JP2021171058A - 引っ掛けシステムを用いる農業用機械によって担持される農業用噴霧器 - Google Patents

Abstract

【課題】農業用噴霧器引っ掛けシステムを改良する。【解決手段】引っ掛けシステムは、全体として水平な引っ掛け軸を備える引っ掛けヨークであって、引っ掛けヨークは、遠位位置と、引っ掛け軸が遠位位置よりシャーシに近い近位位置との間で、引っ掛け軸と実質的に平行な第１の枢動軸の周りに枢動可能にシャーシにさらに装着され、引っ掛け軸と第１の枢動軸との間の距離が固定され、引っ掛けヨークが近位位置を占めるとき、引っ掛け軸は引っ掛けヨークの第１の枢動軸の上方にさらに位置付けられる、引っ掛けヨークと、近位位置から遠位位置への第１の枢動方向におけるシャーシに対する引っ掛けヨークの枢動を自動的に係止するように設計される係止装置と、を備える。【選択図】図２

Description

本発明は、引っ掛けシステムを用いる農業用機械によって担持されるための農業用噴霧器と、このような噴霧器を担持する農業用機械とに関する。

具体的には植物保護製品または液体肥料などの処理液体を収容するためのタンクを支持するシャーシと、タンクから処理液体が供給され、この処理液体を処理される植物の畑へと噴霧するように設計されるノズルが備え付けられた噴霧ブームと、を備える農業用噴霧器を、トラクタなどの農業用機械に装着することが知られている。

この農業用噴霧器は、例えば、３点式昇降システムを用いて農業用車両の後部において担持される。

昇降システムの３点のうちの２点は、農業用機械の後部における下方部に位置付けられている。昇降システムのこれらの２点は、地面に置かれた農業用噴霧器シャーシの前部と係合するように、および、農業用噴霧器シャーシを持ち上げるように構成され、それによって農業用噴霧器は農業用機械によって担持される。

さらに、農業用噴霧器昇降システムの第３の点は、昇降システムの他の２点の上方に位置付けられ、農業用噴霧器シャーシの前部に装着された引っ掛けシステムと協働するように構成され、それによって、農業用噴霧器によって担持されるときに農業用噴霧器が後方に倒れるのを防止する。

この引っ掛けシステムは、農業用噴霧器のシャーシが地面に置かれるとき、農業用機械の昇降システムの第３の点が係合する水平の引っ掛け軸を特に含む。

従来、昇降システムの第３の点は、農業用噴霧器の引っ掛け軸に手作業で装着される。同時に、液圧または電気の連結などの他の連結が、農業用機械と農業用噴霧器との間において手作業で行われ得る。農業用噴霧器の動力取出装置も、農業用噴霧器のシャーシに装着され、タンクからの処理液体をノズルに供給する噴霧ポンプに、例えば駆動カルダンを通じて機械的に結合され得る。

そのため、農業用噴霧器の引っ掛け軸との昇降システムの第３の点の係合は、農業用機械の後部を農業用噴霧器シャーシの前部の十分に近くへと移動することを要求する。

しかしながら、この係合が手作業であるため、農業用機械の後部と農業用噴霧器シャーシの前部とは、昇降システムの第３の点および引っ掛け軸のより容易な取り扱いを可能とするために、互いと近すぎないことが好ましい。同じことは、農業用機械と農業用噴霧器との間で行われる液圧および電気の連結、ならびに、農業用機械の動力取出装置と液圧ポンプの動力取出装置との機械的な結合にも当てはまる。

結果として、農業用機械の後部と農業用噴霧器シャーシの前部との間のより大きな最大距離を許容するために、引っ掛け軸を担持し、遠位位置と、引っ掛け軸が遠位位置よりシャーシに近い近位位置と、の間で、引っ掛け軸と平行な枢動軸の周りに枢動可能にシャーシに装着される引っ掛けヨークを備えると共に、近位位置における引っ掛けヨークを係止するように構成される係止装置を備える引っ掛けシステムが提供されている。

しかしながら、農業用機械の後部と農業用噴霧器シャーシの前部との間の最大許容可能距離を増加させるために、改良をこれらの農業用噴霧器引っ掛けシステムになおも行うことができる。

そのために、本発明の１つの目的は、主昇降点が設けられる昇降システムを備える農業用機械によって担持されるための農業用噴霧器であって、農業用噴霧器は、農業用噴霧器を農業用機械に引っ掛けるための引っ掛けシステムと、引っ掛けシステムが装着される固定シャーシとを備え、農業用機械の昇降システムは、農業用噴霧器が農業用機械に引っ掛けられるとき、シャーシが全体として水平な地面に置かれる下降位置と、シャーシが農業用機械によって担持される上昇位置との間で、シャーシを農業用機械に対して上昇および下降させるためのものであり、引っ掛けシステムは、
− 全体として水平な引っ掛け軸を備える引っ掛けヨークであって、引っ掛けヨークは、遠位位置と、引っ掛け軸が遠位位置よりシャーシに近い近位位置と、の間で、引っ掛け軸と実質的に平行な第１の枢動軸の周りに枢動可能にシャーシにさらに装着され、引っ掛け軸と第１の枢動軸との間の距離が固定され、主昇降点は、引っ掛け軸に可逆的に装着されるように、および、主昇降点が引っ掛け軸に装着されるとき、引っ掛け軸の周りで引っ掛けヨークに対して枢動し、引っ掛けヨークを遠位位置と近位位置との間で枢動させるように構成される、引っ掛けヨークと、
− 引っ掛けヨークが近位位置に到達するとき、近位位置から遠位位置への第１の枢動方向におけるシャーシに対する引っ掛けヨークの枢動を自動的に係止するように設計される係止装置であって、農業用噴霧器は、主昇降点が引っ掛け軸に装着され、引っ掛けヨークが近位位置を占め、係止装置が第１の枢動方向における引っ掛けヨークの枢動を係止するとき、農業用機械に引っ掛けられる、係止装置と、
をさらに備える、農業用噴霧器である。

本発明によれば、引っ掛けヨークが近位位置を占めるとき、引っ掛け軸は引っ掛けヨークの第１の枢動軸の上方にさらに位置付けられる。

一体にまたは別々に取り込むことができる代替の実施形態によれば、
− 係止装置は、
・ 引っ掛け軸と実質的に平行な第２の枢動軸の周りに枢動可能にシャーシに装着される第１の係止部であって、
引っ掛け軸は、第１の係止部と協働するように、ならびに、引っ掛け軸が遠位位置と近位位置との間で枢動するとき、引っ掛け軸が近位位置および遠位位置へ自由に枢動する係止解除位置と、第１の枢動方向における引っ掛け軸の枢動が係止される係止位置と、の間で第１の係止部を枢動させるように、設計される、第１の係止部と、
・ 休止位置と、休止位置に向けて第１の弾性戻し手段によって戻される拘束位置との間で、シャーシに移動可能に装着される第２の係止部と、
を備え、
− 第１の係止部は、第１の係止部が係止解除位置から係止位置へと枢動するときに第２の係止部を休止位置から拘束位置へと移動させるように、および、第１の係止部が係止位置に到達するときに第２の係止部を解放するように、設計され、
− 第２の係止部は、第１の係止部が係止位置に到達するとき、第１の係止部に当接するように設計され、第２の係止部は、引っ掛けヨークが近位位置に到達するとき、係止位置から係止解除位置への枢動方向において第１の係止部の枢動を自動的に係止するように、第１の弾性戻し手段の効果の下で拘束位置から休止位置へと移動し、
− 引っ掛けシステムは、引っ掛けヨークが近位位置を占めるとき、第１の枢動方向におけるシャーシに対する引っ掛けヨークの枢動を手作業で阻止解除するように設計される阻止解除装置を備え、
− 阻止解除装置は、阻止位置と阻止解除位置との間で移動可能にシャーシに装着される阻止解除部材を備え、阻止解除部材は、阻止解除部材が阻止位置から阻止解除位置へと移動するとき、第２の係止部を休止位置から拘束位置へと移動させるように設計され、
− 第２の係止部は、阻止位置から阻止解除位置への阻止解除部材の移動の効果の下で第２の係止部が休止位置から拘束位置へと移動するとき、第１の係止部を係止位置で保持するように、および、第２の係止部が拘束位置に到達するとき、第１の係止部を解放するように、設計され、
− 阻止解除装置は、阻止解除部材を阻止位置へと弾性的に戻すように設計される第２の弾性戻し手段を備え、
− 第２の係止部は、第１の係止部が係止解除位置から係止位置へと枢動し、第２の係止部を休止位置から拘束位置へと移動させるとき、阻止解除部材を阻止位置から阻止解除位置へと移動させるように設計され、
− 阻止解除部材は、第１の係止部が係止位置に到達し、第２の係止部を解放し、阻止解除部材が第２の弾性戻し手段の効果の下で阻止解除位置から阻止位置へと移動するとき、第２の係止部を拘束位置から休止位置へと移動させるように設計され、
− 引っ掛けシステムは、第１の係止部を係止位置から係止解除位置への枢動方向において弾性的に戻すように設計される第３の弾性戻し手段を備え、
− 引っ掛けシステムは、農業用噴霧器のシャーシが上昇位置を占めるとき、近位位置から遠位位置への第１の枢動方向における引っ掛けヨークの枢動を阻止解除装置が阻止解除するのを自動的に防止するように設計される安全装置を備え、
− 安全装置は、引っ掛け軸の周りで枢動可能に引っ掛けヨークに装着される安全部材を備え、安全部材は、引っ掛けヨークが近位位置を占めるとき、安全部材が阻止位置から阻止解除位置への阻止解除部材の移動を阻止する作動安全位置と、安全部材が阻止位置から阻止解除位置への阻止解除部材の移動を解放する非作動安全位置と、の間で枢動するように設計され、
- 主昇降点は、主昇降点が引っ掛け軸に装着されるとき、引っ掛け軸と実質的に平行な主昇降軸の周りで枢動可能に農業用機械の構造体に装着される主昇降アームの自由端に設けられ、
− 引っ掛け軸は、主昇降アームを主昇降軸の周りで第１の角度位置と第２の角度位置との間で枢動させるためのものであり、第２の角度位置において、主昇降点は、農業用噴霧器が農業用機械に引っ掛けられ、昇降システムがシャーシを下降位置と上昇位置との間で上昇および下降させるとき、第１の角度位置より高く位置付けられ、
− 主昇降アームは、農業用噴霧器が農業用機械に引っ掛けられ、主昇降アームが第１の角度位置から第２の角度位置へと枢動するとき、安全部材を非作動安全位置から作動安全位置へと枢動させるためのものであり、
− 安全部材は、引っ掛け軸と実質的に平行な安全軸を備え、その安全軸を通じて、主昇降アームは、農業用噴霧器が農業用機械に引っ掛けられ、昇降アームが第１の角度位置から第２の角度位置へと枢動するとき、安全部材を非作動安全位置から作動安全位置へと枢動させるためのものであり、
− 安全軸は、農業用噴霧器が農業用機械に引っ掛けられ、昇降アームが第１の角度位置を占めるとき、主昇降アームの下方に位置付けられ、
− 安全装置の第４の弾性戻し手段は、非作動安全位置に枢動するために安全部材を弾性的に戻すように設計され、
− 安全装置は、農業用噴霧器が農業用機械に引っ掛けられ、昇降システムがシャーシを下降位置と上昇位置との間で上昇および下降させるとき、近位位置から遠位位置への第１の枢動方向における引っ掛けヨークの枢動を阻止解除装置が阻止解除するのを自動的に防止するようにも設計され、
− 引っ掛けヨークは、引っ掛け軸を担持する第１の部品と、引っ掛けヨークがシャーシに枢動可能に装着されるのに用いられる第２の部品とを備え、第１の部品は、引っ掛け軸が第１の枢動軸と平行であるかまたは少なくとも同じ平面に含まれる中央角度位置を通過することで、第１の端角度位置と第２の端角度位置との間で、引っ掛け軸および第１の枢動軸に対して実質的に垂直な第５の枢動軸の周りで枢動可能に第２の部品に装着され、
− 引っ掛けヨークは、第１の部品が第１の端角度位置を占めるとき、第２の端角度位置から第１の端角度位置への枢動方向における第１の部品の枢動を阻止するように、および、第１の部品が第２の端角度位置を占めるとき、第１の端角度位置から第２の端角度位置への枢動方向における第１の部品の枢動を阻止するように、それぞれ設計される２つの停止部を備える。

本発明のなおも他の目的は、農業用機械と、先に記載したような農業用噴霧器とを備える組立体であって、農業用機械は、農業用噴霧器が農業用機械に引っ掛けられるとき、シャーシが全体として水平な地面に置かれる下降位置と、シャーシが農業用機械によって担持される上昇位置と、の間で、シャーシを農業用機械に対して上昇および下降させるように設計される昇降システムを備え、昇降システムは、引っ掛け軸に可逆的に装着されるように、および、主昇降点が引っ掛け軸に装着されるとき、引っ掛け軸の周りで引っ掛けヨークに対して枢動し、引っ掛けヨークを遠位位置と近位位置との間で枢動させるように設計される主昇降点をさらに備える、組立体である。

本発明のさらなる態様、目的、利点、および特性は、非限定的な例を用いて添付の図面を参照して提供されている本発明の好ましい実施形態の以下の詳細な記載を読むことでより明確になる。

農業用噴霧器が下降位置で地面に置かれており、引っ掛けヨークが遠位位置にある、本発明の一実施形態による農業用噴霧器の側面図である。 農業用機械の主昇降点の効果の下で引っ掛けヨークが遠位位置から近位位置へと枢動している、図１において示された農業用噴霧器および農業用機械の側面図である。 主昇降点の効果の下で引っ掛けヨークが遠位位置から近位位置へと枢動している状態での、図１において示された農業用噴霧器および主昇降点の長手方向および鉛直方向での平面に沿っての断面図である。 主昇降点の効果の下で引っ掛けヨークが遠位位置から近位位置へと枢動している状態での、図１において示された農業用噴霧器および主昇降点の長手方向および鉛直方向での平面に沿っての断面図である。 主昇降点の効果の下で引っ掛けヨークが近位位置に到達している状態での、図１において示された農業用噴霧器および主昇降点の長手方向および鉛直方向での平面に沿っての断面図である。 引っ掛けヨークが近位位置を占め、係止装置が引っ掛けヨークの枢動を係止し、主昇降点を担持している主昇降アームが第１の角度位置を占めている状態での、図１において示された農業用噴霧器および主昇降点の長手方向および鉛直方向での平面に沿っての断面図である。 引っ掛けヨークが近位位置を占め、係止装置が引っ掛けヨークの枢動を係止し、主昇降アームが第２の角度位置を占めている状態での、図１において示された農業用噴霧器および主昇降点の長手方向および鉛直方向での平面に沿っての断面図である。 引っ掛けヨークが近位位置を占め、主昇降アームが第１の角度位置を占め、阻止解除装置が引っ掛けヨークの枢動を阻止解除するために移動している状態での、図１において示された農業用噴霧器および主昇降点の長手方向および鉛直方向での平面に沿っての断面図である。 引っ掛けヨークが近位位置を占め、主昇降アームが第１の角度位置を占め、阻止解除装置が引っ掛けヨークを枢動するのを阻止解除している状態での、図１において示された農業用噴霧器および主昇降点の長手方向および鉛直方向での平面に沿っての断面図である。 主昇降点の効果の下で引っ掛けヨークが近位位置から遠位位置へと枢動している状態での、図１において示された農業用噴霧器および主昇降点の長手方向および鉛直方向での平面に沿っての断面図である。 引っ掛けヨークが近位位置を占め、係止装置が引っ掛けヨークの枢動を係止し、主昇降アームが第１の角度位置を占めている状態での、図１において示された農業用噴霧器の斜視図である。 図１に示されている農業用噴霧器の引っ掛けヨークの詳細図である。

あらかじめ、前方向への長手方向Ｌと、左方向への横断方向Ｔと、上方向への鉛直方向Ｖと、を含む直交基準座標系が、非限定的な形で用いられている。長手方向Ｌおよび横断方向Ｔは水平であり、地面Ｓ（図１および図２）と全体として平行である。

図１〜図１１は、本発明の一実施形態による農業用噴霧器１０を示している。農業用噴霧器１０は、トラクタなどの農業用機械１００によって担持されるためのものである。

農業用噴霧器１０は、固定シャーシ１１と、具体的にはシャーシ１１の前部においてシャーシ１１に装着される引っ掛けシステム１２と、を備える。

シャーシ１１は例えば、具体的には植物保護製品または液体肥料などの処理液体を収容するためのタンク１３（図１および図２）と、ノズルが備え付けられた噴霧ブーム（図示略）と、を支持し、ノズルは、タンク１３をノズルに接続する処理液体回路（図示略）を通じてタンク１３から処理液体が供給され、処理液体を処理される植物の畑に噴霧するように設計される。例えば、シャーシ１１は、ノズルに処理液体が供給されるように、処理液体をタンクから引き込みノズルに排出するように設計される噴霧ポンプ（図示略）も支持する。

引っ掛けシステム１２は、農業用噴霧器１０のシャーシ１１を、農業用機械１００に引っ掛けるためのもの、および農業用機械１００から引っ掛け解除するためのものである。

そのために、引っ掛けシステム１２は引っ掛けヨーク１４と係止装置２０、２１、２３とを備える。

引っ掛けヨーク１４は、全体として水平で、具体的には全体として横断して配向される引っ掛けシャフトまたは引っ掛け軸１６を備えるかまたは担持する。

引っ掛けヨーク１４は、遠位位置（図１）と、引っ掛け軸１６が遠位位置よりシャーシ１１に近い近位位置（図６〜図９）と、の間で、引っ掛け軸１６と実質的に平行な第１の枢動軸１７の周りに枢動可能にシャーシ１１にさらに装着される。第１の枢動軸１７はシャーシ１１に対して固定されている。引っ掛けヨーク１４は、遠位位置から近位位置へと枢動し、特には前から後ろへと枢動する。図１〜図６は、遠位位置から近位位置への引っ掛けヨーク１４の枢動を示しており、図９および図１０は、近位位置から遠位位置への引っ掛けヨーク１４の枢動を示している。

引っ掛け軸１６と第１の枢動軸１７との間の距離ｄは固定または一定である（図１および図２）。

係止装置２０、２１、２３は、遠位位置から近位位置へと枢動する引っ掛けヨーク１４が近位位置に到達するとき（図６）、近位位置から遠位位置への第１の枢動方向におけるシャーシ１１に対する引っ掛けヨーク１４の枢動を自動的に係止するように設計されている。したがって、係止装置２０、２１、２３は、引っ掛けヨーク１４がその近位位置にあるとき、引っ掛けヨーク１４が遠位位置へと枢動するのを防止する。

農業用機械１００には、３点式昇降システムであり得る昇降システム１０１が備え付けられている。昇降システム１０１は、特には農業用機械１００の後部において、農業用機械１００に装着される。

昇降システム１０１は、農業用噴霧器１０が引っ掛けシステム１２を用いて農業用機械１００に引っ掛けられるとき、シャーシ１１が地面Ｓに置かれる下降位置と、シャーシ１１が農業用機械１００によって担持される上昇位置との間で、農業用噴霧器１０のシャーシ１１を農業用機械１００に対して上昇および下降させるように設計されている。

そのために、昇降システム１０１は、例えば、農業用噴霧器１０のシャーシ１１に係合および解放するためのいわゆる二次昇降点１０１１を２つ備える。二次昇降点１０１１は、農業用機械１００がシャーシ１１と係合されるとき、シャーシ１１を農業用機械１００に対して下降位置から上昇位置へと上昇させるように、および、シャーシ１１を上昇位置から下降位置へと下降させるように、構成されてもいる。

二次昇降点１０１１は、例えば、引っ掛け軸１６と実質的に平行な、農業用噴霧器１０のシャーシ１１の把持軸１７１に可逆的に装着されるように各々構成され、したがって、二次昇降点１０１１は、把持軸１７１に装着および装着解除させることができ、二次昇降点１０１１が把持軸１７１に装着されるとき、その把持軸１７１の周りでシャーシ１１に対して枢動させることができる。後でより詳細に記載されているように、引っ掛けヨーク１４は、２つの把持軸１７１の各々を通じて第１の枢動軸１７の周りで枢動可能にシャーシ１１に装着され得る。

例えば、玉継手連結が各々の二次昇降点１０１１と各々の把持軸１７１との間に提供される。そのために、各々の把持軸１７１は玉継手ヨーク（図示略）を担持し、一方、各々の二次昇降点１０１１は、二次昇降点１０１１がその把持軸１７１に装着されるとき、玉継手ヨークが結合される玉ソケット（図示略）を担持する。各々の二次昇降点１０１１はフックによって形成できる。代替で、各々の二次昇降点１０１１は、二次昇降点１０１１がその把持軸１７１に装着されるとき、把持軸１７１のうちの一方が玉継手ヨークをさらに通過する状態で、玉継手ヨークと、玉継手ヨークが結合された玉ソケットとの両方を担持する。

例えば、二次昇降点１０１１は、農業用噴霧器１０のシャーシ１１の下方部と協働するように、農業用機械１００の下方部に位置付けられる。

二次昇降点１０１１は同じ水平面に全体として構成されてもよい。

例えば、二次昇降点１０１１は、いわゆる二次昇降アーム１０１２の自由端に各々設けられ、二次昇降アーム１０１２は、全体として水平のいわゆる二次昇降軸１０１３の周りに枢動可能に農業用機械１００の構造体１０５に装着される。

二次昇降点１０１１のうちの１つを担持する二次昇降アーム１０１２の各々を枢動させることは、具体的には昇降シリンダ１０１４によって制御される。昇降シリンダ１０１４は、昇降アーム１０１２を、下方位置から、中間位置であって、二次昇降点１０１１が下方位置より高く、下降位置を占め、そのため地面Ｓに置かれている農業用噴霧器１０のシャーシ１１と係合させられる、中間位置へと、枢動させるため、および、昇降アーム１０１２を、中間位置から、二次昇降点１０１１が中間位置より高く、農業用噴霧器１０のシャーシ１１が上昇位置を占める上方位置へと、枢動させるためのものである。昇降シリンダ１０１４は、農業用噴霧器１０のシャーシ１１を下降位置へと下降させ、下降位置に着くとシャーシ１１を解放するように、昇降アーム１０１２を上方位置から中間位置を通じて下方位置へと枢動させるためのものでもある。

昇降システム１０１はいわゆる主昇降点１０２をさらに備え、主昇降点１０２は、引っ掛け軸１６に可逆的に装着されるためのものであり、そのため、主昇降点１０２は、引っ掛け軸１６に装着させることができ、引っ掛け軸１６から装着解除させることができ、また、主昇降点１０２は、引っ掛け軸１６に装着されるとき、引っ掛けヨーク１４に対して引っ掛け軸１６の周りに枢動させるためのものである。

主昇降点１０２は、引っ掛け軸１６に装着されるとき、引っ掛けヨーク１４を遠位位置と近位位置との間で枢動させるようにさらに構成される（図２〜図６および図８〜図１０）。

例えば、玉継手連結が主昇降点１０２と引っ掛け軸１６との間に提供される。そのために、引っ掛け軸１６は玉継手ヨーク（図示略）を担持し、一方、主昇降点１０２は、主昇降点１０２が引っ掛け軸１６に装着されるとき、玉継手ヨークが結合される玉ソケット（図示略）を担持する。主昇降点１０２はフックによって形成できる。代替で、主昇降点１０２は、主昇降点１０２が引っ掛け軸１６に装着されるとき、玉継手ヨークがそれを通過する引っ掛け軸１６をさらに有する状態で、玉継手ヨークと、玉継手ヨークが結合された玉ソケットと、の両方を担持する。

本明細書において後に詳細に記載されているように、農業用噴霧器１０は、主昇降点１０２が引っ掛け軸１６に装着され、引っ掛けヨーク１４が近位位置を占め、係止装置２０、２１、２３が近位位置から遠位位置への第１の枢動方向における引っ掛けヨーク１４の枢動を係止するとき、農業用機械１００に引っ掛けられる（図６および図７）。二次昇降点１０１１は、二次昇降アーム１０１２が特には中間位置を占める状態で、シャーシ１１とさらに係合させられ得る。

しかしながら、農業用噴霧器１０は、主昇降点１０２が引っ掛けヨーク１４から装着解除されるとき、農業用機械１００から引っ掛け解除される（図１）。二次昇降点１０１１はシャーシ１１をさらに解除してもよい。

主昇降点１０２は、特には、農業用機械１００が農業用噴霧器１０のシャーシ１１の前部へと後方へ移動するとき、引っ掛けヨーク１４を遠位位置から近位位置へと枢動させるためのものであり（図１〜図６）、また、農業用機械１００がシャーシ１１の前部から離れるように前方へ移動するとき、引っ掛けヨーク１４を近位位置から遠位位置へと枢動させるためのものである（図９および図１０）。農業用噴霧器１０が農業用機械１００に引っ掛けられ、したがって農業用機械１００の後部がシャーシ１１の前部に十分に近いとき、二次昇降点１０１１は、特には二次昇降アーム１０１２を中間位置へと枢動させることで、シャーシ１１と係合することができる。主昇降点１０２は、二次昇降点１０１１がシャーシ１１を解放した後、引っ掛けヨーク１４を遠位位置へとさらに枢動させることができる。

例えば、主昇降点１０２は農業用機械１００の上方部に位置付けられる。主昇降点１０２と二次昇降点１０１１とは、全体として水平である二次昇降点１０１１同士の間に底辺を伴う三角形の３つの頂点を形成することができる。

例えば、主昇降点１０２はいわゆる主昇降アーム１０３の自由端に設けられ、主昇降アーム１０３は、いわゆる主昇降軸１０４の周りに枢動可能に農業用機械１００の構造体１０５に装着され、主昇降軸１０４は、全体として水平で、特には全体として横断して配向されている（図２）。主昇降点１０２が引っ掛け軸１６に装着されるとき、主昇降アーム１０３の主昇降軸１０４は引っ掛け軸１６と実質的に平行とできる。

主昇降点１０２と引っ掛け軸１６とを装着および装着解除することは、例えば、主昇降アーム１０３をその主昇降軸１０４の周りに枢動させることで行われる。主昇降点１０２を引っ掛け軸１６に装着するために主昇降アーム１０３を枢動させることは、農業従事者などの使用者によって特には手作業で制御される。

引っ掛け軸１６は、例えば、主昇降アーム１０３を主昇降軸１０４の周りで第１の角度位置（図６）と第２の角度位置（図７）との間で枢動させるためのものであり、第２の角度位置では、主昇降点１０２は、農業用噴霧器１０が農業用機械１００に引っ掛けられ、昇降システム１０１が農業用噴霧器１０のシャーシ１１を下降位置と上昇位置との間で上昇および下降させるとき、第１の角度位置より高く位置付けられる。

主昇降アーム１０３が第１の角度位置を占めるとき、農業用噴霧器１０のシャーシ１１は下降位置を占める。主昇降アーム１０３が第２の角度位置を占めるとき、農業用噴霧器１０のシャーシ１１は上昇位置を占め、そのため農業用機械１００によって担持される。

第１および第２の角度位置において、主昇降アーム１０３は水平に対して異なる角度を形成する。この角度は農業用機械１００に依存する。主昇降点１０２は、主昇降アーム１０３が第１の角度位置を占めるとき、主昇降軸１０４を含む水平面の下方に、その水平面に、またはその水平面の上方に位置付けられ得る。しかしながら、主昇降点１０２は、主昇降アーム１０３が第２の角度位置を占めるとき、常にこの水平面の上方にある。

したがって、農業用噴霧器１０を農業用機械１００に引っ掛けることは以下のように行われる（図１〜図６）。

農業用噴霧器１０のシャーシ１１は地面Ｓに置かれている。引っ掛けヨーク１４は、引っ掛け軸１６に装着される農業用機械１００の昇降システム１０１の主昇降点１０２の効果の下で、適用可能な場合には、シャーシ１１の前部へと後方へ移動する農業用機械１００の昇降システム１０１の主昇降点１０２の効果の下で、遠位位置から近位位置へと枢動する（図２〜図５）。引っ掛けヨーク１４が近位位置に到達するとき、係止装置２０、２１、２３は、近位位置から遠位位置への第１の枢動方向におけるシャーシ１１に対する引っ掛けヨーク１４の枢動を自動的に係止する（図６）。農業用機械１００の昇降システム１０１の二次昇降点１０１１は、二次昇降アーム１０１２が特に下方位置から中間位置へと枢動する状態で、シャーシ１１とさらに係合することができる。したがって、農業用噴霧器１０は農業用機械１００に引っ掛けられる。

次に、昇降システム１０１は、農業用噴霧器１０を担持するために、特には二次昇降点１０１１、二次昇降アーム１０１２、およびそれと関連付けられる昇降シリンダ１０１４を用いて、農業用噴霧器１０のシャーシ１１を上昇位置へと持ち上げることができる。適用可能な場合、昇降システム１０１がシャーシ１１を上昇位置へと持ち上げるとき、引っ掛け軸１６は主昇降アーム１０３を第２の角度位置へと枢動させる（図７）。農業用噴霧器１０が農業用機械１００によって担持されるとき、農業用機械１００および農業用噴霧器１０は、処理される植物の畑に処理液体を噴霧する準備ができている。主昇降点１０２は、昇降システム１０１がシャーシ１１を上昇および下降させるとき、および、シャーシ１１が上昇位置を占めるとき、つまり、シャーシ１１が地面Ｓにもはや置かれなくなったときすぐに、農業用噴霧器１０が特には後ろへ転倒することを防止する。

本発明によれば、引っ掛けヨーク１４が近位位置を占めるとき、引っ掛け軸１６は引っ掛けヨーク１４の第１の枢動軸１７の上方にさらに位置付けられる（図１１）。

この方法では、引っ掛けヨーク１４の近位位置は引っ掛け軸１６の上方位置に対応する一方で、その遠位位置は引っ掛け軸１６の下方位置に対応する。そのため、引っ掛けヨーク１４は、遠位位置から近位位置へと枢動し、下から上へと枢動する。

そのため、農業用噴霧器１０を設計するとき、農業用機械１００の昇降システム１０１の主昇降点１０２を引っ掛け軸１６に装着するために、引っ掛けヨーク１４を長くし、延いては、農業用機械１００の後部と農業用噴霧器１０のシャーシ１１の前部との間の最大許容可能距離を増加させるように、第１の枢動軸１７を下向きに離すように移動させることで、引っ掛け軸１６と第１の枢動軸１７との間の距離ｄを増加させることが検討され得る。この最大距離を増加させることは、主昇降点１０２を引っ掛け軸１６に装着するために農業用機械１００を農業用噴霧器１０からさらに離間させることができることになり、これは、農業従事者がこのために主昇降点１０２および引っ掛けヨーク１４に近づいて操作することをより容易にするという利点を有する。同じことは、農業用噴霧器１０と農業用機械１００との間で行われる任意の連結にも当てはまり、その連結は、農業用噴霧器１０と農業用機械１００との間のより大きな離間によって同じく容易にされる。その連結は例えば、液圧および／または電気の連結である。特には駆動カルダン（図示略）を通じての、農業用噴霧器１０の噴霧ポンプへの農業用機械１００の動力取出装置（図示略）の機械的な結合も、この方法で容易にされる。この機械的結合は、噴霧液体が吸い込まれて供給ノズルに排出されるような方法で噴霧ポンプを駆動させることができる。

また、主昇降点１０２が農業用機械１００の上方部に位置付けられるため、第１の枢動軸１７と引っ掛け軸１６との間の距離ｄは、引っ掛けヨーク１４を長くし、延いては農業用機械の後部と農業用噴霧器１０のシャーシ１１の前部との間の最大許容可能距離を増加させるように、第１の枢動軸１７を下向きに離すように移動させることで、第１の枢動軸１７を引っ掛け軸１６の上方ではなく下方に位置決めすることで、さらに増加させられる。

これはさらに、２つの把持軸１７１の各々を通る第１の枢動軸１７の周りに引っ掛けヨーク１４を枢動可能に装着させることができ、これは、引っ掛けヨーク１４が近位位置を占めるとき、第１の枢動軸１７が引っ掛け軸１６の上方に位置付けられる状態では可能にならない。

より大まかには、引っ掛け軸１６に主昇降点１０２を装着すること、適用可能な場合、液圧および電気の連結を連結すること、ならびに／または、噴霧ポンプへの農業用機械１００の動力取出装置の機械的な結合が、農業用噴霧器１０を農業用機械１００に引っ掛けるために、農業用機械１００をシャーシ１１に向けて後方へ移動させる前に実行できるため、引っ掛けシステム１２は、農業用噴霧器１０のシャーシ１１を農業用機械１００にできるだけ近く上昇させること、ができ、そのため、その片持ちの装着により農業用噴霧器１０によって農業用機械１００に適用される力を最小限にする。

引っ掛けヨーク１４は、例えば、引っ掛け軸１６を担持する第１の端から互いに離れていき、引っ掛けヨーク１４が第１の枢動軸１７の周りに枢動可能に農業用噴霧器１０のシャーシ１１に装着されるのに用いられる第２の端まで各々が延びる２つの枝部１８を備える（図１１）。したがって、引っ掛けヨーク１４は全体としてＶ字形とされ、Ｖ字の頂点は引っ掛け軸１６によって形成され、引っ掛け軸１６の反対の端は第１の枢動軸１７の周りに枢動可能にシャーシ１１に装着される。

引っ掛けヨーク１４の枝部１８は、特には駆動カルダンを用いて、農業用機械１００の動力取出装置を噴霧ポンプに機械的に結合するように、農業用機械１００から噴霧ポンプへ近づく方法を提供することができる自由空間を、枝部１８同士の間にさらに定める。

第１の枢動軸１７は、農業用噴霧器１０のシャーシ１１と一体に装着される１つまたは２つの同軸の機械軸１７２によって実現できる。これらの２つの機械軸１７２は、例えば２つの把持軸１７１と同じである。

引っ掛けヨーク１４は例えば、機械軸１７２と同軸の少なくとも１つの装着孔を通じて機械軸１７２に枢動可能に装着される。装着孔は、機械軸１７２と装着孔との間に隙間を提供するように第１の枢動軸１７に対して径方向に沿って楕円の形を有する。これは、例えば平らでない地面において引っ掛けるときに起こる主昇降点１０２と引っ掛け軸１６との間の位置ずれを補償させることができる。

農業用噴霧器１０の引っ掛けシステム１２の係止装置２０、２１、２３は、例えば第１の係止部２０と第２の係止部２１とを備える。

第１の係止部２０は、引っ掛け軸１６と実質的に平行な第２の枢動軸２２の周りに枢動可能に農業用噴霧器１０のシャーシ１１に装着される（図２〜図１０）。

引っ掛け軸１６は、第１の係止部２０と協働するように、ならびに、引っ掛けヨーク１４が遠位位置から近位位置（図３〜図６および図９〜図１０）へと枢動するとき、引っ掛けヨーク１４が近位位置および遠位位置へ自由に枢動する係止解除位置（図１および図２）と、近位位置から遠位位置への第１の枢動方向における引っ掛けヨーク１４の枢動が係止される係止位置（図６）と、の間で第１の係止部２０を枢動させるように、設計されている。

引っ掛けヨーク１４が遠位位置を占めるとき、第１の係止部２０は係止解除位置を占める（図１）。引っ掛けヨーク１４が近位位置を占めるとき、第１の係止部２０は係止位置を占める（図６）。

第１の係止部２０は、例えば、引っ掛けヨーク１４が近位位置を占め、第１の係止部２０が係止位置を占めるとき、遠位位置から近位位置への第２の枢動方向における引っ掛けヨーク１４の枢動も係止する。別の言い方をすれば、引っ掛けヨーク１４が近位位置を占め、第１の係止部２０が係止位置を占めるとき、第１の係止部２０は、近位位置から遠位位置への第１の枢動方向においてだけでなく、その反対の第２の枢動方向においても引っ掛けヨーク１４の枢動を阻止し、つまり、近位位置を越えての引っ掛けヨーク１４の枢動を阻止する。

第２の係止部２１は、休止位置（図３）と、第１の弾性戻し手段２３が第２の係止部２１を休止位置に向けて移動するように戻す拘束位置（図５）と、の間で農業用噴霧器１０のシャーシ１１に移動可能に装着される。

第１の係止部２０は、第１の係止部２０が係止解除位置から係止位置へと枢動するとき（図３および図４）に第２の係止部２１を休止位置から拘束位置へと移動させるように、および、第１の係止部２０が係止位置に到達するとき（図５）に第２の係止部２１を解放するように、設計されている。

第２の係止部２１は、第１の係止部２０が係止位置に到達するとき、第１の係止部２０に当接するようにさらに設計され、第２の係止部２１は、引っ掛けヨーク１４が近位位置に到達するとき（図６）、係止位置から係止解除位置への枢動方向において第１の係止部２０の枢動を自動的に係止し、延いては、近位位置から遠位位置への第１の枢動方向において引っ掛けヨーク１４の枢動を自動的に係止するように、第１の弾性戻し手段２３の効果の下で拘束位置から休止位置へと移動する。

この方法では、引っ掛けヨーク１４が、引っ掛け軸１６に装着される農業用機械１００の昇降システム１０１の主昇降点１０２の効果の下で遠位位置から近位位置へと枢動するとき、引っ掛け軸１６は、第１の係止部２０を係止解除位置から係止位置へと枢動させ、第１の係止部２０は、それ自体で第２の係止部２１を休止位置から拘束位置へと枢動させる（図３および図４）。引っ掛けヨーク１４が近位位置に到達し、第１の係止部２０が係止位置に到達するとき、第１の係止部２０は第２の係止部２１を解放し（図５）、第２の係止部２１は、第１の弾性戻し手段２３の効果の下で拘束位置から休止位置へと移動し、第１の係止部２０に当接し（図６）、それによって、係止位置から係止解除位置への枢動方向において第１の係止部２０の枢動を阻止し、延いては、近位位置から遠位位置への第１の枢動方向において引っ掛けヨーク１４の枢動を阻止する。

それによって、農業用機械１００の昇降システム１０１の主昇降点１０２が引っ掛け軸１６に装着されると、農業用噴霧器１０は農業用機械１００に引っ掛けられ（図６）、引っ掛けヨーク１４が近位位置を占め、第１の係止部２０が係止位置を占め、第２の係止部２１が第１の係止部２０に当接して、第１の係止部２０の係止解除位置への枢動を防止する。

第１の係止部２０は例えば、第１の係止部２０が、第２の係止部２１によって担持される第１のカム従動面３２２を通じて、係止解除位置から係止位置へと枢動するとき、第２の係止部２１を休止位置から拘束位置へと枢動させるように設計される少なくとも１つのカム面３２１を備える（図４および図５）。カム面３２１と第１のカム従動面３２２とは、第１の係止部２０が係止解除位置から係止位置へと枢動し、第２の係止部２１を休止位置から拘束位置へと枢動させるとき、互いと接触する。カム面３２１と第１のカム従動面３２２とは、例えば引っ掛け軸１６と実質的に平行である。

第１の係止部２０は例えば、引っ掛け軸１６と協働するように設計される少なくとも１つのフック２４を備える（図１１）。第１の係止部２０は、第２の枢動軸２２に対して垂直な対称の平面に対して対称であり、第２の枢動軸２２と同軸のスリーブ（図示略）を用いて互いと連結される２つのフック２４を備え得る（図１１）。２つのフック２４とスリーブとは、第２の枢動軸２２の周りに枢動するためにさらに互いと一体である。そのために、フック２４とスリーブとは、一体品で作られ得るか、または、互いと一体とされ得る。主昇降点１０２、特には主昇降点１０２を形成するフックは、例えば引っ掛け軸１６に装着されるとき、第１の係止部２０の２つのフック２４の間に横断方向で介在させられるためのものである（図１１）。

各々のフック２４はスロット２５を形成し、このスロット２５は、引っ掛けヨーク１４が遠位位置から近位位置へと枢動するときに引っ掛け軸１６がスロット２５内に嵌入するのに通る開口部２６と、開口部２６と反対の底部２７と、の間に、第２の枢動軸２２に対して垂直の平面に含まれる延在の線に沿って延びる （図１０）。開口部２６は、第１の係止部２０を枢動させるために引っ掛け軸１６が第１の係止部２０と協働するのに用いられる２つの相対する壁２８、２９を通じて、底部２７にさらに連結される（図１０）。引っ掛けヨーク１４が近位位置を占め、第１の係止部２０が係止位置を占めるとき、壁２８、２９は、遠位位置に向けてである第１の枢動方向と、近位位置を越えてである第２の枢動方向と、においての引っ掛けヨーク１４の枢動を、引っ掛け軸１６を通じて阻止する停止部をさらに形成している（図６）。開口部２６は例えば、第１の係止部２０が係止解除位置にあるときに全体として前向きに配向される（図１）。開口部２６は、第１の係止部２０が係止位置を占めるときにさらに全体として上向きに配向され得る（図６）。

第１の係止部２０のカム面３２１は、例えば第１の係止部２０の各々のフック２４によって担持される。

第２の係止部２１は例えば、休止位置と拘束位置との間で、引っ掛け軸１６と実質的に平行な第３の枢動軸３０の周りに枢動可能に農業用噴霧器１０のシャーシ１１に装着される（図３〜図１０）。

代替として（図示略）、第２の係止部２１は、休止位置と拘束位置との間で、滑り軸に沿って農業用噴霧器１０のシャーシ１１に滑り可能に装着される。

第２の係止部２１は、例えば、第１の係止部２０が係止解除位置から係止位置へと枢動するとき、第２の係止部２１を休止位置から拘束位置へと枢動させるのに用いられる少なくとも１つの本体３１を備える（図３）。第２の係止部２１は、第３の枢動軸３０に対して垂直な対称の平面に対して対称であり、第３の枢動軸３０と同軸のスリーブ（図示略）を通じて互いに連結される２つの本体３１を備えることができ、２つの本体３１とスリーブとは第３の枢動軸３０の周りに枢動するときに互いと一体である。第２の係止部２１の各々の本体３１は、例えば、第１の係止部２０のフック２４のうちの１つと協働する。

第２の係止部２１の第１のカム従動面３２２は、例えば第２の係止部２１の各々の本体３１によって担持される。

引っ掛けシステム１２は例えば、引っ掛けヨーク14が近位位置を占めるとき、近位位置から遠位位置への第1の枢動方向において農業用噴霧器10のシャーシ11に対する引っ掛けヨーク14の枢動を手作業で阻止解除するように設計される阻止解除装置33、36、37も備える(図8および図9)。それによって、引っ掛けヨーク14を近位位置において阻止解除することは、特には農業従事者によって、阻止解除装置33、36、37を手作業で作動させることで実施される。

この方法では、農業用噴霧器10および農業用機械100を引っ掛け解除することは次の方法で実行される(図8〜図10)。

農業用機械１００の昇降システム１０１は、引っ掛け軸１６が可及的に主昇降アーム１０３を第１の角度位置へと枢動させる状態でシャーシ１１を地面Ｓに置くように、特には二次昇降アーム１０１２を上方位置から中間位置へと枢動させることで、前もって農業用噴霧器１０のシャーシ１１を下降位置に下降させてもよい。二次昇降点１０１１は、特には二次昇降アーム１０１２を中間位置から下方位置へと枢動させることで、農業用噴霧器１０のシャーシ１１をさらに解放することができる。

引っ掛けヨーク１４は近位位置を占める。阻止解除装置３３、３６、３７は、近位位置から遠位位置への第１の枢動方向における引っ掛けヨーク１４の枢動を阻止解除する（図８および図９）。そのため、引っ掛けヨーク１４は、引っ掛け軸１６に装着される農業用機械１００の昇降システム１０１の主昇降点１０２の効果の下で、適用可能な場合には、シャーシ１１の前部から離れるように移動することで前方へ移動する農業用機械１００の昇降システム１０１の主昇降点１０２の効果の下で、近位位置から遠位位置へと枢動する（図１０）。引っ掛けヨーク１４が遠位位置に到達するとき、主昇降点１０２は、農業用噴霧器１０を農業用機械１００から引っ掛け解除するように引っ掛け軸１６からさらに装着解除され得る（図１）。

阻止解除装置３３、３６、３７は、阻止位置と阻止解除位置との間で移動可能に農業用噴霧器１０のシャーシ１１に装着される阻止解除部材３３を備え得る。

阻止解除部材３３は例えば、阻止位置と阻止解除位置との間で、引っ掛け軸１６と実質的に平行な第４の枢動軸３４の周りに枢動可能に農業用噴霧器１０のシャーシ１１に装着される（図３〜図１０）。

代替として（図示略）、阻止解除部材３３は、阻止位置と阻止解除位置との間で、滑り軸に沿って農業用噴霧器１０のシャーシ１１に滑り可能に装着される。

阻止解除部材３３は、阻止位置から阻止解除位置へと特には枢動で移動するとき、第２の係止部２１を休止位置から拘束位置へと特には枢動で移動させるように設計されている（図８および図９）。

第２の係止部２１は、阻止位置から阻止解除位置への阻止解除部材３３の特には枢動での移動の効果の下で、第２の係止部２１が休止位置から拘束位置へと特には枢動で移動するとき、第１の係止部２０を係止位置で保持するように（図８）、および、第２の係止部２１が拘束位置に到達するとき、第１の係止部２０を解放するように（図９）、さらに設計されている。

この方法では、阻止解除部材３３は、阻止位置から阻止解除位置へと特には枢動で移動するとき、第２の係止部２１を休止位置から拘束位置へと特には枢動で移動させる一方で、第２の係止部２１は第１の係止部２０を係止位置で保持する（図８）。阻止解除部材３３が阻止解除位置に到達し、第２の係止部２１が拘束位置に到達するとき、第２の係止部２１は第１の係止部２０を解放または自由にさえし、そのため第１の係止部２０は係止位置から係止解除位置への枢動方向において自由に枢動する（図９）。そのため、引っ掛けヨーク１４自体は近位位置から遠位位置への第１の枢動方向において自由に枢動する（図１０）。

阻止解除部材３３は例えば、阻止解除部材３３が、第２の係止部２１によって担持される第２のカム従動面３５２を通じて、阻止位置から阻止解除位置へと特には枢動で移動するとき、第２の係止部２１を休止位置から拘束位置へと特には枢動で移動させるように設計される少なくとも１つのカム面３５１を備える（図８および図９）。カム面３５１と第２のカム従動面３５２とは、阻止解除部材３３が阻止位置から阻止解除位置へと特には枢動で移動し、第２の係止部２１を休止位置から拘束位置へと特には枢動で移動させるとき、互いと接触している。カム面３５１と第２のカム従動面３５２とは、例えば引っ掛け軸１６と実質的に平行である。

第２の係止部２１は例えば、第２の係止部２１が、第１の係止部２０によって担持されるカム従動面３５４を通じて、休止位置から拘束位置へと特には枢動で移動するとき、第１の係止部２０を係止位置で保持するように設計される少なくとも１つのカム面３５３を備える（図８および図９）。カム面３５３とカム従動面３５４とは、第２の係止部２１が休止位置から拘束位置へと枢動し、第１の係止部２０を係止位置で保持するとき、互いと接触している。カム面３５３とカム従動面３５４とは、例えば引っ掛け軸１６と実質的に平行である。

第１の係止部２０のカム面３２１およびカム従動面３５４は例えば、互いの延在として配置され、頂部または縁によって互いから分離される。

第２の係止部２１の第１のカム従動面３２２およびカム面３５３は、例えば互いの延在として配置され、頂部または縁によって互いから分離され、その頂部または縁は、第１の係止部２０が係止位置を占め、第２の係止部２１が拘束位置を占めるとき、第１の係止部２０の頂部または縁と協働することができる。

阻止解除装置３３、３６、３７は例えば、阻止位置へと特には枢動で移動するために阻止解除部材３３を弾性的に戻すように設計される第２の弾性戻し手段３６（図３〜図５および図９）も備える。この方法では、手作業の行為が、阻止解除部材３３を阻止解除位置へと移動させるために、および、近位位置から遠位位置への第１の枢動方向においての引っ掛けヨーク１４の枢動を係止装置２０、２１、２３が係止解除する阻止解除位置に到達させるために、必要とされる。そのため、引っ掛けヨーク１４の意図しない係止解除の危険性がない。

第２の弾性戻し手段３６は例えば、特には阻止解除部材３３の第１の本体３９において阻止解除部材３３に装着される第１の端と、農業用噴霧器１０のシャーシ１１に装着される反対の第２の端と、を伴う引張バネによって形成される。当然ながら、阻止解除部材３３とシャーシ１１との間に装着される他の種類のバネが提供されてもよい。当然ながら、他の種類の弾性戻し手段が提供されてもよい。

阻止解除装置３３、３６、３７は例えば、阻止解除部材３３を阻止位置から阻止解除位置へと特には枢動で移動させるように設計される作動部材３７も備える。

作動部材３７は例えば、阻止解除部材３３に取り付けられる第１の端と、自由である反対の第２の端（図示略）と、を有するロープまたは紐によって形成され、第２の端を通じて、農業従事者は、阻止解除部材３３を阻止位置から阻止解除位置へと特には枢動で移動させるように、ロープ３７を特には前方へ引っ張る。農業従事者は、ロープ３７を農業用機械１００の運転室（図示略）から引っ張ることができる。ロープ３７は、ワイヤーロープ、スリング、またはチェーンによって置き換えられてもよい。

阻止解除部材３３は例えば、第１の本体３９が第４の枢動軸３４の周りに枢動可能に農業用噴霧器１０のシャーシ１１に装着されるのに用いられる第１の端と、ロープ３７が取り付けられ得る反対の第２の端と、の間で延びる第１の本体３９を備える。

阻止解除部材３３は例えば、第１の本体３９と一体で、第４の枢動軸３４と平行な第１の軸４２も備える。第１の軸４２は、第２の係止部２１の各々の本体３１から延びる前記第２の係止部２１のタブ４３と協働するように、および、阻止解除部材３３が阻止位置から阻止解除位置へと特には枢動で移動するとき、前記タブ４３を用いて、第２の係止部２１を休止位置から拘束位置へと特には枢動で移動させるように（図３および図９）、設計される。阻止解除部材３３の第１の軸４２は例えば、それが協働する第２の係止部２１のタブ４３の長手方向後方に位置付けられる。

したがって、阻止解除部材３３のカム面３５１は阻止解除部材３３の第１の軸４２によって担持でき、一方、第２の係止部２１の第２のカム面３５２は第２の係止部２１の各々のタブ４３によって担持できる（図８および図９）。

第２の係止部２１は例えば、第１の係止部２０が係止解除位置から係止位置へと枢動し、第２の係止部２１を休止位置から拘束位置へと特には枢動で移動させるとき、阻止解除部材３３を阻止位置から阻止解除位置へと特には枢動で移動させるように（図４および図５）、さらに設計される。第２の係止部２１は、阻止解除部材３３を、タブ４３を通じて阻止位置から阻止解除位置へと移動させることができる。

阻止解除部材３３は、第１の係止部２０が係止位置に到達し、第２の係止部２１を解放し、阻止解除部材３３が第２の弾性戻し手段３６の効果の下で阻止解除位置から阻止位置へと特には枢動で移動するとき、第２の係止部２１を拘束位置から休止位置へと特には枢動で移動させるようにさらに設計される（図５および図６）。

この方法では、第１の係止部２０が係止位置に到達し、第２の係止部２１を解放するとき、第２の弾性戻し手段３６は、阻止解除部材３３を係止位置に弾性的に戻し、延いては第２の係止部２１を休止位置に弾性的に戻す（図５および図６）。したがって、第１の弾性戻し手段２３および第２の弾性戻し手段３６は同じ弾性戻し部材によって形成され得る。

そのために、阻止解除部材３３は、第１の本体３９と一体で第１の軸４２と平行な第２の軸４４を備え得る（図３〜図５）。第２の軸４４は、一方では第１の係止部２０が係止解除位置から係止位置へと枢動するとき、他方では第１の係止部２０が係止位置に到達するとき、第２の係止部２１のタブ４３と協働するように設計される。この方法では、タブ４３は、第１の係止部２０が係止解除位置から係止位置へと枢動するとき、阻止解除部材３３を、第２の軸４４を介して特には枢動で移動させ、一方、第２の軸４４は、第１の係止部２０が係止位置に到達するとき、第２の係止部２１を、タブ４３を介して特には枢動で移動させる。

阻止解除部材３３の第２の軸４４は、例えば第２の係止部２１のタブ４３が阻止解除部材３３の第１の軸４２と第２の軸４４との間に長手方向で介在された状態で、第１の軸４２に対して長手方向で前方にずれている（図３）。

代替（図示略）として、第１の弾性戻し手段２３は、第２の弾性戻し手段３６とは別の弾性戻し部材によって形成される。例えば、第１の弾性戻し手段２３は、一方で第２の係止部２１に装着され、他方でシャーシ１１に装着される螺旋バネによって形成される。当然ながら、第２の係止部２１とシャーシ１１との間に他の種類のバネが提供されてもよい。当然ながら、他の種類の弾性戻し手段が提供されてもよい。

引っ掛けシステム１２は例えば、第１の係止部２０を係止位置から係止解除位置への枢動方向において弾性的に戻すように設計される第３の弾性戻し手段４５も備える（図３および図９）。

この方法では、第２の係止部２１が、阻止位置から阻止解除位置への阻止解除部材３３の特には枢動での移動の効果の下で拘束位置に到達するとき、それによって解放された第１の係止部２０が、第３の弾性戻し手段４５の効果の下で係止位置から係止解除位置への枢動方向において自動的に枢動する（図９）。したがって、第１の係止部２０のこの枢動は、第１の弾性戻し手段２３の効果の下で拘束位置から休止位置へと特には枢動で移動することで、第２の係止部２１が係止位置において第１の係止部２０に戻るように当接するのを防止する。結果として、特にはロープ３７を引っ張ることで阻止解除部材３３を係止解除位置で保持すること、第２の係止部２１を拘束位置で保持すること、延いては、引っ掛けヨーク１４を近位位置から遠位位置へと枢動させること、は必要ではない。

第３の弾性戻し手段４５は例えば、第１の係止部２０に装着される第１の端と、農業用噴霧器１０のシャーシ１１に装着される反対の第２の端と、を伴う引張バネによって形成される。当然ながら、第１の係止部２０とシャーシ１１との間に装着される他の種類のバネが提供されてもよい。当然ながら、他の種類の弾性戻し手段が提供されてもよい。

引っ掛けシステム１２は例えば、農業用噴霧器１０のシャーシ１１が上昇位置を占め、したがって農業用噴霧器１０が農業用機械１００によって担持されるとき、近位位置から遠位位置への第１の枢動方向における引っ掛けヨーク１４の枢動を阻止解除装置３３、３６、３７が阻止解除するのを自動的に防止するように設計される安全装置４９、５９も備える（図７）。

この方法では、農業用噴霧器１０が農業用機械１００によって担持されるとき、近位位置から遠位位置への第１の枢動方向における引っ掛けヨーク１４の枢動を阻止解除することは可能ではない。それによって、引っ掛けヨーク１４は遠位位置へと枢動することができず、適用可能な場合、農業用噴霧器１０を地面Ｓに落下させることになり、この落下は、農業用機械１００が畑において駆動しているとき、農業用噴霧器１０および／または処理される植物の畑を傷める可能性があるか、または、農業用機械１００が道路において駆動しているとき、事故をもたらす可能性がある。したがって、安全装置４９、５９は、農業用噴霧器１０が農業用機械１００によって担持されるとき、引っ掛けヨーク１４の枢動の意図しない阻止解除を防止する。

安全装置４９、５９は例えば、昇降システム１０１が農業用噴霧器１０のシャーシ１１を下降位置と上昇位置との間で上昇および下降させるとき、近位位置から遠位位置への第１の枢動方向における引っ掛けヨーク１４の枢動を阻止解除装置３３、３６、３７が阻止解除するのを自動的に防止するようにも設計される。

この方法では、安全装置４９、５９は、シャーシ１１が下降位置にあり、そのため地面Ｓに置かれるときのみ、阻止解除装置３３、３６、３７による引っ掛けヨーク１４の枢動の阻止解除を許容する。したがって、安全装置４９、５９は、農業用噴霧器１０のシャーシ１１がもはや地面Ｓに置かれなくなるとすぐに、引っ掛け軸枢動部１４の意図しない阻止解除を防止する。

安全装置４９、５９は例えば、農業用噴霧器１０のシャーシ１１が上昇位置を占めるときで、適用可能な場合、昇降システム１０１がシャーシ１１を下降位置と上昇位置との間で上昇または下降させるとき、阻止解除部材３３が阻止位置から阻止解除位置へ特には枢動で移動するのを自動的に防止するように設計される（図７）。

そのために、安全装置４９、５９は、引っ掛け軸１６の周りに枢動可能に引っ掛けヨーク１４に装着される安全部材４９を備え得る。安全部材４９は、引っ掛けヨーク１４が近位位置を占めるとき、安全部材４９が阻止位置から阻止解除位置への阻止解除部材３３の特には枢動での移動を阻止する作動安全位置（図７）と、安全部材４９が阻止位置から阻止解除位置への阻止解除部材３３の特には枢動での移動を解放する非作動安全位置（図８）と、の間で枢動するように設計される。安全部材４９は、安全部材４９が安全非作動位置と安全作動位置との間で枢動するとき、阻止位置から阻止解除位置への阻止解除部材３３の特には枢動での移動を阻止するように設計されてもよい。

主昇降点１０２を担持する主昇降アーム１０３はさらに、農業用噴霧器１０が農業用機械１００に引っ掛けられ、主昇降アーム１０３が第１の角度位置から第２の角度位置へと枢動するとき、安全部材４９を非作動安全位置から作動安全位置へと枢動させるためのものである（図７）。

この方法では、主昇降点１０２を担持する主昇降アーム１０３は、主昇降アーム１０３自体が引っ掛け軸１６によって第２の角度位置へ枢動させられるとき、安全部材４９を作動安全位置へと枢動させる（図７）。したがって、安全部材４９は、昇降システム１０１が農業用噴霧器１０のシャーシ１１を上昇位置へと持ち上げ、それによって主昇降アーム１０３が引っ掛け軸１６によって第２の角度位置へ枢動させられるとき、作動安全位置に自動的に枢動する。

安全部材４９は例えば、引っ掛けヨーク１４が近位位置を占め、安全部材４９が作動安全位置を占め、阻止解除部材３３が阻止位置から阻止解除位置へと特には枢動で移動するとき、阻止解除部材３３が当接するように設計される指部５０（図７および図８）を備える。指部５０は、安全部材４９が非作動安全位置と作動安全位置との間で枢動するとき、阻止解除部材３３に当接するようにも設計され得る。

安全部材４９の指部５０は、指部５０が引っ掛け軸１６の周りに枢動可能に引っ掛けヨーク１４に装着されるのに用いられる第１の端と、自由であり、阻止解除部材３３が指部５０に当接するのに用いられる反対の第２の端５２（図１１）と、の間で延び得る。したがって、指部５０は引っ掛け軸１６から径方向に延びる。

阻止解除部材３３は、引っ掛けヨーク１４が近位位置を占め、安全部材４９が作動安全位置を占め、阻止解除部材３３が阻止位置から阻止解除位置へと特には枢動で移動するとき、安全部材４９の指部５０に特にはその第２の端５２において当接するように設計される停止面５４（図７および図８）を伴う第２の本体５３を備え得る。停止面５４は、安全部材４９が非作動安全位置と作動安全位置との間で枢動するとき、安全部材４９の指部５０に当接するようにさらに設計され得る。

そのために、阻止解除部材３３の停止面５４は、引っ掛けヨーク１４が近位位置を占め、安全部材４９が作動安全位置を占め、適用可能な場合、非作動安全位置と作動安全位置との間で枢動するとき、安全部材４９の指部５０の第２の端５２の方を向く。停止面５４は引っ掛け軸１６と全体として平行であってもよい。

阻止解除部材３３の第２の本体５３は、例えば阻止解除部材３３の第１の本体３９と一体に枢動可能に装着される。そのために、阻止解除部材３３の第１の本体３９と第２の本体５３とは、第１の軸４２および／または第２の軸４４を通じて互いと連結され得る（図３）。

安全部材４９は例えば、引っ掛け軸１６と実質的に平行な安全軸５５を備え、その安全軸５５を通じて、主昇降点１０２を担持する主昇降アーム１０３は、農業用噴霧器１０が農業用機械１００に引っ掛けられ、昇降アーム１０３が第１の角度位置から第２の角度位置へと枢動するとき、安全部材４９を非作動安全位置から作動安全位置へと枢動させるためのものである。

そのために、安全軸５５は、農業用噴霧器１０が農業用機械１００に引っ掛けられ、昇降アーム１０３が第１の角度位置を占めるとき、主昇降点１０２を担持する主昇降アーム１０３の下方に位置付けられ得る。

安全軸５５は例えば、引っ掛け軸１６の周りに枢動可能に引っ掛けヨーク１４に装着される安全部材４９の２つの突起５６（図１１）を一体に連結する。主昇降点１０２は例えば、引っ掛け軸１６に装着されるとき、安全部材４９の２つの突起５６の間に横断方向で介在させられるためのものである（図１１）。また、第１の係止部２０の２つのフック２４は、安全部材４９の２つの突起５６の間に横断方向で介在させられ得る（図１１）。

安全部材４９の指部５０は、例えば２つの突起５６の一方と一体に枢動可能に装着される。そのために、孔またはスロットは、例えば突起５６内に形成され、一方、ボルト留め組立体５８を受け入れる孔が指部５０において対応するように作られている（図１１）。スロットは、農業用機械１００の主昇降点１０２と主昇降点１０２を担持する主昇降アーム１０３とに依存して、引っ掛け軸１６に関して指部５０の配向を適合させるためのものである。

安全装置４９、５９の第４の弾性戻し手段５９は、非作動安全位置に枢動するために安全部材４９を弾性的に戻すようにさらに設計され得る（図１、図２、および図１１）。

この方法では、第４の弾性戻し手段５９は、それが担持する主昇降点１０２が引っ掛け軸１６に装着されるとき、安全軸５５を主昇降アーム１０３と接触して保持するように設計され、それによって、主昇降アーム１０３が第１の角度位置から第２の角度位置へと枢動するとき、安全部材４９が非作動安全位置から作動安全位置へと枢動することを確保している。第４の弾性戻し手段５９は、主昇降アーム１０３自体が第２の角度位置から第１の角度位置へと枢動するとき、安全部材４９が作動安全位置から非作動安全位置へと自動的に枢動することも確保している。

第４の弾性戻し手段５９は例えば、引っ掛けヨーク１４に装着される第１の端と、特には安全部材４９の突起５６のうちの一方において安全部材４９に装着される反対の第２の端と、を伴う引張バネによって形成される。当然ながら、安全部材４９と引っ掛けヨーク１４との間に装着される他の種類のバネが提供されてもよい。当然ながら、他の種類の弾性戻し手段が提供されてもよい。

引っ掛けシステム１２は、引っ掛けヨーク１４が遠位位置を占めるとき、近位位置から遠位位置への第１の枢動方向において引っ掛けヨーク１４を阻止するように設計される停止部材６２も備え得る（図１および図２）。停止部材６２は、引っ掛けヨーク１４の枢動を第１の枢動方向において制限させることができ、それによって、引っ掛け軸１６が地面Ｓに到達するまで引っ掛けヨーク１４が枢動することを回避し、したがって、農業従事者が主昇降点１０２を装着するために引っ掛けヨーク１４を取り扱うのをより容易にする。

停止部材６２は例えば、引っ掛けヨーク１４に装着される第１の端と、農業用噴霧器１０のシャーシ１１に装着される反対の第２の端と、を伴うロープによって形成される。ロープ６２は、ワイヤーロープ、スリング、チェーン、または直列に連結され、１８０°に限られた角度範囲にわたって互いに対して枢動する２つの連結ロッド、を伴うシステムによって置き換えることができる。

引っ掛けシステム１２は、農業用噴霧器１０のシャーシ１１と一体に装着される支持部６５を備えてもよく、支持部６５を通じて、係止装置２０、２１、２３、および／または阻止解除装置３３、３６、３７、および／または第３の弾性戻し手段４５はシャーシ１１に装着される。支持部６５はシャーシ１１から装着解除可能とされ得る。そのために、支持部６５は、例えばボルト留め組立体を用いて、シャーシ１１に装着される。

引っ掛けヨーク１４は例えば、引っ掛け軸１６を担持する第１の部品１４１と、引っ掛けヨーク１４が農業用噴霧器１０のシャーシ１１に枢動可能に装着されるのに用いられる第２の部品１４２と、を備える（図１２）。引っ掛けヨーク１４の第１の部品１４１は、引っ掛け軸１６が第１の枢動軸１７と平行であるかまたは少なくとも同じ平面に含まれる中央角度位置（図１２）を通過することで、第１の端角度位置と第２の端角度位置との間で、引っ掛け軸１６および第１の枢動軸１７に対して実質的に垂直な第５の枢動軸１４３の周りで枢動可能に第２の部品１４２に装着される。

引っ掛けヨーク１４の第１の部品１４１は例えば、農業用噴霧器１０が農業用機械１００に引っ掛けられるとき、引っ掛けシステム１２の動作を確保するのに十分な角度で第２の部品１４２に対して枢動する。この角度は例えば、中央角度位置と第１および第２の端角度位置の各々との間で１０°以下であり、特には５°以下である。これは、例えば平らでない地面において引っ掛けるとき、主昇降点１０２と引っ掛け軸１６と第１の係止部２０との間での位置ずれの誤りを補償することを可能にする。

そのために、引っ掛けヨーク１４は、第１の部品１４１が第１の端角度位置を占めるとき、第２の端角度位置から第１の端角度位置への枢動方向における引っ掛けヨーク１４の第１の部品１４１の枢動を阻止するように、および、第１の部品１４１が第２の端角度位置を占めるとき、第１の端角度位置から第２の端角度位置への枢動方向における引っ掛けヨーク１４の第１の部品１４１の枢動を阻止するように、各々設計される２つの停止部１４４および１４５（図１２）を備え得る。

停止部１４４、１４５は例えば、第１の枢動軸１７に対して全体として垂直であり、第５の枢動軸１４３が含まれる平面（図示略）のいずれの側にも配置される。

停止部１４４、１４５は例えば、第１の部品１４１を第１または第２の端角度位置にそれぞれ枢動させることに続いて引っ掛けヨーク１４の第１の部品１４１が当接する停止面を各々備える。

停止部１４４、１４５は全体として第５の枢動軸１４３と平行に延びるスタッドによって形成され得る（図１２）。

停止部１４４、１４５を担持する板１４６は、例えば、引っ掛けヨーク１４の第２の部品１４２と一体に装着される。

代替として（図示略）、作動部材３７は、一方で阻止解除部材３３に装着され、他方で農業用噴霧器１０のシャーシ１１に装着されるシリンダを備え、そのシリンダは、阻止解除部材３３を阻止位置と阻止解除位置との間でシャーシ１１に対して特には枢動で移動させるように設計される。シリンダは例えば、電気、液圧、または空気圧のシリンダである。

例えば農業用機械１００によって担持される電子制御ユニットが、阻止解除部材３３を阻止位置から阻止解除位置へと特には枢動で移動させるためにシリンダを制御するようにさらに設計される。制御ユニットは、特にはシリンダが電気的に駆動されるとき、シリンダを直接的に制御できるか、または、制御ユニットによって駆動されてシリンダを駆動する液圧または空気圧の回路を通じて、シリンダを間接的に制御できる。

制御ユニットは、特には農業用機械１００の運転室から、農業従事者が制御ユニットと通信するのに介するユーザーインターフェースに接続もされ、制御ユニットは、ユーザーインターフェースを通じて農業従事者によって送られる命令を受信するとき、阻止解除部材３３を阻止位置から阻止解除位置へと特には枢動で移動させるために、シリンダを制御するように設計される。したがって、近位位置を占める引っ掛けヨーク１４を阻止解除することは手作業で行われる。

安全装置４９、５９は例えば、制御ユニットに接続され、安全装置４９の指部５０の第２の端５２に装着される検出部材を備える。検出部材は、停止面５４が指部５０の第２の端５２の方を向いて配置される状態で、停止面５４を検出するとき、検出信号を制御ユニットに送るように設計され、引っ掛けヨーク１４が近位位置を占めるとき、安全装置４９は作動安全位置を占め、適用可能な場合、非作動安全位置と作動安全位置との間で枢動する。制御ユニットは、制御ユニットが検出部材から検出信号を受信するとき、阻止解除部材３３を阻止位置から阻止解除位置へと特には枢動で移動させるためにユーザーインターフェースを通じて農業従事者によって送られる命令を抑止するようにさらに設計される。そのため、制御ユニットは、指部５０の第２の端５２が停止面５４の方を向いて配置されるとき、阻止解除部材３３を係止位置から係止解除位置へと移動させるために駆動命令をシリンダに送信することはない。したがって、近位位置を占める引っ掛けヨーク１４を阻止解除部材３３によって阻止解除することは、農業用噴霧器１０のシャーシ１１が上昇位置を占めるときで、適用可能な場合、昇降システム１０１がシャーシ１１を下降位置と上昇位置との間で上昇または下降させるとき、安全装置４９、５９によって自動的に防止される。

検出部材は例えば誘導センサであり、それによって、停止面５４は金属から作られる。代替で、検出部材は押しボタンによって形成され、押しボタンは、指部５０によって担持されるスイッチを閉じ、したがって、停止面５４に接して滑るかまたは転がる押しボタンに停止面５４が押し付くときに検出信号を送るように、および、停止面５４が押しボタンを解放するときにスイッチを開けるように、設計される。代替で、検出部材は光学センサによって形成される。当然ながら、他の種類の検出部材が実施されてもよい。

上記の農業用噴霧器１０は、主昇降点１０２を引っ掛け軸１６に装着するための農業用機械１００と農業用噴霧器１０との間の最大許容可能距離を増加させ、したがって、この操作を農業従事者にとってより容易にする点において、特に有利である。

１０ 農業用噴霧器
１１ 固定シャーシ
１２ 引っ掛けシステム
１３ タンク
１４ 引っ掛けヨーク、引っ掛け軸枢動部
１６ 引っ掛けシャフト、引っ掛け軸
１７ 第１の枢動軸
１８ 枝部
２０ 係止装置、第１の係止部
２１ 係止装置、第２の係止部
２３ 係止装置、第１の弾性戻し手段
２４ フック
２５ スロット
２６ 開口部
２７ 底部
２８、２９ 壁
３０ 第３の枢動軸
３１ 本体
３３ 阻止解除装置、阻止解除部材
３４ 第４の枢動軸
３６ 阻止解除装置、第２の弾性戻し手段
３７ 阻止解除装置、作動部材
３９ 第１の本体
４２ 第１の軸
４３ タブ
４４ 第２の軸
４５ 第３の弾性戻し手段
４９ 安全装置、安全部材
５０ 指部
５２ 第２の端
５３ 第２の本体
５４ 停止面
５５ 安全軸
５６ 突起
５８ ボルト留め組立体
５９ 安全装置、第４の弾性戻し手段
６２ 停止部材、ロープ
６５ 支持部
１００ 農業用機械
１０１ 昇降システム
１０３ 主昇降アーム
１０４ 主昇降軸
１０５ 構造体
１４１ 第１の部品
１４２ 第２の部品
１４３ 第５の枢動軸
１４４、１４５ 停止部
１４６ 板
１７１ 把持軸
１７２ 機械軸
３２１ カム面
３２２ 第１のカム従動面
３５１ カム面
３５２ 第２のカム従動面
３５３ カム面
３５４ カム従動面
１０１１ 二次昇降点
１０１２ 二次昇降アーム
１０１３ 二次昇降軸
１０１４ 昇降シリンダ
ｄ 引っ掛け軸１６と第１の枢動軸１７との間の距離
Ｌ 長手方向
Ｓ 地面
Ｔ 横断方向
Ｖ 鉛直方向

Claims (16)

1. 主昇降点（１０２）が設けられる昇降システム（１０１）を備える農業用機械（１００）によって担持されるための農業用噴霧器（１０）であって、前記農業用噴霧器（１０）は、前記農業用噴霧器（１０）を前記農業用機械（１００）に引っ掛けるための引っ掛けシステム（１２）と、前記引っ掛けシステム（１２）が装着される固定シャーシ（１１）と、を備え、前記農業用機械（１００）の前記昇降システム（１０１）は、前記農業用噴霧器（１０）が前記農業用機械（１００）に引っ掛けられるとき、前記シャーシ（１１）が全体として水平な地面（Ｓ）に置かれる下降位置と、前記シャーシ（１１）が前記農業用機械（１００）によって担持される上昇位置と、の間で、前記シャーシ（１１）を前記農業用機械（１００）に対して上昇および下降させるためのものであり、前記引っ掛けシステム（１２）は、
   − 全体として水平な引っ掛け軸（１６）を備える引っ掛けヨーク（１４）であって、前記引っ掛けヨーク（１４）は、遠位位置と、前記引っ掛け軸（１６）が前記遠位位置より前記シャーシ（１１）に近い近位位置と、の間で、前記引っ掛け軸（１６）と略平行な第１の枢動軸（１７）の周りに枢動可能に前記シャーシ（１１）にさらに装着され、前記引っ掛け軸（１６）と前記第１の枢動軸（１７）との間の距離（ｄ）が固定され、前記主昇降点（１０２）は、前記引っ掛け軸（１６）に可逆的に装着されるように、および、前記主昇降点（１０２）が前記引っ掛け軸（１６）に装着されるとき、前記引っ掛け軸（１６）の周りで前記引っ掛けヨーク（１４）に対して枢動し、前記引っ掛けヨーク（１４）を前記遠位位置と前記近位位置との間で枢動させるように構成される、引っ掛けヨーク（１４）と、
   − 前記遠位位置から前記近位位置へと枢動する前記引っ掛けヨーク（１４）が近位位置に到達するとき、前記近位位置から前記遠位位置への第１の枢動方向において前記シャーシ（１１）に対して前記引っ掛けヨーク（１４）の枢動を自動的に係止するように設計される係止装置（２０、２１、２３）であって、前記農業用噴霧器（１０）は、前記主昇降点（１０２）が前記引っ掛け軸（１６）に装着され、前記引っ掛けヨーク（１４）が前記近位位置を占め、前記係止装置（２０、２１、２３）が前記第１の枢動方向における前記引っ掛けヨーク（１４）の枢動を係止するとき、前記農業用機械（１００）に引っ掛けられる、係止装置（２０、２１、２３）と、
   をさらに備え、
   前記引っ掛けヨーク（１４）が前記近位位置を占めるとき、前記引っ掛け軸（１６）は前記引っ掛けヨーク（１４）の前記第１の枢動軸（１７）の上方にさらに位置付けられることを特徴とする農業用噴霧器（１０）。
2. − 前記係止装置（２０、２１、２３）は、
   ・ 前記引っ掛け軸（１６）と実質的に平行な第２の枢動軸（２２）の周りに枢動可能に前記シャーシ（１１）に装着される第１の係止部（２０）であって、
   前記引っ掛け軸（１６）は、前記第１の係止部（２０）と協働するように、ならびに、前記引っ掛けヨーク（１４）が前記遠位位置と前記近位位置との間で枢動するとき、前記引っ掛けヨーク（１４）が前記近位位置および前記遠位位置へ自由に枢動する係止解除位置と、前記第１の枢動方向における前記引っ掛けヨーク（１４）の枢動が係止される係止位置と、の間で前記第１の係止部（２０）を枢動させるように設計される、第１の係止部（２０）と、
   ・ 休止位置と、前記休止位置に向けて移動するように第１の弾性戻し手段（２３）によって戻される拘束位置と、の間で、前記シャーシ（１１）に移動可能に装着される第２の係止部（２１）と、
   を備え、
   − 前記第１の係止部（２０）は、前記第１の係止部（２０）が前記係止解除位置から前記係止位置へと枢動するときに前記第２の係止部（２１）を前記休止位置から前記拘束位置へと移動させるように、および、前記第１の係止部（２０）が前記係止位置に到達するときに前記第２の係止部（２１）を解放するように、設計され、
   − 前記第２の係止部（２１）は、前記第１の係止部（２０）が前記係止位置に到達するとき、前記第１の係止部（２０）に当接するように設計され、前記第２の係止部（２１）は、前記引っ掛けヨーク（１４）が前記近位位置に到達するとき、前記係止位置から前記係止解除位置への枢動方向において前記第１の係止部（２０）の枢動を自動的に係止するように、前記第１の弾性戻し手段（２３）の効果の下で前記拘束位置から前記休止位置へと移動する、請求項１に記載の農業用噴霧器（１０）。
3. 前記引っ掛けシステム（１２）は、前記引っ掛けヨーク（１４）が前記近位位置を占めるとき、前記第１の枢動方向においての前記シャーシ（１１）に対する前記引っ掛けヨーク（１４）の枢動を手作業で阻止解除するように設計される阻止解除装置（３３、３６、３７）を備える、請求項１または２に記載の農業用噴霧器（１０）。
4. − 前記阻止解除装置（３３、３６、３７）は、阻止位置と阻止解除位置との間で移動可能に前記シャーシ（１１）に装着される阻止解除部材（３３）を備え、前記阻止解除部材（３３）は、前記阻止解除部材（３３）が前記阻止位置から前記阻止解除位置へと移動するとき、前記第２の係止部（２１）を前記休止位置から前記拘束位置へと移動させるように設計され、
   − 前記第２の係止部（２１）は、前記阻止位置から前記阻止解除位置への前記阻止解除部材（３３）の移動の効果の下で前記第２の係止部（２１）が前記休止位置から前記拘束位置へと移動するとき、前記第１の係止部（２０）を係止位置で保持するように、および、前記第２の係止部（２１）が前記拘束位置に到達するとき、前記第１の係止部（２０）を解放するように、設計される、請求項２に従属した請求項３に記載の農業用噴霧器（１０）。
5. 前記阻止解除装置（３３、３６、３７）は、前記阻止解除部材（３３）を前記阻止位置へと弾性的に戻すように設計される第２の弾性戻し手段（３６）を備える、請求項４に記載の農業用噴霧器（１０）。
6. − 前記第２の係止部（２１）は、前記第１の係止部（２０）が前記係止解除位置から前記係止位置へと枢動し、前記第２の係止部（２１）を前記休止位置から前記拘束位置へと移動させるとき、前記阻止解除部材（３３）を前記阻止位置から前記阻止解除位置へと移動させるように設計され、
   − 前記阻止解除部材（３３）は、前記第１の係止部（２０）が前記係止位置に到達し、前記第２の係止部（２１）を解放し、前記阻止解除部材（３３）が前記第２の弾性戻し手段（３６）の効果の下で前記阻止解除位置から前記阻止位置へと移動するとき、前記第２の係止部（２１）を前記拘束位置から前記休止位置へと移動させるように設計される、請求項５に記載の農業用噴霧器（１０）。
7. 前記引っ掛けシステム（１２）は、前記第１の係止部（２０）を前記係止位置から前記係止解除位置への前記枢動方向において弾性的に枢動可能に戻すように設計される第３の弾性戻し手段（４５）を備える、請求項４から６のいずれか一項に記載の農業用噴霧器（１０）。
8. 前記引っ掛けシステム（１２）は、前記農業用噴霧器（１０）の前記シャーシ（１１）が前記上昇位置を占めるとき、前記近位位置から前記遠位位置への前記第１の枢動方向における前記引っ掛けヨーク（１４）の枢動を前記阻止解除装置（３３、３６、３７）が阻止解除するのを自動的に防止するように設計される安全装置（４９、５９）を備える、請求項３から７のいずれか一項に記載の農業用噴霧器（１０）。
9. − 前記安全装置（４９、５９）は、前記引っ掛け軸（１６）の周りで枢動可能に前記引っ掛けヨーク（１４）に装着される安全部材（４９）を備え、前記安全部材（４９）は、前記引っ掛けヨーク（１４）が前記近位位置を占めるとき、前記安全部材（４９）が前記阻止位置から前記阻止解除位置への前記阻止解除部材（３３）の移動を阻止する作動安全位置と、前記安全部材（４９）が前記阻止位置から前記阻止解除位置への前記阻止解除部材（３３）の移動を解放する非作動安全位置と、の間で枢動するように設計され、
   − 前記主昇降点（１０２）は、前記主昇降点（１０２）が前記引っ掛け軸（１６）に装着されるとき、前記引っ掛け軸（１６）と実質的に平行な主昇降軸（１０４）の周りで枢動可能に前記農業用機械（１００）の構造体（１０５）に装着される主昇降アーム（１０３）の自由端に設けられ、
   − 前記引っ掛け軸（１６）は、前記主昇降アーム（１０３）を前記主昇降軸（１０４）の周りに第１の角度位置と第２の角度位置との間で枢動させるためのものであり、前記第２の角度位置において、前記主昇降点（１０２）は、前記農業用噴霧器（１０）が前記農業用機械（１００）に引っ掛けられ、前記昇降システム（１０１）が前記シャーシ（１１）を前記下降位置と前記上昇位置との間で上昇および下降させるとき、前記第１の角度位置より高く位置付けられ、
   − 前記主昇降アーム（１０３）は、前記農業用噴霧器（１０）が前記農業用機械（１００）に引っ掛けられ、前記主昇降アーム（１０３）が前記第１の角度位置から前記第２の角度位置へと枢動するとき、前記安全部材（４９）を前記非作動安全位置から前記作動安全位置へと枢動させるためのものである、請求項４から７のいずれか一項に従属した請求項８に記載の農業用噴霧器（１０）。
10. 前記安全部材（４９）は、前記引っ掛け軸（１６）と実質的に平行な安全軸（５５）を備え、前記安全軸（５５）を通じて、前記主昇降アーム（１０３）は、前記農業用噴霧器（１０）が前記農業用機械（１００）に引っ掛けられ、前記昇降アーム（１０３）が前記第１の角度位置から前記第２の角度位置へと枢動するとき、前記安全部材（４９）を前記非作動安全位置から前記作動安全位置へと枢動させるためのものである、請求項９に記載の農業用噴霧器（１０）。
11. 前記安全軸（５５）は、前記農業用噴霧器（１０）が前記農業用機械（１００）に引っ掛けられ、前記昇降アーム（１０３）が前記第１の角度位置を占めるとき、前記主昇降アーム（１０３）の下方に位置付けられる、請求項１０に記載の農業用噴霧器（１０）。
12. 前記安全装置（４９、５９）の第４の弾性戻し手段（５９）は、前記非作動安全位置に枢動するために前記安全部材（４９）を弾性的に戻すように設計される、請求項１０または１１に記載の農業用噴霧器（１０）。
13. 前記安全装置（４９、５９）は、前記農業用噴霧器（１０）が前記農業用機械（１００）に引っ掛けられ、前記昇降システム（１０１）が前記シャーシ（１１）を前記下降位置と前記上昇位置との間で上昇および下降させるとき、前記近位位置から前記遠位位置への前記第１の枢動方向における前記引っ掛けヨーク（１４）の枢動を前記阻止解除装置（３３、３６、３７）が阻止解除するのを自動的に防止するようにも設計される、請求項８から１２のいずれか一項に記載の農業用噴霧器（１０）。
14. 前記引っ掛けヨーク（１４）は、前記引っ掛け軸（１６）を担持する第１の部品（１４１）と、前記引っ掛けヨーク（１４）が前記シャーシ（１１）に枢動可能に装着されるのに用いられる第２の部品（１４２）と、を備え、前記第１の部品（１４１）は、前記引っ掛け軸（１６）が前記第１の枢動軸（１７）と平行であるかまたは少なくとも同じ平面に含まれる中央角度位置を通過することで、第１の端角度位置と第２の端角度位置との間で、前記引っ掛け軸（１６）および前記第１の枢動軸（１７）に対して実質的に垂直な第５の枢動軸（１４３）の周りで枢動可能に前記第２の部品（１４２）に装着される、請求項１から１３のいずれか一項に記載の農業用噴霧器（１０）。
15. 前記引っ掛けヨーク（１４）は、前記第１の部品（１４１）が前記第１の端角度位置を占めるとき、前記第２の端角度位置から前記第１の端角度位置への枢動方向における前記第１の部品（１４１）の枢動を阻止するように、および、前記第１の部品（１４１）が前記第２の端角度位置を占めるとき、前記第１の端角度位置から前記第２の端角度位置への枢動方向における前記第１の部品（１４１）の枢動を阻止するように、それぞれ設計される２つの停止部（１４４、１４５）を備える、請求項１４に記載の農業用噴霧器（１０）。
16. 農業用機械（１００）と、請求項１から１４のいずれか一項に記載の農業用噴霧器（１０）と、を備える組立体であって、前記農業用機械（１００）は、前記農業用噴霧器（１０）が前記農業用機械（１００）に引っ掛けられるとき、前記シャーシ（１１）が全体として水平な地面（Ｓ）に置かれる下降位置と、前記シャーシ（１１）が前記農業用機械（１００）によって担持される上昇位置と、の間で、前記シャーシ（１１）を前記農業用機械（１００）に対して上昇および下降させるように適合される昇降システム（１０１）を備え、前記昇降システム（１０１）は、前記引っ掛け軸（１６）に可逆的に装着されるように、および、前記主昇降点（１０２）が前記引っ掛け軸（１６）に装着されるとき、前記引っ掛け軸（１６）の周りで前記引っ掛けヨーク（１４）に対して枢動し、前記引っ掛けヨーク（１４）を前記遠位位置と前記近位位置との間で枢動させるように、設計される主昇降点（１０２）をさらに備える、組立体。

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