JP2021154274A - 柱状ハニカム構造フィルタの製造方法 - Google Patents

柱状ハニカム構造フィルタの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】セルの表面に形成される多孔質膜の耐剥離性向上に寄与することのできる柱状ハニカム構造フィルタの製造方法を提供する。【解決手段】複数の第1セルと複数の第2セルが多孔質隔壁を挟んで交互に隣接配置されている柱状ハニカム構造体を用意する工程と、SiC及びSiNから選択される一種又は二種を合計で50質量%以上含有するセラミックス粒子を柱状ハニカム構造体の第1セルの表面に付着させる工程と、(1)0.05≦T≦0.5、(2)0.05≦T/D50、及び(3)4≦{(W1−W0)/W0×100}/D50を満たすように、第1セルの表面に前記セラミックス粒子が付着している柱状ハニカム構造体を加熱酸化処理し、表面に酸化膜が形成された前記セラミックス粒子で構成される多孔質膜を第1セルの表面に形成する工程と、を含む柱状ハニカム構造フィルタの製造方法。【選択図】図7

Description

本発明は、柱状ハニカム構造フィルタの製造方法に関する。
ディーゼルエンジン及びガソリンエンジン等の内燃機関から排出される排ガス中にはスス等の粒子状物質(以下、PM:Particulate Matterと記す。)が含まれる。ススは人体に対し有害であり排出が規制されている。現在、排ガス規制に対応するために、通気性のある小細孔隔壁に排ガスを通過させ、スス等のPMを濾過するDPF及びGPFに代表されるフィルタが幅広く用いられている。
PMを捕集するためのフィルタとしては、入口側底面から出口側底面まで高さ方向に延び、入口側底面が開口して出口側底面に目封止部を有する複数の第1セルと、第1セルに隔壁を挟んで隣接配置されており、入口側底面から出口側底面まで高さ方向に延び、入口側底面に目封止部を有し出口側底面が開口する複数の第2セルとを備えたウォールフロー式の柱状ハニカム構造体(以下、「柱状ハニカム構造フィルタ」ともいう。)が知られている。
近年、排ガス規制強化に伴い、より厳しいPMの排出基準(PN規制:Particle Matterの個数規制)が導入されており、フィルタにはPMの高捕集性能(PN高捕集効率)が要求されている。そこで、セルの表面にPMを捕集するための層を別途形成することが提案されている。
特許文献1では、ハニカム状の多孔質基材の表面に、当該多孔質基材と比較して気孔径が小さい多孔質膜が少なくとも1層形成された、集塵用ハニカムフィルタの製造方法であって、前記多孔質基材のセル内部に、50%粒子径(D50:μm)が前記多孔質基材の平均気孔径(P:μm)の2/3倍以上、1倍以下であって、かつ、粒度分布が下記式(1)の範囲内にある骨材粒子から調製したスラリーを供給し、当該スラリー中の水分を前記多孔質基材の気孔を透過させて除去することにより成膜し、次いで焼成することを特徴とする集塵用ハニカムフィルタの製造方法が記載されている。
50/(D50−D10)≧1.5 … (1)
(但し、D50:50%粒子径(μm)、D10:10%粒子径(μm))
特許文献1によれば、平均粒子径及び粒度分布が所定の範囲内にある骨材粒子から調製したスラリーを使用して成膜を行うことにより、捕捉効率が高く、圧力損失が小さいハニカムフィルタを、簡単な装置にて容易に製造でき、更には多数のフィルタを均一な品質で製造することが可能であるとされている。
特許文献2には、ハニカム構造を有する基材の各セルに、該基材の平均気孔径の2/3倍以上、1倍以下の平均粒子径を有するセラミック粒子のスラリーを供給し、該スラリー中の水分を、該基材の気孔を透過させることにより除去して、該セラミック粒子を該基材の表面に付着させ、次いで、焼成することにより、該基材の表面にコート層を形成する複層構造ハニカムフィルタの製造方法が記載されている。
特許文献2によれば、この複層構造ハニカムフィルタは、捕捉効率が高く、圧力損失が小さく、さらに圧損上昇率が低いとされている。
特許文献3には、無機層前駆体を含むガス状キャリアを多孔質セラミックス製のハニカム構造体に流し、無機層前駆体をハニカム構造体に堆積させる工程と、無機層前駆体を焼成することで多孔質セラミックス製のハニカム構造体に結合させ、気孔率が90%以上で、平均厚みが0.5μm〜30μmの多孔質無機層を形成することを含むハニカム構造フィルタの製造方法が記載されている。特許文献3には、多孔質無機層の気孔率が高いことでハニカム構造体の圧力損失への影響がなくなることが記載されている。また、特許文献3では多孔質膜を形成するために劇薬である塩化アンモニウムを使用することも記載されているが、安全性に懸念がある。
特開2001−79321号公報 特開2000−202220号公報 国際公開第2019/089806号
柱状ハニカム構造フィルタのPM捕集性能を向上する上で、セルの表面にPMを捕集するための層を形成することは有効であると考えられるが、当該層は未だ改善の余地が残されている。具体的には、従来技術では、表面に形成されるPMを捕集するための層がセルから剥離することを防止するための対策についての検討が不足している。そこで、PMを捕集するための層の耐剥離性を向上することができれば有利であろう。
上記事情に鑑み、本発明は一実施形態において、セルの表面に形成されるPMを捕集するための層(本発明においては「多孔質膜」と呼ぶ。)の耐剥離性向上に寄与することのできる柱状ハニカム構造フィルタの製造方法を提供することを課題とする。
本発明者は上記課題を解決するために鋭意検討したところ、SiC及び/又はSiNを含有するセラミックス粒子を多孔質膜の原料として用いて、表面に酸化膜を形成することが、多孔質膜の耐剥離性を向上させる上で有効であることを見出した。本発明は当該知見に基づいて完成したものであり、以下に例示される。
[1]
入口側底面から出口側底面まで延び、入口側底面が開口して出口側底面に目封止部を有する複数の第1セルと、入口側底面から出口側底面まで延び、入口側底面に目封止部を有し、出口側底面が開口する複数の第2セルとを備え、複数の第1セルと複数の第2セルは多孔質隔壁を挟んで交互に隣接配置されている柱状ハニカム構造体を用意する工程と、
入口側底面に向かって、SiC及びSiNから選択される一種又は二種を合計で50質量%以上含有するセラミックス粒子であって、レーザー回折・散乱法により測定される体積基準の累積粒度分布におけるメジアン径(D50)が0.1〜6.0μmであるセラミックス粒子を含有するエアロゾルを噴射しながら、出口側底面に吸引力を与えて、噴射されたエアロゾルを入口側底面から吸引し、第1セルの表面にセラミックス粒子を付着させる工程と、
以下の関係式(1)〜(3)を満たすように、第1セルの表面に前記セラミックス粒子が付着している柱状ハニカム構造体を加熱酸化処理し、表面に酸化膜が形成された前記セラミックス粒子で構成される多孔質膜を第1セルの表面に形成する工程と、
(1)0.05≦T≦0.5
(2)0.05≦T/D50
(3)4≦{(W1−W0)/W0×100}/D50
(式中、
T(単位:μm)は、該酸化膜の平均厚みを表し、
D50(単位:μm)は、前記セラミックス粒子のレーザー回折・散乱法により測定される体積基準の累積粒度分布におけるメジアン径を表し、
0(単位:g)は柱状ハニカム構造体に付着した該加熱酸化処理前のセラミックス粒子の質量を表し、
1(単位:g)は柱状ハニカム構造体に付着した該加熱酸化処理後のセラミックス粒子の質量を表す。)
を含む柱状ハニカム構造フィルタの製造方法。
[2]
多孔質膜の平均膜厚が2〜50μmである[1]に記載の柱状ハニカム構造フィルタの製造方法。
[3]
加熱酸化処理は、4≦(W1−W0)/W0×100≦50を満たすように行われる[1]又は[2]に記載の柱状ハニカム構造フィルタの製造方法。
[4]
加熱酸化処理は、柱状ハニカム構造体を最高温度1000℃以上で1時間以上キープする条件で行う[1]〜[3]の何れか一項に記載の柱状ハニカム構造フィルタの製造方法。
[5]
多孔質隔壁は、コージェライトを50質量%以上含有する[1]〜[4]の何れか一項に記載の柱状ハニカム構造フィルタの製造方法。
本発明の一実施形態に係る柱状ハニカム構造フィルタの製造方法によれば、セルの表面に形成される多孔質膜の耐剥離性が向上した柱状ハニカム構造フィルタを得ることができる。
柱状ハニカム構造フィルタの一例を模式的に示す斜視図である。 柱状ハニカム構造フィルタの一例をセルの延びる方向に平行な断面で観察したときの模式的な断面図である。 柱状ハニカム構造フィルタをセルの延びる方向に直交する断面で観察したときの模式的な部分拡大図である。 多孔質膜の平均厚みを求めるために切り出した柱状ハニカム構造フィルタ断面の模式図である。 本発明の一実施形態に係る粒子付着装置の構成を説明するための模式図である。 耐剥離性の評価方法を説明するための模式図である。 実施例1における多孔質膜を構成するセラミックス粒子のFE−SEM画像の例である。
次に本発明の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜設計の変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
<1.柱状ハニカム構造フィルタ>
本発明の一実施形態によれば、柱状ハニカム構造フィルタの製造方法が提供される。柱状ハニカム構造フィルタは、燃焼装置、典型的には車両に搭載されるエンジンからの排ガスラインに装着されるススを捕集するDPF(Diesel Particulate Filter)及びGPF(Gasoline Particulate Filter)として使用可能である。本発明に係る柱状ハニカム構造フィルタは、例えば、排気管内に設置することができる。
図1及び図2には、柱状ハニカム構造フィルタ(100)の模式的な斜視図及び断面図がそれぞれ例示されている。この柱状ハニカム構造フィルタ(100)は、外周側壁(102)と、外周側壁(102)の内周側に配置され、入口側底面(104)から出口側底面(106)まで延び、入口側底面(104)が開口して出口側底面(106)に目封止部(109)を有する複数の第1セル(108)と、外周側壁(102)の内周側に配置され、入口側底面(104)から出口側底面(106)まで延び、入口側底面(104)に目封止部(109)を有し、出口側底面(106)が開口する複数の第2セル(110)とを備える。この柱状ハニカム構造フィルタ(100)においては、第1セル(108)及び第2セル(110)が多孔質の隔壁(112)を挟んで交互に隣接配置されていることにより、入口側底面(104)及び出口側底面(106)はそれぞれハニカム状を呈している。
柱状ハニカム構造フィルタ(100)の上流側の入口側底面(104)にスス等の粒子状物質(PM)を含む排ガスが供給されると、排ガスは第1セル(108)に導入されて第1セル(108)内を下流に向かって進む。第1セル(108)は下流側の出口側底面(106)に目封止部(109)を有するため、排ガスは第1セル(108)と第2セル(110)を区画する多孔質の隔壁(112)を透過して第2セル(110)に流入する。粒子状物質は隔壁(112)を通過できないため、第1セル(108)内に捕集され、堆積する。粒子状物質が除去された後、第2セル(110)に流入した清浄な排ガスは第2セル(110)内を下流に向かって進み、下流側の出口側底面(106)から流出する。
図3には、柱状ハニカム構造フィルタ(100)をセル(108、110)の延びる方向に直交する断面で観察したときの模式的な部分拡大図が示されている。柱状ハニカム構造フィルタ(100)のそれぞれの第1セル(108)の表面(第1セル(108)を区画形成する隔壁(112)の表面に同じ。)には、セラミックス製の多孔質膜(114)が形成されている。
柱状ハニカム構造フィルタは、スス等のPMの燃焼を補助するPM燃焼触媒、酸化触媒(DOC)、窒素酸化物(NOx)を除去するためのSCR触媒及びNSR触媒、並びに、炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)及び窒素酸化物(NOx)を同時に除去可能な三元触媒を担持する場合がある。しかしながら、本実施形態に係る柱状ハニカム構造フィルタは触媒を担持しないことが好ましい。これは圧力損失が上昇するという理由による。
柱状ハニカム構造フィルタは、一体成形品として提供することも可能である。また、柱状ハニカム構造フィルタは、それぞれが外周側壁を有する複数の柱状ハニカム構造フィルタのセグメントを、側面同士で接合して一体化し、セグメント接合体として提供することも可能である。柱状ハニカム構造フィルタをセグメント接合体として提供することにより、耐熱衝撃性を高めることができる。
<2.柱状ハニカム構造体の用意>
本発明に係る柱状ハニカム構造フィルタの製造方法の一実施形態においては、外周側壁と、外周側壁の内周側に配置され、入口側底面から出口側底面まで延び、入口側底面が開口して出口側底面に目封止部を有する複数の第1セルと、外周側壁の内周側に配置され、入口側底面から出口側底面まで延び、入口側底面に目封止部を有し、出口側底面が開口する複数の第2セルとを備え、複数の第1セルと複数の第2セルは多孔質隔壁を挟んで交互に隣接配置されている柱状ハニカム構造体を用意する工程が実施される。
柱状ハニカム構造体の多孔質隔壁及び外周側壁を構成する材料としては、限定的ではないが、多孔質セラミックスを挙げることができる。セラミックスとしては、コージェライト、ムライト、リン酸ジルコニウム、チタン酸アルミニウム、炭化珪素(SiC)、珪素−炭化珪素複合材(例:Si結合SiC)、コージェライト−炭化珪素複合材、ジルコン、ジルコニア、スピネル、インディアライト、サフィリン、コランダム、チタニア、窒化珪素等が挙げられる。これらのセラミックスは、1種類を単独で含有するものでもよいし、2種類以上を同時に含有するものであってもよい。DPF及びGPF等のフィルタ用途の場合、セラミックスとしてコージェライトを好適に使用することができる。従って、多孔質隔壁及び外周側壁は、コージェライトを50質量%以上含有することが好ましく、70質量%以上含有することがより好ましく、90質量%以上含有することが更により好ましい。
柱状ハニカム構造体の底面形状に制限はないが、例えば円形、楕円形、レーストラック形及び長円形等のラウンド形状、三角形、四角形等の多角形とすることができる。図1の柱状ハニカム構造体(100)は、底面形状が円形状であり、全体として円柱状である。
セルの流路方向に垂直な断面におけるセルの形状に制限はないが、四角形、六角形、八角形、又はこれらの組み合わせであることが好ましい。これらのなかでも、正方形及び六角形が好ましい。セル形状をこのようにすることにより、柱状ハニカム構造体に流体を流したときの圧力損失を小さくすることができる。
隔壁の平均細孔径は、隔壁の平均細孔径は20μm以下であることが好ましく、18μm以下であることがより好ましく、16μm以下であることが更により好ましい。隔壁の平均細孔径が上記範囲であることにより、粒子状物質の捕集効率が有意に向上する。また、隔壁の平均細孔径は4μm以上であることが好ましく、6μm以上であることがより好ましく、8μm以上であることが更により好ましい。隔壁の平均細孔径が上記範囲であることにより、圧力損失の低下を抑制することができる。隔壁の平均細孔径は、JIS−R1655:2003に準拠して水銀圧入式ポロシメータで測定したときの値を指す。
隔壁の気孔率は、排ガスの圧力損失を低く抑えるという観点からは、40%以上であることが好ましく、45%以上であることがより好ましく、50%以上であることが更により好ましい。また、隔壁の気孔率は、柱状ハニカム構造体の強度を確保するという観点から、80%以下であることが好ましく、75%以下であることがより好ましく、70%以下であることが更により好ましい。隔壁の気孔率は、JIS−R1655:2003に準拠して水銀圧入式ポロシメータで測定したときの値を指す。
柱状ハニカム構造フィルタにおける隔壁の平均厚みの上限は、圧力損失を抑制するという観点から、0.59mm以下であることが好ましく、0.33mm以下であることがより好ましく、0.26mm以下であることが更により好ましい。但し、柱状ハニカム構造フィルタの強度を確保するという観点からは、隔壁の平均厚みの下限は、0.15mm以上であることが好ましく、0.16mm以上であることがより好ましく、0.18mm以上であることが更により好ましい。本明細書において、隔壁の厚みは、セルの流路に直交する断面において、隣接するセルの重心同士を線分で結んだときに当該線分が隔壁を横切る長さを指す。隔壁の平均厚みは、すべての隔壁の厚みの平均値を指す。
セル密度(セルの延びる方向に垂直な単位断面積当たりのセルの数)は、特に制限はないが、例えば6〜2000セル/平方インチ(0.9〜311セル/cm2)、更に好ましくは50〜1000セル/平方インチ(7.8〜155セル/cm2)、特に好ましくは100〜400セル/平方インチ(15.5〜62.0セル/cm2)とすることができる。
柱状ハニカム構造体の製造方法について以下に例示的に説明する。まず、セラミックス原料、分散媒、造孔材及びバインダーを含有する原料組成物を混練して坏土を形成した後、坏土を押出成形することにより所望の柱状ハニカム成形体に成形する。原料組成物中には分散剤等の添加剤を必要に応じて配合することができる。押出成形に際しては、所望の全体形状、セル形状、隔壁厚み、セル密度等を有する口金を用いることができる。
柱状ハニカム成形体を乾燥した後、柱状ハニカム成形体の両底面の所定位置に目封止部を形成した上で目封止部を乾燥し、目封止部を有する柱状ハニカム成形体を得る。この後、柱状ハニカム成形体に対して脱脂及び焼成を実施することで柱状ハニカム構造体が製造される。
セラミックス原料としては、焼成後に上述したセラミックスを形成することのできる原料を使用することができる。セラミックス原料は例えば粉末の形態で提供することができる。セラミックス原料としては、コージェライト、ムライト、リン酸ジルコニウム、チタン酸アルミニウム、炭化珪素(SiC)、珪素−炭化珪素複合材(例:Si結合SiC)、コージェライト−炭化珪素複合材、ジルコン、ジルコニア、スピネル、インディアライト、サフィリン、コランダム、チタニア、窒化珪素等のセラミックスを得るための原料が挙げられる。具体的には、限定的ではないが、シリカ、タルク、アルミナ、カオリン、蛇紋石、パイロフェライト、ブルーサイト、ベーマイト、ムライト、マグネサイト、水酸化アルミニウム等が挙げられる。セラミックス原料は、1種類を単独で使用するものであっても、2種類以上を組み合わせて使用するものであってもよい。
DPF及びGPF等のフィルタ用途の場合、セラミックスとしてコージェライトを好適に使用することができる。この場合、セラミックス原料としてはコージェライト化原料を使用することができる。コージェライト化原料とは、焼成によりコージェライトとなる原料である。コージェライト化原料は、アルミナ(Al23)(アルミナに変換される水酸化アルミニウムの分を含む):30〜45質量%、マグネシア(MgO):11〜17質量%及びシリカ(SiO2):42〜57質量%の化学組成からなることが望ましい。
分散媒としては、水、又は水とアルコール等の有機溶媒との混合溶媒等を挙げることができるが、特に水を好適に用いることができる。
造孔材としては、焼成後に気孔となるものであれば、特に限定されず、例えば、小麦粉、澱粉、発泡樹脂、吸水性樹脂、多孔質シリカ、炭素(例:グラファイト)、セラミックスバルーン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、アクリル、フェノール等を挙げることができる。造孔材は、1種類を単独で使用するものであっても、2種類以上を組み合わせて使用するものであってもよい。造孔材の含有量は、焼成体の気孔率を高めるという観点からは、セラミックス原料100質量部に対して0.5質量部以上であることが好ましく、2質量部以上であるのがより好ましく、3質量部以上であるのが更により好ましい。造孔材の含有量は、焼成体の強度を確保するという観点からは、セラミックス原料100質量部に対して10質量部以下であることが好ましく、7質量部以下であるのがより好ましく、4質量部以下であるのが更により好ましい。
バインダーとしては、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール等の有機バインダーを例示することができる。特に、メチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロースを併用することが好適である。また、バインダーの含有量は、ハニカム成形体の強度を高めるという観点から、セラミックス原料100質量部に対して4質量部以上であることが好ましく、5質量部以上であるのがより好ましく、6質量部以上であるのが更により好ましい。バインダーの含有量は、焼成工程での異常発熱によるキレ発生を抑制する観点から、セラミックス原料100質量部に対して9質量部以下であることが好ましく、8質量部以下であるのがより好ましく、7質量部以下であるのが更により好ましい。バインダーは、1種類を単独で使用するものであっても、2種類以上を組み合わせて使用するものであってもよい。
分散剤には、エチレングリコール、デキストリン、脂肪酸石鹸、ポリエーテルポリオール等を用いることができる。分散剤は、1種類を単独で使用するものであっても、2種類以上を組み合わせて使用するものであってもよい。分散剤の含有量は、セラミックス原料100質量部に対して0〜2質量部であることが好ましい。
柱状ハニカム成形体の底面を目封止する方法は、特に限定されるものではなく、周知の手法を採用することができる。目封止部の材料については、特に制限はないが、強度や耐熱性の観点からセラミックスであることが好ましい。セラミックスとしては、コージェライト、ムライト、ジルコン、リン酸ジルコニウム、チタン酸アルミニウム、炭化珪素、窒化珪素、ジルコニア、スピネル、インディアライト、サフィリン、コランダム、及びチタニアからなる群から選ばれる少なくとも1種類を含有するセラミックス材料であることが好ましい。焼成時の膨張率を同じにでき、耐久性の向上につながるため、目封止部はハニカム成形体の隔壁と同じ材料組成とすることが更により好ましい。
ハニカム成形体を乾燥した後、脱脂及び焼成を実施することで柱状ハニカム構造体を製造することができる。乾燥工程、脱脂工程及び焼成工程の条件はハニカム成形体の材料組成に応じて公知の条件を採用すればよく、特段に説明を要しないが以下に具体的な条件の例を挙げる。
乾燥工程においては、例えば、熱風乾燥、マイクロ波乾燥、誘電乾燥、減圧乾燥、真空乾燥、凍結乾燥等の従来公知の乾燥方法を用いることができる。なかでも、成形体全体を迅速かつ均一に乾燥することができる点で、熱風乾燥と、マイクロ波乾燥又は誘電乾燥とを組み合わせた乾燥方法が好ましい。
目封止部を形成する場合は、乾燥したハニカム成形体の両底面に目封止部を形成した上で目封止部を乾燥することが好ましい。目封止部は、入口側底面から出口側底面まで延び、入口側底面が開口して出口側底面に目封止部を有する複数の第1セルと、入口側底面から出口側底面まで延び、入口側底面に目封止部を有し、出口側底面が開口する複数の第2セルとが、多孔質隔壁を挟んで交互に隣接配置されるように、所定位置に形成する。
次に脱脂工程について説明する。バインダーの燃焼温度は200℃程度、造孔材の燃焼温度は300〜1000℃程度である。従って、脱脂工程はハニカム成形体を200〜1000℃程度の範囲に加熱して実施すればよい。加熱時間は特に限定されないが、通常は、10〜100時間程度である。脱脂工程を経た後のハニカム成形体は仮焼体と称される。
焼成工程は、ハニカム成形体の材料組成にもよるが、例えば仮焼体を1350〜1600℃に加熱して、3〜10時間保持することで行うことができる。このようにして、入口側底面から出口側底面まで延び、入口側底面が開口して出口側底面に目封止部を有する複数の第1セルと、入口側底面から出口側底面まで延び、入口側底面に目封止部を有し、出口側底面が開口する複数の第2セルとを備え、複数の第1セルと複数の第2セルは多孔質隔壁を挟んで交互に隣接配置されている柱状ハニカム構造体が作製される。
<3.第1セルの表面へのセラミックス粒子の付着>
次いで、焼成工程を経た柱状ハニカム構造体の第1セルの表面(第1セルを区画形成する隔壁の表面に同じ。)にセラミックス粒子を付着させる。本発明に係る柱状ハニカム構造フィルタの製造方法の一実施形態においては、入口側底面に向かって、SiC及びSiNから選択される一種又は二種を合計で50質量%以上含有するセラミックス粒子であって、レーザー回折・散乱法により測定される体積基準の累積粒度分布におけるメジアン径(D50)が0.1〜6.0μmであるセラミックス粒子を含有するエアロゾルを噴射しながら、出口側底面に吸引力を与えて、噴射されたエアロゾルを入口側底面から吸引し、第1セルの表面にセラミックス粒子を付着させる工程が実施される。
セラミックス粒子としては、SiC(炭化珪素)及びSiN(窒化珪素)から選択される一種又は二種を合計で50質量%以上含有するセラミックス粒子が好適に使用可能である。セラミックス粒子は多孔質膜の構成材料となるところ、SiC(炭化珪素)及びSiN(窒化珪素)は、後述する加熱酸化処理によって表面に酸化膜が生成し、耐剥離性が向上した多孔質膜が得られるからである。酸化膜はSiO2を構成成分として含有する。理論によって本発明が限定されることを意図するものではないが、表面に酸化膜が形成されたSiC(炭化珪素)及び/又はSiN(窒化珪素)の粒子は、酸化膜を粒子同士が共有することにより、粒子間の接着力が向上すると共に、セル表面への接着力が有意に向上すると考えられる。
セラミックス粒子は、SiC(炭化珪素)及びSiN(窒化珪素)から選択される一種又は二種を合計で70質量%以上含有することがより好ましく、90質量%以上含有することが更により好ましい。
エアロゾル中のセラミックス粒子は、レーザー回折・散乱法により測定される体積基準の累積粒度分布におけるメジアン径(D50)の上限は、多孔質膜の捕集効率を高めるという観点から、6.0μm以下であることが好ましく、4.0μm以下であることがより好ましく、2.0μm以下であることが更により好ましく、1.0μm以下であることが更により好ましく、0.5μm以下であることが更により好ましい。セラミックス粒子のD50の下限は、特に設定されないが、作製容易性の観点から、通常は0.1μm以上である。
図5には、柱状ハニカム構造体(580)の第1セルの表面にセラミックス粒子を付着させる工程を実施するのに好適な粒子付着装置(500)の装置構成が模式的に示されている。粒子付着装置(500)は、エアロゾルジェネレータ(510)、レーザー回折式粒度分布測定装置(520)、ガス導入管(530)、ホルダー(540)、差圧計(550)、排気管(560)及びブロア(570)を備える。
エアロゾルジェネレータ(510)は、
セラミックス粒子(512)を収容するシリンダー(513)と、
シリンダー(513)内に収容されているセラミックス粒子(512)をシリンダー出口(513e)から送り出すためのピストン又はスクリュー(514)と、
シリンダー出口(513e)に連通する解砕室(515)であって、シリンダー出口(513e)から送り出されたセラミックス粒子(512)を解砕するための回転体(516)を備えた解砕室(515)と、
媒体ガスを流すためのガス流路(517)であって、途中で解砕室出口(515e)と連通しており、媒体ガスとセラミックス粒子(512)を含有するエアロゾルを先端に取り付けられたノズル(511)から噴射可能なガス流路(517)と、
を備える。
エアロゾルジェネレータ(510)はノズル(511)からエアロゾルの噴射を行うことができる。シリンダー(513)内には、所定の粒度分布に調整されたセラミックス粒子(512)が収納されている。シリンダー(513)内に収納されたセラミックス粒子(512)は、ピストン又はスクリュー(514)によってシリンダー出口(513e)から押し出される。この際、押出速度を調整可能に構成することができる。シリンダー出口(513e)から排出されたセラミックス粒子(512)は、解砕室(515)に入る。解砕室(515)に導入されたセラミックス粒子(512)は、回転体(516)によって解砕されながら解砕室(515)内を移動し、解砕室出口(515e)から排出される。回転体(516)としては、例えば、回転ブラシを採用することができる。回転体(516)はモータで駆動することができ、その回転速度を制御可能に構成することができる。
解砕室出口(515e)から排出されたセラミックス粒子は、ガス流路(517)を流れる媒体ガスと混合されてエアロゾルとなり、ノズル(511)から噴射される。ノズル(511)は、ホルダー(540)に保持された柱状ハニカム構造体(580)の入口側底面の中心部に向かって入口側底面に対して垂直な方向にエアロゾルが噴射される位置及び向きに設置することが好ましい。
媒体ガスは圧力調整した圧縮空気等の圧縮ガスを使用することでノズル(511)からの噴射流量を制御可能である。ガス流路(517)にはレーザー回折式粒度分布測定装置(520)が設置されており、エアロゾルジェネレータ(510)から排出されるエアロゾル中のセラミックス粒子の粒度分布をリアルタイムで計測可能である。これにより、所望の粒度分布をもつセラミックス粒子が柱状ハニカム構造体(580)に供給されているか否かを監視することができる。
微細なセラミックス粒子は凝集しやすいという性質がある。しかしながら、本実施形態に係るエアロゾルジェネレータ(510)を使用することで、解砕されたセラミックス粒子が噴射されるので、凝集が抑制された狙い通りの粒度分布をもつセラミックス粒子を、第1セルの表面に付着させることが可能となる。
エアロゾルジェネレータ(510)から噴射されたエアロゾルは、ブロア(570)からの吸引力によりガス導入管(530)を通過した後、ホルダー(540)に保持された柱状ハニカム構造体の入口側底面から柱状ハニカム構造フィルタの第1セル内に吸い込まれる。第1セル内に吸い込まれたエアロゾル中のセラミックス粒子は第1セルの表面に付着する。
ガス導入管(530)の壁面には複数の通気孔(531)が設けられており、空気等の周囲ガスを吸い込むことが可能である。これにより、ブロア(570)からの吸引力に応じてガス導入管(530)に流入するガス流量を調整することができる。通気孔(531)には異物混入防止の理由により、フィルタを設置してもよい。
柱状ハニカム構造体(580)の出口側底面の下流側にはブロア(570)に接続された排気管(560)が設けられている。このため、セラミックス粒子が除去されたエアロゾルは、柱状ハニカム構造体(580)の出口側底面から排出されると、排気管(560)を通過した後、ブロア(570)を通って排気される。
第1セルの表面にセラミックス粒子を付着させる工程を継続すると、セラミックス粒子の付着量の増加に伴い、柱状ハニカム構造体の入口側底面及び出口側底面の間の圧力損失が上昇する。セラミックス粒子の付着量と圧力損失の関係を予め求めておくことで、圧力損失に基づいて第1セルの表面にセラミックス粒子を付着させる工程の終点を決定することができる。そこで、粒子付着装置(500)は、柱状ハニカム構造体(580)の入口側底面及び出口側底面の間の圧力損失を測定するために差圧計(550)を設置することができ、当該差圧計の値に基づいて当該工程の終点を決定してもよい。
第1セルの表面にセラミックス粒子を付着させる工程を実施すると、柱状ハニカム構造体(580)の入口側底面にはセラミックス粒子が付着しているので、スクレーバ等の治具で入口側底面を均しながらセラミックス粒子をバキューム等で吸引除去することが好ましい。
<4.多孔質膜の形成>
次いで、本発明に係る柱状ハニカム構造フィルタの製造方法の一実施形態においては、第1セルの表面にセラミックス粒子が付着している柱状ハニカム構造体を加熱酸化処理し、表面に酸化膜が形成されたセラミックス粒子で構成される多孔質膜を第1セルの表面に形成する工程が実施される。
酸化膜を形成する際、以下の関係式(1)〜(3)を満たすように、第1セルの表面にセラミックス粒子が付着している柱状ハニカム構造体を加熱酸化処理することが、多孔質膜の耐剥離性を有意に向上させる上で効果的である。
(1)0.05≦T≦0.5
(2)0.05≦T/D50
(3)4≦{(W1−W0)/W0×100}/D50
(式中、
T(単位:μm)は、該酸化膜の平均厚みを表し、
D50(単位:μm)は、前記セラミックス粒子のレーザー回折・散乱法により測定される体積基準の累積粒度分布におけるメジアン径を表し、
0(単位:g)は柱状ハニカム構造体に付着した該加熱酸化処理前のセラミックス粒子の質量を表し、
1(単位:g)は柱状ハニカム構造体に付着した該加熱酸化処理後のセラミックス粒子の質量を表す。)
酸化膜の平均厚みTの下限は、耐剥離性向上の理由により、0.05μm以上であることが好ましく、0.10μm以上であることがより好ましく、0.15μm以上であることが更により好ましい。酸化膜の平均厚みの上限は、特に制限はないが、例えば1.0μm以下とすることができ、0.5μm以下とすることもできる。
本明細書において、酸化膜の平均厚みTは以下の方法で測定する。まず、多孔質膜が表面に形成された第1セルの測定用サンプルを柱状ハニカム構造体から、多孔質膜の断面観察が可能となる大きさ(例:10mm角)に切り出す。次いで、電界放射型走査型電子顕微鏡(Field Emission Scanning Electron Microscope(略称:FE−SEM))(例:ZEISS社製 型式ULTRA55)を使用して、インレンズの二次電子像を倍率4000で撮像する。撮像した画像において、多孔質膜を構成するセラミックス粒子の外周部がチャージング(帯電)することで白く見える。このため、チャージング部の厚みを画像解析ソフト(例:HALCON)のラインプロファイル機能を使用して測定する。具体的には、多孔質膜の外周縁に垂直な方向のプロファイル線を引き、そのプロファイル線が、チャージング部を横切る長さをチャージング部の厚みとする。一つのセラミックス粒子中でチャージング部の厚みが異なる場合は、チャージング部の最も厚い部分を当該粒子のチャージング部の厚みとする。そして、任意の30個のセラミックス粒子のチャージング部の厚みの平均を当該サンプルにおける測定値とする。チャージング部がSiO2で構成される酸化膜であることはフィールドエミッション電子プローブマイクロアナライザ(Field Emission Electron Probe Micro Analyzer(略称:FE−EPMA))(例:日本電子製 型式JXA−8500F型)で確認可能である。柱状ハニカム構造体から満遍なく、全部で9個以上の測定用サンプルを採取し、それらの酸化膜の厚みの平均値を測定値とする。
T/D50は、セラミックス粒子のレーザー回折・散乱法により測定される体積基準の累積粒度分布におけるメジアン径(D50)に対する、酸化膜の平均厚みTの比を表す。当該比を制御するのは、酸化膜の平均厚みTの適切な範囲が、セラミックス粒子のメジアン径(D50)に応じて変化するからである。T/D50の下限は、耐剥離性確保の理由により、0.05以上であることが好ましく、0.10以上であることがより好ましく、0.15以上であることが更により好ましい。T/D50の上限は、特に制限はないが、例えば5以下とすることができ、典型的には2以下とすることができる。
{(W1−W0)/W0×100}/D50は、セラミックス粒子のレーザー回折・散乱法により測定される体積基準の累積粒度分布におけるメジアン径(D50)に対する、酸化によるセラミックス粒子の質量増加割合の比を表す。当該比を制御するのは、セラミックス粒子の質量増加割合の適切な範囲が、セラミックス粒子のメジアン径(D50)に応じて変化するからである。{(W1−W0)/W0×100}/D50の下限は、耐剥離性確保の理由により、4以上であることが好ましく、6以上であることがより好ましく、10以上であることが更により好ましい。{(W1−W0)/W0×100}/D50の上限は、特に制限はないが、例えば100以下とすることができ、98以下とすることができ、96以下とすることもできる。
また、酸化によるセラミックス粒子の質量増加割合自体についても、制御することが好ましい。具体的には、加熱酸化処理は、耐剥離性向上の理由により、(W1−W0)/W0×100(%)の下限が4%以上となるように行われるのが好ましく、6%以上となるように行われるのがより好ましく、10%以上となるように行われるのが更により好ましい。また、加熱酸化処理は、特に制限はないが、(W1−W0)/W0×100(%)の上限が50%(SiCの場合)以下又は29%(SiNの場合)以下となるように行うことができ、45%(SiCの場合)以下又は26%(SiNの場合)以下となるように行うこともできる。
加熱酸化処理の具体的な条件としては、例えば、第1セルの表面にセラミックス粒子が付着している柱状ハニカム構造体を、空気等の酸素含有条件下で、最高温度1000℃以上で1時間以上キープする条件、典型的には、最高温度1100℃〜1400℃で1時間〜6時間キープする条件が挙げられる。酸化膜の平均厚みTは、加熱酸化処理時の温度を高く、時間を長くするほど厚くすることができる。また、酸化による柱状ハニカム構造体の質量増加割合についても、加熱酸化処理時の温度を高く、時間を長くするほど大きくすることができる。生産速度を高めるという理由により、昇温時に室温(25℃)から最高温度に到達するまでの平均昇温速度を100℃/Hr以上とすることが好ましい。また、加熱処理は、クラックの発生を抑制するという理由により、昇温時に室温(25℃)から最高温度に到達するまでの平均昇温速度を200℃/Hr以下とすることが好ましい。また、加熱処理は、クラックの発生を抑制し、窯材への負担を軽減するという理由により、降温時に最高温度から室温(25℃)に到達するまでの平均降温速度を200℃/Hr以下とすることが好ましい。加熱酸化処理は、例えば電気炉又はガス炉内に柱状ハニカム構造体を載置することで実施することができる。
一実施形態において、多孔質膜の平均膜厚は2〜50μmである。多孔質膜の平均膜厚が2μm以上、好ましくは3μm以上であることで、捕集効率向上という利点が得られる。また、多孔質膜の平均膜厚が50μm以下、好ましくは40μm以下、より好ましくは30μm以下、更により好ましくは20μm以下であることで、圧力損失の上昇を抑制できるという利点が得られる。
本明細書において、柱状ハニカム構造フィルタの多孔質膜の平均膜厚は以下の手順で測定される。柱状ハニカム構造フィルタの第1セルの延びる方向を座標軸の延びる方向とし、入口側底面の座標値を0、出口側底面の座標値をXとする。そして、以下のA1、A2、A3、B1、B2、B3の6箇所において多孔質膜の平均厚みを5視野ずつ測定し、これらの全体の平均値を柱状ハニカム構造体の多孔質膜の平均膜厚とする。
1:座標値0.1X〜0.3Xの範囲における柱状ハニカム構造フィルタの第1セルの延びる方向に直交する断面における中心部。
1:座標値0.1X〜0.3Xの範囲における柱状ハニカム構造フィルタの第1セルの延びる方向に直交する断面における外周部。
2:座標値0.4X〜0.6Xの範囲における柱状ハニカム構造フィルタの第1セルの延びる方向に直交する断面における中心部。
2:座標値0.4X〜0.6Xの範囲における柱状ハニカム構造フィルタの第1セルの延びる方向に直交する断面における外周部。
3:座標値0.7X〜0.9Xの範囲における柱状ハニカム構造フィルタの第1セルの延びる方向に直交する断面における中心部。
3:座標値0.7X〜0.9Xの範囲における柱状ハニカム構造フィルタの第1セルの延びる方向に直交する断面における外周部。
多孔質膜の平均厚みを測定する際の柱状ハニカム構造フィルタの中心部及び外周部は以下のように決定される。柱状ハニカム構造フィルタを第1セルの延びる方向に直交する断面から観察したときに、当該断面の重心から外周側壁の外表面に向かって線分を引き、当該線分の延びる方向を座標軸の延びる方向とし、重心の座標値を0、外周側壁の外表面の座標値をRとする。この場合、当該線分において、座標値0〜0.2Rの範囲が中心部であり、座標値0.7R〜0.9Rの範囲が外周部である。このような線分を当該断面において多数引き、各線分における中心部と外周部を集合すると、当該断面における中心部及び外周部の範囲が得られる。
1、A2、A3、B1、B2、B3の各箇所における多孔質膜の平均厚みは以下の方法により測定される。柱状ハニカム構造フィルタの多孔質膜の平均厚みを求めたい箇所(中心部又は外周部)から第1セルの延びる方向に平行であり、且つ、外周側壁の外表面から重心に向かう線分に平行な断面を切り出す。3D形状測定機(例:キーエンス社製VR−3200)により、倍率25倍、観察視野12.5mm(横)×9.5mm(縦)の条件で当該断面を観察する。この際、観察視野の横方向が第1セルの延びる方向と平行になるように観察する。
図4には、切り出した断面の模式図が示されている。断面観察により、多孔質膜が形成されている第1セル(108)と多孔質膜が形成されていない第2セル(110)を特定する。次いで、当該断面上で最も中央に近い位置で隣接し合う三つの第1セル(108)を特定する。また、当該断面上で最も中央に近い位置で隣接し合う三つの第1セル(108)に挟まれた、二つの第2セル(110)の中央領域(110a)(基準面)をそれぞれ特定し、両領域のプロファイルから基準面が最も水平になる様、画像処理ソフト(例:キーエンス社製3D形状測定機VR−3200に付属のソフトウェア)で水平出しを行う。水平出しの後、二つの第2セル(110)の中央領域(110a)について、範囲指定を行いその領域の平均高さH2を測定する。また、水平出しの後、三つの第1セル(108)の中央領域(108a)について、範囲指定を行いその領域の平均高さH1を測定する。一視野における平均高さH1と平均高さH2の差を、当該視野における多孔質膜の平均厚みとする。なお、中央領域(108a、110a)は、それぞれのセルを区画する一対の隔壁(112)の間の距離を三等分したときの中央部分の領域を指す。
1、A2、A3、B1、B2、B3の各箇所について、任意の5視野の多孔質膜の平均厚みを求め、それらをA1、A2、A3、B1、B2、B3の各箇所における多孔質膜の平均厚みとする。そして、これらの全体の平均値を柱状ハニカム構造フィルタの多孔質膜の平均膜厚とする。
以下、本発明及びその利点をより良く理解するための実施例を例示するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
(1.柱状ハニカム構造フィルタの製造)
コージェライト化原料100質量部に、造孔材を3質量部、分散媒を55質量部、有機バインダーを6質量部、分散剤を1質量部、それぞれ添加し、混合、混練して坏土を調製した。コージェライト化原料としては、アルミナ、水酸化アルミニウム、カオリン、タルク、及びシリカを使用した。分散媒としては水を使用し、造孔材としては吸水性ポリマーを使用し、有機バインダーとしてはヒドロキシプロピルメチルセルロースを使用し、分散剤としては脂肪酸石鹸を使用した。
この坏土を押出成形機に投入し、所定形状の口金を介して押出成形することにより円柱状のハニカム成形体を得た。得られたハニカム成形体を誘電乾燥及び熱風乾燥した後、所定の寸法となるように両底面を切断してハニカム乾燥体を得た。
得られたハニカム乾燥体について、第1セル及び第2セルが交互に隣接配置するようにコージェライトを材料として目封止した後に、大気雰囲気下で約200℃で加熱脱脂し、更に大気雰囲気下で1420℃で5時間焼成し、柱状ハニカム構造体を得た。
柱状ハニカム構造体の仕様は以下である。
全体形状:直径132mm×高さ120mmの円柱状
セルの流路方向に垂直な断面におけるセル形状:正方形
セル密度(単位断面積当たりのセルの数):200cpsi
平均細孔径:9μm
気孔率55%
隔壁厚み:8mil(200μm)(口金の仕様に基づく公称値)
上記で作製した柱状ハニカム構造体に対して、図5に示す構成の粒子付着装置を使って第1セルの表面にセラミックス粒子を付着させた。粒子付着装置の稼働条件は以下である。
・エアロゾルジェネレータ:PALAS社製RBG2000
・シリンダーに収容するセラミックス粒子:表1に記載(表中、「主原料」というのは、90質量%以上が表示されている物質で構成されていることを意味する。)
(試験番号に応じてシリンダーに収容するセラミックス粒子の粒度分布は変化させた。)
・媒体ガス:ドライエアー
・周囲ガス:大気
・柱状ハニカム構造体内を流れるエアロゾルの平均流速:3000L/Min
・レーザー回折式粒度分布測定装置:MALVERN社製インシテックスプレー
粒子付着装置の稼働中にレーザー回折式粒度分布測定装置でエアロゾルから排出されるセラミックス粒子の粒度分布を測定し、メジアン径(D50)を測定した。結果を表1に示す。この結果から、何れの実施例及び比較例においても、シリンダーに収容したSiC粒子の粒度分布と実質的に同じであり、凝集が生じていないことが確認された。
このようにして得られたセラミックス粒子が付着している柱状ハニカム構造体の入口側底面をスクレーバで均しながら、入口側底面に付着したセラミックス粒子をバキュームで吸引除去した。その後、柱状ハニカム構造体をバッチ式電気炉に入れ、表1に記載の種々の最高温度及び最高温度保持時間の条件として大気雰囲気下で加熱酸化処理することで、第1セルの表面に多孔質膜を形成し、柱状ハニカム構造フィルタを得た。加熱酸化処理の際、何れの試験例においても、昇温時に室温(25℃)から最高温度に到達するまでの平均昇温速度を100℃/Hrとし、降温時に最高温度から室温(25℃)に到達するまでの平均降温速度を100℃/Hrとした。なお、柱状ハニカム構造フィルタは下記の特性評価を実施するのに必要な数を作製した。
(2.多孔質膜の特性)
[酸化増量割合]
上記の製造方法によって得られた各柱状ハニカム構造フィルタについて、酸化増量割合(W1−W0)/W0×100(%)を、先述した方法により求めた。また、この結果に基づき、セラミックス粒子のメジアン径(D50)に対する酸化増量割合の比(酸化増量割合/D50={(W1−W0)/W0×100}/D50)を求めた。結果を表1に示す。
[酸化膜の平均厚み]
上記の製造方法によって得られた各柱状ハニカム構造フィルタについて、多孔質膜の表面に形成された酸化膜の平均厚みTを先述した方法により測定した。測定に使用した装置は、FE−SEM(ZEISS社製 型式ULTRA55)とした。チャージング部の厚みは画像解析ソフト(HALCON)を用いた。また、この結果に基づき、セラミックス粒子のメジアン径(D50)に対する酸化膜の平均厚みの比(酸化膜平均厚/D50=T/D50)を求めた。結果を表1に示す。図7に、実施例1における多孔質膜を構成するセラミックス粒子のFE−SEM画像の例を示す。なお、FE−EPMA(日本電子製 型式JXA−8500F型)でチャージング部の元素分析を行ったところ、チャージング部はSiO2で構成されていることが確認された。
[多孔質膜の平均膜厚]
上記の製造方法によって得られた各柱状ハニカム構造フィルタの多孔質膜の平均膜厚を先述した方法で測定した。測定に使用した3D形状測定機はキーエンス社製VR−3200とした。結果を表1に示す。
[耐剥離性の評価]
上記の製造方法によって得られた各柱状ハニカム構造フィルタについて、下記の剥離試験を実施することにより耐剥離性を評価した。図6には、耐剥離性の評価方法を説明するための模式図を示した。柱状ハニカム構造フィルタ(100)の入口側底面(104)を下にして作業台(603)に置いた。柱状ハニカム構造フィルタ(100)の出口側底面(106)に厚さ3mmのラバーシート(604)(JIS K6253−3:2012準拠のタイプAデュロメータによる硬さ70)を敷いて、その上に小型落錘式衝撃試験機(601)を置いた。小型落錘式衝撃試験機(601)は、任意の高さから940gの錘(602)を落下可能に構成されている。ここでは、錘(602)を引き上げ、30mmの高さから放し、柱状ハニカム構造フィルタ(100)に衝撃を与えた。剥離試験前の多孔質膜重量を(2)、剥離試験後の多孔質膜重量を(3)として、((2)−(3))/(2)×100(%)を剥離率として5%以上であれば剥離したと評価する。
Figure 2021154274
(3.考察)
表1の結果から、
(1)0.05≦T≦0.5
(2)0.05≦T/D50
(3)4≦{(W1−W0)/W0×100}/D50
のすべてを満足する多孔質膜は、耐剥離性能が優れていたことが分かる。
100 柱状ハニカム構造フィルタ
102 外周側壁
104 入口側底面
106 出口側底面
108 第1セル
109 目封止部
110 第2セル
112 隔壁
114 多孔質膜
500 粒子付着装置
510 エアロゾルジェネレータ
511 ノズル
512 セラミックス粒子
513 シリンダー
513e シリンダー出口
514 ピストン又はスクリュー
515 解砕室
515e 解砕室出口
516 回転体
517 ガス流路
520 レーザー回折式粒度分布測定装置
530 ガス導入管
531 通気孔
540 ホルダー
550 差圧計
560 排気管
570 ブロア
580 柱状ハニカム構造体
601 小型落錘式衝撃試験機
602 錘
603 作業台
604 ラバーシート

Claims (5)

  1. 入口側底面から出口側底面まで延び、入口側底面が開口して出口側底面に目封止部を有する複数の第1セルと、入口側底面から出口側底面まで延び、入口側底面に目封止部を有し、出口側底面が開口する複数の第2セルとを備え、複数の第1セルと複数の第2セルは多孔質隔壁を挟んで交互に隣接配置されている柱状ハニカム構造体を用意する工程と、
    入口側底面に向かって、SiC及びSiNから選択される一種又は二種を合計で50質量%以上含有するセラミックス粒子であって、レーザー回折・散乱法により測定される体積基準の累積粒度分布におけるメジアン径(D50)が0.1〜6.0μmであるセラミックス粒子を含有するエアロゾルを噴射しながら、出口側底面に吸引力を与えて、噴射されたエアロゾルを入口側底面から吸引し、第1セルの表面にセラミックス粒子を付着させる工程と、
    以下の関係式(1)〜(3)を満たすように、第1セルの表面に前記セラミックス粒子が付着している柱状ハニカム構造体を加熱酸化処理し、表面に酸化膜が形成された前記セラミックス粒子で構成される多孔質膜を第1セルの表面に形成する工程と、
    (1)0.05≦T≦0.5
    (2)0.05≦T/D50
    (3)4≦{(W1−W0)/W0×100}/D50
    (式中、
    T(単位:μm)は、該酸化膜の平均厚みを表し、
    D50(単位:μm)は、前記セラミックス粒子のレーザー回折・散乱法により測定される体積基準の累積粒度分布におけるメジアン径を表し、
    0(単位:g)は柱状ハニカム構造体に付着した該加熱酸化処理前のセラミックス粒子の質量を表し、
    1(単位:g)は柱状ハニカム構造体に付着した該加熱酸化処理後のセラミックス粒子の質量を表す。)
    を含む柱状ハニカム構造フィルタの製造方法。
  2. 多孔質膜の平均膜厚が2〜50μmである請求項1に記載の柱状ハニカム構造フィルタの製造方法。
  3. 加熱酸化処理は、4≦(W1−W0)/W0×100≦50を満たすように行われる請求項1又は2に記載の柱状ハニカム構造フィルタの製造方法。
  4. 加熱酸化処理は、柱状ハニカム構造体を最高温度1000℃以上で1時間以上キープする条件で行う請求項1〜3の何れか一項に記載の柱状ハニカム構造フィルタの製造方法。
  5. 多孔質隔壁は、コージェライトを50質量%以上含有する請求項1〜4の何れか一項に記載の柱状ハニカム構造フィルタの製造方法。
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