JP2021148111A - 熱マネージメントシステム - Google Patents

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    • F01P7/14Controlling of coolant flow the coolant being liquid
    • F01P7/16Controlling of coolant flow the coolant being liquid by thermostatic control

Abstract

【課題】ポンプの吐出流量を出来るだけ少なくすることが可能な熱マネージメントシステムを提供する。【解決手段】ポンプ120から吐出された流体がラジエータ130、発熱体140、シリンダヘッド150(内燃機関)の順で循環する循環路110と、循環路110において、発熱体140をバイパスする第1バイパス通路160と、第1バイパス通路160を流れる流体の流量を調整する第1流量調整弁170とを備える。さらに、内燃機関内の循環路110からラジエータ130を経由せずに発熱体140に流体を供給する第2バイパス通路180と、循環路110におけるラジエータ130と発熱体140間と、第2バイパス通路180のそれぞれに流れる流体の流量を調整する第2流量調整弁190とを備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関と、電気エネルギーにより発熱する発熱体から発生する熱をマネージメントする熱マネージメントシステムに関するものである。
近年、内燃機関と電動モータをパワートレインとして用いるハイブリッド自動車が多く採用されている。これらのパワートレインは、過度に発熱しないよう冷却する必要があるが、電動モータを駆動するインバータは限界温度が内燃機関よりも低いため、一般的には、別々の冷却回路を設けている。しかしながら、2種類のラジエータと流路が必要となるため、複雑かつ高価なシステムとなっていた。
そこで、例えば、特許文献1に示されたシステムのように、1つのラジエータから流れてくる流体を切換えバルブでコントロールすることで、内燃機関と電動モータの両方を冷却できるようにしたものが考えられている。
特開2006−103537号公報
しかしながら、特許文献1の冷却システムは、ポンプから流れてきた流体を切換えバルブによって内燃機関の方向と電動モータの方向に分配しているため、ポンプが吐出する流体の流量を多くしなければならないといった課題があった。
本発明の目的は、ポンプの吐出流量を出来るだけ少なくすることが可能な熱マネージメントシステムを提供することにある。
本発明は、好ましくは、ポンプから吐出された流体がラジエータ、発熱体、内燃機関の順で循環する循環路と、前記循環路において、発熱体をバイパスする第1バイパス通路と、前記第1バイパス通路を流れる流体の流量を調整する第1流量調整弁とを備えたことを特徴としている。
また、本発明は、好ましくは、ポンプから吐出された流体がラジエータ、発熱体、内燃機関の順で循環する循環路と、内燃機関内の循環路からラジエータを経由せずに発熱体に流体を供給する第2バイパス通路と、前記循環路におけるラジエータと発熱体間と、第2バイパス通路のそれぞれに流れる流体の流量を調整する第2流量調整弁とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、ポンプの吐出流量を出来るだけ少なくすることができる。
実施例1に係る熱マネージメントシステムの概略構成図である。 実施例1に係る第1流量調整弁170の斜視図である。 実施例1に係る第1流量調整弁170の分解斜視図である。 実施例1に係る第1流量調整弁170の平面図である。 図4のV−V線矢視断面斜視図である。 図4のV−V線矢視断面図である。 図4のVII−VII線矢視断面図である。 図4のVIII−VIII線矢視断面斜視図(ハウジングのみ)である。 実施例1に係るロータ12の斜視図である。 図9のロータ12を180度回転させたときの斜視図である。 実施例1に係る第2流量調整弁190の斜視図である。 実施例1に係る第2流量調整弁190の分解斜視図である。 実施例1に係る第2流量調整弁190の平面図である。 図13のXIV−XIV線矢視断面斜視図である。 図13のXIV−XIV線矢視断面図である。 図13のXVI−XVI線矢視断面図である。 図13のXVII−XVII線矢視断面斜視図(ハウジングのみ)である。 実施例1に係る第1流量調整弁170の動作パターンを示す図である。 実施例1に係る第2流量調整弁190の動作パターンを示す図である。 熱マネージメントシステム100の制御フローチャートである。 実施例2に係る熱マネージメントシステムの概略構成図である。 実施例3に係る熱マネージメントシステムの概略構成図である。 実施例4に係る熱マネージメントシステムの概略構成図である。 実施例5に係る熱マネージメントシステムの概略構成図である。 実施例6に係る熱マネージメントシステムの概略構成図である。 実施例6に係る第2流量調整弁191の分解斜視図である。 第2流量調整弁191の平面図である。 図27のXXVIII−XXVIII矢視断面図である。 図28の要部拡大図である。 図29A中のXXIXB−XXIXB線に沿って切断した断面図を示している。 ロータ403の斜視図である。 図30A中に示すロータ403を底壁側から見た矢視図(平面図)である。 金属部432の斜視図である。 図31A中に示す金属部432を回転規制部628の突出方向から見た矢視図(平面図)を示している。 実施例6に係る第2流量調整弁191の動作パターンを示す図である。
以下、本発明の実施例について添付の図面を参照しつつ説明する。同様の構成要素には同様の符号を付し、同様の説明は繰り返さない。
本発明の各種の構成要素は必ずしも個々に独立した存在である必要はなく、一の構成要素が複数の部材から成ること、複数の構成要素が一の部材から成ること、或る構成要素が別の構成要素の一部であること、或る構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複すること、などを許容する。
〔熱マネージメントシステム100の構成〕
図1は、実施例1に係る熱マネージメントシステムの概略構成図である。実施例1では、エンジン等の内燃機関に加え、駆動モータ,発電モータ,インバータ等を備えたハイブリッド自動車に適用した例で説明する。内燃機関は、駆動用パワートレインとして用いられるだけでなく、発電用内燃機関であっても構わない。
図1において、熱マネージメントシステム100は、流体(冷却水)が循環する循環路110を構成しており、この循環路110内に機器が設置されている。循環路110内には、吸入された流体を吐出するポンプ120が備えられており、このポンプ120を駆動することにより、流体が循環路110を循環する。実施例1に用いられるポンプ120は、電動機を駆動源とする電気式としているが、ポンプ120は内燃機関の動力を駆動源とする機械式であっても良い。また、ポンプ120は、循環路110内の任意位置に設置すれば良い。
循環路110には、ラジエータ130と、発熱体140と、内燃機関の一部を構成するシリンダヘッド150に接続された各部品が配置され、ポンプ120から吐出された流体は、シリンダヘッド150、ラジエータ130、発熱体140、の順で循環する。
ラジエータ130は、流体と走行風との熱交換により流体を冷却する。ラジエータ130には、ラジエータ液を補充するリザーバタンク130aが接続されている。
発熱体140は、ハイブリッド自動車の車輪の駆動や減速時に発生するエネルギーを電力に変換する駆動モータ140aと、エンジンの駆動エネルギーを電力に変換する発電モータ140bと、バッテリー(図示せず)から駆動モータ140aに供給する直流電流を交流電流に変換すると共に、発電モータ140bで発電された交流電流を直流電流に変換してバッテリーに供給するインバータ140cから構成されている。駆動モータ140a,発電モータ140b,インバータ140cは、動作時に電気エネルギーにより発熱する。発熱体140は、内燃機関の冷間時は加熱した流体を介して内燃機関の温度を高める一方、内燃機関の暖機終了時には流体により冷却される。なお、発熱体140には、バッテリー充放電制御を行うパワーデリバリーモジュールやバッテリーを含んでも構わない。
循環路110には、流体が発熱体140をバイパスする第1バイパス通路160が備えられており、第1バイパス通路160の一方はラジエータ130に接続され、他方が第1流量調整弁170(MCV:Multiwaterway control valve)に接続されている。第1バイパス通路160と接続された第1流量調整弁170(第1弁装置)は、内燃機関の状態に応じて第3弁170cによって第1バイパス通路160を流れる流体の流量を調整する。第1流量調整弁170の内部には、発熱体140とポンプ120とを連通する循環路110の一部が形成されている。換言すると、第1流量調整弁170は循環路110に設けられている。
また、循環路110には、内燃機関内の循環路110からラジエータ130を経由せずに発熱体140に流体を供給する第2バイパス通路180が備えられており、第2バイパス通路180の一方は内燃機関内の循環路110に接続されており(第1実施例ではシリンダヘッド150内を通過した循環路110から分岐)、他方が第2流量調整弁190(第2弁装置)に接続されている。第2バイパス通路180は、内燃機関内の循環路110からラジエータ130を経由せずに発熱体140に流体を供給する通路である。
第2流量調整弁190は、循環路110におけるラジエータ130と発熱体140間と、第2バイパス通路180のそれぞれに流れる流体の流量を調整する。換言すると、第2流量調整弁190は、循環路110におけるラジエータ130と発熱体140間の流体の流通を抑制し、第2バイパス通路180に流体を流通させる状態と、循環路110におけるラジエータ130と発熱体140間の流体を流通させ、第2バイパス通路180に流体の流通を抑制する状態を切り替えるように動作する。第2バイパス通路180の流量は、第2流量調整弁190の第4弁190a、第5弁190cによって調整可能となっている。
さらに、循環路110には、第3バイパス通路220が接続されており、第3バイパス通路220の一方は内燃機関内の循環路110に接続されており(第1実施例ではシリンダヘッド150内を通過した循環路110から分岐)、他方が第1流量調整弁170に接続されている。第3バイパス通路220には、車内暖房を行うためのヒータコア200と、排気ガスの一部を冷却するEGRクーラ210(Exhaust Gas Recirculation)が設けられており、これらに流体を供給する。
第3バイパス通路220は、内燃機関内の循環路110からラジエータ130と発熱体140を経由せずに、循環路110における内燃機関(シリンダヘッド150)の上流側に戻るような流路を構成する。第3バイパス通路220の流量は、第1流量調整弁170の第1弁170aによって調整可能となっている。
さらにまた、循環路110には、内燃機関の骨格となるシリンダブロック230に流体を供給する第4バイパス通路240が備えられており、第4バイパス通路240の一方は内燃機関内の循環路110に接続されており(第1実施例ではシリンダヘッド150内を通過した循環路110から分岐)、他方が第1流量調整弁170に接続されている。第4バイパス通路240は、内燃機関内の循環路110からラジエータ130と発熱体140を経由せずに、シリンダブロック230内を通って循環路110における内燃機関(シリンダヘッド150)の上流側に戻るような流路を構成する。第4バイパス通路240は、第1流量調整弁170の第2弁170bによって流体の流量を調整する。尚、この第4バイパス通路は本発明への効果には関係しない為、無くても構わない。
第1流量調整弁170と第2流量調整弁190は、それぞれ電子制御ユニット250,251(ECU:Electronic Control Unit)によって流量が調整される。電子制御ユニット250,251には、例えば循環路110内の流体温度(水温)、エンジン回転速度等の情報が入力され、これらの情報に基づいて流量が調整される。循環路110内の流体温度は温度センサー(図示せず)によって検出される。温度センサーは流体温度から、内燃機関の流体温度を検出する。なお、実施例1では電子制御ユニット250,251を2つに分けて構成しているが、電子制御ユニットは1つで構成しても構わない。
〔第1流量調整弁170の構成〕
次に、第1流量調整弁170の構成を説明する。図2は実施例1に係る第1流量調整弁170の斜視図、図3は実施例1に係る第1流量調整弁170の分解斜視図、図4は実施例1に係る第1流量調整弁170の平面図、図5は図4のV−V線矢視断面斜視図、図6は図4のV−V線矢視断面図、図7は図4のVII−VII線矢視断面図、図8は図4のVIII−VIII線矢視断面斜視図(ハウジングのみ)、図9は実施例1に係るロータ12の斜視図、図10は図9のロータ12を180度回転させたときの斜視図である。
第1流量調整弁170は、ハウジング10、駆動機構11、ロータ(弁体)12及び駆動軸13を有する。以下、駆動軸13の回転軸線に沿う方向にX軸を設定し、X軸において駆動機構11からロータ12へ向かう方向をX軸正方向、反対方向をX軸負方向とする。また、X軸の放射方向を径方向、X軸周りの方向を周方向という。
まず、ハウジング10の構成を説明する。ハウジング10は、例えばアルミニウム合金材料を用いて、鋳造により形成されている。ハウジング10は、基部14、周壁15、主連通口16、複数の副連通口17(17a〜17d)及び軸受部18を有する。
基部14は、X軸方向と垂直な略円盤形状である。基部14の中心には、駆動軸13がX軸方向に貫通する。基部14のX軸正方向側の面には、X軸正方向側へ突出したストッパ14aが設けられている。
周壁15は、基部14の外周からX軸正方向側へ延びる略円筒状である。周壁15は、X軸負方向側から正方向側へ向かって内径が大きくなるテーパ形状を有する。周壁15の内周側には、略円柱状の空間であって、ロータ12を収容する弁体収容部19が設けられている。
主連通口16は、周壁15のX軸正方向端(ハウジング10のX軸正方向端)に形成された円形の開口部であって、弁体収容部19と連通する。主連通口16は、循環路110と弁体収容部19とを接続する。
複数の副連通口17は、周壁15に形成された円形の開口部であって、弁体収容部19と連通する。複数の副連通口17は、第1副連通口17a、第2副連通口17b及び第3副連通口17cである。第1副連通口17aは開口面積が最も小さく、第3副連通口17cは開口面積が最も大きい。第2副連通口17bは第1副連通口17aよりもX軸負方向側に位置し、第3副連通口17cは第1副連通口17aよりもX軸正方向側に位置する。X軸負方向側から見たとき、第2副連通口17bは第1副連通口17aから左回りに90度ずれた位置にあり、第3副連通口17cは第1副連通口17aから左回りに180度ずれた位置にある。
各副連通口17a,17b,17cの径方向外側には、管継手である配管20a,20b,20cが固定されている。第1配管20aは、第1副連通口17aと第3バイパス通路220とを接続する。ヒータコア200及びEGRクーラ210を通過した流体は、第3バイパス通路220、第1配管20aを流れ、第1副連通口17aに流入する。第2配管20bは、第2副連通口17bと第4バイパス通路240とを接続する。シリンダブロック230を通過した流体は、第4バイパス通路240、第2配管20bを流れ、第2副連通口17bに流入する。第3配管20cは、第3副連通口17cと第1バイパス通路160とを接続する。ラジエータ130を通過した流体は、第1バイパス通路160、第3配管20cを流れ、第3副連通口17cに流入する。第1配管20a及び第2配管20bの径方向内側端において、第1配管20a及び第2配管20bの外周と、第1副連通口17a及び第2副連通口17bの内周との間は、Oリング21a,21bでシールされている。
ハウジング10には、第4副連通口17dが形成されている。第4副連通口17dは、ロータ12の回転角度に依らず常時主連通口16と連通する。第4副連通口17dの径方向外側には、管継手である第4配管20dが固定されている。第4配管20dは、第4副連通口17dと発熱体140を通過した循環路110とを接続する。
また、ハウジング10には、第5副連通口17eが形成されている。第5副連通口17eは、第4副連通口17dと連通する。第3配管20cには、第5副連通口17eと第1副連通口17aとを接続する図外の流路が形成されている。この流路には、サーモスタット22が収容されている。サーモスタット22は、流体温度が過度に高くなったとき(例えば100度以上)に流路を開いて流体冷却を促進するフェールセーフ機能を有する。ハウジング10のX軸正方向端には、第1流量調整弁170を内燃機関にボルトで固定する際にボルトを差し込む3個の取り付け穴23を有する。
軸受部18は、ハウジング10に対して駆動軸13を回転可能に支持する。軸受部18は、X軸方向に沿う略円筒状に形成され、そのX軸負方向端は基部14のX軸負方向端よりもX軸負方向側へ突出し、そのX軸正方向端は基部14のX正方向端よりもX軸正方向側へ突出する。軸受部18のX軸正方向端は、第2副連通口17bのX軸正方向端よりもX軸負方向側に位置する。
軸受部18の中心には、駆動軸13が貫通する貫通孔18aが形成されている。軸受部18は、貫通孔18a内に、ラジアルスラスト軸受(第1ラジアル軸受)24、ダストシール25、液密シール26及びスラスト軸受27を有する(図6、図7)。ラジアルスラスト軸受24は、軸受部18のX軸負方向端に位置し、駆動軸13からの径方向の力及びX軸方向の力を受ける。
ダストシール25は、X軸方向においてラジアルスラスト軸受24と液密シール26との間に位置し、軸受部18内に流入した流体が駆動機構11に進入することを抑制する。液密シール26は、X軸方向においてダストシール25とスラスト軸受27との間に位置し、弁体収容部19からの流体の流出を抑制する。スラスト軸受27は、軸受部18のX軸正方向端に位置し、駆動軸13からのX軸方向の力を受ける。
ハウジング10は、貫通孔18aと基部14のX軸負方向側の空間とを接続するリリーフ孔28を有する(図7)。リリーフ孔28は、ストッパ14aのX軸負方向側に位置する。リリーフ孔28は、軸受部18内(貫通孔18a)に流入した流体や空気をハウジング10の外部へ排出するためのものであり、X軸に対して傾斜を有する。リリーフ孔28は、貫通孔18aからX軸負方向側かつ径方向外側へ延び、基部14のX軸負方向側に開口する。リリーフ孔28は、貫通孔18aからX軸負方向側かつ径方向外側へ延び、基部14のX軸負方向側に開口する。
〔駆動機構11の構成〕
次に駆動機構11の構成を説明する。駆動機構11は、基部14のX軸負方向側に位置し、駆動軸13を回転駆動する。駆動機構11は、電動モータ29、モータウォーム30、中間ギア31、中間ウォーム32及びロータギア33を有する。電動モータ29は、電子制御ユニット250により制御される。電動モータ29は、出力軸29aがX軸負方向側を向いた状態でハウジング10に収容されている。モータウォーム30は、出力軸29aと一体に回転する。中間ギア31は、モータウォーム30と噛み合う。中間ウォーム32は、中間ギア31と一体である。中間ギア31及び中間ウォーム32の中心には、中間シャフト34が貫通する。中間シャフト34の軸線はX軸と直交する。中間シャフト34は、基部14からX軸負方向側に延びる2本の軸支部35a,35bにより軸線周りを回転可能に支持されている。ロータギア33は、駆動軸13のX軸負方向端に固定され、駆動軸13と一体に回転する。駆動軸13のX軸負方向端には、マグネット36が取り付けられている。なお、マグネット36は図3のみに記載し、他の図では図示を省略している。モータウォーム30、中間ギア31、中間ウォーム32及びロータギア33は、ギアハウジング37内に収容されている。ギアハウジング37は、MRセンサー(不図示)を有する。MRセンサーは、駆動軸13の回転に伴う磁界の変化に基づき、駆動軸13の回転角度、すなわちロータ12の回転角度を検出する。MRセンサーにより検出された回転角度は、電子制御ユニット250へ送信される。
〔ロータ12の構成〕
次に、ロータ12の構成を説明する。ロータ12は、弁体収容部19内に収容されている。ロータ12は、例えば合成樹脂材料を用いて形成されている。ロータ12は、底部38、外周部39、主開口部40、複数の副開口部41及び延在部42を有する。
底部38は、ロータ12のX軸負方向端に位置し、X軸方向に対して垂直である。底部38は、X軸負方向側から見たとき、ドーナツ形状における180度強の範囲が外周部分のみを残して切り欠かれた形状を有する。外周部39は、底部38の外周からX軸正方向側へ延びる略円筒状である。外周部39は、X軸負方向側から正方向側へ向かって内径が大きくなるテーパ形状を有する。外周部39は、外周部39のX軸正方向端から径方向外側へ延びるフランジ部39aを有する。周壁15のX軸正方向端付近であって、フランジ部39aよりもX軸負方向側には、滑り軸受(第2ラジアル軸受)44が設けられている。滑り軸受44は、ハウジング10に対してロータ12を回転可能に支持する。滑り軸受44は、ロータ12からの径方向の力を受ける。
主開口部40は、外周部39のX軸正方向端(ロータ12のX軸正方向端)に形成された円形の開口部であって、主連通口16と連通する。複数の副開口部41は、外周部39に形成された開口部であって、ロータ12がそれぞれ所定の回転角度範囲にあるときに対応する複数の副連通口17a,17b,17cと連通する。複数の副開口部41は、第1副開口部41a、第2副開口部41b及び第3副開口部41cである。第1副開口部41aは第1副連通口17aと対応する。第2副開口部41bは第2副連通口17bと対応する。第3副開口部41cは第3副連通口17cと対応する。
第2副開口部41bは第1副開口部41aよりもX軸負方向側に位置し、第3副開口部41cは第1副開口部41aよりもX軸正方向側に位置する。各副開口部41a,41b,41cは周方向に延びる長穴形状である。第2副開口部41bのX軸方向長さは、第1副開口部41aのX軸方向長さよりも短い。
延在部42は、底部38の外周からX軸正方向側へ延び、駆動軸13のX軸正方向端と連結されている。延在部42は、先端部42a、円筒部(筒状部)42b及び第2ガイド部42cを有する。先端部42aは、延在部42のX軸正方向端に設けられている。先端部42aは、ハウジング10の軸受部18のX軸正方向側に位置し、駆動軸13と固定されている。先端部42aの中心であって、駆動軸13との結合部分には、強度確保を目的とした金属製のインサート42dが埋設されている。
ロータ12は、インサート42dをインサート品としてインサート成型されている。先端部42aのX軸正方向側は、ハウジング10の第1副連通口17aとX軸方向にオーバーラップする。先端部42aのX軸正方向端は、第1副連通口17aのX軸正方向端よりもX軸負方向側、かつ第1副連通口17aのX軸負方向端よりもX軸正方向側に位置する。先端部42aの外周面には、第1ガイド部43が設けられている。第1ガイド部43は、X軸正方向側から負方向側へ向かって径方向が大きくなるテーパ形状を有する。円筒部42bは、第1ガイド部43からX軸負方向側へ延びる円筒状に形成されている。円筒部42bの内径は軸受部18の外径よりも大きい。円筒部42bは、X軸方向において軸受部18とオーバーラップする。円筒部42bのX軸方向端は、周方向において底部38の前記切り欠かれた範囲では第2ガイド部42cと接続し、それ以外の範囲では底部38と接続する。第2ガイド部42cは、周方向において底部38の前記切り欠かれた範囲に設けられ、円筒部42bと底部38の外周とを接続する。第2ガイド部42cは、第2副開口部41bのX軸負方向側の開口周縁と接続する。第2ガイド部42cは、X軸正方向側から負方向側へ向かって径方向の外形が大きくなるテーパ形状を有する。底部38は、第2ガイド部42cと接続する2つの接続部38a,38bを有する。両接続部38a,38bは、X軸方向に沿って延びる。両接続部38a,38bは、ロータ12がそれぞれ所定の回転角度のとき、基部14のストッパ14aと周方向に係合する。ロータ12は、接続部38aが基部14のストッパ14aと当接した状態からX軸負方向側から見て右回りに回転し、接続部38bがストッパ14aと当接するまでの180度弱の角度範囲を回転可能である。
〔シール部45,46,47の構成〕
次に、各副連通口17a,17b,17cに設けられた各シール部45,46,47について説明する。
第1シール部45は、第1副連通口17aに設けられている。第1シール部45は、第1副連通口17aと第1副開口部41aとの連通時において、第1副連通口17aから周壁15と外周部39との径方向間の隙間への流体の漏れを抑制する。第1シール部45は、ロータシール45a、Oリング45b及びコイルスプリング45cを有する。ロータシール45aは、円筒形状を有し、第1副連通口17aに挿入されている。ロータシール45aの径方向内側端は、外周部39と当接する。Oリング45bは、第1副連通口17aの内周面とロータシール45aの外周面との間をシールする。コイルスプリング45cは、ロータシール45aと第1配管20aとの径方向間に圧縮状態で介装され、ロータシール45aを径方向内側へ付勢する。
第2シール部46は、第2副連通口17bに設けられている。第2シール部46は、第2副連通口17bと第2副開口部41bとの連通時において、第2副連通口17bから周壁15と外周部39との径方向間の隙間への流体の漏れを抑制する。第2シール部46は、ロータシール46a、Oリング46b及びコイルスプリング46cを有する。ロータシール46aは、円筒形状を有し、第2副連通口17bに挿入されている。ロータシール46aの径方向内側端は、外周部39と当接する。Oリング46bは、第2副連通口17bの内周面とロータシール46aの外周面との間をシールする。コイルスプリング46cは、ロータシール46aと第2配管20bとの径方向間に圧縮状態で介装され、ロータシール46aを径方向内側へ付勢する。
第3シール部47は、第3副連通口17cに設けられている。第3シール部47は、第3副連通口17cと第3副開口部41cとの連通時において、第3副連通口17cから周壁15と外周部39との径方向間の隙間への流体の漏れを抑制する。第3シール部47は、ロータシール47a、Oリング47b及びコイルスプリング47cを有する。ロータシール47aは、円筒形状を有し、第3副連通口17cに挿入されている。ロータシール47aの径方向内側端は、外周部39と当接する。Oリング47bは、第3副連通口17cの内周面とロータシール47aの外周面との間をシールする。コイルスプリング47cは、ロータシール47aと第3配管20cとの径方向間に圧縮状態で介装され、ロータシール47aを径方向内側へ付勢する。
〔第1流量調整弁170の作用効果〕
次に、実施例1の第1流量調整弁170の作用効果を説明する。実施例1の第1流量調整弁170において、ロータ12内の空間には延在部42が突出しているため、各副連通口17a,17b,17cからロータ12の径方向内側に向かう流体の流れが延在部42に衝突してよどみが生じ、流体の圧力損失が懸念される。ここで、第1副開口部41a及び第2副開口部41bを延在部42よりもX軸正方向側に設けることにより、流体の圧力損失を低減できるものの、ロータ12のX軸方向寸法が長くなるため、第1流量調整弁170の大型化を招く。
そこで、実施例1のロータ12は、延在部42の外周側に、X軸負方向側から正方向側へ向かって径方向の外形が小さくなる第1ガイド部43を備える。これにより、各副連通口17a,17b,17cから流入した流体が第1ガイド部43の形状に沿ってX軸正方向側へ向かう流れが形成され、各副連通口17a,17b,17cから主開口部40へスムーズに流体が流れる。また、各副連通口17a,17b,17cから延在部42への流れの衝突が抑制され、延在部42付近でのよどみが抑制される。この結果、第1流量調整弁170の圧力損失を低減できる。また、ロータ12のX軸方向寸法を長くする必要が無いため、第1流量調整弁170の大型化を抑制できる。
延在部42は、第1ガイド部43からX軸負方向側へ延びる円筒部42bを有する。これにより、軸受部18の一部を円筒部42b内に収容して軸受部18を円筒部42bとX軸方向にオーバーラップさせることができ、第1流量調整弁170のX軸方向寸法を短くできる。
延在部42は、円筒部42bと底部38の外周とを接続しX軸負方向側から正方向側へ向かって径方向の外径が小さくなる第2ガイド部42cを有する。第2ガイド部42cは、第2副開口部41bのX軸負方向側の開口周縁と接続する。これにより、第2ガイド部42cの形状に沿って第2副開口部41bから主開口部40へ向かう流体の流れが形成され、第2副開口部41bから主開口部40によりスムーズに流体が流れるため、圧力損失をさらに低減できる。
ロータ12は、X軸方向へ延び、底部38と第2ガイド部42cとを接続する接続部38a,38bを有する。これにより、ハウジング10側のストッパ14aでロータ12の回転角度範囲を所定の回転角度範囲に規制できる。
第1副開口部41aは、第1ガイド部43とX軸方向にオーバーラップする。これにより、第1副開口部41aから主開口部40へよりスムーズに流体が流れるため、圧力損失をさらに低減できる。
第1流量調整弁170は、各副開口部41a,41b,41cからハウジング10と外周部39との径方向間の隙間への流体の漏れを抑制するシール部45,46,47を有する。これにより、第1流量調整弁170の内部リークを抑制でき、流体の流量低下が抑えられる。
第3副開口部41cは、第1副開口部41aよりもX軸正方向側に設けられ、かつ第1副開口部41a及び第2副開口部41bよりも開口面積が大きい。つまり、第3副開口部41cは各副開口部41a,41b,41cのうち主開口部40に最も近く、かつ開口面積が最大であるため、各副開口部41a,41b,41cの中で最も多くの流体を流せる。よって、第3副開口部41cに対応する第3副連通口17cは、多くの流体を必要とするラジエータ130との接続に好適である。
軸受部18は、駆動軸13を回転可能に支持するラジアルスラスト軸受24を有し、周壁15は、X軸正方向端に設けられ、外周部39のX軸正方向端を回転可能に支持する滑り軸受44を有する。つまり、ロータ12のX軸方向両端に径方向(ラジアル方向)からの力を受けるラジアル軸受を配置したため、ロータ12を安定して支持でき、ロータ12の回転がスムーズとなる。
ハウジング10は、軸受部18から車両上方側(X軸負方向側)へ延びてハウジング10外と接続しX軸に対して傾斜したリリーフ孔28を有する。これにより、軸受部18に流入した空気をハウジング10外に排出できる。また、リリーフ孔28はX軸に対して傾斜しているため、ハウジング10のX軸方向寸法が長くなるのを抑制できる。
外周部39は、X軸負方向側から正方向側へ向かって内径が大きくなるテーパ形状を有する。これにより、インサート成型後のロータ12が樹脂成形金型から抜きやすいため、ロータ12の製造工程を容易化できる。
外周部39は、X軸正方向端にフランジ部39aを有する。これにより、外周部39のX軸正方向端において、周壁15の内周面と外周部39の外周面との径方向間の隙間への流体の漏れを抑制できる。よって、第1流量調整弁170の内部リークを抑制でき、流体の流量低下が抑えられる。
〔第2流量調整弁190の構成〕
次に、第2流量調整弁190の構成を説明する。図11は実施例1に係る第2流量調整弁190の斜視図、図12は実施例1に係る第2流量調整弁190の分解斜視図、図13は実施例1に係る第2流量調整弁190の平面図、図14は図13のXIV−XIV線矢視断面斜視図、図15は図13のXIV−XIV線矢視断面図、図16は図13のXVI−XVI線矢視断面図、図17は図13のXVII−XVII線矢視断面斜視図(ハウジングのみ)である。
第2流量調整弁190は、ハウジング310、駆動機構311、ロータ(弁体)312及び駆動軸313を有する。以下、駆動軸313の回転軸線に沿う方向にX軸を設定し、X軸において駆動機構311からロータ312へ向かう方向をX軸正方向、反対方向をX軸負方向とする。また、X軸の放射方向を径方向、X軸周りの方向を周方向という。
まず、ハウジング310の構成を説明する。ハウジング310は、例えばアルミニウム合金材料を用いて、鋳造により形成されている。ハウジング310は、基部314、周壁315、開口部316、複数の連通口317(317a〜317c)及び軸受部318を有する。
基部314は、X軸方向と垂直な略円盤形状である。基部314の中心には、駆動軸313がX軸方向に貫通する。基部314のX軸正方向側の面には、X軸正方向側へ突出したストッパ314aが設けられている。
周壁315は、基部314の外周からX軸正方向側へ延びる略円筒状である。周壁315は、X軸負方向側から正方向側へ向かって内径が大きくなるテーパ形状を有する。周壁315の内周側には、略円柱状の空間であって、ロータ312を収容する弁体収容部319が設けられている。
開口部316は、周壁315のX軸正方向端(ハウジング310のX軸正方向端)に形成され、遮蔽部材350により閉塞されている。
複数の連通口317は、周壁315に形成された円形の開口部であって、弁体収容部319と連通する。複数の連通口317は、第1連通口317a、第2連通口317b及び第3連通口317cである。第1連通口317aは開口面積が最も小さく、第3連通口317cは開口面積が最も大きい。第2連通口317bは第1連通口317aよりもX軸負方向側に位置し、第3連通口317cは第1連通口317aよりもX軸正方向側に位置する。X軸負方向側から見たとき、第2連通口317bは第1連通口317aから左回りに90度ずれた位置にあり、第3連通口317cは第1連通口317aから左回りに180度ずれた位置にある。
各連通口317a,317b,317cの径方向外側には、管継手である配管320a,320b,320cが固定されている。第1配管320aは、第1副連通口17aと第2バイパス通路180とを接続する。内燃機関内の循環路110からラジエータ130を経由せずに第2バイパス通路180を通過した流体は、第1連通口317aに流入する。第2配管320bは、第2連通口317bと発熱体140とを接続する。第1連通口317a,第2連通口317bから流入した流体は、発熱体140に流入する。第3配管320cは、第3副連通口17cと循環路110とを接続する。ラジエータ130を通過した流体は、循環路110を流れ、第3連通口317cに流入する。第1配管320a及び第2配管320bの径方向内側端において、第1配管20a及び第2配管320bの外周と、第1連通口317a及び第2連通口317bの内周との間は、Oリング321a,321bでシールされている。
また、ハウジング310には、第4連通口317eが形成されている。第3配管320cには、第3連通口317cと第1連通口317aとを接続する図外の流路が形成されている。この流路には、サーモスタット322が収容されている。サーモスタット322は、流体温度が過度に高くなったとき(例えば100度以上)に流路を開いて流体冷却を促進するフェールセーフ機能を有する。ハウジング310のX軸正方向端には、第2流量調整弁190を内燃機関にボルトで固定する際にボルトを差し込む3個の取り付け穴323を有する。
軸受部318は、ハウジング310に対して駆動軸313を回転可能に支持する。軸受部318は、X軸方向に沿う略円筒状に形成され、そのX軸負方向端は基部314のX軸負方向端よりもX軸負方向側へ突出し、そのX軸正方向端は基部314のX正方向端よりもX軸正方向側へ突出する。軸受部318のX軸正方向端は、第2連通口317bのX軸正方向端よりもX軸負方向側に位置する。
軸受部318の中心には、駆動軸313が貫通する貫通孔318aが形成されている。軸受部318は、貫通孔318a内に、ラジアルスラスト軸受(第1ラジアル軸受)324、ダストシール325、液密シール326及びスラスト軸受327を有する(図15、図16)。ラジアルスラスト軸受324は、軸受部318のX軸負方向端に位置し、駆動軸313からの径方向の力及びX軸方向の力を受ける。
ダストシール325は、X軸方向においてラジアルスラスト軸受324と液密シール326との間に位置し、軸受部318内に流入した流体が駆動機構11に進入することを抑制する。液密シール326は、X軸方向においてダストシール325とスラスト軸受327との間に位置し、弁体収容部319からの流体の流出を抑制する。スラスト軸受327は、軸受部318のX軸正方向端に位置し、駆動軸313からのX軸方向の力を受ける。
ハウジング310は、貫通孔318aと基部314のX軸負方向側の空間とを接続するリリーフ孔328を有する(図16)。リリーフ孔328は、ストッパ314aのX軸負方向側に位置する。リリーフ孔328は、軸受部318内(貫通孔318a)に流入した流体や空気をハウジング310の外部へ排出するためのものであり、X軸に対して傾斜を有する。リリーフ孔328は、貫通孔318aからX軸負方向側かつ径方向外側へ延び、基部314のX軸負方向側に開口する。リリーフ孔328は、貫通孔318aからX軸負方向側かつ径方向外側へ延び、基部314のX軸負方向側に開口する。
〔駆動機構311の構成〕
次に駆動機構311の構成を説明する。駆動機構311は、基部314のX軸負方向側に位置し、駆動軸313を回転駆動する。駆動機構311は、電動モータ329、モータウォーム330、中間ギア331、中間ウォーム332及びロータギア333を有する。電動モータ329は、電子制御ユニット251により制御される。電動モータ329は、出力軸329aがX軸負方向側を向いた状態でハウジング310に収容されている。モータウォーム330は、出力軸329aと一体に回転する。中間ギア331は、モータウォーム330と噛み合う。中間ウォーム332は、中間ギア331と一体である。中間ギア331及び中間ウォーム332の中心には、中間シャフト334が貫通する。中間シャフト334の軸線はX軸と直交する。中間シャフト334は、基部314からX軸負方向側に延びる2本の軸支部335a,335bにより軸線周りを回転可能に支持されている。ロータギア333は、駆動軸313のX軸負方向端に固定され、駆動軸313と一体に回転する。駆動軸313のX軸負方向端には、マグネット336が取り付けられている。なお、マグネット336は図12のみに記載し、他の図では図示を省略している。モータウォーム330、中間ギア331、中間ウォーム332及びロータギア333は、ギアハウジング337内に収容されている。ギアハウジング337は、MRセンサー(不図示)を有する。MRセンサーは、駆動軸313の回転に伴う磁界の変化に基づき、駆動軸313の回転角度、すなわちロータ312の回転角度を検出する。MRセンサーにより検出された回転角度は、電子制御ユニット251へ送信される。
〔ロータ312の構成〕
次に、ロータ312の構成を説明する。ロータ312は、弁体収容部319内に収容されている。ロータ312は、例えば合成樹脂材料を用いて形成されている。ロータ312は、底部338、外周部339、主開口部340、複数の副開口部341及び延在部342を有する。
底部338は、ロータ312のX軸負方向端に位置し、X軸方向に対して垂直である。底部338は、X軸負方向側から見たとき、ドーナツ形状における3180度強の範囲が外周部分のみを残して切り欠かれた形状を有する。外周部339は、底部338の外周からX軸正方向側へ延びる略円筒状である。外周部339は、X軸負方向側から正方向側へ向かって内径が大きくなるテーパ形状を有する。外周部339は、外周部339のX軸正方向端から径方向外側へ延びるフランジ部339aを有する。周壁315のX軸正方向端付近であって、フランジ部339aよりもX軸負方向側には、滑り軸受(第2ラジアル軸受)344が設けられている。滑り軸受344は、ハウジング310に対してロータ312を回転可能に支持する。滑り軸受344は、ロータ312からの径方向の力を受ける。
主開口部340は、外周部339のX軸正方向端(ロータ312のX軸正方向端)に形成された円形の開口部であって、遮蔽部材350と対向する。複数の副開口部341は、外周部339に形成された開口部であって、ロータ312がそれぞれ所定の回転角度範囲にあるときに対応する複数の連通口317a,317b,317cと連通する。複数の副開口部341は、第1開口部341a、第2開口部341b及び第3開口部341cである。第1開口部341aは第1連通口317aと対応する。第2開口部341bは第2連通口317bと対応する。第3開口部341cは第3連通口317cと対応する。
第2開口部341bは第1開口部341aよりもX軸負方向側に位置し、第3開口部341cは第1開口部341aよりもX軸正方向側に位置する。各開口部341a,341b,341cは周方向に延びる長穴形状である。第2開口部341bのX軸方向長さは、第1開口部341aのX軸方向長さよりも短い。
延在部342は、底部338の外周からX軸正方向側へ延び、駆動軸313のX軸正方向端と連結されている。延在部342は、先端部342a、円筒部(筒状部)342b及び第2ガイド部342cを有する。先端部342aは、延在部342のX軸正方向端に設けられている。先端部342aは、ハウジング310の軸受部318のX軸正方向側に位置し、駆動軸313と固定されている。先端部342aの中心であって、駆動軸313との結合部分には、強度確保を目的とした金属製のインサート342dが埋設されている。
ロータ312は、インサート342dをインサート品としてインサート成型されている。先端部342aのX軸正方向側は、ハウジング310の第1連通口317aとX軸方向にオーバーラップする。先端部342aのX軸正方向端は、第1連通口317aのX軸正方向端よりもX軸負方向側、かつ第1連通口317aのX軸負方向端よりもX軸正方向側に位置する。先端部342aの外周面には、第1ガイド部343が設けられている。第1ガイド部343は、X軸正方向側から負方向側へ向かって径方向が大きくなるテーパ形状を有する。円筒部342bは、第1ガイド部343からX軸負方向側へ延びる円筒状に形成されている。円筒部342bの内径は軸受部18の外径よりも大きい。円筒部342bは、X軸方向において軸受部318とオーバーラップする。円筒部342bのX軸方向端は、周方向において底部338の前記切り欠かれた範囲では第2ガイド部342cと接続し、それ以外の範囲では底部338と接続する。第2ガイド部342cは、周方向において底部338の前記切り欠かれた範囲に設けられ、円筒部342bと底部338の外周とを接続する。第2ガイド部342cは、第2開口部341bのX軸負方向側の開口周縁と接続する。第2ガイド部342cは、X軸正方向側から負方向側へ向かって径方向の外形が大きくなるテーパ形状を有する。底部338は、第2ガイド部342cと接続する2つの接続部338a,338bを有する。両接続部338a,338bは、X軸方向に沿って延びる。両接続部338a,338bは、ロータ312がそれぞれ所定の回転角度のとき、基部314のストッパ314aと周方向に係合する。ロータ312は、接続部338aが基部14のストッパ314aと当接した状態からX軸負方向側から見て右回りに回転し、接続部338bがストッパ314aと当接するまでの180度弱の角度範囲を回転可能である。
〔シール部345,346,347の構成〕
次に、各副連通口17a,17b,17cに設けられた各シール部45,46,47について説明する。
第1シール部345は、第1連通口317aに設けられている。第1シール部345は、第1連通口317aと第1開口部341aとの連通時において、第1連通口317aから周壁315と外周部339との径方向間の隙間への流体の漏れを抑制する。第1シール部345は、ロータシール345a、Oリング345b及びコイルスプリング345cを有する。ロータシール345aは、円筒形状を有し、第1連通口317aに挿入されている。ロータシール345aの径方向内側端は、外周部339と当接する。Oリング345bは、第1連通口317aの内周面とロータシール345aの外周面との間をシールする。コイルスプリング345cは、ロータシール345aと第1配管320aとの径方向間に圧縮状態で介装され、ロータシール345aを径方向内側へ付勢する。
第2シール部346は、第2連通口317bに設けられている。第2シール部346は、第2連通口317bと第2開口部341bとの連通時において、第2連通口317bから周壁315と外周部339との径方向間の隙間への流体の漏れを抑制する。第2シール部346は、ロータシール346a、Oリング346b及びコイルスプリング346cを有する。ロータシール346aは、円筒形状を有し、第2連通口317bに挿入されている。ロータシール346aの径方向内側端は、外周部339と当接する。Oリング346bは、第2連通口317bの内周面とロータシール346aの外周面との間をシールする。コイルスプリング346cは、ロータシール346aと第2配管320bとの径方向間に圧縮状態で介装され、ロータシール346aを径方向内側へ付勢する。
第3シール部347は、第3連通口317cに設けられている。第3シール部347は、第3連通口317cと第3開口部341cとの連通時において、第3副連通口17cから周壁315と外周部339との径方向間の隙間への流体の漏れを抑制する。第3シール部347は、ロータシール347a、Oリング347b及びコイルスプリング347cを有する。ロータシール347aは、円筒形状を有し、第3連通口317cに挿入されている。ロータシール347aの径方向内側端は、外周部339と当接する。Oリング347bは、第3連通口317cの内周面とロータシール347aの外周面との間をシールする。コイルスプリング347cは、ロータシール347aと第3配管320cとの径方向間に圧縮状態で介装され、ロータシール347aを径方向内側へ付勢する。
〔第2流量調整弁190の作用効果〕
次に、実施例1の第2流量調整弁190の作用効果を説明する。実施例1の第2流量調整弁190において、ロータ312内の空間には延在部342が突出しているため、各連通口317a,317b,317cからロータ312の径方向内側に向かう流体の流れが延在部42に衝突してよどみが生じ、流体の圧力損失が懸念される。ここで、第1開口部341a及び第2開口部341bを延在部342よりもX軸正方向側に設けることにより、流体の圧力損失を低減できるものの、ロータ312のX軸方向寸法が長くなるため、第2流量調整弁190の大型化を招く。
そこで、実施例1のロータ312は、延在部342の外周側に、X軸負方向側から正方向側へ向かって径方向の外形が小さくなる第1ガイド部343を備える。これにより、各連通口317a,317b,317cから流入した流体が第1ガイド部343の形状に沿ってX軸正方向側へ向かう流れが形成される。また、各連通口317a,317b,317cから延在部342への流れの衝突が抑制され、延在部342付近でのよどみが抑制される。この結果、第2流量調整弁190の圧力損失を低減できる。また、ロータ312のX軸方向寸法を長くする必要が無いため、第2流量調整弁190の大型化を抑制できる。
延在部342は、第1ガイド部343からX軸負方向側へ延びる円筒部342bを有する。これにより、軸受部318の一部を円筒部342b内に収容して軸受部318を円筒部342bとX軸方向にオーバーラップさせることができ、第2流量調整弁190のX軸方向寸法を短くできる。
延在部342は、円筒部342bと底部338の外周とを接続しX軸負方向側から正方向側へ向かって径方向の外径が小さくなる第2ガイド部342cを有する。第2ガイド部342cは、第2開口部341bのX軸負方向側の開口周縁と接続する。
ロータ312は、X軸方向へ延び、底部338と第2ガイド部342cとを接続する接続部338a,338bを有する。これにより、ハウジング310側のストッパ314aでロータ12の回転角度範囲を所定の回転角度範囲に規制できる。
第1開口部341aは、第1ガイド部343とX軸方向にオーバーラップする。
第2流量調整弁190は、各開口部341a,341b,341cからハウジング310と外周部339との径方向間の隙間への流体の漏れを抑制するシール部345,346,347を有する。これにより、第2流量調整弁190の内部リークを抑制でき、流体の流量低下が抑えられる。
第3開口部341cは、第1開口部341aよりもX軸正方向側に設けられ、かつ第1開口部341a及び第2開口部341bよりも開口面積が大きい。よって、第3副開口部41cに対応する第3副連通口17cは、多くの流体を必要とするラジエータ130との接続に好適である。
軸受部318は、駆動軸313を回転可能に支持するラジアルスラスト軸受324を有し、周壁315は、X軸正方向端に設けられ、外周部339のX軸正方向端を回転可能に支持する滑り軸受344を有する。つまり、ロータ312のX軸方向両端に径方向(ラジアル方向)からの力を受けるラジアル軸受を配置したため、ロータ312を安定して支持でき、ロータ312の回転がスムーズとなる。
ハウジング310は、軸受部318から車両上方側(x軸負方向側)へ延びてハウジング310外と接続しX軸に対して傾斜したリリーフ孔328を有する。これにより、軸受部318に流入した空気をハウジング310外に排出できる。また、リリーフ孔328はX軸に対して傾斜しているため、ハウジング310のX軸方向寸法が長くなるのを抑制できる。
外周部339は、X軸負方向側から正方向側へ向かって内径が大きくなるテーパ形状を有する。これにより、インサート成型後のロータ312が樹脂成形金型から抜きやすいため、ロータ312の製造工程を容易化できる。
外周部339は、X軸正方向端にフランジ部339aを有する。これにより、外周部339のX軸正方向端において、周壁315の内周面と外周部339の外周面との径方向間の隙間への流体の漏れを抑制できる。よって、第2流量調整弁190の内部リークを抑制でき、流体の流量低下が抑えられる。
実施例1においては、第1配管320a、第1連通口317aを通過した流体、及び第3配管320c、第3副連通口17cを通過した流体が第2連通口317bを通過し、第2配管320bから吐出される。このため、第2配管320bからの流体の吐出量は、第1連通口317a、第3副連通口17cの開閉量によって調整できるので、第2配管320bと連通する第2連通口317bは常時開となるように構成しても良い。
〔第1流量調整弁170の動作パターン〕
次に、熱マネージメントシステムの動作について、図1、図18及び図19を用いて説明する。図18は実施例1に係る第1流量調整弁170の動作パターンを示す図である。
実施例1の第1流量調整弁170では、第1副連通口17a、第1副開口部41a、外周部39により第1弁170aを構成し、第2副連通口17b、第2副開口部41b、外周部39により第2弁170bを構成し、第3副連通口17c、第3副開口部41c、外周部39により第3弁170cを構成している。
図18(a)は、縦軸に弁開度(%)、横軸にロータ回転角度を示している。また、図18(a)の表は、ロータ回転角度A〜Dにおける第1弁170a,第2弁170b,第3弁170cの開閉状態を示している。
図18(b)は第1弁170a,第2弁170b,第3弁170cを開閉させる第1副開口部41a、第2副開口部41b,第3副開口部41cの状態を示す図である。
図18において、ロータ12が所定の角度Aの位置にあるとき、第1弁170a,第2弁170b,第3弁170cは閉鎖されている。ロータ12が回転し、角度AからBまで回転する途中において第1弁170aが徐々に開き始め、角度Bにおいて全開(開度100%)となる。第1副開口部41aの端部における切欠き形状は、ロータ12の回転に伴って開口面積が徐々に広がるように形成されている。
さらにロータ12が回転し、角度BからCまで回転する途中において第2弁170bが徐々に開き始め、角度Cにおいて全開(開度100%)となる。第2副開口部41bの端部における切欠き形状は、ロータ12の回転に伴って開口面積が徐々に広がるように形成されている。ロータ12が角度Cの状態においては、第1弁170a,第2弁170bが全開状態となる。
さらにロータ12が回転し、角度CからDまで回転する途中において第3弁170cが徐々に開き始め、角度Dにおいて全開(弁開度100%)となる。第3副開口部41cの端部における切欠き形状は、ロータ12の回転に伴って開口面積が徐々に広がるように形成されている。ロータ12が角度Dの状態においては、第1弁170a,第2弁170b,第3弁170cが全開状態となる。
〔第2流量調整弁190の動作パターン〕
次に、第2流量調整弁190の動作について説明する。図19は実施例1に係る第2流量調整弁190の動作パターンを示す図である。
実施例1の第2流量調整弁190では、第1連通口317a、第1開口部341a、外周部339により第4弁190aを構成し、第3連通口317c、第3開口部341c、外周部339により第5弁190cを構成している。なお、第2連通口317b、第2開口部341bは常時連通している。
図19(a)は、縦軸に弁開度(%)、横軸にロータ回転角度を示している。また、図19(a)の表は、ロータ回転角度E〜Gにおける第4弁190a,第5弁190cの開閉状態を示している。
図19(b)は第4弁190a,第5弁190cを開閉させる第1開口部341a、第3開口部341cの状態を示す図である。
図19において、ロータ312が所定の角度Eの位置にあるとき、第5弁190cは全開(弁開度100%)、第4弁190aは閉鎖されている。ロータ312が回転し、角度EからFまで回転する途中において第4弁190aが徐々に開き始め、角度Fにおいて全開(弁開度100%)となると共に、第5弁190cが徐々に閉じ始め、角度Fにおいて閉鎖(弁開度0%)となる。
第1流量調整弁170の動作パターンは角度AからDまでの4通りあり、第2流量調整弁190の動作パターンは角度EからGまでの3通りあることから、第1流量調整弁170と第2流量調整弁190とを組み合わせた動作パターンは12パターンとなる。
〔熱マネージメントシステム100の動作〕
次に図1及び図20を用いて、熱マネージメントシステム100の動作について説明する。図20は熱マネージメントシステム100の制御フローチャートである。本実施例の熱マネージメントシステム100は、ハイブリッド自動車に適用されるため、エンジン等の内燃機関に加え、駆動モータ,発電モータ,インバータ等を備えている。
(1)シリンダヘッド150の暖機促進
ハイブリッド自動車は、走行開始時に駆動モータ140aを駆動して車両を動作させる場合、エンジンは停止している事が多い。駆動モータ140aには、車載バッテリーからインバータ140cを介して電力が供給される。駆動モータ140a及びインバータ140cは、動作に伴い発熱する。エンジンは停止しているので、冷えた状態にある。温度センサーは流体温度を検出し、検出された流体温度が電子制御ユニット250,251に入力される。
熱マネージメントシステム100は、電子制御ユニット250,251に入力された流体温度に基づき、第1流量調整弁170のロータ12を角度Aの位置に回転させて第1弁170a,第2弁170b,第3弁170cを全閉し、ポンプ120を動作させると共に、第2流量調整弁190のロータ312を、第4弁190aが開く角度Eから角度Fの間に調整して、流体が第2バイパス通路180を流れるように流体の流量を調整する。この場合、ラジエータ130から接続される第5弁190cは、発熱体140の温度調節に使用され、所定温度以下では、閉じられている。
熱マネージメントシステム100には、発熱体140で昇温された流体が循環路110を流れ、第1流量調整弁170内の循環路、シリンダヘッド150を経由して第2バイパス通路180を流れ、第4弁190aを通過して再び発熱体140に至る流れが形成される。発熱体140を通過した際に昇温した流体は、シリンダヘッド150を通過する際にシリンダヘッド150と熱交換を行う。この結果、シリンダヘッド150が温められ、エンジン始動時においてエンジンの暖機運転の時間を短縮することができる。
第2流量調整弁190の制御フローについて図20を用いて説明する。電子制御ユニット251は、EVモード走行すなわちエンジンが停止している状態であるか又は、温度センサーにて検出された流体温度が予め定められた所定温度以下であるか、所定温度を超えているかを判断する(ステップS101)。エンジンが停止しているか又は、温度センサーにて検出された流体温度(内燃機関の温度)が所定温度以下であるとき、第2流量調整弁190は、ラジエータ130と発熱体140間の流体の流れを抑制し、第2バイパス通路180に流体を流通させ、シリンダヘッド150と発熱体140との間の流体の流通を促進する(ステップS102)。
なお、実施例1では発熱体140で温められた流体が第1流量調整弁170に流入する構成となっている。実施例1の第1流量調整弁170には、ロータ12の回転角度に依らず常時主連通口16と連通する第4副連通口17dが備えられている。第4副連通口17dの径方向外側には、管継手である第4配管20dが固定されている。発熱体140で温められた流体は第1流量調整弁170の第4配管20dから流入し、第4副連通口17d及び主連通口16を通過して連通路110と接続する。
(2)発熱体140の冷却
発熱体140の温度が上昇した場合には、第2流量調整弁190のロータ312を、第5弁190cが開く角度Fから角度E若しくは角度Fから角度Gの間に調整して、ラジエータ130を流れる流体の流量を調整する。
熱マネージメントシステム100には、発熱体140を冷却して昇温された流体が循環路110を流れ、第1流量調整弁170、シリンダヘッド150、ラジエータ130を経由して循環路110を流れ、第5弁190cを通過して再び発熱体140に至る流れが形成される。発熱体140を冷却して昇温された流体は、ラジエータ130を通過する際に走行風、ファンなどで冷却される。この結果、降温された流体によって発熱体140を繰り返し冷却することができる。
第2流量調整弁190の制御フローについて図20を用いて説明する。電子制御ユニット251は、温度センサーにて検出された流体温度が予め定められた所定温度以下であるか、所定温度を超えているかを判断する(ステップS101)。温度センサーにて検出された流体温度(内燃機関の温度)が所定温度を超えているとき、第2流量調整弁190は、シリンダヘッド150と発熱体140間、すなわち第2バイパス通路180への流体の流通を抑制し、ラジエータ130と発熱体140間の流体の流通を促進する(ステップS103)。
上記のように実施例1の第2流量調整弁190は、流体がラジエータ130を経由して発熱体140に流れる状態と、流体がラジエータ130を経由せずに発熱体140に流れる流路を切り替えることができる。
(3)EGR冷却、車内暖房
第1流量調整弁170のロータ12が角度Aの状態では、第1バイパス通路160、第3バイパス通路220、第4バイパス通路240を流れる流体の流量は最も小さい状態(流量ゼロを含む)となる。
排気ガスの一部を冷却、車内暖房を行う場合には、第1流量調整弁170のロータ12を、第1弁170aを開く角度Aから角度Bの間に調整して、第3バイパス通路220を流れる流体の流量を調整する。この時、第3弁170cは閉となっているので、第1バイパス通路160を流れる流量は最も小さい。すなわち、第1バイパス通路160と第3バイパス通路220を流れる流体の流量が最も小さい状態から、内燃機関の温度上昇に応じて、第1弁170aの開度を調整して第3バイパス通路220を流れる流体の流量が最も多い状態にする。
熱マネージメントシステム100には、発熱体140、シリンダヘッド150を通過して昇温された流体が循環路110を流れ、シリンダヘッド150から第3バイパス通路220に流入し、ヒータコア200、EGRクーラ210を経由して第1流量調整弁170に流入して再び循環路110に至る流れが形成される。第3バイパス通路220に流入した流体は、ヒータコア200から車内に熱を放出し、降温した流体がEGRクーラにてEGRを冷却する。ヒータコア200から車内に放出された熱を利用することにより、車内の暖房が可能となる。このように実施例1では、第3バイパス通路220にヒータコア200、EGRクーラ210を設け、第1流量調整弁170によって第3バイパス通路220を流れる流体の流量を調整可能としているので、車内暖房とEGRクーラ210を一つの弁で温度調整を行うことができる。実施例1では、第3バイパス通路220にヒータコア200とEGRクーラ210とを設けるようにしたが、どちらか一方でも構わない。
走行開始時においては、第2流量調整弁190のロータ312を角度Fにしておくことが好ましい。自動車が走行を開始する時にはエンジンの暖機が十分でないため、冬季においては車内暖房を行って快適な車内環境にするまで時間を要する。特にハイブリッド自動車では、駆動モータを多用するので、一般的なガソリンエンジン車・ディーゼルエンジン車よりもエンジンの暖機に時間を要する。そこで、実施例1では発熱体140が発する熱を利用して車内暖房を行うようにしている。実施例1によれば、冬季においても車内暖房を早期におこなうことができ、車内環境を向上することができる。
(4)内燃機関の暖機促進
内燃機関の暖機促進を行う場合には、第2流量調整弁190のロータ312を、第4弁190aが開く角度Eから角度Fの間に調整して、第2バイパス通路180を流れる流体の流量を調整することに加え、第1流量調整弁170のロータ12を、第2弁170bを開く角度Bから角度Cの間に調整して、第4バイパス通路240を流れる流体の流量を調整する。すなわち、第3バイパス通路220を流れる流体の流量を維持したまま、第4バイパス通路240を流れる流体の流量が最も小さい状態から、内燃機関の温度上昇に応じて、第2弁170bの開度を調整して第4バイパス通路240を流れる流体の流量が最も多い状態にする。
熱マネージメントシステム100には、発熱体140、シリンダヘッド150を通過して昇温された流体が循環路110を流れ、シリンダヘッド150から第4バイパス通路240に流入し、シリンダブロック230を通過して第1流量調整弁170に流入して再び循環路110に至る流れが形成される。シリンダブロック230は発熱体140で昇温された流体の熱により、暖められる。ロータ12の角度Bから角度Cの間では第3バイパス通路220にも流体が流れる。このように実施例1では、第4バイパス通路240にシリンダブロック230を設け、第4バイパス通路240を流れる流体の流量を調整可能としているので、内燃機関の一部を構成するシリンダブロック230の暖機を促進することができる。
(5)内燃機関の冷却
内燃機関の冷却を行う場合には、第1流量調整弁170のロータ12を、第3弁170cを開く角度Cから角度Dの間に調整して、第1バイパス通路160を流れる流体の流量を調整する。この時、第1弁170a,第2弁170bは全開となっているので、第3バイパス通路220,第4バイパス通路240においても流体が流れ、EGRクーラ210、シリンダヘッド150、シリンダブロック230を冷却する。すなわち、第3バイパス通路220,第4バイパス通路240を流体が流れる状態を維持したまま、第1バイパス通路160を流れる流体の流量が最も小さい状態(流量ゼロを含む)から最も多い状態に調整される。第2流量調整弁190のロータ312の角度は、発熱体140の温度上昇に合わせ、第2バイパス通路180、循環路110を流れる流体の流量を第4弁190a,第5弁190cで調整する。
熱マネージメントシステム100には、第3バイパス通路220から第1流量調整弁170、循環路110を経由してシリンダヘッド150の上流側に戻る流路と、第4バイパス通路240から第1流量調整弁170、循環路110を経由してシリンダヘッド150の上流側に戻る流路に加え、第1バイパス通路160から第1流量調整弁170、循環路110を経由してラジエータ130に至る流路が形成される。シリンダヘッド150、シリンダブロック230、EGRクーラ210で昇温された流体は、ラジエータ130を通過する際に熱を放出し、降温された流体が循環路110を流れ、シリンダヘッド150、シリンダブロック230、EGRクーラ210を冷却する。実施例1によれば、シリンダヘッド150、シリンダブロック230、EGRクーラ210の温度上昇に応じて、冷却する流体の流量を調整することができる。
以上説明したように実施例1では、ポンプ120から吐出された流体がラジエータ130、発熱体140、内燃機関の一部を構成するシリンダヘッド150の順で循環する循環路110を設け、この循環路110において、発熱体140をバイパスする第1バイパス通路160を備えている。第1バイパス通路160には、第1バイパス通路160を流れる流体の流量を調整する第1流量調整弁170を設けるようにしている。実施例1によれば、発熱体140、内燃機関の温度状況に応じて第1バイパス通路160を流れる流体の流量を調整する第1流量調整弁170を設けるようにしているので、ポンプ120の吐出量を少なくできる。その結果、ポンプ120の駆動負荷が減り、ポンプ120の寿命を延ばすことができる。さらには、ポンプ120の駆動負荷が減ることによって、ポンプ120に共有する駆動力を少なくでき、燃費を向上することができる。
次に、図21を用いて実施例2について説明する。図21は実施例2に係る熱マネージメントシステムの概略構成図である。
実施例2において、実施例1と異なるところは、ヒータコア200の設置場所である。実施例1では第3バイパス通路220にヒータコア200を設けるようにしたが、実施例2では第2バイパス通路180にヒータコア200を設けるようにした。その他の構成、動作及び作用効果は、実施例1と同様である。
(1)シリンダヘッド150の暖機促進、車内暖房
温度センサーにて検出された流体温度(内燃機関の温度)が所定温度以下であるとき、電子制御ユニット251は、第2流量調整弁190がラジエータ130と発熱体140間の流体の流れを抑制し、第2バイパス通路180に流体を流通させ、シリンダヘッド150と発熱体140との間の流体の流通を促進するように制御する。
熱マネージメントシステム100には、発熱体140で温められた流体が循環路110を流れ、第1流量調整弁170の循環路、シリンダヘッド150を経由して第2バイパス通路180を流れ、第4弁190aを通過して再び発熱体140に至る流れが形成される。発熱体140を通過した際に昇温された流体は、シリンダヘッド150を通過する際にシリンダヘッド150と熱交換を行う。この結果、シリンダヘッド150が温められ、エンジン始動時においてエンジンの暖機運転の時間を短縮することができる。
さらに、車内暖房が必要な場合には、ヒータコア200から車内に熱を放出する。実施例2ではヒータコア200を第2バイパス通路180に設けるようにしたので、第1流量調整弁170の動作に関わらず、車内暖房が可能となる。
実施例2によれば、発熱体140によって昇温された流体を利用してシリンダヘッド150を暖めることができ、エンジン始動時においてエンジンの暖機運転の時間を短縮することができる。さらに実施例2によれば、エンジンの暖機運転が十分でない状況においても車内暖房が早期に利用でき、車内環境を向上することができる。
次に、図22を用いて実施例3について説明する。図22は実施例3に係る熱マネージメントシステムの概略構成図である。
実施例3において、実施例1と異なるところは、第1流量調整弁170と第2流量調整弁190とを一体化し、第1流量調整弁170,第2流量調整弁190を1つの電子制御ユニット250で制御するようにしたことにある。その他の構成、動作及び作用効果は、実施例1と同様である。
実施例3によれば、第1流量調整弁170と第2流量調整弁190とを一体化し、第1流量調整弁170,第2流量調整弁190を1つの電子制御ユニット250で制御するようにしているので、部品点数が削減でき、コストの増加を抑制することができ、さらには部品を小型化できる。
次に、図23を用いて実施例4について説明する。図23は実施例4に係る熱マネージメントシステムの概略構成図である。
実施例4において、実施例3と異なるところは、ヒータコア200の設置場所である。実施例3では第3バイパス通路220にヒータコア200を設けるようにしたが、実施例4では第2バイパス通路180にヒータコア200を設けるようにした。その他の構成、動作及び作用効果は、実施例1と同様である。換言すると、実施例4は、実施例2の構造において、第1流量調整弁170と第2流量調整弁190とを一体化し、第1流量調整弁170,第2流量調整弁190を1つの電子制御ユニット250で制御するようにしたものである。その他の構成、動作及び作用効果は、実施例1と同様である。
実施例4によれば、第1流量調整弁170と第2流量調整弁190とを一体化し、第1流量調整弁170,第2流量調整弁190を1つの電子制御ユニット250で制御するようにしているので、部品点数が削減でき、コストの増加を抑制することができ、さらには部品を小型化できる。
次に、図24を用いて実施例5について説明する。図24は実施例5に係る熱マネージメントシステムの概略構成図である。
実施例5において、実施例1と異なるところは、発熱体140からシリンダヘッド150に至る循環路110の構成である。実施例1では発熱体140からシリンダヘッド150に至る循環路110の一部を第1流量調整弁170内に形成したが、実施例5では第1流量調整弁170内に循環路を形成せず、第1流量調整弁170の外部に循環路を形成した。その他の構成、動作及び作用効果は、実施例1と同様である。
実施例5によれば、循環路を第1流量調整弁170の外部に形成するようにしたので、第1流量調整弁170の構造を簡素化できる。
次に、図25から図32を用いて実施例5について説明する。図25は実施例6に係る熱マネージメントシステムの概略構成図である。
実施例6において、実施例1と異なるところは、第2流量調整弁の構造である。実施例1では第2流量調整弁190に第4弁190a,第5弁190cの2つの弁を備えていたが、実施例6では第2流量調整弁191に設ける弁は第5弁190cのみとした。すなわち、実施例6では、第2バイパス通路180は第2流量調整弁191に接続せず、発熱体140の上流側に位置する循環路110に接続するようにした。実施例6では、ポンプ120動作時には、常に第2バイパス通路180内を流体が流通する。以下、第2流量調整弁191の構成について説明する。
〔第2流量調整弁191の構成〕
図26は実施例6に係る第2流量調整弁191の分解斜視図である。また、図27は第2流量調整弁191の平面図、図28は図27のXXVIII−XXVIII矢視断面図である。なお、各図の説明では、駆動軸402の回転軸線Zに平行な方向を「軸方向」、駆動軸402の回転軸線Zに直交する方向を「径方向」、駆動軸402の回転軸線Z周りの方向を「周方向」として説明する。また、前記「軸方向」については、図28中の上方を「一端側」、下方を「他端側」として説明する。
図26から図28に示すように、第2流量調整弁191は、ハウジング401の内部において駆動軸402を介して回転可能に支持された筒状のロータ403と、ハウジング401に収容され、ロータ403を回転駆動するアクチュエータとしての電動モータ404と、ハウジング401に収容され、電動モータ404の回転を減速して伝達する減速機構405と、を有する。
ハウジング401は、軸方向に2分割に形成されていて、ロータ403及び電動モータ404を収容する第1ハウジング411と、第1ハウジング411の一端側の開口部を閉塞するように設けられ、減速機構405を収容する第2ハウジング412と、から構成される。第1ハウジング411と第2ハウジング412は、共に合成樹脂材料によって成形されていて、複数のボルト413aにより固定されている。また、第1ハウジング411と第2ハウジング412の接合面間(第1フランジ部515と第2フランジ部522の間)は、環状のシール部材418により液密にシールされている。
第1ハウジング411は、ロータ403を収容する中空円筒状の弁体収容部511と、弁体収容部511に並列して付設され、電動モータ404のモータ本体441を収容する中空円筒状のモータ収容部512と、を有する。そして、この第1ハウジング411は、軸方向の一端部に設けられた取付部(具体的には、後述する第1フランジ部515)を介して図示外の自動車に搭載され、図示外の固定手段、例えば複数のボルトにより固定される。
弁体収容部511は、軸方向の一端側が、第1ハウジング411と一体に形成される端壁513により閉塞されている。また、端壁513には、駆動軸402が貫通する軸貫通孔514が、軸方向に沿って形成されている。一方、弁体収容部511の軸方向の他端側は、外部に開口形成され、この開口部511aは、封止部材としてキャップ414により閉塞されている。
ここで、キャップ414は、弁体収容部511の開口部511aに挿入可能な凸状を呈し、開口部511a側から端壁513側に向かって段差状に縮径形成されていて、複数のスクリュ413cによって開口部511a(第1ハウジング411)に取り付けられている。すなわち、キャップ414は、開口部511aの端面に当接可能に設けられ、キャップ414の取り付けに供する大径部541と、大径部541から段差状に縮径し、開口部511aの内周面に嵌合可能な中径部542と、中径部542からさらに段差状に縮径し、ロータ403の内周側に臨む小径部543と、を有する。キャップ414の中径部542の外周側には、環状のシール溝544が周方向に沿って形成されていて、シール溝544には、開口部511aの内周面と弾性的に接触可能な、環状のシールリング415が嵌め込まれている。すなわち、キャップ414(中径部542)と開口部511aの間は、シールリング415によって液密にシールされることで、外部からの異物の侵入が抑制されている。また、キャップ414の小径部543の外周側には、ロータ403の軸方向他端部に有する開口端部430bを内周側から軸受可能な、環状の軸受B2が配置されている。すなわち、小径部543の外周側に保持された軸受B2によって、ロータ403の開口端部430bが、回転支持されている。
また、第2ハウジング412に接合される第1ハウジング411の軸方向他端部の外周縁には、概ね一連の第1フランジ部515が、径方向に突出形成されている。この第1フランジ部515には、第2ハウジング412との締結に供する複数の雌ねじ孔構成部516が形成されている。なお、雌ねじ孔構成部516は、ボルト413aと噛み合う雌ねじ部が内周面に直接形成されていてもよく、また当該雌ねじ孔構成部516内に金属製のスリーブがインサートされ、このスリーブによって雌ねじ部が形成されていてもよい。また、第1フランジ部515には、第2ハウジング412(具体的には、後述する第2フランジ部522)との位置決めに供する位置決めピン416が挿入される、複数の位置決めピン孔517が形成されている。さらに、第1フランジ部515には、第2流量調整弁191をハイブリッド自動車の車体等に取り付け可能な、複数の取付孔518が形成されている。
また、弁体収容部511の側壁(周壁)には、流体の導入、排出に供する一対の導入口E1及び排出口E2が、それぞれ径方向に沿って貫通形成されている。この導入口E1と排出口E2は、回転軸線Zを挟んで径方向に対向して設けられている。導入口E1には、直線状の導入管L1が複数のスクリュ413bにより取り付けられていて、導入管L1を介して、ラジエータ130からと接続されている。他方、排出口E2には、二股状の排出管L2が複数のスクリュ413cにより取り付けられていて、排出管L2を介して発熱体140と接続されている。
また、導入口E1の内周側には、導入口E1とロータ403との間を液密にシール可能な、シール構成体が設けられている。このシール構成体は、合成樹脂材料からなる円筒状のシール部材S1と、シール部材S1をロータ403側へ付勢する金属製のコイルスプリングSP1と、で構成される。さらに、シール部材S1の外周側には、導入口E1と摺接可能なシールリングSR1が取り付けられる。すなわち、シールリングSR1により、導入口E1とシール部材S1との間が液密にシールされている。
シール部材S1は、所定のフッ素樹脂(実施例6では、いわゆるPTFE(ポリテトラフルオロエチレン))によって形成され、導入口E1の内周側に収容されていて、ロータ403側へ向けて進退移動可能に設けられている。コイルスプリングSP1は、シール部材S1と導入管L1の間に所定のセット荷重が付与された状態で配置され、シール部材S1をロータ403側へ付勢する付勢部材である。
第2ハウジング412は、弁体収容部511とモータ収容部512とに跨ってこれら弁体収容部511とモータ収容部512とを被覆可能に開口する縦断面凹形状に形成されている。そして、この凹形状の内部空間により、減速機構405を収容する減速機構収容部521が形成される。また、第1ハウジング411に接合される第2ハウジング412の軸方向他端部の外周縁には、複数の第2フランジ部522が、径方向に突出形成されている。第2フランジ部522には、第1ハウジング411(第1フランジ部515)との締結及び位置決めに供する複数のボルト貫通孔523及び位置決めピン孔524が貫通形成されている。なお、ボルト貫通孔523には、それぞれボルト413aの軸力を受ける金属製のスリーブ417がインサートされている。
駆動軸402は、一定の外径を有する金属製の丸棒であって、軸貫通孔514を貫通して弁体収容部511と減速機構収容部521とに跨って配置され、軸貫通孔514の内周側に収容保持された軸受B1によって回転可能に支持されている。また、駆動軸402と軸貫通孔514の間は、環状のシール部材420によって液密にシールされている。すなわち、このシール部材420によって、軸貫通孔514を通じた弁体収容部511内の流体の第2ハウジング412側への流出が抑止されている。
ロータ403は、軸方向の一端側が底壁430aにより閉塞された有底円筒状を呈し、底壁430aに設けられた軸接続孔525を介して、駆動軸402の軸方向の他端部に一体回転可能に接続されている。また、ロータ403は、かかる片持ち構造に基づき、軸方向の他端側が、キャップ414に保持された軸受B2によって回転可能に支持されている。
電動モータ404は、出力軸442が第2ハウジング412側へ臨むかたちでモータ本体441がモータ収容部512内に収容される。そして、この電動モータ404は、モータ本体441の出力軸442側の端部に径方向の外側へと延びるように設けられたフランジ部443を介して、モータ収容部512の開口縁部に複数のボルト444により固定される。なお、電動モータ404は、電子制御ユニット250によって駆動制御される。
減速機構405は、2組の平歯車である第1歯車G1及び第2歯車G2によって構成される。第1歯車G1は、電動モータ404の出力軸442と同軸上に設けられ、出力軸442と一体となって回転する第1駆動ギヤG11と、第1ハウジング411の幅方向の中間位置(弁体収容部511とモータ収容部512の間)に配置される支持軸450によって回転支持され、第1駆動ギヤG11と噛み合う第1従動ギヤG12と、で構成される。第2歯車G2は、支持軸450によって支持され、第1従動ギヤG12と一体となって回転する第2駆動ギヤG21と、駆動軸402に固定され、第2駆動ギヤG21と噛み合う第2従動ギヤG22と、で構成される。このような構成から、電動モータ404の出力軸442から出力された回転駆動力が、第1歯車G1及び第2歯車G2を介して2段階に減速されて駆動軸402(ロータ403)へと伝達される。
図29Aは図28の要部拡大図を示し、図29Bは図29A中のXXIXB−XXIXB線に沿って切断した断面図を示している。図30Aはロータ403の斜視図を示し、図30Bは図30A中に示すロータ403を底壁側から見た矢視図(平面図)を示している。図31Aは金属部432の斜視図を示し、図31Bは図31A中に示す金属部432を回転規制部628の突出方向から見た矢視図(平面図)を示している。なお、各図の説明では、駆動軸402の回転軸線Zに平行な方向を「軸方向」、駆動軸402の回転軸線Zに直交する方向を「径方向」、駆動軸402の回転軸線Z周りの方向を「周方向」として説明する。また、前記「軸方向」については、図29A中の上方を「一端側」、下方を「他端側」として説明する。
図29A,図29Bに示すように、第1ハウジング411は、軸方向に沿ってほぼ一定の内径を有する円筒状の空間であり、ロータ403を回転可能に収容する弁体収容部511を内部に有する。弁体収容部511には、軸方向の一端側の端壁513に貫通形成された軸貫通孔514を介して、ロータ403の回転駆動に供する駆動軸402の軸方向の他端側が挿入されている。また、弁体収容部511の軸方向他端側の開口部511aは、樹脂製のキャップ414により閉塞されている。
キャップ414は、開口部511aの端面に当接可能な大径部541と、大径部541から段差状に縮径し、開口部511aの内周面に嵌合可能な中径部542と、中径部542からさらに段差状に縮径し、ロータ403の内周側に臨む小径部543と、を有する。中径部542の外周側には、環状のシール溝544が周方向に沿って形成され、このシール溝544には、開口部511aの内周面と弾性的に接触可能な、環状のシールリング415が嵌め込まれている。また、小径部543の外周側には、ロータ403と小径部543との径方向間に、ロータ403の開口端部430bを内周側から軸受する、円環状の軸受B2が配置され、この軸受B2によって、ロータ403の開口端部430bが回転可能に支持されている。換言すれば、キャップ414は支持部材として機能し、軸受部材としての軸受B2と共に、回転支持部材を構成している。なお、軸受B2は、低摩擦の樹脂材料、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)によって形成されている。
また、弁体収容部511には、軸方向の一端部の周壁に、ロータ403の後述する回転規制部628と当接してロータ403の回転規制に供する被回転規制部519が、径方向の内側に向かって突出形成されている。被回転規制部519は、図29Bに示すように、先端側がやや先細る横断面ほぼ台形状を呈し、後述する回転規制部628に対して周方向から当接可能となるように、弁体収容部511の周壁と一体に形成されている。すなわち、被回転規制部519は、後述する回転規制部628と対向する第1回転規制面519a,第2回転規制面519bが後述する回転規制部628の第1周方向端面628a,第2周方向端面628bに当接(面接触)することで、ロータ403の回転を規制する。この際、被回転規制部519は、第1回転規制面519a,第2回転規制面519bのほぼ全体が、後述する回転規制部628の第1周方向端面628a,第2周方向端面628bと当接する。
また、被回転規制部519は、弁体収容部511の周壁との接続部が、それぞれ隅アール519c,519dによって接続されている。この隅アール519c,519dは、被回転規制部519が後述する回転規制部628と当接したときの、被回転規制部519と弁体収容部511の周壁との接続部における応力集中の発生が抑制されている。すなわち、隅アール519c,519dにより、被回転規制部519と後述する回転規制部628とが繰り返し当接することによる被回転規制部519の耐久性の低下を抑制可能となっている。
図29A、図29B、図30A、図30Bに示すように、ロータ403は、軸方向の一端側が駆動軸402との接続に供する底壁により閉塞され、かつ他端側が開口する有底円筒状に形成されている。具体的には、ロータ403は、主として、樹脂材料により形成された本体部431と、前記底壁を構成して駆動軸402と繋がる、金属材料(例えばアルミニウム合金)により形成された金属部432と、を備える。
本体部431は、軸方向に沿って延びる概ね円筒状を呈し、ロータ403の周壁を構成する。本体部431の周壁には、駆動軸402(ロータ403)の回転位置に応じて導入口E1と重なり合う(径方向に対向する)導入部M1と、駆動軸402(ロータ403)の回転位置に応じて排出口E2と重なり合う(径方向に対向する)排出部M2と、を有する。導入部M1及び排出部M2は、いずれも周方向に延びる長孔に形成されていて、それぞれ導入口E1及び排出口E2の周方向幅よりも大きく形成されている。また、導入部M1及び排出部M2の軸方向幅は、それぞれ導入口E1及び排出口E2の軸方向幅とほぼ同じ大きさに設定されている。
図29Aから図31Bに示すように、金属部432は、外部に露出してロータ403の底壁及び周壁の一部を構成する基部621と、基部621の外周側において周方向に沿って扇状に延び、本体部431に包み込まれるインサート部622と、が鍛造によって一体に形成されている。換言すれば、金属部432は、基部621が本体部431と共にロータ403の一連の壁面(底壁面及び周壁面)を構成し、インサート部622が本体部431に包み込まれることで、金属部432と本体部431とが一体に接続されている。
基部621は、駆動軸402との接続に供する円筒状の筒状基部623と、筒状基部623の外周側に設けられ、ロータ403の底壁及び周壁の一部を構成する扇形状の側壁構成部624と、を有する。筒状基部623は、中央部に、駆動軸402に対して圧入可能な内径を有する軸接続孔525が、軸方向に沿って貫通形成されている。側壁構成部624は、筒状基部623の外周側における一部の周方向領域に周方向へ沿って延びる扇状を呈し、ロータ403の一部の周方向領域において、筒状基部623と共にロータ403の底壁の一部を構成しつつ、ロータ403の周壁の一部を構成する。
インサート部622は、基部621よりも薄肉(軸方向幅が小さい)に形成され、軸方向及び周方向において、それぞれ段部626a,626bを介して基部621と接続される。また、インサート部622の外周部には、複数の凹部627aと凸部627bが周方向において交互に連続して配置される凹凸部627が形成されている。そして、インサート部622は、各段部626a,626bを埋めるように全体が本体部431に包み込まれ、基部621と本体部431とがほぼ段差なく連続する。また、本体部431がインサート部622を包み込む際、本体部431を構成する樹脂がインサート部622の凹部627a内に入り込むことにより、凹部627aの段差分だけ本体部431と金属部432との接触面積が増大して、本体部431と金属部432がより強固に接続される。換言すれば、凹部627a内に入り込んだ樹脂が凸部627bの周方向端部に引っかかることによって、本体部431と金属部432の周方向における相対移動が規制され、駆動軸402から金属部432に入力されたトルクが、本体部431に対して良好に伝達可能となっている。
また、側壁構成部624の軸方向外側の端面には、弁体収容部511に設けられた被回転規制部519と当接することによってロータ403の回転規制に供する回転規制部628が、軸方向外側へ向かって突出形成されている。回転規制部628は、ロータ403の周方向に沿って延びる円弧状を呈し、第1周方向端面628a,第2周方向端面628bが、それぞれ被回転規制部519の第1回転規制面519a,第2回転規制面519bに当接することにより、ロータ403の回転(回転範囲)が規制される。すなわち、図29Bに示すように、ロータ403が時計方向に回転する場合は、回転規制部628の第1周方向端面628aが、被回転規制部519の第1回転規制面519aに当接する。一方、ロータ403が反時計方向に回転する場合は、回転規制部628の第2周方向端面628bが、被回転規制部519の第2回転規制面519bに当接する。
〔実施例6の作用効果〕
実施例6に係る第2流量調整弁191は、自動車の冷却回路に設けられる制御弁であって、駆動軸402が挿入される弁体収容部511と、弁体収容部511に設けられた第1連通口(導入口E1)と、弁体収容部511に設けられ、第1連通口(導入口E1)とは異なる位置に形成された第2連通口(排出口E2)と、弁体収容部511に設けられた被回転規制部519と、を有するハウジング401と、駆動軸402を回転駆動するアクチュエータ(電動モータ404)と、弁体収容部511に収容され、駆動軸402と繋がる弁体であって、駆動軸402の回転位置に応じて第1連通口(導入口E1)と第2連通口(排出口E2)の接続状態を変化させ、樹脂材料によって形成された本体部431と、金属材料によって、少なくとも一部が本体部431に包み込まれるように本体部431と一体に設けられ、駆動軸402と繋がる金属部432と、金属部432と同じ金属材料によって金属部432と一体に形成され、駆動軸402の回転位置に応じて被回転規制部519と当接する回転規制部628と、を有するロータ403と、を備えている。
このように、実施例6に係る第2流量調整弁191では、回転規制部628が金属部432に一体に形成され、この金属製の回転規制部628をハウジング401(弁体収容部511)に設けられた被回転規制部519に当接させることで、ロータ403の回転(回転範囲)を規制する。このため、ロータ403の回転規制時に、回転規制部628と被回転規制部519との衝突に伴う力(トルク)が作用しても、この衝突に伴う力(トルク)は、駆動軸402と繋がる金属部432に直接入力されることになる。これにより、ロータ403の回転規制時に生ずる、回転規制部628と被回転規制部519との衝突に伴う力(トルク)が、ロータ403の本体部431と金属部432との接続部分(界面)に作用するおそれがなくなる。その結果、ロータ403の回転規制に起因する、ロータ403の本体部431と金属部432との接続部分(界面)の損傷を抑制することができる。
また、実施例6では、回転規制部628は、駆動軸402の回転軸線Zに関する周方向において、ロータ403の外周に沿って設けられている。
このように、回転規制部628がロータ403の外周に沿って設けられていることにより、ロータ403を比較的簡素に、かつコンパクトに形成することが可能となる。これにより、第2流量調整弁191の大型化を抑制することができる。
また、実施例6では、回転規制部628は、回転軸線Zの方向に突出している。
このように、回転規制部628が回転軸線Zの方向(軸方向)に突出していることにより、ロータ403の径方向の大型化を抑制することが可能となる。これにより、第2流量調整弁191の径方向の大型化が抑制され、第2流量調整弁191のハイブリッド自動車への搭載性を向上させることができる。
また、実施例6では、回転規制部628は、回転軸線Zに直交する平面から見たときに、回転軸線Zに関する周方向において円弧状に形成されている。
このように、回転規制部628が、回転軸線Zに直交する平面から見たときに、回転軸線Zに関する周方向において円弧状に形成されていることにより、当該回転規制部628の剛性を高めることが可能となる。これにより、ロータ403の回転規制に係る当該ロータ403の耐久性を向上させることができる。
また、実施例6では、ロータ403は、回転軸線Zに関する径方向において回転規制部628の反対側に設けられ、金属部432と同じ金属材料によって金属部432と一体に形成され、連続した凹部627aと凸部627bを有し、本体部431に包み込まれる凹凸部627を有する。
このように、実施例6では、金属部432のうち本体部431に包み込まれる部分に、凹部627aと凸部627bからなる凹凸部627が設けられている。かかる構成により、金属部432が本体部431に包み込まれる際に、本体部431を構成する樹脂が凹部627aに入り込んで、この凹部627aに入り込んだ樹脂が凸部627bに引っかかることになる。これにより、本体部431と金属部432の相互間において、トルク伝達を良好に行うことが可能となり、ロータ403の適切な回転位置制御に供する。
また、実施例6では、第1連通口(導入口E1)及び第2連通口(排出口E2)は、回転軸線Zに関する周方向の位置に設けられている。
このように、第1連通口(導入口E1)及び第2連通口(排出口E2)が周方向に配置されていることにより、各連通口(導入口E1及び排出口E2)を軸方向に配置する場合に比べて、ロータ403の軸方向寸法を小さく設定することが可能となり、第2流量調整弁191の大型化を抑制することができる。
また、実施例6では、ロータ403は、駆動軸402と繋がる底部(底壁430a)を有する筒状に形成され、回転軸線Zの方向において前記底部(底壁430a)と対向する位置であって、ロータ403の内周側に、ロータ403の回転を支持する回転支持部材(キャップ414及び軸受B2)が設けられている。
このように、実施例6では、ロータ403が、軸方向の一端側(底壁430a側)が駆動軸402によって支持され、他端側が回転支持部材(キャップ414及び軸受B2)によって支持されている。かかる両持ち支持により、ロータ403の安定した回転支持が可能となり、第2流量調整弁191の適切な回転制御や耐久性の向上に供する。
また、実施例6では、前記回転支持部材は、弁体収容部511に設けられた支持部材(キャップ414)と、回転軸線Zに関する径方向においてロータ403と支持部材(キャップ414)の間に設けられた軸受部材(軸受B2)と、を備えている。
このように、実施例6では、回転支持部材が、支持部材(キャップ414)と軸受部材(軸受B2)とからなる2ピース構造となっている。これにより、支持部材(キャップ414)と軸受部材(軸受B2)とを、それぞれ別の材質で形成することが可能となる。すなわち、支持部材(キャップ414)と軸受部材(軸受B2)とを、それぞれ最適な材質、例えば軸受部材(軸受B2)については低摩擦の樹脂材料によって形成することが可能となる。その結果、ロータ403のより良好な回転支持を得ることができる。
〔第2流量調整弁191の動作パターン〕
次に、第2流量調整弁191の動作について、図25及び図32を用いて説明する。図32は実施例6に係る第2流量調整弁191の動作パターンを示す図である。第1流量調整弁170の動作については実施例1と同じであるので、説明は省略する。
実施例6の第2流量調整弁191では、導入口E1と導入部M1、排出口E2と排出部M2により第4弁191bを構成している。なお、第2バイパス通路180は発熱体140の上流側にある循環路110に接続されており、循環路110と常時連通している。
図32(a)は、縦軸に弁開度(%)、横軸にロータ回転角度を示している。また、図32(a)の表は、ロータ回転角度HからIにおける第4弁191bの開閉状態を示している。図32(b)は第4弁191bを開閉させる導入口E1の状態を示す図である。
図32において、ロータ403が所定の角度Hの位置にあるとき、第5弁190cは閉鎖されている。ロータ403が回転し、角度HからIまで回転する途中において第4弁191bが徐々に開き始め、角度Iにおいて全開(弁開度100%)となる。
〔熱マネージメントシステム100の動作〕
次に図25及び図32を用いて、熱マネージメントシステム100の動作について説明する。
(1)シリンダヘッド150の暖機促進
ハイブリッド自動車は、走行開始時に駆動モータ140aを駆動して車両を動作させるため、エンジンは停止している。駆動モータ140aには、車載バッテリーからインバータ140cを介して電力が供給される。駆動モータ140a及びインバータ140cは、動作に伴い発熱する。エンジンは停止しているので、冷えた状態にある。温度センサーは流体温度を検出し、検出された流体温度が電子制御ユニット250に入力される。
熱マネージメントシステム100は、電子制御ユニット250に入力された流体温度に基づき、第1流量調整弁170のロータ12を角度Aの位置に回転させて第1弁170a,第2弁170b,第3弁170cを全閉し、ポンプ120を動作させると共に、第2流量調整弁191のロータ403を、第4弁191bが閉じるように制御する。第2バイパス通路180は常に開放されているので、第4弁191bが閉じられたことにより、第2バイパス通路180を流れる流体の流量が増加する。
熱マネージメントシステム100には、発熱体140で昇温された流体が循環路110を流れ、第1流量調整弁170内の循環路、シリンダヘッド150を経由して第2バイパス通路180を流れ、再び発熱体140に至る流れが形成される。発熱体140を通過した際に昇温した流体は、シリンダヘッド150を通過する際にシリンダヘッド150と熱交換を行う。この結果、シリンダヘッド150が温められ、エンジン始動時においてエンジンの暖機運転の時間を短縮することができる。
(2)発熱体140の冷却
発熱体140の温度が上昇した場合には、第2流量調整弁191のロータ403を、第4弁191bが開く角度Hから角度Iの間に調整して、ラジエータ130を流れる流体の流量を調整する。
熱マネージメントシステム100には、発熱体140を冷却して昇温された流体が循環路110を流れ、第1流量調整弁170、シリンダヘッド150、ラジエータ130を経由して循環路110を流れ、第4弁191bを通過して再び発熱体140に至る流れが形成される。第2バイパス通路180を流通する流体の流量は減少する。発熱体140を冷却して昇温された流体は、ラジエータ130を通過する際に走行風、ファンなどで冷却される。この結果、降温された流体によって発熱体140を繰り返し冷却することができる。
(3)EGR冷却、車内暖房
排気ガスの一部を冷却、車内暖房を行う場合には、第1流量調整弁170のロータ12を、第1弁170aを開く角度Aから角度Bの間に調整して、第3バイパス通路220を流れる流体の流量を調整する。
熱マネージメントシステム100には、発熱体140、シリンダヘッド150を通過して昇温された流体が循環路110を流れ、シリンダヘッド150から第3バイパス通路220に流入し、ヒータコア200、EGRクーラ210を経由して第1流量調整弁170に流入して再び循環路110に至る流れが形成される。第3バイパス通路220に流入した流体は、ヒータコア200から車内に熱を放出し、降温した流体がEGRクーラにてEGRを冷却する。ヒータコア200から車内に放出された熱を利用することにより、車内の暖房が可能となる。このように実施例6では、第3バイパス通路220にヒータコア200、EGRクーラ210を設け、第1流量調整弁170によって第3バイパス通路220を流れる流体の流量を調整可能としているので、車内暖房とEGRクーラ210を一つの弁で温度調整を行うことができる。実施例6では、第3バイパス通路220にヒータコア200とEGRクーラ210とを設けるようにしたが、どちらか一方でも構わない。
走行開始時においては、第4弁191bが閉じるように第2流量調整弁191のロータ403を角度Hにして、第2バイパス通路180を流通する流体の流量を増加しておくことが好ましい。自動車が走行を開始する時にはエンジンの暖機が十分でないため、冬季においては車内暖房を行って快適な車内環境にするまで時間を要する。特にハイブリッド自動車では、駆動モータを多用するので、一般的なガソリンエンジン車・ディーゼルエンジン車よりもエンジンの暖機に時間を要する。そこで、実施例6では発熱体140が発する熱を利用して車内暖房を行うようにしている。実施例6によれば、冬季においても車内暖房を早期におこなうことができ、車内環境を向上することができる。
(4)内燃機関の暖機促進
内燃機関の暖機促進を行う場合には、第4弁191bが閉じるように第2流量調整弁191のロータ403を角度Hにして、第2バイパス通路180を流通する流体の流量を増加させることに加え、第1流量調整弁170のロータ12を、第2弁170bを開く角度Bから角度Cの間に調整して、第4バイパス通路240を流れる流体の流量を調整する。
熱マネージメントシステム100には、発熱体140、シリンダヘッド150を通過して昇温された流体が循環路110を流れ、シリンダヘッド150から第4バイパス通路240に流入し、シリンダブロック230を通過して第1流量調整弁170に流入して再び循環路110に至る流れが形成される。シリンダブロック230は発熱体140で昇温された流体の熱により、暖められる。ロータ12の角度Bから角度Cの間では第3バイパス通路220にも流体が流れる。このように実施例6では、第4バイパス通路240にシリンダブロック230を設け、第4バイパス通路240を流れる流体の流量を調整可能としているので、内燃機関の一部を構成するシリンダブロック230の暖機を促進することができる。
(5)内燃機関の冷却
内燃機関の冷却を行う場合には、第1流量調整弁170のロータ12を、第3弁170cを開く角度Cから角度Dの間に調整して、第1バイパス通路160を流れる流体の流量を調整する。この時、第1弁170a,第2弁170bは全開となるので、第3バイパス通路220,第4バイパス通路240においても流体が流れ、EGRクーラ210、シリンダヘッド150、シリンダブロック230を冷却する。第2流量調整弁191のロータ403の角度は、発熱体140の温度上昇に合わせ、第2バイパス通路180、循環路110を流れる流体の流量を第4弁191bで調整する。
熱マネージメントシステム100には、第3バイパス通路220から第1流量調整弁170、循環路110を経由してシリンダヘッド150の上流側に戻る流路と、第4バイパス通路240から第1流量調整弁170、循環路110を経由してシリンダヘッド150の上流側に戻る流路に加え、第1バイパス通路160から第1流量調整弁170、循環路110を経由してラジエータ130に至る流路が形成される。シリンダヘッド150、シリンダブロック230、EGRクーラ210で昇温された流体は、ラジエータ130を通過する際に熱を放出し、降温された流体が循環路110を流れ、シリンダヘッド150、シリンダブロック230、EGRクーラ210を冷却する。実施例6によれば、シリンダヘッド150、シリンダブロック230、EGRクーラ210の温度上昇に応じて、冷却する流体の流量を調整することができる。
以上説明したように実施例6では、ポンプ120から吐出された流体がラジエータ130、発熱体140、内燃機関の一部を構成するシリンダヘッド150の順で循環する循環路110を設け、この循環路110において、発熱体140をバイパスする第1バイパス通路160を備えている。第1バイパス通路160には、第1バイパス通路160を流れる流体の流量を調整する第1流量調整弁170を設けるようにしている。実施例6によれば、発熱体140、内燃機関の温度状況に応じて第1バイパス通路160を流れる流体の流量を調整する第1流量調整弁170を設けるようにしているので、ポンプ120の吐出量を少なくできる。その結果、ポンプ120の駆動負荷が減り、ポンプ120の寿命を延ばすことができる。さらには、ポンプ120の駆動負荷が減ることによって、ポンプ120に共有する駆動力を少なくでき、燃費を向上することができる。
なお、本発明は、上述した実施例に限定するものではなく、様々な変形例が含まれる。上述した実施例は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定するものではない。
100…熱マネージメントシステム、110…循環路、120…ポンプ、130…ラジエータ、140…発熱体、150…シリンダヘッド、160…第1バイパス通路、170…第1流量調整弁、170a…第1弁、170b…第2弁170c…第3弁、180…第2バイパス通路、190…第2流量調整弁、190a…第4弁、190c…第5弁、191…第2流量調整弁、191b…第4弁、200…ヒータコア、210…EGRクーラ、220…第3バイパス通路、230…シリンダブロック、240…第4バイパス通路、250,251…電子制御ユニット

Claims (13)

  1. 内燃機関と、電気エネルギーにより発熱をする発熱体を備えた車両に用いられる熱マネージメントシステムであって、
    吸入された流体を吐出するポンプと、
    前記ポンプから吐出された流体がラジエータ、前記発熱体、内燃機関の順で循環する循環路と、
    前記循環路において、前記発熱体をバイパスする第1バイパス通路と、
    前記第1バイパス通路を流れる流体の流量を調整する第1流量調整弁と
    を備えたことを特徴とする熱マネージメントシステム。
  2. 内燃機関内の前記循環路からラジエータを経由せずに前記発熱体に流体を供給する第2バイパス通路と、
    前記循環路におけるラジエータと前記発熱体間と、前記第2バイパス通路のそれぞれに流れる流体の流量を調整する第2流量調整弁とを設けたことを特徴とする請求項1に記載の熱マネージメントシステム。
  3. 前記第2流量調整弁は、
    前記循環路におけるラジエータと前記発熱体間の流体の流通を抑制し、前記第2バイパス通路に流体を流通させる状態と、
    前記循環路におけるラジエータと前記発熱体間の流体を流通させ、前記第2バイパス通路に流体の流通を抑制する状態に
    切り替えられるようになっていることを特徴とする請求項2に記載の熱マネージメントシステム。
  4. 前記循環路に前記第1流量調整弁が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の熱マネージメントシステム。
  5. 内燃機関内の前記循環路からラジエータと前記発熱体を経由せずに、前記循環路における前記内燃機関の上流側に戻る第3バイパス通路を設け、
    前記第3バイパス通路には、ヒータもしくはEGRクーラが設けられており、更に、流れる流体の流量を調整可能となっていることを特徴とする請求項1に記載の熱マネージメントシステム。
  6. 前記第3バイパス通路の流量は、前記第1流量調整弁で調整可能となっていることを特徴とする請求項5に記載の熱マネージメントシステム。
  7. 内燃機関内の前記循環路からラジエータと前記発熱体を経由せずに、シリンダブロック内を通って前記循環路における前記内燃機関の上流側に戻る第4バイパス通路を設け、
    前記第4バイパス通路は、流れる流体の流量を調整可能となっていることを特徴とする請求項1に記載の熱マネージメントシステム。
  8. 前記第4バイパス通路の流量は、前記第1流量調整弁で調整可能となっていることを特徴とする請求項7に記載の熱マネージメントシステム。
  9. 前記第1流量調整弁と前記第2流量調整弁が一体化されていることを特徴とする請求項2に記載の熱マネージメントシステム。
  10. 前記第2バイパス通路にヒータが設けられていることを特徴とする請求項3に記載の熱マネージメントシステム。
  11. 内燃機関と、電気エネルギーにより発熱をする発熱体を備えた車両に用いられる熱マネージメントシステムであって、
    吸入された流体を吐出するポンプと、
    前記ポンプから吐出された流体がラジエータ、前記発熱体、内燃機関の順で循環する循環路と、
    内燃機関内の前記循環路からラジエータを経由せずに前記発熱体に流体を供給する第2バイパス通路と、
    前記循環路におけるラジエータと前記発熱体間と、前記第2バイパス通路のそれぞれに流れる流体の流量を調整する第2流量調整弁と
    を備えたことを特徴とする熱マネージメントシステム。
  12. 内燃機関の温度を検出する温度センサーを備え、
    前記温度センサーで検出された内燃機関の温度が所定温度以下のときには、前記第2流量調整弁は、前記循環路におけるラジエータと前記発熱体間の流体の流通を抑制し、前記第2バイパス通路に流体を流通させる状態とし、
    前記温度センサーで検出された内燃機関の温度が所定温度を超えるときには、前記第2流量調整弁は、前記循環路におけるラジエータと前記発熱体間の流体を流通させ、前記第2バイパス通路に流体の流通を抑制する状態とすることを特徴とする請求項11に記載の熱マネージメントシステム。
  13. 前記第2バイパス通路にヒータが設けられていることを特徴とする請求項11に記載の熱マネージメントシステム。
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