JP2021160000A - 刃先交換式総形エンドミルおよび刃先交換式総形エンドミルのエンドミル本体 - Google Patents

刃先交換式総形エンドミルおよび刃先交換式総形エンドミルのエンドミル本体 Download PDF

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Abstract

【課題】希少で高価な材質により形成された切削インサートの有効利用を図る。【解決手段】軸線O回りにエンドミル回転方向Tに回転させられるエンドミル本体1の先端外周部に形成された切屑排出溝5の外周部に形成された複数のインサート取付座6に切削インサート4が取り付けられ、切削インサート4は多角形板状のインサート本体4Aを備え、少なくとも一部のインサート取付座6は、他のインサート取付座6に対して軸線Oからの半径が異なるように形成され、これらの切削インサート4の直線状の切刃4aの軸線O回りの回転軌跡が、周方向に隣接する切屑排出溝5の切削インサート4同士で、軸線Oに沿った断面において折れ線状に連続する。【選択図】図2

Description

本発明は、軸線回りにエンドミル回転方向に回転させられるエンドミル本体の先端外周部に上記軸線方向に延びる切屑排出溝が上記エンドミル本体の周方向に間隔をあけて複数条形成されており、これらの切屑排出溝の上記エンドミル回転方向を向く壁面に形成されたインサート取付座に着脱可能に取り付けられた切削インサートの切刃によって、上記軸線方向に溝幅が変化する溝が形成可能とされた刃先交換式総形エンドミル、およびこのような刃先交換式総形エンドミルのエンドミル本体に関するものである。
このような刃先交換式総形エンドミルとしては、例えば特許文献1には、ロータの外周部に等間隔を存してそれぞれ設けられ、かつ上記ローラの軸心方向に一定の溝幅から徐々に広がる側面と底面とが曲面で繋がれた形状のダブ溝を加工するダブ溝加工方法に用いられる第1、第2の刃先交換式総形エンドミルとして、第1の刃先交換式総形エンドミルの刃部が、ダブ溝の底面から側面に繋がる曲面を切削する部分の切刃の曲率半径が、第2の刃先交換式総形エンドミルの刃部の該当する部分の曲率半径より小さくされているものが記載されている。
また、特許文献2には、タービン軸の外周にタービン羽根の翼脚をメス溝とオス溝との組み合わせによって嵌め込むための断面クリスマスツリー状の溝を形成する溝切削加工方法に用いられる第1、第2の刃先交換式総形エンドミルとして、第1の刃先交換式総形エンドミルで切削される部分と第2の刃先交換式総形エンドミルで切削される部分との接続部分に対応する第1の刃先交換式総形エンドミルによる被切削部の断面が凸曲線であってその曲率半径が、この接続部分に対応する第2の刃先交換式総形エンドミルによる被切削部の断面の凸曲線の曲率半径よりも大きいものが記載されている。
特開2008−213127号公報 特開2009−061549号公報
しかしながら、これら特許文献1、2に記載された刃先交換式総形エンドミルでは、切削インサートの切刃が形成すべき溝の断面形状をそのまま反転させた形状とされており、1つの切削インサートにこのような切刃が1つしか形成されていない。そのため、この1つの切刃が摩耗等によって寿命に達すると切削インサートを交換しなければならず、通常はWC等の希少で高価な材質により形成された切削インサートの有効利用を図ることができずに非効率的かつ非経済的であった。
本発明は、このような背景の下になされたもので、軸線方向に溝幅が変化する溝が形成可能とされた刃先交換式総形エンドミルにおいて、希少で高価な材質により形成された切削インサートの有効利用を図ることが可能な刃先交換式総形エンドミル、およびこのような刃先交換式総形エンドミルのエンドミル本体を提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明の刃先交換式総形エンドミルは、軸線回りにエンドミル回転方向に回転させられるエンドミル本体の先端外周部に上記軸線方向に延びる切屑排出溝が上記エンドミル本体の周方向に間隔をあけて複数条形成されており、これらの切屑排出溝の上記エンドミル回転方向を向く壁面の外周部に上記軸線方向に間隔をあけて形成された複数のインサート取付座に切削インサートが着脱可能に取り付けられた刃先交換式総形エンドミルであって、上記切削インサートは、多角形板状のインサート本体を備えて、直線状の切刃が形成されていて、1つの上記切屑排出溝に形成された複数の上記インサート取付座のうち少なくとも一部のインサート取付座は、他のインサート取付座に対して、上記軸線方向に向けて該軸線からの半径が異なるように形成されており、これらのインサート取付座に取り付けられる上記切削インサートの上記インサート本体の直線状の上記切刃の上記軸線回りの回転軌跡が、周方向に隣接する上記切屑排出溝の上記インサート取付座に取り付けられた切削インサート同士で、上記軸線に沿った断面において折れ線状に連続することを特徴とする。
また、本発明の刃先交換式総形エンドミルのエンドミル本体は、このような刃先交換式総形エンドミルのエンドミル本体であって、軸線回りにエンドミル回転方向に回転させられ、先端外周部に上記軸線方向に延びる切屑排出溝が周方向に間隔をあけて複数条形成されており、これらの切屑排出溝の上記エンドミル回転方向を向く壁面の外周部に、多角形板状のインサート本体を備えた切削インサートが着脱可能に取り付けられる複数のインサート取付座が、上記軸線方向に間隔をあけて形成され、1つの上記切屑排出溝に形成された複数の上記インサート取付座のうち少なくとも一部のインサート取付座は、他のインサート取付座に対して、上記軸線方向に向けて該軸線からの半径が異なるように形成されており、これらのインサート取付座に取り付けられる上記切削インサートの上記インサート本体の直線状の上記切刃の上記軸線回りの回転軌跡が、周方向に隣接する上記切屑排出溝の上記インサート取付座に取り付けられた切削インサート同士で、上記軸線に沿った断面において折れ線状に連続するように配設されることを特徴とする。
このように構成された刃先交換式総形エンドミル、および該刃先交換式総形エンドミルのエンドミル本体においては、切削インサートが、特許文献1、2に記載された刃先交換式総形エンドミルのように形成すべき溝の断面形状をそのまま反転させた形状の切刃を有するものではなく、インサート本体が多角形板状に形成されている。
このため、例えばインサート本体が正多角形の板状であれば、インサート本体をインサート取付座に取り付け直すことにより、正多角形の辺稜部の数だけ切刃を使い回すことが可能となる。従って、希少で高価な材質により形成された切削インサートの有効利用を図ることができる。
そして、このような切削インサートにおけるインサート本体の直線状の切刃の軸線回りの回転軌跡が、周方向に隣接する切屑排出溝のインサート取付座に取り付けられた切削インサート同士で、軸線に沿った断面において折れ線状に連続することにより、軸線方向に溝幅が変化する溝が形成可能とされている。このため、例えば特許文献1に記載されたように軸線方向に徐々に広がる側面と底面とが曲面で繋がれた形状のダブ溝(ダブテール溝)のような軸線方向に溝幅が変化する溝を、折れ線状に連続した上記切刃によって形成することが可能となる。
ここで、上記エンドミル本体が、該エンドミル本体の先端部と後端部との間に、これら先端部と後端部よりも外径の小さい首部を備えている場合には、この首部に形成された上記インサート取付座の上記エンドミル回転方向を向く底面は、上記軸線方向後端側に向かうに従い上記エンドミル回転方向に向かうように傾斜していることが望ましい。
これにより、インサート取付座の上記底面と、このインサート取付座が形成された切屑排出溝のエンドミル回転方向とは反対側に隣接する切屑排出溝のエンドミル回転方向とは反対側を向く壁面との間の肉厚を、切刃にスラスト荷重が作用する軸線方向の後端側に向かいに従い大きくすることができるので、特に首部の外径が小さい場合でも応力の集中を軽減して首部の強度を確保することができる。
また、1つの上記切屑排出溝に形成された複数の上記インサート取付座のうち、上記軸線からの半径が最も小さい上記インサート取付座に対して、他の上記インサート取付座は上記エンドミル回転方向とは反対側に後退して形成されていることが望ましい。
切屑排出溝のエンドミル回転方向を向く壁面の外周部に軸線方向に間隔をあけて形成された複数のインサート取付座同士においては、軸線からの半径が最も小さい上記インサート取付座のエンドミル回転方向を向く底面と、これらインサート取付座が形成された切屑排出溝のエンドミル回転方向とは反対側に隣接する切屑排出溝のエンドミル回転方向とは反対側を向く壁面との間の肉厚は、他のインサート取付座の底面とエンドミル回転方向とは反対側に隣接する切屑排出溝のエンドミル回転方向とは反対側を向く壁面との間の肉厚よりも小さくなるので、上述のように構成することにより、これらのインサート取付座のエンドミル回転方向とは反対側のエンドミル本体の肉厚を略均一にして、切削インサートの取付安定性を確保することができる。
その一方で、軸線からの半径が最も大きくなる上記他のインサート取付座に取り付けられることにより切削量が多くなり、また長い切屑が切刃によって生成される切削インサートに対しては、インサート取付座がエンドミル回転方向とは反対側に後退して形成されることにより、そのエンドミル回転方向側の切屑排出溝の周方向の幅を大きくすることができるので、良好な切屑排出性を確保して切屑詰まりが発生するのを防止することが可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、インサート本体の直線状の切刃の軸線回りの回転軌跡が、周方向に隣接する切屑排出溝のインサート取付座に取り付けられた切削インサート同士で、軸線に沿った断面において折れ線状に連続することにより、軸線方向に溝幅が変化する溝を形成可能としつつ、希少で高価な材質により形成された切削インサートの有効利用を図ることができて、効率的かつ経済的である。
本発明の第1の実施形態を示すエンドミル本体の軸線方向先端側から見た底面図である。 図1における矢線X方向視の側面図である。 図1における矢線Y方向視の側面図である。 本発明の第2の実施形態を示すエンドミル本体の軸線方向先端側から見た底面図である。 図4における矢線X方向視の側面図である。 図4における矢線Y方向視の側面図である。
図1〜図3は、本発明の刃先交換式総形エンドミル、および該刃先交換式総形エンドミルのエンドミル本体1の一実施形態を示すものである。本実施形態において、エンドミル本体1は、鋼材等の金属材料により軸線Oを中心とした概略円柱状に形成され、後端部(図2および図3において上側部分)は円柱状のままのシャンク部2とされるとともに、先端部(図2および図3において下側部分)は切刃部3とされている。
このような刃先交換式総形エンドミルは、上記シャンク部2が工作機械の主軸に把持されて、エンドミル本体1が軸線O回りにエンドミル回転方向Tに回転させられつつ、この軸線Oに垂直な送り方向に送り出されることにより、上記切刃部3に着脱可能に取り付けられた切削インサート4の切刃4aによって軸線O方向に溝幅が変化する溝を被削材に形成する。
切刃部3の外周部には、軸線O方向に延びる切屑排出溝5がエンドミル本体1の周方向に間隔をあけて複数条(本実施形態では4条)形成されている。これらの切屑排出溝5のエンドミル回転方向Tを向く壁面の外周部には、この壁面からエンドミル回転方向Tとは反対側に凹んで切刃部3の外周面に開口する複数のインサート取付座6が軸線O方向に間隔をあけて形成されている。
これらのインサート取付座6は、1つの上記切屑排出溝5においては、少なくとも一部のインサート取付座6の軸線Oからの半径が、軸線O方向に向けて異なるように形成されている。具体的に、本実施形態では、インサート取付座6の軸線Oからの半径が、切刃部3の先端から軸線O方向後端側に向けて、大きくなった後に小さくなり、再び大きくなるようにされている。
さらに、これらのインサート取付座6は、周方向に隣接する切屑排出溝5に形成されたもの同士で、軸線O方向にずらされている形成されている。また、軸線Oを間にして反対側に位置する2つ1組の切屑排出溝5には、本実施形態では4つのインサート取付座6が形成されるとともに、他の2つ1組の切屑排出溝5には、本実施形態では5つのインサート取付座6が形成されており、これらの組をなすインサート取付座6の軸線Oからの半径は互いに等しくされている。
そして、これらのインサート取付座6に、上記切削インサート4が着脱可能に取り付けられている。本実施形態では、切削インサート4は、そのインサート本体4Aが、エンドミル本体1より硬度の高い超硬合金等の硬質材料によって正方形板状に形成されており、一方の正方形面がすくい面とされるとともに、このすくい面の周囲に配置される4つの側面は逃げ面とされ、これらすくい面と逃げ面との交差稜線部に上記切刃4aが形成されている。
また、上記すくい面とは反対側のインサート本体4Aの他方の正方形面は、インサート取付座6のエンドミル回転方向Tを向く底面6aに密着させられる着座面とされている。本実施形態の切削インサート4は、上記すくい面からこの着座面に向かうに従い上記逃げ面がインサート本体4Aの内方に向かうように傾斜するポジティブタイプの切削インサート4とされている。なお、本実施形態では、すべてのインサート取付座6に取り付けられる切削インサート4のインサート本体4Aは同形同大である。
さらに、インサート本体4Aの2つの正方形面に中央部には、このインサート本体4Aを貫通する取付孔が開口している。インサート本体4Aは、この取付孔に挿通されたクランプネジ7が、インサート取付座6の上記底面6aに形成された図示されないネジ孔にねじ込まれることにより、上記すくい面をエンドミル回転方向Tに向けるとともに、このすくい面の辺稜部に形成された1つの直線状の切刃4aを切刃部3の外周面から突出させ、インサート取付座6に着脱可能に取り付けられる。
また、エンドミル本体1の先端部の切刃部3の外周面は、上述のようにインサート取付座6の軸線Oからの半径が変化するのに合わせて、図2および図3に示すようにエンドミル本体1の先端から後端側に向かうに従い、外径が拡径した後に縮径し、再び拡径してシャンク部2に連なるように形成されている。なお、切屑排出溝5のエンドミル回転方向Tとは反対側を向く壁面は、切刃部3の外周面の外径が拡径する部分ではエンドミル回転方向Tとは反対側に延び、外径が縮径する部分ではエンドミル回転方向T側に延びるように傾斜している。
さらに、1つの切屑排出溝5に形成された複数のインサート取付座6は、本実施形態では切刃部3の最も先端側に位置するインサート取付座6が、軸線Oからの半径が最も小さくされ、このインサート取付座6からエンドミル本体1の後端側に向かうに従い、エンドミル回転方向Tとは反対側に向けて並んだ後に、切刃部3の外径が最大となる位置の近傍にあるインサート取付座6がエンドミル回転方向Tとは反対側に最も後退し、このインサート取付座6から後端側に向かいに従いエンドミル回転方向Tに向けて並ぶように配列されている。
これらのインサート取付座6に取り付けられる切削インサート4は、インサート本体4Aの1つの直線状の切刃4aを、このように外径が変化する切刃部3の外周面に沿わせるようにして取り付けられている。そして、軸線O方向にずらされた周方向に隣接する切屑排出溝5に形成されたインサート取付座6に取り付けられる切削インサート4同士の直線状の切刃4aは、軸線O回りの回転軌跡が、該軸線Oに沿った断面において折れ線状に連続するように配設されている。
さらに、切刃部3の外周面が切刃部3の先端から外径が縮径した後に再び拡径する部分において、エンドミル本体1の先端部の切刃部3と後端部のシャンク部2との間で、これら切刃部3の最大外径とシャンク部2の外径よりも外径の小さくなる部分は、首部8とされる。そして、本実施形態では、この首部8に位置するインサート取付座6は、図2および図3に示すように上記底面6aが軸線方向O後端側に向かうに従いエンドミル回転方向Tに向かうように傾斜している。
なお、エンドミル本体1には、シャンク部2の後端面から軸線Oに沿って図示されないクーラント孔が形成されており、このクーラント孔は切刃部3において周方向に隣接する切屑排出溝5の間を通るように分岐させられ、さらにエンドミル回転方向Tとは反対側に分岐して延びて、切屑排出溝5のエンドミル回転方向Tとは反対側を向く壁面に開口している。そして、これらの分岐したクーラント孔の開口部には、該開口部に対向するエンドミル回転方向Tとは反対側の切削インサートの切刃4aに向けてクーラントを噴出するノズル9がねじ込まれている。
このように構成された刃先交換式総形エンドミル、および該刃先交換式総形エンドミルのエンドミル本体1においては、1つの切屑排出溝5において、少なくとも一部のインサート取付座6の軸線Oからの半径が、軸線O方向に向けて異なるように形成されており、これらのインサート取付座6に取り付けられた切削インサート4における多角形板状のインサート本体4Aの直線状の切刃4aの軸線O回りの回転軌跡が、周方向に隣接する切屑排出溝5のインサート取付座6に取り付けられた切削インサート4同士で、軸線Oに沿った断面において折れ線状に連続するように配設されることによって、軸線O方向に溝幅が変化する溝が被削材に形成される。
このため、例えば特許文献1に記載されたように軸線方向に徐々に広がる側面と底面とが曲面で繋がれた形状のダブ溝(ダブテール溝)のような軸線O方向に溝幅が変化する溝を、折れ線状に連続した上記切刃によって形成することが可能となる。なお、被削材に形成される溝の断面は、切削インサート4の切刃4aの回転軌跡が軸線Oに沿った断面においてなす折れ線を転写した折れ線状となるが、これを滑らかな曲線状にするには、例えば後工程においてソリッドエンドミルのような曲線状の切刃を有する総形エンドミルによって仕上げ加工を行えばよい。
そして、上記構成の刃先交換式総形エンドミル、および該刃先交換式総形エンドミルのエンドミル本体1においては、切削インサート4が、多角形板状のインサート本体4Aを備えているので、例えば本実施形態に用にインサート本体4Aが正方形板状等の正多角形板状であれば、インサート本体4Aをインサート取付座6に取り付け直すことにより、この正多角形の辺稜部の数だけ切刃4aを使い回すことが可能となる。従って、希少で高価な材質により形成された切削インサート4の有効利用を図ることができるので、効率的かつ経済的である。
なお、本実施形態では、インサート本体4Aが正方形板状に形成されているが、正三角形板状でも3回の切刃4aの使用が可能となる。また、正5角形以上の正多角形板状でもよい。さらに、正多角形板状でなくても、長方形板状や菱形、あるいは平行四辺形の板状でもよく、これらの場合でも2回の切刃4aの使用が可能となるので、1回しか切刃を使用することができない特許文献1、2に記載された刃先交換式総形エンドミルと比べて切削インサート4の有効利用を図ることが可能である。
また、本実施形態では、エンドミル本体1が、エンドミル本体1の先端部の切刃部3と後端部のシャンク部2との間に、これらシャンク部2および切刃部3の最大外径よりも外径の小さい首部8を備えている。そして、この首部8に形成されたインサート取付座6のエンドミル回転方向Tを向く底面6aは、軸線O方向後端側に向かうに従いエンドミル回転方向Tに向かうように傾斜している。
このため、本実施形態によれば、首部8に形成された上記インサート取付座6の底面6aと、このインサート取付座6が形成された切屑排出溝5のエンドミル回転方向Tとは反対側に隣接する切屑排出溝5のエンドミル回転方向Tとは反対側を向く壁面との間の肉厚を、切刃4aにスラスト荷重が作用する軸線O方向の後端側に向かいに従い大きくすることができる。従って、特に首部8の外径が小さい場合でも、首部8に応力の集中するのを軽減することができ、首部8の強度を確保することが可能となる。
ただし、本実施形態では、このように首部8に形成されたインサート取付座6のエンドミル回転方向Tを向く底面6aを、軸線O方向後端側に向かうに従いエンドミル回転方向Tに向かうように傾斜させているが、首部8の外径が大きくて十分な強度を確保することが可能な場合には、図4〜図6に示す本発明の第2の実施形態の刃先交換式総形エンドミルおよびそのエンドミル本体1のように、首部8に形成されたインサート取付座6のエンドミル回転方向Tを向く底面6aが、軸線O方向後端側に向かうに従いエンドミル回転方向Tとは反対側に向かうように傾斜していたり、あるいは軸線Oに平行に延びていたりしてもよい。
さらに、上記実施形態では、1つの切屑排出溝5に形成された複数のインサート取付座6のうち、軸線Oからの半径が最も小さいインサート取付座6(本実施形態では、切刃部3の最先端のインサート取付座6)に対して、他のインサート取付座6はエンドミル回転方向Tとは反対側に後退して形成されている。
ここで、例えば切屑排出溝5のエンドミル回転方向Tとは反対側を向く壁面が軸線Oに平行に延びている場合には、この壁面と軸線Oからの半径が最も小さいインサート取付座6の底面6aとの周方向の肉厚は、他のインサート取付座6に肉厚よりも小さくなるが、本実施形態では、他のインサート取付座6がエンドミル回転方向Tとは反対側に後退して形成されているので、これら複数のインサート取付座6の底面6aとエンドミル回転方向Tとは反対側の切屑排出溝5の壁面との肉厚の均一化を図って、切削インサート4の取付安定性を確保することができる。
特に、本実施形態においては、この切屑排出溝5のエンドミル回転方向Tとは反対側を向く壁面が、切刃部3の外周面の外径が拡径する部分ではエンドミル回転方向Tとは反対側に延びるとともに、外径が縮径する部分ではエンドミル回転方向T側に延びるように傾斜しているので、上記肉厚の一層の均一化を図ることが可能となり、切削インサート4をさらに安定して取り付けることができる。
その一方で、軸線Oからの半径が大きくなる上記他のインサート取付座6に取り付けられることにより、切削量が多くなるとともに長い切屑が切刃によって生成される切削インサート4に対しては、インサート取付座6がエンドミル回転方向Tとは反対側に後退して形成されているので、そのエンドミル回転方向T側の切屑排出溝5の周方向の幅を大きくすることができる。このため、長い切屑が多く生成されるこのような切削インサート4については、良好な切屑排出性を確保して切屑詰まりが発生するのを防止することが可能となる。
1 エンドミル本体
2 シャンク部
3 切刃部
4 切削インサート
4A インサート本体
4a 切刃
5 切屑排出溝
6 インサート取付座
6a インサート取付座6の底面
7 クランプネジ
8 首部
9 ノズル
O エンドミル本体1の軸線
T エンドミル回転方向

Claims (4)

  1. 軸線回りにエンドミル回転方向に回転させられるエンドミル本体の先端外周部に上記軸線方向に延びる切屑排出溝が上記エンドミル本体の周方向に間隔をあけて複数条形成されており、これらの切屑排出溝の上記エンドミル回転方向を向く壁面の外周部に上記軸線方向に間隔をあけて形成された複数のインサート取付座に切削インサートが着脱可能に取り付けられた刃先交換式総形エンドミルであって、
    上記切削インサートは、多角形板状のインサート本体を備えて、直線状の切刃が形成されていて、
    1つの上記切屑排出溝に形成された複数の上記インサート取付座のうち少なくとも一部のインサート取付座は、他のインサート取付座に対して、上記軸線方向に向けて該軸線からの半径が異なるように形成されており、
    これらのインサート取付座に取り付けられる上記切削インサートの上記インサート本体の直線状の上記切刃の上記軸線回りの回転軌跡が、周方向に隣接する上記切屑排出溝の上記インサート取付座に取り付けられた切削インサート同士で、上記軸線に沿った断面において折れ線状に連続することを特徴とする刃先交換式総形エンドミル。
  2. 上記エンドミル本体は、該エンドミル本体の先端部と後端部との間に、これら先端部と後端部よりも外径の小さい首部を備え、
    この首部に形成された上記インサート取付座の上記エンドミル回転方向を向く底面は、上記軸線方向後端側に向かうに従い上記エンドミル回転方向に向かうように傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の刃先交換式総形エンドミル。
  3. 1つの上記切屑排出溝に形成された複数の上記インサート取付座のうち、上記軸線からの半径が最も小さい上記インサート取付座に対して、他の上記インサート取付座は上記エンドミル回転方向とは反対側に後退して形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の刃先交換式総形エンドミル。
  4. 請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の刃先交換式総形エンドミルのエンドミル本体であって、
    軸線回りにエンドミル回転方向に回転させられ、先端外周部に上記軸線方向に延びる切屑排出溝が周方向に間隔をあけて複数条形成されており、これらの切屑排出溝の上記エンドミル回転方向を向く壁面の外周部に、多角形板状のインサート本体を備えた切削インサートが着脱可能に取り付けられる複数のインサート取付座が、上記軸線方向に間隔をあけて形成され、
    1つの上記切屑排出溝に形成された複数の上記インサート取付座のうち少なくとも一部のインサート取付座は、他のインサート取付座に対して、上記軸線方向に向けて該軸線からの半径が異なるように形成されており、
    これらのインサート取付座に取り付けられる上記切削インサートの上記インサート本体の直線状の上記切刃の上記軸線回りの回転軌跡が、周方向に隣接する上記切屑排出溝の上記インサート取付座に取り付けられた切削インサート同士で、上記軸線に沿った断面において折れ線状に連続するように配設されることを特徴とする刃先交換式総形エンドミルのエンドミル本体。
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