JP2021156384A - ガス比例弁ユニット及び給湯器 - Google Patents
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Abstract
Description
バーナへのガス管には、要求されるインプットに対応して開度(通過面積)を調整する比例弁が設けられる。この比例弁は、特許文献1に開示されるように、ケーシング内に設けた円柱状の第1空間内に弁座を形成し、この弁座を開閉する弁体部を備えた軸部を、電磁ソレノイドによって軸方向へ進退動可能に設ける一方、弁体部の一次圧室側にガス流入口を、弁体部の二次圧室側にガス流出口をそれぞれ備えている。比例弁は、電磁ソレノイドへの通電量に比例した押圧力を軸部に作用させて弁体部と弁座との間の開度を調整し、ガス流入口から供給される燃料ガスを所定量だけガス流出口へ供給する。
このような比例弁において、ガス流入口の上流側には、元電磁弁を収容する円柱状の第2空間が、第1空間と直交状に連結され、第2空間の上流側に、給湯器のガス入口と接続されるガス通路が形成される。よって、比例弁は、第2空間とガス通路とが連設されて一体化したガス比例弁ユニットとして製造され、給湯器内に組み込まれることが多くなっている。
内部通路内で内部通路の軸方向へ移動可能に配置される弁体と、
ケーシングに連結され、通電量に応じてプランジャを動作させて弁体を移動させ、内部通路の開度を調整可能な電磁ソレノイドと、を含んでなるガス比例弁ユニットであって、
ケーシングには、弁体より上流側から内部通路に燃料ガスを供給するためのガス供給路が、自身の中心が内部通路の軸線に対してオフセットする位置で設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、上記構成において、ガス供給路は、内部通路の軸線との交差方向に延びる円柱状に形成されて、ケーシングには、ガス供給路を開閉する元電磁弁が設けられており、
元電磁弁よりも上流側でガス供給路には、内部通路の軸線に沿って延びる上流側ガス供給路が、自身の中心がガス供給路の軸線に対して、ガス供給路のオフセットと同じ方向へオフセットする位置で設けられていることを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、給湯器であって、バーナと、バーナに燃料ガスを供給するガス管と、を含み、
ガス管に、請求項1又は2に記載のガス比例弁ユニットを備えてなることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、上記効果に加えて、上流側ガス供給路もガス供給路に対して同じ方向へオフセットしているので、器具のガス入口の位置に対して、ガス比例弁ユニット全体を一方側へ配置することができる。よって、ガス入口の配置の自由度を高めることができると共に、筐体内部でガス比例弁ユニットと干渉することなくコントローラ等の設置スペースが確保可能となる。
図1,2は、給湯器の一例を示す説明図で、図1は前面のフロントカバーを外した状態の斜視を示し、図2は正面を示している。
給湯器1は、四角箱状の筐体2内に、燃焼装置3と、その上側の熱交換器4とを設置している。燃焼装置3の前面には、燃焼装置3内の図示しないバーナユニットに燃料ガスを分配供給するためのガス分配ユニット5が組み付けられる。燃焼装置3の下面には、燃焼用空気を供給する給気ファン6が組み付けられる。熱交換器4は、バーナユニットの燃焼排気から顕熱を回収する下側の一次熱交換器4Aと、潜熱を回収する上側の二次熱交換器4Bとを備える。燃焼装置3と一次、二次熱交換器4A,4Bとの内部は、それぞれ風呂側と給湯側とに仕切られている。二次熱交換器4Bを通過した燃焼排気は、二次熱交換器4Bの前面に設けた排気口7から外部へ排出可能となっている。
筐体2の下面には、外部のガス管が接続されるガス入口12と、水道管が接続される水入口13と、給湯栓への外部配管が接続される湯出口14と、外部の浴槽へ接続される往き口15及び戻り口16とが設けられている。ガス入口12は、筐体2内で、ガス比例弁ユニット17を介してガス分配ユニット5に接続される。水入口13は、給水管9に接続され、湯出口14は、出湯管8に接続される。往き口15は往き管10に接続され、戻り口16は戻り管11に接続される。ガス比例弁ユニット17の前方には、制御回路基板を備えたコントローラC(図6)が配置される。
上ケーシング31は、図6に示すように、軸線A1が上下方向に延びる筒状で、下部には円柱部35が、その上側には、前側の半円部分を切除した格好の半円部36が形成されている。但し、半円部36は、上方へ行くに従って横断面形状が徐々に小さくなる先細り状となっている。半円部36の上端には、筒状のガス出口部37が前向きに形成されて、ガス分配ユニット5のガス供給部23の上流端と接続されている。
上ケーシング31内において、円柱部35の上面には、軸線A1と同軸上で下向きに突出する支持柱38が形成されている。この支持柱38は、図7に示すように、開放側が後向きとなる横断面C字状で、前側には、リブ39が形成されている。
比例弁部40は、円柱部35と同軸で結合される筒状で、比例弁部40の内部には、環状の弁座43が形成されている。弁座43の内側には、上下方向に延びる軸部45と、軸部45の上部から上方へ行くに従って徐々に拡開する傘状の弁部46とからなる弁体44が配置されている。軸部45は、比例弁部40の下端に設けられたダイヤフラム47により、上下移動可能に支持されている。よって、弁体44の上下移動により、比例弁部40内の後述する第3通路63の開度が変更可能となっている。支持柱38の下端と弁部46の上面中央に設けたバネ受け部48との間には、コイルバネ49が介在されて、弁体44を閉弁方向に付勢すると共に、弁体44の上下方向の移動を支持している。
電磁ソレノイド33は、比例弁部40の下部に連結されて、プランジャ50を軸部45の下端に結合させている。よって、電磁ソレノイド33の通電に伴ってプランジャ50が上方へ移動することで、軸部45を連動させて弁部46による開度調整が可能となっている。
ガス入口部42は、図9に示すように、元弁部41の下面から下向きに突出する筒状であるが、ガス入口部42の軸線A3は、元弁部41の軸線A2と交わっておらず、図8及び図9に示すように、元弁部41の軸線A2から前後方向で手前側にオフセットしている。
ガス入口部42は、平面視でガス分配ユニット5よりも後方に位置するガス入口12に接続される。このガス入口部42に対して元弁部41が後方へオフセットし、元弁部41に対して比例弁部40が後方へさらにオフセットすることになる。よって、ガス比例弁ユニット17の組み付け状態では、ガス比例弁ユニット17は、図6に示すように、ガス分配ユニット5よりも前方に突出することがないため、その前側にコントローラCを設置するスペースを確保できる。
よって、ガス入口12からガス比例弁ユニット17に供給される燃料ガスは、ガス入口部42の第1通路61から元弁部41の第2通路62を通って比例弁部40の第3通路63に流れる。このとき、第3通路63に対してオフセットしている第2通路62から流れ込む燃料ガスは、図8に矢印で示すように、第3通路63内で比例弁部40の内周面に沿って旋回しながら弁座43と弁部46との間を通過する。よって、燃料ガスが上ケーシング31側へ均一に流れ、一部に集中して流れたり、軸部45に当たって分岐して反対側で合流したりすることで渦流が発生することが少なくなり、下ケーシング32での騒音の発生が抑制される。
そして、燃料ガスは、第4通路64から半円部36内の通路面積の狭い第5通路65を流れ、ガス出口部37の第6通路66を通ってガス分配ユニット5のガス供給部23に入る。このとき、ガス出口部37では、第6通路66の後端から前進してガス供給部23に流れ込むため、ガス供給部23に至る直線状の流れが確保でき、振動抑制及び圧損抑制に繋がる。また、第4通路64に対して後方へ偏心させることで第5通路65を形成しているので、ガス出口部37を上ケーシング31から後方へ突出させることなく第6通路66を形成でき、前後方向での薄型化も維持可能となる。
上記形態のガス比例弁ユニット17及び給湯器1によれば、燃料ガスが通過可能な円柱状の第3通路63(内部通路)を有する下ケーシング32(ケーシング)と、第3通路63内で第3通路63の軸方向へ移動可能に配置される弁体44と、下ケーシング32に連結され、通電量に応じてプランジャ50を動作させて弁体44を移動させ、第3通路63の開度を調整可能な電磁ソレノイド33と、を含み、下ケーシング32には、弁体44より上流側から第3通路63に燃料ガスを供給するための第2通路62(ガス供給路)が、自身の軸線A2(中心)が第3通路63の軸線A1に対してオフセットする位置で設けられている。
この構成により、第2通路62から第3通路63に入り込んだ燃料ガスは、第3通路63内で旋回するため、弁体44の一部に集中して作用したり、第2通路62の反対側で合流して渦流を発生させたりすることがなくなる。よって、簡単な構成で振動の発生を効果的に抑制することができる。また、弁体44の下流側へ燃料ガスを均一に流すことができるため、燃料ガスの分布を均一化させるための部材が不要又は小型化し、コスト低減に繋がる。
この構成により、ガス入口12(ガス入口部)の位置に対して、ガス比例弁ユニット17全体を一方側(ここでは奥側)へ配置することができる。よって、ガス入口12の配置の自由度を高めることができると共に、筐体2内部でガス比例弁ユニット17と干渉することなくコントローラCの設置スペースが確保可能となる。
第1通路のオフセットは必須ではなく、第2通路の軸線と交差するように設けることもできる。
上記形態のガス比例弁ユニット17及び給湯器1によれば、燃料ガスが通過可能な円柱状の第3通路63(内部通路)を有する下ケーシング32(第1ケーシング)と、第3通路63内で第3通路63の軸方向へ移動可能に配置される弁体44と、下ケーシング32に連結され、通電量に応じてプランジャ50を動作させて弁体44を移動させ、第3通路63の開度を調整可能な電磁ソレノイド33と、下ケーシング32に設けられ、弁体44より上流側から第3通路63に燃料ガスを供給するための第2通路62(ガス供給路)と、を含んでなり、弁体44の下流側で下ケーシング32には、第3通路63と連通し、第3通路63の軸線A1に沿って延びる連通空間67(第2の内部通路)を備えた上ケーシング31(第2ケーシング)が連結されており、連通空間67の下流側の端部で上ケーシング31に、連通空間67と連通するガス出口部37が設けられている。
この構成により、第3通路63内で燃料ガスの流れに偏りが生じたとしても、連通空間67では燃料ガスが周方向に拡散しつつ軸方向に向けて流れるため、燃料ガスの集中が緩和され、上ケーシング31に作用する力が弱まる。よって、簡単な構成で振動の発生を効果的に抑制することができる。
この構成により、第4通路64において燃料ガスの周方向への流れを促進することができ、ガスの均一化が効果的に行われ、振動の発生の抑制により効果的となる。また、支持柱38によって弁体44のがたつきも抑えられるため、ここでも振動抑制に繋がる。
この構成により、第4通路64で均一化された燃料ガスを第5通路65に導いて直線状のガス出口部37に流すことができる。よって、ガス出口部37の圧損を防止することができる。また、上ケーシング31から後側に突出することなく第5通路65をガス出口部37の後端に接続できるので、前後方向の厚みが大きくなることがない。
さらに、第4通路64は、第3通路63よりも軸方向の長さが長くなるように形成されている。
この構成により、燃料ガスを均一化するのに十分な通路長さを確保でき、振動抑制に効果的となる。
第4通路内の支持柱による弁体の支持は、コイルバネを用いず、例えば弁体の上面中央に設けた有底孔に支持柱の下端を遊挿させて支持させたり、これと逆に、弁体の上面中央に立設した突起を支持柱の下端に設けた開口に遊挿させて支持させたりしてもよい。支持柱の省略も可能である。
連通空間では狭窄通路をなくすこともできる。
ケーシングの構成も上記形態に限らず、3つ以上の部品を用いてケーシングを形成したりしても差し支えない。
給湯器自体の構成も上記形態に限らず、二次熱交換器を備えないタイプや風呂側の回路を備えないタイプであってもよい。
Claims (3)
- 燃料ガスが通過可能な円柱状の内部通路を有するケーシングと、
前記内部通路内で前記内部通路の軸方向へ移動可能に配置される弁体と、
前記ケーシングに連結され、通電量に応じてプランジャを動作させて前記弁体を移動させ、前記内部通路の開度を調整可能な電磁ソレノイドと、
を含んでなるガス比例弁ユニットであって、
前記ケーシングには、前記弁体より上流側から前記内部通路に燃料ガスを供給するためのガス供給路が、自身の中心が前記内部通路の軸線に対してオフセットする位置で設けられていることを特徴とするガス比例弁ユニット。 - 前記ガス供給路は、前記内部通路の軸線との交差方向に延びる円柱状に形成されて、前記ケーシングには、前記ガス供給路を開閉する元電磁弁が設けられており、
前記元電磁弁よりも上流側で前記ガス供給路には、前記内部通路の軸線に沿って延びる上流側ガス供給路が、自身の中心が前記ガス供給路の軸線に対して、前記ガス供給路のオフセットと同じ方向へオフセットする位置で設けられていることを特徴とする請求項1に記載のガス比例弁ユニット。 - バーナと、
前記バーナに燃料ガスを供給するガス管と、を含み、
前記ガス管に、請求項1又は2に記載のガス比例弁ユニットを備えてなることを特徴とする給湯器。
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