JP2021151988A - 腸管透過性の調整ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物 - Google Patents

腸管透過性の調整ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物を提供する。【解決手段】漢方薬複合薬材または漢方薬複合抽出物を含む。該漢方薬複合薬材には霊芝、棗、竜眼肉および蓮の実が含まれる。また、該漢方薬複合抽出物には霊芝抽出物、棗抽出物、竜眼肉抽出物および蓮の実抽出物が含まれる。【選択図】図3

Description

本開示は、漢方薬複合薬材または漢方薬複合抽出物に関し、特に、漢方薬複合薬材または漢方薬複合抽出物を含む、腸管透過性の調整および/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物、ならびに漢方薬複合薬材または漢方薬複合抽出物の用途に関する。
腸管バリア(Intestinal barrier)は腸管の恒常性を調整するもので、その主要な機能には次のものが含まれる:(1)水とイオンの輸送:腸管は一日に約9リットルの液体を処理することができ、主に小腸が吸収し、経細胞または細胞間の経路で液体吸収と分泌のプロセスを処理できる。(2)抗原の調節:腸管腔内の抗原を調整することは適度な免疫を維持する鍵であり、細胞間透過性が変わることによって、特定の樹状細胞(dendritic cells)が活性化され得る。(3)免疫防御:腸管腔は、微生物および毒素を洗い流す過程で、免疫防御をアシストすることができる(外粘液層には大量の細菌があり、内層は無菌状態に保たれる)。
腸管バリアは主に、幾層かの防御メカニズムからなっており、腸管腔(intestinal lumen)内の抗原(antigen)の転移を制限する。腸管バリアは、単層で半透過性の上皮細胞(epithelial cells)を含み、その頂端結合(apical junctions)の接着および密着結合タンパク質(adherens and tight junctions proteins)は、上皮細胞を連結させると共に、細胞間(paracellular)抗原および分子(molecule)が上皮を通過するようコントロールすることができる。腸管上皮細胞は経細胞経路(transcellular pathway)により抗原および分子を腸管腔から粘膜層(mucosa)に輸送する。特定の上皮細胞、例えばM細胞(Microfold cells, M cells)は、腸管腔内の抗原を上皮内の食細胞およびリンパ球に輸送して、免疫反応を起動させることができる。杯状細胞(goblet cells)、パネート細胞(Paneth cell)および腸上皮細胞(enterocytes)は、ムチン(Mucins)および抗菌ペプチド(antimicrobial peptides, AMPs)を分泌することができ、それらは凝集して粘液層となり得る。また、腸管上皮細胞の粘膜固有層(lamina propria)の形質細胞(plasma cells)はIgAを分泌することができる。腸管上皮細胞はさらに、多くの微生物認識受容体(microbial recognition receptors, MRR)、例えばToll様受容体(Toll-like receptors, TLRs)およびNOD様受容体(NOD-like receptors)も有し、特定の定微生物関連分子パターン(microbial associated molecular patterns, MAMP)を識別することができる。腸管上皮細胞により識別された腸管微生物がサイトカインおよびその他の免疫調節因子の分泌を誘発することで、免疫調節反応の誘発が促され、腸管微生物に対抗すると共に、腸管の恒常性を維持できるようになる。
腸管バリアは、毒性抗原の侵入防止および腸管の健康維持の機能を備え、腸管菌群は腸管粘膜バリアの重要な構成要素である。腸管菌群がバランスを保っているときは、身体の正常な機能が維持され得る。一方、腸管菌群が、慢性的なストレス、慢性的な便秘、および環境の毒素への暴露(例えば、抗生物質の服用、不健康な飲食等)により多くの細菌が殺傷されることでバランスを崩すと、腸管粘膜は悪玉菌に破壊されて、食物の残渣および毒素が血流に進入してしまうが、この現象が即ち腸管壁浸漏(leaky gut)、または腸管透過性増加(increased intestinal permeability)である。腸管壁浸漏または腸管透過性増加は炎症反応も引き起こす。
腸管壁浸漏は数多くの要因によって引き起こされる可能性があり、また多くの異なる臨床徴候または疾病が現れ得る。現在すでに知られている腸管バリア機能の異常および腸管内菌叢のバランスの崩れに関連する疾患には、炎症性腸疾患(Inflammatory Bowel Disease, IBD)、セリアック病(coeliac diseaseまたはceliac disease)、過敏性腸症候群(irritable bowel syndrome)、急性膵炎(acute pancreatitis)、非アルコール性脂肪性肝疾患(non-alcoholic fatty liver disease, NAFLD)、アルコール性肝硬変(alcoholic cirrhosis)、1型および2型糖尿病(diabetes mellitus)、肥満(obesity)、慢性腎臓病(chronic kidney disease)、心血管疾患(cardiovascular disease)、多臓器障害(multiple organ failure syndrome (shock, burns and trauma) )、エイズ(AIDS)、喘息(asthma)、湿疹(eczema)、乾癬(psoriasis)、自閉症(autism)、うつ病(depression)、不安神経症(anxiety)、統合失調症(schizophrenia)、双極性障害(bipolar disorder)、アルツハイマー病(Alzheimer’s disease)、パーキンソン病(Parkinson’s disease)、多発性硬化症(multiple sclerosis)、筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic lateral sclerosis, ALS)、強直性脊椎炎(ankylosing spondylitis)、線維筋痛(fibromyalgia)、慢性睡眠断片化(chronic sleep fragmentation)、不眠症(insomnia)等が含まれる。
しかし、腸管壁浸漏に関連する疾病の治療に使用できることが証明された漢方薬は目下まだなく、よって、現在、腸管壁浸漏に関連する疾病の治療に用いられる新規な漢方薬が求められている。
本開示は、腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物であって、漢方薬複合薬材または漢方薬複合抽出物を含む組成物を提供する。該漢方薬複合薬材には霊芝、棗、竜眼肉および蓮の実が含まれる。また、該漢方薬複合抽出物には霊芝抽出物、棗抽出物、竜眼肉抽出物および蓮の実抽出物が含まれる。
本発明の上述ならびにその他の目的、特徴および利点がより明瞭かつ分かり易くなるよう、以下に好ましい実施形態を挙げ、添付の図面と対応させながら、下のように詳細に説明する。
図1Aから図1Pは、実施例1で作製した各試験サンプルの細胞致死濃度テストの結果をそれぞれ示している。 単一成分抽出物の腸管上皮細胞透過性試験の結果を示している。***:p<0.001 陰性対照群と比較。データは平均値±標準偏差(Mean±SD)として示されている(n=3)。統計方法は一元配置分散分析(one-way ANOVA)である。 複合成分抽出物の腸管上皮細胞透過性試験の結果を示している。陰性対照群と比較:*:p<0.05;***:p<0.001。サンプル15Aと比較:#:p<0.05;##:p<0.01;###:p<0.001。サンプル1と比較:φ:p<0.05、φφ:p<0.01、φφφ:p<0.001。データは平均値±標準偏差として示されている(n=3)。統計方法は一元配置分散分析である。 図4Aから図4Dは、異なる配合比の4種の複合成分抽出物の腸管上皮細胞透過性試験の結果を示している。陰性対照群と比較:*:p<0.05;**:p<0.01;***:p<0.001。サンプル15Aと比較:#:p<0.05;##:p<0.01;###:p<0.001。サンプル1と比較:φ:p<0.05、φφ:p<0.01、φφφ:p<0.001。データは平均値±標準偏差として示されている(n=3)。統計方法は一元配置分散分析である。 異なる濃度のサンプル15Bの腸管上皮細胞透過性試験の結果を示している。ラムノースで処理した陰性対照群と比較:*:p<0.05;陽性対照群および各実験群中、ラムノース処理群をラムノース未処理と比較:#:p<0.05。データは平均値±標準偏差として示されている(n=3)。統計方法は一元配置分散分析である。 図6Aから図6Cは、サンプル15BのCLDN3、OCLNおよびTJP1の遺伝子の発現に対する影響をそれぞれ示している。陰性対照群は未処理の細胞であり、陽性対照群は塩化ベルベリン(berberine chloride, BBC)で処理した50μM(18.6μg/mL)の細胞である。陰性対照群と比較:*:p<0.05;**:p<0.01;ns:有意ではない(not significant)。データは平均値±標準偏差として示されている(n=3)。統計方法は一元配置分散分析である。 サンプル15Bの、DSSで誘発したマウスの腸管透過性に対する影響を示している。未処理群と比較:#:p<0.05。陰性対照群と比較:*:p<0.05。データは平値±標準偏差(n=3-4)で示されている。統計方法はt検定(t test)である。 サンプル15Bの概日リズム攪乱動物に対する影響を示している。未処理群と比較:###:p<0.001。陰性対照群と比較:***:p<0.001。データは平均値±標準偏差として示されている(n=6)。統計方法はデータは一元配置分散分析およびダネットの検定(Dunnett’s test)である。 図9A、図9Bおよび図9Cは、運動活動力および探索行動の評価試験における、ラットの、ホール中で費やした時間、ホールを突く(hole-poking)回数および探索能力に対するサンプル15Bの影響を示している。Sham群と比較:#:p<0.05、##:p<0.01。対照群と比較:*:p<0.05、**:p<0.01。データは平均値±標準偏差として示されている(n=6)。統計方法はデータは一元配置分散分析およびダネットの検定である。 水迷路空間パフォーマンス(spatial performance in Morris water maze)試験における、ラットの、プール中で安全プラットフォームを見つける時間に対するサンプル15Bの影響を示している。Sham群と比較:#:p<0.05。対照群と比較:**:p<0.01;***:p<0.001。データは平均値±標準偏差として示されている(n=6)。統計方法はデータは一元配置分散分析およびダネットの検定である。 水迷路非空間パフォーマンス(non-spatial performance in Morris water maze)試験における、ラットの、プールの安全プラットフォームに辿り着く時間に対するサンプル15Bの影響を示している。Sham群と比較:###:p<0.001。対照群と比較:*:p<0.05;ns:有意ではない。データは平均値±標準偏差として示されている(n=6)。統計方法はデータは一元配置分散分析およびダネットの検定である。 図12Aおよび図12Bは、βアミロイド誘発学習能力障害動物モデルにおいて、サンプル15Bのラット海馬領域および前頭皮質領域のAChE活性に対する影響を示している。Sham群と比較:#:p<0.05、###:p<0.001。対照群と比較:**:p<0.01;***:p<0.001;ns:有意ではない。データは統計方法はデータは一元配置分散分析およびダネットの検定である。 サンプル15Bの高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography, HPLC)分析の結果を示している。
本開示は、腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物であって、限定はされないが、漢方薬複合薬材または漢方薬複合抽出物を含んでいてよい組成物を提供し得るが、これに限定はされない。
本開示中で述べる「腸管壁浸漏関連疾患」は、腸管壁浸漏と関連性を有する疾患であればよく、特に限定はない。例えば、腸管壁浸漏関連疾患には、腸管透過性の調節によって、ならびに/または腸管壁浸漏の軽減および/もしくは治療および/もしくは予防によって、その症状またはそれ自体が軽減および/もしくは治療および/もしくは予防され得る疾患、或いは腸管壁浸漏関連遺伝子および/またはタンパク質の発現に関わり、腸管壁浸漏関連遺伝子および/またはタンパク質の発現を調節することにより、その症状またはそれ自体が軽減および/もしくは治療および/もしくは予防され得る疾患が含まれていてよいが、これに限定はされない。腸管壁浸漏関連疾患の例には、限定はされないが、炎症性腸疾患(例えば結腸炎等)、セリアック病、過敏性腸症候群、急性膵炎、非アルコール性脂肪性肝疾患、アルコール性肝硬変、1型糖尿病、2型糖尿病、肥満、慢性腎臓病、心血管疾患、多臓器障害、エイズ、喘息、湿疹、乾癬、精神疾病(例えば、自閉症、うつ病、不安神経症、統合失調症、双極性障害等)、神経変性疾患(例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症もしくはその組み合わせ等)、強直性脊椎炎、線維筋痛、睡眠障礙(例えば慢性睡眠断片化、不眠症もしくはその組み合わせ等)または上記の任意の組み合わせ等が含まれ得る。
上述した本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物において、上記漢方薬複合薬材には、限定はされないが、霊芝、棗、竜眼肉および蓮の実が含まれてよく、上記漢方薬複合抽出物には、限定はされないが、霊芝抽出物、棗抽出物、竜眼肉抽出物および蓮の実抽出物が含まれていてよい。上記漢方薬複合薬材または上記漢方薬複合抽出物は、腸管透過性に対して調節作用がある、ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患に対して治療および/もしくは予防の効果がある。
本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物において、上記漢方薬複合薬材中の霊芝、または上記漢方薬複合抽出物の作製原料の1つとなる霊芝には、赤芝、紫芝、鹿角霊芝またはその任意の組み合わせが含まれ得るが、これに限定はされない。1実施形態において、上記漢方薬複合薬材中の霊芝、または上記漢方薬複合抽出物の作製原料の1つとなる霊芝は鹿角霊芝であってよい。
本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物において、上記漢方薬複合薬材中の棗、または上記漢方薬複合抽出物の作製原料の1つとなる棗には、灰棗、鶏心棗、冬棗、大棗、小棗、金糸棗またはその任意の組み合わせが含まれ得るが、これに限定はされない。1実施形態において、上記漢方薬複合薬材中の棗、または上記漢方薬複合抽出物の作製原料の1つとなる棗は灰棗であってよい。
本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物において、上記漢方薬複合薬材中の竜眼肉または上記漢方薬複合抽出物の作製原料の1つとなる竜眼肉には、限定はされないが、粉殻竜眼肉、紅殼竜眼肉もしくは青殼竜眼肉またはその任意の組み合わせが含まれ得る。1実施形態において、上記漢方薬複合薬材中の竜眼肉または上記漢方薬複合抽出物の作製原料の1つとなる竜眼肉は粉殻竜眼肉であってよい。
また、本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物において、上記漢方薬複合薬材中の蓮の実または上記漢方薬複合抽出物の作製原料の1つとなる蓮の実には、限定はされないが、紅蓮蓮の実、白蓮蓮の実またはその組み合わせが含まれ得る。1実施形態において、上記漢方薬複合薬材中の蓮の実または上記漢方薬複合抽出物の作製原料の1つとなる蓮の実は紅蓮蓮の実であってよい。
特定の実施形態において、上記漢方薬複合薬材中の霊芝、棗、竜眼肉および蓮の実、または上記漢方薬複合抽出物の作製原料となる霊芝、棗、竜眼肉および蓮の実はそれぞれ鹿角霊芝、灰棗、粉殻竜眼肉および紅蓮蓮の実とすることができる。
本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物において、組成物1グラム当たりに少なくとも約0.2mgの霊芝酸Aが含まれていてよく、例えば組成物1グラム当たり少なくとも霊芝酸Aが約0.2〜20mg、例として約0.2mg、約0.25mg、約0.3mg、約0.4mg、約0.5mg、約0.8mg、約1mg、約2mg、約5mg、約10mg、約15mg、約20mg等含まれるが、これに限定はされない。1実施形態では、上記霊芝酸Aの最小含量は、本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物の品質を確認するのに用いることができる。
1実施形態では、本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物において、上記漢方薬複合薬材中、霊芝、棗、竜眼肉および蓮の実の重量比は約0.1〜15:0.6〜2:0.6〜2:0.6〜5、例えば約0.3〜12:0.8〜1.5:0.8〜1.5:0.8〜4、約0.5〜10:1:1:1〜3、約1:1:1:1、約0.5:1:1:1、約3:1:1:1、約6:1:1:1、約10:1:1:1、約1:1:1:3等であってよいが、これに限定はされない。特定の実施形態では、本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物において、上記漢方薬複合薬材中、霊芝、棗、竜眼肉および蓮の実の重量比は1:1:1:1であり得る。別の特定の実施形態では、本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物において、上記漢方薬複合薬材中、霊芝、棗、竜眼肉および蓮の実の重量比は3:1:1:1であり得る。
1実施形態において、本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物中、上記漢方薬複合薬材に含まれる各薬材の形態には、生薬全形、生薬を切断して得られる小片/小塊、生薬を粉砕して得られる粉末等またはその任意の組み合わせが含まれ得るが、特に限定はない。
また、1実施形態において、本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物は上述の漢方薬複合薬材を含み、かつ本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物はフィルターバッグ中に包装されてよい。この実施形態では、本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物を包装したフィルターバッグを、溶媒で浸出させた後、浸出液を得る。特定の実施形態では、本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物を包装したフィルターバッグを、水で浸出させた後に、直接服用できる浸出液を得ることができる。
また、1実施形態では、本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物において、上記漢方薬複合抽出物中に含まれる霊芝抽出物、棗抽出物、竜眼肉抽出物および蓮の実抽出物を得るのにそれぞれ必要な作製原料となる霊芝、棗、竜眼肉、蓮の実の重量比は約0.1〜15:0.6〜2:0.6〜2:0.6〜5、例えば約0.3〜12:0.8〜1.5:0.8〜1.5:0.8〜4、約0.5〜10:1:1:1〜3、約1:1:1:1、約0.5:1:1:1、約3:1:1:1、約6:1:1:1、約10:1:1:1、約1:1:1:3等であってよいが、これに限定はされない。特定の実施形態では、本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物において、上記漢方薬複合抽出物に含まれる霊芝抽出物、棗抽出物、竜眼肉抽出物および蓮の実抽出物を得るのにそれぞれ必要な作製原料となる霊芝、棗、竜眼肉、蓮の実の重量比は1:1:1:1であり得る。別の特定の実施形態では、本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物において、上記漢方薬複合抽出物に含まれる霊芝抽出物、棗抽出物、竜眼肉抽出物および蓮の実抽出物を得るのにそれぞれ必要な作製原料となる霊芝、棗、竜眼肉、蓮の実の重量比は3:1:1:1であり得る。
さらに、1実施形態において、本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物において、上記漢方薬複合抽出物中、上記霊芝抽出物、上記棗抽出物、上記竜眼肉抽出物および上記蓮の実抽出物の重量比は約1〜40:20〜200:20〜180:5〜130、例えば約5〜35:40〜180:40〜170:10〜120、約9.3:150.1:136.8:56.2、約5.3:172.28:156.37:64.25、約6.18:100.5:91.21:112.45等であり得るが、これに限定はされない。
本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物における漢方薬複合抽出物を得る方法に特に限定はなく、作製原料中の全ての薬材の抽出物の混合物を得られる方法でありさえすればよい。
1実施形態において、本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物における漢方薬複合抽出物は、ある方法により得ることができる。該方法は、下記ステップを含んでいてよいが、これに限定はされない。
先ず、上記漢方薬複合抽出物を形成するのに用いる作製原料に含まれる各薬材に対し、それぞれ抽出プロセスを行って、各々の薬剤の抽出液を得る。例えば、上記漢方薬複合抽出物を形成するのに用いる作製原料に含まれる霊芝、棗、竜眼肉および蓮の実に対し、それぞれ溶媒で抽出プロセスを行って、それぞれの霊芝抽出液、棗抽出液、竜眼肉抽出液および蓮の実抽出液を得る。
次いで、得られた各々の薬材の抽出液を混合して混合抽出物を形成する。例えば、上記で得られたそれぞれの霊芝抽出液、棗抽出液、竜眼肉抽出液および蓮の実抽出液を混合して混合抽出物を形成し、そして上記漢方薬複合抽出物を得る。
作製原料中の各薬材の各抽出プロセスで用いる溶媒は同じであっても、または異なっていてもよく、後続の各抽出液を混合するステップにおいて、各抽出プロセスで用いる溶媒が互いに影響し合わず、かつ混合する抽出物中の成分に影響を与えないものであればよい。特定の実施形態では、作製原料中の各薬材の各抽出プロセスで用いる溶媒は、いずれも水であってよい。
作製原料中の各薬材の各抽出プロセスに採用する温度は同じであっても、または異なっていてもよく、特別な制限はなく、かつ必要に応じて調整可能である。例えば、作製原料中の各薬材の各抽出プロセスに採用する温度は、抽出プロセス実施時の環境(例えば環境の温度、湿度、圧力等)、抽出されることとなる薬材の種類、抽出されることとなる薬材の状態(例えば含水率、重量等)、進行される抽出の時間および/または用いる抽出溶媒の種類等に応じて調整できるが、これに限定はされない。例えば、作製原料中の各薬材の各抽出プロセスに採用する温度は、各抽出プロセスで用いる溶媒の氷点以上、沸点以下の温度である。1実施形態において、作製原料中の各薬材の各抽出プロセスで用いる溶媒はいずれも水であり、作製原料中の各薬材の各抽出プロセスに採用する温度は約0〜100℃、例えば約4℃、約5℃、約10℃、約15℃、約20℃、約25℃、約30℃、約35℃、約37℃、約40℃、約50℃、約60℃、約70℃、約80℃、約90℃、約100℃等とすることができるが、これに限定はされない。
上と類似して、作製原料中の各薬材の各抽出プロセスの進行時間は、同じであっても、または異なっていてもよく、特別な制限はなく、かつ必要に応じて調整可能である。例えば、作製原料中の各薬材の各抽出プロセスの進行時間は、抽出プロセス実施時の環境(例えば環境の温度、湿度、圧力等)、抽出されることとなる薬材の種類、抽出されることとなる薬材の状態(例えば含水率、重量等)、採用されることとなる抽出温度および/または用いる抽出溶媒の種類等に応じて調整できるが、これに限定はされない。例えば、作製原料中の各薬材の各抽出プロセスの進行時間は、約0.1〜10時間、例えば約0.1時間、約0.5時間、約1時間、約1.5時間、約2時間、約2.5時間、約5時間、約8時間、約10時間等とすることができるが、これに限定はされない。1実施形態において、作製原料中の各薬材の各抽出プロセスに用いる溶媒はいずれも水であり、作製原料中の各薬材の各抽出プロセスの進行時間は約0.1〜10時間、例えば約0.1時間、約0.5時間、約1時間、約1.5時間、約2時間、約2.5時間、約5時間、約8時間、約10時間等であってよいが、これに限定はされない。
さらに、本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物中の漢方薬複合抽出物を得る上記方法は、必要に応じて、得られた各々の作製原料の抽出液を混合して混合抽出物を形成する上記ステップの後に、上記混合抽出物に対して乾燥を行うステップをさらに含んでいてよい。乾燥の方法に特に限定はなく、抽出物を乾燥させる方法であればよく、例えばオーブン乾燥、凍結乾燥等である。1実施形態では、凍結乾燥で上記混合抽出物の乾燥を行う。
また、別の実施形態では、本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物中の漢方薬複合抽出物は、別の方法により得ることができる。該方法は下記ステップを含んでいてよいが、これに限定はされない。
先ず、上記漢方薬複合抽出物を形成するのに用いる作製原料に含まれる各薬材を混合し、原料混合物を形成する。例えば、上記漢方薬複合抽出物を形成するのに用いる作製原料に含まれる霊芝、棗、竜眼肉および蓮の実を混合し、原料混合物を形成する。
次いで、上記原料混合物に抽出プロセスを行って、混合抽出物を得る。例えば、霊芝、棗、竜眼肉および蓮の実を含む原料混合物に抽出プロセスを行って、混合抽出物を得、そして上記漢方薬複合抽出物を得る。
原料混合物に対する抽出プロセスで用いる溶媒に特に制限はなく、抽出物中の成分に対して悪影響を生じない溶媒でありさえすればよい。特定の実施形態では、原料混合物に対する抽出プロセスで用いる溶媒は水であってよい。
原料混合物に対する抽出プロセスに採用する温度にも特に制限はなく、必要に応じて調整可能である。例えば、原料混合物に対する抽出プロセスに採用する温度は、抽出プロセス実施時の環境(例えば環境の温度、湿度、圧力等)、抽出されることとなる原料薬材に含まれる薬材の種類、抽出されることとなる原料混合物の状態(例えば含水率、重量等)、進行される抽出の時間および/または用いる抽出溶媒の種類等に応じて調整できるが、これに限定はされない。例えば、原料混合物に対する抽出プロセスに採用する温度は、抽出プロセスで用いる溶媒の氷点以上、沸点以下の温度である。1実施形態において、原料混合物に対する抽出プロセスで用いる溶媒は水であり、原料混合物に対する抽出プロセスに採用する温度は約0〜100℃、例えば約4℃、約5℃、約10℃、約15℃、約20℃、約25℃、約30℃、約35℃、約37℃、約40℃、約50℃、約60℃、約70℃、約80℃、約90℃、約100℃等とすることができるが、これに限定はされない。
上と類似して、作製原料中の各薬材の各抽出プロセスの進行時間に特に限定はなく、必要に応じて調整可能である。例えば、作製原料中の各薬材の各抽出プロセスの進行時間は、抽出プロセス実施時の環境(例えば環境の温度、湿度、圧力等)、抽出されることとなる原料薬材に含まれる薬材の種類、抽出されることとなる原料混合物の状態(例えば含水率、重量等)、採用される抽出温度および/または用いる抽出溶媒の種類等に応じて調整できるが、これに限定はされない。例えば、作製原料中の各薬材の各抽出プロセスの進行時間は、約0.1〜10時間、例えば、約0.1時間、約0.5時間、約1時間、約1.5時間、約2時間、約2.5時間、約5時間、約8時間、約10時間等であってよいが、これに限定はされない。1実施形態において、作製原料中の各薬材の各抽出プロセスに用いる溶媒はいずれも水であり、作製原料中の各薬材の各抽出プロセスの進行時間は、約0.1〜10時間、例えば、約0.1時間、約0.5時間、約1時間、約1.5時間、約2時間、約2.5時間、約5時間、約8時間、約10時間であってよいが、これに限定はされない。
さらに、本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物中の漢方薬複合抽出物を得る上記方法は必要に応じて、得られたそれぞれの作製原料の抽出液を混合して混合抽出物を形成する上記ステップの後に、上記混合抽出物の乾燥を行うステップをさらに含んでいてもよい。乾燥の方法に特に制限はなく、抽出物を乾燥させることのできる方法であればよく、例えばオーブン乾燥、凍結乾燥等である。1実施形態では、凍結乾燥で上記混合抽出物の乾燥を行う。
1実施形態において、上述した本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物は、上記漢方薬複合薬材または漢方薬複合抽出物の他、薬学的に許容されるキャリアまたは塩をさらに含んでいてよいが、これに限定はされない、この実施形態では、上述した本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物中、上記漢方薬複合薬材または漢方薬複合抽出物の含量は約10〜99.5wt%、例えば約10〜50wt%、約50〜99.5wt%等であり得るが、これに限定はされない。この実施形態では、上述した本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物は、医薬組成物またはヘルスケア組成物であってよいが、これに限定はされない。
薬学的に許容されるキャリアには、限定はされないが、溶剤、分散媒(dispersion medium)、コーティング(coating)、抗菌剤および抗真菌剤ならびに等張剤および吸収遅延(absorption delaying)剤等の薬学的投与と相溶性のあるものが含まれ得る。異なる投与方式に対し、一般的な方法を用いて薬学組成物を剤形(dosage form)に製剤することができる。
また、上記薬学的に許容される塩には、限定はされないが、無機カチオン、無機陽離子、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩またはアミン塩のようなアルカリ金属塩、例えばマグネシウム塩、カルシウム塩のようなアルカリ土類金属塩、亜鉛塩、アルミニウム塩またはジルコニウム塩のような2価または4価カチオンを含む塩が含まれ得る。また、有機塩、例えばジシクロヘキシルアミン塩、メチル−D−グルカミン、アルギニン、リジン、ヒスチジン、グルタミンのようなアミノ酸塩であってもよい。
また、本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物の例には、限定はされないが、医薬組成物またはヘルスケア組成物が含まれ得る。
本開示に記載される医薬組成物またはヘルスケア組成物は、非経口、経口、吸入噴霧(inhalation spray)による、または埋込型リザーバー(implanted reservoir)を介する方式で投与されてよい。非経口には、皮膚の任意の部位または必要な部位への塗布、皮下(subcutaneous)、皮内(intracutaneous)静脈内(intravenous)、筋肉内(intramuscular)、関節内(intraarticular)動脈(intraarterial)、関節滑液嚢内(intrasynovial)、胸骨内(intrasternal)くも膜下腔(intrathecal)、病巣内(intralesional)注射、および注入技術が含まれ得る。
本開示に記載される医薬組成物またはヘルスケア組成物の経口形式には、錠剤、顆粒剤、散剤、ペレット・イン・カプセル、カプセル、コーティング錠、エマルジョン(emulsions)、溶液剤、水性懸濁液(aqueous suspensions)、分散液(dispersions)、インスタントパウダー(instant powders)等が含まれ得るが、これに限定はされない。
特定の実施形態では、上述した本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物は医薬組成物であり得る。この特定の実施形態において、該医薬組成物は経口剤形であってよく、該経口剤形には、錠剤、顆粒剤、散剤、ペレット・イン・カプセル、カプセル、コーティング錠、エマルジョン、溶液剤、水性懸濁液、分散液等が含まれ得るが、これに限定はされない。また、この特定の実施形態において、上記医薬組成物には、限定はされないが、炎症性腸疾患、神経変性疾患および/または睡眠障礙の軽減および/または治療およびまたは予防に用いる医薬組成物が含まれ得る。
別の特定の実施形態において、上述した本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物はヘルスケア組成物であり得る。この特定の実施形態において、該ヘルスケア組成物はヘルスケア食品であってよく、ヘルスケア食品の形式には、錠剤、顆粒剤、散剤、ペレット・イン・カプセル、カプセル、コーティング錠、エマルジョン、溶液剤、水性懸濁液、分散液、インスタントパウダー等が含まれ得るが、これに限定はされない。また、この特定の実施形態において、上記ヘルスケア組成物には、限定はされないが、炎症性腸疾患、神経変性疾患および/または睡眠障害を予防および/または改善するヘルスケア組成物が含まれ得るが、これに限定はされない。
上述に基づいて、本開示は、漢方薬複合薬材または漢方薬複合抽出物の、腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物を作製するのに用いる用途も提供することができる。
また、本開示は、漢方薬複合薬材または漢方薬複合抽出物の、炎症性腸疾患の軽減および/または治療および/または予防に用いる組成物を作製する用途をも提供することができる。ここに述べる炎症性腸疾患には、限定はされないが、結腸炎等が含まれ得る。1実施形態において、ここに述べる炎症性腸疾患は結腸炎である。
また、本開示は、漢方薬複合薬材または漢方薬複合抽出物の、神経変性疾患を軽減および/または治療および/または予防する組成物を作製するのに用いる用途も提供することができる。ここに述べる神経変性疾患には、限定はされないが、アルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症またはその組み合わせ等が含まれ得る。1実施形態において、ここに述べる炎症性腸疾患はアルツハイマー病である。
本開示は、漢方薬複合薬材または漢方薬複合抽出物の、睡眠障害を軽減および/または治療および/または予防する組成物を作製するのに用いる用途を提供することもできる。ここに述べる睡眠障害には、慢性睡眠断片化、不眠症またはその組み合わせ等が含まれ得るが、これに限定はされない。1実施形態において、ここに述べる睡眠障害は不眠症である。
上述した本開示の漢方薬複合薬材または漢方薬複合抽出物の各用途において、上記漢方薬複合薬材または上記漢方薬複合抽出物は、腸管透過性に対し調節作用を有する、ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患に対し治療および/もしくは予防の効果を有する。
また、本開示の上述した各用途に係る漢方薬複合薬材または漢方薬複合抽出物に関する全ての説明は、前述した本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物について説明した段落における、漢方薬複合薬材または漢方薬複合抽出物に関する記載を参照とすることができるため、ここで重ねて記載はしない。
1実施形態では、本開示の漢方薬複合薬材または漢方薬複合抽出物の上述した各用途においても、薬学的に許容されるキャリアまたは塩が、腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物の作製に用いられ得る。
薬学的に許容されるキャリアまたは塩に関する説明についても、同様に前述した本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物について説明した段落における関連する記載を参照することができるため、ここで重ねて記載はしない。
さらに、上述した本開示の各用途において作製される組成物についての全ての関連する説明は、前述した本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物について説明した段落中の全ての説明を参照とすることができるが、これに限定はされない。
また、前述に基づいて、本開示は腸管透過性を調節、ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患を治療および/もしくは予防する方法も提供することができる。該方法は、限定はされないが、任意の上述した本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物を、それを必要とする個体に投与することを含み得る。
また、前述に基づいて、本開示は、炎症性腸疾患を治療する方法を提供することもできる。該方法は、限定はされないが、任意の上述した本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物を、それを必要とする個体に投与することを含み得る。ここに述べる炎症性腸疾患には、限定はされないが、結腸炎等が含まれ得る。
前述に基づいて、本開示は、神経変性疾患を治療する方法も提供することができる。該方法は、限定はされないが、任意の上述した本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物を、それを必要とする個体に投与することを含み得る。ここに述べる神経変性疾患には、限定はされないが、アルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症またはその組み合わせ等が含まれ得る。
前述に基づいて、本開示は、睡眠障害を治療する方法を提供することもできる。該方法には、限定はされないが、任意の上述した本開示の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物を、それを必要とする個体に投与することを含み得る。ここに述べる睡眠障礙には、慢性睡眠断片化、不眠症またはその組み合わせ等が含まれ得るが、これに限定はされない。
本開示で述べる個体には、限定はされないが、脊椎動物が含まれ得る。該脊椎動物には、魚類、両生類、爬虫類、鳥類または哺乳動物が含まれ得るが、これに限定はされない。哺乳動物の例には、限定はされないが、ヒト、オランウータン、サル、ウシ、ウマ、ロバ、イヌ、ネコ、ウサギ、モルモット、ラット、マウス等が含まれ得る。1実施形態において、前記個体はヒトである。
実施例
実施例1:試験サンプルの作製
鹿角霊芝40g、灰棗40g、粉殻竜眼肉40gおよび紅蓮蓮の実40gをそれぞれ水400gで2時間還流抽出し、鹿角霊芝抽出液(i)(241g)、棗抽出液(ii)(338g)、竜眼肉抽出液(iii)(286g)および蓮の実抽出液(iv)(313g)をそれぞれ得た。
使用する作製原料中の各種薬材の総重量を1gとし、各種薬材の抽出液を、その作製原料中に占める含量(比率)に対応する重量に応じた量だけ取って混合し、下表1中に示される16種の試験サンプルを調製した。
(表1)
Figure 2021151988
Figure 2021151988
例えば、単一成分の鹿角霊芝サンプル、つまり上述にて得られた鹿角霊芝抽出液(i)をその重量の1/40の量(241g×(1/40)=6.025g)取り(鹿角霊芝薬材1gに対応)、凍結乾燥した。
例えば、2種複合成分、鹿角霊芝および棗の組み合わせサンプル、つまり上述にて得られた鹿角霊芝抽出液(i)をその重量の1/80の量(241g×(1/80)=3.013g)取り、かつ上述にて得られた棗抽出液(ii)をその重量の1/80の量(338g×(1/80)=4.225g)取り(鹿角霊芝薬材0.5gおよび棗薬材0.5gに対応、薬材の総重量は1g)、両者を十分に混合してから凍結乾燥した。
例えば、3種複合成分、鹿角霊芝、棗および竜眼肉の組み合わせサンプル、つまり上述にて得られた鹿角霊芝抽出液(i)をその重量の1/120の量(241g×(1/120)=2.008g)取り、上述にて得られた棗抽出液(ii)をその重量の1/120の量(338g×(1/120)=2.817g)取り、かつ上述にて得られた竜眼肉抽出液(iii)をその重量の1/120の量(286g×(1/120)=2.383g)取り(鹿角霊芝薬材0.33g、棗薬材0.33g、および竜眼肉薬材0.33gに対応、薬材の総重量は1g)、三者を十分に混合してから凍結乾燥し、所望のサンプルを得た。
4種の複合成分、鹿角霊芝、棗、竜眼肉および蓮の実(1:1:1:1)の組み合わせサンプル、つまり上述にて得られた鹿角霊芝抽出液(i)をその重量の1/160の量(241g×(1/160)=1.506g)取り、上述にて得られた棗抽出液(ii)をその重量の1/160の量(338g×(1/160)=2.113g)取り、上述にて得られた竜眼肉抽出液(iii)をその重量の1/160の量(286g×(1/160)=1.788g)取り、かつ上述にて得られた蓮の実抽出液(iv)をその重量の1/160の量(313g×(1/160)=1.956g)取った(鹿角霊芝薬材0.25g、棗薬材0.25g、竜眼肉薬材0.25gおよび蓮の実薬材0.25gに対応、薬材の総重量は1g)。
上に述べたルールに従って、表1に示される16個の試験サンプルを作製した。
各試験サンプルに含まれる各薬材の抽出物の乾燥重量は、例えば下表2〜5に示される推算の方式により推定することができる。また、下表2〜5中に挙げられている1gの各薬材に対応して得られる各抽出物の乾燥重量に基づき、下式により各抽出物の抽出率を算出することができる。
抽出率(%)=抽出物乾燥重量/対応する薬材の重量×100
各抽出物の抽出率は以下に示すとおりである:
霊芝抽出物の抽出率:3.71%(0.0371g/1g×100)
棗抽出物の抽出率:60.3%(0.603g/1g×100)
竜眼肉抽出物の抽出率:54.73%(0.5473g/1g×100)
蓮の実抽出物の抽出率:22.49%(0.225g/1g×100)
(表2)2種複合成分試験サンプルに含まれる各薬材の抽出物の乾燥重量の例示的推算方式
Figure 2021151988
注:試験サンプル6の乾燥重量292.2mg≒それに含まれる霊芝抽出物の推定乾燥重量18.6mg+それに含まれる竜眼肉抽出物の推定乾燥重量273.7mg
(表3)3種複合成分試験サンプルに含まれる各薬材の抽出物の乾燥重量の例示的推算方式
Figure 2021151988
注:試験サンプル11の乾燥重量395.8mg≒それに含まれる霊芝抽出物の推定乾燥重量12.4mg+それに含まれる棗抽出物の推定乾燥重量201mg+それに含まれる竜眼肉抽出物の推定乾燥重量182.4mg
(表4)4種複合成分試験サンプルに含まれる各薬材の抽出物の乾燥重量の例示的推算方式
Figure 2021151988
注:試験サンプル15Aの乾燥重量352.4mg≒それに含まれる霊芝抽出物の推定乾燥重量9.3mg+それに含まれる棗抽出物の推定乾燥重量150.1mg+それに含まれる竜眼肉抽出物の推定乾燥重量136.8mg+それに含まれる蓮の実抽出物の推定乾燥重量56.2mg
(表5)4種複合成分試験サンプルに含まれる各薬材の抽出物の乾燥重量の例示的推算方式
Figure 2021151988
注:試験サンプル15Bの乾燥重量247.8mg≒それに含まれる霊芝抽出物の推定乾燥重量18.6mg+それに含まれる棗抽出物の推定乾燥重量100.5mg+それに含まれる竜眼肉抽出物の推定乾燥重量91.2mg+それに含まれる蓮の実抽出物の推定乾燥重量37.5mg
実施例2
A.方法
上述にて作製された16種の試験サンプルに対し、細胞致死濃度テストを行った。
ヒト結腸腺がん細胞Caco−2により試験サンプルの細胞致死濃度テストを行った。
細胞を陰性対照群(negative control, NC)と、それぞれ異なる試験サンプルを用いた16組の実験群とに分けた。陰性対照群は未処理の細胞であり、各実験群に対しては、試験サンプルを、最高濃度200μg/mLから2倍希釈法で各試験濃度に希釈し(試験サンプルを先ずddHOで濃度100mg/mLに調製してから、細胞培地で200μg/mLの濃度に希釈し、次いでさらに各試験濃度に希釈した)、かつ異なる濃度の試験サンプルをそれぞれヒト結腸腺がん細胞Caco−2と96ウェル培養プレートに入れ、48時間共培養した。
次いで、陰性対照群および各実験群にそれぞれMTT 0.5mg/mLを加えて4時間培養してから、培地を除去し、DMSOでFormazan青紫色結晶を溶解し、570nmの吸光値を測定した。
下に示す式に従い、細胞の生存率を評価した。
細胞生存率=(実験群の570nm吸光値/陰性対照群(NC)の570nm吸光値)×100%
B.結果
結果は図1Aから図1Pに示されるとおりである。
図1Aから図1Pより、表6に示された各サンプルの、細胞の死がない状況下で採用できる最高濃度を知ることができる。
(表6)各サンプルの、細胞の死がない状況下で採用できる最高濃度
Figure 2021151988
実施例3:単一成分抽出物の腸管上皮細胞透過性に対する影響
A.方法
ヒト腸管上皮細胞で構築した腸管透過性系により、実施例1で得られた各抽出液の腸管透過性に対する影響を評価した(Pham VT, Seifert N, Richard N, et al. The effects of fermentation products of prebiotic fibres on gut barrier and immune functions in vitro [published correction appears in PeerJ. 2018 Aug 17;6:. Steinert, Robert [corrected to Steinert, Robert E]]. PeerJ. 2018;6:e5288. Published 2018 Aug 10. doi:10.7717/peerj.5288)。詳細な実施のステップは下記するとおりである。
ヒト結腸腺がん細胞Caco−2をtranswell培養プレートで21日培養した後、細胞を陰性対照群(negative control, NC)、陽性対照群(positive control, PC)、および4組の実験群に分けて、生体外腸管壁浸漏プラットフォームテストを行った。陰性対照群は未処理の細胞である。陽性対照群は、塩化ベルベリン(berberine chloride)50μMで処理した細胞である(Valenzano MC, DiGuilio K, Mercado J, Teter M, To J, Ferraro B, et al. (2015) Remodeling of Tight Junctions and Enhancement of Barrier Integrity of the CACO-2 Intestinal Epithelial Cell Layer by Micronutrients. PLoS ONE 10(7): e0133926.)。
4組の実験群は、それぞれサンプル1、サンプル2、サンプル3およびサンプル4を、細胞の死を生じない濃度(サンプル1:3μg/mL;サンプル2:100μg/mL;サンプル3:100μg/mL;サンプル4:100μg/mL)として処理した細胞である(サンプルを先ずddHOで濃度100mg/mLに調製してから、細胞培地で200μg/mLの濃度に希釈し、次いでさらに各試験濃度に希釈した)。
上記処理後、各群の細胞を48時間培養し、次いで、細胞に対し、ラムノリピッド(Rhamnolipids)350mg/mLで細胞透過を誘発した。
次いで、transwell培養プレートのインナープレート中にFITC−デキストラン4(FITC-dextran 4,FD4)蛍光色素を加え、4時間反応させた後、培養プレートの下層ウェルの液体を吸い取って、その蛍光強度を検出した(励起光波長:485nm;発光光波長:538nm)。
以下に示す式に基づいて、下層ウェルから得られた液体の蛍光強度により、腸管細胞の透過性を評価した。
FD4漏出率=(試験サンプルのFD4蛍光値/陰性対照群(NC)のFD4蛍光値)×100%
B.結果
結果は図2に示されるとおりである。
図2は、サンプル1(霊芝抽出物)、サンプル2(棗抽出物)、サンプル3(竜眼肉抽出物)およびサンプル4(蓮の実抽出物)がいずれも、FD4漏出率を大幅に低下させ得たことを示しており、このことはサンプル1からサンプル4がいずれも腸管透過を抑制する活性を備えることを表している。
実施例4:複合成分抽出物の腸管上皮細胞透過性に対する影響
A.方法
ヒト腸管上皮細胞で構築した腸管透過性系により、実施例1で得られた各抽出液の腸管透過性に対する影響を評価した。詳細な実施のステップの下記のとおりである。
ヒト結腸腺がん細胞Caco−2をtranswell培養プレートで21日培養した後、細胞を陰性対照群(NC)、陽性対照群(PC)、および9組の実験群に分けて、生体外腸管壁浸漏プラットフォームテストを行った。陰性対照群は未処理の細胞である。陽性対照群は、塩化ベルベリン50μMで処理した細胞である。9組の実験群はそれぞれ1.5μg/mLのサンプル1、サンプル2、サンプル3、サンプル4、サンプル6、サンプル9、サンプル11、サンプル12およびサンプル15Aで処理した細胞である。
上記処理後、各群の細胞を48時間培養し、次いで、細胞に対し、ラムノリピッド350mg/mLで細胞透過を誘発した。
次いで、transwell培養プレートのインナープレート中にFITC−デキストラン4(FITC-dextran 4, FD4)蛍光色素を加え、4時間反応させた後、培養プレートの下層ウェルの液体を吸い取って、その蛍光強度を検出した(励起光波長:485nm;発光光波長:538nm)。
以下に示す式に基づいて、下層ウェルから得られた液体の蛍光強度により、腸管細胞の透過性を評価した。
FD4漏出率=(試験サンプルのFD4蛍光値/陰性対照群(NC)のFD4蛍光値)×100%
B.結果
結果は図3に示されるとおりである。
図3は、サンプル2(棗抽出物)、サンプル3(竜眼肉抽出物)およびサンプル4(蓮の実抽出物)を、実施例3で採用した100μg/mLの濃度から1.5μg/mLまで下げた後、サンプル2、サンプル3およびサンプル4はFD4漏出率を大幅に低下させず、サンプル1だけがFD4漏出率を大幅に低下させ得たことを示している。
また、図3は、異なる複合成分抽出物のうちでは、サンプル12(霊芝抽出物+棗抽出物+蓮の実抽出物(各抽出液を得るための各薬材原料の重量比は1:1:1))とサンプル15A(霊芝抽出物+棗抽出物+竜眼肉抽出物+蓮の実抽出物(各抽出液を得るための各薬材原料の重量比は1:1:1:1))だけがFD4漏出率を大幅に低下させることができた、ということも示している。同じ作用濃度(1.5μg/mL)において、サンプル15Aはサンプル1およびサンプル12に比べ、FD4漏出率をより大幅に抑制することができ、このことは、サンプル15Aが腸管透過に対してより優れた活性を有することを表している。
実施例5:異なる比率の4種複合成分の腸管上皮細胞透過性に対する影響
A.方法
ヒト腸管上皮細胞で構築した腸管透過性系により、実施例1で得られた各抽出液の腸管透過性に対する影響を評価した。詳細な実施のステップの下記のとおりである。
ヒト結腸腺がん細胞Caco−2をtranswell培養プレートで21日培養した後、細胞を陰性対照群(NC)、陽性対照群(PC)、および6組の実験群に分けて、生体外腸管壁浸漏プラットフォームテストを行った。
この実験では、4つのバッチで実験を行った。各バッチにおいて、陰性対照群はいずれも未処理の細胞であり、陽性対照群はいずれも塩化ベルベリン50μMで処理した細胞である。
1つ目のバッチにおいて、6組の実験群はそれぞれ1.5μg/mLのサンプル1、サンプル15A、サンプル15B、サンプル15C、サンプル15Dおよびサンプル15Eで処理した細胞である。
2つ目のバッチにおいて、6組の実験群はそれぞれ1.5μg/mLのサンプル1、サンプル15A、サンプル15F、サンプル15G、サンプル15Hおよびサンプル15Iで処理した細胞である。
3つ目のバッチにおいて、6組の実験群はそれぞれ1.5μg/mLのサンプル1、サンプル15A、サンプル15J、サンプル15K、サンプル15Lおよびサンプル15Mで処理した細胞である。
4つ目のバッチにおいて、6組の実験群はそれぞれ1.5μg/mLのサンプル1、サンプル15A、サンプル15N、サンプル15O、サンプル15Pおよびサンプル15Qで処理した細胞である。
上記処理後、各群の細胞を48時間培養してから、細胞に対し、ラムノリピッド350mg/mLで細胞透過を誘発した。
次いで、transwell培養プレートのインナープレート中にFITC−デキストラン4(FITC-dextran 4, FD4)蛍光色素を加え、4時間反応させた後、培養プレートの下層ウェルの液体を吸い取って、その蛍光強度を検出した(励起光波長:485nm;発光光波長:538nm)。
以下に示す式に基づいて、下層ウェルから得られた液体の蛍光強度により、腸管細胞の透過性を評価した。
FD4漏出率=(試験サンプルのFD4蛍光値/陰性対照群(NC)のFD4蛍光値)×100%
B.結果
1つ目のバッチ実験、2つ目のバッチ実験、3つ目のバッチ実験、および4つ目のバッチ実験の結果は、それぞれ図4A、図4B、図4Cおよび図4Dに示されるとおりである。
図4A、図4B、図4Cおよび図4Dからわかるように、サンプル15A(霊芝抽出物+棗抽出物+竜眼肉抽出物+蓮の実抽出物(各抽出液を得るのに用いた各薬材原料の重量比は1:1:1:1))およびサンプル15B(霊芝抽出物+棗抽出物+竜眼肉抽出物+蓮の実抽出物(各抽出液を得るのに用いた各薬材原料の重量比は3:1:1:1))は、腸管透過を抑制する優れた活性を備えており、このうちサンプル15Aはサンプル15Bに比べてより顕著に腸管透過を抑制できた。
実施例6:4種の複合成分抽出物の腸管上皮細胞透過性に対する影響
ヒト腸管上皮細胞で構築した腸管透過性系により、実施例1で得られたサンプル15B(霊芝抽出物+棗抽出物+竜眼肉抽出物+蓮の実抽出物(各抽出液を得るのに用いた各薬材原料の重量比は3:1:1:1))の腸管透過性に対する影響を評価した。詳細な実施のステップの下記のとおりである。
ヒト結腸腺がん細胞Caco−2をtranswell培養プレートで21日培養した後、細胞を2組の陰性対照群(NC)、2組の陽性対照群(PC)、および6組の実験群に分けて、生体外腸管壁浸漏プラットフォームテストを行った。2組の陰性対照群は未処理の細胞である。2組の陽性対照群は、塩化ベルベリン50μMで処理した細胞である。6組の実験群はそれぞれ0.3μg/mL、0.3μg/mL、0.6μg/mL、0.6μg/mL、1.5μg/mLおよび1.5μg/mLの濃度のサンプル15Bで処理した細胞である。
上記処理後、各群の細胞を48時間培養し、次いで、実験における群の半分(陰性対照群、陽性対照群および3種の濃度のサンプル15Bで処理した実験群を含む)の細胞に対し、ラムノリピッド350mg/mLで細胞透過を誘発し、実験における群の残り半分の細胞はラムノリピッドで処理しなかった。
次いで、transwell培養プレートのインナープレート中にFITC−デキストラン4(FITC-dextran 4, FD4)蛍光色素を加え、4時間反応させた後、培養プレートの下層ウェルの液体を吸い取って、その蛍光強度を検出した(励起光波長:485nm;発光光波長:538nm)。
以下に示す式に基づいて、下層ウェルから得られた液体の蛍光強度により、腸管細胞の透過性を評価した。
FD4漏出率=(試験サンプルのFD4蛍光値/陰性対照群(NC)のFD4蛍光値)×100%。
B.結果
結果は図5に示されるとおりである。ラムノリピッドで処理していない群の細胞はいずれも、はっきりとした蛍光強度を示さなかった。陰性対照群中、ラムノリピッドで誘発しなかった群に比べ、ラムノリピッド誘発の群の蛍光強度は顕著に増強されており、また、ラムノリピッド誘発の群において、0.6μg/mLおよび1.5μg/mLの濃度のサンプル15B(霊芝抽出物+棗抽出物+竜眼肉抽出物+蓮の実抽出物(各抽出液を得るのに用いた各薬材原料の重量比は3:1:1:1))はいずれも蛍光強度を大幅に低下させることができており、このことは、腸管透過を抑制する活性を有することを表している。
実施例7:4種の複合成分抽出物の腸管上皮細胞密着結合タンパク質遺伝子発現量に対する影響
A.方法
実施例6のラムノリピッド誘発の群における陰性対照群、陽性対照群および実験群(1.5μg/mLの濃度のサンプル15Bで処理)の細胞をそれぞれ収集した。
Total RNA Purification Kit (GeneMark, Taichung, Taiwan)により細胞の全RNA(total RNA)を分離した。Maxima First Strand cDNA Synthesis Kit(Thermo Fisher Scientific)により、メーカーの操作手順に従って、得られた全RNAに逆転写ポリメラーゼ連鎖反応を行い、メッセンジャーRNA(mRNA)をcDNAに逆転写した。
次いで、cDNAサンプルに対し、リアルタイム定量的ポリメラーゼ連鎖反応を行って、CLDN3、OCLNおよびTJP1 mRNAの発現量を測定した。相対定量データ分析2-(△△CT)法により遺伝子発現の差異を算出すると共に、(Glyceraldehyde 3−phosphate dehydrogenase, GAPDH)を参照遺伝子(Reference Gene)とした。各遺伝子に対して用いたプライマーは表7に示すとおりである。
(表7)各遺伝子に対して用いたプライマー
Figure 2021151988
B.結果
結果は図6A、図6Bおよび図6Cに示すとおりである。結果に示されているように、陰性対照群と比較して、陽性対照群および実験群はいずれも、CLDN3、OCLNおよびTJP1の遺伝子の発現量を大幅に増加させることができていた。
実施例8:4種の複合成分抽出物のデキストラン硫酸ナトリウム(Dextran Sulfate Sodium Salt,DSS)誘発動物腸管透過性異常に対する影響
A.方法
この実験で使用した動物は、5〜6週齢のC57BL/6オスマウスである(国家実験動物センター(National Laboratory Animal Center)より購入)。
デキストラン硫酸ナトリウム(Dextran Sulfate Sodium Salt, DSS)で腸管透過性異常を誘発した動物モデル(Laroui H, Ingersoll SA, Liu HC, Baker MT, Ayyadurai S, et al. (2012) Dextran Sodium Sulfate (DSS) Induces Colitis in Mice by Forming Nano-Lipocomplexes with Medium-Chain-Length Fatty Acids in the Colon. PLoS ONE 7(3): e32084. doi:10.1371/journal.pone.0032084)を用いて試験を行った。
マウスを未処理群(Naive)、陰性対照群(ビヒクル:水)、陽性対照群(5−アミノサリチル酸(5-aminosalicylic acid, 5-ASA))および3組の実験群(サンプル15B(霊芝抽出物+棗抽出物+竜眼肉抽出物+蓮の実抽出物(各抽出液を得るのに用いた各薬材原料の重量比は3:1:1:1)))に分けた。未処理群のマウスには何らの処理も施さなかった。陰性対照群のマウスには、0.5%(v/v)デキストラン硫酸ナトリウム(MP Biomedicals)を含む水を飲水させ、腸管透過性異常の発生を誘発し;陽性対照群のマウスには、0.5%(v/v)デキストラン硫酸ナトリウムおよび200μMの5−アミノサリチル酸を与えた。3組の実験群のマウスには、0.5%(v/v)デキストラン硫酸ナトリウムおよび100mg/kgのサンプル15B、0.5%(v/v)デキストラン硫酸ナトリウムおよび200mg/kgのサンプル15B、ならびに0.5%(v/v)デキストラン硫酸ナトリウムおよび400mg/kgのサンプル15Bをそれぞれ与えた。
実験期間は14日とした。実験終了の日、マウスを3〜4時間絶食させてから、500mg/kgのFITC−デキストラン(FD4,Sigma)を与えた。2時間後、マウスを屠殺し、血液を採取し、血清を分離した。
多機能マイクロプレート分光光度計(Molecular Device,FlexStation(登録商標)3)により、マウスの血清中のFITC−デキストラン含量を行い、腸管透過性の指標とした。
B.結果
図7に示されるように、未処理群と比較して、0.5%(v/v)DSSで処理した陰性対照群の血清中FITC−デキストラン濃度は大幅に増加しており、このことは0.5%(v/v)デキストラン硫酸ナトリウムがマウス腸管透過性の増加を誘発できたことを示している。また、陰性対照群と比較して、陽性対照群および実験群はいずれも血清FITC−デキストラン濃度を低下させることができ、このことは、サンプル15B(霊芝抽出物+棗抽出物+竜眼肉抽出物+蓮の実抽出物(各抽出液を得るのに用いた各薬材原料の重量比は3:1:1:1))がデキストラン硫酸ナトリウムで誘発した腸管透過性増加を改善できるということを示している。
実施例9:4種の複合成分抽出物の概日リズム攪乱動物モデルに対する影響
A.方法
この実験で使用した動物は8週齢のC57BL/6オスマウス(国家実験動物センター中心(National Laboratory Animal Center)より購入)である。
マウスに手術を行って電極を頭蓋骨に装着し、脳波を記録した。7日間の回復期の後、正常な明暗周期12時間:12時間の条件下でマウスを2週間飼育し、マウスの24時間の脳波の変化を記録して基点とした。
次いで、マウスを未処理群(Naive)、陰性対照群(ビヒクル)、陽性対照群(ジアゼパム(Diazepam)および実験群(サンプル15B(霊芝抽出物+棗抽出物+竜眼肉抽出物+蓮の実抽出物(各抽出液を得るのに用いた各薬材原料の重量比は3:1:1:1)))に分けた。未処理群のマウスは、引き続き正常な明暗周期(明暗周期12時間:12時間)で2週間飼育した。陰性対照群、陽性対照群、実験群のマウスは、明暗周期7時間:7時間の条件下で7日飼育し、概日リズムを攪乱(circadian disruption)させることによりマウス不眠症を誘発した。飼育期間中、陰性対照群のマウスには同量の滅菌水を与え、陽性対照群のマウスにはジアゼパムを与え(経口2.5mg/kg)、実験群のマウスには200mg/kgのサンプル15Bを与えた。
概日リズムが攪乱されてから4日目に、マウスの24時間の脳波の変化を記録し、急速眼球運動期(Rapid Eye Movement, REM)、非急速眼球運動期(Non-Rapid Eye Movement, NREM)の時間の比率(%)等、睡眠周期パラメータを分析した。
B.結果
結果は図8に示すとおりである。結果に示されるように、未処理群に比して、陰性対照群の急速眼球運動期の時間の比率および非急速眼球運動期の時間の比率はいずれも大幅に減少しており、このことは、概日リズム攪乱がマウスの不眠症を誘発できたことを表している。また、陰性対照群と比較して、陽性対照群および実験群はいずれも非急速眼球運動期の時間の比率を大幅に高めることができており、マウスの不眠症を緩和する効果を有していた。
実施例10:4種の複合成分抽出物のamyloid β誘発動物学習・操作能力障害に対する影響
A.方法
βアミロイド(amyloid β)で誘発した動物の脳に老人斑様の沈着が形成された動物モデル(Kim, H.Y., Lee, D.K., Chung, B.R., Kim, H.V., Kim, Y. Intracerebroventricular Injection of Amyloid-β Peptides in Normal Mice to Acutely Induce Alzheimer-like Cognitive Deficits. J. Vis. Exp. (109), e53308, doi:10.3791/53308 (2016).)により、サンプル15Bの学習・操作能力に対する影響を評価した。実験ステップは下記するとおりである:
この実験で使用した動物はSprague−Dawley系のオスラットである(体重300〜330g、Lescoより購入)。
ラットをSham群、対照群、および実験群に分けた。Sham群のラットには人工脳脊髄液を注射し、対照群のラットには2.5μLのβアミロイドペプチド(amyloid β peptide)1−40を注射し、実験群のラットには2.5μLのβアミロイドペプチド1−40を注射すると共に、サンプル15Bを経口投与し(127mg/kg/日)、30日間続けた。
実験の22から23日目に、運動活動力および探索行動の評価試験を行った。
運動活動力および探索行動の評価について以下に説明する:
ラットの運動活動力および探索行動の評価試験を実験箱中で行った。実験箱は長さ、幅、高さがいずれも40cmのサイズである。また、実験箱はステンレス製の底板を備え、底板には16個の直径3cmのホールがあり、それが4×4のマトリックスで配列しており、隣り合う2つのホール間の距離は4cmであり、マトリックスの各側辺と孔との間の距離は7cmである。センサーTruScan Line E63−01HS、TruScan Sensor E63−22(Coulbourn Instruments International Corporation)により、ラットの運動を検知すると共に記録し、分析ソフトウエアCoulbourn Instruments’ The Habitest Systemで分析を行った。各ラットについての測定時間は15分とした。測定項目には、ホールで費やした時間、ホールを突く回数、および探索能力が含まれる。
実験の24から28日目に水迷路実験を行った。
水迷路実験について以下のように説明する:
プールを4つの象限に分割し、安全プラットフォームを第4象限に固定した。ラットをプールに入れ(実験1回ごとに、各ラットをいずれも異なる象限に置いた)、毎日2回、1回につき2分間訓練した。ラットが2分以内に安全プラットフォームを見つけた場合、ラットを30秒休憩させ、プールから出して30秒休ませてから、次の訓練を行った。ラットが2分以内に安全プラットフォームを見つけられなかった場合は、ラットを安全プラットフォームに置き、30秒休憩させた後、プールから出して30秒休ませてから、次の訓練を行った;全部で4日訓練を行った。
次いで、水迷路空間パフォーマンス(spatial performance in Morris water maze)試験および水迷路非空間パフォーマンス(non-spatial performance in Morris water maze)試験をそれぞれ行った。水迷路空間パフォーマンス試験において、安全プラットフォーム平台の相対位置に、参照ポイントを設けてから、ラットを第1の象限に置き、ラットがプール内において元の安全プラットフォームに辿り着くのにかかった時間を記録した。水迷路非空間パフォーマンス試験では、参照ポイントを取り除いてから、ラットを第1の象限に置き、ラットがプール内において元の安全プラットフォームに辿り着くのにかかった時間を記録した。
全ての動物の行動試験が終了した翌日に、脳の海馬(hippocampus)領域および前頭皮質(frontal cortex)領域を取り出して、AChE活性分析およびタンパク質含量の測定を行った。
B.結果
図9A、図9Bおよび図9Cは、ラットの運動活動力および探索行動の評価試験の結果を示している。結果に示されるように、Sham群のラットと比較して、βアミロイドペプチド1−40を与えた対照群のラットは、ホール中で費やす時間、ホールを突く回数、および探索能力が低下した。これに対し、実験群では、サンプル15Bが、ラットのβアミロイドペプチド1−40により引き起こされたホールで費やす時間、ホールを突く回数、および探索能力の低下を改善し、ラットのホールで費やす時間、ホールを突く回数、および探索能力を向上させ得たことが示されている。
図10および図11は、ラットの水迷路試験の結果を示している。
図10は、ラットが水迷路空間パフォーマンス試験において安全プラットフォームを見つけた時間を示している。図10に示されるように、Sham群のラットと比較して、βアミロイドペプチド1−40を与えた対照群のラットは、プールの安全プラットフォームに辿り着くまでの時間が明らかに延びた。これに対し、実験群では、サンプル15Bが、ラットのβアミロイドペプチド1−40により引き起こされた、1日目から2日目に現れた空間パフォーマンス障害を改善できたことが示されている(つまり、安全プラットフォームに辿り着くまでにかかる時間が短縮された)。
図11は、ラットが水迷路非空間パフォーマンス試験において安全プラットフォームに辿り着いた時間を示している。
Sham群のラットと比較して、βアミロイドペプチド1−40を与えた対照群のラットは、安全プラットフォームを置いた領域を見つける時間が明らかに延びた。これに対し、実験群では、サンプル15Bが、ラットのβアミロイドペプチド1−40により引き起こされた参照記憶(reference memory)障害を改善できたことが示されている(つまり、プールで安全プラットフォームが置かれた領域を見つける時間が短縮された)。
図12Aおよび図12Bは、βアミロイド誘発学習能力障害の動物モデルにおけるラットの海馬領域のAChE活性およびラットの前頭皮質領域のAChE活性をそれぞれ示している。
図12Aおよび図12Bに示されるように、Sham群のラットと比較して、βアミロイドペプチド1−40を与えた対照群のラットの海馬領域および前頭皮質領域のAChE活性は明らかに増加していた。これに対し、実験群では、サンプル15Bが、βアミロイドペプチド1−40により引き起こされたラットの海馬領域および前頭皮質領域のAChE活性の上昇現象を改善できたことが示されている。
実施例11:4種の複合成分の霊芝酸A含量の確認
A.方法
霊芝酸A(Ganoderic acid A)の含量測定:
1.対照標準物ストック溶液の調製:
正確に量り取った対照標準物霊芝酸A(Ganoderic acid A)10mgを、10mLのメスフラスコに入れてから、メタノール溶液を加え、超音波振とうにより霊芝酸Aを完全に溶解させ、その溶液を10mLまで定量し、その溶液1mLにつき1mgの霊芝酸Aが含有されるようにして、対照標準物溶液を得た(1mg/mL)。
2.繰り返し注入可能性試験:
対照標準物溶液(1mg/mL)を1mL取って、それぞれ10mLのメスフラスコに入れてから、メタノールでメスアップした。その溶液(0.1mg/mL)について、HPLCで繰り返し注入分析を5回行い(繰り返し注入可能性試験)、2.0%以下でなければならない霊芝酸Aのピーク面積の相対標準偏差(RSD)を算出した。
3. 検量線作成(霊芝酸A標準物):
対照標準物ストック溶液を取り、メタノールで希釈し、サンプル濃度に基づいて5種の濃度の霊芝酸A標準物を調製した。その濃度範囲には、サンプル中の霊芝酸A濃度80〜120%が含まれていなければならず、5種の濃度の標準物溶液をそれぞれ高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography, HPLC)に注入して分析を行い、ピーク面積対濃度で線形回帰をプロットした。R2は0.995以上でなければならない。
4.検査物質の調製:
検査物質(霊芝抽出物(サンプル1)またはサンプル15B)1.0gを20mLのメスフラスコに入れてから、純水約10mLを加え、次いでメスフラスコを水浴に入れて10分超音波振とう処理した。静置して冷却させた後、純水をメスフラスコに加えて20mLまで定量し、検査物質溶液を作った。適量の検査物質溶液を遠心分離し(10000rpm、5分)、次いで0.45μmのろ過膜でろ過した後、高速液体クロマトグラフィー分析を行って、検査物質中の霊芝酸Aの含量を分析した。
5.高速液体クロマトグラフィー分析条件:
クロマトグラフィーカラムのタイプ:Inertsil 5 ODS−2 4.6×250mmまたはequivalent
検出波長:257nm
pump流速:1.0mL/分
各サンプルの分析時間:120分
総注入量:20μL
移動相の作製:
移動相A=10%MeOH、CHCN中(体積比)
移動相B=0.075%リン酸水溶液(522μLの85%リン酸(密度=1.685g/mL)を1Lメスフラスコに入れ、純水で目盛りまで希釈)。
6.霊芝酸A含量の計算
霊芝酸A含量(mg/g)=
検査物質における霊芝酸A濃度(mg/mL)×20(mL)
B.結果
霊芝酸A標準物、霊芝抽出物(サンプル1)とサンプル15Bの上述のようにそれぞれ調製した検査物質に対し、上記高速液体クロマトグラフィー分析を行って、サンプル15B中の霊芝酸A含量を算出した。結果は図13に示すとおりである。
図13を参照されたい。上述した標準物の検量線から、霊芝抽出物およびサンプル15Bにおける霊芝酸Aの含量をそれぞれ66.3mg/gおよび4.96mg/gと算出することができる。
サンプルにおける霊芝酸A含量を確定することによって、サンプルの品質を確認することができる。
好ましい実施形態により本発明を上のように開示したが、これは本発明を限定するものではなく、当業者であれば、本発明の精神と範囲を逸脱しない限りにおいて、いくらかの変更および修飾を加えることができ、よって本発明の保護範囲は、添付の特許請求の範囲で定義されたものを基準とする。
本発明の上述ならびにその他の目的、特徴および利点がより明瞭かつ分かり易くなるよう、以下に好ましい実施形態を挙げ、添付の図面と対応させながら、下のように詳細に説明する。
[本発明1001]
腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物であって:
漢方薬複合薬材または漢方薬複合抽出物を含み、
前記漢方薬複合薬材が:
霊芝;
棗;
竜眼肉;および
蓮の実、を含み、
前記漢方薬複合抽出物が:
霊芝抽出物;
棗抽出物;
竜眼肉抽出物;および
蓮の実抽出物、を含む、組成物。
[本発明1002]
前記霊芝には赤芝、紫芝または鹿角霊芝が含まれる、本発明1001の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
[本発明1003]
前記棗には灰棗、鶏心棗、冬棗、大棗、小棗または金糸棗が含まれる、本発明1001の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
[本発明1004]
前記竜眼肉には粉殻竜眼肉、紅殼竜眼肉または青殼竜眼肉が含まれる、本発明1001の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
[本発明1005]
前記蓮の実には紅蓮蓮の実または白蓮蓮の実が含まれる、本発明1001の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
[本発明1006]
前記腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物中、組成物1g当たり0.2〜20mgの霊芝酸Aが含まれる、本発明1001の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
[本発明1007]
前記漢方薬複合薬材中、霊芝、棗、竜眼肉および蓮の実の重量比が0.1〜15:0.6〜2:0.6〜2:0.6〜5である、本発明1001の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
[本発明1008]
前記漢方薬複合薬材中、霊芝、棗、竜眼肉および蓮の実の重量比が1:1:1:1である、本発明1001の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
[本発明1009]
前記漢方薬複合薬材中、霊芝、棗、竜眼肉および蓮の実の重量比が3:1:1:1である、本発明1001の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
[本発明1010]
前記漢方薬複合抽出物中に含まれる霊芝抽出物、棗抽出物、竜眼肉抽出物および蓮の実抽出物を得るのにそれぞれ必要な、作製原料となる霊芝、棗、竜眼肉、蓮の実の重量比が0.1〜15:0.6〜2:0.6〜2:0.6〜5である、本発明1001の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
[本発明1011]
前記漢方薬複合抽出物中に含まれる霊芝抽出物、棗抽出物、竜眼肉抽出物および蓮の実抽出物を得るのにそれぞれ必要な、作製原料となる霊芝、棗、竜眼肉、蓮の実の重量比が1:1:1:1である、本発明1001の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
[本発明1012]
前記漢方薬複合抽出物中に含まれる霊芝抽出物、棗抽出物、竜眼肉抽出物および蓮の実抽出物を得るのにそれぞれ必要な、作製原料となる霊芝、棗、竜眼肉、蓮の実の重量比が3:1:1:1である、本発明1001の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
[本発明1013]
前記腸管壁浸漏関連疾患には、炎症性腸疾患、セリアック病、過敏性腸症候群、急性膵炎、非アルコール性脂肪性肝疾患、アルコール性肝硬変、1型糖尿病、2型糖尿病、肥満、慢性腎臓病、心血管疾患、多臓器障害、エイズ、喘息、湿疹、乾癬、自閉症、うつ病、不安神経症、統合失調症、双極性障害、アルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、強直性脊椎炎、線維筋痛、慢性睡眠断片化または不眠症が含まれる、本発明1001の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
[本発明1014]
薬学的に許容されるキャリアまたは塩をさらに含む、本発明1001の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
[本発明1015]
前記腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物中、前記漢方薬複合薬材または漢方薬複合抽出物の含量が10〜99.5wt%であり得る、本発明1014の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
[本発明1016]
前記腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物が医薬組成物またはヘルスケア組成物である、本発明1001の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
[本発明1017]
前記医薬組成物またはヘルスケア組成物の経口形式には、錠剤、顆粒剤、散剤、ペレット・イン・カプセル、カプセル、コーティング錠、溶液剤またはインスタントパウダーが含まれる、本発明1016の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
図1Aから図1Pは、実施例1で作製した各試験サンプルの細胞致死濃度テストの結果をそれぞれ示している。 図1Aの説明を参照のこと。 図1Aの説明を参照のこと。 図1Aの説明を参照のこと。 図1Aの説明を参照のこと。 図1Aの説明を参照のこと。 図1Aの説明を参照のこと。 図1Aの説明を参照のこと。 図1Aの説明を参照のこと。 図1Aの説明を参照のこと。 図1Aの説明を参照のこと。 図1Aの説明を参照のこと。 図1Aの説明を参照のこと。 図1Aの説明を参照のこと。 図1Aの説明を参照のこと。 図1Aの説明を参照のこと。 単一成分抽出物の腸管上皮細胞透過性試験の結果を示している。***:p<0.001 陰性対照群と比較。データは平均値±標準偏差(Mean±SD)として示されている(n=3)。統計方法は一元配置分散分析(one-way ANOVA)である。 複合成分抽出物の腸管上皮細胞透過性試験の結果を示している。陰性対照群と比較:*:p<0.05;***:p<0.001。サンプル15Aと比較:#:p<0.05;##:p<0.01;###:p<0.001。サンプル1と比較:φ:p<0.05、φφ:p<0.01、φφφ:p<0.001。データは平均値±標準偏差として示されている(n=3)。統計方法は一元配置分散分析である。 図4Aから図4Dは、異なる配合比の4種の複合成分抽出物の腸管上皮細胞透過性試験の結果を示している。陰性対照群と比較:*:p<0.05;**:p<0.01;***:p<0.001。サンプル15Aと比較:#:p<0.05;##:p<0.01;###:p<0.001。サンプル1と比較:φ:p<0.05、φφ:p<0.01、φφφ:p<0.001。データは平均値±標準偏差として示されている(n=3)。統計方法は一元配置分散分析である。 図4Aの説明を参照のこと。 図4Aの説明を参照のこと。 図4Aの説明を参照のこと。 異なる濃度のサンプル15Bの腸管上皮細胞透過性試験の結果を示している。ラムノースで処理した陰性対照群と比較:*:p<0.05;陽性対照群および各実験群中、ラムノース処理群をラムノース未処理と比較:#:p<0.05。データは平均値±標準偏差として示されている(n=3)。統計方法は一元配置分散分析である。 図6Aから図6Cは、サンプル15BのCLDN3、OCLNおよびTJP1の遺伝子の発現に対する影響をそれぞれ示している。陰性対照群は未処理の細胞であり、陽性対照群は塩化ベルベリン(berberine chloride, BBC)で処理した50μM(18.6μg/mL)の細胞である。陰性対照群と比較:*:p<0.05;**:p<0.01;ns:有意ではない(not significant)。データは平均値±標準偏差として示されている(n=3)。統計方法は一元配置分散分析である。 図6Aの説明を参照のこと。 図6Aの説明を参照のこと。 サンプル15Bの、DSSで誘発したマウスの腸管透過性に対する影響を示している。未処理群と比較:#:p<0.05。陰性対照群と比較:*:p<0.05。データは平値±標準偏差(n=3-4)で示されている。統計方法はt検定(t test)である。 サンプル15Bの概日リズム攪乱動物に対する影響を示している。未処理群と比較:###:p<0.001。陰性対照群と比較:***:p<0.001。データは平均値±標準偏差として示されている(n=6)。統計方法はデータは一元配置分散分析およびダネットの検定(Dunnett’s test)である。 図9A、図9Bおよび図9Cは、運動活動力および探索行動の評価試験における、ラットの、ホール中で費やした時間、ホールを突く(hole-poking)回数および探索能力に対するサンプル15Bの影響を示している。Sham群と比較:#:p<0.05、##:p<0.01。対照群と比較:*:p<0.05、**:p<0.01。データは平均値±標準偏差として示されている(n=6)。統計方法はデータは一元配置分散分析およびダネットの検定である。 図9Aの説明を参照のこと。 図9Aの説明を参照のこと。 水迷路空間パフォーマンス(spatial performance in Morris water maze)試験における、ラットの、プール中で安全プラットフォームを見つける時間に対するサンプル15Bの影響を示している。Sham群と比較:#:p<0.05。対照群と比較:**:p<0.01;***:p<0.001。データは平均値±標準偏差として示されている(n=6)。統計方法はデータは一元配置分散分析およびダネットの検定である。 水迷路非空間パフォーマンス(non-spatial performance in Morris water maze)試験における、ラットの、プールの安全プラットフォームに辿り着く時間に対するサンプル15Bの影響を示している。Sham群と比較:###:p<0.001。対照群と比較:*:p<0.05;ns:有意ではない。データは平均値±標準偏差として示されている(n=6)。統計方法はデータは一元配置分散分析およびダネットの検定である。 図12Aおよび図12Bは、βアミロイド誘発学習能力障害動物モデルにおいて、サンプル15Bのラット海馬領域および前頭皮質領域のAChE活性に対する影響を示している。Sham群と比較:#:p<0.05、###:p<0.001。対照群と比較:**:p<0.01;***:p<0.001;ns:有意ではない。データは統計方法はデータは一元配置分散分析およびダネットの検定である。 図12Aの説明を参照のこと。 サンプル15Bの高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography, HPLC)分析の結果を示している。

Claims (17)

  1. 腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物であって:
    漢方薬複合薬材または漢方薬複合抽出物を含み、
    前記漢方薬複合薬材が:
    霊芝;
    棗;
    竜眼肉;および
    蓮の実、を含み、
    前記漢方薬複合抽出物が:
    霊芝抽出物;
    棗抽出物;
    竜眼肉抽出物;および
    蓮の実抽出物、を含む、組成物。
  2. 前記霊芝には赤芝、紫芝または鹿角霊芝が含まれる、請求項1に記載の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
  3. 前記棗には灰棗、鶏心棗、冬棗、大棗、小棗または金糸棗が含まれる、請求項1に記載の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
  4. 前記竜眼肉には粉殻竜眼肉、紅殼竜眼肉または青殼竜眼肉が含まれる、請求項1に記載の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
  5. 前記蓮の実には紅蓮蓮の実または白蓮蓮の実が含まれる、請求項1に記載の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
  6. 前記腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物中、組成物1g当たり0.2〜20mgの霊芝酸Aが含まれる、請求項1に記載の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
  7. 前記漢方薬複合薬材中、霊芝、棗、竜眼肉および蓮の実の重量比が0.1〜15:0.6〜2:0.6〜2:0.6〜5である、請求項1に記載の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
  8. 前記漢方薬複合薬材中、霊芝、棗、竜眼肉および蓮の実の重量比が1:1:1:1である、請求項1に記載の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
  9. 前記漢方薬複合薬材中、霊芝、棗、竜眼肉および蓮の実の重量比が3:1:1:1である、請求項1に記載の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
  10. 前記漢方薬複合抽出物中に含まれる霊芝抽出物、棗抽出物、竜眼肉抽出物および蓮の実抽出物を得るのにそれぞれ必要な、作製原料となる霊芝、棗、竜眼肉、蓮の実の重量比が0.1〜15:0.6〜2:0.6〜2:0.6〜5である、請求項1に記載の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
  11. 前記漢方薬複合抽出物中に含まれる霊芝抽出物、棗抽出物、竜眼肉抽出物および蓮の実抽出物を得るのにそれぞれ必要な、作製原料となる霊芝、棗、竜眼肉、蓮の実の重量比が1:1:1:1である、請求項1に記載の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
  12. 前記漢方薬複合抽出物中に含まれる霊芝抽出物、棗抽出物、竜眼肉抽出物および蓮の実抽出物を得るのにそれぞれ必要な、作製原料となる霊芝、棗、竜眼肉、蓮の実の重量比が3:1:1:1である、請求項1に記載の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
  13. 前記腸管壁浸漏関連疾患には、炎症性腸疾患、セリアック病、過敏性腸症候群、急性膵炎、非アルコール性脂肪性肝疾患、アルコール性肝硬変、1型糖尿病、2型糖尿病、肥満、慢性腎臓病、心血管疾患、多臓器障害、エイズ、喘息、湿疹、乾癬、自閉症、うつ病、不安神経症、統合失調症、双極性障害、アルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、強直性脊椎炎、線維筋痛、慢性睡眠断片化または不眠症が含まれる、請求項1に記載の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
  14. 薬学的に許容されるキャリアまたは塩をさらに含む、請求項1に記載の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
  15. 前記腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物中、前記漢方薬複合薬材または漢方薬複合抽出物の含量が10〜99.5wt%であり得る、請求項14に記載の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
  16. 前記腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物が医薬組成物またはヘルスケア組成物である、請求項1に記載の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
  17. 前記医薬組成物またはヘルスケア組成物の経口形式には、錠剤、顆粒剤、散剤、ペレット・イン・カプセル、カプセル、コーティング錠、溶液剤またはインスタントパウダーが含まれる、請求項16に記載の腸管透過性の調節ならびに/または腸管壁浸漏関連疾患の治療および/もしくは予防に用いる組成物。
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