が上下方向に移動される。
中継ボックス34は、走行部152の背面上側に設けられる。
中継ボックス34は、赤外線ヒータ84等の制御装置8への配線を中継する。
中継ボックス34は、図示されない端子台と、タッチパネル160とを有している。
端子台には、各種の配線が接続される。
タッチパネル160は、タッチパネル表示手段及びタッチパネル入力手段を備えている。タッチパネル表示手段は、各種の情報の表示を行う。タッチパネル表示手段は、フラットディスプレイである。タッチパネル入力手段は、タッチパネル表示手段で表示されたボタン等への入力を受け付ける。タッチパネル入力手段は、フラットディスプレイ上のタッチセンサである。タッチパネル160は、制御装置8と接続されている。タッチパネル160は、ボタン形式のティーチングスイッチ162の表示、且つティーチングスイッチ162への入力の受け付けを行える。
ティーチングスイッチ162は、制御装置8と接続されている。ティーチングスイッチ162は、制御装置8に、特定の左ユニット状態である左ポイント状態PLn、及び特定の右ユニット状態である右ポイント状態PRnを、それぞれ複数、予め指定するためのものである。
左ユニット状態及び左ポイント状態PLnは、移動可能範囲で一意となっている、第1サーボモータ14(左右方向)、第2サーボモータ16(前後方向)、旋回モータ142(旋回姿勢)、及び走行部152(上下方向)に係る各指令値の組で表されても良い。この場合、各指令値は、それぞれの位置又は旋回姿勢(旋回角度)に対応している。
又、左ユニット状態及び左ポイント状態PLnは、仮想的な座標における左乾燥ユニット4の座標値で表されても良い。この場合、例えば前後方向がX軸とされ、左右方向がY軸とされ、上下方向がZ軸とされ、旋回方向がR軸とされる。
右ユニット状態及び右ポイント状態PRnについては、左ユニット状態及び左ポイント状態PLnと同様である。
尚、ティーチングスイッチ162として、タッチパネル160上のものに代えて、あるいはタッチパネル160上のものと共に、独立した機械的なボタン又はトグルスイッチ等が設けられても良い。あるいは、ティーチングスイッチ162は、制御装置8に設けられても良い。ティーチングスイッチ162は、制御装置8が有する着脱可能な1台以上の操作盤に設けられ、使用者は、ティーチング時に、操作盤を、左乾燥ユニット4及び右乾燥ユニット6の少なくとも一方に添えてあるいは取り付けても良い。
制御装置8は、各種の部材を制御する。
制御装置8は、ここではコンピュータである。
制御装置8は、レールユニット2の後下方に設置されている。
制御装置8は、左乾燥ユニット4及び右乾燥ユニット6における各ヒータユニット移動機構を制御して、各ヒータユニット30の移動、即ち各ヒータユニット30の位置及び旋回姿勢(左ユニット状態及び右ユニット状態)の変化を制御する。
制御装置8は、ヒータユニット30に係る状態であるユニット状態を把握する。
制御装置8は、制御手段170と、制御装置入力手段172と、記憶手段としての制御装置記憶手段173と、ブレーカ174と、ブレーカハンドル176と、非常停止スイッチ178と、インターフェイス179と、を有している。
制御手段170は、制御装置入力手段172、ブレーカ174、制御装置記憶手段173及び非常停止スイッチ178を制御する。
制御装置入力手段172は、モードの選択に係るモード選択入力を受け付ける。モードには、オフモードと、ティーチングモードと、実行モードとが含まれる。オフモードは、可動式乾燥システム1の電源がオフとされるモードである。ティーチングモードは、左乾燥ユニット4及び右乾燥ユニット6の各動作に係るティーチングを行うモードである。実行モードは、ティーチングモードで教示された動作により左乾燥ユニット4及び右乾燥ユニット6が動作して、車両AMの板金塗装の乾燥を実行するモードである。尚、制御装置入力手段172は、上記の着脱式の操作盤であっても良い。
制御装置記憶手段173は、各種の情報を記憶する。制御装置記憶手段173は、左乾燥ユニット4における特定の左ユニット状態である左ポイント状態PLn、及び右乾燥ユニット6における特定の右ユニット状態である右ポイント状態PRnを、それぞれ複数、記憶可能である。又、制御装置記憶手段173は、特定の左ユニット状態の推移である左ユニット状態推移CL、及び特定の右ユニット状態の推移である右ユニット状態推移CRを記憶可能である。
ブレーカ174は、所定電流以上の電流が流れると、電力供給を遮断するものである。
ブレーカハンドル176は、ブレーカ174を操作するハンドルである。
非常停止スイッチ178は、ベースモジュール40の非常停止スイッチ62と同様に成る。
インターフェイス179は、各種の部材あるいは部分との接続がなされる端子である。
尚、制御装置8は、複数の制御対象等において分散された状態で設けられても良い。又、モード選択入力は、タッチパネル160等の他の入力手段においてなされても良い。制御装置入力手段172は、省略されても良い。
以下、このような可動式乾燥システム1の動作例が説明される。
使用者は、オフモードにおいて、左乾燥ユニット4及び右乾燥ユニット6を、車両AMがぶつからない位置に移動させ、板金塗装する車両AMを、レールユニット2の下方に入庫する。車両AMは、車種AM1〜AM3のうちの何れか1台を入庫する。
使用者は、車両AMに対し、板金塗装を施す。
そして、使用者は、板金塗装の乾燥を行うために、可動式乾燥システム1を操作する。
この操作は、左乾燥ユニット4及び右乾燥ユニット6に、ユニット状態の推移を覚えさせるティーチングモードでの操作と、記憶させたユニット状態の推移に従い、左乾燥ユニット4及び右乾燥ユニット6を自動走行させて、板金塗装の乾燥を行う実行モードでの操作が含まれる。
まず、使用者は、図9に模式的に示されるように、ティーチングモードでの操作を行う。ここでは、ティーチングモードにおいて、左乾燥ユニット4へのティーチングと、右乾燥ユニット6へのティーチングとは、別個に行われる。右乾燥ユニット6へのティーチングの説明は、左乾燥ユニット4へのティーチングと同様であるため、適宜省略される。
使用者は、制御装置入力手段172を操作して、オフモードからティーチングモードに切り換えると、まず、左乾燥ユニット4を初期の左ユニット状態(第1左ユニット状態)とする。即ち、使用者は、左乾燥ユニット4を初期位置まで移動させ、初期の旋回姿勢をとらせる。
例えば、第1左ユニット状態は、車両AMの後方位置であって、左乾燥ユニット4が車両AMの左右方向の中央に近づいた位置で、左乾燥ユニット4の正面が上下左右に広がり前方を向く旋回姿勢である。
又、使用者は、手動で、左乾燥ユニット4におけるベースモジュール40に対する他のモジュールの傾き姿勢を、所望のものにセットする。例えば、全てのモジュールが、ベースモジュール40に平行になるようにセットされる。
尚、使用者は、オフモードにおいて、左乾燥ユニット4を第1左ユニット状態とし、ティーチングモードに切り換えても良い。
使用者は、左乾燥ユニット4におけるティーチングスイッチ162を押す。すると、制御装置8は、ティーチングスイッチ162がオンとなったことを把握し、左乾燥ユニット4の第1左ユニット状態を、第1左ポイント状態PL1として、制御装置記憶手段173に記憶する。
次いで、使用者は、左乾燥ユニット4を、次のポイントとなる状態(第2左ポイント状態PL2)まで、所望の速度で移動するように移行させる。
例えば、使用者は、左乾燥ユニット4を、初期位置から、車両AMの左隅の隣接位置であって初期位置と同じ高さ(上下方向)の位置へ、所望の速度において、初期旋回姿勢と同じ旋回姿勢で移動させる。
使用者は、第2左ポイント状態PL2への移動直後に、ティーチングスイッチ162を押す。制御装置8は、第2左ポイント状態PL2を、第1左ポイント状態PL1と同様に記憶する。又、制御装置8は、第1左ポイント状態PL1から第2左ポイント状態PL2までの時間を記憶する。尚、制御装置8における当該時間の記憶は、省略されても良く、使用者による所望の速度での移動は、省略されても良い。この場合、左乾燥ユニット4は、所定の速度で移動されるように教示されても良い。あるいは、制御装置8は、第1左ポイント状態PL1から第2左ポイント状態PL2への速度の入力を、数値入力あるいは選択入力等により受け付けても良く、以下同様である。
続いて、使用者は、左乾燥ユニット4を、順次、ポイントとなる状態(第n左ポイント状態PLn,n=3,4,・・・)となるようにそれぞれの所望の速度で移行させ、都度ティーチングスイッチ162を押し、第n左ポイント状態PLnを、制御装置記憶手段173に記憶させる。
例えば、使用者は、第3左ポイント状態PL3として、左乾燥ユニット4が車両AMの左後隅の隣接位置において基準旋回姿勢(正面が右を向く姿勢)となる状態をとらせる。又、使用者は、第4左ポイント状態PL4として、左乾燥ユニット4が、基準旋回姿勢のまま、車両AMの左面中央の隣接位置であって第3状態の位置より上昇した位置となる状態をとらせる。図9において、第4左ポイント状態PL4における二重の三角印は、他の左ポイント状態に対して高さが高いことを示している。更に、使用者は、第5左ポイント状態PL5として、左乾燥ユニット4が、基準旋回姿勢のまま、車両AMの左前隅の隣接位置であって第3左ポイント状態PL3と同じ高さとなる状態をとらせる。又更に、使用者は、第6左ポイント状態PL6として、左乾燥ユニット4が、車両AMの左前隅の隣接位置であって第5左ポイント状態PL5と同じ高さにおいて、正面が後を向く旋回姿勢となる状態をとらせる。又、使用者は、第7左ポイント状態PL7として、左乾燥ユニット4が、第6左ポイント状態PL6と同じ旋回姿勢で、車両AMの前中央の隣接位置であって第6左ポイント状態PL6と同じ高さとなる状態をとらせる。
他方、右乾燥ユニット6について、ここでは、第1右ユニット状態は、第1左ユニット状態と、前後上下に広がり車両AMの左右方向の中心を通る仮想面において対称となる状態とされる。
又、使用者は、右乾燥ユニット6を、左乾燥ユニット4と対称的に移動させ、第n右ポイント状態、即ち第1〜第7右ポイント状態PR1〜PR7を記憶させる。
尚、右乾燥ユニット6は、左乾燥ユニット4と非対称的に移動されても良い。又、左乾燥ユニット4の第n左ポイント状態PLn及び右乾燥ユニット6の第n右ポイント状態PRnの一方に係る記憶は、他方のティーチングの結果(状態の遷移)を用いて行われても良い。例えば、右ポイント状態PR1〜PR7の記憶は、教示された左ポイント状態PL1〜PL7の記憶を対称的に変換したものによって計算上で形成されても良い。
そして、使用者は、実行モードに切り替える。すると、制御装置8は、記憶した各左ポイント状態PLn及び各時間から、左乾燥ユニット4に係る特定のユニット状態の推移である左ユニット状態推移CLを演算し、制御装置記憶手段173に記憶する。左ユニット状態推移CLは、好ましくは各左ポイント状態PLnを含んでいるところ、各ポイント状態PLnの少なくとも何れかが含まれていなくても良い。左ユニット状態推移CLは、左乾燥ユニット4における第1サーボモータ14、第2サーボモータ16、旋回モータ142、及び走行部152に係る各指令値の推移であっても良いし、仮想的な座標における座標値の推移であっても良い。
ここでは、制御装置8は、左乾燥ユニット4が、各ポイント状態PL1〜PL7に、教示に係る速度で順次至るような左ユニット状態推移CLを計算する。各速度は、各ポイント状態PL1〜PL7間でそれぞれ一定であるものとして計算される。例えば、第2ポイント状態PL2から第3ポイント状態PL3までの旋回は、一定速度に係るものとして計算される。又、第3ポイント状態PL3から第4ポイント状態PL4までにおけるヒータユニット30の上昇は、一定速度に係るものとして計算される。
同様に、制御装置8は、右乾燥ユニット6に係る右ユニット状態推移CRを演算し、制御装置記憶手段173に記憶する。
尚、制御装置8は、ティーチングの開始及び終了の少なくとも一方を指定する入力を受け付けても良いし、左ユニット状態推移CL,右ユニット状態推移CRの計算を開始させるための入力を受け付けても良い。又、制御装置8は、ティーチングモードにおいて、左ユニット状態推移CL,右ユニット状態推移CRを演算しても良い。この演算のタイミングは、ティーチングスイッチ162への入力(ポイント状態の指定)の都度であっても良いし、あるいはティーチングスイッチ162への最後の入力から所定時間経過後であっても良いし、他のタイミングであっても良い。
制御装置8は、左ユニット状態推移CL,右ユニット状態推移CRに基づいて、対応する第1サーボモータ14、第2サーボモータ16、旋回モータ142、及び走行部152(各移動部材)を駆動させる。即ち、制御装置8は、左ユニット状態推移CL,右ユニット状態推移CRが指令値で表されたものであれば、その指令値を、対応する移動部材に送信して、対応する移動部材を駆動させる。又、制御装置8は、左ユニット状態推移CL,右ユニット状態推移CRが座標で表されたものであれば、その座標値の推移を実現する各移動部材の指令値を逐次演算し、各移動部材に逐次送信して、対応する移動部材を駆動させる。
すると、左乾燥ユニット4及び右乾燥ユニット6は、ティーチングモードで教示された各左ポイント状態PLn,右ポイント状態PRnを踏襲した左ユニット状態推移CL,右ユニット状態推移CRに従って、ユニット状態を自動的に推移させる。よって、左乾燥ユニット4及び右乾燥ユニット6の自動走行がなされる。
左乾燥ユニット4及び右乾燥ユニット6の各自動走行は、ここではティーチングの順番にかかわらず同時に開始される。尚、各自動走行は、予め入力されたタイムラグが付与された状態でそれぞれ開始されても良い。
上述の例の場合、左乾燥ユニット4は、常に正面が車両AM側に向く状態で、まず車両AMの後中央隣接位置から(第1左ポイント状態PL1)、車両AMの左後隣接位置に、第1設定速度で至る(第2左ポイント状態PL2)。制御装置8は、主に第1サーボモータ14を制御する。次に、左乾燥ユニット4は、車両AMの左後隣接位置で姿勢を変える(第3左ポイント状態PL3)。制御装置8は、主に旋回モータ142を制御する。旋回モータ142の回転速度は、ここでは一定であるところ、第1サーボモータ14等と同様に、所望のものを教示されても良い。続いて、左乾燥ユニット4は、上昇しながら車両AMの左中央隣接位置に至る(第4左ポイント状態PL4)。制御装置8は、主に第2サーボモータ16(前進)及び走行部152(上昇)を制御する。次いで、左乾燥ユニット4は、下降しながら車両AMの左前隣接位置に達する(第5左ポイント状態PL5)。制御装置8は、主に第2サーボモータ16(前進)及び走行部152(下降)を制御する。続いて、左乾燥ユニット4は、左前隣接位置において回り込む(第6左ポイント状態PL6)。制御装置8は、主に旋回モータ142を制御する。次いで、左乾燥ユニット4は、車両AMの前中央隣接位置に達する(第7左ポイント状態PL7)。制御装置8は、主に第1サーボモータ14を制御する。又、上述の例の場合、右乾燥ユニット6は、左乾燥ユニット4と対称的に、自動走行する。
又、制御装置8は、実行モードの開始時に、各赤外線ヒータ84を点灯させると共に、左乾燥ユニット4及び右乾燥ユニット6の各自動走行時に、各赤外線ヒータ84の出力(発熱温度)を制御する。
ここでは、制御装置8は、モジュール毎に、各赤外線ヒータ84の出力を制御する。
即ち、ベースモジュール40及びアンダーモジュール42の各赤外線ヒータ84は、ベースモジュール40の各放射温度計60から受信した温度信号が示す温度に基づいて制御される。当該温度は、車両AM表面(塗装膜)の温度である。又、ミドルモジュール44の各赤外線ヒータ84は、ミドルモジュール44の各放射温度計60から受信した温度信号が示す温度に基づいて制御される。更に、トップモジュール46の各赤外線ヒータ84は、トップモジュール46の各放射温度計60から受信した温度信号が示す温度に基づいて制御される。
より詳しくは、例えば、制御手段170は、モジュール毎に、各赤外線ヒータ84の出力について放射温度計60から受信した温度信号が示す温度を用いたPID制御等のフィードバック制御を行う。この場合、シーケンサーのフィードバック制御用ユニットが用いられても良い。又、フィードバック制御用ユニットに代えて、温度調整器が用いられても良い。あるいは、塗装の種類に応じて塗装膜温度に対する赤外線ヒータ84の出力の関数を予め決定して制御装置記憶手段173に記憶しておき、制御手段170は、制御装置記憶手段173における当該関数を参照して、各赤外線ヒータ84の出力を制御する。車両AMに施した塗装の種類の情報は、制御装置入力手段172等において入力される。
尚、実行モードを通じた各赤外線ヒータ84の点灯又は消灯あるいは点灯時の出力の指定(点消灯態様)が、その旨の入力により指定されても良い。この指定は、モジュール毎になされても良いし、各赤外線ヒータ84において個別になされても良い。又、各左ポイント状態PLnあるいは各右ポイント状態PRn間における赤外線ヒータ84の点消灯態様の指定が、その旨の入力に基づいてなされても良い。赤外線ヒータ84の点消灯態様の変化が指定されても良い。あるいは、赤外線ヒータ84の点消灯態様が、実行モード中に手動(使用者の操作)により切り替えられても良い。
又、各放射温度計60が検知した温度に基づく各赤外線ヒータ84の制御は、様々に変更することができる。例えば、制御装置8は、各放射温度計60に係る温度を平均して用いても良いし、最高値あるいは最低値に係る温度を用いても良い。又、各モジュールにおける左側面側の放射温度計60の温度により左側面側の赤外線ヒータ84を制御し、右側面側の放射温度計60の温度により中央及び右側面側の赤外線ヒータ84を制御しても良い。あるいは、アンダーモジュール42の赤外線ヒータ84のみ、放射温度計60の温度に基づく制御を行わなくても良い。又は、赤外線ヒータ84と同数設けられた放射温度計60により、赤外線ヒータ84が個別に制御されても良い。
使用者は、赤外線ヒータ84が出力制御された状態で自動走行する左乾燥ユニット4及び右乾燥ユニット6により、ティーチングに係る位置に対応した所望の塗装位置に、所望の時間だけ、自動調整された出力に係る赤外線を作用させることができ、車両AMの板金塗装を自動的に適切に乾燥させることができる。各赤外線ヒータ84の放射熱は、塗装膜に吸収され、塗装膜が乾燥する。
ティーチングに係る自動走行、及び塗装膜温度に基づく発熱温度の自動制御の少なくとも一方により、乾燥の質が優れたものとなる。
更に、使用者は、車両AMの車種AM1〜AM3の外形に合わせて、左乾燥ユニット4及び右乾燥ユニット6における各モジュールのベースモジュール40に対する傾き姿勢を調整することができる。よって、車種AM1〜AM3の各外形に適合した乾燥が行える。
例えば、図2において右乾燥ユニット6について二点鎖線で示されるように、トップモジュール46を車両AM側へ傾ければ、全高が低い車種AM1の天面の右半部が乾燥可能となり、又全高が中間的な車種AM2の天面の右辺縁が乾燥可能となる。又、図6に示されるように、ミドルモジュール44及びトップモジュール46を傾けて、図2において右乾燥ユニット6について実線で示されるように右乾燥ユニット6を上昇すれば、車高の高い車種AM3の天面右部まで十分に乾燥できる状態となる。更に、図6に示されるように、アンダーモジュール42を上方へ傾ければ、地上高の高い車両AMの側面下辺部をより適切に乾燥できる状態となる。
又更に、制御装置8は、放射温度計60が所定温度以上の温度を示すものであった場合、各赤外線ヒータ84等についてより安全な状態を確保する制御を行う。
例えば、制御装置8は、左乾燥ユニット4における何れかの放射温度計60から受信した温度信号が所定温度以上の温度を示すものであった場合、左乾燥ユニット4における全ての赤外線ヒータ84を消灯する。
尚、制御装置8は、モジュール毎、あるいは個別に、赤外線ヒータ84を消灯しても良い。制御装置8は、各赤外線ヒータ84への電力を減少し、各赤外線ヒータ84の温度を下げるようにしても良い。
使用者は、塗装の乾燥が完了したら、オフモードに切り替える。
使用者は、車両AMを出庫し、板金塗装すべき次の車両AMがあれば,車両AMの入庫から同様に作業を行う。
尚、制御装置8は、教示された動作が完了したら、自動的にオフモードに切り替えても良い。又、ベースモジュール40に対する他のモジュールの傾き姿勢が傾動モータで自動制御される場合において、当該傾き姿勢の移行(傾動モータの指令値)がティーチングモードで教示され、実行モードにおいて再現されても良い。更に、フリー実行モードとして、制御装置入力手段172等における入力に即時に応じて左乾燥ユニット4及び右乾燥ユニット6が自由に操作されるモードが設けられても良い。フリー実行モード時に、上記の操作盤が、左乾燥ユニット4又は右乾燥ユニット6に取り付けられても良い。
又、制御装置8は、近接センサ58からの検知信号の受信に基づき、左乾燥ユニット4及び右乾燥ユニット6を制御する。例えば、制御装置8は、左乾燥ユニット4における何れかの近接センサ58から近接検知信号を受信すると、左乾燥ユニット4を緊急停止する。ベースモジュール40の近接センサ58により、左乾燥ユニット4及び右乾燥ユニット6の車両AMへの衝突が防止される。又、制御装置8は、トップモジュール46の近接センサ58から近接検知信号を受信すると、対応する左乾燥ユニット4又は右乾燥ユニット6の上昇を停止する。トップモジュール46の近接センサ58により、左乾燥ユニット4及び右乾燥ユニット6の天井CEへの衝突が防止される。
尚、制御装置8は、左乾燥ユニット4におけるベースモジュール40の近接センサ58からの近接検知信号の受信により、左乾燥ユニット4を、左方、即ち車両AMから離れる方向に移動させても良い。又、制御装置8は、トップモジュール46の近接センサ58からの近接検知信号の受信により、対応する左乾燥ユニット4又は右乾燥ユニット6を下降させ、又は全体動作を停止させても良い。あるいは、左乾燥ユニット4及び右乾燥ユニット6における何れかのトップモジュール46の近接センサ58からの近接検知信号の受信により、左乾燥ユニット4及び右乾燥ユニット6の双方について、上昇を停止させ、下降させ、又は全体動作を停止させても良い。
更に、制御装置8は、何れかの非常停止スイッチ62,178が押されてオンとなったことを把握すると、可動式乾燥システム1を非常停止する。非常停止は、可動式乾燥システム1全体をオフするものであっても良いし、対応する左乾燥ユニット4又は右乾燥ユニット6のみを停止するものであっても良い。これらの非常停止スイッチ62,178により、使用者は、緊急時等において、可動式乾燥システム1の動作をすぐに停止することができる。
又、制御装置8は、何れかのリミットスイッチ18がオンとなったことを把握すると、左乾燥ユニット4又は右乾燥ユニット6を停止する。
即ち、制御装置8は、左の前後方向レール12における前端部のリミットスイッチ18がオンとなると、左乾燥ユニット4をこれ以上前進しないようにする。又、制御装置8は、左の前後方向レール12における後端部のリミットスイッチ18がオンとなると、左乾燥ユニット4をこれ以上後退しないようにする。更に、制御装置8は、幅方向レール10における左端部のリミットスイッチ18がオンとなると、左乾燥ユニット4がこれ以上左方に移動しないようにする。又、制御装置8は、幅方向レール10における中央左のリミットスイッチ18がオンとなると、左乾燥ユニット4がこれ以上右方に移動しないようにする。
他方、制御装置8は、右乾燥ユニット6についても、同様に制御する。
これらのリミットスイッチ18により、左乾燥ユニット4及び右乾燥ユニット6が壁等に衝突する事態が防止される。
尚、壁等がない側のリミットスイッチ18が、省略されても良い。又、制御装置8は、何れかのリミットスイッチ18がオンとなると、左乾燥ユニット4及び右乾燥ユニット6を停止しても良い。
又更に、制御装置8は、ブレーキ解除スイッチ64が押されてオンとなったことを把握すると、対応する左乾燥ユニット4又は右乾燥ユニット6が手動で自由に動作するように、第1サーボモータ14、第2サーボモータ16、旋回モータ142、及び走行部152の少なくともいずれかのロックを解除する。尚、制御装置8は、何れかのブレーキ解除スイッチ64のオンにより、左乾燥ユニット4及び右乾燥ユニット6双方のロックを解除しても良い。
かような可動式乾燥システム1は、次のような作用効果を奏する。
即ち、可動式乾燥システム1は、左乾燥ユニット4及び右乾燥ユニット6における、赤外線ヒータ84を有する各ヒータユニット30と、各ヒータユニット30の位置及び旋回姿勢を変更させる各ヒータユニット移動機構(レールユニット2及び各ヒータユニット移動部32)と、制御装置記憶手段173を有する制御装置8と、制御装置8に接続された各ティーチングスイッチ162と、を備えている。制御装置8は、ヒータユニット移動機構を制御すると共に、各ヒータユニット30に係る状態である左ユニット状態及び右ユニット状態を把握するものである。各ティーチングスイッチ162は、制御装置8に、特定の左ユニット状態である左ポイント状態PLn、又は特定の右ユニット状態である右ポイント状態PRnを予め指定するためのものである。制御装置8は、制御装置記憶手段173に、左ユニット状態が変更されながらティーチングスイッチ162が順次オンとされた際の左ユニット状態を左ポイント状態PLnとして、又右ユニット状態が変更されながらティーチングスイッチ162が順次オンとされた際の右ユニット状態を右ポイント状態PRnとしてそれぞれ記憶させると共に、記憶された複数の左ポイント状態PLn及び右ポイント状態PRnを用い、左ユニット状態の推移である左ユニット状態推移CL及び右ユニット状態の推移である右ユニット状態推移CRを演算して、制御装置記憶手段173に記憶させ、記憶された左ユニット状態推移CL及び右ユニット状態推移CRに基づいて、ヒータユニット移動機構を制御して、各ヒータユニット30を移動させる。
よって、使用者は、左ユニット状態推移CL、即ち左乾燥ユニット4の自動走行の動きについて、左ポイント状態PLnを指定するだけでセッティングすることができる。しかも、使用者は、左乾燥ユニット4における車両AMの外形に合わせた旋回並びに車両AMへの接近及び離隔について、左ポイント状態PLnの指定により簡単に実現することができる。更に、使用者は、実行モードにおいて、左乾燥ユニット4を手動で移動させる必要がない。右乾燥ユニット6についても、同様である。使用者は、左乾燥ユニット4及び右乾燥ユニット6という複数の可動式の乾燥ユニットが存在していても、それぞれのティーチングにより、1名でそれぞれの所望の自動走行を取り扱える。
従って、可動式の左乾燥ユニット4及び右乾燥ユニット6の移動が容易である可動式乾燥システム1が提供される。又、可動式の左乾燥ユニット4及び右乾燥ユニット6の移動に係る負担が軽減された可動式乾燥システム1が提供される。
又、ヒータユニット移動機構は、各ヒータユニット30を前後方向及び左右方向に移動させるレールユニット2と、各ヒータユニット30を上下方向に移動させる各単軸駆動装置124と、各ヒータユニット30を旋回させる各旋回装置122と、を有しており、各ヒータユニット30は、レールユニット2に対して吊り下げられている。よって、複雑な外形を有する車両AM等の乾燥対象であっても、様々な移動により対応することで、適切に乾燥可能である可動式乾燥システム1が提供される。
更に、赤外線ヒータ84は、複数設けられており、複数の赤外線ヒータ84の一部は、ヒータユニット30の一部であるベースモジュール40以外のモジュールに配置されており、それらのモジュールは、ヒータユニット30における他の部分、即ちベースモジュール40に対する傾きを変更可能である。よって、複雑な外形を有する車両AM等の乾燥対象であっても、様々な傾き姿勢の変化により対応することで、適切に乾燥可能である可動式乾燥システム1が提供される。
又更に、赤外線ヒータ84は、複数設けられており、制御装置8は、各赤外線ヒータ84の点灯を制御し、複数の赤外線ヒータ84の一部について、他の赤外線ヒータ84に対し独立して点灯させる。よって、この可動式乾燥システム1は、車両AM側面の窓部分といったように乾燥を施したくない部分がある場合、あるいは部分によって乾燥の度合を代えたい場合等に、適切に対応することができる。
加えて、ヒータとして、赤外線を放射する赤外線ヒータ84が用いられている。よって、温風と比べ、より局所的な乾燥が可能であり、又省エネルギーとなる可動式乾燥システム1が提供される。
又、赤外線ヒータ84は、炭素質発熱体により、赤外線を放射する。よって、所望の出力による高品位な乾燥がすぐに実行可能であり、ティーチングモード等においてプレヒートする必要がなく、便利でより省エネルギーな可動式乾燥システム1が提供される。
尚、本発明は、更に次の変更例を適宜有する。
赤外線ヒータ84に代えて、あるいは赤外線ヒータ84と共に、赤外線以外の放射線等により加熱するヒータが用いられても良い。
赤外線ヒータ84の石英ガラス管が耐熱プラスチック製とされる等、各種の部材又は部分の材質が変更されても良い。
ヒータユニット30における第1蝶番98及び第2蝶番99の少なくとも一方の数が1個又は3個以上とされたり、各種のセンサ及び温度計の少なくとも何れかの配置が変えられたり、ハンドル106がベースモジュール40に設けられたりする等、各種の部材又は部分の個数及び配置の少なくとも一方が変更されても良い。各種の部材又は部分の個数の変更には、0個とすること、即ち各種の部材又は部分の省略が含まれても良い。
1・・可動式乾燥システム、2・・レールユニット(ヒータユニット移動機構)、4・・左乾燥ユニット、6・・右乾燥ユニット、8・・制御装置、30・・ヒータユニット、32・・ヒータユニット移動部(ヒータユニット移動機構)、20・・第1壁体(一対の壁体)、22・・第2壁体(一対の壁体)、40・・ベースモジュール、84・・赤外線ヒータ(ヒータ)、122・・旋回装置(ヒータユニット移動機構)、124・・単軸駆動装置(ヒータユニット移動機構)、162・・ティーチングスイッチ、173・・制御装置記憶手段(記憶手段)、AM・・車両(乾燥対象)、CL・・左ユニット状態推移、CR・・右ユニット状態推移、PLn・・左ポイント状態、PRn・・右ポイント状態。

Claims (6)

  1. ヒータを有するヒータユニットと、
    前記ヒータユニットの位置及び姿勢の少なくとも一方を変更させるヒータユニット移動機構と、
    記憶手段を有する制御装置と、
    前記制御装置に接続されたティーチングスイッチと、
    を備えており、
    前記制御装置は、前記ヒータユニット移動機構を制御すると共に、前記ヒータユニット又は前記ヒータユニット移動機構における位置及び姿勢の少なくとも一方に係る状態であるユニット状態を把握するものであり、
    前記ティーチングスイッチは、前記制御装置に、特定の前記ユニット状態であるポイント状態を予め指定するためのものであり、
    前記制御装置は、
    前記記憶手段に、前記ユニット状態が変更されながら前記ティーチングスイッチが順次オンとされた際の前記ユニット状態を前記ポイント状態としてそれぞれ記憶させると共に、
    記憶された複数の前記ポイント状態を用い、前記ユニット状態の推移であるユニット状態推移を演算して、前記記憶手段に記憶させ、
    記憶された前記ユニット状態推移に基づいて、前記ヒータユニット移動機構を制御して、前記ヒータユニットを移動させる
    ことを特徴とする可動式乾燥システム。
  2. 前記ヒータユニット移動機構は、
    前記ヒータユニットを前後方向及び左右方向に移動させるレールユニットと、
    前記ヒータユニットを上下方向に移動させる単軸駆動装置と、
    前記ヒータユニットを旋回させる旋回装置と、
    を有しており、
    前記ヒータユニットは、前記レールユニットに対して吊り下げられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の可動式乾燥システム。
  3. 前記ヒータは、複数設けられており、
    複数の前記ヒータの一部は、前記ヒータユニットの一部であるモジュールに配置されており、
    前記モジュールは、前記ヒータユニットにおける他の部分に対する傾きを変更可能である
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の可動式乾燥システム。
  4. 前記ヒータは、複数設けられており、
    前記制御装置は、
    各前記ヒータの点灯を制御し、
    複数の前記ヒータの一部について、他の前記ヒータに対し独立して点灯させる
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載の可動式乾燥システム。
  5. 前記ヒータは、赤外線を放射する赤外線ヒータである
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れかに記載の可動式乾燥システム。
  6. 前記赤外線ヒータは、炭素質発熱体により、赤外線を放射する
    ことを特徴とする請求項5に記載の可動式乾燥システム。
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