JP2021151168A - 電動車両の仮想変速制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の仮想ギヤ段モードを設定可能な電動車両を対象として、運転者が複数の仮想ギヤ段モードの設定を任意に変更可能とした仮想変速制御装置を提供する。【解決手段】仮想変速制御装置は、車両走行用のモータジェネレータを備える電動車両に搭載されている。仮想変速制御装置は、モータジェネレータの回転速度に対するトルク特性を段階的に異ならせることによって、アクセル開度及び車速に対する車両駆動力特性が異なる複数の仮想ギヤ段モードを設定する駆動力特性設定部と、複数のギヤ段モード毎に、上下限車速及び複数のギヤ段モードの各ギヤ比のうちの少なくとも一方の入力を受け付ける入力装置と、を備える。駆動力特性設定部は、入力装置に入力された上下限車速及び各ギヤ比のうちの少なくとも一方に応じて、複数のギヤ段モードのそれぞれに対応する車両駆動力特性を変更する。【選択図】図1
Description
この発明は、電動車両に搭載された仮想変速制御装置に関する。
特許文献1には、車両用変速機の制御装置が開示されている。この制御装置は、CVT(無段変速機)やAT(有段式自動変速機)の変速線を定義するマップを、書き換え可能な記憶素子に記憶し、任意に変速線を書き換え可能に構成されている。
また、特許文献2には、変速比設定手段からの指令により、手動変速モードにおけるある変速段の固定変速比を任意の値に変更可能とした無段変速機の変速比制御装置が開示されている。
特許文献1に記載の技術は、CVT車両やAT車両のように実際に変速比が変更される車両を前提としたものである。このような車両とは異なり、変速機を備えない電動車両において、車両走行用のモータジェネレータの回転速度に対するトルク特性を段階的に異ならせることによって、アクセル開度及び車速に対する車両駆動力特性が異なる複数の仮想ギヤ段モードを設定することが考えられる。特許文献1は、このような複数の仮想ギヤ段モードを設定可能な電動車両に適用可能な技術を扱ったものではない。
そのうえで、上述の複数の仮想ギヤ段モードを設定可能な電動車両を利用した快適なドライブの実現のために、運転者が複数の仮想ギヤ段モードの設定を任意に変更可能とするための具体的な解決策を提供することが望まれる。
本発明は、上述のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の仮想ギヤ段モードを設定可能な電動車両を対象として、運転者が複数の仮想ギヤ段モードの設定を任意に変更可能とした仮想変速制御装置を提供することにある。
本発明に係る仮想変速制御装置は、車両走行用のモータジェネレータを備える電動車両に搭載されている。
仮想変速制御装置は、
モータジェネレータの回転速度に対するトルク特性を段階的に異ならせることによって、アクセル開度及び車速に対する車両駆動力特性が異なる複数の仮想ギヤ段モードを設定する駆動力特性設定部と、
複数のギヤ段モード毎に、上下限車速及び複数のギヤ段モードの各ギヤ比のうちの少なくとも一方の入力を受け付ける入力装置と、
を備える。
駆動力特性設定部は、入力装置に入力された上下限車速及び各ギヤ比のうちの少なくとも一方に応じて、複数のギヤ段モードのそれぞれに対応する車両駆動力特性を変更する。
仮想変速制御装置は、
モータジェネレータの回転速度に対するトルク特性を段階的に異ならせることによって、アクセル開度及び車速に対する車両駆動力特性が異なる複数の仮想ギヤ段モードを設定する駆動力特性設定部と、
複数のギヤ段モード毎に、上下限車速及び複数のギヤ段モードの各ギヤ比のうちの少なくとも一方の入力を受け付ける入力装置と、
を備える。
駆動力特性設定部は、入力装置に入力された上下限車速及び各ギヤ比のうちの少なくとも一方に応じて、複数のギヤ段モードのそれぞれに対応する車両駆動力特性を変更する。
本発明によれば、運転者から入力装置に入力された上下限車速及び複数の仮想ギヤ段モードの各ギヤの少なくとも一方に応じて、複数の仮想ギヤ段モードのそれぞれに対応する車両駆動力特性が変更される。このような構成によれば、運転者が各仮想ギヤ段モードの設定を任意に変更できるようになる。
以下に示す実施の形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数に、この発明が限定されるものではない。また、以下に示す実施の形態において説明する構造等は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。
1.実施の形態1
図1〜図5を参照して、本発明の実施の形態1について説明する。
図1〜図5を参照して、本発明の実施の形態1について説明する。
1−1.電動車両の構成例
図1は、実施の形態1に係る電動車両10の構成例を表した模式図である。図1に示す電動車両10のパワートレーンは、車両走行用のモータジェネレータ(MG)12と、MG12を駆動する電力制御ユニット(PCU)14と、バッテリ16とを含む。MG12は、例えば三相交流型のモータジェネレータである。PCU14は、MG12を駆動するためのインバータを含む電力変換装置である。PCU14は、後述のECU32からの指令に基づき、バッテリ16の電力を利用してMG12を制御する。MG12から出力されるトルクは、プロペラシャフト18、ディファレンシャルギヤ20及びドライブシャフト22を介して車輪(駆動輪)24に伝達される。
図1は、実施の形態1に係る電動車両10の構成例を表した模式図である。図1に示す電動車両10のパワートレーンは、車両走行用のモータジェネレータ(MG)12と、MG12を駆動する電力制御ユニット(PCU)14と、バッテリ16とを含む。MG12は、例えば三相交流型のモータジェネレータである。PCU14は、MG12を駆動するためのインバータを含む電力変換装置である。PCU14は、後述のECU32からの指令に基づき、バッテリ16の電力を利用してMG12を制御する。MG12から出力されるトルクは、プロペラシャフト18、ディファレンシャルギヤ20及びドライブシャフト22を介して車輪(駆動輪)24に伝達される。
電動車両10には、仮想変速制御装置30が搭載されている。仮想変速制御装置30は、一例として、電子制御ユニット(ECU)32と、シフト装置34と、シフトポジションセンサ36と、入力装置38と、表示装置40とによって構成されている。
ECU32は、一例として、車両走行に関係するMG12の基本制御(駆動及び回生と制御)とともに、仮想変速制御装置30による以下の仮想変速制御(MG12のトルク特性の制御を含む)とを実行する。また、ECU32は、本発明に係る「駆動力特性設定部」の一例に相当する。
シフト装置34は、後述される「複数の仮想ギヤ段モード」の中から運転者が1つの仮想ギヤ段モードを選択するための装置である。シフト装置34の具体例はシフトレバー又はパドルスイッチ等である。シフトポジションセンサ36は、運転者によって選択された仮想ギヤ段モード(仮想シフトポジション)を検出する。
入力装置38は、複数の仮想ギヤ段モード毎に、運転者による上下限車速の入力を受け付けるための装置である。入力装置38の具体例はタッチパネル等である。表示装置40は、仮想変速制御に関する情報を表示する。表示装置40の画面表示の具体例は、図5及び図7とともに後述される。
ECU32は、入出力インタフェースとプロセッサとメモリとを含む。入出力インタフェースは、電動車両10に取り付けられた各種センサからのセンサ信号と入力装置38からの情報とを取り込むとともに、PCU14及び表示装置40に対して操作信号を出力する。ここでいう各種センサは、上述のシフトポジションセンサ36とともに、アクセルペダル42の踏み込み量(アクセル開度)を検出するアクセルポジションセンサ44と、電動車両10の速度(車速)を検出する車速センサ46とを含む。メモリには、MG12の基本制御及び仮想変速制御に用いられるマップを含む各種のデータ及び各種の制御プログラムが記憶されている。プロセッサは、メモリから制御プログラムを読み出して実行し、取り込んだセンサ信号及び入力装置38からの情報に基づいて操作信号を出力する。
1−2.仮想変速制御装置の構成
1−2−1.駆動力特性設定部
「駆動力特性設定部」として機能するECU32は、CVT車両やAT車両等のように実際に変速比が変更される従来型の車両における複数のギヤ段を模擬的に再現するために、複数の仮想ギヤ段モードを設定する。具体的には、電動車両10は、変速機を有しないため、MG12の出力範囲内であれば、MG12の回転速度に対するトルク特性を自由に設定することができる。ECU32(駆動力特性設定部)は、MG12のトルク特性を段階的に異ならせることによって、アクセル開度及び車速に対する車両駆動力特性が異なる複数の仮想ギヤ段モードを自在に設定可能に構成されている。
1−2−1.駆動力特性設定部
「駆動力特性設定部」として機能するECU32は、CVT車両やAT車両等のように実際に変速比が変更される従来型の車両における複数のギヤ段を模擬的に再現するために、複数の仮想ギヤ段モードを設定する。具体的には、電動車両10は、変速機を有しないため、MG12の出力範囲内であれば、MG12の回転速度に対するトルク特性を自由に設定することができる。ECU32(駆動力特性設定部)は、MG12のトルク特性を段階的に異ならせることによって、アクセル開度及び車速に対する車両駆動力特性が異なる複数の仮想ギヤ段モードを自在に設定可能に構成されている。
そのうえで、仮想変速制御装置30は、上述のような複数の仮想ギヤ段モードを設定可能な電動車両10を利用した快適なドライブの実現のために、走行シーンに応じて運転者の好みの可能ギヤ段や車両駆動力(回生力を含む)を任意に選択可能とするための次のような構成を備えている。
図2は、入力装置38における上下限車速の設定画面の一例を示す表である。入力装置(例えば、タッチパネル)38のディスプレーには、例えば図2に示されるような設定画面が表示される。図2に示す例では、仮想1速ギヤ段モードから仮想5速ギヤ段モードまでの5つの仮想ギヤ段モードのそれぞれにおける上下限車速の数値例が入力されている。
入力装置38は、このような設定画面を利用して、5つの仮想ギヤ段モード毎に、運転者による上下限車速の入力を受け付ける。すなわち、運転者は、入力装置38のディスプレー上において、各仮想ギヤ段モードにおける希望の上下限車速を自由に変更することができる。ただし、仮想1速ギヤ段モードの下限車速は、車両発進時に必須のため、0km/hで変更不可とする。なお、図2に示す例では、仮想1速ギヤ段モードの下限車速だけでなく、仮想2速ギヤ段モードの下限車速についても同様の理由により0km/hとされているが、仮想2速ギヤ段モードの下限車速は0km/hよりも高く設定されてもよい。付け加えると、入力装置38は、入力された上下限車速の値が、仮想ギヤ段が高くなるにつれて高くなっていない場合には、入力ミスと判断し、その入力を許可しないように(すなわち、変更を受け付けない)ように構成されてもよい(図2に示す例では、1速と2速の下限車速を除く)。
図3は、アクセル開度及び車速に対する車両駆動力の基準特性の一例を表したグラフである。より詳細には、図3には、所定アクセル開度(一例として100%、80%、60%、40%、20%、0%)毎に、車速と車両駆動力との関係が表されている。なお、図3に示す例では、アクセル開度が0%である場合のゼロよりも高い車速域と、アクセル開度が20%である場合の高速側の車速域では、車両駆動力は負の値となっている(すなわち回生力が得られるようになっている)。
ECU32(駆動力特性設定部)は、図3に示すような車両駆動力の基準特性に基づき、5つの仮想ギヤ段モード毎に、入力された上下限車速に応じた車両駆動力特性を算出(変更)する。図4は、そのような車両駆動力特性の算出例を表したグラフである。図4中の各車両駆動力特性は、図2に示す上下限車速の入力値に対応している。このような各仮想ギヤ段モードの車両駆動力特性の算出は、例えば、次のような手法で行うことができる。
まず、仮想1速ギヤ段モードの車両駆動力特性は、入力された上限車速(下限車速は固定値のゼロ)を考慮して、図4の最上段に示すように決定される。すなわち、この車両駆動力特性は、図3に示す基準特性をベースとしつつ、各アクセル開度の波形の下限車速がゼロとなり、かつ、上限車速が40km/hとなるように決定されている。
次に、2速以上のn速の車両駆動特性は、次の(1)式の関係に従って算出される車速spd(n)と(2)式の関係に従って算出される車両駆動力F(n)とに基づいて算出(設定)される。
spd(n)=spd(n−1)・n速上限車速/(n−1)速上限車速・・・(1)
F(n)=F(n−1)・(n−1)速上限車速/n速上限車速・・・(2)
spd(n)=spd(n−1)・n速上限車速/(n−1)速上限車速・・・(1)
F(n)=F(n−1)・(n−1)速上限車速/n速上限車速・・・(2)
具体的には、ここでは、(1)式中に示されるように、入力装置38に入力された(n−1)速上限車速に対するn速上限車速の比R1(=n速上限車速/(n−1)速上限車速)を利用して、仮想n速ギヤ段モードのギヤ比が推定される。そして、(1)式によれば、仮想(n−1)速ギヤ段モードの車速spd(n−1)と比R1(すなわち、推定されたギヤ比)との積により、推定ギヤ比に応じた車速spd(n)が、車速spd(n−1)をベースに算出される。
また、(2)式によれば、仮想(n−1)速ギヤ段モードの車両駆動力F(n−1)と上記の比R1の逆数(=(n−1)速上限車速/n速上限車速)との積により、上記の推定ギヤ比を考慮した車両駆動力F(n)が、車両駆動力F(n−1)をベースに算出される。この車両駆動力F(n)の算出は、図4に示すように、所定アクセル開度毎に行われる。
図4中の点P1、P2を参照して説明を補足する。上述の算出手法によれば、仮想2速ギヤ段モードの点P2での車速spd(2)は、仮想1速ギヤ段モードの点P1での車速spd(1)に比R1を乗じて得られる値となる。そして、点P2での車両駆動力F(2)は、点P1での車両駆動力F(1)に比R1の逆数を乗じて得られる値となる。
以上のように仮想ギヤ段モード毎の車両駆動力特性を算出することにより、入力装置38に入力された上下限車速に応じて各仮想ギヤ段モードの車両駆動力特性を変更することができる。
1−2−2.メータ表示設定部
上述した複数(図4に示す例では、5つ)の仮想ギヤ段モードは、図1に示されるシフト装置34を用いた運転者による手動変速(手動切替)によって切り替えられてもよいし、シフト装置34による変速操作なしにECU32による自動変速(自動切替)によって切り替えられてもよい。また、電動車両は、手動変速と自動変速とを選択可能に構成されていてもよい。
上述した複数(図4に示す例では、5つ)の仮想ギヤ段モードは、図1に示されるシフト装置34を用いた運転者による手動変速(手動切替)によって切り替えられてもよいし、シフト装置34による変速操作なしにECU32による自動変速(自動切替)によって切り替えられてもよい。また、電動車両は、手動変速と自動変速とを選択可能に構成されていてもよい。
そのうえで、運転者が手動変速におけるシフトチェンジ操作を適切に行えるようにするために、本実施形態の仮想変速制御装置30は、さらに「メータ表示設定部」を備えている。具体的には、本実施形態では、ECU32がメータ表示設定部として機能し、表示装置40を利用して仮想変速制御に関する情報の表示を次のように制御する。
図5は、仮想変速制御の実行中のシフトチェンジ用メータ画面の一例を表した図である。図5に示すように、メータ表示設定部としてのECU32は、表示装置40の画面に、現在の車速及び仮想ギヤ段とともに、現在の仮想ギヤ段の下で使用可能な上下限車速と、シフトアップ可否インジケータ及びシフトダウン可否インジケータとを表示させる。すなわち、この例では、シフトチェンジ用メータ画面は、車速メータ画面と組み合わせて構成されている。
より詳細には、シフトチェンジ用メータ画面に表示された使用可能な上下限車速の値は、入力装置38による設定値(図2参照)と対応している。シフトアップ可否インジケータ及びシフトダウン可否インジケータは、それぞれ、上限車速及び下限車速の表示位置の近くにおいて表示されている。ECU32は、シフトアップ可否インジケータの色を、シフトアップを許可する場合と許可しない場合とで異ならせている。例えば、許可時には青が用いられ、不許可時には赤が用いられる。シフトダウン可否インジケータの表示も同様である。
1−3.効果
以上説明したように、仮想変速制御装置30が備える駆動力特定設定部(ECU32)によれば、運転者から入力装置38に入力された上下限車速に応じて、5つの仮想ギヤ段モードのそれぞれに対応する車両駆動力特性が変更される。このような構成によれば、運転者が各仮想ギヤ段モードの設定を任意に変更できるようになる。より詳細には、各仮想ギヤ段モードにおいて、運転者が要求する適切な車両駆動力特性が得られるようになる。その結果、運転者が想定する走行シーンに応じて、運転者の好みの車両駆動力(回生力を含む)が得られるようになるので、快適なドライブが可能となる。
以上説明したように、仮想変速制御装置30が備える駆動力特定設定部(ECU32)によれば、運転者から入力装置38に入力された上下限車速に応じて、5つの仮想ギヤ段モードのそれぞれに対応する車両駆動力特性が変更される。このような構成によれば、運転者が各仮想ギヤ段モードの設定を任意に変更できるようになる。より詳細には、各仮想ギヤ段モードにおいて、運転者が要求する適切な車両駆動力特性が得られるようになる。その結果、運転者が想定する走行シーンに応じて、運転者の好みの車両駆動力(回生力を含む)が得られるようになるので、快適なドライブが可能となる。
また、内燃機関を駆動源として備える車両とは異なり、電動車両10における仮想変速制御の実行中には、エンジン音及びエンジン振動等の内燃機関の作動状況が分かる情報が運転者に伝わらないため、運転者が適切なタイミングでシフトチェンジ操作を行うことが難しくなる。このような追加の課題に鑑み、仮想変速制御装置30が備えるメータ表示設定部(ECU32)によれば、運転者が手動変速を行う場合に、現在の仮想ギヤ段の下で使用可能な上下限車速と、シフトアップ可否インジケータ及びシフトダウン可否インジケータとが表示装置40に表示される。これにより、運転者は、これらの仮想変速制御に関する表示情報を利用して、適切で快適なシフトチェンジ操作を行えるようになる。
2.実施の形態2
次に、図6及び図7を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
次に、図6及び図7を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
上述した実施の形態1においては、運転者が入力装置38に入力した上下限車速に応じて車両駆動力特性が決定(変更)される。これに対し、本実施形態では、入力装置38は、運転者から、各仮想ギヤ段モードのギヤ比の入力を受け付ける。そして、入力されたギヤ比に応じて、車両駆動力特性が決定(変更)されるとともに、車両駆動力特性における上下限車速も決定(変更)される。
具体的には、図6は、入力装置38におけるギヤ比の設定画面の一例を示す表である。本実施形態では、入力装置38には、図6に例示されるように各仮想ギヤ段モードのギヤ比が運転者によって入力される。すなわち、運転者は、入力装置38のディスプレー上において、各仮想ギヤ段モードにおける希望のギヤ比を自由に変更することができる。ギヤ比の値は、仮想ギヤ段が高くなるにつれて低くなるように設定される。
駆動力特性設定部としてのECU32は、例えば次のような手法で、入力されたギヤ比に応じて各仮想ギヤ段モードの車両駆動力特性を算出(変更)する。すなわち、まず、本実施形態においても、基準の車両駆動力特性は、実施の形態1と同様に、図3に示す基準特性が用いられる。
仮想1速ギヤ段モードの車両駆動力特性は、図3に示す基準特性をベースとしつつ、後述のように決定(算出)される上下限車速を用いて決定される。
次に、本実施形態では、入力装置38に入力されたギヤ比に基づいて2速以上のn速の車両駆動特性に用いられる車速spd(n)及び車両駆動力F(n)を算出するために、上述の(1)及び(2)式に代え、次の(3)及び(4)式が用いられる。
spd(n)=spd(1)・1速ギヤ比/n速ギヤ比・・・(3)
F(n)=F(1)・n速ギヤ比/1速ギヤ比・・・(4)
spd(n)=spd(1)・1速ギヤ比/n速ギヤ比・・・(3)
F(n)=F(1)・n速ギヤ比/1速ギヤ比・・・(4)
入力装置38に入力されたギヤ比に基づく各仮想ギヤ段モードの上下限車速は、一例として次の手法で決定される。すなわち、まず、仮想5速ギヤ段モードの上限車速が180km/hに設定される。そのうえで、残りの仮想1〜4速ギヤ段モードの上限車速spdmx(n)が、仮想5速ギヤ段モードのギヤ比を基準として、次の(5)式に従って算出される。
spdmx(n)=180・5速ギヤ比/n速ギヤ比・・・(5)
spdmx(n)=180・5速ギヤ比/n速ギヤ比・・・(5)
仮想1速ギヤ段モードの下限車速は、実施の形態1と同様の理由により、0km/hとする。また、ECU32は、残りの仮想2〜5速ギヤ段モードの下限車速がそれぞれの上限車速よりも低くなるように、各下限車速を上限車速の算出値に応じた適当な値に設定する。
また、上述した本実施形態の仮想変速制御を手動変速を利用しつつ行う場合、運転者がシフトチェンジ操作を適切に行えるようにするために、メータ表示設定部としてのECU32は、表示装置40を利用して仮想変速制御に関する情報の表示を次のように制御してもよい。
図7は、仮想変速制御の実行中のシフトチェンジ用メータ画面の一例を表した図である。図7に示す例では、車速メータ画面にシフトチェンジ用メータ画面が組み合わされた図5に示す例とは異なり、シフトチェンジ専用のメータ画面が用いられている。
より詳細には、図7に示すように、ECU32は、表示装置40の画面に、現在の仮想ギヤ段とともに、シフトアップ可否インジケータ及びシフトダウン可否インジケータとを表示させる。また、ECU32は、現在の仮想ギヤ段の下で使用可能な上下限車速位置(車速値を伴わない)と、これらの上下限車速位置に対する相対的な現在の車速位置とを画面に表示させる。付け加えると、シフトアップ可否インジケータ及びシフトダウン可否インジケータは、実施の形態1と同様に、許可時と不許可時とで色分けされる。例えば、図7に例示されるように、現在の車速位置が上限車速位置に近い場合には、シフトアップ可否インジケータについては許可(例えば、青色)の表示がなされ、シフトダウン可否インジケータについては不許可(例えば、赤色)の表示がなされる。
以上説明した実施の形態2によっても、実施の形態1と同様の効果を奏する。より詳細には、運転者が想定する走行シーンに応じて、運転者の好みのギヤ段の設定に応じた車両駆動力(回生力を含む)が得られるようになるので、快適なドライブが可能となる。
3.実施の形態3
次に、図8及び図9を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。
次に、図8及び図9を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。
上述した実施の形態1及び2のように上下限車速及びギヤ比の何れか一方のみが入力装置38に入力される構成では、各仮想ギヤ段モードにおいて上下限車速及び車両駆動力(回生力を含む)を運転者の好みを十分に満たすように設定できないことが起こり得る。
そこで、本実施形態では、入力装置38は、運転者から、5つの仮想ギヤ段モード毎に、上下限車速及びギヤ比の双方の入力を受け付ける。図8は、入力装置38における上下限車速及びギヤ比の設定画面の一例を示す表である。図8に例示されるように、本実施形態では、運転者は、入力装置38のディスプレー上において、各仮想ギヤ段モードにおける希望の上下限車速及び希望のギヤ比を自由に設定(変更)することができる。
図9は、実施の形態3における車両駆動力特性の算出例を表したグラフである。駆動力特性設定部としてのECU32は、上下限車速の設定手法を除き、実施の形態2と同様の手法を用いて各仮想ギヤ段モードの車両駆動力特性を算出(変更)する。すなわち、本実施形態においても、仮想1速ギヤ段モードの車両駆動力特性は、図3に示す基準特性をベースとして決定される。また、2速以上のn速の車両駆動特性に用いられる車速spd(n)及び車両駆動力F(n)は、入力装置38に入力された各仮想ギヤ段モードのギヤ比に基づき、上述の(3)及び(4)式を用いて算出される。
そのうえで、本実施形態では、入力装置38に入力された上下限車速の値が、各仮想ギヤ段モードの車両駆動力特性における上下限車速の値としてそのまま使用される。以上の手法により、図9に例示されるように、各仮想ギヤ段モードの車両駆動力特性が、入力された上下限車速及びギヤ比に応じて算出(変更)される。
なお、図8に例示されるように、入力装置38には、各仮想ギヤ段モードのギヤ比そのものが入力されるが、入力されるギヤ比は、相対的な比(例えば、n速ギヤ比/1速ギヤ比)であってもよい。また、実施の形態3では、手動変速における適切なシフトチェンジ操作の実現のために、例えば、上述の図5又は図7に示すシフトチェンジ用メータ画面が用いられてもよい。
以上説明した実施の形態3によれば、運転者は、入力装置38のディスプレー上において、各仮想ギヤ段モードにおける希望の上下限車速及び希望のギヤ比の双方を自由に設定(変更)できる。このため、実施の形態1及び2と比較したとき、各ギヤ段モードにおいて運転者の好みの上下限車速及び好みの車両駆動力(回生力を含む)がより確実に得られるようになるので、より快適なドライブが可能となる。
以上説明した各実施の形態に記載の例は、明示した組み合わせ以外にも可能な範囲内で適宜組み合わせてもよいし、また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形してもよい。
10 電動車両
12 モータジェネレータ
30 仮想変速制御装置
32 電子制御ユニット(ECU)
34 シフト装置
38 入力装置
40 表示装置
42 アクセルペダル
44 アクセルポジションセンサ
46 車速センサ
12 モータジェネレータ
30 仮想変速制御装置
32 電子制御ユニット(ECU)
34 シフト装置
38 入力装置
40 表示装置
42 アクセルペダル
44 アクセルポジションセンサ
46 車速センサ
Claims (1)
- 車両走行用のモータジェネレータを備える電動車両に搭載された仮想変速制御装置であって、
前記仮想変速制御装置は、
前記モータジェネレータの回転速度に対するトルク特性を段階的に異ならせることによって、アクセル開度及び車速に対する車両駆動力特性が異なる複数の仮想ギヤ段モードを設定する駆動力特性設定部と、
前記複数のギヤ段モード毎に、上下限車速及び前記複数のギヤ段モードの各ギヤ比のうちの少なくとも一方の入力を受け付ける入力装置と、
を備え、
前記駆動力特性設定部は、前記入力装置に入力された前記上下限車速及び前記各ギヤ比のうちの前記少なくとも一方に応じて、前記複数のギヤ段モードのそれぞれに対応する前記車両駆動力特性を変更する
ことを特徴とする電動車両の仮想変速制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020051768A JP2021151168A (ja) | 2020-03-23 | 2020-03-23 | 電動車両の仮想変速制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020051768A JP2021151168A (ja) | 2020-03-23 | 2020-03-23 | 電動車両の仮想変速制御装置 |
Publications (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP4257441A1 (en) * | 2022-04-08 | 2023-10-11 | FERRARI S.p.A. | Control method for an electrically driven road vehicle driven by a driver, and relative road vehicle |
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2020
- 2020-03-23 JP JP2020051768A patent/JP2021151168A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP4257441A1 (en) * | 2022-04-08 | 2023-10-11 | FERRARI S.p.A. | Control method for an electrically driven road vehicle driven by a driver, and relative road vehicle |
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