JP2021159972A - 導線と金属端子の接合方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】導線と金属端子との間で安定した接合状態を維持することが可能な導線と金属端子の接合方法を得る。【解決手段】まず、導線14の先端部14Aにレーザ光Lを照射し、導線14の先端部14Aを溶融させる。これにより、当該導線14の先端部14Aにレーザ光Lのスポット径φ2よりも大径となる球状の接合代16を形成し、当該接合代16を金属端子12に配置する。そして、当該接合代16を溶融させ、導線14を金属端子12に接合させる。これにより、当該接合代16を金属端子12に配置し、当該接合代16を金属端子12に接合させる際、導線14の先端部14Aの位置ずれが生じないようにしている。これにより、レーザ光Lが金属端子12を直接照射することはなく、当該金属端子12を貫通して基板18が損傷することがないようにすることが可能となる。【選択図】図2
Description
本発明は、導線と金属端子の接合方法に関する。
特許文献1には、レーザ光を照射して被覆線を金属製の端子(以下、「金属端子」という)に接合(溶接)するためのレーザ溶接法に関する技術が開示されている。この先行技術では、金属端子に接触させた被覆線にレーザ光を照射し、ビニル等の被覆のみを溶融させた後、露出した金属製のワイヤ(以下、「導線」という)にレーザ光を照射し、導線を金属端子に接合させるようにしている。
つまり、この先行技術では、比較的低温で溶融し熱伝導の悪いビニルのような絶縁材でできた被覆の溶融と、比較的高温で溶融し熱伝導の良い導線の溶融との2段階に分けてレーザ光を照射することによって、レーザ光の最適照射強度の許容範囲を広くし、被覆の溶融不良及び導線の断線を防止するというものである。
しかしながら、上記先行技術では、金属製の導線を金属端子に接合する際、導線が溶融すると、当該導線の先端部が表面張力により球状化し、導線の先端部の位置がずれる場合がある。これにより、導線と金属端子との接合位置がずれ、その結果、導線と金属端子との間で安定した接合状態を維持することが困難な場合が生じる。
本発明は、導線と金属端子との間で安定した接合状態を維持することが可能な導線と金属端子の接合方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の導線と金属端子の接合方法は、レーザ光で導線の先端部を照射し、前記導線の先端部を溶融させ当該導線の先端部に前記導線の外径寸法よりも大きい塊部を形成させる第1照射工程と、前記第1照射工程後、前記導線の塊部を金属端子に接触させ、前記レーザ光で前記塊部を溶融させ、当該導線を前記金属端子に接合させる第2照射工程と、を有している。
請求項1に記載の導線と金属端子の接合方法では、第1照射工程において、レーザ光で導線の先端部を照射し、当該導線の先端部を溶融させ、導線の先端部に当該導線の外径寸法よりも大きい塊部を形成する。次に、第2照射工程において、当該導線の塊部を金属端子に接触させ、当該レーザ光で塊部を溶融させ、導線を金属端子に接合させる。
ここで、前述のように、金属製の導線の先端部をレーザ光で照射すると、当該導線の先端部が溶融し導線の先端部が表面張力により球状化する。これにより、導線の先端部の位置は当該導線の後端側へ退避(位置ずれ)してしまうことになる。
このため、本発明では、予め、第1照射工程において、レーザ光で導線の先端部を照射して導線を溶融させ、導線の先端部に当該導線の外径寸法よりも大きい塊部を形成させる。そして、第2照射工程において、導線を金属端子に接合する際に、塊部を金属端子に接触させ、当該塊部を溶融させる。
つまり、第1照射工程において、導線の先端部は既に退避した分で塊部を形成しているため、第2照射工程において、導線を金属端子に接合する際に、導線の先端部の位置ずれを抑制することが可能となる。
そして、第2照射工程において、当該塊部を金属端子に接合することによって、導線と金属端子との間で本来の接合位置を確保することができ、導線と金属端子との間で安定した接合状態を維持することが可能となる。
請求項2に記載の導線と金属端子の接合方法は、請求項1に記載の導線と金属端子の接合方法において、前記第1照射工程では、前記塊部は球状を成し、前記レーザ光のスポット径よりも大径となるように形成される。
請求項2に記載の導線と金属端子の接合方法では、第1照射工程では塊部は球状を成し、レーザ光のスポット径よりも大径となるように形成されるため、第2照射工程において、レーザ光が当該塊部からはみ出さないようにすることが可能となる。これにより、レーザ光が直接金属端子に照射されないようにすることが可能となる。
以上説明したように、請求項1に係る導線と金属端子の接合方法は、導線と金属端子との間で安定した接合状態を維持することができる、という優れた効果を有する。
請求項2に係る導線と金属端子の接合方法は、金属端子に対してレーザ光が直接照射されないようにすることで、当該金属端子を貫通して基板が損傷しないように抑制することができる、という優れた効果を有する。
以下、図面を用いて、本発明の実施形態に係る導線と金属端子の接合方法について説明する。
図1には、本実施形態に係る導線と金属端子の接合方法における第1照射工程について説明するための断面図が示されており、図2には、本実施形態に係る導線と金属端子の接合方法における第2照射工程について説明するための断面図が示されている。
図2に示されるように、本実施形態では、例えば、レーザ装置10を用いて、金属端子12に導線14を接合(溶接)する。
簡単に説明すると、図1に示されるように、レーザ装置10から照射されるレーザ光Lによって導線14を溶融させる(第1照射工程)。次に、図2に示されるように、当該レーザ光Lによって接合代(塊部)を溶融させ、接合代16を介して導線14を金属端子12に接合させる(第2照射工程)。
このように、本実施形態における接合方法では、第1照射工程と第2照射工程とを有している。以下において、当該第1照射工程、第2照射工程についてそれぞれ説明する。
(第1照射工程)
まず、第1照射工程について説明する。
まず、第1照射工程について説明する。
図1に示される第1照射工程では、導線14が銅で形成されているため、例えば、1000℃以上となるようにレーザ装置10の出力を調整し、導線14の先端部14Aを溶融させる。これにより、当該導線14の先端部14Aには、表面張力によって球状の接合代16が形成される。
このように、表面張力によって導線14の先端部14Aに球状の接合代16が形成されるとき、導線14の先端部14Aは、寸法S分後退する(いわゆる銅引け)。
また、本実施形態では、レーザ装置10から出力されるレーザ光Lによる照射時間を調整して、図2に示されるように、接合代16の外径寸法φ1が、レーザ装置10から出力されるレーザ光Lのスポット径φ2よりも大径となるように形成される。
例えば、本実施形態では、導線14及び金属端子12が銅で形成されている。導線14の接合代16の外径寸法φ1が約0.2mmの場合、レーザ装置10の出力13W、照射時間0.13秒で金属端子12に対して導線14の接合が可能である。
本実施形態では、レーザ装置10から出力されるレーザ光Lのスポット径φ2が0.05mmに対して、接合代16の外径寸法φ1は約0.2mmである。なお、導線14、金属端子12の大きさ、材質に合わせて、レーザ光Lの照射時間、出力等を調整する。
ここで、本実施形態では、導線14の接合代16の外径寸法φ1は、レーザ装置10から出力されるレーザ光Lのスポット径φ2よりも大径となるように形成される。導線14の接合代16の外径寸法φ1は、レーザ装置10によるレーザ光Lのスポット径φ2と同じ径の方がよい。
しかし、製造上のばらつきを考慮すると、導線14の接合代16の外径寸法φ1とレーザ装置10によるレーザ光Lのスポット径φ2を完全に同じ径にすることは困難である。このため、製造上のばらつきを考慮した上で、導線14の接合代16の外径寸法φ1が、レーザ装置10によるレーザ光Lのスポット径φ2よりも小径とならないようにしてレーザ光Lの照射時間、出力等が設定される。
(第2照射工程)
次に、第2照射工程について説明する。
次に、第2照射工程について説明する。
第2照射工程では、例えば、図2に示されるように、図示しないセンサ等が実装される基板18の上に載置された金属端子12に導線14の接合代16を配置する(接触させる)。
前述のように、接合代16の外径寸法φ1は、レーザ装置10から出力されるレーザ光Lのスポット径φ2よりも大径となるように形成されている。このため、レーザ装置10から出力されるレーザ光Lによって当該接合代16全体を一気に温め溶融させる。これにより、導線14が金属端子12に接合されることとなる。
このとき、レーザ光Lの中心線(軸芯線)P1を接合代16の中心線P2に合わせる。これにより、レーザ光Lの照射領域(スポット径φ2内の領域)が接合代16からはみ出さないようにする。
また、レーザ装置10では、接合代16において、エネルギ吸収率の高い青色レーザが用いられる。このように、金属端子12と導線14の接合代16との接合において、エネルギ吸収率を高くすることによって、金属端子12と導線14の接合代16との間でレーザ装置10による低出力での接合が可能となる。
また、金属端子12と導線14の接合代16との接合において、エネルギ吸収率の高い青色レーザが用いられることによって、短時間での接合が可能となる。これにより、レーザ光Lの長時間の照射による基板18への損傷を抑制することが可能となる。
ここで、比較例として、例えば、図3には、導線100を金属端子102に接合している状態を示す断面図が示されている。図3に示されるように、導線100を金属端子102に接合する際、導線100の先端部100Aが溶融すると、当該導線100の先端部100Aは表面張力により球状化し、当該導線100の先端部100Aの位置がずれてしまう(いわゆる銅引け)。
つまり、導線100と金属端子102との接合位置X1が、導線100の先端部100Aの溶融によって、矢印で示されるようにX2にずれることとなる。その結果、レーザ光L’が金属端子102を照射し、当該金属端子102を貫通して基板104が損傷する可能性が生じる。
また、導線100と金属端子102との接合位置X1がずれることによって、導線100と金属端子102との間で接触不良等が生じる可能性がある。一方、導線100と金属端子102との接合位置X1がずれることを想定して、予め接合面積を大きくすることも考えられるが、その場合、金属端子102が大きくなってしまう。
これに対して、本実施形態では、図2に示されるように、第2照射工程において、導線14を金属端子12に接合させる前に、まず、図1に示されるように、第1照射工程において、導線14の先端部14Aにレーザ光Lを照射し、導線14の先端部14Aを溶融させる。
これにより、当該導線14の先端部14Aにレーザ光Lのスポット径φ2よりも大径となる球状の接合代16を形成し、図2に示されるように、当該接合代16を金属端子12に配置する。そして、当該接合代16を溶融させ、導線14を金属端子12に接合させる。
このように、本実施形態では、予め導線14の先端部14Aを溶融させ、接合代16を形成することによって、いわゆる銅引けを抑制している。これにより、当該接合代16を金属端子12に配置し、当該接合代16を金属端子12に接合させる際、導線14の先端部14Aの位置ずれが生じないようにしている。
さらに、本実施形態では、導線14を金属端子12に接合させる際に、レーザ光Lの中心線P1を接合代16の中心線P2に合わせ、レーザ光Lの照射領域(スポット径φ2内の領域)が接合代16からはみ出さないようにしている。
以上のことから、本実施形態では、導線14を金属端子12に接合させる際に、レーザ光Lが金属端子12を直接照射することはなく、当該金属端子12を貫通して基板18が損傷しないようにすることが可能となる。
また、本実施形態では、導線14を金属端子12に接合させる際に、導線14の先端部14Aの位置ずれが生じないことで、導線14と金属端子12との間で本来の接合位置Xを確保することができ、導線14と金属端子12との間で安定した接合状態を維持することが可能となる。
さらに、本実施形態では、導線14を金属端子12に接合させる際に、導線14の先端部14Aの位置ずれないため、位置ずれ分を考慮して接合面積を大きくする必要もなく、結果的に、金属端子12の小型化にも寄与することができる。
なお、本実施形態では、金属端子12及び導線14はそれぞれ銅で形成されているが、銅に限るものではない。但し、銅以外の材質が選択される場合、導線14について、銅と略同程度の表面張力を有する材質が好ましい。また、当該導線14の材質に合わせて、金属端子12の材質も選択されることになる。
また、本実施形態では、導線14の表面は被覆されていないが、表面が被覆された導線14であっても本実施形態における効果と略同じ効果を得ることができる。
以上、本発明の実施形態の一例について説明したが、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは勿論である。
10 レーザ装置
12 金属端子
14 導線
14A 先端部(導線の先端部)
16 接合代(塊部)
L レーザ光
12 金属端子
14 導線
14A 先端部(導線の先端部)
16 接合代(塊部)
L レーザ光
Claims (2)
- レーザ光で導線の先端部を照射し、前記導線の先端部を溶融させ当該導線の先端部に前記導線の外径寸法よりも大きい塊部を形成させる第1照射工程と、
前記第1照射工程後、前記導線の塊部を金属端子に接触させ、前記レーザ光で前記塊部を溶融させ、当該導線を前記金属端子に接合させる第2照射工程と、
を有する導線と金属端子の接合方法。 - 前記第1照射工程では、前記塊部は球状を成し、前記レーザ光のスポット径よりも大径となるように形成される請求項1に記載の導線と金属端子の接合方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020066199A JP2021159972A (ja) | 2020-04-01 | 2020-04-01 | 導線と金属端子の接合方法 |
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Publications (1)
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---|---|
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2020
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