JP2021151615A - 手動で調整可能な眼内流動調節 - Google Patents

手動で調整可能な眼内流動調節 Download PDF

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Abstract

【課題】埋め込み型眼内シャントを提供する。【解決手段】埋め込み型眼内シャントを、外科的介入なしに手動で操作して、シャントの流れ抵抗を修正することができ、結果、低眼圧症を回避しながら高い眼圧を軽減することが可能になる。例えば、眼の表面に沿って圧力を加えることを通じて、シャントの一部分をシャントに対して変位又は分離することができ、結果、シャントの流れ抵抗が低減する。【選択図】図1

Description

緑内障は、数百万の人々に影響を与えている眼の疾患である。
緑内障は、眼の前房から房水を適切に除去するための眼の排出系の障害、又は、眼の毛様体による房水の過剰産生のいずれかの結果として、眼圧が増大することと関連付けられる。房水及び結果としての眼圧の増加は、視神経及び網膜に不可逆的損傷をもたらす場合があり、これによって、不可逆的な網膜損傷及び失明に至るおそれがある。
緑内障は、多くの異なる方法で処置され得る。1つの処置様式は、房水の産生を低減するか、又は、眼の前房からの房水の流れを増大させるかのいずれかのために、βブロッカー又はプロスタグランジンのような薬剤を眼に送達することを含む。緑内障ろ過手術は、緑内障を処置するために典型的に使用される外科手技である。当該手技は、眼の中にシャントを配置して、眼の前房から房水を排出するための経路を作成することによって、眼圧を軽減することを含む。シャントは典型的には、眼の前房と圧力のより低い領域との間に排出経路を作成するように、眼の中に位置決めされる。そのような流体流路は、房水が前房を出ることを可能にする。
米国特許第6,544,249号 米国特許出願公開第2008/0108933号 米国特許第6,007,511号 米国特許出願公開第2014/0236066号 米国特許出願公開第2016/0354244号 米国特許出願公開第2016/0354245号 米国特許出願公開第2012/0123434号 米国特許出願公開第2012/0123439号 米国特許出願公開第2013/0150770号 米国特許出願公開第2012/0197175号
Gere(Mechanics ofmaterials, 6th Edition, 2004, Thomson) Samani他(Phys.med. Biol. 48:2183, 2003) Erkamp他(Measuring The Elasticmodulus Of Small Tissue Samples, Biomedical Engineering Department and Electrical Engineering and Computer Science Department University ofmichigan Ann Arbor,mI 48109−2125、及び、Institute ofmathematical Problems in Biology Russian Academy of Sciences, Pushchino,moscow Region 142292 Russia) Chen他(IEEE Trans. Ultrason. Ferroelec. Freq. Control 43:191−194, 1996) Hall(In 1996 Ultrasonics Symposium Proc., pp.1193−1196, IEEE Cat. No. 96CH35993, IEEE, New York, 1996) Parker(Ultrasoundmed. Biol. 16:241−246, 1990)
緑内障の進行を遅らせる上で眼圧(IOP)を低下させる重要性は、文献によって十分に裏付けられている。薬物治療が失敗するか、又は、許容されないとき、外科的介入が正当化される。前房と結膜下組織との間に流体流路を作成することによって眼圧を低下させるための、様々な外科的ろ過方法が存在する。1つの特定の方法において、眼内シャントが、シャントを保持する針を、角膜を通じて、前房を横切り、小柱網及び強膜を通じて結膜下腔へと誘導することによって埋め込まれる。例えば、参照により全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第6,544,249号、米国特許出願公開第2008/0108933号、及び米国特許第6,007,511号を参照されたい。
しかしながら、既存の埋め込み可能シャントは、前房からの流体流を常に効果的に調整することができるとは限らない。従来のシャントを通る流体流は、前房から眼の排出構造まで受動的である。さらに、状況によっては、埋め込まれたシャントは、前房からの許容する流れが多すぎる場合がある。流体が前房から、前房内で産生することができるよりも大きい流量で流れる場合、手術の結果として、眼の前房内の眼圧が不必要に低くなる可能性がある。この状態は、低眼圧症として知られている。低眼圧症は、眼圧が概ね約799.9Pa(6mmHg)未満であるときに発生する。低い眼圧及び低眼圧症と関連付けられる危険性は、視覚のぼけ、前房の潰れ、及び、場合によっては眼への重大な損傷を含む。そのような危険性は、修復するために追加の外科的介入を必要とする。しかしながら、眼からの流体流が十分に大きくない場合、前房内の圧力が軽減されず、視神経及び網膜への損傷が依然として発生するおそれがある。
したがって、本開示は、これらの問題を考慮し、眼内シャントが、埋め込み後に1回又は複数回調整又は修正することができる場合に最も有効であり得るという認識を含む。したがって、本明細書において開示されているいくつかの実施例は、眼の前房から流体を排出するための眼内インプラント又はシャント、及び、臨床医が、適切な圧力軽減が可能にされることを保証しながら低眼圧症を回避するために、貫流することを可能にし、又は、流量、流量制限、又は眼内シャントの他の流動パラメータを選択的に調整するために、閉塞部のような取り外し可能部分を取り外すことを可能にする使用方法を提供する。いくつかの方法において、臨床医の指のようなツール又は他のデバイスを使用して、眼の外面に力を加えてシャントを手動で調整又は修正することができる。
例えば、眼内シャントは、眼に埋め込まれた後、眼の前房と眼の圧力がより低いロケーションとの間で延伸する。臨床医は、例えば、隅角鏡のような撮像デバイス又はツールを使用することによって、又は、使用せずに、眼の中のシャントの位置を決定することができる。シャントの位置が決定されると、眼の外面に力を加えて、シャントの構造を修正し、取り外し可能部分を取り外すか、又は、シャントを通じて流量制限の程度を変更することができる。
加えられる力は、取り外し可能部分を、眼内シャントの流出部分から分離することができる。分離前、取り外し可能部分は、眼内シャントを通る流体流を閉塞させるか、又は、代替的に、一定程度の流体流がシャントを通ることを許容することができる。取り外し可能部分が分離された後、シャントを通じた流量制限の程度が低減し、その後、シャントを通る流量の増大が可能になる。
上記で記したように、指のようなツール又は他のデバイスを使用して、手動でシャントを操作するか又はシャントに力を加えて、シャントの1つ又は複数の取り外し可能領域又は部分を手動で調整又は修正することができる。圧縮、せん断、及び/又は引張のように力を加えることによって修正することができるシャントの取り外し可能領域又は部分。
いくつかの実施例において、眼に加えられる力は、マッサージ運動であってもよい。さらに、いくつかの実施例において、臨床医は、指を使用して、眼の外面に手動で力を加えることができる。代替的に、いくつかの実施例において、臨床医は、ツールを使用して、眼の外面に力を加えることができる。
取り外し可能部分は、栓及び/又はシャントの狭窄管状区画のような、シャントの個別の構成要素を含むことができる。存在するとき、これらの取り外し可能部分は、シャントを通る流れを限定する部分的な又は完全な流量制限を可能にする。しかしながら、シャントに力が加わると、取り外し可能部分は、シャントの残りの部分又は本体から少なくとも部分的に又は完全に変位又は分離することができ、結果、流量制限が除去され、低減され、又は、流量制限の減少が開始される。
例えば、いくつかの実施例において、取り外し可能部分は、第1の内側断面寸法を有することができ、眼内シャントの本体は、第2の内側断面寸法を有することができる。眼内シャントの本体の断面寸法は、取り外し可能部分の断面寸法よりも大きくすることができる。いくつかの実施例において、力が加わると、眼内シャントの本体の断面寸法は、取り外し可能部分の断面寸法よりも小さくなることができる。
いくつかの実施例において、取り外し可能部分は、眼内シャント内に少なくとも部分的に位置決めすることができる。しかしながら、いくつかの実施例において、取り外し可能部分は、シャント本体の外面又は端部又は表面に取り付けられてもよい。いくつかの実施例において、取り外し可能部分が取り外されると、眼内シャントを通る流量は、ゼロから非ゼロの流量に増大することができる。代替的に、取り外し可能部分が取り外されると、許容される流量が非ゼロの流量からより大きい流量に増大してもよい。さらに、いくつかの実施例において、取り外し可能部分がシャントから分離された後、取り外し可能部分は、シャントの流出部分から離間することができる。その後、いくつかの実施例において、取り外し可能部分は、眼から取り出すことができる。しかしながら、いくつかの実施例において、取り外し可能部分はまた、眼に残して、シャントの流出端部の周りで流出領域に「テント」を被せることができる。
本主題の技術のさらなる理解を与えるために含まれており、本明細書に組み込まれるとともにその一部を構成する添付の図面は、本開示の態様を示し、詳細な説明とともに、本主題の技術の原理を説明する役割を果たす。
いくつかの実施例による、配備デバイスの切り出し挿入を示す、眼の部分断面図である。 いくつかの実施例による、テノン嚢内接着空間内の眼内シャントの概略的な配置を示す図である。 いくつかの実施例による、取り外し可能部分を有する眼内シャントの断面図である。 いくつかの実施例による、取り外し可能部分を有する眼内シャントの断面図である。 いくつかの実施例による、取り外し可能部分を有する他の眼内シャントの断面図である。 いくつかの実施例による、取り外し可能部分を有する他の眼内シャントの断面図である。 いくつかの実施例による、取り外し可能部分を有する他の眼内シャントの断面図である。 いくつかの実施例による、取り外し可能部分を有する他の眼内シャントの断面図である。 いくつかの実施例による、取り外し可能部分を有する他の眼内シャントの断面図である。 いくつかの実施例による、シャントの取り外し可能部分の一部分の除去を示す図である。 いくつかの実施例による、シャントの取り外し可能部分の一部分の除去を示す図である。 いくつかの実施例による、シャントの取り外し可能部分の一部分の除去を示す図である。 いくつかの実施例による、シャントの取り外し可能部分の一部分の除去を示す図である。 いくつかの実施例による、ツールを使用したシャントの取り外し可能部分の一部分の除去を示す図である。 いくつかの実施例による、別のツールを使用したシャントの取り外し可能部分の一部分の除去を示す図である。 いくつかの実施例による、また別のツールを使用したシャントの取り外し可能部分の一部分の取り外しを示す図である。
以下の詳細な説明において、本主題の技術の十分な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が記載される。本主題の技術はこれらの具体的な詳細の一部なしに実践され得ることは理解されたい。他の事例において、本主題の技術を不明瞭にしないように、既知の構造及び技法は詳細には示されていない。
上記で記したように、緑内障ろ過手術はしばしば、結果として眼の前房内の眼圧を不必要に低くする可能性があり、しばしば低眼圧症をもたらす可能性がある。本開示は、臨床医が眼内シャントを通る流れを調整することによって適切な圧力軽減を保証することを可能にしながら、臨床医が、緑内障ろ過手術後に低眼圧症を概ね防止することを可能にすることができる方法及びデバイスの様々な実施例を提供する。本明細書において使用される場合、「シャント」は、概ね米国特許第6,544,249号に記載されているタイプと同様の中空マイクロフィスチュラ管、及び、1つ又は複数の管腔又は貫通する他の流路を含む他の構造を含む。
いくつかの実施例の一態様は、外科的介入の成功に関係する様々な予測不可能な要因が存在するという認識である。基本的に、外科的介入の成功は、低眼圧症を引き起こすことなく、眼圧を軽減する。成功するためには、シャントを通る流れ及び前房内の結果としての眼圧は、房水産生量、房水の粘度、及び他の生物学的流出制限のような、様々な予測不可能な生物学的要因を計上しなければならない。
シャントと関連付けられる生物学的流出制限は、シャントが配置される標的空間の全体的な流出抵抗又は制限に依存する。例えば、結膜下腔の生物学的流出制限は、(1)存在する(例えば、切り出し配置される)場合、テノン嚢接着の強度及び量及び厚さ、(2)より多くの又は少ない流体が結膜下血管及び涙液膜へと拡散することを可能にすることができる、結膜の厚さ及び一貫性、(3)既存の線維性接着、(4)リンパ流出経路の存在(一部の経路はシャント配置の時点においてすでに存在する場合があるが、多くの場合、リンパ経路は、流れが開始した数日及び数週間後に作成され得、増大し得る)、(5)上強膜血管への拡散の量、(6)インプラント配置後の線維化増加の量(房水によってトリガされ得、手術後の最初の1週間から4週間以内に形成を開始し、大幅な又は完全な流出制限をもたらし得る)に依存する。これらの要因のほとんどは、患者ごとに大きく変化し、大部分については現在、予測不可能である。可能性のある線維化反応は、生物学的流出抵抗の最も大きい変化要因であり、術後最初の3カ月にわたる実質的に流出制限がない場合から、術後1週間以内に流れが完全に閉塞する場合まで、様々であり得る。
これらの患者変動及び変動の動的な性質によって、術後、「静的」にシャントを配置したまま最適な眼圧を維持することが非常に困難になる。「静的」なシャント配置は、シャントが、長さ、管腔直径又はシャントを通る流量に影響を与える他の特徴のような、それ自体の流れ抵抗パラメータ又はシャント流出抵抗が一切変化することなく埋め込まれ、維持される手技又は手術として参照され得る。したがって、直前で言及したもののような、標的空間内の生物学的な流れ抵抗の変化を除外すると、「静的」シャント又は「静的」シャント配置は、シャントの流動パラメータ又はシャント流出抵抗に変動をもたらさない。
静的シャントは通常、早期から線維性組織(又は他の生物学的流出制限)がないことに起因して、早期の術後段階(1日から2週間)において相当の流出をもたらす。これによって多くの場合、この早期段階について前房内で眼圧が望ましい眼圧よりも低くなり、多くの場合、低眼圧症になり、そのような低い眼圧と関連付けられる合併症の危険性が増大する可能性がある。次いで、初期段階の後(例えば、数日から数週間後)、一部の患者は、所望されるよりも高い眼圧(例えば、2666Pa(20mmHg)を上回る)をもたらす可能性がある高い生物学的流出制限を生成する可能性がある強い線維化反応を経験する。
本明細書において開示されるいくつかの実施例は、従来の手術のこれらの問題及び不確実性を克服するための方法を提供する。例えば、生物学的流出抵抗の増大を補償することができる最適な流出抵抗を維持するために、手術後に外科的介入なしに手動で修正又は自動調整することができる流量調節可能シャントを提供することができる。事実、各々参照により全体が本明細書に組み込まれる、2013年2月19日に提出された出願人自身の米国特許出願公開第2014/0236066号、2016年6月2日に提出された米国特許出願公開第2016/0354244号、及び、2016年6月2日に提出された米国特許出願公開第2016/0354245号に開示されているような、シャントが埋め込まれた後にシャントの流れ抵抗を修正するために追加の介入を可能にする方法及びデバイスが開示されているが、本開示は、臨床医が、外科的介入なしに迅速にシャントを評価及び修正することを可能にする方法及びデバイスを提供する。手技全体は、表面麻酔を用いて又は用いずに実施されてもよく、外来診療において行うことができ、したがって、患者について手技を単純にし、コストを低減し、待ち時間を短くし、回復時間を短くすることが可能になる。
本明細書において使用される場合、「非外科的介入」は、患者の眼が切断又は穿刺されないものであると考えられる。この非外科的介入は、臨床医が、通常、生物学的流出抵抗を増大し、眼圧をより高くする、変化する組織段階(例えば、上記で言及したような標的空間の生物学的流出制限の変化)全体を通じて最適な眼圧をモニタリング及び維持することを可能にすることができる。さらに、そのような手技は、相当の侵襲的手技を必要とし、患者による長期にわたる治癒を必要とすることが多い従来の介入にまさる、明確に異なる利点を提供する。
それゆえ、いくつかの実施例において、シャントデバイス及び使用方法は、早期の低い術後眼圧及び低眼圧症を回避し、その後の流出抵抗の減少を制御して、生物学的流出抵抗(例えば、標的空間の線維化)の上昇を補償するために、相当の初期流出抵抗を提供することができる。シャントは、流れ抵抗が、臨床医によって手動で若しくは外科的に調節されるように構成することができるか、又は、特に経時的に(例えば、溶解可能区画を使用することによって)自動調整されるように構成することができる。
房水排出のために標的化されている眼の圧力が低い様々な構造及び/又は領域は、シュレム管、結膜下腔、強膜上静脈、脈絡膜上腔、テノン嚢内接着空間、及びくも膜下腔を含む。シャントは、切り込み手法(例えば、結膜を通じて進入し、強膜を通じて中に進む)又は切り出し手法(例えば、角膜を通じて進入し、前房を横切り、小柱網及び強膜を通る)を使用して埋め込むことができる。例えば、結膜下腔内に眼内シャントを埋め込むための切り出し手法は、例えば、各々の内容全体が参照により本明細書に組み込まれるYu他(米国特許第6,544,249号及び米国特許出願公開第2008/0108933号)及びPrywes(米国特許第6,007,511号)に示されている。
いくつかの方法は、眼内シャントを保持するように構成されている中空シャフトを眼に挿入することを含むことができる。いくつかの実施例において、中空シャフトは、眼内シャントを配備することができる配備デバイスの構成要素であってもよい。中空シャフトは、配備デバイスに結合されてもよく、又は、配備デバイス自体の一部分であってもよい。本発明によるシャントを配備するのに適した配備デバイスは、限定ではないが、各々の内容全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,007,511号、米国特許第6,544,249号、及び米国特許出願公開第2008/0108933号に記載されている配備デバイスを含む。配備デバイスは、各々の内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、2010年11月15日に提出された同時係属且つ共同所有の米国特許出願公開第2012/0123434号、2010年11月15日に提出された米国特許出願公開第2012/0123439号、及び2011年12月8日に提出された同時係属の米国特許出願公開第2013/0150770号に記載されているもののようなデバイスを含むことができる。
シャントは、シャントが前房からシュレム管、結膜下腔、強膜上静脈、脈絡膜上腔、テノン嚢内接着空間、くも膜下腔、又は眼の他の領域のような、圧力がより低い領域への通路を形成するように、シャフトから眼の中に配備することができる。中空シャフトはその後、眼から引き出される。生体吸収性又は持続性のチューブ又はシャントを送達し、埋め込むための方法、及び、そのような方法を実施するための埋め込みデバイスは、概して、各々の内容全体が参照により組み込まれる出願人の同時係属出願である、2011年12月8日に提出された米国特許出願公開第2013/0150770号、2011年12月8日に提出された米国特許出願公開第2012/0197175号、並びに、米国特許第6,544,249号及び米国特許第6,007,511号に開示されている。本明細書において開示されているシャントの実施例は、そのような方法、及び、本明細書において論じられているような他の方法を使用して実施することができる。
いくつかの方法は、配備デバイスを挿入する前に、眼に切開部を作成することによって実行することができる。しかしながら、場合によっては、方法は、配備デバイスを挿入する前に眼に切開部を作成することなく実行されてもよい。いくつかの実施例において、配備デバイスに接続されるシャフトは、鋭利な点又は先端を有する。いくつかの実施例において、中空シャフトは針である。使用することができる例示的な針は、Terumo Medical Corp.(メリーランド州エルキントン)から市販されている。いくつかの実施例において、針は、中空内部及び斜めの先端を有することができ、針の中空内部に眼内シャントを保持することができる。いくつかの実施例において、針は、中空内部及び三重研削点又は先端を有することができる。
いくつかの方法は、限定ではないが、小柱網、虹彩、角膜、又は房水を含む、眼の解剖学的部分又は特徴部を除去する必要なしに実行することができる。いくつかの方法は、結膜下ブレブ形成又は眼内炎のような、実質的な眼の炎症を引き起こすことなく実行することができる。いくつかの方法は、眼内シャントを保持するように構成されている中空シャフトを、角膜を通じて、前房を横切り、小柱網を通じて、強膜内又はテノン嚢内接着空間へと挿入することによって、切り出し手法を使用して達成することができる。しかしながら、いくつかの方法は、切り込み手法を使用して実行されてもよい。
切り出し手法を使用して実行されるいくつかの方法において、角膜を通じた進入角は、テノン嚢内接着空間内でのシャントの最適な配置を与えるために変更することができる。中空シャフトは、角膜縁を通じて進入するのとは対称的に、角膜縁の上方又は下方の角度において眼に挿入することができる。例えば、中空シャフトは、角膜縁の約0.25mmから約3.0mm上方に挿入することができる。シャフトは、角膜縁の約0.5mmから約2.5mm上方に挿入することができる。シャフトはまた、角膜縁の約1.0mmから約2.0mm、又はこれらの範囲のいずれかの中の任意の特定の値だけ上方に挿入することもできる。例えば、中空シャフトは、約1.0mm、1.1mm、1.2mm、1.3mm、1.4mm、1.5mm、1.6mm、1.7mm、1.8mm、1.9mm、又は2.0mmの距離をおいて角膜縁の上方に挿入することができる。
さらに、いくつかの実施例において、角膜縁の上方の進入角によって与えられるように、出口部位において角膜縁から離れてシャントを配置することによって、結膜リンパ系に加えて、上強膜リンパ網のような、房水の排出のためのより多くのリンパ管流路にアクセスすることができるようになる。進入角をより高くすることによってまた、テノン嚢内接着空間における配置がより平坦になり、結果、シャントの曲げがより小さくなる。
参照により全体が本明細書に組み込まれる、2011年12月8日に提出された、出願人の同時係属出願である米国特許出願公開第2013/0150770号において論じられているように、いくつかの実施例において、眼内シャントが適切に位置決めされ、機能することを保証するために、いくつかの方法を実施するときに、テノン嚢内接着空間に貫入する深さが重要であり得る。
いくつかの方法において、中空シャフトの遠位先端は、周囲の眼組織のコアリング、除去、又は、大きな組織の歪みなしに、強膜及びテノン嚢内接着空間を穿刺することができる。その後、シャントがシャフトから配備される。好ましくは、中空シャフトの遠位部分が(遠位先端とは対照的に)、シャントが中空シャフトから配備される前に、テノン嚢内接着空間に完全に進入する。
いくつかの実施例によれば、中空シャフトは、三重研削点を有する針のような、フラット・ベベル針を備えることができる。先端ベベルは、最初に強膜を通じて穿刺し、水平スリットを作成することによってテノン嚢内接着空間に入ることができる。いくつかの方法において、針は、フラット・ベベル全体がテノン嚢内接着空間に貫入して、全円径まで組織を拡張し開くように、さらに前進することができる。
さらに、いくつかの方法の一態様によれば、開口部周囲の物質が十分に伸張され、そのゾーン内でシャントが圧搾されることが回避され、したがって、圧搾又は狭窄に起因するシャントの障害が防止されるように、針のフラット・ベベル部分によってテノン嚢内流路を押し開くことができる。フラット・ベベル全体がテノン嚢内接着空間に進入することによって、局部領域にわずかな歪み及び外傷が生じる。しかしながら、シャントが眼に配備されると、この領域は最終的にはシャントを囲み、シャントに適合する。
図面を参照すると、図1は、緑内障の処置のために眼にアクセスし、眼内シャントを送達する方法を示す概略図である。言及されているように、本明細書において開示されているいくつかの方法は、切り出し手法を可能にする。同じく言及されているように、切り出し手法は、本明細書において開示されている手技又は方法を実施するために必要とされない場合がある。例えば、シャントは、本明細書において論じられているように、切り込み手法を使用して送達されてもよい。
図1は、眼2の全般的な解剖学的構造を示す。図示されているように、眼2の前房10の前面には角膜12があり、眼2の前房10の後面には虹彩14がある。虹彩14の下には水晶体16がある。結膜18は、眼2の外面を覆う、薄い透明な組織である。前房10は房水20で満たされている。房水20は、強膜24の小柱網(詳細には示さず)を通じて結膜18の下方の空間22に流出する。房水20は、静脈排出系(図示せず)を通じて結膜18の下方の空間22から排出される。
図1は、シャントを保持する送達デバイス40を使用して眼内シャントを眼に埋め込み、眼2の中にシャントを配備する外科的介入を示す。図1は、送達デバイス40が角膜12を通じて前房10へと挿入されている切り出し手法を示す。しかしながら、上記で言及されているように、インプラントはまた、シャントを配置する前に結膜又はテノン嚢を切断し、後退させることができる切り込み手法を使用して配置されてもよい。
図1を参照すると、送達デバイス40は、経瞳孔インプラント挿入として参照される手法において、前房10を横切って前進させることができる。送達デバイスは、前角を通じて挿入され、シュレム管、結膜下腔、強膜上静脈、脈絡膜上腔、テノン嚢内接着空間、くも膜下腔、又は他の領域のような、標的空間にアクセスするまで、所望するように強膜24を通じて前進され得る。シャントはその後、配備デバイスから配備され、強膜内静脈、集合管、シュレム管、小柱網房水流出、毛様筋へのぶどう膜強膜流出、結膜リンパ系などのような、眼の従来の排出流路を通じて房水が流出することを可能にするための、前房と標的空間との間の導管を生成する。
いくつかの実施例において、送達デバイス40は、眼内シャントを保持するように構成されている中空シャフト42を備えることができる。シャフトは、シャフトの中空内部の中にシャフトを保持することができる。代替的に、中空シャフトは、シャフトの外面にシャフトを保持してもよい。
図2は、眼2の一部分の断面図を与え、眼の特定の解剖学的構造及び眼内シャント50の配置に関するさらなる詳細を与える。特に、図2は、結膜18と強膜24との間のテノン嚢内接着空間内に埋め込まれるシャント50を示す。いくつかの実施例において、テノン嚢内配置は、結膜を切断せず、強膜出口位置を制御し、手技前にテノン嚢内接着空間を前処理すること、又は、手技中にテノン操作することによって、達成することができる。テノン嚢内接着空間内にシャント50を配置することによって、房水20が結膜下腔へと拡散することが可能になる。いくつかの実施例によれば、結膜下腔の流出制限は、テノン嚢接着(例えば、切り出し手法で配置されるときなど、存在する場合)の強度、量、及び厚さ、結膜の厚さ及び一貫性(より多くの又は少ない流体が結膜下血管及び涙液腔へと拡散することを可能にすることができる)、並びに既存の線維性接着に依存し得る。
図2は、眼の中でのシャント50の様々な可能性のある配置のうちの1つを示す。本明細書において論じられているように、シャントが眼の他の解剖学的特徴部と連通して配置される、本明細書において提供される方法及びデバイスを実施することができる。したがって、本明細書において開示されているいくつかの方法及びデバイスは、シャントが前房からシュレム管、結膜下腔、強膜上静脈、脈絡膜上腔、テノン嚢内接着空間、くも膜下腔、又は眼の他の領域のような、圧力がより低い領域への通路を形成するときに、実施することができる。
実施方法は、完全に自動、部分的に自動(且つ、したがって、部分的に手動)、又は完全に手動であってもよい。例えば、完全に自動の手技において、シャントは、臨床医がロボットを遠隔制御することによって、針、プランジャ、任意選択のガイドワイヤ、及び、結果としてシャントの前進を制御するロボット埋め込みによって送達することができる。そのような完全自動遠隔制御手技において、臨床医の手は典型的には、外科手技中に埋め込み装置に触れない。代替的に、シャントは、「手持ち式」埋め込み装置を用いて眼の所望の領域に送達されてもよい。手持ち式埋め込みデバイス、並びに、埋め込み方法のステップ及び手順に関する詳細は、各々の内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、2011年12月8日に提出された同時係属の米国特許出願公開第2012/0197175号、及び2011年12月8日に提出された米国特許出願公開第2013/0150770号に記載されている。眼の中への針の挿入及び特定の位置決めし直し又は調整ステップは、臨床医によって手動で実施することができる。完全手動デバイス及び方法の場合、位置決め、位置決めし直し、調整及び埋め込みステップはすべて、臨床医によって手動で実施することができる。
本明細書において開示されているいくつかの実施例は、眼の前房から標的空間までの排出経路を形成するように構成されている眼内シャントを含む。このように、シャントは、房水が前房から、強膜内静脈、集合管、シュレム管、小柱網房水流出、毛様筋へのぶどう膜強膜流出、結膜リンパ系などのような、眼の従来の排出流路を通じて流出することを可能にすることができる。
本明細書において開示されているいくつかの実施例は、円筒外壁、及び、いくつかの実施例において、少なくとも部分的にシャントの長さに沿って延伸する中空内部を有する、概して円筒形のシャントを含む。シャントは、約10μmから約300μmまでの主区画内径、管腔寸法、直径、又は流路断面寸法若しくは直径を規定する壁を有することができる。シャントは、約20μmから約200μmまでの管腔寸法又は直径を規定する壁を有することができる。さらに、シャントは、約30μmから約100μmまでの管腔寸法又は直径を規定する壁を有することができる。いくつかの実施例において、シャントは、約50μmの管腔寸法又は直径を規定する壁を有することができる。
上記で言及されているように、制限区画は、シャントの内腔の完全な閉塞を可能にすることができる。いくつかの実施例において、制限区画はまた、ある内径を有する管腔又は通路を備えることもできる。例えば、制限区画の内径は、約10μmから約70μmまでであってもよい。いくつかの実施例において、制限区画内径は、約15μmから約35μmまでであってもよい。いくつかの実施例において、制限区画内径は、約20μmであってもよい。さらに、いくつかの実施例において、シャントの内径は、含水したときに、同じままであってもよく、増大してもよく、又は低減してもよい。
いくつかの実施例の壁の外寸又は外径は、約100μmから約300μmまで、約125μmから約250μmまで、約140μmから約180μmまで、又は約160μmであってもよい。さらに、いくつかの実施例の壁厚は、約30μmから約80μmまで、約40μmから約50μmまで、又は約45μmであってもよい。さらに、いくつかの実施例において、シャントの外径は、含水したときに、増大してもよい。
いくつかの実施例において、眼内シャントは、眼の前房から標的空間までの排出経路を形成するのに十分な長さを有することができる。シャントの長さは、特に標的空間内での配置を達成するのに重要である。長すぎるシャントは、標的空間を越えて延伸することになり、眼を刺激するおそれがある。例えば、標的空間が強膜内腔である場合、長すぎるシャントは、結膜を刺激する可能性があり、それによって、ろ過手技が失敗する可能性がある。さらに、そのような実施例において、短すぎるシャントは、強膜上リンパ系又は結膜リンパ系のような排出経路への十分なアクセスを可能にしない。
いくつかの実施例において、シャントは、眼の前房から標的空間への房水の排出を可能にする任意の長さとすることができる。いくつかの実施例において、シャントは、乾燥状態にあるか又は完全に含水した状態にあるかにかかわらず、約1mmから約12mmまでの範囲内の全長を有することができる。長さは、約2mmから約10mmまで、若しくは、約4mmから約8mmまでの範囲内、又は、上記範囲内の任意の特定の値であってもよい。いくつかの実施例において、シャントの長さは、約5mmから約8mmまで、又は、例えば約5.0mm、5.1mm、5.2mm、5.3mm、5.4mm、5.5mm、5.5mm、5.7mm、5.8mm、5.9mm、6.0mm、6.1mm、6.2mm、6.3mm、6.4mm、6.5mm、6.6mm、6.7mm、6.8mm、6.9mm、7mm、7.1mm、7.2mm、7.3mm、7.4mm、7.5mm、7.6mm、7.7mm、7.8mm.7.9mm、若しくは8.0mmのような、この範囲内の任意の特定の値である。さらに、いくつかの実施例において、シャントの長さは、含水したときに、同じままであってもよく、又は増大してもよい。例えば、シャントの長さは、乾燥しているときの約5mmから、膨張して、完全に含水したときの約6mmの長さまで増大することができる。
シャント全長のうち、制限区画の軸方向長さは約0.1mmから約6mmまでであってもよい。いくつかの実施例において、制限区画長は、約0.5mmから約4mmまでであってもよい。いくつかの実施例において、制限区画長は、約2mmであってもよい。
付加的に、シャントのいくつかの実施例は、眼によって適応することができる異なる形状及び異なる寸法を有してもよい。本明細書において開示されている実施例によれば、(例えば、主区画又は制限区画の)外径、(例えば、主区画又は制限区画の)内径、(例えば、主区画又は制限区画の)セグメント長、及び全長について開示されている様々な寸法範囲内の寸法を有する眼内シャントを形成することができる。
例えば、いくつかの実施例は、シャントが約6mmの全長、約150μmの主区画内径、及び約40μmから約63μmまでの制限区画内径を有するように構成することができる。
図面は、外科的介入を必要とすることなくインプラントの構成を変更することによって第2の流れに修正することができる第1の流れを有することができる眼内インプラント又はシャントの実施例を示している。
いくつかのインプラントは、その制限区画の取り外し可能部分を除去、分離、又は取り外しすることによって第2の流れに変更することができる第1の流れを有するように構成することができる。いくつかの実施例において、第1の流れは、インプラントを通じて第2の流れよりも小さくてもよい。したがって、その区画の修正又は取り外しによって、インプラントを通じた流れ抵抗を低減することができ、結果、インプラントを通じた流れが増大することを許容し得る。
例えば、図面は、1つ又は複数の部分的に閉塞性の又は流れを限定する制限区画と、1つ又は複数の非閉塞性の又は非制限的な主区画とを有する、流動調節可能インプラント又はシャントの実施例及び構成を示す。
本明細書において開示されているシャントのいくつかの実施例は、眼の前房からの過剰な流出を防止する所望の初期流れ抵抗又は流動値を提供することができ、したがって、低い眼圧及び低眼圧症を回避する。しかしながら、生物学的流出抵抗が生じると、臨床医は、高い眼圧を防止するように、シャントの流れ抵抗又は流動値を調節することができる。したがって、本明細書におけるいくつかの実施例は、臨床医がシャントの流量を調整又は調節することを可能にする。これらのシャントの構成要素の幾何学的構成及び寸法は、所望に応じて、所望の流れ抵抗を与えるように操作することができる。したがって、例示及び論述されている実施例は、本明細書における特徴又は教示の範囲を限定しない。
いくつかの実施例によれば、シャントは、臨床医が、約1μL毎分から約3μL毎分までの流量を与えるように流れ抵抗又は流動値を調整することができるように、構成されてもよい。さらに、シャントは、臨床医が、約2μL毎分の流量を与えるように流れ抵抗又は流動値を調整することができるように、構成されてもよい。
図3〜図5は、取り外し可能部分がシャントを通る流体流の完全又は全体的な閉塞を可能にする眼内シャントの実施例を示す。図3及び図4は、取り外し可能部分がシャントの管腔内に位置決めされる実施例を示し、一方、図5は、取り外し可能部分がシャントの流出端部の周りに位置決めされる実施例を示す。いくつかの実施例によれば、流れ閉塞部は、管腔を通る流れを遮断するために、管腔に挿入されるか、流出端部に取り付けられるか、又は、他の様態でシャントの流出端部にコーティングされる、別個の構成要素又は材料であってもよい。したがって、いくつかの実施例において、図3〜図5は、シャントを通る流れが最初に遮断されるシャントを示し、一方、図6〜図9は、シャントを通る流れが低減されるが、そこを通る流れを許容しないように遮断されず、又は完全には閉じられないシャントを示す。
図3を参照すると、眼内シャント60は、そこを通って延伸するシャント管腔64を画定する壁62を有する細長い本体を備えることができる。シャント60は、対向する端部(例えば、入口端部66及び流出端部68)を備えることができる。入口端部66は、空いており、流入を可能にすることができ、流出端部68は、1つ又は複数の制限部を備えることができる。シャント60は、閉塞性であるか又は流れを限定する制限区画70と、非閉塞性又は非制限的な主区画72とを備えることができる。シャント管腔64は主区画72を通じて延伸することができる。図示されている実施例において、制限区画70を通る流れは閉塞又は遮断される。
図4は、シャント60の制限区画70をより詳細に示す。制限区画70は、シャント60の流出端部68において管腔64内に位置決めされる流動制限手段、取り外し可能部分、又は栓74を備えることができる。栓74は、管腔64に挿入される、概して円形のディスク又はシリンダを含むことができる。栓74は、流出端部68にわたる破断可能なシールを提供することができる。
栓74は、栓74が流出端部68から容易に除去されることを可能にする軸方向厚さ(長手方向軸に沿って測定される)を備えることができる。例えば、いくつかの実施例において、栓74は、シャント60の壁62の幅79よりも小さい軸方向厚さを備えることができる。さらに、いくつかの実施例において、栓74は、シャント60の壁62の幅79にほぼ等しい軸方向厚さを備えることができる。したがって、いくつかの実施例において、栓74の厚さは、約30μmから約80μmまで、約40μmから約50μmまで、又は約45μmであってもよい。
さらに、壁の幅79は、栓74の幅78の2倍、3倍、又は4倍程度の大きさであってもよい。したがって、いくつかの実施例において、栓74の厚さは、約7μmから約40μmまで、約10μmから約25μmまで、又は約15μmであってもよい。
しかしながら、いくつかの実施例において、栓74の幅78は、壁62の幅79よりも大きくてもよい。例えば、栓74の幅78は、壁62の幅79の2倍、3倍、又は4倍程度の大きさであってもよい。その上、シャント自体の全長に対して、栓74の幅78は、シャントの全長の約0.1%から約40%までの間、約30%から約40%までの間、約20%から約30%までの間、約15%から約20%までの間、約10%から約15%までの間、約5%から約10%までの間、約3%から約5%までの間、約2%から約3%までの間、約1%から約2%までの間、約0.5%から約1%までの間、約0.1%から約0.5%までの間、約0.2%から約0.5%までの間、又は約0.3%から約0.4%までの間であってもよい。したがって、いくつかの実施例において、栓74は、約8μmから約3200μmまで、約16μmから約2400μmまで、約24μmから約1600μmまで、約32μmから約1200μmまで、約40μmから約800μmまで、約80μmから約400μmまで、又は約160μmから約240μmまでの幅78を有してもよい。
図4に示すように、いくつかの実施例において、栓74は、流出端部68にわたって延伸することができる。栓74は、管腔64内の全体に位置決めされてもよい。しかしながら、栓74はまた、流出端部68の端面の一部分をカバーしてもよい。
いくつかの実施例において、シャント60を形成するために、シャント60は、溶液に浸漬して、毛細管作用又はウィッキング力を可能にし、溶液を管腔64に汲み出してその中に栓を形成することができる。代替的に、溶液は、管腔64内に注入又は引き込むことができる。しかしながら、栓74はまた、摩擦嵌め又は接着によって適所に保持される固体材料として管腔64に挿入することもできる。
下記、並びに、図3及び図4に示すものと同様の実施例を示す図10A〜図10Dにさらに例示するように、栓74は、管腔64を通る流れを許容するために、管腔64内から除去及び変位させることができる。したがって、いくつかの実施例において、シャント60の流出端部68は、可撓性且つ圧縮荷重に応答して変形可能であり得る。流出端部68に加えられる圧縮荷重は、シャント60の壁62をシフトさせ又は動かすことができ、結果、栓74の外面76と管腔64の内面との間の摩擦又は接着係合を克服することによって、栓74が除去される。栓74の外面76が管腔64の内面に対して滑ると、栓74を管腔64から取り出すことができ、結果、栓74によって生成される閉塞が空く。
上記で言及したように、いくつかの実施例において、シャント60の内径は、含水したときに、同じままであってもよく、増大してもよく、又は低減してもよい。さらに、いくつかの実施例において、管腔64の制限区画70に結合されているか又は制限区画70内に存在する取り外し可能部分又は栓74(流出端部又は制限区画70において流動制限を与える)が、シャント60の内径よりも低い速度で又はそれよりも小さい程度まで膨張する間、シャント60の内径は増大し得る。したがって、シャント60の埋め込み及び含水後、且つ、所望の時間期間(シャント及び取り外し可能部分の処方に基づいて設定することができる)が経過した後、栓74は「破断可能」状態になることができる。加えて、又は代替的に、シャント60及び/又は栓74は、栓74が破断可能状態になることを可能にするために、異なる速度で分解し得る。破断可能状態において、栓74は、流出端部68との係合が低減し得、したがって、圧縮力のような外力が加えられるのを受けて、栓74がより容易に除去又は破断されることが可能になる。
同様に、図5は、そこを通って延伸するシャント管腔84を画定する壁82を有する細長い本体を備える眼内シャント80を示す。シャント80は、対向する端部(例えば、入口端部86及び流出端部88)を備えることができる。入口端部86は、空いており、流入を可能にすることができ、流出端部88は、1つ又は複数の制限部を備えることができる。シャント80は、閉塞性であるか又は流れを限定する制限区画90と、非閉塞性又は非制限的な主区画92とを備えることができる。シャント管腔84は主区画92を通じて延伸することができる。図示されている実施例において、制限区画90を通る流れは閉塞又は遮断される。
制限区画90は、シャント80の流出端部88の周りに位置決めされ(また、管腔84内で少なくとも部分的に延伸することができる)流動制限手段又はキャップ94を備えることができる。キャップ94は、流出端部88へとコーティングされ、その周りで乾燥される一定質量の材料を含むことができる。例えば、いくつかの実施例において、シャント80は、流出端部88をコーティングして、シャント80の流出端部88上にキャップ又はストッパを形成する溶液に浸漬することができる。しかしながら、キャップ94はまた、摩擦嵌め又は接着によって適所に保持される固体材料又は層として流出端部88に結合することもできる。
図3、図4、及び図10A〜図10Dに関連して上記で言及されているように、キャップ94は、管腔84を通る流れを許容するためにシャント80の流出端部88から除去及び変位させることができる。したがって、いくつかの実施例において、シャント80の流出端部88は、可撓性且つ圧縮荷重に応答して変形可能であり得る。流出端部88に加えられる圧縮荷重は、シャント80の壁82をシフトさせ又は動かすことができ、結果、キャップ94とシャント80の外面との間の摩擦又は接着係合を克服することによって、キャップ94が除去される。キャップ94がシャント80の外面に対して滑ると、キャップ94は、シャント80の流出端部88から分離することができ、結果、キャップ94によって生成されている閉塞が空く。
いくつかの実施例において、キャップ94は、シャント80の外径よりも大きい外側断面プロファイルを備えることができる。キャップ94は、シャント80の外面98から外向きに延伸する1つ又は複数の近位突出面96を備えることができる。突出面96は、臨床医によって加えられる力(例えば、圧縮力)が、臨床医がキャップ94を除去するときにシャント80に対するキャップ94の軸方向変位をより容易に引き起こすことを可能にすることができる。
その上、いくつかの実施例において、キャップ94は有利には、キャップ94が圧縮に対してシャント80よりも大きい圧縮強度又は抵抗を有することを保証する傾向にある軸方向厚さ(長手方向軸に沿って測定される)を備えることができる。したがって、シャント80及びキャップ94に対して圧縮力が加えられると、シャント80は、半径方向においてキャップ94よりも大きい程度まで変形又は圧縮する傾向になる。したがって、そのような作用は、シャント80の流出端部88とキャップ94との間の係合解除を引き起こす傾向にあり得る。
さらに、いくつかの実施例において、シャント80の外径は、含水したときに、同じままであってもよく、増大してもよく、又は低減してもよい。いくつかの実施例において、管腔84の制限区画90に結合されているか又は制限区画90をカバーしている取り外し可能部分又はキャップ94(流出端部又は制限区画90において流動制限を与える)が、シャント80の外径よりも高い速度で又はそれよりも大きい程度まで膨張する間、シャント80の外径は同じままであるか又は増大し得る。したがって、シャント80の埋め込み及び含水後、且つ、所望の時間期間(シャント及び取り外し可能部分の処方に基づいて設定することができる)が経過した後、キャップ94は「破断可能」状態になることができる。加えて、又は代替的に、シャント80及び/又はキャップ94は、キャップ94が破断可能状態になることを可能にするために、異なる速度で分解し得る。破断可能状態において、キャップ94は、流出端部88との係合が低減し得、したがって、圧縮力のような外力が加えられるのを受けて、キャップ94がより容易に除去又は破断されることが可能になる。
図6は、そこを通って延伸するシャント管腔104を画定する壁102を有する細長い本体を有するシャント100を示す。シャント100は、対向する端部(例えば、入口端部106及び流出端部108)を備えることができる。入口端部106は、空いており、流入を可能にすることができ、流出端部108は、1つ又は複数の制限部を備えることができる。シャント100は、閉塞性であるか又は流れを限定する制限区画110と、非閉塞性又は非制限的な主区画112とを備えることができる。流れは、制限区画110を通じて与えることができるが、抵抗は主区画112を通るときよりも大きい。シャント管腔104は主区画112を通じて延伸することができる。制限区画110は、ゼラチン・チューブを含んでもよい。ゼラチン・チューブは、シャント管腔104に挿入することができる。
図6は、シャント100の制限区画110をより詳細に示す。制限区画110又はゼラチン・チューブは、補助管腔120を画定する壁118を備えることができる。壁118は、壁102とは異なる内寸を規定することができる。例えば、壁118は、壁102の断面又はプロファイルよりも小さい断面又はプロファイルを規定することができ、したがって、管腔104を管腔120よりも大きくする。いくつかの実施例において、補助管腔120は、概してシャント管腔104と同軸に延伸することができるが、補助管腔120は、シャント管腔104の中心軸から離間されるように構成することができる。
例えば、補助管腔120はまた、制限区画110を横断し、及び/又は、制限区画110の中心軸から離間されると同時に、制限区画110に沿って長手方向に延伸することもできる。壁118は、一定又は可変の厚さを規定することができる。さらに、補助管腔120は、制限区画110を形成する壁118によって少なくとも部分的に囲むことができる。しかしながら、壁118は不連続であり得、補助管腔120は、制限区画110の壁118及び壁102の中間で境界され得る。したがって、管腔104及び管腔120は、いくつかの実施例において、共通の境界面を有し得る。
いくつかの実施例において、図6に示すように、制限区画110は、壁110がシャント管腔104の内径にほぼ等しい外径を規定するように構成される栓として成形することができる。そのため、栓は、栓を主区画112に結合するために管腔104に挿入することができる。
さらに、制限区画110は、臨床医が、シャント100の流出端部108から制限区画110を手動で除去、分離、又は取り外しすることを可能にするなどのために、主区画112に取り外し可能に結合することができる。例えば、制限区画110は、主区画112に取り外し可能に結合することができ、結果、制限区画110が主区画112から完全に又は少なくとも部分的に取り外されることが可能になる。例えば、制限区画110は、シャント管腔104に挿入される金属スタイラス又は構造を備えることができ、これは後に取り外すことができる。
加えて、制限区画110は、主区画112と同じ又は異なるゼラチン材料を含むことができる。例えば、制限区画110は、主区画112のものとは異なる分解速度を有する材料を含むことができ、これは、主区画112からの制限区画110の取り外し又は分解を容易にする、より大きい若しくは小さい架橋、追加の材料、又は他の構造を有することによって達成することができる。
さらに、いくつかの実施例において、制限区画は、制限端部とは別個に形成され、後に制限端部に接合又は結合される材料又は構成要素を使用して形成することができる。例えば、制限区画は、接着することができ、科学的に結合することができ、又は、摩擦若しくは締まり嵌め、又は、突出部及び戻り止めのような、相補的な構造の間の嵌め合い係合などによって機械的に結合することができる。
除去を容易にするために、制限区画110は、入口端部106に当接する制限端部122を有する拡大部分124を含むことができる。拡大部分124は、本明細書において説明されているような、制限区画110の除去、分離、又は取り外しを可能にするために、少なくとも部分的に管腔104の外側にあるままであり得る。図6に示すように、制限区画110の補助管腔120は、拡大部分124を通じて続く。いくつかの実施例において、拡大部分124は、壁102のものと同様の断面又は外側プロファイルを有することができる。さらに、いくつかの実施例において、制限区画110は、それを通じて延伸する管腔を欠く又は有しない中実の栓であってもよい。
シャント100は、その2つ以上の区画が異なる流動制限又は流動値を備えるように構成することができる。したがって、場合によっては、臨床医は、シャント100の1つ又は複数の区画を操作することによって、シャント100の全体的な流動制限又は流動値を手動で操作又は調整することができる。いくつかの実施例において、この操作は、手術なしに実施することができる。さらに、いくつかの実施例において、臨床医は、シャントの全体的な流動制限又は流動値を経時的に変化させるために自動調整又は受動的に調整するシャント又はシャント・システムを利用することができる。
シャントの所与の区画の流れ抵抗又は流動値は、その所与の区画の幾何学的制約又は特性に関係し得る。幾何学的制約又は特性は、直径若しくは半径、所与の区画の長さ、流路の断面積、表面粗度、又は他のそのような幾何学的特性のうちの1つ又は複数であってもよい。いくつかの実施例において、本開示の目的のために、流れ抵抗又は流動値は、所与の流体の所与の区画を通じた流体流量の数学的計算が予測される数値表現、係数、又は式であってもよい。例えば、流動値は、所与の区画の内径又は半径と軸方向長さとの比を表してもよい。流動値がより高くなる結果として、流量がより大きくなり得る。さらに、いくつかの実施例において、流れ抵抗は、例えば、所与の区画の軸方向長さと内径又は半径との比など、流動値の逆数とすることができる。一般的に、流れ抵抗がより高くなる結果として、流量がより小さくなる。さらに、流れ抵抗は主に、液体(房水)のシャント長さ、内径及び粘度に依存し得る。
シャントを通る流量、及び、したがって流体によってシャントに及ぼされる圧力は、ハーゲン・ポアズイユの式によって計算される。
Figure 2021151615


式中、Φは体積流量であり、Vは注がれる液体の体積(立方メートル)であり、tは時間(秒)であり、vはチューブの長さに沿った平均流速(メートル/秒)であり、Δxは流れ方向における距離(メートル)であり、Rはチューブの内径(メートル)であり、ΔPは2つの端部の間の圧力差(パスカル)であり、ηは動的流体粘度(パスカル秒(Pa・s))、Lはx方向におけるチューブの全長(メートル)である。
例えば、シャント100は、制限区画110を通る流れが流れ抵抗又は流動値を規定するように構成することができる。主区画112は、第1の流量断面範囲を規定することができ、制限区画110は、第1の流量断面範囲よりも小さい第2の流量断面範囲を規定することができる。第1の流れ抵抗又は流動値は、制限区画110の幾何学的制約又は特性によって決定することができる。そのような制約は、制限区画110の長さ、壁118の内径又は半径、及び、壁118の内面粗度のような他の特徴を含むことができる。
さらに、制限区画110の第2の流量断面範囲又はプロファイルは、様々な幾何学的プロファイルのうちのいずれかであり得る。例えば、第2の流量断面範囲又はプロファイルは、円形、矩形、正方形、多角形、又は他の形状であってもよい。第2の流量断面範囲又はプロファイルは、主区画112よりも小さい断面積を与えるように構成することができる。第2の流量断面範囲又はプロファイルは、制限区画110の長手方向延伸範囲に沿って一定又は可変であってもよい。
同様に、主区画112は、制限区画110の第1の流れ抵抗又は流動値とは異なる流れ抵抗又は流動値を規定することができる。制限区画110の流れ抵抗又は流動値と同様に、主区画112の流れ抵抗又は流動値は、上述したような、主区画112の幾何学的制約又は特性によって決定することができる。したがって、主区画112の幾何学的制約は、制限区画110の幾何学的制約とは異なり得、結果、流れ抵抗又は流動値が異なる。
主区画及び部分的に制約された区画から成る、シャントにわたる全体的な圧力降下ΔPtotalは、上記の式に従って、各区画について別個にΔPmain及びΔPpartially constrainedとして計算し、
Figure 2021151615


その後、2つの数をともに加算することによって計算することができる:ΔPtotal=ΔPmain+ΔPpartially constrained。3つ以上の区画がある場合、それらは適応的にともに加算される。
任意の所与のシャントのΔPtotalは、任意の所与の流量Фについての、眼の最小IOPを表す。シャントを通る流量Фは、シャントのロケーション、及び、通常、典型的には約1から約3μl/minまでである眼の房水産生量の約10%から約90%までの周囲組織抵抗の量に依存している。
図6に示すように、シャント100は、単一の制限区画110及び単一の主区画112を備えることができる。しかしながら、シャント100は、複数の制限区画及び/又は複数の主区画を備えてもよい(例えば、図7〜図9を参照されたい)。
所与の制限区画はまた、複数の断面流量範囲又は内径をも規定することができる。例えば、図7に示すように、制限区画は、明確に異なる断面流量範囲又は内径を有する、明確に異なるステップ又は部分区画を有することができる。
図7は、閉塞性の又は流れを限定する制限区画142が第1の閉塞構成要素150及び第2の閉塞構成要素152を備えるシャント140の実施例を示す。第1の閉塞構成要素150及び第2の閉塞構成要素152は、シャント140のシャント壁146によって形成される管腔144に挿入することができる。第1の閉塞構成要素150及び第2の閉塞構成要素152はまた、シャント管腔144に挿入する前に、予め組み立てることもできる。第1の閉塞構成要素150及び第2の閉塞構成要素152は、明確に異なる流れ抵抗又は流動値を与える、異なる内側断面寸法(例えば、直径)を規定することができる。したがって、いくつかの実施例において、臨床医は、シャントの流れ抵抗又は流動値を調整するために2つ以上の制限区画を手動で除去、分離、又は取り外しすることができ、したがって、臨床医は、シャントを通じた2つ以上の異なる流れ抵抗又は流動値を達成することが可能になる。例えば、図10A〜図10Dに関して後述するもののような、初期手動操作を、第2の閉塞構成要素152を第1の閉塞構成要素150から除去、分離、又は取り外しするために適用することができ、したがって、第1の閉塞構成要素150のみがシャント140に結合されたままになる。その後、臨床医は、任意選択的に、手動操作をさらに適用することによって、第1の閉塞構成要素150をシャント140から除去、分離、又は取り外しすることができる。
例えば、図7に示す実施例と同様に、制限区画は、シャント管腔内に適合するように構成されているチューブを使用して形成することができる。さらに、制限区画は、シャント壁の内面に沿って層状にされる構成要素、コーティング、又は他の材料を使用して形成することができる。構成要素、コーティング、又は他の材料は、シャント壁の内面の周囲を少なくとも部分的に取り巻いて延伸することができる。いくつかの実施例において、構成要素、コーティング、又は他の材料は、周囲を完全に取り巻いて延伸することができ、いくつかの実施例において、構成要素、コーティング、又は他の材料は、シャント壁の内面に沿って長手方向に延伸することができる。いずれの構成においても、制限区画の全体的な断面流量範囲は、主区画の全体的な断面流量範囲よりも小さくなり得る。
いくつかの実施例において、制限区画は、その制限区画に沿ってシャントの寸法を変化させることによって形成することができる。さらに、制限区画は、接合部において、穿孔、薄いシャント壁、又は、接合部において優先的に分解又は破断することを可能にする他のそのような構造によって主区画から区分することができる。したがって、制限区画は、シャントの主区画と一体的に、又は、シャントの主区画と連続した単一の材料片から形成することができる。
図8は、複数の閉塞性の又は流れを限定する制限区画202、204及び複数の主区画206、208を有するシャント200のまた別の実施例を示す。制限区画202、204は、同一の又は異なる流れ抵抗又は流動値を含むことができる。図示されているように、制限区画202は、制限区画204よりもわずかに長い軸方向長さを規定することができる。したがって、制限区画202の流れ抵抗は、制限区画204の流れ抵抗よりも大きくすることができる。いくつかの実施例において、制限区画202、204の内径又は半径も変化し得る。さらに、主区画206は、制限区画202、204の間に配置することができる。
図7に示す実施例に関連して上記で言及されているように、制限区画202、204は、臨床医によって、制限区画202、204の一方又は両方をシャント200から分離するために、手動で操作することができる。したがって、図10A〜図10Dに関連して後述するものと同様に、シャント200の流動値を調整するために、非外科的介入を実施することができる。
本明細書において教示又は開示されている実施例の幾何学的パラメータのいずれかと同様に、シャントの所望される全体的な流れ抵抗又は流動値を達成するために、閉塞性の又は流れを限定する制限区画202、204の間の距離のような、シャント200の他の特徴及び態様は変化し得る。
加えて、図9は、上述した図6と同様の実施例を示す。図9において、第1の制限区画252及び第2の制限区画254を備えるシャント250が示されており、これらの制限区画は、互いに、及び、シャント250の主区画260に取り外し可能に結合することができる。図9は、第1の制限区画252及び第2の制限区画254が異なる内径272、274を含むことを示しており、これらの内径は、主区画260の内径276とも異なり得る。しかしながら、第1の制限区画252及び第2の制限区画254並びに主区画260は、互いと同じ内径を有してもよく、又は異なる内径を有してもよい。
図3〜図8に示す実施例に関連して上記で言及されているように、臨床医は、制限区画252、254の一方又は両方を、シャント250の本体260から除去、分離、又は取り外しするために、シャント250を手動で操作することができる。
本明細書において開示されている実施例のいずれかにおいて、臨床医は、シャントの流れ抵抗を変化させることができる、単一の又は複数の増分的な手動の非外科的介入を実施することを可能にされ得る。図3〜図9に示すシャントの他の構成又は組み合わせが、実施され得、本開示の一部として企図される。
本明細書において開示又は教示されている流動調節可能シャントを使用して、臨床医は、シャントの1つ又は複数の部分の流れ抵抗又は流動値を修正して、シャントの全体的な流れ抵抗又は流動値を調整するために、手動の非外科的介入を実施することができる。これによって、臨床医が、シャントが生物学的流出制限の任意の増大に応答して最適な全体的流れ抵抗を維持することを保証することが可能になる。したがって、術後訪問中に、臨床医は、シャント又は排出流路の周囲の組織に変化がないかモニタリングし、眼圧を測定及び追跡し、必要なときには、最適な眼圧を維持するために流れ抵抗又は流動値を調整又は修正することができる。
上記で言及されているように、シャントが眼に配置され、治癒した後、周囲組織は、シャントを通る流れを限定又は低減する可能性がある、線維化のような生物学的流出制限を生成する可能性がある。シャントの全体的な流出抵抗を変化させる組織反応は、典型的には、手術の約1〜10週間後に安定化する。
臨床医は、閾値時間期間が経過した後に後続の手技においてシャントを修正するために、術後検査を実行することができる。この時間期間は、約8週間から約3カ月までであってもよい。多くの場合、安定化及び治癒を達成するためには、10週間が十分な時間量であり得る。適切である場合、無論、シャントの修正を実施することができる。
術後検査の一環として、臨床医は、眼圧が所望のレベルにあるか否かを検証することができる。一般的に、正常な眼圧は約1333Pa(10mmHg)から約2666Pa(20mmHg)までである。眼圧が望ましくないレベルにある(例えば、2666Pa(20mmHg)よりも大きい)場合、臨床医はそれに従ってシャントを修正することができる。
臨床医は、シャントの流れ抵抗又は流動値を低減するために、シャントを修正することができる。例えば、臨床医は、シャントから一部分を取り外すことができ、場合によっては、その一部分を眼から取り外すことができる。シャントの一部分の除去、分離、又は取り外しによって、シャントの流れ抵抗を低減することができ、結果、シャントを通じた流れが増大することを許容することができ、眼圧が軽減及び低減する。
したがって、いくつかの実施例において、シャントが、(1)早期の低い術後眼圧及び低眼圧症を回避するための相当の初期流出抵抗、並びに、(2)生物学的流出抵抗(例えば、標的空間の線維化)の上昇を補償するためにその後の流出抵抗を低減する能力を提供することができる、方法及びデバイスが提供される。
シャントの流れ抵抗又は流動値を変化させるために、シャントのいくつかの実施例は、臨床医がシャントの閉塞性の又は流れを限定する制限区画の1つ又は複数の態様、区画、又はすべてを取り外すために、非外科的介入を通じてシャントを手動で操作することができるように、構成することができる。場合によっては、臨床医は、シャントの制限部分を除去、分離、又は取り外しすることができ、結果、最適な長期的眼圧性能のために、流れを広げることができる。
いくつかの方法において、シャントは、制限端部が眼の前房内に配置されるように位置決めすることができる。さらに、いくつかの方法において、シャントは、制限端部が標的空間又は圧力がより低いロケーション内に配置されるように位置決めすることができる。さらに、いくつかの実施例において、シャントは、1つ又は複数の閉塞性の又は流れを限定する制限区画又は端部が前房及び標的空間内に配置されるように構成及び位置決めすることができる。
いくつかの実施例によれば、シャントは、その制限端部が、眼の結膜下腔内のような、標的空間又は圧力がより低いロケーション内に位置決めされるように位置決めすることができる。例えば、図10A〜図10Dは、眼302に埋め込まれるシャント380を示す。シャント380は、流入端部386及び流出端部384を備えることができる。流入端部386は、眼302の前房310内に位置決めすることができる。さらに、流出端部384は、眼302の結膜下腔320内に配置することができる。したがって、シャント380は、前房310内の流体の圧力を、眼302の結膜下腔320のような、圧力がより低いロケーションに逃がすことを可能にするように動作可能であり得る。上記で言及されているように、流出端部384内に配置されている、閉塞性の又は流れを限定する制限区画382は、経時的に、低眼圧症のような、眼圧が低い状態が回避されることを保証する傾向にあり得るが、シャント380の全体的な流出又は流量を低減する可能性がある、特定の生物学的流出制限が形成される可能性がある。制限区画382は、シャント380の管腔383内に少なくとも部分的に配置されることなどによって、シャント380に結合することができる。図10A〜図10Dに示すシャント380の実施例は、上記及び図6に例示したものと同様である。下記にさらに論じるように、図10A〜図10Dは、外科的介入なしにシャント380の流れ抵抗又は流動値を調整するために、臨床医がシャント380内の制限区画382を手動で操作することができるステップを示す。
図10A〜図10Dは、シャント380を機械的に修正することができる実施例の種々の態様を示す。図10Aは、シャントを通じた流れ抵抗が最大値にある初期位置又は構成にあるシャント380を示す。流れ抵抗の低減が正当であると臨床医が判定した後、その医師はその後、眼302の構造に対するシャント380の位置を確認し、シャント380の構成を操作又は修正する準備をすることができる。
例えば、図10B及び図10Cは、シャント380の流れ抵抗又は流動値を調整するためにシャント380を機械的に修正するための非外科的方法の実施における臨床医の指のストロークを示す。図示されているように、制限部分382は、結膜321を圧迫し、眼に対して圧力を加え、シャント380の上方で結膜321に沿って後方の方向に指を動かすことによって、シャント380の流出端部384から除去することができる。
上記で論じられているように、いくつかの実施例において、制限区画382は、シャント380の管腔383から取り外すことができる流体制限部を含むことができる。さらに、制限区画382は、シャント380の管腔383の内側に取り外し可能に取り付けることができる。いくつかの実施例において、制限区画382は、栓、断面積が低減した部分、又は、任意の他の適切な閉塞を備えることができる。制限区画382は、シャント380内に完全に配置されるか、又は、少なくとも部分的に外側でシャント380の周りに配置され得る。制限区画382は、シャント380内の制限区画382の接着又は摩擦保持を克服することによって、シャント380から取り外すことができる。
いくつかの実施例によれば、制限区画382は、シャント380を変形させることによってシャント380の外面381に力を加えることによって、シャント380内から取り外すことができる。
いくつかの実施例において、シャント380は、可撓性且つ/又は他の様態で圧縮可能である材料から形成される。例えば、シャント380を圧縮、屈曲、又は他の様態で変形させるために、シャント380の外面381に圧力又は力を加えることができる。いくつかの実施例において、シャント380の外面381に力が加わると、シャント380の内部断面積が、初期断面積から圧縮又は低減した断面積へと低減することができる。
いくつかの実施例において、シャント380内に配置される制限区画382は、シャント380の外面381に外力が加わるときに、シャント380ほど圧縮されなくてもよい。例えば、制限区画382は、壁がより厚い、材料が異なる、又は、ほかのそのような構造的変形形態など、シャント380のものとは異なる構造的強度を含むことができる。それゆえ、シャント380が変形されると、制限区画382は外方に、断面積が低減した領域から断面積がより大きい領域へと、又は、シャント380から外方に付勢することができる。いくつかの実施例において、制限区画382は、制限区画382の前方に力を加えることによってシャント380を通じて滑らされ、後方の方向に誘導されて、制限区画382の前方の断面積が低減され、制限区画382がシャント管腔383から外方に又は他の様態でシャント380から離間して押し込まれ又は付勢され得る。
いくつかの実施例において、シャント380を変形させるために、シャント380の外面381に直接的に外力を加えることができる。いくつかの実施例において、外力は、眼302の組織に加えることができ、これによって、図10Cに示すように、シャント380の外面381を圧縮するか、又は、他の様態で、外面381に力を伝達することができる。図示されている実例において、シャント380は結膜下領域320に位置する。それゆえ、結膜321に力を加えて、結膜321を圧縮し、シャント380の外面381に力を伝達することができる。
図10B及び図10Cに示すように、図示されている実例において、臨床医は、指340によって眼302に力を加えて、結膜321のような眼の組織をマッサージし、シャント380を圧縮することができる。図10Dに示すように、このシャント380の圧縮によって、制限区画382は、制限端部384から押し出されて、結膜下腔320内でシャント380から離間され得る。
図10Cに示すように、いくつかの実施例において、制限区画382がシャント380から外方に付勢されると、制限区画382は、流出端部384から外方に付勢され得る。いくつかの実施例において、制限区画382がシャント380から外方に付勢された後、制限区画382は流出端部384から離間することができ、結果、図10Dに示すように、制限区画382と流出端部384との間には小空間が存在する。このように、流出端部384を通じて流出を、概して自由なままにすることができる。いくつかの実施例において、制限区画382は、眼から取り除くか、又は、遮断を防止し、流出端部384を通じて流出を保持するようにするスペーサとして作用するように、適所に残すことができる。これは、ゼラチン材料のような、眼の中で非常に穏やかなままになる制限区画382の材料について特に当てはまり得る。いくつかの実施例において、制限部分382は、約0.2mmから約2mmまでだけ、流出端部384から離間されてもよい。さらに、制限部分382は、約0.5mmから約1mmまでだけ、流出端部384から離間されてもよい。
いくつかの実施例において、制限部分382が流出端部384から離間された後、制限部分382は、眼302から取り出すことができる。
図11を参照すると、図示されている実例において、指の代わりに、ローラ・ツール342を使用して、眼302に力を加えるか、又は、マッサージすることができる。いくつかの実施例において、ローラ・ツール342を利用することによって、眼302に付与されるせん断力を最小限に抑えながら、眼302に力を加えることができる。ローラ・ツール342は、眼302に使用するのに適した任意の適切なツールであってもよい。
図12を参照すると、くさび状ツール344を使用して、眼302に力を加えるか、又は、マッサージすることができる。いくつかの実施例において、くさび状ツール344を利用することによって、制限区画382をシャント380から外方に付勢するためのいくらかのせん断力を与えながら、眼302に圧力又は力を加えることができる。いくつかの実施例において、くさび状ツール344はまた、眼302に対して広い範囲の力を加えるために使用することができる平坦なパドルの形態(図示せず)とすることもできる。
いくつかの実施例において、制限区画382は、制限区画382に直接力を加えることによって取り外すことができる。いくつかの実施例において、制限区画382は、管腔383から引き抜くか、又は、他の様態で管腔383から外方に付勢することができる。
いくつかの実施例はまた、シャントの制限区画を除去及び/又は取り外しするために低侵襲外科手技を使用する方法又はデバイスをも提供することができる。例えば、図13を参照すると、図示されている実例において、制限区画382は、シャント380の外面381を一切操作することなく、シャント380から除去、分離、又は取り外しすることができる。
いくつかの実施例において、回収ツール346を使用して、結膜に穿刺し、制限区画382に係合することができる。ツール346は、その後、制限区画382をシャント380から外方にスライドさせることができる。回収ツール346は、制限区画382を把持又は他の様態で係合することができ、臨床医が、管腔383内の摩擦及び/又は接着力を克服した後に制限区画382を引き出すことを可能にすることができる。
いくつかの実施例において、回収ツール346は、外科用メス、皮下注射針、又は他の手術道具を含んでもよい。
流動調節可能シャントが早期の低眼圧症保護、及び、後の流量制限の漸進的な減少を、いかなる術後の外科的介入(本明細書において論じられているような)もなしに可能にする、追加の方法及びデバイスも提供することができる。いくつかの実施例において、独立して使用されるか、又は、本明細書において開示されている実施例の他の態様とともに使用されるかにかかわらず、シャントはまた、非閉塞性又は非制限的な主区画、及び、閉塞性、制限的、又は流れを限定する溶解可能な栓又は区画を備えることができる。主区画及び/又は制限区画はまた、上記の実施例において論じられているように、シャントから取り外し可能又は分離可能でもあり得る。そのような溶解可能な栓又は区画は、上述した実施例の栓、キャップ、又は他の取り外し可能部分のいずれかに組み込むことができ、それらに加えて使用することができる。
シャントは、流れが、制限された区画を通るときよりも主区画を通ってより容易に動くことができるように構成することができる。主区画は第1の流量断面範囲を画定する壁を備えることができる。溶解可能制限区画は、流体が通過することができるが、主区画を通るときよりも抵抗が大きい開口、管腔、又は流路を画定する壁を備えることができる。したがって、いくつかの実施例において、溶解可能区画の存在は、シャントを通る流れを減速させ得るが、完全には制限しない。代わりに、溶解可能区画は、外科手技後の早期の段階において流れを制限するが、経時的に溶解し、結果、溶解可能区画、及び、したがってシャントを通る流れを増大させるように配置することができる。
いくつかの実施例において、シャントは、1つ又は複数の溶解可能制限区画を備えることができる。例えば、シャントは、その単一の端部において溶解可能制限区画を備えることができる。シャントは、ともに近密に離間された、又は、シャントの対向する端部において互いから離間された2つ以上の溶解可能制限区画を備えることができる。いくつかの方法において、溶解可能制限区画は、前房、又は、結膜下腔のような圧力がより低い領域のいずれかに配置することができる。いくつかの実施例の一態様は、粒子状物質又は塵芥がシャント管腔に浮かび、結膜下腔内で溶解可能区画を通る流れを遮断し得るという可能性に起因して、溶解可能区画を前房内に配置することに(結膜下腔内のみに溶解可能区画を有することと比較して)利点があり得るという認識である。
さらに、制限区画は、開口、管腔、又は流路を画定する壁を備えることができる。上記の他の実施例に関して同様に言及されているように、制限区画の壁は、第2の流量断面範囲を画定することができる。第2の流量断面範囲は、主区画の第1の流量断面範囲よりも小さくすることができる。いくつかの実施例において、壁は、概して管状の開口、管腔、又は流路を画定することができる。さらに、開口、管腔、又は流路は、正方形、多角形、三角形、又は他の様々なランダムな形状であってもよい。壁は、開口、管腔、又は流路が制限区画の中心軸に沿って延伸することができるように構成することができる。しかしながら、開口、管腔、又は流路はまた、制限区画を横断し、及び/又は、制限区画の中心軸から離間されると同時に、制限区画に沿って長手方向に延伸することもできる。さらに、開口、管腔、又は流路は、制限区画を形成する材料によって囲むことができる。しかしながら、開口、管腔、又は流路はまた、制限区画の壁と、主区画の壁との中間に形成することもできる。
加えて、シャントの溶解可能制限区画を形成する材料は、所望の溶解速度、溶解順序、及び/又は溶解パターンに従って溶解するように構成することができる。溶解可能制限区画は、2つ以上のタイプの材料を含むことができる。材料は、差動又は段階的溶解順序又はパターンを与えるように、軸方向に層状にすることができ、周方向にオフセットすることができ、又は、他の様態で位置決めすることができる。材料は、可変又は異なる溶解速度を有することができる。
シャントの全部又は一部のみが溶解可能であってもよい。例えば、溶解可能区画は、溶解可能な生体適合性材料を含んでもよい。材料は、低眼圧症保護が所望される長さに基づいて、数日から数カ月までの、設定された又は所望の時間期間にわたって溶解するように構成することができる。
いくつかの実施例において、シャント又は制限区画のために選択される材料は、ゼラチン又は他の同様の材料を含むことができる。いくつかの実施例において、シャントを作成するために使用されるゼラチンは、ウシ皮膚由来のタイプBゼラチンを含んでもよい。好ましいゼラチンは、ウシ皮膚由来のPB Leiner gelatin、Type B、225 Bloom、USPである。シャントの作成に使用することができる別の材料は、同じくSigma Chemical.から入手可能なブタ皮膚由来のタイプAゼラチンである。そのようなゼラチンはミズーリ州セントルイスのSigma Chemical CompanyからCode G−9382で入手可能である。また他の適切なゼラチンは、ウシ骨ゼラチン、ブタ骨ゼラチン及びヒト由来ゼラチンを含む。ゼラチン類に加えて、マイクロフィスチュラ・シャントは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、コラーゲン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ヒアルロン酸及びグリコサミノグリカン類から作成されてもよい。
シャント材料は架橋することができる。例えば、ゼラチンが使用されるとき、架橋により、ゼラチン基材の分子間及び分子内結合を増大させることができる。ゼラチンを架橋するための任意の手段を使用することができる。いくつかの実施例において、形成されたゼラチン・シャントは、限定ではないが、グルタルアルデヒドのような架橋剤の溶液によって処理することができる。架橋に適した他の化合物は、1−エチル−3−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]カルボジイミド(EDC)を含む。γ線又は電子線(e線)のような放射線による架橋が、代替的に利用されてもよい。
溶解可能区画は、シャントの材料と同一の、類似する、又は異なる材料を含んでもよい。いくつかの実施例において、溶解可能区画材料は、シャントを作成するために使用されるゼラチンに類似してもよいゼラチンから作成されてもよく、それらのゼラチンは、各々が受けている架橋の量が異なる。
いくつかの実施例において、シャントは、選択される時間期間にわたってシャントを約25%のグルタルアルデヒドの溶液と接触させることによって架橋することができる。1つの適切な形態のグルタルアルデヒドは、ドイツのSigma Aldridge Companyから入手可能な1G5882等級グルタルアルデヒドであるが、他のグルタルアルデヒド溶液も使用されてもよい。グルタルアルデヒド溶液のpHは好ましくは、7から7.8まで、及び、より好ましくは7.35〜7.44の範囲内、及び、典型的には約7.4±0.01であるものとする。必要な場合、pHは、必要に応じて水酸化ナトリウムのような適切な量の塩基を添加することによって調整することができる。
例えば、「持続性」インプラントは、25%グルデルアルデヒド(Gluderaldehyde)溶液内に16時間にわたって保持することによって架橋することができる。これによって、架橋が飽和し、結果として、任意の優位の時間枠(例えば、10年)にわたって溶解しない持続性インプラントがもたらされる。しかしながら、そのような実施例において、受けた架橋がはるかに少ない(使用した架橋時間が短い、及び/又は、グルデルアルデヒド濃度が低い)ゼラチンを、溶解可能区画に使用してもよい。架橋時間及び/又はグルデルアルデヒド濃度の量を少なくすることによって、完全よりも少ない架橋が達成され得、結果として、調整可能な時間枠にわたって材料が溶解される。他の溶解可能材料及び他の架橋技法を使用して、溶解可能区画が提供されてもよい。
いくつかの方法によれば、グルデルアルデヒド濃度、架橋時間、架橋温度及び/又は溶解可能区画の幾何形状を調整することによって、溶解時間を、少なくとも約15分から数年までにすることができる。溶解時間はまた、少なくとも約1時間から数カ月までであってもよい。例えば、完全には架橋されていないゼラチンの溶解可能区画は、約20分内に溶解し得る。それゆえ、溶解可能区画のグルデルアルデヒド濃度、架橋時間、及び/又は幾何形状(長手方向の長さ、開口又は流路サイズなど)は、溶解可能区画の溶解速度を調整するために適応的に修正することができる。
シャントの内寸又は直径及び長さ、並びに、溶解可能区画の長さ、並びに、流路の寸法の設計上の検討事項に関して、長い「パイプ」ほど、流体抵抗が高くなり、「パイプ」半径及び断面積が増大するにつれて、流体抵抗は低減する。具体的には、流動値及び結果としての圧力値は、当該技術分野において知られている式を使用して決定することができる。異なる内側断面積を有するチューブを通る流れの流量は、そのような式を使用して計算することができる。チューブを通る層流の計算は、上述したハーゲン・ポアズイユの式を使用して実施することができる。管腔の大きいシャントの流量制限が重要ではないと仮定すると、シャント入口と出口との間の圧力差ΔPは、シャントの栓をされた/制約された部分の長さL及び内径(半径R)のみによって与えられる。
加えて、いくつかの方法によれば、シャントは、適切な直径のワイヤのような芯材又は基材を、ゼラチンのような材料の溶液に浸漬することによって作成されてもよい。いくつかの方法において、1つ又は複数の制限区画(例えば、溶解可能部分)を有するシャントを形成するために、芯材又は基材は、シャントの所望の内側プロファイルに対応する1つ又は複数のピーク、谷部、突起、及び/又は湾入部を含むように構成することができる。芯材又は基材は、所望の数の層又は材料によってコーティングされるために、複数回コーティング又は浸漬することができる。例えば、芯材又は基材は、小さい外径の第1の区画及び大きい外径の第2の区画を有することができる。外径のより小さい区画は、第1の区画に沿った外径が第2の区画の大きい外径にほぼ等しくなるように、コーティング又は溶液に浸漬することができる。その後、芯材又は基材の第1の区画及び第2の区画は、溶液に漬け、乾燥させることができる。それゆえ、取り外されると、シャントは、芯材又は基材の第1の区画に対応するその制限区画において狭まる内径を有することができる。シャントを調製及び作製する方法の他の詳細及び特徴は、各々の内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、2011年12月8日に提出された米国特許出願公開第2012/0197175号、及び2011年12月8日に提出された米国特許出願公開第2013/0150770号に開示されている。
ゼラチン・インプラントの場合、溶液は、注入のために脱イオン化水又は滅菌水中にゼラチン粉末を溶解し、溶解したゼラチンを、ゼラチンの完全な溶解を保証するために徹底的に混合しながら、約55℃の温度の水槽内に配置することによって調製することができる。1つの実施例において、固体ゼラチンと水との比は、約10重量%から約50重量%までのゼラチン対約50重量%から約90重量%までの水である。いくつかの実施例において、ゼラチン溶液は、水に溶解した約40重量%のゼラチンを含む。結果としてのゼラチン溶液は好ましくは、気泡が一切なく、約200cp(センチポアズ)から約500cpまでの粘度を有する。溶液はまた、約260cpから約410cpまでの粘度を有してもよい。
本明細書においてさらに論じられているように、ゼラチン溶液は、シャントの埋め込みに対する身体の反応及び後続の治癒過程を調節するように選択される生物製剤、調剤、薬剤、及び/又は他の化学物質を含んでもよい。適切な薬物の例は、マイトマイシンC又は5−フルオロウラシルのような抗有糸分裂薬、抗VEGF(ルセンティス(Lucintes)、マクジェン、アバスチン、VEGF又はステロイドなど)、抗凝固剤、代謝拮抗剤、血管新生阻害剤、又はステロイドを含む。液体ゼラチン中に生物製剤、調剤、薬剤、又は他の化学物質を含むことによって、形成されるシャントには、生物製剤、調剤、薬剤、又は他の化学物質が含浸される。
いくつかの実施例によれば、シャントは、眼の中の1つ又は複数の標的ロケーションへの薬剤送達のために、薬剤又は薬剤溶出部分を含むことができる。薬剤溶出部分は、本明細書において開示又は教示されている実施例のいずれかと組み合わせて提供することができる。例えば、シャントは、薬剤溶出部分を備えることができる。したがって、いくつかの実施例は、眼の内部の薬剤送達デバイスとしても動作するシャントを提供する。
1つ又は複数の薬剤を、シャントによって標的ロケーションに送達するために担持することができる。シャント自体が薬剤を担持することができ、部分的に又は完全に溶解可能であり得る。例えば、1つ又は複数の薬剤を、シャントの表面に沿った1つ又は複数の溶解可能コーティング内に担持することができる。薬剤溶出溶解可能コーティングは、シャントの全長又はシャントの長さの一部分のみに沿って延伸することができる。薬剤はまた、いくつかの実施例によれば、溶解可能区画の成分として担持することもできる。いくつかの実施例において、時間制御薬剤放出は、所望の溶解速度を与えるように溶解可能コーティング又は部分を構成することによって達成することができる。それゆえ、シャントのそのような薬剤溶出部分は、たとえ水流がなくても、薬剤送達を可能にすることができる。
薬剤送達シャントの実施例に関係する態様は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2008年12月8日に提出された同時係属の米国特許出願公開第2012/0197175号に論じられている。
緑内障薬、ステロイド、他の抗炎症薬、抗生物質、ドライアイ、アレルギ、結膜炎等を含む、様々なタイプの薬剤が使用されてもよい。
シャントの少なくとも1つの区画は、薬剤溶出部分を提供するための1つ又は複数の薬剤を含むことができる。いくつかの実施例において、1つ又は複数の薬剤は、シャントの全長に沿って提供することができる。しかしながら、いくつかの実施例において、1種又は複数種の薬剤が、シャントの全体に満たない部分又はシャントの一部分のみに沿って提供されてもよい。例えば、薬剤は、前房又は圧力がより低いロケーション内に配置することができる単一の薬剤溶出端部を提供するために、シャントの端部のうちの一方のみに組み込むことができる。さらに、シャントの端部に沿って形成される以外に、薬剤溶出部分はまた、シャントの中間部分に沿って形成されてもよい。したがって、いくつかの実施例は、薬剤溶出部分のロケーション及び構成に応じて、前房の内部、強膜の内部、及び/又は、結膜下腔内での標的化された薬剤放出を可能にすることができる。
いくつかの実施例において、シャントは、異なる溶解時間を与え、且つ/又は、異なる薬剤を埋め込まれるように各々を形成することができる、複数の薬剤溶出部分を備えることができる。したがって、いくつかの実施例において、2種以上の薬剤が、独立した放出タイミングで同時に送達されてもよい。
例えば、シャントは、異なる溶解時間を与え、且つ/又は、異なる薬剤を埋め込まれるように各々を形成することができる、複数の溶解可能区画を備えることができる。
シャントはまた、その一方若しくは両方の端部のいずれかにおいて又は中間部分に沿って薬剤を送達することが可能であるようにして、脈絡膜上腔に埋め込むこともできる(一方の端部が前房内にあり、且つ、他方の端部が脈絡膜上腔にある、又は、シャント全体が完全に脈絡膜上にある)。いくつかの方法は、複数のシャント(同じ又は異なる薬剤を有し、同じ又は異なる放出タイミングを有する)を異なる場所(例えば、結膜下腔、脈絡膜上腔、前房など)に埋め込むことができるように、実施することができる。
組織適合性シャント
いくつかの実施例において、シャントは、シャントの周囲の組織の弾性率に適合する弾性率を有する材料を含むことができる。例えば、眼内シャントは、可撓性とすることができ、埋め込み部位内の周囲の組織の弾性率と実質的に同一の弾性率を有することができる。そのため、眼内シャントのいくつかの実施例は、容易に屈曲可能とすることができ、溶出し得ず、又は、組織反応を引き起こし得ず、埋め込まれると、移動し得ない。
したがって、本明細書において説明されているいくつかの方法のような、切り出し手技を使用して眼に埋め込まれると、眼内シャントのいくつかの実施例は、結膜下ブレブ形成又は眼内炎のような、実質的な眼の炎症を引き起こし得ない。眼内シャントの実施例の追加の例示的な特徴は、下記にさらに詳細に論じられる。このように、シャントのいくつかの実施例は、周囲の組織と適合する柔軟性を有するように構成することができ、周囲の組織と相互作用するいかなるタイプのアンカーも必要とせずに、シャントが、埋め込み後に適所に留まることが可能になる。結果、それによって、シャントのいくつかの実施例は、眼の周囲の組織に刺激又は炎症を引き起こすことなく、埋め込み後に流体流が眼の前房に入らないように維持することができる。
参照により全体が本明細書に組み込まれる、2011年12月8日に提出された、出願人の同時係属出願である米国特許出願公開第2013/0150770号において論じられているように、弾性率又は弾性係数は、物体又は物質が、力を加えられたときに弾性的に変形される傾向を数学的に記述したものである。Gere(Mechanics of Materials, 6th Edition, 2004, Thomson)も参照されたい(参照により全体が本明細書に組み込まれる)。身体組織の弾性率は、当業者によって決定され得る。例えば、各々の内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、Samani他(Phys.Med. Biol. 48:2183, 2003)、Erkamp他(Measuring The Elastic Modulus Of Small Tissue Samples, Biomedical Engineering Department and Electrical Engineering and Computer Science Department University of Michigan Ann Arbor,MI 48109−2125、及び、Institute of Mathematical Problems in Biology Russian Academy of Sciences, Pushchino,Moscow Region 142292 Russia)、Chen他(IEEE Trans. Ultrason. Ferroelec. Freq. Control 43:191−194, 1996)、Hall(In 1996 Ultrasonics Symposium Proc., pp.1193−1196, IEEE Cat. No. 96CH35993, IEEE, New York, 1996)、及びParker(Ultrasound Med. Biol. 16:241−246, 1990)を参照されたい。
種々の臓器の組織の弾性率が、当該技術分野において知られている。例えば、両方とも参照により全体が本明細書に組み込まれる、Pierscionek他(Br J Ophthalmol, 91:801−803, 2007)及びFriberg(Experimental Eye Research, 473:429−436, 1988)は、眼の角膜及び強膜の弾性率を示している。Chen、Hall、及びParkerは、種々の筋肉及び肝臓の弾性率を示している。Erkampは、腎臓の弾性率を示している。
いくつかの実施例において、シャントは、眼の組織、特に強膜組織の弾性率に適合する弾性率を有する材料を含むことができる。いくつかの実施例において、適合する材料は、強膜組織よりも軟質であるか、強膜組織よりもわずかに硬質であるが、シャントの移動を妨げるのになお十分に軟質である材料である。前強膜組織の弾性率は、約2.9±1.4×10N/mであり、後強膜組織の弾性率は、1.8±1.1×10N/mである。いくつかの実施例において、材料はゼラチンを含んでもよい。いくつかの実施例において、ゼラチンは、ウシ又はブタのコラーゲン由来の架橋ゼラチンを含んでもよい。さらに、シャントは、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリエチレン・テレフタレート、ポリイミド、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ(スチレン−b−イソブチレン−b−スチレン)、又はシリコーン・ゴムのような、1つ又は複数の生体適合性ポリマーを含んでもよい。
各々の内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、出願人の同時係属出願である、2011年12月8日に提出された米国特許出願公開第2013/0150770号、及び、2011年12月8日に提出された米国特許出願公開第2012/0197175号に論じられているように、シャントのいくつかの実施例は、任意選択の特徴を含んでもよい。例えば、いくつかの実施例は、圧力に反応する可撓性材料を含んでもよい、すなわち、シャントの可撓性部分の寸法又は直径は、シャントのその部分に加えられる圧力に応じて変動する。さらに、シャントは、1つ又は複数のサイド・ポートを備えてもよい。加えて、シャントのいくつかの実施例はまた、オーバーフロー・ポートをも備えてもよい。シャントのいくつかの実施例はまた、流体流を臓器から外方に誘導するのを容易にするために、その端部に1つ又は複数の突起を備えてもよい。いくつかの実施例によれば、シャントはまた、シャントの端部が長手方向スリットを含むように構成することもできる。シャントの他の変形形態及び特徴を、本明細書において開示されている実施例に組み込むことができる。
眼の眼圧を軽減するための安全で効率的な方法を提供することに加えて、本明細書において開示されている埋め込み型シャントはまた、(リンパ流出管路の抵抗に起因して)流量を調節するのに寄与し、眼とリンパ系及び/又は血管系との間の機能的排出構造の成長を刺激することもできることが観察されている。これらの排出構造は、結膜から流体を排出し、この結果としてまた、ブレブの拡散が少なくなり、ブレブ槽(bleb reservoir)が小さくなり、又は、いかなるブレブも形成されなくなる。
リンパ系及び/又は静脈によって形成され、且つそこに至る排出経路の形成には、緑内障の処置を超えた用途があり得る。したがって、シャント埋め込みの方法は、排出が所望又は要求され得る他の組織及び臓器の処置に有用であり得る。
加えて、完全に溶解可能なシャントが吸収されると、細胞に囲まれた「天然」のマイクロフィスチュラ・シャント又は経路が形成されることが観察されている。この「天然」シャントは安定している。埋め込み型シャントは、細胞の融合性の被蓋が形成されることを可能にするのに十分長く適所に留まる(それによって、形成されたシャントの対向する両側を分離されたままにする)。これらの細胞が形成されると、それらは安定し、したがって、形成された空間内に異物が配置される必要がなくなる。
本開示に従って眼内シャントを眼の中に配備することは、本明細書において説明されているように、シャントを保持するように構成されている中空シャフトを使用して達成することができる。中空シャフトは、配備デバイスに結合されてもよく、又は、配備デバイス自体の一部分であってもよい。本発明によるシャントを配備するのに適した配備デバイスは、限定ではないが、各々の内容全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,007,511号、米国特許第6,544,249号、及び米国特許出願公開第2008/0108933号に記載されている配備デバイスを含む。他の実施例において、配備デバイスは、各々の内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、2010年11月15日に提出された同時係属且つ共同所有の米国特許出願公開第2012/0123434号、2010年11月15日に提出された米国特許出願公開第2012/0123439号、及び2011年12月8日に提出された同時係属の米国特許出願公開第2013/0150770号に記載されているもののようなデバイスを含むことができる。
詳細な説明は多くの細目を含むが、これらは、本主題の技術の範囲を限定するものとして解釈されるべきではなく、本主題の技術の種々の実例及び態様を例示しているものとしてのみ解釈されるべきである。本主題の技術の範囲は、上記で詳細に論じられていない他の実施例を含むことは諒解されたい。本開示の範囲から逸脱することなく、本明細書において開示されている本主題の技術の方法及び装置の構成、動作及び詳細に様々な他の修正、変更及び変形を行うことができる。別様に表現されていない限り、要素が単数形で参照されている場合、これは、明示的に述べられている場合を除き、「唯一」のものであることを意味するようには意図されておらず、「1つ又は複数」を意味するように意図されている。加えて、デバイス又は方法が、本開示の範囲内に包含されるために、本開示の種々の実施例によって解決可能であるすべての問題に対処する必要はない。
本主題の技術の項としての例示
本開示の態様の様々な実例が、便宜上、項として下記に説明される。これらは実例として与えられ、本主題の技術を限定するものではない。
第1項.眼に埋め込まれる眼内シャントの流量を調整する方法であって、眼の前房と、眼の圧力がより低いロケーションとの間に延伸する、眼の中の眼内シャントの位置を決定することと、眼内シャントの流出部分に対して取り外し可能部分を分離し又は変位させるために、眼の外面に力を加えることであって、結果、眼内シャントを通る流量を増大させることが可能になる、力を加えることとを含む、方法。
第2項.取り外し可能部分は、第1の内側断面寸法を含み、眼内シャントは、第1の内側断面寸法よりも大きい第2の内側断面寸法を含み、力を加えることは、第1の内側断面寸法よりも小さくなるように、第2の内側断面寸法を圧縮することを含む、請求項1に記載の方法。
第3項.力を加えることは、許容される流量を約ゼロから非ゼロの流量まで増大させることを含む、第1項又は第2項に記載の方法。
第4項.力を加えることは、許容される流量を非ゼロの流量から増大させることを含む、第1項から第3項までのいずれか一項に記載の方法。
第5項.力を加えることは、取り外し可能部分を眼内シャントから分離した後に、取り外し可能部分を、流出部分の出口から離間したロケーション内に位置決めすることを含む、第1項から第4項までのいずれか一項に記載の方法。
第6項.取り外し可能部分を流出部分から分離した後に、取り外し可能部分を眼から取り出すことをさらに含む、第5項に記載の方法。
第7項.流出部分は眼の結膜下腔内に配置される、第1項から第6項までのいずれか一項に記載の方法。
第8項.力を加えることは、眼の外面に力を加えるために、眼の結膜に力を加えることを含む、第7項に記載の方法。
第9項.取り外し可能部分の少なくとも一部分は、眼内シャント内で内部に配置される、第1項から第8項までのいずれか一項に記載の方法。
第10項.力を加える前に、取り外し可能部分が、少なくとも部分的にシャントの外部に配置される、第1項から第9項までのいずれか一項に記載の方法。
第11項.眼の外面に力を加えた後に、取り外し可能部分が、圧力がより低いロケーションにおいて分解することを可能にすることをさらに含む、第1項から第10項までのいずれか一項に記載の方法。
第12項.取り外し可能部分は、分解可能材料、粘弾性材料、又は上記の任意の組み合わせを含む、第1項から第11項までのいずれか一項に記載の方法。
第13項.取り外し可能部分は、複数の取り外し可能部分を含む、第1項から第12項までのいずれか一項に記載の方法。
第14項.取り外し可能部分は、薬剤を含む、第1項から第13項までのいずれか一項に記載の方法。
第15項.眼の外面に力を加えることは、指によって力を加えることを含む、第1項から第14項までのいずれか一項に記載の方法。
第16項.眼の外面に力を加えることは、ツールを介して力を加えることを含む、第1項から第15項までのいずれか一項に記載の方法。
第17項.ツールはローラ・ツールを含む、第16項に記載の方法。
第18項.ツールはくさび状ツールを含む、第16項に記載の方法。
第19項.眼内シャントの流量を調整する方法であって、眼内シャントの流入部分が眼の前房内に配置され、眼内シャントの流出部分が眼の圧力がより低いロケーション内に配置されるように、眼に眼内シャントを挿入することであって、眼内シャントの流出部分は、圧力がより低いロケーションに挿入されると、取り外し可能部分によって制限される、挿入することと、挿入の後に、眼内シャントを通る流量を変化させるために、取り外し可能部分を眼内シャントの流出部分から除去するために、圧力がより低いロケーションに力を加えることとを含む、方法。
第20項.取り外し可能部分は、第1の内側断面寸法を含み、眼内シャントは、第1の内側断面寸法よりも大きい第2の内側断面寸法を含み、力を加えることは、第1の内側断面寸法よりも小さくなるように、第2の内側断面寸法を圧縮することを含む、第19項に記載の方法。
第21項.力を加えることは、許容される流量を約ゼロから非ゼロの流量まで増大させることを含む、第19項又は第20項に記載の方法。
第22項.力を加えることは、許容される流量を非ゼロの流量から増大させることを含む、第19項から第21項までのいずれか一項に記載の方法。
第23項.力を加えることは、取り外し可能部分を眼内シャントから除去した後に、取り外し可能部分を、流出部分の出口から離間したロケーション内に位置決めすることを含む、第19項から第22項までのいずれか一項に記載の方法。
第24項.取り外し可能部分を流出部分から除去した後に、取り外し可能部分を眼から取り出すことをさらに含む、第23項に記載の方法。
第25項.流出部分は眼の結膜下腔内に配置される、第19項から第24項までのいずれか一項に記載の方法。
第26項.力を加えることは、圧力がより低いロケーションに力を加えるために、眼の結膜に力を加えることを含む、第25項に記載の方法。
第27項.取り外し可能部分の少なくとも一部分は、眼内シャント内で内部に配置される、第19項から第26項までのいずれか一項に記載の方法。
第28項.力を加える前に、取り外し可能部分が、少なくとも部分的にシャントの外部に配置される、第19項から第27項までのいずれか一項に記載の方法。
第29項.圧力がより低いロケーションに力を加えた後に、取り外し可能部分が、圧力がより低いロケーションにおいて分解することを可能にすることをさらに含む、第19項から第28項までのいずれか一項に記載の方法。
第30項.取り外し可能部分は、分解可能材料、粘弾性材料、又は上記の任意の組み合わせを含む、第19項から第29項までのいずれか一項に記載の方法。
第31項.取り外し可能部分は、複数の取り外し可能部分を含む、第19項から第30項までのいずれか一項に記載の方法。
第32項.取り外し可能部分は、薬剤を含む、第19項から第31項までのいずれか一項に記載の方法。
第33項.眼に眼内シャントを挿入することは、切り込み手法を介して眼内シャントを挿入することを含む、第19項から第32項までのいずれか一項に記載の方法。
第34項.眼に眼内シャントを挿入することは、切り出し手法を介して眼内シャントを挿入することを含む、第19項から第33項までのいずれか一項に記載の方法。
第35項.圧力がより低いロケーションに力を加えることは、指によって力を加えることを含む、第19項から第34項までのいずれか一項に記載の方法。
第36項.圧力がより低いロケーションに力を加えることは、ツールを介して力を加えることを含む、第19項から第35項までのいずれか一項に記載の方法。
第37項.ツールはローラ・ツールを含む、第36項に記載の方法。
第38項.ツールはくさび状ツールを含む、第36項に記載の方法。
第39項.眼に埋め込まれる眼内シャントの流量を調整する方法であって、眼の結膜の下にある眼内シャントの流出端部の位置を決定することであり、シャントは、房水が眼の前房から流れることを可能にするように動作可能である、決定することと、シャントの管腔から栓を除去するためにシャントの流出端部をマッサージすることであり、結果、シャントを通る流量が修正される、マッサージすることとを含む、方法。
第40項.栓は、第1の内側断面寸法を含み、眼内シャントは、第1の内側断面寸法よりも大きい第2の内側断面寸法を含み、流出端部をマッサージすることは、第1の内側断面寸法よりも小さくなるように、第2の内側断面寸法を圧縮することを含む、第39項に記載の方法。
第41項.流出端部をマッサージすることは、許容される流量を約ゼロから非ゼロの流量まで増大させることを含む、第39項又は第40項に記載の方法。
第42項.流出端部をマッサージすることは、許容される流量を非ゼロの流量から増大させることを含む、第39項から第41項までのいずれか一項に記載の方法。
第43項.流出端部をマッサージすることは、栓を管腔から除去した後に、栓を、流出端部の出口から離間したロケーション内に位置決めすることを含む、第39項から第42項までのいずれか一項に記載の方法。
第44項.栓を流出端部から除去した後に、栓を眼から取り出すことをさらに含む、第43項に記載の方法。
第45項.流出端部は眼の結膜下腔内に配置される、第39項から第44項までのいずれか一項に記載の方法。
第46項.流出端部をマッサージすることは、眼内シャントの流出端部をマッサージするために、眼の結膜をマッサージすることを含む、第39項から第45項までのいずれか一項に記載の方法。
第47項.栓の少なくとも一部分は、眼内シャント内で内部に配置される、第39項から第46項までのいずれか一項に記載の方法。
第48項.流出端部をマッサージする前に、栓が、少なくとも部分的にシャントの外部に配置される、第39項から第47項までのいずれか一項に記載の方法。
第49項.流出端部をマッサージした後に、栓が分解することを可能にすることをさらに含む、第39項から第48項までのいずれか一項に記載の方法。
第50項.栓は、分解可能材料、粘弾性材料、又は上記の任意の組み合わせを含む、第39項から第49項までのいずれか一項に記載の方法。
第51項.栓は、複数の栓を含む、第39項から第50項までのいずれか一項に記載の方法。
第52項.栓は、薬剤を含む、第39項から第51項までのいずれか一項に記載の方法。
第53項.眼内シャントの流入部分が眼の前房内に配置されるように、眼に眼内シャントを挿入することをさらに含む、第39項から第52項までのいずれか一項に記載の方法。
第54項.眼に眼内シャントを挿入することは、切り込み手法を介して眼内シャントを挿入することを含む、第53項に記載の方法。
第55項.眼に眼内シャントを挿入することは、切り出し手法を介して眼内シャントを挿入することを含む、第53項に記載の方法。
第56項.流出端部をマッサージすることは、栓に機械力を加えることを含む、第39項から第55項までのいずれか一項に記載の方法。
第57項.シャントの流出端部をマッサージすることは、栓を管腔から除去するために、眼の結膜に力を加えることを含む、第56項に記載の方法。
第58項.結膜に力を加えることは、指によって力を加えることを含む、第57項に記載の方法。
第59項.結膜に力を加えることは、ツールを介して力を加えることを含む、第57項に記載の方法。
第60項.ツールはローラ・ツールを含む、第59項に記載の方法。
第61項.ツールはくさび状ツールを含む、第59項に記載の方法。
第62項.栓に機械力を加えることは、ツールを介して機械力を加えることを含む、第56項に記載の方法。
第63項.ツールは回収ツールである、第62項に記載の方法。
第64項.眼の前房から流体を排出するためのシャントであって、流入端部、流出端部、及び、管腔を画定する壁を有する主区画と、存在する場合に管腔を通る流れを遮断するために流出端部に結合されている取り外し可能部分とを備え、取り外し可能部分は、流出端部にわたって破断可能なシールを提供し、シャントに対して圧縮力が加わるのを受けて潰れるように構成されており、取り外し可能部分の潰れは、流体が、前房から管腔を通じて、流出端部に向けて流入端部へと流れることを可能にし、結果、眼の中に位置決めされると、流体が、前房よりも圧力が低いロケーションにおいて流出端部を通じて放出される、シャント。
第65項.取り外し可能部分は、流出端部に結合されているディスク形状の膜を含む、第64項に記載のシャント。
第66項.主区画の壁は、第1の厚さを含み、膜は、第2の厚さを含み、第1の厚さは第2の厚さよりも大きい、第65項に記載のシャント。
第67項.主区画の壁は、第1の厚さを含み、膜は、第2の厚さを含み、第1の厚さは第2の厚さに等しい、第65項に記載のシャント。
第68項.主区画の壁は、第1の厚さを含み、膜は、第2の厚さを含み、第1の厚さは第2の厚さの3倍小さい、第65項に記載のシャント。
第69項.膜は管腔内に位置決めされる、第65項から第68項までのいずれか一項に記載のシャント。
第70項.膜は、栓を含む、第65項から第68項までのいずれか一項に記載のシャント。
第71項.取り外し可能部分は、球根形状を有し、流出端部に隣接するシャントの外面に重なる、第64項に記載のシャント。
第72項.取り外し可能部分は、シャントの外径よりも大きい外側断面プロファイルを備える、第71項に記載のシャント。
第73項.取り外し可能部分は、第1の材料を含み、主区画は、第1の材料とは異なる第2の材料を含む、第64項から第72項までのいずれか一項に記載のシャント。
第74項.取り外し可能部分は溶解可能である、第64項から第73項までのいずれか一項に記載のシャント。
第75項.シャントは架橋ゼラチンを含む、第64項から第74項までのいずれか一項に記載のシャント。
第76項.取り外し可能部分は、シャントの全長の約0.1%から約40%までの軸方向厚さを備える、第64項から第75項までのいずれか一項に記載のシャント。
第77項.取り外し可能部分は、シャントの全長の約30%から約40%までの軸方向厚さを備える、第64項から第76項までのいずれか一項に記載のシャント。
第78項.取り外し可能部分は、シャントの全長の約20%から約30%までの軸方向厚さを備える、第64項から第77項までのいずれか一項に記載のシャント。
第79項.取り外し可能部分は、シャントの全長の約15%から約20%までの軸方向厚さを備える、第64項から第78項までのいずれか一項に記載のシャント。
第80項.取り外し可能部分は、シャントの全長の約10%から約15%までの軸方向厚さを備える、第64項から第79項までのいずれか一項に記載のシャント。
第81項.取り外し可能部分は、シャントの全長の約5%から約10%までの軸方向厚さを備える、第64項から第80項までのいずれか一項に記載のシャント。
第82項.取り外し可能部分は、シャントの全長の約3%から約5%までの軸方向厚さを備える、第64項から第81項までのいずれか一項に記載のシャント。
第83項.取り外し可能部分は、シャントの全長の2%から約3%までの軸方向厚さを備える、第64項から第82項までのいずれか一項に記載のシャント。
第84項.取り外し可能部分は、シャントの全長の1%から約2%までの軸方向厚さを備える、第64項から第83項までのいずれか一項に記載のシャント。
第85項.取り外し可能部分は、約8μmから約3200μmまでの軸方向厚さを備える、第64項から第75項までのいずれか一項に記載のシャント。
第86項.取り外し可能部分は、約16μmから約2400μmまでの軸方向厚さを備える、第64項から第75項まで又は第85項のいずれか一項に記載のシャント。
第87項.取り外し可能部分は、約24μmから約1600μmまでの軸方向厚さを備える、第64項から第75項まで又は第85項若しくは第86項のいずれか一項に記載のシャント。
第88項.取り外し可能部分は、約30μmから約80μmまでの間の軸方向厚さを備える、第64項から第75項まで又は第85項から第87項までのいずれか一項に記載のシャント。
第89項.取り外し可能部分は、約40μmから約50μmまでの間の軸方向厚さを備える、第64項から第75項まで又は第85項から第88項までのいずれか一項に記載のシャント。
第90項.取り外し可能部分は、約45μmの軸方向厚さを備える、第64項から第75項まで又は第85項から第89項までのいずれか一項に記載のシャント。
第91項.取り外し可能部分は、32μmから約1200μmまでの軸方向厚さを備える、第64項から第75項まで又は第85項から第87項までのいずれか一項に記載のシャント。
第92項.取り外し可能部分は、約40μmから約800μmまでの軸方向厚さを備える、第64項から第75項まで、第85項から第87項まで、又は第91項のいずれか一項に記載のシャント。
第93項.取り外し可能部分は、約80μmから約400μmまでの軸方向厚さを備える、第64項から第75項まで、第85項から第87項まで、又は第91項若しくは第92項のいずれか一項に記載のシャント。
第94項.取り外し可能部分は、約160μmから約240μmまでの軸方向厚さを備える、第64項から第75項まで、第85項から第87項まで、又は第91項から第93項までのいずれか一項に記載のシャント。
第95項.第64項に記載のシャントを製造する方法であって、液体又は粘性材料の層にシャントの流出端部を浸漬させることであり、材料が流出端部に結合されることを可能にする、浸漬させることと、取り外し可能部分を形成するために材料を乾燥させることとを含む、方法。
第96項.第64項に記載のシャントを製造する方法であって、取り外し可能部分を形成し、取り外し可能部分を流出端部に結合するために、シャントの流出端部に材料を挿入することを含む、方法。
さらなる考慮事項
いくつかの実施例では、本明細書における項のいずれかは、独立項のいずれか1つ又は従属項のいずれか1つに依存し得る。1つの態様において、項のいずれか(例えば、従属項又は独立項)は、任意の他の1つ又は複数の項(例えば、従属項又は独立項)と組み合わせられ得る。1つの態様において、請求項は、項、文、句、又は段落内に引用される語(例えば、ステップ、動作、手段又は構成要素)のいくつか又はすべてを含み得る。1つの態様において、請求項は、1つ又は複数の項、文、句、又は段落内に引用される語のいくつか又はすべてを含み得る。1つの態様において、項、文、句、又は段落の各々の中の語のうちのいくつかは除去されてもよい。1つの態様において、追加の語又は要素を項、文、句、又は段落に追加することができる。1つの態様において、本明細書において説明されている構成要素、要素、機能、又は動作のいくつかを利用することなく、本主題の技術を実施することができる。1つの態様において、追加の構成要素、要素、機能、又は動作を利用して、本主題の技術を実施することができる。
要素が単数形で参照されている場合、これは、特にそのように述べられている場合を除き、唯一のものであることを意味するようには意図されておらず、1つ又は複数を意味する。例えば、「1つの(a)」モジュールは、1つ又は複数のモジュールを参照し得る。「1つの(a、an)」、「その(the)」、又は「上記(said)」が前につく要素は、さらなる制約がなければ、追加の同じ要素が存在することを除外しない。
見出し及び小見出しは、存在する場合、便宜のためにのみ使用され、本発明を限定しない。例示的な、という語は、実例又は事例としての役割を果たすことを意味するように使用される。含む、有する、などの用語が使用されている範囲において、そのような用語は、特許請求の範囲において移行語として利用される場合に、備える、という用語が解釈されるときの備える、という用語と同様に、包含的であるように意図される。第1及び第2などのような関係語は、1つの実体又は作用を別のものから区別するために使用され得、必ずしもそのような実体又は作用の間の任意の実際のそのような関係又は順序を必要とせず、暗示もしない。
一態様、その態様、別の態様、いくつかの態様、1つ又は複数の態様、一実施態様、その実施態様、別の実施態様、いくつかの実施態様、1つ又は複数の実施態様、一実施例、その実施例、別の実施例、いくつかの実施例、1つ又は複数の実施例、一構成、その構成、別の構成、いくつかの構成、1つ又は複数の構成、本主題の技術、本開示、本発明の開示、その他の変形形態などの句は、便宜上のものであり、そのような句に関係する開示が本主題の技術に必須であること、又は、そのような開示が本主題の技術のすべての構成に適用されることを暗示するものではない。そのような句に関係する開示は、すべての構成、又は1つ若しくは複数の構成に適用され得る。そのような句に関係する開示は、1つ又は複数の実例を提供することができる。一態様又はいくつかの態様のような句は、1つ又は複数の態様を参照することができ、逆も可能であり、これは、同様に他の前出の句にも当てはまる。
項目のいずれかを分離する用語「及び」又は「又は」を伴う一連の項目の前につく「〜のうちの少なくとも1つ」という句は、そのリストの各成員ではなく、リストを全体として修飾する。「〜のうちの少なくとも1つ」という句は、少なくとも1つの項目を選択することを必要とせず、むしろ、句は、項目のうちのいずれか1つ及び/若しくは項目の任意の組み合わせのうちの少なくとも1つ並びに/又は項目の各々のうちの少なくとも1つのうちの、少なくとも1つを含む意味を許容する。例として、「A、B及びCのうちの少なくとも1つ」又は「A、B又はCのうちの少なくとも1つ」という句は各々、Aのみ、Bのみ若しくはCのみ;A、B及びCの任意の組み合わせ;並びに/又はA、B及びCの各々のうちの少なくとも1つを指す。
開示されているステップ、動作、又はプロセスの特定の順序又は階層は例示的な手法の一例であることが理解される。別途明示的に述べられていない限り、ステップ、動作、又はプロセスの特定の順序又は階層は異なる順序において実施されてもよいことが理解される。ステップ、動作、又はプロセスの一部は同時に実施されてもよい。添付の方法請求項は、存在する場合、いくつかのステップ、動作又はプロセスの要素をサンプル順序において提示しており、提示される特定の順序又は階層への限定を意図するものではない。これらは、連続的に、直線的に、並行して、又は異なる順序で実施されてもよい。記載されている命令、動作、及びシステムは一般的に、単一のソフトウェア/ハードウェア製品にともに組み込まれてもよく、又は、複数のソフトウェア/ハードウェア製品にパッケージされてもよいことは理解されたい。
1つの態様において、結合されている、などの用語は、直接的に結合されていることを参照することができる。別の態様において、結合されている、などの用語は、間接的に結合されていることを参照することができる。
上部、下部、前方、後方、側方、水平、垂直などの用語は、通常の重力による基準系ではなく、任意の基準系を参照する。したがって、そのような用語は、重力による基準系において上向き、下向き、対角方向、又は水平方向に延伸してもよい。
本開示は、当業者が本明細書に記載されている様々な態様を実践することを可能にするように提供されている。いくつかの事例において、本主題の技術の概念を曖昧にしないために、既知の構造及び構成要素がブロック図形式で示されている。本開示は、本主題の技術の様々な実例を提供し、本主題の技術は、これらの実例に限定されない。これらの態様に対する様々な修正が、当業者には容易に明らかになり、本明細書において記載されている原理は、他の態様に適用することができる。
当業者に既知であるか又は後に知られることになる、本開示全体を通じて説明されている様々な態様の要素に対するすべての構造的及び機能的均等物は、参照により本明細書に明示的に組み込まれ、特許請求の範囲によって包含されるように意図されている。その上、本明細書において開示されている一切の内容は、当該開示が特許請求の範囲内に例示的に記載されているか否かにかかわらず、専ら公衆に捧げられるようには意図されていない。特許請求項の要素はいずれも、当該要素が明示的に「〜するための手段」という句を使用して記載されていない限り、又は、方法請求項の場合に当該要素が「〜するステップ」という句を使用して記載されていない限り、米国特許法第112条第6段落の規定の下に解釈されるべきである。
発明の名称、背景技術、図面の簡単な説明、要約書、及び図面は、本明細書によって本開示に組み込まれ、限定的な説明としてではなく、本開示の例示的な実例として提供される。これは、特許請求項の範囲又は意味を限定するために使用されないという了解の下で、提出される。加えて、発明を実施するための形態において、その説明が、例示的な実例を提供し、様々な特徴が、本開示を合理化する目的で様々な実施態様においてともにグループ化されていることが確認され得る。本開示方法は、特許請求されている主題が、各請求項に明示的に記載されているよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映するものとして解釈されるべきではない。むしろ、特許請求の範囲が反映するものとしては、発明的主題は、単一の開示されている構成又は動作のすべての特徴に満たない特徴に存する。特許請求の範囲は、本明細書によって発明を実施するための形態に組み込まれ、各特許請求項は、別個に特許請求される主題としてそれ自体独立している。
特許請求の範囲は本明細書に記載されている態様に限定されるようには意図されておらず、書面の特許請求の範囲と一致する全範囲に合致し、すべての合法の均等物を包含するものである。にもかかわらず、特許請求の範囲はいずれも、適用される特許法の要件を満たさない主題を包含するようには意図されず、そのように解釈されるべきでもない。

Claims (1)

  1. 眼の前房から流体を排出するためのシャントであって、流入端部、流出端部、及び、管腔を画定する壁を有する主区画と、存在する場合に前記管腔を通る流れを遮断するために前記流出端部に結合されている取り外し可能部分とを備え、前記取り外し可能部分は、前記流出端部にわたって破断可能なシールを提供し、前記シャントに対して圧縮力が加わるのを受けて潰れるように構成されており、前記取り外し可能部分の潰れは、流体が、前記前房から前記管腔を通じて、前記流出端部に向けて前記流入端部へと流れることを可能にし、結果、前記眼の中に位置決めされると、流体が、前記前房よりも圧力が低いロケーションにおいて前記流出端部を通じて放出される、シャント。
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