JP2021162216A - 熱交換器およびこれを備えた空気調和機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヘッダ内における冷媒の滞留量を抑制することができる熱交換器を提供する。
【解決手段】本発明の一形態に係る熱交換器は、上下方向に間隔をおいて配置された複数の第1扁平管と、第1ヘッダと、第2ヘッダとを備える。第1ヘッダは、第1扁平管の第1端部に接続される第1ヘッダ管と、第1ヘッダ管の内部に配置され第1ヘッダ管の内部を上下方向に複数の第1空間部に区画する複数の第1仕切板とを有する。第1空間部に接続される複数の第1扁平管のうち最下方に位置する第1扁平管と第1空間部を区画する2枚の第1仕切板のうちの下方に配置される第1仕切板との間隔を第1間隔G1とし、第1空間部に接続される複数の第1扁平管のうち最上方に位置する第1扁平管と第1空間部を区画する2枚の第1仕切板のうちの上方に配置される第1仕切板との間隔を第2間隔G2としたとき、第1間隔G1が第2間隔G2より小さい。
【選択図】図4

Description

本発明は、熱交換器およびこれに備えた空気調和機に関する。
複数本の流路を有し各流路に冷媒が流れる複数の扁平管と、複数の扁平管の両端に接続される複数のヘッダを有し、各扁平管への冷媒の分流がヘッダ内で行われる構造を持つ熱交換器が知られている。例えば、特許文献1,2には、複数の扁平管の両端にヘッダを有する熱交換器において、いくつかの扁平管が直列に接続されて形成されるパスを複数経路形成するために、ヘッダ内部に仕切り板を設けることが開示されている。
特開2009−52722号公報 特開2003−4934号公報
扁平管の両端に接続されたヘッダのうち、気液二相冷媒が流入するヘッダにおいては、流入する気液二相冷媒のうちの液冷媒の一部が、重力の影響で当該ヘッダの下部に滞留する。この、ヘッダの下部に滞留する液冷媒の量は、熱交換器に冷媒を流し始めた時点から時間が経過するのにつれて多くなり、当該ヘッダに接続される扁平管のうちの最下段の扁平管が接続されている接続口に液冷媒の液面が到達して最下段の扁平管に液冷媒が流れるようになるまで、当該ヘッダの下部における液冷媒の滞留量は増え続ける。従って、冷媒回路に冷媒を充填するにあたり、必要とされる空調能力を発揮させるのに必要な量を見込んだ冷媒に加えて、上述したヘッダの下部に滞留する量の冷媒を余計に充填する必要があり、使用冷媒量が増加するという問題があった。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、ヘッダ内における冷媒の滞留量を抑制することで冷媒回路への冷媒の充填量を削減できる熱交換器およびこれを備えた空気調和機を提供することにある。
本発明の一形態に係る熱交換器は、第1熱交換器本体と、第1ヘッダと、第2ヘッダとを備える。
上記第1熱交換器本体は、上下方向に間隔をおいて配置された複数の第1扁平管を有する。
上記第1ヘッダは、上記複数の第1扁平管の一方側の第1端部に接続される第1ヘッダ管と、上記第1ヘッダ管の内部に配置され上記第1ヘッダ管の内部を上下方向に複数の第1空間部に区画する複数の第1仕切板と、を有する。
上記第2ヘッダは、前記複数の第1扁平管の他方の第2端部に接続される第2ヘッダ管を有する。
上記第1空間部に接続される上記複数の第1扁平管のうち最下方に位置する第1扁平管と上記第1空間部を区画する2枚の第1仕切板のうちの下方に配置される第1仕切板との間隔を第1間隔G1とし、上記第1空間部に接続される上記複数の第1扁平管のうち最上方に位置する第1扁平管と上記第1空間部を区画する2枚の第1仕切板のうちの上方に配置される第1仕切板との間隔を第2間隔G2としたとき、上記第1間隔G1が上記第2間隔G2より小さい。
上記熱交換器によれば、上記第1間隔G1が上記第2間隔G2より小さいため、第1空間部に接続される複数の第1扁平管のうち最下方に位置する第1扁平管と第1空間部を区画する2枚の第1仕切板のうちの下方に配置される第1仕切板との間の領域に滞留する液冷媒の量を低減できる。
上記第1空間部に接続される上記複数の第1扁平管のうちの2本の第1扁平管の間隔を第3間隔G3としたとき、上記第3間隔G3は、上記第1間隔G1と上記第2間隔G2とを加算した値より大きくてもよい。
上記第1空間部に接続される上記複数の第1扁平管のうち最下方に位置する第1扁平管の下面と上記最下方に位置する第1扁平管の直下に位置する第1仕切板の厚み方向の中心との間における上下方向に沿った距離を距離L1としたとき、上記距離L1は、上記第3間隔G3の半分の値より小さくてもよい。
上記第2ヘッダは、上記第2ヘッダ管の内部を、上記第1ヘッダ内の上下方向に隣り合う所定の2つの第1空間部の間において冷媒の流れを折り返す複数の第2空間部に区画する、上記第2ヘッダ管の内部に配置された複数の第2仕切板をさらに有してもよい。
上記熱交換器は、第2熱交換器本体と、第3ヘッダと、第4ヘッダとをさらに備えてもよい。
上記第2熱交換器本体は、上下方向に間隔をおいて配置された複数の第2扁平管を有し、空気が流通する方向に上記第1熱交換器本体と対向して配置される。
上記第3ヘッダは、上記複数の第2扁平管の一方側の第1端部に接続される第3ヘッダ管と、上記第3ヘッダ管の内部に配置され上記第3ヘッダ管の内部を上下方向に複数の第3空間部に区画する複数の第3仕切板と、を有する。
上記第4ヘッダは、上記複数の第2扁平管の他方の第2端部に接続される第4ヘッダ管と、上記第4ヘッダ管の内部を、上記第3ヘッダ内の上下方向に隣り合う所定の2つの第2空間部の間において冷媒の流れを折り返す複数の第4空間部に区画する、前記第4ヘッダ管の内部に配置された複数の第4仕切板とを有する。
上記複数の第3仕切板および上記複数の第4仕切板は、上記複数の第1仕切板および上記複数の第2仕切板よりも上方の位置にそれぞれ配置される。
上記第3空間部に接続される上記複数の第2扁平管のうち最上方に位置する第2扁平管と上記第3空間部を区画する2枚の第3仕切板のうちの上方に配置される第3仕切板との間隔を第4間隔G4とし、上記第3空間部に接続される上記複数の第2扁平管のうち最下方に位置する第2扁平管と上記第3空間部を区画する2枚の第3仕切板のうちの下方に配置される第3仕切板との間隔を第5間隔G5としたとき、上記第4間隔G4が上記第5間隔G5より小さくてもよい。
本発明によれば、ヘッダ内における冷媒の滞留量を抑制することで冷媒回路への冷媒の充填量を削減できる。
本発明の一実施形態に係る熱交換器が適用される空気調和機の構成を示す冷媒回路図である。 第1の実施形態に係る熱交換器を説明する図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。 上記熱交換器を通過する冷媒の様子を示す模式図である。 上記熱交換器における第1ヘッダの内部構造を示す要部の側断面図である。 上記第1ヘッダ管に対する扁平管の接合構造の一例を示す要部の側断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る熱交換器を示す概略斜視図である。 風上側での冷媒の流れを示す上記熱交換器の概略構成図である。 風下側での冷媒の流れを示す上記熱交換器の概略構成図である。 上記熱交換器における第1ヘッダの内部構造を示す要部の側断面図である。 上記熱交換器における第3ヘッダの内部構造を示す要部の側断面図である。 上記熱交換器の側面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の一実施形態に係る熱交換器が適用される空気調和機1の構成を示す冷媒回路図である。以下、空気調和機1について概略的に説明する。
(空気調和機)
図1に示すように、空気調和機1は、室内機2と、室外機3とを備えている。室内機2には、室内用の熱交換器4が設けられ、室外機3には、室外用の熱交換器5のほかに、圧縮機6、膨張弁7、四方弁8が設けられている。
暖房運転時は、図1中、四方弁8は実線で示す状態に切り替わり、黒矢印の方向に冷媒が流れる。室外機3の圧縮機6から吐出されたガス冷媒は、配管P1、四方弁8および配管P2を流れて室内用の熱交換器4に流入する。暖房運転時には、室内用の熱交換器4は凝縮器として機能し、室内空気と熱交換した冷媒は凝縮して液化する。その後、液冷媒は、配管P3を流れ、室外機3の膨張弁7を通過することによって減圧されて気液二相冷媒となり、配管P4を流れて室外用の熱交換器5へ流入する。暖房運転時には、室外用の熱交換器5は蒸発器として機能し、外気と熱交換した冷媒はガス化する。その後、ガス冷媒は、配管P5、四方弁8および配管P6を流れて圧縮機6に吸入される。
冷房運転時は、図1中、四方弁8は破線で示す状態に切り替わり、白矢印の方向に冷媒が流れる。室外機3の圧縮機6から吐出されたガス冷媒は、配管P1、四方弁8および配管P5を流れて室外用の熱交換器5に流入する。冷房運転時には、室外用の熱交換器5は凝縮器として機能し、外気と熱交換した冷媒は凝縮して液化する。その後、液冷媒は、配管P4を流れ、室外機3の膨張弁7を通過することによって減圧されて気液二相冷媒となり、配管P3を流れて室内用の熱交換器4へ流入する。冷房運転時には、室内用の熱交換器4は蒸発器として機能し、室内空気と熱交換した冷媒はガス化する。その後、ガス冷媒は、配管P2、四方弁8および配管P6を流れて圧縮機6に吸入される。
(熱交換器)
本実施形態に係る熱交換器は、室内用の熱交換器4および室外用の熱交換器5のいずれにも適用可能である。以下の説明では、室外用の熱交換器5への適用例について説明する。
図2は、熱交換器5を説明する図であり、(a)は熱交換器5をY軸方向から見た図、(b)は熱交換器5をZ軸方向から見た図である。図3は、熱交換器5を通過する冷媒の様子を示す模式図である。
なお図中、X軸、Y軸およびZ軸は相互に直交する3軸方向を示しており、X軸は左右方向(横方向)、Y軸は上下方向(縦方向)、Z軸は空気が流通する方向(以下、空気流通方向ともいう)にそれぞれ相当する。
熱交換器5では、左右方向に延びる複数の扁平管(第1扁平管)11が上下方向に間隔をおいて配置されるとともに、上下方向に延びる複数の伝熱フィン111が左右方向に間隔をおいて配置されており、複数の伝熱フィン111を複数の扁平管11が貫通している。熱交換器5は、複数の扁平管11の一方の端部(第1端部)に接続される第1ヘッダ12aと、複数の扁平管11の他方の端部(第2端部)に接続される第2ヘッダ12bとを備える。なお、図2(B)に示すように、本実施形態の扁平管11は12本である。
各扁平管11は、空気流通方向に延びた扁平な断面を有し、その内部には、冷媒が流れる図示しない複数の流路が空気流通方向に並んで形成されている。各扁平管11は、空気が通過するための間隔G3を介して上下方向(Y軸方向)に等ピッチで配置される。
ここで、間隔G3は、各扁平管11の上下方向における対向距離に相当する。上下方向における対向距離とは、上下方向に隣り合う2つの扁平管11のうち上方側に位置する扁平管11の下面と下方側に位置する扁平管11の上面との間の距離をいう。
各扁平管11の一方の端部は第1ヘッダ12aに接続され、他方の端部は第2ヘッダ12bに接続される。具体的には、第1ヘッダ12aおよび第2ヘッダ12bにあらかじめ扁平管11の端部が挿通可能な形状の複数の孔を形成しておき、当該複数の孔にそれぞれ扁平管11の端部を挿通した後ロウ材で接合することにより、各扁平管11と両ヘッダ12a,12bを接続して一体化する。
各伝熱フィン111は、空気流通方向に平行な平板形状に形成されている。各伝熱フィン111は、空気が通過するための間隙を介して左右方向(X軸方向)に所定の配列ピッチで配置される。各伝熱フィン111は、複数の扁平管11に上述したように接合されることで、熱交換器5における第1ヘッダ12aおよび第2ヘッダ12b以外の部分(本発明における第1熱交換器本体に相当。以降、熱交換器本体TEと記載する)が形成される。
第1ヘッダ12aおよび第2ヘッダ12bは、それぞれ円筒形状に形成され、熱交換器5に供給された冷媒を複数の扁平管11に分流させる、あるいは、複数の扁平管11から流出した冷媒を合流させる。
熱交換器5は、図3に示すように、第1ヘッダ12aに供給された冷媒を第1ヘッダ12aの5つの仕切板122aによって後述する4つの空間部Sに分け、各空間部Sに3本一組の扁平管11が接続される4つの流路D1,D2、D3およびD4を有する。第1ヘッダ12aから各流路D1〜D4に分流した冷媒は、第2ヘッダ12bで合流する。
なお、本実施形態では12本の扁平管11を4つの流路D1〜D4に分配した例を示すが、各流路D1〜D4を構成する扁平管11の数は、扁平管11の総本数や必要とされる流路D1〜D4の数などに応じて任意に設定することができる。
図4は、第1ヘッダ12aの内部構造を示す要部の側断面図である。第1ヘッダ12aは、図3及び図4に示すように、アルミニウム合金等の金属材料で構成された円筒状のヘッダ管(第1ヘッダ管)121aと、ヘッダ管121aの内部に配置された複数の仕切板(第1仕切板)122aとを有する。
複数の仕切板122aは、ヘッダ管121aの内部を上下方向に複数の空間部S(本発明における第1空間部に相当)に区画するようにヘッダ管121aに組み込まれている。第1ヘッダ管121aに接続される複数の扁平管11は、4つの空間部Sに均等に分配される。前述したように、本実施形態では、扁平管11が12本設けられているため、1つの空間部Sに対して3本の扁平管11が接続される。ヘッダ管121aには、暖房運転時において各空間部Sに冷媒を供給する複数の流入管123aが設けられる。本実施形態において複数の流入管123aは、膨張弁7と熱交換器5との間を接続する配管P4(図1参照)に接続される。
複数の仕切板122aは、アルミニウム合金等の金属材料で構成された円板状の部材である。各仕切板122aは、ヘッダ管121aの断面積と同じかあるいは少し大きい面積を持つように形成されており、ヘッダ管121aの内部の所定の高さ位置にそれぞれ配置されることで、ヘッダ管121aの内部を区画して上述した複数の空間部Sを形成する。なお、ヘッダ管121aと各仕切板122aとは、ロウ材で接合される。
図4に示すように、各空間部Sには3本の扁平管11の一方の端部11a(本発明における第1端部に相当)が接続されている。暖房運転時に流入管123aから複数の空間部Sへ供給された冷媒は、各空間部Sに接続された複数本の扁平管11に流入し、図3において矢印で示すように第2ヘッダ12bに向かって複数の流路D1〜D4を流れる。このように複数の仕切板122aは、ヘッダ管121aの内部を複数の流路D1〜D4に分流させる冷媒流路を形成する。
一方、第2ヘッダ12bは、図3に示すように、アルミニウム合金等の金属材料で構成された円筒状のヘッダ管121bと、ヘッダ管121bの内部を仕切る2つの仕切板122bとを有する。2つの仕切板122bは、ヘッダ管121bの上部および下部に接合されることで、ヘッダ管121bの内部に1つの空間部を形成する。第1ヘッダ12aから各流路D1〜D4を通過して第2ヘッダ12bに到達した冷媒は、ヘッダ管121bの内部の空間部で合流する。ヘッダ管121bには、暖房運転時、合流した冷媒を第2ヘッダ12bの外部へ流出させる流出管123bが設けられる。本実施形態において流出管123bは、圧縮機6の吸入口と熱交換器5との間を接続する配管P5(図1参照)に接続される。
複数の仕切板122bは、アルミニウム合金等の金属材料で構成された円板状の部材である。各仕切板122bは、ヘッダ管121bの断面積と同じかあるいは少し大きい面積を持つように形成されており、ヘッダ管121bの内部の所定の高さ位置にそれぞれ配置されることで、ヘッダ管121bの内部を区画する。なお、ヘッダ管121bと各仕切板122bとは、ロウ材で接合される。
(第1ヘッダの詳細)
暖房運転時に蒸発器として機能する室外用の熱交換器5においては、気液二相の冷媒が第1ヘッダ12aから各扁平管11を通って第2ヘッダ12bに流れる。このとき、冷媒は、扁平管11を通過する過程で外気と熱交換を行うことで蒸発し、液冷媒の比率は第2ヘッダ12bに近づくにつれて小さくなる。各扁平管11を通過した冷媒はガス冷媒となって第2ヘッダ12bで合流し、流出管123bから圧縮機6(図1参照)へ向けて流出する。なお、図3において冷媒が流れる方向を示す矢印内の濃淡の分布は、液冷媒の比率の分布を模式的に表すものであり、濃淡の分布が濃い領域ほど液冷媒の比率が高いことを示す。
前述のように、第1ヘッダ12aにおいては、膨張弁7を通過した冷媒を流路D1〜D4へ分流させるために、ヘッダ管121aの内部が複数の仕切板122aで区画されて流路D1〜D4につながる4つの空間部Sが形成される。熱交換器5が蒸発器として機能するとき、各流入管123aから第1ヘッダ12aに流入する冷媒は、液冷媒の比率がガス冷媒の比率よりも高く、また、密度の高い液冷媒の割合が大きいほど冷媒流速は遅くなるため、重力の影響により第1ヘッダ12aの下方に液冷媒が滞留しやすい。本実施形態のように、第1ヘッダ12aが複数の仕切板122aによって複数の空間部Sに区画される構造では、図4に示すように、空間部Sの底部を形成する仕切板122aと、空間部Sに接続される3本の扁平管11のうち最下方に接続される扁平管11の端部11aとの間の空間R1に液冷媒が溜まりやすい。
そこで本実施形態では、気液二相冷媒が第1ヘッダ12aに流入したときに、空間部Sに滞留する液冷媒の量を低減するために、各空間部Sの底部を形成する仕切板122aを、当該空間部Sにおいて最下方に位置する扁平管11に近づけて配置する。このように空間部Sの底部を形成する仕切板122aを当該空間部Sの最下方に位置する扁平管11の近傍に配置することで、これらの間に形成される空間R1の容積を小さく抑える。空間R1の高さ以上に液冷媒の液面が上がると、直上の扁平管11(空間部Sの最下方に位置する扁平管11)に液冷媒が流出するため、空間R1の容積を小さくするほど、空間部Sの底部に滞留する液冷媒の量が低減する。
より具体的には、図4に示すように、空間部Sに接続される3本の扁平管11のうち最下方に位置する扁平管11と空間部Sを区画する2枚の仕切板122aのうちの下方に配置される仕切板122aとの間隔をG1とする。間隔G1は、本発明における第1間隔G1に相当し、上記最下方に位置する扁平管11の下面と、上記下方に配置される仕切板122aの上面との間の距離をいう。
また、空間部Sに接続される3本の扁平管11のうち最上方に位置する扁平管11と空間部Sを区画する2枚の仕切板122aのうちの上方に配置される仕切板122aとの間隔をG2とする。間隔G2は、本発明における第2間隔に相当し、上記最上方に位置する扁平管11の上面と、上記上方に配置される仕切板122aの下面との間の距離をいう。
この場合、間隔G1が間隔G2よりも小さくなるように、空間部Sを区画する2枚の仕切板122aが配置される。
前述のように、各扁平管11は、間隔G3(本発明における第3間隔に相当)をおいて等ピッチで配置される。このとき、空間部Sを区画する2枚の仕切板122aを、間隙G1と間隙G2が等しくなるように配置する場合と比較して、間隔G1が間隔G2よりも小さくなるように配置する方が、間隙G1に相当する高さを有する空間R1の容積を小さくすることができるので、空間部Sの底部に滞留する液冷媒の量がそのぶん低減する。
本実施形態では、12本の扁平管11が間隔G3をおいて等ピッチで配列されているため、間隔G3は、間隔G1と間隔G2と仕切板122の厚さ(図4では「T」としている)を加算した値に等しい。つまり、間隔G3は、間隔G1と間隔G2を加算した値より大きい。なお、12本の扁平管11が間隔G3を全て同じ値とするのではなく、上下に隣接する空間部Sのうち、上方側の空間部Sに接続された3本の扁平管11のうち最下方に位置する扁平管11と、下方側の空間部Sに接続された3本の扁平管11のうち最上方に位置する扁平管11との間隔のみ、仕切板122の厚さTに応じて間隔G3と異なる値としてもよく、間隔G1が間隔G2よりも大きい値となっていればよい。
さらに、12本の扁平管11が間隔G3をおいて等ピッチで配列されている場合に、図4に示すように、空間部Sに接続される複数の扁平管11のうち最下方に位置する扁平管11の下面と当該最下方に位置する扁平管11の直下に位置する仕切板122aの厚み方向の中心との間における上下方向に沿った距離を距離L1としたとき、距離L1の大きさは特に限定されないが、本実施形態では、L1は、間隔G3の半分の値より小さい値とされる。
前述のように、空間部Sの底部を形成する仕切板122aは、その直上の扁平管11の端部11aに近接する位置に配置されるのが好ましい。また、図5に示すように、扁平管11に挿通されるヘッダ管121aの孔Gが、ヘッダ管121aの側面をその内側に切り起こすことで形成された上下2つのガイド部Gaの間に形成される場合は、扁平管11の下面を支持するガイド部Gaの直下に適宜の間隔をおいて仕切板122aが配置される。この場合、距離L1は、間隔G3の半分の値より小さい値としつつ、ガイド部Gの大きさや仕切板122aの厚みに応じた値とすればよい。
以上のように本実施形態によれば、間隔G1が間隔G2よりも小さくなるよう仕切板122aが配置されることで、空間R1の容積を小さくでき、これにより各空間部Sに滞留する液冷媒の量が最小限に抑えられる。また、第1ヘッダ12a内における冷媒の滞留量を抑制することができるため、空気調和機1において使用される冷媒量の低減を図ることができる。特に、近年における空気調和機の省冷媒化の要求にも対応可能となる。
<第2の実施形態>
図6は、本発明の第2の実施形態に係る熱交換器50を示す概略斜視図である。本実施形態の熱交換器50は、第1の実施形態と同様に、室外用の熱交換器5(図1参照)への適用例について説明する。
熱交換器50は、第1熱交換器51と第2熱交換器52とを有する2列構造の熱交換器である。第1熱交換器51および第2熱交換機52は、空気流通方向(図中Z軸方向)に相互に対向して配置されており、本実施形態では、第1熱交換器51が第2熱交換器52よりも風上側(図6においてZ軸の負方向側)に配置される。
図7は、第1熱交換器51の概略構成図である。第1熱交換器51は、第1熱交換器本体TE1と、第1ヘッダ51aと、第2ヘッダ51bとを有する。
第1熱交換器本体TE1では、左右方向に延びる複数の第1扁平管が上下方向に間隔をおいて配置されるとともに、上下方向に延びる複数の伝熱フィンが左右方向に間隔をおいて配置されており、複数の伝熱フィンを複数の第1扁平管が貫通している。上記第1扁平管および伝熱フィンは、第1の実施形態で説明した扁平管11および伝熱フィン111に相当し、以下の説明では、第1扁平管11および伝熱フィン111ともいう。
第1ヘッダ51aは、複数の第1扁平管11の一方側の端部(第1端部)に接続される円筒状の第1ヘッダ管511aと、第1ヘッダ管511aの内部に配置された複数の第1仕切板512aとを有する。複数の第1仕切板512aは、第1ヘッダ管511aの内部を上下方向に複数の第1空間部S1に区画するように第1ヘッダ管511aに組み込まれる。
第1熱交換器51では、図7に示すように、複数の第1扁平管11が8つの流路D1'、D1、D2'、D2、D3'、D3、D4'およびD4に分配される。この例では、第1ヘッダ管511aの内部が9つの第1仕切板512aによって8つの第1空間部S1に区画されており、これら8つの第1空間部S1に対応して8つの流路D1〜D4、D1'〜D4'がそれぞれ接続される。
第1ヘッダ管511aには、暖房運転時において、流路D1、D2、D3およびD4に連通する第1空間部S1にそれぞれ冷媒を供給する複数の流入管513が設けられる。本実施形態において上記各流入管513は、膨張弁7と熱交換器5との間を接続する配管P4(図1参照)に接続される。また、第1ヘッダ管511aには、暖房運転時において、流路D1'、D2'、D3'およびD4'に連通する第1空間部S1から第2熱交換器52へそれぞれ冷媒を供給する複数の供給管514が設けられる。
一方、第2ヘッダ51bは、複数の第1扁平管11の他方側の端部(第2端部)に接続される円筒状の第2ヘッダ管511bと、第2ヘッダ管511bの内部に配置された複数の第2仕切板512bとを有する。複数の第2仕切板512bは、第2ヘッダ管511bの内部を上下方向に複数の第2空間部S2に区画するように第2ヘッダ管511bに組み込まれる。この例では、第2ヘッダ管511bの内部が5つの第2仕切板512bによって4つの第2空間部S2に区画される。
本実施形態において第2ヘッダ51bは、第1ヘッダ51aから流路D1〜D4を形成する第1扁平管11を通して流入した冷媒の流れを、流路D1'〜D4'を形成する第1扁平管11を通して第1ヘッダ51aへ戻す折り返しヘッダとして構成される。すなわち、第2仕切板512bは、第1ヘッダ51a内の上下方向に隣り合う所定の2つの第1空間部S1の間において冷媒の流れを折り返すように第2空間部S2を形成する。本実施形態では、第1熱交換器51における冷媒の流れを、流路D1からD1'、流路D2からD2'、流路D3からD3'、そして流路D4からD4'へそれぞれ折り返すように第2ヘッダ51b内に4つの第2空間部S2が形成される。
第2熱交換器52も第1熱交換器51と同様に構成される。図8は、第2熱交換器51の概略構成図である。第2熱交換器51は、第2熱交換器本体TE2と、第3ヘッダ52aと、第4ヘッダ52bとを有する。
第2熱交換器本体TE2は、第1熱交換器本体TE1と空気流通方向に対向して配置される。第2熱交換器本体TE2では、左右方向に延びる複数の第2扁平管が上下方向に間隔をおいて配置されるとともに、上下方向に延びる複数の伝熱フィンが左右方向に間隔をおいて配置されており、複数の伝熱フィンを複数の第2扁平管が貫通している。上記第2扁平管および伝熱フィンは、第1の実施形態で説明した扁平管11および伝熱フィン111と同一の構成を有しており、以下の説明では、第2扁平管21および伝熱フィン211ともいう。
第3ヘッダ52aは、複数の第2扁平管21の一方側の端部(第1端部)に接続される円筒状の第3ヘッダ管521aと、第3ヘッダ管521aの内部に配置された複数の第3仕切板522aとを有する。複数の第3仕切板522aは、第3ヘッダ管521aの内部を上下方向に複数の第3空間部S3に区画するように第3ヘッダ管521aに組み込まれる。
第2熱交換器52では、図8に示すように、複数の第2扁平管21が8つの流路E1'、E1、E2'、E2、E3'、E3、E4'およびE4に分配される。この例では、第3ヘッダ管521aの内部が9つの第3仕切板522aによって8つの第3空間部S3に区画されており、これら8つの第3空間部S3に対応して8つの流路E1〜E4、E1'〜E4'がそれぞれ接続される。
第3ヘッダ管521aには、暖房運転時において、流路E1、E2、E3およびE4に連通する第3空間部S3にそれぞれ冷媒を供給する複数の流入管523が設けられる。これら流入管523は、第1ヘッダ51aに設けられた複数の供給管514にそれぞれ接続される。また、第3ヘッダ管521aには、暖房運転時において、流路E1'、E2'、E3'およびE4'に連通する第3空間部S3から冷媒を第3ヘッダ52aの外部へ流出させる複数の流出管524が設けられる。本実施形態において各流出管524は、圧縮機6の吸入口と熱交換器50との間を接続する配管P5(図1参照)に接続される。
そして、第4ヘッダ52bは、複数の第2扁平管21の他方側の端部(第2端部)に接続される円筒状の第4ヘッダ管521bと、第4ヘッダ管521bの内部に配置された複数の第4仕切板522bとを有する。複数の第4仕切板522bは、第4ヘッダ管511bの内部を上下方向に複数の第4空間部S4に区画するように第4ヘッダ管521bに組み込まれる。この例では、第4ヘッダ管521bの内部が5つの第4仕切板522bによって4つの第4空間部S4に区画される。
第4ヘッダ52bは、第3ヘッダ52aから流路E1〜E4を形成する第2扁平管21を通して流入した冷媒の流れを、流路E1'〜E4'を形成する第2扁平管21を通して第2ヘッダ52aを戻す折り返しヘッダとして構成される。すなわち、第4仕切板522bは、第3ヘッダ52a内の上下方向に隣り合う所定の2つの第3空間部S3の間において冷媒の流れを折り返すように第4空間部S4を形成する。本実施形態では、第2熱交換器52における冷媒の流れを、流路E1からE1'、流路E2からE2'、流路E3からE3'、そして流路E4からE4'へそれぞれ折り返すように第4ヘッダ52b内に4つの第4空間部S4が形成される。
なお、第1熱交換器51の各供給管514と、第2熱交換器52の各流入管523とは、図示しない配管で接続されており、第1熱交換器51の各供給管514から流出した冷媒が、第2熱交換器52の各流入管523を介して第3ヘッダ52aに流入する(図6に示す矢印A2参照)。
暖房運転時において蒸発器として機能する熱交換器50において、膨張弁7を通過した気液二相の冷媒は、第1ヘッダ51aの流入管513から流入し、流路D1〜D4、第2ヘッダ51bおよび流路D1'〜D4'を通って、再び第1ヘッダ51aに戻る。第1ヘッダ51aに戻った冷媒は、図6に示す矢印A2のように第1ヘッダ51aの供給管514から第3ヘッダ52aの流入管523へと流れて第3ヘッダ52aに流入する。第3ヘッダ52aに流入した冷媒は、流路E1〜E4、第4ヘッダ52bおよび流路E1'〜E4'を通って、再び第3ヘッダ52aに戻る。第3ヘッダ52aに戻った冷媒は、第3ヘッダ52aの流出管524から圧縮機6に向けて流出する。
より具体的に、第1ヘッダ51aは、流入管513から供給された冷媒を複数の流路D1〜D4に分流する。各流路D1〜D4を第2ヘッダ51bへ向けて流れる冷媒は外気と熱交換し、これにより液冷媒の比率が徐々に減少するとともにガス冷媒の比率が徐々に増加する。
第2ヘッダ51bに到達した各流路D1〜D4の冷媒は、図7において矢印A1で示すように第2ヘッダ51bの第2空間部S2を介して流路D1'〜D4'に流入し、再び第1ヘッダ51aへ向かって流れる。各流路D1'〜D4'を第1ヘッダ51aへ向けて流れる冷媒は外気と熱交換し、これによりさらに液冷媒の比率が減少するとともにガス冷媒の比率が増加する。
なお、図7において冷媒が流れる方向を示す矢印内の濃淡の分布は、液冷媒の比率の分布を模式的に表すものであり、濃淡の分布が濃い領域ほど液冷媒の比率が高いことを示す(図8においても同様)。
第1ヘッダ51aに到達した各流路D1'〜D4'の冷媒は、図6において矢印A2で示すように第1ヘッダ51aから第3ヘッダ52aへ供給される。第3ヘッダ52aは、複数の流路E1〜E4に分流する。各流路E1〜E4を第4ヘッダ52bへ向けて流れる冷媒は外気と熱交換し、これによりさらに液冷媒の比率が減少するとともにガス冷媒の比率が増加する。
第4ヘッダ52bに到達した各流路E1〜E4の冷媒は、図8において矢印A3で示すように第4ヘッダ52bの第4空間部S4を介して流路E1'〜E4'に流入し、再び第3ヘッダ52aへ向かって流れる。各流路E1'〜E4'を第3ヘッダ52aへ向けて流れる冷媒は外気と熱交換し、これによりさらに液冷媒の比率が減少するとともにガス冷媒の比率が増加する。第3ヘッダ52aに到達した冷媒は、流出管524から圧縮機6の吸入口に向けて流出する。
ここで、第1ヘッダ51aに流入する冷媒は、液冷媒の比率がガス冷媒の比率よりも多く、密度の高い液冷媒の割合が大きいほど冷媒流速は遅くなる。このため、重力の影響により、第1ヘッダ51aの各第1空間部S1の底部に液冷媒が滞留しやすい。そこで本実施形態の熱交換器51においても、第1の実施形態と同様に、各第1空間部S1の底部を形成する第1仕切板512aは、その直上の第1扁平管11(第1空間部S1に接続される扁平管11のうち最下方に接続される扁平管11)の端部11aに近接する位置に配置されるのが好ましい(図9参照)。
図9は、第1ヘッダ51aの内部構造を示す要部の側断面図である。図9に示すように、第1空間部S1に接続される複数(図9では、3本)の第1扁平管11のうち最下方に位置する第1扁平管11と第1空間部Sを区画する2枚の第1仕切板512aのうちの下方に配置される第1仕切板512aとの間隔をG1とする。間隔G1は、本発明における第1間隔G1に相当し、上記最下方に位置する第1扁平管11の下面と、上記下方に配置される第1仕切板512aの上面との間の距離をいう。
また、第1空間部S1に接続される3本の第1扁平管11のうち最上方に位置する第1扁平管11と第1空間部S1を区画する2枚の第1仕切板512aのうちの上方に配置される第1仕切板512aとの間隔をG2とする。間隔G2は、本発明における第2間隔に相当し、上記最上方に位置する第1扁平管11の上面と、上記上方に配置される第1仕切板512aの下面との間の距離をいう。
この場合、間隔G1が間隔G2よりも小さくなるように、第1空間部S1を区画する2枚の第1仕切板512aが配置される。
各第1扁平管11は、間隔G3をおいて等ピッチで配置される場合、第1空間部S1を区画する2枚の第1仕切板512aを、間隙G1と間隙G2が等しくなるように配置する場合と比較して、間隔G1が間隔G2よりも小さくなるように配置する方が、間隙G1に相当する高さを有する空間R1の容積を小さくすることができるので、第1空間部S1の底部に滞留する液冷媒の量がそのぶん低減する。
また、複数本の第1扁平管11が間隔G3をおいて等ピッチで配列されている場合は、間隔G3は、間隔G1と間隔G2と第1仕切板512aの厚さ(図9では「T」としている)を加算した値に等しい。つまり、間隔G3は、間隔G1と間隔G2を加算した値より大きい。なお、複数本の第1扁平管11が間隔G3を全て同じ値とするのではなく、上下に隣接する第1空間部S1のうち、上方側の第1空間部S1に接続された3本の第1扁平管11のうち最下方に位置する第1扁平管11と、下方側の第1空間部S1に接続された3本の第1扁平管11のうち最上方に位置する第1扁平管11との間隔のみ、第1仕切板512aの厚さTに応じて間隔G3と異なる値としてもよく、間隔G1が間隔G2よりも大きい値となっていればよい。
さらに、複数本の第1扁平管11が間隔G3をおいて等ピッチで配列されている場合に、図9に示すように、第1空間部S1に接続される3本の第1扁平管11うち最下方に位置する第1扁平管11の下面と当該最下方に位置する第1扁平管11の直下に位置する第1仕切板512aの厚み方向の中心との間における上下方向に沿った距離を距離L1としたとき、距離L1の大きさは特に限定されないが、本実施形態では、L1は、間隔G3の半分の値より小さい値とされる。
なお、液冷媒の滞留は、第1ヘッダ51aだけでなく、第2ヘッダ51bにおいても発生する場合がある。このため、図9に示した構成が第2ヘッダ51bにおいても同様に適用されてもよい。この場合、第2ヘッダ51b内の複数の第2仕切板512bを、第1ヘッダ51a内の複数の第1仕切板512aと同じ高さ位置に配置することで、第2ヘッダ51bにおいても上述と同様の作用効果を得ることができる。
一方、第3ヘッダ52aは、第1ヘッダ51aおよび第2ヘッダ51bと比較して、ガス冷媒の比率が液冷媒の比率よりも大きい冷媒が流入する。この場合、密度の高い液冷媒の割合が小さいほど冷媒流速は高くなるため、重力よりも慣性力の影響を受けて液冷媒は重力方向上側に滞留することがある。そこで、本実施形態では、第3ヘッダ52aの第3空間部S3の上方に滞留する液冷媒を減少させるために、図10に示すように、第3ヘッダ52a内の複数の第3仕切板522aを、複数の第1仕切板512aおよび複数の第2仕切板522aよりも上方の位置に配置する。
図10は、第3ヘッダ52aの第3空間部S3の側断面図である。図10に示すように、第3空間部S3に接続される3本の第2扁平管21のうち最上方に位置する第2扁平管21と第3空間部S3を区画する2枚の第3仕切板522aのうちの上方に配置される第3仕切板522aとの間隔をG4とする。間隔G4は、本発明における第4間隔に相当し、上記最上方に位置する第2扁平管21の上面と上記上方に配置される第3仕切板522aの下面との間の距離をいう。
また、第3空間部S3に接続される3本の第2扁平管21のうち最下方に位置する第2扁平管21と第3空間部S3を区画する2枚の第3仕切板522aのうちの下方に配置される第3仕切板522aとの間隔をG5とする。間隔G5は、本発明における第5間隔に相当し、上記最下方に位置する第2扁平管21の上面と、上記下方に配置される第3仕切板522aの上面との間の距離をいう。
この場合、間隔G4が間隔G5より小さくなるように、第3空間部S3を区画する2枚の第3仕切板532aが配置される。
各第2扁平管21は、間隔G3をおいて等ピッチで配置される場合は、第3空間部S3を区画する2枚の第3仕切板522aを、間隙G4と間隙G5が等しくなるように配置する場合と比較して、間隔G4が間隔G5よりも小さくなるように配置する方が、間隙G4に相当する高さを有する空間R2の容積を小さくすることができるので、第3空間部S3の上部に滞留する液冷媒の量がそのぶん低減する。
また、複数の第2扁平管21が間隔G3をおいて等ピッチで配列されている場合は、間隔G3は、間隔G4と間隔G5と第3仕切板522aの厚さ(図9では「T」としている)を加算した値に等しい。つまり、間隔G3は、間隔G4と間隔G5を加算した値より大きい。なお、複数本の第2扁平管21が間隔G3を全て同じ値とするのではなく、上下に隣接する第3空間部S3のうち、上方側の第3空間部S3に接続された3本の第2扁平管21のうち最下方に位置する第2扁平管21と、下方側の第3空間部S3に接続された3本の第2扁平管21のうち最上方に位置する第2扁平管21との間隔のみ、第3仕切板522aの厚さTに応じて間隔G3と異なる値としてもよく、間隔G4が間隔G5よりも小さい値となっていればよい。
さらに、複数本の第2扁平管21が間隔G3をおいて等ピッチで配列されている場合に、図10に示すように、第3空間部S3に接続される3本の第2扁平管21うち最下方に位置する第2扁平管21の下面と当該最下方に位置する第2扁平管21の直下に位置する第3仕切板522aの厚み方向の中心との間における上下方向に沿った距離を距離L2としたとき、距離L2の大きさは特に限定されないが、本実施形態では、L2は、間隔G3の半分の値より小さい値とされる。
これにより、第3空間部S3の頂部を形成する第3仕切板522aとその直下の第2扁平管21の端部21aとの間の空間R2の容積が小さく抑えられるため、慣性力で液冷媒が滞留しても、第3空間部S3の上部に滞留する液冷媒の量が低減される。その結果、使用冷媒量のさらなる低減を図ることができる。
重力方向上側での液冷媒の滞留は、第3ヘッダ52aだけでなく、第4ヘッダ52bにおいても発生する場合がある。このため、図10に示した構成が第4ヘッダ52bにおいても同様に適用されてもよい。この場合、第4ヘッダ52b内の複数の第4仕切板522bを、第3ヘッダ52a内の複数の第3仕切板522aと同じ高さ位置に配置することで、第4ヘッダ52bにおいても上述と同様の作用効果を得ることができる。
図11は、第2ヘッダ51bおよび第4ヘッダ52b側から見た熱交換器50の側面図である。図11に示すように、第2仕切板512bが第4仕切板522bよりも上方の位置に配置される。また、図示は省略するが、第3仕切板522aが第3仕切板522aよりも上方の位置に配置される。これにより、各仕切板が、当該仕切板が配置される各ヘッダ管の径外方へ突出するフランジ部を有する場合に、各仕切板のフランジ部どうしが干渉することがないため、第1熱交換器51と第2熱交換器52とを近接配置させることができる。これにより、熱交換器50の空気流通方向(Z軸方向)における寸法が低減されるため、熱交換器50のコンパクト化を図ることができる。なお、上記各仕切板がフランジ部を有する場合、ロウ付け代を設けられるためヘッダ管との接合強度が高まり、ヘッダ管への組み込み作業性も向上させることができる。
1…空気調和機
4…室内用の熱交換器
5,50…室外用の熱交換器
11…扁平管(第1扁平管)
12a,51a…第1ヘッダ
12b,51b…第2ヘッダ
21…第2扁平管
52a…第3ヘッダ
52b…第4ヘッダ
122a,512a…仕切板(第1仕切板)
512b…第2仕切板
522a…第3仕切板
522b…第4仕切板
S…空間部
S1…第1空間部
S2…第2空間部
S3…第3空間部
S4…第4空間部
TE1…第1熱交換器本体
TE2…第2熱交換器本体

Claims (7)

  1. 上下方向に間隔をおいて配置された複数の第1扁平管を有する第1熱交換器本体と、
    前記複数の第1扁平管の一方側の第1端部に接続される第1ヘッダ管と、前記第1ヘッダ管の内部に配置され前記第1ヘッダ管の内部を上下方向に複数の第1空間部に区画する複数の第1仕切板と、を有する第1ヘッダと、
    前記複数の第1扁平管の他方の第2端部に接続される第2ヘッダ管を有する第2ヘッダと、を備え、
    前記第1空間部に接続される前記複数の第1扁平管のうち最下方に位置する第1扁平管と前記第1空間部を区画する2枚の第1仕切板のうちの下方に配置される第1仕切板との間隔を第1間隔G1とし、前記第1空間部に接続される前記複数の第1扁平管のうち最上方に位置する第1扁平管と前記第1空間部を区画する2枚の第1仕切板のうちの上方に配置される第1仕切板との間隔を第2間隔G2としたとき、前記第1間隔G1が前記第2間隔G2より小さい、
    熱交換器。
  2. 請求項1に記載の熱交換器であって、
    前記第1空間部に接続される前記複数の第1扁平管のうちの2本の第1扁平管の間隔を第3間隔G3としたとき、前記第3間隔G3は、前記第1間隔G1と前記第2間隔G2とを加算した値より大きい、
    熱交換器。
  3. 請求項2に記載の熱交換器であって、
    前記複数の第1扁平管が全て前記第3間隔G3で配列されており、
    前記第1空間部に接続される前記複数の第1扁平管のうち最下方に位置する第1扁平管の下面と前記最下方に位置する第1扁平管の直下に位置する第1仕切板の厚み方向の中心との間における上下方向に沿った距離を距離L1としたとき、前記距離L1は、前記第3間隔G3の半分の値より小さい、
    熱交換器。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の熱交換器であって、
    前記第2ヘッダは、前記第2ヘッダ管の内部を、前記第1ヘッダ内の上下方向に隣り合う所定の2つの第1空間部の間において冷媒の流れを折り返す複数の第2空間部に区画する、前記第2ヘッダ管の内部に配置された複数の第2仕切板をさらに有する、
    熱交換器。
  5. 請求項4に記載の熱交換器であって、
    上下方向に間隔をおいて配置された複数の第2扁平管を有し、空気が流通する方向に前記第1熱交換器本体と対向して配置される第2熱交換器本体と、
    前記複数の第2扁平管の一方側の第1端部に接続される第3ヘッダ管と、前記第3ヘッダ管の内部に配置され前記第3ヘッダ管の内部を上下方向に複数の第3空間部に区画する複数の第3仕切板と、を有する第3ヘッダと、
    前記複数の第2扁平管の他方の第2端部に接続される第4ヘッダ管と、前記第4ヘッダ管の内部を、前記第3ヘッダ内の上下方向に隣り合う所定の2つの第2空間部の間において冷媒の流れを折り返す複数の第4空間部に区画する、前記第4ヘッダ管の内部に配置された複数の第4仕切板とを有する第4ヘッダと、をさらに備え、
    前記複数の第3仕切板および前記複数の第4仕切板は、前記複数の第1仕切板および前記複数の第2仕切板よりも下方の位置にそれぞれ配置される、
    熱交換器。
  6. 請求項5に記載の熱交換器であって、
    前記第3空間部に接続される前記複数の第2扁平管のうち最上方に位置する第2扁平管と前記第3空間部を区画する2枚の第3仕切板のうちの上方に配置される第3仕切板との間隔を第4間隔G4とし、前記第3空間部に接続される前記複数の第2扁平管のうち最下方に位置する第2扁平管と前記第3空間部を区画する2枚の第3仕切板のうちの下方に配置される第3仕切板との間隔を第5間隔G5としたとき、前記第4間隔G4が前記第5間隔G5より小さい、
    熱交換器。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の熱交換器を備えた空気調和機。
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