JP2021164942A - アルミニウム合金板と鋼板の摩擦撹拌接合方法 - Google Patents

アルミニウム合金板と鋼板の摩擦撹拌接合方法 Download PDF

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Abstract

【課題】十分な接合強度を有するアルミニウム合金板と鋼板との重ね合わせ接合部を得ることができる複動式の摩擦撹拌接合方法を提案する。
【解決手段】アルミニウム合金板と鋼板とを重ね合わせ、鋼板側に裏当て治具を当接して固定した被接合体を、回転ツールとして先端に同軸的に配設したプローブとショルダーが別体に構成され、回転速度を別個に設定可能とした複動式回転ツールを用い、上記複動式回転ツールのプローブを回転させながら被接合体のアルミニウム合金板側から鋼板側まで挿入し、かつ、上記複動式回転ツールのショルダーをアルミニウム合金板の表面に回転させながら当接した状態で、上記回転ツールを接合方向に移動させることで被接合体を摩擦撹拌し、塑性流動させて摩擦撹拌接合する際、上記回転ツールのショルダーの回転速度SS(回/分)とプローブの回転速度PS(回/分)とを異ならせる。
【選択図】図2

Description

本発明は、アルミニウム合金板と鋼板の接合方法に関し、具体的には、アルミニウム合金板と鋼板を重ね合わせて接合する摩擦撹拌接合方法に関するものである。
近年、軽量化が要求される自動車などの輸送機器の分野において、アルミニウム合金と鋼を組み合わせ、それぞれの材料が有する特性を十分に活用した構造体や部品(以降、「部材」と称する)が開発されている。このようなアルミニウム合金と鋼を組み合わせた部材では、異種金属材料を接合する必要があるが、工業的に広く使用されているアーク溶接などの溶融溶接法では、接合部にアルミニウム合金と鋼を構成する主要元素からなる脆弱な金属間化合物が形成されることが多く、十分な継手強度が得られないという問題があった。
そこで、アルミニウム合金と鋼を強固に接合する方法として、拡散接合法などの溶融層を形成しない固相接合法が開発されている。しかし、拡散接合法では、材料の会合面の表面を清浄に保つための準備工程が必要で、コストの増大に繋がるため、工業的に実施するのが難しいという問題があった。
その他の拡散接合法としては、摩擦接合法が挙げられ、例えば、特許文献1には、一対の金属材料の両方または片方を回転させて金属材料に摩擦熱を生じさせ、軟化させながら、その軟化した部位を撹拌して塑性流動を起こさせることによって金属材料を接合する技術が開示されている。しかしながら、この技術は、接合する金属材料を回転させる必要があるため、本方法を適用する金属材料の形状や寸法には制限がある。
ところで、近年、新たな固相接合方法として摩擦撹拌接合法が開発され、同種あるいは近似した金属材料間の突合せ接合を中心として普及が進んでいる。例えば、特許文献2には、金属板よりも硬い材質からなる回転ツールを金属板の未接合部に挿入し、この回転ツールを回転させながら接合方向に移動させ、回転ツールと金属板との間に熱と塑性流動を生じさせることによって、金属板を長手方向に連続的に接合する方法が提案されている。この方法では、金属板を固定した状態で、回転ツールを回転しながら移動させることによって金属板を接合する。そのため、無限に長い部材でも、接合方向に沿って連続的に固相接合できるという利点がある。また、回転ツールと金属板との摩擦熱による金属の塑性流動を利用した固相接合であるため、接合部を溶融することなく接合することができ、溶加材も必要としない。さらに、接合部が加熱される温度が低く、溶融しないため、接合部の変形が少なく、欠陥も少ない等、多くの利点がある。
摩擦撹拌接合法は、アルミニウム合金やマグネシウム合金に代表される低融点金属の接合法として、航空機、船舶、鉄道車輌および自動車等の分野での利用が広がってきている。その理由は、これらの低融点金属は、従来のアーク溶接法では満足な接合部の特性を得ることが難しいのに対して、摩擦撹拌接合法を適用した場合には、品質の高い接合部を得られるだけでなく、生産性を向上することができるためである。さらに、回転ツールにより接合界面を撹拌するので、清浄面を創出して清浄面同士を接触させることができ、拡散接合のような事前の準備工程は不要であるというメリットも期待できる。
この摩擦撹拌接合法は、先に述べたように、同種あるいは近似した金属材料同士の接合においては極めて優れた接合方法であるが、アルミニウム合金と鋼のように特性が大きく異なる金属同士を接合する場合、接合界面において両金属が混合し、融点が低下して溶融相が生成し、粗大凝固組織が生じたり、凝固時に脆弱な金属間化合物が生成したりする等の問題があった。
この問題を解決する手段として、特許文献3には、アルミニウム合金板と鋼板をZn−5Al層またはZn溶融メッキ層を介して重ね合わせ、接合部の表面を回転工具で押圧してアルミニウム合金を摩擦によって撹拌し、塑性流動させてZn−5Al層やZn溶融メッキ層とアルミニウム合金とを相互拡散させることによって、Al、Al−Zn、Zn−Al、Fe−ZnおよびFeとからなる拡散層を形成し、さらに塑性流動させてAl−Zn−Fe合金層を形成させることで、脆弱な金属間化合物を生成することなく、アルミニウム合金板と鋼板を接合する方法が開示されている。
また、特許文献4には、アルミニウム合金と鋼のような異種金属同士を重ね合わせた摩擦撹拌接合法において、接合に用いる鋼に、接合するアルミニウム合金の融点より低い低融点のメッキ層を有する低融点メッキ鋼板を用い、さらに、摩擦撹拌接合時に回転する接合ピンをアルミニウム合金の表面から押圧してアルミニウム合金と低融点メッキ鋼板が接合する接合界面の近傍まで挿入し、アルミニウム合金側に形成される塑性流動域での塑性流動によってメッキ層を拡散し、低融点メッキ鋼板の表面に新生面を露出してアルミニウム合金と低融点メッキ鋼板を固相接合する、高強度の接合継手を得る摩擦撹拌接合方法と摩擦撹拌接合部材が開示されている。
一方、回転工具としては、ピン部材と、当該ピン部材を内挿する中空を有する略円柱状のショルダー部材とからなる接合ツールを用いる複動式の摩擦撹拌接合法が知られている。このピン部材およびショルダー部材からなる接合ツールは、回転および進退の動作をそれぞれ別個に制御できるため、ピン部材の進退動作とショルダー部材の進退動作とのタイミングを調整することで、ピン部材の圧入により形成される凹部を埋め戻すことを可能としている。
上記複動式の摩擦撹拌接合法として、例えば特許文献5には、三重構造の摩擦接合工具でアルミニウム合金板より硬質な圧入ピンを、複数の重ね合わせたアルミニウム合金板に対して圧入、撹拌した後、生じた圧入穴から外方へ溢れ出たアルミニウム合金溢出部を、圧入ピンと外部リングとの間に封じ込め、圧入穴からの圧入ピンの除去工程の開始以後、摩擦接合工具の中間リングをアルミニウム合金板面まで押圧して、圧入穴にアルミニウム合金溢出部を流動、埋入するアルミニウム合金の点接合方法が開示されている。
さらに、複動式の摩擦撹拌接合法により異種金属部材を接合する他の方法として、例えば特許文献6には、鋼板に重ね合わせたアルミニウム板の側から、回転工具のプローブを鋼板の直上に達するように差し込み、それらのアルミニウム板と鋼板を摩擦撹拌接合する際、回転工具としてプローブとショルダー部材とが別個に軸方向に移動可能とした複動式回転工具を用い、プローブをアルミニウム板に差し込んで摩擦撹拌接合を行なった後、プローブを、アルミニウム板に形成された摩擦撹拌部から引き抜く一方、かかる引き抜きによって生じるプローブ穴を、摩擦撹拌部の他部位からの材料の流動によって、埋め込むようにする異種金属部材の接合方法が開示されている。
特開昭62−183979号公報 特表平07−505090号公報 特開2002−066759号公報 特開2007−253172号公報 特開2001−259863号公報 特開2010−260109号公報
ところで、上記特許文献3および4には、アルミニウム合金板と鋼板のような異種金属同士を摩擦撹拌接合で接合する際に問題となる接合界面での脆弱な金属間化合物の生成を解決する方法が開示されているが、上記複動式の摩擦撹拌接合法に関する特許文献5および6では、上記問題点について何ら検討されていない。例えば、特許文献5には、アルミニウム合金板を重ね合わせた部材、特許文献6には、アルミニウム合金板と鋼板を重ね合わせた部材の接合方法に関する技術が開示されているが、いずれもピン部材の圧入により形成された凹部を埋め戻すことによって継手特性を向上することを開示するのみで、接合界面に脆弱な金属間化合物が生成する問題に対する解決方法については何ら開示されていない。
本発明は、従来の複動式の摩擦撹拌接合法が有する上記問題点に鑑みて開発したものであり、その目的は、アルミニウム合金板と鋼板とを摩擦撹拌接合する際、両材料の新生面同士が接触する接合界面における金属間化合物の生成を抑制し、十分な接合強度を有する接合部を効率的に形成することが可能な複動式の摩擦撹拌接合方法を提案することにある。
発明者らは、上記課題を解決するべく、接合界面における温度上昇を抑制する観点から接合条件について鋭意検討を重ねた結果、以下の新たな知見を得た。
a) アルミニウム合金板と鋼板とを重ね合わせた被接合体に対し、回転ツールをアルミニウム合金板の表面から回転させながら挿入するとともに、上記回転ツールを接合方向に移動させ、摩擦撹拌により接合材料を塑性流動させることによって、アルミニウム合金板と鋼板とを摩擦撹拌接合する際、プローブの先端をアルミニウム合金板と鋼板の合せ面より鋼板側まで挿入することで、合せ面に両材料の新生面同士が接触する接合界面を形成することができ、冶金的な接合状態を確保することができる。
b) 上記接合界面が形成され、冶金的な接合状態が達成される過程において、両材料の主成分である鉄とアルミニウムが拡散し、接合界面を跨いで両材料に分布する状態となるが、この拡散範囲内に鉄とアルミニウムからなる脆弱な金属間化合物が生成した場合には、接合強度が低下する原因となる。
c) 上記金属間化合物の生成を抑制するには、接合界面を跨いで両材料に分布する鉄とアルミニウムの拡散を抑制する必要があり、そのためには、新生面同士が接触する接合界面が形成された直後のピーク温度(最高到達温度)とその後の冷却速度を適正範囲に制御する必要がある。
d) 摩擦撹拌接合においては、回転ツールで接合材料を摩擦撹拌するときに発生する摩擦発熱と塑性発熱によって接合部が加熱されるが、上記回転ツールとして、先端に同軸的に配設されたプローブとショルダーが別体に構成され、それぞれが別個に回転速度を制御可能な複動式回転ツールを用いることで、プローブおよびショルダーにより発生する熱をそれぞれ別個に制御することができる。従って、上記複動式回転ツールを、アルミニウム合金板と鋼板との摩擦撹拌接合に適用することで、接合界面のピーク温度および冷却速度を適正範囲に制御することができる。
e) 具体的には、上記回転ツールのショルダーの回転速度をプローブの回転速度より高くする場合には、プローブ先端によるアルミニウム合金板と鋼板との合せ面の摩擦撹拌を最小限に留めるとともに、上記プローブの回転による入熱不足をショルダーによる摩擦撹拌で補完することで、接合界面のピーク温度を抑制することができる。逆に、上記回転ツールのプローブの回転速度をショルダーの回転速度より高くする場合には、プローブ先端によりアルミニウム合金板と鋼板の合せ面を十分に摩擦撹拌するとともに、ショルダーによる摩擦撹拌を最小限に留めることができるので、接合界面の冷却速度を高めることができる。
本発明は、上記の新規な知見に基づき、開発したものである。
上記知見に基づく本発明は、アルミニウム合金板と鋼板とを重ね合わせ、鋼板側に裏当て治具を当接して固定した被接合体を、回転ツールとして先端に同軸的に配設したプローブとショルダーが別体に構成され、回転速度を別個に設定可能とした複動式回転ツールを用い、上記複動式回転ツールのプローブを回転させながら被接合体のアルミニウム合金板側から鋼板側まで挿入し、かつ、上記複動式回転ツールのショルダーをアルミニウム合金板の表面に回転させながら当接した状態で、上記回転ツールを接合方向に移動させることで被接合体を摩擦撹拌し、塑性流動させて摩擦撹拌接合する方法において、上記回転ツールのショルダーの回転速度SS(回/分)とプローブの回転速度PS(回/分)とを異ならせることを特徴とする摩擦撹拌接合方法を提案する。
本発明の摩擦撹拌接合方法は、上記ショルダーの回転速度SS(回/分)をプローブの回転速度PS(回/分)より高くすることを特徴とする。
また、本発明の摩擦撹拌接合方法は、接合速度JSを50〜200mm/分とし、上記ショルダーの回転速度SS(回/分)およびプローブの回転速度PS(回/分)を、それぞれ下記(1)式および(2)式を満たす値とすることを特徴とする。

1000≦SS≦1700 ・・・(1)
300≦PS≦500 ・・・(2)
また、本発明の摩擦撹拌接合方法は、上記プローブの回転速度PS(回/分)をショルダーの回転速度SS(回/分)より高くすることを特徴とする。
また、本発明の摩擦撹拌接合方法は、接合速度JSを50〜200mm/分とし、上記ショルダーの回転速度SS(回/分)およびプローブの回転速度PS(回/分)を、それぞれ下記(3)式および(4)式を満たす値とすることを特徴とする。

300≦SS≦500 ・・・(3)
1000≦PS≦1700 ・・・(4)
また、本発明の摩擦撹拌接合方法は、上記ショルダーの直径SD(mm)およびプローブの直径PD(mm)を、それぞれ下記(5)式および/または(6)式を満たす値とすることを特徴とする。

12≦SD≦18 ・・・(5)
4≦PD≦8 ・・・(6)
また、本発明の摩擦撹拌接合方法は、アルミニウム合金板の表面から回転させながら挿入する回転ツールのプローブ先端を、アルミニウム合金板と鋼板の合せ面から鋼板側へ挿入する挿入量P(mm)を0mm超え0.5mm以下とすることを特徴とする。
また、本発明の摩擦撹拌接合方法は、アルミニウム合金板の表面から回転させながら挿入する回転ツールの回転軸を、アルミニウム合金板の表面に対する垂線に対し、接合方向とは反対側に0°超え5°以下の傾斜角度αで傾斜させることを特徴とする。
本発明によれば、アルミニウム合金板と鋼板を重ね合わせ、アルミニウム合金板側から回転ツールを押圧して接合する摩擦撹拌接合方法において、上記回転ツールとして、先端に同軸的に配置したプローブとショルダーが別体に構成され、それぞれ別個に回転速度を設定可能とした複動式回転ツールを用い、上記ショルダーの回転速度とプローブの回転速度を別個かつ異なる値に設定することで接合界面の温度履歴を制御するようにしたので、接合界面における金属間化合物の生成を抑制し、高強度の接合継手を安定して得ることが可能となる。
アルミニウム合金板と鋼板の接合に用いる本発明の複動式摩擦撹拌接合方法を説明する図である。 図1のA−A断面図であり、アルミニウム合金板と鋼板を重ね合わせた被接合体を複動式の回転ツールで摩擦撹拌する領域を説明する図である。 実施例で使用した複動式の回転ツールの形状、寸法を説明する図である。 剪断強度を測定する引張試験片を説明する図である。
本発明は、アルミニウム合金板1と鋼板2を重ね合わせた被接合体を摩擦撹拌接合法で接合する技術に関するものであり、図1に示すように、先端に同軸的に配設したプローブ4とショルダー5が別体に構成され、別個に回転速度を制御可能とした複動式の回転ツール3を、図2に示したように、回転ツール3のプルーブ4の先端をアルミニウム合金板1の表面から回転させながら挿入し、該回転ツール3を接合方向に移動することで被接合体を摩擦撹拌し、塑性流動させて、両材料を接合する際、上記プローブ4の先端を両材料の合わせ面6よりも鋼板側まで挿入することで、アルミニウム合金板1と鋼板2の合わせ面6に両材料の新生面同士が接触する接合界面7を形成し、さらに、回転ツール3のプローブ4とショルダー5の回転速度を別個に設定し、プローブおよびショルダーの回転により発生する摩擦熱や塑性変形熱を別個に制御することで、接合界面7のピーク温度(最高到達温度)およびその後の冷却速度を制御し、接合界面7を跨いだ鉄とアルミニウム元素の拡散を抑制して脆弱な金属間化合物の生成を抑制することで、アルミニウム合金板と鋼板との接合強度に優れる接合部8を得ようとする技術である。なお、図中に示した9は、アルミニウム合金板1と鋼板2を重ね合わせた被接合体の鋼板側に裏当てした治具を、また、10は回転ツール3のプローブ4とショルダー5によって接合材料が塑性流動する領域を示す。
まず、本発明の上記摩擦撹拌接合方法を適用する被接合体(部材)を構成するアルミニウム合金板1と鋼板2の板厚は、本発明の効果を最大限に享受する観点から、アルミニウム合金板は1〜3mm、鋼板は1〜3mmの範囲内であることが好ましい。ただし、上記範囲外の板厚であってもよい。
また、本発明の摩擦撹拌接合方法に用いる、先端に同軸的に配置したプローブ4とショルダー5が別体に構成されてなる複動式の回転ツール3は、アルミニウム合金板と鋼板の合せ面より鋼板側まで挿入され、鋼板と直接接触するプローブ先端は、少なくとも鋼板よりも硬い材質で形成されてなり、また、アルミニウム合金板と接触する先端以外のプローブおよびショルダーは、少なくともアルミニウム合金板よりも硬い材質で形成されてなることが必要である。
なお、本発明に用いる複動式の回転ツール3を構成するプローブ4とショルダー5の回転方向は、同一方向であってもよいし、逆方向であってもよい。
また、本発明は、アルミニウム合金板と鋼板の接合に用いる複動式の回転ツール3を構成するプローブ4の回転速度PSとショルダーの回転速度SSをそれぞれ別個にかつ異なる速度とすることが特徴であり、これによりプローブの回転による発熱とショルダーの回転による発熱をそれぞれ別個に制御し、アルミニウム合金板と鋼板との接合界面における最高到達温度と冷却速度を適正に制御し、接合界面における脆弱な金属間化合物の生成を抑止することができる。
さらに、本発明のアルミニウム合金板と鋼板を重ね合わせて接合する複動式の摩擦撹拌接合方法では、以下に説明するように、接合条件を適正範囲に限定し、接合界面における金属間化合物生成の抑制することが、接合強度の向上により有効であることを見出した。
まず、本発明においては、接合速度JS(mm/分)、すなわち、アルミニウム合金板1の表面から回転させながら挿入した複動式の回転ツール3を接合方向に移動させる速度は、50mm/分以上200mm/分以下の範囲とする。回転ツールのショルダーおよびプローブの回転速度を一定に保ちながら、接合速度を変化させると、回転ツールの摩擦撹拌により発生する単位接合長さ当たりの熱量が変化するが、接合速度が50mm/分未満では、ショルダーによるアルミニウム合金板表面の摩擦撹拌による単位長さ当たりの発熱量が過多となり、アルミニウム合金板と鋼板の合せ面の接合界面周辺に過度な熱量が投入されて、接合界面のピーク温度の上昇もしくは冷却速度の低下を助長し、脆弱な金属間化合物が生成するのを促進する。一方、接合速度が200mm/分を超えると、ショルダーおよびプローブの摩擦撹拌による単位長さ当たりの発熱量が不十分となり、材料の塑性流動も十分に得られず、接合部に欠陥が発生したり、アルミニウム合金板と鋼板の合せ面に冶金的に接合された状態の接合界面が形成できなくなったりする。なお、好ましい接合速度JSは75〜150mm/分の範囲である。
次いで、上記班内の接合速度JSにおいて、本発明の効果を有効に享受するためには、ショルダー5の回転速度SSとプローブ4の回転速度PSとを異ならせることが必要であるが、この場合、ショルダー5の回転速度SSをプローブ4の回転速度PSより高くてもよいし、逆に、プローブ4の回転速度PSをショルダー5の回転速度SSより高くしてもよく、それぞれ異なるメカニズムで、本発明の効果を得ることができる。
まず、ショルダーの回転速度SSをプローブの回転速度PSより高くする場合は、上記ショルダーの回転速度SSおよびプローブの回転速度PSは、それぞれ下記(1)式および(2)式を満たす範囲内に制御することが重要である。

1000≦SS≦1700 ・・・(1)
300≦PS≦500 ・・・(2)
ショルダーの回転速度SSをプローブの回転速度PSより高くすることで、プローブの先端によるアルミニウム合金板と鋼板の合せ面の摩擦撹拌を最小に留め、ショルダーによる摩擦撹拌により不足した熱量を補完することができる。これにより、接合界面のピーク温度の過度の上昇を抑止して、接合界面を跨いだ鉄とアルミニウム元素の拡散を抑制し、脆弱な金属間化合物の生成を抑制することができるので、アルミニウム合金板と鋼板の接合部の強度を向上することができる。
しかし、プローブの回転速度PSを300〜500回/分に限定したとき、ショルダーの回転速度SSが1000回/分未満では、ショルダーによるアルミニウム合金板表面の摩擦撹拌による発熱が不十分となり、アルミニウム合金板と鋼板の合せ面に冶金的に接合された状態の接合界面を形成するのが難しくなる。一方、1700回/分を超えると、ショルダーによるアルミニウム合金板表面の摩擦撹拌による発熱量が過多となり、アルミニウム合金板と鋼板の合せ面の接合界面周辺に過度な熱量が投入され、接合界面でのピーク温度を上昇や、冷却速度の低下をもたらし、脆弱な金属間化合物の生成を助長するようになる。
また、ショルダーの回転速度SSを1000〜1700回/分に限定したとき、プローブの回転速度PSが300回/分未満では、プローブ周囲のアルミニウム合金板による材料の摩擦撹拌が不十分となり、接合部に欠陥が発生しやすくなる。一方、500回/分を超えると、プローブ先端で合せ面の鋼板側を過度に摩擦撹拌するため、接合界面の温度上昇を招き、脆弱な金属間化合物の生成を助長する。
なお、ショルダーの回転速度SSをプローブの回転速度PSより高くする場合のより好ましいショルダーの回転速度SSおよびプローブの回転速度PSは、SS:1000〜1350回/分およびPS:300〜400回/分の範囲である。
一方、プローブの回転速度PSをショルダーの回転速度SSより高くする場合には、上記ショルダーの回転速度SSおよびプローブの回転速度PSは、それぞれ下記(3)式および(4)式を満たす範囲内に制御することが重要である。

300≦SS≦500 ・・・(3)
1000≦PS≦1700 ・・・(4)
プローブの回転速度PSをショルダーの回転速度SSより高くすることで、プローブ先端によってアルミニウム合金板と鋼板の合せ面を十分に摩擦撹拌する一方、ショルダーによる摩擦撹拌を最小限に留めることができるので、接合界面の冷却速度を高めて、接合界面を跨いだ鉄とアルミニウムの拡散を抑止し、脆弱な金属間化合物の生成を抑制することで、アルミニウム合金板と鋼板の重ね接合部の強度を向上することができる。
しかし、プローブの回転速度PSを1000〜1700回/分に限定したとき、ショルダーの回転速度SSが300回/分未満では、ショルダーによるアルミニウム合金板表面の摩擦撹拌による発熱が不十分となり、アルミニウム合金板と鋼板の合せ面に冶金的に接合された状態の接合界面を形成することができなくなる。一方、500回/分を超えると、ショルダーによるアルミニウム合金板表面の摩擦撹拌による発熱が過度となり、アルミニウム合金板と鋼板の合せ面の接合界面周辺に過度な熱量が投入され、接合界面の過度な温度上昇と、冷却速度の低下をもたらし、脆弱な金属間化合物の生成を助長する。
また、ショルダーの回転速度SSを300〜500回/分に限定したとき、プローブの回転速度PSが1000回/分未満では、プローブ周囲によるアルミニウム合金板の摩擦撹拌が不十分となり、接合部に欠陥が発生しやすくなる。一方、1700回/分を超えると、プローブ先端で合せ面の鋼板側を過度に摩擦撹拌することで、接合界面の過度な温度上昇を招き、脆弱な金属間化合物の生成を助長するようになる。
なお、プローブの回転速度PSをショルダーの回転速度SSより高くする場合のより好ましいショルダーの回転速度SSおよびプローブの回転速度PSは、SS:300〜400回/分およびPS:1350〜1700回/分の範囲である。
また、本発明の効果をより享受するためには、複動式の回転ツール3のショルダー5の直径SD(mm)およびプローブ4の直径PD(mm)が、下記(5)式および/または(6)式を満たしていることが好ましい。

12≦SD≦18 ・・・(5)
4≦PD≦8 ・・・(6)
複動式の回転ツールのショルダーは、アルミニウム合金板の表面に、回転させながら当接させて被接合体を摩擦撹拌することで摩擦発熱と塑性発熱を生じさせ、接合部を加熱する。そして、ショルダーの直径SDを適正な範囲とする、具体的には好ましくは12〜18mmの範囲とすることで、アルミニウム合金板と鋼板の合せ面に形成される接合界面が冶金的に接合される必要十分な熱量を供給するとともに、アルミニウム合金板の表面からの厚さ方向の温度分布を均一化し、接合部の欠陥発生を抑制することができる。ショルダーの直径SDが12mm未満では、厚さ方向で均質な塑性流動が得られない。一方、18mmを超えると、塑性流動が生じる領域を不必要に広げ、装置に対して過大な負荷がかかるため好ましくない。より好ましいショルダーの直径SDは14〜16mmの範囲である。
また、複動式回転ツールのプルーブは、アルミニウム合金板と鋼板の重ね接合を行う際に、プローブの先端をアルミニウム合金板と鋼板の合せ面よりも鋼板側まで挿入することで、合せ面に両材料の新生面同士が接触する接合界面を形成することができ、冶金的な接合状態を確保するものである。そして、プローブの直径PDを適正な範囲とする、具体的には4〜8mmの範囲とすることで、両材料の合せ面に冶金的な接合状態を確保された接合界面の面積を必要十分に確保し、接合強度を高めることができる。しかし、プローブの直径PDが4mm未満では、必要十分な接合強度を得るための接合界面の面積を確保することができない。一方、8mmを超えると、接合の際に材料がプローブの周囲を流動する距離が長くなり過ぎ、材料を高度な塑性状態に維持することが困難となり、接合部に欠陥が発生し易くなる。より好ましいプローブの直径PDは5〜7mmの範囲である。
また、本発明においては、アルミニウム合金板1の表面から回転させながら挿入するプローブ3先端の、アルミニウム合金板と鋼板の合せ面から鋼板側への挿入量P(mm)は、0mm超え0.5mm以下とすることが好ましい。
アルミニウム合金板と鋼板を接合する際、プローブの先端をアルミニウム合金板と鋼板の合せ面よりも鋼板側まで挿入することで、合せ面に両材料の新生面同士が接触する接合界面を形成することができ、冶金的な接合状態を確保することができる。しかし、挿入量Pが0mm以下では、アルミニウム合金板と鋼板の合せ面にプローブの先端が到達せず、プローブ先端による鋼板の撹拌が生じないため、新生面が形成されない。一方、0.5mmを超えると、プローブ先端で鋼板を過度に摩擦撹拌するため、過度な温度上昇を招き、脆弱な金属間化合物の生成を助長するようになる。なお、より好ましくい挿入量Pは0.1〜0.3mmの範囲である。
また、本発明の摩擦撹拌接合方法は、アルミニウム合金板の表面から回転させながら挿入する回転ツール3の回転軸を、アルミニウム合金板1の表面に対する垂線に対し、接合方向とは反対側に0°超え5°以下の傾斜角度αで傾斜させることが好ましい。
回転ツールの回転軸を、上記傾斜角αの範囲内で傾斜することで、回転ツールが受ける負荷を、回転軸方向の圧縮応力と、回転軸と直角方向の曲げ応力とに分け、回転ツールが受ける曲げ方向の力を低減することができるので、回転ツールの破損を防止することができる。上記効果は、傾斜角度αを0°を超えとすることで得られるが、5°を超えると、接合部の表面が凹形となり接合継手強度に悪影響を及ぼしたり、アルミニウム合金板と鋼板の合せ面に対する当接が偏り、均質な新生面を形成できなくなったりする。より好ましくい傾斜角度αは2〜4°の範囲である。
なお、本発明の上記説明においては、プローブとショルダーの回転速度を別個にかつ異なる速度に設定した複動式の回転ツールのプルーブ先端をアルミニウム合金板の表面から回転させながら挿入するとともに、上記回転ツールを接合方向に移動させて摩擦撹拌接合する方法について説明してきたが、上記回転ツールを接合方向に移行させずに、両材料を重ね点接合する場合にも本発明を適用することができる。具体的には、プローブの先端を両材料の合せ面よりも鋼板側まで挿入し、合せ面に両材料の新生面同士が接触する接合界面を形成する際に、上記と同様に複動式の回転ツールのプローブとショルダーの回転数を別個に設定することで、プローブおよびショルダーで発生する熱を制御し、脆弱な金属間化合物が生成するのを抑制することで、アルミニウム合金板と鋼板の重ね点接合部の接合強度を向上することができる。
表1に示す板厚、化学成分、引張強さおよび硬さを有するアルミニウム合金板と鋼板とを重ね合わせた被接合体に対して複動式の摩擦撹拌接合法を適用し、1回の接合長さを0.3mとする接合実験を行った。
上記複動式の摩擦撹拌接合には、図3に示した形状、寸法の複動式の回転ツールを用いた。上記回転ツールのショルダーおよびプローブには、接合材料である表1に記載のアルミニウム合金板および鋼板よりも高い硬さの、ビッカース硬さHvが530の工具鋼(SKD61)を素材としたものを用いた。また、接合する際、上記複動式の回転ツールのショルダーおよびプローブは、共に時計回りに回転させた。また、その他の接合条件については表2に示した。
Figure 2021164942
斯くして得た,接合継手について、接合状態の成否の確認、接合界面における金属間化合物の厚さの測定および接合継手の引張試験を、以下の要領で行った。
<接合状態の成否>
接合状態の成否は、作製した接合継手が接合した後、自ずと剥離する状態であるか否かを確認した。剥離しない場合は接合状態成立をとして「〇」、剥離した場合は接合状態不成立として「×」として示した。
<金属間化合物の厚さ>
金属間化合物の厚さは、作製した接合継手を、接合部を横切る(接合方向と直角)方向に切断し、その断面に露出した接合界面中央部を、走査型電子顕微鏡を用いて5000倍で、3ヶ所以上の箇所の金属間化合物の厚さの測定し、その平均値を求めた。
<接合継手の引張試験>
接合継手の引張試験は、作製した接合継手から、図4に示したように、接合部を引張方向に対して直角になるように含む、幅20mmの引張試験片を採取し、引張試験を行い、剪断強度を測定した。
上記評価試験の結果を表2に併記した。この結果から、以下のことがわかる。
まず、本発明の条件を満たす、No.1〜6の継手は、いずれも接合状態が成立し、かつ、接合界面の金属間化合物の厚さが0.7μm以下であり、引張強度(剪断引張強さ)も4.6kN以上の強度を得ることができた。
これに対して、No.8,10,12および14〜17の比較例の継手は、プローブ先端のAl合金板と鋼板との合せ面から鋼板側への挿入量Pが本発明の範囲より小さいため、接合界面が形成されず、接合後に自ずと剥離する状態となり、接合状態が不成立であった。
また、No.7,9,13,19および20の比較例の継手は、ショルダーの回転速度SSおよびプローブの回転速度PSのいずれかが本発明の範囲の上限を超えていたため、プローブもしくはショルダーからの発熱量が過剰となり、接合状態は成立したものの、接合界面の金属間化合物の厚さが0.9μm以上になり、継手の引張強度が4.4kN以下となった。
また、No.11の比較例の継手は、プローブ先端の合せ面から鋼板側への挿入量Pが本発明の範囲より大き過ぎたため、プローブ先端による鋼板側の摩擦撹拌による発熱が過大となり、接合界面のピーク温度が上昇し過ぎたため、接合状態は成立したものの、接合界面の金属間化合物が0.9μm以上になり、継手の引張強度が4.4kN以下となった
また、No.18の比較例の継手は、ショルダーの回転速度SSが本発明の範囲の下限を下回っていたため、ショルダーによるアルミニウム合金板表面の摩擦撹拌による発熱が、冶金的に接合された接合界面を形成するのに不十分であったため、接合状態が成立し、接合界面の金属間化合物も0.7μm以下に抑制できたものの、継手の引張強度が4.4kN以下となった。
また、No.21の比較例の継手は、回転ツールの傾斜角度αが5°を超えていたため、表面が凹型となって、継手の引張強度が4.4kN以下となった。
No.22の比較例の継手は、接合速度JSが200mm/分を超えていたため、摩擦撹拌による発熱が不足して塑性流動が十分に得られず、接合状態が不成立であった。
Figure 2021164942
本発明の技術は、自動車部材のみならず、鉄道車両、航空機、船舶、建築構造物、電気機器等にも利用することができる。
1:アルミニウム合金板
2:鋼板
3:複動式の回転ツール
4:プローブ
5:ショルダー
6:アルミニウム合金板と鋼板の合わせ面
7:接合界面
8:接合部
9:裏当て治具
10:塑性流動領域

Claims (8)

  1. アルミニウム合金板と鋼板とを重ね合わせ、鋼板側に裏当て治具を当接して固定した被接合体を、回転ツールとして先端に同軸的に配設したプローブとショルダーが別体に構成され、回転速度を別個に設定可能とした複動式回転ツールを用い、上記複動式回転ツールのプローブを回転させながら被接合体のアルミニウム合金板側から鋼板側まで挿入し、かつ、上記複動式回転ツールのショルダーをアルミニウム合金板の表面に回転させながら当接した状態で、上記回転ツールを接合方向に移動させることで被接合体を摩擦撹拌し、塑性流動させて摩擦撹拌接合する方法において、
    上記回転ツールのショルダーの回転速度SS(回/分)とプローブの回転速度PS(回/分)とを異ならせることを特徴とする摩擦撹拌接合方法。
  2. 上記ショルダーの回転速度SS(回/分)をプローブの回転速度PS(回/分)より高くすることを特徴とする請求項1に記載の摩擦撹拌接合方法。
  3. 接合速度JSを50〜200mm/分とし、上記ショルダーの回転速度SS(回/分)およびプローブの回転速度PS(回/分)を、それぞれ下記(1)式および(2)式を満たす値とすることを特徴とする請求項2に記載に摩擦撹拌接合方法。

    1000≦SS≦1700 ・・・(1)
    300≦PS≦500 ・・・(2)
  4. 上記プローブの回転速度PS(回/分)をショルダーの回転速度SS(回/分)より高くすることを特徴とする請求項1に記載の摩擦撹拌接合方法。
  5. 接合速度JSを50〜200mm/分とし、上記ショルダーの回転速度SS(回/分)およびプローブの回転速度PS(回/分)を、それぞれ下記(3)式および(4)式を満たす値とすることを特徴とする請求項4に記載に摩擦撹拌接合方法。

    300≦SS≦500 ・・・(3)
    1000≦PS≦1700 ・・・(4)
  6. 上記ショルダーの直径SD(mm)およびプローブの直径PD(mm)を、それぞれ下記(5)式および/または(6)式を満たす値とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の摩擦撹拌接合方法。

    12≦SD≦18 ・・・(5)
    4≦PD≦8 ・・・(6)
  7. アルミニウム合金板の表面から回転させながら挿入する回転ツールのプローブ先端を、アルミニウム合金板と鋼板の合せ面から鋼板側へ挿入する挿入量P(mm)を0mm超え0.5mm以下とすることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の摩擦撹拌接合方法。
  8. アルミニウム合金板の表面から回転させながら挿入する回転ツールの回転軸を、アルミニウム合金板の表面に対する垂線に対し、接合方向とは反対側に0°超え5°以下の傾斜角度αで傾斜させることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の摩擦撹拌接合方法。
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