JP2021151759A - 3次元造形装置 - Google Patents

3次元造形装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2021151759A
JP2021151759A JP2020053583A JP2020053583A JP2021151759A JP 2021151759 A JP2021151759 A JP 2021151759A JP 2020053583 A JP2020053583 A JP 2020053583A JP 2020053583 A JP2020053583 A JP 2020053583A JP 2021151759 A JP2021151759 A JP 2021151759A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical system
scanning
modeling material
axis
spatial light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020053583A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7434012B2 (ja
Inventor
良輔 伊藤
Ryosuke Ito
良輔 伊藤
大輔 菱谷
Daisuke HISHITANI
大輔 菱谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Screen Holdings Co Ltd
Original Assignee
Screen Holdings Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Screen Holdings Co Ltd filed Critical Screen Holdings Co Ltd
Priority to JP2020053583A priority Critical patent/JP7434012B2/ja
Publication of JP2021151759A publication Critical patent/JP2021151759A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7434012B2 publication Critical patent/JP7434012B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/25Process efficiency

Abstract

【課題】より高い形状精度で3次元造形物を製造できる技術を提供する。【解決手段】3次元造形装置は、ビーム照射部10と、空間光変調器14と、分離光学系18と、走査部とを含む。ビーム照射部10は光ビームを照射する。空間光変調器14は、ビーム照射部10によって照射された光ビームを少なくとも第1軸において空間変調する。分離光学系18は、第1軸に沿って並んだ複数のレンズ18aを有する少なくとも一つのレンズアレイ18Aを含み、空間光変調器14によって変調された光ビームを、レンズアレイ18Aによって複数の光ビームに分離する。走査部19は、分離光学系18からの複数の光ビームを造形材料上で走査方向に沿って移動させて互いに離れた第1複数行に対する走査を行い、複数の光ビームを走査方向に直交する方向に移動させた上で走査方向に沿って移動させて、第1複数行の相互間の第2複数行に対する走査を行う。【選択図】図4

Description

本願は、3次元造形装置に関する。
従来から、金属材料(パウダー)などの造形材料にレーザー光源からの光を照射し、当該光を造形材料上で走査することによって、造形材料を溶融または焼結させる3次元造形装置が、提案されている。また、造形の高速化のため、ライン状の光を造形材料上で走査して3次元造形方法も検討されている(例えば特許文献1)。
特開2003−80604号公報
しかしながら、造形材料上にライン状の光が照射されると、その照射されたライン状の領域内で造形材料の温度がばらつく。温度がばらつくと、溶融した造形材料はその温度分布および表面張力に応じて流動する。これにより、造形材料の表面が部分的に隆起し、冷却して一体化した造形材料の形状が意図した形状と異なってしまう。つまり、3次元造形物の形状精度が低下するという問題がある。
そこで、本願は、より高い形状精度で3次元造形物を製造できる技術を提供することを目的とする。
3次元造形装置の第1の態様は、3次元造形物を製造する3次元造形装置であって、光ビームを照射するビーム照射部と、前記ビーム照射部によって照射された光ビームを少なくとも第1軸において空間変調する空間光変調器と、前記第1軸に沿って並んだ複数のレンズを有する少なくとも一つのレンズアレイを含み、前記空間光変調器によって変調された光ビームを、前記レンズアレイによって複数の光ビームに分離する分離光学系と、前記分離光学系からの複数の光ビームを造形材料上で走査方向に沿って移動させて互いに離れた第1複数行に対する走査を行い、複数の光ビームを前記走査方向に直交する方向に移動させた上で前記走査方向に沿って移動させて、前記第1複数行の相互間の第2複数行に対する走査を行う走査部とを備える。
3次元造形装置の第2の態様は、第1の態様にかかる3次元造形装置であって、前記分離光学系からの複数の光ビームを、光軸に平行な回転軸のまわりで、可変の回転角度で一体に回転させるイメージローテータをさらに備え、前記走査部はガルバノミラーを含み、前記イメージローテータは前記ガルバノミラーよりも後段に設けられる。
3次元造形装置の第3の態様は、第1または第2の態様にかかる3次元造形装置であって、前記分離光学系からの複数の光ビームを、光軸に平行な回転軸のまわりで、可変の回転角度で一体に回転させるイメージローテータをさらに備え、前記走査部はガルバノミラーを含み、前記イメージローテータは前記ガルバノミラーよりも前段に設けられる。
3次元造形装置の第1の態様によれば、造形材料上では、複数の光ビームのスポットが形成される。複数のスポットは互いに離れているので、溶融した造形材料が流動可能な範囲は狭い。よって、溶融した造形材料の部分的な隆起を低減することができる。言い換えれば、高い形状精度で3次元造形物を製造することができる。
3次元造形装置の第2の態様によれば、造形材料上の複数のスポットの配列方向および走査方向を変更できる。
3次元造形装置の第3の態様によれば、造形材料上の複数のスポットの配列方向を変更することができる。一方で、イメージローテータの回転によっては走査方向は回転しない。よって、複数のスポットに対応する複数の走査ラインの間隔を調整することができる。
また、本願明細書に開示される技術に関連する目的と、特徴と、局面と、利点とは、以下に示される詳細な説明と添付図面とによって、さらに明白となる。
3次元造形装置の構成の一例を概略的に示す図である。 空間光変調器の構成の一例を概略的に示す斜視図である。 造形材料層の表面の様子の一例を概略的に示す平面図である。 3次元造形装置での光路の一例を概略的に示す図である。 制御装置の処理の一例を示すフローチャートである。 変調ビームの強度分布の一例を概略的に示す図である。 分離光学系の構成の他の一例を概略的に示す図である。 ビーム照射装置の構成の一例を概略的に示す図である。 制御装置の内部構成の他の一例を示す機能ブロック図である。 イメージローテータの回転角度が零度であるときのスポットの一例を概略的に示す図である。 イメージローテータの回転角度が45度であるときのスポットの一例を概略的に示す図である。 イメージローテータの回転角度が90度であるときのスポットの一例を概略的に示す図である。 ビーム照射装置の構成の他の一例を概略的に示す図である。 イメージローテータの回転角度が45度であるときのスポットの一例を概略的に示す図である。 空間光変調器の構成の他の例を概略的に示す図である。
以下、添付の図面を参照しながら、実施の形態について説明する。なお、この実施の形態に記載されている構成要素はあくまでも例示であり、本開示の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。図面においては、理解容易のため、必要に応じて各部の寸法および数が誇張または簡略化して図示されている場合がある。
また、以下に記載される説明において、「第1」または「第2」などの序数が用いられる場合があっても、これらの用語は、実施の形態の内容を理解することを容易にするために便宜上用いられるものであり、これらの序数によって生じ得る順序などに限定されるものではない。
相対的または絶対的な位置関係を示す表現(例えば「一方向に」「一方向に沿って」「平行」「直交」「中心」「同心」「同軸」など)は、特に断らない限り、その位置関係を厳密に表すのみならず、公差もしくは同程度の機能が得られる範囲で相対的に角度または距離に関して変位された状態も表すものとする。等しい状態であることを示す表現(例えば「同一」「等しい」「均質」など)は、特に断らない限り、定量的に厳密に等しい状態を表すのみならず、公差もしくは同程度の機能が得られる差が存在する状態も表すものとする。形状を示す表現(例えば、「四角形状」または「円筒形状」など)は、特に断らない限り、幾何学的に厳密にその形状を表すのみならず、同程度の効果が得られる範囲で、例えば凹凸や面取りなどを有する形状も表すものとする。一の構成要素を「備える」「具える」「具備する」「含む」または「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的表現ではない。「A,BおよびCの少なくともいずれか一つ」という表現は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、A,BおよびCのうち任意の2つ、ならびに、A,BおよびCのすべてを含む。
<第1の実施の形態>
以下の説明において、「造形材料を加熱して溶融させる」ことには、加熱されたすべての造形材料の温度が融点以上になる場合だけでなく、加熱された造形材料の一部が融点よりも低い温度で焼結する場合も含まれるものとする。
また、以下の説明における「層」という用語は、堆積された造形材料に光ビームを照射して溶融させるプロセスを複数回繰り返すことによって、厚み方向に固化物を積み重ねて3次元造形物を形成する場合に、1回のプロセスで形成される部分をいう。なお、3次元造形物の断面観察などによって層と層との境界を確認することができる場合もあるが、溶融の均一性が高い場合などには、層と層との境界が明確には検出されない場合もある。
<3次元造形装置の構成について>
図1を参照しつつ、3次元造形装置100の一例について説明する。図1は、3次元造形装置100の構成の一例を概略的に示す図である。なお、本実施の形態においては、便宜上、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を記載することがある。ここでは、X軸およびY軸は水平方向に平行であり、Z軸は鉛直方向に平行である。また、本実施の形態では、光学系の軸として、互いに直交するa軸、b軸およびc軸を記載することがある。a軸は光軸である。
3次元造形装置100は、造形材料に光ビーム(変調ビームL33)を照射して造形材料を溶融させるプロセスを複数回繰り返すことによって、厚み方向に固化物を積み重ねて3次元造形物を製造する。3次元造形装置100は3次元積層造形装置とも呼ばれる。
図1を参照して、3次元造形装置100は、ビーム照射装置40と、制御装置20とを含む。ビーム照射装置40は造形材料に変調ビームL33を照射する。制御装置20はビーム照射装置40を制御する。
制御装置20は、例えば、内部または外部の記憶媒体(後述の記憶部30を含む)に記憶されたプログラムを実行することによって制御対象を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)、マイクロプロセッサまたはマイクロコンピュータなどの処理装置を含む。なお、制御装置20の機能の一部または全部は、ソフトウェアが不要な論理回路等のハードウェア回路によって実現されてもよい。制御装置20は制御回路とも呼ばれる。
また、3次元造形装置100は、供給機構16と、記憶部30とをさらに含む。記憶部30は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)およびフラッシュメモリ等の、揮発性または不揮発性のメモリおよびHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部を含む。
3次元造形装置100は、造形空間SP中に3次元造形物を製造する。ここで、造形空間SPは3次元空間である。
3次元造形物は、所定の造形材料を用いて所望の形状に製造される。造形材料は、粉末またはペースト状であり、例えば、金属粉体、エンジニアリングプラスチック、セラミックスまたは合成樹脂等である。金属粉体であれば、例えば、チタン、アルミニウムまたはステンレス等を採用できる。なお、3次元造形に用いられる造形材料には、複数種類の造形材料が含まれていてもよい。
造形材料は、例えば、供給機構16によって所定の単位空間に供給される。そして、造形材料に変調ビームL33が照射される。造形材料のうち変調ビームL33が照射された部分の温度が上昇し、造形材料の当該部分の表面または全体が溶融する。変調ビームL33を造形材料上で走査することにより、当該造形材料は所望の形状で一体化する。
3次元造形物の形状は、特に限定されない。また、3次元造形物の所望の形状を示す3次元造形データは、例えば、製造者によって記憶部30に記憶される。3次元造形データは、例えば、CAD(Computer Aided Design)データや、STL(Stereolithography)データである。
次に、造形材料に変調ビームL33を照射するビーム照射装置40の具体的な一例について概説する。図1の例では、ビーム照射装置40は、ビーム照射部10と、空間光変調器14と、投影光学系15と、分離光学系18と、走査部19とを含んでいる。
ビーム照射部10は、レーザー光源11と、照明光学系12とを含んでいる。レーザー光源11はレーザー光L30を照明光学系12に出射する。レーザー光源11は例えばファイバーレーザー光源である。レーザー光L30の波長は例えば1064nmである。レーザー光L30の進行方向に対して垂直な面におけるレーザー光L30の断面形状は、例えば略円形である。また、レーザー光L30の進行方向に対して垂直な面におけるレーザー光L30の断面寸法は、レーザー光L30が進行方向に進行すればするほど大きくなっていく。
照明光学系12はレーザー光L30を平行な光ビーム(以下、平行ビームL31とも呼ぶ)に整形して、平行ビームL31を空間光変調器14に導く。平行ビームL31の進行方向に対して垂直な面における平行ビームL31の断面寸法は、理想的には、進行方向に進行しても一定である。また、平行ビームL31は当該垂直な面において略均一な強度を有する。平行ビームL31は当該垂直な面において、例えば一方向(紙面垂直な方向)に長い矩形形状を有する。このような平行ビームL31はラインビームとも呼ばれ得る。
空間光変調器14は平行ビームL31を変調し、変調後の変調ビームL32を投影光学系15に導く。空間光変調器14は例えばLinear−PLV(Planar Light Valve)、GLV(登録商標:Grating Light Valve)またはDMD(Digital Micromirror Device)である。
図2は、空間光変調器14の構成の一例を概略的に示す図である。図2の例では、空間光変調器14はGLVであり、基板14Aと、基板14A上に平行に配列された、リボン状のマイクロブリッジ14Bおよびリボン状のマイクロブリッジ14Cが一組または複数組み交互に配列される。これらが回折格子型の空間変調器の1画素として機能する。マイクロブリッジ14Bは可動リボンとも呼ばれ、マイクロブリッジ14Cは固定リボンとも呼ばれる。マイクロブリッジ14Bおよびマイクロブリッジ14Cが並ぶ方向は平行ビームL31の長手方向と同じである。
マイクロブリッジ14Bは、その端部以外の部分が基板14Aから離間して位置し、基板14Aに対向する下面が窒化シリコン(SiN)などからなる可撓性部材で構成され、下面と反対側の上面がアルミニウムなどの単層金属膜からなる反射電極膜で構成される。
空間光変調器14は、マイクロブリッジ14Bと基板14Aとの間に印加される電圧のオン/オフで駆動制御される。マイクロブリッジ14Bと基板14Aとの間に印加する電圧をオンにすると、静電誘導された電荷によってマイクロブリッジ14Bと基板14Aとの間に静電吸引力が発生し、マイクロブリッジ14Bが基板14A側に撓む。マイクロブリッジ14Cに電荷は印加されず、マイクロブリッジ14Cはそのままの状態(形状)を維持するため、マイクロブリッジ14Bとマイクロブリッジ14Cとで回折格子が形成される。空間光変調器14の一画素に照射された光は、反射または回折され、光の伝搬する方向が変化する。マイクロブリッジ14Bの撓み量が光の波長の4分の1となった場合、正反射光または0次回折光の強度はゼロになる一方で1次回折光の強度が最大となる。一方で、マイクロブリッジ14Bと基板14Aとの間に印加する電圧をオフにすると、上記の撓みが解消し、マイクロブリッジ14Bは基板14Aから遠ざかり、マイクロブリッジ14Cと同一の高さとなり、空間光変調器14は正反射ミラーとして振る舞うため、正反射光または0次回折光の強度が最大となる。このようにマイクロブリッジ14Bの電圧のオン、オフを切り替えることで、正反射光または1次回折光の強度をオン、オフする光変調器として機能する。
通常、GLV素子の画素は、例えば3組のマイクロブリッジ14Bおよびマイクロブリッジ14Cで構成され、空間光変調器14は例えば1000個の画素を含む。1000個の画素は平行ビームL31の長手方向に沿って並んで配置される。つまり、3組のマイクロブリッジ14Bおよびマイクロブリッジ14Cからなる組が平行ビームL31の長手方向に沿って1000個配列される。さらに、空間光変調器14の構成として、1000個の画素を例えば200個の画素毎の5つのグループに分割し、平行ビームL31を5つのグループとして変調し、変調ビームL32を出射する。このように各グループは200個の画素があるため、光強度分布の形状を自由に変形することができる。
投影光学系15は、空間光変調器14からの変調ビームL32の不要光を遮光する。例えば投影光学系15は、変調ビームL32に含まれた高次回折光を遮光し、0次回折光を通過させる。
分離光学系18は、投影光学系15を通過した変調ビームL32を複数の変調ビームL33に分離する(図4も参照)。例えば、分離光学系18は空間光変調器14の画素のグループごとに変調ビームL32を分離する。ここでは、空間光変調器14は200画素からなるグループを5つ含むので、分離光学系18は変調ビームL32を5つの変調ビームL33に分離する。5つの変調ビームL33は進行方向に垂直な面において間隔を空けて並ぶ。各変調ビームL33は当該面において、例えば矩形形状を有する。
走査部19は複数の変調ビームL33を造形材料層120上にスポット照射する。図3は、造形材料層120の表面の様子の一例を概略的に示す平面図である。図3の例では、造形材料層120の表面上には、複数の変調ビームL33が照射される。これにより、造形材料層120の表面上に複数のスポットS3が形成される。スポットS3とは、造形材料層120の表面のうち変調ビームL33によって照射された領域を示す。造形材料層120の表面において複数のスポットS3は間隔を空けて並んでいる。以下では、造形材料層120上においてスポットS3が並ぶ方向を配列方向D2とも呼ぶ。図3の例では、配列方向D2はX軸に平行である。
走査部19は、配列方向D2と交差する走査方向D1(ここではY軸)に沿って複数のスポットS3を走査(移動)させる。図1の例では、走査部19はガルバノミラー192を含んでいる。走査部19はガルバノミラー192の回転により、複数のスポットS3を造形材料層120上で一体的に移動させる。このスポットS3の走査態様は任意であるものの、例えばラスタスキャンを採用してもよい。この走査により、造形材料層120は、スポットS3内の強度分布に応じて溶融および焼結し、所望の形状に一体化する。
次に、造形材料を供給する供給機構16について説明する。図1に例示するように、供給機構16は、パートシリンダー16Aと、フィードシリンダー16Bと、スキージ16Dとを含む。供給機構16は、所定の単位空間に順次に造形材料層120を積層させる。造形材料層120は、造形材料からなる。
フィードシリンダー16Bは、フィードシリンダー16Bの内部に下面16Baを有する。当該下面16Baは、フィードシリンダー16Bの内部においてZ軸方向に移動可能である。フィードシリンダー16Bの内部における下面16Baの上部には、造形材料が収容されている。
一方、パートシリンダー16Aは、パートシリンダー16Aの内部に下面16Aaを有する。当該下面16Aaは、パートシリンダー16Aの内部においてZ軸方向に移動可能である。パートシリンダー16Aの内部における下面16Aaの上部には、造形空間SPが設定されている。
パートシリンダー16Aの内部には、フィードシリンダー16Bから造形材料が供給される。具体的には、パートシリンダー16Aの下面16Aaを所定距離、下降させる。一方、フィードシリンダー16Bの下面16Baを所定距離、上昇させる。そして、フィードシリンダー16Bからパートシリンダー16Aへ向かって、スキージ16Dを移動させる。その結果、所定量の造形材料がフィードシリンダー16Bの内部からパートシリンダー16Aの内部へ移動する。
次に、制御装置20の一例について説明する。制御装置20は、ビーム照射装置40および供給機構16を制御する。具体的な一例として、制御装置20は、レーザー制御部20Aと、変調制御部20Bと、走査制御部20Cと、データ取得部20Dと、露光データ作成部20Eとを含む。
データ取得部20Dは、例えば、外部装置または記憶媒体から3次元造形データを受信する。データ取得部20Dは当該3次元造形データを記憶部30に記憶させる。
露光データ作成部20Eは、データ取得部20Dによって取得された3次元造形データに基づいて露光データを作成し、露光データを記憶部30に記憶させる。露光データとは、空間光変調器14の各空間変調素子(マイクロブリッジ14B)の状態を示すデータであり、例えば各マイクロブリッジ14Bと基板14Aとの間に印加する各電圧を示すデータである。露光データは、空間光変調器14の変調パターンを示すデータである、ともいえる。露光データ作成部20Eは、3次元造形データで示された3次元造形物を製造できるように、各造形材料層120の各位置における変調ビームL33の強度を決定し、その強度で変調ビームL33を照射するための空間光変調器14の変調パターンを決定し、その変調パターンを示す露光データを作成する。
レーザー制御部20Aはレーザー光源11を制御して、レーザー光源11にレーザー光L30を出射させる。
変調制御部20Bは、露光データ作成部20Eによって作成された露光データに基づいて、空間光変調器14を制御する。これにより、変調ビームL32の光の強度分布が、3次元造形データに示された形状を反映する強度分布となる。
走査制御部20Cは走査部19および供給機構16を制御する。走査制御部20Cは、所定の単位空間に順次に変調ビームL33を導くように、走査部19および供給機構16を制御する。具体的には、走査制御部20Cは、ガルバノミラー192を回転させることによって、変調ビームL33を造形材料層120上で走査させる。
また、走査制御部20Cは、パートシリンダー16Aとフィードシリンダー16Bとスキージ16Dとを移動させることによって、所定の単位空間に順次、造形材料層120を形成する。
<光路について>
次に、図4を参照して、3次元造形装置100での光路の一例について説明する。図4は、3次元造形装置100での光路の一例を概略的に示す図である。以下では、光学系の直交座標系を導入して説明する。当該直交座標系は、互いに直交するa軸、b軸およびc軸で構成され、a軸は光軸に相当する。b軸は平行ビームL31の長手方向に延びる軸であり、c軸は平行ビームL31の短手方向に延びる軸である。
図4に例示されるように、照明光学系12は、レーザー光源11から出射されたレーザー光L30を平行ビームL31に変換し、平行ビームL31を空間光変調器14に導く。図1を参照して、照明光学系12はコリメートレンズ121,122を含んでもよい。コリメートレンズ121,122は、例えば、シリンドリカルレンズまたはパウエルレンズである。コリメートレンズ121は、c軸に沿って見て、レーザー光L30を平行光に変換し、コリメートレンズ122は、b軸に沿って見て、レーザー光L30を平行光に変換する。なお、照明光学系12は、単一のコリメートレンズによって構成されてもよく、また、他の光学素子が照明光学系12に追加されてもよい。
空間光変調器14は照明光学系12からの平行ビームL31を変調して、b軸における光の強度分布を調整する。空間光変調器14は複数(ここでは5つ)の変調素子群141を含んでいる。各変調素子群141は一グループに相当する。空間光変調器14はグループ単位で平行ビームL31を変調する。よって、変調ビームL32は、各グループ(変調素子群141)によって変調された部分変調ビームL321がb軸において連続することで構成される。
なお、図4の例では、空間光変調器14からの変調ビームL32の投影像が模式的に示されている。また、図4においては、便宜上、空間光変調器14の前後で光路が一直線となっているが、空間光変調器14が反射型の変調器である場合は、空間光変調器14の前後における光路は逆向きとなる(図1も参照)。
投影光学系15は、空間光変調器14からの変調ビームL32の不要光を遮光する。例えば投影光学系15は、レンズ15Aと、アパーチャ部15Bと、レンズ15Cとを含む。レンズ15Aは例えばフーリエ変換レンズであり、空間光変調器14からの変調ビームL32のうち0次回折光をアパーチャ部15Bの開口15bに集光させる。アパーチャ部15Bはレンズ15Aの焦点位置に設けられており、変調ビームL32に含まれる0次回折光のみを通過させる。言い換えれば、変調ビームL32に含まれる高次回折光(例えば1次回折光)はアパーチャ部15Bの開口15b以外の部分に集光し、遮光される。レンズ15Cは例えば逆フーリエ変換レンズであり、アパーチャ部15Bを通過した変調ビームL32(0次回折光)を平行光に変換する。なお、投影光学系15には他の光学素子が追加されてもよい。
分離光学系18は投影光学系15からの変調ビームL32を複数の変調ビームL33に分離する。図4の例では、分離光学系18は、レンズアレイ18A,18Bを含むアフォーカルな縮小光学系である。レンズアレイ18Aは、b軸に沿って配列された複数(図1では5つ)のレンズ18aを含んでいる。b軸に沿って配列されるレンズ18aの個数は、空間光変調器14のグループ(変調素子群141)の個数と同じである。複数のレンズ18aは連続的に配列され得る。言い換えれば、複数のレンズ18aは間隔を空けずにb軸に沿って配列されて、一体化され得る。
レンズアレイ18Bも、b軸に沿って配列された複数(ここでは5つ)のレンズ18bを含んでいる。b軸に沿って配列されるレンズ18bの個数は、空間光変調器14のグループ(変調素子群141)の個数と同じである。複数のレンズ18bも連続的に配列され得る。複数のレンズ18bが光軸(a軸)方向においてレンズアレイ18Aの複数のレンズ18aとそれぞれ向かい合う位置に、レンズアレイ18Bが設けられる。なお、分離光学系18には他の光学素子が追加されてもよい。
投影光学系15からの変調ビームL32はレンズアレイ18Aの5つのレンズ18aに入射する。具体的には、変調ビームL32は5つのレンズ18aの全体に入射する。つまり、理想的には、レンズアレイ18Aに入射する変調ビームL32の幅は5つのレンズ18aの全体の幅と等しい。空間光変調器14からの変調ビームL32の幅がレンズ18aの全体の幅と一致していない場合、投影光学系15は、変調ビームL32の幅が5つのレンズ18aの全体の幅と一致するように、変調ビームL32の幅を拡大または縮小するとよい。このような拡大および縮小は、レンズ15A,15Cを適切に選定することにより実現できる。
変調ビームL32は、b軸に沿って連続的に並ぶ5つの部分変調ビームL321によって構成される。変調ビームL32がレンズアレイ18Aに入射することにより、5つの部分変調ビームL321はそれぞれ5つのレンズ18aに入射する。各レンズ18aは、対応する部分変調ビームL321をそれぞれの焦点位置に集光させる。これにより、変調ビームL32が複数(ここでは5つ)の変調ビームL33に分離する。つまり、各変調ビームL33は、各部分変調ビームL321を縮小したビームに相当する。
分離された複数の変調ビームL33はそれぞれレンズアレイ18Bのレンズ18bに入射する。各レンズ18bは、入射した変調ビームL33を平行光に変換する。レンズアレイ18Bの光源側の焦点距離はレンズアレイ18Aの像側の焦点距離よりも短いので、分離光学系18から出射される各変調ビームL33の幅(b軸に沿う幅)は、部分変調ビームL321の幅よりも狭くなる。図4の例では、レンズアレイ18Bを通過した複数の変調ビームL33の投影像が模式的に示されている。
レンズアレイ18Aはその直前の光学系(投影光学系15)の像側の焦点位置(合成焦点位置)に設けられるとよい。つまり、レンズアレイ18Aは投影光学系15の投影像が形成される位置に設けられるとよい。これにより、レンズアレイ18Aの配置位置での変調ビームL32の強度分布において、隣り合う部分変調ビームL321の光のクロストークを低減することができる。
図1を参照して、分離光学系18からの複数の変調ビームL33は、レンズ191を介してガルバノミラー192に入射し、ガルバノミラー192の反射面で反射する。レンズ191は複数のレンズによって構成されてもよい。ガルバノミラー192で反射された複数の変調ビームL33はレンズ193を介して造形材料層120の表面上に照射される。レンズ193は例えばfθレンズを含む。レンズ193は複数のレンズによって構成されてもよい。複数の変調ビームL33が造形材料層120に照射されることにより、造形材料層120の表面上に複数のスポットS3が形成される(図3も参照)。なお、レンズ191、ガルバノミラー192およびレンズ193は走査部19に属する。
ガルバノミラー192が所定の回転軸で回転することにより、複数のスポットS3が走査方向D1に沿って一体的に移動する。図1の例では、模式的に1つのガルバノミラー192のみが示されているものの、実際には、2つのガルバノミラーが設けられる。各ガルバノミラー192の回転軸は互いに交差しており、より具体的には直交している。各ガルバノミラー192が独立して制御されることにより、複数のスポットS3を任意の走査方向に沿って移動させることもできる。ここでは一例として、ガルバノミラーの一方のみを回転させることで、複数のスポットS3を走査方向D1に沿って移動させ、ガルバノミラーの他方のみを回転させることで、複数のスポットS3を、走査方向D1に直交する直交方向(例えば配列方向D2)に沿って移動させることができる。
<制御装置の処理について>
次に、図5を参照して、制御装置20の処理の一例について説明する。図5は、制御装置20の処理の一例を示すフローチャートである。
まず、データ取得部20Dは、例えば、外部装置または記憶媒体から3次元造形データを受信することで、当該3次元造形データを記憶部30に記憶させる(ステップST1)。また、露光データ作成部20Eは当該3次元造形データに基づいて露光データを作成する。
次に、レーザー制御部20Aはレーザー光源11を制御する(ステップST2)。具体的には、レーザー制御部20Aはレーザー光源11からレーザー光L30を出射させる。レーザー光L30は照明光学系12において平行ビームL31に変換されて、空間光変調器14に入射する。
変調制御部20Bは空間光変調器14を制御するとともに、走査制御部20Cは走査部19を制御する(ステップST3)。具体的には、変調制御部20Bは露光データに基づいて空間光変調器14を制御する。この制御により、空間光変調器14は平行ビームL31を変調し、変調後の変調ビームL32を出射する。変調ビームL32は、3次元造形データに示された形状を反映する強度分布を有する。変調ビームL32は投影光学系15を経由して分離光学系18に入射する。分離光学系18は変調ビームL32を複数の変調ビームL33に分離する。走査部19は、分離光学系18からの複数の変調ビームL33を造形材料層120に導く。走査制御部20Cは、変調制御部20Bによる変調制御と並行して、走査部19を制御し、造形材料層120上でスポットS3を移動させる。
ここで、走査経路の一例について述べる。図3の例では、スポットS3の間隔はスポットS3の幅と同程度である。つまり、5つのスポットS3は初期的には、それぞれ1行目、3行目、5行目、7行目および9行目の走査ラインの先頭に位置している。5つのスポットS3の走査方向D1の移動によって、1行目、3行目、5行目、7行目および9行目の走査ラインに対する走査が終了する。
続いて、走査部19は5つのスポットS3をスポットS3の幅と同程度だけ、配列方向D2に沿って移動させる。これにより、5つのスポットS3は、それぞれ2行目、4行目、6行目、8行目および10行目の走査ライン上に位置する。次に、走査部19は5つのスポットS3を走査方向D1に沿って走査させる。これにより、2行目、4行目、6行目、8行目および10行目の走査ラインに対する走査が終了する。以上の動作によって、1行目から10行目までの走査ラインに対する走査が終了する。
次に、走査部19は、先頭のスポットS3が11行目の走査ラインに位置するように、5つのスポットS3を配列方向D2に沿って移動させる。これにより、5つのスポットS3は、11行目、13行目、15行目、17行目および19行目の走査ライン上に位置する。要するに、走査部19は、分離光学系18からの複数の変調ビームL33(スポットS3)を造形材料上で走査方向D1に沿って移動させて互いに離れた第1複数行に対する走査を行い、複数の変調ビームL33(スポットS3)を走査方向D1に直交する方向に移動させた上で走査方向D1に沿って移動させて、第1複数行の相互間の第2複数行に対する走査を行う。以後、同様にして、複数のスポットS3を移動させることにより、造形材料層120上の全領域をスポットS3で走査することができる。これにより、造形材料層120が3次元造形データに応じた位置で溶融および焼結し、3次元造形データに示された形状に整形される。
3次元造形装置100は造形材料層120に対する走査が終了すると、次の造形材料層120を積層して再び走査を行う。3次元造形装置100はこのプロセスを複数回行うことで、3次元造形物を製造する。
以上のようにして、3次元造形装置100は3次元造形物を製造することができる。しかも、この3次元造形装置100によれば、造形材料層120上で複数のスポットS3が互いに離れている(図3参照)。
比較のために、5つのスポットS3が互いに連続する場合について考慮する。つまり、ライン状に変調ビームが造形材料層120上に照射される場合について考慮する。図3の例では、造形材料層120上のライン状の変調ビームをラインLS3で示している。この場合、ラインLS3の全体に亘って造形材料が溶融し得る。よって、例えばラインLS3内の一方の端部で溶融した造形材料は、他方の端部により近い位置まで流動し得る。つまり、溶融した造形材料がより広い範囲で流動する。ラインLS3内の造形材料の温度分布がばらついているほど、より広い範囲から一部分に造形材料が局所的に流入し、これによって、当該一部分での造形材料の隆起が大きくなる。
これに対して、3次元造形装置100によれば、複数のスポットS3が互いに離れている。造形材料は各スポットS3で溶融するので、造形材料の流動可能な範囲を狭くすることができる。よって、造形材料の隆起を低減することができる。したがって、3次元造形物をより所望の形状に近い状態で製造することができる。言い換えれば、高い形状精度で3次元造形物を製造することができる。
さらなる比較のために、単一のスポットS3で3次元造形物を製造する場合についても考慮する。この場合、スループットを向上するには、スポットS3の光の強度を増加させつつ、スポットS3の移動速度(走査速度ともいう)を高めることが考えられる。しかしながら、スポットS3の強度および移動速度を変更すると、造形材料の現象プロセス(例えば溶融の程度、蒸発など)が変わる。3次元造形物の製造に適した強度範囲および移動速度の範囲は予め決められるので、単一のスポットS3での3次元造形では、スループットの向上には限界がある。
これに対して、本実施の形態では、複数のスポットS3を造形材料層120上に形成できる。これによれば、一度の移動によって、複数行分の領域に対する走査を行うことができるので、スループットを向上させることができる。つまり、造形材料にとって適した強度および走査速度を採用しつつも、スポットS3の個数を増やすことで、スループットを向上させることができる。
また、本実施の形態では、単一のレーザー光源11を用い、分離光学系18が変調ビームL32を複数の変調ビームL33に分離している。よって、複数のレーザー光源11から複数の変調ビームを形成する場合に比して、ビーム照射装置40の装置サイズおよび製造コストを低減することができる。
<分離光学系>
図4の例では、分離光学系18はレンズアレイ18A,18Bを含んでいる。図6は、分離光学系18に入射する変調ビームL32および分離光学系18から出射される複数の変調ビームL33の強度分布の一例を概略的に示す図である。図6の例では、分離光学系18も示されている。図6の例では、分離光学系18に入射する変調ビームL32の強度分布は、矩形状の形状を有している。つまり、変調ビームL32の強度はb軸上の位置によらず略一定である。
一方で、分離光学系18から出射される各変調ビームL33の強度分布は、その中央における強度が両側の強度よりも小さい凹状の形状を有している。つまり、各変調ビームL33の強度は中央領域よりも両側領域において高まっている。これは、レンズアレイ18Aのレンズ18aどうしの境界付近およびレンズアレイ18Bのレンズ18bどうしの境界付近で生じる回折現象に起因する。
以上のように、レンズアレイ18A,18Bを含む分離光学系18は、たとえ変調ビームL32の強度が一定であっても、両側で強度が高い変調ビームL33を出射することができる。よって、造形材料層120上のスポットS3でも、その両側領域での強度が中央領域に比べて高くなる。
比較のために、各変調ビームL33の強度分布が、その中央位置でピーク値をとる凸形状を有している場合について考慮する。このような凸形状の強度分布を有するビームとしては、ガウシアンビームを例示できる。各変調ビームL33の強度は中央位置でピーク値をとり、当該中央位置から離れるにつれて低減する。造形材料層120上のスポットS3の強度分布も同様である。
スポットS3内の全領域に十分な熱量を与えるには、スポットS3内の強度の面積積分値を増加させる必要がある。例えば、スポットS3の走査速度を向上させる場合、造形材料層120上の各位置で十分な熱量を与えるには、スポットS3の強度の面積積分値を増加させる必要がある。ガウシアンビームでは強度は中央領域でピーク値を有するので、面積積分値を増加させると、スポットS3は、その中央の強度が周縁の強度に比べて非常に高い極端な強度分布を呈する。このようなスポットS3では、その中央の微小領域に集中して熱量が与えられるので、当該微小領域は周縁領域に比べて瞬時に高温となる。これにより、中央で溶融した造形材料が周辺に飛散するスパッタ、または、蒸発した造形材料が凝集するヒュームが生じるという問題がある。
これに対して、上述の例では、分離光学系18にはレンズアレイ18A,18Bが設けられているので、各変調ビームL33の強度分布において、その両側領域の強度が中央領域の強度よりも高くなる。これによれば、ピーク値が2箇所あるので、変調ビームL33(スポットS3)内の強度の面積積分値を高めるために、ガウシアンビームほどピーク値を高める必要がない。したがって、スパッタおよびヒュームが発生する可能性を低減することができる。
また、スポットS3内の両ピーク値の近傍で生じた熱は、スポットS3の中央側にも移動するので、スポットS3における造形材料の温度分布をより均一にすることができ、熱を有効利用することができる。
<スポットの分離>
次に、図6を参照して、スポットS3の両端の位置について述べる。このスポットS3の両端は、スポットS3内の光の強度が、そのピーク値pの所定割合の強度となる位置で規定される。具体的には、スポットS3の両端は、その強度がp/eをとる位置によって規定される。eはネイピア数である。つまり、図6に例示するように、強度がp/eをとる位置がスポットS3のb軸における両端となる。スポットS3が分離するとは、隣り合うスポットS3の端どうしが互いに離れていることを意味する。
<変調素子群>
上述の例では、空間光変調器14のグループ(変調素子群141)は複数の空間変調素子(マイクロブリッジ14Bおよびマイクロブリッジ14C)によって構成される。よって、各グループ(変調素子群141)は部分変調ビームL321の強度分布を細かく調整することができる。例えば、空間光変調器14は、各変調ビームL32の強度分布が複数(例えば3つ以上)のピーク値を有するように、各部分変調ビームL321を制御してもよい。これによっても、スポットS3内の強度の面積積分値を高めるために、ガウシアンビームほどピーク値を高める必要がなく、スポットS3内の造形材料の温度分布をより均一にできる。
また、上述のように、図6の例では、b軸において均一な強度を有する変調ビームL32(複数の部分変調ビームL321)がレンズアレイ18A,18Bを経由することにより、複数の変調ビームL33の各々では、その強度が両側領域よりも中央領域で小さくなる。そこで、空間光変調器14の各変調素子群141は、各部分変調ビームL321の両側領域の強度が中央領域に比べて低くなるように、部分変調ビームL321の強度分布を調整してもよい。これによれば、変調ビームL32がレンズアレイ18A,18Bを経由することにより、各変調ビームL33の強度分布をトップハット形状(つまり、略矩形状)に近づけることができる。言い換えれば、空間光変調器14は、各変調ビームL32の強度分布が略矩形形状を有するように、各部分変調ビームL321を制御してもよい。これによって、スポットS3内の造形材料の温度分布をさらに均一にすることができる。
空間光変調器14として、GLVまたはPLVを採用すれば、各空間変調素子が多階調に強度を調整できるので、変調ビームL33の光の強度分布をより細かく調整することができる。また、空間変調素子が強度を二値(ON/OFF)で調整する場合であっても、変調素子群141を構成する空間変調素子の個数を多くすることにより、光の強度分布を細かく調整することが可能である。さらに、空間変調素子のON/OFFを時間的に変調することにより、強度の時間平均値を多階調で調整することも可能である。このような変調は、パルス幅変調と同様である。これにより、疑似的に強度を多階調で調整することもできる。
なお、例えばスポットS3内の造形材料の温度分布があまり問題にならない場合では、空間光変調器14の各グループ(変調素子群141)を単一の画素によって構成しても構わない。
<分離光学系の他の例>
図7は、分離光学系18の構成の他の一例を概略的に示す図である。図7の例では、分離光学系18は単一のレンズアレイ18Cを含んでいる。レンズアレイ18Cは、b軸に沿って配列された複数(ここでは5つ)のレンズ18cを含んでいる。b軸に沿って配列されたレンズ18cの個数は、空間光変調器14のグループ(変調素子群141)の個数と同じである。複数のレンズ18cは連続的に配列され得る。言い換えれば、複数のレンズ18cは間隔を空けずにb軸に沿って配列されて、一体化され得る。レンズアレイ18Cの像側の焦点距離は例えばレンズアレイ18Aよりも長い。
変調ビームL32のうち各部分変調ビームL321は、対応するレンズ18cに入射する。これにより、変調ビームL32は複数の変調ビームL33に分離される。変調ビームL33はその進行方向に垂直な断面において、例えば矩形形状を有する。
この構成によれば、変調ビームL33の強度分布(ファーフィールド像)は、Sinc関数のように、その中央で第1ピーク値をとるとともに、その中央よりも離れた両側で第1ピーク値よりも小さな第2ピーク値をとる。したがって、第2ピーク値を有さないガウシアンビームに比べて、スポットS3内の造形材料の温度分布をより均一にすることができ、熱を有効利用することができる。また、第2ピーク値を有さないガウシアンビームに比べて、スポットS3内における強度の面積積分値は高い。よって、この面積積分値を高めるためにガウシアンビームほどピーク値を増加させる必要がない。したがって、スパッタまたはヒュームが発生する可能性を低減することもできる。
図7の分離光学系18は単一のレンズアレイ18Cで構成されるので、より簡易に分離光学系18を構成することができる。よって、ビーム照射装置40の装置サイズおよび製造コストを低減することができる。一方で、図6の分離光学系18によれば、変調ビームL33の両側領域の強度をより高くすることができ、強度分布をより均一化できる。よって、スポットS3内の造形材料の温度分布をより均一化できる。
<空間光変調器>
空間光変調器14として、位相型の空間光変調器を用いてもよい。例えば位相型のPLVおよび位相型のGLVを採用することができる。この空間光変調器14は位相差による光の干渉によって、平行ビームL31を変調できる。これによれば、アパーチャ部15Bによる不要光の遮光を必要としないので、光の損失を低減することができる。
また、上述の例では、空間光変調器14は1次元の空間光変調器であるものの、2次元の空間光変調器であってもよい。つまり、空間変調素子がbc平面において2次元で配列されていてもよい。これによれば、変調ビームL33の強度分布を2次元(bc平面)で調整することができる。
<走査態様>
図3の例では、スポットS3の間隔がスポットS3の幅と同程度であったが、スポットS3の間隔は適宜に変更してもよい。スポットS3の間隔は、例えば、分離光学系18における縮小倍率を調整することで、調整することが可能である。例えば、スポットS3の間隔をスポットS3の幅の整数倍と同程度に設定してもよい。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態にかかる3次元造形装置100は、イメージローテータの有無を除いて第1の実施の形態にかかる3次元造形装置100と同様の構成を有している。図8は、第2の実施の形態にかかる3次元造形装置100のビーム照射装置40の構成の一例を概略的に示す図である。以下では、第2の実施の形態にかかるビーム照射装置40をビーム照射装置40Aと呼ぶ。
ビーム照射装置40Aは、ビーム照射部10と、空間光変調器14と、投影光学系15(または投影光学系150)と、分離光学系18と、イメージローテータ13と、走査部19とを含んでいる。図8の例では、分離光学系18はレンズアレイ18Cを含んでいるものの、レンズアレイ18Cに替えてレンズアレイ18A,18Bを含んでいてもよい。また、図8の例では、分離光学系18はアパーチャ部18Dを含んでいるものの、アパーチャ部18Dは省略してもよい。
図8の例では、イメージローテータ13はガルバノミラー192よりも後段に設けられており、より具体的な一例として、ガルバノミラー192とレンズ193との間に設けられている。イメージローテータ13には、ガルバノミラー192からの複数の変調ビームL33が入射する。イメージローテータ13は光軸(a軸)のまわりで、複数の変調ビームL33を一体に回転させる。これにより、bc平面における変調ビームL33の配列方向を回転させることができる。イメージローテータ13は、例えばタブプリズムまたは3面鏡などの光学素子と、当該光学素子を回転軸(a軸)のまわりで回転させる回転機構とを含んでいる。
イメージローテータ13は制御装置20によって制御される。図9は、制御装置20の内部構成の一例を概略的に示す機能ブロック図である。制御装置20は、図1の制御装置20と比べて、ローテータ制御部20Jをさらに含んでいる。ローテータ制御部20Jはイメージローテータ13を制御して、変調ビームL33の配列方向を調整する。
イメージローテータ13が複数の変調ビームL33を一体で回転させることにより、造形材料層120上でのスポットS3の配列方向D2を変更することができる。図10から図12は複数のスポットS3の一例を概略的に示す図である。
図10は、イメージローテータ13の回転角度が初期角度(零度)であるときのスポットS3の一例を概略的に示している。図10の例では、イメージローテータ13の回転角度が零度であるときには、複数のスポットS3はY軸方向に沿って配列されている。つまり、配列方向D2はY軸方向である。
走査方向D1は2つのガルバノミラー192を並行して動作させることにより、任意の方向に設定可能であるものの、ここでは、一方のガルバノミラー192のみを動作させて、複数のスポットS3を走査方向D1に移動させるものとする。ここでは一例として、走査方向D1は配列方向D2に直交している。下では、回転角度が零度であるときの走査方向D1を走査方向D10とも呼ぶ。
図11は、イメージローテータ13の回転角度が45度であるときのスポットS3の一例を概略的に示している。図11の例では、回転角度が45度であるときに、複数のスポットS3は、+X側かつ+Y側の斜め45度方向に沿って配列されている。よって、配列方向D2は、+X側かつ+Y側の斜め45度方向に平行である。
図11の例では、イメージローテータ13はガルバノミラー192よりも後段に位置しているので、走査方向D1もイメージローテータ13によって回転する。走査方向D1は配列方向D2に直交するので、走査方向D1は+X側かつ−Y側の斜め45度方向に平行である。以下では、回転角度が45度であるときの走査方向D1を走査方向D11とも呼ぶ。
図12は、イメージローテータ13の回転角度が90度であるときのスポットS3を示している。図12の例では、回転角度が90度であるときに、複数のスポットS3は、X軸方向に沿って配列されている。よって、配列方向D2はX軸方向である。走査方向D1はスポットS3の配列方向D2に直交しているので、Y軸方向である。以下では、回転角度が90度であるときの走査方向D1を走査方向D12とも呼ぶ。
制御装置20は、積層される造形材料層120ごとに走査方向D1を変更してもよい。例えば3次元造形装置100は、ある第1造形材料層120に対して走査方向D10でスポットS3を走査する。これにより、当該第1造形材料層120を造形データに応じて溶融および焼結させる。次に、3次元造形装置100の供給機構16は、第1造形材料層120の上に第2造形材料層120を供給し、ローテータ制御部20Jはイメージローテータ13を回転させて回転角度を45度とする。そして、3次元造形装置100は、当該第2造形材料層120に対して走査方向D11でスポットS3を走査する。これにより、第2造形材料層120を造形データに応じて溶融および焼結させる。次に、供給機構16が第2造形材料層120の上に第3造形材料層120を供給し、ローテータ制御部20Jがイメージローテータ13を回転させて回転角度を90度とする。そして、3次元造形装置100は当該第3造形材料層120に対して走査方向D12でスポットS3を走査する。なお、積層される造形材料層120ごとに走査方向D1を変更するだけでなく、同一の造形材料層120において、走査方向D1を変更してもよく、また、同一の造形材料層120内での走査方向の変更と、造形材料層120ごとの走査方向の変更を組み合わせても良い。
以後、造形材料層120ごとに走査方向D1を異ならせて、当該造形材料層120上でスポットS3を移動させる。なお、必ずしも1層ごとに走査方向D1を異ならせる必要はなく、複数層ごとに走査方向D1を異ならせてもよい。
比較のために、複数層において同じ走査方向D1でスポットS3を走査する場合を考慮する。この場合、走査方向D1に沿って生じる各層の造形歪みが蓄積し得る。また、3次元造形物の表面に、走査方向D1に沿って延びる筋(凸部または凹部)が形成されたり、あるいは、内部応力が偏ることにより、3次元造形物の強度が一方向に弱くなることもある。
これに対して、造形材料層120ごとに走査方向D1を適宜に変更することで、そのような不具合の発生を低減することができる。
ところで、2つのガルバノミラー192を並行して駆動し、その各々の回転速度を調整することで、走査方向D1を変更することは可能である。しかしながら、ガルバノミラー192の両方を常に駆動する必要があるので、駆動機構の消耗が早くなる。
これに対して、上述の例では、一方のガルバノミラー192のみによってスポットS3を走査方向D1に沿って移動させ、イメージローテータ13によって走査方向D1を変更している。これによれば、走査方向D1を造形材料層120ごとに変更しつつも、走査方向D1の移動中には、他方のガルバノミラー192の駆動を停止できる。よって、ガルバノミラー192の駆動機構の消耗を低減できる。
図13は、第2の実施の形態にかかる3次元造形装置100のビーム照射装置40(以下、ビーム照射装置40Bと呼ぶ)の構成の他の一例を概略的に示す図である。このビーム照射装置40Bは、イメージローテータ13の位置という点を除いて、図8のビーム照射装置40Bと同様の構成を有している。図8の例では、イメージローテータ13はガルバノミラー192よりも前段に設けられており、より具体的な一例として、分離光学系18とレンズ191との間に設けられている。
イメージローテータ13は複数の変調ビームL33を一体に回転させるので、そのbc平面における変調ビームL33の配列方向を変更することができる。よって、造形材料層120上の複数のスポットS3の配列方向D2も変更することができる。ただし、イメージローテータ13はガルバノミラー192よりも前段に設けられているので、イメージローテータ13が回転しても走査方向D1は変わらない。
図14は、イメージローテータ13の回転角度が45度であるときのスポットS3の一例を概略的に示す図である。図14の例では、配列方向D2は+X側かつ+Y側の斜め45度方向に平行であり、走査方向D1はX軸方向である。走査方向D1は配列方向D2に対して斜めに交差している。図14の例では、5つのスポットS3が形成されており、走査部19は、この5つのスポットS3を一体で走査方向D1に沿って移動させる。
図14の例では、領域R1は、非造形領域である。よって、スポットS3が領域R1内に位置するときには、当該スポットS3の強度が零となるように、空間光変調器14が制御される。領域R1よりも+X側の領域R2は造形領域である。スポットS3が領域R2内に位置するときに、スポットS3が3次元造形データを反映した強度分布を有するように、空間光変調器14が制御される。なお、領域R2よりも+X側にも、領域R1に相当する非造形領域が存在し得るものの、図14では図示を省略している。
図4の例でも、スポットS3は互いに離れているので、第1の実施の形態と同様に、造形材料の流動可能な範囲を狭くすることができる。よって、造形材料の隆起を低減することができる。したがって、高い形状精度で3次元造形物を製造することができる。
図14の例では、配列方向D2が走査方向D1に対して斜めに交差するので、走査ラインの間隔は、スポットS3の間隔よりも狭い。走査ラインの間隔は、配列方向D2と走査方向D1との間の角度に応じて変わる。よって、イメージローテータ13により配列方向D2を回転させることで、走査ラインの間隔を調整することが可能である。例えば、走査ラインの間隔を零に調整することもできる。
以上のように、この3次元造形装置100は詳細に説明されたが、上記の説明は、すべての局面において、例示であって、この3次元造形装置100がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この開示の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。上記各実施の形態および各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わせたり、省略したりすることができる。
例えば、上述の例では、走査部19は変調ビームL33の進行方向を変更して、造形材料層120上でスポットS3を移動させているものの、必ずしもこれに限らない。走査部19は、供給機構16をXY平面で移動させる移動機構を含んでてもよい。これによっても、スポットS3を造形材料層120上で移動させることができる。
また、上述の例では、移動機構181は分離光学系18を移動させているものの、必ずしもこれに限らない。移動機構181は、分離光学系18よりも前段の光学系を一体にb軸において移動させてもよい。
また、投影光学系15のレンズ15A,15Cは通常のレンズであってもよく、シリンドリカルレンズであってもよい。
分離光学系18も同様に、レンズアレイ18A〜18Cはシリンドリカルレンズアレイであってもよい。この場合、c軸用のシリンドリカルレンズアレイがさらに設けられてもよい。
また、上述の例では、空間光変調器14の一例としてGLVを用いて説明してきたが、これに限られるものではなく、空間光変調器14としてLinear−PLVを採用しても良い。Linear−PLVについて、図15を用いて説明する。
図15は、空間光変調器14の構成の他の例としてLinear−PLV22を概略的に示す図である。Linear−PLV22は、図示省略の基板上に隣接してマトリクス状に配置された(すなわち、2次元配列された)複数の略矩形状の空間変調素子221を備える。Linear−PLV22では、当該複数の空間変調素子221の表面が変調面となる。図15に示す例では、図中の縦方向にM個かつ横方向にN個の空間変調素子221が配置される。図15中の横方向は、平行ビームL31(図4参照)の長軸方向に対応し、図15中の縦方向は、平行ビームL31の短軸方向に対応する。
各空間変調素子221は、固定部材222と、可動部材223とを備える。固定部材222は、上記基板に固定された平面状の略矩形の部材であり、中央に略円形の開口が設けられる。可動部材223は、固定部材222の当該開口に設けられる略円形の部材である。固定部材222の上面(すなわち、図15中の紙面に垂直な方向における手前側の面)には、固定反射面が設けられる。可動部材223の上面には、可動反射面が設けられる。可動部材223は、図15中の紙面に垂直な方向に移動可能である。
各空間変調素子221では、固定部材222と可動部材223との相対位置が変更されることにより、空間変調素子221からの反射光が、0次回折光(すなわち、正反射光)と非0次回折光との間で切り替えられる。換言すれば、空間変調素子221では、可動部材223が固定部材222に対して相対移動することにより、回折格子を利用した光変調が行われる。光変調器22から出射された0次回折光は、投影光学系15(図1参照)により走査部19へと導かれる。また、空間光変調器14から出射された非0次回折光(主として、1次回折光)は、投影光学系15により走査部19とは異なる方向へと導かれ、遮光される。
投影光学系15では、図15中の縦方向に1列に並ぶM個の空間変調素子221からの反射光が積算されて、変調された平行ビームL32として走査部19へと照射される。これにより、走査部19から造形材料層120へと照射される平行ビームL32のパワー密度を増大させることができる。空間光変調器14では、1つの列のM個の空間変調素子221(すなわち、M個の空間変調素子)を、1つの単位空間に対応する1つの変調要素と捉えることもできる。言い換えれば、例えば、縦方向に並ぶM個の空間変調素子221からなる組が一画素に相当する。空間光変調器14は、空間光変調器14上における平行ビームL31の長軸方向(つまり図15の横方向)に1列に並ぶN個の変調要素を備える空間光変調器として機能する。このような空間光変調器を用いることで、縦方向に延びる列単位で積算されたビームとして整形されるため、より大きな光エネルギー(ビーム強度)を造形材料に照射することができる。
10 ビーム照射部
11 光源(レーザー光源)
13 イメージローテータ
14 空間光変調器
141 変調素子群
22 Linear−PLV
221 空間変調素子
15 投影光学系
18 分離光学系
18A〜18C レンズアレイ
18a,18b レンズ
18D アパーチャ部
18d 開口
19 走査部
192 ガルバノミラー
20 制御装置
30 記憶部
40 ビーム照射部
100 3次元造形装置
L30 光ビーム(レーザー光)
L31 光ビーム(平行ビーム)
L32,L33 光ビーム(変調ビーム)
S3 スポット

Claims (3)

  1. 3次元造形物を製造する3次元造形装置であって、
    光ビームを照射するビーム照射部と、
    前記ビーム照射部によって照射された光ビームを少なくとも第1軸において空間変調する空間光変調器と、
    前記第1軸に沿って並んだ複数のレンズを有する少なくとも一つのレンズアレイを含み、前記空間光変調器によって変調された光ビームを、前記レンズアレイによって複数の光ビームに分離する分離光学系と、
    前記分離光学系からの複数の光ビームを造形材料上で走査方向に沿って移動させて互いに離れた第1複数行に対する走査を行い、複数の光ビームを前記走査方向に直交する方向に移動させた上で前記走査方向に沿って移動させて、前記第1複数行の相互間の第2複数行に対する走査を行う走査部と
    を備える、3次元造形装置。
  2. 請求項1に記載の3次元造形装置であって、
    前記分離光学系からの複数の光ビームを、光軸に平行な回転軸のまわりで、可変の回転角度で一体に回転させるイメージローテータをさらに備え、
    前記走査部はガルバノミラーを含み、
    前記イメージローテータは前記ガルバノミラーよりも後段に設けられる、3次元造形装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の3次元造形装置であって、
    前記分離光学系からの複数の光ビームを、光軸に平行な回転軸のまわりで、可変の回転角度で一体に回転させるイメージローテータをさらに備え、
    前記走査部はガルバノミラーを含み、
    前記イメージローテータは前記ガルバノミラーよりも前段に設けられる、3次元造形装置。
JP2020053583A 2020-03-25 2020-03-25 3次元造形装置 Active JP7434012B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020053583A JP7434012B2 (ja) 2020-03-25 2020-03-25 3次元造形装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020053583A JP7434012B2 (ja) 2020-03-25 2020-03-25 3次元造形装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021151759A true JP2021151759A (ja) 2021-09-30
JP7434012B2 JP7434012B2 (ja) 2024-02-20

Family

ID=77887451

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020053583A Active JP7434012B2 (ja) 2020-03-25 2020-03-25 3次元造形装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7434012B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116766599A (zh) * 2023-07-07 2023-09-19 上海纬而视科技股份有限公司 一种3d打印光源控制方法及系统

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003340923A (ja) 2002-05-23 2003-12-02 Fuji Photo Film Co Ltd 光造形装置
JP3805749B2 (ja) 2003-01-20 2006-08-09 村川 正夫 薄膜硬化型光造形装置
EP2075110A1 (en) 2007-12-27 2009-07-01 Nederlandse Organisatie voor toegepast- natuurwetenschappelijk onderzoek TNO Layerwise production method and illumination system for use therein

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116766599A (zh) * 2023-07-07 2023-09-19 上海纬而视科技股份有限公司 一种3d打印光源控制方法及系统
CN116766599B (zh) * 2023-07-07 2024-01-23 上海纬而视科技股份有限公司 一种3d打印光源控制方法及系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP7434012B2 (ja) 2024-02-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN108883499B (zh) 用于制造三维构件的层或者说层的子区域的方法;相应的计算机程序载体
US7758329B2 (en) Optical modeling apparatus
EP1935620B1 (en) Optical modeling apparatus and optical modeling method
EP2067607B1 (en) Optical shaping apparatus and optical shaping method
WO2021192988A1 (ja) 3次元造形装置
EP1449636B1 (en) Photo-fabrication apparatus
CN111132780B (zh) 用于产生连贯面区域的方法,照射装置和加工机
CN116133777A (zh) 用于将连续的能量束跳跃式地移位的方法及制造装置
JP7395410B2 (ja) 光学装置および3次元造形装置
US11067953B2 (en) Apparatus and method for generating an optical pattern from image points in an image plane
CN103270453B (zh) 十字形写入策略
JP7434012B2 (ja) 3次元造形装置
JP2021509094A (ja) 光バルブデバイスを使用する積層造形システム
JP2019059993A (ja) 3次元造形製造装置および3次元造形製造方法
US9354502B2 (en) Lithography apparatus, an apparatus for providing setpoint data, a device manufacturing method, a method for providing setpoint data and a computer program
US9568831B2 (en) Lithographic apparatus and device manufacturing method
EP3820678B1 (en) Three dimensional (3d) printer and method
JP7221107B2 (ja) 三次元造形物の製造装置及び三次元造形物の製造方法
US20220258424A1 (en) Additive manufacturing machines for the additive manufacturing of an object layer-by-layer
WO2024062696A1 (ja) 3次元造形装置
JP7183763B2 (ja) 三次元物体の造形装置および造形方法
JP2024045830A (ja) レーザマーカ
JP2021151731A (ja) 光照射装置、三次元造形装置及び三次元造形方法
CN117590613A (zh) 光学装置以及三维造型装置
JP2024046863A (ja) 露光装置および露光方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221219

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20231018

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20231024

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240130

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240207

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7434012

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150