JP2021164350A - 電動アクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】被駆動対象物の駆動量を制御可能な電動アクチュエータの組付け性を向上させる。【解決手段】モータ(40)の回転軸が遊星歯車機構(20)の太陽歯車(27)に接続されており、遊星歯車機構の出力軸(2)で被駆動対象物を駆動する。電動アクチュエータに内蔵された電気基板(30)には、接続コネクタ(3)と、遊星歯車機構の出力軸の回転位置を検出する回転位置センサ(31)とが搭載されている。そして、接続コネクタの内部には、モータに電力を供給するための電力端子(3a)と、回転位置センサの出力信号を出力するための信号出力端子(3b)とが立設されている。こうすれば、接続コネクタに対して1つのコネクタを接続するだけで、モータに電力を供給するための配線と、回転位置センサからの出力信号を取得するための配線とが完了するため、組付け性を大幅に向上させることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、モータから出力される回転駆動力を減速機構で増幅して、被駆動対象物を駆動する電動アクチュエータに関する。
電動アクチュエータの駆動力を発生させる駆動源としては、モータが広く使用されている。もっとも、モータの出力をそのまま電動アクチュエータの出力とするには回転速度が高すぎる上に駆動力も小さいので、モータの出力を減速機構で減速すると同時に駆動力を増幅させた状態で、電動アクチュエータの出力として用いることが一般的である。
また、電動アクチュエータを用いて駆動量を制御しなければならない場合もある。このような場合には、電動アクチュエータによって駆動される被駆動対象物の移動量(あるいは移動位置)を検出して、適切な移動量(あるいは移動位置)が得られるように、モータの駆動を制御することが一般的である。例えば、特許文献1に開示された電動アクチュエータでは、駆動用モータとボールねじ機構との間に減速機構が介在されており、被駆動対象物であるボールねじ軸の移動量をセンサで検出することによって、駆動用モータを制御するようになっている。
特開2018−044636号公報
しかし、上述したように、被駆動対象物の移動量あるいは移動位置を検出しながらモータを制御する電動アクチュエータには、組付け性が悪いという問題があった。この理由は、電動アクチュエータを組付けようとすると、モータに電力を供給するためのコネクタに加えて、センサの出力信号を出力するためのコネクタを取り付ける必要があるため、コネクタを取り付けるための手間が増加し、更に、一方のコネクタを取り付けた後は、そのコネクタから延びる電線が、他方のコネクタを取り付ける作業の邪魔となる。加えて、コネクタを取り付ける前にも、それぞれのコネクタから延びる電線が絡まり易くなるため、作業の支障となってしまうためである。
この発明は、従来の技術が有する上述した課題を解決するためになされたものであり、被駆動対象物の駆動量を制御可能で、組付け性も良好な電動アクチュエータの提供を目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の電動アクチュエータは次の構成を採用した。すなわち、
モータから出力される回転駆動力を減速機構で増幅して、被駆動対象物を駆動する電動アクチュエータにおいて、
前記減速機構は、前記モータの回転軸に太陽歯車が接続された遊星歯車機構であり、
前記モータに対して電力を供給するための電力端子が設けられた電気基板には、前記電力端子が内部に立設された接続コネクタと、前記遊星歯車機構の出力軸の回転位置を検出する回転位置センサとが搭載されており、
前記接続コネクタには、前記回転位置センサの出力信号を出力するための信号出力端子も内部に立設されている
ことを特徴とする。
かかる本発明の電動アクチュエータにおいては、モータの出力軸が遊星歯車機構の太陽歯車に接続されており、遊星歯車機構の出力軸で被駆動対象物を駆動する。また、電動アクチュエータに内蔵された電気基板には、接続コネクタと、遊星歯車機構の出力軸の回転位置を検出する回転位置センサとが搭載されている。そして、接続コネクタの内部には、モータに電力を供給するための電力端子と、回転位置センサの出力信号を出力するための信号出力端子とが立設されている。
遊星歯車機構を用いれば大きな減速比を実現することができるので、遊星歯車機構の出力軸を、被駆動物を駆動するための出力軸として用いることができる。このため、出力軸とモータとの距離が短くなり、回転位置センサを、モータに電力を供給するための電力端子と同じ電気基板に搭載することができるので、回転位置センサに接続された信号出力端子と、モータに接続された電力端子とを、同じ接続コネクタ内に設けることができる。その結果、接続コネクタに対して1つのコネクタを接続するだけで、モータに電力を供給するための配線と、回転位置センサからの出力信号を取得するための配線とを同時に完了させることが可能となり、電動アクチュエータの組付け作業性を大幅に向上させることが可能となる。
また、上述した本発明の電動アクチュエータにおいては、電気基板を遊星歯車機構の側方に設けておき、遊星歯車機構には、出力軸と一緒に回転する箇所に磁石を取り付けておいても良い。そして、電気基板上で、出力軸の回転に伴って磁石が前方を通過する位置に磁気検知素子を搭載して、回転位置センサとして用いても良い。
こうすれば、出力軸の回転に伴って磁石が磁気検知素子の前方を通過したことを検知することができるので、磁石の位置を基準として出力軸の回転位置を検出することができる。また、遊星歯車機構に磁石を取り付けておき、電気基板に磁気検知素子を搭載しておけば磁石の通過を非接触で検出することができるので、配線を少なくすることができる。加えて、電気基板を小型化することができるので、電動アクチュエータを小型化することも可能となる。
また、上述した本発明の電動アクチュエータにおいては、次のような遊星歯車機構を採用しても良い。モータの回転と共に回転する太陽歯車と、太陽歯車よりも大径の円周内面に歯車が形成されて、モータが回転しても回転しない固定側内歯車と、太陽歯車の周囲に設けられて、太陽歯車と固定側内歯車とに嵌合した複数の遊星歯車とを設けておく。また、複数の遊星歯車は、遊星キャリアに軸支されるようにしておく。この結果、モータを回転させると太陽歯車が回転し、それに伴って複数の遊星歯車が自転しながら太陽歯車の周囲を公転するようになる。更に、固定側内歯車と同径の円周内面に固定側内歯車とは異なる歯数の歯車が形成された回転側内歯車を設けて、この回転側内歯車を複数の遊星歯車と嵌合させると共に、回転側内歯車の回転軸上に出力軸を立設させることとしても良い。
こうすれば、モータを回転させると遊星キャリアは、周知のプラネタリ型の遊星歯車機構の減速比で回転する。そして、遊星キャリアが回転すると、回転側内歯車が固定側内歯車に対して回転する。この時の回転側内歯車の回転角度は、遊星キャリアの1回転に対して、回転側内歯車と固定側内歯車との歯数の差に対応する角度となる。そして、電動アクチュエータの出力軸は、回転側内歯車の回転軸上に立設されているので、モータを回転させても出力軸はゆっくりと回転することになり、大きな減速比の減速機構を実現することができる。その一方で、周知のプラネタリ型の遊星歯車機構に対して回転側内歯車を追加すればよいので、減速機構が大きくなることもない。このため、電気基板に搭載された回転位置センサと接続コネクタとの距離をより一層短くすることができ、同じ接続コネクタ内に電力端子と信号出力端子とを容易に設けることが可能となる。
また、上述した本発明の電動アクチュエータにおいては、接続コネクタが搭載された側の面で、電気基板を減速機構に取り付けることとしてもよい。そしてこの場合は、電気基板上で接続コネクタの搭載位置と減速機構の取付位置との間の所定位置に当接する当接部を、減速機構から延設させることとしても良い。
こうすれば、接続コネクタに対して外部から接続されたコネクタを取り外そうとした時に、接続コネクタが電気基板を持ち上げようとする力を当接部で受けることができるので、電気基板に大きな力が加わって電気基板を損傷させる事態を防止することができる。
本実施例の電動アクチュエータ1の外観形状および大まかな内部構造を示す説明図である。 本実施例の電動アクチュエータ1に搭載されている減速機構20の内部構造を示す分解組立図である。 電動アクチュエータ1の小型化および組付け作業性を向上させることが可能な理由を示した説明図である。 接続コネクタ3から外部コネクタを取り外す際に、電気基板30に過大な力が加わって損傷する事態を回避可能な理由を示した説明図である。 縦壁部23の下端面23aに形成された凹部23bを例示した説明図である。
A.装置構成 :
図1は、実施例の電動アクチュエータ1の外観形状および大まかな内部構造を示す説明図である。図1(a)に示すように、本実施例の電動アクチュエータ1の外観形状は、円筒形状の本体ケース10の前面側から出力軸2が突出すると共に、本体ケース10の側面から直方形状に突出した部分には、接続コネクタ3が収容された形状となっている。また、本体ケース10は、前方ケース11と後方ケース12とに分解可能となっている。
図1(b)には、本実施例の電動アクチュエータ1の内部構造を示すために、電動アクチュエータ1を分解した様子が示されている。図示されるように、前方ケース11および後方ケース12によって形成される本体ケース10の内部には、モータ40と、減速機構20と、電気基板30とが収容されている。
モータ40の前面側(図面上では手前側)の中心からは、円板形状の挿入部40aが突設され、挿入部40aの中心からは、モータ40の回転軸40bが突出している。更に、モータ40の側面からは、電力の供給を受けるための接続端子40cが突設されている。モータ40は、挿入部40aを後述する減速機構20の取付孔22c(図2参照)に挿入することによって減速機構20に取り付けられる。こうしてモータ40を減速機構20に取り付けると、モータ40の回転軸40bが、後述する減速機構20の内部に搭載された太陽歯車27(図2参照)に接続された状態となる。
減速機構20は、一端側が塞がれた円筒形状の回転部21と、回転部21と同軸で、他端側が塞がれた略円筒形状の固定部22とを組み合わせた形状となっており、回転部21の塞がれた側の端面の中心位置からは出力軸2が突設されている。また、固定部22の側面には、係合部22a、22bが形成されており、更に、固定部22の側面からは、縦壁部23が下方に向けて突設されると共に、横壁部24が側方に向けて突設されている。尚、本実施例では、図示されるように、縦壁部23の基端部分と横壁部24の基端部分とが繋がって一体形状となっており、全体で断面が逆L字形状の部材を形成している。尚、本実施例の縦壁部23は、本発明における「当接部」に対応する。
また、後述するように、減速機構20の内部には遊星歯車機構が搭載されており、モータ40の回転軸40bは、遊星歯車機構の太陽歯車27(図2参照)に接続されている。そして、モータ40を回転させると、固定部22は固定されたままで回転部21が回転し、その結果、モータ40の回転速度が減速された速度で出力軸2が回転するようになっている。この出力軸2の回転位置を検出可能とするために、回転部21には永久磁石32を取り付けるための磁石ホルダ21aが形成されている。尚、本実施例の永久磁石32は、本発明における「磁石」に対応する。
電気基板30は固定部22の側面に取り付けられている。電気基板30には、モータ40の接続端子40cが挿入される接続孔30aが形成されており、更に、外部からの電線が接続される接続コネクタ3が搭載されている。接続コネクタ3の内部には電力端子3aが立設されており、電力端子3aは電気基板30上に形成された図示しない配線パターンを介して接続孔30aに接続されている。このため、接続コネクタ3内の電力端子3aに電力を供給するとモータ40が回転して、回転部21および出力軸2が回転する。
また、電気基板30には、回転部21が回転すると、回転部21の磁石ホルダ21aに取り付けた永久磁石32が横切ることとなる位置に、磁気検知素子31が搭載されている。本実施例の磁気検知素子31には、非接触で磁気を検出するホール素子が使用されている。尚、本実施例の磁気検知素子31は、本発明における「回転位置センサ」に対応する。また、接続コネクタ3の内部には信号出力端子3bも立設されており、信号出力端子3bと磁気検知素子31とは、電気基板30上に形成された図示しない配線パターンを介して接続されている。このため、磁気検知素子31が永久磁石32の通過を検出すると、磁気検知素子31からの信号が、接続コネクタ3の信号出力端子3bから外部に出力されるようになっている。
電気基板30を減速機構20の固定部22に取り付ける際には、モータ40を減速機構20に予め取り付けておく。そして、固定部22に対して下方から電気基板30を近づけて行く。この時、電気基板30の接続コネクタ3の側面を、固定部22の側面から側方に突設された横壁部24の側端面24aに沿わせるようにして、電気基板30の上面を、固定部22の側面から下方に突設された縦壁部23の下端面23aに当接させ、且つ、モータ40の接続端子40cを、電気基板30の接続孔30aに挿入させることによって、電気基板30を位置決めする。すなわち、図面上で上下方向への位置決めは、縦壁部23の下端面23aに電気基板30を接触させることによって行い、図面上で左右方向への位置決めは、横壁部24の側端面24aに接続コネクタ3の側面を接触させることによって行うことができる。更に、図面上で前後方向への位置決めは、モータ40の接続端子40cを電気基板30の接続孔30aに挿入させることによって行うことができる。
このように、固定部22に突設された縦壁部23および横壁部24を利用すれば、少なくとも2方向には電気基板30を位置決めすることができるので、電気基板30を簡単に取り付けることができる。加えて、本実施例では、電気基板30の接続孔30aにモータ40の接続端子40cを挿入することによって、前後方向にも位置決めすることができるので、より一層簡単に電気基板30を取り付けることができる。尚、縦壁部23および横壁部24は、電気基板30を位置決めする機能に加えて、接続コネクタ3に外部の配線を接続するために相手側コネクタを接続したり、接続されている相手側コネクタを取り外したりする際に、電気基板30が損傷することを防止する機能も有している。この点については、後ほど詳しく説明する。
前方ケース11には、中央に出力軸2の挿通孔11aが形成されると共に、側面には係合爪11bが突設されている。そして、前方ケース11は、回転部21から突出した出力軸2を挿通孔11aに挿通させて、係合爪11bを固定部22の係合部22aに係合させることによって、固定部22に組み付けられる。
また、後方ケース12の側面にも係合爪12aが突設されている。そして、後方ケース12は、係合爪12aを固定部22の係合部22bに係合させることによって、固定部22に組み付けられる。
図2は、本実施例の電動アクチュエータ1に搭載された減速機構20の内部構造を示す分解組立図である。図示されるように、本実施例の減速機構20は、図面上で手前側の端部が塞がれて出力軸2が突設された円筒形状の回転部21と、円環形状の遊星キャリア25と、複数個(本実施例では3個)の遊星歯車26と、複数の遊星歯車26と噛み合う太陽歯車27と、円環形状の保持板28と、図面上で奥側の端部が塞がれた略円筒形状の固定部22とを備えている。図示されるように、固定部22の内周面には内歯車が形成されている。尚、回転部21の内周面にも内歯車が形成されているので、以下では、固定部22に形成されている内歯車を固定側内歯車22gと称し、回転部21の内歯車を回転側内歯車21gと称して区別することにする。
また、固定部22の端面には、固定側内歯車22gの中心軸上に取付孔22cが形成されており、モータ40を減速機構20に取り付ける際には、この取付孔22cにモータ40の挿入部40aを挿入すると、モータ40の回転軸40bの先端が太陽歯車27の回転軸上に貫通する嵌合孔27cに圧入されて、モータ40の回転軸40bに太陽歯車27が固定されるようになっている。
遊星キャリア25の片面からは、遊星歯車26と同数(本実施例では3つ)の支持軸25aが突設されている。これらの支持軸25aは、遊星歯車26の回転軸上を貫通する中心孔26cに挿入することによって、遊星歯車26を軸支するようになっている。また、支持軸25aの長さは遊星歯車26の厚さよりも長くなっており、支持軸25aを遊星歯車26の中心孔26cに挿入すると、支持軸25aの先端が中心孔26cから突出するようになっている。そして、中心孔26cから突出した支持軸25aの先端に保持板28を取り付けると、複数の遊星歯車26が、遊星キャリア25と保持板28との間で挟持された状態となる。尚、以下では、遊星キャリア25と、複数の遊星歯車26と、保持板28とが互いに組付けられて一体となったものを、「遊星歯車セット29」と称するものとする。遊星歯車セット29の遊星歯車26は支持軸25aに軸支されており、自由に回転することができる。もっとも、遊星歯車セット29の複数の遊星歯車26は、太陽歯車27と噛み合わされるので、太陽歯車27を回転させると複数の遊星歯車26が一斉に回転することになる。
また、円環形状の遊星キャリア25の外径寸法は、遊星歯車セット29に組み立てた状態で、遊星歯車26の歯底円が遊星キャリア25の外形に内接する位置となるか、若しくは遊星歯車26の歯底円の一部が、遊星キャリア25の外形よりも外側に出るような寸法に設定されている。円環形状の保持板28の外径寸法についても同様に、遊星歯車セット29の状態で、遊星歯車26の歯底円が、保持板28の外形に内接する位置となるか、若しくは遊星歯車26の歯底円の一部が、保持板28の外形よりも外側に出るような寸法に設定されている。このため、遊星歯車セット29の状態では、円環形状の遊星キャリア25および保持板28の外周から、複数の遊星歯車26の歯が突出した状態となっている。そして、前述した固定部22の固定側内歯車22gの内径は、遊星歯車セット29の複数個所から外側に突出した遊星歯車26の歯と、ちょうど噛み合う寸法に設定されている。従って、遊星歯車セット29を固定部22の固定側内歯車22g内に組み込むことで、プラネタリ型の遊星歯車機構を構成することになる。プラネタリ型の遊星歯車機構の動作については後述する。尚、固定側内歯車22gの厚さは、遊星歯車26の厚さよりも小さな寸法に設定されている。このため、固定部22の固定側内歯車22g内に遊星歯車セット29を組み込んでも、遊星歯車26の厚さの半分程度は、固定側内歯車22gから突出した状態となる。
また、図2に示したように、本実施例の減速機構20は、出力軸2が突設された回転部21も備えている。前述したように回転部21は、図面上で手前側の端部が閉塞された円筒形状となっており、固定部22の外周に形成された円筒形状の嵌合部22dに外嵌めすることによって、回転可能な状態で固定部22に組付けることができる。また、回転部21の内周面にも回転側内歯車21gが形成されている。この回転側内歯車21gは、前述した固定側内歯車22gに比べて、歯数が1枚〜3枚程度、多くなっているが、回転側内歯車21gの内径は固定側内歯車22gと同じに設定されている。そして、遊星歯車セット29を固定部22の固定側内歯車22g内に組み込んだ状態でも、遊星歯車セット29の遊星歯車26は、厚さの半分程度が固定側内歯車22gから突出した状態となっている。このため、固定部22の嵌合部22dに回転部21を組み付けると、回転部21の内部の回転側内歯車21gが、遊星歯車セット29から外側に突出した遊星歯車26の歯と、ちょうど噛み合った状態となる。本実施例の減速機構20は、このようにして組み立てられている。
本実施例の減速機構20は、次のようにして動作する。先ず、固定部22の固定側内歯車22gと、固定側内歯車22g内に組付けられた遊星歯車セット29とは、周知のプラネタリ型の遊星歯車機構として動作する。すなわち、モータ40を回転させると、太陽歯車27が回転し、太陽歯車27の回転によって複数の遊星歯車26も回転する。ここで、複数の遊星歯車26は固定側内歯車22gにも嵌合しているので、遊星歯車26は固定側内歯車22gを回転させようとするが、固定側内歯車22gは固定部22に形成されているので回転しない。このため、固定側内歯車22gから受ける反力で遊星歯車26が移動することになり、その結果、遊星歯車26は、太陽歯車27によって自転させられながら、太陽歯車27の周りを公転させられることになる。プラネタリ型の遊星歯車機構は、遊星キャリア25に出力軸を取り付けておくことによって、遊星歯車26の公転(従って、遊星キャリア25の回転)を出力として取り出す機構である。
これに対して、本実施例の減速機構20は、プラネタリ型の遊星歯車機構を内蔵しているものの、プラネタリ型の遊星歯車機構とは全く別の以下のようなメカニズムによって出力を取り出している。すなわち、本実施例の減速機構20は、プラネタリ型の遊星歯車機構に対して、回転部21が追加されており、回転部21には回転側内歯車21gが形成されると共に、回転側内歯車21gは遊星歯車セット29に噛み合わされている。このため、太陽歯車27を回転させると、遊星歯車セット29(遊星キャリア25と、複数の遊星歯車26と、保持板28)は、固定側内歯車22gと回転側内歯車21gとに噛み合いながら公転することになる。そして、回転側内歯車21gは固定側内歯車22gに対して、少しだけ歯数が多くなっているから、固定部22に対して回転部21がゆっくりと回転することになる。この点について、補足して説明する。
仮に、回転側内歯車21gの歯数が、固定側内歯車22gの歯数と同じであったとする。この場合、遊星歯車セット29は、回転側内歯車21gおよび固定側内歯車22gの何れにも全く同じように噛み合う状態となる。従って太陽歯車27を回転させても、遊星歯車セット29は回転側内歯車21gおよび固定側内歯車22gに噛み合いながら、太陽歯車27の周りを回転するだけで、回転部21が固定部22に対して回転することは無い。
次に、回転側内歯車21gの歯数が、固定側内歯車22gの歯数に対して、例えば1枚だけ多い場合について考える。回転側内歯車21gは歯数が多いので、隣接する歯同士の間隔が固定側内歯車22gよりも小さくなるが、僅かに間隔が小さくなるだけなので、遊星歯車セット29との噛み合いに支障が生じることはない。そして、太陽歯車27を回転させて遊星歯車セット29を一回転だけ、回転(遊星歯車26については公転)させたとする。回転側内歯車21gは固定側内歯車22gよりも1枚だけ歯数が多いので、回転部21は固定部22に対して、歯一枚分だけ少なく回転している筈である。すなわち、遊星歯車セット29を一回転させる度に、回転側内歯車21gと固定側内歯車22gとの歯数の差の分だけ、回転部21が固定部22に対して回転することになる。
以上の説明から明らかなように、本実施例の減速機構20は、一般的なプラネタリ型の遊星歯車機構と比べて、減速比を大幅に増加させることができる。すなわち、一般的なプラネタリ型の遊星歯車機構は、遊星歯車セット29の回転を出力として取り出すものであるのに対して、本実施例の減速機構20は、回転部21の回転を出力として取り出している。そして、回転部21は、遊星歯車セット29の一回転に対して、回転側内歯車21gと固定側内歯車22gとの歯数の差の分だけ回転するに過ぎない。このような理由から、本実施例の減速機構20では、一般的なプラネタリ型の遊星歯車機構に比べて減速比を大幅に増加させることが可能となる。そして、本実施例の電動アクチュエータ1は、このような減速機構20を搭載することによって、大幅に小型化することが可能になると共に、電動アクチュエータ1に対してコネクタを組み付ける際の作業性も大幅に改善することが可能となっている。以下では、この点について説明する。
図3は、本実施例の電動アクチュエータ1を横方向から見た状態で、減速機構20と、電気基板30と、モータ40との位置関係を概念的に示した説明図である。減速機構20は遊星歯車セット29を収容できれば良いので、減速機構20の厚さは十分に小さくすることが出来る。このため、モータ40の大きさを含めても小型化することができるので、電動アクチュエータ1を小型化することが可能となる。
また、減速機構20の固定部22の側方には電気基板30が取り付けられるが、この電気基板30には、回転部21の永久磁石32と向かい合わせとなる位置に磁気検知素子31を搭載する必要があり、更に、モータ40から接続端子40cが突出している位置には、接続端子40cが挿通される接続孔30a(図1(b)参照)を形成する必要がある。ここで、本実施例では、磁気検知素子31を搭載した電気基板30と同じ基板に接続孔30aを形成しているが、こうしたことが可能なのは、減速機構20の厚さを十分に小さくすることが出来るので、磁気検知素子31を搭載する位置と、接続孔30aを形成する位置とを近づけることが可能なためである。そして、このように、同じ電気基板30に磁気検知素子31を搭載すると共に、モータ40の接続端子40cを挿通させる接続孔30aを形成することができるので、電力端子3aと信号出力端子3bとを1つの接続コネクタ3内にまとめることができる。その結果、接続コネクタ3に外部コネクタを1回接続するだけで、モータ40に電力を供給するための配線と、磁気検知素子31からの出力信号を取り出すための配線とを同時に完了させることが可能となる。
また、減速機構20の固定部22から立設された縦壁部23および横壁部24は、電気基板30を組み付ける際に位置決めする機能に加えて、接続コネクタ3から外部コネクタを取り外す際に、電気基板30に過大な力が加わって損傷する事態を回避する機能を有している。以下、この点について説明する。
図4(a)は、出力軸2に直交する平面で電動アクチュエータ1の断面を取った時の断面図である。尚、図示が煩雑となることを避ける目的で、前方ケース11や後方ケース12の一部については図示が省略されている。図4(a)中には、接続コネクタ3に取り付けられた外部コネクタや、外部コネクタに接続された電線が、破線を用いて表示されている。また、図4(b)には、参考として、縦壁部23および横壁部24が設けられていない場合が示されている。説明の都合上、縦壁部23および横壁部24が設けられていない場合について説明する。
図4(b)に示すように、接続コネクタ3から外部コネクタを取り外そうとした場合、接続コネクタ3には上方に持ち上げられるような力が作用する。図4(b)中に斜線を付した矢印は、接続コネクタ3が受ける力を表している。その結果、電気基板30も、接続コネクタ3が搭載されている部分が持ち上げられて撓むように変形し、それと共に、電気基板30上の接続コネクタ3が傾くようになる。図4(b)中には、変形した電気基板30、および傾いた接続コネクタ3が一点鎖線で示されている。また、接続コネクタ3の部分が持ち上げられる結果、電気基板30には、固定部22に取り付けられた部分(図中のA点)に大きな曲げモーメントが掛かり、電気基板30が損傷する虞が生じる。
これに対して、図4(a)に示すように、本実施例の電動アクチュエータ1には、固定部22に縦壁部23および横壁部24が設けられている。このため、接続コネクタ3から外部コネクタを取り外そうとした時に、縦壁部23の下端面23aが電気基板30を支えることによって電気基板30の撓みを抑え、横壁部24の側端面24aが接続コネクタ3の側面を支えることによって接続コネクタ3の傾きを抑えることができる。このため、電気基板30が固定部22に取り付けられた部分(図中のA点)に大きな曲げモーメントが掛かることがない。また、電気基板30は縦壁部23の下端面23aで抑えられているが、この位置は接続コネクタ3からの距離が小さいので、この位置に掛かる曲げモーメントは小さな値となり、電気基板30を損傷させる虞は生じない。
尚、電気基板30には配線パターンが形成されており、配線パターンの部分を押さえると、防錆用の塗膜が剥がれるなどして配線パターンがダメージを受ける可能性がある。そこで、配線パターンの部分では、図5に示すように、縦壁部23の下端面23aを僅かに凹んだ凹部23bを形成しておいても良い。そして、凹部23bの部分で配線パターンを跨ぐようにしても良い。こうすれば、配線パターンがダメージを受ける虞も解消することが可能となる。
以上、本実施例の電動アクチュエータ1について説明したが、本発明は上記の実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。
1…電動アクチュエータ、 2…出力軸、 3…接続コネクタ、
3a…電力端子、 3b…信号出力端子、 10…本体ケース、
11…前方ケース、 11a…挿通孔、 11b…係合爪、
12…後方ケース、 12a…係合爪、 20…減速機構、
21…回転部、 21a…磁石ホルダ、 21g…回転側内歯車、
22…固定部、 22a、22b…係合部、 22c…取付孔、
22d…嵌合部、 22g…固定側内歯車、 23…縦壁部、
23a…下端面、 23b…凹部、 24…横壁部、
24a…側端面、 25…遊星キャリア、 25a…支持軸、
26…遊星歯車、 26c…中心孔、 27…太陽歯車、
27c…嵌合孔、 28…保持板、 29…遊星歯車セット、
30…電気基板、 30a…接続孔、 31…磁気検知素子、
32…永久磁石、 40…モータ、 40a…挿入部、
40b…回転軸、 40c…接続端子。

Claims (4)

  1. モータから出力される回転駆動力を減速機構で増幅して、被駆動対象物を駆動する電動アクチュエータにおいて、
    前記減速機構は、前記モータの回転軸に太陽歯車が接続された遊星歯車機構であり、
    前記モータに対して電力を供給するための電力端子が設けられた電気基板には、前記電力端子が内部に立設された接続コネクタと、前記遊星歯車機構の出力軸の回転位置を検出する回転位置センサとが搭載されており、
    前記接続コネクタには、前記回転位置センサの出力信号を出力するための信号出力端子も内部に立設されている
    ことを特徴とする電動アクチュエータ。
  2. 請求項1に記載の電動アクチュエータにおいて、
    前記減速機構には、前記遊星歯車機構の出力軸と一緒に回転する箇所に磁石が取り付けられており、
    前記電気基板は、前記遊星歯車機構の側方に設けられており、
    前記回転位置センサは、前記電気基板上で、前記出力軸の回転に伴って前記磁石が前方を通過する位置に搭載された磁気検知素子である
    ことを特徴とする電動アクチュエータ。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電動アクチュエータにおいて、
    前記遊星歯車機構は、
    前記モータの回転と共に回転する太陽歯車と、
    前記太陽歯車よりも大径の円周内面に歯車が形成されて、前記モータが回転しても回転しない固定側内歯車と、
    前記太陽歯車と前記固定側内歯車とに嵌合した状態で前記太陽歯車の周囲に設けられ、前記太陽歯車が回転すると前記太陽歯車の周囲を自転しながら公転する複数の遊星歯車と、
    前記複数の遊星歯車を軸支することによって、前記遊星歯車が公転すると前記太陽歯車の回転と同軸に回転する遊星キャリアと、
    前記固定側内歯車と同径の円周内面に、前記固定側内歯車とは異なる歯数の歯車が形成されて、前記複数の遊星歯車と嵌合する回転側内歯車と
    を備え、
    前記遊星歯車機構の出力軸は、前記回転側内歯車の回転軸上に立設されている
    ことを特徴とする電動アクチュエータ。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載の電動アクチュエータにおいて、
    前記電気基板は、前記接続コネクタが搭載された側の面で前記減速機構に取り付けられており、
    前記減速機構からは、前記接続コネクタの搭載位置と前記減速機構の取付位置との間の所定位置で、前記電気基板に当接する当接部が延設されている
    ことを特徴とする電動アクチュエータ。
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