JP2018204724A - 冷却水制御弁装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】バルブとシートとの間の冷却水の漏れを低減可能な冷却水制御弁装置を提供する。
【解決手段】シート本体51の軸Ax1を含む断面において、ボール面34とシート面53との接点である特定接点Pc1を通りシート本体51の軸Ax1に平行な直線を内側直線Li1とし、特定接点Pc1におけるボール面34の接線Lt1に対する垂線Lp1とホルダ70との交点である特定交点Pi1を通りシート本体51の軸Ax1に平行な直線を外側直線Lo1とすると、内側直線Li1と外側直線Lo1との間の少なくとも一部においてシート本体51とホルダ70との間に隙間S1が形成されている。
【選択図】図3
【解決手段】シート本体51の軸Ax1を含む断面において、ボール面34とシート面53との接点である特定接点Pc1を通りシート本体51の軸Ax1に平行な直線を内側直線Li1とし、特定接点Pc1におけるボール面34の接線Lt1に対する垂線Lp1とホルダ70との交点である特定交点Pi1を通りシート本体51の軸Ax1に平行な直線を外側直線Lo1とすると、内側直線Li1と外側直線Lo1との間の少なくとも一部においてシート本体51とホルダ70との間に隙間S1が形成されている。
【選択図】図3
Description
本発明は、冷却水制御弁装置に関する。
従来、エンジンを流れる冷却水の流量を制御可能な冷却水制御弁装置が知られている。例えば、特許文献1に記載された冷却水制御弁装置は、所定の回転軸線を中心に回転可能に設けられたバルブ、および、環状のシートを備えている。バルブは、外壁に形成された凸球面状のボール面、および、ボール面に形成され冷却水が流通可能なバルブ開口部を有している。シートは、バルブ開口部に連通可能なシート開口部、および、シート開口部の径方向外側に形成されボール面に接触可能な環状のシート面を有している。この冷却水制御弁装置では、バルブがシートに対し相対回転し、バルブ開口部とシート開口部とが重なったとき開弁し、シート開口部がボール面で塞がれたとき閉弁する。
ところで、エンジンを早期に暖機させる場合、冷却水制御弁装置を完全に閉弁状態にして、エンジンとラジエータとの間の冷却水の流れを遮断する必要がある。ここで、バルブのボール面に凹凸等が形成されている場合、シートのシート面とボール面との間に隙間が生じ、当該隙間から冷却水が漏れるおそれがある。これにより、エンジンの暖機が遅れ、燃費が悪化するおそれがある。
そこで、シートの剛性を比較的小さく設定すれば、シートの変形量が増大し、ボール面とシート面とを密着させ、バルブとシートとの間のシール性を向上できると考えられる。しかしながら、シートの剛性が過度に小さい場合、シートに外力が印加されたとき、シートの形状を維持することができず、逆に、バルブとシートとの間のシール性が低下するおそれがある。
本発明の目的は、バルブとシートとの間の冷却水の漏れを低減可能な冷却水制御弁装置を提供することにある。
本発明は、エンジン(2)を流れる冷却水の流量を制御可能な冷却水制御弁装置(10)であって、バルブ(30)とシート(50)と保持部(70、213)とを備えている。
バルブは、所定の回転軸線(Ar1)を中心に回転可能に設けられたバルブ本体(31)、バルブ本体の径方向外側の外壁に形成された凸球面状のボール面(34)、および、バルブ本体の外側と内側とを連通するようボール面に形成され冷却水が流通可能なバルブ開口部(36)を有している。
シートは、環状または筒状のシート本体(51)、シート本体の内側に形成されバルブ開口部に連通可能なシート開口部(52)、および、シート本体の外壁のうちシート開口部の径方向外側に形成されボール面に接触可能な環状のシート面(53)を有している。
保持部は、シート本体の少なくとも外縁部に接触しシート本体を保持可能である。
バルブは、所定の回転軸線(Ar1)を中心に回転可能に設けられたバルブ本体(31)、バルブ本体の径方向外側の外壁に形成された凸球面状のボール面(34)、および、バルブ本体の外側と内側とを連通するようボール面に形成され冷却水が流通可能なバルブ開口部(36)を有している。
シートは、環状または筒状のシート本体(51)、シート本体の内側に形成されバルブ開口部に連通可能なシート開口部(52)、および、シート本体の外壁のうちシート開口部の径方向外側に形成されボール面に接触可能な環状のシート面(53)を有している。
保持部は、シート本体の少なくとも外縁部に接触しシート本体を保持可能である。
本発明では、バルブがシートに対し相対回転し、バルブ開口部とシート開口部とが重なったとき開弁し、シート開口部がボール面で塞がれたとき閉弁する。
また、シート本体の軸(Ax1)を含む断面において、ボール面とシート面との接点である特定接点(Pc1)を通りシート本体の軸に平行な直線を内側直線(Li1)とし、特定接点におけるボール面の接線(Lt1)に対する垂線(Lp1)と保持部との交点である特定交点(Pi1)を通りシート本体の軸に平行な直線を外側直線(Lo1)とすると、内側直線と外側直線との間の少なくとも一部においてシート本体と保持部との間に隙間(S1)が形成されている。
また、シート本体の軸(Ax1)を含む断面において、ボール面とシート面との接点である特定接点(Pc1)を通りシート本体の軸に平行な直線を内側直線(Li1)とし、特定接点におけるボール面の接線(Lt1)に対する垂線(Lp1)と保持部との交点である特定交点(Pi1)を通りシート本体の軸に平行な直線を外側直線(Lo1)とすると、内側直線と外側直線との間の少なくとも一部においてシート本体と保持部との間に隙間(S1)が形成されている。
本発明の別の態様では、シート本体の軸を含む断面において、ボール面とシート面との接点を特定接点(Pc1)とし、特定接点におけるボール面の接線(Lt1)に対する垂線(Lp1)と保持部との交点を特定交点(Pi1)とすると、特定接点と特定交点との間の少なくとも一部においてシート本体と保持部との間に隙間(S1)が形成されている。
この構成により、例えば、ボール面からシート面に対し前記垂線方向の力が作用したとき、シート本体の一部を前記隙間側に変形させることができる。そのため、ボール面とシート面とを密着させ、バルブとシートとの間のシール性を向上できる。これにより、バルブとシートとの間の冷却水の漏れを低減することができる。
この構成により、例えば、ボール面からシート面に対し前記垂線方向の力が作用したとき、シート本体の一部を前記隙間側に変形させることができる。そのため、ボール面とシート面とを密着させ、バルブとシートとの間のシール性を向上できる。これにより、バルブとシートとの間の冷却水の漏れを低減することができる。
以下、複数の形態による冷却水制御弁装置を図面に基づき説明する。なお、複数の形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。また、複数の形態において実質的に同一の構成部位は、同一または同様の作用効果を奏する。
(第1実施形態)
第1実施形態による冷却水制御弁装置およびその一部を図1〜4に示す。
冷却水制御弁装置10は、例えば、図示しない車両のエンジン2を冷却する冷却水の流量を制御するのに用いられる。具体的には、冷却水制御弁装置10は、車両のエンジン冷却システム1のメイン流路Rmを流れる冷却水の流量を制御する(図1参照)。
第1実施形態による冷却水制御弁装置およびその一部を図1〜4に示す。
冷却水制御弁装置10は、例えば、図示しない車両のエンジン2を冷却する冷却水の流量を制御するのに用いられる。具体的には、冷却水制御弁装置10は、車両のエンジン冷却システム1のメイン流路Rmを流れる冷却水の流量を制御する(図1参照)。
図1に示すように、車両には、エンジン冷却システム1、エンジン2、冷却水制御弁装置10の他、ウォーターポンプ3、ラジエータ11、オイルクーラ12、ヒータ13、EGRバルブ14等が設けられている。
エンジン冷却システム1は、メイン流路Rmとバイパス流路Rbとを備えている。
ウォーターポンプ3は、エンジン2のウォータージャケット4に接続するようエンジン2に設けられている。ウォーターポンプ3は、エンジン2の駆動力により駆動し、流入した冷却水を加圧しウォータージャケット4に吐出する。
冷却水制御弁装置10は、エンジン2のウォータージャケット4に接続するようエンジン2に設けられる。そのため、冷却水制御弁装置10には、ウォータージャケット4内の冷却水が流入可能である。
エンジン冷却システム1は、メイン流路Rmとバイパス流路Rbとを備えている。
ウォーターポンプ3は、エンジン2のウォータージャケット4に接続するようエンジン2に設けられている。ウォーターポンプ3は、エンジン2の駆動力により駆動し、流入した冷却水を加圧しウォータージャケット4に吐出する。
冷却水制御弁装置10は、エンジン2のウォータージャケット4に接続するようエンジン2に設けられる。そのため、冷却水制御弁装置10には、ウォータージャケット4内の冷却水が流入可能である。
メイン流路Rmは、冷却水制御弁装置10を介してエンジン2のウォータージャケット4とラジエータ11とを接続するよう形成されている。これにより、ウォータージャケット4内の冷却水は、冷却水制御弁装置10、メイン流路Rmを経由してラジエータ11に流れることができる。ラジエータ11は、流入した冷却水から放熱する。ラジエータ11で温度の低下した冷却水は、ウォーターポンプ3に流れ、エンジン2のウォータージャケット4に流入する。ウォータージャケット4に流入した温度の低い冷却水により、エンジン2を冷却することができる。
冷却水制御弁装置10は、メイン流路Rmを流れる冷却水、すなわち、エンジン2からラジエータ11に流れる冷却水の流量を制御可能である。
冷却水制御弁装置10は、メイン流路Rmを流れる冷却水、すなわち、エンジン2からラジエータ11に流れる冷却水の流量を制御可能である。
バイパス流路Rbは、冷却水制御弁装置10を介してエンジン2のウォータージャケット4とウォーターポンプ3とを接続するよう形成されている。すなわち、バイパス流路Rbは、ラジエータ11をバイパスしてエンジン2に接続し、エンジン2から流出した冷却水をエンジン2に戻す流路である。エンジン2のウォータージャケット4から流出した冷却水を、ラジエータ11をバイパスしてエンジン2に戻すことにより、エンジン2の始動時等、エンジン2の暖機を促進することができる。
なお、本実施形態では、冷却水制御弁装置10は、バイパス流路Rbを流れる冷却水の流量は制御しない。そのため、冷却水制御弁装置10は、エンジン2の始動時、メイン流路Rmおよびラジエータ11への冷却水の流量を制限することにより、エンジン2の暖機を図る。
なお、本実施形態では、冷却水制御弁装置10は、バイパス流路Rbを流れる冷却水の流量は制御しない。そのため、冷却水制御弁装置10は、エンジン2の始動時、メイン流路Rmおよびラジエータ11への冷却水の流量を制限することにより、エンジン2の暖機を図る。
オイルクーラ12は、冷却水制御弁装置10とウォーターポンプ3との間に設けられている。エンジン2のウォータージャケット4から流出した冷却水は、冷却水制御弁装置10を経由してオイルクーラ12に流れ、エンジン2に戻る。これにより、オイルクーラ12は、潤滑オイルの温度を上昇させることができる。そのため、環境温度が低い場合でも、潤滑オイルの粘度を低下させることができる。
冷却水制御弁装置10は、オイルクーラ12に流れる冷却水の流量を制御可能である。
冷却水制御弁装置10は、オイルクーラ12に流れる冷却水の流量を制御可能である。
ヒータ13は、冷却水制御弁装置10とウォーターポンプ3との間に設けられている。エンジン2のウォータージャケット4から流出した冷却水は、冷却水制御弁装置10を経由してヒータ13に流れ、エンジン2に戻る。これにより、ヒータ13は、車両の車室内の温度を上昇させることができる。
冷却水制御弁装置10は、ヒータ13に流れる冷却水の流量を制御可能である。
冷却水制御弁装置10は、ヒータ13に流れる冷却水の流量を制御可能である。
本実施形態では、EGRバルブ14により、エンジン2の排気を吸気側に再循環させ、窒素酸化物の濃度を低減可能な排気再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)を行うことができる。EGRバルブ14は、エンジン2の排気通路と吸気通路とを接続する通路を流れる排気の流量を制御可能である。
EGRバルブ14は、エンジン2のウォータージャケット4とウォーターポンプ3との間に設けられている。そのため、ウォータージャケット4から流出した冷却水は、EGRバルブ14を経由してエンジン2に戻る。これにより、EGRバルブ14を冷却することができる。なお、エンジン2の運転中、冷却水は、ウォーターポンプ3、ウォータージャケット4、EGRバルブ14を循環する。
EGRバルブ14は、エンジン2のウォータージャケット4とウォーターポンプ3との間に設けられている。そのため、ウォータージャケット4から流出した冷却水は、EGRバルブ14を経由してエンジン2に戻る。これにより、EGRバルブ14を冷却することができる。なお、エンジン2の運転中、冷却水は、ウォーターポンプ3、ウォータージャケット4、EGRバルブ14を循環する。
冷却水制御弁装置10は、ハウジング20、バルブ30、シート50、保持部としてのホルダ70、付勢部材としてのスプリング45等を備えている。
ハウジング20は、ハウジング本体21、カバー22、パイプ部25、26等を有している。
ハウジング本体21、カバー22、パイプ部25、26は、それぞれ、例えば樹脂等により形成されている。
ハウジング20は、ハウジング本体21、カバー22、パイプ部25、26等を有している。
ハウジング本体21、カバー22、パイプ部25、26は、それぞれ、例えば樹脂等により形成されている。
図2に示すように、ハウジング本体21は、内側に、空間としてのバルブ収容空間210を有している。バルブ収容空間210は、略円筒状に形成されている。ハウジング本体21の外壁には、開口部211が形成されている。バルブ収容空間210は、開口部211に接続している。そのため、バルブ収容空間210は、開口部211を経由してハウジング本体21の外部と連通している。開口部211には、軸受部23が設けられている。
なお、冷却水制御弁装置10は、ハウジング本体21の開口部211がウォータージャケット4に接続するようエンジン2に取り付けられる。そのため、バルブ収容空間210には、ウォータージャケット4内の冷却水が流入可能である。
なお、冷却水制御弁装置10は、ハウジング本体21の開口部211がウォータージャケット4に接続するようエンジン2に取り付けられる。そのため、バルブ収容空間210には、ウォータージャケット4内の冷却水が流入可能である。
ハウジング本体21のバルブ収容空間210の開口部211とは反対側には、軸受穴部212が形成されている。軸受穴部212は、バルブ収容空間210とハウジング本体21の開口部211とは反対側の外壁とを接続するよう形成されている。軸受穴部212は、バルブ収容空間210と同軸に形成されている。軸受穴部212には、軸受部24が設けられている。
ハウジング本体21には、バルブ収容空間210とハウジング本体21の外部とを接続する流路穴部213が形成されている。
ハウジング本体21には、バルブ収容空間210とハウジング本体21の外部とを接続する流路穴部213が形成されている。
カバー22は、例えば皿状に形成され、ハウジング本体21の軸受穴部212側を覆うようにして設けられている。カバー22は、ハウジング本体21との間にギア部収容空間220を形成している。ギア部収容空間220は、図示しないモータ収容空間に接続している。モータ収容空間には、図示しないモータが設けられている。
モータは、給電されることにより回転駆動し、出力部からトルクを出力する。
ギア部収容空間220には、ギア部41が設けられている。ギア部41は、モータの出力部に噛み合うようにして設けられている。本実施形態では、ギア部41は、減速機を構成している。そのため、モータが回転駆動し出力部から出力されたトルクは、ギア部41で減速される。
ギア部収容空間220には、ギア部41が設けられている。ギア部41は、モータの出力部に噛み合うようにして設けられている。本実施形態では、ギア部41は、減速機を構成している。そのため、モータが回転駆動し出力部から出力されたトルクは、ギア部41で減速される。
バルブ30は、バルブ本体31、ボール面34、35、バルブ開口部36等を有している。
バルブ本体31は、例えば樹脂等により形成されている。バルブ本体31は、バルブ筒部32、バルブ底部33を有している。
バルブ筒部32は、筒状に形成されている。バルブ底部33は、バルブ筒部32の一方の端部を塞ぐようにしてバルブ筒部32と一体に形成されている。すなわち、バルブ本体31は、有底筒状に形成されている。
バルブ本体31は、例えば樹脂等により形成されている。バルブ本体31は、バルブ筒部32、バルブ底部33を有している。
バルブ筒部32は、筒状に形成されている。バルブ底部33は、バルブ筒部32の一方の端部を塞ぐようにしてバルブ筒部32と一体に形成されている。すなわち、バルブ本体31は、有底筒状に形成されている。
ボール面34は、バルブ筒部32の外周壁のうちバルブ底部33側に形成されている。すなわち、ボール面34は、バルブ本体31の径方向外側の外壁に形成されている。ボール面34は、凸球面状に形成されている。
ボール面35は、バルブ筒部32の外周壁のうちボール面34に対しバルブ底部33とは反対側に形成されている。ボール面35は、凸球面状に形成されている。
バルブ開口部36は、バルブ本体31の外側と内側とを連通するようボール面34に形成されている。ここで、バルブ開口部36は、略円形に形成されている。
ボール面35は、バルブ筒部32の外周壁のうちボール面34に対しバルブ底部33とは反対側に形成されている。ボール面35は、凸球面状に形成されている。
バルブ開口部36は、バルブ本体31の外側と内側とを連通するようボール面34に形成されている。ここで、バルブ開口部36は、略円形に形成されている。
バルブ本体31には、軸穴部330が形成されている。軸穴部330は、バルブ底部33を板厚方向に貫くようバルブ底部33の中央に形成されている。
バルブ本体31の軸穴部330には、シャフト42が設けられている。シャフト42は、例えば金属等により棒状に形成されている。バルブ30とシャフト42とは、一体に回転可能に設けられている。すなわち、バルブ30とシャフト42とは、相対回転不能である。
バルブ本体31の軸穴部330には、シャフト42が設けられている。シャフト42は、例えば金属等により棒状に形成されている。バルブ30とシャフト42とは、一体に回転可能に設けられている。すなわち、バルブ30とシャフト42とは、相対回転不能である。
シャフト42の一方の端部側は、軸受部23により軸受けされている。シャフト42の他方の端部側は、軸受部24により軸受けされている。これにより、バルブ30は、シャフト42とともに軸受部23、24により軸受けされ、バルブ収容空間210において回転可能に支持されている。
シャフト42の他方の端部には、ギア部41が接続されている。そのため、モータが回転駆動し出力部から出力されたトルクは、ギア部41を経由してシャフト42に伝達する。これにより、バルブ本体31は、バルブ収容空間210において、所定の回転軸線Ar1を中心に回転する。バルブ本体31の回転位置により、バルブ開口部36と流路穴部213との重なり面積が変化する。
パイプ部25、26は、それぞれ、管状に形成されている。パイプ部25は、一方の端部が流路穴部213の内側に位置するよう、ハウジング本体21に取り付けられている。パイプ部26は、内側の空間がバルブ収容空間210に接続するよう、ハウジング本体21に取り付けられている。
パイプ部25のハウジング本体21とは反対側の端部は、メイン流路Rmを経由してラジエータ11に接続される。パイプ部26のハウジング本体21とは反対側の端部は、バイパス流路Rbを経由してウォーターポンプ3に接続される。
本実施形態では、エンジン2のウォータージャケット4を流れて温度が上昇した冷却水は、ハウジング本体21の開口部211を経由してバルブ収容空間210のうちバルブ本体31の内側および外側に流入する。
バルブ収容空間210のうちバルブ本体31の内側に流入した冷却水は、バルブ本体31の回転位置により変化するバルブ開口部36と流路穴部213との重なり面積に応じて、パイプ部25に流れる。パイプ部25に流れた冷却水は、ラジエータ11に導かれ、ラジエータ11を通過することで温度が低下する。ラジエータ11で温度の低下した冷却水は、エンジン2に戻され、エンジン2を冷却する。
バルブ収容空間210のうちバルブ本体31の内側に流入した冷却水は、バルブ本体31の回転位置により変化するバルブ開口部36と流路穴部213との重なり面積に応じて、パイプ部25に流れる。パイプ部25に流れた冷却水は、ラジエータ11に導かれ、ラジエータ11を通過することで温度が低下する。ラジエータ11で温度の低下した冷却水は、エンジン2に戻され、エンジン2を冷却する。
バルブ収容空間210のうちバルブ本体31の外側に流入した冷却水は、パイプ部26に流れる。パイプ部26に流れた冷却水は、バイパス流路Rbを経由してウォーターポンプ3に導かれ、エンジン2に戻される。これにより、エンジン2の暖機が促進される。
このように、冷却水制御弁装置10は、モータを回転駆動させて、バルブ本体31の回転位置を制御することにより、ラジエータ11を経由してエンジン2に戻される冷却水の流量を制御可能である。
このように、冷却水制御弁装置10は、モータを回転駆動させて、バルブ本体31の回転位置を制御することにより、ラジエータ11を経由してエンジン2に戻される冷却水の流量を制御可能である。
図2、3に示すように、シート50は、シート本体51、シート開口部52、シート面53を有している。
シート本体51は、例えばフッ素樹脂により環状に形成されている。シート本体51は、弾性変形可能なよう、弾性率が所定の範囲に設定されている。
シート開口部52は、シート本体51の内側に形成されている。ここで、シート開口部52は、略円形に形成されている。
シート面53は、シート本体51の軸方向の一方の端面に環状に形成されている。すなわち、シート面53は、シート本体51の外壁のうちシート開口部52の径方向外側に形成されている。
シート本体51は、例えばフッ素樹脂により環状に形成されている。シート本体51は、弾性変形可能なよう、弾性率が所定の範囲に設定されている。
シート開口部52は、シート本体51の内側に形成されている。ここで、シート開口部52は、略円形に形成されている。
シート面53は、シート本体51の軸方向の一方の端面に環状に形成されている。すなわち、シート面53は、シート本体51の外壁のうちシート開口部52の径方向外側に形成されている。
シート50は、シート面53がバルブ30のボール面34に接触可能なようバルブ収容空間210に設けられている。バルブ本体31が回転軸線Ar1を中心に回転し、シート開口部52とバルブ開口部36とが重なると、シート開口部52はバルブ開口部36に連通する。
ホルダ70は、例えば金属により筒状に形成されている。ホルダ70は、小径筒部71、拡大部72、大径筒部73を有している。
小径筒部71は、筒状に形成されている。拡大部72は、小径筒部71の一方の端部から径方向外側へ平面状に延びて環状に形成されている。大径筒部73は、拡大部72の外縁部から小径筒部71とは反対側へ筒状に延びるよう形成されている。小径筒部71と拡大部72と大径筒部73とは一体に形成されている。
大径筒部73の内径は、小径筒部71の内径より大きい。大径筒部73の軸方向の長さは、小径筒部71の軸方向の長さより短い。
小径筒部71は、筒状に形成されている。拡大部72は、小径筒部71の一方の端部から径方向外側へ平面状に延びて環状に形成されている。大径筒部73は、拡大部72の外縁部から小径筒部71とは反対側へ筒状に延びるよう形成されている。小径筒部71と拡大部72と大径筒部73とは一体に形成されている。
大径筒部73の内径は、小径筒部71の内径より大きい。大径筒部73の軸方向の長さは、小径筒部71の軸方向の長さより短い。
ホルダ70は、小径筒部71の大径筒部73とは反対側の端部がパイプ部25の一方の端部の内側に位置するよう、流路穴部213とバルブ収容空間210との接続部に設けられている。パイプ部25の一方の端部の内側には、環状のシール部材251が設けられている。シール部材251は、例えばゴムにより形成されている。
ホルダ70の小径筒部71の外周壁は、パイプ部25の一方の端部の内周壁、および、シール部材251の内周面と摺動可能である。これにより、ホルダ70は、パイプ部25の一方の端部の内周壁、および、シール部材251の内周面によって、ハウジング本体21に対する径方向の相対移動が規制されるとともに、軸方向の移動が案内される。
ホルダ70の小径筒部71の外周壁は、パイプ部25の一方の端部の内周壁、および、シール部材251の内周面と摺動可能である。これにより、ホルダ70は、パイプ部25の一方の端部の内周壁、および、シール部材251の内周面によって、ハウジング本体21に対する径方向の相対移動が規制されるとともに、軸方向の移動が案内される。
シート50は、シート本体51のシート面53とは反対側の面である外壁511がホルダ70の拡大部72に当接するよう、大径筒部73の内側に設けられている。本実施形態では、大径筒部73の内周壁は、シート本体51の外周壁に接している。このように、ホルダ70は、シート本体51の少なくとも外縁部に接触しシート本体51を保持可能である。これにより、シート50は、ホルダ70を介してハウジング本体21に対する径方向の相対移動が規制されるとともに、軸方向の移動が案内される。
スプリング45は、所謂コイルスプリングであり、ホルダ70の小径筒部71の外側において拡大部72とパイプ部25の一方の端部との間に設けられている。スプリング45は、軸方向に延びる力を有している。そのため、スプリング45は、ホルダ70とともにシート50をボール面34側に付勢している。これにより、シート50のシート面53は、ボール面34に押し付けられる。バルブ30が回転軸線Ar1を中心に回転するとき、シート面53は、ボール面34と摺動する。
冷却水制御弁装置10は、バルブ30がシート50に対し相対回転し、バルブ開口部36とシート開口部52とが重なったとき開弁し、シート開口部52がボール面34で塞がれたとき閉弁する。冷却水制御弁装置10が開弁したとき、バルブ本体31の内側の冷却水は、バルブ開口部36、シート開口部52、ホルダ70の内側、パイプ部25、メイン流路Rmを経由してラジエータ11へ流れることができる。一方、冷却水制御弁装置10が閉弁したとき、バルブ本体31の内側の冷却水は、バルブ開口部36を経由したラジエータ11への流通が遮断される。
図3は、シート開口部52とバルブ開口部36とが重なっていない状態、すなわち、シート開口部52がボール面34で塞がれた閉弁状態を示している。図4は、シート開口部52とバルブ開口部36とが同軸に重なった状態、すなわち、開弁状態を示している。
図3は、シート開口部52とバルブ開口部36とが重なっていない状態、すなわち、シート開口部52がボール面34で塞がれた閉弁状態を示している。図4は、シート開口部52とバルブ開口部36とが同軸に重なった状態、すなわち、開弁状態を示している。
図3に示すように、シート50のシート面53は、内側シート面531、外側シート面532を有している。
内側シート面531は、シート本体51の軸方向の一方の端面のうちシート開口部52の径方向外側においてシート開口部52と接続するよう形成されている。外側シート面532は、シート本体51の軸方向の一方の端面のうち内側シート面531の径方向外側において内側シート面531と接続するよう形成されている。
内側シート面531は、シート本体51の軸方向の一方の端面のうちシート開口部52の径方向外側においてシート開口部52と接続するよう形成されている。外側シート面532は、シート本体51の軸方向の一方の端面のうち内側シート面531の径方向外側において内側シート面531と接続するよう形成されている。
内側シート面531は、シート本体51の軸Ax1を含む断面において、曲率半径がボール面34の曲率半径と概ね同じになるよう形成されている。外側シート面532は、シート本体51の軸Ax1を含む断面において、曲率半径がボール面34の曲率半径および内側シート面531の曲率半径より大きくなるよう設定されている。そのため、バルブ開口部36とシート開口部52とが重なっていないとき、すなわち、シート開口部52がボール面34で塞がれた閉弁状態のとき、内側シート面531はボール面34に密に接した状態となり、外側シート面532とボール面34との間には、環状の隙間S2が形成されている。
このように、シート開口部52がボール面34で塞がれた閉弁状態のとき、シート50は、シート面53の内縁部(内側シート面531)がボール面34に接触する。
このように、シート開口部52がボール面34で塞がれた閉弁状態のとき、シート50は、シート面53の内縁部(内側シート面531)がボール面34に接触する。
本実施形態では、シート50は、シート凹部54をさらに有している。
シート凹部54は、シート本体51のシート面53とは反対側の面である外壁511の内縁部からバルブ30側へ凹むよう環状に形成されている。
シート凹部54は、筒状面541、テーパ面542を有している。筒状面541は、外壁511からバルブ30側へ筒状に延びるよう形成されている。筒状面541の軸は、シート本体51の軸Ax1に一致している。テーパ面542は、筒状面541からシート開口部52まで延びるよう形成されている。ここで、テーパ面542は、外壁511側からシート面53側へ向かうに従い、シート本体51の軸Ax1に近づくようテーパ状に形成されている。
シート凹部54は、シート本体51のシート面53とは反対側の面である外壁511の内縁部からバルブ30側へ凹むよう環状に形成されている。
シート凹部54は、筒状面541、テーパ面542を有している。筒状面541は、外壁511からバルブ30側へ筒状に延びるよう形成されている。筒状面541の軸は、シート本体51の軸Ax1に一致している。テーパ面542は、筒状面541からシート開口部52まで延びるよう形成されている。ここで、テーパ面542は、外壁511側からシート面53側へ向かうに従い、シート本体51の軸Ax1に近づくようテーパ状に形成されている。
シート開口部52の内径は、ホルダ70の小径筒部71の内径より大きく設定されている。これにより、シート凹部54とホルダ70の拡大部72との間には、環状の隙間S1が形成されている。
本実施形態では、シート凹部54は、例えば、環状のシート本体51を切削加工することにより形成されている。すなわち、シート凹部54は、シート本体51の一部を除肉することにより形成されている。
図3に示すように、シート本体51の軸Ax1を含む断面において、ボール面34とシート面53との接点である特定接点Pc1を通りシート本体51の軸Ax1に平行な直線を内側直線Li1とし、特定接点Pc1におけるボール面34の接線Lt1に対する垂線Lp1とホルダ70との交点である特定交点Pi1を通りシート本体51の軸Ax1に平行な直線を外側直線Lo1とすると、隙間S1は、内側直線Li1と外側直線Lo1との間の少なくとも一部においてシート本体51とホルダ70との間に形成されている。本実施形態では、隙間S1は、内側直線Li1と外側直線Lo1との間の全ての範囲においてシート本体51とホルダ70との間に形成されている。
なお、上記特定接点Pc1は、内側シート面531の内縁端、すなわち、シート面53の内縁端上の点である。
なお、上記特定接点Pc1は、内側シート面531の内縁端、すなわち、シート面53の内縁端上の点である。
また、シート本体51の軸Ax1を含む断面において、ボール面34とシート面53との接点である特定接点Pc2を通りシート本体51の軸Ax1に平行な直線を内側直線Li2とし、特定接点Pc2におけるボール面34の接線に対する垂線Lp2とホルダ70との交点である特定交点Pi2を通りシート本体51の軸Ax1に平行な直線を外側直線Lo2とすると、隙間S1は、内側直線Li2と外側直線Lo2との間の少なくとも一部においてシート本体51とホルダ70との間に形成されている。
なお、上記特定接点Pc2は、内側シート面531の内縁端と外縁端との中間の点である。
なお、上記特定接点Pc2は、内側シート面531の内縁端と外縁端との中間の点である。
また、シート本体51の軸Ax1を含む断面において、ボール面34とシート面53との接点である特定接点Pc3を通りシート本体51の軸Ax1に平行な直線を内側直線Li3とし、特定接点Pc3におけるボール面34の接線に対する垂線Lp3とホルダ70との交点である特定交点Pi3を通りシート本体51の軸Ax1に平行な直線を外側直線Lo3とすると、隙間S1は、内側直線Li3と外側直線Lo3との間の少なくとも一部においてシート本体51とホルダ70との間に形成されている。
なお、上記特定接点Pc3は、内側シート面531の外縁端上の点である。
このように、シート凹部54は、外側直線Lo1、Lo2、Lo3に対しシート本体51の径方向内側において環状となる形状に形成されている。
なお、上記特定接点Pc3は、内側シート面531の外縁端上の点である。
このように、シート凹部54は、外側直線Lo1、Lo2、Lo3に対しシート本体51の径方向内側において環状となる形状に形成されている。
また、隙間S1は、特定接点Pc1と特定交点Pi1との間の少なくとも一部においてシート本体51とホルダ70との間に形成されている。さらに、隙間S1は、特定接点Pc2と特定交点Pi2との間の少なくとも一部においてシート本体51とホルダ70との間に形成されている。
上述した構成により、ボール面34からシート面53の内側シート面531の特定接点Pc1に対し垂線Lp1方向の力が作用したとき、シート本体51には、内側直線Li1に沿う方向の力と内側直線Li1に垂直な方向の力とが作用することとなる。これにより、シート本体51の一部である内縁部は、隙間S1側に変形する(図3の破線参照)。そのため、ボール面34とシート面53とを密着させ、バルブ30とシート50との間のシール性を向上できる。
本実施形態では、バルブ開口部36の内径は、シート開口部52の内径より大きい。そのため、図4に示すように、シート開口部52とバルブ開口部36とが同軸に重なった状態、すなわち、開弁状態では、シート50は、外側シート面532が、ボール面34のうちバルブ開口部36の径方向外側の部位に接触する。つまり、このとき、シート50は、シート面53の内縁端に対し径方向外側の部位がボール面34に接触する。
また、本実施形態では、シート本体51の径方向において、シート開口部52とホルダ70の大径筒部73の外周壁との距離をd1、ホルダ70の小径筒部71の外周壁と大径筒部73の外周壁との距離をd2とすると、シート50およびホルダ70は、d1=d2となるよう形成されている(図4参照)。これにより、ボール面34とシート面53との接触面に作用する冷却水の圧力をキャンセルすることができる。
以上説明したように、(1)本実施形態は、エンジン2を流れる冷却水の流量を制御可能な冷却水制御弁装置10であって、バルブ30とシート50とホルダ70とを備えている。
バルブ30は、所定の回転軸線Ar1を中心に回転可能に設けられたバルブ本体31、バルブ本体31の径方向外側の外壁に形成された凸球面状のボール面34、および、バルブ本体31の外側と内側とを連通するようボール面34に形成され冷却水が流通可能なバルブ開口部36を有している。
シート50は、環状のシート本体51、シート本体51の内側に形成されバルブ開口部36に連通可能なシート開口部52、および、シート本体51の外壁のうちシート開口部52の径方向外側に形成されボール面34に接触可能な環状のシート面53を有している。
ホルダ70は、シート本体51の少なくとも外縁部に接触しシート本体51を保持可能である。
バルブ30は、所定の回転軸線Ar1を中心に回転可能に設けられたバルブ本体31、バルブ本体31の径方向外側の外壁に形成された凸球面状のボール面34、および、バルブ本体31の外側と内側とを連通するようボール面34に形成され冷却水が流通可能なバルブ開口部36を有している。
シート50は、環状のシート本体51、シート本体51の内側に形成されバルブ開口部36に連通可能なシート開口部52、および、シート本体51の外壁のうちシート開口部52の径方向外側に形成されボール面34に接触可能な環状のシート面53を有している。
ホルダ70は、シート本体51の少なくとも外縁部に接触しシート本体51を保持可能である。
本実施形態では、バルブ30がシート50に対し相対回転し、バルブ開口部36とシート開口部52とが重なったとき開弁し、シート開口部52がボール面34で塞がれたとき閉弁する。
また、シート本体51の軸Ax1を含む断面において、ボール面34とシート面53との接点である特定接点Pc1を通りシート本体51の軸Ax1に平行な直線を内側直線Li1とし、特定接点Pc1におけるボール面34の接線Lt1に対する垂線Lp1とホルダ70との交点である特定交点Pi1を通りシート本体51の軸Ax1に平行な直線を外側直線Lo1とすると、内側直線Li1と外側直線Lo1との間の少なくとも一部においてシート本体51とホルダ70との間に隙間S1が形成されている。
また、シート本体51の軸Ax1を含む断面において、ボール面34とシート面53との接点である特定接点Pc1を通りシート本体51の軸Ax1に平行な直線を内側直線Li1とし、特定接点Pc1におけるボール面34の接線Lt1に対する垂線Lp1とホルダ70との交点である特定交点Pi1を通りシート本体51の軸Ax1に平行な直線を外側直線Lo1とすると、内側直線Li1と外側直線Lo1との間の少なくとも一部においてシート本体51とホルダ70との間に隙間S1が形成されている。
また、(8)本実施形態では、シート本体51の軸Ax1を含む断面において、ボール面34とシート面53との接点を特定接点Pc1とし、特定接点Pc1におけるボール面34の接線Lt1に対する垂線Lp1とホルダ70との交点を特定交点Pi1とすると、特定接点Pc1と特定交点Pi1との間の少なくとも一部においてシート本体51とホルダ70との間に隙間S1が形成されている。
この構成により、例えば、ボール面34からシート面53に対し垂線Lp1方向の力が作用したとき、シート本体51の一部を隙間S1側に変形させることができる。そのため、ボール面34とシート面53とを密着させ、バルブ30とシート50との間のシール性を向上できる。これにより、バルブ30とシート50との間の冷却水の漏れを低減することができる。したがって、ラジエータ11に流す冷却水の流量を高精度に制御することで、エンジン2の暖機を促進し、燃費を向上することができる。
なお、本実施形態では、シート本体51とホルダ70との間に隙間S1が形成されており、シート本体51の一部を当該隙間S1側に変形させることでバルブ30とシート50との間のシール性を向上できるため、シート本体51の剛性を過度に低下させる必要はない。そのため、シート本体51に外力が印加されても、シート本体51の形状を維持でき、シート本体51の変形に伴うバルブ30とシート50との間の冷却水の漏れを抑制することができる。
なお、本実施形態では、シート本体51とホルダ70との間に隙間S1が形成されており、シート本体51の一部を当該隙間S1側に変形させることでバルブ30とシート50との間のシール性を向上できるため、シート本体51の剛性を過度に低下させる必要はない。そのため、シート本体51に外力が印加されても、シート本体51の形状を維持でき、シート本体51の変形に伴うバルブ30とシート50との間の冷却水の漏れを抑制することができる。
また、(2)本実施形態では、シート50は、内側直線Li1と外側直線Lo1との間の少なくとも一部においてシート本体51の外壁511からバルブ30側へ凹むシート凹部54を有している。シート凹部54とホルダ70との間に隙間S1が形成されている。そのため、シート50の隙間S1側への変形量を増大させることができる。
また、(3)本実施形態では、シート凹部54は、外側直線Lo1に対しシート本体51の径方向内側において環状となる形状に形成されている。そのため、シート本体51を切削加工等することによりシート凹部54を容易に形成することができる。
また、(5)本実施形態では、シート開口部52がボール面34で塞がれた閉弁状態のとき、シート50は、シート面53の内縁部がボール面34に接触する。そのため、シート50の隙間S1側への変形量を増大させることができる。
また、(6)本実施形態では、バルブ開口部36とシート開口部52とが重なる開弁状態のとき、シート50は、シート面53の内縁端に対し径方向外側の部位がボール面34に接触する。そのため、このとき、ボール面34とシート面53との接触面積が小さくなり、シート面53において局所的にスプリング45の荷重が印加されることになる。このように、開弁状態においては、シート面53の内縁端にボール面34を接触させないようにすることで、シート50の隙間S1側への変形を抑制することができる。
また、(7)本実施形態では、バルブ開口部36の内径は、シート開口部52の内径より大きい。そのため、上述のように、バルブ開口部36とシート開口部52とが重なる開弁状態のとき、シート50は、シート面53の内縁端に対し径方向外側の部位がボール面34に接触する。
また、(9)本実施形態は、スプリング45をさらに備えている。スプリング45は、シート50をボール面34側に付勢可能である。これにより、シート50の隙間S1側への変形量を増大させるとともに、シート面53をボール面34により密着させることができる。
(第2実施形態)
第2実施形態による冷却水制御弁装置の一部を図5に示す。第2実施形態は、シート50の形状が第1実施形態と異なる。
第2実施形態では、シート本体51の軸Ax1を含む断面において、隙間S1は、内側直線Li1と外側直線Lo1との間の少なくとも一部においてシート本体51とホルダ70との間に形成されている。本実施形態では、隙間S1は、内側直線Li1と外側直線Lo1との間の中間位置から内側直線Li1までの間に形成されている。
第2実施形態による冷却水制御弁装置の一部を図5に示す。第2実施形態は、シート50の形状が第1実施形態と異なる。
第2実施形態では、シート本体51の軸Ax1を含む断面において、隙間S1は、内側直線Li1と外側直線Lo1との間の少なくとも一部においてシート本体51とホルダ70との間に形成されている。本実施形態では、隙間S1は、内側直線Li1と外側直線Lo1との間の中間位置から内側直線Li1までの間に形成されている。
また、隙間S1は、特定接点Pc1と特定交点Pi1との間の少なくとも一部においてシート本体51とホルダ70との間に形成されている。
第2実施形態は、上述した点以外の構成は、第1実施形態と同様である。
第2実施形態では、第1実施形態と同様、シート50の一部を隙間S1側へ変形させることができる。
第2実施形態は、上述した点以外の構成は、第1実施形態と同様である。
第2実施形態では、第1実施形態と同様、シート50の一部を隙間S1側へ変形させることができる。
(第3実施形態)
第3実施形態による冷却水制御弁装置の一部を図6に示す。第3実施形態は、シート50の形状が第1実施形態と異なる。
第3実施形態では、シート凹部54は、テーパ面542に代えて平面543を有している。平面543は、筒状面541からシート開口部52まで延びるよう平面状に形成されている。なお、第3実施形態の筒状面541の長さは、第1実施形態の筒状面541の長さより長い。
第3実施形態は、上述した点以外の構成は、第1実施形態と同様である。
第3実施形態では、第1実施形態と同様、シート50の一部を隙間S1側へ変形させることができる。
なお、第3実施形態では、筒状面541の長さが、第1実施形態の筒状面541の長さより長く、平面543が平面状に形成されているため、第1実施形態と比べ、シート50の隙間S1側への変形量を増大させることができる。
第3実施形態による冷却水制御弁装置の一部を図6に示す。第3実施形態は、シート50の形状が第1実施形態と異なる。
第3実施形態では、シート凹部54は、テーパ面542に代えて平面543を有している。平面543は、筒状面541からシート開口部52まで延びるよう平面状に形成されている。なお、第3実施形態の筒状面541の長さは、第1実施形態の筒状面541の長さより長い。
第3実施形態は、上述した点以外の構成は、第1実施形態と同様である。
第3実施形態では、第1実施形態と同様、シート50の一部を隙間S1側へ変形させることができる。
なお、第3実施形態では、筒状面541の長さが、第1実施形態の筒状面541の長さより長く、平面543が平面状に形成されているため、第1実施形態と比べ、シート50の隙間S1側への変形量を増大させることができる。
(第4実施形態)
第4実施形態による冷却水制御弁装置の一部を図7に示す。第4実施形態は、シート50およびホルダ70の形状が第1実施形態と異なる。
第4実施形態では、シート50は、シート凹部54を有していない。
第4実施形態による冷却水制御弁装置の一部を図7に示す。第4実施形態は、シート50およびホルダ70の形状が第1実施形態と異なる。
第4実施形態では、シート50は、シート凹部54を有していない。
第4実施形態では、ホルダ70は、テーパ部74をさらに有している。
テーパ部74は、ホルダ70の小径筒部71と拡大部72とを接続するよう形成されている。テーパ部74は、ホルダ70の軸方向において小径筒部71側から大径筒部73側へ向かうに従い、ホルダ70の軸Ax2から離れるようテーパ状に形成されている。これにより、ホルダ70は、拡大部72の径方向内側においてバルブ30とは反対側へ凹む保持部凹部としてのホルダ凹部75を有している。
テーパ部74は、ホルダ70の小径筒部71と拡大部72とを接続するよう形成されている。テーパ部74は、ホルダ70の軸方向において小径筒部71側から大径筒部73側へ向かうに従い、ホルダ70の軸Ax2から離れるようテーパ状に形成されている。これにより、ホルダ70は、拡大部72の径方向内側においてバルブ30とは反対側へ凹む保持部凹部としてのホルダ凹部75を有している。
シート50の外壁511の内縁部とホルダ70のテーパ部74、すなわち、ホルダ凹部75との間には、環状の隙間S1が形成されている。
第4実施形態では、シート本体51の軸Ax1を含む断面において、隙間S1は、内側直線Li1と外側直線Lo1との間の少なくとも一部においてシート本体51とホルダ70との間に形成されている。本実施形態では、隙間S1は、内側直線Li1と外側直線Lo1との間の全ての範囲においてシート本体51とホルダ70との間に形成されている。
このように、第4実施形態では、外側直線Lo1に対しホルダ70の径方向内側のホルダ凹部75において、逃がし形状となっている。
第4実施形態では、シート本体51の軸Ax1を含む断面において、隙間S1は、内側直線Li1と外側直線Lo1との間の少なくとも一部においてシート本体51とホルダ70との間に形成されている。本実施形態では、隙間S1は、内側直線Li1と外側直線Lo1との間の全ての範囲においてシート本体51とホルダ70との間に形成されている。
このように、第4実施形態では、外側直線Lo1に対しホルダ70の径方向内側のホルダ凹部75において、逃がし形状となっている。
上述した構成により、ボール面34からシート面53の内側シート面531の特定接点Pc1に対し垂線Lp1方向の力が作用したとき、シート本体51には、内側直線Li1に沿う方向の力と内側直線Li1に垂直な方向の力とが作用することとなる。これにより、シート本体51の一部である内縁部は、隙間S1側に変形する。そのため、ボール面34とシート面53とを密着させ、バルブ30とシート50との間のシール性を向上できる。
以上説明したように、(4)本実施形態では、ホルダ70は、内側直線Li1と外側直線Lo1との間の少なくとも一部においてバルブ30とは反対側へ凹むホルダ凹部75を有している。ホルダ凹部75とシート本体51との間に隙間S1が形成されている。これにより、シート50の内縁部を隙間S1側へ変形させることができる。そのため、ボール面34とシート面53とを密着させ、バルブ30とシート50との間のシール性を向上できる。これにより、バルブ30とシート50との間の冷却水の漏れを低減することができる。
(第5実施形態)
第5実施形態による冷却水制御弁装置の一部を図8、9に示す。第5実施形態は、シート50およびホルダ70の形状等が第1実施形態と異なる。
図8に示すように、第5実施形態では、軸受部23は設けられておらず、シャフト42およびバルブ30は軸受部24によって軸受けされている。
第5実施形態による冷却水制御弁装置の一部を図8、9に示す。第5実施形態は、シート50およびホルダ70の形状等が第1実施形態と異なる。
図8に示すように、第5実施形態では、軸受部23は設けられておらず、シャフト42およびバルブ30は軸受部24によって軸受けされている。
バルブ本体31には、バルブ開口部36の他にバルブ開口部37、38が形成されている。
バルブ開口部37、38は、それぞれ、バルブ本体31の外側と内側とを連通するようボール面35に形成されている。ここで、バルブ開口部37、38は、それぞれ、略円形に形成されている。
バルブ開口部37、38は、それぞれ、バルブ本体31の外側と内側とを連通するようボール面35に形成されている。ここで、バルブ開口部37、38は、それぞれ、略円形に形成されている。
ハウジング本体21には、流路穴部213、214、215が形成されている。流路穴部213は、第1実施形態と同様、バルブ収容空間210とラジエータ11とを接続する。流路穴部214は、バルブ収容空間210とオイルクーラ12とを接続する。流路穴部215は、バルブ収容空間210とヒータ13とを接続する。
バルブ本体31が回転軸線Ar1を中心に回転すると、バルブ開口部36と流路穴部213、バルブ開口部37と流路穴部214、バルブ開口部38と流路穴部215との重なり面積が変化し、バルブ本体31内の冷却水がラジエータ11、オイルクーラ12、ヒータ13に分配される。
バルブ本体31が回転軸線Ar1を中心に回転すると、バルブ開口部36と流路穴部213、バルブ開口部37と流路穴部214、バルブ開口部38と流路穴部215との重なり面積が変化し、バルブ本体31内の冷却水がラジエータ11、オイルクーラ12、ヒータ13に分配される。
本実施形態では、シート50とホルダ70とスプリング45との組が、ハウジング本体21の流路穴部213、214、215のぞれぞれに1つずつ、計3組設けられている。
シート50とホルダ70とスプリング45との組は、3組とも同様の構成のため、流路穴部213に設けられた組についてのみ、図8、9に基づき説明する。
シート50とホルダ70とスプリング45との組は、3組とも同様の構成のため、流路穴部213に設けられた組についてのみ、図8、9に基づき説明する。
図9に示すように、ホルダ70の大径筒部73の軸方向の長さは、小径筒部71の軸方向の長さより長い。ホルダ70は、大径筒部73の外周壁が、流路穴部213の内周壁に設けられたシール部材251の内周面と摺動可能である。これにより、ホルダ70は、流路穴部213の内周壁、および、シール部材251の内周面によって、ハウジング本体21に対する径方向の相対移動が規制されるとともに、軸方向の移動が案内される。
図8、9に示すように、シート50のシート本体51は、略円筒状に形成されている。シート本体51の軸方向の一方の端面にシート面53が形成されている。
シート50は、シート本体51のシート面53とは反対側の面である外壁511がホルダ70の拡大部72に当接するよう、大径筒部73の内側に設けられている。本実施形態では、大径筒部73の内周壁は、シート本体51の外周壁に接している。このように、ホルダ70は、シート本体51の少なくとも外縁部に接触しシート本体51を保持可能である。これにより、シート50は、ホルダ70を介してハウジング本体21に対する径方向の相対移動が規制されるとともに、軸方向の移動が案内される。
シート50は、シート本体51のシート面53とは反対側の面である外壁511がホルダ70の拡大部72に当接するよう、大径筒部73の内側に設けられている。本実施形態では、大径筒部73の内周壁は、シート本体51の外周壁に接している。このように、ホルダ70は、シート本体51の少なくとも外縁部に接触しシート本体51を保持可能である。これにより、シート50は、ホルダ70を介してハウジング本体21に対する径方向の相対移動が規制されるとともに、軸方向の移動が案内される。
スプリング45は、ホルダ70とともにシート50をボール面34側に付勢している。これにより、シート50のシート面53は、ボール面34に押し付けられる。バルブ30が回転軸線Ar1を中心に回転するとき、シート面53は、ボール面34と摺動する。
図9は、シート開口部52とバルブ開口部36とが重なっていない状態、すなわち、シート開口部52がボール面34で塞がれた閉弁状態を示している。
シート面53は、シート本体51の軸Ax1を含む断面において、曲率半径がボール面34の曲率半径より大きくなるよう設定されている。そのため、バルブ開口部36とシート開口部52とが重なっていないとき、すなわち、シート開口部52がボール面34で塞がれた閉弁状態のとき、シート面53は内縁端がボール面34に密に接した状態となり、シート面53の内縁端に対し径方向外側の部位とボール面34との間には、環状の隙間S2が形成されている。
このように、シート開口部52がボール面34で塞がれた閉弁状態のとき、シート50は、シート面53の内縁部がボール面34に接触する。
シート面53は、シート本体51の軸Ax1を含む断面において、曲率半径がボール面34の曲率半径より大きくなるよう設定されている。そのため、バルブ開口部36とシート開口部52とが重なっていないとき、すなわち、シート開口部52がボール面34で塞がれた閉弁状態のとき、シート面53は内縁端がボール面34に密に接した状態となり、シート面53の内縁端に対し径方向外側の部位とボール面34との間には、環状の隙間S2が形成されている。
このように、シート開口部52がボール面34で塞がれた閉弁状態のとき、シート50は、シート面53の内縁部がボール面34に接触する。
本実施形態では、シート凹部54は、シート本体51の外周壁から径方向内側へ凹むよう環状に形成されている。なお、シート凹部54のシート本体51の軸方向における位置は、ホルダ70の大径筒部73のバルブ30側の端部に対応する位置である。これにより、シート凹部54とホルダ70の大径筒部73との間には、環状の隙間S1が形成されている。
本実施形態では、シート凹部54は、例えば、筒状のシート本体51を切削加工することにより形成されている。すなわち、シート凹部54は、シート本体51の一部を除肉することにより形成されている。
図9に示すように、シート本体51の軸Ax1を含む断面において、ボール面34とシート面53との接点である特定接点Pc1を通りシート本体51の軸Ax1に平行な直線を内側直線Li1とし、特定接点Pc1におけるボール面34の接線Lt1に対する垂線Lp1とホルダ70との交点である特定交点Pi1を通りシート本体51の軸Ax1に平行な直線を外側直線Lo1とすると、隙間S1は、内側直線Li1と外側直線Lo1との間の少なくとも一部においてシート本体51とホルダ70との間に形成されている。本実施形態では、隙間S1は、内側直線Li1と外側直線Lo1との間の中間位置から外側直線Lo1までの間に形成されている。
なお、上記特定接点Pc1は、シート面53の内縁端上の点である。
なお、上記特定接点Pc1は、シート面53の内縁端上の点である。
上述した構成により、ボール面34からシート面53の特定接点Pc1に対し垂線Lp1方向の力が作用したとき、シート本体51には、内側直線Li1に沿う方向の力と内側直線Li1に垂直な方向の力とが作用することとなる。これにより、シート本体51の一部であるバルブ30側の端部は、隙間S1側に変形する。そのため、ボール面34とシート面53とを密着させ、バルブ30とシート50との間のシール性を向上できる。
なお、本実施形態では、バルブ開口部36の内径は、シート開口部52の内径より大きい。
なお、本実施形態では、バルブ開口部36の内径は、シート開口部52の内径より大きい。
(第6実施形態)
第6実施形態による冷却水制御弁装置の一部を図10に示す。第6実施形態は、シート50の形状等が第5実施形態と異なる。
図10は、シート開口部52とバルブ開口部36とが重なっていない状態、すなわち、シート開口部52がボール面34で塞がれた閉弁状態を示している。
第6実施形態による冷却水制御弁装置の一部を図10に示す。第6実施形態は、シート50の形状等が第5実施形態と異なる。
図10は、シート開口部52とバルブ開口部36とが重なっていない状態、すなわち、シート開口部52がボール面34で塞がれた閉弁状態を示している。
第6実施形態は、ホルダ70を備えていない。シート50は、シート本体51の外周壁が、流路穴部213の内周壁、および、シール部材251の内周面と摺動可能である。これにより、シート本体51は、流路穴部213の内周壁、および、シール部材251の内周面によって、ハウジング本体21に対する径方向の相対移動が規制されるとともに、軸方向の移動が案内される。
このように、ハウジング本体21の流路穴部213は、シート本体51の少なくとも外縁部に接触しシート本体51を保持可能である。本実施形態では、ハウジング本体21の流路穴部213が「保持部」に対応している。
このように、ハウジング本体21の流路穴部213は、シート本体51の少なくとも外縁部に接触しシート本体51を保持可能である。本実施形態では、ハウジング本体21の流路穴部213が「保持部」に対応している。
スプリング45は、シート本体51の外壁511に当接し、シート本体51をバルブ30側に付勢している。
本実施形態では、シート凹部54は、シート本体51のバルブ30側の端部の外周壁から径方向内側へ凹むよう筒状に形成されている。なお、シート凹部54は、シート本体51のバルブ30側の端部から、シート本体51の軸方向の中心に対しスプリング45側まで延びるよう形成されている。これにより、シート凹部54とハウジング本体21の流路穴部213の内周壁との間には、筒状の隙間S1が形成されている。
本実施形態では、シート凹部54は、例えば、筒状のシート本体51を切削加工することにより形成されている。すなわち、シート凹部54は、シート本体51の一部を除肉することにより形成されている。
図10に示すように、シート本体51の軸Ax1を含む断面において、ボール面34とシート面53との接点である特定接点Pc1を通りシート本体51の軸Ax1に平行な直線を内側直線Li1とし、特定接点Pc1におけるボール面34の接線Lt1に対する垂線Lp1とハウジング本体21の流路穴部213との交点である特定交点Pi1を通りシート本体51の軸Ax1に平行な直線を外側直線Lo1とすると、隙間S1は、内側直線Li1と外側直線Lo1との間の少なくとも一部においてシート本体51と流路穴部213との間に形成されている。
図10に示すように、シート本体51の軸Ax1を含む断面において、ボール面34とシート面53との接点を特定接点Pc1とし、特定接点Pc1におけるボール面34の接線Lt1に対する垂線Lp1とハウジング本体21の流路穴部213との交点を特定交点Pi1とすると、隙間S1は、特定接点Pc1と特定交点Pi1との間の少なくとも一部においてシート本体51と流路穴部213との間に形成されている。
上述した構成により、ボール面34からシート面53の特定接点Pc1に対し垂線Lp1方向の力が作用したとき、シート本体51には、シート本体51の軸方向の力とシート本体51の軸Ax1に垂直な方向の力とが作用することとなる。これにより、シート本体51の一部であるバルブ30側の端部は、隙間S1側に変形する。そのため、ボール面34とシート面53とを密着させ、バルブ30とシート50との間のシール性を向上できる。
以上説明したように、(8)本実施形態では、シート本体51の軸Ax1を含む断面において、ボール面34とシート面53との接点を特定接点Pc1とし、特定接点Pc1におけるボール面34の接線Lt1に対する垂線Lp1とハウジング本体21の流路穴部213との交点を特定交点Pi1とすると、特定接点Pc1と特定交点Pi1との間の少なくとも一部においてシート本体51と流路穴部213との間に隙間S1が形成されている。
(他の実施形態)
本発明の他の実施形態では、シート50がシート凹部54を有し、ホルダ70がホルダ凹部75を有し、シート凹部54とホルダ凹部75との間に隙間S1を形成することとしてもよい。
本発明の他の実施形態では、シート50がシート凹部54を有し、ホルダ70がホルダ凹部75を有し、シート凹部54とホルダ凹部75との間に隙間S1を形成することとしてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、シート50のシート凹部54は、切削加工に限らず、成型加工により形成してもよい。
また、本発明の他の実施形態では、シート本体51は、弾性変形可能なよう、弾性率が所定の範囲に設定されるのであれば、フッ素樹脂に限らず、その他の樹脂や金属等により形成してもよい。
また、本発明の他の実施形態では、シート本体51は、弾性変形可能なよう、弾性率が所定の範囲に設定されるのであれば、フッ素樹脂に限らず、その他の樹脂や金属等により形成してもよい。
また、本発明の他の実施形態では、バルブ開口部36の内径は、シート開口部52の内径以下に設定されていてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、ハウジング20は、樹脂に限らず、金属等により形成してもよい。
このように、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
また、本発明の他の実施形態では、ハウジング20は、樹脂に限らず、金属等により形成してもよい。
このように、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
2 エンジン、10 冷却水制御弁装置、30 バルブ、31 バルブ本体、34 ボール面、36 バルブ開口部、50 シート、51 シート本体、52 シート開口部、53 シート面、70 ホルダ(保持部)、213 流路穴部(保持部)、Ar1 回転軸線、Pc1 特定接点、Li1 内側直線、Lt1 接線、Lp1 垂線、Pi1 特定交点、Lo1 外側直線、S1 隙間
Claims (9)
- エンジン(2)を流れる冷却水の流量を制御可能な冷却水制御弁装置(10)であって、
所定の回転軸線(Ar1)を中心に回転可能に設けられたバルブ本体(31)、前記バルブ本体の径方向外側の外壁に形成された凸球面状のボール面(34)、および、前記バルブ本体の外側と内側とを連通するよう前記ボール面に形成され冷却水が流通可能なバルブ開口部(36)を有するバルブ(30)と、
環状または筒状のシート本体(51)、前記シート本体の内側に形成され前記バルブ開口部に連通可能なシート開口部(52)、および、前記シート本体の外壁のうち前記シート開口部の径方向外側に形成され前記ボール面に接触可能な環状のシート面(53)を有するシート(50)と、
前記シート本体の少なくとも外縁部に接触し前記シート本体を保持可能な保持部(70、213)と、を備え、
前記バルブが前記シートに対し相対回転し、前記バルブ開口部と前記シート開口部とが重なったとき開弁し、前記シート開口部が前記ボール面で塞がれたとき閉弁し、
前記シート本体の軸(Ax1)を含む断面において、前記ボール面と前記シート面との接点である特定接点(Pc1)を通り前記シート本体の軸に平行な直線を内側直線(Li1)とし、前記特定接点における前記ボール面の接線(Lt1)に対する垂線(Lp1)と前記保持部との交点である特定交点(Pi1)を通り前記シート本体の軸に平行な直線を外側直線(Lo1)とすると、
前記内側直線と前記外側直線との間の少なくとも一部において前記シート本体と前記保持部との間に隙間(S1)が形成されている冷却水制御弁装置。 - 前記シートは、前記内側直線と前記外側直線との間の少なくとも一部において前記シート本体の外壁から前記バルブ側または前記シート本体の径方向内側へ凹むシート凹部(54)を有し、
前記シート凹部と前記保持部との間に前記隙間が形成されている請求項1に記載の冷却水制御弁装置。 - 前記シート凹部は、前記外側直線に対し前記シート本体の径方向内側において環状となる形状に形成されている請求項2に記載の冷却水制御弁装置。
- 前記保持部は、前記内側直線と前記外側直線との間の少なくとも一部において前記バルブとは反対側へ凹む保持部凹部(75)を有し、
前記保持部凹部と前記シート本体との間に前記隙間が形成されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の冷却水制御弁装置。 - 前記シート開口部が前記ボール面で塞がれた閉弁状態のとき、前記シートは、前記シート面の内縁部が前記ボール面に接触する請求項1〜4のいずれか一項に記載の冷却水制御弁装置。
- 前記バルブ開口部と前記シート開口部とが重なる開弁状態のとき、前記シートは、前記シート面の内縁端に対し径方向外側の部位が前記ボール面に接触する請求項1〜5のいずれか一項に記載の冷却水制御弁装置。
- 前記バルブ開口部の内径は、前記シート開口部の内径より大きい請求項1〜6のいずれか一項に記載の冷却水制御弁装置。
- エンジン(2)を流れる冷却水の流量を制御可能な冷却水制御弁装置(10)であって、
所定の回転軸線(Ar1)を中心に回転可能に設けられたバルブ本体(31)、前記バルブ本体の径方向外側の外壁に形成された凸球面状のボール面(34)、および、前記バルブ本体の外側と内側とを連通するよう前記ボール面に形成され冷却水が流通可能なバルブ開口部(36)を有するバルブ(30)と、
環状または筒状のシート本体(51)、前記シート本体の内側に形成され前記バルブ開口部に連通可能なシート開口部(52)、および、前記シート本体の外壁のうち前記シート開口部の径方向外側に形成され前記ボール面に接触可能な環状のシート面(53)を有するシート(50)と、
前記シート本体の少なくとも外縁部に接触し前記シート本体を保持可能な保持部(70、213)と、を備え、
前記バルブが前記シートに対し相対回転し、前記バルブ開口部と前記シート開口部とが重なったとき開弁し、前記シート開口部が前記ボール面で塞がれたとき閉弁し、
前記シート本体の軸(Ax1)を含む断面において、前記ボール面と前記シート面との接点を特定接点(Pc1)とし、前記特定接点における前記ボール面の接線(Lt1)に対する垂線(Lp1)と前記保持部との交点を特定交点(Pi1)とすると、
前記特定接点と前記特定交点との間の少なくとも一部において前記シート本体と前記保持部との間に隙間(S1)が形成されている冷却水制御弁装置。 - 前記シートを前記ボール面側に付勢可能な付勢部材(45)をさらに備える請求項1〜8のいずれか一項に記載の冷却水制御弁装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017111819A JP2018204724A (ja) | 2017-06-06 | 2017-06-06 | 冷却水制御弁装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2017111819A JP2018204724A (ja) | 2017-06-06 | 2017-06-06 | 冷却水制御弁装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2018204724A true JP2018204724A (ja) | 2018-12-27 |
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ID=64955558
Family Applications (1)
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JP2017111819A Pending JP2018204724A (ja) | 2017-06-06 | 2017-06-06 | 冷却水制御弁装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2018204724A (ja) |
-
2017
- 2017-06-06 JP JP2017111819A patent/JP2018204724A/ja active Pending
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