JP2021150306A - 配線基板及び配線基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】支持基板の上に微細な導体層を形成しFC−BGA基板に搭載する方式において、加熱時の基板の反りや、導体層内部の応力に対して配線部の接続信頼性の高い配線基板及び配線基板の製造方法を提供する。【解決手段】第1配線基板と、第1配線基板に接合された第1配線基板より微細な配線パターンが形成された第2配線基板とを備え、第2配線基板の第1配線基板との接合面の対向面に半導体素子が実装される配線基板において、第2配線基板の配線部の断面構造が同一層の感光性樹脂層より高い凸形状であることを特徴とする配線基板。【選択図】図12

Description

本発明は、配線基板及び配線基板の製造方法に関する。
近年半導体装置の高速、高集積化が進む中で、FC−BGA(Flip Chip−Ball Grid Array)用配線基板に対しても、半導体素子との接続端子の狭ピッチ化、基板配線の微細化が求められている。一方、FC−BGA用配線基板とマザーボードとの接続は、従来とほぼ変わらないピッチの接続端子での接続が要求されている。この半導体素子との接続端子の狭ピッチ化、基板配線の微細化のため、シリコン上に配線を形成して半導体素子接続用の基板(シリコンインターポーザ)として、それぞれFC−BGA用配線基板に接続する方式が知られている。
また、FC−BGA用配線基板の表面をCMP(Chemical Mechanical Polishing、化学機械研磨)等で平坦化してから微細配線を形成する方式が特許文献1に開示されている。また、支持基板の上に微細な配線層を形成しFC−BGA用配線基板に搭載した後、支持基板を剥離することで狭ピッチな配線基板を形成する方式が特許文献2に開示されている。
特開2014−225671号公報 国際公開第2018/047861号 特開2015−012237号公報
シリコンインターポーザは、シリコンウェハを利用して、半導体前工程用の設備を用いて製作されている。シリコンウェハは形状、サイズに制限があり、1枚のウェハから製作できるインターポーザの数が少なく、製造設備も高価であるため、インターポーザも高価となる。また、シリコンウェハが半導体であることから、伝送特性も劣化するという問題がある。
また、FC−BGA用配線基板の表面の平坦化を行いその上に微細配線層を形成する方式においては、シリコンインターポーザに見られる伝送特性劣化は小さいが、FC−BGA用配線基板の製造不良と、難易度の高い微細配線形成時の不良との通算で同一基板面内収率が低下する問題や、FC−BGA用配線基板の反り、歪みに起因した半導体素子の実装における問題がある。
一方、支持基板の上に微細な配線層を形成し、これをFC−BGA用配線基板に搭載すると、次のような問題があった。微細な配線層を感光性樹脂層にトレンチを形成し配線材料で充填しCMPを使用したダマシン工法で形成する。
この際、CMPにより配線パターン部や接続ビア部やランド部などからなる配線部を形成すると、金属材料からなる配線部がオーバー研磨され、配線パターン部や接続ビア部やランド部の断面形状が凹形状に仕上がる。
この凹形状のランド部の上に絶縁樹脂層を介して接続ビアを積層形成する際、露光現像
除去すべき感光性樹脂層の厚みが凹みの量だけ厚くなり、開口した感光性樹脂層の接続ビアの樹脂トレンチ部の底に樹脂残差が残り、形成した接続ビア部の導通不良の原因となる問題があった。
また、信頼性試験において、ダマシン工法を用いて配線層を積層形成した下層と上層との感光性樹脂層の界面を介し、隣接する配線の間でマイグレーションが進行し信頼性が低下する問題があった。
そこで本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、配線部の接続信頼性の高い配線基板及び配線基板の製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決する手段として、本発明の請求項1に記載の発明は、第1配線基板と、第1配線基板に接合された第1配線基板より微細な配線が形成された第2配線基板を備え、
前記第2配線基板が、感光性樹脂層に開口した配線パターン部と接続ビア部とランド部とからなる樹脂トレンチ部と、前記樹脂トレンチ部の側面と底面とを被覆したシード密着層とシード層と、前記樹脂トレンチ部の内部を導電性材料で充填した配線部を有し、前記配線部からなる導体層を2層以上 積層形成した構造からなり、
前記配線部の、配線パターン部と接続ビア部とランド部の断面形状が同一層の感光性樹脂層表面より高く凸形状であることを特徴とする配線基板である。
本発明は、この構成により、断線やショートが無い信頼性の高い配線基板を製造することが出来る効果がある。
また、請求項2に記載の発明は、
前記第2配線基板の、配線部と同一層の感光性樹脂層表面の高さと該配線部の凸形状の最上部の高さとの差がD値であり、
前記感光性樹脂層表面の上に上層感光性樹脂層を有し、
前記感光性樹脂層と上層感光性樹脂層との界面の高さが、前記配線部の最上部の高さよりD値低いことを特徴とする請求項1に記載の配線基板である。
また、請求項3に記載の発明は、前記第2配線基板の配線部の凸形状の同一層の感光性樹脂層表面からの最上部の高さD値が1μm以下であり、配線部の上面部から樹脂トレンチ端部までの長さWが1/2*D〜1*Dの幅であることを特徴とする配線基板である。
また、請求項4に記載の発明は、第2配線基板は多層配線基板であり、前記多層配線基板の層間を接続するビア配線部は、凸形状、且つ、半導体素子が実装される側の一方面、及び、側面にシード密着層があることを特徴とする配線基板である。
また、請求項5に記載の発明は、導体層は銅を含む層であることを特徴とする配線基板である。
また、請求項6に記載の発明は、シード層は銅を含む層であることを特徴とする配線基板である。
また、請求項7に記載の発明は、シード密着層はチタンを含む層であることを特徴とする配線基板である。
また、請求項8に記載の発明は、第2配線基板の層間絶縁層は感光性の絶縁樹脂であ
ることを特徴とする配線基板である。
また、請求項9に記載の発明は、第2配線基板の導体層の形成方法が、
1)支持体上に、樹脂トレンチ部を有する感光性樹脂層を形成する工程と、
2)前記樹脂トレンチ部と感光性樹脂層上にシード密着層とシード層を設ける工程と、
3)前記シード層上に導電性材料をベタ膜で積層形成する工程と、
4)ベタ膜で形成した導電性材料を、基板の積層表面より化学研磨し、樹脂トレンチ以外の感光性樹脂層表面に積層形成された、不要な導電性材料を研磨除去する工程と、
5)4)にて露出した基板表面のシード密着層とシード層と導電性材料と感光性樹脂層の表面を研磨除去し、樹脂トレンチ内を導電性材料で充填した配線部を有する導体層を形成する工程と、
6)1)から5)を必要層数分繰り返し、導体層を2段以上の積層形成することを特徴とする配線基板の製造方法である。
また、請求項10に記載の発明は、シード密着層とシード層はスパッタリング法で形成することを特徴とする配線基板の製造方法である。
また、請求項11に記載の発明は、支持体はガラスであることを特徴とする配線基板の製造方法である。
本発明によれば、支持基板の上に微細な配線層を形成しFC−BGA基板に搭載する第2配線基板において、配線層間のビア接続部の電気的接続信頼性と、配線間の絶縁信頼性を向上できるため、断線やショートが無く、配線基板の信頼性を向上させることが可能となる効果がある。
(A)支持体上に剥離層を形成した状態を示す断面図である。(B)感光性樹脂層を形成した状態を示す断面図である。(C)シード密着層を形成した状態を示す断面図である。 (D)シード層を形成した状態を示す断面図である。(E)導体層を形成した状態を示す断面図である。(F)表面研磨により導体層及びシード層を研磨した状態を示す断面図である。 (G)表面研磨によりシード密着層及び感光性樹脂層を研磨し半導体素子との接合用電極を形成した状態を示す断面図である。(H)接続ビア部の感光性樹脂層を形成した状態を示す断面図である。(I)接続ビア部と配線パターン部の感光性樹脂層を形成した状態を示す断面図である。 (J)シード密着層を形成した状態を示す断面図である。(K)シード層を形成した状態を示す断面図である。(L)導体層を形成した状態を示す断面図である。 (M)表面研磨により接続ビア部及び配線パターン部を形成した状態を示す断面図である。 (A)図3(H)〜図5(M)を繰り返して多層配線を形成した状態を示す断面図である。(B)感光性樹脂層を形成した状態を示す断面図である。 (C)シード密着層を形成した状態を示す断面図である。(D)シード層を形成した状態を示す断面図である。 (E)レジストパターンを形成した状態を示す断面図である。(F)導体層を形成した状態を示す断面図である。 (G)レジストパターンを除去した状態を示す断面図である。(H)不要なシード密着層及びシード層をエッチング除去した状態を示す断面図である。 (I)ソルダーレジスト層を形成した状態を示す断面図である。(J)表面処理層、はんだ接合部を形成し、支持体上の配線基板が完成した状態を示す断面図である。 (A)支持体上の配線基板とFC−BGA基板を接合しアンダーフィル層で封止した状態を示す断面図である。(B)剥離層にレーザー光を照射する状態を示す断面図である。 (C)支持体を除去した状態を示す断面図である。(D)半導体素子を実装した状態を示す断面図である。 本実施形態における図3(H)のA−A′囲い部の拡大詳細断面図である。 比較例における図3(H)に対応する構造のA−A′囲い部の拡大詳細断面図である。 本実施形態における図5(M)のB−B′囲い部の拡大詳細断面図である。 比較例における図5(M)に対応する構造のB−B′囲い部の拡大詳細断面図である。
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
図1〜図16を用いて、本発明の一実施形態に係る支持体1を用いた配線基板の製造工程の一例を説明する。
まず、図1(A)に示すように、支持体1の一方の面に、後の工程で支持体1を剥離するために必要な剥離層2を形成する。
剥離層2は、例えば、UV光などの光を吸収して発熱、もしくは、変質によって剥離可能となる樹脂でもよく、熱によって発泡により剥離可能となる樹脂でもよい。UV光などの光、例えばレーザー光13によって剥離可能となる樹脂を用いる場合、剥離層2を設けた側とは反対側の面から支持体1に光を照射して、支持体上の配線基板11と、FC−BGA基板12との接合体から支持体1を取り去る。
剥離層2は、例えばエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、オキセタン樹脂、マレイミド樹脂、及び、アクリル樹脂などの有機樹脂や、アモルファスシリコン、ガリウムナイトライド、金属酸化物層などの無機層から選ぶことが出来る。さらに剥離層2は光分解促進剤や光吸収剤、増感剤、フィラー等の添加剤を含有してもよい。
さらに剥離層2は複数層で構成されていてもよく、例えば支持体1上に形成される多層導体層の保護を目的として、剥離層2上にさらに保護層を設けることや、支持体1との密着性を向上させる層を剥離層2の下層に設けてもよい。さらに剥離層2と多層導体層との間にレーザー光反射層や金属層を設けてもよく、その構成は本実施形態により限定されない。
支持体1は、支持体1を通じて剥離層2に光を照射させる場合もあるため、透明性を有することが好ましく、例えばガラスを用いることができる。ガラスは平坦性に優れており、また、剛性が高いため、支持体上の配線基板11の微細なパターン形成に向いている、また、ガラスはCTE(coefficient of thermal expansion、熱膨張率)が小さく歪みにくいことから、パターン配置精度及び平坦性の確保に優れている。
支持体1としてガラスを用いる場合、ガラスの厚さは、製造プロセスにおける反りの発生を抑制する観点から厚い方が望ましく、例えば0.7mm以上、好ましくは1.1mm以上の厚みである。また、ガラスのCTEは3ppm以上15ppm以下が好ましく、FC−BGA用配線基板12、半導体素子15のCTEの観点から9ppm程度がより好ましい。ガラスとしては、例えば石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス、ソーダガラス、又は、サファイヤガラス等が用いられる。
一方、剥離層2に熱によって発泡する樹脂を用いる等、支持体1を剥離する際に支持体1に光の透過性が必要でない場合は、支持体1には、歪みの少ない例えばメタルやセラミックスなどを用いることができる。
本発明の一実施形態では、剥離層2としてUV光を吸収して剥離可能となる樹脂を用い、支持体1にはガラスを用いる。
次に、図1(B)に示すように、絶縁層として感光性樹脂層3を形成する。本実施形態では、感光性樹脂層3として例えば、感光性のエポキシ系樹脂をスピンコート法により形成する。感光性のエポキシ樹脂は比較的低温で硬化することができ、形成後の硬化による収縮が少ないため、その後の微細パターン形成に優れる。
感光性樹脂層3の形成方法としては、液状の感光性樹脂を用いる場合は、スリットコート、カーテンコート、ダイコート、スプレーコート、静電塗布法、インクジェットコート、グラビアコート、スクリーン印刷、グラビアオフセット印刷、スピンコート、ドクターコートより選定できる。フィルム状の感光性樹脂で用いる場合は、ラミネート、真空ラミネート、真空プレスなどが適用できる。
感光性樹脂層3は、例えば感光性ポリイミド樹脂、感光性ベンゾシクロブテン樹脂、感光性エポキシ樹脂およびその変性物を絶縁樹脂として用いることも可能である。
次いで、フォトリソグラフィーにより、感光性樹脂層3に樹脂トレンチ部21を設ける。樹脂トレンチ部21に対して、現像時の樹脂残渣の除去を目的として、プラズマ処理を行ってもよい。感光性樹脂層3の厚みは、開口部に形成する導体層の厚みに応じて設定され、本発明の一実施形態では例えば7μmを形成する。
また平面視の開口部形状は、半導体素子15との接合電極パッド部TPのピッチ、形状に応じて設定され、本発明の一実施形態では例えばφ25μmの開口形状とし、ピッチは55μmで形成する。
次いで、図1(C)、図2(D)に示すように、真空中で、シード密着層4、及び、シード層5を形成する。シード密着層4は感光性樹脂層3へのシード層5の密着性を向上させる層であり、シード層5の剥離を防止する層である。
シード層5は配線部形成において、電解めっきの給電層として作用する。シード密着層4、及び、シード層5は、例えば、スパッタ法、または蒸着法などにより形成され、例え
ば、Cu、Ni、Al、Ti、Cr、Mo、W、Ta、Au、Ir、Ru、Pd、Pt、AlSi、AlSiCu、AlCu、NiFe、ITO、IZO、AZO、ZnO、PZT、TiN、Cu、Cu合金や、これらを複数組み合わせたものを適用することができる。
本発明では、電気特性、製造の容易性の観点およびコスト面を考慮して、シード密着層4にチタン層、続いてシード層5の銅層を順次スパッタリング法で形成する。シード密着層4のチタンとシード層5の銅層の合計の膜厚は、電解めっきの給電層として1μm以下とするのが好ましい。本発明の一実施形態ではTi:50nm、Cu:300nmを形成する。
次に図2(E)に示すように電解めっきにより導体層6をベタ膜で形成する。導体層6は半導体素子15との接合電極パッド部TPとなる。
電解ニッケルめっき、電解銅めっき、電解クロムめっき、電解Pdめっき、電解金めっき、電解ロジウムめっき、電解イリジウムめっき等が挙げられるが、電解銅めっきであることが簡便で安価で、電気伝導性が良好であることから望ましい。
電解銅めっきの厚みは、半導体素子15と接合用の電極となり、はんだ接合の観点から1μm以上、且つ、生産性の観点から30μm以下であることが望ましい。本発明の一実施形態では感光性樹脂層3の開口部にはCu:9μmを形成し、感光性樹脂層3の上部にはCu:2μmを形成する。
次に図2(F)に示すように、導体層の導電性材料に対する化学研磨性を有するCMP(化学機械研磨)により感光性樹脂層表面のベタ膜の銅の導体層6を研磨除去し、シード密着層4と導体層6が表面となるように研磨加工を行う。本発明の一実施形態では、感光性樹脂層3の上部の導体層6のCu:2μm、及び、シード層5を構成するCu:300nmを研磨により除去する。
次に図3(G)に示すように、感光性樹脂層3と導体層6の一部、及び、シード層5とシード密着層4を物理的に研磨し除去する物理的な研磨により、シード層5とシード密着層4と、感光性樹脂層3と導体層6の一部を除去する。
シード密着層4と、感光性樹脂層3の異種材料の研磨であるため、化学研磨による効能は少なく、研磨剤による物理的な研磨が支配的である。
導体層6と感光性樹脂層3の研磨速度を調整し、感光性樹脂層3の研磨速度を高くすることで、本発明の導体層6が凸形状に高くなった図13の様な形状を実現する。
図3(G)の断面図のA−A′囲い部の詳細を示す図13の断面図の如く、導体層6を凸形状に形成する。すなわち、接合電極パッド部TPの部分の導体層6を、その上面の高さを、同一層の感光性樹脂層3の上面の高さより高くした凸形状に形成する。これにより、導体層6の上層に積層形成する感光性樹脂層3bに接続ビア部19用に下部開口部Paを開口する際、その底に比較例の図14の様な樹脂残渣22が無い下部開口部Paを形成できる効果がある。
図13の凸形状の高さDは、次工程で感光性樹脂層3bを積層形成する際、上層の感光性樹脂層3bの平坦性を確保する為、D:1μm以下で形成すればよい。後に図5(M)で形成する配線パターン部18の高さが3μmより低い場合、配線パターン部18の高さの1/3以下で形成することが望ましい。配線パターン部18の高さの1/3より大きく
なると、研磨時の配線パターン部18の脱落や、配線パターン部18の上面の平坦な部分が消失し、配線パターン部18の高さや配線抵抗の制御が難しくなる。
物理的な研磨によるその他の効果やW値については、後の図4(L)以降の製造工程で効果が顕著にあらわれるのでその工程において詳しく説明する。
工程簡略化の目的で前述(図2(F))した化学研磨の研磨材に研磨粒子を適量添加し、導体層6と感光性樹脂層3の研磨速度を調整し、本発明の断面形状を実現してもよく、また研磨の効率化を目的としてシード密着層4と、感光性樹脂層3の材料種に応じて研磨手法を変えてもよい。そして、研磨を行った後に残った導体層6が、半導体素子15との接合電極パッド部TPとなる。
次に図3(H)に示すように、図1(B)と同様に上面に、絶縁層として感光性樹脂層3bを形成する。感光性樹脂層3bの厚みは、感光性樹脂層3bの下部開口部Paに充填される導体層6bの厚みで形成する接続ビア部19の高さに応じて設定され、本発明の一実施形態では例えば2μmを形成する。この下部開口部Paは多層導体層の上下層をつなぐ接続ビア部19となる形状である。平面視の下部開口部Paの形状は、導体層6と導体層6bの接続ビア部19の接続の観点から設定され、本発明の一実施形態では例えばφ10μmの開口形状を形成する。
さらに、その上面に図3(I)に示すように、図1(B)と同様に上面に感光性樹脂層3cを形成する。感光性樹脂層3cの配線用開口部Pcは、多層導体層の配線パターン部18を形成するための開口部である。感光性樹脂層3cの厚みは、感光性樹脂層3cの配線用開口部Pcに充填される導体層6bの厚みで形成する配線パターン部18の厚みに応じて設定され、本発明の一実施形態では例えば2μmを形成する。
また、感光性樹脂層3cの上部開口部Pbは、そこに導体層6bが充填されてランド部20となる形状である。上部開口部Pbの平面視の形状は、積層体の接続性の観点から設定され下部開口部Paの形状の外側を囲って形成される。本発明の一実施形態では、上部開口部Pbの形状は、例えばφ25μmの開口形状を形成する。
感光性樹脂層3bの下部開口部Paと感光性樹脂層3cの上部開口部Pbは、上下層をつなぐ接続ビア部19とランド部20となる樹脂トレンチ部21である。
以下で説明する様に、この樹脂トレンチ部21に形成する接続ビア部19とランド部20と、配線用開口部Pcに形成する配線パターン部18は、初めは一体の導体層6bで形成する。
次いで、図4(J)、図4(K)に示すように、図1(C)、図2(D)と同様に真空中で、シード密着層4、及び、シード層5を形成する。本発明の一実施形態ではTi:50nm、Cu:300nmを形成する。
次に図4(L)に示すように電解めっきにより導体層6bをベタ膜で形成する。導体層6bは接続ビア部19、ランド部20、及び、配線パターン部18から成る配線部となる。電解ニッケルめっき、電解銅めっき、電解クロムめっき、電解Pdめっき、電解金めっき、電解ロジウムめっき、電解イリジウムめっき等が挙げられるが、電解銅めっきであることが簡便で安価で、電気伝導性が良好であることから望ましい。
電解銅めっきの厚みは、配線部の電気抵抗の観点から0.5μm以上、生産性の観点から30μm以下であることが望ましい。本発明の一実施形態では、感光性樹脂層3bの下
部開口部Paと感光性樹脂層3cの上部開口部Pbとによる2重の開口部にはCu:6μmを形成し、感光性樹脂層3cの配線用開口部Pcによる1重の開口部にはCu:4μmを形成し、感光性樹脂層3cの上部にはCu:4μmを形成する。
次に図5(M)に示すように、導体層6bの導電性材料に対する化学研磨性を有するCMP(化学機械研磨)により感光性樹脂層3cの上部のベタ膜の銅の導体層6bを研磨除去し、シード密着層4と導体層6bが表面となるように研磨加工を行う。
次に、感光性樹脂層3cと導体層6bの一部、及び、シード層5とシード密着層4を物理的に研磨し除去する物理的な研磨により、シード層5とシード密着層4を除去し、感光性樹脂層3cと導体層6bの一部を除去することで、図15の様な構造を形成する。
すなわち、研磨を行った後に樹脂トレンチ部21内に残った導体層6bが、接続ビア部19、ランド部20、及び、配線パターン部18から成る配線部となる。
本発明の一実施形態では、感光性樹脂層3cの上部の導体層6bのCuの4μm、及び、シード層5を構成するCuの300nmを研磨により除去する。
また、物理的な研磨により導体層6bを凸形状に形成し、導体層6bの上面の端部は曲面形状となる。すなわち、配線部を、その上面の高さを、同一層の感光性樹脂層3cの上面の高さより高くした凸形状に形成する。感光性樹脂層3cと導体層6bの研磨速度の比の調整で、配線パターン部18のR形状の上面部の終点から樹脂トレンチ部21の端部までの長さWの値(W値)は調整が可能である。
研磨速度が{感光性樹脂層3c}={導体層6b}と等しければD値が小さくなり、且つW値は大きくなる。
研磨速度を{感光性樹脂層3c}>{導体層6b}とすることでD値は大きく、W値は小さくできる。
図15の、下層の感光性樹脂層3cと上層の感光性樹脂層3b2との界面の絶縁樹脂界面部17と、導体層6bの上面の高さとの差Dが大きい程、熱履歴を伴う信頼性試験の際に導体層6bの上面端部に集中する応力の絶縁樹脂界面部17への作用が低減し下層の感光性樹脂層3cと上層の感光性樹脂層3b2の絶縁樹脂界面部17での層間剥離を回避でき望ましい。そして、近接する配線パターン部18やランド部20等の配線部間の絶縁樹脂界面部17でのマイグレーション23によるショートが抑えられ望ましい。
一方で、図15の配線パターン部18やランド部20等の配線部の凸形状の高さDは、図13の凸形状の高さDと同様に、次工程で感光性樹脂層3b2を積層形成する際、上層の感光性樹脂層3b2の平坦性を確保する為、D:1μm以下で形成することが望ましい。
また、W値は小さい程、導体層6bの応力が集中する上面位置が高くなり、配線パターン部18間の絶縁樹脂界面部17に生じるマイグレーション23が抑制でき、W値=1/2*D〜1*Dが良い。なお*は積を表す記号とする。
図6(A)に示すように、図3(H)〜図5(M)を繰り返して導体層6b2と層間絶縁層の絶縁樹脂層3b2と3c2を加えた多層配線を形成する。本発明の一実施形態では、導体層6bの配線層と導体層6b2の配線層との2層の配線層を形成した多層配線基板を製造する。
次いで、FC−BGA基板12との接合用電極TINを形成する工程を説明する。図6(B)に示すように、図1(B)と同様に上面に感光性樹脂層3dを形成し、樹脂トレンチ部21を形成する。
次いで、図7(C)、図7(D)に示すように、図1(C)、図2(D)と同様に真空中で、シード密着層4、及び、シード層5を形成する。
次いで、図8(E)に示すように、レジストパターン7を形成する。その後、図8(F)のように電解めっきにより導体層6cを形成する。導体層6cはFC−BGA基板12と接合用の電極となる。電解銅めっきの厚みは、はんだ接合の観点から1μm以上、且つ、生産性の観点から30μm以下であることが望ましい。本発明の一実施形態では感光性樹脂層3dの開口部にはCu:9μmを形成し、感光性樹脂層3dの上部にはCu:7μmを形成する。
その後、図9(G)に示すようにレジストパターン7を除去する。その後、図9(H)に示すように不要なシード密着層4、及び、シード層5をエッチング除去する。この状態で表面に残った導体層6cが、FC−BGA基板12との接合用電極TINとなる
次に、図10(I)に示すように、ソルダーレジスト層8を形成する。ソルダーレジスト層8は、感光性樹脂層3dを覆うように、露光、現像し、導体層6cが露出するように開口部を備えるように形成する。なお、ソルダーレジスト層8の材料としては、例えばエポキシ樹脂やアクリル樹脂などの絶縁性樹脂を用いることができる。本発明の実施形態では、ソルダーレジスト層8としてファラーを含有した感光性エポキシ樹脂を使用してソルダーレジスト層8を形成する。
次に、図10(J)に示すように導体層6cの表面の酸化防止とはんだバンプの濡れ性をよくするため、表面処理層9を設ける。本発明の実施形態では、表面処理層9として無電解Ni/Pd/Auめっきを成膜する。なお、表面処理層9には、OSP(Organic Soiderability Preservative 水溶性プレフラックスによる表面処理)膜を形成してもよい。また、無電解スズめっき、無電解Ni/Auめっきなどから適宜用途に応じて選択しても良い。次いで、接合用電極TINの導体層6c上の表面処理層9上に、半田材料を搭載した後、一度溶融冷却して固着させることで、はんだ接合部10を得る。これにより、支持体1上に形成された支持体上の配線基板11が完成する。
次いで、図11(A)に示すように、支持体上の配線基板11をはんだ接合部10でFC−BGA基板12に接合した後、接合部をアンダーフィル層で封止する。アンダーフィル層としては、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、オキセタン樹脂、及びマレイミド樹脂の1種又はこれらの樹脂の2種類以上が混合された樹脂に、フィラーとしてのシリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、又は酸化亜鉛等が加えられた材料が用いられる。アンダーフィル層は、液状の樹脂を充填させることで形成される。
次いで、図11(B)に示すように、支持体1を剥離する。剥離層2は、レーザー光13を照射して剥離可能な状態とする。支持体1の背面より、すなわち、支持体1のFC−BGA基板12とは逆側の面からレーザー光13を支持体1との界面に形成された剥離層2に照射し剥離可能な状態とすることで、支持体1を取り外すことが可能となる。次に、図12(C)に示すように支持体1を剥離して除去した後、剥離層2とシード密着層4、及び、シード層5を除去しインターポーザ付きBGA基板14を得る。
その後、図12(D)に示すようにインターポーザ付きBGA基板14の、接合電極パッド部TPに半導体素子15の電極を半田付けする実装を行い半導体装置16が完成する。この際、半導体素子15の実装に先立って、インターポーザ付きBGA基板14において、半導体素子15との接合電極パッド部TPとして表面に露出した導体層6上に、酸化防止と半田バンプの濡れ性をよくするため、無電解Ni/Pd/Auめっき、OSP、無電解スズめっき、無電解Ni/Auめっきなどの表面処理を施してもよい。以上により半導体装置16が完成する。
次に、上述したようなインターポーザ付きBGA基板14の構成とその製造方法を用いた場合の作用効果について、図1から図10(J)の工程説明と、本発明の効果を説明した実施例の導体層6の上面を凸形状に形成した図13と、導体層6bの上面を凸形状に形成した図15、及び、比較例の導体層6の上面を凹形状に形成した図14と、導体層6bの上面を凹形状に形成した図16を参照して説明する。
図13と比較例の図14は、図3(G)と図3(H)のA−A’部拡大詳細断面図であり、半導体素子15との接合電極パッド部TPの部分の断面図である。図15と比較例の図16は、図5(M)と図6(A)のB−B’部拡大詳細断面図であり、配線パターン部18の断面図である。
本実施形態では、支持体上の配線基板11の配線パターン部18、接続ビア部19、及び、半導体素子15との接合電極パッド部TPは、CMP(化学機械研磨)と物理的な研磨によって、導体層6及び6bをパターニング(いわゆるダマシン法)しているため、図6(A)、図9(H)のように、配線パターン部18の側面、接続ビア部19の側面、及び、半導体素子15との接合電極パッド部TPの側面において、導体層6と感光性樹脂層3の間にもシード密着層4を配置することが可能である。
その支持体上の配線基板11を、図11(A)〜図12(D)のように、上下反転させて、接合用電極TINのはんだ接合部10をFC−BGA基板12と接合した後、支持体1を除去してインターポーザ付きBGA基板14を得る。そのため、インターポーザ付きBGA基板14の配線パターン部18、及び、接続ビア部19においては、上面、及び、側面にシード密着層4を配置でき、半導体素子15との接合電極パッド部TPにおいては、側面にシード密着層4を配置することが可能である。
図13の如く、接合用電極TIN用の導体層6を感光性樹脂層3より高く凸形状に形成した。その、導体層6の高さDは0.8μm、W値は0.8μmとした。導体層6を凸形状に形成することで、上層に積層形成する感光性樹脂層3bに接続ビア部19用に下部開口部Paを開口する際、下部開口部Paの底に樹脂残渣22がない開口部を形成することができた。
また、図15の様に、導体層6bによって配線パターン部18、ランド部20を凸形状に形成した。その配線パターン部18とランド部20の高さD値は0.5μm、W値は0.5μmで形成した。凸形状を上記高さD値で制御することで、配線パターン部18の上層に積層形成する感光性樹脂層3b2の塗工時に、感光性樹脂層3b2の凹み部24が無く、表面ウネリを低減できた。
それとともに、樹脂トレンチ部21の高さのバラツキ、及びCMPと物理的な研磨による導体層6bの研磨残りや、配線パターン部18の高さバラツキを抑えることができた。
また、配線パターン部18上面の高さと、同一層の感光性樹脂層3cの上面の高さ、すなわち、感光性樹脂層3cと感光性樹脂層3b2との界面の絶縁樹脂界面部17の高さとに、D値の段差を持たせることで、配線パターン部18の上面の応力集中による前記感光性樹脂層3cと3b2の絶縁樹脂界面部17での界面剥離を回避し、近接する配線パターン部18間の絶縁樹脂界面部17で発生するマイグレーション23によるショートを回避することができた。
上記のように、接合用電極TIN用の導体層6や、配線パターン部18やランド部20などからなる配線層6bを凸形状に形成することで、積層形成する上の配線層の寸法や形状の安定制御が可能となるとともに、電気的な接続信頼性や配線間の絶縁信頼性の向上に効果的となる。
比較例
支持体上の配線基板11の配線パターン部18、接続ビア部19、及び、半導体素子15との接合電極パッド部TPは、CMP(化学機械研磨)のみで、導体層6や導体層6bをパターニング(いわゆるダマシン法)した構成を比較例として説明する。
比較例では、支持体上の配線基板11の配線パターン部18、接続ビア部19、及び、半導体素子15との接合電極パッド部TPは、導体層6や導体層6bを選択的に化学研磨する研磨材を使用しCMP(化学機械研磨)のみで、導体層6や導体層6bをパターニング(いわゆるダマシン法)する。次に、CMPで研磨できないシード密着層4をウェットエッチングによる化学研磨によって溶解除去して、図6(A)、図9(H)のように、配線パターン部18や接続ビア部19の側面、及び、接合電極パッド部TPの導体層6の側面において、導体層6及び6bと、感光性樹脂層3や3bや3cの間にもシード密着層4を配置することが可能である。
また、支持体上の配線基板11は図11(A)〜図12(D)のように、上下反転させてFC−BGA基板12と接合した後、支持体1を除去してインターポーザ付きBGA基板を得る。そのため、配線パターン部18、及び、接続ビア部19においては、上面、及び、側面にシード密着層4を配置でき、半導体素子15との接合電極パッド部TPの導体層6の側面にシード密着層4を配置することが可能である。
但し、図14や図16の如く、感光性樹脂層3や3cはCMPにより研磨されない為、接合電極パッド部TPを形成した導体層6や、配線パターン部18やランド部20を形成した導体層6bの最表面は、同一層の感光性樹脂層3や感光性樹脂層3cより低い凹形状となる。
配線パターン部18、ランド部20が凹形状になることで、上層に積層形成する感光性樹脂層3bや3b2の樹脂トレンチ部21で、接続ビア部19の開口部を形成する際、導体層6やランド部20上の感光性樹脂層3bや3b2の塗工膜厚が厚くなり、ランド部20上の感光性樹脂層3b2の開口部のビア底に樹脂残渣22が残り易くなった。
また、図16の様に、配線パターン部18の上面が凹形状となることで、上層に積層形成する感光性樹脂層3b2や3dの塗工膜に凹み24を生じる。凹み24は感光性樹脂層3bの上の感光性樹脂層3c2の最上面にまで及び、その感光性樹脂層3c2の表面の上にまで導体層6bを形成した上で感光性樹脂層3c2の表面の導体層をCMPで除去する際に、導体層6bの研磨残りを生じる原因になる。よって、樹脂トレンチ部21の高さのバラツキ、及びCMPと化学研磨とによっては、図16の感光性樹脂層3c2の表面の凹み24の中や、図14の感光性樹脂層3cの表面の凹み部24の中に、導体層6b2や6bの研磨残りを生じ、配線パターン部18の形成不良の原因となった。
また、図16の配線パターン部18の凹部の端部、感光性樹脂層3の同一層と上層との絶縁樹脂界面部17の高さとが同一高さとなり、近接する配線パターン部18間の絶縁樹脂界面部17にマイグレーション23が発生し、配線パターン部18のショートの原因となった。
<作用効果の確認>
本実施形態の効果の確認として、実施例で作製したインターポーザ付きBGA基板14と比較例で作製したインターポーザ付きBGA基板をピーク温度260℃のリフロー試験(JEDEC J−STD−020準拠)を繰り返し実施した。比較例で作製したインターポーザ付きBGA基板では、導体層6bの接続ビア部19とランド部20と、接合電極パッド部TPの導体層6の間で剥離が観察され、電気的導通不良が確認された。一方、実施例で作製したインターポーザ付きBGA基板14では剥離も観察されず、電気的導通不良は発生しなかった。
また、バイアスHAST(130℃*85%RH,1.3V、192hr)試験により、
比較例で作製したインターポーザ付きBGA基板では、導体層6bによる近接する配線パターン部18間の絶縁樹脂界面部17で層間剥離とマイグレーション23が観察され、電気的ショートが確認された。一方、実施例で作製したインターポーザ付きBGA基板14では、層間剥離と電気的ショートは発生せず、絶縁抵抗10Ω以上を実現した。
なお、上述の実施形態は一例であって、その他、具体的な細部構造などについては適宜に変更可能であることは勿論である。
また、本発明は、インターポーザ付きBGA基板に限定されず、主基板とICチップとの間に介在するインターポーザ等を備えた配線基板を有する半導体装置に利用可能である。
1 支持体
2 剥離層
3、3b、3b2、3c、3c2、3d 感光性樹脂層
4 シード密着層
5 シード層
6、6b、6b2 導体層
7 レジストパターン
8 ソルダーレジスト層
9 表面処理層
10 はんだ接合部
11 支持体上の配線基板
12 FC−BGA基板
13 レーザー光
14 インターポーザ付きBGA基板
15 半導体素子
16 半導体装置
17 絶縁樹脂界面部
18 配線パターン部
19 接続ビア部
20 ランド部
21 樹脂トレンチ
22 樹脂残渣
23 マイグレーション
24 感光性樹脂層の凹み
D 凸形状の高さ
Pa 下部開口部
Pb 上部開口部
Pc 配線用開口部
TP 接合電極パッド部
TIN 接合用電極
W 配線部の上面部から樹脂トレンチ端部までの長さ

Claims (11)

  1. 第1配線基板と、
    前記第1配線基板に接合された前記第1配線基板より微細な配線が形成された第2配線基板と、を備え、
    前記第2配線基板の前記第1配線基板との接合面の対向面に半導体素子が実装される配線基板において、
    前記第2配線基板が、感光性樹脂層に開口した配線パターン部と接続ビア部とランド部とからなる樹脂トレンチ部と、前記樹脂トレンチ部の側面と底面とを被覆したシード密着層とシード層と、前記樹脂トレンチ部の内部を導電性材料で充填した配線部を有し、前記配線部からなる導体層を2層以上 積層形成した構造からなり、
    前記配線部の、配線パターン部と接続ビア部とランド部の断面形状が同一層の感光性樹脂層表面より高く凸形状であることを特徴とする配線基板。
  2. 前記第2配線基板の、配線部と同一層の感光性樹脂層表面の高さと該配線部の凸形状の最上部の高さとの差がD値であり、
    前記感光性樹脂層表面の上に上層感光性樹脂層を有し、
    前記感光性樹脂層と上層感光性樹脂層との界面の高さが、前記配線部の最上部の高さよりD値低いことを特徴とする請求項1に記載の配線基板。
  3. 前記第2配線基板の配線部の凸形状の同一層の感光性樹脂層表面からの最上部の高さD値が1μm以下であり、配線部の上面部から樹脂トレンチ端部までの長さWが1/2*D〜1*Dの幅であることを特徴とする請求項2に記載の配線基板。
  4. 前記第2配線基板は多層配線基板であり、前記多層配線基板の層間を接続する接続ビア部は、凸形状、且つ、半導体素子が実装される側の一方面、及び、側面にシード密着層があることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の配線基板。
  5. 前記導電性材料は銅を含む層であることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の配線基板。
  6. 前記シード層は銅を含む層であることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の配線基板。
  7. 前記シード密着層はチタンを含む層であることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の配線基板。
  8. 前記第2配線基板の層間絶縁層は感光性の絶縁樹脂であることを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の配線基板。
  9. 前記第2配線基板の導体層の形成方法が、
    1)支持体上に、樹脂トレンチ部を有する感光性樹脂層を形成する工程と、
    2)前記樹脂トレンチ部と感光性樹脂層上にシード密着層とシード層を設ける工程と、
    3)前記シード層上に導電性材料をベタ膜で積層形成する工程と、
    4)ベタ膜で形成した導電性材料を、基板の積層表面より化学研磨し、樹脂トレンチ以外の感光性樹脂層表面に積層形成された、不要な導電性材料を研磨除去する工程と、
    5)4)にて露出した基板表面のシード密着層とシード層と導電性材料と感光性樹脂層の表面を研磨除去し、樹脂トレンチ内を導電性材料で充填した配線部を有する導体層を形成する工程と、
    6)1)から5)を必要層数分繰り返し、導体層を2段以上の積層形成することを特徴と
    する請求項1から8の何れか一項に記載の配線基板の製造方法。
  10. 前記シード密着層と前記シード層はスパッタリング法で形成することを特徴とする請求項9に記載の配線基板の製造方法。
  11. 前記支持体はガラスであることを特徴とする請求項9又は10に記載の配線基板の製造方法。
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