JP2021148513A - スペクトル表示装置、スペクトル表示方法、スペクトル表示装置用プログラム、及び、スペクトル測定システム - Google Patents
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Abstract
【課題】測定器におけるアナログ処理部を低コストに抑えることを可能としつつ、測定条件の異なる複数のスペクトルについて定量性を失わずに比較しやすく変換して比較表示できるスペクトル表示装置を提供する。【解決手段】各チャンネルにそれぞれ割り当てられた物理量と、各チャンネルに対応する物理量を有する測定対象が検出されたカウント数とが対になったスペクトルを表示するスペクトル表示装置100であって、変換前のスペクトルを記憶する生データ記憶部3と、既知のスペクトルにおける少なくとも1つの基準物理量を含む基準データを記憶する基準データ記憶部5と、前記変換前のスペクトルと、前記基準データとに基づいて、前記変換前のスペクトルと物理量の軸とで囲まれるスペクトル面積が保たれるように変換後のスペクトルを算出するデジタル変換部6と、を備えた。【選択図】図1
Description
本発明は、例えば放射線スペクトルを表示するためのスペクトル表示装置に関するものである。
例えば試料中の放射性核種から放射されるガンマ線を測定するためにNaI(Tl)シンチレーションスペクトロメータ等のスペクトル測定システムが用いられる。このようなスペクトロメータでは、検出されたガンマ線は多数のチャンネルによりエネルギーごとに分類されるとともに、それぞれのエネルギーの検出回数がカウントされる。この結果、各チャンネルに割り当てられたエネルギーの値、各エネルギーに対応するカウント値が対となった放射線スペクトルが得られる(特許文献1参照)。
ところで、同じスペクトロメータで同じ測定対象を測定しているとしても、例えば測定日時が異なっていると、図8に示すように得られる放射線スペクトルにおける各ピークはエネルギー軸に沿ってずれてしまうことがある。また、放射線スペクトルのずれはカウント値についても現れることがある。加えて、異なるスペクトロメータの間でもこれらのような放射線スペクトルのずれは当然生じ得る。
従来、上述したような各放射線スペクトルのずれを小さくするために、スペクトロメータにおける増幅器等のアナログ処理部を校正している。具体的にはアナログ処理部等において生じるゲイン変動やドリフト変動が例えばA/D変換部の分解能以下に抑えられるように調整される。このようなハードウェア構成によって高精度なスペクトロメータを実現するのは非常に高コストになってしまう。
一方、同じ測定対象を測定した放射線スペクトルのずれをなくすために、ソフトウェアによるデジタル校正を施すものもある。例えば放射線スペクトルの形状はそのままで表示しておき、放射線スペクトル中のピークのエネルギーが対応する既知のピークのエネルギーと一致するように横軸の目盛りの数値だけが書き換えられる。
このような校正方法は、スペクトロメータのアナログ処理部を低コストで実現できるものの複数の短所が存在する。
すなわち、横軸の目盛りが揃えられたとしても、ゲイン変動やドリフト変動の影響は放射線スペクトルに残っている。このため、同じ測定対象について異なる時刻・条件等でそれぞれ得られた放射線スペクトルを重ねて画像表示しても、大きく傾向が異なってしまう。したがって、複数の放射線スペクトル画像に基づいて、例えばスペクトロメータの特性や性能を比較することは難しい。
また、エネルギー軸に付加される各マークも可変としなければならない。加えて、単にエネルギー軸の目盛りを書き換えているだけなので、妥当な校正であるとは言えず、スペクトロメータの精度に対する信頼感が損なわれる可能性がある。
本発明は上述したような問題を一挙に解決することを意図してなされたものであり、測定器におけるアナログ処理部を低コストに抑えることを可能としつつ、測定条件の異なる複数のスペクトルについて定量性を失わずに比較しやすく変換して比較表示できるスペクトル表示装置を提供することを目的とする。
すなわち、本発明に係るスペクトル表示装置は、各チャンネルにそれぞれ割り当てられた物理量と、各チャンネルに対応する物理量を有する測定対象が検出されたカウント数とが対になったスペクトルを表示するスペクトル表示装置であって、変換前のスペクトルを記憶する生データ記憶部と、既知のスペクトルにおける少なくとも1つの基準物理量を含む基準データを記憶する基準データ記憶部と、前記変換前のスペクトルと、前記基準データとに基づいて、前記変換前のスペクトルと物理量の軸とで囲まれるスペクトル面積が保たれるように変換後のスペクトルを算出するデジタル変換部と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明に係るスペクトル表示方法は、各チャンネルにそれぞれ割り当てられた物理量と、各チャンネルに対応する物理量を有する測定対象が検出されたカウント数とが対になったスペクトルを表示するスペクトル表示方法であって、変換前のスペクトルを取得する生データ取得ステップと、既知のスペクトルにおける少なくとも1つの基準物理量を含む基準データを取得する基準データ取得ステップと、前記変換前のスペクトルと、前記基準データとに基づいて、前記変換前のスペクトルと物理量の軸とで囲まれるスペクトル面積が保たれるように変換後のスペクトルを算出するデジタル変換ステップと、を備えたことを特徴とする。
このようなものであれば、前記デジタル変換部が前記変換前のスペクトルと物理量の軸とで囲まれるスペクトル面積が保たれるように変換後のスペクトルを前記変換後のスペクトルを算出するので、定量性を保ったまま前記変換前のスペクトルから前記変換後のスペクトルへと変換できる。
さらに、それぞれ測定条件の異なる前記変換前のスペクトルの例えばピークの位置を前記基準物理量と一致するようにデータを再配分して前記変換後のスペクトルを算出することで、前記変換後のスペクトル同士を容易に比較できるようになる。
また、デジタル処理によって複数のスペクトルについて定量性を保ちながら相互に比較可能な前記変換後のスペクトルに変換できるので、測定器のアナログ処理部を高精度なものにする必要がなく、測定器の製造コスト等も低減できる。
本発明に係るスペクトル表示装置の具体的な実施の態様としては、前記物理量がエネルギーであり、前記スペクトルが放射線スペクトルであるものが挙げられる。
測定器のアナログ処理部等により前記変換前のスペクトル内に含まれているゲイン変動やドリフト変動の影響を低減するとともに、物理量に応じたカウント数については前記変換前のスペクトルと前記変換後のスペクトルとの間で定量性が保たれるようにするには、前記デジタル変換部が、前記基準データと、前記変換前のスペクトルにおいて前記基準データに対応する物理量とに基づいて、前記変換前のスペクトルにおけるゲイン又はドリフトの変動が補正されたゲイン・ドリフト補正後のスペクトルを算出するゲイン・ドリフト補正部と、前記ゲイン・ドリフト補正後のスペクトルと、前記変換前のスペクトルにおける1チャンネル当たりの物理量の変化量とに基づいて、前記ゲイン・ドリフト補正後のスペクトルにおける各カウント値が補正された前記変換後のスペクトルを算出するカウント補正部と、を備えたものであればよい。
前記変換後のスペクトルにおいて、ゲイン変動やドリフト変動が補正されても物理量の目盛りについては前記変換前のスペクトルと同じものを使用できるようにして、さらに定量性を保つことができるようにするには、前記カウント補正部が、前記ゲイン・ドリフト補正後のスペクトルと前記変換後のスペクトルとの間で、各チャンネルにおいて1チャンネル当たりの物理量の変化量とカウント値の積が等しくなるように前記変換後のスペクトルの各カウント値を算出するものであればよい。
測定器のアナログ処理部等において生じるゲイン変動やドリフト変動の影響を両方とも低減した前記変動後のスペクトルが得られるようにするための具体的な態様としては、前記基準データが、1又は複数の測定対象に基づいて得られた既知のスペクトルにおける2つの基準ピークに対応する2つの基準物理量を含み、前記基準データが含む2つの基準物理量をそれぞれa及びb、前記変換前のスペクトルにおいて前記基準ピークに対応する2つのピークの物理量をそれぞれA及びB、ゲイン変動係数をα=(A−B)/(a−b)、ドリフト変動係数をβ=A−α*a、iをチャンネル番号、前記ゲイン・ドリフト補正後のスペクトルの物理量とカウント値をXi及びCi、前記変換前のスペクトルの物理量とカウント値をxi及びciとした場合に、前記ゲイン・ドリフト補正部が、Xi=α*xi+β、Ci(Xi)=ci(xi)/αで、前記ゲイン・ドリフト補正後のスペクトルを算出するものが挙げられる。
前記基準データが、既知のスペクトルにおける1つの基準ピークに対応する1つの基準物理量を含んでいる場合でも、少なくともゲイン変動の影響をスペクトルから低減できるようにするための具体的な態様としては、前記基準データが含む1つの基準物理量をa、前記変換前のスペクトルにおいて前記基準ピークに対応する1つのピークの物理量をA、ゲイン変動係数をα=A/a、ドリフト変動係数をβ=0、前記ゲイン・ドリフト補正後のスペクトルの物理量とカウント値をXi及びCi、前記変換前のスペクトルの物理量とカウント値をxi及びci、iをチャンネル番号とした場合に、前記ゲイン・ドリフト補正部が、Xi=α*xi+β、Ci(Xi)=ci(xi)/αで、前記ゲイン・ドリフト補正後のスペクトルを算出するものが挙げられる。
前記変換前のスペクトルにおいて前記基準ピークに対して揃えたい位置をユーザが任意に選べるようにして、様々なスペクトルを比較しやすくするには、前記変換前のスペクトルにおける前記基準ピークに対応するピーク位置をユーザからの入力として受け付ける受付部をさらに備えたものであればよい。
例えば既存のスペクトル表示装置においてプログラムをアップデートすることで本発明に係るスペクトル表示装置と同様の効果を発揮できるようにするには、各チャンネルにそれぞれ割り当てられた物理量と、各チャンネルに対応する物理量を有する測定対象が検出されたカウント数とが対になったスペクトルを表示するスペクトル表示装置に用いられるプログラムであって、変換前のスペクトルを記憶する生データ記憶部と、既知のスペクトルにおける少なくとも1つの基準物理量を含む基準データを記憶する基準データ記憶部と、前記変換前のスペクトルと、前記基準データとに基づいて、前記変換前のスペクトルと物理量の軸とで囲まれるスペクトル面積が保たれるように変換後のスペクトルを算出するデジタル変換部と、としての機能をコンピュータに発揮させることを特徴とするスペクトル表示装置用プログラムを用いれば良い。
なお、スペクトル表示装置用プログラムは、電子的に配信されるものであってもよいし、CD、DVD、フラッシュメモリ等のプログラム記録媒体に記録されたものであっても構わない。
本発明に係るスペクトル表示装置と、前記変換前のスペクトルを測定する測定器と、を備えたスペクトル測定システムであれば、同じ測定対象について測定を行って得られた複数の前記変換前のスペクトルは、それぞれ前記変換後のスペクトルに変換すれば全てほぼ一致させることが可能となる。したがって、例えば測定器の検討や開発を行うために得られたスペクトルのデータの比較する際に、変更した箇所の影響だけをスペクトルに現れるようにでき、比較検討が従来よりも容易になる。
このように本発明に係るスペクトル表示装置によれば、前記変換前のスペクトルと前記基準データに基づいて、前記変換前のスペクトルと物理量の軸とで囲まれるスペクトル面積が保たれるように変換後のスペクトルを算出するので、定量性を保った形で前記変換後のスペクトルを生成することができる。このため、異なる条件で測定された複数のスペクトルについて、例えばピーク等の位置を揃えて一画面上に表示し、容易に比較することができるようになる。
本発明の実施形態におけるスペクトル表示装置100及びスペクトル測定システム200について各図を参照しながら説明する。
本実施形態のスペクトル表示装置100は、異なる測定条件で測定された複数のスペクトルを少なくとも1つの基準に基づいて揃うように変換して一画面上に比較可能に表示するものである。ここで、異なる測定条件とは測定対象と測定器が同一の条件であっても測定時刻が異なることや、測定対象が同一であっても測定器が異なることを含む概念である。
より具体的には、一画面上において比較される対象となるスペクトルは、核種等の測定対象から放射される放射線のエネルギー分布である放射線スペクトルである。本実施形態では放射線スペクトルは横軸を検出されるエネルギー、縦軸をそのエネルギーが検出されたカウント数として定義される。なお、スペクトルの横軸に設定される物理量はエネルギーに限られるものではなく、波高値やその他の量であっても構わない。
放射線測定器101によって測定され、補正や校正処理が行われていない生データの放射線スペクトルは、上述したような測定条件が異なっていると同じ測定対象を測定したとしても、測定対象を特徴づけるピークの位置や、スペクトル全体の形状にはずれが生じる。このようなずれは後述する放射線測定器101のアナログ処理部12におけるゲイン変動やドリフト変動、あるいは測定器の系統的な誤差が複合して現れていると考えられる。本実施形態のスペクトル測定システム200では、少なくともゲイン変動やドリフト変動の影響を低減して、その他の影響のみが一画面上に表示されるスペクトルに現れるようにし、例えば複数の測定器間における性能の違い等をユーザが視覚的に認識しやすくする。
すなわち、本実施形態のスペクトル測定システム200は図1の概要図、及び、図2の機能ブロック図に示すように放射線測定器101と、コンピュータの演算機能を利用して構成されたスペクトル表示装置100と、を備えている。
放射線測定器101は、例えばNaI(Tl)シンチレーションスペクトロメータであって、NaI(Tl)シンチレータ及びシンチレータにガンマ線が入射した際に発生する光を検出する光電子増倍管(PMT)からなる検出器11と、検出器11の出力を増幅し、波形成形処理した上で出力するアナログ処理部12と、アナログ処理部12の出力をデジタル信号に変換するA/D変換部13と、を備えている。
光電子増倍管の電極にはアノードから出力される電気信号を増幅するために高電圧電源が接続されている。この高電圧電源電圧が変動すると光電子増倍管の出力における増幅度が大きく変化する。最終的に得られる放射線スペクトルにおけるゲイン変動として現れる可能性がある。
アナログ処理部12では例えば温度ドリフト等が発生して、最終的に得られる放射線スペクトルにおけるドリフト変動として現れる可能性がある。これらのような影響により、同一の測定対象を測定していても例えば測定時刻が異なるといったわずかな測定条件の違いだけでも放射線測定器101から得られる放射線スペクトルはそれぞれエネルギー軸方向にずれることがある。
A/D変換部13は、アナログ処理部12から出力される信号の最大値を保持している間に、その値をA/D変換するように構成されている。このA/D変換部13は例えば1024チャンネルを有するものであり、アナログ処理部12から出力される電圧信号を1024分割して検出できる。したがって、この放射線測定器101は測定レンジとする放射線のエネルギーの最大値を1024分割して検出でき、1チャンネル当たりのエネルギーの変化量である検出分解能はその最大値をチャンネル数である1024で割った値となる。各チャンネルで測定される放射線のエネルギーはチャンネル番号と検出分解能を乗じた値となる。
次にスペクトル表示装置100の詳細について説明する。スペクトル表示装置100は、CPU、メモリ、各種入出力手段、ディスプレイ等を備えたいわゆるコンピュータである。スペクトル表示装置100は、メモリに格納されているスペクトル表示装置100用プログラムが実行されるとともに各種機器が協業することにより、図2に示すように少なくともスペクトル生成部2、生データ記憶部3、受付部4、基準データ記憶部5、デジタル変換部6、変換後データ記憶部7、表示部8としての機能を発揮する。
スペクトル生成部2は、放射線測定器101のA/D変換部13から出力される放射線のエネルギーの値ごとにそのカウント数を積算して放射線スペクトルを作成する。
生データ記憶部3は、放射線測定器101の出力に基づきスペクトル生成部2で作成された放射線スペクトルを変換前の放射線スペクトルとして記憶する。生データ記憶部3には、変換前の放射線スペクトルとともにその放射線を検出した放射線測定器101の個体識別番号や、測定日時、時刻等を記憶させてもよい。生データ記憶部3には、同一の放射線測定器101あるいは異なる放射線測定器101の出力に基づいて作成された複数の放射線スペクトルが記憶される。
受付部4は、デジタル変換部6における各種設定や、生データ記憶部3に記憶されている放射線スペクトルのうち、どの放射線スペクトルを基準データとして基準データ記憶部5に記憶させるかを選択する設定を例えばユーザからのマウスやキーボード等の入力を介して受け付ける。
基準データ記憶部5は、ユーザにより選択された放射線スペクトルのすくなくともピークにおけるエネルギーの値を基準データとして記憶する。本実施形態では放射線スペクトルに現れているピークのうち、測定対象の2つの異なる固有のピークにおけるエネルギーの値を基準データとして記憶する。なお、基準データ記憶部5に記憶される基準データは放射線測定器101で実測されたエネルギーに限られるものではない。例えば測定対象の物性情報等からピークのエネルギーの値が明らかな場合には、ユーザがその値を基準データとして受付部4に入力した値が基準データ記憶部5に記憶される。
デジタル変換部6は、変換前の放射線スペクトルをデジタル的に処理して例えばピーク位置のエネルギーの値を所定の値に揃えるとともに、それに応じて定量性を保ちながらカウント値についても放射線スペクトルに変換する。すなわち、デジタル変換部6は、変換前の放射線スペクトルと、予め設定されている基準データとに基づいて、変換前の放射線スペクトルとエネルギーの軸とで囲まれるスペクトル面積が保たれるように変換後の放射線スペクトルを算出する。
より具体的にはデジタル変換部6は、放射線測定器101のアナログ処理部12等に起因して変換前の放射線スペクトルに現れている変動成分を補正するゲイン・ドリフト補正部61と、変換後の放射線スペクトルにおいても放射線測定器101の分解能により定まるチャンネルごとのエネルギーの値を保存しつつ、それに応じたカウント値に補正するカウント補正部62と、を備えている。
ゲイン・ドリフト補正部61は、基準データと、変換前の放射線スペクトルにおいて基準データとして記憶されているエネルギーの値に対応するエネルギーとに基づいて、変換前の放射線スペクトルにおけるゲイン又はドリフトの変動が補正されたゲイン・ドリフト補正後の放射線スペクトルを算出する。より具体的には、ゲイン・ドリフト補正部61は、図3のグラフに示すように基準データ記憶部5に記憶されている基準スペクトルの2つのピークである2つの基準エネルギーをそれぞれa及びb、生データ記憶部3に記憶されている変換前の放射線スペクトルにおいて基準ピークに対応する2つのピークのエネルギーをそれぞれA及びBとした場合にゲイン変動係数をα=(A−B)/(a−b)、ドリフト変動係数をβ=A−α*aにより算出する。ここで、変換前の放射線スペクトルにおけるピークの位置A、Bは、例えば受付部4へのユーザの入力によって設定される。
さらに、iをチャンネル番号、ゲイン・ドリフト補正後の放射線スペクトルのエネルギーとカウント値をXi及びCi、変換前の放射線スペクトルのエネルギーとカウント値をxi及びciとした場合に、ゲイン・ドリフト補正部61は、Xi=α*xi+β、Ci(Xi)=ci(xi)/αに基づき、ゲイン・ドリフト補正後のスペクトルを算出する。ここで、上記の2式は、測定中の変動が問題にならない場合のゲイン・ドリフト変動の式Xi=α*xi+βと、放射線スペクトルの面積が保存される性質(各エネルギー値に対するカウント数の総和が保存される性質)から導かれる式(Xi−β)*Ci=xi*ciより導出されたものである。したがって、補正前の放射線スペクトルと、ゲイン・ドリフト補正後の放射線スペクトルとの間ではスペクトル面積は保存されている。すなわち、変換前の放射線スペクトルと、ゲイン・ドリフト補正後の放射線スペクトルとの間には図4に示すような関係がある。
次にカウント補正部62は、ゲイン・ドリフト補正後の放射線スペクトルと、変換前の本社線スペクトルにおける1チャンネル当たりのエネルギーの変化量(放射線測定器101のエネルギーの検出分解能)とに基づいて、ゲイン・ドリフト補正後の放射線スペクトルにおける各カウント値が補正された変換後の放射線スペクトルを算出する。より具体的には、カウント補正部62は、ゲイン・ドリフト補正後の放射線スペクトルと変換後のスペクトルとの間で、各チャンネルにおいて1チャンネル当たりのエネルギーの変化量とカウント値の積が等しくなるように前記変換後のスペクトルの各カウント値を算出する。
カウント補正部62における補正原理について詳述する。図5に示すようにコンピュータ内では、変換前の放射線スペクトルと、ゲイン・ドリフト補正後の放射線スペクトルは離散化された状態で取り扱われる。図5及びゲイン・ドリフト補正部61において用いられるXi=α*xi+βから明らかなように、変換前の放射線スペクトルにおける1チャンネル当たりのエネルギーの変化量Δxであるのに対して、ゲイン・ドリフ補正後の放射線スペクトルにおける1チャンネル当たりのエネルギーの変化量ΔXは異なる値となる。このため、ゲイン・ドリフト補正後の放射線スペクトルにおけるエネルギー軸の単位を刻み直すとともに、刻み直された単位に応じてカウント値を補正しないと、定量性が保たれていないことになる。
そこで、カウント補正部62では、ゲイン・ドリフト補正部61と同様に放射線スペクトルの面積が保存される性質(各エネルギー値に対するカウント数の総和が保存される性質)に基づき、ゲイン・ドリフト補正後の放射線スペクトルのカウント値を補正する。すなわち、図6に示すように各ヒストグラムの対応するチャンネル番号のバー同士の面積S1及びS2が同じ値となるようにカウント補正部62は、ゲイン・ドリフト補正後の放射線スペクトルにおける各カウント数を補正する。
このように図7に示すようには、デジタル変換部6では、変換前の放射線スペクトルからゲイン・ドリフト補正後の放射線スペクトルを経て変換後の放射線スペクトルへと変換される。そして、変換後の放射線スペクトルは変換後データ記憶部7に記憶される。
表示部8は、複数の放射線スペクトルを同一画面上に重ねて表示する。以下では、本実施形態のスペクトル表示装置100によって、複数の変換前の放射線スペクトルを所定のピーク位置を基準として変換後の放射線スペクトルへと変換して同一画面上に表示するまでの過程を説明する。
図8に複数の変換前の放射線スペクトルを同一画面上に重ねて表示した状態を示す。各放射線スペクトルは、放射化した金を測定対象とし、放射線測定器101に印加される電圧の設定値をほぼ同じにするとともに、測定時間は900秒に規格化した上で、測定日時を異ならせたものである。しかしながら、高電圧源14から印加される電圧は測定ごとに変化するため、図8に示すように各変換前の放射線スペクトルはそれぞれピーク位置やその形状は異なってしまう。このため各変換前の放射線スペクトルの2つのピークが、基準データとして記憶されている金のKX線とガンマ線Kαのピークの位置と一致するように変換した上で比較を行う。
図9に示すようにユーザは、画面上に表示されている変換前の放射線スペクトルにおいて基準ピークに相当するピークの位置をマウス等で選択する。本実施形態では、丸印で示されるKX線とガンマ線Kαの位置に相当するピークが選択される。
この状態で画面中のCaribボタンが押されると、デジタル変換部6は変換前の放射線スペクトルをゲイン・ドリフト補正後の放射線スペクトルに変化し、このゲイン・ドリフト補正後の放射線スペクトルさらにエネルギー軸の単位の刻みとカウント値について補正する。この結果、図10に示すように変換後の放射線スペクトルが画面上に表示される。
この工程を各変換前の放射線スペクトルについて繰り返すと、図11に示すようにそれぞれの変換後の放射線スペクトルの2つのピークが、KX線とガンマ線Kαの位置に揃えられた状態で表示される。この結果、各放射線スペクトルについて目視で比較することが容易になる。
このように本実施形態のスペクトル表示装置100によれば、測定対象が同一であり、測定日時や時刻が異なっている、あるいは、放射線測定器101自体が異なっているといった測定条件の違いがある場合でも、測定された放射線スペクトルについて、少なくともピーク位置を基準データの基準エネルギー位置に揃えて表示することができる。
また、変換後の放射線スペクトルは、変換前の放射線スペクトルに対してスペクトル面積が保たれるように変換されているとともに、エネルギー軸の目盛りについては変化させていないので、変換により定量性が損なわれていない。このため、図11のグラフに示すように複数の放射線スペクトルを目視で比較しやすい状態にしつつ、データの信頼性を保つことができる。
加えて、従来であれば図11のように各放射線スペクトルの例えばピーク位置が揃った放射線スペクトルを得るために、高精度の高電圧電源やアナログ処理部12を用いていたため、放射線測定器101の製造コストが非常に高くなってしまっていた。これに対して、本実施形態のスペクトル表示装置100であればそのような効果な放射線測定器101を用いなくても、ゲイン変動やドリフト変動の影響を排除した放射線スペクトルに変換して表示できる。したがって、効果な放射線測定器101を用いなくても精度の良い放射線スペクトルによる比較検討が可能となる。
その他の実施形態について説明する。
スペクトル表示装置が表示するスペクトルは、放射線スペクトルに限られるものではなく、その他のスペクトルを表示するものにも適用できる。
例えば測定対象や測定方法又は測定器によって原点が不動となる場合がある。このような場合には、基準データについては、必ずしも2つの基準ピークのエネルギーの値は必要ではなく基準データは1つの基準ピークのエネルギーの値等であってもよい。すなわち、基準データが、既知のスペクトルにおける1つの基準ピークに対応する1つの基準物理量を含み、基準データが含む1つの基準物理量をa、変換前のスペクトルにおいて基準ピークに対応する1つのピークの物理量をA、ゲイン変動係数をα=A/a、ドリフト変動係数をβ=0、ゲイン・ドリフト補正後のスペクトルの物理量とカウント値をXi及びCi、前記変換前のスペクトルの物理量とカウント値をxi及びci、iをチャンネル番号とした場合に、ゲイン・ドリフト補正部が、Xi=α*xi+β、Ci(Xi)=ci(xi)/αで、ゲイン・ドリフト補正後のスペクトルを算出するように構成してもよい。このようなものであっても、上述したように例えば原点が不動であるといった前提がある場合には定量性を保ったまま変換後の放射線スペクトルを得ることができる。
また、前記実施形態では変換前のスペクトルにおいて補正対象となる変数がゲインとドリフトの2種類であり、校正カーブが直線の条件であったため、基準データを2つ必要としていたが、補正対象がさらに多数となり、校正カーブが曲線となる場合には近似曲線が要求する点数の実測された3つ以上の基準データに基づいてスペクトルの変換を行えばよい。
前記実施形態では1つの測定対象である金から得られたスペクトル中の2つの基準ピークに基づいて、変換前の放射線スペクトルをゲイン・ドリフト補正後のスペクトルに変換していたが、2つの測定対象、すなわち、2つの異なる元素から得られた各放射線スペクトル中の各基準ピークを予め測定しておき、各基準ピークのピーク位置に基づいて変換前の放射線スペクトルをゲイン・ドリフト補正後のスペクトルに変換してもよい。
スペクトル生成部については、測定器に設けられた機構によってその機能が実現されるようにしてもよい。すなわち、スペクトル表示装置は生データである変換前のスペクトルを記録する生データ記憶部を備えている一方、スペクトル生成部は備えていないように構成してもよい。また、測定器については実施形態に例示したものに限られず、各種放射線スペクトルを測定するのに適したものであればよい。
変換前のスペクトルから基準データの基準物理量に相当する部分はユーザが選択するものに限られず、ソフトウェア的な処理で自動的に設定されるようにしてもよい。例えば変換前のスペクトルからピーク位置の物理量を微分値等に基づいて自動的に検出するようにして、その物理量が基準物理量に揃えられるようにデジタル変換部が変換処理を行うようにしてもよい。
その他、本発明の趣旨に反しない限りにおいて、実施形態を変形したり、各実施形態の一部同士を組み合わせたりしても構わない。
200・・・スペクトル測定システム
100・・・スペクトル表示装置
101・・・測定器
11 ・・・検出器
12 ・・・アナログ処理部
13 ・・・A/D変換部
14 ・・・高電圧源
2 ・・・スペクトル生成部
3 ・・・生データ記憶部
4 ・・・受付部
5 ・・・基準データ記憶部
6 ・・・デジタル変換部
61 ・・・ゲイン・ドリフト補正部
62 ・・・カウント値補正部
7 ・・・変換後データ記憶部
8 ・・・表示部
100・・・スペクトル表示装置
101・・・測定器
11 ・・・検出器
12 ・・・アナログ処理部
13 ・・・A/D変換部
14 ・・・高電圧源
2 ・・・スペクトル生成部
3 ・・・生データ記憶部
4 ・・・受付部
5 ・・・基準データ記憶部
6 ・・・デジタル変換部
61 ・・・ゲイン・ドリフト補正部
62 ・・・カウント値補正部
7 ・・・変換後データ記憶部
8 ・・・表示部
Claims (10)
- 各チャンネルにそれぞれ割り当てられた物理量と、各チャンネルに対応する物理量を有する測定対象が検出されたカウント数とが対になったスペクトルを表示するスペクトル表示装置であって、
変換前のスペクトルを記憶する生データ記憶部と、
既知のスペクトルにおける少なくとも1つの基準物理量を含む基準データを記憶する基準データ記憶部と、
前記変換前のスペクトルと、前記基準データとに基づいて、前記変換前のスペクトルと物理量の軸とで囲まれるスペクトル面積が保たれるように変換後のスペクトルを算出するデジタル変換部と、を備えたことを特徴とするスペクトル表示装置。 - 前記物理量がエネルギーであり、前記スペクトルが放射線スペクトルである請求項1記載のスペクトル表示装置。
- 前記デジタル変換部が、
前記基準データと、前記変換前のスペクトルにおいて前記基準データに対応する物理量とに基づいて、前記変換前のスペクトルにおけるゲイン又はドリフトの変動が補正されたゲイン・ドリフト補正後のスペクトルを算出するゲイン・ドリフト補正部と、
前記ゲイン・ドリフト補正後のスペクトルと、前記変換前のスペクトルにおける1チャンネル当たりの物理量の変化量とに基づいて、前記ゲイン・ドリフト補正後のスペクトルにおける各カウント値が補正された前記変換後のスペクトルを算出するカウント補正部と、を備えた請求項1又は2記載のスペクトル表示装置。 - 前記カウント補正部が、前記ゲイン・ドリフト補正後のスペクトルと前記変換後のスペクトルとの間で、各チャンネルにおいて1チャンネル当たりの物理量の変化量とカウント値の積が等しくなるように前記変換後のスペクトルの各カウント値を算出する請求項3記載のスペクトル表示装置。
- 前記基準データが、1又は複数の測定対象に基づいて得られた既知のスペクトルにおける2つの基準ピークに対応する2つの基準物理量を含み、
前記基準データが含む2つの基準物理量をそれぞれa及びb、前記変換前のスペクトルにおいて前記基準ピークに対応する2つのピークの物理量をそれぞれA及びB、ゲイン変動係数をα=(A−B)/(a−b)、iをチャンネル番号、ドリフト変動係数をβ=A−α*a、前記ゲイン・ドリフト補正後のスペクトルの物理量とカウント値をXi及びCi、前記変換前のスペクトルの物理量とカウント値をxi及びciとした場合に、
前記ゲイン・ドリフト補正部が、Xi=α*xi+β、Ci(Xi)=ci(xi)/αで、前記ゲイン・ドリフト補正後のスペクトルを算出する請求項3又は4記載のスペクトル表示装置。 - 前記基準データが、既知のスペクトルにおける1つの基準ピークに対応する1つの基準物理量を含み、
前記基準データが含む1つの基準物理量をa、前記変換前のスペクトルにおいて前記基準ピークに対応する1つのピークの物理量をA、ゲイン変動係数をα=A/a、ドリフト変動係数をβ=0、前記ゲイン・ドリフト補正後のスペクトルの物理量とカウント値をXi及びCi、前記変換前のスペクトルの物理量とカウント値をxi及びci、iをチャンネル番号とした場合に、
前記ゲイン・ドリフト補正部が、Xi=α*xi+β、Ci(Xi)=ci(xi)/αで、前記ゲイン・ドリフト補正後のスペクトルを算出する請求項3又は4記載のスペクトル表示装置。 - 前記変換前のスペクトルにおける前記基準ピークに対応するピーク位置をユーザからの入力として受け付ける受付部をさらに備えた請求項5又は6記載のスペクトル表示装置。
- 各チャンネルにそれぞれ割り当てられた物理量と、各チャンネルに対応する物理量を有する測定対象が検出されたカウント数とが対になったスペクトルを表示するスペクトル表示方法であって、
変換前のスペクトルを取得する生データ取得ステップと、
既知のスペクトルにおける少なくとも1つの基準物理量を含む基準データを取得する基準データ取得ステップと、
前記変換前のスペクトルと、前記基準データとに基づいて、前記変換前のスペクトルと物理量の軸とで囲まれるスペクトル面積が保たれるように変換後のスペクトルを算出するデジタル変換ステップと、を備えたことを特徴とするスペクトル表示方法。 - 各チャンネルにそれぞれ割り当てられた物理量と、各チャンネルに対応する物理量を有する測定対象が検出されたカウント数とが対になったスペクトルを表示するスペクトル表示装置に用いられるプログラムであって、
変換前のスペクトルを記憶する生データ記憶部と、
既知のスペクトルにおける少なくとも1つの基準物理量を含む基準データを記憶する基準データ記憶部と、
前記変換前のスペクトルと、前記基準データとに基づいて、前記変換前のスペクトルと物理量の軸とで囲まれるスペクトル面積が保たれるように変換後のスペクトルを算出するデジタル変換部と、としての機能をコンピュータに発揮させることを特徴とするスペクトル表示装置用プログラム。 - 請求項1乃至7いずれかに記載のスペクトル表示装置と、
前記変換前のスペクトルを測定する測定器と、を備えたスペクトル測定システム。
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CN115793032A (zh) * | 2022-12-09 | 2023-03-14 | 苏州兀象科学仪器有限公司 | 正比计数管的峰漂校正系统、方法、设备及存储介质 |
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CN115793032A (zh) * | 2022-12-09 | 2023-03-14 | 苏州兀象科学仪器有限公司 | 正比计数管的峰漂校正系统、方法、设备及存储介质 |
CN115793032B (zh) * | 2022-12-09 | 2024-01-30 | 苏州兀象科学仪器有限公司 | 正比计数管的峰漂校正系统、方法、设备及存储介质 |
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