JP2021146768A - エアレスタイヤ - Google Patents

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亜衣 武田
Ai Takeda
亜衣 武田
淳 岡本
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Abstract

【課題】 トレッドリングとスポークとの接着性を向上し得るエアレスタイヤを提供する。【解決手段】 接地面Sを有する円筒状のトレッドリング2と、トレッドリング2のタイヤ半径方向内側に配されかつ車軸Jに固定されるハブ3と、トレッドリング2とハブ3とを連結するスポーク4とを備えたエアレスタイヤ1である。スポーク4は、高分子材料から形成されている。トレッドリング2は、接地面Sを構成するトレッドゴム層2Aと、トレッドゴム層2Aのタイヤ半径方向内側に配されるインナーゴム層2Bとを含んでいる。インナーゴム層2Bは、スチレンブタジエンゴム及び粘着付与剤を含むゴム組成物から形成され、かつ、塩素化処理された内周面2aを有している。インナーゴム層2Bの内周面2aは、接着剤からなる接着層5を介してスポーク4に接合されている。【選択図】 図2

Description

本発明は、エアレスタイヤに関する。
従来、接地面を有する円筒状のトレッドリングと、トレッドリングのタイヤ半径方向内側に配されかつ車軸に固定されるハブと、トレッドリングとハブとを連結するスポークとを備えたエアレスタイヤが知られている。例えば、下記特許文献1では、接着層が塗布されたトレッドリングを予熱することで、スポークと接着剤との界面での結合力を高めたエアレスタイヤの製造方法を提案している。
特開2018−094825号公報
しかしながら、特定の製造方法によらずトレッドリングとスポークとの接着性を向上させることが望まれており、特許文献1に記載されたエアレスタイヤにおいても、更なる改善が望まれていた。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、トレッドリングとスポークとの接着性を向上し得るエアレスタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明は、エアレスタイヤであって、接地面を有する円筒状のトレッドリングと、前記トレッドリングのタイヤ半径方向内側に配されかつ車軸に固定されるハブと、前記トレッドリングと前記ハブとを連結するスポークとを備え、前記スポークは、高分子材料から形成され、前記トレッドリングは、前記接地面を構成するトレッドゴム層と、前記トレッドゴム層のタイヤ半径方向内側に配されるインナーゴム層とを含み、前記インナーゴム層は、スチレンブタジエンゴム及び粘着付与剤を含むゴム組成物から形成され、かつ、塩素化処理された内周面を有し、前記インナーゴム層の前記内周面は、接着剤からなる接着層を介して前記スポークに接合されることを特徴とする。
本発明のエアレスタイヤにおいて、前記接着剤は、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、オレフィン系樹脂及びビニル系樹脂から選ばれる少なくとも1種の溶剤系接着剤を含むのが望ましい。
本発明のエアレスタイヤにおいて、前記スポークは、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂及びポリエステル樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂材料から形成されているのが望ましい。
本発明のエアレスタイヤにおいて、前記インナーゴム層は、前記内周面の全体が前記接着層に接しているのが望ましい。
本発明のエアレスタイヤにおいて、前記粘着付与剤は、軟化点が60〜150℃であるのが望ましい。
本発明のエアレスタイヤにおいて、前記粘着付与剤は、軟化点が70〜100℃であるのが望ましい。
本発明のエアレスタイヤにおいて、前記粘着付与剤は、酸価が120以下であるのが望ましい。
本発明のエアレスタイヤにおいて、前記粘着付与剤は、酸価が45以下であるのが望ましい。
本発明のエアレスタイヤにおいて、前記粘着付与剤は、アルキルフェノール系樹脂及び石油系炭化水素樹脂から選ばれる少なくとも1種の合成樹脂から形成されているのが望ましい。
本発明のエアレスタイヤにおいて、スポークは、高分子材料から形成され、トレッドリングは、接地面を構成するトレッドゴム層と、前記トレッドゴム層のタイヤ半径方向内側に配されるインナーゴム層とを含み、前記インナーゴム層は、スチレンブタジエンゴム及び粘着付与剤を含むゴム組成物から形成され、かつ、塩素化処理された内周面を有し、前記インナーゴム層の前記内周面は、接着剤からなる接着層を介して前記スポークに接合されている。
このようなインナーゴム層は、スチレンブタジエンゴム及び粘着付与剤が含まれ、内周面が塩素化処理されているので、高分子材料との接着性を向上させることができる。このため、本発明のエアレスタイヤは、トレッドリングとスポークとの接着性を向上させることができる。
本発明のエアレスタイヤの一実施形態を示す斜視図である。 エアレスタイヤの断面を示す模式図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき詳細に説明される。
図1は、本実施形態のエアレスタイヤ1を示す斜視図であり、図2は、エアレスタイヤ1のタイヤ子午線断面を示す模式図である。図1及び図2に示されるように、本実施形態のエアレスタイヤ1は、接地面Sを有する円筒状のトレッドリング2と、トレッドリング2のタイヤ半径方向内側に配されるハブ3と、トレッドリング2とハブ3とを連結するスポーク4とを備えている。
本実施形態のエアレスタイヤ1は、乗用車用タイヤとして好適に用いられる。エアレスタイヤ1は、乗用車用タイヤに限定されるものではなく、例えば、重荷重用タイヤ、二輪車用タイヤ、航空機用タイヤ等、種々のタイヤに適用され得る。
本実施形態のハブ3は、車軸Jに固定される円盤状のディスク部3Aを備えている。ハブ3は、ディスク部3Aのタイヤ半径方向の対岸部に一体に形成される円筒状のスポーク取付部3Bを更に備えるのが望ましい。ディスク部3Aは、例えば、車軸Jの前端部Jaが挿通されるハブ孔3aと、ハブ孔3aの周囲に配され、車軸Jのボルト部Jbが挿通される複数のボルト挿通孔3bとを有している。
本実施形態のスポーク4は、高分子材料から形成されている。スポーク4は、外側環状部4Aと内側環状部4Bとスポーク部4Cとを一体的に備えるのが望ましい。外側環状部4A及び内側環状部4Bは、それぞれ、車軸Jと同心の円筒体状に形成されるのが望ましい。スポーク部4Cは、外側環状部4Aと内側環状部4Bとを一体に連結するのが望ましい。
図2に示されるように、本実施形態のトレッドリング2は、接地面Sを構成するトレッドゴム層2Aと、トレッドゴム層2Aのタイヤ半径方向内側に配されるインナーゴム層2Bとを含んでいる。このようなトレッドリング2は、トレッドゴム層2Aを耐摩耗性等、接地面Sに求められる周知の各性能に適したゴム組成物から形成することができる。
本実施形態のインナーゴム層2Bは、スチレンブタジエンゴム及び粘着付与剤を含むゴム組成物から形成されている。このようなインナーゴム層2Bは、スチレンブタジエンゴムにより粘着付与剤の分散性を向上させることができ、加工性にも優れている。
トレッドリング2のインナーゴム層2Bは、表面処理された内周面2aを有するのが望ましい。内周面2aの表面処理としては、例えば、バフ処理、環化処理、塩素化処理、ヨウ化メチレン処理等が挙げられる。本実施形態のインナーゴム層2Bは、塩素化処理された内周面2aを有している。このような内周面2aは、接着剤の結合点を増やすことができる。
塩素化処理としては、例えば、有機活性ハロゲン化合物処理等が挙げられる。有機活性ハロゲン化合物処理で用いられるハロゲン化合物としては、例えば、イソシアヌル酸のハロゲン化合物等が挙げられる。本実施形態の塩素化処理では、ハロゲン化合物として、トリクロロイソシアヌル酸が用いられている。
本実施形態のインナーゴム層2Bの内周面2aは、接着剤からなる接着層5を介してスポーク4に接合されている。このようなインナーゴム層2Bは、スチレンブタジエンゴム及び粘着付与剤が含まれ、内周面が塩素化処理されているので、高分子材料との接着性を向上させることができる。このため、本実施形態のエアレスタイヤ1は、トレッドリング2とスポーク4との接着性を向上させることができる。
より好ましい態様として、ハブ3は、スチール、アルミニウム合金、マグネシウム合金等の金属材料から形成されている。ハブ3のスポーク取付部3Bとスポーク4の内側環状部4Bとは、接着剤からなる第2の接着層6を介して接合されるのが望ましい。
スポーク4は、例えば、高分子材料による注型成形体又は射出成形体から形成されている。このようなスポーク4は、加工性が良好であり、形状設計の自由度を向上させることができる。
スポーク4を構成する高分子材料は、樹脂材料又はエラストマー材料であるのが望ましい。樹脂材料又はエラストマー材料としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアセタール樹脂、フッ素樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、シリコン樹脂等が挙げられる。
本実施形態のスポーク4は、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂及びポリエステル樹脂から選ばれる少なくとも1つの樹脂材料から形成されている。このようなスポーク4は、成形性及び加工性に優れており、材料設計の自由度を向上させることができる。
トレッドリング2は、例えば、図示省略のベルト層、バンド層等を含んでいてもよい。ベルト層及びバンド層としては、従来周知のものが適宜採用され得る。トレッドリング2のトレッドゴム層2Aに構成された接地面Sには、図示省略のトレッド溝が形成されるのが望ましい。
本実施形態のインナーゴム層2Bは、内周面2aの全体が接着層5に接している。このようなインナーゴム層2Bは、内周面2aのミクロレベルの粗さにより、接着剤のアンカー効果を内周面2aの全体に発揮することができる。このため、本実施形態のインナーゴム層2Bは、高分子材料で形成されたスポーク4との接着性をより向上させることができる。
インナーゴム層2Bの厚さt1は、好ましくは、0.5mm以上である。インナーゴム層2Bの厚さt1が0.5mm以上であることで、粘着付与剤による効果を十分発揮することができる。このような観点から、インナーゴム層2Bの厚さt1は、より好ましくは、1mm以上である。
インナーゴム層2Bの厚さt1は、好ましくは、5mm以下である。インナーゴム層2Bの厚さt1が5mm以下であることで、トレッドリング2の良好な剛性を維持することができる。このような観点から、インナーゴム層2Bの厚さt1は、より好ましくは、3mm以下である。
インナーゴム層2Bのゴム組成物は、好ましくは、ゴム成分100重量部に対して10〜100重量部のスチレンブタジエンゴムを含んでいる。このようなインナーゴム層2Bは、粘着付与剤の分散性を向上させるのに好適である。
インナーゴム層2Bのゴム組成物は、好ましくは、ゴム成分100重量部に対して1〜15重量部の粘着付与剤を含んでいる。粘着付与剤の配合量が1重量部以上であることで、十分な粘着性を発揮することができ、高分子材料との接着性を向上させることができる。粘着付与剤の配合量が15重量部以下であることで、良好な加工性を確保することができる。
インナーゴム層2Bに含まれる粘着付与剤は、天然樹脂又は合成樹脂から形成されるのが望ましい。合成樹脂としては、例えば、石油系炭化水素樹脂、アルキルフェノール系樹脂等が挙げられる。本実施形態の粘着付与剤は、アルキルフェノール系樹脂及び石油系炭化水素樹脂から選ばれる少なくとも1つの合成樹脂から形成されている。このような粘着付与剤は、ゴム組成物内での分散性が良好であり、接着剤の濡れ性を向上させることができる。
アルキルフェノール系樹脂としては、例えば、アルキルフェノールアセチレン系樹脂、アルキルフェノールホルムアルデヒド系樹脂等が挙げられる。アルキルフェノールアセチレン系樹脂は、例えば、p−t−ブチルフェノール等のアルキルフェノールとアセチレンとの重縮合物である。アルキルフェノールホルムアルデヒド系樹脂は、例えば、p−t−ブチルフェノール等のアルキルフェノールとホルムアルデヒドとの重縮合物である。アルキルフェノール系樹脂は、好ましくは、アルキルフェノールホルムアルデヒド系樹脂である。
石油系炭化水素樹脂としては、例えば、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂肪族/芳香族共重合系石油樹脂等が挙げられる。
脂肪族系石油樹脂は、例えば、炭素数4〜5個相当の石油留分であるイソプレン、シクロペンタジエン等の不飽和モノマーをカチオン重合することにより得られる樹脂である。脂肪族系石油樹脂は、例えば、水素添加処理されていてもよい。
芳香族系石油樹脂は、例えば、炭素数8〜10個相当の石油留分であるビニルトルエン、アルキルスチレン等のモノマーをカチオン重合することにより得られる樹脂である。芳香族系石油樹脂は、例えば、水素添加処理されていてもよい。
脂肪族/芳香族共重合系石油樹脂は、例えば、炭素数4〜5個相当の石油留分と炭素数8〜10個相当の石油留分とを共重合することにより得られる樹脂である。脂肪族/芳香族共重合系石油樹脂は、例えば、水素添加処理されていてもよい。
粘着付与剤は、好ましくは、軟化点が60〜150℃である。このような粘着付与剤は、ゴム組成物の混練り中に均等に分散させることができる。このような観点から、粘着付与剤は、より好ましくは、軟化点が70〜100℃である。
粘着付与剤は、好ましくは、酸価が120以下である。このような粘着付与剤は、ゴム組成物との相溶性が良好である。このような観点から、粘着付与剤は、より好ましくは、酸価が45以下である。
接着層5の厚さt2は、特に限定されるものではないが、好ましくは、1μm以上である。接着層5の厚さt2が1μm以上であることで、接着剤の効果を十分発揮することができる。このような観点から、接着層5の厚さt2は、より好ましくは、5μm以上であり、更に好ましくは、7μm以上である。
接着層5の厚さt2は、好ましくは、100μm以下である。接着層5の厚さt2が100μm以下であることで、接着剤自身の強度を確保することができる。このような観点から、接着層5の厚さt2は、より好ましくは、80μm以下であり、更に好ましくは、50μm以下である。
接着層5の接着剤は、特に限定されるものではないが、例えば、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、合成ゴム等の1種又は2種以上を主成分として含む溶剤系接着剤が挙げられる。本実施形態の接着層5の接着剤は、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、オレフィン系樹脂及びビニル系樹脂から選ばれる少なくとも1種の溶剤系接着剤を含んでいる。このような接着剤は、トレッドリング2とスポーク4との接着性を向上させることに役立つ。
接着層5の接着剤は、エポキシ系樹脂及びフェノール系樹脂から選ばれる少なくとも1種の溶剤系接着剤を含むのが望ましい。溶剤系接着剤としては、フェノール系樹脂を含むのが、作業性及び塗布性の観点からより望ましい。
エポキシ系樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、多官能性エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のアルコール型エポキシ樹脂、ゴム変性エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂等が挙げられる。
エポキシ系樹脂は、上述のものが単独で用いられてもよく、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。エポキシ系樹脂としては、これらの中でも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂が望ましい。このようなエポキシ系樹脂は、分子量の異なるグレードのものが容易に入手可能であり、接着性及び反応性を任意に設定することができる。
フェノール系樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、各種フェノール類とホルムアルデヒドとの縮合物、各種フェノール類とホルムアルデヒドとをアルカリ触媒で付加反応させたレゾール、各種フェノール類とホルムアルデヒドとを酸触媒で縮合反応させて得られるノボラック等が挙げられる。各種フェノール類としては、例えば、フェノール、m−クレゾール、3,5−キシレノール、p−アルキルフェノール、レゾルシン等が挙げられる。
フェノール系樹脂は、上述のものが単独で用いられてもよく、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。フェノール系樹脂は、これらの中でも、各種フェノール類とホルムアルデヒドとの縮合物が望ましい。このようなフェノール系樹脂は、物性及び作業性の点で優れている。各種フェノール類とホルムアルデヒドとの縮合物としては、例えば、アルキルフェノール系樹脂、キシレンホルムアルデヒド系樹脂等が挙げられる。
オレフィン系樹脂としては、例えば、ポリオレフィンに官能基を導入して接着性を付与した変性ポリエチレン、変性ポリプロピレン等の変性ポリオレフィンをベースにしたものが挙げられる。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は、上述の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施され得る。
インナーゴム層に相当するゴム組成物を有する試作ゴムが、表1に示される配合に準じて試作された。必要に応じ塩素化処理による表面処理を実施した試作ゴムが、型に入れられた後、スポークの高分子材料に相当するエラストマー前駆体が、厚さが2mmになるように調整されて注型されることで、加硫ゴム−エラストマー複合体が形成された。その後、注型された加硫ゴム−エラストマー複合体は、110℃で90分間、熱風循環式乾燥炉の中で硬化処理された。
硬化させた加硫ゴム−エラストマー複合体から、幅25mm、長さ100mmの短冊状の試験片を切り出し、JISK6854に準拠したT型剥離試験が行われた。試作ゴムの形成方法、必要に応じ実施された塩素化処理、表1に示す接着剤の種類とその塗布方法、表1に示すエラストマー、及びT型剥離試験方法は、以下のとおりである。
<試作ゴム>
表1に示される配合のゴム組成物を、温度170℃、圧力50kg/cm2の条件で15分間プレス加硫して4mm×120mm×150mmのシート状の加硫ゴムが形成された。この加硫ゴムをイソプロパノール(IPA)で脱脂することで、試作ゴムが形成された。
<塩素化処理>
ロード・ジャパン・インク社製の「ケムロック7701」を試作ゴムの表面に塗布し、溶剤が蒸発揮散した後、同じ操作を合計2回繰り返した。
<接着剤>
A:フェノール樹脂系:ロード・ジャパン・インク社製の「ケムロック218E」
B:エポキシ樹脂系:ロード・ジャパン・インク社製の「ケムロック210」
C:オレフィン樹脂系:ロード・ジャパン・インク社製の「ケムロック6108」
<接着剤塗布方法>
接着剤は、イソプロパノール(IPA)で、接着剤:IPA=1:2となるように希釈し、刷毛で試作ゴムの表面に塗布した。塗布した溶剤が蒸発揮散した後、同じ操作を合計3回繰り返した。
<エラストマー>
a:ウレタン樹脂
b:ポリエステル樹脂
c:ポリアミド樹脂
<T型剥離試験>
試験片の接着していない端部を引張試験機のつかみ具で止め、つかみ具を毎分50mmの速度で離間させ、接着面が剥離するまでの剥離力が接着力として測定された。なお、接着面が剥離する前に試験片が破断した場合には、その時点で試験を終了した。結果は、接着力が数値で示され、試験片が破断した場合には破断と記録された。
また、試作ゴムをインナーゴム層に用いた図1及び図2に示される基本構造を有するエアレスタイヤ(タイヤサイズ145/70R12に相当するタイヤ)が試作された。試作されたエアレスタイヤを用いて、耐久性の試験が行われた。耐久性の試験方法は、以下のとおりである。
<耐久性>
試作されたエアレスタイヤがドラム試験機に装着され、3kNの垂直荷重を負荷して時速60kmで連続して走行させ、トレッドリングとスポークとの間の接合部分が剥離するまでの距離が計測された。結果は、比較例1を100とする指数で示され、数値が大きいほど、剥離までの距離が長く、耐久性に優れていることを示す。
試験の結果が表1に示される。
Figure 2021146768
試験の結果、実施例の試験片は、いずれも接着面が剥離する前に試験片の試作ゴムが破断しており、トレッドリングのインナーゴム層に相当するゴム組成物とスポークの高分子材料に相当するエラストマーとの接着性が向上していることが確認された。また、実施例のエアレスタイヤは、比較例に比べ、耐久性が大幅に向上していることが確認された。
1 エアレスタイヤ
2 トレッドリング
2A トレッドゴム層
2B インナーゴム層
3 ハブ
4 スポーク
5 接着層

Claims (9)

  1. エアレスタイヤであって、
    接地面を有する円筒状のトレッドリングと、前記トレッドリングのタイヤ半径方向内側に配されかつ車軸に固定されるハブと、前記トレッドリングと前記ハブとを連結するスポークとを備え、
    前記スポークは、高分子材料から形成され、
    前記トレッドリングは、前記接地面を構成するトレッドゴム層と、前記トレッドゴム層のタイヤ半径方向内側に配されるインナーゴム層とを含み、
    前記インナーゴム層は、スチレンブタジエンゴム及び粘着付与剤を含むゴム組成物から形成され、かつ、塩素化処理された内周面を有し、
    前記インナーゴム層の前記内周面は、接着剤からなる接着層を介して前記スポークに接合される、
    エアレスタイヤ。
  2. 前記接着剤は、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、オレフィン系樹脂及びビニル系樹脂から選ばれる少なくとも1種の溶剤系接着剤を含む、請求項1に記載のエアレスタイヤ。
  3. 前記スポークは、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂及びポリエステル樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂材料から形成されている、請求項1又は2に記載のエアレスタイヤ。
  4. 前記インナーゴム層は、前記内周面の全体が前記接着層に接している、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のエアレスタイヤ。
  5. 前記粘着付与剤は、軟化点が60〜150℃である、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のエアレスタイヤ。
  6. 前記粘着付与剤は、軟化点が70〜100℃である、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のエアレスタイヤ。
  7. 前記粘着付与剤は、酸価が120以下である、請求項1ないし6のいずれか1項に記載のエアレスタイヤ。
  8. 前記粘着付与剤は、酸価が45以下である、請求項1ないし6のいずれか1項に記載のエアレスタイヤ。
  9. 前記粘着付与剤は、アルキルフェノール系樹脂及び石油系炭化水素樹脂から選ばれる少なくとも1種の合成樹脂から形成されている、請求項1ないし8のいずれか1項に記載のエアレスタイヤ。
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