JP2021168536A

JP2021168536A - 永久磁石式モータの回転子構造

Info

Publication number: JP2021168536A
Application number: JP2020070315A
Authority: JP
Inventors: 潘承訓; Cheng Hsun Pan; 蕭瑞濱; rui bin Xiao
Original assignee: Hiwin Mikrosystem Corp
Current assignee: Hiwin Mikrosystem Corp
Priority date: 2020-04-09
Filing date: 2020-04-09
Publication date: 2021-10-21

Abstract

【課題】本発明は永久磁石式モータの回転子構造を得ることにある。【解決手段】本発明が提供する永久磁石式モータの回転子構造は、回転子と、回転子に位置する複数の磁石群を含み、回転子は環形状を呈する本体部を有し、各磁石群は回転子の環形状に沿って本体部に順に配列され、且つそれぞれ第１永久磁石体をさらに含み、各第１永久磁石体は、磁束放出の第１方向を本体部の曲率中心に向ける方法により、本体部の環状方向に沿って順に本体部内に設けられている。【選択図】図３

Description

本発明はモータに関し、特に永久磁石式モータの回転子構造に関するものである。

出願者は、以前に出願した特願第２０１９−２０８８８８号（特許文献１）において、ハルバッハ配列磁性リングの技術的手段によってより一層モータトルクを向上させ、漏れ磁束を減らし、且つ鉄損を低減することが可能な、モータ回転子の磁石構成に関する技術内容を提供したが、出願者がこれに満足することなく研究に取り組み続けた結果、本発明の完成に至ったため、完成した発明を保護するべく、法に基づいて本件の特許出願を提出する。

特願第２０１９−２０８８８８号

本発明は、電力密度を向上し、鉄損やコストを低減することができる、永久磁石式モータの回転子構造を提供することを目的としており、上記目的を達成するために、モータ回転子中に円周方向に沿って順に配列された複数の第１永久磁石体それぞれを異なる界磁極（ｐｏｌｅ）中に位置させて、各第１永久磁石体の磁束放出方向をいずれもモータ回転子の円心に向けることで、それぞれが属する磁極（ｐｏｌｅ）の磁束を導くようにさせている。

技術内容について言えば、当該永久磁石式モータの回転子構造は、回転子と、回転子に位置する複数の磁石群を含み、回転子は環形状を呈する本体部を有し、各磁石群は回転子の環形状に沿って本体部に順に配列され、且つそれぞれ第１永久磁石体を有しており、各第１永久磁石体は、磁束放出の第１方向を本体部の曲率中心に向ける方法により、本体部の環状方向に沿って順に本体部内に設けられている。

さらに、各磁石群は、それぞれ第１永久磁石体、第２永久磁石体及び第３永久磁石体で構成されており、そのうち、各磁石群の個々について言えば、第２永久磁石体と第３永久磁石体は互いに所定角度で離され、本体部の曲率中心を中心として、本体部内に放射状に設けられ、且つ属する磁石群の第１永久磁石体と隣接する磁石群の第１永久磁石体との間に位置しており、同時に、第２永久磁石体の磁束放出の第２方向を第３永久磁石体に向けて、第３永久磁石体の磁束放出の第３方向を第２永久磁石体に向けることで、各磁石群のそれぞれが第２永久磁石体及び第３永久磁石体によって磁束を本体部の曲率中心から離れる方向に放出されるよう導くことができ、このように磁束を集中させることで、上述の電力密度を向上し、鉄損を低減し、且つコストを下げるという効果を達成することができる。

また、磁力が集中した状態を制御するために、各磁石群中、第２永久磁石体と第３永久磁石体の間における夾角基点は、磁石群自身と本体部の曲率中心との間に位置させる。また、永久磁石式モータの回転子構造は、複数の磁気障壁空間をさらに含むことができ、それぞれは本体部内に設けられ、且つ各第２永久磁石体及び第３永久磁石体の、本体部の曲率中心に近い近心末端が収容される。さらに、各磁石群中、第２永久磁石体と第３永久磁石体の、本体部の曲率中心から遠い遠心末端同士の最小間隔を第１距離と定義し、且つ、本体部の同じ半径方向の位置上において、各磁石群中で隣接する磁石群の第２永久磁石体と、隣接する別の磁石群中の第３永久磁石体との間の最近距離を第２距離と定義し、第１距離と第２距離の比率は１：１〜１：２の間とする。

本発明の好ましい実施例の立体図である。本発明の好ましい実施例の正面図である。本発明の好ましい実施例の正面方向における部分平面図である。本発明の好ましい実施例の磁力線図である。従来技術の磁力線図である。

[実施例]
図１〜図３を参照して、本発明の好ましい実施例で提供する永久磁石式モータの回転子構造（１０）は、主に回転子（２０）、複数の磁石群（３０）及び複数の磁気障壁空間（４０）を含む。

回転子（２０）は既知の物品構造であり、複数の珪素鋼板を順に積み重ねて形成されたものでよく、構造において本体部（２１）を有しており、本体部（２１）は形状において適当な軸方向長さの円環状体を備え、且つ内環面と外環面の間の壁体は、極部（３０）及び磁気障壁空間（４０）の設置の用に供する。

各磁石群中（３０）は、本体部（２１）の環周に沿って順に本体部（２１）の壁体内に埋設され、それぞれ第１永久磁石体（３１）を有しており、且つ各第１永久磁石体（３１）は、本体部（２１）の環周に沿って順に本体部（２１）の壁体内に埋設され、且つ各第１永久磁石体（３１）の磁束放出の第１方向（Ｄ１）は、本体部（２１）の曲率中心に向けられており、これにより回帰過程において磁界がそれぞれ各第１永久磁石体（３１）の誘導を受けることができ、永久磁石式モータの回転子構造（１０）を構成要素とするモータ装置の電力密度が向上する。

またさらに、本実施形態において、各磁石群（３０）は、それぞれ第１永久磁石体（３１）、第２永久磁石体（３２）及び第３永久磁石体（３３）で構成されており、そのうち、第２永久磁石体（３２）と第３永久磁石体（３３）は互いに鋭角角度で離され、それぞれ本体部（２１）の壁体内に埋設されており、且つその夾角基点（Ｃ）は磁石群（３０）と本体部（２１）の曲率中心との間に位置させており、これにより第２永久磁石体（３２）と第３永久磁石体（３３）の間がＶ字形を呈するようにして第１永久磁石体（３１）の片側に位置させ、且つ第２永久磁石体（３２）を第１永久磁石体（３１）と第３永久磁石体（３３）の間に位置させており、全体について言えば、各磁石群（３０）それぞれのＶ字形を呈して対応する第２永久磁石体（３２）と第３永久磁石体（３３）は、属する磁石群（３０）の第１永久磁石体（３１）と隣接する別の磁石群（３０'）の第１永久磁石体（３１'）との間に位置している。

また、形状について言えば、各第２永久磁石体（３２）及び第３永久磁石体（３３）は、本体部（２１）の半径方向上で適当な長さを有する矩形形状を呈しており、各第１永久磁石体（３１）は、同じ方向上で長さが少し短い矩形形状を呈しており、そのうち、各第１永久磁石体（３１）の長軸は本体部（２１）の半径方向に垂直であり、各第２永久磁石体（３２）及び第３永久磁石体（３３）の長軸はそれぞれ本体部（２１）の半径方向と鋭角で離れている。

各磁石群（３０）の個々において、第２永久磁石体（３２）の磁束放出の第２方向（Ｄ２）は第３永久磁石体（３３）に向けられており、第３永久磁石体（３３）の磁束放出の第３方向（Ｄ３）は第２永久磁石体（３２）に向けられており、これにより、各磁石群（３０）それぞれの磁界を図３の点線で示したようなものにしており、それぞれ第２永久磁石体（３２）と第３永久磁石体（３３）の間から放出されてから、第１永久磁石体（３１）を経由し、また第３永久磁石体（３３）に隣接された別の磁石群（３０）中の第１永久磁石体（３１）に誘導されて回帰することで、各磁石群（３０）の磁界により良好な集中効果を得させることができる。

さらに、各磁石群（３０）の個々において、第２永久磁石体（３２）と第３永久磁石体（３３）の夾角基点（Ｃ）から遠い遠心末端（３２１）（３３１）が離れ合う最近距離は第１距離（Ｌ１）と定義され、且つ本体部（２１）の同径位置において、第２永久磁石体（３２）の遠心末端（３２１）と、別の隣接する磁石群（３０''）の第３永久磁石体（３３''）の遠心末端（３３１''）との間の最近距離は第２距離（Ｌ２）と定義され、第１距離（Ｌ１）と第２距離（Ｌ２）の比率は１：１〜１：２の間、即ちＬ２／Ｌ１＝１〜２とする。

各磁気障壁空間（４０）は、それぞれ本体部（２１）の軸方向に沿って本体部（２１）の壁体に延在して貫通形成された貫通孔であり、各磁気障壁空間（４０）の対は近接する各第１永久磁石体（３１）の間に位置させており、同時に、各第２永久磁石体（３２）と第３永久磁石体（３３）の夾角基点（Ｃ）に近い近心末端（３２２）（３３２）は、対応する磁気障壁空間（４０）内に潜り込ませている。

上述の部材構成により、永久磁石式モータの回転子構造（１０）は、各第２永久磁石体（３２）と各第３永久磁石体（３３）によって磁束放出が集中するという面と、各第１永久磁石体（３１）によって磁束の回帰を誘導するという別の面により、各磁石群（３０）の磁界それぞれにより良好な集中効果を得させることができ、図４に示す本実施例の磁力線図と図５に示す従来技術の磁力線図との比較により、モータ出力の最終的な効果の向上を確実に達成できることが証明可能である。

１０永久磁石式モータの回転子構造
２０回転子
２１本体部
３０、３０'、３０'' 磁石群
３１、３１' 第１永久磁石体
３２第２永久磁石体
３３、３３'' 第３永久磁石体
３２１、３３１、３３１'' 遠心末端
３２２、３３２近心末端
４０磁気障壁空間
Ｃ夾角基点
Ｄ１第１方向
Ｄ２第２方向
Ｄ３第３方向
Ｌ１第１距離
Ｌ２第２距離

Claims

環形状を呈する本体部を備えた回転子と、
前記本体部の環形状に沿って前記本体部に順に配列された複数の磁石群と、を含み、
各前記磁石群はそれぞれ第１永久磁石体を有し、各前記第１永久磁石体は本体部の環状方向に沿って配列され、且つ磁束放出の第１方向が前記本体部の曲率中心に向けられていることを特徴とする、永久磁石式モータの回転子構造。
各前記磁石群は、それぞれ前記第１永久磁石体、第２永久磁石体及び第３永久磁石体で構成されており、各前記磁石群それぞれの前記第２永久磁石体と前記第３永久磁石体は互いに所定角度で離され、前記本体部の曲率中心を中心として、前記本体部内に放射状に設けられ、且つ属する磁石群の前記第１永久磁石体と隣接する磁石群の前記第１永久磁石体との間に位置しており、且つ前記第２永久磁石体の磁束放出の第２方向が前記第３永久磁石体に向けられており、前記第３永久磁石体の磁束放出の第３方向が前記第２永久磁石体に向けられている、請求項１に記載の永久磁石式モータの回転子構造。
各前記磁石群の前記第２永久磁石体と前記第３永久磁石体の間の夾角基点は、前記第２永久磁石体と前記第３永久磁石体よりもさらに前記本体部の曲率中心に近い、請求項２に記載の永久磁石式モータの回転子構造。
各前記磁石群中、前記第２永久磁石体は、前記第３永久磁石体と前記第１永久磁石体の間に位置しており、且つ前記第２永久磁石体及び前記第３永久磁石体それぞれの前記本体部の曲率中心から遠い遠心末端同士の最近間隔である第１距離は、前記本体部の同径位置における前記第２永久磁石体と隣接する磁石群の前記第３永久磁石体との間の最近間隔である第２距離と同じかより短い、請求項３に記載の永久磁石式モータの回転子構造。
前記第１距離と前記第２距離の比率は１：１〜１：２の間である、請求項４に記載の永久磁石式モータの回転子構造。
各前記第１永久磁石体は、それぞれ前記本体部の半径方向上で矩形を呈しており、且つ長軸が前記本体部の半径方向に垂直である、請求項１又は請求項２に記載の永久磁石式モータの回転子構造。
各前記第２永久磁石体は、それぞれ前記本体部の半径方向上で矩形を呈しており、且つ長軸が前記本体部の半径方向と鋭角で離れている、請求項２に記載の永久磁石式モータの回転子構造。
各前記第３永久磁石体は、それぞれ前記本体部の半径方向上で矩形を呈しており、且つ長軸が前記本体部の半径方向と鋭角で離れている、請求項２に記載の永久磁石式モータの回転子構造。
それぞれ前記本体部内に設けられ、且つ各前記第２永久磁石体と前記第３永久磁石体の相互間の夾角基点に近い近心末端が収容される、複数の磁気障壁空間をさらに含む、請求項２に記載の永久磁石式モータの回転子構造。
各前記磁気障壁空間は、前記本体部の環状方向に沿って配列されており、且つ各前記第１永久磁石体の近接するもの同士の間に位置している、請求項９に記載の永久磁石式モータの回転子構造。