JP2021164998A - 画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム Download PDF

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純一 斎藤
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Abstract

【課題】同じ色のインクを複数のノズル群に分割して記録する際に、データ量を抑制し、かつ、当該ノズル群間の記録位置のずれによる濃度むらを抑制可能な技術を提供する。
【解決手段】第1生成手段で生成した多値量子化データに対して、第2生成手段において、第1分配パターン、第2分配データを用いてノズル群の記録解像度に対応する第1量子化データ、第2量子化データを生成する。第3生成手段において、前記記録解像度の各画素に対して、第1マスクパターンを用いて前記第1量子化データに基づき第1ノズル群の第1記録データを生成し、第2マスクパターンを用いて前記第2量子化データに基づき第2ノズル群の第2記録データを生成する。前記第1、第2分配パターン、前記第1、第2マスクパターンは、前記多値量子化データの画素値と、当該画素値が設定された領域における前記第1、第2記録データが示すドット数の和とが、相関を有するように形成される。
【選択図】図10

Description

本発明は、複数のノズル群を用いて、相対移動する記録媒体に対して画像を記録するための記録データを生成するための画像処理装置、画像処理方法、およびプログラムに関する。
インクジェット方式により記録媒体にインクを吐出して記録する記録装置では、例えば、高速記録に対応するために、同一のインクを複数の記録ヘッドから吐出して一度の走査で記録可能なドット数を増やす記録方法がある。あるいは、複数のノズル群を、搬送方向に部分的に重複させて配置することで、一度の走査当たりの記録領域を増やす、所謂、つなぎヘッドによる記録方法がある。
同一のインクを複数の記録ヘッドあるいはノズル群により分割して記録する場合、インク吐出速度差、記録ヘッドの姿勢変動、記録媒体の搬送誤差、記録位置補正誤差などの要因により記録ヘッド間で記録位置にずれが生じる虞がある。こうした記録位置にずれが生じると、記録画像において濃度むら、スジ、粒状感の悪化といった画像劣化が発生する。
特許文献1には、記録位置のずれによる上記のような画像劣化に対する耐性を表すロバスト性を向上させるための技術が開示されている。具体的には、特許文献1では、入力画像データをインク色に分解した後に、多値量子化処理を行う際に複数の記録ヘッドに対して異なるパラメータを用いて、独立した記録データを生成し、記録ヘッド間の記録位置のずれに対するロバスト性を向上させている。
特開2012−144052号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、各記録ヘッドに対して多値量子化データを作成し、その各々に対して二値化して各記録ヘッドの記録データを生成することとなる。このため、中間生成データ量が多くなり、画像処理部のデータ処理量が増大し、高速な処理チップやメモリ領域が必要となり、コスト高を招来する。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、同じ色のインクを複数のノズル群に分割して記録する際に、データ量を抑制し、かつ、当該ノズル群間の記録位置のずれに起因する濃度むらなどを抑制可能な技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一実施形態は、同じインクを吐出する第1ノズル群と第2ノズル群とを記録媒体に対して相対移動させながら、前記記録媒体の単位領域に画像を記録するための画像処理を行う画像処理装置であって、前記画像を表す画像データを量子化して多値量子化データを生成する第1生成手段と、第1分配パターンを用いて、前記多値量子化データから前記第1ノズル群および前記第2ノズル群の記録解像度に対応する第1量子化データを生成し、第2分配パターンを用いて、前記多値量子化データから前記記録解像度に対応する第2量子化データを生成する第2生成手段と、前記記録解像度に対応する各画素に対し、ドットの記録の許容または非許容を定めた第1マスクパターンを用いて、前記第1量子化データに基づいて前記第1ノズル群が前記単位領域を記録するための第1記録データを生成し、前記記録解像度に対応する各画素に対してドットの記録の許容または非許容を定めた第2マスクパターンを用いて、前記第2量子化データに基づいて前記第2ノズル群が前記単位領域を記録するための第2記録データを生成する第3生成手段と、を有し、前記第1マスクパターンおよび前記第2マスクパターンは、前記単位領域において、前記第1ノズル群および前記第2ノズル群によって、共にドットの記録が許容される画素と、共にドットの記録が許容されない画素とを含むように形成され、前記第1分配パターン、前記第2分配パターン、前記第1マスクパターン、および前記第2マスクパターンは、前記多値量子化データが示す各画素の画素値と、前記多値量子化データの各画素に対応する領域における、前記第1記録データが示すドットの数および前記第2記録データが示すドットの数との和が、相関を有するように形成されることを特徴とする。
本発明によれば、記録データを同じ色のインクを複数のノズル群に分割して記録する際に、データ量を抑制し、かつ、当該ノズル群間の記録位置のずれに起因する濃度むらなどを抑制することができるようになる。
実施形態による画像処理装置を備えた記録装置の概略構成図。 第1実施形態における記録ヘッドの配置の一例を示す図。 記録装置の制御系のブロック構成図。 比較例による画像データ処理の処理内容を示すフローチャート。 多値量子化データの一例を示す図。 分配パターンの一例を示す図。 比較例による画像データ処理で生成したN値化データを示す図。 比較例による画像データ処理で用いるマスクパターンを示す図。 生成した記録データにより記録された出力画像を示す図。 本実施形態による画像データ処理の処理内容を示すフローチャート。 各記録ヘッドに対して生成されたN値化データを示す図。 本実施形態による画像データ処理で用いるマスクパターンを示す図。 生成した記録データにより記録された出力画像を示す図。 記録位置のずれが生じた際の出力画像における空白領域の比率の変化を示す図。 第2実施形態における記録ヘッドの配置の一例を示す図。 走査時に重複領域を記録するノズル群に用いるフローチャートを示す図。 分配パターンの変形例を示す図。 分配パターンと分配パターンによりN値化処理したN値化データを示す図。 2ドット目に対して用いるマスクパターンを示す図。 記録ヘッドに対する記録データと記録された出力画像を示す図。
以下、添付の図面を参照しながら、画像処理装置、画像処理方法、およびプログラムの実施形態の一例を詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を限定するものではなく、また、本実施形態で説明されている特徴の組み合わせのすべてが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。また、実施形態に記載されている構成要素の相対位置、形状などはあくまで例示であり、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(第1実施形態)
図1は、実施形態による画像処理装置を備えた記録装置の概略構成図である。図2は、記録ヘッドのノズルの形成例を示す図である。図3は、記録装置の制御系のブロック構成図である。図1に示す記録装置10は、インクジェット方式によりインクを吐出して記録媒体Mに記録するインクジェット記録装置である。また、記録装置10は、シリアススキャンタイプの記録装置であって、記録媒体MをY方向に搬送するとともに、インクを吐出する記録ヘッド26(後述する)をY方向と交差(本実施形態では直交)するX方向に走査して、記録媒体Mに対して画像を記録する。なお、以下の説明では、「Y方向」を「搬送方向」または「副走査方向」、「X方向」を「主走査方向」と適宜に称する。
記録装置10は、搬送モータ12(図3参照)によりギア(不図示)を介して駆動される搬送ローラ14によって、スプール16に保持された記録媒体MがY方向に搬送される。また、記録装置は、X方向に沿って延在するガイドシャフト18において往復移動可能に設けられたキャリッジ20を備えている。このキャリッジ20は、キャリッジモータ22(図3参照)によって、ガイドシャフト18に沿ってX方向、つまり、主走査方向に往復移動する。キャリッジモータ22からキャリッジ20への駆動力の伝達には、例えば、キャリッジベルトを用いることができ、公知の種々の技術を適用することができる。また、キャリッジ20は、主走査方向での移動時に、プラテン28に支持された記録媒体Mと対向する位置に、光学センサ30(図3参照)を搭載している。光学センサ30は、キャリッジ20の主走査方向での移動時に、例えば、記録媒体Mに記録されたテストパターンを読み取る。
記録装置10は、エンコーダ24を備えており、エンコーダ24によって得られる位置信号に基づいて、キャリッジ20の移動を制御することとなる。キャリッジ20には、主走査方向における移動の際に、搬送ローラ14により搬送される記録媒体を支持するプラテン28と対向するように、記録ヘッド26が設けられている。記録ヘッド26は、詳細は後述するが、インクを吐出するノズルを複数備えている。
記録ヘッド26は、図2のように、キャリッジ20において、5つの記録ヘッド26が主走査方向に沿って並設されている。具体的には、図中左から順に、シアン(C)インクを吐出する記録ヘッド26C、マゼンタ(M)インクを吐出する記録ヘッド26M、イエロー(Y)インクを吐出する記録ヘッド26Y、ブラック(K)インクを吐出する記録ヘッド26K1、26K2を備える。
各記録ヘッド26には、インク滴を吐出するノズル32が、600dpi間隔で副走査方向に沿って2列形成されている。この2つのノズル列は、一方のノズル列に対して他方のノズル列が副走査方向に1200dpiだけずれて形成されている。なお、本実施形態では、各記録ヘッド26には、1536個のノズル32によって2つのノズル列を形成している。
記録ヘッド26K1と記録ヘッド26K2とは共にKインクを記録可能であり、後述するマスクパターンにより分割された記録データに基づいて記録することとなる。また、各インク色の記録ヘッド26では、同じ領域が記録できるように、副走査方向においてノズル列が互いに一致している。
なお、記録ヘッド26におけるノズル数、ノズル列数、記録ヘッド26の主走査方向における配列順序などは、その一例であり、本実施形態に限定されるものではない。また、記録ヘッド26から吐出するインクについても、上記4色に限定されるものではない。さらに、Kインクのみを2つの記録ヘッド26により記録するようにしたが、Cインク、Mインク、およびYインクについても、2つの記録ヘッド26により記録する形態であってもよい。
記録ヘッド26には、キャリッジ20に搭載されたインクタンクからインクを供給する形態であってもよいし、記録装置10内に搭載したインクタンクからチューブなどを介してインクを供給する形態であってもよい。また、キャリッジ20にインクタンクを搭載する形態の場合、インクタンクと記録ヘッド26とは分離可能にキャリッジに搭載される構成であっても、インクタンクが記録ヘッド26と一体となったカートリッジをキャリッジ20に搭載する構成であってもよい。なお、本実施形態では、記録ヘッド26は、インク色ごとに個別に設けられるようにしたが、これに限定されるものではなく、複数色のインクを吐出可能な複数色一体型としてもよい。
記録装置10は、図3のように、インターフェース34を介して、ホストコンピュータ((以下、「ホストPC」とも称する。)36などのデータ供給装置に接続される。ホストPC36から送信される各種データや記録に関連する制御信号などは、記録装置10の記録制御部38に入力される。ホストPC36には、例えば、記録装置10を駆動するためのプリンタドライバがインストールされている。
記録制御部38は、入力画像データや中間生成物の多値階調データ、後述するマスクパターンを格納するメモリ40と、制御演算装置であるCPU42とを備えている。そして、記録制御部38は、インターフェース34を介して入力された制御信号に従って、各種ドライバを介して、搬送ローラ14やキャリッジ20などの動作を制御する。また、記録制御部38は、入力された画像データの処理、光学センサ30からの検知信号の処理、ヘッド種別信号発生回路(不図示)より入力される信号の処理などを行う。なお、ヘッド種別信号発生回路は、キャリッジ20に搭載されている記録ヘッド26の種類や数を示す信号を記録制御部38に供給する構成である。
光学センサ30は、例えば、記録媒体M上の画像の濃淡を検出可能であり、ノズル列の配列方向、つまり、副走査方向に1つまたは複数のフォトダイオードを配列した構成とすることができる。また、搬送モータ12は、記録媒体Mを搬送するための搬送ローラ14を回転駆動するモータであって、モータドライバ41を介して記録制御部38によりその駆動が制御される。キャリッジモータ22は、キャリッジ20を主走査方向に往復移動させるためのモータであって、ドライバ42を介して記録制御部38によりその駆動が制御される。記録ヘッド26は、ヘッドドライバ44を介して記録制御部38により制御される。なお、ヘッドドライバ44は、各記録ヘッド26に対してそれぞれ設けられている。
こうした構成の記録装置10において、スプール16から給送された記録媒体Mは、給送ローラ(不図示)とピンチローラ(不図示)とに挟持されて給送される。その後、給送された記録媒体Mは、搬送ローラ14により搬送されてプラテン28上の記録位置、つまり、記録ヘッド26の走査領域に誘導される。そして、記録装置10は、給送されてプラテン28に支持された記録媒体Mに対して、キャリッジ20を介して主走査方向に移動しながら記録ヘッド26のノズルからインクを吐出する記録動作を行う。その後、搬送ローラ14により記録媒体Mを搬送する搬送動作を行った後に、再度記録動作を行うこととなる。このように、記録装置10では、こうした記録動作と搬送動作とを交互に繰り返し実行して、1または複数回の走査によって単位領域への記録を行って、記録媒体Mに対して画像を記録することとなる。
記録装置10は、ホストPC36などから入力された記録画像の画像データに基づいて、各記録ヘッド26におけるノズル32でのインクの吐出の有無を表す記録データを生成する。なお、こうした画像データに対する処理は、記録制御部38で実行される。なお、記録装置10では、画像データ処理により、各色の記録データが生成される。また、記録装置10では、Kインクは、記録ヘッド26K1、26K2の2つのノズル群から吐出される構成となっている。従って、Kインクについては、記録ヘッド26K1および記録ヘッド26K2のそれぞれのノズル群について記録データを生成することとなる。なお、本実施形態では、1回の走査によって、記録ヘッド26K1および記録ヘッド26K2から同一領域に記録する場合について説明する。
ここで、本実施形態による画像処理装置を備えた記録装置で実行される画像データ処理(以下、「本実施形態による画像データ処理」と適宜に称する。)に対する比較例としての画像データ処理について、図4乃至図9を参照しながら説明する。図4は、比較例としての画像データ処理の詳細な処理内容を示すフローチャートである。なお、各処理の説明における符号Sは、当該フローチャートにおけるステップであることを意味する。図5は、多値量子化データの一例を示す図である。図6(a)は、画素ごとに分配テーブルが対応付けられた対応テーブルの一例を示す図である。図6(b)は、分配パターンの一例を示す図である。図6(c)は、図6(b)と異なる分配パターンの一例を示す図である。図7は、比較例による画像データ処理で生成されるN値化データの一例を示す図である。図8は、比較例による画像データ処理に用いるマスクパターンの一例を示す図である。図9(a)は、同じ色のインクを吐出する記録ヘッド26に記録位置のずれが生じていない場合の出力画像であり、図9(b)は、当該記録位置のずれが生じている場合の出力画像である。
比較例による画像データ処理は、記録装置が記録指示を受け付けると、記録制御部38において実行される。この画像データ処理については、理解を容易にするために、Kインクを吐出する2つの記録ヘッド26K1、26K2に対する記録データを生成する場合について説明する。
比較例による画像データ処理が開始されると、まず、インターフェース34を介して、ホストPC36から送信される画像データ(RGB8bit)に対して色補正処理を行ってメモリ40に保持する(S402)。次に、色変換処理を行って、入力された画像データをCMYK8bitデータに変換する(S404)。その後、インク色分配処理を行って、CMYKデータをインク色ごとの記録比率に相当する8bitデータに変換し(S406)、階調補正処理を行って、入力階調値に対する出力特性を補正する(S408)。記録装置10では、インク色がCMYKであるため、この処理での入出力でデータのサイズは変化しない。なお、淡インク(フォトシアン、フォトマゼンタ、グレー、フォトグレー)や特色RGBインク、クリアインクなどの入力データよりも多くのデータを出力データとして生成するようにしてもよい。
次に、生成されたKインクの8bitデータに対して多値量子化処理を行って、M値の多値量子化データに変換する(S410)。「M」は、多値量子化データの解像度における1画素内に記録するドット数を表す。以下の説明では、多値量子化データの解像度は600dpi、M=12とする。なお、多値量子化データの解像度については、「量子化解像度」とも称する。多値量子化処理の具体的な処理方法については、公知の種々の技術を用いることが可能であり、例えば、誤差拡散法、ディザ法などを用いることができる。なお、複数のインク吐出量を選択可能な記録ヘッドの場合、M値は多値量子化データにおける解像度の1画素におけるインクの付与量を表し、異なる吐出量のドットによるインク付与量の合計値となるようにしてもよい。
その後、記録ヘッド26の解像度に対応させるためのN値化処理を行って、M値に量子化された多値量子化データを、N値に量子化する(S412)。「N」は、1以上、M以下の自然数である。N値化した多重化量子データ(以下、「N値化データ」と適宜に称する。)は、記録ヘッド26のノズルピッチに対応した解像度1200dpiにおいて、対応する画素に記録するか否かを示すデータとなる。なお、記録ヘッド26のノズルピッチ、つまり、副走査方向におけるノズル間の距離に対応した解像度については、「記録解像度」とも称する。従って、この場合、M値の多値量子化データ(解像度600dpi)の1画素に対して4倍の画素数にドットを分配するため、N=3(M/4)となり、1200dpiの各画素に最大3個のドットを記録するようにした記録データが生成されることとなる。
ここで、図5に示す、多値量子化データ500が、量子化解像度600dpi、各画素値(階調値とも称する。)「3」となるような画像データがあったとする。この場合、S412では、図5に示す多値量子化データに対して、図6のような分配パターンにより記録解像度1200dpiのN値化データを生成する。なお、本願明細書では、理解を容易にするために、600dpiの8×8画素の多値量子化データをN値化するN値化処理によって記録データを生成する場合について説明する。
図6(a)では、600dpiの画素ごとにパターン群が対応付けられた対応テーブル600が示されている。対応テーブル600における各画素には、4種類のパターン群A、B、C、Dが対応付けられている。これらパターン群では、図6(b)(c)のように、分配パターンのグループGr1およびグループGr2において、それぞれ階調値に応じてパターンが設定されている。なお、グループGr1とグループGr2とでは、階調値「4」「8」「12」以外のパターンにおいて、対応するパターンが異なっている。対応テーブル600では、パターン群A〜Dをオフセットさせて、同じパターンが繰り返されないようにしている。本実施形態および比較例では、M=12であるので、各分配パターンは、階調値がすべて「3」となるM=12までの12個のパターンを備えている。
なお、8×8画素の対応テーブル600よりも画像データのサイズが大きい場合には、隣接する8×8画素の領域に対して、対応テーブル600のパターン群A〜Dの配置をオフセットするように並べる。これにより、同一パターンを繰り返すことで発生するテクスチャを防止することができる。
S412では、S410で取得した多値量子化データに対して、対応テーブル600に基づいてグループGr1を用いて、N値化データを生成することとなる。つまり、S412では、図6(c)に示すグループGr2については用いられることはない。例えば、図5のような階調値がM=3の多値量子化データ500の場合、最も左上の画素には、対応テーブル600の最も左上の画素に対応付けられたパターン群Aが選択される。つまり、最も左上の画素では、グループGr1のパターン群AのM=3のパターンを用いて、量子化解像度の画素600dpiを2×2で分割した画素のうち、右下の画素の階調値が「0」となり、それ以外の画素の階調値が「1」となる。このように、N値化処理後の各画素のデータも600dpi単位では3つの画素が階調値「1」となり、多値量子化データの階調値「3」が維持される。このようにしてN値化処理すると、図7に示すN値化データ700が生成される。このN値化データ700では、グレーの画素は、N値化処理によって階調値が「1」となった画素、白抜きの画素は、N値化処理によって階調値が「0」となった画素を表している。
こうして、記録ヘッド26K1、26K2に対するN値化データが生成されると、次に、N値化データについて、複数回の走査に分割して記録する際の1回の走査分のデータを、マスクパターンにより間引く(S414)。そして、記録ヘッド26K1、26K2に対する記録データを生成し(S416)、生成した記録データを出力する(S418)。
通常、複数の記録ヘッド26に対してマスクパターンを用いてデータを分配する場合、記録データが重複したり、欠損したりしないように、分割するマスクパターンは、ドットをどちらかに排他的に分割されるようなパターンとして生成される。具体的には、図8のような、互いに記録画素が補完し合うようなマスクパターン800、802が生成される。従って、この比較例では、マスクパターン800、802が記録ヘッド26K1、26K2のそれぞれに割り当てられることになる。
マスクパターン800、802は、1200dpi単位の画素での記録可否、つまり、ドット形成の有無を示すものであり、グレーの画素はドットが1つ形成され、白抜きされている画素はドットが形成されないことを表している。図8に示すマスクパターンは、2つの記録ヘッド26K1、26K2に対してどちらで記録するかを選択する形態となっている。なお、本実施形態での説明では、記録ヘッド26K1、26K2で複数の走査間に分割する場合の分割パターンを示していない。しかしながら、複数の走査で記録する際に着目画素を記録する記録ヘッドの複数のノズルに対して、どのノズルで記録するかを選択するようにマスクパターンを指定することで、複数走査に記録データを分割することが可能である。
従って、S414、S416では、S412で取得したN値化データ700とマスクパターン800、802で論理積をとった結果から記録データを生成することとなる。そして、生成した記録データは、S418で記録ヘッド26に出力される。生成された記録データによって、記録媒体上に生成されるドット位置は、出力画像900のようになる(図9(a)参照)。出力画像900では、記録データに基づいて、記録ヘッド26K1で記録される画素はハッチングで示され、記録ヘッド26K2で記録される画素はグレーで示され、記録ヘッド26K1、26K2のどちらも記録されない画素を白抜きで示されている。
ところで、この比較例としての画像データ処理で生成した記録データによる記録では、同じ色のインクを吐出する複数の記録ヘッド間で記録位置にずれが生じた場合には、記録媒体上のドットの被覆率(エリアファクタ)が大きく変動してしまう。具体的には、例えば、記録ヘッド26K1の記録位置に対して記録ヘッド26K2の記録位置がX方向、Y方向にそれぞれ1画素ずれている場合、記録データによって記録媒体上に生成されるドット位置は、出力画像902のようになる(図9(b)参照)。出力画像902では、ハッチングの画素、グレーの画素、白抜きの画素については、出力画像900と同様であり、黒い画素については記録ヘッド26K1、26K2によって重複して記録された画素を示している。
出力画像902では、記録ヘッド26K1、26K2間で記録位置にずれが生じていない場合の出力画像900と比較して、記録ヘッド26K1と記録ヘッド26K2とで記録位置が重複する黒い画素が生じている。そして、ドットが形成されない白抜きの画素の比率が増加している。記録が重複する場合の濃度上昇率は、記録媒体上に記録する場合、つまり、重複しないで記録された場合に対して小さいため、記録位置のずれが生じた際の出力画像902の濃度は、記録位置のずれが生じていない際の出力画像900の濃度に対して低くなる。従って、記録ヘッドの1回の走査領域内や複数走査間で記録ヘッド間の記録位置にずれが生じると、出力画像では領域によって濃度が変動し、この濃度変動が濃度むらとして視認され、画像欠陥が生じてしまう。
そこで、本実施形態では、同じ色のインクを吐出する複数の記録ヘッドに対して、異なる分配パターンでN値化データを個別に生成するようにした。そして、生成したN値化データに対して、多値量子化データの階調値が維持するように作成されたマスクパターンを用いて記録データを生成するようにした。これにより、記録位置のずれによる出力画像におけるドットの重複比率の変動、換言すると、空白比率の変動を低減させて、濃度むらの発生を抑制することができる。
以下、本実施形態による画像データ処理について、図10乃至図13を参照しながら説明する。図10は、本実施形態による画像データ処理の詳細な処理内容を示すフローチャートである。図11(a)(b)は、同じ色のインクを吐出する記録ヘッドに割り当てられたN値化データの一例を示す図である。図12は、本実施形態による画像データ処理に用いるマスクパターンの一例を示す図である。図13(a)は、同じ色のインクを吐出する記録ヘッド26に記録位置のずれが生じていない場合の出力画像であり、図13(b)は、当該記録位置のずれが生じている場合の出力画像である。
図10のフローチャートで示される一連の処理は、CPU42がメモリ40に記録されているプログラムコードを展開して実行されることにより行われる。あるいはまた、図10におけるステップの一部または全部の機能をASICまたは電気回路などのハードウェアで実行してもよい。各処理の説明における符号Sは、当該フローチャートにおけるステップであることを意味する。
本実施形態による画像データ処理が開始されると、まず、ホストPC36から送信されるRGB8bitの画像データに対して色補正を行い(S1002)、その後、色変換処理を行って、画像データをCMYK8bitデータに変換する(S1004)。次に、インク色分配処理を行い、CMYK8bitデータをインク色ごとの記録比率に相当する8bitデータに変換し(S1006)、階調補正処理を行って、入力階調値に対する出力特性を補正する(S1008)。その後、生成されたインク色ごとの8bitデータについて、多値量子化処理を行って、M値の多値データに変換する(S1010)。なお、S1002からS1010までの具体的な処理内容は、比較例による画像データ処理のS402からS410までと同じである。即ち、本実施形態では、記録制御部38が、記録する画像を表す画像データを量子化して多値量子化データを生成する第1生成部として機能している。
多値量子化データを取得すると、次に、N値化処理により、記録ヘッド26K1、26K2について個別にN値化データを生成する(S1012)。即ち、S1012では、記録ヘッド26K1については、グループGr1(図6(b)参照)の分配パターンを用いてN値化データを生成する。また、記録ヘッド26K2については、グループGr2(図6(c)参照)の分配パターンを用いてN値化データを生成する。各グループGrの分配パターンの詳細については後述する。即ち、本実施形態では、記録ヘッド26K1、26K2に対して個別にN値化データを生成するために、多値量子化データに対して、2つの異なる分配パターン適用する。このように、本実施形態では、記録制御部38が、異なる分配パターンを用いて、多値量子化データから、同じインクを吐出するノズル群に個別に、記録解像度に対応した量子化データを生成する第2生成部として機能している。
S1012により取得されるN値化データは、記録ヘッド26K1ではN値化データ700(図11(a)参照)となり、記録ヘッド26K2ではN値化データ1100(図11(b)参照)となる。N値化データ1100では、最も右上の600dpiの画素に着目すると、グループGr2のパターン群AのM=3のパターンを用いて、当該画素を2×2で分割した画素のうち、左下の画素の階調値が「0」となり、それ以外の画素の階調値が「1」となる。なお、N値化データ700は比較例で説明したので省略する。N値化データ700、1100は、多値量子化データの階調値3を維持するように、600dpiあたりに階調値「1」が3画素だけ表れている。即ち、分配パターンのグループGr1、Gr2は互いに異なるパターンであって、同じインクを吐出する複数のノズル群に記録位置のずれが生じても、空鶴領域の比率の変動が小さくなるパターンとする。
記録ヘッド26K1、26K2にそれぞれ対応するN値化データを生成すると、次に、各N値化データについて、複数回の走査に分割して記録する際の1回の走査分のデータを、マスクパターンにより間引く(S1014)。そして、記録ヘッド26K1、26K2に対する記録データを生成し(S1016)、生成した記録データを出力する(S1018)。
ここで、N値化データ700とN値化データ1100とでは、階調値「1」となる画素の位置が異なる。このため、S1014では、図8のような、ドットがどちらかに排他的に分割されるようなマスクパターンを用いると、必ずしも出力画像のドット数は、多値量子化データの階調値の通り600dpiあたり3ドットとはならない。
具体的には、N値化データ700、1100における最も右下の600dpiの領域では、N値化データ700をマスクパターン800で間引くと、2×2の画素のうち左上と右下の2つの画素にドットが記録される。また、N値化データ1100をマスクパターン802で間引くと、2×2の画素のうち右上と左下の2つの画素にドットが記録される。このため、最も右下の600dpiの領域では、2×2の画素のすべての画素に記録される、つまり、4ドットが記録されることになるため、多値量子化データからの階調値3が維持されなくなる。この場合、入力された画像データに対して濃度が600dpi単位で高くなる、あるいは、低くなる。このため、出力画像では、画像の一部が欠落したり、濃度均一性が損なわれたり、粒状感が悪化したりする画像欠陥が生じてしまう。
このため、S1014で用いるマスクパターンについては、多値量子化データの量子化解像度での多値量子化データの階調値が、出力画像の階調値に維持されるパターンを用いる。具体的には、図12のように、記録ヘッド26K1に対するN値化データを間引く際に用いるマスクパターン1200は、マスクパターン800と同じパターンとなっている。一方、記録ヘッド26K2に対するN値化データを間引く際に用いるマスクパターン1202は、マスクパターン1200の非記録画素を記録するようなパターンとなっていない。
N値化データ700をマスクパターン1200で間引いて取得した記録データと、N値化データ1100をマスクパターン1202で間引いて取得した記録データとによって、記録されるドット位置は、出力画像1300のようになる(図13(a)参照。)。出力画像1300において、多値量子化データの解像度600dpi単位におけるドット数に着目すると、600dpiの2×2画素の範囲に、必ず3ドット(重なっているものも含む)が記録され、多値量子化データの階調値が維持される。
従って、本実施形態では、互いに異なる分配パターンであるグループGr1、Gr2によって階調値Mを分配する2×2の画素におけるドット位置が異なるのに合わせて、マスクパターン1200、1202で記録する画素の補完させる位置を変えるようにしている。具体的には、パターン群Aが選択される画素において、M=1の場合は、グループGr1におけるパターンの左下の画素と、グループGr2におけるパターンの右上の画素とが互いに補完するようにマスクパターンで分割される。また、M=2の場合は、グループGr1におけるパターンの右上と、グループGr2におけるパターンの左上とが補完するようにマスクパターンで分割される。他の階調値についても同様に、マスクパターンにより補完する画素の位置関係を設定することで、多値量子化データの解像度600dpiのなかでM(階調値)個のドットを、同じ色のインクを吐出する記録ヘッド間で独立した位置に生成することができる。
なお、図6(b)(c)に示すグループGr1、Gr2のパターン群A〜Dにおいて、M=4のパターンでは、2×2の画素の階調値がすべて「1」となるように、各画素に均等に分配しているが、これに限定されるものではない。即ち、1つの画素の階調値を「2」、他の2つの画素の階調値を「1」、残りの1つの画素の階調値を「0」として、合計の階調値を「4」としてもよい。なお、1つの画素に分配される階調値が、N値化処理の最大階調値(本実施形態では「3」)を超えないように分配する。
また、M=4のパターンで、2×2の画素の階調値をすべて「1」としているが、本実施形態では、N値化データをマスクパターンで間引いた記録データで記録しても、各画素に対して1ドットずつ記録されるようなデータにはならない。これは、M=1〜3で補完関係にあるパターンの画素位置が異なっているため、M=4においてもパターンの補完画素位置が異なり、マスクパターンを用いても、出力画像の同一の画素に各記録ヘッド26によりドットが生成され得るためである。
このようにして、分配パターンにより記録ヘッド26K1、26K2に個別に生成されたN値化データを、記録されるトッドが排他的に分割されず、かつ、出力画像において多値量子化データの階調値を維持するマスクパターンで間引いて記録データを生成した。つまり、グループGr1、Gr2の分配パターンおよびマスクパターン1200、1202は、多値量子化データでの画素における階調値と、当該画素に対応する領域における、ノズル群に個別の記録データが示すドットの数の和とが、一致するように形成される。なお、記録ヘッドがインク吐出量を選択可能な構成の場合などには、多値量子化データの画素での階調値と、当該画素に対応する領域におけるドット数の和とが、当該画素へのインク付与量が一致するような相関を有するように形成される。これにより、生成した記録データを記録した出力画像では、記録ヘッド26K1、26K2の記録位置にずれが生じても、エリアファクタの変動が抑制される。
即ち、本実施形態による画像データ処理で生成された記録データに基づいて記録される出力画像は、記録ヘッド26K1、K2に記録位置のずれが生じていないときには出力画像1300となる。一方、X方向、Y方向に1画素ずつ記録ヘッド26K2による記録位置にずれが生じていたときには出力画像1302となる。この出力画像1300と出力画像1302との空白比率の差は、比較例での出力画像900と出力画像902との空白比率の差よりも小さくなっている。即ち、図9のように、比較例の画像データ処理で取得した記録データによる出力画像では、記録ヘッド26K1、26K2に記録位置のずれが生じていると、ドットが形成されない空白領域の出力画像に占める比率の変化が大きい。これに対して、図13のように、本実施形態の画像データ処理で取得した記録データによる出力画像では、記録ヘッド26K1、26K2に記録位置のずれが生じていても、空白領域の出力画像に占める比率の変化は小さい。
図14は、比較例および本実施形態の画像データ処理で生成した記録データによる出力画像での、ドットが形成されない画素の比率を表す空白比率を示すグラフである。図14では、黒点は、同じ色のインクを吐出する記録ヘッド間に記録位置のずれが生じていない場合の出力画像における空白領域の比率を表している。また、図14では、エラーバーは、同じ色のインクを吐出する記録ヘッド間において記録位置のずれがX、Y方向ともに±1画素だけ生じた場合の出力画像における空白領域の比率の変動量を表している。
上記したように、比較例では、記録位置のずれがない場合は、すべてのドットが排他的に配置されるため、M=3の場合は25%が空白領域となる。また、比較例では、記録位置のずれが生じると、ドットが重複する画素が生じて、空白領域の比率は上昇する。これに対して、本実施形態では、記録位置のずれがない場合、ドットが重複する画素が発生しており、比較例に比べて空白比率は高い。しかしながら、本実施形態では、記録位置のずれが生じると、ある比率で、ドットが重複する画素と、重複していたドットがずれる画素とが発生する。このため、記録位置のずれが生じても、空白領域の比率の変動は、比較例と比べて小さいものとなる。従って、本実施形態による画像データ処理により生成される記録データでは、同じ色のインクを吐出する記録ヘッド間で記録位置にずれが生じても、出力画像の濃度変動が小さい。このため、出力画像では、濃度むらが目立たず画像欠陥が生じ難くなる。
なお、本実施形態では、分配パターンとマスクパターンとが対応した画素に対して割り当てられなければならない。具体的には、図6のように、対応テーブル600が600dpiの8×8画素で指定されている場合、大きな画像をN値化処理する際には、8×8画素の対応テーブルを繰り返し割り当てることでN値化処理を実行する。このとき、隣接する8×8画素の領域に対して、対応テーブル600のパターン群A〜Dの配置をオフセットするように並べる。また、対応テーブル600の並びに応じてマスクパターンもオフセットする。また、この場合、同じ色のインクを吐出する複数の記録ヘッド26に分割する際の補完関係も1200dpiで16×16画素の繰り返しで対応画素を考慮したマスクパターンにする必要がある。
このように、本実施形態では、記録制御部38が、記録解像度に対応する各画素に対して、ドットの記録の許容または非許容を定めた、異なるマスクパターンを用いて、同じインクを吐出するノズル群それぞれに記録データを生成する第3生成部として機能している。
以上において説明したように、記録装置10では、同じ色のインクを記録するノズル群である記録ヘッドに対する記録データを生成する際に、異なる分配パターンを用いて多値量子化データから各記録ヘッドに個別にN値化データを生成するようにした。そして、各N値化データについて、対応するマスクパターンで間引いて記録データを生成するようにした。このとき、各マスクパターンは、記録されるドットが排他的に分割されず、かつ、出力画像において多値量子化データの階調値を維持するようなパターンとなっている。
これにより、同じ色のインクを吐出する複数のノズル群により記録する際には、ノズル群間に記録位置のずれが生じても、当該ずれに起因する出力画像の濃度変動が抑制される。このため、出力画像に濃度むらなどの画像欠陥の発生を抑制することができるようになる。
また、記録装置10では、多値量子化データを生成した後に、ノズル群ごとのN値化データを生成するため、ノズル群ごとに多値量子化データを生成して記録データを作成するようにした特許文献1と比較して、データ量を抑制することができる。
(第2実施形態)
次に、図15乃至図16を参照しながら、第2実施形態による画像処理装置を備えた記録装置について説明する。なお、以下の説明では、上記した第1実施形態と同一または相当する構成については、第1実施形態に用いた符号と同一の符号を用いることにより、その詳細な説明を省略する。
第2実施形態では、同じ色のインクを吐出する複数の記録ヘッドが、その一部を重複するように副走査方向においてずらされて配置されている点において、上記した第1実施形態と異なっている。即ち、上記第1実施形態では、同じ色のインクを吐出する複数の記録ヘッド26が、副走査方向において一致する位置に配置され、当該記録ヘッド26の1回の走査によって同一領域を記録する場合について説明した。第2実施形態では、同じ色のインクを吐出する複数の記録ヘッドが、その一部が重複するように副走査方向においてずれた位置に配置され、単位領域を複数回の走査によって記録する場合について説明する。
図15は、キャリッジ20に設けられた記録ヘッド26の配置位置を説明する図である。第2実施形態による画像処理装置を備えた記録装置10では、記録ヘッド26と、記録ヘッド26に対して副走査方向においてずれて配置された記録ヘッド126とを備えている。記録ヘッド26は、主走査方向に沿って並設される記録ヘッド26C、記録ヘッド26M、記録ヘッド26Y、および記録ヘッド26Kを備えている。記録ヘッド26C、26M、26Y、26Kは、副走査方向において一致した位置に配置されている。また、記録ヘッド126は、Cインクを吐出する記録ヘッド126C、Mインクを吐出する記録ヘッド126M、Yインクを吐出する記録ヘッド126Y、およびKインクを吐出する記録ヘッド126Kを備えている。記録ヘッド126C、126M、126Y、126Kは、主走査方向に沿って並設されており、副走査方向において一致した位置に配置されている。
記録ヘッド126は、記録ヘッド26と同様にして、インク滴を吐出する1536個のノズル132が600dpi間隔で副走査方向に沿って2列形成されている。そして、この2つのノズル列は、一方のノズル列に対して他方のノズル列が副走査方向に1200dpiだけずれて形成されている。また、記録ヘッド126は、記録ヘッド26に対して、副走査方向において32個のノズル132が重なるように、副走査方向にずれて配置されている。従って、本実施形態では、1回の走査において、各色について、最大3040個のノズル分の領域を記録することができる。
こうした構成の記録装置10において、例えば、1回の走査ごとに記録ヘッド26、126のノズル32、132で形成されるノズル群の半分の長さだけ搬送し、2回の走査で1バンド分の単位領域を記録するものとする。この場合、1バンド分の単位領域では、ノズル群の搬送方向上流の1520個のノズルにより1回目の記録が行われ、ノズル群の搬送方向下流の1520個のノズルにより2回目の記録が行われる。
このとき、記録ヘッド26の搬送方向上流の1504個のノズル32をノズル群A、記録ヘッド26の搬送方向下流の32個のノズル32をノズル群Bとする。また、記録ヘッド126の搬送方向上流の32個のノズル132をノズル群C、記録ヘッド126の搬送方向下流の1504個のノズル132をノズル群Dとする。このとき、上記した2回の走査で記録する際の、記録ヘッド26、126におけるノズル群間のデータ分配の組み合わせは、下記の3通りが考えられる。1つ目の組み合わせは、第1走査でノズル群Aにより記録し、第2走査でノズル群Dにより記録する場合となる。2つ目の組み合わせは、第1走査でノズル群Aにより記録し、第2走査でノズル群Bおよびノズル群Cにより記録する場合となる。3つ目の組み合わせは、第1走査でノズル群Bおよびノズル群Cにより記録し、第2走査でノズル群Dにより記録する場合となる。
1つ目の組み合わせは、単純な2パス記録で、走査時に記録する領域が重複しないノズル群A、Dで記録する画素を補完し合うようにマスクパターンで間引き処理を行って記録データを生成すればよい。一方、2つ目および3つ目の組み合わせでは、2回の走査で記録されるようにデータをマスクパターンで分割し、2つのノズル群B、Cが重複する領域では2つのノズル群の間でデータを分割する必要がある。
この場合、ノズル群B、C間において記録位置のずれが生じていると、ノズル群B、Cにより記録する領域において、空白領域の比率が上昇し、濃度むらが生じてしまう。従って、記録データを生成する際には、ノズル群B、Cで記録する領域に対するマスクパターンについて、ノズル群B、C間で記録データの補完が成立するようなパターンとする必要がある。
第2実施形態による画像処理装置を備えた記録装置10では、上記本実施形態による画像データ処理のS1014において、N値化データを、各ノズル群に対応するマスクパターンを用いて間引くこととなる。具体的には、例えば、ノズル群Aで記録する領域は、記録ヘッド26に対するN値化データをマスクパターン800により間引き、ノズル群Dで記録する領域は、記録ヘッド126に対するN値化データをマスクパターン802により間引く。また、ノズル群B、Cについては、記録ヘッド26、126に対するN値化データを、マスクパターン800に基づくマスクパターン1600、1602(後述する)、あるいは、マスクパターン802に基づくマスクパターン(不図示)により間引く。
ここで、記録する領域が重複するノズル群に用いるマスクパターンについて説明する。以下の説明では、第1走査でノズル群B、Cにより記録し、第2走査でノズル群Dにより記録する場合を例として説明する。ノズル群B、Cにおける第1走査により記録する画素を決定するマスクパターンは、マスクパターン800に基づいて作製される。また、ノズル群B、Cにおける第2走査により記録する画素を決定するマスクパターンは、マスクパターン802に基づいて作製される。図16は、第1走査の記録画素、つまり、マスクパターン800で記録される画素のうち、記録する領域が重複するノズル群B、Cに用いるマスクパターン1600、1602を示す図である。
マスクパターン1600は、マスクパターン800に対してノズル群B、C間の分割比率に基づいて記録画素が間引かれたパターンとなっている。一方、マスクパターン1602は、マスクパターン800とマスクパターン1600との差分(間引かれた側の画素)に対して、分配パターンのグループGr1、Gr2で互いに補完し合う位置の画素のマスクを適用したものである。なお、分配比率については、均等に分配するようにしてもよいし、どちらか一方での記録の比率が他方よりも高くなるようにしてもよい。さらに、搬送方向で段階的に変化するようにしてもよい。
これにより、マスクパターン1600で記録ヘッド26のN値化データをマスクした記録画素と、マスクパターン1602で記録ヘッド126のN値化データをマスクした記録画素とは互いに補完関係にあるようになる。さらに、マスクパターン802で記録ヘッド126のN値化データをマスクして第2走査でノズル群Dにより記録したデータと補完することで、多値量子化データの解像度における階調値(600dpiの各画素に対してM=3)が維持される。
図示は省略するが、ノズル群B、Cにおける第2走査により記録する画素を決定するマスクパターンは、その一方が、マスクパターン802に対して上記分割比率に基づいて間引かれたパターンとなる。さらに、他方のマスクパターンは、一方のマスクパターンとマスクパターン802との差分に対して、分配パターンのグループGr1、Gr2で互いに補完し合う位置の画素のマスクを適用したものとなる。
以上において説明したように、第2実施形態による画像処理装置を備えた記録装置では、記録ヘッド26、126をその一部が重複するように副走査方向においてずらした位置に配置し、マルチパス記録によって記録するようにした。そして、記録ヘッド26、126に対するN値化データに対して、ノズル群に応じたマスクパターンを適用するようにした。特に、副走査方向において記録ヘッド26、126が重複する領域におけるノズル群B、Cには、走査での記録画素を決定するマスクパターンとして、ノズル群B、C間の分割比率によって間引いたものを用いた。また、上記マスクパターンとして、分配パターンのグループGr1、Gr2で互いに補完し合う位置の画素のマスクを適用したものを用いた。
これにより、多値量子化データの階調値を維持しつつ、記録する領域が重複するノズル群間にずれが生じても、当該ずれに起因する出力画像での濃度変動が抑制されるようになる。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態は、以下の(1)乃至(4)に示すように変形してもよい。
(1)上記実施形態では特に記載しなかったが、例えば、記録画像の明部に相当する部分では、各分配パターンで設定されるパターンが、互いに一致するようにしてもよい。以下、詳細に説明する。
ここで、上記実施形態では、図6(b)(c)のように、グループGr1、Gr2の分配パターンでは、がM=1〜3の階調値において、互いにパターンが異なる配置となるようにした。従って、複数のノズル群間では異なるパターンによりN値化データが生成される。そして、多値量子化データで分配されたドットが形成される画素が、どのノズル群に分配されるのかはマスクパターンによって変わることになる。このため、比較例のような同じ分配パターンを用いる場合と比較して、本実施形態の場合には出力画像において、特に明部においてドット配置の分散性が低下して、粒状感の悪化が生じる虞がある。
このような、明部におけるドット配置の分散性の低下を生じさせないために、粒状感が目立つ階調値におけるパターンが互いに一致するような分配パターンを用いる。これにより、多値量子化データの分散性を低下することなく、粒状感が維持される。なお、こうした分配パターンにおいて、濃度むらが目立つ階調値では、上記実施形態のように各パターンを異ならせることで、記録位置ずれによる濃度むらを低減させる。これにより、粒状感の維持と濃度むらの低減とを両立することができる。
図17(a)は、分配パターンの変形例を示す図であり、(a)は、分配パターンのグループGr3の一例を示す図であり、(b)は、分配パターンのグループGr4の一例を示す図である。例えば、第1実施形態に適用する場合には、N値化データの生成の際には、多値量子化データに対して、記録ヘッド26K1についてはグループGr3の分配パターンが用いられ、記録ヘッド26K2についてはグループGr4の分配パターンが用いられる。
グループGr3、Gr4では、階調値M=1は出力画像において明部になるため、対応するパターンが互いに同じものとなっている。一方、階調値M=2、3では出力画像において濃度むらが目立ちやすいため、対応するパターンが互いに異なっている。
そして、M=1となる画素では、記録ヘッド26K1、26K2は共に、同じパターンでN値化データが生成され、マスクパターンで間引かれて記録データが生成される。このとき、マスクパターンは、M=1の画素に対応する部分では、ドットがどちらかに排他的に分割されるパターンとなる。これにより、出力画像で明部になるM=1の画素において、ドット配置の分散性が低下することがなくなり、粒状性の低下が抑制される。
一方、M=2以上となる画素では、記録ヘッド26K1、26K2はそれぞれ異なるパターンでN値化データが生成され、マスクパターンで間引かれて記録データが生成される。このとき、マスクパターンは、M=2以上の画素では上記第1実施形態で限定したパターンとなる。これにより、出力画像では、M=2以上の画素では、多値量子化データにおける階調値を維持しつつ、記録ヘッド間の記録位置のずれに起因する濃度変動が低減される。
なお、上記説明では、単に、多値量子化データの階調値に応じて、分配パターンを異ならせる比率を変更するようにしたが、粒状感や濃度むらの目立ち具合については、インク色によって異なる。このため、インク色に応じて、分配パターンにおいてパターンを異ならせる比率を変更する。即ち、インク色に応じて、階調値が所定値未満のパターンを、各分配パターン間で一致させるようにする。
(2)上記実施形態では特に記載しなかったが、多値量子化データの階調値がM=5以上のときには、各記録ヘッド(ノズル群)で記録されるドット数が、各画素に対して均一化されるようにマスクパターンを用いるようにしてもよい。
分配パターンにおいて、階調値がM=5以上のパターンでは、2つ以上のドットを形成する画素が存在する。この画素では、単に、上記実施形態で示したマスクパターン1200、1202などを用いた場合、記録されない画素や、重複して記録される画素が発生する虞がある。具体的には、例えば、マスクパターン1200、1202では、最上段の最も左に位置する画素(1200dpi単位)は記録されない。一方、最も左、かつ、最上段から2番目の画素では、どちらのノズル群からも記録される。このよう場合、ドットのない画素と、2個のドットが記録される画素でミクロな濃度差が大きくなり、粒状感の悪化が生じる。
こうした粒状感の悪化を生じさせないために、マスクパターン1200、1202を用いて、記録されるドット数が各画素に対して均一化されるようにする。以下、図18乃至図20を参照しながら、マスクパターン1200、1202を用いて、記録されるドット数が各画素に対して均一化する方法について詳細に説明する。
図18(a)は、階調値M=5のパターンが設定された分配パターンを示すグループGr5の一例を示す図であり、図18(b)は、階調値M=5のパターンが設定された分配パターンを示すグループGr6の一例を示す図である。図18(c)は、グループGr5の分配パターンによるN値化データ1800である。図18(d)は、グループGr6の分配パターンによるN値化データ1802である。図19は、2ドット目に対して用いるマスクパターンを示す図である。図20(a)は、記録ヘッド26K1に対して生成された記録データである。図20(b)は、記録ヘッド26K2に対して生成された記録データである。図20(c)は、図20(a)(b)の記録データに基づいて記録された出力画像を示す図である。
グループGr5、Gr6の分配パターンによって、記録ヘッド26K1ではN値化データ1800となり、記録ヘッド26K2ではN値化データ1802となる。このN値化データ1800、1802に対して、まず、1ドット目について、マスクパターン1200、1202を用いて間引く。1ドット目はすべての画素に存在するため、マスクパターン1200、1202で間引かれたパターンは、マスクパターン1200、1202と同じパターンとなる。
次に、2ドット目に対して、マスクパターン1200、1202の記録画素、非記録画素を反転させたマスクパターン1200R、1202R(図19参照)で間引くこととなる。2ドット目はN値化データ1800、1802の黒色の画素に存在する。こうした2ドット目のみのパターンについて、マスクパターン1200R、1202Rで間引く。この処理で取得したデータでは、1ドット目で記録されなかった画素にドットが付与されることとなる。
そして、1ドット目の間引いたデータと、2ドット目の間引いたデータとから、記録ヘッド26K1に対しては図20(a)に示す記録データ2000が生成され、記録ヘッド26K2に対しては図20(b)に示す記録データ2002が生成される。この記録データに基づく出力画像は、図20(c)に示すような出力画像2004となる。この出力画像2004では、各画素(1200dpi)あたり0〜2個のドットが配置されている。
N=6以上についても同様である。M=8において、N値化処理後の各階調値が「2」となるように、パターンに2ドット目のデータを配置すると、M=8の出力画像では、各画素に2つのノズル群から1ドットずつ記録されるようになる。このように、記録解像度の各画素に対して2つ目のドットを記録するN値化データについて、1つ目のドットのマスクパターンの記録画素、非記録画素を反転したマスクパターンで分割するようにした。これにより、各記録ヘッド(ノズル群)で記録されるドット数が、各画素に対して均一化されるようになり、記録ヘッド(ノズル群)間で記録位置のずれが生じても、これに起因する濃度変動を抑制することができるようになる。
(3)本実施形態は、ホストPC36と記録装置10とにより、画像データを処理して記録データを生成するようにしたが、これに限定されるものではない。即ち、例えば、汎用のパーソナルコンピュータなどを画像処理装置として機能させて、上記実施形態によって画像データから記録データを生成するようにしてもよい。この場合、画像処理装置を記録ヘッドなどの記録手段と接続して記録装置を構成するようにしてもよい。また、上記実施形態では、Y方向に搬送される記録媒体Mに対して、記録ヘッド26がキャリッジ20を介してX方向に移動する構成としたが、これに限定されるものではない。即ち、記録媒体Mと記録ヘッド26とが相対移動可能な構成であればどのような構成であってもよい。
(4)上記実施形態および上記した(1)乃至(3)に示す各種の形態は、適宜に組み合わせるようにしてもよい。本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
10 記録装置
26 記録ヘッド
38 記録制御部

Claims (11)

  1. 同じインクを吐出する第1ノズル群と第2ノズル群とを記録媒体に対して相対移動させながら、前記記録媒体の単位領域に画像を記録するための画像処理を行う画像処理装置であって、
    前記画像を表す画像データを量子化して多値量子化データを生成する第1生成手段と、
    第1分配パターンを用いて、前記多値量子化データから前記第1ノズル群および前記第2ノズル群の記録解像度に対応する第1量子化データを生成し、第2分配パターンを用いて、前記多値量子化データから前記記録解像度に対応する第2量子化データを生成する第2生成手段と、
    前記記録解像度に対応する各画素に対し、ドットの記録の許容または非許容を定めた第1マスクパターンを用いて、前記第1量子化データに基づいて前記第1ノズル群が前記単位領域を記録するための第1記録データを生成し、前記記録解像度に対応する各画素に対してドットの記録の許容または非許容を定めた第2マスクパターンを用いて、前記第2量子化データに基づいて前記第2ノズル群が前記単位領域を記録するための第2記録データを生成する第3生成手段と、を有し、
    前記第1マスクパターンおよび前記第2マスクパターンは、前記単位領域において、前記第1ノズル群および前記第2ノズル群によって、共にドットの記録が許容される画素と、共にドットの記録が許容されない画素とを含むように形成され、
    前記第1分配パターン、前記第2分配パターン、前記第1マスクパターン、および前記第2マスクパターンは、前記多値量子化データが示す各画素の画素値と、前記多値量子化データの各画素に対応する領域における、前記第1記録データが示すドットの数および前記第2記録データが示すドットの数との和が、相関を有するように形成される
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記第1分配パターンおよび前記第2分配パターンは、前記多値量子化データの画素における画素値に応じたパターンが設定され、
    前記第1分配パターンおよび前記第2分配パターンによる前記多値量子化データが示す各画素に対応付けられたパターンは、テーブルおよび画素値に応じて決定され、
    前記テーブルは、前記多値量子化データの各画素のうち、隣り合う画素において同じパターンが繰り返されないようにオフセットされている
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記第1分配パターンおよび前記第2分配パターンは、前記多値量子化データの画素における画素値が所定値未満のパターンで一致し、
    前記第1マスクパターンおよび前記第2マスクパターンは、該画素におけるドットの記録の許容または非許容が排他的に分割されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記所定値は、前記第1ノズル群および前記第2ノズル群から吐出するインクの種類に応じて異なることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記第3生成手段は、前記第1量子化データおよび前記第2量子化データにおける画素の画素値が2以上のときには、前記第1マスクパターンおよび前記第2マスクパターンによって、前記第1記録データおよび前記第2記録データで記録されるドット数を均一化することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記第3生成手段は、前記第1量子化データおよび前記第2量子化データにおける画素値が2のときには、該画素を含む前記多値量子化データの画素に対して、1ドット目には前記第1マスクパターンおよび前記第2マスクパターンを用い、2ドット目には前記第1マスクパターンおよび前記第2マスクパターンについてドットの記録の許容および非許容を反転したマスクパターンをそれぞれ用いることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 記録媒体に対して相対移動するとともに、前記第1記録データおよび前記第2記録データに基づいて前記第1ノズル群および前記第2ノズル群によって、記録媒体に対して前記画像を記録する記録ヘッドをさらに備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記記録ヘッドにおいて、前記第1ノズル群および前記第2ノズル群は互いに、前記第1ノズル群および前記第2ノズル群におけるノズルの配列方向にずれることなく配置されていることを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 前記記録ヘッドにおいて、前記第1ノズル群および前記第2ノズル群は、一部が重複するように、前記第1ノズル群および前記第2ノズル群におけるノズルの配列方向にずれて配置されることを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  10. 同じインクを吐出する第1ノズル群と第2ノズル群とを記録媒体に対して相対移動させながら、前記記録媒体の単位領域に画像を記録するための画像処理を行う画像処理方法であって、
    前記画像を表す画像データを量子化して多値量子化データを生成する第1生成工程と、
    第1分配パターンを用いて、前記多値量子化データから前記第1ノズル群および前記第2ノズル群の記録解像度に対する第1量子化データを生成し、第2分配パターンを用いて、前記多値量子化データから前記記録解像度に対応する第2量子化データを生成する第2生成工程と、
    前記記録解像度に対応する各画素に対し、ドットの記録の許容または非許容を定めた第1マスクパターンを用いて、前記第1量子化データに基づいて前記第1ノズル群が前記単位領域を記録するための第1記録データを生成し、前記記録解像度に対応する各画素に対してドットの記録の許容または非許容を定めた第2マスクパターンを用いて、前記第2量子化データに基づいて前記第2ノズル群が前記単位領域を記録するための第2記録データを生成する第3生成工程と、を有し、
    前記第1マスクパターンおよび前記第2マスクパターンは、前記単位領域において、前記第1ノズル群および前記第2ノズル群によって、共にドットの記録が許容される画素と、共にドットの記録が許容されない画素とを含むように形成され、
    前記第1分配パターン、前記第2分配パターン、前記第1マスクパターン、および前記第2マスクパターンは、前記多値量子化データが示す各画素の画素値と、前記多値量子化データの各画素に対応する領域における、前記第1記録データが示すドットの数および前記第2記録データが示すドットの数との和が、相関を有するように形成される
    ことを特徴とする画像処理方法。
  11. 請求項1から9のいずれか1項に記載の画像処理装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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