JP2021154951A - 評価装置、評価方法及び評価プログラム - Google Patents

評価装置、評価方法及び評価プログラム Download PDF

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康悟 鈴木
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一夫 村田
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Abstract

【課題】不可抗力による情報をできるだけ除外し、運転適合性の評価精度を向上させることができる評価装置、評価方法及び評価プログラムを提供する。【解決手段】評価装置1は、判定情報取得部13と、優先領域判定部12と、評価部14とを備えている。判定情報取得部13は、移動体の所定の基準を超えた急な運転操作に関する操作情報を判定情報として取得する。優先領域判定部12は、移動体が移動する道路の領域が、移動体とは異なる他の移動体の移動よりも移動体の移動が優先される優先領域であるか否かを判定する。評価部14は、移動体が優先領域を移動する際の操作情報を除外した判定情報に基づき移動体を運転する運転者の運転適合性を評価する。【選択図】図1

Description

本発明は、評価装置、評価方法及び評価プログラムに関する。
特許文献1には、安全運転度診断システムが開示されている。この安全運転度診断システムでは、所定の走行距離に応じて取得された、危険運転に繋がる車両の急加速度回数、急減速回数及び急旋回回数の運転データに基づいて、車両の安全運転度を求めることができる。
上記安全運転度診断システムにおいては、他車両の運転者による不法行為、運転マナーの悪さ等に起因する事故を回避するために不本意に急な運転操作をしたとき、この運転操作を運転データとして安全運転度が評価されてしまう。
このため、運転適合性の評価精度の向上について改善の余地があった。
特開2009−181289号公報
本発明が解決しようとする課題は、不可抗力による情報をできるだけ除外し、運転適合性の評価精度を向上させることができる評価装置、評価方法及び評価プログラムを提供することが一例として挙げられる。
請求項1に記載の発明は、評価装置において、移動体の所定の基準を超えた急な運転操作に関する操作情報を判定情報として取得する判定情報取得部と、移動体が移動する道路の領域が、移動体とは異なる他の移動体の移動よりも移動体の移動が優先される優先領域であるか否かを判定する優先領域判定部と、移動体が優先領域を移動する際の操作情報を除外した判定情報に基づき移動体を運転する運転者の運転適合性を評価する評価部と、を備えている。
請求項10に記載の発明では、評価装置において、移動体の所定の基準を超えた急な運転操作に関する操作情報を判定情報として取得する判定情報取得部と、移動体が移動する道路の領域が、移動体とは異なる他の移動体の移動よりも移動体の移動が優先される優先領域であるか否かを判定する優先領域判定部と、判定情報に基づいて移動体を運転する運転者の運転適合性を評価する評価部と、を備え、評価部は、移動体が優先領域を移動する際に取得された判定情報の重み付けを、移動体が優先領域とは異なる他の領域を移動する際に取得された判定情報よりも軽くして、運転適合性を評価する。
請求項11に記載の発明は、移動体を運転する運転者の運転適合性を評価する評価装置により実行される評価方法であって、移動体の所定の基準を超えた急な運転操作に関する操作情報を判定情報として取得する工程と、移動体が移動する道路の領域が、移動体とは異なる他の移動体の移動よりも移動体の移動が優先される優先領域であるか否かを判定する工程と、移動体が優先領域を移動する際の操作情報を除外した判定情報に基づき移動体を運転する運転者の運転適合性を評価する工程と、を備えている。
請求項12に記載の発明は、判定情報取得部、優先領域判定部及び評価部を備え、移動体を運転する運転者の運転適合性を評価する評価装置における評価方法をコンピュータに実行させるための評価プログラムであって、判定情報取得部が、移動体の所定の基準を超えた急な運転操作に関する操作情報を判定情報として取得する工程と、優先領域判定部が、移動体が移動する道路の領域が、移動体とは異なる他の移動体の移動よりも移動体の移動が優先される優先領域であるか否かを判定する工程と、評価部が、移動体が優先領域を移動する際の操作情報を除外した判定情報に基づき運転者の運転適合性を評価する工程と、を備えている。
図1は運転適合性を評価する、本発明の第1実施例に係る評価装置を含んで構築される評価システムのブロック構成図である。 図2は、図1に示される評価システムにおいて移動体が移動する道路の領域が優先領域であるか否かを説明する、交差点の領域を上方から見た概略図である。 図3は、図1に示される評価システムにおいて移動体が移動する道路の領域が優先領域であるか否かを説明する、優先道路と非優先道路との交差領域を上方から見た概略図である。 図4は図1に示される評価システムにおいて運転適合性を評価する評価方法及び評価プログラムを説明するフローチャートである。 図5は図4に示される評価システムにおいて運転適合性の評価における優先領域を判定する判定方法及び判定プログラムを説明するフローチャートである。 図6は本発明の第2実施例に係る評価装置を含んで構築される評価システムにおいて運転適合性を評価する評価方法及び評価プログラムを説明するフローチャートである。
本発明の第1実施態様に係る評価装置は、移動体の所定の基準を超えた急な運転操作に関する操作情報を判定情報として取得する判定情報取得部と、移動体が移動する道路の領域が、移動体とは異なる他の移動体の移動よりも移動体の移動が優先される優先領域であるか否かを判定する優先領域判定部と、移動体が優先領域を移動する際の操作情報を除外した判定情報に基づき移動体を運転する運転者の運転適合性を評価する評価部と、を備えている。
第1実施態様に係る評価装置は、判定情報取得部と、優先領域判定部と、評価部とを備える。判定情報取得部は、移動体の所定の基準を超えた急な運転操作に関する操作情報を判定情報として取得する。優先領域判定部は、移動体が移動する道路の領域が、移動体とは異なる他の移動体の移動よりも移動体の移動が優先される優先領域であるか否かを判定する。評価部は、判定情報に基づき移動体を運転する運転者の運転適合性を評価する。
ここで、評価部では、移動体が優先領域を移動する際の操作情報を除外した判定情報に基づき、運転者の運転適合性が評価される。優先領域では移動体の移動が優先される。移動体が優先領域を移動中に不意な外的障害が発生した場合、不意な外的障害を回避する運転操作が行われるので、急な運転操作が生じる。不意な外的障害には、歩行者の飛び出し、道路上の落下物、他の移動体の運転における不法行為、他の移動体の運転マナーの悪さ等が一例として挙げられる。このような不意な外的障害を回避するための、不可抗力的な急な運転操作に関する操作情報が判定情報から除外されるので、運転適合性の評価精度を向上させることができる。
本発明の第2実施態様に係る評価装置では、第1実施態様に係る評価装置において、判定情報取得部は、移動体の減速度又は角速度が所定の閾値を超えた情報を操作情報として取得する。
第2実施態様に係る評価装置によれば、判定情報取得部では、移動体の減速度又は角速度が所定の閾値を超えた情報が急な運転操作に関する操作情報として取得される。減速度は、例えば制動装置の操作による移動体の減速度である。角速度は、例えばステアリングハンドルの操作による移動体の角速度である。この減速度又は角速度はセンサを用いて簡単に検知可能であるので、所定の基準を超えた場合に急な運転操作に関する操作情報を簡単に取得することができる。
本発明の第3実施態様に係る評価装置では、第1実施態様又は第2実施態様に係る評価装置において、優先領域判定部は、移動体が道路の交差点の領域に位置し、かつ、交差点の領域を直進する場合に、道路の領域が優先領域であると判定する。
第3実施態様に係る評価装置によれば、優先領域判定部は、移動体が道路の交差点の領域に位置し、かつ、交差点の領域を直進する場合に、道路の領域が優先領域であると判定する。このため、評価部において、運転者の運転適合性の評価に必要とされる、移動体が優先領域を移動したことを示す情報を得ることができる。
本発明の第4実施態様に係る評価装置では、第1実施態様又は第2実施態様に係る評価装置において、優先領域判定部は、移動体が道路の非優先道路と交差する優先道路の領域に位置し、かつ、優先道路の領域を直進する場合に、道路の領域が優先領域であると判定する。
第4実施態様に係る評価装置によれば、優先領域判定部は、移動体が道路の非優先道路と交差する優先道路の領域に位置し、かつ、優先道路の領域を直進する場合に、道路の領域が優先領域であると判定する。ここで、「優先道路」とは、交通整理が行われていない交差点において、交差する道路を通行する移動体の通行を妨げてはいけないとされる道路という意味において使用されている。このため、評価部において、運転者の運転適合性の評価に必要とされる、移動体が優先領域を移動したことを示す情報を得ることができる。
本発明の第5実施態様に係る評価装置では、第1実施態様〜第4実施態様のいずれか1つに係る評価装置において、優先領域判定部は、道路の領域において、移動体の移動方向の所定の距離内に信号機、警戒標識、一時停止標識又は徐行標識が存在する場合に、優先領域ではないと判定する。
第5実施態様に係る評価装置では、優先領域判定部は、道路の領域において、移動体の移動方向の所定の距離内に信号機、警戒標識、一時停止標識又は徐行標識が存在する場合に、優先領域ではないと判定する。運転者は信号機等の存在を認知した場合、信号機等に従って注意を払った運転を行わなければならないため、他の移動体の移動よりも移動が優先される状況にあるとは言えない。
このため、信号機等が存在する場合を優先領域ではないと判定し、優先領域から除外することにより、優先領域の判定基準を明確にし、運転者の運転適合性の評価精度を向上させることができる。
本発明の第6実施態様に係る評価装置は、第1実施態様〜第5実施態様のいずれか1つに係る評価装置において、評価部により評価された運転者の過去の運転適合性に対して、運転者の現在の運転適合性の低下が第1基準を超えるとき、運転適合性が低下している旨を運転者に報知するための第1報知情報を生成する第1報知情報生成部を更に備えている。
第6実施態様に係る評価装置は更に第1報知情報生成部を備える。第1報知情報生成部は、評価部により評価された運転者の過去の運転適合性に対して、運転者の現在の運転適合性の低下が第1基準を超えるとき、運転適合性が低下している旨を運転者に報知するための第1報知情報を生成する。
仮に、第1報知情報が運転者に報知されれば、過去の運転適合性に対して最新の運転適合性が低下していることを運転者に認識させることができる。
本発明の第7実施態様に係る評価装置は、第1実施態様〜第6実施態様のいずれか1つに係る評価装置において、基準の運転適合性に対して、運転者の現在の運転適合性の低下が第2基準を超えるとき、運転を自粛すべき旨を運転者に報知するための第2報知情報を生成する第2報知情報生成部を更に備えている。
第7実施態様に係る評価装置は更に第2報知情報生成部を備える。第2報知情報生成部は、基準の運転適合性に対して、運転者の現在の運転適合性の低下が第2基準を超えるとき、運転を自粛すべき旨を運転者に報知するための第2報知情報を生成する。
仮に、第2報知情報が運転者に報知されれば、基準の運転適合性に対して最新の運転適合性が低下しているので、運転を自粛すべきことを運転者に認識させることができる。
本発明の第8実施態様に係る評価装置は、第1実施態様〜第7実施態様のいずれか1つに係る評価装置において、移動体から送信される判定情報を受信するサーバ通信部を更に備えている。
第8実施態様に係る評価装置は更にサーバ通信部を備える。サーバ通信部は移動体から送信される判定情報を受信する。判定情報取得部ではサーバ通信部を介して判定情報が取得される。そして、サーバ通信部、判定情報取得部、優先領域判定部及び評価部はサーバを構築する。
このため、サーバにおいて、運転適合性の評価精度を向上させることができる。
本発明の第9実施態様に係る評価装置は、第1実施態様〜第7実施態様のいずれか1つに係る評価装置において、移動体に搭載可能である。
第9実施態様に係る評価装置は移動体に搭載可能である。例えば、車載端末として、評価装置は移動体に搭載可能とされる。
このため、移動体において、運転適合性の評価精度を向上させることができる。
本発明の第10実施態様に係る評価装置は、移動体の所定の基準を超えた急な運転操作に関する操作情報を判定情報として取得する判定情報取得部と、移動体が移動する道路の領域が、移動体とは異なる他の移動体の移動よりも移動体の移動が優先される優先領域であるか否かを判定する優先領域判定部と、判定情報に基づいて移動体を運転する運転者の運転適合性を評価する評価部と、を備えている。そして、評価部は、移動体が優先領域を移動する際に取得された判定情報の重み付けを、移動体が優先領域とは異なる他の領域を移動する際に取得された判定情報よりも軽くして、運転適合性を評価する。
第10実施態様に係る評価装置は、判定情報取得部と、優先領域判定部と、評価部とを備える。判定情報取得部は、移動体の所定の基準を超えた急な運転操作に関する操作情報を判定情報として取得する。優先領域判定部は、移動体が移動する道路の領域が、移動体とは異なる他の移動体の移動よりも移動体の移動が優先される優先領域であるか否かを判定する。評価部は、判定情報に基づいて移動体を運転する運転者の運転適合性を評価する。
ここで、評価部では、移動体が優先領域を移動する際に取得された判定情報の重み付けを、移動体が優先領域とは異なる他の領域を移動する際に取得された判定情報よりも軽くして、運転適合性が評価される。優先領域では移動体の移動が優先される。移動体が優先領域を移動中に不意な外的障害が発生した場合、不意な外的障害を回避する運転操作が行われるので、急な運転操作が生じる。このような不意な外的障害を回避するための、不可抗力的な急な運転操作に関する操作情報を含む判定情報の重み付けを軽くすることにより、運転適合性の評価精度を向上させることができる。
本発明の第11実施態様に係る評価方法は、移動体を運転する運転者の運転適合性を評価する評価装置により実行される評価方法である。この評価方法は、移動体の所定の基準を超えた急な運転操作に関する操作情報を判定情報として取得する工程と、移動体が移動する道路の領域が、移動体とは異なる他の移動体の移動よりも移動体の移動が優先される優先領域であるか否かを判定する工程と、移動体が優先領域を移動する際の操作情報を除外した判定情報に基づき移動体を運転する運転者の運転適合性を評価する工程と、を備えている。
第11実施態様に係る評価方法では、移動体の所定の基準を超えた急な運転操作に関する操作情報が判定情報として取得され、移動体が移動する道路の領域が、移動体とは異なる他の移動体の移動よりも移動体の移動が優先される優先領域であるか否かが判定される。そして、判定情報に基づき移動体を運転する運転者の運転適合性が評価される。
ここで、評価方法では、移動体が優先領域を移動する際の操作情報を除外した判定情報に基づき、運転者の運転適合性が評価される。優先領域では移動体の移動が優先される。移動体が優先領域を移動中に不意な外的障害が発生した場合、不意な外的障害を回避する運転操作が行われるので、急な運転操作が生じる。このような不意な外的障害を回避するための、不可抗力的な急な運転操作に関する操作情報が判定情報から除外されるので、運転適合性の評価精度を向上させることができる。
本発明の第12実施態様に係る評価プログラムは、判定情報取得部、優先領域判定部及び評価部を備え、移動体を運転する運転者の運転適合性を評価する評価装置における評価方法をコンピュータに実行させるための評価プログラムである。この評価プログラムは、判定情報取得部が、移動体の所定の基準を超えた急な運転操作に関する操作情報を判定情報として取得する工程と、優先領域判定部が、移動体が移動する道路の領域が、移動体とは異なる他の移動体の移動よりも移動体の移動が優先される優先領域であるか否かを判定する工程と、評価部が、移動体が優先領域を移動する際の操作情報を除外した判定情報に基づき運転者の運転適合性を評価する工程と、を備えている。
第12実施態様に係る評価プログラムは、判定情報取得部、優先領域判定部及び評価部を備え、移動体を運転する運転者の運転適合性を評価する評価装置における評価方法をコンピュータに実行させるための評価プログラムである。この評価プログラムでは、判定情報取得部が、移動体の所定の基準を超えた急な運転操作に関する操作情報を判定情報として取得し、優先領域判定部が、移動体が移動する道路の領域が、移動体とは異なる他の移動体の移動よりも移動体の移動が優先される優先領域であるか否かを判定する。そして、評価部が、判定情報に基づき運転者の運転適合性を評価する。
ここで、評価部では、移動体が優先領域を移動する際の操作情報を除外した判定情報に基づき、運転者の運転適合性が評価される。優先領域では移動体の移動が優先される。移動体が優先領域を移動中に不意な外的障害が発生した場合、不意な外的障害を回避する運転操作が行われるので、急な運転操作が生じる。このような不意な外的障害を回避するための、不可抗力的な急な運転操作に関する操作情報が判定情報から除外されるので、運転適合性の評価精度を向上させることができる。
[第1実施例]
以下、図1〜図5を用いて、本発明の第1実施例に係る評価装置、評価方法及び評価プログラムについて説明する。
(評価システム10の全体構成)
図1に示されるように、本実施例に係る評価装置1は評価システム10に含まれ、評価装置1を用いて評価システム10が構築されている。評価システム10はサーバ2及び複数の端末3を主要な構成要素として備えている。ここでは、評価装置1を含んでサーバ2が構築されている。
本実施例において、評価システム10は通信ナビゲーションシステムを構築している。このため、サーバ2は、ナビゲーションに必要とされる各種情報、例えば地図情報を複数の端末3に送信し、又複数の端末3から各種情報を取得する。
また、端末3は、図示省略の移動体に装着される車載端末又はクライアント端末として構成され、ナビゲーション機能を備えている。移動体として、ここでは車両、更に具体的には例えば自動車が使用されている。なお、自動車に限定されるものではなく、移動体としては、二輪車、電車、自転車等の車両、又は船舶、又は航空機が含まれている。
以下、主要な構成要素について、詳細に説明する。
(端末3の構成)
(1)端末3の全体の構成
図1に示されるように、端末3は、端末制御部30、端末通信部31、表示部32、操作入力部33、音声出力部34、外界センサ部35、車速取得部36、自己位置検出部37、操舵角検出部38及び加速度検出部39を含んで構成されている。端末制御部30等の各構成要素は符号省略の共通バス配線を介して相互に接続されている。
(2)端末通信部31の構成
端末通信部31は、サーバ2との間において、ネットワークを介して通信による接続を行う。
(3)表示部32の構成
表示部32は液晶表示パネル又は有機エレクトロルミネッセンスパネルを含んで構成され、サーバ2から取得される地図情報等が画像として表示される。表示部32は自動車のインストルメントパネルに装着若しくは内蔵され、表示部32に表示された画像は自動車を運転操作する運転者若しくは自動車に搭乗する同乗者が視認可能とされている。また、表示部32は、ヘッドアップディスプレイを構築するプロジェクタであってもよい。さらに、本実施例では、表示部32は、評価装置1を用いて生成された運転適合性の評価結果(第1報知情報又は第2報知情報)を画像表示により運転者へ報知する報知部としても使用されている。
(4)操作入力部33の構成
操作入力部33は例えば表示部32の液晶表示パネルに重ねて配設されたタッチパネルを含んで構成されている。操作入力部33では、各種の操作、例えばナビゲーション機能の経路設定等の操作を実行することができる。
(5)音声出力部34の構成
音声出力部34はスピーカを含んで構成されている。音声出力部34では、ナビゲーション機能の経路案内情報等を音声として出力することができる。また、表示部32と同様に、音声出力部34は、評価装置1を用いて生成された運転適合性の評価結果(第1報知情報又は第2報知情報)を音声出力により運転者へ報知する報知部としても使用されている。
(6)外界センサ部35の構成
外界センサ部35は、少なくとも自動車に装着された撮像装置を含んで構成されている。撮像装置には例えば二次元イメージセンサが含まれている。二次元イメージセンサとしては、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサが実用的に使用されている。
さらに、外界センサ部35には、ライダ(LIDAR: Light Detection and Ranging又はLaser Imaging Detection and Ranging)、又はソナー(SONAR: Sound Navigation And Ranging)が含まれていてもよい。
外界センサ部35では、移動毎に変化する自動車の周囲の風景を撮像情報(画像情報)として撮影することができる。自動車の周囲の風景とは、自動車の前方側に装着された前方を撮影する外界センサ部35の場合には、運転者が視認可能な前方の風景に相当する。
また、自動車の後方側に装着された後方を撮影する外界センサ部35の場合には、運転者が視認可能な後方の風景に相当する。同様に、自動車の側方側に装着された側方を撮影する外界センサ部35の場合には、運転者が視認可能な側方の風景に相当する。そして、自動車の水平方向における全周囲を撮影可能な外界センサ部35の場合には、運転者が視認可能な全周囲の風景に相当する。
風景として撮影された撮像情報には、道路形態、交通標識、他車両としての自動車等の車両、歩行者、看板、立木、建物、山、海等、自動車を運転操作するとき運転者が目にする視覚情報が含まれている。ここで、交通標識には、信号機、警戒標識、一時停止標識又は徐行標識が含まれている。
撮影情報は所定のフレームレートにおいて撮影された撮像情報毎に変化する。つまり、撮影情報は、自動車が移動しているときには、自動車の移動毎(又は風景の撮影毎)に変化する。ここで、所定のフレームレートとして、例えば30 FPS(Frames Per Second)或いは27.5 FPSが使用されている。
(7)車速取得部36の構成
車速取得部36は自動車の車速(移動体の移動速度)に関する情報を取得する。この車速に関する情報は自動車の車速センサ又はECU(Electrical Control Unit又はEngine Control Unit)からCAN(Controller Area Network)通信を用いて車速取得部36へ送信される。さらに、車速に関する情報はGNSS(Global Navigation Satellite System)による測位情報に基づいて車速取得部36において取得されてもよい。
(8)自己位置検出部37の構成
自己位置検出部37は自動車の自己位置を検出する。自己位置は前述のGNSSによる測位情報に基づいて検出される。また、自己位置はGNSSによる測位情報に基づく以外の公知の手法により検出してもよい。
(9)操舵角検出部38の構成
操舵角検出部38は、ジャイロセンサを含んで構成され、ジャイロセンサにより取得した自動車の角速度情報と、車速取得部36により取得した自動車の車速とから、自動車の走行方向を操作するステアリングの操舵角及びステアリングの操舵速度を算出することができる。ステアリングは自動車を操作する操作装置の1つである。本実施例において、このステアリングの操舵速度は、自動車を操作する操作装置の操作速度に関する情報とされる。
なお、操舵角検出部38では、例えばECUからCAN通信により角速度又はステアリングの操舵角が取得されてもよい。
(10)加速度検出部39の構成
加速度検出部39は、加速度センサを含んで構成され、自動車の加速度情報を検出する。ここでは、特に、自動車の車速を調整するブレーキ装置による減速度が算出される。ブレーキ装置は自動車を操作する操作装置の他の1つであり、自動車の減速度はブレーキ装置の操作量に関連する。本実施例において、この加速度情報は、自動車を操作する操作装置の操作量に関する情報とされる。
(11)端末制御部30の構成
端末制御部30は、中央演算処理ユニット(CPU: Central Processing Unit)及び記憶ユニットを含んで構成され、端末3の端末通信部31等の各構成要素の動作制御を司る。
端末制御部30は、優先領域の判定に関する情報の送信がサーバ2から要求された場合に、この優先領域の判定に関する情報を取得する。取得された優先領域の判定に関する情報は、端末制御部30により端末通信部31を介してサーバ2へ送信される。優先領域の判定に関する情報には、自動車(自車両)の進行方向に存在する信号機の状態、横断歩道の状態等の情報が含まれている。
ここで、信号機の状態の情報とは、信号機が「青色」、「黄色」又は「赤色」の点灯状態であるか否かの情報である。横断歩道の状態の情報とは、横断歩道を横断する、若しくは横断しようとする歩行者、自転車等が存在するか否かの情報である。これらの情報は、外界センサ部35により取得された撮像情報(画像情報)を解析することで生成された情報であってもよいし、撮像情報そのものであってもよい。
端末制御部30は、サーバ2からの要求に応じて優先領域の判定に関する情報を端末通信部31を介してサーバ2へ送信する他に、車速取得部36により取得された自動車の車速情報、自己位置検出部37により取得された自動車の位置情報、操舵角検出部38により取得された操舵角情報及び加速度検出部39により取得された自動車の加速度情報を端末通信部31を介してサーバ2へ常時送信する。これらの各種情報並びに前述の優先領域の判定に関する情報は、端末3を識別する識別(ID: Identification)情報を付して、端末3からサーバ2へ送信される。
(評価装置1及びサーバ2の構成)
図1に示されるように、サーバ2はサーバ制御部20、サーバ通信部21、地図データベース22及び記憶部23を含んで構成され、サーバ制御部20及びサーバ通信部21の構成要素を用いて評価装置1が構築されている。すなわち、評価装置1は、サーバ制御部20、サーバ通信部21、記憶部23、ナビゲーション部11、優先領域判定部12、判定情報取得部13、評価部14、第1報知情報生成部15及び第2報知情報生成部16を含んで構成されている。
サーバ2のサーバ制御部20等の各構成要素、評価装置1のナビゲーション部11等の各構成要素は符号省略の共通バス配線を介して相互に接続されている。
(1)サーバ通信部21の構成
サーバ通信部21は、端末3の端末通信部31との間において、ネットワークを介して通信による接続を行う。サーバ通信部21はサーバ2、評価装置1のそれぞれにおいて共用されている。
(2)地図データベース22の構成
地図データベース22には、主に通信ナビゲーションシステムに使用される地図情報が格納されている。
(3)記憶部23の構成
記憶部23は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びHD(Hard Disk)等を含んで構成されている。ROMには、例えばサーバ制御部20において実行されるプログラムが格納されている。RAMには、サーバ制御部20において処理された処理情報が一時的に格納される。HDは大記憶容量ストレージとして構築され、HDには例えば処理情報、端末3から送信される各種情報等が格納される。
(4)サーバ制御部20の構成
サーバ制御部20は、端末制御部30と同様に、中央演算処理ユニット(CPU)及び記憶ユニットを含んで構成されている。サーバ制御部20は、サーバ2のサーバ通信部21等の各構成要素の動作制御を司り、更に評価装置1の各構成要素の動作制御を司る。
さらに、サーバ制御部20の中央演算処理ユニット及び記憶ユニットは、本実施例に係る評価プログラムを実行するコンピュータを構築している。この評価プログラム並びに評価プログラムの実行により達成される評価方法は後に説明する。
(5)ナビゲーション部11の構成
評価装置1のナビゲーション部11は、サーバ2において取得された自動車の位置情報(自己位置情報)と地図データベース22から取得された地図情報とに基づいて、自動車の地図上の位置を取得する。自動車の位置情報は、端末3の自己位置検出部37により取得され、端末3の端末通信部31、サーバ通信部21のそれぞれを介してサーバ2へ送信される。ナビゲーション部11は、端末3からの経路設定要求に応じて経路を探索し、経路案内情報を生成する。
この経路案内情報は、サーバ2から端末3へ送信され、表示部32に画像として表示され、又音声出力部34に音声情報として出力される。
(6)判定情報取得部13の構成
判定情報取得部13は、自動車の所定の基準を超えた急な運転操作に関する操作情報を判定情報として取得する。詳しく説明すると、判定情報取得部13において、端末3から送信された加速度情報が予め設定された閾値を超える場合に、この加速度情報が急な運転操作に関する情報として取得される。
また、判定情報取得部13において、端末3から送信された操舵角情報(角速度情報)が予め設定された閾値を超える場合に、この操舵角情報(角速度情報)が急な運転操作に関する情報として取得される。
(7)優先領域判定部12の構成
優先領域判定部12は、自動車(自車両)が移動する道路の領域が、この自車両とは異なる移動体(他車両)の移動よりも自車両の移動が優先される「優先領域」であるか否かを判定する。
図2に、道路40の十字路の交差点の領域43を上方から見た概略図が示されている。交差点の領域43では、上下方向に延びる片側一車線の走行車線41Aとそれに対向する走行車線41Bとを有する道路41に対して、左右方向に延びる片側一車線の走行車線42Aとそれに対向する走行車線42Bとを有する道路42が交差している。
ここで、自車両5が走行車線41Aを下方から上方へ向かって交差点の領域43へ進入し、交差点の領域43では、他車両6が走行車線41Bから走行車線42Aへ右折する場合を想定する。自車両5が移動する移動方向(走行方向)において、移動方向の信号機7が「青色」である場合、優先領域判定部12は、道路41の走行車線41Aと道路42とが交差する領域を優先領域8であると判定する。
また、図3に、道路40のT字路の交差点の領域46を上方から見た概略図が示されている。交差点の領域46では、左右方向に延びる片側一車線の走行車線44Aとそれに対向する走行車線44Bとを有する道路44に対して、下方から上方へ延びて走行車線44Aに交差する一車線の道路45が交差している。
ここで、走行車線44Aに交差する手前において、道路45には路面標識としての一時停止線45Aが設置され、道路45の道路脇には交通標識の一時停止標識45Bが設置されている。つまり、道路44は道路交通法上の「優先道路」であり、道路45は「非優先道路」である。優先道路とは、交通整理が行われていない交差点において、交差する道路を通行する車両(移動体)の通行を妨げてはいけないとされる道路である。
自車両5が走行車線44Aを右側から左側へ向かって交差点の領域46へ進入し、交差点の領域46では、他車両6が道路45から走行車線44Aへ左折、又は走行車線44Bへ右折する場合を想定する。自車両5が移動する移動方向において、優先領域判定部12は、道路44の走行車線44Aと道路45とが交差する領域を優先領域8であると判定する。
また、優先領域判定部12は、図2に示される優先領域8若しくは図3に示される優先領域8であっても、自車両5の移動方向の所定の距離内に信号機、警戒標識、一時停止標識又は徐行標識が存在する場合には、「優先領域8」ではないと判定する。
(8)評価部14の構成
図1に戻って、評価部14は自車両5を運転する運転者の運動適合性を評価する。運転適合性は、優先領域判定部12において取得された、自車両5が優先領域8を移動したことを示す情報(図2及び図3参照)と、判定情報取得部13において取得された判定情報とに基づいて評価される。判定情報には、自車両5の急な運転操作に関する操作情報が含まれている。そして、評価部14では、判定情報から自車両5が優先領域8を移動する際の操作情報を除外して、この操作情報が除外された判定情報に基づき運転者の運転適合性が評価される。
本来、運転者の運転適合性はすべての判定情報に基づいて評価される。自車両5が優先領域8を移動中であれば、急な運転操作は生じないはずである。しかし、実際には自車両5が優先領域8を移動中に不意な外的障害が発生した場合、運転者は不意な外的障害を回避する急な運転操作を行わなければならない。不意な外的障害には、歩行者の飛び出し、道路上の落下物、他車両6(図2及び図3参照)の運転における不法行為、他車両6の運転マナーの悪さ等が一例として挙げられる。
このような状況下における、急な運転操作に関する操作情報が判定情報として運転適合性が評価されると、同様の状況下における走行機会が多い運転者では運転適合性が低く評価される傾向にある。このため、評価部14では、自車両5が優先領域8を移動中の急な運転操作に関する操作情報を判定情報から除外し、この判定情報に基づき運転適合性が評価される構成とされている。
ここで、運転適合性の評価方法として、本実施例では2種類の評価方法が実施されている。第1の評価方法は、同一の運転者において、最新(現在)の運転適合性に対する、過去の運転適合性を比較し、運転適合性を評価する方法である。「同一の運転者」とは、例えば端末3から送信される識別情報が同一という意味において使用されている。第2の評価方法は、運転者の最新の運転適合性に対する、基準の運転適合性を比較し、運転適合性を評価する方法である。
具体的に説明すると、第1の評価方法では、最新の運転適合性に対して、例えば過去1年前や2年前の運転適合性が比較される。過去の運転適合性に対して、最新の運転適合性の差分が運転適合性の劣化量となる。
一方、第2の評価方法では、最新の運転適合性に対して、基準の運転適合性が比較される。ここで、「基準の運転適合性」とは、例えば一般の複数の運転者の平均的な運転適合性である。基準の運転適合性に対して、最新の運転適合性の差分が運転適合性の劣化量となる。
(9)第1報知情報生成部15の構成
第1報知情報生成部15では、評価部14により第1の評価方法を用いて評価された、同一の運転者の過去の運転適合性に対する最新の運転適合性の低下が予め設定された第1基準を超えるとき、第1報知情報を生成する。第1報知情報は、運転適合性が低下している旨を運転者に報知する情報として生成されている。
第1報知情報としては、「現在の運転適合性が1年前に比べて10%低下しています。安全運転を心掛けましょう。」という音声情報、又は文字(メッセージ)情報が一例として挙げられる。また、第1報知情報として、運転適合性の低下を具体的に示すグラフを含む画像情報、上記音声情報及び文字情報の2以上を含む情報が他の一例として挙げられる。
第1報知情報生成部15において生成された第1報知情報は、サーバ通信部21及び端末通信部31を介して端末3へ送信され、音声出力部34から音声として、又は表示部32から文字情報若しくは画像情報として出力される。
(10)第2報知情報生成部16の構成
第2報知情報生成部16では、評価部14により第2の評価方法を用いて評価された、基準の運転適合性に対する運転者の最新の運転適合性の低下が予め設定された第2基準を超えるとき、第2報知情報を生成する。第2基準は、自動車の運転操作を適切に行える基準として設定されている。第2報知情報は、運転を自粛すべき旨を運転者に報知する情報として生成されている。
第2報知情報としては、「現在の運転適合性は適性基準に達していません。運転を自粛するか、或いは運転免許の返納をお考え下さい。」という音声情報、文字情報及び画像情報の少なくとも1つが一例として挙げられる。画像情報として、運転適合性の低下を示すグラフを含む情報が一例として挙げられる。
第2報知情報生成部16において生成された第2報知情報は、サーバ2から端末3へ送信され、音声出力部34から音声として、又は表示部32から文字情報若しくは画像情報として出力される。
(評価方法及び評価プログラムの構成)
図1に示される評価装置1を用いた評価方法及びこの評価方法をコンピュータに実行させるための評価プログラムについて、図4及び図5を用いて説明する。なお、評価方法の各工程(各構成要素)は評価プログラムの各工程(各構成要素)と同一の工程又は実質的に同一の工程である。このため、以下に評価方法について説明し、評価プログラムについての説明は重複するので省略する。
図4に示されるように、まず、評価システム10において、評価方法が開始され、図2又は図3に示される自車両5に搭載された端末3の評価処理が開始される(ステップS10)。端末3では、車速情報、自己位置情報、操舵角情報、加速度情報のそれぞれが、識別情報と共に、端末通信部31を介してサーバ2へ送信される。図1に示されるように、車速情報は車速取得部36により取得され、自己位置情報は自己位置検出部37により取得され、操舵角情報は操舵角検出部38により取得され、加速度情報は加速度検出部39により取得される。
一方、サーバ2及び評価装置1の評価処理が開始される(ステップS20)。一般的に、サーバ2及び評価装置1では、常時稼働し、評価処理が実行されている。このため、サーバ2及び評価装置1では、端末3から送信される各種情報が、サーバ通信部26を介して適宜受信される。
サーバ2が自車両5に搭載された端末3から識別情報を取得すると、評価装置1では、当該識別情報に関連付けて記憶部23に記憶されている自車両5の運転適合性を評価する判定情報が読み出される(ステップS21)。判定情報には「非優先移動距離D」及び「急操作スコアS」に関する情報が含まれている。判定情報はサーバ制御部20により記憶部23から読み出される。
ここで、非優先移動距離Dは、図2及び図3に示される道路40の優先領域8以外の非優先領域を自車両5が移動した距離(走行した距離)である。急操作スコアSは、自車両5において減速度又は角速度が所定の基準を超えた急な運転操作に関する操作情報を生じた際に加算される値である。
次に、評価装置1では、評価処理の対象となる自車両5が、例えば図2に示される道路41の走行車線41Aにおいて、移動方向の所定の距離内に信号機7が存在する位置であるか否かが判定される(ステップS22)。信号機7の位置に関する情報は地図データベース22の地図情報に格納されており、信号機7の位置の判定はナビゲーション部11及びサーバ制御部20により実施される。
ステップS22において、信号機7の位置が所定の距離内であると判定されると、評価装置1は端末3に対して信号機7の状態に関する情報を要求する(ステップS23)。この要求は、サーバ通信部21から端末通信部31へ送信される。信号機7の位置が所定の距離内ではないと判定されると、ステップS24へ処理が移行する。
ここで、信号機7の状態に関する情報とは、信号機7の作動状態を示す情報であって、信号機7が「青色(走行可能)」なのか、「黄色(注意)」なのか、「赤色(走行停止)」なのかを示す情報である。
次に、評価装置1では、評価処理の対象となる自車両5が、例えば図2に示される道路41の走行車線41Aにおいて、移動方向の所定の距離内に図示省略の横断歩道が存在する位置であるか否かが判定される(ステップS24)。横断歩道の位置に関する情報は地図データベース22の地図情報に格納されており、横断歩道の位置の判定はナビゲーション部11及びサーバ制御部20により実施される。
ステップS24において、横断歩道の位置が所定の距離内であると判定されると、評価装置1は端末3に対して横断歩道の状態に関する情報を要求する(ステップS25)。この要求は、サーバ通信部21から端末通信部31へ送信される。横断歩道の位置が所定の距離内ではないと判定されると、ステップS26へ処理が移行する。
ここで、横断歩道の状態に関する情報とは、横断歩道を歩行者、自転車等が横断中であるか、横断していないかを示す情報である。
ステップS23又はステップS25の処理における要求があると、端末3では、この要求を取得したか否かが判定される(ステップS11)。要求が取得されたと判定されると、端末3では外界センサ部35を用いて自車両5の移動方向(進行方向)の撮像情報が取得される。撮像情報には信号機7の状態又は横断歩道の状態に関する情報が含まれる。端末3は、取得された撮像情報を解析することで生成された情報、又は撮像情報そのものを端末通信部31及びサーバ通信部21を介して評価装置1へ送信する(ステップS12)。
ステップS12の後、又はステップS11において要求を取得していないと判定されると、端末3での評価方法における評価処理が繰り返される。
ステップS12において送信された、信号機7の状態又は横断歩道の状態を示す撮像情報に基づいて、評価装置1の優先領域判定部12(図1参照)では、優先領域判定処理が実行される(ステップS26)。優先領域判定処理では、自車両5が走行する図2に示される道路41の領域、又は図3に示される道路44の領域が、他車両6の走行よりも自車両5の走行が優先される優先領域8であるか否かが判定される。
図5に示されるように、優先領域判定処理が開始される(ステップS40)。まず、端末3から送信された自己位置情報の地図上の移動軌跡又は操舵角情報に基づいて、自車両5が進路変更(車線変更を含む)又は右左折を行っているか否かが判定される(ステップS41)。
進路変更又は右左折を行っている(進路変更中)と判定されると、進路変更又は右左折時には走行に際して十分な注意が必要となることから、自車両5の走行が優先される状況とは判定しない(ステップS49)。この後、優先領域判定処理の結果は判定情報取得部13に提供される(ステップS50)。
ステップS41において、進路変更又は右左折を行っていない(直進中)と判定されると、地図データベース22の地図情報に基づいて、自車両5が走行する道路41の走行車線41A又は道路44の走行車線44Aにおける交通規制が判定される。
まず、自車両5の移動方向の所定の距離内に警戒標識が存在するか否かが判定される(ステップS42)。警戒標識が存在する位置に関する情報は地図データベース22の地図情報に格納されており、距離内に警戒標識が存在するか否かの判定はナビゲーション部11及びサーバ制御部20により実施される。警戒標識が存在すると判定されると、警戒標識に示される対象に警戒する必要があるので、自車両5の走行が優先される状況ではないと判定される(ステップS49)。
ステップS42において警戒標識が存在しないと判定されると、自車両5の移動方向の所定の距離内に一時停止又は徐行義務があるか否かが判定される(ステップS43)。一時停止又は徐行義務があるか否かは、自車両5の移動方向の所定の距離内に一時停止標識又は徐行標識が存在するか否かに基づいて判定される。一時停止標識又は徐行標識が存在する位置に関する情報は地図データベース22の地図情報に格納されており、距離内に一時停止標識又は徐行標識が存在するか否かの判定はナビゲーション部11及びサーバ制御部20により実施される。一時停止又は徐行義務があると判定されると、道路41又は道路44の領域では、一時停止又は徐行義務に従って走行上の注意が必要であるため、自車両5の走行が優先される状況ではないと判定される(ステップS49)。
ステップS43において一時停止又は徐行義務がないと判定されると、自車両5の移動方向の所定の距離内に横断歩道が存在するか否か、横断歩道が存在する場合に歩行者等が横断しているか否かが判定される(ステップS44)。横断歩道の状態は端末3から送信された横断歩道の状態に関する情報、又は端末3から送信された撮像情報を解析した結果に基づいて判定される。横断歩道を横断中又は横断しようとする歩行者等が存在する場合には、歩行者等の横断が優先されるので、自車両5の走行が優先される状況ではないと判定される(ステップS49)。
ステップS44において横断歩道を横断する歩行者等が存在しないと判定されると、自車両5の移動方向の所定の距離内に存在する信号機7が「青色」であるか否かが判定される(ステップS45)。信号機の状態は端末3から送信された信号機の状態に関する情報、又は端末3から送信された撮像情報を解析した結果に基づいて判定される。信号機7が「青色」ではないと判定されると、自車両5の走行に注意か停止が求められるので、自車両5の走行が優先される状況ではないと判定される(ステップS49)。
ステップS45において信号機7が「青色」であると判定されると、自車両5が走行する走行車線41A又は走行車線44Aが「優先道路」であるか否かが判定される(ステップS46)。
自車両5が「優先道路」上に位置すると判定されると、ここまでの判定において、自車両5が「優先道路」を直進中であって、かつ、警戒や注意の対象がなく、停止や徐行義務もないことから、自車両5は優先領域8を走行していると判定される(ステップS47)。これは、前述の図3に示される道路44の交差点の領域46が優先領域8として判定された状況に合致する。
また、自車両5が「優先道路」上に位置しないと判定されると、更に信号機7がある交差点の領域43内を走行しているかが判定される(ステップS48。図2参照)。信号機7がある交差点の領域43内を走行していると判定されると、ここまでの判定において、信号機7のある交差点の領域43を「青色」信号に従って直進しているので、自車両5は優先領域8を走行していると判定される。これは、前述の図2に示される道路41の交差点の領域43が優先領域8として判定された状況に合致する。
ステップS48において信号機7がある交差点の領域を走行していないと判定されると、一般道路の交差点外又は信号機7がない交差点内を走行していることになるので、この場合には各種の対象に注意が必要となる。このため、自車両5の走行が優先される状況ではないと判定される(ステップS49)。
この後、優先領域判定処理は終了され、評価処理のステップS27に戻る(ステップS50)。
図4に戻って、優先領域判定部12による自車両5の走行の優先領域判定処理の結果が判定される(ステップS27)。優先領域判定処理により、自車両5が優先領域8を走行中であると判定された場合、自車両5の自己位置情報に基づいて、自車両5が、道路の交差領域を含む所定の範囲内を走行中であるか否かが判定される(ステップS32)。言い換えれば、ステップS32では自車両5が道路41の領域における優先領域8(図2参照)、又は道路44の領域における優先領域8(図3参照)の領域内、若しくはその近傍を走行中であるか否かが判定される。なお、道路の交差領域を含む所定の範囲は、例えば、道路の交差領域と、道路の交差領域に対して自車両5の進行方向に沿った20m手前及び20m後方までの領域とを含む範囲として設定される。
ステップS32において自車両5が道路の交差領域を含む所定の範囲内を走行中ではないと判定された場合、及びステップS27において自車両5が優先領域8を走行中ではないと判定された場合、自車両5の移動距離が非優先移動距離Dに加算される(ステップS28)。
一方、ステップS32において自車両5が道路の交差領域を含む所定の範囲内を走行中であると判定された場合、すなわち、自車両5が道路41の領域における優先領域8(図2参照)、又は道路44の領域における優先領域8(図3参照)の領域内、若しくはその近傍を走行中においては、判定情報の非優先移動距離Dに移動距離が加算されず、加えて急操作スコアSが加算されないので、急な運転操作に関する操作情報は判定情報から除外される。
そして、自車両5が非優先領域を移動中において、減速度又は操舵角度が所定の基準を超えたか否かが判定される(ステップS29)。この減速度又は操舵角度が所定の基準を超えた情報は、急な運転操作に関する操作情報である。操作情報は、端末3の端末通信部31からサーバ2のサーバ通信部21を介して評価装置1の判定情報取得部13において取得される。
ステップS29において、急な運転操作に関する操作情報が取得されると、判定情報取得部13では、急操作スコアSが加算される(ステップS33)。急な運転操作に関する操作情報が1回取得される毎に、急操作スコアSとして値「1」が加算される。
なお、急操作スコアSは、基準を超える減速度又は操舵角度の値が大きい程、加算する値が大きくなる補正(重み付け)をしてもよい。補正には、基準超えの値に対応した急操作スコアSの加算値を持つテーブルが使用される。また、閾値超えの値から演算処理により急操作スコアSの加算値を導き出してもよい。つまり、急操作スコアSの値は整数に限らない。
ステップS32において自車両5が道路の交差領域を含む所定の範囲内を走行中であると判定された場合、ステップS29において減速度又は操舵角速度が所定の閾値を超えなかったと判定された場合、又はステップS33において急操作スコアSが加算された後、一連の処理を終了するか否かが判定される(ステップS30)。具体的には、自車両5が目的地へ到着した場合や、端末3からの通信が終了した場合に、一連の処理が終了したと判定される。処理が終了していないと判定されると、ステップS22へ処理が移行し、各処理が繰り返し行われる。処理を終了すると判定されると、今回、移動距離が加算された非優先移動距離D及び急操作スコアSに関する情報を含む判定情報が端末3の識別情報に関連付けて記憶部23に記憶される(ステップS31)。これにより、図4に示される評価方法の一連の工程が終了する。
前述の図4に示される評価方法のステップS31に記憶された判定情報に基づいて、図1に示される評価部14では、自車両5の運転者の運転適合性が評価される。具体的な評価方法は以下の通りである。
評価部14は、所定のタイミング(例えば半年に一度や1年に一度)において、記憶部23に記憶された最新の所定の期間(例えば半年や1年)に取得された判定情報を読み出す。判定情報には非優先移動距離D及び急操作スコアSが含まれているので、評価部14は最近のヒヤリハット指数H(=S/D)を算出する。ヒヤリハット指数Hは、単位移動距離当たりにヒヤリハット事象が多い程、大きい値を示す。
そして、評価部14は、自車両5を運転する運転者(端末3の識別情報が同一)の最新のヒヤリハット指数Hと、標準のヒヤリハット指数Hsや自車両5を運転する運転者の過去のヒヤリハット指数Hbとを比較する。標準のヒヤリハット指数Hsは、例えば不特定多数の運転者のヒヤリハット指数Hに基づいて算出された平均的な運転者のヒヤリハット指数Hである。過去のヒヤリハット指数Hbは、運転者の過去の所定の期間(例えば1年前から2年前の期間)に算出されたヒヤリハット指数Hである。
評価部14は、最新のヒヤリハット指数Hと標準のヒヤリハット指数Hsとの比較の際の差分量を、平均的な運転者の運転適合性に比し自車両5の運転者の運転適合性が劣位であると評価する。評価部14は、この差分量(劣位量)が第2基準(所定の閾値)を超えるとき、第2報知情報生成部16(図1参照)において第2報知情報を生成させる。第2報知情報は、運転を自粛すべき旨を運転者に報知する情報であって、サーバ通信部21を介して端末3に送信される。端末3では、音声出力部34から音声として、又は表示部32から文字情報若しくは画像情報として第2報知情報が出力される。
また、評価部14は、最新のヒヤリハット指数Hと過去のヒヤリハット指数Hbとの比較の際の差分量を、同一の運転者の過去のヒヤリハット指数Hbに比し最新のヒヤリハット指数Hが劣位であると評価する。評価部14は、この差分量(劣位量)が第1基準(所定の閾値)を超えるとき、第1報知情報生成部15(図1参照)において第1報知情報を生成させる。第1報知情報は、運転適合性が低下している旨を運転者に報知する情報であって、サーバ通信部21を介して端末3に送信される。端末3では、音声出力部34から音声として、又は表示部32から文字情報若しくは画像情報として第1報知情報が出力される。
以上説明したように、評価装置1は、図1に示されるように、判定情報取得部13と、優先領域判定部12と、評価部14とを備える。判定情報取得部13は、自車両5の所定の基準を超えた急な運転操作に関する操作情報を判定情報として取得する。優先領域判定部12は、自車両5が移動する道路の領域が、自車両5とは異なる他車両6の移動よりも自車両5の移動が優先される優先領域8であるか否かを判定する。評価部14は、判定情報に基づき自車両5を運転する運転者の運転適合性を評価する。
ここで、評価部14では、自車両5が優先領域8を移動する際の操作情報を除外した判定情報に基づき、運転者の運転適合性が評価される。優先領域8では自車両5の移動が優先される。自車両5が優先領域8を移動中に不意な外的障害が発生した場合、不意な外的障害を回避する運転操作が行われるので、急な運転操作が生じる。このような不意な外的障害を回避する、不可抗力的な急な運転操作に関する操作情報が判定情報から除外されるので、運転適合性の評価精度を向上させることができる。
さらに、運転適合性の評価精度を向上させることができる評価装置1を用いた評価方法及び評価方法をコンピュータに実行させる評価プログラムを提供することができる。
[第2実施例]
次に、前述の図1〜図3及び図5を参照しつつ、図6を用いて、本発明の第2実施例に係る評価装置1、評価方法及び評価プログラムについて説明する。本実施例は、第1実施例に係る評価方法(又は評価プログラム)において、移動距離の加算方法並びに急操作スコアの加算の方法を変えた例を説明するものである。
ここで、本実施例において、前述の第1実施例に係る評価装置1、評価方法及び評価プログラムの構成要素と同一又は実質的に同一の構成要素には同一の符号を付け、重複する説明は省略する。また、本実施例に係る評価装置1及び評価システム10は前述の第1実施例に係る評価装置1及び評価システム10の構成と同一又は実質的に同一の構成である。
(評価方法及び評価プログラムの構成)
図6に示されるように、まず、評価システム10において、評価方法が開始され、前述の図2又は図3に示される自車両5に搭載された端末3の評価処理が開始される(ステップS10)。端末3では、車速情報、自己位置情報、操舵角情報、加速度情報のそれぞれが、識別情報と共に、端末通信部31を介してサーバ2へ送信される。
一方、サーバ2及び評価装置1の評価処理が開始される(ステップS20)。サーバ2及び評価装置1では、端末3から送信される各種情報が、サーバ通信部26を介して適宜受信される。
サーバ2が端末3から識別情報を取得すると、評価装置1では、当該識別情報に関連付けて記憶部23に記憶されている自車両5の運転適合性を評価する判定情報が読み出される(ステップS61)。判定情報には「移動距離D1」及び「急操作スコアS1」に関する情報が含まれている。判定情報はサーバ制御部20により記憶部23から読み出される。
ここで、移動距離D1は、図2及び図3に示される道路40の優先領域8及び優先領域8以外の非優先領域を含む、自車両5が移動したすべての距離である。急操作スコアS1は、優先領域8、非優先領域のそれぞれにおいて、自車両5の減速度又は角速度が所定の基準を超えた急な運転操作に関する操作情報を生じた際に加算された値である。
次に、評価装置1では、評価処理の対象となる自車両5が、例えば図2に示される道路41の走行車線41Aにおいて、移動方向の所定の距離内に信号機7が存在する位置であるか否かが判定される(ステップS22)。
ステップS22において、信号機7の位置が所定の距離内であると判定されると、評価装置1は端末3に対して信号機7の状態に関する情報を要求する(ステップS23)。信号機7の位置が所定の距離内ではないと判定されると、ステップS24へ処理が移行する。
次に、評価装置1では、評価処理の対象となる自車両5が、例えば図2に示される道路41の走行車線41Aにおいて、移動方向の所定の距離内に図示省略の横断歩道が存在する位置であるか否かが判定される(ステップS24)。
ステップS24において、横断歩道の位置が所定の距離内であると判定されると、評価装置1は端末3に対して横断歩道の状態に関する情報を要求する(ステップS25)。横断歩道の位置が所定の距離内ではないと判定されると、ステップS26へ処理が移行する。
ステップS23又はステップS25の処理における要求があると、端末3では、この要求を取得したか否かが判定される(ステップS11)。要求が取得されたと判定されると、端末3では自車両5の移動方向の撮像情報が取得される。撮像情報には信号機7の状態又は横断歩道の状態に関する情報が含まれる。端末3は、取得された撮像情報を解析することで生成された情報、又は撮像情報そのものを端末通信部31及びサーバ通信部21を介して評価装置1へ送信する(ステップS12)。
ステップS12の後、又はステップS11において要求を取得していないと判定されると、端末3での評価方法における評価処理が繰り返される。
ステップS12において送信された、信号機7の状態又は横断歩道の状態を示す撮像情報に基づいて、評価装置1の優先領域判定部12(図1参照)では、優先領域判定処理が実行される(ステップS26)。優先領域判定処理では、自車両5が走行する図2に示される道路41の領域、又は図3に示される道路44の領域が、他車両6の走行よりも自車両5の走行が優先される優先領域8であるか否かが判定される。優先領域判定処理は、前述の図5に示される、判定方法及び判定プログラムを説明するフローチャートの通りであるので、ここでの説明を省略する。
図6に戻って、ステップS26の後、ステップS61において読み出された移動距離D1に、自車両5が現在移動している移動距離が加算される(ステップS62)。
そして、優先領域判定部12による自車両5の走行の優先領域判定処理の結果が判定される(ステップS63)。優先領域判定処理により、自車両5が優先領域8を走行中であると判定された場合、自車両5の自己位置情報に基づいて、自車両5が、道路の交差領域を含む所定の範囲内を走行中であるか否かが判定される(ステップS64)。言い換えれば、ステップS64では自車両5が道路41の領域における優先領域8(図2参照)、又は道路44の領域における優先領域8(図3参照)の領域内、若しくはその近傍を走行中であるか否かが判定される。
ステップS64において自車両5が道路の交差領域を含む所定の範囲内を走行中ではないと判定された場合、及びステップS63において自車両5が優先領域8を走行中ではないと判定された場合、自車両5が非優先領域を移動中において、減速度又は操舵角度が所定の基準を超えたか否かが判定される(ステップS65)。この減速度又は操舵角度が所定の基準を超えた情報は、急な運転操作に関する操作情報である。操作情報は、端末3の端末通信部31からサーバ2のサーバ通信部21を介して評価装置1の判定情報取得部13において取得される。
ステップS65において、急な運転操作に関する操作情報が取得されると、判定情報取得部13では、急操作スコアS1に「通常スコア」が加算される(ステップS66)。前述の第1実施例に係る評価方法と同様に、急な運転操作に関する操作情報が1回取得される毎に、通常スコアとして例えば値「1」が加算される。
ステップS65において減速度又は操舵角速度が所定の閾値を超えなかったと判定された場合、又はステップS66において急操作スコアS1に通常スコアが加算された後、一連の処理を終了するか否かが判定される(ステップS69)。前述の第1実施例に係る評価方法と同様に、自車両5が目的地へ到着した場合や、端末3からの通信が終了した場合に、一連の処理が終了したと判定される。処理が終了していないと判定されると、ステップS22へ処理が移行し、各処理が繰り返し行われる。
処理を終了すると判定されると、今回、移動距離が加算された移動距離D1及び急操作スコアS1に関する情報を含む判定情報が端末3の識別情報に関連付けて記憶部23に記憶される(ステップS70)。これにより、図6に示される評価方法の一連の工程が終了する。
一方、ステップS63において自車両5が優先領域8を走行中であると判定され、かつ、ステップS64において自車両5が道路の交差領域を含む所定の範囲内を走行中であると判定されたとき、減速度又は操舵角度が所定の基準を超えたか否かが判定される(ステップS67)。この減速度又は操舵角度が所定の基準を超えた情報は、急な運転操作に関する操作情報である。操作情報は、端末3の端末通信部31からサーバ2のサーバ通信部21を介して評価装置1の判定情報取得部13において取得される。
ステップS67において、急な運転操作に関する操作情報が取得されると、判定情報取得部13では、急操作スコアS1に「軽減スコア」が加算される(ステップS68)。軽減スコアは、通常スコアに対して重み付けが軽くされた値であり、例えば通常スコアの値「1」に対して重み付け係数「0.5」を乗じて設定される。なお、重み付け係数は、T字路、十字路、五叉路等の道路の形態に対応させて変化させてもよい。ステップS66における通常スコアの加算と同様に、急な運転操作に関する操作情報が1回取得される毎に、軽減スコアとして例えば値「0.5」が加算される。
ステップS67において減速度又は操舵角速度が所定の閾値を超えなかったと判定された場合、又はステップS68において急操作スコアS1に軽減スコアが加算された後、ステップS69へ処理が移行する。
前述の図6に示される評価方法のステップS70に記憶された判定情報に基づいて、図1に示される評価部14では、自車両5の運転者の運転適合性が評価される。具体的な評価方法は以下の通りである。
評価部14は、所定のタイミング(例えば半年に一度や1年に一度)において、記憶部23に記憶された最新の所定の期間(例えば半年や1年)に取得された判定情報を読み出す。判定情報には移動距離D1及び急操作スコアS1が含まれているので、評価部14は最近のヒヤリハット指数H1(=S1/D1)を算出する。ヒヤリハット指数H1は、単位移動距離当たりにヒヤリハット事象が多い程、大きい値を示す。
そして、評価部14は、自車両5を運転する運転者(端末3の識別情報が同一)の最新のヒヤリハット指数H1と、標準のヒヤリハット指数Hs1や自車両5を運転する運転者の過去のヒヤリハット指数Hb1とを比較する。標準のヒヤリハット指数Hs1の定義は第1実施例における標準のヒヤリハット指数Hsと同一である。また、過去のヒヤリハット指数Hb1の定義は過去のヒヤリハット指数Hbと同一である。
評価部14は、最新のヒヤリハット指数H1と標準のヒヤリハット指数Hs1との比較の際の差分量を、平均的な運転者の運転適合性に比し自車両5の運転者の運転適合性が劣位であると評価する。評価部14は、この差分量(劣位量)が第2基準(所定の閾値)を超えるとき、第2報知情報生成部16(図1参照)において第2報知情報を生成させる。第2報知情報は、運転を自粛すべき旨を運転者に報知する情報であって、サーバ通信部21を介して端末3に送信される。端末3では、音声出力部34から音声として、又は表示部32から文字情報若しくは画像情報として第2報知情報が出力される。
また、評価部14は、最新のヒヤリハット指数H1と過去のヒヤリハット指数Hb1との比較の際の差分量を、同一の運転者の過去のヒヤリハット指数Hb1に比し最新のヒヤリハット指数H1が劣位であると評価する。評価部14は、この差分量(劣位量)が第1基準(所定の閾値)を超えるとき、第1報知情報生成部15(図1参照)において第1報知情報を生成させる。第1報知情報は、運転適合性が低下している旨を運転者に報知する情報であって、サーバ通信部21を介して端末3に送信される。端末3では、音声出力部34から音声として、又は表示部32から文字情報若しくは画像情報として第1報知情報が出力される。
以上説明したように、評価装置1は、前述の図1に示されるように、判定情報取得部13と、優先領域判定部12と、評価部14とを備える。判定情報取得部13は、自車両5の所定の基準を超えた急な運転操作に関する操作情報を判定情報として取得する。優先領域判定部12は、自車両5が移動する道路の領域が、自車両5とは異なる他車両6の移動よりも自車両5の移動が優先される優先領域8であるか否かを判定する。評価部14は、判定情報に基づいて自車両5を運転する運転者の運転適合性を評価する。
ここで、評価部14では、自車両5が優先領域8を移動する際に取得された判定情報の重み付けを、自車両5が優先領域8とは異なる非優先領域を移動する際に取得された判定情報よりも軽くして、運転適合性が評価される。優先領域8では自車両5の移動が優先される。自車両5が優先領域8を移動中に不意な外的障害が発生した場合、不意な外的障害を回避する運転操作が行われるので、急な運転操作が生じる。このような不意な外的障害を回避するための、不可抗力的な急な運転操作に関する操作情報を含む判定情報の重み付けを軽くすることにより、運転適合性の評価精度を向上させることができる。
さらに、運転適合性の評価精度を向上させることができる評価装置1を用いた評価方法及び評価方法をコンピュータに実行させる評価プログラムを提供することができる。
(その他の実施例)
上記実施例では、優先領域判定部12において、常時、優先領域8が判定されている。本発明は、急な運転操作の判定を最初に行い、急な運転操作であると判定された道路41若しくは道路44の領域が優先領域8であるか否かを判定する構成としてもよい。このように構成される評価装置1、評価方法及び評価プログラムでは、サーバ2の処理能力の負担を軽減することができる。
また、上記実施例では、通信ナビゲーションシステムにおいてサーバ2が運転適合性を評価しているが、本発明は、通信型のドライブレコーダ(端末3)において、運転適合性を評価してもよい。
さらに、本発明では、車載ナビゲーションとして自車両5に搭載された端末3が単独で運転適合性を評価してもよい。この場合、車載ナビゲーションは、サーバ2の地図データベース22、記憶部23、ナビゲーション部11、優先領域判定部12、判定情報取得部13、評価部14又はその一部を適宜備える構成とすればよい。
なお、本発明は、上記実施例又はその他の実施例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲において、種々変更可能である。
1 評価装置
10 評価システム
11 ナビゲーション部
12 優先領域判定部
13 判定情報取得部
14 評価部
15 第1報知情報生成部
16 第2報知情報生成部
2 サーバ
20 サーバ制御部
21 サーバ通信部
22 地図データベース
23 記憶装置
3 端末
30 端末制御部
31 端末通信部
32 表示部
33 操作入力部
34 音声出力部
35 外界センサ部
36 車速取得部
37 自己位置検出部
38 操舵角検出部
39 加速度検出部

Claims (12)

  1. 移動体の所定の基準を超えた急な運転操作に関する操作情報を判定情報として取得する判定情報取得部と、
    前記移動体が移動する道路の領域が、前記移動体とは異なる他の移動体の移動よりも前記移動体の移動が優先される優先領域であるか否かを判定する優先領域判定部と、
    前記移動体が前記優先領域を移動する際の前記操作情報を除外した前記判定情報に基づき前記移動体を運転する運転者の運転適合性を評価する評価部と、
    を備えている評価装置。
  2. 前記判定情報取得部は、前記移動体の減速度又は角速度が所定の閾値を超えた情報を前記操作情報として取得する
    請求項1に記載の評価装置。
  3. 前記優先領域判定部は、前記移動体が前記道路の交差点の領域に位置し、かつ、前記交差点の領域を直進する場合に、前記道路の領域が前記優先領域であると判定する
    請求項1又は請求項2に記載の評価装置。
  4. 前記優先領域判定部は、前記移動体が前記道路の非優先道路と交差する優先道路の領域に位置し、かつ、前記優先道路の領域を直進する場合に、前記道路の領域が前記優先領域であると判定する
    請求項1又は請求項2に記載の評価装置。
  5. 前記優先領域判定部は、前記道路の領域において、前記移動体の移動方向の所定の距離内に信号機、警戒標識、一時停止標識又は徐行標識が存在する場合に、前記優先領域ではないと判定する
    請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の評価装置。
  6. 前記評価部により評価された前記運転者の過去の運転適合性に対して、前記運転者の現在の運転適合性の低下が第1基準を超えるとき、運転適合性が低下している旨を前記運転者に報知するための第1報知情報を生成する第1報知情報生成部を更に備えている
    請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の評価装置。
  7. 基準の運転適合性に対して、前記運転者の現在の運転適合性の低下が第2基準を超えるとき、運転を自粛すべき旨を前記運転者に報知するための第2報知情報を生成する第2報知情報生成部を更に備えている
    請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の評価装置。
  8. 前記移動体から送信される前記判定情報を受信するサーバ通信部を更に備えている
    請求項1〜請求項7に記載の評価装置。
  9. 前記移動体に搭載可能である
    請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の評価装置。
  10. 移動体の所定の基準を超えた急な運転操作に関する操作情報を判定情報として取得する判定情報取得部と、
    前記移動体が移動する道路の領域が、前記移動体とは異なる他の移動体の移動よりも前記移動体の移動が優先される優先領域であるか否かを判定する優先領域判定部と、
    前記判定情報に基づいて前記移動体を運転する運転者の運転適合性を評価する評価部と、
    を備え、
    前記評価部は、前記移動体が前記優先領域を移動する際に取得された前記判定情報の重み付けを、前記移動体が前記優先領域とは異なる他の領域を移動する際に取得された前記判定情報よりも軽くして、前記運転適合性を評価する評価装置。
  11. 移動体を運転する運転者の運転適合性を評価する評価装置により実行される評価方法であって、
    前記移動体の所定の基準を超えた急な運転操作に関する操作情報を判定情報として取得する工程と、
    前記移動体が移動する道路の領域が、前記移動体とは異なる他の移動体の移動よりも前記移動体の移動が優先される優先領域であるか否かを判定する工程と、
    前記移動体が前記優先領域を移動する際の前記操作情報を除外した前記判定情報に基づき前記運転者の運転適合性を評価する工程と、
    を備えている評価方法。
  12. 判定情報取得部、優先領域判定部及び評価部を備え、移動体を運転する運転者の運転適合性を評価する評価装置における評価方法をコンピュータに実行させるための評価プログラムであって、
    前記判定情報取得部が、前記移動体の所定の基準を超えた急な運転操作に関する操作情報を判定情報として取得する工程と、
    前記優先領域判定部が、前記移動体が移動する道路の領域が、前記移動体とは異なる他の移動体の移動よりも前記移動体の移動が優先される優先領域であるか否かを判定する工程と、
    前記評価部が、前記移動体が前記優先領域を移動する際の前記操作情報を除外した前記判定情報に基づき前記運転者の運転適合性を評価する工程と、
    を備えている評価プログラム。
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