以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について説明する。
[購入管理システムの構成]
図1は、本実施形態に係る購入管理システム100の構成を示す。購入管理システム100は、主に、POSサーバ1と、管理サーバ2と、携帯端末3と、会計機5とを備える。購入管理システム100は、スーパーマーケット、コンビニエンスストアなどの店舗に設置される。顧客は商品の販売を行う店舗内において、購入する1つ以上の商品をかご8に入れる。顧客が商品の入っているかご8を会計機5の所定位置に置くと、会計機5は、商品に付されたRFID(Radio Frequency IDentifier)タグを読み取ることで、購入する商品(「購入商品」とも呼ぶ。)の精算を行う。精算における支払い方法として決済IDが選択された場合、会計機5は、顧客の使用する携帯端末3に表示されたQR(Quick Response;登録商標)コード等の二次元コードから決済IDを読み取り、当該決済IDに基づいて購入商品の精算を行う。購入商品の精算が終了すると、会計機5は購入商品をレジ袋などに自動的に荷詰めする。顧客は自動的に荷詰めされた商品を受け取ることができる。
POSサーバ1は、店舗で販売される商品に関する価格、在庫状況などを含む商品情報、店舗の売上情報などの種々の販売情報を管理するサーバである。POSサーバ1は、会計機5とネットワーク等を介して通信可能である。なお、POSサーバ1は、複数の系列店舗の販売情報を一括して管理するものであってもよく、店舗毎に存在し、その店舗の販売情報のみを管理するものであってもよい。
管理サーバ2は、携帯端末3や会計機5の制御を行うサーバ装置であり、携帯端末3及び会計機5とネットワーク等を介して通信可能となっている。管理サーバ2は、携帯端末3の表示制御に必要な情報をPOSサーバ1から取得し、記憶している。また、管理サーバ2は、店舗の会員である顧客に関する情報を記憶している。管理サーバ2は、携帯端末3が各種画面を表示するための表示情報を携帯端末3に送信する。上述の各種画面には、精算を行うための決済IDを示す二次元コードを表示する決済ID画面が含まれる。
なお、管理サーバ2は、複数のサーバ装置により構成されてもよい。例えば、管理サーバ2は、携帯端末3とのデータ授受などの携帯端末3とのインターフェース動作を主に行うサーバ装置と、POSサーバ1から取得する情報や購入商品のリスト(「購入商品リスト」とも呼ぶ。)、会員に関する情報など種々の情報を記憶、管理するサーバ装置とから構成されてもよい。この場合、前者のサーバ装置は、所謂アプリケーションサーバとして機能し、後者のサーバ装置は、所謂データベースサーバとして機能する。この場合、これらのサーバ装置は、それぞれが割り当てられた処理を実行するのに必要な情報の授受を、ネットワーク等を介して行う。
携帯端末3は、店舗で買い物を行う顧客が使用するスマートフォン等であり、管理サーバ2と通信を行うことで決済ID画面などの各種画面を取得し、表示する機能などを有する。なお、図1では、説明の便宜上、携帯端末3は1つのみ表示されているが、店舗に入店しており、決済IDを使用して精算を行う顧客の数だけ実際には存在している。
会計機5は、顧客が精算を行うための精算端末(所謂セルフ精算機)である。会計機5は、POSサーバ1と通信可能であって、精算に必要な種々の情報の授受を必要に応じて行う。会計機5は、商品に付された商品バーコードを読み取るためのハンディバーコードリーダ56と、店員を呼ぶためのライト57と、携帯端末3に表示された二次元コードを読み取ることで決済IDを取得する決済ID読取部70とを備えている。さらに、会計機5は、かご8や商品を一時的に置くためのカウンタ台80と、精算のためにかご8を置く収容部90と、収容部90の上部を開閉するためのシャッター91と、クレジットカードで支払いをするためのカード挿入口92と、現金で支払いをするための現金投入口93と、つり銭を取り出すためのつり銭取口94とを備えている。
[装置構成]
次に、POSサーバ1、管理サーバ2、携帯端末3及び会計機5の各構成について図2及び図5を参照して説明する。
(POSサーバ)
図2は、POSサーバ1の概略構成を示す。POSサーバ1は、主に、記憶部13と、データ通信を行う通信部14と、制御部15とを備える。これらの要素はバスライン10により相互に接続されている。
記憶部13は、ハードディスク又はフラッシュメモリといったメモリによって構成される。記憶部13は、制御部15が実行するプログラム、及び、制御部15がプログラムを実行することで所定の処理を実行するのに必要な情報を記憶する。本実施形態では、記憶部13は、売価変更情報17と、商品情報DB(Database)18と、商品の売上に関する情報である売上情報19とを含んでいる。なお、記憶部13は、売価変更情報17、商品情報DB18、売上情報19以外の種々の販売に関する情報を記憶してもよい。
商品情報DB18は、店舗又は店舗を含む系列店舗で取り扱う商品に関する情報のデータベースである。商品情報DB18は、例えば、商品の価格、JAN(Japanese Article Number)コードなどの商品を識別するための情報(「商品識別情報」とも呼ぶ。)、商品の分類情報、商品の在庫状況などの各種情報を含む。
売価変更情報17は、売価の変更に関する情報である。具体的に、売価変更情報17は、分類別割引情報、バンドル割引情報、セット割引情報、合計額割引情報、分類別値引情報、バンドル値引情報、セット値引情報、及び合計額値引情報などの任意の割引情報又は値引情報の少なくとも1つを含んでいる。
制御部15は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)などを備え、POSサーバ1内の各構成要素に対して種々の制御を行う。例えば、制御部15は、通信部14を介して会計機5と通信を行うことで、商品情報DB18に関する情報を会計機5に提供する。
(管理サーバ)
図3は、管理サーバ2の概略構成を示す。管理サーバ2は、主に、記憶部23と、通信部24と、制御部25とを備える。これらの各要素は、バスライン20を介して相互に接続されている。
記憶部23は、ハードディスク又はフラッシュメモリといったメモリによって構成される。記憶部23は、制御部25が実行するプログラム、及び、制御部25がプログラムを実行することで所定の処理を実行するのに必要な情報を記憶する。本実施形態では、記憶部23は、会員情報DB26と、売価変更情報27と、商品情報DB28と、購入商品リストDB29とを記憶する。
会員情報DB26は、会員登録を行った顧客毎の情報である会員情報のデータベースである。会員情報は、顧客を識別する顧客識別情報、名前、性別、生年月日、蓄積したポイント数などの情報を含んでいる。顧客は、例えば、氏名等を記入した申込用紙を店舗に設けられたサービスカウンター等に提出することにより会員として登録され、会員カードが付与される。なお、本実施形態において顧客は、このような会員登録の際に、決済に使用できる有効なクレジットカードを予め登録しておく。クレジットカードの情報は、クレジット情報として会員情報に含まれている。
売価変更情報27は、売価変更情報17と同様、値引又は割引に伴う売価の変更に関する情報である。売価変更情報27は、制御部25の制御に基づき、POSサーバ1が記憶する売価変更情報17と同期するように定期又は不定期に更新される。商品情報DB28は、商品情報DB18と同様、商品に関する情報のデータベースである。商品情報DB28は、制御部25の制御に基づき、POSサーバ1が記憶する商品情報DB18と同期するように定期又は不定期に更新される。
購入商品リストDB29は、店舗において買い物を行っている顧客の購入商品リストのデータベースである。購入商品リストは、例えば、購入予定の商品を示す商品識別情報と、その商品の購入予定数量を含むリストであり、携帯端末3又は携帯端末3を使用する顧客の顧客識別情報と関連付けられている。
通信部24は、有線又は無線通信により、POSサーバ1、携帯端末3及び会計機5と通信する。制御部25は、図示しないCPU、ROM及びRAMなどを備え、管理サーバ2内の各構成要素に対して種々の制御を行う。制御部25が実行する処理については後述する。なお、上記の構成において、通信部24は本発明の決済方法送信部、通知部の一例であり、制御部25は本発明の決済方法登録部、決済ID発行部、決済ID共有部の一例である。
(携帯端末)
図4は、携帯端末3の概略構成を示す。携帯端末3は、主に、表示部31と、入力部32と、記憶部33と、通信部34と、制御部35と、読取部36とを備える。これらの各要素は、バスライン30を介して相互に接続されている。
表示部31は、制御部35の制御に基づき、購入商品リスト、会計バーコードなどの各種情報の表示を行う。入力部32は、ユーザの入力を受け付けるインターフェースであり、例えば、タッチパネル、ボタン、音声入力装置などが該当する。
記憶部33は、ハードディスク又はフラッシュメモリといったメモリによって構成される。記憶部33は、制御部35が実行するプログラム、及び、制御部35がプログラムを実行することで所定の処理を実行するのに必要な情報を記憶する。例えば、記憶部33には、店舗において買い物を行う際や、後述する決済IDの発行及び共有、商品の購入可否の通知等を行う際に起動され、決済ID画面などの種々の画面の表示を制御するための専用のアプリケーションプログラムが記憶されている。
通信部34は、無線通信により、管理サーバ2と通信する。制御部35は、図示しないCPU、ROM及びRAMなどを備え、携帯端末3内の各構成要素に対して種々の制御を行う。制御部35が実行する制御については後述する。
読取部36は、例えばカメラなどの光学機器であり、商品に付された商品バーコードを読み取り、読み取った情報を制御部35に供給する。例えば、制御部35は、読取部36が出力する情報に基づき、商品に付された商品バーコードからJANコードなどの商品識別情報を取得することができる。
(会計機)
図5は、会計機5の概略構成を示す。会計機5は、主に、表示部51と、入力部52と、記憶部53と、通信部54と、制御部55と、ハンディバーコードリーダ56と、ライト57と、スピーカ58と、かご検知部59と、荷詰装置60と、決済ID読取部70とを備える。これらの各要素は、バスライン50を介して相互に接続されている。
表示部51は、制御部55の制御に基づき、決済ID画面や精算画面などの各種情報の表示を行う。入力部52は、顧客の入力を受け付けるインターフェースであり、例えば、タッチパネル、ボタンなどが該当する。なお、本実施形態では、表示部51をタッチパネルにより構成し、入力部52の機能も併せ持つものとする。
記憶部53は、ハードディスク又はフラッシュメモリといったメモリによって構成される。記憶部53は、制御部55が実行するプログラム、及び、制御部55がプログラムを実行することで所定の処理を実行するのに必要な情報を記憶する。例えば、記憶部53には、顧客が支払いを行う際に動作し、商品購入処理を行うための専用のアプリケーションプログラムが記憶されている。
通信部54は、有線又は無線通信により、POSサーバ1、管理サーバ2及び携帯端末3と通信する。制御部55は、図示しないCPU、ROM及びRAMなどを備え、会計機5内の各構成要素に対して種々の制御を行う。制御部55が実行する制御については後述する。ハンディバーコードリーダ56は、商品に付されたRFIDタグを読み取れない場合等に、顧客が読み取り操作することにより商品に付された商品バーコードを読み取り、読み取った情報を制御部55に供給する。ライト57は、会計機5に不具合が生じたときや、店員を呼ぶときなどに点灯する。スピーカ58は、必要に応じて注意喚起のための操作音や音声メッセージなどを出力する。なお、上記の構成において、通信部54は本発明の決済ID取得部、決済方法受信部の一例であり、制御部35は本発明の精算部、判定部、承認要求部の一例である。
かご検知部59は、かご8が所定位置に置かれたか否かを検知する。本実施形態において、所定位置はカウンタ台80の収容部90の底面上である。かご検知部59は、収容部90の底面に設置された重量センサによって、かご8が所定位置に置かれたか否かを検知する。なお、重量センサによってかご8を検知する代わりに、赤外線装置等によって光学的にかご8を検知することとしてもよい。また、かご8を置くことにより、収容部90の底面に設けられた物理的スイッチが押されたか否かによってかご8を検知することとしてもよい。制御部55は、かご検知部59によりかご8が所定位置に置かれたことを検知すると、シャッター91を閉める。
荷詰装置60は、かご8に入っている購入商品の精算が完了すると、収容部90の底面とかご8の底部を開放し、購入商品を収容部90の下部に設置された袋に移動させることで自動的に荷詰めを行う。具体的に、かご8の床板は、図1に示すように、開閉可能となるように取り付けられている。かご8は、床板を矢印の方向に開くことでかご8の底部を開放し、商品を下方、即ち荷詰装置60に移動させることが可能となる。なお、荷詰装置60は、本実施形態のように購入商品をかご8の下向きに移動させる機構に限られるものではなく、購入商品をかご8の横向きに移動させる機構であってもよい。即ち、荷詰装置60は、かご8に入っている購入商品をビニール袋やエコバック、段ボール箱等、顧客が持ち帰り可能な入れ物に自動的に荷詰めするものであればよい。
決済ID読取部70は、例えば、カメラなどの光学機器であり、携帯端末3に表示された二次元コードを読み取り、決済IDを示す決済ID情報を取得する。
[決済ID]
次に、購入管理システム100における決済IDについて説明する。本実施形態では、購入商品の精算における支払い方法として、クレジットカードを使用するクレジット決済、現金決済などに加え、決済IDによる決済を使用する。決済IDを使用するため、顧客は、予め会員登録の際に決済に使用できる有効なクレジットカードを登録しておく。管理サーバ2は、決済ID発行要求を受信すると、顧客のクレジットカードと紐付けて決済IDを発行し、要求した顧客(「決済元顧客」とも呼ぶ。)が使用する携帯端末3へ送信する。決済元顧客は、発行された決済IDを使用して、購入商品を精算することが可能となる。決済IDが使用された場合、会計機5は、当該決済IDに紐付けられたクレジットカードにより決済することで、購入商品の精算を行っている。
なお、決済IDの有効期限は、決済IDを無効とする処理を行わない限り、紐づけられたクレジットカードの有効期限と同じである。換言すると、後述する決済IDの発行は、クレジットカードが有効であり、精算方法が確立されていることを前提として行われる。
また、決済IDは、他の人と共有することができる。例えば、親が決済元顧客である場合、発行した決済IDを子供と共有することができる。子供が会計機5において、共有している決済IDを使用すると、会計機5は、親のクレジットカードにより決済することで子供が購入した商品の精算を行う。決済IDは、家族間や友達間など、決済元顧客が指定した任意の複数人と共有することができる。ここで、決済元顧客とは異なり、決済IDを共有している顧客を共有者と呼ぶ。
このように決済IDは他の人と共有することができ、共有者が購入した商品の代金と、決済元顧客が購入した商品の代金とを合算することができる。換言すると、共有者は、買い物のときに決済IDを使用することで、商品の代金の支払いを決済元顧客に依頼することができる。
(第1実施形態)
[決済ID発行処理]
次に、第1実施形態における決済ID発行処理について説明する。決済ID発行処理は、決済IDの発行及び共有を行う処理である。図6は、決済ID発行処理の概要を示すフローチャートである。なお、決済ID発行処理は、主として管理サーバ2、決済元携帯端末3a、共有携帯端末3bが、それぞれ予め用意されたプログラムを実行することにより実現される。
ここで、決済元携帯端末3aとは、例えば、店舗の会員として決済に使用できる有効なクレジットカードが登録されている「親」が使用する携帯端末3であり、共有携帯端末3bとは、その親の「子供」が使用する携帯端末3であるものとする。なお、本実施形態では、決済元顧客が親、共有者が子供という関係性であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、決済元顧客が有効なクレジットカードを登録している代表者であれば、共有者との関係性は任意であり、共有者の人数も1人に限られるものではない。
まず、親は、決済元携帯端末3aを使用して、決済ID発行要求を送信する(ステップS101)。携帯端末3aから決済ID発行要求を受信すると、管理サーバ2は、決済ID発行要求に含まれる顧客識別情報に基づいて、会員情報DB26からクレジット情報を取得する。そして、管理サーバ2は、取得したクレジット情報から決済に有効なクレジットカードを抽出し、当該クレジットカードに紐付けて決済IDを発行する(ステップS102)。管理サーバ2は、発行した決済IDを示す二次元コードを表示する決済ID画面を生成し、決済元携帯端末3aへ送信する(ステップS103)。
決済元携帯端末3aは、管理サーバ2から決済ID画面を受信すると、表示部31に表示する(ステップS104)。図7(A)は、決済元に送信される決済ID画面の表示例である。この例では、決済ID画面は、決済元携帯端末3aに表示されるものであって、決済IDを示す二次元コード75と、共有ボタン76とを有する。親は、共有ボタン76を押下して、発行された決済IDを共有する共有者を指定する。例えば、共有ボタン76が押下されると、決済元携帯端末3aは、共有者指定画面などをポップアップ表示し、親に共有者として子供を指定させる。具体的には、親が会員登録するときに併せて子供に関する情報を登録しており、共有者指定画面で子供の氏名を選択することで共有者を指定することとしてもよいし、共有者指定画面で子供に関する情報を登録することで共有者を指定することとしてもよい。即ち、共有者の指定方法は、任意に設定可能である。
共有者の指定が完了すると、決済元携帯端末3aは、共有者の情報を共有者情報として管理サーバ2へ送信する(ステップS105)。共有者情報を受信すると(ステップS106)、管理サーバ2は、共有決済ID画面を生成し、当該共有者情報に基づいて共有者として指定された子供が使用する共有携帯端末3bへ送信する(ステップS107)。共有携帯端末3bは、管理サーバ2から共有決済ID画面を受信すると、表示部31へ表示する(ステップS108)。図7(B)は、共有者に送信される共有決済ID画面の表示例である。この例では、共有決済ID画面は、共有携帯端末3bに表示されるものであって、決済IDを示す二次元コード75と、OKボタン77とを有する。子供は、共有携帯端末3bに表示された決済IDを確認するとOKボタン77を押下する。OKボタン77が押下されると、共有携帯端末3bは、管理サーバ2に共有完了情報を送信し、表示をメインメニューに戻す(ステップS109)。管理サーバ2は、共有携帯端末3bから共有完了情報を受信すると、決済IDの発行及び共有は完了したものとみなし、決済ID発行処理を終了する(ステップS110)。
なお、上記の例では、決済ID画面の共有ボタン76を押下して共有者を指定することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、別のタイミングで共有者を指定することしてもよい。また、顧客は、決済元携帯端末3aを使用して、管理サーバ2を通さず、決済IDを直接共有者の使用する共有携帯端末3bへ送信することとしてもよい。決済IDを共有携帯端末3bと共有する方法は、専用アプリケーション内の通信を利用する方法、メールアドレスによる方法など、決済IDを示す二次元コードを送信することが可能であれば種々の方法を適用することができる。
また、本発明は、決済IDを示す情報として二次元コードを使用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パスワードやPIN(Personal Identification Number)コード等であってもよい。例えば、決済IDとして8桁の数字で表すパスワードを発行する場合、共有者は携帯端末3を持っている必要はなく、会計機5でパスワードを入力すればよい。
[商品購入処理]
次に、第1実施形態における、商品購入処理の基本的な動作について説明する。商品購入処理は、顧客が店舗において商品を購入する処理である。図8は、商品購入処理の概要を示すフローチャートである。なお、商品購入処理は、主として管理サーバ2、決済元携帯端末3a、共有携帯端末3b、会計機5が、それぞれ予め用意されたプログラムを実行することにより実現される。
まず、顧客は、店舗に入るとかご置き場から1つのかご8を取り、購入したい商品をかご8に入れていく。全ての購入商品をかご8に入れると、顧客は、精算するためにかご8を会計機5の収容部90に置く(ステップS201)。会計機5は、かご検知部59によりかご8が所定位置に置かれたことが検知されると、シャッター91を閉め、かご8に入っている商品に付されたRFIDタグと通信することで、購入商品の商品識別情報を取得する(ステップS202)。次に、会計機5は、通信部54を介し、取得した商品識別情報に基づいて、POSサーバ1の商品情報DB18を参照することで購入商品リストを作成し、表示部51に表示する(ステップS203)。購入商品リストは、例えば、購入商品を示す商品識別情報、商品名、その商品の購入予定数量、価格等を含むリストである。
図9は、購入商品リスト画面の表示例を示す。この例では、購入商品リスト画面は、リスト表示欄41と、小計表示欄42と、合計額表示欄43と、支払いボタン45と、中止ボタン46とを有する。リスト表示欄41には、購入商品毎に購入商品の名称、数量、価格が表示される。小計表示欄42は、購入商品リストの全商品に対する価格の税抜きの小計を表示し、合計額表示欄43は、購入商品リストの全商品に対する価格の税込みの合計額を表示する。支払いボタン45は、顧客が購入商品リスト画面に表示された商品の支払いへ進む際に押下するボタンである。中止ボタン46は、商品の購入を中止する際に押下するボタンである。
会計機5は、顧客により支払いと中止のいずれが選択されたかを判定する(ステップS204)。中止ボタン46が押下され、顧客により中止が選択されたと判定した場合、会計機5は、商品の購入を中止して商品購入処理を終了する。一方、支払いボタン45が押下され、顧客により支払いが選択されたと判定した場合、会計機5は、購入商品リストを含む支払い方法選択画面を表示部51に表示する(ステップS205)。
図10は、支払い方法選択画面の表示例である。この例では、支払い方法選択画面は、リスト表示欄61と、小計表示欄62と、合計金額表示欄63と、クレジットボタン64と、現金ボタン65と、決済IDボタン66とを有する。リスト表示欄61には、購入商品の名称、数量、価格が表示される。小計表示欄62は、リスト表示欄61に表示された全購入商品に対する売価の税抜きの小計を表示し、合計金額表示欄63は、全購入商品に対する売価の税込みの合計額を表示する。顧客は、支払い方法選択画面を見て支払い金額を確認し、クレジットボタン64、現金ボタン65、決済IDボタン66のいずれかを押下する。
なお、支払い方法選択画面は、リスト表示欄61や小計表示欄62を含んでいるが、本発明はこれに限定されるものではなく、支払い金額の確認と支払い方法の選択が可能であればよい。また、決済IDによる決済以外の支払い方法は、クレジット決済や現金決済に限られるものではなく、電子マネー決済など任意の決済を適用することができる。
会計機5は、決済IDボタン66が押下されたか否かを判定する(ステップS206)。決済IDボタンが押下されていないと判定した場合(ステップS206;No)、会計機5は、顧客が支払い方法選択画面においてクレジットボタン64又は現金ボタン65を押下したと判断し、ステップS218の処理へ進む。具体的に、顧客がクレジットボタン64の押下によりクレジットでの支払いを選択した場合、ステップS218において会計機5は、カード挿入口92へのクレジットカード挿入や暗証番号の入力などを促すメッセージを表示部51に表示し、クレジット決済を行う。また、顧客が現金ボタン65の押下により現金での支払いを選択した場合、会計機5は、現金投入口93への現金投入を促すメッセージを表示部51に表示し、現金が投入されると、必要に応じて釣銭を支払う。
なお、クレジット決済や現金投入により精算を行うと、会計機5は、表示部51に精算終了画面を表示するが、詳細は後述する。
一方、決済IDボタン66が押下されたと判定した場合(ステップS206;Yes)、会計機5は、表示部51に読取促進画面を表示する(ステップS207)。図11は、読取促進画面の表示例を示す。この例では、読取促進画面は、決済IDの二次元コードを会計機5の決済ID読取部70にかざすことを促すメッセージと、OKボタン67とを有する。ここで、決済IDボタン66を押下した顧客は、上述した共有携帯端末3bを使用する子供であり、決済元顧客は決済元携帯端末3aを使用する親であるとする。子供は、共有携帯端末3bの表示部31に図7(B)に示すような共有決済ID画面を表示させ、決済IDを示す二次元コード75を、会計機5の決済ID読取部70にかざす(ステップS208)。
会計機5は、決済ID読取部70により決済IDを示す二次元コード75を正常に読み取ることができたか否かを判定する(ステップS209)。二次元コード75を正常に読み取ることができないと判定した場合(ステップS209;No)、会計機5は、ステップS207の処理に戻り、正常に読み取れるまで読取促進画面を繰り返し表示する。一方、正常に読み取ることができたと判定した場合(ステップS209;Yes)、会計機5は、決済ID読取部70により二次元コード75を読み取り、決済IDを取得する。そして、会計機5は、決済IDと、購入商品リストとを含む承認要求を管理サーバ2へ送信する(ステップS210)。
管理サーバ2は、会計機5から承認要求を受信する。そして、管理サーバ2は、会員情報DB26から、当該承認要求に含まれる決済IDに紐付けられたクレジットカードを登録している会員の会員情報を抽出する。さらに、管理サーバ2は、承認要求に含まれる購入商品リストに基づいて承認画面を生成し、抽出した会員情報に基づいて決済元携帯端末3aへ送信する(ステップS211)。決済元携帯端末3aは、管理サーバ2から承認画面を受信すると、表示部31へ表示する(ステップS212)。図12は、承認画面の表示例を示す。この例では、承認画面は、リスト表示欄61と、小計表示欄62と、合計金額表示欄63と、承認するか否かを問うメッセージと、承認ボタン68と、拒否ボタン69とを有する。リスト表示欄61、小計表示欄62及び合計金額表示欄63は、上述の支払い方法選択画面と同様であるため、説明は省略する。顧客、この場合親は、承認画面に表示された購入商品や支払い金額を確認し、問題なければ承認ボタン68を押下して支払いを承認する。一方、子供が余計な商品を購入している、支払い金額が多すぎるなど問題があれば、親は拒否ボタン69を押下して支払いを拒否する。
決済元携帯端末3aは、承認画面において支払いの承認と拒否のいずれが行われたかを判定する(ステップS213)。拒否ボタン69が押下され、支払いが拒否されたと判定した場合、決済元携帯端末3aは、決済IDと、支払いの承認を拒否する旨の情報とを含む拒否情報を会計機5へ送信する(ステップS214)。決済元携帯端末3aから拒否情報を取得すると、会計機5は、表示部51に拒否画面を表示する(ステップS215)。図13は、拒否画面の表示例を示す。この例では、拒否画面は、決済元から決済IDによる支払いが承認されず、買い物を中止する旨のメッセージを含む。会計機5は、図13に示すような拒否画面を表示すると、商品の購入を中止して商品購入処理を終了する。
一方、承認ボタン68が押下され、支払いが承認されたと判定した場合、決済元携帯端末3aは、決済IDと、支払いを承認する旨の情報とを含む承認情報を管理サーバ2へ送信する(ステップS216)。管理サーバ2は、決済元携帯端末3aから承認情報を受信すると、会員情報DB26から、当該承認情報に含まれる決済IDに紐付けられたクレジットカードに関するクレジット情報を抽出する。そして、管理サーバ2は、クレジット情報を会計機5へ送信する(ステップS217)。会計機5は、管理サーバ2から受信したクレジット情報に基づいて精算を行う(ステップS218)。具体的に、会計機5は、ID決済として、管理サーバ2から受信したクレジット情報に基づいて、決済IDに紐付けられたクレジットカードにより決済を行い、購入商品の精算を行う。
なお、本実施形態では、管理サーバ2から受信したクレジット情報に基づいて会計機5が決済IDに紐付けられたクレジットカードによる決済を行うこととしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、管理サーバ2が決済IDに紐付けられたクレジットカードによる決済を行い、決済が完了した旨の完了情報を会計機5に送信することとしてもよい。この場合、会計機5は、管理サーバ2から完了情報を受信することで、購入商品の精算を行ったものとみなす。
精算を行うと、会計機5は、表示部51に精算終了画面を表示する。図14は、精算終了画面の表示例を示す。この例では、精算終了画面は、決済情報欄71と、領収書ボタン72と、終了ボタン73とを有する。決済情報欄は、決済の金額を表示しており、決済の方法等、表示する情報は任意に設定することができる。領収書ボタン72は、領収書を印字出力するためのボタンである。終了ボタン73は、顧客が購入消費の精算を完了したことを確認するためのボタンである。顧客が終了ボタン73を押下すると、決済により精算が完了したとみなし、会計機5は、荷詰装置60を制御して、かご8に入っていた購入商品の荷詰めを行う(ステップS219)。荷詰めが完了すると、会計機5はシャッター91を開き、顧客は購入商品を荷詰めされた状態で受け取ることができる。これにより、商品購入処理は終了する。
なお、本発明は、図5に示すようなセルフレジの会計機5に限らず、店員が操作する有人の会計機にも適用することができる。また、本発明は、顧客が使用する携帯端末3や高機能かご、高機能カート等が商品のバーコードを読み取ることで商品識別情報を取得し、取得した商品識別情報を会計機に送信して精算を行う方法にも適用することができる。
さらに、本発明は、携帯端末3が商品識別情報の取得及び精算を行う方法にも適用することができる。この場合、会計機5に代わり、携帯端末3が精算端末として機能する。例えば、共有携帯端末3bが、商品識別情報を取得して購入商品の登録を行い、当該購入商品の代金の支払い方法として、決済元携帯端末3aと共有している決済IDを選択したとする。すると、管理サーバ2は、共有携帯端末3bから取得した決済IDに基づいて、決済元携帯端末3aへの承認を行い、会員情報DB26からクレジット情報を抽出して共有携帯端末3bへ送信する。これによれば、携帯端末3bは、共有IDに紐づいたクレジット情報に基づいてクレジット決済が可能となり、精算を行うことができる。
また、ステップS214において決済元携帯端末3aが拒否情報を送信する際に、例えば、「コーラは購入してはいけません」等のメッセージを含めることとしてもよい。また、拒否情報は、会計機5に加えて、共有携帯端末3bに送信することとしてもよい。これによれば、メッセージを確認することで共有者は、なぜ承認されなかったかを認識することができる。また、会計機5が店員が操作するレジであれば、メッセージに沿って購入商品からコーラを返却し、コーラを削除した購入商品リストを含む承認要求を再び決済元携帯端末3aに送信することができる。
また、管理サーバ2は、拒否情報により商品の購入が中止となった場合、決済元携帯端末3aに「商品の購入が中止となりました。○番レジにお子様がいらっしゃいます」といったメッセージを送信することとしてもよい。これによれば、例えば、共有者である子供がおつかいの練習として決済IDを使用した買い物を行っていた場合に、商品の購入が中止になったとしても、決済元顧客である親が適切に対応することができる。
これによれば、店舗内で親子や友達同士が別のカートで買い物をしている場合に、会計機5に行くタイミングが一緒でなくても、決済IDにより決済元を1つとすることができる。つまり、商品を購入したことによる支払い金額は合算されて1人の顧客が支払うこととなる。
また、親が店舗の駐車場や自宅で待っており、上述のおつかい練習のように、子供だけが店舗内で買い物をする場合にも決済IDを利用することができる。これによれば、親が子供にクレジットカードや現金を渡す必要がなく、子供が使用する携帯端末と決済IDを共有することで、子供は商品を購入することができる。よって、現金やクレジットカードの紛失といったリスクを回避することができる。たとえ、決済IDがなんらかの理由で流出したとしても、決済IDによる決済を行うためには決済元の承認が必要であるため、現金やクレジットカードを紛失したときに比べてリスクが小さいと考えられる。
(第2実施形態)
[制限付決済ID発行処理]
次に、第2実施形態における制限付決済ID発行処理について説明する。制限付決済ID発行処理は、使用に制限がある決済IDの発行及び共有を行う処理である。図15は、制限付決済ID発行処理の概要を示すフローチャートである。なお、制限付決済ID発行処理は、主として管理サーバ2、決済元携帯端末3a、共有携帯端末3bが、それぞれ予め用意されたプログラムを実行することにより実現される。
制限付決済IDは、例えば、友達数人のグループで旅行をする際などに利用すると便利である。そのため、ここでは、決済元携帯端末3aは、決済元顧客である「代表者」が使用する携帯端末3であり、共有携帯端末3bは、一緒に旅行をしている代表者の「友達」が使用する携帯端末3であるものとする。代表者は予め会員登録の際に有効なクレジットカードを登録しているものとする。なお、制限付決済IDの共有者である友達は複数であってもよく、その場合、複数の友達それぞれが共有携帯端末3bとして携帯端末3を所有しているものとする。
まず、代表者の操作により、決済元携帯端末3aは、制限付決済ID要求画面を表示部31に表示する(ステップS301)。図16は、制限付決済ID要求画面の表示例である。この例では、制限付決済ID要求画面は、名称欄81と、制限時間欄82と、制限日数欄83と、制限日付欄84と、制限付決済ID発行ボタン85とを有する。名称欄81は、制限付決済IDを発行する理由となったイベント名やグループ名などを入力する欄である。制限時間欄82、制限日数欄83及び制限日付欄84は、制限付決済IDを使用可能な期間を制限として設定する入力欄である。制限時間欄82は、制限付決済IDを使用可能な時間を設定するために、例えば「1」時間、「2」時間といった数字を入力する欄である。制限日数欄83は、制限付決済IDを使用可能な日数を設定するために、例えば「2」日間、「3」日間といった数字を入力する欄である。制限日付欄84は、制限付決済IDを使用可能な期限を設定するために、例えば「3」月「31」日までといった日付を入力する欄である。制限付決済ID発行ボタン85は、押下により、決済ID発行要求と、設定された制限に関する制限情報とを管理サーバ2へ送信するボタンである。
代表者は、決済元携帯端末3aに表示された制限付決済ID要求画面において、任意の入力欄に入力することで、決済IDの使用に対する制限を設定する(ステップS302)。設定を完了すると、代表者は、決済元携帯端末3aにおいて制限付決済ID要求ボタン87を押下する。決済元携帯端末3aは、制限付決済ID要求ボタン87が押下されると、決済ID要求及び制限情報を管理サーバ2へ送信する(ステップS303)。なお、制限を設定しないことで、第1実施形態と同様の制限のない決済IDを発行することとしてもよい。
携帯端末3aから決済ID発行要求及び制限情報を受信すると、管理サーバ2は、まず、決済ID発行要求に含まれる顧客識別情報に基づいて、会員情報DB26からクレジット情報を取得する。そして、管理サーバ2は、取得したクレジット情報から決済に有効なクレジットカードを抽出する。さらに、管理サーバ2は、抽出したクレジットカードに紐付けて、制限情報に基づく制限を設定した制限付決済IDを発行する(ステップS304)。管理サーバ2は、クレジットカード及び制限付決済IDに対応付けて制限情報と、発行日時とを会員情報DB26に記憶する。そして、管理サーバ2は、発行した制限付決済IDを示す二次元コードを表示する決済ID画面を生成し、決済元携帯端末3aへ送信する(ステップS305)。
なお、図15においてステップS306〜S312の処理は、図6におけるステップS104〜S110の処理と同様であるため説明は省略する。
また、本発明は、第1実施形態と同様に、決済IDを示す情報として二次元コードを使用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パスワードやPINコード等であってもよい。
本実施形態では、制限付決済IDの発行及び共有を専用のアプリケーションを利用して携帯端末3で行うこととしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、店舗に設置された店内端末で制限付決済IDや制限のない決済IDの発行を行うこととしてもよい。これによれば、友達同士で買い物に来た場合に、その場で手軽に制限付決済IDを発行し、共有することができる。また、顧客がクレジットカードを持っているが、携帯端末3を持っていない場合、店内端末は、クレジットカードを登録し、決済IDを例えば8桁の数字であるパスワードで発行する。これによれば、パスワードを会計機5に入力することで決済IDによる決済を行うことができるため、携帯端末3を持っていない顧客も簡単に決済IDを利用することが可能となる。
[商品購入処理]
次に、第2実施形態における、制限付決済IDによる商品購入処理の基本的な動作について説明する。商品購入処理は、顧客が店舗において商品を購入する処理である。図17は、制限付決済IDによる商品購入処理の概要を示すフローチャートである。なお、商品購入処理は、主として管理サーバ2、決済元携帯端末3a、共有携帯端末3b、会計機5が、それぞれ予め用意されたプログラムを実行することにより実現される。
なお、図17においてステップS401〜S407、及び、ステップS415〜S423の処理は、図8におけるステップS201〜S207、及び、ステップS211〜219の処理と同様であるため説明は省略する。また、ステップS406の処理で決済IDボタン66を押下した顧客は、上述した共有携帯端末3bを使用する「友達」であり、決済元は決済元携帯端末3aを使用する「代表者」であるとする。
ステップS408の処理において、友達は、共有携帯端末3bの表示部31に図7(B)に示すような共有決済ID画面を表示させ、決済IDを示す二次元コード75を、会計機5の決済ID読取部70にかざす(ステップS408)。
会計機5は、決済ID読取部70により決済IDを示す二次元コード75を正常に読み取ることができたか否かを判定する(ステップS409)。二次元コード75を正常に読み取ることができないと判定した場合(ステップS409;No)、会計機5は、ステップS407の処理に戻り、正常に読み取れるまで読取促進画面を繰り返し表示する。一方、正常に読み取ることができたと判定した場合(ステップS409;Yes)、会計機5は、決済ID読取部70により二次元コード75を読み取り、制限付決済IDを取得する。そして、会計機5は、制限付決済IDを含む判定要求を管理サーバ2へ送信する(ステップS410)。
なお、決済IDは、制限なしの決済IDと制限付決済IDの双方を表すものであって、制限なしの決済IDと制限付決済IDのいずれであるかを示す情報を含んでいる。本実施形態では、制限ありの決済IDであるものとする。また、制限なしの決済IDと制限付の決済IDは、複数発行することが可能であり、それぞれを利用することができる。
管理サーバ2は、会計機5から判定要求を受信する。そして、管理サーバ2は、判定要求に含まれる制限付決済IDに基づいて、会員情報DB26から制限情報及び発行日時を取得する(ステップS411)。取得した制限情報及び発行日時に基づいて、管理サーバ2は、制限付決済IDに設定された制限の範囲内であるか、制限の範囲外であるかを判定する。具体的に、管理サーバ2は、制限情報に基づいて、設定された制限が「制限付決済IDを使用可能な日数が3日間」であると特定した場合、現在日時が発行日時から3日以内であるか否かを判定することで、制限の範囲内であるか、制限の範囲外であるかを判定する。さらに、管理サーバ2は、判定結果を結果情報として会計機5へ送信する(ステップS412)。
会計機5は、管理サーバ2から受信した結果情報に基づいて、制限付決済IDが制限の範囲内であるか、制限の範囲外であるかを判定する(ステップS413)。制限付決済IDが制限の範囲外であると判定した場合(ステップS413;No)、会計機5は、表示部51に中止画面を表示する(ステップS424)。図18は、中止画面の表示例を示す。この例では、中止画面は、決済IDが無効であり、商品の購入を中止する旨のメッセージを含む。会計機5は、図18に示すような中止画面を表示すると、商品の購入を中止して商品購入処理を終了する。
一方、制限付決済IDが制限の範囲内であると判定した場合(ステップS413;Yes)、会計機5は、制限付決済IDと、購入商品リストとを含む承認要求を管理サーバ2へ送信する(ステップS414)。そして、管理サーバ2、決済元携帯端末3a及び会計機5は、ステップS415〜ステップS423の処理を行い、商品購入処理は終了する。
なお、本発明は、第1実施形態と同様にセルフレジの会計機5に限らず、店員が操作する有人の会計機にも適用することができる。また、本発明は、顧客が使用する携帯端末3や高機能かご、高機能カート等が商品のバーコードを読み取ることで商品識別情報を取得し、取得した商品識別情報を会計機に送信して精算を行う方法にも適用することができる。
さらに、本発明は、携帯端末3が商品識別情報の取得及び精算を行う方法にも適用することができる。この場合、会計機5に代わり、携帯端末3が精算端末として機能する。例えば、共有携帯端末3bが、商品識別情報を取得して購入商品の登録を行い、当該購入商品の代金の支払い方法として、決済元携帯端末3aと共有している決済IDを選択したとする。すると、管理サーバ2は、共有携帯端末3bから取得した決済IDに基づいて、決済元携帯端末3aへの承認を行い、会員情報DB26からクレジット情報を抽出して共有携帯端末3bへ送信する。これによれば、携帯端末3bは、共有IDに紐づいたクレジット情報に基づいてクレジット決済が可能となり、精算を行うことができる。
また、第1実施形態と同様に、決済元携帯端末3aが拒否情報を送信する際に、承認できない理由等を表すメッセージを含めることとしてもよいし、拒否情報を共有携帯端末3bにも送信することとしてもよい。
本実施形態では、制限付決済IDに設定する使用期間を発行日時からカウントすることとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、使用開始日時、使用終了日時を設定することとしてもよい。また、制限付決済IDは、使用期間に限らず、使用回数、購入商品の支払い金額の上限等、種々の制限を設定することができる。例えば、購入を許可する商品、又は、購入を禁止する商品を制限として設定することとしてもよい。このような決済IDに設定する制限を厳格にすることで、購入管理システム100は、決済元顧客の承認なしで決済IDによる精算を行うこととしてもよい。
このように、制限付決済IDは、使用期間や使用回数、支払い上限等の制限を設定することができるため、決済元顧客は、予算管理がしやすくなる。また、使用回数を1回に制限することで使い捨ての制限付決済IDを発行することが可能となり、家族ほど信頼関係がない友達であったとしても気軽に制限付決済IDを共有することができる。さらに、制限を厳格化して承認を省くことで、共有者は、精算をスムーズに行うことができ、時間を短縮することができるため、カスタマーサービスが向上する。
(第3実施形態)
[制限付決済ID発行処理]
次に、第3実施形態における、ゾーン制限を設定した制限付決済ID発行処理について説明する。第2実施形態では、決済IDの制限として、使用期間や使用回数、支払い金額の上限等を設定しているが、本実施形態では、店舗内を区分けしたエリアをゾーン制限として設定する。ゾーンとは、商品の購入を許可するエリアが設定されたものである。
図19は、店舗内の見取り図と、商品の種類別に店舗を区分けしたエリアとを示す図である。この例では、店舗内は商品が種類別に陳列されており、商品の種類としては、青果、鮮魚、酒類、お菓子等が挙げられる。破線で示す範囲が予め商品の種類別に店舗を区分けしたエリアであり、破線96の範囲が酒類エリア、破線97の範囲がお菓子エリアである。この他、図示されていないが、青果エリア、鮮魚エリアも存在する。なお、店舗内におけるエリアの区分けは、商品の種類毎に限定されるものではなく、任意の方法で区分けすることができる。制限付決済IDの共有者は、ゾーン制限としてゾーンに含まれるエリアに置かれた商品は購入することができるが、それ以外のエリアに置かれた商品は購入することができない。具体的に、ゾーン制限として、お菓子エリアが設定されている場合、制限付決済IDの共有者は、お菓子エリアに置かれた商品は購入することができるが、青果エリアに置かれた商品は購入することができない。
ゾーン制限を設定した制限付決済IDを発行する場合、上述の第2実施形態と同様に、図15に示す制限付決済ID発行処理を行う。なお、制限付決済ID発行処理は、ステップS301及びS302の処理以外は同様であるため、説明を省略する。また、第3実施形態では、第2実施形態と同様に、決済元携帯端末3aは、支払い元となる「代表者」が使用する携帯端末3であり、共有携帯端末3bは、一緒に旅行をしている代表者の「友達」が使用する携帯端末3であるものとする。
代表者の操作により、決済元携帯端末3aは、制限付決済ID要求画面を表示部31に表示する(ステップS301)。図20は、ゾーン制限を設定可能な制限付決済ID要求画面の表示例である。この例では、制限付決済ID要求画面は、店舗内のエリア名と、各エリア名に対応するチェックボックス95と、制限付決済ID発行ボタン88とを有する。代表者は、決済元携帯端末3aに表示された制限付決済ID要求画面において、商品の購入を可能としたいエリアに対応するチェックボックス95にチェックマークを入力することにより、ゾーン制限を設定する(ステップS302)。具体的に、商品を購入可能なゾーン制限としてお菓子エリア及び青果エリアを設定したい場合、代表者は、お菓子エリアと青果エリアに対応するチェックボックス95にチェックマークを入力する。そして、管理サーバ2、決済元携帯端末3a及び共有携帯端末3bは、ステップS303〜ステップS311の処理を行い、制限付決済ID発行処理は終了する。
なお、管理サーバ2は、ゾーン制限として設定されたエリアに関する情報を制限情報として、クレジットカード及び発行した制限付決済IDに対応付けて、会員情報DB26に記憶する。
また、本発明は、上述の実施形態と同様に、決済IDを示す情報として二次元コードを使用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パスワードやPINコード等であってもよい。
[通知処理]
次に、第3実施形態における通知処理について説明する。通知処理は、店舗内において購入商品を選択する際に、ゾーン制限に基づいて、顧客が現在いるエリアの商品が購入可能であるか否かを、共有携帯端末3bを介して通知する処理である。図21は、通知処理の概要を示すフローチャートである。なお、通知処理は、主として管理サーバ2、共有携帯端末3bが、それぞれ予め用意されたプログラムを実行することにより実現される。共有携帯端末3bは、GPS(Global Positioning System)を搭載しており、位置情報を取得できるものとする。また、管理サーバ2は、店舗内のエリアや会計機の位置情報を予め記憶しているものとする。
代表者の制限付決済IDを共有している友達は、まず、共有携帯端末3bを操作して専用のアプリケーションプログラムを実行し、当該制限付決済IDによる購入を指定する(ステップS501)。すると、共有携帯端末3bは、予め記憶している店舗の位置情報と、GPSにより取得した現在の位置情報とに基づいて、現在位置が店舗内であるか否かを判定する(ステップS502)。店舗内ではないと判定した場合(ステップS502;No)、共有携帯端末3bは、店舗内であると判定するまでステップS502の処理を繰り返し行う。一方、店舗内であると判定した場合(ステップS502;Yes)、共有携帯端末3bは、と、ステップS501において指定された制限付決済IDと、現在の位置情報とを管理サーバ2へ送信する(ステップS503)。
なお、共有携帯端末3bは、ステップS502において店舗内であると判定した場合、決済元携帯端末3aに店舗に到着した旨のメッセージを送信することとしてもよい。これによれば、予めメッセージを受信することで、決済元携帯端末3aを使用する代表者は、商品購入処理における承認をスムーズに行うことができる。
管理サーバ2は、共有携帯端末3bから受信した位置情報と、予め記憶している会計機5の位置情報とに基づいて、現在位置が会計機5近辺であるか否かを判定する(ステップS504)。会計機5近辺ではないと判定した場合(ステップS504;No)、管理サーバ2は、さらに、共有携帯端末3bから受信した位置情報と、予め記憶している各エリアの位置情報とに基づいて、現在位置が属するエリアを特定する(ステップS505)。また、管理サーバ2は、共有携帯端末3bから受信した制限付決済IDに基づいて、会員情報DB26から制限情報を取得する。そして、管理サーバ2は、取得した制限情報に基づいて、特定したエリアが、ゾーン制限として設定されたエリアに含まれているか否かを判定する(ステップS506)。
ゾーン制限として設定されたエリアに含まれていると判定した場合(ステップS506;Yes)、管理サーバ2は、このエリアの商品は購入可能であることを示すメッセージや「○」マーク等を含む購入許可画面を生成し、共有携帯端末3bへ送信する(ステップS507)。共有携帯端末3bは、管理サーバ2から購入許可画面を受信すると、表示部31に表示し、ステップS503へ戻る(ステップS508)。一方、ゾーン制限として設定されたエリアに含まれていないと判定した場合(ステップS506;No)、管理サーバ2は、このエリアの商品は購入禁止であることを示すメッセージや「×」マーク等を含む購入禁止画面を生成し、共有携帯端末3bへ送信する(ステップS509)。共有携帯端末3bは、管理サーバ2から購入禁止画面を受信すると、表示部31に表示し、ステップS503へ戻る(ステップS510)。
なお、購入許可画面及び購入禁止画面にメッセージやマークを表示することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、画面の色を購入許可画面では「青」、購入禁止画面では「赤」としてもよいし、購入可能である場合のみ共有携帯端末3bを振動させることとしてもよい。つまり、顧客がいるエリアが、購入可能なエリアであるか、購入禁止のエリアであるかを、共有携帯端末3bを使用して通知することができれば、その通知方法は任意に設定可能である。
ステップS503に戻り、共有携帯端末3bは、再び制限付決済IDと、現在の位置情報とを管理サーバ2へ送信する(ステップS503)。管理サーバ2は、共有携帯端末3bから受信した位置情報と、予め記憶している会計機5の位置情報とに基づいて、現在位置が会計機5近辺であるか否かを判定する(ステップS504)。会計機5近辺であると判定した場合(ステップS504;Yes)、管理サーバ2は、購入商品の選択が終わって会計機5へ向かったものと判断し、商品選択終了情報を共有携帯端末3bへ送信する(ステップS511)。共有携帯端末3bは、管理サーバ2から商品選択終了情報を受信し(ステップS513)、通知処理を終了する。
[商品購入処理]
次に、第3実施形態における、ゾーン制限が設定された制限付決済IDによる商品購入処理は、上述の第2実施形態と同様に、図17に示す商品購入処理を行う。なお、ゾーン制限が設定された制限付決済IDによる商品購入処理は、ステップS410及びS411の処理以外は同様であるため、説明を省略する。また、第3実施形態では、第2実施形態と同様に、決済元携帯端末3aは、支払い元となる「代表者」が使用する携帯端末3であり、共有携帯端末3bは、一緒に旅行をしている代表者の「友達」が使用する携帯端末3であるものとする。商品情報DB28には、各商品の陳列されているエリアに関する商品エリア情報が記憶されているものとする。
ステップS410において会計機5は、制限付決済IDと、購入商品リストとを含む判定要求を管理サーバ2へ送信する。管理サーバ2は、判定要求に含まれる制限付決済IDに基づいて、会員情報DB26から制限情報を取得する(ステップS411)。そして、管理サーバ2は、取得した制限情報と、判定要求に含まれる購入商品リストと、商品情報DBに含まれる商品エリア情報とに基づいて、制限付決済IDに設定された制限の範囲内であるか、制限の範囲外であるかを判定する。具体的に、管理サーバ2は、ゾーン制限として設定したエリア以外の商品が購入商品リストに含まれているか否かを判定し、含まれている場合は制限の範囲外、含まれていない場合は制限の範囲内であるとする。そして、管理サーバ2、決済元携帯端末3a及び会計機5は、ステップS412〜ステップS423の処理を行い、制限付決済IDを伴う商品購入処理は終了する。
なお、本発明は、上述の実施形態と同様にセルフレジの会計機5に限らず、店員が操作する有人の会計機にも適用することができる。また、本発明は、顧客が使用する携帯端末3や高機能かご、高機能カート等が商品のバーコードを読み取ることで商品識別情報を取得し、取得した商品識別情報を会計機に送信して精算を行う方法にも適用することができる。
さらに、本発明は、携帯端末3が商品識別情報の取得及び精算を行う方法にも適用することができる。この場合、会計機5に代わり、携帯端末3が精算端末として機能する。例えば、共有携帯端末3bが、商品識別情報を取得して購入商品の登録を行い、当該購入商品の代金の支払い方法として、決済元携帯端末3aと共有している決済IDを選択したとする。すると、管理サーバ2は、共有携帯端末3bから取得した決済IDに基づいて、決済元携帯端末3aへの承認を行い、会員情報DB26からクレジット情報を抽出して共有携帯端末3bへ送信する。これによれば、携帯端末3bは、共有IDに紐づいたクレジット情報に基づいてクレジット決済が可能となり、精算を行うことができる。本実施形態において共有者が使用する共有携帯端末3bは、ゾーン制限に基づいて、購入許可画面が表示されているエリアで商品識別情報を取得すると、購入商品として登録することができる。しかし、購入禁止画面が表示されているエリアで商品識別情報を取得すると、購入商品として登録することができない。
また、共有者が携帯端末3を持っていない場合、高機能かごや高機能カートに制限付決済IDを示すパスワードを入力することで、本実施形態を適用することができる。換言すると、通知処理において通知先となる通知端末は、携帯端末3に限らず、高機能かご、高機能カート等であってもよい。この場合、ゾーン制限として商品の購入が可能なエリアでは、共有携帯端末3bの代わりに、高機能かごや高機能カートのディスプレイに購入許可画面や購入禁止画面を表示させることとしてもよい。また、図22に示すような商品棚の棚札98に購入許可画面や購入禁止画面を表示させることとしてもよい。
また、上述の実施形態と同様に、決済元携帯端末3aが拒否情報を送信する際に、承認できない理由等を表すメッセージを含めることとしてもよいし、拒否情報を共有携帯端末3bにも送信することとしてもよい。
また、本実施形態では、ゾーン制限として商品の購入が可能なエリアを設定しているが、これに代わり、ゾーン制限として商品の購入が禁止のエリアを設定することとしてもよい。また、ゾーン制限を決済元携帯端末3aの使用者が設定することとしているが、店舗側が設定することとしてもよい。例えば、会員登録時の生年月日により顧客の年齢を算出し、20歳未満である顧客が使用する決済IDには、ゾーン制限として商品の購入が禁止のエリアに、酒類エリアや煙草エリアを設定することとしてもよい。これによれば、年齢確認が必要な酒類や煙草等の商品を未成年が購入することを防止することができる。また、ゾーン制限として商品の購入が禁止のエリアに設定されたエリアに入った場合、購入禁止画面だけではなく、「早くこのエリアから出てください」といった警告メッセージを共有携帯端末3bに表示させることとしてもよい。
さらに、ゾーン制限としてエリアではなく、購入を許可する商品、又は、購入を禁止する商品を設定することとしてもよい。この場合、共有携帯端末3bは、購入商品のバーコードを読み取り商品識別情報を取得すると、管理サーバ2と通信し、ゾーン制限に基づいて購入商品が、購入が許可された商品であるか否かを判定する。購入が許可された商品であると判定した場合、共有携帯端末3bは、購入許可画面を表示し、当該商品を登録することができる。一方、購入が禁止された商品であると判定した場合、共有携帯端末3bは、購入禁止画面を表示し、当該商品を登録することができない。
また、本実施形態の通知処理では、GPSを搭載した共有携帯端末3bから取得した位置情報を利用することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、Wi−Fi(登録商標)やBluetooth(登録商標)等の無線通信を利用することとしてもよい。図22は、無線通信を利用した通知を表す図である。この例では、予め各エリアに設置された商品棚から発信される無線通信を、管理サーバ2が管理している。具体的に、お菓子エリアの棚から発信された無線通信を共有携帯端末3bが受信したことを認識すると、管理サーバ2は、ゾーン制限に基づいて共有携帯端末3bに「○」マークを含む購入許可画面を表示する。
これによれば、共有者は、制限付決済IDにより商品の購入が許可されているエリア、又は、購入が禁止されているエリアを、店舗内での通知により認識することができる。特に、子供や高齢者等メッセージを読みづらい顧客であっても、画面を介して「〇」マークや「×」マーク、青色や赤色等といった通知により、商品の購入が許可されているか否かを視覚により簡単に認識することができる。
[変形例]
以下、上記の実施形態の変形例について説明する。なお、以下の変形例は、適宜組み合わせて実施することができる。
(第1変形例)
上記の実施形態において、制限情報は会員情報DB26に記憶することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、決済IDが制限情報を含むものとしてもよい。これによれば、商品購入処理において、制限範囲内であるか否かの判定を管理サーバ2ではなく、会計機5で行うことが可能となる。また、通知処理においても、ゾーン制限として設定されたエリアであるか否かの判定を管理サーバ2ではなく、共有携帯端末3bで行うことが可能となる。
(第2変形例)
上記の実施形態では、クレジットカードに紐づけて決済IDを発行することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、有効な決済方法と紐づけることができれば決済IDを発行することができる。例えば、携帯端末3がスマートフォンであれば、有効な決済方法として、購入商品の支払いを携帯電話料金や通信料金とまとめるキャリア決済等を適用することができる。
(第3変形例)
決済IDの共有は、専用アプリケーションやメールアドレス、SNS等を利用した通信により行ってもよいし、決済IDを示す二次元コードのスクリーンショットやパスワードを利用してもよい。しかし、これらの方法では、流出や他人の悪用などセキュリティ上のリスクが大きい。そのため、決済IDの共有は、例えば、NFC(Near Field Communication)のような近距離無線通信に限定し、認証と通信を同時に行ったり、通信の際に決済IDが携帯端末3の端末情報を含んだりすることでセキュリティを強化してもよい。
その他、上記の各実施形態(変形例を含む、以下同じ)の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが以下には限られない。
(付記1)
サーバ装置と、精算端末とを備える購入管理システムであって、
前記サーバ装置は、
決済元の顧客である決済元顧客による決済方法を登録する決済方法登録部と、
前記決済元顧客による決済方法に紐づけて、決済IDを発行する決済ID発行部と、
前記精算端末から受信した決済IDに紐づけられた決済方法を、当該精算端末へ送信する決済方法送信部と、
を備え、
前記精算端末は、
前記決済IDを取得する決済ID取得部と、
前記サーバ装置から、前記決済IDに紐づけられた決済方法を受信する決済方法受信部と、
購入した商品の支払いを、前記決済IDに紐づけられた決済方法により精算する精算部と、
を備える購入管理システム。
(付記2)
前記サーバ装置は、前記決済IDを、前記決済元顧客とは異なる顧客である共有者と共有する決済ID共有部をさらに備えることを特徴とする付記1に記載の購入管理システム。
(付記3)
前記決済ID発行部は、使用可能な条件を制限として設定した決済IDを発行するものであって、
前記精算端末は、
前記商品の購入が、前記決済IDに設定された制限の範囲内であるか否かを判定する判定部を備え、
前記精算部は、前記判定部により前記制限の範囲内であると判定された決済IDの場合のみ、当該決済IDに紐づけられた決済方法により精算することを特徴とする付記1又は2に記載の購入管理システム。
(付記4)
前記制限は、使用可能な回数、使用可能な期間、及び、購入した前記商品の支払い金額の上限の少なくとも1つであることを特徴とする付記3に記載の購入管理システム。
(付記5)
前記商品を購入する店舗内は、複数のエリアに区分けされており、
前記制限は、前記商品の購入を許可するエリア、又は、前記商品の購入を禁止するエリアを示すゾーン制限であることを特徴とする付記3又は4に記載の購入管理システム。
(付記6)
前記購入管理システムは、前記顧客が使用する通知端末を備え、
前記サーバ装置は、
前記顧客が使用する決済IDに前記制限として設定されたゾーンに基づいて、前記通知端末が前記商品の購入を許可するエリアに存在する場合は当該通知端末に購入許可を通知し、前記通知端末が前記商品の購入を禁止するエリアに存在する場合は当該通知端末に購入禁止を通知する通知部を備えることを特徴とする付記5に記載の購入管理システム。
(付記7)
前記精算端末は、
購入した前記商品の支払いを、前記決済IDに紐づけられた決済方法により精算することについて、承認の可否を問う承認要求を前記決済元顧客へ行う承認要求部、を備え、
前記精算部は、前記承認を示す承認情報を受信した場合にのみ、前記精算を行うことを特徴とする付記1乃至6のいずれか一項に記載の購入管理システム。
(付記8)
精算端末と通信可能なサーバ装置であって、
決済元の顧客である決済元顧客による決済方法を登録する決済方法登録部と、
前記決済元顧客による決済方法に紐づけて、決済IDを発行する決済ID発行部と、
前記精算端末から受信した決済IDに紐づけられた決済方法を、当該精算端末へ送信する決済方法送信部と、を備えるサーバ装置。
(付記9)
精算端末と通信可能なサーバ装置により実行される購入管理方法であって、
決済元の顧客である決済元顧客による決済方法を登録し、
前記決済元顧客による決済方法に紐づけて、決済IDを発行し、
前記精算端末から受信した決済IDに紐づけられた決済方法を、当該精算端末へ送信する購入管理方法。
(付記10)
決済元の顧客である決済元顧客による決済方法を登録し、
前記決済元顧客による決済方法に紐づけて、決済IDを発行し、
精算端末から受信した決済IDに紐づけられた決済方法を、前記精算端末へ送信する処理をコンピュータに実行させるプログラム。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。すなわち、本願発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。また、引用した上記の特許文献等の各開示は、本書に引用をもって繰り込むものとする。