JP2021156098A - 耐震補強工事におけるアンカー挿入孔の出来形管理方法 - Google Patents

耐震補強工事におけるアンカー挿入孔の出来形管理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】実穿孔箇所と未完穿孔箇所とを画像データにおいて容易に判別できるようにして、穿孔形成された多数のアンカー挿入孔の出来形を、多くの手間を要することなく、撮影された画像を用いて効率良く管理できる耐震補強工事におけるアンカー挿入孔の出来形管理方法を提供する。【解決手段】出来形計測ステップS20は、サーバー11に取り込まれた画像データにおける濃淡の差によって穿孔箇所22,25を検知する穿孔箇所検知ステップS21と、各々の探査範囲24において複数の穿孔箇所が検知された場合に、1つの穿孔箇所のみを、開口縁部に施されたマーキング26から実穿孔箇所22として選択する実穿孔箇所選択ステップS22と、実穿孔箇所22の設計穿孔箇所21からの偏心量を検出する偏心量検出ステップS23とを含んでいる。管理票生成ステップS30は、各々の実穿孔箇所22の偏心量を表示した出来形管理表を生成する。【選択図】図1

Description

本発明は、アンカー挿入孔の出来形管理方法に関し、特に、既存のコンクリート構造物に穿孔形成された、耐震補強用のアンカー部材を挿入するための多数のアンカー挿入孔の出来形を管理する、耐震補強工事におけるアンカー挿入孔の出来形管理方法に関する。
既設の鉄筋コンクリート構造物を耐震補強するための工法として、例えば後施工せん断補強工法が知られている(例えば、特許文献1参照)。後施工せん断補強工法は、既設の鉄筋コンクリート構造物による躯体の表面に削孔形成されたアンカー挿入孔に、アンカー部材として例えばせん断補強鉄筋を挿入し、例えばグラウト材で空隙を充填して、挿入したせん断補強鉄筋を定着させることにより、既設の鉄筋コンクリート構造物を後施工によって耐震補強する工法である。
このような後施工せん断補強工法は、耐震補強のための工法として知られる増厚工法のように、既設の鉄筋コンクリート構造物による躯体の厚さを層厚する必要がないので、例えば下水道処理施設や貯水施設等を耐震補強する際に、流路や水槽の容積を減少させることなく、効率良く耐震補強することが可能である。また、このような後施工せん断補強工法によって、例えば下水道処理施設や貯水施設等を耐震補強する場合、補強される鉄筋コンクリート構造物による躯体の面積は、広大なものとなるため、使用すべきアンカー部材の本数が、例えば数万本程度と膨大な数量になると共に、これに伴って、アンカー部材を挿入して定着させるために穿孔形成される、アンカー挿入孔の数量も膨大なものとなることから、例えば作業員によって目視確認する作業によってでは、多数のアンカー挿入孔が所定の設計穿孔箇所に適切に穿孔されたか否か、その出来形を管理するのに多くの手間を要することになると共に、漏れや誤りの無いように正確に管理することは困難である。
これに対して、近年の写真測量技術や画像処理技術の進展に伴って、例えば建築構造物の表面に存在する凹凸等のレイアウトを、撮影された画像から測定できるようした建築構造物形状算出システムが開発されており(例えば、特許文献2参照)、また、例えばドローンを活用することによって、構造物の表面の画像を、広範囲に亘って精度の良い高画素の画像として容易に得られるようになっている。このようなことから、既存の鉄筋コンクリート構造物の耐震補強工事において、アンカー部材を挿入して定着させるために穿孔形成される多数のアンカー挿入孔の出来形を、写真測量技術や画像処理技術を用いることで、多くの手間を要することなく、効率良く管理できるようになるものと考えられる。
特開2014−159717号公報 特開2019−152533号公報
一方、既存の鉄筋コンクリート構造物として、例えば下水道処理施設や貯水施設等の底盤部や側壁部を耐震補強する場合、これらの底盤部や側壁部には鉄筋が埋設固定されていることから、多数のアンカー挿入孔を、各々の設計穿孔箇所の位置に穿孔形成しようとしても、埋設された鉄筋に突き当たる場合には、それ以上の深さに穿孔することが出来なくなって、鉄筋を避けながら設計穿孔箇所から外れた位置に、繰り返し穿孔し直す必要がある。既存の鉄筋コンクリート構造物に埋設された鉄筋は、表面近くに配筋された鉄筋につ
いては、公知の特殊な探査装置を用いて、その位置を表面側からある程度探査することが可能であるが、例えば2段配筋された鉄筋のうち、深い位置に配筋された鉄筋まで探査することは困難であり、したがって、各々のアンカー挿入孔の設計穿孔箇所の周囲には、所定の設定深さまで穿孔された実穿孔箇所と、実穿孔箇所以外の設定深さまで穿孔されていない未完穿孔箇所との、複数の穿孔箇所が混在する場合がある。
このようなことから、撮影された画像を用いて、画像処理により多数のアンカー挿入孔の出来形を効率良く管理するには、例えばサーバーに取り込まれた画像データにおいて、所定の設定深さまで穿孔された実穿孔箇所と、実穿孔箇所以外の設定深さまで穿孔されていない未完穿孔箇所とを、容易に判別できるようにする技術の開発が望まれている。
本発明は、所定の設定深さまで穿孔された実穿孔箇所と、実穿孔箇所以外の設定深さまで穿孔されていない未完穿孔箇所とを、サーバーに取り込まれた画像データにおいて容易に判別できるようにして、既存の鉄筋コンクリート構造物に穿孔形成された多数のアンカー挿入孔の出来形を、多くの手間を要することなく、撮影された画像を用いて効率良く管理することのできる耐震補強工事におけるアンカー挿入孔の出来形管理方法を提供することを目的とする。
本発明は、既存のコンクリート構造物の表面に穿孔形成された、耐震補強用のアンカー部材を挿入するための多数のアンカー挿入孔の出来形を、撮影された画像を用いて管理する耐震補強工事におけるアンカー挿入孔の出来形管理方法であって、前処理ステップと、出来形計測ステップと、管理票生成ステップとを含んで構成されており、前記前処理ステップは、サーバーに取り込まれた管理対象範囲の画像データに対して、各々のアンカー挿入孔の設計穿孔箇所の中心位置を設定する設計位置設定ステップと、各々のアンカー挿入孔の実穿孔箇所の中心位置の、前記設計穿孔箇所の中心位置からの位置ずれの許容範囲を設定する許容範囲設定ステップと、前記設計穿孔箇所の中心位置を中心とする、前記位置ずれの許容範囲よりも広く、且つ隣接する領域が重ならない大きさの、各々のアンカー挿入孔の設計穿孔箇所に対する実穿孔箇所の探査範囲を設定する探査範囲設定ステップとを含んでおり、前記出来形計測ステップは、サーバーに取り込まれた管理対象範囲の点群データによる立体形状から穿孔箇所を検知する穿孔箇所検知ステップと、各々のアンカー挿入孔の設計穿孔箇所に関する前記探査範囲において、複数の穿孔箇所が検知された場合に、サーバーに取り込まれた管理対象範囲の画像データにおける濃淡の差によって、1つの穿孔箇所のみを実穿孔箇所として選択する実穿孔箇所選択ステップと、各々の実穿孔箇所の各々の設計穿孔箇所からの偏心量を検出する偏心量検出ステップとを含んでおり、前記管理票生成ステップは、前記出来形計測ステップで検出された、各々の実穿孔箇所の各々の設計穿孔箇所からの偏心量を表示した出来形管理表を生成するようになっており、前記管理票生成ステップで生成された出来形管理表を用いて、多数のアンカー挿入孔の出来形を管理できるようにする耐震補強工事におけるアンカー挿入孔の出来形管理方法を提供することにより、上記目的を達成したものである。
そして、本発明の耐震補強工事におけるアンカー挿入孔の出来形管理方法は、各々の設計穿孔箇所に対する実穿孔箇所の施工時に、所定の設定深さまで穿孔できずにアンカー挿入孔を穿孔し直したことで、前記探査範囲において、複数の穿孔箇所が形成されている場合に、所定の設定深さまで穿孔された実穿孔箇所又はこれ以外の設定深さまで穿孔されていない未完穿孔箇所のいずれか一方に、マーキングを施しておくことにより、前記実穿孔箇所選択ステップにおいて、サーバーに取り込まれた管理対象範囲の画像データにおける濃淡の差によって、施されたマーキングを検知することで、複数の穿孔箇所から実穿孔箇所を選択するようになっていることが好ましい。
また、本発明の耐震補強工事におけるアンカー挿入孔の出来形管理方法は、 前記マーキングは、所定の設定深さまで穿孔された実穿孔箇所又はこれ以外の設定深さまで穿孔されていない未完穿孔箇所のいずれか一方の開口縁部に、着色を施すことによって行われており、前記実穿孔箇所選択ステップにおいて、開口縁部が着色された穿孔箇所を検知することで、実穿孔箇所を選択するようになっていることが好ましい。
さらに、本発明の耐震補強工事におけるアンカー挿入孔の出来形管理方法は、前記画像データが、多次元画像計測の手法が可能なオーバーラップを含む画像、又は位置算出の指標とすることが可能な標定点を含む画像によるものとなっていることが好ましい。
さらにまた、本発明の耐震補強工事におけるアンカー挿入孔の出来形管理方法は、前記前処理ステップの前記許容範囲設定ステップで設定される、前記実穿孔箇所の中心位置の前記設計穿孔箇所の中心位置からの位置ずれの許容範囲は、前記設計穿孔箇所の中心位置を中心とする半径が100mmの円形の範囲であり、前記前処理ステップの前記探査範囲設定ステップで設定される、前記設計穿孔箇所に対する前記実穿孔箇所の探査範囲は、前記設計穿孔箇所の中心位置を中心とする縦横200〜250mmの範囲であることが好ましい。
本発明の耐震補強工事におけるアンカー挿入孔の出来形管理方法によれば、所定の設定深さまで穿孔された実穿孔箇所と、実穿孔箇所以外の設定深さまで穿孔されていない未完穿孔箇所とを、サーバー取り込まれた画像データにおいて容易に判別できるようにして、既存の鉄筋コンクリート構造物に穿孔形成された多数のアンカー挿入孔の出来形を、多くの手間を要することなく、撮影された画像を用いて効率良く管理することができる。
図1は、本発明の好ましい一実施形態に係る耐震補強工事におけるアンカー挿入孔の出来形管理方法の作業工程を説明するフローチャートである。 図2は、本発明の出来形管理方法によって多数のアンカー挿入孔の出来形が管理されるコンクリート構造物を例示する、貯水施設の底盤部の上面図である。 図3は、図2に示す貯水施設の底盤部の一区画(A部)を拡大して示す上面図である。 図4は、本発明の出来形管理方法を実施するためのシステム構成を例示する説明図である。 図5は、アンカー挿入孔の出来形を管理するための画像を撮影する方法の説明図である。 図6は、設計穿孔箇所の周囲に複数の穿孔箇所が検知された際に、実穿孔箇所を選択する実穿孔箇所選択ステップの説明図である。 管理票生成ステップで生成される出来形管理図表を例示すチャートである。
本発明の好ましい一実施形態に係る耐震補強工事におけるアンカー挿入孔の出来形管理方法は、既存のコンクリート構造物として、例えば図2及び図3に示すような貯水施設の躯体の底盤部50の表面に形成される、耐震補強用のアンカー部材を挿入するための多数のアンカー挿入孔20(図3参照)の出来形を、撮影された画像を用いて効率良く管理するための管理方法として採用されたものである。本実施形態では、貯水施設の底盤部50を後施工せん断補強工法によって耐震補強する場合、貯水施設の底盤部50は広大な面積を有しており、アンカー部材及びこれを挿入するためのアンカー挿入孔20の数量が、例えば全体で数万本程度と膨大なものとなることから、例えば作業員によって目視確認する作業によってでは、多数のアンカー挿入孔20が、各々の設計穿孔箇所に適切に穿孔され
たか否か、その出来形を管理するのに多くの手間を要することになると共に、漏れや誤りの無いように正確に管理することは困難である。本実施形態のアンカー挿入孔の出来形管理方法は、撮影された画像を用いることで、多くの手間を要することなく、穿孔形成された多数のアンカー挿入孔20の出来形を、漏れや誤りの無いように正確に管理できるようにすると共に、特に所定の設定深さまで穿孔された実穿孔箇所22と、実穿孔箇所22以外の設定深さまで穿孔されていない未完穿孔箇所25とを、サーバー11(図4参照)に取り込まれた画像データにおいて容易に判別可能にするものである。
そして、本実施形態の耐震補強工事におけるアンカー挿入孔の出来形管理方法は、既存のコンクリート構造物として、例えば貯水施設の躯体の底盤部50の表面に穿孔形成された、耐震補強用のアンカー部材を挿入するための多数のアンカー挿入孔20の出来形を、撮影された画像を用いて管理する出来形管理方法であって、図1に示すように、前処理ステップS10と、出来形計測ステップS20と、管理票生成ステップS30とを含んで構成されている。
前処理ステップS10は、サーバー11に取り込まれた管理対象範囲の画像データに対して、各々のアンカー挿入孔20の設計穿孔箇所21の中心位置21a(図6参照)を設定する設計位置設定ステップS11と、各々のアンカー挿入孔20の実穿孔箇所22の中心位置22a(図6参照)の、設計穿孔箇所21の中心位置21aからの位置ずれの許容範囲23(図6の円によって囲まれる領域を参照)を設定する許容範囲設定ステップS12と、設計穿孔箇所21の中心位置21aを中心とする、位置ずれの許容範囲23よりも広く、且つ隣接する領域が重ならない大きさの、各々のアンカー挿入孔20の設計穿孔箇所21に対する実穿孔箇所22の探査範囲24(図6の点線によって囲まれる領域を参照)を設定する探査範囲設定ステップS13とを含んでいる。
出来形計測ステップS20は、サーバー11に取り込まれた管理対象範囲の画像データに基づき写真測量の原理を用いて得られた点群データによる立体形状から、穿孔箇所22,25(図6参照)を検知する穿孔箇所検知ステップS21と、各々のアンカー挿入孔20の設計穿孔箇所21に関する探査範囲24において、複数の穿孔箇所22,25が検知された場合に、サーバー11に取り込まれた管理対象範囲の画像データにおける濃淡の差によって、1つの穿孔箇所のみを実穿孔箇所22として選択する実穿孔箇所選択ステップS22と、各々の実穿孔箇所22の各々の設計穿孔箇所21からの偏心量を検出する偏心量検出ステップS23とを含んでいる。
管理票生成ステップS30は、出来形計測ステップS20で検出された、各々の実穿孔箇所22の各々の設計穿孔箇所21からの偏心量を表示した出来形管理表(図7参照)を帳票として生成するようになっており、管理票生成ステップS30で生成された出来形管理表を用いて、多数のアンカー挿入孔20の出来形を管理できるようになっている。
また、本実施形態では、各々の設計穿孔箇所21に対する実穿孔箇所22の施工時に、所定の設定深さまで穿孔できずにアンカー挿入孔20を穿孔し直したことで、いずれかの探査範囲24において、複数の穿孔箇所22,25が形成されている場合(図6参照)に、所定の設定深さまで穿孔された実穿孔箇所22、又はこれ以外の設定深さまで穿孔されていない未完穿孔箇所25のいずれか一方(本実施形態では、実穿孔箇所22)に、マーキング26(図6参照)を施しておくことにより、実穿孔箇所選択ステップS22において、サーバー11に取り込まれた管理対象範囲の画像データにおける濃淡の差によって、施されたマーキング26を検知することで、複数の穿孔箇所22,25から実穿孔箇所22を選択するようになっている(図2参照)。
さらに、本実施形態では、マーキング26は、例えば実穿孔箇所22又は未完穿孔箇所
25のいずれか一方の開口縁部に、好ましくはRGBの三原色の何れかの着色を施すことによって行われており、実穿孔箇所選択ステップS22において、開口縁部がマーキング26として着色された穿孔箇所を、画像データにおける濃淡の差によって検知することで、実穿孔箇所22を選択するようになっている。
本実施形態の耐震補強工事におけるアンカー挿入孔の出来形管理方法は、例えば図4に示すシステム構成を備える出来形管理システム10を用いて、実施することができる。出来形管理システム10、例えば有線又は無線の通信網を介して互いに接続されている、好ましくは搭載した撮影装置13によって、貯水施設の底盤部50の表面を移動しながら撮影可能なドローン12と、公知の各種の画像解析プログラム、自動抽出プログラム、帳票作成プログラム等を実装可能なサーバー11とを含んで構成されている。貯水施設の底盤部50の表面を撮影する撮影装置13は、ドローン12に搭載されたものの他、支持部材として例えば手持ちポール14によって支持された状態で、作業員が手持ちポール14を手で把持して移動させながら、貯水施設の底盤部50の表面を人力によって撮影してゆくものであっても良い。
好ましくはドローン12に搭載された撮影装置13は、例えば概ね1千万ピクセル程度の高画素で、貯水施設の底盤部50の表面を撮影することが可能な機能を備えている。撮影装置13は、作業員による例えば操作制御部を介した操作によって、貯水施設の底盤部50の上方にドローン12を飛行させて、管理対象範囲となる底盤部50の表面の一部又は全体を含む領域を、後述する好ましい所定のラップ長(図5参照)で重ね合わせた状態で、複数枚の画像として撮影できるようになっている。例えばドローン12を用いて撮影装置13によって撮影された画像による画像データは、サーバー11に送られた後に、画像解析プログラム(解析ソフト)による種々の画像処理が行われることで、1枚または複数枚のオルソ画像データ(正射投影画像)に変換され、またSfM(Structure from Motion)手法などの多次元画像計測の手法、及びその手法が実装されたプログラムをサーバー11が実行することで、貯水施設の底盤部50の形状に対応した精度の良い点群データによる三次元データを作成できるようになっている。
サーバー11は、コンピュータからなり、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、I/F(Interface)、HDD(Hard Disk Drive)、記憶手段、入力手段、表示手段、出力手段等を備えている。CPUは、ROMに組み込まれた各種のプログラムに従って、RAMをワークエリアとして使用しながら、画像解析プログラムによる画像処理や、その他のプログラムによる処理を制御する。また、CPUは、各種のコンピュータプログラムがROMに組み込まれていることにより、記憶手段、入力手段、表示手段、出力手段等を機能させると共に、撮影装置13から送られる画像データや、CPUによる解析結果等を、例えばデータベース部に記憶させたり、所定の情報として、例えばディスプレイ11aに表示させたり、プリンタ(図示せず)から出力させたりできるようになっている。
そして、本実施形態の耐震補強工事におけるアンカー挿入孔の出来形管理方法は、例えば上述の構成を備える出来形管理システム10によって、図1のフローチャートに示す、前処理ステップS10と、出来形計測ステップS20と、管理票生成ステップS30とを含む作業工程にしたがって、アンカー挿入孔20の出来形を管理するようになっている。
前処理ステップS10では、サーバー11に取り込まれた貯水施設のCADデータにおける、管理対象範囲となる貯水施設の底盤部50の柱部51(図2、図3参照)によって区画される例えば縦10.4m、横6.8m程度の広さの各々の区画領域において、設計耐震補強強度に応じた例えば200〜250mm程度のピッチで縦横の墨出し線52(図6参照)を引くことによって、これらの墨出し線52の交点を、設計穿孔箇所21の中心
位置21aとして、設計位置設定ステップS11により設計穿孔箇所21の設計位置を設定することができるようになっている。
また、設計穿孔箇所21の設計位置は、耐震補強工事の施工現場において、貯水施設の底盤部50の表面に、設計穿孔箇所21の中心位置21aを示すために墨出しされた縦横の墨出し線52が、アンカー挿入孔20の施工後に、穿孔された穿孔箇所22,25と共に撮影装置13によって撮影されることになるので、サーバー11に取り込まれた画像データにより生成されたオルソ画像データから、画像認識技術を用いて墨出し線52の交点の位置を抽出し、例えばCADデータ化することで、設計位置設定ステップS11により設計穿孔箇所21の設計穿孔位置として、設定することも可能である。
CADデータにおいて設定された、設計穿孔箇所21の設計位置のデータは、サーバー11に取り込まれた画像データから生成されたオルソ画像データ(正射投影画像)と重ね合わされることで、当該オルソ画像データにおいて、設計位置設定ステップS11により設計穿孔箇所21の設計穿孔位置を、表示及び確認できるようになっている。
前処理ステップS10の許容範囲設定ステップS12では、サーバー11に取り込まれた貯水施設のCADデータにおける、貯水施設の底盤部50の柱部51よって区画される例えば縦10.4m、横6.8m程度の広さの各々の区画領域において、設計位置設定ステップS11で設定された設計穿孔箇所21の中心位置21aを中心とする、例えば半径が100mmの円形の範囲(図6参照)を、実穿孔箇所22の中心位置22aの、設計穿孔箇所21の中心位置21aからの位置ずれの許容範囲23として、当該許容範囲設定ステップS12によって設定することができるようになっている。
前処理ステップS10の探査範囲設定ステップS13では、サーバー11に取り込まれた貯水施設のCADデータにおける、貯水施設の底盤部50の柱部51によって区画される例えば縦10.4m、横6.8m程度の広さの各々の区画領域において、設計位置設定ステップS11で設定された設計穿孔箇所21の中心位置21aを中心とする、例えば縦横200〜250mmの矩形状(正方形状を含む)の範囲(図6参照)を、設計穿孔箇所21に対する実穿孔箇所22の探査範囲24として、当該探査範囲設定ステップS13によって設定することができるようになっている。
そして、本実施形態では、サーバー11において行なわれる上述の前処理ステップS10と並行して、または上述の前処理ステップS10と前後して、貯水施設の底盤部50の耐震補強工事の施工現場において、多数のアンカー挿入孔20の穿孔作業が、例えば穿孔装置を用いた作業員による手作業によって行われる。穿孔作業は、例えば貯水施設の底盤部50の各々の区画領域において、縦横の墨出し線52を墨出しすることによって、底盤部50の表面に、設計穿孔箇所21の中心位置21aを明示した後に、明示された設計穿孔箇所21の中心位置21aを指標として、各々のアンカー挿入孔20を穿孔することによって行うことができる。またこれによって、各々の区画領域には、多数のアンカー挿入孔20として、例えば1300箇所の実穿孔箇所22が形成されることになる。
ここで、貯水施設の底盤部50を構成するコンクリート中には、鉄筋が例えば2段配筋されて埋設されており、穿孔されるアンカー挿入孔20が、埋設された鉄筋と干渉する場合には、所定の深さまでアンカー挿入孔20を穿孔することは困難である。例えば2段配筋された鉄筋のうち、表面近くに配筋された鉄筋については、公知の特殊な探査装置を用いて、その位置を表面側からある程度探査することが可能であり、位置ずれの許容範囲23に納まるように、鉄筋との干渉を避けながら穿孔することが可能である。
その一方で、底盤部50の深い位置に配筋された鉄筋までは、探査装置によって鉄筋を
探査することは困難であることから、深い位置の鉄筋と干渉して、所定の深さまでアンカー挿入孔20を穿孔できない場合には、図1の出来形計測ステップS20の欄に示すように、深い位置の鉄筋と干渉することなく、所定の深さにアンカー挿入孔20を穿孔できるまで、位置をずらしながら、再穿孔が行われることになる。このため、設計穿孔箇所21を中心とする探査範囲24には、その場所によっては、所定の設定深さまで穿孔された実穿孔箇所22と、実穿孔箇所22以外の、設定深さまで穿孔されていない未完穿孔箇所25とが混在した状態で、アンカー挿入孔20の穿孔箇所が複数形成されている場合がある(図6参照)。また、再穿孔を行って、実穿孔箇所22と、未完穿孔箇所25とが混在している探査範囲24においては、例えば作業員による手作業によって、好ましくは所定の設定深さまで穿孔された実穿孔箇所22の開口縁部に、例えば着色を施して色付けしておくことによりマーキング26をして、後述する出来形計測ステップS20の実穿孔箇所選択ステップS22において、施されたマーキング26を検知することで、複数の穿孔箇所22,25から実穿孔箇所22を選択できるようにしておく。
各々の区画領域において、墨出し線52により中心位置21aが明示された全ての設計穿孔箇所21のアンカー挿入孔20を、必要に応じて穿孔箇所の位置をずらしながら、所定の深さの実穿孔箇所22として穿孔したら、好ましくはドローン12に搭載された撮影装置13によって、アンカー挿入孔20が穿孔形成された管理対象範囲の底盤部50の表面を写真測量として撮影する。ドローン12に搭載された撮影装置13による底盤部50の表面の撮影は、アンカー挿入孔20の径を例えば3.5cmとした場合に、例えば撮影高度を、5.5m程度を限界として設定すると共に、解像度を0.5〜1.5mm程度として行うことができる。
また、ドローン12に搭載された撮影装置13による底盤部50の表面の撮影は、写真測量で利用できるようにするために、図5に示すように、一列に連続して撮影される列方向のオーバーラップを60%以上、並列する列間のサイドラップを80%以上として、重複率が高くなるように多くの枚数を撮影することが好ましい。
また、底盤部50の表面を撮影する際には、各々の区画領域における少なくとも四隅と中央部、又は少なくとも四隅と左右の側部に、位置算出の指標とすることが可能な標定点となるターゲット27(図3参照)を設けて、底盤部50の表面と共に撮影することが好ましい。なお、予めトータルステーション等により、例えば貯水施設のCADデータ上におけるターゲット27の位置データを、計測しておくことが好ましい。また、隣接するターゲット27間で撮影される写真の枚数は、20枚以下とすることが好ましい。
撮影された複数枚の画像は、画像データとして、ターゲット27の位置データと共にサーバー11に取り込まれ、画像解析プログラム、自動抽出プログラム、帳票作成プログラム等の実装されたプログラムによってサーバー11のCPUに構築された、出来形計測部11bや管理票生成部11c(図4参照)において、後述する出来形計測ステップS20や管理票生成ステップS30が実施されることになる。
出来形計測ステップS20は、図1に示すように、出来形計測部11bの穿孔箇所検知部において行われる穿孔箇所検知ステップS21と、出来形計測部11bの実穿孔箇所選択部において行われる実穿孔箇所選択ステップS22と、出来形計測部11bの偏心量検出部において行われる偏心量検出ステップS23とを含んで構成されている。穿孔箇所検知ステップS21では、画像データとしてサーバー11に取り込まれた複数の画像とターゲット27の位置データとを使って、底盤部50の表面の1枚または複数枚のオルソ画像データ(正射投影画像)を生成すると共に、画像解析プログラムによるSfMの処理手法によって、底盤部50の表面を表す3次元座標を持つ点群データによる3次元形状モデルを作成する。また、生成および作成された底盤部50のオルソ画像データおよび3次元形
状モデルに映り込まれているターゲット27に対して、トータルステーション等により計測されたターゲット27の位置データを割り当てることで、オルソ画像データおよび3次元形状モデルと貯水施設のCADデータとを同一の座標系に統合させて、貯水施設のCADデータで設定されている設計穿孔箇所21の設計位置と重ね合わせた状態で表示できるようにする。作成された底盤部50の表面の3次元形状モデル、および生成されたオルソ画像データに変換された各々の区画領域の全体の画像に対して、穿孔箇所の3次元形状の特徴および画像の明暗(明度)の差(コントラスト)から、所定の設定深さまで穿孔された実穿孔箇所22及び設定深さまで穿孔されていない未完穿孔箇所25を含む、穿孔箇所の位置及び開口形状を検知するようになっている。各々の区画領域の全体の画像において検知された穿孔箇所は、例えば貯水施設のCADデータ上において位置データ化され、サーバー11の記憶部に記憶することができる。
実穿孔箇所選択ステップS22では、前処理ステップS10の探査範囲設定ステップS13で設定された各々の設計穿孔箇所21における探査範囲24について、穿孔箇所が形成されているか否かを検出し、一の探査範囲24に穿孔箇所が1箇所のみ存在する場合には、この穿孔箇所を、アンカー部材を挿入して定着させるための、アンカー挿入孔20となる正規の実穿孔箇所22として採用する。また一の探査範囲24に穿孔箇所が2箇所以上存在する場合には、底盤部50の表面のオルソ画像データの該当部分に対して画像解析を行い、画像データにおける濃淡の差によって、これらの穿孔箇所のうち、好ましくは開口縁部がRGBの三原色の何れかに着色されたものを選択し、選択された開口縁部が着色された穿孔箇所を、アンカー部材を挿入して定着させるための、アンカー挿入孔20となる正規の実穿孔箇所22として採用する。なお、実穿孔箇所選択ステップS22により、一の探査範囲24に穿孔箇所が1箇所も存在しない場合には、該当する設計穿孔箇所21に対して、アラート(警告)として、例えばディスプレイ11a(図4参照)に表示させたり、管理票生成ステップS30で生成される出来形管理図表(図7参照)において、例えば該当するセルをハイライト表示することで、表示できるようにすることが好ましい。
偏心量検出ステップS23では、実穿孔箇所選択ステップS22で選択されたアンカー挿入孔20となる正規の実穿孔箇所22の、設計穿孔箇所21からの偏心量を検出する。偏心量検出ステップS23で検出される、実穿孔箇所22の設計穿孔箇所21からの偏心量は、出来形計測ステップS20の穿孔箇所検知ステップS21で検知された、実穿孔箇所22となる穿孔箇所の位置及び開口形状から、実穿孔箇所22の中心位置22aを例えば円形の開口形状の中心の位置として算定し、算定された実穿孔箇所22の中心位置22aの、設計穿孔箇所21の中心位置21aからの離間距離を算出することによって、検出することができる。偏心量検出ステップS23により検出された実穿孔箇所22の設計穿孔箇所21からの偏心量は、前処理ステップS10の探査範囲設定ステップS13で設定された許容範囲23と比較され、許容範囲23に納まらない場合には、アラート(警告)として、例えばディスプレイ11a(図4参照)に表示させたり、管理票生成ステップS30で生成される出来形管理図表(図7参照)において表示させたりすることができるようになっている。
底盤部50の各々の区画領域において、出来形計測ステップS20によって、全ての探査範囲24について実穿孔箇所22の選択、及び偏心量の検出を行ったら、上述の前処理ステップS10及び当該出来形計測ステップS20によって生成されたデータから、管理票生成ステップS30において、各々の実穿孔箇所22の各々の設計穿孔箇所21からの偏心量を表示した、出来形管理図表(出来形管理表)を生成して、サーバー11の記憶部に記憶し、また例えばディスプレイ11aに表示させたり、図7に示すように、出来形管理に必要な偏心量や本数管理のための番号を記載した帳票として、プリンターから出力させたりすることができる。
表示させたり出力させたりした出来形管理図表によって、多数のアンカー挿入孔20の出来形を容易に管理することが可能になる。出来形管理図表には、オルソ画像を背景に、設計穿孔箇所21及び実穿孔箇所22を重ね合わせて表示させることによって、抽出結果をより容易に確認できるようにすることもできる。出来形管理図表には、偏心量検出ステップS23により検出された実穿孔箇所22の設計穿孔箇所21からの偏心量が、許容範囲23に納まらない場合に、その該当する欄をアラート表記することできると共に、いずれかの探査範囲24において実穿孔箇所22が存在しない場合には、空欄等によってそのことを表記することができる。管理者は、このようなアラート表記や空欄表記が適宜になされた出来形管理図表を基に、対応策を協議することが可能になる。
そして、上述の構成を備える本実施形態の耐震補強工事におけるアンカー挿入孔の出来形管理方法によれば、所定の設定深さまで穿孔された実穿孔箇所22と、実穿孔箇所22以外の設定深さまで穿孔されていない未完穿孔箇所25とを、サーバー11に取り込まれた画像データから生成されたオルソ画像や、設計穿孔位置と実穿孔位置とを重ね合わせて表示させた出来形管理図表において容易に判別できるようにして、既存の鉄筋コンクリート構造物である底盤部50に穿孔形成された多数のアンカー挿入孔20の出来形を、多くの手間を要することなく、撮影された画像を用いて効率良く管理することが可能になる。
すなわち、本実施形態によれば、サーバー11における処理として、前処理ステップS10と、出来形計測ステップS20と、管理票生成ステップS30とを含んで構成されており、前処理ステップS10は、管理対象範囲の画像データに対して、アンカー挿入孔20の設計穿孔箇所21の中心位置21aを設定する設計位置設定ステップS11と、アンカー挿入孔20の実穿孔箇所22の設計穿孔箇所21からの位置ずれの許容範囲23を設定する許容範囲設定ステップS12と、各々のアンカー挿入孔20の実穿孔箇所22の探査範囲24を設定する探査範囲設定ステップS13とを含んでおり、出来形計測ステップS20は、サーバー11に取り込まれた管理対象範囲の画像データに基づき写真測量の原理を用いて得られた点群データによる立体形状から、穿孔箇所22,25を検知する穿孔箇所検知ステップS21と、各々の探査範囲24において複数の穿孔箇所22,25が検知された場合に、1つの穿孔箇所のみを実穿孔箇所22として選択する実穿孔箇所選択ステップS22と、各々の実穿孔箇所22の各々の設計穿孔箇所21からの偏心量を検出する偏心量検出ステップS23とを含んでいる。
これらによって、撮影された画像を用いることで、多くの手間を要することなく、穿孔形成された多数のアンカー挿入孔20の出来形を、漏れや誤りの無いように正確に管理できるようにすることが可能になると共に、特に所定の設定深さまで穿孔された実穿孔箇所22と、実穿孔箇所22以外の設定深さまで穿孔されていない未完穿孔箇所25とを、サーバー11に取り込まれた画像データにおいて容易に判別可能として、管理票生成ステップS30で生成された出来形管理図表に、好ましくは偏心量が許容範囲にない実穿孔箇所や、実穿孔箇所の存在しない探査範囲24を明示できるようにすることで、多数形成されたアンカー挿入孔20の出来形を、適切に、且つ効率良く管理することが可能になる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されることなく、種々の変更が可能である。例えば、実穿孔箇所の探査範囲において複数の穿孔箇所が形成されている場合に、実穿孔箇所を選択できるようにするマーキングは、穿孔箇所の開口縁部に施された着色である必要は必ずしも無く、穿孔箇所の開口部に装着された、着色されたキャップ等であっても良い。
10 出来形管理システム
11 サーバー
11a ディスプレイ
11b 出来形計測部
11c 管理票生成部
12 ドローン
13 撮影装置
14 手持ちポール
20 アンカー挿入孔
21 設計穿孔箇所
21a 中心位置
22 実穿孔箇所
22a 中心位置
23 許容範囲
24 探査範囲
25 未完穿孔箇所
26 マーキング
27 ターゲット
50 貯水施設の底盤部(既存のコンクリート構造物)
51 柱部
52 墨出し線
S10 前処理ステップ
S11 設計位置設定ステップ
S12 許容範囲設定ステップ
S13 探査範囲設定ステップ
S20 出来形計測ステップ
S21 穿孔箇所検知ステップ
S22 実穿孔箇所選択ステップ
S23 偏心量検出ステップ
S30 管理票生成ステップ

Claims (5)

  1. 既存のコンクリート構造物の表面に穿孔形成された、耐震補強用のアンカー部材を挿入するための多数のアンカー挿入孔の出来形を、撮影された画像を用いて管理する耐震補強工事におけるアンカー挿入孔の出来形管理方法であって、
    前処理ステップと、出来形計測ステップと、管理票生成ステップとを含んで構成されており、
    前記前処理ステップは、サーバーに取り込まれた管理対象範囲の画像データに対して、各々のアンカー挿入孔の設計穿孔箇所の中心位置を設定する設計位置設定ステップと、各々のアンカー挿入孔の実穿孔箇所の中心位置の、前記設計穿孔箇所の中心位置からの位置ずれの許容範囲を設定する許容範囲設定ステップと、前記設計穿孔箇所の中心位置を中心とする、前記位置ずれの許容範囲よりも広く、且つ隣接する領域が重ならない大きさの、各々のアンカー挿入孔の設計穿孔箇所に対する実穿孔箇所の探査範囲を設定する探査範囲設定ステップとを含んでおり、
    前記出来形計測ステップは、サーバーに取り込まれた管理対象範囲の点群データによる立体形状から穿孔箇所を検知する穿孔箇所検知ステップと、各々のアンカー挿入孔の設計穿孔箇所に関する前記探査範囲において、複数の穿孔箇所が検知された場合に、サーバーに取り込まれた管理対象範囲の画像データにおける濃淡の差によって、1つの穿孔箇所のみを実穿孔箇所として選択する実穿孔箇所選択ステップと、各々の実穿孔箇所の各々の設計穿孔箇所からの偏心量を検出する偏心量検出ステップとを含んでおり、
    前記管理票生成ステップは、前記出来形計測ステップで検出された、各々の実穿孔箇所の各々の設計穿孔箇所からの偏心量を表示した出来形管理表を生成するようになっており、
    前記管理票生成ステップで生成された出来形管理表を用いて、多数のアンカー挿入孔の出来形を管理できるようにする耐震補強工事におけるアンカー挿入孔の出来形管理方法。
  2. 各々の設計穿孔箇所に対する実穿孔箇所の施工時に、所定の設定深さまで穿孔できずにアンカー挿入孔を穿孔し直したことで、前記探査範囲において、複数の穿孔箇所が形成されている場合に、所定の設定深さまで穿孔された実穿孔箇所又はこれ以外の設定深さまで穿孔されていない未完穿孔箇所のいずれか一方に、マーキングを施しておくことにより、前記実穿孔箇所選択ステップにおいて、サーバーに取り込まれた管理対象範囲の画像データにおける濃淡の差によって、施されたマーキングを検知することで、複数の穿孔箇所から実穿孔箇所を選択するようになっている請求項1記載の耐震補強工事におけるアンカー挿入孔の出来形管理方法。
  3. 前記マーキングは、所定の設定深さまで穿孔された実穿孔箇所又はこれ以外の設定深さまで穿孔されていない未完穿孔箇所のいずれか一方の開口縁部に、着色を施すことによって行われており、前記実穿孔箇所選択ステップにおいて、開口縁部が着色された穿孔箇所を検知することで、実穿孔箇所を選択するようになっている請求項2記載の耐震補強工事におけるアンカー挿入孔の出来形管理方法。
  4. 前記画像データは、多次元画像計測の手法が可能なオーバーラップを含む画像、又は位置算出の指標とすることが可能な標定点を含む画像によるものとなっている請求項1〜3のいずれか1項記載の耐震補強工事におけるアンカー挿入孔の出来形管理方法。
  5. 前記前処理ステップの前記許容範囲設定ステップで設定される、前記実穿孔箇所の中心位置の前記設計穿孔箇所の中心位置からの位置ずれの許容範囲は、前記設計穿孔箇所の中心位置を中心とする半径が100mmの円形の範囲であり、前記前処理ステップの前記探査範囲設定ステップで設定される、前記設計穿孔箇所に対する前記実穿孔箇所の探査範囲は、前記設計穿孔箇所の中心位置を中心とする縦横200〜250mmの範囲である請求
    項1〜5のいずれか1項記載の耐震補強工事におけるアンカー挿入孔の出来形管理方法。
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