JP2021163428A - 電子機器、電子機器の制御方法、プログラム、及び記憶媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザが意図しないタッチ操作に起因する誤動作の発生を抑制することができる電子機器を提供する。【解決手段】デジタルカメラ100は、取得した複数の接触対象検出値から得られたヒストグラムの分布に基づいて、取得した複数の接触対象検出値において値の大きさが上位m個(mは自然数)の接触対象検出値を用いてタッチ位置の重心座標を算出する。【選択図】図5
Description
本発明は、電子機器、電子機器の制御方法、プログラム、及び記憶媒体に関し、特に、タッチパネルを備える電子機器、電子機器の制御方法、プログラム、及び記憶媒体に関する。
タッチパネルを備える電子機器としてのデジタルカメラが知られている。デジタルカメラは、ユーザがタッチパネルに行ったタッチ操作に対応する指示に従って各種機能を実行する。デジタルカメラは、ユーザが意図しないタッチパネルへのタッチ操作を検知して誤動作することがある。ユーザが意図しないタッチ操作に起因する誤動作を防止する方法として、例えば、タッチパネルに対して、指より接触面積が広い掌等のタッチ操作を検知した際に機能を実行しないように制御する技術が提案されている。また、ユーザが指を寝かせた状態でタッチパネルにタッチ操作を行った際に、タッチパネルにおけるユーザのタッチ領域の重心座標が補正される。例えば、タッチパネルにおけるユーザの接触幅に基づいて算出された補正値が上記重心座標に加算される(例えば、特許文献1参照)。
ユーザは、タッチパネルにタッチ操作を行うことで、各種指示を入力することができる。例えば、タッチパネルで構成された背面モニタを備えるデジタルカメラにおいて、ユーザは、背面モニタと異なる位置に配置されたファインダ内の表示部を覗きながら背面モニタにタッチ操作を行って、オートフォーカス(以下、「AF」とする。)位置の変更指示を入力可能である。
上述したように、ユーザがファインダ内の表示部を覗きながら背面モニタにタッチ操作を行った場合、デジタルカメラがタッチ領域の重心座標を適切な値に補正することができないことがある。ユーザがファインダ内の表示部を覗きながら背面モニタにタッチ操作を行った場合、背面モニタと顔との間隔が狭く、ユーザは指を背面モニタに押し付けるようにしてタッチ操作を行う。このようなタッチ操作が行われた場合、タッチ領域が比較的大きくなるが、背面モニタにおける上下左右何れの方向に大きくなるかについて一様ではない。このため、従来のように、タッチパネルにおけるユーザの接触幅に基づいて算出された補正値を上記重心座標に加算するだけでは、タッチ領域の重心座標を適切な値に補正することができない。タッチ領域の重心座標が適切な値に補正されないと、ユーザが意図しないタッチ操作に起因する誤動作が生じてしまうという問題が生じる。
本発明の目的は、ユーザが意図しないタッチ操作に起因する誤動作の発生を抑制することができる電子機器、電子機器の制御方法、プログラム、及び記憶媒体を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の電子機器は、タッチ操作を検出する複数のタッチ検出手段で構成されるタッチパネルを備える電子機器であって、前記タッチ操作に応じて前記複数のタッチ検出手段から出力された検出値のうち所定の閾値以上となる複数の検出値を取得する取得手段と、前記タッチパネルにおける前記タッチ操作に対応する特定の位置を示す特定位置座標を算出する算出手段とを備え、前記算出手段は、前記取得した複数の検出値から得られたヒストグラムの分布に基づいて、前記取得した複数の検出値において値の大きさが上位m個(mは自然数)の検出値を用いて前記特定位置座標を算出することを特徴とする。
本発明によれば、ユーザが意図しないタッチ操作に起因する誤動作の発生を抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
図1は、本発明の実施の形態に係る電子機器としてのデジタルカメラ100の外観図である。図1(a)は、デジタルカメラ100の前面斜視図である。図1(b)は、デジタルカメラ100の背面斜視図である。
表示部28は、画像や各種情報を表示する。表示部28には、タッチ操作を受付可能(タッチ検出可能)なタッチパネル70aが一体に操作面として設けられている。シャッターボタン61は、撮影指示を行うための操作部である。モード切替スイッチ60は、各種モードを切り替えるための(切替可能な)操作部である。端子カバー40は、外部機器とデジタルカメラ100とを接続する接続ケーブル等のコネクタ(不図示)を保護するカバーである。メイン電子ダイヤル71は、操作部70に含まれる回転操作部材である。ユーザがメイン電子ダイヤル71を回すと、シャッター速度や絞り等の設定値が変更される。
電源スイッチ72は、デジタルカメラ100の電源のオン及びオフを切り替える操作部材である。サブ電子ダイヤル73は、操作部70に含まれる回転操作部材である。ユーザがサブ電子ダイヤル73を回すと、表示部28において選択枠の移動や画像送り等が行われる。十字キー74は、操作部70に含まれる。十字キー74は、上、下、左、右の各部分を押し込み可能な十字キー(4方向キー)であり、上、下、左、右のうちユーザが押した部分に応じた処理が行われる。SETボタン75は、操作部70に含まれる押しボタンであり、選択項目の決定等に用いられる。ライブビュー(以下では、「LV」とする。)ボタン78は、操作部70に含まれ、静止画撮影モードでは表示部28におけるLV表示のオンとオフを切り替える指示に用いられ、動画撮影モードでは動画撮影(記録)の開始、停止の指示に用いられる。
再生ボタン79は、操作部70に含まれ、撮影モードと再生モードとを切り替える操作ボタンである。撮影モード時にユーザが再生ボタン79を押下すると、デジタルカメラ100は、再生モードに移行し、記録媒体200に記録された画像のうち最新の画像を表示部28に表示する。グリップ部90は、ユーザがデジタルカメラ100を保持しながら操作するための保持部(把持部)である。デジタルカメラ100において、グリップ部90側には操作部70が設けられている。
ユーザは、ファインダ16を覗き込むと、電子ビューファインダ(以下、「EVF」とする。)であるファインダ内表示部76に表示された被写体を見ることができる(視認可能)。接眼センサ77は、物体が1センチから10センチ程度の所定の距離より近い距離(所定の距離以内)に接近していることを検知するための物体検知手段(接眼検知)である。例えば、ユーザがファインダ16に目を近付け(接眼部16aを覗き込むようにする)、接眼センサ77が物体(目)の接近を検知すると、表示部28からファインダ内表示部76に表示が切り替わる。これにより、ユーザは被写体の様子をファインダ内表示部76で見ることができる。また、接眼センサ77は、所定の距離以上物体(目)が離れたことを検知すると、ファインダ内表示部76においてアイテム等が非表示となって表示部28に表示が切り替わる。
本実施の形態では、ユーザがファインダ16を覗き込むと、表示部28は非表示となるが、タッチパネル70aはファインダ内表示部76に表示されたAF位置の設定等のためのタッチ操作を受け付け可能である。なお、表示部28に画像を表示しないが、タッチパネル70aがタッチ操作を受け付ける機能をタッチパッド機能と称する。AF位置は、AF処理を行う被写体の位置を示す。AF位置以外にも特定の処理を行う位置を示すアイテムやマークがファインダ内表示部76に表示される。ユーザは、グリップ部90を持ってシャッターボタン61に指をかけた状態でタッチパネル70aへタッチ操作を行うと、ファインダ内表示部76を見ながら、AF位置の移動操作と撮影指示とを素早く行うことができる。ただし、ファインダ16の表示は、EVF以外、例えば、OVF(光学ファインダ)であっても良い。レンズユニット150は、デジタルカメラ100に取り外し可能なレンズ部である。
図2は、図1のデジタルカメラ100の構成を概略的に示すブロック図である。図2において、レンズユニット150は、交換可能な撮影レンズを搭載するレンズユニットである。レンズ103は、複数枚のレンズから構成されるが、図2では、説明を容易にするために一枚のレンズのみが示されている。通信端子6は、レンズユニット150がデジタルカメラ100側と通信を行うための通信端子である。通信端子10は、デジタルカメラ100がレンズユニット150側と通信を行うための通信端子である。
ファインダ内表示部76は、ファインダ16から視認可能に配置された表示部である。例えば、ユーザは、ファインダ16を覗くことで、ファインダ内表示部76上のAF位置を示すAF枠や、カメラの設定状態を表すアイテム、マーク、記号といったアイコン等を確認することができる。AF枠は、ファインダ内表示部76のAF処理可能な被写体の領域に表示される。AF枠はLV画像に重畳して表示されるので、ユーザはAF処理を行う被写体を認識し易い。
焦点検出部11は、撮像画像に基づいてデフォーカス量をシステム制御部50へ出力する位相差検出方式のAFセンサである。システム制御部50は、通信端子10、6を介してレンズユニット150のAF駆動回路3を制御し、焦点検出部11から取得したデフォーカス量に基づいてレンズ103の位置を調整することで位相差AFを行う。なお、AFの方法は、位相差AF以外、例えば、コントラストAFであっても良い。また、システム制御部50は、焦点検出部11を用いずに、撮像部22の撮像面にて検出されたデフォーカス量に基づいて位相差AF(撮像面位相差AF)を行っても良い。
撮像部22は、光学像を電気信号に変換するCCDやCMOS素子等で構成される撮像素子である。A/D変換器23は、アナログ信号をデジタル信号に変換する。A/D変換器23は、撮像部22から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するために用いられる。画像処理部24は、A/D変換器23からのデータ、又はメモリ制御部15からのデータに対し所定の画素補間、縮小といったリサイズ処理や色変換処理を行う。また、画像処理部24は、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、演算結果をシステム制御部50へ出力する。システム制御部50は、得られた演算結果に基づいて露光制御、測距制御を行う。これにより、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理が行われる。また、システム制御部50は、得られた演算結果に基づいてTTL方式のオートホワイトバランス(以下、「AWB」とする。)処理を行う。表示部28は、画像を表示するための背面モニタである。なお、表示部28は、画像を表示するディスプレイであれば液晶方式に限らず、有機EL等の他の方式のディスプレイであっても良い。
A/D変換器23からの出力データは、画像処理部24及びメモリ制御部15を介して、或いは画像処理部24を介すことなくメモリ制御部15を介してメモリ32に書き込まれる。メモリ32は、撮像部22によって得られた画像データであってA/D変換器23によってデジタルデータに変換された画像データや、表示部28に表示するための画像データ(以下、「表示用の画像データ」という。)を格納する。メモリ32は、所定の枚数の静止画像、所定の時間の動画像、及び所定の時間の音声データを格納可能な程の十分な記憶容量を備えている。また、メモリ32は、画像表示用のメモリ(ビデオメモリ)を兼ねている。D/A変換器19は、メモリ32に格納されている表示用の画像データをアナログ信号に変換して当該アナログ信号を表示部28やファインダ内表示部76へ出力する。このようにして、本実施の形態では、メモリ32に書き込まれた表示用の画像データは、D/A変換器19を介して表示部28に表示される。
表示部28は、LCD等の表示器上に、D/A変換器19から取得したアナログ信号に応じた表示を行う。D/A変換器19は、A/D変換器23によってA/D変換されたデジタル信号であってメモリ32に蓄積されたデジタル信号をアナログ信号に変換する。さらに、D/A変換器19は、変換済みのアナログ信号を表示部28(ファインダ内表示部76に表示を行っている場合にはファインダ内表示部76)に逐次転送する。これにより、スルー画像表示(LV表示)が行われる。
不揮発性メモリ56は、データを電気的に消去・記録可能なメモリであり、例えば、EEPROMである。不揮発性メモリ56には、システム制御部50の動作用の定数、プログラム等が記憶される。このプログラムは、例えば、後述する本実施の形態の各処理を実行するためのプログラムである。システム制御部50は、デジタルカメラ100全体を制御する。例えば、システム制御部50は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムを実行することで、後述する本実施の形態の各処理を実現する。システムメモリ52は、例えば、RAMである。システムメモリ52には、システム制御部50の動作用の定数、変数、不揮発性メモリ56から読み出したプログラム等が展開される。また、システム制御部50は、メモリ32、D/A変換器19、表示部28、ファインダ内表示部76等を制御することにより表示制御を行う。システムタイマー53は、各種制御に用いる時間や、内蔵された時計の時間を計測する計時部である。モード切替スイッチ60、シャッターボタン61、操作部70は、システム制御部50に各種動作指示を入力するための操作手段である。モード切替スイッチ60は、システム制御部50の動作モードを撮影モードや再生モード等に切り替える。また、モード切替スイッチ60は、撮影シーン別の撮影設定となる各種シーンモード、プログラムAEモード、カスタムモードの何れかに切り替える。なお、撮影シーン別の撮影設定となる各種シーンモード、プログラムAEモード、カスタムモードの切り替えは、メニュー画面から他の操作部材を用いて行われても良い。
第1シャッタースイッチ62は、デジタルカメラ100に設けられたシャッターボタン61の操作途中、いわゆる半押し(撮影準備指示)でオンになる。第1シャッタースイッチ62がオンになると、第1シャッタースイッチ信号SW1が出力される。システム制御部50は、第1シャッタースイッチ信号SW1により、AF処理、AE処理、AWB処理、EF処理等の動作を開始する。第2シャッタースイッチ64は、シャッターボタン61の操作完了、いわゆる全押し(撮影指示)でオンになる。第2シャッタースイッチ64がオンになると、第2シャッタースイッチ信号SW2が出力される。システム制御部50は、第2シャッタースイッチ信号SW2により、撮像部22によって出力される信号の読み出しから記録媒体200に画像データを書き込むまでの一連の撮影処理の動作を開始する。
操作部70の各操作部材は、表示部28に表示される種々の機能アイコンを選択操作することにより、場面毎に適宜機能が割り当てられ、各種機能ボタンとして作用する。操作部70は、少なくともシャッターボタン61、メイン電子ダイヤル71、電源スイッチ72、サブ電子ダイヤル73、十字キー74、SETボタン75、LVボタン78、再生ボタン79を含む。ユーザは、表示部28に表示されたメニュー画面と、上下左右の4方向ボタンやSETボタンとを用いて直感的に各種設定を行うことができる。
電源制御部80は、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成され、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。また、電源制御部80は、その検出結果及びシステム制御部50の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体200を含む各部へ供給する。電源スイッチ72は、電源のオンとオフの切り替え操作を受け付ける。
電源部30は、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等からなる。記録媒体I/F18は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体200とのインターフェースである。記録媒体200は、撮影された画像を記録するためのメモリカード等の記録媒体であり、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される。
通信部54は、無線又は有線ケーブルによって接続し、映像信号や音声信号の送受信を行う。また、通信部54は、無線LAN(Local Area Network)やインターネットとも接続可能である。通信部54は、撮像部22が撮像した画像(スルー画像を含む)や、記録媒体200に記録された画像を外部機器へ送信し、また、外部機器から各種データを受信する。
また、デジタルカメラ100は、操作部70の一つとして、表示部28に対する接触を検知可能なタッチパネル70aを備える。タッチパネル70aは、表示部28に一体的に構成されている。例えば、タッチパネル70aは、光の透過率が表示部28の表示を妨げないように構成され、表示部28の表示面の上層に取り付けられる。また、タッチパネル70aにおける入力座標が、表示部28上の表示座標と対応付けられる。これにより、恰もユーザが表示部28上に表示された画面を直接操作しているかのようなGUI(グラフィカルユーザインターフェース)を構成することができる。このように、タッチ操作が行われた位置と表示部28の位置とを対応づけて指示を受け付ける設定を絶対座標設定という。また、絶対座標設定とは異なり、表示部28の所定の位置から、タッチ位置に対応する位置ではなく、タッチ操作の移動量や移動方向等に応じて移動した位置への指示を受け付ける設定を相対座標設定という。
ユーザがファインダ内表示部76を見ながら操作を行う場合には、絶対座標設定では、ユーザはタッチパネル70a(表示部28)を見ていないので、所望の位置からずれた位置に誤ってタッチ操作をしてしまう可能性が高い。一方、相対座標設定では、タッチ操作の位置ではなく移動量で移動指示が行われるので、ユーザはファインダ内表示部76に表示される操作対象の位置を見ながら所望の位置まで移動する操作を行うことで所望の位置への指示を適切に行うことができる。絶対座標設定と相対座標設定は、メニュー画面のタッチパッド設定において設定可能である。
システム制御部50は、タッチパネル70aに対する所定の操作や所定の状態を検出可能である。所定の操作は、例えば、タッチダウン、タッチムーブ、タッチアップである。所定の状態は、例えば、タッチオン、タッチオフである。タッチダウンは、ユーザがタッチパネル70aにタッチしていなかった指やペンをタッチパネル70aへタッチする操作、すなわち、タッチの開始操作である。タッチムーブは、ユーザがタッチパネル70aにタッチしている指やペンを移動する操作である。タッチアップは、ユーザがタッチパネル70aにタッチしていた指やペンを離す操作、すなわち、タッチの終了操作である。タッチオンは、ユーザが指やペンをタッチパネル70aにタッチしている状態である。タッチオフは、ユーザがタッチパネル70aにタッチしていない状態である。
本実施の形態では、タッチダウンが検出されると、同時にタッチオンであることが検出される。タッチダウンが検出された後、タッチアップが検出されない限り、タッチオンが検出され続ける。また、本実施の形態では、タッチオンの状態時にタッチムーブが検出される。タッチオンが検出されても、タッチ位置が移動しないと、タッチムーブが検出されない。タッチしていた全ての指やペンのタッチアップが検出されると、タッチオフとなる。
これらの操作や状態を示す情報、タッチパネル70a上に指やペンがタッチされた位置座標は、内部バスを通じてシステム制御部50へ通知される。システム制御部50は、通知された情報に基づいてタッチパネル70a上に如何なる操作が行われたかを判定する。例えば、システム制御部50は、タッチムーブにおけるタッチパネル70a上の指やペンの移動方向について、位置座標の変化に基づいて、タッチパネル70a上の垂直成分、水平成分毎に判定可能である。なお、タッチオンが検出されてからユーザがタッチムーブを行わずに、素早くタッチアップを行う操作をタップという。また、タッチパネル70aをタッチした指やペンを或る程度の距離だけ素早く動かした後に離すといった操作、言い換えると、タッチパネル70aを指ではじくように素早くなぞる操作をフリックという。例えば、システム制御部50は、所定の距離以上を、所定の速度以上でタッチムーブしたことを検出した後にタッチアップを検出すると、フリックが行われたと判定する。また、システム制御部50は、所定の距離以上を、所定の速度未満でタッチムーブしたことを検出した場合にはドラッグが行われたと判定する。なお、本実施の形態では、タッチパネル70aが、静電容量方式である場合について説明するが、この構成に限られず、他の方式、例えば、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、画像認識方式、光センサ方式を用いた構成であっても良い。
本実施の形態では、タッチパネル70aに対するタッチ操作のうちユーザが意図しないタッチ操作を判別するために、ユーザの意図しないタッチ操作として判定するためのタッチ面積の閾値が設定される。本実施の形態では、このタッチ面積の閾値に、ユーザがファインダ16を覗いているか否かに応じて異なる値が設定される。本実施の形態では、閾値1及び当該閾値1よりも大きい値である閾値2の中から1つの閾値がタッチ面積の閾値として設定されるが、3つ以上の閾値の中から1つの閾値がタッチ面積の閾値として設定されても良い。候補となる複数の閾値は、不揮発性メモリ56に記録され、接眼センサ77の検出時に呼び出される。
図3は、図1のタッチパネル70aの詳細な構成を説明するための図である。図3において、タッチパネルセンサ70bには、複数の列電極(X0〜X8)(タッチ検出手段)が横並びに配列し、複数の行電極(Y0〜Y4)(タッチ検出手段)が縦並びに配列して、列電極と行電極同士が交わっている。交点Aは、列電極X7と行電極Y2のセンサ交点を示す。行電極は、定電流回路(不図示)に接続され、列電極は、所定の電位に固定される。定電流回路から微弱な電流が生じると、列電極及び行電極間に発生する相互容量に電荷が蓄積される。タッチパネルセンサ70bは、1つのセンサ交点当たり複数回の蓄積を実施するサブスキャンを行い、積分回路にて積分を行う。1センサ交点(1スキャン)の測定の結果は、デジタル信号に変換される。タッチパネルセンサ70bは、検出した信号値の変化量を静電容量の変化量として測定することでタッチ検出の有無を判定する。
本実施の形態では、上記検出した信号値がタッチ操作を検出するための各センサ交点の検出値として使用されても良く、また、上記検出した信号値の変化量が各センサ交点の検出値として使用されても良い。走査線駆動回路86は、走査線を順次選択して駆動する回路である。選択された走査線には、定電流回路からの微弱な電流が生じる。1走査線当たりのサブスキャン回数は、システム制御部50から制御回路81への指令により、任意に変更可能である。検出信号処理回路85は、読出線を順次選択して、検出信号を読み出す回路である。走査線駆動回路86及び検出信号処理回路85は、制御回路81から供給されるクロック信号に基づいて駆動する。制御回路81は、検出信号処理回路85から出力された各電極の検出信号の値が任意のタッチ判定の閾値を超えているか否かを検出する。検出信号の値がタッチ判定の閾値を超えている場合、制御回路81は、タッチ検出フラグをつけて、当該検出信号をタッチパネルメモリ82に順次転送する。1フレームのスキャンを完了すると、制御回路81は、タッチパネルメモリ82に格納された1フレームの検出データから、タッチ検出領域のグルーピング、及びタッチ位置の重心演算を行い、タッチ検出数及びタッチ検出座標を算出する。本実施の形態では、タッチ面積は、タッチパネル70aにおける複数のセンサ交点のうち上述したタッチ面積の閾値以上となる静電容量の変化量が計測されたセンサ交点の合計数により検出される。なお、タッチ面積を検出する方法は、上述したようにタッチされたセンサ交点の数に基づいて検出する方法に限らず、タッチされた領域の大きさから検出する方法であっても良い。
次に、タッチパネル70aに対する指の配置におけるタッチ面積について説明する。例えば、図4(a)に示すように、ユーザがタッチパネル70aを見ながら当該タッチパネル70aを操作する場合、タッチパネル70aとユーザの顔が十分離れているため、ユーザはタッチパネル70aに対して指を立ててタッチ操作を行うことができる。一方、図4(b)に示すように、ユーザがファインダ内表示部76を覗きながらタッチパネル70aを操作する場合、タッチパネル70aとユーザの顔の間隔が狭く、ユーザは指をタッチパネル70aに押し付けるようにしてタッチ操作を行う。このようなタッチ操作が行われた場合、タッチパネル70aに対して指を立ててタッチ操作を行う場合と比べて、タッチ面積が大きくなるが、タッチ面積がタッチパネル70aにおける上下左右の何れの方向に大きくなるかについて一様ではない。このため、従来のように、タッチパネル70aにおけるユーザの接触幅に基づいて算出された補正値をタッチ位置の重心座標に加算するだけでは、タッチ位置の重心座標を適切な値に補正することができない。タッチ位置の重心座標が適切な値に補正されないと、ユーザが意図しないタッチ操作に起因する誤動作が生じてしまうという問題が生じる。
これに対し本実施の形態では、取得した後述する複数の接触対象検出値から得られたヒストグラムの分布に基づいて、取得した複数の接触対象検出値において値の大きさが上位m個の接触対象検出値を用いてタッチ位置の重心座標(特定位置座標)が算出される。
図5は、図1のデジタルカメラ100によって実行される重心算出処理の手順を示すフローチャートである。図5の処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することで実現される。なお、図5の処理は、デジタルカメラ100に電源が入り、撮影モードが選択された際に開始される。
撮影モードが選択されると、ステップS501では、システム制御部50は、表示部28にLV画像を表示する。次いで、ステップS502では、システム制御部50は、タッチパネル70aにタッチ操作を行うことによって入力操作可能なタッチ入力モードに設定されているか否かを判定する。ステップS502において、システム制御部50がタッチ入力モードに設定されていないと判別した場合、処理はステップS503に進む。一方、ステップS502において、システム制御部50がタッチ入力モードに設定されていると判別した場合、処理はステップS504に進む。
ステップS503では、システム制御部50は、撮影モード処理を終了するか否かを判定する。ステップS503において、例えば、ユーザが撮影モード処理の終了を指示する撮影モード終了指示ボタンを選択した場合、システム制御部50は、撮影モード処理を終了すると判別する。この場合、処理は終了する。一方、ステップS503において、例えば、ユーザが撮影モード終了指示ボタンを選択しない場合、システム制御部50は、撮影モード処理を終了しないと判別する。この場合、処理はステップS502に戻る。
ステップS504では、システム制御部50は、タッチパネル70aに対するタッチ操作を検知するまで待機する。システム制御部50がタッチパネル70aに対するタッチ操作を検知すると(ステップS504でYES)(例えば、図6(a)を参照。)、処理はステップS505に進む。
ステップS505では、システム制御部50は、1フレームの検出データから、予め設定されたタッチ面積の閾値以上の検出値を接触対象検出値として取得する。システム制御部50は、例えば、図6(b)に示すように、異なる電極に対応する複数の接触対象検出値を取得する。なお、図6(b)では、横軸が検出値を示し、縦軸がタッチパネル70aのX座標におけるセンサ交点の位置を示す。本実施の形態では、タッチパネル70aの面全体に対して重心算出処理が実行されるが、X座標とY座標とで別々に重心算出処理が実行されても良い。なお、以下では、X、Y座標について処理の内容が同様であるので、一例としてX座標における処理について説明することとする。
次いで、システム制御部50は、取得した接触対象検出値と当該接触対象検出値が測定されたセンサ交点の座標データとを対応付けてメモリ32に保存する。次いで、システム制御部50は、保存した接触対象検出値に基づいてヒストグラムを生成し、当該ヒストグラムの分布において最頻となる接触対象検出値を特定する。以下では、上記ヒストグラムにおける階級の幅を示す分解能パラメータを「α」とする。
次いで、ステップS506では、システム制御部50は、特定した検出値をパラメータ変数Spkとしてメモリ32等に保存する。次いで、システム制御部50は、メモリ32に保存された複数の接触対象検出値の中から、値の大きさが上位m個(mは自然数)の接触対象検出値を取得する。本実施の形態では、パラメータの一例として、m=3とする。
次いで、ステップS507において、システム制御部50は、メモリ32に保存された複数の接触対象検出値において値の大きさが上位m番目、例えば、上位3番目の接触対象検出値をパラメータ変数Smとしてメモリ32等に保存する。
ステップS508では、システム制御部50は、所定の判定条件、具体的に、Spk+α < Smを満たしているか否かを判別する。ステップS508において、システム制御部50がSpk+α < Smを満たしていると判別した場合、システム制御部50は上位m個でタッチ位置の重心座標を計算可能と判断し、処理はステップS509に進む。一方、ステップS508において、システム制御部50がSpk+α < Smを満たしていないと判別した場合、処理はステップS510に進む。
ステップS509では、システム制御部50は、ヒストグラムの上位m個の接触対象検出値を用いてタッチ位置の重心座標を算出する。すなわち、本実施の形態では、ヒストグラムの分布において最頻となる接触対象検出値が取得した複数の接触対象検出値の中でm番目に大きい検出値よりも所定の量小さい場合、取得した複数の接触対象検出値において値の大きさが上位m個の検出値を用いてタッチ位置の重心座標が算出される。例えば、タッチ位置のX軸の重心は、下記式(1)に基づいて算出される。
Xg=c・Σ(Xs・Cs) …(1)
ここで、Xsは計算対象のセンサ交点のX座標であり、Csは計算対象のセンサ交点の検出値であり、cは座標間隔等で定まる係数である。なお、タッチ位置のY軸の重心も同様に算出される。重心を算出した後、処理はステップS511に進む。
ここで、Xsは計算対象のセンサ交点のX座標であり、Csは計算対象のセンサ交点の検出値であり、cは座標間隔等で定まる係数である。なお、タッチ位置のY軸の重心も同様に算出される。重心を算出した後、処理はステップS511に進む。
ステップS510では、システム制御部50は、メモリ32に保存された複数の接触対象検出値の全てを用いてタッチ位置の重心座標を算出する。すなわち本実施の形態では、ヒストグラムの分布において最頻となる接触対象検出値が取得した複数の接触対象検出値の中でm番目に大きい検出値よりも所定の量小さくない場合、取得した複数の接触対象検出値の全てを用いてタッチ位置の重心座標が算出される。
ステップS511では、システム制御部50は、算出したタッチ位置の重心座標に基づいてタッチ操作処理を実施する。ステップS511の処理を実行した後、処理はステップS504に戻り、システム制御部50は、タッチパネル70aに対する次のタッチ操作を検知するまで待機する。
次に、上述した重心算出処理のステップS505〜ステップS510について、タッチ面積が異なる3つの具体例を基に説明する。まず、図4(a)に示すように、ユーザがタッチパネル70aを見ながら当該タッチパネル70aを操作する場合について説明する。この場合、タッチパネル70aとユーザの顔が十分離れているため、ユーザは、図6(a)に示すように、タッチパネル70aに対して指を立ててタッチ操作を行う。このようなタッチ操作がタッチパネル70aに行われた際に検出される検出値は、図6(b)に示すように、指の接触位置の検出値を頂点に山なりの傾向となる。
上述したステップS505において、システム制御部50は、例えば、図6(b)に示す複数の接触対象検出値を取得し、取得した接触対象検出値と当該接触対象検出値が測定されたセンサ交点の座標データとを対応付けてメモリ32に保存する。上述したステップS506において、システム制御部50は、メモリ32に保存された接触対象検出値と当該接触対象検出値が測定されたセンサ交点の座標データとに基づいてヒストグラムを生成する。このヒストグラムは、階級の幅である分解能パラメータαを例えば「100」として生成される。図6(c)は、生成されたヒストグラムのグラフである。図6(c)において、X軸は度数を示し、Y軸は検出値を示す。図6(c)では、接触対象検出値が0から100未満、100以上200未満、200以上300未満、300以上400未満、400以上500未満、500以上に分類される。各範囲の度数は、4、3、2、1、0、0となる。図6(c)において、最頻度数は、0から100未満となるため、最頻となる接触対象検出値Spkはその中間の値である「50」となる。また、m=3とすると、メモリ32に保存された複数の接触対象検出値において値の大きさが上位3番目の接触対象検出値Smは図6(b)の矢印の値、例えば、「210」となる。これらの値から、上述したステップS508にて、Spk+α<Smを満たすか否かが判定される。判定した結果、Spk+α<Smを満たす、つまり、上位3個の接触対象検出値が最頻となる接触対象検出値以下の検出値より十分大きい。このとき、システム制御部50は、上位3個の接触対象検出値のみでタッチ位置の重心座標を計算可能と判断する。上述したステップS509において、システム制御部50は、図6(b)における上位3個の接触対象検出値を用いてタッチ位置の重心座標を算出する。
次に、図4(b)に示すように、ユーザがファインダ内表示部76を覗きながらタッチパネル70aを操作する場合について説明する。この場合、タッチパネル70aとユーザの顔の間隔が狭い。このため、ユーザは、例えば、図7(a)に示すように、指をタッチパネル70aに押し付けるようにしてタッチ操作を行う。このようなタッチ操作では、タッチパネル70aに対して指が接触した個所だけでなく、タッチパネル70aに対して指が接触せずに近接した個所においても、タッチ面積として検出される。また、指がタッチパネル70aに強く接触されるため、図7(b)に示すように、全体的に大きな検出値が得られる。図7(b)の一点鎖線で示す検出値は、タッチパネル70aにおいて指が接触せずに近接した個所のセンサ交点に対応する検出値であり、これらの検出値はタッチ位置の重心座標の算出に誤差を生じさせる要因となる。
例えば、システム制御部50は、図7(b)に示す複数の接触対象検出値に基づいてヒストグラムを生成する。図7(c)は、生成されたヒストグラムのグラフである。図7(c)では、0から100未満、100以上200未満、200以上300未満、300以上400未満、400以上500未満、500以上の各範囲の度数は、0、5、2、1、2、1となる。図7(c)において、最頻度数は、100以上200未満となるため、最頻となる接触対象検出値Spkはその中間の値である「150」となる。また、m=3とすると、メモリ32に保存された複数の接触対象検出値において値の大きさが上位3番目の接触対象検出値Smは図7(b)の矢印の値、例えば、「430」となる。これらの値から、上述したステップS508にて、Spk+α<Smを満たすか否かが判定される。判定した結果、Spk+α<Smを満たす、つまり、上位3個の接触対象検出値が最頻となる接触対象検出値以下の検出値より十分大きい。このとき、システム制御部50は、上位3個の接触対象検出値のみでタッチ位置の重心座標を計算可能と判断する。上述したステップS509において、システム制御部50は、図7(b)における上位3個の接触対象検出値を用いてタッチ位置の重心座標を算出する。このように、本実施の形態では、タッチ位置の重心座標の算出に誤差を生じさせる要因となる図7(b)の一点鎖線で示す検出値が、タッチ位置の重心座標の算出対象から除外される。
次に、図8(a)に示すように、タッチパネル70aに対して指を寝かせてタッチ操作を行う場合について説明する。このようなタッチ操作では、タッチパネル70aに指の広範囲が接触するため、指が接触した個所に対応する複数のセンサ交点において、図8(b)に示すように、同程度の大きさの検出値が得られる。このようなタッチ操作において、上述したように、メモリ32に保存された複数の接触対象検出値において値の大きさが上位m個の接触対象検出値のみを用いてタッチ位置の重心座標を算出すると、算出結果に誤差が生じてしまう。
例えば、システム制御部50は、図8(b)に示す複数の接触対象検出値に基づいてヒストグラムを生成する。図8(c)は、生成されたヒストグラムのグラフである。図8(c)では、0から100未満、100以上200未満、200以上300未満、300以上400未満、400以上500未満、500以上の各範囲の度数は、1、2、5、1、0、0となる。図8(c)において、最頻度数は、200以上300未満となるため、最頻となる接触対象検出値Spkはその中間の値である「250」となる。また、m=3とすると、メモリ32に保存された複数の接触対象検出値において値の大きさが上位3番目の接触対象検出値Smは図8(b)の矢印の値、例えば、「290」となる。これらの値から、上述したステップS508にて、Spk+α<Smを満たすか否かが判定される。判定した結果、Spk+α<Smを満たさず、上位m個の接触対象検出値のみではタッチ位置の重心座標の算出結果に誤差が生じる懸念があるので、システム制御部50は、上位3個の接触対象検出値のみでタッチ位置の重心座標を計算不可能と判断する。上述したステップS510において、システム制御部50は、メモリ32に保存された複数の接触対象検出値の全てを用いてタッチ位置の重心座標を算出する。
上述した実施の形態によれば、取得した複数の接触対象検出値から得られたヒストグラムの分布に基づいて、取得した複数の接触対象検出値において値の大きさが上位m個の接触対象検出値を用いてタッチ位置の重心座標が算出される。これにより、タッチ位置の重心座標の算出における誤差要因をタッチ位置の重心座標の算出対象から除外して、タッチ位置の重心座標における算出精度の低下を抑制することができる。その結果、ユーザが意図しないタッチ操作に起因する誤動作の発生を抑制することができる。
上述した実施の形態では、ヒストグラムの分布において最頻となる接触対象検出値が取得した複数の接触対象検出値の中でm番目に大きい検出値よりも所定の量小さい場合、取得した複数の接触対象検出値において値の大きさが上位m個の検出値を用いてタッチ位置の重心座標が算出される。これにより、タッチ位置の重心座標の算出における誤差要因となる図7(b)の一点鎖線で示す検出値をタッチ位置の重心座標の算出対象から除外することができる。
上述した実施の形態では、ヒストグラムの分布において最頻となる接触対象検出値が取得した複数の接触対象検出値の中でm番目に大きい検出値よりも所定の量小さくない場合、取得した複数の接触対象検出値の全てを用いてタッチ位置の重心座標が算出される。これにより、タッチパネル70aに対して指を寝かせてタッチ操作を行った場合におけるタッチ位置の重心座標の算出精度を向上することができる。
以上、本発明について、上述した実施の形態を用いて説明したが、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば、ステップS508にて用いられるSmは、メモリ32に保存された複数の接触対象検出値において値の大きさが上位m番目の接触対象検出値に限られず、上位1番目の接触対象検出値であっても良い。ただし、この際にも、ステップS509において、タッチ位置の重心座標の算出には、メモリ32に保存された複数の接触対象検出値において値の大きさが上位m個の接触対象検出値が用いられる。
また、上述した実施の形態では、タッチ位置の重心座標の算出に、取得した複数の接触対象検出値において値の大きさが上位m個の接触対象検出値が用いられたが、タッチ面積の閾値以上となる接触対象検出値の総数(個数)Aは一定ではない。これに対し、総数Aを考慮して、上位m個ではなく、上位(A−n)個としても良い。つまり、図5において、mをA−nとして、各種処理が行われても良い。これにより、タッチ面積の閾値以上となる接触対象検出値の総数Aを予め把握できない状況下においても、ユーザが意図しないタッチ操作に起因する誤動作の発生を抑制することができる。
上述した実施の形態では、mやnは、予め定められた値として説明したが、ユーザが設定しても良い。これにより、ユーザが意図しないタッチ操作に起因する誤動作の発生を抑制する制御について、ユーザの意図を反映させることができる。
また、上述した実施の形態では、mやnは、タッチパネル70aに対する指の接触具合に応じた準変数であっても良い。例えば、システム制御部50が、接触幅(接触面積)を検出し、検出した値から固定係数を乗じる等により、mやnを算出しても良い。これにより、利用状況に応じたパラメータ(mやn)を設定することができる。
なお、システム制御部50が行うものとして説明した上述の各種制御は1つのハードウェアが行っても良いし、複数のハードウェア(例えば、複数のプロセッサーや回路)が処理を分担することで、装置全体の制御を行っても良い。
また、本発明をその好適な実施の形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施の形態は本発明の一実施形態を示すものに過ぎず、各実施の形態を適宜組み合わせることも可能である。
また、上述した実施の形態においては、本発明をデジタルカメラ100に適用した場合を例にして説明したが、この例に限定されずタッチ操作を検出可能な電子機器であれば適用可能である。すなわち、本発明は、パーソナルコンピュータやPDA、携帯電話端末や携帯型の画像ビューワ、ディスプレイを備えるプリンタ装置、デジタルフォトフレーム、音楽プレーヤー、ゲーム機、電子ブックリーダー等に適用可能である。
(他の実施形態)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
(他の実施形態)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
100 デジタルカメラ
50 システム制御部
70a タッチパネル
X0〜X8 列電極
Y0〜Y4 行電極
50 システム制御部
70a タッチパネル
X0〜X8 列電極
Y0〜Y4 行電極
Claims (14)
- タッチ操作を検出する複数のタッチ検出手段で構成されるタッチパネルを備える電子機器であって、
前記タッチ操作に応じて前記複数のタッチ検出手段から出力された検出値のうち所定の閾値以上となる複数の検出値を取得する取得手段と、
前記タッチパネルにおける前記タッチ操作に対応する特定の位置を示す特定位置座標を算出する算出手段とを備え、
前記算出手段は、前記取得した複数の検出値から得られたヒストグラムの分布に基づいて、前記取得した複数の検出値において値の大きさが上位m個(mは自然数)の検出値を用いて前記特定位置座標を算出することを特徴とする電子機器。 - 前記ヒストグラムの分布において最頻となる検出値が前記取得した複数の検出値の中でm番目に大きい検出値よりも所定の量小さい場合、前記算出手段は、前記上位m個の検出値を用いて前記特定位置座標を算出することを特徴とする請求項1記載の電子機器。
- 前記ヒストグラムの分布において最頻となる検出値が前記取得した複数の検出値の中でm番目に大きい検出値よりも所定の量小さくない場合、前記算出手段は、前記取得した複数の検出値の全てを用いて前記特定位置座標を算出することを特徴とする請求項1又は2記載の電子機器。
- 前記mは、ユーザによって設定されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子機器。
- 前記mは、前記タッチ操作に対応する前記タッチパネルへの接触面積に基づいて定まることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子機器。
- タッチ操作を検出する複数のタッチ検出手段で構成されるタッチパネルを備える電子機器であって、
前記タッチ操作に応じて前記複数のタッチ検出手段から出力された検出値のうち所定の閾値以上となる複数の検出値を取得する取得手段と、
前記タッチパネルにおける前記タッチ操作に対応する特定の位置を示す特定位置座標を算出する算出手段とを備え、
前記取得した複数の検出値の個数をAとしたときに、前記算出手段は、前記取得した複数の検出値から得られたヒストグラムの分布に基づいて、前記取得した複数の検出値において値の大きさが上位(A−n)個(nは自然数)の検出値を用いて前記特定位置座標を算出することを特徴とする電子機器。 - 前記ヒストグラムの分布において最頻となる検出値が前記取得した複数の検出値の中で(A−n)番目に大きい検出値よりも所定の量小さい場合、前記算出手段は、前記上位(A−n)個の検出値を用いて前記特定位置座標を算出することを特徴とする請求項6記載の電子機器。
- 前記ヒストグラムの分布において最頻となる検出値が前記取得した複数の検出値の中で(A−n)番目に大きい検出値よりも所定の量小さくない場合、前記算出手段は、前記取得した複数の検出値の全てを用いて前記特定位置座標を算出することを特徴とする請求項6又は7記載の電子機器。
- 前記(A−n)は、ユーザによって設定されることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の電子機器。
- 前記(A−n)は、前記タッチ操作に対応する前記タッチパネルへの接触面積に基づいて定まることを特徴とする請求項6乃至8記載のいずれか1項に記載の電子機器。
- タッチ操作を検出する複数のタッチ検出手段で構成されるタッチパネルを備える電子機器の制御方法であって、
前記タッチ操作に応じて前記複数のタッチ検出手段から出力された検出値のうち所定の閾値以上となる複数の検出値を取得する取得ステップと、
前記タッチパネルにおける前記タッチ操作に対応する特定の位置を示す特定位置座標を算出する算出ステップとを有し、
前記算出ステップは、前記取得した複数の検出値から得られたヒストグラムの分布に基づいて、前記取得した複数の検出値において値の大きさが上位m個(mは自然数)の検出値を用いて前記特定位置座標を算出することを特徴とする電子機器の制御方法。 - タッチ操作を検出する複数のタッチ検出手段で構成されるタッチパネルを備える電子機器の制御方法であって、
前記タッチ操作に応じて前記複数のタッチ検出手段から出力された検出値のうち所定の閾値以上となる複数の検出値を取得する取得ステップと、
前記タッチパネルにおける前記タッチ操作に対応する特定の位置を示す特定位置座標を算出する算出ステップとを有し、
前記取得した複数の検出値の個数をAとしたときに、前記算出ステップは、前記取得した複数の検出値から得られたヒストグラムの分布に基づいて、前記取得した複数の検出値において値の大きさが上位(A−n)個(nは自然数)の検出値を用いて前記特定位置座標を算出することを特徴とする電子機器の制御方法。 - コンピュータを、請求項1乃至10のいずれか1項に記載された電子機器の各手段として機能させるためのプログラム。
- コンピュータを、請求項1乃至10のいずれか1項に記載された電子機器の各手段として機能させるためのプログラムを格納したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020067882A JP2021163428A (ja) | 2020-04-03 | 2020-04-03 | 電子機器、電子機器の制御方法、プログラム、及び記憶媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020067882A JP2021163428A (ja) | 2020-04-03 | 2020-04-03 | 電子機器、電子機器の制御方法、プログラム、及び記憶媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2021163428A true JP2021163428A (ja) | 2021-10-11 |
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ID=78005112
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2020067882A Pending JP2021163428A (ja) | 2020-04-03 | 2020-04-03 | 電子機器、電子機器の制御方法、プログラム、及び記憶媒体 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2021163428A (ja) |
-
2020
- 2020-04-03 JP JP2020067882A patent/JP2021163428A/ja active Pending
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